JPWO2020165942A1 - 極端紫外光生成装置、ターゲット制御方法、及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

極端紫外光生成装置、ターゲット制御方法、及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

作業者による再調整及び立ち上げ処理を行わなくても、EUV光生成装置を可動可能とするために、ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成する極端紫外光生成装置において、ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、ターゲットの軌道を第1の方向から観測する第1の軌道センサと、ターゲットの軌道を第1の方向と異なる第2の方向から観測する第2の軌道センサと、第1の軌道センサがターゲットの軌道を観測した場合であって、第2の軌道センサがターゲットの軌道を観測しなかった場合に(S20)、ターゲットの軌道を第2の軌道センサが観測できるようにアクチュエータを制御すること(S30)を含む軌道制御を行う制御部と、を備える。

Description

本開示は、極端紫外光生成装置、ターゲット制御方法、電子デバイスの製造方法に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm〜45nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成する極端紫外光生成装置と縮小投影反射光学系(reduced projection reflection optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にパルスレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、シンクロトロン放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
米国特許第7164144号明細書 米国特許出願公開第2016/0370706号明細書
概要
本開示の1つの観点に係る極端紫外光生成装置は、ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成する装置であって、ターゲットを出力するターゲット供給部と、ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、ターゲットの軌道を第1の方向から観測する第1の軌道センサと、ターゲットの軌道を第1の方向と異なる第2の方向から観測する第2の軌道センサと、第1の軌道センサがターゲットの軌道を観測した場合であって、第2の軌道センサがターゲットの軌道を観測しなかった場合に、ターゲットの軌道を第2の軌道センサが観測できるようにアクチュエータを制御することを含む軌道制御を行う制御部と、を備える。
本開示の1つの観点に係るターゲット制御方法は、ターゲットを出力するターゲット供給部と、ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、ターゲットの軌道を第1の方向から観測する第1の軌道センサと、ターゲットの軌道を第1の方向と異なる第2の方向から観測する第2の軌道センサと、を備えて、ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成するように構成された極端紫外光生成装置において、第1の軌道センサ及び第2の軌道センサがターゲットの軌道を観測したか否かを判定し、第1の軌道センサがターゲットの軌道を観測した場合であって、第2の軌道センサがターゲットの軌道を観測しなかった場合に、ターゲットの軌道を第2の軌道センサが観測できるようにアクチュエータを制御することを含む軌道制御を行うことを含む。
本開示の1つの観点に係る電子デバイスの製造方法は、ターゲットを出力するターゲット供給部と、ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、ターゲットの軌道を第1の方向から観測する第1の軌道センサと、ターゲットの軌道を第1の方向と異なる第2の方向から観測する第2の軌道センサと、第1の軌道センサがターゲットの軌道を観測した場合であって、第2の軌道センサがターゲットの軌道を観測しなかった場合に、ターゲットの軌道を第2の軌道センサが観測できるようにアクチュエータを制御することを含む軌道制御を行う制御部と、を備える極端紫外光生成装置において、ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成し、極端紫外光を露光装置に出力し、電子デバイスを製造するために、露光装置内で感光基板上に極端紫外光を露光することを含む。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システム11の構成を概略的に示す。 図2は、比較例に係るEUV光生成システム11の一部を概略的に示す。 図3Aは、照明光レーザ装置41から出力される照明光43の集光位置の近傍におけるビームプロファイルの例を示す。図3Bは、X軸軌道センサ4xによって取得された画像の一部からX軸の方向に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Cは、Z軸軌道センサ4zによって取得された画像の一部からZ軸の方向に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Dは、X軸軌道センサ4x、Z軸軌道センサ4z、及び照明光レーザ装置41を、+Y方向に見たときのこれらの配置を概略的に示す。 図4は、本開示の第1の実施形態におけるターゲット制御の動作を示すフローチャートである。 図5は、第1の実施形態における軌道制御の詳細を示すフローチャートである。 図6A及び図6Bは、軌道Tを観測した軌道センサによって取得された画像の一部から第1検出軸Aokに沿って抽出される光強度分布の例を示す。図6Cは、軌道Tを観測しなかった軌道センサによって取得された画像の一部から第2検出軸Angに沿って抽出される光強度分布の例を示す。図6Dは、第2検出軸Angにおける初期位置PIの例を示す。図6E〜図6Hは、第2検出軸Angにおける初期位置PI及び指令位置PCの例を示す。図6I及び図6Jは、軌道Tを観測しなかった軌道センサによって取得された画像の一部から第2検出軸Angに沿って抽出される光強度分布の例を示す。 図7は、第2の実施形態における軌道制御の詳細を示すフローチャートである。 図8は、第2の実施形態における軌道制御の詳細を示すフローチャートである。 図9A及び図9Bは、軌道Tを観測した軌道センサによって取得された画像の一部から第1検出軸Aokに沿って抽出される光強度分布の例を示す。図9Cは、軌道Tを観測しなかった軌道センサによって取得された画像の一部から第2検出軸Angに沿って抽出される光強度分布の例を示す。図9Dは、第2検出軸Angにおける初期位置PIの例を示す。図9Eは、第2検出軸Angにおける初期位置PI及び指令位置PCの例を示す。図9F及び図9Gは、軌道Tを観測した軌道センサによって取得された画像の一部から第1検出軸Aokに沿って抽出される光強度分布の例を示す。図9H〜図9Kは、第2検出軸Angにおける初期位置PI及び指令位置PCの例を示す。 図10は、EUV光生成装置1に接続された露光装置6の構成を概略的に示す。
実施形態
<内容>
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
1.2 動作
2.比較例
2.1 構成
2.2 動作
2.3 課題
3.一方の検出軸のみ軌道Tを観測した場合に軌道制御を行うEUV光生成装置
3.1 メインフロー
3.2 軌道制御の詳細
3.2.1 第1検出軸Aokにおける軌道Tの変更
3.2.2 第2検出軸Angにおける軌道Tの変更
3.2.2.1 1回目の変更
3.2.2.2 2回目の変更
3.2.2.3 3回目の変更
3.2.2.4 4回目以降の変更
3.2.3 第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになった場合
3.3 作用
4.軌道シフト方向を判定する軌道制御
4.1 軌道制御の詳細
4.1.1 軌道シフト回数Nが0であるときの処理
4.1.2 軌道シフト回数Nが1であるときの処理
4.1.3 第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになった場合
4.1.4 シフト方向Dの決定
4.1.5 第2検出軸Angにおける軌道Tの変更
4.1.5.1 1巡目の処理
4.1.5.2 2巡目以降の処理
4.1.6 第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになった場合
4.2 作用
5.その他
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システム11の構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、少なくとも1つのドライブレーザ装置3と共に用いられる。本願においては、EUV光生成装置1及びドライブレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット供給部26を含む。チャンバ2は、密閉可能に構成されている。ターゲット供給部26は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられている。ターゲット供給部26から出力されるターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含むことができるが、これらに限定されない。
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられている。その貫通孔には、ウインドウ21が設けられている。ウインドウ21をドライブレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過する。チャンバ2の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23が配置されている。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有する。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されている。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF)292に位置するように配置されている。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が設けられている。貫通孔24をパルスレーザ光33が通過する。
EUV光生成装置1は、EUV光生成制御部5、ターゲットセンサ4等を含む。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有し、ターゲット27の存在、軌道、位置、速度等を検出するよう構成されている。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含む。接続部29内部には、アパーチャが形成された壁291が設けられている。壁291は、そのアパーチャがEUV集光ミラー23の第2の焦点位置に位置するように配置されている。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光進行方向制御部34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28等を含む。レーザ光進行方向制御部34は、レーザ光の進行方向を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備えている。
1.2 動作
図1を参照に、ドライブレーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過してチャンバ2内に入射する。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ2内を進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33として少なくとも1つのターゲット27に照射される。
ターゲット供給部26は、ターゲット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力する。ターゲット27には、パルスレーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射される。パルスレーザ光が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射される。EUV集光ミラー23は、放射光251に含まれるEUV光を、他の波長域の光に比べて高い反射率で反射する。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光を含む反射光252は、中間集光点292で集光され、露光装置6に出力される。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
EUV光生成制御部5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括する。EUV光生成制御部5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたターゲット27の画像データ等を処理する。また、EUV光生成制御部5は、例えば、ターゲット27が出力されるタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御する。さらに、EUV光生成制御部5は、例えば、ドライブレーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光32の進行方向、パルスレーザ光33の集光位置等を制御する。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
2.比較例
2.1 構成
図2は、比較例に係るEUV光生成システム11の一部を概略的に示す。図2において、チャンバ2、レーザ光集光ミラー22、EUV集光ミラー23、レーザ光進行方向制御部34等の図示は省略されている。図2に示されるように、比較例に係るEUV光生成装置1は、X軸軌道センサ4xと、Z軸軌道センサ4zと、照明光レーザ装置41と、駆動ステージ26aと、を含む。
ターゲット供給部26から出力される複数のターゲット27の出力方向を+Y方向とする。ターゲット27に照射されるレーザ光33aの進行方向を+Z方向とする。+Y方向と+Z方向とは直交している。+Y方向と+Z方向との両方に垂直な方向を+X方向及び−X方向とする。複数のターゲット27の各々は、液滴状である。レーザ光33aは、ドライブレーザ装置3から出力されたパルスレーザ光である。
X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、例えば、撮像装置を含む。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、ターゲット供給部26からプラズマ生成領域25に向けて移動するターゲット27を撮像して画像データを生成するように構成されている。
X軸軌道センサ4xは、ターゲット27の軌道Tからみて略−Z方向の位置に配置され、ターゲット27の軌道Tを−Z方向の位置から観測する。ターゲット27の軌道Tの位置が+X方向又は−X方向に変更された場合、X軸軌道センサ4xによって取得された画像におけるターゲット27の像の位置が、+X方向又は−X方向に移動する。従って、EUV光生成制御部5は、X軸軌道センサ4xから出力された画像データに基づいてターゲット27の軌道TのX軸における検出位置Pdを算出することができる。すなわち、X軸軌道センサ4xは、X軸に平行な検出軸を有する。
Z軸軌道センサ4zは、ターゲット27の軌道Tからみて略−X方向の位置に配置され、ターゲット27の軌道Tを−X方向の位置から観測する。ターゲット27の軌道Tの位置が+Z方向又は−Z方向に変更された場合、Z軸軌道センサ4zによって取得された画像におけるターゲット27の像の位置が、+Z方向又は−Z方向に移動する。従って、EUV光生成制御部5は、Z軸軌道センサ4zから出力された画像データに基づいてターゲット27の軌道TのZ軸における検出位置Pdを算出することができる。すなわち、Z軸軌道センサ4zは、Z軸に平行な検出軸を有する。
X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、プラズマ生成領域25の近傍のターゲット27、例えばプラズマ生成領域25に到達する直前のターゲット27を撮像するように配置される。X軸軌道センサ4xの観測範囲Vx及びZ軸軌道センサ4zの観測範囲Vzは、これらのセンサの光学系によって決まる画角及び焦点深度によって規定される。X軸軌道センサ4xの観測範囲VxとZ軸軌道センサ4zの観測範囲Vzとは、互いに重複する空間Vxzを含む。ターゲット供給部26からプラズマ生成領域25に向かうターゲット27の理想的な軌道が空間Vxzのほぼ中心を貫通するように、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々が位置合わせされている。
照明光レーザ装置41は、ターゲット27にレーザ光である照明光43を照射する照明装置である。照明光43の光路に、空間Vxzが含まれる。
駆動ステージ26aは、ターゲット供給部26に接続されている。駆動ステージ26aは、図示しないアクチュエータを含む。駆動ステージ26aは、プラズマ生成領域25に対するターゲット供給部26の位置又は姿勢を変更することにより、ターゲット27の軌道Tを変更するように構成されている。例えば、駆動ステージ26aが2軸ステージで構成される場合、駆動ステージ26aは、ターゲット供給部26の位置をX軸方向とZ軸方向とに移動することにより、ターゲット27の軌道TをX軸方向とZ軸方向とに変更することができる。
2.2 動作
照明光レーザ装置41は、EUV光生成制御部5による制御に従って照明光43を生成する。ターゲット27が空間Vxzを通過するときに、ターゲット27が照明光43によって照明される。
X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、ターゲット27によって反射された照明光43の一部を受光する。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、照明光43によって照明されたターゲット27を撮像して画像データを生成し、画像データをEUV光生成制御部5に出力する。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zによる撮像のタイミングは、EUV光生成制御部5によって制御される。
EUV光生成制御部5は、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zから画像データを受信し、X軸及びZ軸の各々においてターゲット27の軌道Tの検出位置Pdを算出する。
EUV光生成制御部5は、X軸及びZ軸の各々における検出位置Pdと、X軸及びZ軸の各々における目標位置Ptとに基づいて、駆動ステージ26aを制御する。すなわち、EUV光生成制御部5は、ターゲット27の軌道TがX軸及びZ軸の各々における目標位置Ptに近づくように、駆動ステージ26aをX軸方向とZ軸方向とに制御する。駆動ステージ26aがターゲット供給部26の位置又は姿勢を変更することにより、その後に出力されるターゲット27の軌道Tが変更される。これにより、ターゲット27がプラズマ生成領域25に到達するように、ターゲット27の軌道Tが調整される。
ドライブレーザ装置3は、図示しないプリパルスレーザ装置及びメインパルスレーザ装置を含んでもよい。プリパルスレーザ装置から出力されるプリパルスレーザ光はターゲット27に照射されて、ターゲット27を拡散させて拡散ターゲットを生成させる。メインパルスレーザ装置から出力されるメインパルスレーザ光は、拡散ターゲットに照射されて拡散ターゲットに含まれるターゲット物質をプラズマ化させる。図示しない複数のプリパルスレーザ装置から複数のプリパルスレーザ光を1つのターゲット27に順次照射することにより、拡散ターゲットを生成させてもよい。
X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zは、ターゲット27がY軸における所定の位置を通過したタイミングを示す通過タイミング信号を出力する。EUV光生成制御部5は、通過タイミング信号に基づいて、ドライブレーザ装置3からレーザ光33aが出力されるように、ドライブレーザ装置3を制御する。さらに、EUV光生成制御部5は、通過タイミング信号に基づいて、上述のレーザ光進行方向制御部34のアクチュエータを制御することにより、Y軸におけるレーザ光33aの集光位置を調整する。
また、EUV光生成制御部5は、X軸におけるターゲット27の軌道Tの検出位置Pdに基づいて、レーザ光進行方向制御部34のアクチュエータを制御することにより、X軸におけるレーザ光33aの集光位置を調整する。
2.3 課題
図3Aは、照明光レーザ装置41から出力される照明光43の集光位置の近傍におけるビームプロファイルの例を示す。ビームプロファイルは、光の進行方向に略垂直な断面における光強度分布である。図3Aの縦軸は光強度Iである。照明光43は、ほぼガウシアン分布状のビームプロファイルを有する。
照明光43の集光位置は、空間Vxzの位置にほぼ一致するように調整される。照明光43の集光位置におけるビーム幅Wは、照明光43の光路に空間Vxzが含まれるように設定される。さらに、照明光43の集光位置は、照明光43のビームプロファイルの中心に位置する光強度分布のピークの位置Ppeakが、ターゲット供給部26からプラズマ生成領域25に向かって移動するターゲット27の理想的な軌道の一部に一致するように調整される。この場合、ターゲット27が理想的な軌道に沿って進んだ場合に最も明るく照明され、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々によって取得される画像のコントラストが最も高くなる。
図3Bは、X軸軌道センサ4xによって取得された画像の一部からX軸の方向に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Bの横軸は光強度Iである。X軸の方向に沿ったX軸軌道センサ4xの観測範囲Vxの寸法が、Wで示されている。図3Bに示されるように、光強度分布の一部に急峻なピークがある場合に、このピークはターゲット27によって反射された照明光43に起因すると考えられる。そこで、このピークの位置を、X軸におけるターゲット27の軌道Tの検出位置Pdとすることができる。例えば、検出位置Pdが目標位置Ptよりも+X方向にずれている場合には、駆動ステージ26aを−X方向に制御することにより、ターゲット27の軌道Tを目標位置Ptに近づけることができる。
図3Cは、Z軸軌道センサ4zによって取得された画像の一部からZ軸の方向に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Cの縦軸は光強度Iである。Z軸の方向に沿ったZ軸軌道センサ4zの観測範囲Vzの寸法が、Wで示されている。
図3Dは、X軸軌道センサ4x、Z軸軌道センサ4z、及び照明光レーザ装置41を、+Y方向に見たときのこれらの配置を概略的に示す。上述のように、ターゲット27が理想的な軌道に沿って進む場合には、ターゲット27は空間Vxzを通過する。
しかし、ターゲット27が空間Vxzを通過しないことがあり得る。例えば、図3Dに示されるように、ターゲット27がZ軸軌道センサ4zの観測範囲Vzから外れた位置を通過する場合、Z軸軌道センサ4zによって取得される画像にはターゲット27の像が含まれない。従って、Z軸の方向に沿って抽出された光強度分布は、図3Cに示されるように、明瞭なピークのない光強度分布となる。この場合、EUV光生成制御部5は、Z軸におけるターゲット27の軌道Tの検出位置Pdを算出することができない。そのような場合は、駆動ステージ26aを+Z方向に制御すればいいのか、−Z方向に制御すればいいのかが明らかではない。
2つの検出軸の内の一方の検出軸においてターゲット27の軌道Tを観測できない場合の対処として、ターゲット供給部26が異常吐出状態であると判定することが考えられる。この場合、EUV光生成制御部5は、ターゲット供給部26がターゲット27を出力するための制御を停止し、軌道検出エラーを発報する。軌道検出エラーを認識した作業者は、ターゲット27が正常に吐出されるように、ターゲット供給部26の再調整を行う。再調整の後、EUV光生成装置1の立ち上げ処理が行われ、その後、ターゲット27の出力が可能となる。このような再調整及び立ち上げ処理が必要になると、EUV光生成装置1の稼働時間が短くなり、生産性が低下する。
2つの検出軸の内の一方の検出軸において軌道Tを観測できない場合であっても、他方の検出軸において軌道Tを観測できる場合がある。例えば以下の2つの条件が満たされる場合、X軸方向におけるターゲット27の軌道Tが観測可能である。
(1)X軸軌道センサ4xの観測範囲Vx内に軌道Tが含まれること
(2)照明光43の光路内に軌道Tが含まれること
2つの検出軸の内の一方の検出軸において軌道Tを観測できない場合であっても、他方の検出軸において軌道Tを観測している場合には、少なくともターゲット27の出力は行われていることがわかる。以下に説明する実施形態においては、一方の軌道センサによって軌道Tを観測し、他方の軌道センサによって軌道Tを観測しなかったことを条件として、軌道制御が行われる。これにより、作業者による再調整及び立ち上げ処理を行わなくても、EUV光生成装置1を稼働できる可能性がある。
3.一方の検出軸のみ軌道Tを観測した場合に軌道制御を行うEUV光生成装置
3.1 メインフロー
図4は、本開示の第1の実施形態におけるターゲット制御の動作を示すフローチャートである。第1の実施形態に係るEUV光生成装置1の物理的な構成は、図2及び図3A〜図3Dを参照しながら説明した比較例の構成と同様である。
図4に示されるターゲット制御は、EUV光生成制御部5によって実行される。図4に示されるターゲット制御は、例えば、ターゲット供給部26の動作開始の直後に行われる。例えば、ターゲット物質がスズを含む場合に、図4に示されるターゲット制御は、溶融したスズの容器の内部が加圧されてターゲット27の吐出が開始された直後に行われる。
まず、S10において、EUV光生成制御部5は、2つの検出軸の両方で軌道Tを観測したか否かを判定する。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの両方がターゲット27の軌道Tを観測した場合(S10:YES)、EUV光生成制御部5は、S80に処理を進める。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの内の少なくとも1つがターゲット27の軌道Tを観測しなかった場合(S10:NO)、EUV光生成制御部5は、S20に処理を進める。
S20において、EUV光生成制御部5は、いずれか一方の検出軸において軌道Tを観測したか否かを判定する。
いずれの検出軸においても軌道Tを観測しなかった場合(S20:NO)、すなわち、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zのいずれもがターゲット27の軌道Tを観測しなかった場合、EUV光生成制御部5は、S90に処理を進める。
いずれか一方の検出軸において軌道Tを観測した場合(S20:YES)、すなわち、いずれか一方の軌道センサがターゲット27の軌道Tを観測した場合であって、他方の軌道センサがターゲット27の軌道Tを観測しなかった場合、EUV光生成制御部5は、S30に処理を進める。軌道Tを観測した検出軸を、以下では第1検出軸Aokとする。軌道Tを観測しなかった検出軸を、以下では第2検出軸Angとする。X軸及びZ軸の内の一方が第1検出軸Aokに相当し、他方が第2検出軸Angに相当する。図3A〜図3Dに示される例においては、X軸が軌道Tを観測した第1検出軸Aokに相当し、Z軸が軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angに相当する。また、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの内の一方が本開示における第1の軌道センサに相当し、他方が本開示における第2の軌道センサに相当する。図3A〜図3Dに示される例においては、軌道Tを観測したX軸軌道センサ4xが本開示における第1の軌道センサに相当し、軌道Tを観測しなかったZ軸軌道センサ4zが本開示における第2の軌道センサに相当する。軌道Tを観測したX軸軌道センサ4xが位置する−Z方向が、本開示における第1の方向に相当し、軌道Tを観測しなかったZ軸軌道センサ4zが位置する−X方向が、本開示における第2の方向に相当する。
S30において、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測した第1検出軸Aokだけでなく、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angにおいても軌道Tを観測できるように、軌道制御を行う。軌道制御は、第2検出軸Angにおいて軌道Tの位置を変更するように駆動ステージ26aを制御してみて、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かを判定することを含む。軌道制御の詳細については図5及び図6A〜図6Jを参照しながら後述する。S30の後、EUV光生成制御部5はS70に処理を進める。
S70において、EUV光生成制御部5は、2つの検出軸の両方で軌道Tを観測したか否かを判定する。この処理はS10と同様である。軌道制御を行った結果、2つの検出軸の両方で軌道Tを観測できるようになった場合(S70:YES)、EUV光生成制御部5は、S80に処理を進める。軌道制御を行っても、少なくとも1つの検出軸で軌道Tを観測できるようにならなかった場合(S70:NO)、EUV光生成制御部5は、S90に処理を進める。
S80において、EUV光生成制御部5は、ターゲット供給部26が正常吐出状態であると判定する。この場合、EUV光生成制御部5は、ターゲット供給部26によるターゲット27の出力を継続させる。また、EUV光生成制御部5は、2つの検出軸でそれぞれ観測されるターゲット27の軌道Tに基づく軌道調整を開始する。すなわち、EUV光生成制御部5は、比較例において説明したように、X軸軌道センサ4xで観測されるターゲット27の軌道Tと、Z軸軌道センサ4zで観測されるターゲット27の軌道Tとがそれぞれの目標位置Ptに近づくように、駆動ステージ26aを制御する。S80の後、EUV光生成制御部5は、本フローチャートのターゲット制御を終了する。ターゲット27の出力及び軌道調整は、その後も継続して行われる。
S90において、EUV光生成制御部5は、ターゲット供給部26が異常吐出状態であると判定する。この場合、EUV光生成制御部5は、ターゲット供給部26によるターゲット27の出力を停止させ、軌道検出エラーを示す信号を発報する。S90の後、EUV光生成制御部5は、本フローチャートのターゲット制御を終了する。
S20からS90に移行した場合に異常吐出状態であると判定される理由は次の通りである。いずれの検出軸においても軌道Tを観測しなかった場合には、ターゲット27が出力されていないか、ターゲット27の軌道Tがプラズマ生成領域25から大幅にずれている場合である。ターゲット27が出力されていない場合には、ターゲット供給部26を修理又は交換するために、EUV光生成装置1を停止させる必要がある。一方、ターゲット27の軌道Tがプラズマ生成領域25から大幅にずれている場合には、ターゲット回収部28によって回収できない位置までターゲット27の軌道Tがずれている可能性がある。この場合、EUV光生成装置1の内部の光学部品がターゲット物質で汚染されるのを防止するため、EUV光生成装置1を停止させる必要がある。
また、S70からS90に移行した場合にも異常吐出状態であると判定される。後述のように、軌道制御においてはターゲット27の軌道Tを次第に大きくずらしていく。ターゲット27の軌道Tをあまり大きくずらしてしまうと、ターゲット回収部28によって回収できない位置までターゲット27の軌道Tがずれる可能性がある。軌道制御を行ってもターゲット27の軌道Tを観測できるようにならない場合は、EUV光生成装置1の内部の光学部品がターゲット物質で汚染されるのを防止するため、EUV光生成装置1を停止させる必要がある。
3.2 軌道制御の詳細
図5は、第1の実施形態における軌道制御の詳細を示すフローチャートである。図5に示される処理は、図4のS30のサブルーチンに相当する。
図6A及び図6Bは、軌道Tを観測した軌道センサによって取得された画像の一部から第1検出軸Aokに沿って抽出される光強度分布の例を示す。
図6C、図6I及び図6Jは、軌道Tを観測しなかった軌道センサによって取得された画像の一部から第2検出軸Angに沿って抽出される光強度分布の例を示す。
図6Dは、第2検出軸Angにおける初期位置PIの例を示す。
図6E〜図6Hは、第2検出軸Angにおける初期位置PI及び指令位置PCの例を示す。
3.2.1 第1検出軸Aokにおける軌道Tの変更
まず、S31において、EUV光生成制御部5は、軌道シフト回数Nを初期値0にセットする。
次に、S32において、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測した第1検出軸Aokにおける指令位置PCを、以下の式(1)により設定する。
PC=PP−Pd+Pt ・・・(1)
式(1)において、指令位置PCは、EUV光生成制御部5が駆動ステージ26aを制御するための指令位置である。PPは、駆動ステージ26aの現在位置である。指令位置PC及び現在位置PPは、駆動ステージ26aの座標系において定義される値である。すなわち、現在位置PPは、駆動ステージ26aがその可動範囲の中のどこに位置しているかを特定する。指令位置PCは、駆動ステージ26aがその可動範囲の中のどの位置に制御されるかを特定する。
式(1)において、Pdは、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zによって観測されたターゲット27の軌道Tの検出位置である。Ptは、ターゲット27の軌道Tの目標位置である。検出位置Pd及び目標位置Ptは、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zの座標系において定義される値である。すなわち、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zによってそれぞれ取得された画像から、検出位置Pdが特定される。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zは、例えば、それぞれの観測範囲の中心位置が目標位置Ptと一致するように、位置合わせされる。
駆動ステージ26aの座標系と、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zの座標系とは、必ずしも一致しない。例えば、駆動ステージ26aの可動範囲の中心位置に指令位置PCを設定しても、ターゲット27の軌道TがX軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの観測範囲の中心位置を通るとは限らない。
但し、駆動ステージ26aの座標系と、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zの座標系とは、それらの縮尺が一致するように設定される。
図6Aに、第1検出軸Aokにおける検出位置Pd及び目標位置Ptの例が示されている。ターゲット27の軌道Tを目標位置Ptに近づけるための指令位置PCは、駆動ステージ26aの現在位置PPに、目標位置Ptと検出位置Pdとの差を加算することにより算出される。
なお、指令位置PC、現在位置PP、検出位置Pd、及び目標位置Ptは、第1検出軸Aokと第2検出軸Angとのそれぞれにおいて定義することが可能である。但し、式(1)においては、指令位置PC、現在位置PP、検出位置Pd、及び目標位置Ptは、第1検出軸Aokにおいて定義される値である。
次に、S33において、EUV光生成制御部5は、設定された指令位置PCに従って駆動ステージ26aを制御する。S32からS33に移行した場合には、第1検出軸Aokにおける指令位置PCが設定されているので、S33においては、第1検出軸Aokに沿った方向に駆動ステージ26aが制御される。
図6Bに、第1検出軸Aokに沿って駆動ステージ26aを制御した後の光強度分布の例が示されている。上述のように、照明光43の光強度分布のピークの位置Ppeakがターゲット27の理想的な軌道の一部に一致する。従って、S32及びS33により第1検出軸Aokにおいて観測されるターゲット27の軌道Tが目標位置Ptに近づくように駆動ステージ26aを制御しておけば、以後の処理においてターゲット27が明るく照明されるようになる。そして、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zによって取得される画像のコントラストが高くなる。これにより、ターゲット27の軌道Tをより正確に検出することが可能となる。
次に、S34において、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測した第1検出軸Aokにおいて現在も軌道Tを観測できるか否かを判定する。
S33における駆動ステージ26aの制御によって、第1検出軸Aokにおける軌道Tの観測ができなくなってしまった場合(S34:NO)、EUV光生成制御部5は、本フローチャートの処理を終了し、図4に示されるメインフローに戻る。この場合、図4のS70においてNOと判定される。
第1検出軸Aokにおいて現在も軌道Tを観測できる場合(S34:YES)、EUV光生成制御部5は、S35に処理を進める。
S35において、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かを判定する。
S33における駆動ステージ26aの制御によって、第2検出軸Angにおける軌道Tの観測ができるようになった場合(S35:YES)、EUV光生成制御部5は、S40に処理を進める。
第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようにならなかった場合(S35:NO)、EUV光生成制御部5は、S37に処理を進める。図6Cに、第2検出軸Angに沿って抽出された光強度分布の例を示す。このように明瞭なピークを有しない光強度分布からは、軌道Tを観測することはできない。
S37において、EUV光生成制御部5は、軌道シフト回数Nが上限値Nmax未満であるか否かを判定する。
軌道シフト回数Nが上限値Nmaxに達していた場合(S37:NO)、EUV光生成制御部5は、本フローチャートの処理を終了し、図4に示されるメインフローに戻る。この場合、図4のS70においてNOと判定される。
軌道シフト回数Nが上限値Nmax未満である場合(S37:YES)、EUV光生成制御部5は、S38に処理を進める。
3.2.2 第2検出軸Angにおける軌道Tの変更
3.2.2.1 1回目の変更
S38において、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angにおける指令位置PCを、以下の式(2)により設定する。
PC=PI+(−1)・int((N+1)/2)・W ・・・(2)
ここで、int(A)は、正数Aの小数点以下の端数を切り上げて得られる整数である。
式(2)において、PIは、第2検出軸Angにおける駆動ステージ26aの初期位置である。初期位置PIは、駆動ステージ26aの座標系において定義される値である。EUV光生成制御部5は、軌道制御において駆動ステージ26aを制御する前に、駆動ステージ26aの現在位置PPのデータを取得し、図示しない記憶装置に初期位置PIとして記憶しておくことが望ましい。初期位置PIは、本開示における所定の位置に相当する。
式(2)において、Wは、軌道制御において軌道Tの位置を第2検出軸Angに沿って変更する量を示すシフト幅である。シフト幅Wは正数である。シフト幅Wをあまり大きく設定すると、第2検出軸Angにおいて軌道Tの位置を変更したときに、軌道Tが空間Vxzを通り過ぎてしまう可能性がある。シフト幅Wは、例えば、軌道Tを観測しなかった軌道センサの観測範囲Vz又はVxの、第2検出軸Angに沿った寸法W又はWの半分以下であることが望ましい。一方、シフト幅Wをあまり小さくすると、図5の処理において指令位置PCを多数回更新しないと、軌道Tが空間Vxzに到達できない可能性がある。シフト幅Wは、例えば、300μm以上、1500μm以下とする。シフト幅Wは、好ましくは、500μmとする。第1の実施形態におけるシフト幅Wは、本開示における第1の距離及び第2の距離の各々に相当する。
S38において、軌道シフト回数Nが0に設定されている場合(N=0)、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(2)により以下のように設定される。
PC=PI+W
図6Dに、第2検出軸Angにおける初期位置PIの例を示す。図6Eに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、軌道シフト回数Nが0に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIにシフト幅Wを加算して得られる。第2検出軸Angの正の方向が、本開示における第3の方向に相当する。例えば、Z軸が第2検出軸Angである場合には、+Z方向が、本開示における第3の方向に相当する。初期位置PIにシフト幅Wを加算して得られた指令位置PCが、本開示における第1の位置に相当する。S38の後、EUV光生成制御部5は、S39に処理を進める。
S39において、EUV光生成制御部5は、軌道シフト回数Nの値に1を加算してNの値を更新する。S39の後、EUV光生成制御部5は、S33に処理を進める。
S39からS33に移行した場合には、第2検出軸Angにおける指令位置PCが設定されているので、S33においては、第2検出軸Angに沿った方向に駆動ステージ26aが制御される。その後のS34〜S37の処理は上述の通りである。上述のように、S35において、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かを判定する。ターゲット27の軌道Tを本開示における第1の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS35で判定する処理は、本開示における第1の処理に相当する。
3.2.2.2 2回目の変更
S38において、軌道シフト回数Nが1に設定されている場合(N=1)、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(2)により以下のように設定される。
PC=PI−W
図6Fに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、軌道シフト回数Nが1に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIからシフト幅Wを減算して得られる。第2検出軸Angの負の方向が、本開示における第4の方向に相当する。例えば、Z軸が第2検出軸Angである場合には、−Z方向が、本開示における第4の方向に相当する。初期位置PIからシフト幅Wを減算して得られた指令位置PCが、本開示における第2の位置に相当する。その後S39からS33に移行し、S34〜S37の処理を行う点は上述の通りである。ターゲット27の軌道Tを第2の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS35で判定する処理は、本開示における第2の処理に相当する。
3.2.2.3 3回目の変更
S38において、軌道シフト回数Nが2に設定されている場合(N=2)、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(2)により以下のように設定される。
PC=PI+2・W
図6Gに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、軌道シフト回数Nが2に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIにシフト幅Wの2倍を加算して得られる。シフト幅Wの2倍が本開示における第3の距離及び第4の距離の各々に相当し、初期位置PIにシフト幅Wの2倍を加算して得られた指令位置PCが、本開示における第3の位置に相当する。その後S39からS33に移行し、S34〜S37の処理を行う点は上述の通りである。ターゲット27の軌道Tを第3の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS35で判定する処理は、本開示における第3の処理に相当する。
3.2.2.4 4回目以降の変更
S38において、軌道シフト回数Nが3に設定されている場合(N=3)、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(2)により以下のように設定される。
PC=PI−2・W
図6Hに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、軌道シフト回数Nが3に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIからシフト幅Wの2倍を減算して得られる。初期位置PIからシフト幅Wの2倍を減算して得られた指令位置PCが、本開示における第4の位置に相当する。その後S39からS33に移行し、S34〜S37の処理を行う点は上述の通りである。ターゲット27の軌道Tを第4の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS35で判定する処理は、本開示における第4の処理に相当する。
このようにして、S39において軌道シフト回数Nの値に1が加算されるたびに、初期位置PIに対して軌道Tの位置を変更する方向を、第2検出軸Angの正の方向と負の方向とで切り換える。また、初期位置PIからの距離を次第に大きくする。軌道Tの位置を変更するたびに、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS35で判定する。第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったら、上述のように、S40に処理を進める。
3.2.3 第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになった場合
S40において、EUV光生成制御部5は、新たに軌道Tを観測できるようになった第2検出軸Angにおける指令位置PCを、以下の式(3)により設定する。
PC=PP−Pd+Pt ・・・(3)
式(3)は、式(1)と同様である。但し、式(3)における指令位置PC、現在位置PP、検出位置Pd、及び目標位置Ptは、第2検出軸Angにおいて定義される値である。
図6Iに、新たに軌道Tを観測できるようになった第2検出軸Angにおける検出位置Pd及び目標位置Ptの例が示されている。ターゲット27の軌道Tを目標位置Ptに近づけるための指令位置PCは、駆動ステージ26aの現在位置PPに、目標位置Ptと検出位置Pdとの差を加算することにより算出される。
次に、S41において、EUV光生成制御部5は、設定された指令位置PCに従って駆動ステージ26aを制御する。S41においては、新たに軌道Tを観測できるようになった第2検出軸Angに沿って駆動ステージ26aが制御される。
図6Jに、第2検出軸Angに沿って駆動ステージ26aを制御した後の光強度分布の例が示されている。
S41の後、EUV光生成制御部5は、本フローチャートの処理を終了し、図4に示されるメインフローに戻る。この場合、図4のS70においてYESと判定される。
他の点については、第1の実施形態の動作は比較例の動作と同様である。
3.3 作用
第1の実施形態によれば、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの内の一方の軌道センサによって軌道Tを観測し、他方の軌道センサによって軌道Tを観測しなかったことを条件として、軌道制御が行われる。これにより、作業者による再調整及び立ち上げ処理を行わなくても、EUV光生成装置1を稼働できる。
また、第1の実施形態によれば、初期位置PIに対して軌道Tの位置を変更する方向を、第2検出軸Angの正の方向と負の方向とで切り換える。また、初期位置PIからの距離を次第に大きくする。軌道Tの位置を変更するたびに、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かを判定する。従って、X軸軌道センサ4xとZ軸軌道センサ4zとの両方で撮影可能な空間Vxzが、初期位置PIに対して正の方向に位置する場合でも、負の方向に位置する場合でも、自動的に空間Vxzまで軌道Tを移動させることができる。
4.軌道シフト方向を判定する軌道制御
4.1 軌道制御の詳細
図7及び図8は、第2の実施形態における軌道制御の詳細を示すフローチャートである。図7及び図8に示される処理は、図4のS30のサブルーチンに相当する。第2の実施形態に係るEUV光生成装置1の物理的な構成は、図2及び図3A〜図3Dを参照しながら説明した比較例の構成と同様である。また、第2の実施形態におけるメインフローは、図4を参照しながら説明した第1の実施形態のメインフローと同様である。
図9A、図9B、図9F及び図9Gは、軌道Tを観測した軌道センサによって取得された画像の一部から第1検出軸Aokに沿って抽出される光強度分布の例を示す。
図9Cは、軌道Tを観測しなかった軌道センサによって取得された画像の一部から第2検出軸Angに沿って抽出される光強度分布の例を示す。
図9Dは、第2検出軸Angにおける初期位置PIの例を示す。
図9E及び図9H〜図9Kは、第2検出軸Angにおける初期位置PI及び指令位置PCの例を示す。
4.1.1 軌道シフト回数Nが0であるときの処理
まず、図7のS31aにおいて、EUV光生成制御部5は、軌道シフト回数N及びシフト方向Dをそれぞれ初期値にセットする。軌道シフト回数Nの初期値は0であり、シフト方向Dの初期値は+1である。
次のS32〜S35の処理は、図5を参照しながら説明した第1の実施形態と同様である。図9A〜図9Cの光強度分布は、第1の実施形態における図6A〜図6Cの光強度分布と同様である。第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようにならなかった場合(S35:NO)、EUV光生成制御部5は、S36aに処理を進める。
S36aにおいて、EUV光生成制御部5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Lを取得する。第1検出軸Aokにおける信号強度Lは、例えば、軌道Tを観測した第1検出軸Aokに沿って抽出された光強度分布のピークの位置における輝度である。軌道シフト回数Nが0に設定されている場合(N=0)、EUV光生成制御部5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Lを取得する。信号強度Lは、例えば、図9Bに示されるような光強度分布のピークの位置における輝度である。
次に、S37aにおいて、EUV光生成制御部5は、軌道シフト回数Nが0に設定されているか否かを判定する。軌道シフト回数Nが0に設定されている場合のみ(S37a:YES)、EUV光生成制御部5は、S38aに処理を進める。軌道シフト回数Nが0ではない場合(S37a:NO)、EUV光生成制御部5は、図8のS49aに処理を進める。
S38aにおいて、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angにおける指令位置PCを、以下の式(4)により設定する。
PC=PI+W ・・・(4)
図9Dに、第2検出軸Angにおける初期位置PIの例を示す。図9Eに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、S38aにおいて設定される指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIにシフト幅Wを加算して得られる。初期位置PIにシフト幅Wを加算して得られた指令位置PCが、本開示における第5の位置に相当する。
4.1.2 軌道シフト回数Nが1であるときの処理
S38aの後、EUV光生成制御部5は、S39において軌道シフト回数Nの値に1を加算してNの値を更新する。S39の後、EUV光生成制御部5は、S33に処理を進める。
S39からS33に移行した場合に、S33においては、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angに沿った方向に駆動ステージ26aが制御される。その後のS34及びS35の処理は上述の通りである。上述のように、S35において、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かを判定する。ターゲット27の軌道TをS38a及びS33で本開示における第5の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS35で判定する処理は、本開示における第5の処理に相当する。
S36aにおいて、軌道シフト回数Nが1に設定されている場合(N=1)、EUV光生成制御部5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Lを取得する。信号強度Lは、例えば、図9F又は図9Gに示されるような光強度分布のピークの位置における輝度である。
次のS37aにおいては、軌道シフト回数Nが0ではないと判定されるので(S37a:NO)、EUV光生成制御部5は、図8のS49aに処理を進める。
4.1.3 第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになった場合
S35においてYESと判定された場合のS40及びS41の処理は、それぞれ、図5を参照しながら説明した第1の実施形態におけるS40及びS41と同様である。
4.1.4 シフト方向Dの決定
図8のS49aにおいて、EUV光生成制御部5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Lが高くなったか否かを判定する。上述の図7の処理においては、信号強度Lとして、軌道シフト回数Nが0に設定されている場合の信号強度Lと、軌道シフト回数Nが1に設定されている場合の信号強度Lとが取得されている。そこで、EUV光生成制御部5は、信号強度Lと信号強度Lとを比較する。S38a及びS33で駆動ステージ26aを制御したことによる信号強度Lの変化を判定する処理は、本開示における第6の処理に相当する。
図9Bと図9Fとを比較するとわかるように、S38a及びS33で第2検出軸Angに沿って駆動ステージ26aを制御したことにより、第1検出軸Aokに沿った光強度分布のピークの位置における輝度が高くなることがある。図3A〜図3Dを参照しながら説明したように、照明光43の集光位置は、ビームプロファイルの中心に位置する光強度分布のピークの位置Ppeakが、ターゲット27の理想的な軌道の一部に一致するように調整されている。そのように照明光43の集光位置が調整されている場合に、ターゲット27の軌道Tが理想的な軌道に近づいた場合には、照明光43によってより明るく照明され、第1検出軸Aokに沿った光強度分布のピークの位置における輝度が高くなると考えられる。従って、第1検出軸Aokにおける信号強度Lが高くなった場合には、ターゲット27の軌道Tが理想的な軌道に近づいたと考えられるので、以後のシフト方向Dは+1のままで良いと考えられる。
S49aにおいて第1検出軸Aokにおける信号強度Lが高くなったと判定された場合(L>L)、EUV光生成制御部5は、S50aに処理を進める。S50aにおいて、EUV光生成制御部5は、シフト方向Dを+1に維持する。さらに、軌道シフト回数Nの値に1を加算してNの値を更新する。
一方、図9Bと図9Gとを比較するとわかるように、S38a及びS33で第2検出軸Angに沿って駆動ステージ26aを制御したことにより、第1検出軸Aokに沿った光強度分布のピークの位置における輝度が低くなることがある。この場合、以後のシフト方向Dは逆向きにした方が良いと考えられる。
S49aにおいて第1検出軸Aokにおける信号強度Lが高くなっていない場合(L≦L)、EUV光生成制御部5は、S51aに処理を進める。S51aにおいて、EUV光生成制御部5は、シフト方向Dを−1に設定することにより、シフト方向Dを反転する。S50a又はS51aの後、EUV光生成制御部5は、S52aに処理を進める。
4.1.5 第2検出軸Angにおける軌道Tの変更
4.1.5.1 1巡目の処理
S52aにおいて、EUV光生成制御部5は、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angにおける指令位置PCを、以下の式(5)により設定する。
PC=PI+D・N・W ・・・(5)
S50aからS52aに移行した場合に、シフト方向Dは+1に設定されており、軌道シフト回数Nは2に設定されている。そこで、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(5)により以下のように設定される。
PC=PI+2・W
図9Hに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、シフト方向Dが+1に設定され、軌道シフト回数Nが2に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIにシフト幅Wの2倍を加算して得られる。初期位置PIにシフト幅Wの2倍を加算して得られた指令位置PCが、本開示における第6の位置に相当する。ターゲット27の軌道Tを第6の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かを後述のS55aで判定する処理は、本開示における第7の処理の一部を構成する。
S51aからS52aに移行した場合に、シフト方向Dは−1に設定されており、軌道シフト回数Nは1に設定されている。そこで、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(5)により以下のように設定される。
PC=PI−W
図9Iに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、シフト方向Dが−1に設定され、軌道シフト回数Nが1に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIからシフト幅Wを減算して得られる。初期位置PIからシフト幅Wを減算して得られた指令位置PCが、本開示における第7の位置に相当する。ターゲット27の軌道Tを第7の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS55aで判定する処理は、本開示における第7の処理の一部を構成する。
次に、S53aにおいて、EUV光生成制御部5は、設定された指令位置PCに従って駆動ステージ26aを制御する。S53aにおいては、軌道Tを観測しなかった第2検出軸Angに沿った方向に駆動ステージ26aが制御される。
次のS54a、S55a、及びS57aの処理は、それぞれ、図5を参照しながら説明した第1の実施形態におけるS34、S35、及びS37と同様である。但し、軌道シフト回数Nが上限値Nmax未満である場合(S57a:YES)、EUV光生成制御部5は、S59aに処理を進める。
S59aにおいて、EUV光生成制御部5は、軌道シフト回数Nの値に1を加算してNの値を更新する。S59aの後、EUV光生成制御部5は、S52aに処理を戻す。
4.1.5.2 2巡目以降の処理
S50aにおいてシフト方向Dが+1に維持され、軌道シフト回数Nが2に設定された場合に、S59aにおいて軌道シフト回数Nの値に1が加算されると、軌道シフト回数Nは3となる。その後、S52aに移行した場合に、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(5)により以下のように設定される。
PC=PI+3・W
図9Jに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、シフト方向Dが+1に設定され、軌道シフト回数Nが3に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIにシフト幅Wの3倍を加算して得られる。初期位置PIにシフト幅Wの3倍を加算して得られた指令位置PCが、本開示における第8の位置に相当する。ターゲット27の軌道Tを第8の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS55aで判定する処理は、本開示における第8の処理の一部を構成する。
S51aにおいてシフト方向Dが−1に反転された場合に、S59aにおいて軌道シフト回数Nの値に1が加算されると、軌道シフト回数Nは2となる。その後、S52aに移行した場合に、第2検出軸Angにおける指令位置PCは、式(5)により以下のように設定される。
PC=PI−2・W
図9Kに、第2検出軸Angにおける初期位置PIと、シフト方向Dが−1に設定され、軌道シフト回数Nが2に設定されている場合の指令位置PCと、の例を示す。指令位置PCは、初期位置PIからシフト幅Wの2倍を減算して得られる。初期位置PIからシフト幅Wの2倍を減算して得られた指令位置PCが、本開示における第9の位置に相当する。ターゲット27の軌道Tを第9の位置に変更し、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS55aで判定する処理は、本開示における第8の処理の一部を構成する。
このようにして、S38a及びS33において第2検出軸Angにおける指令位置PCを1つの方向に変更してみて、その方向が第1検出軸Aokにおける信号強度Lの観測結果に基づいて正しいと判定された場合は、S50aを経て、S52aにおいて同じシフト方向Dに指令位置PCを変更する。方向が間違っていると判定された場合は、S51aを経て、S52aにおいて逆のシフト方向Dに指令位置PCを変更する。いずれの場合も、軌道シフト回数Nの値に1が加算されるたびに、初期位置PIからの距離を次第に大きくする。軌道Tを変更するたびに、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かをS55aで判定する。第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったら、S60aに処理を進める。
4.1.6 第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになった場合
S55aにおいてYESと判定された場合のS60a及びS61aの処理は、それぞれ、図5を参照しながら説明した第1の実施形態におけるS40及びS41と同様である。
他の点については、第2の実施形態の動作は第1の実施形態の動作と同様である。
4.2 作用
第2の実施形態によれば、第2検出軸Angにおける指令位置PCを1つの方向に変更してみて、方向が正しいと判定された場合は、同じシフト方向Dに指令位置PCを変更する。方向が間違っていると判定された場合は、逆のシフト方向Dに指令位置PCを変更する。いずれの場合も、初期位置PIからの距離を次第に大きくする。軌道Tを変更するたびに、第2検出軸Angにおいて軌道Tを観測できるようになったか否かを判定する。空間Vxzが初期位置PIに対して正の方向に位置するか、負の方向に位置するかを判定し、その後は判定された方向にのみ軌道Tを変更するので、短い時間で空間Vxzまで軌道Tを移動させることができる。
また、間違っている方向には軌道Tを大きく変更しないので、ターゲット回収部28によって回収できない位置までターゲット27の軌道Tがずれてしまうことが抑制され、EUV光生成装置1の内部の光学部品がターゲット物質で汚染されることが抑制される。
なお、図7のS38aにおいて、シフト幅Wをあまり大きく設定すると、第2検出軸Angにおいて軌道Tを変更したときに、軌道Tが照明光43の光強度分布のピークの位置Ppeakを通り過ぎてしまい、シフト方向Dを正しく判断できない可能性がある。シフト幅Wは、例えば、軌道Tを観測しなかった軌道センサの観測範囲Vz又はVxの、第2検出軸Angに沿った寸法W又はWの半分以下であることが望ましい。一方、シフト幅Wをあまり小さくすると、第2検出軸Angにおいて軌道Tを変更しても、信号強度の有意な変化を得られない可能性がある。シフト幅Wは、例えば、300μm以上、1500μm以下とする。シフト幅Wは、好ましくは、500μmとする。第2の実施形態におけるシフト幅Wは、本開示における第5の距離及び第7の距離の各々に相当する。シフト幅Wの2倍が、本開示における第6の距離及び第9の距離の各々に相当する。シフト幅Wの3倍が、本開示における第8の距離に相当する。
5.その他
図10は、EUV光生成装置1に接続された露光装置6の構成を概略的に示す。
図10において、露光装置6は、マスク照射部60とワークピース照射部61とを含む。マスク照射部60は、EUV光生成装置1から入射したEUV光によって、反射光学系を介してマスクテーブルMTのマスクパターンを照明する。ワークピース照射部61は、マスクテーブルMTによって反射されたEUV光を、反射光学系を介してワークピーステーブルWT上に配置された図示しないワークピース上に結像させる。ワークピースはフォトレジストが塗布された半導体ウエハ等の感光基板である。露光装置6は、マスクテーブルMTとワークピーステーブルWTとを同期して平行移動させることにより、マスクパターンを反映したEUV光をワークピースに露光する。以上のような露光工程によって半導体ウエハにデバイスパターンを転写することで電子デバイスを製造することができる。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。従って、特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかである。また、本開示の実施形態を組み合わせて使用することも当業者には明らかである。
本明細書及び特許請求の範囲全体で使用される用語は、明記が無い限り「限定的でない」用語と解釈されるべきである。たとえば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、不定冠詞「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。また、「A、B及びCの少なくとも1つ」という用語は、「A」「B」「C」「A+B」「A+C」「B+C」又は「A+B+C」と解釈されるべきである。さらに、それらと「A」「B」「C」以外のものとの組み合わせも含むと解釈されるべきである。

Claims (20)

  1. ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成する極端紫外光生成装置であって、
    前記ターゲットを出力するターゲット供給部と、
    前記ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、
    前記ターゲットの軌道を第1の方向から観測する第1の軌道センサと、
    前記ターゲットの軌道を前記第1の方向と異なる第2の方向から観測する第2の軌道センサと、
    前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが観測できるように前記アクチュエータを制御することを含む軌道制御を行う制御部と、
    を備える、極端紫外光生成装置。
  2. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記アクチュエータは、前記ターゲット供給部を移動することにより前記ターゲットの軌道を変更するように構成された、
    極端紫外光生成装置。
  3. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記ターゲットを照明する照明装置をさらに備え、
    前記第1の軌道センサ及び前記第2の軌道センサの各々は、撮像装置を含む、
    極端紫外光生成装置。
  4. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記制御部は、前記第1の軌道センサ及び前記第2の軌道センサのいずれもが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、前記ターゲットの出力を停止するよう前記ターゲット供給部を制御する、
    極端紫外光生成装置。
  5. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記制御部は、前記第1の軌道センサ及び前記第2の軌道センサの両方が前記ターゲットの軌道を観測した場合に、前記第1の軌道センサで観測される前記ターゲットの軌道と、前記第2の軌道センサで観測される前記ターゲットの軌道とが、それぞれの目標位置に近づくように、前記アクチュエータを制御する、
    極端紫外光生成装置。
  6. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道制御は、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、
    前記第1の軌道センサで観測される前記ターゲットの軌道が目標位置に近づくように前記アクチュエータを制御し、
    その後、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが観測できるように前記アクチュエータを制御する
    ことを含む、極端紫外光生成装置。
  7. 請求項6に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記制御部は、前記軌道制御を行っても前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようにならなかった場合に、前記ターゲットの出力を停止するよう前記ターゲット供給部を制御する、
    極端紫外光生成装置。
  8. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道制御は、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、
    前記ターゲットの軌道が、前記第2の方向と異なる第3の方向に、所定の位置から第1の距離の第1の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定する第1の処理と、
    前記第1の処理において前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようにならなかった場合に、前記ターゲットの軌道が、前記第3の方向と略反対の第4の方向に、前記所定の位置から第2の距離の第2の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定する第2の処理と、
    を行うことを含む、極端紫外光生成装置。
  9. 請求項8に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の処理は、前記アクチュエータを制御した後に、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるか否かを判定することを含み、
    前記第2の処理は、前記アクチュエータを制御した後に、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるか否かを判定することを含む、
    極端紫外光生成装置。
  10. 請求項8に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道制御は、さらに、
    前記第2の処理において前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようにならなかった場合に、前記ターゲットの軌道が、前記第3の方向に、前記所定の位置から前記第1の距離より大きい第3の距離の第3の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定する第3の処理と、
    前記第3の処理において前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようにならなかった場合に、前記ターゲットの軌道が、前記第4の方向に、前記所定の位置から前記第2の距離より大きい第4の距離の第4の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定する第4の処理と、
    を行うことを含む、極端紫外光生成装置。
  11. 請求項8に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の距離及び前記第2の距離の各々は、前記第2の軌道センサの観測範囲の前記第3の方向に沿った寸法の半分以下である、
    極端紫外光生成装置。
  12. 請求項8に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の距離及び前記第2の距離の各々は、300μm以上、1500μm以下である、
    極端紫外光生成装置。
  13. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道制御は、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、前記第1の軌道センサの観測結果に基づいて、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが観測できるように前記アクチュエータを制御する
    ことを含む、極端紫外光生成装置。
  14. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道制御は、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、
    前記ターゲットの軌道が、前記第2の方向と異なる第3の方向に、所定の位置から第5の距離の第5の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定する第5の処理と、
    前記第5の処理において前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようにならなかった場合に、前記第5の処理の前記アクチュエータの制御による前記第1の軌道センサの信号強度の変化を判定する第6の処理と、
    第7の処理であって、
    前記第6の処理において前記第1の軌道センサの信号強度が高くなったと判定された場合に、前記ターゲットの軌道が、前記第3の方向に、前記所定の位置から前記第5の距離より大きい第6の距離の第6の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定し、
    前記第6の処理において前記第1の軌道センサの信号強度が低くなったと判定された場合に、前記ターゲットの軌道が、前記第3の方向と略反対の第4の方向に、前記所定の位置から第7の距離の第7の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定する
    前記第7の処理と、
    を行うことを含む、極端紫外光生成装置。
  15. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第5の処理は、前記アクチュエータを制御した後に、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるか否かを判定することを含み、
    前記第7の処理は、前記アクチュエータを制御した後に、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるか否かを判定することを含む、
    極端紫外光生成装置。
  16. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道制御は、前記第7の処理において前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようにならなかった場合に、さらに、
    第8の処理であって、
    前記第6の処理において前記第1の軌道センサの信号強度が高くなったと判定された場合に、前記ターゲットの軌道が、前記第3の方向に、前記所定の位置から前記第6の距離より大きい第8の距離の第8の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定し、
    前記第6の処理において前記第1の軌道センサの信号強度が低くなったと判定された場合に、前記ターゲットの軌道が、前記第4の方向に、前記所定の位置から前記第7の距離より大きい第9の距離の第9の位置に変更されるように前記アクチュエータを制御し、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測できるようになったか否かを判定する
    前記第8の処理
    を行うことを含む、極端紫外光生成装置。
  17. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第5の距離及び前記第7の距離の各々は、前記第2の軌道センサの観測範囲の前記第3の方向に沿った寸法の半分以下である、
    極端紫外光生成装置。
  18. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第5の距離及び前記第7の距離の各々は、300μm以上、1500μm以下である、
    極端紫外光生成装置。
  19. 極端紫外光生成装置におけるターゲット制御方法であって、
    前記ターゲットを出力するターゲット供給部と、
    前記ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、
    前記ターゲットの軌道を第1の方向から観測する第1の軌道センサと、
    前記ターゲットの軌道を前記第1の方向と異なる第2の方向から観測する第2の軌道センサと、
    を備えて、前記ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成するように構成された前記極端紫外光生成装置において、
    前記第1の軌道センサ及び前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測したか否かを判定し、
    前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが観測できるように前記アクチュエータを制御することを含む軌道制御を行う
    ことを含む、ターゲット制御方法。
  20. 電子デバイスの製造方法であって、
    ターゲットを出力するターゲット供給部と、
    前記ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、
    前記ターゲットの軌道を第1の方向から観測する第1の軌道センサと、
    前記ターゲットの軌道を前記第1の方向と異なる第2の方向から観測する第2の軌道センサと、
    前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を観測しなかった場合に、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが観測できるように前記アクチュエータを制御することを含む軌道制御を行う制御部と、
    を備える極端紫外光生成装置において、前記ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成し、
    前記極端紫外光を露光装置に出力し、
    電子デバイスを製造するために、前記露光装置内で感光基板上に前記極端紫外光を露光する
    ことを含む、電子デバイスの製造方法。
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