明 細 書 コン トロールス ト リ ップ処理方法および装置 技術分野
本発明は、 写真感光材料にネガ画像を焼き付ける自動焼付現像装 置においてコ ン トロ一ルス ト リ ップを用いて液管理等を行う方法お よび装置に関する。 背景分野
従来、 自動焼付現像装置の液管理はコ ン ト ロールス ト リ ップと呼 ばれている印画紙を処理し、 その結果に基づいて行われている。 コン トロールス ト リ ップは乳剤を塗布した印画紙で、 各自動焼付 現像装置専用の遮光口を備えたコン トロールス ト リ ップホルダーと 呼ばれている暗箱中に暗中で装塡される。 そ して、 明室でコ ン ト口 一ルス ト リ ップホルダ一の口から出ているコ ン ト ロ一ルス ト リ ップ の先端に専用のコン トロ一ルス ト リ ップリ 一ダ一をスプライステー プで貼り付けて、 自動焼付現像装置にセ ッ ト して処理される。
第 1 図は従来のコン トロールス ト リ ップホルダ一の斜視図である。 コ ン トロールス ト リ ップ 1 はコン ト 口一ルス ト リ ップホルダー 2 内 に挿入される。 第 2図は従来のコン トロールス ト リ ップホルダ一の 断面図で、 第 1 図に示すコ ン トロールス ト リ ップホルダーに装塡さ れたコン トロ一ルス ト リ ップを引き出す様子を示している。
コ ン ト ロールス ト リ ップ 1 はリ ーダー 3 とスプライ ステープ 4、 5で接着されている。 このリ ーダー 3 を引き出すこ とでコ ン トロー ルス ト リ ップをコ ン トロールス ト リ ップホルダーの遮光口から引き 出す。
第 1 図および第 2図に示したよ う な従来のコン トロールス ト リ ッ プホルダーの遮光口は、 ベルベ ッ トの突き合わせになっていて、 そ
の隙間にコン トロ一ルス ト リ ップを挿入する構造になっている力 、 実際には挿入しにく かった。
また、 コン トロールス ト リ ップホルダ一に装塡後にコン トロール ス ト リ ップを引き出す引き出し力も約 1 kgと大きいため、 コン ト 口 一ルス ト リ ップリ ーダーと呼ばれる リ ーダ一をテープで貼り付けて、 自動焼付現像装置からの駆動力で引き出したり していた。
しかし、 このコン トロールス ト リ ップリ ーダ一の貼り付け作業は 簡単ではなく、 よ り簡略な作業でコ ン トロールス ト リ ップ処理を行 う こ とが望まれている。 本発明は、 新たな構造のコン ト口一ルス ト リ ップホルダーを用いるこ とによ り コン トロールス ト リ ップ処理を 簡易化するこ とを目的とする。 発明の開示
上記課題を解決するため、 本発明では、 外部からの遮光扉開閉指 示手段によって遮光扉が開閉するコン ト口一ルス ト リ ップホルダー を、 コン トロールス ト リ ップホルダー遮光扉開閉指示手段を備えた 自動焼付現像装置の露光台にセ ッ ト し、 コン トロールス ト リ ップホ ルダ一からコ ンロールス ト リ ップスを自動的に引き出して露光台に 吸着し、 現像処理部へ搬送する。 コ ン ト ロールス ト リ ップの引き出 しを露光台の吸着力を利用 して駆動する。 このよ う に露光台の吸着 力をコン トロ一ルス ト リ ップの駆動に集中するような構造と し、 露 光台の吸着力でコン トロールス ト リ ップの引き出しを可能とする。 本発明の装置の作動について説明する。 遮光口付きのコ ン トロ一 ルス ト リ ップホルダ一とコ ン ト ロールス ト リ ップを用意し、 暗袋 (または暗室) の中で、 コ ン トロールス ト リ ップホルダ一の遮光扉 を開いて、 コ ン トロールス ト リ ップを 1 枚、 コン トロールス ト リ ツ プホルダーの中に入れ、 遮光扉を閉じる。
暗袋 (または暗室) から取りだしたコ ン ト ロールス ト リ ップホル ダーを、 自動焼付現像装置の遮光扉を開いて露光台の上にセ ッ ト し、
自動焼付現像装置の遮光扉を閉じる。 コ ン トロールス ト リ ップホル ダ一が露光台ごと動き、 フ レームに設けられたピンがコン トロール ス ト リ ップホルダーの遮光扉ロ ッ ク レバーを解除して、 コ ン トロー ルス ト リ ップホルダーの遮光扉を開く。
露光台のペーパー吸着フ ァ ンが働き、 コン トロールス ト リ ップが 露光台に吸着される。 露光台がコンス トホルダーと共に元の位置 (ペーパー搬送経路) に戻る。 露光台のペーパー搬送ベル トが働き、 コン トロールス ト リ ップが出口を経て現像処理部に搬送される。 本発明のコン トロールス ト リ ップ処理装置の主な作用は以下の通 りである。 遮光口付きの箱がコ ン トロールス ト リ ップホルダ一を構 成しており、 暗袋の中でコ ン トロールス ト リ ップホルダ一の遮光口 からコン トロ一ルス ト リ ップを 1 枚中に入れる。
ただし、 コン トロールス ト リ ップの先端を約 5 0 m m程、 コン ト ロールス ト リ ップホルダーの外に残す。 暗袋から取りだしたコン ト ロールス ト リ ップホルダーを、 機械の遮光扉を開いて、 露光台の上 にセッ ト して、 機械の遮光扉を閉じる。 コン トロールス ト リ ップホ ルダ一が露光台の吸着範囲のほとんどを塞ぐため、 露光台のぺ一パ —吸着フ ァ ンが作動すると、 その吸着力は、 コ ン ト口一ルス ト リ ツ プホルダーの外に残されたコン トロールス ト リ ップに働く。
コ ン トロールス ト リ ップの先端約 5 0 m mは通常のペーパー吸着 力よ り強い力で露光台に吸着される。 露光台のペーパー搬送ベル ト が働き、 コン トロ一ルス ト リ ップが出口部を経て現像処理部に搬送 される。 本発明のコン ト口一ルス ト リ ップ処理を行う上で、 コン ト ロールス ト リ ップホルダーおよび自動焼付現像装置側に対応する手 段の作動が必要である。
以上のよう に本発明のコ ン ト ロールス ト リ ップ処理装置は、 簡略 な構造で露光台の吸着力を応用 して、 コ ン トロールス ト リ ップの引 き出 しを可能と している。 自動焼付現像装置に、 コン ト口一ルス ト リ ップ引き出しのための駆動対応手段が不要となる。 駆動を行うた
めのリ ーダ一や、 リ ーダーにスプライステープでコン トロ一ルス ト リ ップを貼りつける面倒が解消する。 リ ーダーあるいはコ ン ト口一 ルス ト リ ップの先端を機械にセ ッ トする作業が不要となり、 コン ト 口一ルス ト リ ップ処理が簡便となるため液管理が迅速にできる等の 効果がある。 図面の簡単な説明
第 1 図は従来のコン トロ一ルス ト リ ップホルダーの斜視図、 第 2 図は従来のコ ン ト ロールス ト リ ップホルダーの断面図である。
第 3図は本発明の実施例のコ ン トロールス ト リ ップホルダーの説 明図、 第 4図は本発明の実施例のコ ン ト ロールス ト リ ツプホルダー にコ ン トロ一ルス ト リ ップをセッ トする様子を示す説明図、 第 5図 は本発明の実施例のコ ン トロールス ト リ ップホルダ一にコ ン トロー ルス ト リ ップをセッ ト して遮光幕を閉じた状態を示す説明図、 第 6 図は本発明の実施例のコ ン トロールス ト リ ップホルダーを自動焼付 現像装置に取り付けた状態を示す説明図、 第 7図は本発明の実施例 のコ ン トロールス ト リ ップホルダーを自動焼付現像装置に取り付け た状態を示す説明図、 第 8図は本発明の実施例のコ ン トロ一ルス ト リ ップホルダーの遮光扉が開いた状態を示す説明図、 第 9図は本発 明の実施例のコン トロールス ト リ ップホルダーの遮光扉が開いた状 態を示す説明図である。
第 1 0図は本発明の実施例におけるコ ン ト ロールス ト リ ップホル ダ一の外観を示す斜視図、 第 1 1 図は本発明の実施例におけるコ ン トロールス ト リ ップホルダーの外観を示す裏面図、 第 1 2図は本発 明の実施例におけるコ ン ト ロールス ト リ ップホルダーの側面断面図、 第 1 3図は本発明の実施例におけるコン トロールス ト リ ップホルダ 一の側面断面図、 第 1 4図は本発明の実施例におけるコン トロール ス ト リ ップホルダー及び露光台の断面図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明の実施例について図にもとづいて詳細に説明する。 第 3図 は本発明の実施例のコン トロ一ルス ト リ ップホルダーの説明図で、 コン トロ一ルス ト リ ップホルダーの遮光扉を開いた状態を示す。 遮 光扉付きの暗箱であるコン ト口一ルス ト リ ップホルダー 6は A面を 下にして置く。 コ ン トロ一ルス ト リ ップホルダ一の遮光口は遮光幕 7の移動によ り開閉され、 遮光幕 7 はガイ ドローラ 8 , 9 , 1 0 に ガイ ドされて定出カスプリ ング 1 1 をスプリ ングホルダ一 1 2で巻 き込んで遮光口が開く 方向に付勢されている。
ロ ッ ク レバー 1 3 を設けたロ ッ クプロ ッ ク 1 4が遮光幕 7の後端 に固定され、 ガイ ドシャ フ ト 1 5 に沿って上下に移動可能である。 ガイ ドシャ フ ト 1 5の上端と下端にはス ト ッパー 1 6、 1 7が設け られ、 ロ ッ クプロ ッ ク 1 4 の移動を規制する。
上端のス ト ッパー 1 .6 と接した位置にロ ッ クブロ ッ ク 1 4がある 状態では、 遮光幕 7は押し下げられた状態であり、 コ ン トロールス ト リ ップ揷入口 1 8 も開いている。
第 4図は本発明の実施例のコ ン トロールス ト リ ップホルダ一にコ ン ト ロールス ト リ ップをセ ッ トする状態を示す説明図である。 暗袋 または (暗室) の中でコン トロ一ルス ト リ ップ 3 7 を乳剤面を内側 にして長手方向に図に示すよう に巻き込む。
遮光口が開いた状態になっているコ ン トロールス ト リ ップホルダ — 6の揷入口 1 8から中に入れて、 卷かれたコ ン トロ一ルス ト リ ッ プ 3 7の外側の先端を B点に手で保持する。 この状態が第 4図の巻 かれたコ ン ト ロールス ト リ ップの先端の状態である。
第 5図は、 本発明の実施例のコン ト口一ルス ト リ ップホルダーに コン トロールス ト リ ップをセッ ト して遮光幕を閉じた状態を示す説 明図である。 ロ ッ ク レバー 1 3 を下側 ( A面側) に押し下げて、 遮 光幕 7 を閉じると、 第 5図に示す状態となる。 下端のス ト ッパー 1 7 と接した位置にロ ッ クブロ ッ ク 1 4がある状態で、 遮光幕 7 によ
り コ ン ト ロ一ルス ト リ ップ揷入口 1 8は閉じている。
このと き、 ロ ッ ク レバー 1 3がロ ッ クブロ ッ ク 1 4 を経て、 遮光 幕 7および定出力スプリ ング 1 1 と結合されているから、 定出カス プリ ング 1 1 を引張り ながら遮光幕 7が遮光口を閉じていき、 ロ ッ クブロ ッ ク 1 4がス ト ッパー 1 7 に当たる前に遮光幕ロ ッ クアーム
1 9が働き、 遮光幕 7が遮光口を閉ざしたままになる機構である。 第 6図は、 本発明の実施例のコン トロ一ルス ト リ ップホルダーを 自動焼付現像装置に取り付けた状態を示す説明図である。 コン ト 口 一ルス ト リ ップを装填したコン トロールス ト リ ップホルダー 6を 自 動焼付現像装置の遮光扉を開いて露光台の上にセッ ト して、 遮光扉 を閉じる。 コン トロ一ルス ト リ ップホルダーの遮光口は閉じており、 自動焼付現像装置側のフレームに設けられたピン 2 1 は差し込まれ ていない。 第 7図はコン トロールス ト リ ップホルダーを自動焼付現 像装置に取り付けた状態を示す説明図で、 第 6図の状態を側面から みた図面である。
第 8図は、 本発明の実施例のコン トロ一ルス ト リ ップホルダーの 遮光扉が開く 状態を示す説明図で、 第 7図のよう にコ ン トロールス ト リ ップホルダ一を自動焼付現像装置に取り付けた後に、 フレーム に設けられたピン 2 1 が差し込まれ、 ロ ッ クブロ ッ ク 1 4が移動し、 遮光慕が移動して遮光扉が開く。 第 9図は、 本発明の実施例のコ ン トロールス ト リ ップホルダ一の遮光扉が開く 状態を示す説明図で、 第 8図の状態を側面からみた図である。
コ ン トロールス ト リ ップホルダー 6が露光台ごと動き、 フ レーム に設けられたピン 2 1 が押圧して、 コン トロ一ルス ト リ ップホルダ — 6の遮光幕ロ ッ クアーム 1 9が支点ピン 2 2を中心に回転するこ とによ り ロ ッ クを解除して、 コ ン ト口一ルス ト リ ップホルダー 6 の 遮光幕 7が移動し、 遮光口を開く。
この時、 遮光幕ロ ッ クアーム 1 9は引張コイルばね 2 0の力で位 置が保持されている。 そして、 コン トロールス ト リ ップホルダ一 6
が露光台ごと動く こと によ り、 フレームに設けられたピン 2 1 カ コン トロールス ト リ ップホルダーの遮光幕ロ ッ クアーム 1 9 を引張 コイルばね 2 0の力を押し退けて解除する。 そして、 ロ ッ クブロ ッ ク 1 4が定出力スプリ ング 1 1 に引張られて動く ので、 コ ン ト口一 ルス ト リ ップホルダーの遮光幕 7が移動し遮光扉が開く。
露光台のペーパー吸着フ ァ ンが作動し、 コ ン ト 口一ルス ト リ ップ が露光台に吸着される。 露光台のコン トロールス ト リ ップホルダ一 と共に元の位置 (ペーパー搬送経路) に戻る。 露光台のペーパー搬 送ベルトが作動し、 コ ン ト ロールス ト リ ップが出口部を経て現像処 理部に搬送される。
第 1 0図は本発明の実施例におけるコ ン トロ一ルス ト リ ップホル ダ一の外観を示す斜視図である。 外面は、 コン トロールス ト リ ップ ホルダ一カバー 2 3、 コン トロールス ト リ ップホルダープレー ト 2 4、 マスクプレー ト 2 5で構成され、 コン ト口一ルス ト リ ップホル ダ一プレー ト 2 4 にロ ッ ク孔 2 6、 2 7があけられている。 これを 遮光袋に入っているコ ン トロールス ト リ ップと共に暗袋 (あるいは 暗室) の中に入れる。 コン ト口一ルス ト リ ップホルダーは A面を下 にして置く。
第 1 1 図は本発明の実施例におけるコ ン トロールス ト リ ップホル ダ一の外観を示す裏面図である。 コン トロールス ト リ ップ挿入口 2
8は、 ビロー ド製の遮光材 3 1、 3 2で遮光されている。 コン ト 口 一ルス ト リ ップホルダープレー ト 2 4 には、 露光台にセ ッ トするた めの、 ロ ッ ク片 2 9、 ピン 3 0、 ロ ッ ク孔 2 6、 2 7 を有する。 第 1 2図、 第 1 3図は本発明の実施例におけるコン トロ一ルス ト リ ップホ ダ一の側面断面図である。 遮光袋の中からコン トロール ス ト リ ップ 1 を 1 枚取り 出して、 乳剤面をコ ン ト ロールス ト リ ップ ホルダ一側にして、 コ ン ト ロールス ト リ ップの後端をコン トロール ス ト リ ップ挿入口 2 8から挿入して、 コン トロールス ト リ ップの先 端が第 1 3図の B点に来る と ころまで入れる。
コ ン トロールス ト リ ップ挿入ロ 2 8は、 遮光材 3 1、 3 2 とスポ ンジ状の遮光材 3 6で遮光されている。 遮光材 3 1 は遮光ホルダー 板 3 4 に固定されている固定板 3 3 に支持されている。 フ ィ ルム状 のコン ト ロ一ルス ト リ ップガイ ド 3 5が挿入されたコ ン ト ロールス ト リ ップを導く。
第 1 4図は本発明の実施例におけるコ ン トロールス ト リ ップホル ダ一及び露光台の断面図である。 暗袋から取りだしたコン トロール ス ト リ ップホルダーを自動焼付現像装置の遮光扉を開いて、 図のよ う に露光台の上にセッ ト して、 自動焼付現像装置の遮光扉を閉じる。 露光台のペーパー吸着フ ァ ンが働き、 コ ン トロールス ト リ ップ 3 7 が露光台 3 8の搬 ベル ト 3 9 に吸着される。 図中の矢線は露光台 の吸着範囲を示している。
コン トロ一ルス ト リ ップホルダ一のマスクプレー ト 4 0が露光台 の吸着範囲で、 コン トロ一ルス ト リ ップがコ ン トロ一ルス ト リ ップ ホルダーから出ている範囲以外を塞ぐ構成になっている。 従って、 コン トロ一ルス ト リ ップを吸着している力は通常のプリ ン トぺ一ノ、° 一を吸着する力よ り大きい。
こ う して、 コン トロールス ト リ ップホルダ一のコ ン トロールス ト リ ップ揷入口の抵抗以上の搬送力が得られる。 露光台のペーパー搬 送ベル ト 3 9が働き、 コン トロールス ト リ ップが出口部 4 1 を経て 現像処理部に搬送される。