明 細 書 抗菌剤と この抗菌剤を用いて物品を処理する方法 技術分野
この発明は、 抗菌剤と この抗菌剤を用いて物品を処理 する方法に関する ものである。 さ らに詳し く は、 この発 明は、 広範な微生物に対して優れた抗菌作用を有する新 しい抗菌剤と、 この抗菌剤を用いて食品や医薬品等の物 品を安全に抗菌処理する方法に関する ものである。
背景技術
ラ ク ト フ リ ンは、 生体内では、 涙、 唾液、 末梢血、 乳汁等に含まれている天然の鉄結合蛋白質であ り 、 大腸 菌、 カ ンジダ菌、 ク ロス ト リ ジゥ 厶菌等の有害微生物に 対して抗菌作用を示すこ とが知られている 〔ジ ャ ーナル
• ォブ · ぺディ ァ ト リ ク ス (Journal of Pediatrics)、 第 9 4 巻、 1 頁 : 1 9 7 9 年〕 。 また、 ブ ドウ球菌およ び腸球菌に対して、 0.5 〜 3 0 mg/ の濃度で抗菌作用' を有する こ とが知られている 〔ノ ネ ッ ケと ス ミ ス ; ジ ャ ーナル · ォブ · デァ リ一 · サイエンス (Nonnecke, B. J. & Smi th, K丄 ; Journal of Dairy Science) 6 7 巻、 〔 6
0 6 頁 : 1 9 8 4 年〕 。
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一方、 従来よ り種々 の微生物に対して抗菌作用を有す
るペプチ ドについては多数の発明が知られている。 例え ばグラム陽性菌ぉよびグラム陰性菌に有効なホスホノ ト リペプチ ド (特開昭 5 7 — 1 0 6 6 8 9号公報) 、 ホス ホノ ジペプチ ド誘導体 (特開昭 5 8 - 1 3 5 9 4号公報 ) 、 環状べプチ ド誘導体 (特開昭 5 8 — 2 1 3 7 4 4号 公報) 、 抗菌及び抗ウィルス作用を示すペプチ ド (特開 昭 5 9 — 5 1 2 4 7号公報) 、 酵母に有効なポ リべプチ ド (特開昭 6 0 - 1 3 0 5 9 9号公報) 、 グラム陽性菌 に有効な糖べプチ ド誘導体 (特開昭 6 0 — 1 7 2 9 9 8 号公報、 特開昭 6 1 — 2 5 1 6 9 9号公報、 特開昭 6 3 一 4 4 5 9 8号公報) 、 グラム陽性菌に有効なオリ ゴぺ プチ ド (特開昭 6 2 - 2 2 7 9 8号公報) 、 ペプチ ド系 抗生物質 (特開昭 6 2 — 5 1 6 9 7号公報、 特開昭 6 3 - 1 7 8 9 7号公報) その他北米産カブ トガ二の血球か ら抽出した抗菌性ペプチ ド (特開平 2 — 5 3 7 9 9号公 報) 、 蜜蜂の血リ ンパから単離した抗菌性ペプチ ド (特 表平 2 — 5 0 0 0 8 4号公報) 等である。
この発明の発明者等は、 望ま しく ない副作用等 (例え ば、 抗原性等) がなく 、 耐熱性があり . かつ強い抗菌作 用を有する物質を自然界から安価に単離する ことを企図 し、 哺乳類のラ ク トフ エ リ ン、 アポラク トフエ リ ンおよ び Zまたは金属飽和ラ ク ト フ 二 リ ン (以下、 これらをラ ク 卜フ ェ リ ン類と記載することがある) を酸または酵素
によ り加水分解 した分解物が未分解のラ ク ト フ ェ リ ン類 よ り も強い耐熱性および抗菌性を有する こ とを見出 し、 すでに特許出願を行った (特願平 3 — 1 7 1 7 3 6 号) 更にこの発明の発明者等は、 望ま し く ない副作用等 ( 例えば、 抗原性等) がな く 、 耐熱性があ り 、 かつ強い抗 菌作用を有する ラ ク ト フ エ リ ン関連抗菌性ペプチ ドと し て、 ア ミ ノ酸残基が 2 0 残基である抗菌性ペプチ ド (特 願平 3 — 1 8 6 2 6 0 号) 、 ア ミ ノ酸残基が 1 1 残基で ある抗菌性ペプチ ド (特願平 3 — 4 8 1 9 6 号) 、 ア ミ ノ酸残基が 6 残基である抗菌性ペプチ ド (特願平 3 — 9 4 4 9 2 号) 、 ア ミ ノ酸残基が 5 残基である抗菌性ぺプ チ ド (特願平 3 — 9 4 4 9 3 号) 、 ァ ミ ノ酸残基が 3 〜 6 残基である抗菌性ペプチ ド (特願平 3 — 9 4 4 9 4 号 ) を発明 し、 すでに特許出願を行なっ た。
なお、 従来からラ ク ト フ 二 リ ンの抗菌性を増強する研 究が種々行われてきており 、 そのよ う な生理活性増強補 助剤と しては リ ゾチーム、 I g Αおよびグリ コぺプチ ド が知られている。 例えば、 ラ ク ト フ エ リ ンと リ ゾチ一厶 との共存によ り相乗的に抗菌作用を増強する方法 〔特開 昭 6 2 — 2 4 9 9 3 1 号公報〕 、 ラ ク ト フ ヱ リ ンと分泌 型 I g A との共存によ り相乗的に抗菌作用を増強する方 法 〔ステフ エ ンス等 ; ィ 厶 ノ ロ ジ一 (Stephens, S. , et al; Immunology); 4 1 巻、 5 9 7 頁 : 1 9 8 0 年〕 等が
報告されてい る。 更に、 ス ピ ッ ク等は 〔エー ' エフ ' ゥ ィ リ アムスおよびジ エ ー · ディ 一 · バウ ム ( A. F. W i 11 i a ms も J. D. Baum)IS、 「 ヒ ュ ーマ ン ' ミ ノレクノ、ンキング」 (Human Milk Banking) 、 ネ ッ スル ' ヌ ー ト リ シ ヨ ン · ヮ 一 ク シ ョ ッ プ ' シ リ ーズ、 第 5巻、 (Nestle Nutriti on Workshop Series Volume 5 ) 、 1 3 3頁、 レ一ベン • プ レス · ブッ ク社 (Raven Press Books, Ltd. )、 1 9 8 4年〕 に、 ラ ク ト フ エ リ ンには細菌が粘膜表面に付着 するのを防止する作用があり、 この作用はリ ゾチームま たはグリ コぺプチ ドの存在で強化されることを報告して いる。
また、 ラ ク ト フ エ リ ンと抗生物質との併用効果につい ても従来から研究が行われており、 ラ ク トフエ リ ンとの 併用によって抗菌活性を増強させる抗生物質と しては、 セフ エム系抗生物質 〔宮崎修一等 ; ケモセラ ピー (chem 0 therapy) ; 第 3 9巻 : 第 8 2 9ページ、 1 9 9 1 年〕 およびべ一タラ クタム系抗生物質 (特公平 1 一 3 1 9 4 6 3号公報) 等が知られている。
しかしながら、 上記ラク トフ ヱ リ ン類の分解物ゃラク ト フ 二 リ ン関連抗菌性べプチ ドと特定の化合物および Z または抗生物質との併用効果については従来全く研究さ れておらず、 従ってそれらを有効成分とする抗菌剤も存 在しなかった。 また、 そのような抗菌剤を用いて食品や
医薬品等の物品を抗菌処理しょ う とする試みも全く なさ れていなかった。
発明の開示
この発明は、 上記の通り の課題を解決するためになさ れた ものであって、 この発明の発明者等が既に発明 した 上記ラ ク ト フ エ リ ン類の分解物および Zまたはラ ク ト フ
X リ ン関連抗菌性べプチ ドと 、 特定の化合物および Zま たは抗生物質とを併用する こ と によ り 、 抗菌性がさ らに 増強された抗菌剤を提供する こ とを目的と している。
この発明は、 以上の目的を実現する ものと して、 ( A ) ラ ク ト フ ュ リ ン類の分解物、 ラ ク ト フ ヱ リ ン関連抗菌性 ペプチ ド、 およびこれらの任意の混合物からなる群よ り 選択された化合物と、 ( B ) 金属をキ レー トする蛋白質、 ト コ フ ヱ ロ ール、 シ ク ロ デキス ト リ ン類、 グ リ セ リ ン脂 肪酸エステル類、 アルコ ール類、 E D T A、 E D T A塩、 ァス コノレビン酸、 ァス コノレビン酸塩、 クェ ン酸、 ク ェン 酸塩、 ポ リ リ ン酸、 ポ リ リ ン酸塩、 キ トサン、 システィ ン、 コール酸およびこれらの任意の混合物からなる群よ り選択された化合物とを有効成分とする抗菌剤を提供す る。
またこの発明は、 ( A ) ラ ク ト フ エ リ ン類の分解物、 ラ ク ト フ 二 リ ン関連抗菌性べプチ ド、 およびこれらの任 意の混合物からなる群よ り選択された化合物と、 ( C )
抗生物質とを有効成分とする抗菌剤、 および (A ) ラ ク ト フ 二 リ ン類の分解物、 ラク ト フ ェ リ ン関連抗菌性ぺプ チ ド、 およびこれらの任意の混合物からなる群より選択 された化合物と、 ( C ) 抗生物質と、 ( B ) 金属をキレ — トする蛋白質、 リ ゾチーム、 カゼイ ン分解物、 トコフ ヱ ロ ール、 シ ク ロ デキス ト リ ン類、 グリ セ リ ン脂肪酸ェ ステル類、 アルコ ール類、 E D T A、 E D T A塩、 ァス コルビン酸、 ァス コルビン酸塩、 クェン酸、 ク ェン酸塩 ポ リ リ ン酸、 ポ リ リ ン酸塩、 キ トサン、 システィ ン、 コ ール酸、 およびこれらの任意の混合物からなる群より選 択された化合物とを有効成分とする抗菌剤を提供する。
さ らにこの発明は、 上記のいずれかの抗菌剤を用いて 物品を処理する方法をも提供する。
発明を実現するための最良の形態
この発明においてラ ク トフ ヱ リ ン類とは、 市販のラ ク ト フ 二 リ ン、 哺乳類 (例えば人、 牛、 羊、 山羊、 馬等) の初乳、 移行乳、 常乳、. 末期乳等、 またはこれらの乳の 処理物である脱脂乳、 ホェ一等から常法 (例えば、 ィォ ン交換クロマ トグラフ ィ ー) により分離したラク 卜フエ リ ン、 それらを塩酸、 クェン酸等により脱鉄したアポラ ク ト フ ヱ リ ン、 アポラ ク ト フ ヱ リ ンを鉄、 銅、 亜鉛、 マ ンガン等の金属でキレ一 トさせた金属飽和または部分飽 和ラ ク ト フ エ リ ンであり、 市販品あるいは公知の方法に
よ り製造 した調製品を使用する こ とができ る。
この発明において使用する ラ ク ト フ ヱ リ ンの分解物は 上記のラ ク ト フ ュ リ ン類を酸または酵素で加水分解して 得られ、 たとえば特願平 3 — 1 7 1 7 3 6 号に記載され た方法によ って得る こ とができ る。 すなわち酸によ り加 水分解を行う場合は、 ラ ク ト フ エ リ ン類を水に溶解し、 これに無機酸または有機酸を添加し、 '所定温度に所定時 間加熱して加水分解する。 酵素によ り加水分解を行う場 合は、 ラ ク ト フ エ リ ン類の水溶液を、 使用する酵素の至 適 p H に調整し、 これにペプシ ン、 ト リ プシ ン等の酵素 を加え、 所定温度に所定時間保持して加水分解したのち 常法によ り酵素を失活させる。 酸または酵素による加水 分解で得られた分解物は、 種々 の分子量を有する抗菌性 ペプチ ドの混合物である。 上記加水分解による分解度は 6 〜 2 0 %の範囲が望ま しい。 なお、 こ の分解度は、 ケ ルダール法によ り試料の全窒素を、 またホルモール滴定 法によ り試料のホルモール態窒素をそれぞれ測定し、 こ れらの値から次式によ り算出 した。
分解度二 (ホルモール態窒素量 Z全窒素量) X 1 0 0 また、 以下の説明における上記分解度以外の百分率は 重量によ る値である。
上記のとおり に酸または酵素によ って加水分解して得 られた反応液 (ラ ク ト フ 二 リ ン類分解物の溶液) は、 常
法により冷却し、 必要に応じて常法により中和、 脱塩、 脱色し、 更に必要に応じて常法により分画し、 得られた 溶液をそのまま、 または濃縮した液状で、 あるいは濃縮 後乾燥した粉末状で、 後述する特定の化合物および Zま たは抗生物質と混合する。
この発明において使用するラク ト フ エ リ ン関連抗菌性 ペプチ ドは、 ラ ク トフ ヱ リ ン類の分解物から分離手段に よって得られる抗菌性を有するペプチ ド、 ラ ク ト フ リ ン類の分解物から分離手段によって得られる抗菌性を有 するぺプチ ドと同一または相同の化学構造 (ァ ミ ノ酸配 列) を有するペプチ ド、 ラ ク ト フエ リ ン類の分解物から 分離手段によって得られる抗菌性を有するぺプチ ドと同 一または相同の化学構造 (ア ミ ノ酸配列) を有するぺプ チ ドの誘導体、 およびこれらの任意の混合物からなる群 より選択された化合物である。 これらのラ ク ト フ エ リ ン 関連抗菌性べプチ ドは、 例えば、 特願平 3 — 1 8 6 2 6
0 、 特願平 3 - 4 8 1 9 6号、 特願平 3 - 9 4 4 9 2号. 特願平 3 - 9 4 4 9 3号、 および特願平 3 — 9 4 4 9 4 号の各発明に記載された方法によって得ることができる c すなわち、 ラク ト フ エ リ ン類を酸または酵素を用いて加 水分解し、 得られたぺプチ ド混合物から液体クロマ トグ ラフ ィ 一等の分離手段によって抗菌性を有するぺプチ ド を含む画分を得る方法、 あるいは上記のようにして得た
抗菌性を有するペプチ ドのア ミ ノ酸配列を公知の方法 ( 例えば、 気相 シーク ヱ ンサ一を用いる方法等) によ って 決定し、 それらのア ミ ノ酸配列を有するペプチ ドを公知 の方法 (例えば、 ペプチ ド自動合成装置を用いる方法) によ って各々合成して目的とするぺプチ ドを得る方法等 によ って調製する こ とができ る。 これらのラ ク ト フ エ リ ン関連抗菌性べプチ ドは、 例えば下記のァ ミ ノ酸配列を 有する以下のペプチ ドである。 : 配列番号 1 、 2 、 およ び 2 7 のァ ミ ノ酸配列を有する抗菌性べプチ ドまたはそ の誘導体 (特願平 3 - 4 8 1 9 6号発明) ; 配列番号 3 4 、 5 および 6 のア ミ ノ酸配列を有する抗菌性ペプチ ド またはその誘導体 (特願平 3 — 9 4 4 9 2号発明) ; 配 列番号 7 、 8 、 9 および 3 1 のア ミ ノ酸配列を有する抗 菌性ペプチ ドま たはその誘導体 (特願平 3 — 9 4 4 9 3 号発明) ; 配列番号 1 0 、 1 1 、 1 2 、 1 3 、 1 4 、 1 5 、 1 6 、 1 7 、 1 8 、 1 9 、 2 0 および 2 1 のァ ミ ノ 酸配列を有する抗菌性ペプチ ドまたはその誘導体 (特願 平 3 _ 9 4 4 9 4号発明) ; および、 配列番号 2 2 、 2 3 、 2 4 、 2 5 、 2 6 、 2 8 、 2 9 および 3 0 のァ ミ ノ 酸配列を有する抗菌性ペプチ ドまたはその誘導体 (特願 平 3 — 1 8 6 2 6 0号発明) 。
これらの抗菌性ペプチ ドは、 溶液をそのま ま、 または 濃縮した液状で、 あるいは濃縮後乾燥した粉末状で、 下
記の特定の化合物および Zまたは抗生物質と混合する。 この発明の抗菌剤において、 上記ラ ク ト フ ヱ リ ン類の 分解物および Zまたはラ ク 卜 フ エ リ ン関連抗菌性べプチ ドと混合する特定の化合物は、 金属をキレー トする蛋白 質、 ト コ フ ヱ ロ ール、 シク ロデキス ト リ ン類、 グ リ セ リ ン脂肪酸エステル類、 アルコ ール類、 E D T A、 E D T A塩、 ァスコルビン酸、 ァスコルビン酸塩、 クェン酸、 クニン酸塩、 ポ リ リ ン酸、 ポ リ リ ン酸塩、 キ トサン、 シ スティ ン、 コール酸、 およびこれらの任意の混合物から なる群よ り選択された化合物である。
これらの特定の化合物は、 市販品を使用する こ とがで き、 或いは公知の方法によって調製し使用 してもよい。 例えば、 金属をキレー トする蛋白質は、 金属イオンと配 位して化合物を生成させ得る蛋白質で、 例えばラ ク ト フ エ リ ン類、 ト ラ ンスフ ェ リ ン、 コ ンアルブ ミ ン、 カゼィ ンホスホペプチ ド等を例示する こ とができ る。 シク ロデ キス ト リ ン類と しては、 ー シク ロデキス ト リ ン、 β — シク ロデキス ト リ ン、 ア ー シク ロデキス ト リ ン、 δ — シ ク ロデキス ト リ ン、 或いはこれらのアルキル誘導体 (分 枝シク ロデキス ト リ ン) を例示する こ とができ る。 グリ セ リ ン脂肪酸エステル類は、 脂肪酸と グリ セ リ ンまたは ポ リ グ リ セ リ ンのエステルおよびその誘導体であって、 グ リ セ リ ン脂肪酸エステル、 ポ リ グリ セ リ ン脂肪酸エス
テル等を例示する こ とができ る。 アルコ ール類は脂肪族 の 1 価、 2 価、 3 価或いは多価アルコ ールであ っ て、 ェ チノレアノレコ ーノレ、 プロ ピ レ ング リ コ ーノレ、 グ リ セ ロ ール 等を例示する こ とができ る。
ラ ク ト フ ヱ リ ン類の分解物、 ラ ク ト フ ヱ リ ン関連抗菌 性ペプチ ド、 またはこれらの任意の混合物の中の何れと、 金属をキ レー トする蛋白質、 ト コ フ エ ロール、 シク ロデ キス ト リ ン類、 グ リ セ リ ン脂肪酸エステル類、 アルコ ール 類、 E D T A、 E D T A塩、 ァス コ ルビ ン酸、 ァス コル ビン酸塩、 クェン酸、 クェン酸塩、 ポ リ リ ン酸、 ポ リ リ ン酸塩、 キ トサン、 システィ ン、 コール酸またはこれら の任意の混合物の中の何れとを組み合わせるかは、 使用 目的によって適宜選択する こ とができ る。 また、 それら の混合割合は、 各々 の成分の種類や使用目的によ って適 宜選択する こ とができ る。 上記の混合は、 前記のよ う に 液状で、 または粉末状で混合する こ とができ、 この場合 適宜公知の希釈剤、 賦形剤を添加する こ と もでき る。
また、 この発明の別の抗菌剤において、 上記ラ ク ト フ ェ リ ン類の分解物および/またはラ ク ト フ ェ リ ン関連杭 菌性ぺプチ ドと混合する抗生物質は、 ベニシ リ ン、 半合 成ペニ シ リ ン、 セフ ヱ ム系抗生物質、 カルバぺネム系抗 生物質、 モ ノ パク タ ム系抗生物質、 ア ミ ノ グリ コ シ ド系 抗生物質、 ぺプタ イ ド系抗生物質、 テ ト ラ サイ ク リ ン系
抗生物質、 ク ロ ラ ムフ ヱニコ ール、 マク ロ ラ イ ド系抗生 物質、 リ フ ァ マイ シ ン、 ノく ンコ マイ シ ン、 ホスホマイ シ ン、 化学合成抗菌剤、 抗真菌剤、 抗結核剤、 またはポ リ ミ キシ ン Bを例示することができる。 これらの抗生物質 は、 市販品あるいは公知の方法によって調製したものを 使用する ことができる。
この発明のさ らに別の抗菌剤において、 上記のラク ト フ エ リ ン類の分解物および Zまたはラク ト フ ェ リ ン関連 抗菌性べプチ ドと上記の抗生物質との混合物に混合する 特定の化合物は、 金属をキレー トする蛋白質、 リ ゾチ一 ム、 カゼイ ン分解物、 ト コ フ ヱ ロ ール、 シク ロデキス ト リ ン類、 グ リ セ リ ン脂肪酸エステル類、 アルコ ール類、
E D T A、 E D T A塩、 ァスコノレビン酸、 ァスコルビン 酸塩、 クェン酸、 クェン酸塩、 ポリ リ ン酸、 ポ リ リ ン酸 塩、 キ トサン、 システィ ン、 コール酸およびこれらの任 意の混合物からなる群より選択された化合物である。
なお、 これらの化合物は、 リ ゾチームおよびカゼイ ン 分解物を除き、 前述のラ タ ト フ エ リ ン類の分解物および zまたはラ ク ト フ エ リ ン関連抗菌性ペプチ ドとの混合に 使用する化合物と同一であり、 リ ゾチームおよびカゼィ ン分解物についても、 市販品も し く は公知の方法によつ て調製したものを使用することができる。 たとえば、 力 ゼィ ン分解物は、 常法により牛乳等のカゼィ ンを蛋白質
分解酵素、 酸またはアルカ リ によ って加水分解した分解 物の混合物、 或いは分解物から特定の成分を分画した物 である。 特に、 数平均分子量が 3 8 0 程度で分子量分布 が 7 5 以上、 約 1 0 0 0 0 以下のペプチ ド (およびア ミ ノ酸) の混合物の使用が好ま しい。
ラ ク ト フ ヱ リ ン類の分解物、 ラ ク ト フ ヱ リ ン関連抗菌 性ペプチ ド、 またはこれらの任意の混合物のいずれと、 上記抗生物質のいずれとを組み合わせるか、 あるいはそ れらの任意の組み合わせのいずれと金属をキ レー トする 蛋白質、 リ ゾチーム、 カゼイ ン分解物、 ト コ フ ヱ ロ ール シク ロデキス ト リ ン類、 グ リ セ リ ン脂肪酸エステル類、 アルコール類、 E D T A、 E D T A塩、 ァスコルビン酸 ァスコルビン酸塩、 クェン酸、 クェン酸塩、 ポ リ リ ン酸 ポ リ リ ン酸塩、 キ トサン、 システィ ンあるいはコール酸 のいずれとを組み合わせるかは、 使用目的によ って適宜 選択する こ とができ る。 また、 それらの混合割合は、 各 々 の成分の種類や、 使用目的等によ って適宜選択する こ とができ る。 それらの成分を液状または粉末状で混合す る こ とができ、 適宜公知の希釈剤、 賦形剤を添加 して も よい。
この発明の抗菌剤は、 各種の細菌、 酵母、 カ ビに対し て強い抗菌性を有し、 医薬品と してのみな らず、 食品や 医薬部外品等のよ う に人または動物の体内に取り入れら
れ、 あるいは体表面に適用される製品、 その他一般に細 菌の増殖を防止または抑制することが望まれるあらゆる 製品に配合して使用することができ、 またこの発明の抗 菌剤でそれらの製品あるいは原料素材を処理することが できる。 すなわちこの発明の抗菌剤は、 そのまま人また は動物に投与することができ、 あるいは医薬品 (例えば 目薬、 乳房炎治療剤、 下痢防止剤、 水虫薬等) 、 医薬部 外品 (例えば、 口中洗浄剤、 制汗剤、 養毛剤等) 、 各種 化粧品 (例えば、 整髪料、 ク リ ーム、 乳液等) 、 各種歯 磨用品 (例えば、 歯磨粉、 歯ブラ シ等) 、 各種生理用口 各種べビー用品 (例えば、 ォムッ等) 、 各種高齢者用品 (例えば、 入れ歯固定剤、 ォムッ等) 、 各種洗剤 (例え ば、 石鹼、 薬用石驗、 シャ ンプー、 リ ンス、 洗濯用洗剤 キッ チン用洗剤、 住宅用洗剤等) 、 各種除菌用品 (例え ば、 キッ チン用除菌ペー パ ー 、 トイ レッ ト用除菌ぺ一パ 一等) 、 飼料 (例えば、 家畜用飼料、 ぺッ ト フ一 ド等) それらの原料となる素材、 その他一般に微生物の増殖の 防止、 抑制が望まれるあらゆる物品に添加、 配合、 噴霧 付着、 被覆、 含浸等を行なってもよく 、 またその他一般 に微生物の増殖の防止、 抑制が望まれるあらゆる物品の 処理に用いることができる。
さ らに特記すべきことは、 試験例から明らかなように この発明の抗菌剤は、 種々の抗生物質に耐性を有する微
生物に対しても顕著な抗菌性を示すこ とである。 すなわ ち、 ほとんどの抗生物質が効かず院内感染の原因となつ ている微生物、 例えばメ チシ リ ン耐性スタ フ イ ロ コ ッ カ ス · ァウ レウ ス等に対して、 抗生物質単独では効果を示 さない場合でも、 ラ ク ト フ ヱ リ ン類の分解物、 ラ ク ト フ エ リ ン関連抗菌性ペプチ ド、 またはこれらの任意の混合 物と、 特定の抗生物質、 または特定の抗生物質および化 合物とを有効成分とする この発明の抗菌剤は顕著な抗菌 効果を示すのである。
以下、 試験例を示してこの発明をさ らに詳し く 説明す る。
( I ) ラ ク ト フ エ リ ン類の分解物および Zまたはラ ク ト フ リ ン関連抗菌性べプチ ドと、 特定の化合物とを有 効成分とする抗菌剤に関する試験例。
まず、 こ こでの各試験例に共通する試料の調製、 およ び試験方法についてま とめて記載する。
1 . 試料の調製
(1) ラ ク ト フ エ リ ン分解物 (粉末)
① 実施例 1 記載の方法によ り調製したラ ク ト フ エ リ ン分解物 1 を使用 した。
② 実施例 2 記載の方法によ り調製したラ ク ト フ リ ン分解物 2 を使用 した。
(2) 抗菌性ペプチ ド (粉末)
① 実施例 3記載の方法により調製したペプチ ド (配列番号 2 6 ) を使用した。
② 実施例 4記載の方法により調製したペプチ ド (配列番号 2 7 ) を使用 した。
(3) ラ ク ト フ ヱ リ ン : 市販の牛のラク ト フ ヱ リ ン (シ グマ社製) を使用した。
(4) カゼイ ンホスホペプチ ド : 公知の方法 (特開昭 5 9 一 1 5 9 7 9 2号の方法) により調製して使用し た。
(5) ト コフ エロール : 市販品 (和光純薬工業社製) を 使用した。
(6) β - シ ク ロデキス ト リ ン : 市販品 (日本食品化工 社製) を使用した。
(7) 1 一モノ カプリ ロイ ゾレー r a c —グリ セ口 一ゾレ : 市販品 (シグマ社製) を使用した。
(8) エチルアルコ ール : 市販品の 9 9 . 5 %ェチルァ ルコ ール (ナカライ.テスク社製) を使用した。
(9) グリ セロール : 市販品 (ナカライテスク社製) を 使用した。
(10) プロ ピ レ ングリ コール : 市販品 (和光純薬工業社 製) を使用 した。
(11) E D T A · ニナ ト リ ウ ム : 市販品 (和光純薬工業 社製) を使用 した。
(12) ァス コ ルビ ン酸 : 市販品 (関東化学社製) を使用 した。
(13) ク ェ ン酸 : 市販品 (ナカ ラ イ テスク社製) を使用 した。
(14) ポ リ リ ン酸 : 市販品 (メ ルク社製) を使用 した。
(15) キ トサ ン : 市販品 (ナカ ライテスク社製) を使用 した。 酢酸の稀薄溶液に溶解した。
(16) L — システィ ン : 市販品 (シグマ社製) を使用 し た。 水溶液を滅菌フ ィ ル夕一で除菌した。
(17) ポ リ エチ レ ング リ コ ール # 2 0 0 0 : 市販品 (ナ 力 ラ イ テスク社製) を使用 した。
(18) グ リ セ リ ン脂肪酸エステル類
① 1 — モ ノ ラ ウ ロ イ ノレ一 r a c — グリ セ 口 一ノレ : 巿販品 (シグマ社製) を使用 した。
② 1 — モ ノ ミ リ ス ト イ ノレ一 r a c — グリ セ ロ ー ル : 市販品 (シグマ社製) を使用 した。
③ 1 — モ ノ ステア ロ イ ノレ一 r a c — グリ セ 口 一ノレ : 市販品 (シグマ社製) を使用 した。
いずれも水懸濁液と して使用 した。
(19) コ ール酸 : 市販品 (和光純薬工業社製) を水懸濁 液と して使用 した。
. 試験方法
(1 ) ブ ドウ球菌の前培養液の調製
ブ ドウ球菌 (Staphylococcus aureus JCM-2151 ) の 保存スラ ン 卜から 1 白金耳を採取し、 標準寒天培地 (栄研化学社製) に塗沫して 3 7 °Cで 1 6時間培養 し、 標準寒天培地の表面に育成したコロニーを白金 耳でかき取り、 1 %ペプ ト ン (ディ フコ社製) 培地 に 3 7 °Cで数時間培養し、 3 X 1 0 8 の菌濃度 に増殖した対数期の菌液を前培養液と した。
(2) 基本培地 (牛乳培地) の調製
市販の牛乳に、 上記試料を加え、 精製水で牛乳の濃 度を 1 Z 2 に希釈し、 1 1 5 °Cで 1 5分間滅菌し、 基本培地と した。
(3) 試験培地および対照培地の調製
( 3 - 1 ) 試験培地の調製
前記 1記載の試料の調製の(1) または(2) で調製 したラク ト フ ヱ リ ン分解物、 または抗菌性べプチ ドの水溶液、 および(3) 、 (4) 、 (6) 、 (11)、 (1 2)、 (13)または(16)の化合物の水溶液を滅菌フ ィ ルター (ア ドバンテッ ク社製) で除菌し、 基本培 地に添加してそれぞれ規定した最終濃度に調整し 試験培地を調製した。
(5)、 (7) 、 (8) 、 (9) 、 (10)、 (14)、 (15)、 (1 7)、 (18)、 (19)は、 化合物の水溶液 ((5) 、 (7) の場合は水懸濁液) の滅菌フ ィ ルターによる除菌
は省略し、 他は ( 3 ) 等と同様に して試験培地を 調製した。
( 3 - 2 ) 対照培地 1 の調製
市販の牛乳を精製水で 2 倍に希釈し、 1 1 5 °Cで 1 5 分間滅菌して、 対照培地 1 と した。
( 3 - 3 ) 対照培地 2 の調製
前記 1 記載の試料の調製の(3) 、 (4) 、 (6) 、 (1 1 )、 (12)、 (13)または(16)の化合物の水溶液を滅 菌フ ィ ルター (ア ドバンテ ッ ク社製) で除菌し、 のち基本培地に添加して試験培地の濃度と同 じに 調整し、 対照培地 2 を調製した。
(5) 、 (7) 、 (8) 、 (9) 、 (10)、 (14)、 (15)、 (1 7)、 (18)、 (19)は、 化合物の水溶液 ((5) 、 (7) の場合は水懸濁液) の滅菌フ ィ ルタ ーによる除菌 は省略し、 他は(3) 等と同様に して対照培地 2 を 調製した。
) 生存率試験
上記 ( 1 ) で調製したブ ドウ球菌の前培養液 2 0 £ を、 上記 ( 3 — 1 ) で調製した試験培地 2 に添加 し、 3 7 °Cで 1 時間培養し、 培養液から 2 0 0 を採取し、 1 %ペプ ト ン水溶液で 1 0 π 倍 に希釈した後、 普通寒天培地プレー ト上に 1 1 0 // 塗布し、 3 7 °Cで 2 4 時間培養して菌数 (試
験菌数) を測定した。
別に対照 1 と して、 上記 ( 1 ) で調製したブ ドウ 球菌の前培養液 2 0 を、 上記 ( 3 — 2 ) で調 製した対照培地 1 の 2 ? に添加し、 上記試験菌数 の測定の場合と同様にして菌数 (対照菌数 1 ) を 測定した。 更に対照 2 と して、 上記 ( 1 ) で調製 したブ ドウ球菌の前培養液 2 0 ^を、 上記 ( 3 一 3 ) で調製した対照培地 2の こ添加し、 上 記試験菌数の測定の場合と同様にして菌数 (対照 菌数 2 ) を測定した。
生存率は次式で計算した。
生存率 1 = (試験菌数 Ζ対照菌数 1 ) X 1 0 0 生存率 2 = (対照菌数 2 試験菌数 1 ) X 1 0 0 (注 : 後記の各表において、 生存率 2 は抗菌性ぺプチ ドまたはラ ク トフ ヱ リ ン分解物の濃度が 0の行に表 示される)
試験例 1
前記、 試料の調製の ( 2 ) ー①記載の抗菌性べプチ ド (配列番号 2 6 ) の最終濃度を 1 当たり 0 、 0 . 5 g、 1 mgおよび 2 mgに、 ( 3 ) 記載のラク トフ ヱ リ ンの 最終濃度を 1 771^当たり 0 mg、 0 . 1 mg . 1 および 1 0 mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行った。
試験結果は表 1 に示すとおりである。 表 1 から明らか
なよ う に、 ラ ク ト フ エ リ ンが抗菌性べプチ ドの殺菌効果 を増強する こ とが確認された。 また、 ラ ク ト フ エ リ ンを 添加 し、 抗菌性べプチ ドを添加 しなかった場合、 殺菌効 果は全く 認められな力、つ た。 したがって、 上記の殺菌効 果の増強は抗菌性ぺプチ ドと ラ ク ト フ リ ンとの相乗効 果 0"、あ る し と は明らかである。 なお、 上記の抗菌性ぺプ チ ド以外の抗菌性ぺプチ ド、 およびラ ク ト フ ヱ リ ン分解 物についても同様の試験を行なったが、 この場合もラ ク ト フ エ リ ンによ り殺菌効果が増強される こ とが認め られ た。
1
前記、 試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5 mg、 1 mgおよび 2
に、 ( 4 ) 記載のカゼイ ンホスホペプチ ドの最終濃度 を 1 当たり 0 、 1 mg、 1 0 mgおよび 2 0 mgに、 それ ぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験の結果は表 2 に示すとおりである。 表 2から 明らかなように、 カゼイ ンホスホペプチ ドが抗菌性ぺプ チ ドの殺菌効果を増強することが確認された。 また、 力 ゼイ ンホスホペプチ ドを添加し、 抗菌性ペプチ ドを添加 しなかった場合、 殺菌効果は全く認められなかった。 し たがって、 上記の殺菌効果の増強は抗菌性ペプチ ドと力 ゼィ ンホスホぺプチ ドとの相乗効果であることは明らか である。 なお、 上記の抗菌性ペプチ ド以外の抗菌性ぺプ チ ド、 およびラク トフ ヱ リ ン分解物についても同様の試 験を行なったが、 この場合もカゼイ ンホスホペプチ ドに より殺菌効果が増強されることが認められた。
表 2
前記、 試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 ^当たり 0 mg、 0 . 5 mg、 1 mgおよび 2 mgに、 ( 5 ) 記載の ト コ フ エ ロールの最終濃度を 当 たり 0 mg、 0 . 1 mg、 0 . 5 mgおよび 1 mgに、 それぞれ 調整し、 生存率試験を行った。
この試験結果は表 3 に示すとおりである。 表 3 から明 らかなよ う に、 ト コ フ ヱ ロールが抗菌性ペプチ ドの殺菌 効果を増強する こ とが確認された。 また、 ト コ フ 口一 ルを添加し、 抗菌性ペプチ ドを添加 しなかつた場合、 殺 菌効果は全く 認め られなかっ た。 したがって、 上記の殺 菌効果の増強は抗菌性ペプチ ドと ト コ フ ヱ ロ ールとの相 乗効果である こ と は明らかである。 なお、 上記の抗菌性 ペプチ ド以外の抗菌性ペプチ ド、 およびラ ク ト フ ヱ リ ン 分解物についても同様の試験を行なっ たが、 この場合も ト コ フ ヱ ロールによ り殺菌効果が増強される こ とが認め られた。
表 3
=ίフ エ D — -ル 生 存 率
濃 抗菌性べプチ ド濃度 (mg/ ) 〔 、 ID P mf,ノ 0 0.5 1 2
0 100 77 35 12
0. 1 101 33 15 5. 2
0.5 113 14 6.3 2. 4
1 112 7.9 3.5 0. 9 試験例 4
前記、 試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5 、 1 および 2 に、 ( 6 ) 記載の β — シ ク iデキス ト リ ンの最終濃度 を 1 当たり 0 、 0 . 1 mg、 1 および 2 . 5 mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験結果は表 4 に示すとおりである。 表 4から明 らかなように、 ^ーシクロデキス ト リ ンが抗菌性ぺプチ ドの殺菌効果を増強することが確認された。 また、 /5 — シク ロデキス ト リ ンを添加し、 抗菌性べプチ ドを添加し なかった場合、 殺菌効果は殆ど認められなかった。 した がって、 上記の殺菌効果の増強は抗菌性べプチ ドと 一 シク ロデキス ト リ ンとの相乗効果であることは明らかで
ある。 なお、 上記の抗菌性べプチ ド以外の抗菌性べプチ ド、 およびラ ク ト フ エ リ ン分解物についても同様の試験 を行なったが、 この場合も 3 — シク ロデキス ト リ ンによ り殺菌効果が増強される こ とが認め られた。
表 4 β ー シク ロデキ 生 存 率
ス ト リ ン 濃 度 抗菌性べプチ ド濃度 (mgZ ) i g/ τη£) 0 0.5 1 2
0 100 45 17 8. 9
0. 1 100 38 22 6. 4
1 109 11 3.6 1. 4
2.5 88 2.5 1. 1 0. 2 試験例 5
前記、 試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 当たり. 0 mg、 0 . 5 mg、 1 mgおよび 2 mgに、 ( 7 ) 記載のモノ カプ リ ロイルグリ セロールの最 終濃度 1 当た り 0 mg、 0 . 5 mg、 1 mgおよび 2 mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行った。
試験結果は表 5 に示すとおりである。 表 5 から明 らか なよ う に、 モノ カプ リ ロイルグ リ セロールが抗菌性ぺプ チ ドの殺菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 モ
ノ カプリ ロイルグリセロールを添加し、 抗菌性ペプチ ド を添加しなかつた場合、 1 mgZ の濃度までは殺菌効果 は全く認められなかった。 モノ カプリ ロイルグリセ口一 ルの濃度が 2
の場合も抗菌性べプチ ドと併用する と、 モ ノ カプリ ロイルグリ セロール単独使用 (濃度 2 nig /mi) 、 或いは抗菌性ペプチ ド単独使用 (各濃度) のと きと比較して格段に殺菌効果が増強されるので、 抗菌性 ぺプチ ドとモ ノ カプリ ロイルグリセロールとが相乗効果 を有することは明らかである。 なお、 上記の抗菌性ぺプ チ ド以外の抗菌性べプチ ド、 およびラ ク ト フ ェ リ ン分解 物についても同様の試験を行なったが、 この場合もモ ノ カプリ ロイルグリ セロールにより殺菌効果が増強される ことが認められた。
表 5 生 存 ∑
モ ノ カプリ ロイ
ノレグリ セ口一ノレ 抗菌性べプチ ド濃度 ( / id ) 濃 度
( rag/ rd ) 0 0.5 1 2
0 100 79 38 9.5
0.5 103 81 40 7.3
1 115 18 6. 0 1.5
2 35 0. 1 0. 03 0.01
試験例 6
前記試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ドの 最終濃度を 1 当た り 0 、 0 . 5 mg、 1 mgおよび 2 mg に、 ( 8 ) 記載のエチルアルコ ールの最終濃度を 1 ^当 たり 0 mg、 1 、 1 0 mgおよび 2 0 mgに、 それぞれ調整 し、 生存率試験を行っ た。
この試験結果は表 6 に示すとおりである。 表 6 から明 らかなよ う に、 低濃度のエチルアルコールが抗菌性べプ チ ドの殺菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 ェ チルアルコールを添加し、 抗菌性べプチ ドを添加しなか つた場合、 殺菌効果は全く 認め られなかっ た。 したがつ て、 上記の殺菌効果の増強は抗菌性べプチ ドとェチルァ ルコールとの相乗効果である こ と は明らかである。 なお 上記の抗菌性べプチ ド以外の抗菌性べプチ ド、 およびラ ク ト フ ユ リ ン分解物についても同様の試験を行なったが この場合もエチルアルコールによ り殺菌効果が増強され る こ とが認め られた。
表 6
試験例 7
前記、 試料の調製の ( 2 ) ー①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 当たり 0 mg 0 . 5 mg 1 mgおよび 2 mgに、 ( 9 ) 記載のグリセロ ールの最終濃度を 1 当た り β mg 1 mg 1 0 mgおよび 2 0 mgに、 それぞれ調整し 生存率試験を行つた。
この試験結果は表 Ί に示すとおりである。 表 7から明 らカ、なように、 グリ セ口ールが抗菌性べプチ ドの殺菌効 果を増強することが確認された。 また、 グリ セロールを 添加し、 抗菌性べプチ ドを添加しなかった場合、 殺菌効 果は全く認められなかつた。 したがって、 上記の殺菌効 果の増強は抗菌性べプチ ドと グ リ セロールとの相乗効果 であることは明らかである。 なお、 上記の抗菌性べプチ
ド以外の抗菌性べプチ ド、 およびラ ク ト フ ェ リ ン分解物 についても同様の試験を行なっ たが、 この場合もグ リ セ ロ ー ルによ り殺菌効果が増強される こ とが認め られた。
7 生 存 中
グリ セロ ー ノレ
濃 度 抗菌性べプチ ド濃度 ( mg/ 7i )
( mg/m £ )
0 0. 5 1 2
0 100 85 35 7. 2
1 100 9. 1 1. 6 0. 7
10 116 4. 5 2. 5 0. 9
20 123 5. 2 1. 7 1. 1
試験例 8
前記、 試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5 mg . 1 mgおよび 2 mgに、 (10)記載のプロ ピレング リ コールの最終濃度を 1 当たり 0 mg、 1 mg . 1 0 mgおよび 2 0 mgに、 それぞれ 調整し、 生存率試験を行つた。
試験結果は表 8 に示すとおりである。 表 8 から明 らか なよ う に、 プロ ピレ ングリ コールが抗菌性ペプチ ドの殺 菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 プロ ピレ ン グ リ コールを添加 し、 抗菌性ペプチ ドを添加 しなかつた
場合、 殺菌効果は全く 認められなかった。 したがって、 上記の殺菌効果の増強は抗菌性ペプチ ドとプロ ピレ ング リ コールとの相乗効果である こ とは明らかである。 なお 上記の抗菌性ペプチ ド以外の抗菌性ペプチ ド、 およびラ ク ト フ ェ リ ン分解物についても同様の試験を行なったが 、 この場合もプロ ピレングリ コールによ り殺菌効果が増 強される こ とが認め られた。
表 8 プロ ピレングリ 生 存 率
コ ー ル 濃 度 抗菌性べプチ ド濃度 ( mg, mi) mg/ mi 0 0.5 1 2
0 100 61 35 20
1 82 23 5.5 3. 2
10 118 9.8 7.5 1. 5
20 118 5.6 5.2 1. 8
試験例 9
前記、 試料の調製の ( 1 ) ー①記載のラ ク ト フ リ ン 分解物 1 の最終濃度を 1 7ι£当たり 0 mg、 1 0 mg、 2 0 mg および 4 0 mgに、 (11 )記載の E D T A · ニナ ト リ ウ ムの 最終濃度 1 7 ^当た り 0 mg、 0 . 1 mg, 1 mgおよび 5 に それぞれ調整し、 生存率試験を行っ た。
この試験の結果は表 9 に示すとおりである。 表 9 から 明 らかなよ う に、 E D T A · ニナ ト リ ウ ムがラ ク ト フ エ リ ン分解物の殺菌効果を増強する こ とが確認された。 ま た、 E D T A * ニナ ト リ ウ ムを添加し、 ラ ク ト フ ヱ リ ン 分解物 1 を添加 しなかっ た場合、 殺菌効果は全く 認め ら れなかった。 したがって、 上記の殺菌効果の増強はラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 と E D T A · ニナ ト リ ウ ムとの相乗 効果である こ と は明らかである。 なお、 ラ ク ト フ ヱ リ ン 分解物 1 に代えて抗菌性べプチ ドについても同様の試験 を行なっ たが、 この場合も E D T A · ニナ ト リ ウ ムによ り殺菌効果が増強される こ とが認め られた。
Π
y 生 存 ;率
E D T A ·一
ナ ト リ ウ ム ラ ク 卜フェ リ ン分解物濃度 mgz 7id ) 濃 度
( mg, m ) 0 1 0 20 40
0 100 90 1 1 3. 7
0. 1 122 48 5. 2 1. 8
1 1 15 19 0. 4 0. 3
5 10 1 4. 5 0. 2 0. 1
試験例 1 0
前記、 試料の調製の ( 1 ) ー①記載のラ ク トフ ニ リ ン 分解物 1 の最終濃度を 1? ^当たり 0 mg、 1 0 mg、 2 0 mg および 4 0 に、 ( 12 )記載のァスコルビン酸の最終濃度 1 当たり 0 mg、 0 . 1 mg、 0 . 5 mgおよび 1 に、 そ れぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験の結果は表 1 0 に示すとおりである。 表 1 0 から明らかなよ う に、 ァスコルビン酸がラ ク トフ ェ リ ン 分解物 1 の殺菌効果を増強することが確認された。 また ァス コゾレビン酸を添加し、 ラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 を添 加しなかった場合、 殺菌効果は全く認められなかった。 したがって、 上記の殺菌効果の増強はラク ト フ ヱ リ ン分 解物 1 とァス コルビン酸との相乗効果であることは明ら
かである。 なお、 ラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 に代えて抗菌 性べプチ ドにつ いて も同様の試験を行なつたが、 こ の場 合も ァ スコルビン酸によ り殺菌効果が増強される こ とが 認め られた。
表 1 0 ァ ス コ ノレビン酸 生 存 -率
濃 度 ラ ク 卜 フ ェ リ ン分解物濃度 mg/ mi )
( mg/ mi ) 0 10 20 40
0 100 85 12 5.5
0. 1 122 41 11 2.6
0.5 115 15 2.5 0.8
1 132 17 0.8 0.2 試験例 1 1
前記、 試料の調製の ( 1 ) ー①記載のラ ク ト フ エ リ ン 分解物 1 の最終濃度を 1 当た り 0 mg、 1 0 mg. 2 0 mg および 4 0 mgに、 (13)記載の ク ェ ン酸の最終濃度を 1 ^ 当たり 0 mg、 0 . 1 mg、 1 mgおよび 5 mgに、 それぞれ調 整し、 生存率試験を行つた。
この試験の結果は表 1 1 に示すとおりである。 表 1 1 から明 らかなよ う に、 クェン酸がラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 の殺菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 クェ
ン酸を添加し、 ラク ト フ ヱ リ ン分解物 1 を添加しなかつ た場合、 殺菌効果は全く認められなかった。 したがって 上記の殺菌効果の増強はラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 と クェ ン酸との相乗効果である ことは明らかである。 なお、 ラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 に代えて抗菌性ペプチ ドについて も同様の試験を行なったが、 この場合もクェン酸により 殺菌効果が増強されるこ とが認められた。
表 1 1
試験例 1 2
前記、 試料の調製の ( 1 ) ー①記載のラク ト フ 二 リ ン 分解物 1 の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 1 0 mg、 2 0 mg および 4 0 mgに、 (1 4 )記載のポリ リ ン酸の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 1 mg , 1 および 5 に、 それぞれ ― し、 生存率試験を行つた。
この試験の結果は表 1 2 に示すとおりである。 表 1 2 から明らかなよ う に、 ポ リ リ ン酸がラ ク ト フ ェ リ ン分解 物 1 の殺菌効果を増強する こ とが確認された。 ま た、 ポ リ リ ン酸を添加 し、 ラ ク ト フ ェ リ ン分解物 1 を添加 しな かった場合、 殺菌効果は全く 認め られなかつた。 したが つて、 上記の殺菌効果の増強はラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 と ポ リ リ ン酸との相乗効果である こ と は明らかである。 なお、 ラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 に代えて抗菌性べプチ ド についても同様の試験を行なったが、 この場合もポ リ リ ン酸によ り殺菌効果が増強される こ とが認め られた。
表 1 2 ポ リ リ ン酸 生 存 -率
濃 度 ラ ク 卜 フ ェ リ ン分解物濃度 mg/ id )
( mg/ τπ& ) 0 10 20 40
0 100 74 8. 2 2. 2
0. 1 140 20 1. 1 0. 9
1 124 15 0. 3 1. 3
5 111 3. 5 0. 4 0. 3 試験例 1 3
前記、 試料の調製の ( 2 ) —②記載の抗菌性ペプチ ド (配列番号 2 7 ) の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5
mg 、 l ingおよび 2 mgに、 ( 1 5 )記載のキ トサンの最終濃度 を 1 ^当たり 0 、 0 . 0 0 4 mg , 0 . 0 2 mgおよび 0 . l mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験の結果は表 1 3 に示すとおりである。 表 1 3 から明らかなように、 キ トサンが抗菌性ペプチ ドの殺菌 効果を増強することが確認された。 また、 キ トサンを添 加し、 抗菌性ペプチ ドを添加しなかった場合、 殺菌効果 は低かった。 したがって、 上記の殺菌効果の増強は抗菌 性べプチ ドとキ トサンとの相乗効果であることは明らか である。 なお、 抗菌性ペプチ ドに代えてラ ク ト フ ヱ リ ン 分解物についても同様の試験を行なったが、 この場合も キ トサンにより殺菌効果が増強されることが認められた < 表 1 3
前記、 試料の調製の ( 2 ) ー②記載の抗菌性べプチ ド
の最終濃度を 1 ^当た り 0 mg 0 · 3 mg 1 mgおよび 2 gに、 ( 16 )記載の L 一 システィ ンの最終濃度を 1 idヽ ナこ り 0 mg 1 mg 5 mgおよび 1 0 mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行つた。
この試験の結果は表 1 4 に示すとおりである。 表 1 4 から明らかなよ う に、 L 一 システィ ンが抗菌性ペプチ ド の殺菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 L 一 シ スティ ンを添加 し、 抗菌性ぺプチ ドを添加しなかつた場 合、 殺菌効果は低かっ た。 したがって、 上記の殺菌効果 の増強は抗菌性べプチ ドと L 一 システィ ンとの相乗効果 である こ と は明らかである。 なお、 抗菌性べプチ ドに代 えてラ ク ト フ ヱ リ ン分解物について も同様 Cの試験を行な つたが、 この場合も L — システィ ンによ り殺菌効果が増 強される こ とが認め られた
1 4
L 中
— システィ ン 生 存
濃 . 度 抗菌性べプチ ド濃度 ( mg/ mi ) ( mg/ mi ) 0 0. 5 1 2
0 100 78 25 15
1 37 12 2. 3 0. 7
5 4. 5 2. 1 0. 09 0. 03
10 0. 3 0. 06 0.
試験例 1 5
前記、 試料の調製の ( 1 ) ー②記載のラ ク ト フ エ リ ン 分解物 2 の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 1 0 mg , 2 0 mg および 4 0 mgに、 ( Π )記載のポリエチレングリ コール # 2 0 0 0 の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 1 mg , 1 0 mgお よび 2 O mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験の結果は表 1 5 に示すとおりである。 表 1 5 力、ら明らかなよう に、 ポ リエチレングリ コール # 2 0 0 0がラ ク ト フ エ リ ン分解物 2の殺菌効果を増強すること が確認された。 また、 ポ リェチレングリ コ一ル# 2 0 0 0 を添加し、 ラ ク ト フ エ リ ン分解物 2を添加しなかつた 場合、 殺菌効果はほとんど認められなかった。 したがつ て、 上記の殺菌効果の増強はラク ト フ エ リ ン分解物 2 と ポ リ エチ レ ングリ コール # 2 0 0 0 との相乗効果である ことは明らかである。 なお、 ラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 2 に 代えて抗菌性べプチ ドについても同様の試験を行なった が、 この場合もポ リエチレングリ コール # 2 0 0 0 によ り殺菌効果が増強されることが認められた。
表 1 5 生 存 率 ) ポ リ エチ レ ング
リ コール #2000 ラ ク 卜 フ X り ン分角军物濃度 { g/ id) 濃 度
mg/ wl ) 0 10 20 40
0 100 42 26 11
1 69 39 20 9.4
10 69 34 54 5.5
20 62 8. 1 2.3 0.4
試験例 1 6
前記、 試料の調製の ( 1 ) ー①記載のラ ク ト フ ヱ リ ン 分解物 1 の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 1 0 mg. 2 0 mg および 4 0 mgに、 (19)記載のコール酸の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 1 mg. 1 0 mgおよび 2 0 mgに、 それぞれ調 整し、 生存率試験を行つた。
この試験の結果は表 1 6 に示すとおりである。 表 1 6 から明らかなよ う に、 コ一ル酸がラ ク ト フ ヱ リ ン分解物 1 の殺菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 コ一 ル酸を添加 し、 ラ ク ト フ ェ リ ン分解物 1 を添加しなかつ た場合、 殺菌効果は低かつた。 したがって、 上記の殺菌 効果の増強はラ ク ト フ ェ リ ン分解物 1 と コール酸との相 乗効果である こ と は明らかである。 なお、 ラ ク ト フ エ リ
ン分解物 1 に代えて抗菌性べプチ ドについて も同様の試 験を行なつたが、 この場合もコ一ル酸により殺菌効果が 増強されるこ とが認められた。
表 1 6 生 存 率 ) コール酸濃度
ラ ク 卜 フ 二 リ ン分解物濃度 ( mg / τιι£ )
( mg ^ )
0 10 20 40
0 100 13 1. 0 0. 8
1 100 8. 1 0. 4 0. 2
10 17 0. 9 0. 03 0. 01
20 18 0. 8 0. 03 0. 006
試験例 1 7
前記、 試料の調製の ( 2 ) ー①記載の抗菌性べプチ ド (配列番号 2 6 ) の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5
、 1 mgおよび 2 mgに、 ( 18 )記載の 1 —モノ ラウロイル 一 r a c —グリセ口ールの最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5 mg、 1 および 2 mgに、 それぞれ調整し、 生存率 試験を行つた。
この試験の結果は表 1 7 に示すとおりである。 表 1 7 から明らかなように、 1 —モノ ラウロイノレ一 r a c —グ リセロールが抗菌性べプチ ドの殺菌効果を増強すること
が確認された。 また、 1 — モ ノ ラ ウ ロ イ ルー r a c — グ リ セ ロ ールを添加し、 抗菌性ペプチ ドを添加 しなかつた 場合、 殺菌効果はほとんど認め られなかった。 したがつ て、 上記の殺菌効果の増強は抗菌性べプチ ドと 1 一 モ ノ ラ ウ ロイノレ一 r a c ー グリ セロールとの相乗効果である こ と は明らかである。 なお、 抗菌性ペプチ ドに代えてラ ク ト フ エ リ ン分解物についても同様の試験を行なったが この場合も 1 —モノ ラ ウ ロイ ノレ一 r a c ー グリ セロール によ り殺菌効果が増強される こ とが認め られた。
表 1 7
1 一 モ ノ ラ ウ 口 生 存 中干、 ( %) ィ ノレ一 r a c —
グ リ セ 口 一 ノレ 抗菌性べプチ ド濃度 (mg/ ? ) 濃 度
{mg/ mi) 0 0.5 1 2
0 100 102 92 41
0.5 104 94 77 25
1 88 73 46 12
2 50 20 2. 3 0.8
試験例 1 8
前記、 試料の調製の ( 2 ) ー①記載の抗菌性べプチ ド の最終濃度を 1 当た り 0 mg 、 0 . 5 mg , 1 mgおよび 2 mgに、 (18)記載の 1 一モノ ミ リ ス ト イ ル一 r a c — グ リ
セロールの最終濃度を 1 7 ^当たり 0 mg、 0 . 5 mg . I mg および 2 mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験の結果は表 1 8 に示すとおりである。 表 1 8 カヽら明らかなよ う に、 1 一モノ ミ リ ス ト ィ ル一 r a c - グリ セロールが抗菌性ぺプチ ドの殺菌効果を増強するこ とが確認された。 また、 1 一モノ ミ リ ス トイルー r a c ーグリセロ ールを添加し、 抗菌性ペプチ ドを添加しなか つた場合、 殺菌効果は低かった。 したがって、 上記の殺 菌効果の増強は抗菌性べプチ ドと 1 一モノ ミ リ ス トイル 一 r a c —グリセロールとの相乗効果であることは明ら かである。 なお、 抗菌性べプチ に代えてラク ト フ ヱ リ ン分解物についても同様の試験を行なったが、 この場合 も 1 —モノ ミ リ ス ト イ ノレ一 r a c —グリ セロ ールによ り 殺菌効果が増強される ことが認められた。
表 1 8
1 一モノ ミ リ ス 生 存 率
ト イ ノレ一 r a c
— ク" リ セ π —ノレ 抗菌性ぺプチ ド濃度 V in 6 / 7ιί ノ 濃 度
nig/ ml ) 0 0.5 1 2
0 100 85 56 23
0.5 129 41 11 5.3
1 93 13 3. 1 1.2
2 7 0.3 0. 04 0.005
試験例 1 9
前記、 試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5 mg 1 mgおよび 2 mgに、 (18)記載の 1 —モノ ステア ロ イ ルー r a c — グリ セロ ールの最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 5 mg、 1 mg および 2 mgに、 それぞれ調整し、 生存率試験を行っ た - この試験の結果は表 1 9 に示すとおりである。 表 1 9 から明らかなよ う に、 1 ーモノ ステア ロ イ ルー r a c — グリ セロールが抗菌性べプチ ドの殺菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 1 —モ ノ ステアロイルー r a c — グリ セロ ールを添加し、 抗菌性ペプチ ドを添加 しなか つた場合、 殺菌効果は全く 認め られなかった。 したがつ て、 上記の殺菌効果の増強は抗菌性べプチ ドと 1 一モノ
ステア ロ イ ルー r a c — グ リ セロールとの相乗効果であ ることは明らかである。 なお、 抗菌性ペプチ ドに代えて ラク ト フ エ リ ン分解物についても同様の試験を行なった が、 この場合も 1 —モノステアロイルー r a c ーグリセ ロールにより殺菌効果が増強されることが認められた。
表 1 9
1 ーモノ ステア 生 存 率
ロイ ゾレー r a c
ー グ リ セ口 一ル 抗菌性べプチ ド濃度 ( / id ) 辰
( mg/ mi ) 0 0. 5 1 2
0 100 69 43 21
0. 5 1 16 74 53 18
1 133 48 19 5. 5
2 98 25 5. 3 1. 7
試験例 2 0
前記、 試料の調製の ( 2 ) ー②記載の抗菌性べプチ ド の最終濃度を 1 ^当たり 0 mgおよび 1 mgに、 (18 )記載の 1 一モノ ラウロイルー r a c ーグリセロ ールの最終濃度 を 1 当たり 0 および 0 . 5 呢に、 さ らに試料の調製 の ( 3 ) 記載の牛ラ ク ト フ エ リ ンの最終濃度を 当た り ◦ mgおよび 1 に、 それぞれ調整し、 生存率試験を行 つた。
こ の試験の結果は表 2 0 に示すとおりである。 表 2 0 カヽら明らかなよ う に、 1 一モノ ラ ウ ロ イ ノレ一 r a c ー グ リ セロールおよび牛ラ ク ト フ ヱ リ ンが抗菌性べプチ ドの 殺菌効果をよ り一層増強する こ とが確認された。 なお、 抗菌性べプチ ドに代えてラ ク ト フ ヱ リ ン分解物について も同様の試験を行なつたが、 この場合も殺菌効果が増強 される こ とが認め られた。
表 2 0
前記、 試料の調製の ( 2 ) —①記載の抗菌性ペプチ ド の最終濃度を 1 当たり 0 mgおよび 1 mgに、 (1 8 )記載の
1 一モノ ラウロイルー r a c ーグリ セ口 一ルの最終濃度 を 1 当たり 0 および 0 . 5 に、 さ らに( 1 5 )記載の キ トサンの最終濃度を 1 当たり 0 gおよび 0 . 0 1 mg に、 それぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験の結果は表 2 1 に示すとおりである。 表 2 1 カヽら明ら力、なように、 1 一モノ ラウロイルー r a c —グ リ セロールおよびキ トサンが抗菌性ペプチ ドの殺菌効果 をより一層増強することが確認された。 なお、 抗菌性べ プチ ドに代えてラ ク トフ ヱ リ ン分解物についても同様の 試験を行なったが、 この場合も殺菌効果が増強されるこ とが認められた。
表 2 1
前記、 試料の調製の ( 2 ) ー①記載の抗菌性べプチ ド の最終濃度を 1 ^当た り 0 および 1 mgに、 (1 8 )記載の 1 一 モ ノ ラ ウ ロイノレ一 r a c — グリ セロールの最終濃度 を 1 当たり 0 mgおよび 0 . 5 mgに、 さ らに(1 9 )記載の コール酸の最終濃度を 1 当たり 0 mgおよび 1 mgに、 そ れぞれ調整し、 生存率試験を行った。
この試験の結果は表 2 2 に示すとおりである。 表 2 2 力、ら明らかなよ う に、 1 —モノ ラ ウ ロイ ノレ _ r a c ー グ リ セロールおよびコール酸が抗菌性べプチ ドの殺菌効果
をより一層増強することが確認された。 なお、 抗菌性べ プチ ドに代えてラ ク トフヱ リ ン分解物についても同様の 試験を行なったが、 この場合も殺菌効果が増強されるこ とが認められた。
表 2 2
( Π ) ラク トフエ リ ン類の分解物およびノまたはラク 卜 フ ェ リ ン関連抗菌性ペプチ ドと、 抗生物質または抗生物 質および特定の化合物を有効成分とする抗菌剤に関する 試験例。
まず以下の各試験例に共通する試料の調製、 および試 験方法についてまとめて記載する。
. 試料の調製
(1) ラ ク ト フ エ リ ン分解物 (粉末)
実施例 1 記載の方法によ り調製して使用 した。
(2) 抗菌性ペプチ ド (粉末)
実施例 4 記載の方法によ り調製して使用 した。
(3) 抗生物質
表 2 3 および表 2 7 に記載の 1 2 種類の抗生物質
(市販品) を使用 した。
(4) ラ ク ト フ ヱ リ ン : 市販の牛のラ ク ト フ ヱ リ ン ( シ グマ社製) を使用 した。
(5) リ ゾチーム : 市販の卵白 リ ゾチーム (生化学工業 社製) を使用 した。
(6) 1 — モ ノ カ プ リ ロ イ ノレ一 r a c — グ リ セ ロ ール : 市販品 (シグマ社製) を使用 した。
. 試験方法
(1) 供試菌の前培養液の調製
凍結保存した供試菌懸濁液から 1 白金耳を採取し、 ト リ プチケース · ソ ィ寒天培地 ( B B L社製) に塗 沫して 3 7 °Cで 1 6 時間培養し、 ト リ プチケース · ソィ寒天培地の表面に育成したコ ロニーを白金耳で カヽき取り 、 2 . 1 % ミ ユ ウ ラ ー · ヒ ン ト ン · ブロ ス (ディ フ コ社製) に 3 7 °Cで数時間培養し、 3 X 1 0 8 Ζ τ^の菌濃度に増殖した対数期の菌液を前培養
液と した。
(2) 試験培地の調製
前記 1記載の試料の調製の ( 1 ) または ( 2 ) で調 製したラ ク ト フ ヱ リ ン分解物または抗菌性べプチ ド の水溶液、 および ( 3 ) 抗生物質の水溶液を滅菌フ ィ ルタ ー (ア ドバンテッ ク社製) で除菌し、 最終濃 度 2 . 1 %になるように調製した基本培地 (ミ ユウ ラー , ヒ ン ト ン · ブロス) に添加してそれぞれ規定 した濃度に調整し、 試験培地を調製した。
(3) 抗菌効果試験
上記 ( 1 ) で調製した供試菌の前培養液を 2 . 1 % ミ ユ ウ ラ — · ヒ ン ト ン · ブロ スで 2 X 1 0 6 / miの 割合に希釈した 1 0 0 / ·βを、 上記 ( 2 ) で調製し た試験培地 1 0 0 ^ _g に添加し、 3 7 °Cで 1 6時間 培養し、 培地の濁りの有無より抗菌効果を調べた。
(4) 生存率試験
上記 ( 1 ) で調製した供試菌の前培養液 2 O ^を 上記 ( 2 ) で調製した試験培地 2 に添加し、 3 7 でで 1 時間培養し、 培養液から 2 0 0 を採取し
1 %ペプ ト ン水溶液で 1 0 n 倍に希釈した後、 普通 寒天培地プレー ト上に 1 1 0 z 塗布し、 3 7でで
2 4時間培養して菌数 (試験菌数) を測定した。 別に対照と して、 上記 ( 1 ) で調製した供試菌の前
培養液 2 0 ^ ^ を、 2 . 1 % ミ ユ ウ ラー · ヒ ン ト ン • ブロ ス 2 に添加し、 上記試験菌数の測定の場合 と同様に して菌数 (対照菌数) を測定した。
次式によ り生存率を算出 した。
生存率 = (試験菌数/対照菌数) X 1 0 0 試験例 2 3
前記、 試料の調製の ( 1 ) 記載のラ ク ト フ エ リ ン分解 物の最終濃度を 1 当たり 0 mg、 0 . 4 mg、 1 . 6 mgお よび 6 . 4 mgあるいは、 試料の調製の ( 2 ) 記載の抗菌 性ペプチ ドの最終濃度を 1 当たり 0 〃 g、 1 6 z g、 6 4 / 、 ぉょび 2 5 6 〃 に、 ( 3 ) 記載の抗生物質 の最終濃度を 当たり 0 〃 g、 0 . 0 I μ. g , 0 . 1 β g . 1 gおよび 1 0 〃 g にそれぞれ調整し、 ェシェ リ キア · コ リ 0 — 1 1 1 およびスタ フ イ ロ コ ッ カ ス ' ァ ウ レウス ( J C M 2 1 5 1 ) に対する抗菌効果を調べ、 各濃度の抗菌べプチ ドを共存させた場合の抗生物質の発 育阻止濃度を求めた。
試験結果は表 2 3 —表 2 6 に示したとおりである。 表 2 3 _表 2 6 から明らかなよ う に、 ラ ク ト フ エ リ ン分解 物または抗菌性べプチ ドが抗生物質の抗菌効果を増強す る こ とが確認された。 また、 ラ ク ト フ エ リ ン分解物ま た は抗菌性ペプチ ドを添加し、 抗生物質を添加しなかった 場合、 殺菌効果はみとめ られなかった。 したがって、 上
記の殺菌効果の増強はラ ク ト フ 二 リ ン分解物または抗菌 性べプチ ドと抗生物質との相乗効果であることは明らか である。 なお、 上記の抗菌性ペプチ ド以外の抗菌性ぺプ チ ドについても同様の試験を行なったが、 この場合も抗 生物質の抗菌効果を増強させることが認められた。
2 3
供試菌 ェシ リ キア · コ リ 1 1 1 抗 生 物 止 濃 度
抗 生 物 質 名 ラ ク ト フ エ リ ン分解物濃度
( g/ M )
0 0.4 1.6 6.4 ぺニ シ リ ン >1 1 0. 1
J >1 1 n n 1 つ マ π手 ン >1 >1 0.01 エ リ ス ロ マイ シ ン >1 1 0. 1 力 +マイ シ ソ >1 >1 0.1 スタ フ シ リ ン >1 >1 >1 0. 1 ス ト レプ ト マイ シ ン >1 >1 0.01 ホスタサイ ク リ ン 1 1 0. 1 ゲ ン夕 マイ シ ン 1 1 0.1 0.1 ポ リ ミ キシ ン B . >1 >1 ' 0.1 0.01 ク ロ ラ ムフ エニ コ 一 >1 >1 >1 0.1 ル
表 2 4
供試菌
ス 夕 フ イ ロ コ ッ カ ス * ァウ レウス J C M 2 1 5 1
表 2 5
供試菌 ェ シ ヱ リ キア · コ リ 1 1 1
抗 生 物 質 名 抗 ¾ 性 べ プ チ ド 濃 度
( H g/ml )
O r p
U 1 b b4 ぺニ シ リ ン >1 >1 1 0.1 ア ン ピシ リ ン >1 1 1 0.1 セフ ァ ロ チ ン >1 >1 1 0.01 エ リ ス 、
口 フ ィ ン ノ > 1 1 1 0.01 カ ナマイ シ ン >1 >1 1 0.01 スタ フ シ リ ン >1 >1 1 0.01 ス ト レプ ト マイ シ ン >1 >1 1 0.01 ホス 夕サイ ク リ ン 1 1 1 0.1 ゲンタ マイ シ ン 1 1 0.1 0.1 ポ リ ミ キシ ン Β >1 >1 0.1 0.1 ク ロ ラ ムフ エニ コ 一ノレ >1 >1 1 0.1
表 2 6
供試菌
スタ フ イ ロ コ ッ カ ス , ァウ レウ ス J C M 2 1 5 1
試験例 2 4
前記、 試料の調製の(2) 記載の抗菌性べプチ ドの最終 濃度を 1 ^当たり 0 g、 1 0 z g、 1 0 0 〃 g、 およ
び 1 0 0 0 g に、 (3 ) 記載の抗生物質の最終濃度を 1 当た り 0 g ^ 1 および 5 0 / g に、 それぞれ 調整し、 抗生物質耐性を有する微生物 〔メ チシ リ ン耐性 スタ フ イ ロ コ ッ カ ス . ァ ウ レウ ス (野性株) 〕 の生存率 試験を行った。
この試験の結果は表 2 7 に示 したとおりである。 表 2 7 から明 らかなよ う に、 抗菌性ペプチ ドが抗生物質の殺 菌効果を増強する こ とが確認された。 また、 抗菌性ぺプ チ ドを添加 し、 抗生物質を添加しなかった場合、 殺菌効 果は全く 認め られなかった。 したがって、 上記の殺菌効 果の増強は抗菌性べプチ ドと抗生物質との相乗効果であ る こ と は明らかである。 なお、 上記の抗菌性ペプチ ド以 外の抗菌性べプチ ド、 およびラ ク ト フ エ リ ン分解物につ いても同様の試験を行なったが、 この場合も抗生物質の 殺菌効果を増強させる こ とが認め られた。
2 7 ミ ノ マイ シ ン 生 存 率 { % ) 濃 度 抗菌性べプチ ド濃度 ( g/id )
( 1 i ) 0 10 100 1000
0 100 69 60 3.6
10 32 21 21 0.01
50 5.2 4.8 2. 4 <0.002 試験例 2 5
前記、 試料の調製の(2) 記載の抗菌性ペプチ ドの最終 濃度を 1 7^当たり ◦ 〃 g、 1 0 g、 あるいは抗菌性ぺ プチ ドと試料の調製の(4) 、 (5) 、 (6) 記載のラ ク トフ エ リ ン、 リ ゾチームまたは 1 一モノ カプリ ロイ ルー r a c ーグリ セロ ールの最終濃度を 当たり 1 0 〃 gとそ れぞれ 1 Q Q z gに、 (3) 記載の抗生物質の最終濃度を 1 ^当たり O i gおよび l // gに、 それぞれ調整し、 ス タ フ イ ロ コ ッ カ ス . ァゥ レウス (JCM- 2151) の生存率試 験を行つた。
この試験の結果は表 2 8 に示したとおりである。 表 2 8から明らかなように、 抗菌性ペプチ ドとラク トフ ヱ リ ン、 リ ゾチームまたは 1 一モノ カプリ ロイルー r a c — グリセ口ールが抗生物質の殺菌効果を増強することが確
認された。 また、 抗菌性ペプチ ドと ラ ク ト フ ヱ リ ン、 リ ゾチームまたは 1 一モノ カプ リ ロイノレ一 r a c — グ リ セ ロールを添加し、 抗生物質を添加しなかった場合、 殺菌 効果はほとんど認め られなかっ た。 したがって、 上記の 殺菌効果の増強は抗菌性べプチ ドと ラ ク ト フ ェ リ ン、 . リ ゾチームまたは 1 —モノ カプ リ ロイ ルー r a c ー グ リ セ ロールと抗生物質との相乗効果である こ と は明らかであ る。 なお、 上記の抗菌性ペプチ ド以外の抗菌性ペプチ ド およびラ ク 卜 フ リ ン分解物と金属をキレ一 卜する蛋白 質、 カゼイ ン分解物、 ト コ フ ヱ ロ ール、 シク ロデキス ト リ ン類、 グ リ セ リ ン脂肪酸エステル類、 アルコ ール類、 E D T A、 E D T A塩、 ァス コルビン酸、 ァス コ ノレビン 酸塩、 クェン酸、 クェン酸塩、 ポ リ リ ン酸、 ポ リ リ ン酸 塩、 キ トサ ン、 システィ ン、 あるいはコ ール酸と抗生物 質とについても同様の試験を行なったが、 この場合も抗 生物質の殺菌効果を増強させる こ とが認め られた。
2 8
以上、 試験例によって詳しく説明したとおり、 この発 明によって、 広範囲の微生物に対して優れた抗菌作用を 有し、 食品や医薬品等に使用しても極めて安全な抗菌剤 が提供される。 この抗菌剤は少量で抗菌効果を呈するの
で、 食品等の物品の処理に使用 した場合に も風味への影 響がほとんどない。
また、 有効成分と して特定の抗生物質を含有する この 発明の抗菌剤は、 その抗生物質の抗菌作用が著し く 増強 されるため、 その使用量を大幅に低減する こ とができ る しかも、 そのよ う な抗菌剤は、 ある種の抗生物質に耐性 を有する微生物に も顕著な抗菌効果を示す。
次に実施例を示 してこの発明を更に具体的かつ詳細に 説明するが、 こ の発明は以下の実施例に限定される もの ではない。
実施例 1
牛乳から分離したままの市販のラ ク ト フ エ リ ン (ベル ギ一のォ レオフ イ ナ社製) 5 0 gを精製水 9 5 0 g に溶 解し、 得られた溶液に 1 規定の塩酸を添加して p Hを 2 に調製し、 1 2 0 °Cで 1 5 分間加熱し、 冷却して、 ラ ク ト フ エ リ ン分解物溶液 (ラ ク ト フ エ リ ン分解物濃度 : 5 % ) 約 1 0 0 0 gを得た。 このラ ク ト フ ヱ リ ン分解物の 分解度は 9 %であった。
上記のラ ク ト フ エ リ ン分解物溶液を減圧濃縮し、 凍結 乾燥し、 ラ ク ト フ 二 リ ン分解物の粉末約 4 9 gを得た。 このラ ク ト フ ヱ リ ン分解物粉末 1 0 g に E D T A · ニナ ト リ ウ ム (和光純薬社製) 1 gを均一混合し、 抗菌剤を : siした。
実施例 2
牛乳から分離したままの市販のラク ト フ エ リ ン (ベル ギ一のォレオフ イ ナ社製) 1 kgを精製水 9 kgに溶解し、
2 モル濃度のクェン酸を添加して p Hを 2.5 に調製し、 市販の豚ペプシン ( 1 : 1 0, 0 0 0。 和光純薬工業社 製) 3 0 gを添加して均一に混合し、 3 7 °Cに 1 8 0分 間保持し、 8 5 °Cで 1 0分間加熱して酵素を失活させ、 のち冷却し、 ラ ク ト フ エ リ ン分解物溶液 (ラタ ト フ エ リ ン分解物濃度 : 1 0 %) 約 1 0 kgを得た。 このラ ク ト フ ヱ リ ン分解物の分解度は 11.3%であった。
上記のラク トフ ユ リ ン分解物溶液を減圧濃縮し、 凍結 乾燥して、 ラク トフ リ ン分解物の粉末約 9 6 0 gを得 た。 このラ ク ト フ ヱ リ ン分解物粉末 1 0 0 gにクェン酸
(ナカライテスク社製) 3 0 gを均一混合して、 抗菌剤 を調製した。
実施例 3
市販の牛ラタ ト フ エ リ ン (シグマ社製) 5 0 mgを精製 水 0.9 に溶解し、 0 . 1規定の塩酸で p Hを 2 . 5 に 調製し、 のち市販の豚ペプシン (シグマ社製) I mgを添 加し、 3 7 °Cで 6 時間加水分解した。 次いで 0.1 規定の 水酸化ナ ト リ ウムで P Hを 7 . 0 に調整し、 8 0 °Cで 1 0分間加熱して酵素を失活させ、 室温に冷却し、 1 5, 0 0 0 r p mで 3 0分間遠心分離し、 透明 上清を得た,
この上清 1 0 0 ^ を T S Kゲル O D S — 1 2 0 T (東 ソ一社製) を用いた高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ーにかけ 0 . 8 Z分の流速で試料注入後 1 0 分間 0 . 0 5 % T F A ( ト リ フルォロ酢酸) を含む 2 0 %ァセ トニ ト リ ル で溶出 し、 のち 3 0 分間 0.05% T F Aを含む 2 0 〜 6 0 %のァセ トニ ト リ ルのグラ ジェ ン トで溶出 し、 2 4 〜 2 5 分の間に溶出する画分を集め、 真空乾燥した。 こ の乾 燥物を 2 % (WZV) の濃度で精製水に溶解し、 再度 T S Kゲル O D S — 1 2 0 T (東ソ一社製) を用いた高速 液体ク ロマ ト グラ フ ィ ーにかけ、 0 . 8 Z分の流速で 試料注入後 1 0 分間 0 . 0 5 % T F Aを含む 2 4 %ァセ トニ ト リ ルで溶出 し、 のち 3 0 分間 0 . 0 5 % T F Aを 含む 2 4 〜 3 2 %のァセ トニ ト リ ルのグラ ジェ ン トで溶 出 し、 3 3 . 5 〜 3 5 . 5 分の間に溶出する画分を集め た。 上記の操作を 2 5 回反復し、 真空乾燥し、 抗菌性べ プチ ド約 1.5 mgを得た。
上記の抗菌性ペプチ ド^ 6 N塩酸で加水分解し、 ア ミ ノ酸分析計を用いて常法によ り ア ミ ノ酸組成を分析した ( 同一の試料を気相シーク ヱ ンサー (アプライ ド * バイオ システムズ社製) を用いて 2 5 回のエ ドマ ン分解を行な い、 2 5 個のア ミ ノ酸残基の配列を決定した。 また D T N B ( 5 , 5 — ジチオー ビス ( 2 —ニ ト ロべンゾイ ツ ク • ア ン ド) ) を用いたジスルフ ィ ド結合分析法 〔アナ リ
ティ 力ノレ · ノ ィオケ ミ ス 卜 リ― (Analytical Biochemis try). 第 6 7巻、 第 4 9 3頁、 1 9 7 5年〕 によ り ジス ルフ ィ ド結合が存在する こ とを確認した。
その結果、 このペプチ ドは、 2 5個のア ミ ノ酸残基か らなり 、 3番目 と 2 0番目のシスティ ン残基がジスルフ イ ド結合し、 3番目のシスティ ン残基から N—末端側に 2個のア ミ ノ酸残基が、 2 0番目のシスティ ン残基から C一末端側に 5個のア ミ ノ酸が、 それぞれ結合した、 配 列番号 2 6のア ミ ノ酸配列を有している こ とが確認され た。
上記の抗菌性ペプチ ド粉末 1 0 0 に牛ラ ク ト フ ヱ リ ン (シグマ社製) 1 gを均一混合して、 抗菌剤を調製し た。
実施例 4
ペプチ ド自動合成装置 (フ ァルマンァ L K Bバイオテ ク ノ ロ ジ一社製。 L K B Bioynx 4 1 了 0 ) を用い、 シェ パー ド等 〔ジャーナル · ォブ · ケ ミ カル · ソサイエティ 一 · ノヽ。一キン I (Journal of Chemical Society Perkin
I ) 、 第 5 3 8頁、 1 9 8 1年〕 による固相ペプチ ド 合成法に基づいて抗菌性べプチ ドを次のよ う に して合成 した。
ァ ミ ン官能基を 9 一フルォレニルメ トキシカルボニル 基で保護したア ミ ノ酸に、 N, N— ジシク ロへキシルカ
ルポジィ ミ ドを添加 して所望のァ ミ ノ酸の無水物を生成 させ、 この F m o c —ア ミ ノ酸無水物を合成に用いた。 ぺプチ ド鎖を製造するために C 一末端の リ ジ ン残基に相 当する F m o c — リ ジ ン無水物を、 そのカルボキシル基 を介し、 ジメ チルァ ミ ノ ピ リ ジ ンを触媒と してウノレ トロ シ ン A樹脂 (フ ァ ルマ ンァ L K B ノくィ ォテ ク ノ ロ ジ一社 製) に固定する。 次いでこの樹脂を ピペ リ ジ ンを含むジ メ チルホルムア ミ ドで洗浄し、 C 一末端ア ミ ノ 酸のア ミ ン官能基の保護基を除去する。 のちア ミ ノ酸配列の C 一 末端から 2 番目に相当する F m 0 c 一 リ ジ ン無水物を前 記 C 一末端ァ ミ ノ酸残基を介して樹脂に固定された リ ジ ンの脱保護ア ミ ン官能基にカ ッ プ リ ングさせた。 以下同 様に して順次メ チォニ ン、 アルギニ ン、 ト リ ブ ト フ ア ン . グルタ ミ ン、 ト リ プ ト フ ァ ン、 アルギニ ン、 アルギニ ン ス レオニ ン、 および リ ジ ンを固定した。 全部のア ミ ノ酸 の力 ッ プ リ ングが終了 し、 所望のァ ミ ノ酸配列のぺプチ ド鎖が形成された後、 9 4 % T F A 、 5 %フ ヱ ノ ール、 および 1 %エタ ン ジオールからなる溶媒でァセ ト ア ミ ド メ チル以外の保護基の除去およびべプチ ドの脱離を行な い、 高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ーによ りペプチ ドを精製 し、 この溶液を濃縮し、 乾燥して、 ペプチ ド粉末を得た ( こ こ に得られたぺプチ ドについてア ミ ノ酸分析計を甩 いて常法によ り ア ミ ノ酸組成を分析し、 配列番号 2 7 の
ア ミ ノ酸配列を有することを確認した。
上記の合成によって調製した抗菌性ペプチ ド粉末 1 0 0 mgにカゼイ ンホスホペプチ ド (試験例 3 で用いたと同 じものを用いた) 2 gを均一混合し、 抗菌剤を調製した 実施例 5
実施例 1 と同一の方法により調製したラ ク ト フ エ リ ン 分解物粉末 4 O gにス ト レプ ト マイ シ ン 2 を均一に混 合し、 抗菌剤を調製した。
実施例 6
実施例 2 と同一の方法により調製したラク トフ エ リ ン 分解物粉末 1 0 0 gにポリ ミキシ ン B 1 gを均一に混合 して、 抗菌剤を調製した。
実施例 7
実施例 2 と同一の方法により調製したラク ト フ エ リ ン 分解物粉末 5 0 0 g にォキシテ ト ラサイ ク リ ン 0 . l g を均一混合して、 抗菌剤を調製した。
実施例 8
実施例 3 と同一の方法により調製した抗菌性ペプチ ド 粉末 1 0 O mgにテ ト ラサイ ク リ ン系抗生物質ミ ノサイ ク リ ン 1 mgを均一に混合して、 抗菌剤を調製した。
実施例 9
実施例 3 と同一の方法により調製した抗菌性べプチ ド 粉末 1 0 0 にペニシ リ ン G 1 mgを均一混合して、 抗菌
剤を調製した。
実施例 1 0
実施例 3 と同一の方法によ り調製した抗菌性べプチ ド 粉末 1 0 mgに リ ゾチーム 1 0 0 mgとペニシ リ ン G 1 nigを 均一混合して、 抗菌剤を調製した。
実施例 1 1
実施例 4 と同一の方法によ り調製した抗菌性べプチ ド 粉末 1 0 0 mgにゲンタマイ シ ン 0 . 5 mgを均一に混合し、 抗菌剤を調製 した。
実施例 1 2
常法によ り次の組成の点眼薬 (水溶液) を製造した。
ホウ酸 1 . 6 0 ( % ) 実施例 4 の抗菌剤 0 . 1 5 メ チルセルロ ース 0 . 5 0 実施例 1 3
常法によ り次の組成のチューィ ンガムを製造した。
ガムべ一ス 2 5 . 0 0 ( % ). 炭酸カルシウ ム 2 . 0 0 香料 1 . 0 0 実施例 2 の抗菌剤 0 . 0 2 ソ ゾレビ ト ール粉末 7 1 . 9 8 実施例 1 4
常法によ り次の組成の歯磨を製造した。
第二リ ン酸カルシウ ム · 2水和物 3 6. 9 3 (%) ソ ノレビ ト一ノレ 4 5, 0 0 グリ セ リ ン 1 5. 0 0 カノレボォキシメ チルセルロ ース · ナ ト リ ウ ム
1 . 5 0 ソルビタ ン脂肪酸エステル 0. 5 0 サッ カ リ ンナ ト リ ウ ム 1 . 0 0 実施例 1 の抗菌剤 0. 0 7 実施例 1 5
常法により次の組成の皮膚洗浄液を製造した。 この皮 膚洗浄液は、 使用時には水で 5 0倍に希釈して使用する。
塩化ナ ト リ ウ ム 8. 0 ( % ) 実施例 3 の抗菌剤 Q . 8
精製水 9 1 . 2
実施例 1 6
常法により次の組成の外用剤 (軟膏) を製造した。
パラォキシ安息香酸ェチル 0. 1 0 (%) パラォキシ安息香酸ブチル 0. 1 0 ラ ウ ロ マ ク ロ ゴーノレ 0. 5 0 セタノ一ゾレ 1 8. 0 0 白色ワセ リ ン 4 0. 0 0 精製水 4 0. 8 5 配列番号 2 7 のペプチ ド 0. 1 5
1 _モ ノ ミ リ ス ト イ ノレ 0. 3 0 一 r a c — グ リ セロ ーノレ
実施例 1 7
常法によ り 次の組成のハ ン ドロ ー シ ョ ンを製造 した。
カ ーボワ ッ ク ス 1 5 0 0 8. 0 0 {.%) ァノレコ ール 5. 0 0 プロ ピ レ ング リ コ ール 5 2. 0 0 精製水 3 3. 9 0 香料 0. 3 0 配列番号 2 6 のペプチ ド 0. 2 0
1 一モ ノ ラ ウ ロ イ ル 0. 2 0
一 r a c — ク、 ' リ セ ロ ー ノレ
コール酸 0. 4 0 実施例 1 8
常法によ り次の組成の点眼薬 (水溶液) を製造した。
ホウ酸 Γ . 6 0 (%) 実施例 5 の抗菌剤 0. 1 5 メ チルセルロ ース 0. 5 0 実施例 1 9
常法によ り次の組成の皮膚外用剤を製造した。
パラォキ シ安息香酸ェチル 0. 1 (%) パラォキシ安息香酸ブチル 0. 1
ラ ウ ロ マク ロ ゴーノレ 0. 5
セタ ノ 一ル 2 0. 0 白色ワセ リ ン 4 0. 0 水 2 9. 3 実施例 6 の抗菌剤 1 Q . 0 実施例 2 0
常法により次の組成の動物用飼料を製造した。
魚粉 3 0. 0 (% 大豆かす 3 9. 9 小麦 3 0. 0 実施例 7の抗菌剤 0. 1 実施例 2 1
常法により次の組成の皮膚外用剤を製造した。
パラォキシ安息香酸ェチル 0. 1 (%) パラォキシ安息香酸ブチル 0. 1 ラ ウ ロ マ ク ロ ゴーノレ 0. 5 セタ ノ ール 2 0. 0 白色ワセ リ ン 4 0. 0 水 2 9. 3 実施例 8 の抗菌剤 1 0. 0 実施例 2 2
常法により次の組成の乳房炎治療薬を製造した。
1 , 2 — ヒ ドロキシステア リ ン 1. 0 (%) グルセルモノ ステア レー ト 0. 5
ブチル化ヒ ドロキ シァ二 ソ 一ル 0, 0 2 落花生油 9 3. 4 8 実施例 9 の抗菌剤 5. 0 実施例 2 3
常法により次の組成の皮膚外用剤を製造した。
パラォキ シ安息香酸ェチル 0. 1 0/
( 70 ) パラ ォキ シ安息香酸ブチル 0. 1 ラ ウ ロ マ ク ロ ゴ一ノレ 0. 5 セタ ノ ール 2 0. 0 白色ワ セ リ ン 4 0. 0 水 2 9. 3 実施例 1 0 の抗菌剤 1 0. 0 実施例 2 4
常法により次の組成の抗生物質製剤を製造した。
実施例 1 1 の抗菌剤 1 0 0. 0 ( % ) 産業上の利用可能性
この発明の抗菌剤は、 各種の細菌、 酵母、 カ ビ等に対 して強い抗菌作用を有する医薬品と して利用できる。 と く に、 広範な抗生物質に耐性を有する微生物に対する予 防および治療薬に利用できる。 また、 こ の発明の抗菌剤 は、 食品や医薬品等の各種物品を安全に効率よ く抗菌処 理するために利用できる。
配列表
配列番号: 1
配列の長さ : 11
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徵 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列:
Ly s Xaa Xa a Xa a Xa a Gin Xaa Xaa Me t Ly s Ly s
1 5 10
(上記配列において、 Xaa は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号: 2
配列の長さ : 11
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ペプチド
配列の特徵 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列 :
Ly s Xa a Xa a Xa a Xa a Gin Xa a Xa a Met Arg Ly s
1 5 10
(上記配列において、 Xaa は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す)
配列番号: 3
配列の長さ : 6
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列 :
Ar Xa a Xa a Xa a Xa a Arg
1 5
(上記配列において、 Xaa は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号: 4
配列の長さ : 6
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このべプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン
トとして含むぺプチド
配列 :
Ly s Xa a Xa a Xa a Xa a A r g
1 5
(上記配列において、 Xaa は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号: 5
配列の長さ : 6
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このべプチド、 およびこのべプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列:
Ly s Xaa Xaa Xaa Xaa Ly s
1 5
(上記配列において、 Xaa は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号: 6
配列の長さ : 6
配列の型: アミノ酸
トポロジー :直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列の特徴: このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチ ド
配列 :
Ar Xaa Xaa Xaa Xaa L s
1 5
(上記配列において、 X は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号: 7
配列の長さ : 5
配列の型: アミノ酸
トポロジー :直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列の特徴: このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
配列 :
Ar g Xaa Xaa Xaa A r
1 5
(上記配列において、 Xaa は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示 す) 配列番号: 8
配列の長さ : 5
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列 :
Ly s Xaa Xa a Xa a Ar g
1 5
(上記配列において、 Xaa は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号: 9
配列の長さ : 5
配列の型: アミノ酸
トポロジ一 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列:
Arg Xaa Xaa Xaa Ly s
1 5
(上記配列において、 Xu は Cys を除く任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号: 1 0
配列の長さ : 6
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフ グメ ン トとして含むぺプチド
配列 :
Phe Gin Trp Gin Arg Asn
1 5 配列番号: 11
配列の長さ : 5
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
配列 :
Phe Gin Trp Gin Arg
1 5 配列番号: 12
配列の長さ : 4
配列の型: アミノ酸
トポロジ一 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このぺプチド、 およびこのべプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
配列 :
G I n Trp G I n Ar g
1
配列番号: 13
配列の長さ : 3
配列の型:アミノ酸
トポ口ジ一 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列:
Trp Gin Arg
1 配列番号: 14
配列の長さ : 5
配列の型: アミノ酸
トポロジー :直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列の特徴: このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列 :
Ar g A r g Trp Gin Trp
配列番号: 15
配列の長さ : 4
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列 :
Arg Ar g Trp Gin
1 配列番号: 16
配列の長さ : 4
配列の型: アミノ酸
トポロジー :直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列の特徴: このべプチド、 およびこのべプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列 :
Trp Gin Trp Ar
1 配列番号: 17
配列の長さ : 3
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列:
Gin Trp Ar g
1 配列番号: 18
配列の長さ : 6
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徵 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン
トとして含むぺプチド
配列 :
Leu Arg Trp Gin Asn As
1 5 配列番号: 19
配列の長さ : 5
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
配列 :
Leu Ar Trp Gin Asn
1 5 配列番号: 20
配列の長さ : 4
配列の型: アミノ酸
トポロジ一 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徵 このペプチド、 およびこのペプチドをフ グメ ン トとして含むぺプチド
配列:
Leu Ar g Trp Gin
1 配列番号: 2 1
配列の長さ : 3
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
配列:
Arg Trp iri n
1 配列番号: 22
配列の長さ : 20
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎮状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徵 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
下記配列において、 2番の Cysと 1 9番の Cysが
ジスルフィ ド結合している。
配列:
Ly s Cys A r g A r g Trp Gin i r p Arg Me t Ly s Ly s Leu G 1 y Ala Pro 1 5 10 15
Se r 11 e Thr Cys Va 1
20
配列番号: 2 3
配列の長さ : 2 0
配列の型: アミノ酸
トポロジ一 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
下記配列において Cys*は、 ジスルフィ ド結合の形 成を防止するため、 チオール基を化学的に修飾し たシスティンを示す。
配列
Ly s Cys* Arg Ar Trp Gin Trp Arg Met Ly s Ly s Leu G 1 y Ala Pro 1 5 10 15
Ser lie Thr Cys* Va 1
20
配列番号: 24
配列の長さ : 2 0
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鑌状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
下記配列において、 2番の Cysと 19番の 〔 が ジスルフィ ド結合している。
配列 :
Lys Cys Phe Gin Trp Gin Arg Asn Met Arg Lys Yal Arg Gly Pro 1 5 10 15
Pro Val Ser Cys He
20 配列番号: 25
配列の長さ : 20
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメン トとして含むぺプチド
下記配列において Cys*は、 ジスルフィ ド結合の形
成を防止するため、 チオール基を化学的に修飾し たシスティンを示す。
配列 :
Ly s Cy s* Ph e Gin T r p Gin A r g As n Met Ar g Lys Va I Arg G I y Pro 1 5 10 15
Pro Va 1 Ser Cys* lie
20 配列番号: 26
配列の長さ : 25
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このべプチド、 およびこのべプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
下記配列において、 3番の Cysと 2 0番の Cysが ジスルフィ ド結合している。
配列 :
Ph e Lys Cys Arg Ar T r Gin Trp Arg Met Lys Lys Leu G 1 y Ala 1 5 10 15
Pro Ser 11 e Th r Cys Va 1 Arg Ar A I a Phe
20 25
配列番号: 27
配列の長さ : 11
配列の型: アミノ酸
トポロジー :直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列の特徴: このぺプチド、 およびこのべプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
配列:
Lys T r Ar g Arg T rp Gin Trp Ar g Me t Ly s Ly s
1 5 10 配列番号: 28
配列の長さ : 38
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
下記配列において、 16番の (; と 33番の Cys とがジスルフィ ド結合している。
配列 :
Ly s Asn Va 1 Arg Trp Cy s Thr lie S e r Gin Pro G 1 u Trp Phe Ly s 1 5 10 15
Cy s Arg Ar Trp Gin Trp Arg Met Ly s Ly s Leu G 1 y Ala Pro S e r
20 25 30 lie Thr Cys Va 1 Arg Arg Ala Phe
35 配列番号: 2 9
配列の長さ : 32
配列の型: アミノ酸
トポロジー :直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列の特徴: このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
下記配列において、 1 0番の Cysと 27番の Cys とがジスルフィ ド結台している。
配列 :
Thr He Ser Gin Pro Glu Trp Phe Lys Cys Arg Arg Trp Gin Trp 1 5 10 15
Arg Me t Lys Lys Leu G 1 y A I a Pro Ser 11 e Thr Cys Va 1 Arg Ar
20 25 30
Ala Phe
配列番号: 3 0
配列の長さ : 47
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むぺプチド
下記配列において、 配列の長さ 36であって 9番、 26番、 及び 35番に Cysを有するぺプチドの、 9番の Cysと 26番の C"とがジスルフィ ド結合 し、 上記配列の長さ 36のぺプチドの 3 5番の C が、 配列の長さ 1 1であって 1 0番に Cysを有 するペプチドの 10番の Cysとがジスルフィ ド結 合している。
配列
Val Ser Gin Pro Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gin Trp Gin Arg Asn
1 5 10 15
Me t Arg Lys Val Arg G 1 y Pro Pro Val Sei Cys 11 e Lys Arg Asp
20 25 30 Ser Pro 〖le Gin Cys lie
35
G Arg Ar Ar Arg Ser Va 1 G I n Trp Cys Ala
1 5 10
配列番号: 31
配列の長さ : 5
配列の型: アミノ酸
トポロジー 直鎖状
配列の種類 ぺプチド
配列の特徴 このペプチド、 およびこのペプチドをフラグメ ン トとして含むペプチド
配列 :
Ly s Xaa Xaa Xaa Ly s
1 5
(上記配列において、 Xaaは Cysを除く任意のアミノ酸残基を示 す)