WO1997013235A1

WO1997013235A1 - Indicateur colore

Info

Publication number: WO1997013235A1
Application number: PCT/JP1995/002028
Authority: WO
Inventors: Tadashi Sakurai; Takanori Kume; Tatsuhiro Nagamatsu; Tsuyoshi Moriguti; Miya Nakayama
Original assignee: Sumitomo Chemical Company, Limited
Priority date: 1995-10-04
Filing date: 1995-10-04
Publication date: 1997-04-10
Also published as: EP0858063B1; EP0858063A4; KR19990063780A; KR100379139B1; EP0858063A1; US6814909B1

Description

明細書

インジケーター

産業上の利用分野

本発明は、色 38の変化などにより期聞等の情報を表示するィンジケ-夕- に関する。

従来の技術

液体をスリガラスゃ水書紙等の表面層に保持させると保持前とは異なる色を呈するという現象を利用した期間表示具が知られている（特公昭 6 3 - 1 3 5 4 5号公報）。しかしながら、公知の方法では、液体をスリガラスや水書紙等の表面層に保持しただけであるため、液体の蒸散または他の物への移行が期間表示具の輸送中または使用開始前の密封された状態での保存中に起こるため、期間表示具の使用闢始時に保持されている液体の量が弒少し、保存中に期間表示具の変色が開始してしまったり、使用時における表示期間がばらつきやすいといった問钃ゃ、液体の保持量が少ないため、液体として殺虫剤や芳香剤等を使用した埸合に、これらの作用を充分に発揮させることができにくいといった锞題を有していた。

発明の概要

本発明の目的は、優れた保存性を有し、かつ使用時の表示期間のばらつきを少なくしたィンジケ一ターを提供することである。

本発明は、樹脂多孔質体および該樹脂多孔質体の多孔質部分に保持された液体からなり、かつ、下記関係式：

,≥8 0 および

( , -W₂) ≥2 0

〔式中、は樹脂多孔質体の白色度を示し、 W₂はインジケーターの白色度を示す。〕を満たすインジケーターに関するものである。

本発明でいうインジケーターとは、たとえば期間等を表示する器具であつて、後述するように様々な用途に使用することができる。

図面の ffi単な说明

図 1は、インジケーターの 1つの使用例を示す断面図。

図 2は、インジケーターの他の使用例を示す斜視図。

図 3は、着色したインジケーターを示す断面図。

図 4は、着色したインジケーターの別の使用例を示す断面図。

図 5は、ィンジケ一ターのさらに別の使用例を示す断面図。

発明の詳細な説明

本発明において、樹脂多孔質体としては、白色度が 8 0以上のものが使用される。ここでいう樹脂多孔質体の白色度とは、 J I S L 0 8 0 3 に基づく白色度 Wであり、液体を保持しない状態で測定される。

榭脂多孔質体に用いる樹脂の種類は特に限定されない。例えば、ポリオレフイン系榭脂、ポリアミド系榭脂、ポリアセタール、ポリエステル系榭脂、ふつ素系樹脂、塩化ビニル系榭脂、ポリスチレン系樹脂、メタクリル系樹脂、ボリカーボネート、ポリスルホン、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。

これらの中でも熱可塑性樹脂が好ましく、特にボリォレフィン系樹脂が好ましい。

ポリオレフイン系樹脂としては例えば、低密度ボリエチレン、高密度ボリエチレン、ボリプロピレン、ボリブテン等のォレフィンホモボリマ-、エチレンと酢酸ビニルおよび /または（メタ）アクリル酸エステル類との共重合体等のェチレンとェチレン性不飽和桔合を有する有機カルボン酸誘導体との共重合体、エチレンと少なくとも 1種の α—才レフイン（炭素数 3〜1 8程度）との共重合体、プロピレンとエチレンおよびまたはブテンー 1との共重合体等が挙げられる。

白色度 8 0以上の榭脂多孔質体は、選択した樹脂から、従来既知の方法のいずれかにより製造することができる。例えば、樹胞及び低分子化合物を溶媒に溶解させた後、溶媒を蒸散させてキャストフィルムを得、キャストフィルムから低分子化合物のみを抽出する方法、発泡剤を用いたりガス発泡により榭脂を発泡させる方法、 2種以上の熱可塑性榭脂からなる組成物を延伸した後、溶媒を用いて一方の樹脂を溶出する方法、熱可塑性榭脂と充填剤からなる組成物を成形して得られた成形体を延伸することにより樹脂多孔質体を得る方法等により、製造することができる。

中でも熱可塑性樹脂と充填剤からなる成形体を延伸する方法が、液体保持能の高い榭脂多孔質体を与えることから、好ましい。

気孔率は、得られる掛脂多孔質体の液体の保持率の点から、少なくとも 0. 0 l cc/ gであることが好ましく、少なくとも 0. 1 c c / gがより好ましい。

この場合、熱可塑性樹脂と充填剤の配合割合は、例えば充垅剤の容積分率 5〜6 0 %程度である。好ましくは 1 5〜4 0 %であり、さらに好ましくは 2 3〜 3 5 %であることが得られる樹脂多孔質体の気孔率の点から好ましい。なお、充填材の容積分率は、樹脂の比重と充塡材の比重を用いて、充填材の重量分率より換算して求められる。

充填剤の平均粒径は、例えば 1 0 0 m以下であり、好ましくは 0. 0 5〜1 0 mである。熱可塑性栩脂と充填剤からなる成形体は、例えば、公知の方法、例えば、ロール型またはバンバリ一型の混棟機あるいは一軸または二軸押出機などを用いて熱可塑性榭脂と充填剤を混合ある t、は混練した後、押出成形する方法により得ることができる。充填剤は、下圮の屈折率の関係式（1 ) を満足することが、インジケーターの変色の程度がより大きくなるという点から、好ましい。

( 1 ) 熱可塑性樹脂の屈折率充填剤の屈折率 = 0. 8 9〜 1 . 1 3 式（1 ) の屈折率比の値としては 0. 9 8〜1 . 0 2がより好ましい。充塡剤の種類は特に限定されるものではなく、例として、炭酸カルシゥム、シリカ、シリゲート、ハイド口タルサイト類化合物、リチウムアルミ二ゥム祓合水酸化物塩、塩化ナトリウム等の無接充填剤、ナイロン粉末、ポリカーボネート粉末、ボリスチレン粉末、架橘ボリスチレン粉末、ポリブロピレン粉末、リメタクリル酸メチル粉末、ボリ一 4ーメチルペンテン一 1粉末等の有接充填剤が挙げられる。

例えば樹脂としてポリオレフィン系榭脂を用いた場合、無機充填剤が好ましく、中でもハイドロタルサイト類化合物、リチウムアルミニウム複合水酸化物塩から適宜選択するのが好ましい。

ハイドロタルサイト類化合物としては、例えば

〔M い X M * (O H)₂) ^x+ A i " - x/ _n · mH ₂0〕^x- 〔ここで、 M²⁺は 2価の金厲カチオン、 M³⁺は 3価の金厲カチオン、 " - は n価のァニオンを表わし、 Xは 0 < x≤0. 3 3の数、 mは 0 ^m≤2 の数である。〕

で表わされる化合物が挙げられる。

2価の金) Rとしてはマグネシウム、マンガン、轶、コバノレト、ニッケル、銅、亜鉛等が、 3価の金厲としてはアルミニウム、鉄、クロム、コバルト、インジウム等が、 n価のァニオンとしては、例えば、水酸化物イオン、炭酸イオン、フッ素イオン、塩衆イオン、臭衆イオン、硝酸イオン、硫酸ィオン等が挙げられる。 n価のァニオンを有機ァニオンで置換したものでもリチウムアルミニウム複合水酸化物塩としては、例えば

Li⁺(Al³⁺)₂ (OH)₆ · (A₂ ⁿ-)_{1 n} · mH₂0

[ここで、 A₂ ⁿ -は n価のァニオンを表わし、 nは 1〜4の整数、 mは 0 ≤m≤3の數である。〕

で表わされる化合物が挙げられる。 n価のァニオンの種類は特に限定されない。

上記充塡材の中でも、ハイドロタルサイト類が特に好ましい。

成形体を延伸する条件及び方法は、樹脂多孔質体に使用される榭脂によつて、適宜選択することができる。例えば、ボリエチレンを使用する場合、延伸温度 30〜130ての範囲で、延伸倍率 1.1〜10倍の IS囲で延伸するのが好ましい。延伸方法としてはロール間延伸法等が挙げられる。充填剤の量、成形体の厚み、延伸倍率等を適宜 S択することにより、白色度少なくとも 80、好ましくは少なくとも 90の樹脂多孔質体を得ることができる。

樹脂多孔質体の厚みは特に制限されるものではないが、例えば 1 Oiin！〜 lmm程度である。特に、インジケーターの変色の程度がより大きくなるという点から、樹脂多孔質体の厚みは、通常、 10〜500 好ましくは 50〜500 m、さらに好ましくは 100〜500 mである。液体は、下記の屈折率の関係式（2) を満たすよう選択するのが好ましい。

(2) 液体の屈折率/熱可塑性樹脂の屈折率 =0.867〜1.13 式（2) の屈折率比の値としては、後述するインジケーターの白色度と樹脂多孔質体の白色度の差の点および、インジケーターの変色の程度がより大きくなるという点から、 0.96〜： L.04がより好ましい。

液体の種類は特に暍定されない。使用温度において液状であり、樹脂多孔質体を溶解等させず、樹脂多孔質体から蒸散あるいは溶出等をするものであればよく、使用用途、表示期間、使用方法等に応じて適宜選択される。液体としては、例えば、少なくとも一種の有機化合物や、防擻、防菌、除草、植物成長 IS節、フロモン、防虫、昆虫成县制御、忌避、芳番、医薬等の有効活性成分の少なくとも一種が挙げられる。

またインジケーターの使用温度で固体状である有効活性成分を溶解させた液体であってもよく例えば、室温で使用する埸合、室温では固体状態のパーメスリン（防虫活性成分）をビベロニルブトキサイド（防虫活性成分の効果を高める役割をもつ化合物）に溶解させた液を液体として用いることにより、ィンジケ -タ-機能に加えて、防虫活性効果も得ることができる。有機化合物や有効活性成分としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルェチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジォキサン等のエーテル類、へキサン、デカン、ケロシン、流動パラフィン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、醉酸ェチル、齚酸ブチル、酢酸ベンジル、ミリスチン酸ェチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジェチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジォクチル、安息香酸ベンジル等のエステル類、ジクロルメタン、ジクロロェタン等のハロゲン化炭化水素類、ひのき精油、ひば精油、大豆油、菜種油、サラダ油等の動植物油、レモングラス、オレンジオイル、ラベンダーオイル、マスタードオイル等の芳香液、レゾルシン、クレゾール等のフエノール類、サリチル酸等のフエノール性カルボン酸類、ベンジルアルコール、メタノール等のアルコール類、パラクロルメタキシレノール、ォルトフェニルフエノール、 3—メチルイソブロピルフエノール、 3—ァセトー 6—メチルー 2—ピロノン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸エステル等の防擻、防菌活性成分、ペルメトリン、アレスリン、 d—アレスリン、 d d—アレスリン、ブラレスリン、シフエノトリン、 d—フエノトリン、 d—レスメトリン、ェムペントリン、フエンノ、 'レレート、フエンブロパスリン、シハロトリン、サイフルトリン、ェトフェンプロクス、トラ口メスリン、エスビォスリン、トランスフルスリン、テラレスリン等のピレス口イド系化合物、フエニトロチオン、ジクロルボス、ナレド、フェンチオン、シァノホス、クロルビルホス、ダイアジノン、カルクロホス、サリチオン、ダイアジノン等の有機燐化合物、メトキシジァゾン、プロポクスル、 B P M C , 力ルバリル等のカーバメート化合物、フイブロニル等のフユ二ルビラゾール系化合物等の防虫活性成分、ピリプロキシフェン、メソブレン、ヒドロプレン、ジフルべンズロン、シロマジン、フエノキシカーブ、ルフエヌロン等の昆虫成長制御活性成分、ジェチルトルアミド等の忌避活性成分等が挙げられる。

樹脂多孔質体に液体を保持させる方法としては、例えば、樹脂多孔質体を液体に浸清する方法や樹脂多孔質体表面に液体を塗布する方法が挙げられる。また、熱可塑性樹脂と充填剤からなる成形体を延伸する方法で樹脂多孔質体を製造する場合には、成形体を液体に浸濱した状態あるいは液体を成形体に塗布した状態で延伸する方法や予め混棟等の方法で成形体に液体を含有させておき、これを延伸する方法を用いることもできる。

このようにして、白色度 8 0以上の樹脂多孔質体に液体が保持され、榭脂多孔質体の白色度より 2 0以上小さいィンジケ一ターを得ることができる。インジケーターの白色度とは、多孔質体の白色度と同様に、 J I S L 0 8 0 3に基づく白色度 Wであり、多孔 S体に液体が保持された状態で測定される。

本発明のインジケータ一は、液体を表面層に保持した従来の表示器具に比べ、インジケーター表面に接 teした時に液体の付着が起こりにくいので取り扱いがきわめて容易である。

榭脂多孔質体の液体含有 S (液体保持率）は樹脂多？ L質体の気孔率によつて決まるが、本発明のインジケータ一は、榭脂多孔質体に対して、例えば 1 5重量以上の液体を含有することができる。

インジケーターが、樹脂多孔質体の白色度よりも 4 0以上小さい白色度を有している場合、期間表示がさらに明瞭に判別でき好ましい。

樹脂多孔質体の白色度よりも 4 0以上小さい白色度を有しているインジケーターは、例えば、

熱可塑性樹脂の屈折率ノ充填剤の屈折率 = 0. 9 8〜1 . 0 2

液体の屈折率/熱可塑性榭脂の屈折率 = 0. 8 6 7〜1 . 1 3

の範囲となるよう熱可塑性榭脂、充填剤及び液体の組み合わせを用い、充 «剤の容種分率を例えば 1 5〜4 0 %、好ましくは 2 0〜3 0 %とし、延伸条件を適宜選択することにより製造することができる。

このような組み合わせの具体例としては、例えば、

線状低密度ボリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L FA 201-0) Zハイドロタルサイト類化合物 (協和化学工業 (株)製、 DHT-4A) / ェムペントリン、

線状低密度ポリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L FA 101-0) /ハイドロタルサイト類化合物 (協和化学工業 (株)製、 DHT-4A) / ェムペントリン、

分岐低密度ボリエチレン（住友化学工業 (株)製、スミカセン F 2 0 8— 0 ) Zハイドロタルサイト類化合物（協和化学工業（株）製、 DHT-4A) / ェムペントリン、

線状低密度ポリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L FA 101-0) /ハイドロタルサイト類化合物 (協和化学工業 (株)製、 DHT-4A) / O 7/1 5

ジェチルトルァミド、

分岐低密度ポリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン F 2 0 8— 0 ) /ハイドロタルサイト類化合物（協和化学工業（株）製、 DHT- ) / ジェチルトルァミド、

線状低密度ポリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L FA 101-0) 、ィドロタルサイト類化合物 (協和化学工業 (株)製、 DHT-4A) / ェ厶ペントリン 'フタル酸ジブチル（重盘比 50/50)、

分岐低密度ポリエチレン（住友化学工業 (株)製、スミカセン F 2 0 8— 0 ) Zハイドロタルサイ卜類化合物（協和化学工業（株）製、 DHT-4A) / ェムペントリン 'フタル酸ジブチル（重量比 50/50)、

線状低密度ポリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L FA 101-0) /ハイドロタルサイト類化合物（協和化学工業 (株)製、 DHT-4A) / ジブチルフタレー卜、

分岐低密度ポリエチレン（住友化学工業 (株)製、スミカセン F 2 0 8— 0 ) /ハイドロタルサイ卜類化合物（協和化学工業（株）製、 DHT-4A) / ェムペントリン /ジブチルフタレート

が挙げられる。

上記例示した組み合わせの中でも、ハイドロタルサイト頹化合物とェンペントリンを使用した組み合わせが、上述した白色度の差及び関係式（1 )、 (2 ) で定義される屈折率比の点から好ましい。

なお、樹脂多孔質体には本発明の効果を損なわない程度に、必要に応じては延伸性を向上させる為の物質、分散剤、光安定剤、熱安定剤、吸湿剤、脱臭剤、芳香剤、顔料、染料等を含有させることができる。

また、樹脂としては、相溶性を有する 2種以上の熱可塑性樹脂を混合して用いることができる。充填剤も 2種以上の充堪剤を併用することができる。

この場合、各熱可塑性樹脂、各充坝剤及び液体の全ての組み合わせについて、前記関係式（1)及び（2) を満たすことが好ましい。

即ち、

熱可塑性樹脂 iの屈折率/充填剤 jの屈折率の比

液体の屈折率ノ熱可塑性樹脂 iの屈折率の比

( i = l〜！ 1、 j = l〜m。 n及び mはそれぞれ、用いた熱可塑性榭脂の数及び用いた充填剤の数を示す。）

がそれぞれ、前述の範囲を満足するよう選択される。

2種以上の熱可塑性榭脂を用いる場合の好ましい例としては、例えば、エチレンと少なくとも 1種のな一才レフイン（炭紫数 4〜12) との共重合体の割合を全熱可塑性樹脂量に対して 60重量％以上とする場合が挙げられる。さらに好ましくは、エチレンと少なくとも 1種の α—ォレフィン (炭衆数 4〜12) との共重合体である線状低密度ボリエチレン 60重量 %〜 95重量％と分岐低密度ポリエチレン 40〜 5重量％であり、強度に優れ均一に多孔質化された榭脂多孔質体を、成形体を延伸する方法により容易に得ることができる。

エチレンと 1種以上の α—才レフィン（炭素数 4〜12) との共重合体としては例えば、線状低密度ポリエチレン（住友化学工業（株）製、スミ力セン一 L FA201— 0)、線状低密度ポリエチレン（住友化学工業 (株）製、スミカセン一 L FA101— 0) が挙げられる。

本発明のインジケーターの使用方法は特に限定されず、用途に応じて種々の使用方法で使用することができる。

例えば、タンス等の所定の空間に吊り下げることにより液体を蒸散させる方法、水槽等の所定の条件の溶液に浸濱することにより液体を溶出させる方法、液体を吸収する材料をインジケーターに接触させるか貼り付けて液体を移行させる方法等が挙げられる。

期間が経過するに従い、本発明のインジケーターの液体保持部が、白色度が低い状態（透明）から白色度が高い状態（白色）に変化することにより、経過期間を知ることができる。

図 1に示すように、本発明の透明なインジケーター Aの少なくとも片面に白色以外の着色雇 Bを設けた場合には、期間が経過するに従いインジケ- ターが着色層の色から白色に変化して見え、これにより経過期間を知ることができる。インジケーター Aの厚みを、インジケーター Aが白色度が高い状態（白色）に変化した際に、着色層の色が隠蔽されるよう調整しておくことにより、さらに明瞭に期間の終期を知ることができる。使用する着色層の色と所望する色 1»変化の度合により異なる力、'、このようなインジケ- ター Aの厚みは、例えば 3 0 m以上である。着色層 Bと同様の色を用いて本発明のインジケーター Aに「おとりかえ J 等の文字を印刷等しておいてもよく、また着色層に白色の文字で Γ使用中 J 等の文字を印刷等の方法で予め記入しておいてもよい。

図 2に示すように、白色等の基材の両面または片面に黑色等の文字で「使用中」、「有効」等の文字を印刷等した基材を用いることにより、期間が経過しインジケーター Aの白色度が、低い状態（透明）から高い状態（白色）に変化するにつれて、 Γ有効 J 等の文字が続みとれなくなり、製品の寿命を知ることができる。

図 3に示すように、白色以外の色に予め着色しておいた本発明のインジケーター Cの場合、期間が轾過するに従い、着色した色から、淡く着色した白色あるいは白色に変化する。インジケーター Cと同様の色を用いて Γおとりかえ J 等の文字を予め印刷等の方法で予め表面に記入しておいたり、白色の文字で Γ使用中 J 等の文字を印刷等の方法で予め記入しておいてもよい。

図 4に示すように、白色以外の色に予め着色しておいた本発明のインジケーター Cの少なくとも片面に、本発明の透明なインジケーター Aを配した場合、期間が経過するに従い、インジケーター Cの初期の色から白色に変化して見え、柽過期間を知ることができる。この場合、インジケ-タ- Aのみならずインジケーター Cも白色に変化するために、色調変化がより明確となる。インジケーター Aの厚みは、使用する着色層の色と所望する色調変化の度合により異なるが、例えば約 3 z m以上であればよい。また、インジケーター Cと同様の色を用いてインジケーター Aに「おとりかえ j 等の文字を印刷等の方法で予め記入しておいたり、インジケーター Cに白色の文字で「使用中 J 等の文字を印刷等の方法で予め記入しておくことができる。

図 5に示すように、本発明のインジケーター Eは、有効活性成分を含む液体を含有したディスペンザ一 Fおよびパリァ層 Gと積層して使用することもできる。本発明のインジケータ一は、液体の放出速度をより好ましい範囲にコントロールするためのコントロールリリース層や液体の放出を防ぐバリァ層をして使用してもよい。

本発明のインジケータ一は、榭脂多孔質体の多孔質部分に液体を保持しているため、ドライラミネ一トゃ押出ラミネ一ト等の方法でこれらの眉をィンジケ一ター表面に形成することができる。

コントロールリリース層としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ボリエチレン、ボリプロピレン、ボリブテン等のなーォレフインホモボリマー、エチレンと炭素数 3〜1 8の少なくとも一種の α一才レフィンとの共重合体、プロピレンとエチレンおよび/またはブテン一 1との共重合体、エチレンと酢酸ビニルおよび zまたはァクリル酸エステル · メタァクリル酸エステル類などエチレン性不飽和結合を有する有機カルボン酸誘導体との共重合体等の少なくとも 1種からなる層が挙げられる。

バリア層としては、用いる液体の透過性が低いものであればよく、用いる液体により使用できるものが異なるが、例えば、ガラス、アルミ等の金 ¾箔、金属板、あるいは、エチレン一ビニルアルコール共重合体、ナイ口ン、ボリエチレンテレフタレー卜、ポリ塩化ビニリデン等の 1種以上からなる層が挙げられる。

本発明のインジケーターの用途は特に限定されず、例えば、有効期間の限られた製品の有効期閒（例えば数時間〜数年）を表示するため、あるいはカップラーメン等の調理時間（例えば 3分間）を表示するために使用できる。

有効期間の限られた製品の例としては、例えば、除草シート、防虫シート、フユロモン製剤、接痛剤、ニコチン等の経皮治療剤、殺菌シート、防箱シート、車内、室内等で用いられる芳香剤、蚊取りマツ卜、液体蚊取、ノミ取り首輪等の防虫活性成分を榭脂に含有させ徐放化した製剤、タンス等で使用するための紙、パルプ等の基材に防虫活性成分を展着あるいは保持させてなる衣料用防虫剤、冷蔵庫、靴箱等で使用する脱臭剤、賞味期限のある食品等があげられる。

変色期間は使用するインジケーターの構成と使用条件により異なるが、例えば、数十秒から数年の範囲である。使用条件と同様の条件で、インジケーターの変色期間を予めテストしておくことにより、使用目的に適したィンジケ一ターを] 8枳することができる。

発明の効果

本発明のインジケータ一は、多孔質部分に液体を保持しているため、従来のものと比較して、使用関始前の密封された状態での保存中にインジケ- ターの変色が開始してしまうことがほとんどない等の優れた保存性を有している。また、使用時における表示期間のばらつきやすいが小さく、さらに、多量の液体、例えば容易に 15重量％以上の液を含有させることができ、液体として殺虫剤や芳香剤等を使用した場合に、これらの作用を長期にわたり充分に発揮させることができる。

実施例

以下、実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、測定は以下の方法で行った。

•白色度： J I S L 0803による白色度 Wを、 SMカラ-コンビユ- タ一 (スガ試験機株式会社製、モデル SM— 4) を用いて測定した。

•液体の保持量：ガスクロマトグラフィーにより定量した。

•変色期間：目視により観察し評価した。

実施例 1

線状低密度ボリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L F A201-0) とハイドロタルサイ卜類化合物（協和化学工業（株）製、 DHT-4 A) をハイドロタルサイト類化合物の容積分率が 26%となるよう現製し、ニーダールーダーで混練（190^eC、 5分間）し、押出成形 (樹脂温度 200て）を行い、シート（厚み 0.55mm) を得た。

このシートを、一軸方向にロール間延伸（延伸温度 40 、倍率 6倍）し、 90°Cでヒートセットして、樹脂多孔質体（厚み 0.22 mm, 白色度 97.2) を得た。

この樹脂多孔質体を 5 en角に切断し、ェムペン卜リン（住友化学工業 (株）製、ベーパースリン）に含浸してインジケーター 10個を得た（白色度 54. 8、ェムペントリンの保持量 30重量％) 。インジケーター 5個を、簞笥の引き出しに入れて使用したところ、透明から白色に極めて明瞭に変化した。変色期間は 180日 ±7曰であり、この期間中十分な防虫効果を示した。

インジケーター 5個をェバールフィルム（クラレ株式会社製）で密閉し、 180日間 23てで保存したが、いずれのィンジケ一ターにも変色は認められなかった。

実施例 2

線状低密度ポリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L F A101-0) と分岐低密度ボリエチレン（住友化学工業（株）製、スミ力セン F208— 0) とからなる熱可塑性榭脂組成物（混台重量比 8 ： 2) とハイドロタルサイト類化合物（協和化学工業（株）製、 DHT-4 A) を、ハイドロタルサイト類化合物の容積分率が 26%となるよう調製し、バンバリ一ミキサーで混棟（140て、 5分）し榭脂組成物 Tを得た。榭脂組成物 Tを内外層に供辁し、樹脂組成物 T95重量％と赤色のカラ- MB (住化カラー（株）製、 RED S PEM-1 E 120) 5重: ft%のドライブレンドを中間層に供耠し、多層押出成形（樹脂温度 200て）を行い、シート（厚み 0.24mn) を得た。

このシートをー軸方向にロール間延伸（延伸温度 40て、倍率 6.5倍）し、 90°Cでヒートセットして、樹脂多孔質体（厚み 0.12ηπι、白色度 90.3) を得た。

この榭脂多孔質体を 5 cm角に切断し、ェムペントリン（住友化学工業 (株）製、ベーパースリン）に含浸して透明な赤色のインジケーター 11個を得た（白色度 24.3、ェムペントリンの保持量 33重曩％) 。

ィンジケ一ター 5個を、温度 23て、湿度 40%に调整した室内に吊り下げて使用したところ、透明な赤色から白色に極めて明瞭に変化した。変色期間は 7曰 ±0.5曰であり、この期間中+分な防虫効果を示した。

インジケーター 5個をェバールフィルム（クラレ株式会社製）で密閉し、 180日間 23てで保存したが、いずれのィンジケ一ターにも変色は認められな力、つた。

インジケーターに、粘着剤付の PET基材（リンテック（株）製、スーパーステツク PET38 CLWP(3)PET3801) を貼合したところ、貼合後 15分間で、赤色から白色に変色した。

実施例 3

実施例 2と同様にして榭脂組成物 Tを製造した。樹脂組成物 T 95重量部と赤色 MB (住化カラー（株）製、 RED SPEM-1E120) 5重量部とからなる組成物を调製し、押出成形（榭脂温度 200て）を行い、シート（厚み 0.24 DID) をえた。

このシートをー轴方向にロール間延伸（延伸温度 40て、倍率 6.5倍）し、 90°Cでヒートセットして、樹脂多孔質体（厚み 0.12 mm. 白色度 82.5) を得た。

この樹脂多孔質体を 5 cm角に切断し、ェムペントリン（住友化学工業 (株）製、ベーパースリン）に含浸して透明な赤色のインジケーター 10個を得た（白色度 24.9、ェムペン卜リンの保持量 29重量％)

インジケーター 5個を、温度 23て、湿度 40%に調整した室内に吊り下げて使用したところ、透明な赤色から不透明な白色に明瞭に変化した。変色期間は 7日 ±0.5曰であった。

インジケーター 5個をェバールフイルム（クラレ株式会社製）で密閉し、 180日間 23てで保存したが、いずれのインジケーターにも変色は認められなかった。

シー卜の厚みを 0.48mmとした以外は同様の実験を行い、厚みが約 2倍のインジケーターを得た（樹脂多孔質体の白色度 82.7、インジケ- ターの白色度 26.0、ェムペン卜リンの保持量 30重量？。同様の評価を行ったところ、明瞭に変化し変色期間は 14日 ±1日であり、また保存による変色は認められなかった。

実施例 4

液体として、ジェチルトルアミドを用いた以外は実施例 2と同様の実験を行い、透明な赤色のインジケーター 10個を得た（樹脂多孔質体の白色度 90.3、インジケーターの白色度 20.0、ジェチルトルアミドの保持量 33重量。

インジケーター 5個を、温度 23 、湿度 40%に S3整した室内に吊り下げて使用したところ、透明な赤色から不透明な白色に極めて明瞭に変化した。変色期間は 7日間 ±0.5曰であった。

インジケーター 5倔をエバーフィルム（クラレ株式会社製）で密閉し、 180日間 23てで保存したが、 L、ずれのィンジケ一ターにも変色は認められなかった。

また、ジェチルトルアミドに代えて、ェムペントリン Zフタル酸ジブチル（重量比 50Z50) を用いた以外は同様の実験を行い、インジケ-夕- を得た（白色度 22.0、液の保持置 31重量。同様の評価を行ったところ、極めて明瞭に変化し、変色期間は 60日 ±2曰であり、また保存による変色は認められなかった。

実施例 5

線状低密度ボリエチレン（住友化学工業（株）製、スミカセン一 L F A101-0) と炭酸カルシウム（白石カルシウム（株）製、商品名：ホワイトン S SB (赤）を炭酸カルシウムの容積分率が約 22%となるよう調製し、バンバリ一ミキザで混棟（140て、 5分間）し、押出成形（樹脂温度 240°C) を行い、フィルム（厚み 0.09 mm) を得た。

このフィルムを一軸方向にロール間延伸し（延伸温度 40て、延伸倍率 6倍）、 90てでヒートセットすることにより、樹脂多孔質体（厚み

05M、白色度 92.3) を得た。

この榭脂多孔質体を 5 cm角に切断し、ェムペントリン（住友化学工業 (株）製、ベーパースリン）に含浸することにより、インジケーター 5個を得た (白色度 72.3、ェムペントリンの保持量 20重量％) 。

このインジケーター 5偭を、温度 23 C、湿度 40%に調整した室内に吊り下げて使用した。使用後 3日 ±0.1曰で変色した。変色度合いは実施例 1〜 4と比較して小さかった。

比皎例

充填剤として、酸化チタン（デュポン社製タイぺーク R101、屈折率 2. 583。熱可塑性榭脂の屈折率 Z酸化チタンの屈折率 =0.59) を用いた以外は実施例 5と同様にして、樹脂多孔質体（厚み 0.05mm、白色度 96.0) を得た。

実施例 5と同様にしてェムペントリン（住友化学工業 (株)製、ベーパースリン）に含浸することにより、インジケーターを得た（白色度 94， 0、ェムペントリンの保持量 20重 0

このインジケーターを温度 23 °C、湿度 40%に調整した室内に吊り下げて使用したが変色はうめられなかった。

実施例 6

実施例 2と同様にして樹脂組成物 Tを製造した。榭脂組成物 Tを樹脂温度 190てでインフレーション成形を行い、フィルム（厚み 50 /m) を得た。

このフィルムをー蚰方向にロール問延伸（延伸温度 40°C、倍率 6倍）し、 90°Cでヒートセットして、樹脂多孔質体（厚み 12 m、白色度 91. 3) を得た。

この榭脂多質体を 5 cm角に切断し、ジブチルフタレー卜に含浸することによりインジケーターを得た（白色度 28.7、ジブチルフタレー卜の保持量 25重量。

このインジケーターに、粘着剤付の PET基材（リンテック（株)製、スーパーステツク PET 38CLWP(3)PET3801) を貼合したところ、貼合後 1分間で、透明から白色に極めて明瞭に変色した。

表 1

充填剤多孔質体

実施例番号種類 "容積分率厚み _t 液体

実施例 1 A 26% 0.22inm 97.2 ベントリン

実施例 2 A 24% 0.12ηιη 90.3 ιベントリン

実施例 3 (1) A 26% 0.12ΒΠ 82.5 ェムベントリン

実施例 3 (2) A 26% 0.24BD 82.7 Xムベントリン

実施例 4 α) A 24% 0.120ID 90.3 ジェチルトル了ミト'

実施例 4 (2) A 24% 0.12mm 90.3 ベントリン/

フ夕ル酸ジプチル

実施例 5 B 22% 0.05mm 92.3 ェム Wノ

比铰例 C 22% 0.05DSI 96.0 ι/ ントリン

実施例 6 A 26% 0.012mm 91.3 ジプチルフ夕レ-ト表 1 (铳き）

ィンジケ一ター

実験番号 W₂ Wj-W₂ 液の保持量変色の程, 実施例 1 54.8 42.4 30% 〇〇〇実施例 2 24.3 66.0 33% 〇〇〇実施例 3(1) 24.9 57.6 29% 〇〇実施例 3 (2) 26.0 56.7 30% 〇〇実施例 4(1) 20.0 70.3 33% 〇〇〇実施例 4 (2) 22.0 68.3 31% 〇〇〇実施例 5 72.3 20.0 20% 〇比絞例 94.0 1.6 20% X 実施例 6 2 & 7 62.6 25¾ 〇〇〇注： l)A_:DHT-4 A (平均粒径 0· 4 πι)

Β:ホワイトン SSB (平均粒径 1.25 in)

C:タイぺーク R101 (平均拉径 0.6//JB)

2)〇〇〇：変色の程度大

〇〇：変色の程度中

〇：変色の程度小

X ：変色しない

Claims

It 求の範囲

1 . 樹脂多孔質体および垓榭脂多孔質体の多孔質部分に保持された液体からなり、かつ、下記関係式：

W,≥8 0 および

〔式中、は樹脂多孔質体の白色度を示し、 W₂はィンジケ一ターの白色度を示す。〕

を銪たすインジケーター。

2. 樹脂多孔質体が、屈折率の関係式（1 ) を満たす充填剤と熱可塑性樹脂からなり、かつ充填剤の積分率が 1 5〜4 0 %である組成物からなる成形体を延伸して得られるものであり、液体が屈折率の関係式（2 ) を满たすものである請求項 1記載のインジケーター：

( 1 ) 熱可塑性榭脂の屈折率 Z充填剤の屈折率 = 0 . 9 8〜 1 . 0 2 ( 2 ) 液体の屈折率ノ熱可塑性樹脂の屈折率 == 0. 8 6 7〜 1 . 1 3

3. が 8 0またはそれ以上であり、かつ（W!—Wz) が 4 0またはそれ以上である請求項 1に記載のィンジケ一ター。

4. 関係式（2 ) の比が 0. 9 6〜1 . 0 4である請求項 2に記載のインジケーター。