JP2941093B2 - ラクトフェリン分解物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害剤及びラクトフェリン分解物を用いる物品の処理方法 - Google Patents

ラクトフェリン分解物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害剤及びラクトフェリン分解物を用いる物品の処理方法

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  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラクトフェリンの分解
物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害剤、ラクトフ
ェリンの分解物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害
性組成物及びラクトフェリンの分解物を用いる物品の処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ラクトフェリンは、生体内では、涙、唾
液、末梢血、乳汁等に含まれている鉄結合性蛋白質であ
り、大腸菌、ブドウ球菌及び腸球菌に対して、0.5〜
30mg/mlの濃度で抗菌作用を有することが知られ
ている〔ノネッケ及びスミス;ジャーナル・オブ・デイ
リー・サイエンス(Nonnecke, B.J. & Smith, K.L.:Jour
nal of Dairy Science) 、第67巻、第606ページ、
1984年〕。
【0003】一般にラクトフェリンの抗菌作用は、菌の
増殖に必要な鉄とラクトフェリンとが結合して、菌が鉄
を利用できなくなることによるものと考えられている。
しかし、ラクトフェリンの抗菌作用は、必ずしも充分に
強いとは言えない。従って、ラクトフェリンを使用する
場合、殊にラクトフェリンを他の物品に配合、含浸、付
着させ、又は物品をラクトフェリンで被覆して、抗菌作
用を発揮せしめる場合には、大量のラクトフェリンが必
要となるため、従来の技術ではラクトフェリンの利用に
は限界があった。
【0004】この点を改良するため、従来からラクトフ
ェリンの抗菌性を増強する研究が種々行われており、ラ
クトフェリンの生理活性増強補助剤としてはリゾチー
ム、IgA及びグリコペプチドが知られている。例え
ば、ラクトフェリンとリゾチームとの共存により相乗的
に抗菌作用を増強する方法(特開昭62−249931
号公報)、ラクトフェリンと分泌型IgAとの共存によ
り相乗的に抗菌作用を増強する方法〔ステフェンスら;
イムノロジー(Stephens, S., et al;Immunology)、第4
1巻、第597ページ、1980年〕等が報告されてい
る。更に、スピックら〔エー・エフ・ウイリアムス及び
ジェー・ディー・バウム(A.F. Williams & J.D. Baum)
編、「ヒューマン・ミルクバンキング」(Human Milk Ba
nking)、ネスレ・ニュートリッション・ワークショップ
・シリーズ、第5巻(Nestle Nutrition Workshop Serie
s Volume 5) 、第133ページ、レーベン・プレス・ブ
ックス社(Reven Press Books Ltd.)、1984年〕は、
ラクトフェリンには細菌が粘膜表面に付着するのを防止
する作用があり、この作用はリゾチーム又はグリコペプ
チドの存在で強化されることを報告している。
【0005】また、ラクトフェリンの加水分解物に抗菌
作用が存在することも知られている〔日本栄養・食糧学
会誌、第42巻、第1号、第13〜19ページ、198
9年、メディカル・ミクロバイオロジー・アンド・イム
ノロジー(Medical Microbiology and Immunology) 、第
178巻、第69〜79ページ、1989年及びインフ
ェクション・アンド・イムニティー(Infection and Imm
unity)、第35巻、第3号、第1110〜1118ペー
ジ、1982年〕。
【0006】更に、ラクトフェリンは熱に不安定であ
り、62.5℃で30分間の加熱によりほぼ失活し、7
0℃で15分間の加熱により完全に失活することが知ら
れている〔フォードら(Ford, J.E., et al) 、ジャーナ
ル・オブ・ペディアトリックス(Journal of Pediatric
s) 、第90巻、第29ページ、1977年〕。従っ
て、従来ラクトフェリン含有液を処理する場合であっ
て、その工程中に加熱処理を包含する場合には、ラクト
フェリンが失活する虞れがあり、充分な加熱処理を採用
できないのが実情であった。
【0007】一方、ラクトフェリン、及びその加水分解
物のチロシナーゼ活性阻害効果については、知られてい
ない。
【0008】チロシナーゼは、チロシン、その他1価の
フェノール類及び相当するオルソー2価フェノール類の
分子状酸素による酸化を触媒する酵素であり、キノコ、
ジャガイモ、リンゴ等多くの植物に広く存在し、また動
物組織にも広く存在する。植物においては、組織の損傷
部分の黒変現象に関与し、動物においては組織、特に皮
膚表皮細胞のメラニン色素の形成に関与していることが
知られている(化学大辞典編集委員会編、「化学大辞典
5」、第976ページ、共立出版、昭和35年)。ア
ジソン病において皮膚又は粘膜でのメラニン沈着が、チ
ロシナーゼ活性を促進するメラノトロピンと拮抗する副
腎皮質ホルモンの分泌減少に起因することも知られてい
る(化学大辞典編集委員会編、「化学大辞典 1」、第
65ページ、共立出版、昭和35年)。更に、チロシナ
ーゼは、食品の鮮度低下にも関与しているともいわれて
いる。
【0009】以上のように、食品、化粧品又は医薬品分
野においてチロシナーゼの望ましくない作用を防止する
ためのチロシナーゼ活性阻害剤の開発が強く望まれてい
た。特に、化粧品業界では、メラニン色素の生成を有効
に抑制し、美白効果を付与した化粧品又は皮膚外用剤の
研究が活発であり、チロシナーゼ活性阻害剤を配合した
製品が次々と開発されている。チロシナーゼ活性阻害剤
としては、例えば、システイン、ビタミンC(三島豊ら
著、「基礎皮膚科学」、第258ページ、朝倉書店、昭
和48年)、コウジ酸(日経産業新聞、昭和62年5月
24日)、アルブチン(富田健一、第21回FJセミナ
ー予稿集、第21ページ、フレグランス・ジャーナル
社、平成2年3月14日)、トリコデルマ属に属する微
生物の産生物(特開平2−145189号公報)等が知
られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ラクト
フェリンのチロシナーゼ活性阻害作用の維持及び耐熱性
の改良について鋭意研究を重ねた結果、哺乳類由来のラ
クトフェリン、それらを化学的に処理した哺乳類由来の
アポラクトフェリン、哺乳類由来の金属飽和ラクトフェ
リン、又はこれらの任意の混合物よりなる群より選択さ
れたラクトフェリンを加水分解して得られるラクトフェ
リン分解物が、天然のラクトフェリンよりも加熱及びp
Hの変化に対して安定であり、かつチロシナーゼ活性阻
害作用を有することを発見し、本発明を完成した。
【0011】また、従来のチロシナーゼ活性阻害剤は、
製品中で不安定である場合、メラニン色素を合成するメ
ラノサイト細胞への作用が強すぎる場合、原料の入手が
困難で高価な場合等、いずれも欠点があり、安全で美白
効果にすぐれた化粧品又は皮膚外用剤として満足できる
ものではなかった。
【0012】本発明者らは、ラクトフェリン、特にその
加水分解物が強いチロシナーゼ活性阻害効果を有するこ
とを発見し、本発明を完成した。
【0013】本発明の目的は、ラクトフェリン分解物を
有効成分として含有するチロシナーゼ活性阻害剤を提供
することである。
【0014】また、本発明の他の目的は、ラクトフェリ
ン分解物を有効成分として含有するチロシナーゼ活性阻
害組成物を提供することである。
【0015】更に、本発明の他の目的は、ラクトフェリ
ン分解物を用いて物品を処理する方法を提供することで
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の発明は、哺乳類のラクトフェリン、哺乳類の
アポラクトフェリン、哺乳類の金属飽和ラクトフェリ
ン、及びこれらの任意の混合物からなる群より選択され
たラクトフェリンを加水分解して得られるラクトフェリ
ン分解物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害剤であ
り、ラクトフェリン分解物が、少なくとも0.05%
(重量。以下、分解率及びチロシナーゼ活性阻害率を除
き、特に断りのない限り、同じ)の濃度で含有されてい
ること、及びラクトフェリン分解物が、少なくとも6%
の加水分解率であることを望ましい態様としてもいる。
前記課題を解決する本発明の第2の発明は、哺乳類のラ
クトフェリン、哺乳類のアポラクトフェリン、哺乳類の
金属飽和ラクトフェリン、及びこれらの任意の混合物か
らなる群より選択されたラクトフェリンを加水分解して
得られるラクトフェリン分解物を有効成分とするチロシ
ナーゼ活性阻害性組成物であり、ラクトフェリン分解物
が、少なくとも0.05%の濃度で含有されているこ
と、及びラクトフェリン分解物が、少なくとも6%の加
水分解率であることを望ましい態様としてもいる。前記
課題を解決する本発明の第3の発明は、哺乳類のラクト
フェリン、哺乳類のアポラクトフェリン、哺乳類の金属
飽和ラクトフェリン、及びこれらの任意の混合物からな
る群より選択されたラクトフェリンを加水分解して得ら
れるラクトフェリン分解物を用いてチロシナーゼ含有
品を処理する方法である。次に本発明について詳述す
る。本発明において、出発物質として使用するラクトフ
ェリンは、市販のラクトフェリン、哺乳類(例えば、ヒ
ト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ等)の初乳、移行乳、常
乳、末期乳等、又はこれらの乳の処理物である脱脂乳、
ホエー等(以下これらをまとめて乳等と記載する)から
常法(例えば、イオン交換クロマトグラフィー等)によ
り分離したラクトフェリン、それらを塩酸、クエン酸等
により脱鉄したアポラクトフェリン、アポラクトフェリ
ンを鉄、銅、亜鉛、マンガン等の金属でキレートさせた
金属飽和ラクトフェリン、又はこれらの混合物である
(以下、これらをまとめてLFと記載する。)
【0017】本発明によるラクトフェリン加水分解物
(以下、LF加水分解物と記載することがある)は、上
記LFを酸又は酵素で加水分解することによって得られ
る。
【0018】酸による加水分解は、LFを0.1〜20
%、望ましくは5〜15%の濃度で水又は精製水等に溶
解し、得られた溶液に塩酸、リン酸等の無機酸、又はク
エン酸等の有機酸を添加し、溶液のpHを1〜4、望ま
しくは2〜3に調整する。得られた溶液は、調整された
pHに応じて、適当な温度で所定時間加熱して加水分解
する。例えば、pHが1〜2に調整された場合には80
〜130℃、望ましくは90〜120℃で、pH2〜4
に調整された場合には100〜130℃、望ましくは1
00〜120℃で、夫々1〜120分間、望ましくは5
〜60分間加熱する。
【0019】酵素により加水分解する場合には、LFを
0.5〜20%、望ましくは5〜15%の濃度で水、精
製水等に溶解し、得られた溶液を使用される酵素の至適
pHに調整して加水分解する。
【0020】使用される酵素は特に制限はなく、市販の
酵素、例えば、モルシンF(商標、盛進製薬社製。至適
pH2.5〜3.0)、豚ペプシン(和光純薬社製。至
適pH2〜3)、スミチームAP(商標、新日本化学社
製。至適pH3.0)、アマノM(商標、アマノ製薬社
製。至適pH3.0)、アマノA(商標、アマノ製薬社
製。至適pH7.0)、トリプシン(ノボ社製。至適p
H8.0)等を単用又は任意に併用する。上記の酵素の
ほかに、例えば、市販のエキソペプチダーゼを含有する
醤油酵素(田辺製薬社製)を組み合わせて使用しても良
い。
【0021】使用する酵素の量は、基質に対して0.1
〜5.0%の範囲、特に、0.5〜3.0%が望まし
い。
【0022】LF溶液のpHを調整し、所望の酵素を所
望の量添加した後、得られた溶液の温度を15〜55
℃、望ましくは30〜50℃で、30〜600分間、望
ましくは60〜300分間保持してLFを加水分解す
る。
【0023】次いで溶液をそのまま又は中和した後、酵
素を常法により加熱失活する。
【0024】上記方法によって得られた反応液は、常法
により冷却し、必要に応じて中和、脱塩、脱色し、得ら
れた溶液をそのまま、若しくは濃縮して液状製品とし、
又は濃縮後乾燥して粉末製品とすることができる。
【0025】上記の加水分解の条件は、厳密なものでは
なく、製造コスト、例えば、温度、時間、酸又は酵素の
種類及び量、反応装置(加圧の有無)等を考慮して適宜
条件を設定できる。
【0026】以上の方法によって得られたLF加水分解
物は、種々の分子量を有する分解物の混合物である。
【0027】加水分解の分解率は、後記する試験例から
明らかなとおり4〜50%、望ましくは6〜40%、で
ある。
【0028】以上の方法により得られたLF加水分解物
は、熱及びpHの変化に対して極めて安定であり、チロ
シナーゼ活性阻害効果を有している。
【0029】従って、本発明の第1発明であるチロシナ
ーゼ活性阻害剤は、ヒト及び動物に投与することを目的
とする医薬であり、LF加水分解物を、そのまま使用す
ることも可能であり、賦形剤、他の薬剤及び/又は活性
補助剤と混合して用いることも可能である。また、本発
明の第2の発明であるチロシナーゼ活性阻害性組成物
は、物品を処理するために使用される薬品であり、前記
第1の発明より粗製のものでも使用が可能である。
【0030】また、本発明によるLF加水分解物は、そ
のまま、又は賦形剤若しくは他の薬剤と混合してチロシ
ナーゼ活性阻害剤として用いることができる。
【0031】本発明のチロシナーゼ活性阻害剤は、医薬
品としてのみならず、食品、飼料、化粧品、医薬部外品
又はそれらの素材(例えば、乳化剤、香料、その他一般
に食品、飼料、化粧品、医薬、医薬部外品の素材として
許容されている成分)等のようにヒト及び動物の体表面
に適用される製品、その他一般にチロシナーゼ活性を阻
害することが望まれるあらゆる製品等に配合することに
よりチロシナーゼ活性阻害性組成物として用いることが
可能であり、更に該阻害剤又は阻害性組成物でそれら製
品を処理することにより、チロシナーゼ活性阻害処理を
施された製品として用いることができる。
【0032】本発明のLF加水分解物を有効成分とする
チロシナーゼ活性阻害剤及びチロシナーゼ活性阻害性組
成物は、化粧品又は外用剤として、ヒト又は動物の体表
面に適用された場合には、メラニン色素沈着の防止に有
効である。
【0033】本発明の第3の発明は、LF加水分解物を
用いてチロシナーゼ含有物品を処理する方法であり、L
F加水分解物が、チロシナーゼ活性阻害性を有するの
で、食品、飼料等のようにヒト又は動物が摂取する物品
を処理する(例えば、それらの物品に混合、含浸、付
着、被覆させる)ことによって、それらの物品の品質の
劣化防止(例えば、変敗の防止又は抑制、変色の防止、
鮮度維持等)に有効であり、更に、ヒト又は動物の体表
面に接する物品を処理する(例えば、それらの物品に混
合、含浸、付着、被覆させる)ことによって、かかる物
品をヒト又は動物の体表面に適用した場合には、メラニ
ン色素沈着の防止に有効である。
【0034】次に、実施例を示して本発明を詳述する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0035】
【実施例】〔実施例1〕 乳等から分離したままの市販のLF(ベルギーのオレオ
フィナ社製)50gを精製水950gに溶解し、得られ
た溶液に1Mの塩酸を添加してpHを2に調整し、12
0℃で15分間加熱し、冷却して、LF加水分解物を5
%の濃度で含有する液状のチロシナーゼ活性阻害作用を
有する分解物約1000gを得た。
【0036】得られたLF加水分解物の分解率を試験例
1と同一の方法により測定した結果、9%であった。
【0037】〔実施例2〕 乳等から分離したままの市販のLF(ベルギーのオレオ
フィナ社製)150gを精製水850gに溶解し、得ら
れた溶液に1Mのクエン酸を添加してpHを3に調整
し、130℃で60分間加熱した。加熱後、溶液を冷却
し、1Mの水酸化ナトリウムを添加してpHを7に調整
した後、濾過し、脱塩し、凍結乾燥して、粉末状のチロ
シナーゼ活性阻害作用を有するLF加水分解物約45g
を得た。
【0038】得られたLF加水分解物の分解率を試験例
1と同一の方法により測定した結果、12%であった。
【0039】〔実施例3〕 乳等から分離したままの市販のLF(ベルギーのオレオ
フィナ社製)20gを精製水180gに溶解し、これに
硫酸第一鉄七水和物200mgを添加し、25℃で12
時間反応させたのち、限外濾過モジュールSEP−10
13(商標、旭化成社製)で未反応の鉄を除去し、凍結
乾燥し、鉄飽和LF約19gを得た。得られた鉄飽和L
F15gを精製水285gに溶解し、2Mの塩酸でpH
を1.0に調整し、90℃で15分間加熱し、のち冷却
して、5%の濃度の液状のチロシナーゼ活性阻害作用を
有するLF加水分解物約300gを得た。
【0040】得られたLF加水分解物の分解率を試験例
1と同一の方法により測定した結果、7%であった。
【0041】〔実施例4〕 カルボキシメチル基のイオン交換基を有するセパビーズ
FP−CM13(商標、三菱化成社製)500mlを、
内径10cmのカラムに充填し、10%食塩水2lを通
液し、のち水洗し、Na型のイオン交換体を調整した。
次いで、山羊から得たチーズホエー(pH6.5)60
lを4℃の温度及び4l/時の流速で上記カラムに通液
した。のちカラムを水洗し、該チーズホエーの非吸着成
分を除去し、10%の食塩水5lを5l/時の流速で通
液し、イオン交換体に吸着した該チーズホエーの成分を
脱離し、溶出液5lを得た。この溶出液を限外濾過モジ
ュールSEP−1013(商標、旭化成社製)を用いて
濃縮し、水を添加してダイアフィルトレーションを行っ
て食塩を除去し、1%の山羊LFを含有する液約200
mlを得た。この液に1Mの塩酸を添加してpHを2.
0に調整し、120℃の温度で20分間加熱し、のち冷
却して1%の液状のチロシナーゼ活性阻害作用を有する
LF加水分解物約200gを得た。得られたLF加水分
解物の分解率を試験例1と同一の方法により測定した結
果、10%であった。
【0042】〔実施例5〕 乳等から分離したままの市販のLF(ベルギーのオレオ
フィナ社製)1kgを精製水9kgに溶解し、硫酸第一
鉄七水和物10gを添加し、25℃で12時間反応さ
せ、のち限外濾過モジュールSEP−1013(商標、
旭化成社製)で未反応の鉄を除去し、0.5規定の塩酸
を添加してpHを3.5に調整し、市販のモルシンF
(商標、盛進製薬社製)10g(42,000単位/1
g蛋白質)を添加して均一に混合し、37℃に180分
間保持し、中和し、85℃で10分間加熱して酵素を失
活させ、のち冷却し、液状のチロシナーゼ活性阻害作用
を有するLF加水分解物約10kgを得た。
【0043】得られたLF加水分解物の分解率を試験例
1と同一の方法により測定した結果、13.5%であっ
た。
【0044】〔実施例6〕 乳等から分離したままの市販のLF(ベルギーのオレオ
フィナ社製)1kgを精製水9kgに溶解し、2Mのク
エン酸を添加してpHを2.5に調整し、市販の豚ペプ
シン(1:10,000。和光純薬工業社製)30gを
添加して均一に混合し、37℃に180分間保持し、8
5℃で10分間加熱して酵素を失活させ、のち冷却し、
液状のチロシナーゼ活性阻害作用を有するLF加水分解
物約10kgを得た。
【0045】得られたLF加水分解物の分解率を試験例
1と同一の方法により測定した結果、11.3%であっ
た。
【0046】〔実施例7〕 脱脂山羊乳50lに、0.003Mの塩化第2鉄を含む
0.1Mのクエン酸ナトリウム溶液5lを添加し、均一
に混合した。次いで、CM−セファデックスC−50
(H+ 型。ファルマシア社製)約5lを加えて約1時間
攪拌した。攪拌後、樹脂を十分に洗浄して未吸着の山羊
乳成分を除去したのち、0.05Mトリス−塩酸緩衝液
(pH8.0)に懸濁し、カラム(20×50cm)に
充填し、同一の緩衝液で樹脂を充分に洗浄した。次に
0.05Mトリス−塩酸緩衝液中、0〜2M塩化ナトリ
ウムを含むグラジェントで溶出させて、LF画分約80
0mlを得た。このLF画分を限外濾過膜PM−10
(商標、アミコン社製)を用いて約150mlに濃縮
し、0.5M塩化ナトリウムを含む0.05Mトリス−
酢酸緩衝液(pH8.2)で透析した。この透析液を同
一の緩衝液で平衡化した銅キレーティング・セファロー
ス6B(商標、ファルマシア社製)カラム(10×30
cm)に通液し、LFを吸着させた。このカラムを同じ
緩衝液で洗浄し、0.5M塩化ナトリウムを含むpH
4.0の酢酸緩衝液を通液してLFを溶出し、のち純水
にたいして透析し、凍結乾燥して約2gの粉末状LFを
得た。
【0047】この粉末状LF2gを精製水17gに溶解
し、1M乳酸を添加してpHを3.5に調整し、市販の
スミチームAP(商標、新日本化学工業社製)60mg
(50,000単位/1g蛋白質)を添加して均一に混
合し、50℃で180分間分解し、中和し、85℃で1
0分間加熱して、酵素を失活させ、冷却し、凍結乾燥し
て粉末状のチロシナーゼ活性阻害作用を有するLF加水
分解物約2gを得た。
【0048】得られたLF加水分解物の分解率を試験例
1と同一の方法により測定した結果、13.8%であっ
た。
【0049】次に試験例を示して本発明のLF加水分解
物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害剤の有用性を
例証する。
【0050】〔試験例1〕 この試験は、LFの酸による加水分解物のチロシナーゼ
活性阻害効果を調べるために行われた。
【0051】(1)試料の調製 市販のLF(オレオフィナ社製)を5%の濃度で精製水
に溶解し、1M塩酸を添加してpHを1,2,3及び4
に調整した4種類の溶液を調製した。各溶液をそれぞれ
60℃から130℃までの温度で5分から60分間加熱
して加水分解を行い、次いで1M水酸化ナトリウム溶液
でpHを7に調整し、凍結乾燥して、分解率が4〜30
%の各種LF加水分解物試料を調製した。
【0052】(2)試験方法 1)分解率の測定 LF加水分解物の分解率(%)は、ホルモール滴定法に
より各試料中のホルモール態窒素量を測定し、各試料中
の含窒素量に対する百分率を次式から算出した。
【0053】 分解率(%)=100×(A/B) ここでAはホルモール態窒素量、Bは全窒素量を示す。
【0054】 2)チロシナーゼ活性阻害効果の測定 公知の方法(特公昭58−17763号公報の実験例
3)を参考にして、以下のとおりに測定した。 a)各種溶液の調製 基質溶液の調製 試薬特級のL−チロシン(和光純薬工業社製)を0.1
Mリン酸緩衝液に0.045%(W/V)の濃度で溶解
した。
【0055】 酵素溶液の調製 マッシュルーム由来のチロシナーゼ(シグマ社製。3,
000単位/mg)を、0.1Mリン酸緩衝液(pH
7.0に0.1%(W/V))の濃度で溶解した。
【0056】 銅イオン溶液の調製 試薬特級の硫酸銅(和光純薬工業社製)を精製水に1%
(W/V)の濃度で溶解した。
【0057】 試料溶液の調製 前記(1)において調製した各試料を表1に示す各濃度
の2倍の濃度で0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に
溶解した。
【0058】 b)酵素反応 予め37℃に加温した基質溶液0.9ml,試料液1.
0ml,銅イオン溶液0.02mlを試験管に採取し、
同温度に加温した酵素溶液0.08mlを添加し(全量
2.0ml)、37℃で3分間反応させた。次いで30
%酢酸溶液2mlを添加して反応を停止させ、分光光度
計で波長640nmでの吸光度を測定した(この吸光値
をBとする)。対照として試料溶液の代わりに0.1M
リン酸緩衝液1.0mlを添加したことを除いて上記と
同様に酵素反応させ、上記と同様に吸光度を測定した
(この吸光値をAとする)。尚、試料溶液が白濁してい
る場合は、酵素溶液の代わりに0.1Mリン酸緩衝液
0.08mlを添加して同様に吸光度を測定し(この吸
光値をCとする)、反応液の濁り部分に由来する吸光度
を除去した。測定された各吸光値からチロシナーゼ活性
阻害率(%)を次式により算出した。
【0059】 阻害率(%)=100〔1−(B−C)/A〕 (3)試験結果 この試験の結果は表1に示すとおりであった。分解率が
4%の試料1は0.3%の添加で約10%のチロシナー
ゼ活性阻害効果を示した。阻害効果は添加量が増大する
に連れて向上し、1%の添加で約30%、2%の添加で
約50%の阻害率を示した。
【0060】
【表1】 一方、分解率が6〜30%の試料2〜8は、何れも0.
05%の添加で既に約30%のチロシナーゼ活性阻害効
果を示した。阻害効果は添加量が増大するに連れて向上
し、0.1%の添加で約60%、0.3%の添加で約8
0%、0.5%の添加で100%の阻害率を示した。
【0061】尚、アポラクトフェリン、亜鉛、銅、鉄等
の金属をキレートさせた金属ラクトフェリンの酸による
加水分解物でも同様のチロシナーゼ活性阻害効果が得ら
れた。
【0062】〔試験例2〕 この試験は、LFの酵素による加水分解物のチロシナー
ゼ活性阻害効果を調べるために行われた。
【0063】(1)試料の調製 市販のLF(オレフィナ社製)を5%の濃度で精製水に
溶解し、1M塩酸又は1M水酸化ナトリウムでpHを酵
素の至適pH付近に調整し、前記市販の豚ペプシン、ア
マノA、又はペプチダーゼを含有する市販の醤油酵素
(田辺製薬社製)を組み合わせ、LF溶液に対して0.
1〜6%添加し、37℃に保持した。10分〜24時間
の異なった時間にわたり反応させた後、pHを7に調整
し、80℃で10分間加熱して酵素を失活させ、凍結乾
燥し、分解率が6〜50%のLF加水分解物を調製し
た。
【0064】(2)試験方法 分解率及びチロシナーゼ活性阻害効果の測定は、試験例
1と同一の方法で行った。
【0065】(3)試験結果 酵素によるLF加水分解物のチロシナーゼ活性阻害効果
を表2に示した。
【0066】
【表2】 分解率が6〜40%の試料9〜14は、いずれも0.0
5%の添加量で既に約30%のチロシナーゼ活性阻害効
果を示した。阻害効果は添加量が増大するに連れて向上
し、0.1%の添加で約60%、0.3%の添加で約8
0%、0.5%の添加で100%の阻害率を示した。
【0067】一方、分解率が45〜50%の試料15、
16は0.3%の添加で約10%のチロシナーゼ活性阻
害効果を示した。阻害効果は添加量が増大するに連れて
向上し、1%の添加で約30%、2%の添加で約50%
の阻害率を示した。
【0068】尚、アポラクトフェリン、及び亜鉛、銅、
鉄等の金属をキレートさせた金属ラクトフェリンの酵素
による加水分解物でも同様のチロシナーゼ活性阻害効果
が得られた。
【0069】次に、本発明によるチロシナーゼ活性阻害
性組成物の実施例を示す。
【0070】〔実施例8〕 市販のLF(オレオフィナ社製)80gを精製水100
0mlに溶解した後、1Mの塩酸を添加してpHを2に
調整した。次いで該溶液を115℃の温度で10分間加
熱した後、1Mの水酸化ナトリウム溶液でpHを7に調
整し、凍結乾燥し、試験例1と同一の方法で測定した分
解率が15%のLF加水分解物77gを得た。このLF
加水分解物50g、グリシン(和光純薬工業社製)90
0g及びリゾチーム(和光純薬工業社製)50gを均一
に混合し、食品の鮮度保持用のチロシナーゼ活性阻害性
組成物約1000gを得た。
【0071】得られた食品の鮮度保持用のチロシナーゼ
活性阻害性組成物を20%の濃度で水に溶解し、チロシ
ナーゼ活性阻害率を試験例1と同一の方法で測定した結
果、100%であった。
【0072】〔実施例9〕 市販のLF(オレオフィナ社製)270gを精製水63
00mlに溶解した後、10%クエン酸水溶液を添加し
て、そのpHを2.5に調整し、室温において1時間反
応させた。この反応生成物を限外濾過し、その保持液を
凍結乾燥してアポラクトフェリン約260gを得た。こ
のアポラクトフェリン60gを精製水1000mlに溶
解した後、2Mのリン酸溶液を添加してpHを3に調整
した。次いで該溶液を121℃の温度で25分間加熱
し、1Mの水酸化ナトリウムでpHを7に調整し、凍結
乾燥し、試験例1と同一の方法により測定した分解率が
23%のLF加水分解物約55gを得た。このLF加水
分解物20g、プロピレングリコール(和光純薬工業社
製)400g、オレイルアルコール(和光純薬工業社
製)4g、エタノール(和光純薬工業社製)200g及
び精製水3376gを均一に混合し、化粧品用チロシナ
ーゼ活性阻害性組成物約4000gを得た。
【0073】得られた化粧品用チロシナーゼ活性阻害性
組成物のチロシナーゼ活性阻害率を試験例1と同一の方
法で測定した結果、見掛けの阻害率は75%であった
が、濃度換算を行った実際の阻害率は100%であっ
た。
【0074】〔実施例10〕 市販のLF(オレオフィナ社製)100gを1000m
lの精製水に溶解し、1Mの塩酸を添加してpHを2に
調整した後37℃に保持し、市販の豚ペプシン(和光純
薬工業社製)を5g添加し60分間反応させた。次い
で、80℃で10分間熱して酵素を失活させ、凍結乾燥
し、試験例1と同一の方法により測定した分解率が12
%のLF加水分解物約95gを得た。このLF加水分解
物を30g、プロピレングリコール(和光純薬工業社
製)200g、オレイルアルコール(和光純薬工業社
製)2g、エタノール(和光純薬工業社製)100g及
び精製水1668gを均一に混合し、化粧品用チロシナ
ーゼ活性阻害性組成物約2000gを得た。
【0075】得られた化粧品用チロシナーゼ活性阻害性
組成物のチロシナーゼ活性阻害率を試験例1と同一の方
法で測定した結果、100%であった。
【0076】〔実施例11〕 市販のLF(オレオフィナ社製)150gを精製水10
00mlに溶解し、1Mの水酸化ナトリウムを添加して
pHを6に調整した後、60℃で10分間加熱殺菌し
た。この溶液を50℃に冷却保持し、市販のトリプシン
(ノボ社製)を15g及びペプチダーゼを含有する市販
の醤油酵素(田辺製薬社製)30gを添加し、5時間反
応させた。次いで、80℃で10分間加熱して酵素を失
活させ、凍結乾燥し、試験例1と同一の方法で測定した
分解率が38%のLF加水分解物約145gを得た。こ
のLF加水分解物27g、ヒアルロン酸ナトリウム(和
光純薬工業社製)1g、グリセリン(和光純薬工業社
製)10g及び精製水962gを均一に混合し、化粧品
用チロシナーゼ活性阻害性組成物約1000gを得た。
【0077】得られた化粧品用チロシナーゼ活性阻害性
組成物のチロシナーゼ活性阻害率を試験例1と同一の方
法で測定した結果、100%であった。
【0078】〔実施例12〕 市販のLF(オレオフィナ社製)90gを精製水210
0mlに溶解し、これを2.6mM硫酸鉄水溶液755
mlと室温において24時間反応させた。この反応生成
物を限外濾過し、その保持液を凍結乾燥してラクトフェ
リン鉄約78gを得た。このラクトフェリン鉄40g
を、精製水500mlに溶解し、1Mの塩酸を添加して
pHを3に調整した後30℃に保持し、市販のスミチー
ムAP(新日本化学社製)を5g添加し、3時間反応さ
せた。次いで、80℃で10分間加熱して酵素を失活さ
せ、凍結乾燥し、試験例1と同一の方法により測定した
分解率が18%のLF加水分解物約35gを得た。この
LF加水分解物を30g、グリシン(和光純薬工業社
製)450g及びリゾチーム(和光純薬工業社製)20
gを均一に混合し、食品の鮮度保持用のチロシナーゼ活
性阻害性組成物約500gを得た。
【0079】得られた食品の鮮度保持用のチロシナーゼ
活性阻害性組成物を20%の濃度で水に溶解し、チロシ
ナーゼ活性阻害率を試験例1と同一の方法で測定した結
果、100%であった。
【0080】
【発明の効果】本発明によって奏せられる効果は、次の
とおりである。
【0081】1)本発明のLF加水分解物を有効成分と
するチロシナーゼ活性阻害剤、チロシナーゼ活性阻害性
組成物は、乳等に由来する天然物質の加水分解物である
から、化学的に合成した物質に比して安全である。
【0082】2)本発明のLF加水分解物を有効成分と
するチロシナーゼ活性阻害剤、チロシナーゼ活性阻害性
組成物は、液状又は粉末状のいずれの形態でも使用でき
るので、用途が広範である。
【0083】3)本発明のLF加水分解物を有効成分と
するチロシナーゼ活性阻害剤、チロシナーゼ活性阻害性
組成物は、各種製品に添加しても安定であり、加熱に対
しても安定であり、用途が広範である。
【0084】4)本発明のLF加水分解物を有効成分と
するチロシナーゼ活性阻害剤、チロシナーゼ活性阻害組
成物を、食品、飼料等に適用(例えば、食品、飼料等の
洗浄、食品、飼料等に添加、配合、含浸等)することに
より、それらの品質を維持(変色、変敗の防止等)する
ことができる。
【0085】5)本発明のLF加水分解物を有効成分と
するチロシナーゼ活性阻害剤、チロシナーゼ活性阻害性
組成物を、ヒトの皮膚に接触する物品(例えば、化粧用
脱脂綿、ウェット・ティッシュー等)に適用(混入、含
浸等)することにより、それらを用いた場合、美白効果
が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/00 617 A61K 31/00 617 643 643D 38/16 37/14 38/55 37/64 (72)発明者 川瀬 興三 埼玉県浦和市白鍬761−1 (72)発明者 田村 吉隆 神奈川県横浜市港北区富士塚1−4−5 (72)発明者 高瀬 光徳 埼玉県大宮市南中丸138−10 (72)発明者 山内 恒治 神奈川県鎌倉市玉縄4−2−2 ガーデ ンハイツ鎌倉玉縄405 (72)発明者 齋藤 仁志 神奈川県川崎市麻生区百合ケ丘2−7− 4 森永百合ケ丘社宅301 (72)発明者 阿部 広明 神奈川県横須賀市浦郷町3−43 (56)参考文献 特開 昭62−249931(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/00 A61K 7/00 A61K 7/48 A61K 38/16 A61K 38/55 BIOTECHABS(STN) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳類のラクトフェリン、哺乳類のアポ
    ラクトフェリン、哺乳類の金属飽和ラクトフェリン、及
    びこれらの任意の混合物からなる群より選択されたラク
    トフェリンを加水分解して得られるラクトフェリン分解
    物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害剤。
  2. 【請求項2】 哺乳類のラクトフェリン、哺乳類のアポ
    ラクトフェリン、哺乳類の金属飽和ラクトフェリン、及
    びこれらの任意の混合物からなる群より選択されたラク
    トフェリンを加水分解して得られるラクトフェリン分解
    物を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害性組成物。
  3. 【請求項3】 ラクトフェリン分解物が、少なくとも
    0.05%(重量)の濃度で含有されている請求項1に
    記載のチロシナーゼ活性阻害剤。
  4. 【請求項4】 ラクトフェリン分解物が、少なくとも6
    %(重量)の加水分解率である請求項1又は請求項2に
    記載のチロシナーゼ活性阻害剤。
  5. 【請求項5】 哺乳類のラクトフェリン、哺乳類のアポ
    ラクトフェリン、哺乳類の金属飽和ラクトフェリン、及
    びこれらの任意の混合物からなる群より選択されたラク
    トフェリンを加水分解して得られるラクトフェリン分解
    物を用いてチロシナーゼ含有物品を処理する方法。
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