JP7471906B2 - 極端紫外光生成装置、ターゲット制御方法、及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

極端紫外光生成装置、ターゲット制御方法、及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、極端紫外光生成装置、ターゲット制御方法、電子デバイスの製造方法に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm~45nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成する極端紫外光生成装置と縮小投影反射光学系(reduced projection reflection optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にパルスレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、シンクロトロン放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
米国特許第7164144号明細書 米国特許出願公開第2016/0370706号明細書
概要
本開示の1つの観点に係る極端紫外光生成装置は、ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成する装置であって、ターゲットを出力するターゲット供給部と、ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、ターゲットを照明する照明装置と、ターゲットの軌道を第1の方向から検出する第1の軌道センサと、ターゲットの軌道を第1の方向と異なる第2の方向から検出する第2の軌道センサと、第1の軌道センサがターゲットの軌道を検出した場合であって、第2の軌道センサがターゲットの軌道を検出しなかった場合に、第1の探索であって、アクチュエータを制御してターゲットの軌道を第2の方向と異なる第3の方向に変更させ、ターゲットの軌道を第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する第1の探索を実行し、第1の軌道センサの信号強度に基づいて、第1の探索を繰り返すか否かを判定するプロセッサと、を備える。
本開示の1つの観点に係るターゲット制御方法は、ターゲットを出力するターゲット供給部と、ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、ターゲットを照明する照明装置と、ターゲットの軌道を第1の方向から検出する第1の軌道センサと、ターゲットの軌道を第1の方向と異なる第2の方向から検出する第2の軌道センサと、を備えて、ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成するように構成された極端紫外光生成装置において、第1の軌道センサ及び第2の軌道センサがターゲットの軌道を検出したか否かを判定し、第1の軌道センサがターゲットの軌道を検出した場合であって、第2の軌道センサがターゲットの軌道を検出しなかった場合に、第1の探索であって、アクチュエータを制御してターゲットの軌道を第2の方向と異なる第3の方向に変更させ、ターゲットの軌道を第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する第1の探索を実行し、第1の軌道センサの信号強度に基づいて、第1の探索を繰り返すか否かを判定することを含む。
本開示の1つの観点に係る電子デバイスの製造方法は、ターゲットを出力するターゲット供給部と、ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、ターゲットを照明する照明装置と、ターゲットの軌道を第1の方向から検出する第1の軌道センサと、ターゲットの軌道を第1の方向と異なる第2の方向から検出する第2の軌道センサと、第1の軌道センサがターゲットの軌道を検出した場合であって、第2の軌道センサがターゲットの軌道を検出しなかった場合に、第1の探索であって、アクチュエータを制御してターゲットの軌道を第2の方向と異なる第3の方向に変更させ、ターゲットの軌道を第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する第1の探索を実行し、第1の軌道センサの信号強度に基づいて、第1の探索を繰り返すか否かを判定するプロセッサと、を備える極端紫外光生成装置において、ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成し、極端紫外光を露光装置に出力し、電子デバイスを製造するために、露光装置内で感光基板上に極端紫外光を露光することを含む。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。 図2は、比較例に係るEUV光生成システムの一部を概略的に示す。 図3Aは、照明装置から出力される照明光の集光位置の近傍におけるビームプロファイルの例を示す。図3Bは、X軸軌道センサによって取得された画像の一部からX軸に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Cは、Z軸軌道センサによって取得された画像の一部からZ軸に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Dは、X軸軌道センサ、Z軸軌道センサ、及び照明装置を、+Y方向に見たときのこれらの配置を概略的に示す。 図4は、第1の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。 図5は、第1の実施形態における検出調整の終了動作を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図7は、第1の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図8は、第1の実施形態において第2検出軸に沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸における信号強度の例を示すグラフである。 図9A~図9Mは、第1の実施形態における検出調整の具体例を示す。 図10は、第2の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。 図11は、第2の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図12は、第2の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図13は、第2の実施形態において第2検出軸に沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸における信号強度の例を示すグラフである。 図14は、第3の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。 図15は、第3の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図16は、第3の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図17は、第3の実施形態において第2検出軸に沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸における信号強度の例を示すグラフである。 図18は、第4の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。 図19は、第4の実施形態における基準値を取得する処理の詳細を示すフローチャートである。 図20は、第4の実施形態において第2検出軸に沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸における信号強度の例を示すグラフである。 図21は、第5の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。 図22は、第5の実施形態における基準値を取得する処理の詳細を示すフローチャートである。 図23は、第5の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図24は、第5の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。 図25は、EUV光生成装置に接続された露光装置の構成を概略的に示す。
実施形態
<内容>
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
1.2 動作
2.比較例
2.1 構成
2.2 動作
2.3 課題
3.一方の検出軸のみ軌道Tを検出した場合に他方の検出軸で検出調整を行うEUV光生成装置
3.1 メインフロー
3.2 第1の探索
3.3 第2の探索
3.4 いずれか一方のフラグが無効となった場合
3.5 作用
4.第1の探索を連続で実行した後で第2の探索を行うEUV光生成装置
4.1 動作
4.2 作用
5.初期位置における信号強度を基準値として閾値を決定するEUV光生成装置
5.1 動作
5.2 作用
6.基準値を更新するEUV光生成装置
6.1 動作
6.2 作用
7.平均値を用いるEUV光生成装置
7.1 動作
7.2 作用
8.その他
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システム11の構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、レーザ装置3と共に用いられる。本開示においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。EUV光生成装置1は、チャンバ2及びターゲット供給部26を含む。チャンバ2は、密閉可能な容器である。ターゲット供給部26は、ターゲット物質をチャンバ2内部に供給する。ターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよい。
チャンバ2の壁には、貫通孔が備えられている。その貫通孔は、ウインドウ21によって塞がれ、ウインドウ21をレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過する。チャンバ2の内部には、回転楕円面形状の反射面を備えたEUV集光ミラー23が配置される。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を備える。EUV集光ミラー23の表面には、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成される。EUV集光ミラー23は、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点292に位置するように配置される。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が備えられ、貫通孔24をパルスレーザ光33が通過する。
EUV光生成装置1は、プロセッサ5、ターゲットセンサ4等を含む。プロセッサ5は、制御プログラムが記憶されたメモリ501と、制御プログラムを実行するCPU(central processing unit)502と、を含む処理装置である。プロセッサ5は本開示に含まれる各種処理を実行するために特別に構成又はプログラムされている。ターゲットセンサ4は、ターゲット27の存在、軌跡、位置、速度の内の少なくとも1つを検出する。ターゲットセンサ4は、撮像機能を備えてもよい。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含む。接続部29内部には、アパーチャが形成された壁291が備えられる。壁291は、そのアパーチャがEUV集光ミラー23の第2の焦点に位置するように配置される。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光伝送装置34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28等を含む。レーザ光伝送装置34は、レーザ光の伝送状態を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備える。
1.2 動作
図1を参照して、EUV光生成システム11の動作を説明する。レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光伝送装置34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過してチャンバ2内に入射する。パルスレーザ光32は、チャンバ2内のレーザ光経路に沿って進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33としてターゲット27に照射される。
ターゲット供給部26は、ターゲット物質を含むターゲット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力する。ターゲット27には、パルスレーザ光33が照射される。パルスレーザ光33が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射される。放射光251に含まれるEUV光は、EUV集光ミラー23によって他の波長域の光に比べて高い反射率で反射される。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光を含む反射光252は、中間集光点292で集光され、露光装置6に出力される。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
プロセッサ5は、EUV光生成システム11全体を制御する。プロセッサ5は、ターゲットセンサ4の検出結果を処理する。ターゲットセンサ4の検出結果に基づいて、プロセッサ5は、ターゲット27が出力されるタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御する。さらに、プロセッサ5は、レーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光32の進行方向、パルスレーザ光33の集光位置等を制御する。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
2.比較例
2.1 構成
図2は、比較例に係るEUV光生成システム11の一部を概略的に示す。本開示の比較例とは、出願人のみによって知られていると出願人が認識している形態であって、出願人が自認している公知例ではない。図2において、チャンバ2、レーザ光集光ミラー22、EUV集光ミラー23、レーザ光伝送装置34等の図示は省略されている。図2に示されるように、比較例に係るEUV光生成装置1は、X軸軌道センサ4xと、Z軸軌道センサ4zと、照明装置41と、駆動ステージ26aと、を含む。
ターゲット供給部26から出力される複数のターゲット27の出力方向を+Y方向とする。ターゲット27に照射されるレーザ光33aの進行方向を+Z方向とする。+Y方向と+Z方向とは直交している。+Y方向と+Z方向との両方に垂直な方向を+X方向及び-X方向とする。複数のターゲット27の各々は、液滴状である。レーザ光33aは、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光である。
X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、例えば、撮像装置を含む。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、ターゲット供給部26からプラズマ生成領域25に向けて移動するターゲット27を撮像して画像データを生成するように構成されている。
X軸軌道センサ4xは、ターゲット27の軌道Tからみて略-Z方向の位置に配置され、ターゲット27の軌道Tを-Z方向の位置から検出する。ターゲット27の軌道Tの位置が+X方向又は-X方向に変更された場合、X軸軌道センサ4xによって取得された画像におけるターゲット27の像の位置が、+X方向又は-X方向に移動する。従って、プロセッサ5は、X軸軌道センサ4xから出力された画像データに基づいてターゲット27の軌道TのX軸における検出位置Pdを算出することができる。すなわち、X軸軌道センサ4xは、X軸に平行な検出軸を有する。
Z軸軌道センサ4zは、ターゲット27の軌道Tからみて略-X方向の位置に配置され、ターゲット27の軌道Tを-X方向の位置から検出する。ターゲット27の軌道Tの位置が+Z方向又は-Z方向に変更された場合、Z軸軌道センサ4zによって取得された画像におけるターゲット27の像の位置が、+Z方向又は-Z方向に移動する。従って、プロセッサ5は、Z軸軌道センサ4zから出力された画像データに基づいてターゲット27の軌道TのZ軸における検出位置Pdを算出することができる。すなわち、Z軸軌道センサ4zは、Z軸に平行な検出軸を有する。
X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、プラズマ生成領域25の近傍のターゲット27、例えばプラズマ生成領域25に到達する直前のターゲット27を撮像するように配置される。X軸軌道センサ4xの検出範囲Vx及びZ軸軌道センサ4zの検出範囲Vzは、これらのセンサの光学系によって決まる画角及び焦点深度によって規定される。X軸軌道センサ4xの検出範囲VxとZ軸軌道センサ4zの検出範囲Vzとは、互いに重複する空間Vxzを含む。ターゲット供給部26からプラズマ生成領域25に向かうターゲット27の理想的な軌道が空間Vxzのほぼ中心を貫通するように、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々が位置合わせされている。
照明装置41は、ターゲット27をレーザ光である照明光43で照明するレーザ装置である。照明光43の光路に、空間Vxzが含まれる。
駆動ステージ26aは、ターゲット供給部26に接続されている。駆動ステージ26aは、図示しないアクチュエータを含む。駆動ステージ26aは、プラズマ生成領域25に対するターゲット供給部26の位置又は姿勢を変更することにより、ターゲット27の軌道Tを変更するように構成されている。例えば、駆動ステージ26aが2軸ステージで構成される場合、駆動ステージ26aは、ターゲット供給部26の位置をX軸方向とZ軸方向とに移動することにより、ターゲット27の軌道TをX軸方向とZ軸方向とに変更することができる。
2.2 動作
照明装置41は、プロセッサ5による制御に従って照明光43を生成する。ターゲット27が空間Vxzを通過するときに、ターゲット27が照明光43によって照明される。
X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、ターゲット27によって反射された照明光43の一部を受光する。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々は、照明光43によって照明されたターゲット27を撮像して画像データを生成し、画像データをプロセッサ5に出力する。X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zによる撮像のタイミングは、プロセッサ5によって制御される。
プロセッサ5は、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zから画像データを受信し、X軸及びZ軸の各々においてターゲット27の軌道Tの検出位置Pdを算出する。
プロセッサ5は、X軸及びZ軸の各々における検出位置Pdと、X軸及びZ軸の各々における目標位置Ptとに基づいて、駆動ステージ26aを制御する。すなわち、プロセッサ5は、ターゲット27の軌道TがX軸及びZ軸の各々における目標位置Ptに近づくように、駆動ステージ26aをX軸方向とZ軸方向とに制御する。駆動ステージ26aがターゲット供給部26の位置又は姿勢を変更することにより、その後に出力されるターゲット27の軌道Tが変更される。これにより、ターゲット27がプラズマ生成領域25に到達するように、ターゲット27の軌道Tが制御される。
レーザ装置3は、図示しないプリパルスレーザ装置及びメインパルスレーザ装置を含んでもよい。プリパルスレーザ装置から出力されるプリパルスレーザ光はターゲット27に照射されて、ターゲット27を拡散させて拡散ターゲットを生成させる。メインパルスレーザ装置から出力されるメインパルスレーザ光は、拡散ターゲットに照射されて拡散ターゲットに含まれるターゲット物質をプラズマ化させる。図示しない複数のプリパルスレーザ装置から複数のプリパルスレーザ光を1つのターゲット27に順次照射することにより、拡散ターゲットを生成させてもよい。
X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zは、ターゲット27がY軸における所定の位置を通過したタイミングを示す通過タイミング信号を出力する。プロセッサ5は、通過タイミング信号に基づいて、レーザ装置3を制御してレーザ光33aを出力させる。さらに、プロセッサ5は、通過タイミング信号に基づいて、上述のレーザ光伝送装置34のアクチュエータを制御することにより、Y軸におけるレーザ光33aの集光位置を調整する。
また、プロセッサ5は、X軸におけるターゲット27の軌道Tの検出位置Pdに基づいて、レーザ光伝送装置34のアクチュエータを制御することにより、X軸におけるレーザ光33aの集光位置を調整する。
2.3 課題
図3Aは、照明装置41から出力される照明光43の集光位置の近傍におけるビームプロファイルの例を示す。ビームプロファイルは、光の進行方向に略垂直な断面における光強度分布である。図3Aの縦軸は光強度Iである。照明光43は、ほぼガウシアン分布状のビームプロファイルを有する。
照明光43の集光位置は、空間Vxzの位置にほぼ一致するように調整される。照明光43の集光位置におけるビーム幅Wは、照明光43の光路に空間Vxzが含まれるように設定される。さらに、照明光43の集光位置は、照明光43のビームプロファイルの中心に位置する光強度分布のピークの位置Ppeakが、ターゲット供給部26からプラズマ生成領域25に向かって移動するターゲット27の理想的な軌道の一部に一致するように調整される。この場合、ターゲット27が理想的な軌道に沿って進んだ場合に最も明るく照明され、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの各々によって取得される画像のコントラストが最も高くなる。
図3Bは、X軸軌道センサ4xによって取得された画像の一部からX軸に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Bの横軸は光強度Iである。X軸に沿ったX軸軌道センサ4xの検出範囲Vxの寸法が、Wで示されている。図3Bに示されるように、光強度分布の一部に急峻なピークがある場合に、このピークはターゲット27によって反射された照明光43に起因すると考えられる。そこで、このピークの位置を、X軸におけるターゲット27の軌道Tの検出位置Pdとすることができる。例えば、検出位置Pdが目標位置Ptよりも+X方向にずれている場合には、駆動ステージ26aを-X方向に制御することにより、ターゲット27の軌道Tを目標位置Ptに近づけることができる。
図3Cは、Z軸軌道センサ4zによって取得された画像の一部からZ軸に沿って抽出された光強度分布の例を示す。図3Cの縦軸は光強度Iである。Z軸に沿ったZ軸軌道センサ4zの検出範囲Vzの寸法が、Wで示されている。
図3Dは、X軸軌道センサ4x、Z軸軌道センサ4z、及び照明装置41を、+Y方向に見たときのこれらの配置を概略的に示す。上述のように、ターゲット27が理想的な軌道に沿って進む場合には、ターゲット27は空間Vxzを通過する。
しかし、ターゲット27が空間Vxzを通過しないことがあり得る。例えば、図3Dに示されるように、ターゲット27がZ軸軌道センサ4zの検出範囲Vzから外れた位置を通過する場合、Z軸軌道センサ4zによって取得される画像にはターゲット27の像が含まれない。従って、Z軸に沿って抽出された光強度分布は、図3Cに示されるように、明瞭なピークのない光強度分布となる。この場合、プロセッサ5は、Z軸におけるターゲット27の軌道Tの検出位置Pdを算出することができない。そのような場合は、駆動ステージ26aを+Z方向に制御すればいいのか、-Z方向に制御すればいいのかが明らかではない。
2つの検出軸の内の一方の検出軸においてターゲット27の軌道Tを検出できない場合の対処として、ターゲット供給部26が異常吐出状態であると判定することが考えられる。この場合、プロセッサ5は、ターゲット供給部26がターゲット27を出力するための制御を停止し、軌道検出エラーを発報する。軌道検出エラーを認識した作業者は、ターゲット27が正常に吐出されるように、ターゲット供給部26の再調整を行う。再調整の後、EUV光生成装置1の立ち上げ処理が行われ、その後、ターゲット27の出力が可能となる。このような再調整及び立ち上げ処理が必要になると、EUV光生成装置1の稼働時間が短くなり、生産性が低下する。
2つの検出軸の内の一方の検出軸において軌道Tを検出できない場合であっても、他方の検出軸において軌道Tを検出できる場合がある。例えば以下の2つの条件が満たされる場合、X軸方向におけるターゲット27の軌道Tが検出可能である。
(1)X軸軌道センサ4xの検出範囲Vx内に軌道Tが含まれること
(2)照明光43の光路内に軌道Tが含まれること
2つの検出軸の内の一方の検出軸において軌道Tを検出できない場合であっても、他方の検出軸において軌道Tを検出している場合には、少なくともターゲット27の出力は行われていることがわかる。以下に説明する実施形態においては、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの内の一方の軌道センサによって軌道Tを検出し、他方の軌道センサによって軌道Tを検出しなかったことを条件として、検出調整が行われる。これにより、作業者による再調整及び立ち上げ処理を行わなくても、EUV光生成装置1を稼働できる可能性がある。
3.一方の検出軸のみ軌道Tを検出した場合に他方の検出軸で検出調整を行うEUV光生成装置
3.1 メインフロー
図4は、第1の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。図5は、第1の実施形態における検出調整の終了動作を示すフローチャートである。第1の実施形態に係るEUV光生成装置1の物理的な構成は、図2及び図3A~図3Dを参照しながら説明した比較例の構成と同様である。
図4に示される検出調整は、プロセッサ5によって実行される。図4に示される検出調整が行われるタイミングは、例えば、ターゲット供給部26の動作開始の直後である。例えば、ターゲット物質がスズを含む場合に、図4に示される検出調整は、溶融したスズの容器の内部が加圧されてターゲット27の吐出が開始された直後に行われる。図4に示される検出調整は、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの内の一方の軌道センサがターゲット27の軌道Tを検出した場合であって、他方の軌道センサがターゲット27の軌道Tを検出しなかった場合に行われる。
以下の説明において、軌道Tを検出した検出軸を第1検出軸Aokとする。軌道Tを検出しなかった検出軸を第2検出軸Angとする。X軸及びZ軸の内の一方が第1検出軸Aokに相当し、他方が第2検出軸Angに相当する。図3A~図3Dに示される例においては、X軸が第1検出軸Aokに相当し、Z軸が第2検出軸Angに相当する。また、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zの内の一方が本開示における第1の軌道センサに相当し、他方が本開示における第2の軌道センサに相当する。図3A~図3Dに示される例においては、軌道Tを検出したX軸軌道センサ4xが本開示における第1の軌道センサに相当し、軌道Tを検出しなかったZ軸軌道センサ4zが本開示における第2の軌道センサに相当する。軌道Tを検出したX軸軌道センサ4xが位置する-Z方向が、本開示における第1の方向に相当し、軌道Tを検出しなかったZ軸軌道センサ4zが位置する-X方向が、本開示における第2の方向に相当する。
図4に示される検出調整において、プロセッサ5は、軌道Tを検出した第1検出軸Aokだけでなく、軌道Tを検出しなかった第2検出軸Angにおいてもターゲット27の軌道Tを検出できるように、検出調整を行う。検出調整は、第2検出軸Angにおいて軌道Tの位置を変更するように駆動ステージ26aを制御し、第2検出軸Angにおいてターゲット27の軌道Tを検出できるようになったか否かを判定することを含む。
図9A~図9Mは、第1の実施形態における検出調整の具体例を示す。
図9A、図9L及び図9Mは、軌道Tを検出しなかった軌道センサによって取得された画像の一部から第2検出軸Angに沿って抽出される光強度分布の例を示す。
図9B、図9D、図9F、図9H及び図9Jは、軌道Tを検出した軌道センサによって取得された画像の一部から第1検出軸Aokに沿って抽出される光強度分布の例を示す。
図9Cは、第2検出軸Angにおける初期位置PIngの例を示す。
図9E、図9G、図9I及び図9Kは、第2検出軸Angにおける初期位置PIng及び指令位置PCngの例を示す。
図4に示される処理の開始時においては、図9Bに示されるように、第1検出軸Aokにおける光強度分布は、軌道Tの検出位置Pdokを示すピークを有するが、図9Aに示されるように、第2検出軸Angにおける光強度分布は、明確なピークを有しない。
図4のS11において、プロセッサ5は、探索の回数Nを初期値1にセットする。また、プロセッサ5は、後述の第1の探索及び第2の探索の処理に関し、各々有効であることを示すフラグをセットする。
次に、S12において、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける指令位置PCokを、以下の式(1)により設定する。
PCok=PPok-Pdok+Ptok ・・・(1)
式(1)において、指令位置PCokは、プロセッサ5が駆動ステージ26aを制御するための指令位置である。PPokは、駆動ステージ26aの現在位置である。指令位置PCok及び現在位置PPokは、駆動ステージ26aの座標系において定義される値である。すなわち、現在位置PPokは、駆動ステージ26aがその可動範囲の中のどこに位置しているかを特定する。指令位置PCokは、駆動ステージ26aがその可動範囲の中のどの位置に制御されるかを特定する。
式(1)において、Pdokは、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zによって検出されたターゲット27の軌道Tの検出位置である。Ptokは、ターゲット27の軌道Tの目標位置である。検出位置Pdok及び目標位置Ptokは、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zの座標系において定義される値である。すなわち、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zによって取得された画像から、検出位置Pdokが特定される。X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zは、例えば、それぞれの検出範囲の中心位置が目標位置Ptokと一致するように、位置合わせされる。
駆動ステージ26aの座標系と、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zの座標系とは、必ずしも一致しない。例えば、駆動ステージ26aの可動範囲の中心位置に指令位置PCokを設定しても、ターゲット27の軌道TがX軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zの検出範囲の中心位置を通るとは限らない。
以下の説明では、駆動ステージ26aの座標系と、X軸軌道センサ4x又はZ軸軌道センサ4zの座標系とは、それらの縮尺が一致するものとして説明する。例えば、現在位置PPokに所定量Δxを加算した指令位置PCokにより駆動ステージ26aを制御した場合、X軸軌道センサ4xによって検出される検出位置Pdokの移動量が所定量Δxと一致するように各座標系が設定される。それらの縮尺が一致しない場合には、それらの縮尺に応じた換算を行ったうえで指令位置PCok等が計算される。
図9Bに、第1検出軸Aokにおける検出位置Pdok及び目標位置Ptokの例が示されている。ターゲット27の軌道Tを目標位置Ptokに近づけるための指令位置PCokは、駆動ステージ26aの現在位置PPokに、目標位置Ptokと検出位置Pdokとの差を加算することにより算出される。
なお、指令位置PCok、現在位置PPok、検出位置Pdok、及び目標位置Ptokは、第1検出軸Aokにおいて定義されている。第2検出軸Angにおいても同様に、後述の指令位置PCng、現在位置PPng、検出位置Pdng、及び目標位置Ptngが定義される。
次に、S13において、プロセッサ5は、設定された指令位置PCokに従って駆動ステージ26aを制御する。
図9Dに、第1検出軸Aokに沿って駆動ステージ26aを制御した後の光強度分布の例が示されている。上述のように、照明光43の光強度分布のピークの位置Ppeakがターゲット27の理想的な軌道の一部に一致する。従って、S12及びS13により、第1検出軸Aokにおいて検出されるターゲット27の軌道Tが目標位置Ptに近づくように駆動ステージ26aを制御しておけば、以後の処理においてターゲット27が明るく照明されるようになる。そして、X軸軌道センサ4x及びZ軸軌道センサ4zによって取得される画像のコントラストが高くなる。これにより、ターゲット27の軌道Tをより正確に検出することが可能となる。
次に、S15において、プロセッサ5は、第1検出軸Aokだけでなく第2検出軸Angも含む両方の検出軸において、ターゲット27の軌道Tを検出できるようになったか否かを判定する。
S13における駆動ステージ26aの制御によって、両方の検出軸における軌道Tの検出ができるようになった場合(S15:YES)、プロセッサ5は、図5のS28に処理を進める。図5のS28において、プロセッサ5は、両方の検出軸における検出位置Pdok及びPdngに基づく軌道制御を開始する。例えば、プロセッサ5は、X軸軌道センサ4xで検出される軌道Tの検出位置Pdokと、Z軸軌道センサ4zで検出される軌道Tの検出位置Pdngとが、それぞれの目標位置Ptok及びPtngに近づくように、駆動ステージ26aを制御する。S28の後、プロセッサ5は、検出調整の処理を終了するが、ターゲット27の出力及び軌道制御は、その後も継続して行われる。
第2検出軸Angにおいて軌道Tを検出できるようにならなかった場合(S15:NO)、プロセッサ5は、S16に処理を進める。
S16において、プロセッサ5は、探索の回数Nが上限値Nmaxを超えたか否かを判定する。
探索の回数Nが上限値Nmaxを超えた場合(S16:YES)、プロセッサ5は、検出調整の処理を終了する(図5参照)。この場合、プロセッサ5は、ターゲット供給部26によるターゲット27の出力を停止させ、軌道検出エラーを示す信号を発報してもよい。
探索の回数Nが上限値Nmax以下である場合(S16:NO)、プロセッサ5は、S17に処理を進める。
S17において、プロセッサ5は、第1の探索及び第2の探索の処理に関するフラグがいずれも無効であることを示しているか否かを判定する。
第1の探索及び第2の探索の処理に関するフラグがいずれも無効であることを示している場合(S17:YES)、プロセッサ5は、検出調整の処理を終了する(図5参照)。
第1の探索及び第2の探索の処理に関するフラグのいずれかが有効であることを示している場合(S17:NO)、プロセッサ5は、S19に処理を進める。
S19において、プロセッサ5は、第1の探索の処理に関するフラグが有効であることを示しているか否かを判定する。
第1の探索の処理に関するフラグが有効であることを示している場合(S19:YES)、プロセッサ5は、S20に処理を進める。S20において、プロセッサ5は、第1の探索の処理を行う。S20の処理の詳細については、図6を参照しながら後述する。S20の後、プロセッサ5は、S24に処理を進める。
第1の探索の処理に関するフラグが無効であることを示している場合(S19:NO)、プロセッサ5は、第1の探索の処理を行わずに、S24に処理を進める。
S24において、プロセッサ5は、第2の探索の処理に関するフラグが有効であることを示しているか否かを判定する。
第2の探索の処理に関するフラグが有効であることを示している場合(S24:YES)、プロセッサ5は、S25に処理を進める。S25において、プロセッサ5は、第2の探索の処理を行う。S25の処理の詳細については、図7を参照しながら後述する。S25の後、プロセッサ5は、S27に処理を進める。
第2の探索の処理に関するフラグが無効であることを示している場合(S24:NO)、プロセッサ5は、第2の探索の処理を行わずに、S27に処理を進める。
S27において、プロセッサ5は、探索の回数Nの値に1を加算してNの値を更新する。S27の後、プロセッサ5は、S16に処理を戻す。
S16からS27までの処理を繰り返すことにより、第1の探索と第2の探索とが交互に実行される。第1の探索と第2の探索とのいずれか一方のフラグが無効であることを示すフラグとなり、他方のフラグが有効である場合には、他方の処理が連続で実行される。
3.2 第1の探索
図6は、第1の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図6に示される処理は、図4のS20のサブルーチンに相当する。
S202において、プロセッサ5は、第2検出軸Angにおける指令位置PCngを、以下の式(2)により設定する。
PCng=PIng+N・W ・・・(2)
式(2)において、PIngは、第2検出軸Angにおける駆動ステージ26aの初期位置である。初期位置PIngは、駆動ステージ26aの座標系において定義される値である。プロセッサ5は、検出調整において駆動ステージ26aを制御する前に、駆動ステージ26aの現在位置PPngのデータを取得し、メモリ501(図1参照)に初期位置PIngとして記憶しておくことが望ましい。
式(2)において、Wは、検出調整において軌道Tの位置を第2検出軸Angに沿って変更する量を示すシフト幅である。シフト幅Wは正数である。シフト幅Wをあまり大きく設定すると、第2検出軸Angにおいて軌道Tの位置を変更したときに、軌道Tが空間Vxzを飛び越えてしまう可能性がある。シフト幅Wは、例えば、軌道Tを検出しなかった軌道センサの検出範囲Vz又はVxの、第2検出軸Angに沿った寸法W又はWの半分以下であることが望ましい。一方、シフト幅Wをあまり小さくすると、指令位置PCngを多数回更新しないと、軌道Tが空間Vxzに到達できない可能性がある。シフト幅Wは、例えば、300μm以上、1500μm以下とする。シフト幅Wは、好ましくは、500μmとする。
S202において、探索の回数Nが1に設定されている場合(N=1)、第2検出軸Angにおける指令位置PCngは、式(2)により以下のように設定される。
PCng=PIng+W
図9Cに、第2検出軸Angにおける初期位置PIngの例を示す。図9Eに、第2検出軸Angにおける初期位置PIngと、探索の回数Nが1に設定されている場合の第1の探索における指令位置PCngと、の例を示す。指令位置PCngは、初期位置PIngにシフト幅Wを加算して得られる。第2検出軸Angの正方向が、本開示における第3の方向に相当する。例えば、Z軸が第2検出軸Angである場合には、+Z方向が、本開示における第3の方向に相当する。
次に、S203において、プロセッサ5は、設定された指令位置PCngに従って駆動ステージ26aを制御してターゲット27の軌道Tを第2検出軸Angの正方向に移動させる。
次に、S204において、プロセッサ5は、第1検出軸Aokだけでなく第2検出軸Angも含む両方の検出軸においてターゲット27の軌道Tを検出できるようになったか否かを判定する。
S203における駆動ステージ26aの制御によって、両方の検出軸における軌道Tの検出ができるようになった場合(S204:YES)、プロセッサ5は、図5のS28に処理を進める。図5のS28において、プロセッサ5は、両方の検出軸における検出位置Pdok及びPdngに基づく軌道制御を開始する。S28の後、プロセッサ5は、検出調整の処理を終了するが、ターゲット27の出力及び軌道制御は、その後も継続して行われる。
両方の検出軸において軌道Tを検出できるようにならなかった場合(S204:NO)、プロセッサ5は、S205に処理を進める。
S205において、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokを取得する。第1検出軸Aokにおける信号強度Iokは、例えば、第1検出軸Aokに沿って抽出された光強度分布のピークの位置における輝度である。
次に、S206において、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける検出が失敗したか否かを判定する。例えば、第1検出軸Aokに沿って抽出された光強度分布が明瞭なピークを有しない場合に、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける検出が失敗したと判定する。
第1検出軸Aokにおける検出が失敗した場合(S206:YES)、プロセッサ5は、処理をS209に進める。
第1検出軸Aokにおける検出が成功した場合(S206:NO)、プロセッサ5は、処理をS207に進める。
S207において、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith未満か否かを判定する。閾値Ithは、例えば、予め決められた値である。
第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith未満である場合(S207:YES)、プロセッサ5は、処理をS209に進める。
第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith以上である場合(S207:NO)、プロセッサ5は、本フローチャートの処理を終了し、図4に示される処理に戻る。図9Fに、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith以上である場合の光強度分布の例が示されている。この場合、第1の探索の処理に関して有効であることを示すフラグがセットされているので、図4のS19の判定を再度行った場合にはS20に進んで第1の探索の処理が再度行われる。
S209において、プロセッサ5は、第1の探索の処理に関し、無効であることを示すフラグをセットする。その後、プロセッサ5は、本フローチャートの処理を終了し、図4に示される処理に戻る。第1の探索の処理に関して無効であることを示すフラグがセットされているので、第1の探索の処理はその後行われない。
以上のようにして、第1の探索においては、第2検出軸Angにおいて探索の回数Nとシフト幅Wとを乗算した値を初期位置PIngに加算して指令位置PCngを算出する(S202)。そして、駆動ステージ26aを制御してターゲット27の軌道Tを第2検出軸Angの正方向に移動させる(S203)。図4に示される処理によって探索の回数Nが増えるのに伴って、より遠くに指令位置PCngが設定される。
3.3 第2の探索
図7は、第1の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図7に示される処理は、図4のS25のサブルーチンに相当する。
S252において、プロセッサ5は、第2検出軸Angにおける指令位置PCngを、以下の式(3)により設定する。
PCng=PIng-N・W ・・・(3)
式(3)においては、探索の回数Nとシフト幅Wとを乗算した値を初期位置PIngから減算する。
S252において、探索の回数Nが1に設定されている場合(N=1)、第2検出軸Angにおける指令位置PCngは、式(3)により以下のように設定される。
PCng=PIng-W
図9Gに、第2検出軸Angにおける初期位置PIngと、探索の回数Nが1に設定されている場合の第2の探索における指令位置PCngと、の例を示す。第2検出軸Angの正方向と反対の負方向が、本開示における第4の方向に相当する。例えば、Z軸が第2検出軸Angである場合には、-Z方向が、本開示における第4の方向に相当する。
他の点については、第2の探索は図6を参照しながら説明した第1の探索と同様である。すなわち、S253からS259までの処理は、第1の探索と反対方向の第2の探索を行う点でS203からS209までの処理と異なるが、他の点では同様である。
以上のようにして、第2の探索においては、第2検出軸Angにおいて探索の回数Nとシフト幅Wとを乗算した値を初期位置PIngから減算して指令位置PCngを算出する(S252)。そして、駆動ステージ26aを制御してターゲット27の軌道Tを第2検出軸Angの負方向に移動させる(S253)。図4に示される処理によって探索の回数Nが増えるのに伴って、より遠くに指令位置PCngが設定される。
また、プロセッサ5は、第1検出軸Aokだけでなく第2検出軸Angも含む両方の検出軸においてターゲット27の軌道Tを検出できるようになったか否かを判定する(S254)。両方の検出軸における軌道Tの検出ができるようになった場合(S254:YES)、プロセッサ5は、図5のS28に処理を進める。
また、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith未満か否かを判定する(S257)。図9Hに、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith未満である場合の光強度分布の例が示されている。第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith未満である場合、S259において、プロセッサ5は、第2の探索の処理に関し、無効であることを示すフラグをセットする。その後、プロセッサ5は、本フローチャートの処理を終了し、図4に示される処理に戻る。第2の探索の処理に関して無効であることを示すフラグがセットされているので、第2の探索の処理はその後行われない。
3.4 いずれか一方のフラグが無効となった場合
図4を参照しながら説明したように、第1の探索と第2の探索とのいずれか一方のフラグが無効であることを示すフラグとなった場合には、他方の処理が連続で実行される。
図9Iに、第2検出軸Angにおける初期位置PIngと、探索の回数Nが2に設定されている場合の第1の探索における指令位置PCngと、の例を示す。指令位置PCngは、初期位置PIngにシフト幅Wの2倍を加算して得られる。
図9Jに、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith以上である場合の光強度分布の例が示されている。第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith以上である場合(S207:NO)、第1の探索の処理に関して有効であることを示すフラグがセットされているので、図4のS19の判定を再度行う場合には第1の探索の処理が再度行われる。
図9Kに、第2検出軸Angにおける初期位置PIngと、探索の回数Nが3に設定されている場合の第1の探索における指令位置PCngと、の例を示す。指令位置PCngは、初期位置PIngにシフト幅Wの3倍を加算して得られる。
両方の検出軸における軌道Tの検出ができるようになった場合(S204:YES)、プロセッサ5は、図5のS28に処理を進める。図9Lは、第2検出軸Angにおいて軌道Tが検出できるようになった場合の光強度分布の例を示す。図9Lに示されるように、信号強度が高くなくても、光強度分布に明瞭なピークがあれば軌道Tの検出位置Pdngの検出は可能である。
図5のS28において、プロセッサ5は、両方の検出軸における検出位置Pdok及びPdngに基づく軌道制御を開始する。この軌道制御により、第2検出軸Angにおいて検出されるターゲット27の軌道Tが目標位置Ptngに近づくように駆動ステージ26aが制御される。図9Mは、第2検出軸Angに沿ってターゲット27の軌道Tが目標位置Ptngに近づけられた場合の光強度分布の例を示す。
3.5 作用
第1の実施形態においては、第1の探索と第2の探索とが交互に行われ、第2検出軸Angも含む両方の検出軸においてターゲット27の軌道Tを検出できるようになったか否かが判定される。しかし、ターゲット27の軌道Tが理想的な軌道に近づくのは、第1の探索と第2の探索とのうち、いずれか一方のみであり、他方は誤った方向への探索である。誤った方向に駆動ステージ26aを大きく動かすと、ターゲット27がターゲット回収部28によって回収できなくなるような位置に軌道Tが動いてしまう可能性がある。ターゲット27が回収できないと、ターゲット物質によってチャンバ2の内部が汚染される可能性がある。
図8は、第1の実施形態において第2検出軸Angに沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸Aokにおける信号強度Iokの例を示すグラフである。第2検出軸Angに沿って駆動ステージ26aを動かすと、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokも変化する。例えば、第2検出軸Angに沿って負方向に駆動ステージ26aを動かしたことにより、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが低下した場合には、照明光43の光強度分布のピークの位置Ppeakから離れる方向に軌道Tが動いた可能性がある。このように信号強度Iokが低下した場合は、駆動ステージ26aの可動範囲の上限PHng又は下限PLngに達する前であっても、誤った方向への探索であると判断できる。
第1の実施形態によれば、例えば、X軸軌道センサ4xがターゲット27の軌道Tを検出した場合であって、Z軸軌道センサ4zがターゲット27の軌道Tを検出しなかった場合に、第1の探索を実行する。そして、X軸軌道センサ4xの信号強度Iokに基づいて、第1の探索を繰り返すか否かを判定する。これによれば、Z軸軌道センサ4zがターゲット27の軌道Tを検出しなかった場合でも、第1の探索を繰り返すか否かを適切に判定できる。そして、作業者による再調整及び立ち上げ処理を行わなくても、EUV光生成装置1を稼働できる。
第1の実施形態によれば、第1の探索と第2の探索とを交互に実行する。そして、例えば、第1の探索において取得したX軸軌道センサ4xの信号強度Iokに基づいて、第1の探索を繰り返すか否かを判定し、第2の探索において取得したX軸軌道センサ4xの信号強度Iokに基づいて、第2の探索を繰り返すか否かを判定する。これによれば、第1の探索と第2の探索とのいずれが誤った方向への探索である場合でも、Z軸軌道センサ4zによって検出可能な位置にターゲット27の軌道Tを移動させることができる。
第1の実施形態によれば、第2の探索を行う負方向は、第1の探索を行う正方向と反対の方向である。これによれば、第1の探索と第2の探索とのいずれかが正しい方向への探索である可能性が高くなる。
第1の実施形態によれば、第1の探索を繰り返さないと判定した後、第2の探索を繰り返すと判定した場合に、第2の探索を連続で実行する。あるいは、第2の探索を繰り返さないと判定した後、第1の探索を繰り返すと判定した場合に、第1の探索を連続で実行する。これによれば、正しい方向への探索を効率的に行うことができる。
第1の実施形態によれば、第1の探索の回数Nが上限値Nmaxを超えた場合に、第1の探索を繰り返さないと判定する。これによれば、X軸軌道センサ4xの信号強度Iokに基づいて第1の探索が誤った方向への探索であると判断できなかった場合でも、駆動ステージ26aを大きく動かしすぎてしまうことを抑制し得る。
第1の実施形態によれば、例えば、X軸軌道センサ4xがターゲット27の軌道Tを検出しなかった場合に、第1の探索を繰り返さないと判定する。これによれば、第1の探索が誤った方向への探索であることを適切に判断できる。
第1の実施形態によれば、例えば、X軸軌道センサ4xの信号強度Iokが閾値Ith未満である場合に、第1の探索を繰り返さないと判定する。これによれば、X軸軌道センサ4xがターゲット27の軌道Tを検出していても、第1の探索が誤った方向への探索であることを早期に判断できる。
第1の実施形態によれば、予め決められた値を閾値Ithとしている。これによれば、第1の探索が誤った方向への探索であることを安定した基準で判断できる。
4.第1の探索を連続で実行した後で第2の探索を行うEUV光生成装置
4.1 動作
図10は、第2の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。第2の実施形態に係るEUV光生成装置1の物理的な構成は、図2及び図3A~図3Dを参照しながら説明した比較例の構成と同様である。第2の実施形態における検出調整の終了動作は、図5を参照しながら説明したものと同様である。第1の実施形態においては第1の探索と第2の探索とが交互に行われたのに対し、第2の実施形態は第1の探索を連続で実行した後で第2の探索を行う点で第1の実施形態と異なる。
S11からS15までの処理は、図4を参照しながら説明した第1の実施形態において対応する処理と同様である。
S15の次に、S20aにおいて、プロセッサ5は、第1の探索の処理を行う。
図11は、第2の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図11に示される処理は、図10のS20aのサブルーチンに相当する。図11に示される処理は、S207において「NO」と判定された後にS208aの処理が追加されている点で、図6に示される処理と異なる。S208aにおいて、プロセッサ5は、探索の回数Nが上限値Nmaxを超えたか否かを判定する。
探索の回数Nが上限値Nmaxを超えた場合(S208a:YES)、プロセッサ5は、処理をS209に進める。
探索の回数Nが上限値Nmax以下である場合(S208a:NO)、プロセッサ5は、本フローチャートの処理を終了し、図10に示される処理に戻る。
図10を再び参照し、S20aの次に、S21aにおいて、プロセッサ5は、第1の探索の処理に関するフラグが有効であることを示しているか否かを判定する。
第1の探索の処理に関するフラグが有効であることを示している場合(S21a:YES)、プロセッサ5は、S22aに処理を進める。S22aにおいて、プロセッサ5は、探索の回数Nの値に1を加算してNの値を更新する。S22aの後、プロセッサ5は、S20aに処理を戻す。
第1の探索の処理に関するフラグが無効であることを示している場合(S21a:NO)、プロセッサ5は、S23aに処理を進める。S23aにおいて、プロセッサ5は、探索の回数Nを初期値1に戻す。
S23aの次に、S25aにおいて、プロセッサ5は、第2の探索の処理を行う。
図12は、第2の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図12に示される処理は、図10のS25aのサブルーチンに相当する。図12に示される処理は、S257において「NO」と判定された後にS258aの処理が追加されている点で、図7に示される処理と異なる。S258aにおいて、プロセッサ5は、探索の回数Nが上限値Nmaxを超えたか否かを判定する。
探索の回数Nが上限値Nmaxを超えた場合(S258a:YES)、プロセッサ5は、処理をS259に進める。
探索の回数Nが上限値Nmax以下である場合(S258a:NO)、プロセッサ5は、本フローチャートの処理を終了し、図10に示される処理に戻る。
図10を再び参照し、S25aの次に、S26aにおいて、プロセッサ5は、第2の探索の処理に関するフラグが有効であることを示しているか否かを判定する。
第2の探索の処理に関するフラグが有効であることを示している場合(S26a:YES)、プロセッサ5は、S27aに処理を進める。S27aにおいて、プロセッサ5は、探索の回数Nの値に1を加算してNの値を更新する。S27aの後、プロセッサ5は、S25aに処理を戻す。
第2の探索の処理に関するフラグが無効であることを示している場合(S26a:NO)、プロセッサ5は、検出調整の処理を終了する(図5参照)。
以上のようにして、S20aにおいて第1の探索を所定回数繰り返した後、S208aにおいて探索の回数Nが上限値Nmaxを超えた場合、あるいはS206又はS207の条件に該当した場合に、S23aにおいて探索の回数Nを初期値1に戻す。その後、S25aにおいて第2の探索を所定回数繰り返した後、S258aにおいて探索の回数Nが上限値Nmaxを超えた場合、あるいはS256又はS257の条件に該当した場合に、検出調整の処理を終了する。
他の点については、第2の実施形態の動作は第1の実施形態と同様である。
4.2 作用
図13は、第2の実施形態において第2検出軸Angに沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸Aokにおける信号強度Iokの例を示すグラフである。第2の実施形態においては、正方向に駆動ステージ26aを制御する第1の探索が連続して行われ、その後、負方向に駆動ステージ26aを制御する第2の探索が連続して行われる。第2検出軸Angに沿って駆動ステージ26aを動かすと、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokも変化する。例えば、第2検出軸Angに沿って正方向に駆動ステージ26aを動かしたことにより、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが低下した場合には、照明光43の光強度分布のピークの位置Ppeakから離れる方向に軌道Tが動いた可能性がある。このように信号強度Iokが低下した場合は、駆動ステージ26aの可動範囲の上限PHng又は下限PLngに達する前であっても、誤った方向への探索であると判断できる。
第2の実施形態によれば、第1の探索を繰り返すと判定した場合に、第1の探索を連続で実行する。その後、第1の探索を繰り返さないと判定した場合に、第2の探索を実行する。これによれば、第1の探索と第2の探索とを交互に実行する場合と比べて、駆動ステージ26aの移動量が少なくて済む場合がある。また、探索の回数Nごとに駆動ステージ26aを指令位置PCngで完全に停止させなくても、駆動ステージ26aをゆっくり動かしながら、ターゲット27の軌道Tを検出できるか否かを判定することもできる。
他の点については、第2の実施形態の作用は第1の実施形態と同様である。
5.初期位置における信号強度を基準値として閾値を決定するEUV光生成装置
5.1 動作
図14は、第3の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。第3の実施形態に係るEUV光生成装置1の物理的な構成は、図2及び図3A~図3Dを参照しながら説明した比較例の構成と同様である。第3の実施形態における検出調整の終了動作は、図5を参照しながら説明したものと同様である。第1の実施形態においては予め決められた値を閾値Ithとしたのに対し、第3の実施形態は駆動ステージ26aを初期位置PIngとしたときの信号強度Iokを基準値Istとして、基準値Istに基づいて閾値Ithを決定する点で第1の実施形態と異なる。
S11からS13までの処理は、図4を参照しながら説明した第1の実施形態において対応する処理と同様である。
S13の次に、S14bにおいて、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokを基準値Istとして取得する。S14bにおいてはまだ第1の探索及び第2の探索が行われる前であるので、基準値Istは、駆動ステージ26aが第2検出軸Angにおける初期位置PIngにある場合の信号強度Iokに相当し、基準値Istは信号強度Iokの初期値に相当する。
S14bの後の、S15からS27までの処理は、図4を参照しながら説明した第1の実施形態において対応する処理と同様である。但し、第1の探索S20b及び第2の探索S25bの処理の詳細が、第1の実施形態において対応する処理とそれぞれ一部異なる。
図15は、第3の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図15に示される処理は、図14のS20bのサブルーチンに相当する。図15に示される処理は、図6のS207の代わりにS207bが行われる点で、図6に示される処理と異なる。S207bにおいて、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが以下の式で定義される閾値Ith未満か否かを判定する。
Ith=Ist・(1-R/100)
ここで、Rは0より大きく100より小さい数である。第3の実施形態における閾値Ithは、信号強度Iokの初期値を基準値Istとして、基準値Istに対して所定割合低下した値に相当する。基準値Istと信号強度Iokとに有意差があるか否かを判定するため、Rは30より大きい値とすることが好ましい。
あるいは、閾値Ithは以下の式で定義されてもよい。
Ith=Ist-α
ここで、αは、0より大きい、予め定められた値である。
図16は、第3の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図16に示される処理は、図14のS25bのサブルーチンに相当する。図16に示される処理は、図7のS257の代わりにS257bが行われる点で、図7に示される処理と異なる。S257bの処理は、上述のS207bの処理と同様である。
他の点については、第3の実施形態の動作は第1の実施形態と同様である。
あるいは、第3の実施形態において、第2の実施形態と同様に、第1の探索を連続で実行した後で第2の探索を実行してもよい。
5.2 作用
図17は、第3の実施形態において第2検出軸Angに沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸Aokにおける信号強度Iokの例を示すグラフである。第3の実施形態においては、駆動ステージ26aが第2検出軸Angにおける初期位置PIngにある場合の信号強度Iokである初期値を基準値Istとして、基準値Istから所定割合低下した値が閾値Ithとされる。プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokが閾値Ith未満であるか否かにより、第1の探索又は第2の探索を繰り返すか否かを判定する。
第3の実施形態によれば、第1の探索が行われる前のX軸軌道センサ4xの信号強度Iokを基準値Istとして、基準値Istに基づいて閾値Ithを決定する。これによれば、基準値Istと信号強度Iokとに有意差があるか否かによって信号強度Iokの低下を判断することができ、第1の探索を繰り返すか否かを適切に判定し得る。
第3の実施形態によれば、基準値Istに対して所定割合低下した値を閾値Ithとする。これによれば、例えば、初期位置PIngの位置合わせが良好であった場合には基準値Istも高い値となり得るので、閾値Ithも高い値となり、探索の回数Nが多くなることが抑制される。
他の点については、第3の実施形態の作用は第1の実施形態と同様である。
6.基準値を更新するEUV光生成装置
6.1 動作
図18は、第4の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。第4の実施形態に係るEUV光生成装置1の物理的な構成は、図2及び図3A~図3Dを参照しながら説明した比較例の構成と同様である。第4の実施形態における検出調整の終了動作は、図5を参照しながら説明したものと同様である。第3の実施形態においては第1の探索又は第2の探索を繰り返す場合に基準値Istを更新しなかったのに対し、第4の実施形態は第1の探索又は第2の探索を繰り返す場合に基準値Istを更新する点で第3の実施形態と異なる。図18に示される処理は、図14のS11の代わりにS11cが行われる点と、図14のS14bの代わりに、S17とS19との間でS18cが行われる点とで、図14に示される処理と異なる。
S11cにおいて、プロセッサ5は、探索の回数Nを初期値1にセットし、第1の探索及び第2の探索の処理が各々有効であることを示すフラグをセットするほか、第2検出軸Angにおける駆動ステージ26aの現在位置PPngを初期位置PIngとして記憶する。本開示において、駆動ステージ26aが、第1の探索及び第2の探索が行われる前の初期位置PIngにあるとき、ターゲット供給部26は基準位置にあるものとする。
S18cにおいて、プロセッサ5は、駆動ステージ26aを初期位置PIngに制御し、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokを取得することにより、基準値Istを取得する。
図19は、第4の実施形態における基準値Istを取得する処理の詳細を示すフローチャートである。図19に示される処理は、図18のS18cのサブルーチンに相当する。
S182cにおいて、プロセッサ5は、第2検出軸Angにおける指令位置PCngを、S11cにおいて記憶された初期位置PIngに設定する。
次に、S183cにおいて、プロセッサ5は、設定された指令位置PCngに従って駆動ステージ26aを制御する。
次に、S184cにおいて、プロセッサ5は、第1検出軸Aokだけでなく第2検出軸Angも含む両方の検出軸においてターゲット27の軌道Tを検出できるようになったか否かを判定する。
両方の検出軸における軌道Tの検出ができるようになった場合(S184c:YES)、プロセッサ5は、図5のS28に処理を進める。
両方の検出軸において軌道Tを検出できるようにならなかった場合(S184c:NO)、プロセッサ5は、S185cに処理を進める。
S185cにおいて、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokを取得することにより、基準値Istを取得する。
その後、プロセッサ5は、本フローチャートの処理を終了し、図18に示される処理に戻る。
探索の回数Nが1に設定されている場合にS18cにおいて取得される基準値Istは、第3の実施形態において説明した信号強度Iokの初期値と同等の値である。但し、第4の実施形態においては、第1の探索及び第2の探索を行うたびに、S18cにおいて新たに基準値Istが取得される。探索の回数Nが2以上である場合にS18cにおいて取得される基準値Istは、第3の実施形態において説明した信号強度Iokの初期値とは異なる値であり得る。
他の点については、第4の実施形態の動作は第3の実施形態と同様である。
6.2 作用
図20は、第4の実施形態において第2検出軸Angに沿って第1の探索及び第2の探索を実行したときの第1検出軸Aokにおける信号強度Iokの例を示すグラフである。ターゲット27の軌道Tは、特にターゲット27の吐出が開始された直後においては、変動しやすい場合がある。例えば、探索の回数Nが1に設定されている場合(N=1)のグラフの曲線に対して、探索の回数Nが2に設定されている場合(N=2)のグラフの曲線が矢印D方向にずれることがある。この場合に、探索の回数Nが1に設定されていたときの基準値Istをそのまま用いて、探索の回数Nが2に設定されたときに、さらに探索を繰り返すか否かを判定しようとすると、適切な判定結果が得られない可能性がある。
例えば、探索の回数Nが1に設定されていたときの基準値Istを用いて算出された閾値Ithよりも信号強度Iokが低くなった場合でも、探索の回数Nが2に設定されたときに取得し直した基準値を適用すれば、閾値Ithよりも信号強度Iokが低いとは言えない場合がある。
第4の実施形態によれば、第1の探索を繰り返す場合に、ターゲット供給部26が基準位置に移動するように駆動ステージ26aを初期位置PIngに制御し、X軸軌道センサ4xの信号強度Iokを新たに取得する。そして、新たに取得された信号強度Iokを基準値Istとして、基準値Istに基づいて閾値Ithを決定する。基準位置は、最初の第1の探索が行われる前のターゲット供給部26の位置である。これによれば、探索の回数Nの増加に伴ってターゲット27の軌道Tが変化したとしても、第1の探索を繰り返すか否かを適切に判定し得る。
他の点については、第4の実施形態の作用は第3の実施形態と同様である。
7.平均値を用いるEUV光生成装置
7.1 動作
図21は、第5の実施形態における検出調整の主要部分の動作を示すフローチャートである。第5の実施形態に係るEUV光生成装置1の物理的な構成は、図2及び図3A~図3Dを参照しながら説明した比較例の構成と同様である。第5の実施形態における検出調整の終了動作は、図5を参照しながら説明したものと同様である。第5の実施形態は、基準値Istとして信号強度Iokの平均値を用いる点で第4の実施形態と異なる。図21に示される処理は、図18のS18c、S20b、及びS25bの代わりに、S18d、S20d、及びS25dが行われる点で異なる。S18d、S20d、及びS25dについて、図22~図24を参照しながら以下に説明する。
図22は、第5の実施形態における基準値Istを取得する処理の詳細を示すフローチャートである。図22に示される処理は、図21のS18dのサブルーチンに相当する。図22に示される処理は、図19のS185cの代わりにS185dが行われる点で、図19に示される処理と異なる。S185dにおいて、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokの所定パルス分の平均値を取得することにより、基準値Istを取得する。
図23は、第5の実施形態における第1の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図23に示される処理は、図21のS20dのサブルーチンに相当する。図23に示される処理は、図15のS205及びS207bの代わりにそれぞれS205d及びS207dが行われる点で、図15に示される処理と異なる。
S205dにおいて、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokの所定パルス分の平均値Iavgを取得する。
S207dにおいて、プロセッサ5は、第1検出軸Aokにおける信号強度Iokの所定パルス分の平均値Iavgが以下の閾値Ith未満か否かを判定する。
Ith=Ist・(1-R/100)
図24は、第5の実施形態における第2の探索の処理の詳細を示すフローチャートである。図24に示される処理は、図21のS25dのサブルーチンに相当する。図24に示される処理は、図16のS255及びS257bの代わりにそれぞれS255d及びS257dが行われる点で、図16に示される処理と異なる。S255d及びS257dの処理は、図23を参照しながら説明したS205d及びS207dの処理と同様である。
他の点については、第5の実施形態の動作は第4の実施形態と同様である。
7.2 作用
第5の実施形態によれば、例えば、X軸軌道センサ4xから出力された信号に含まれる複数のパルスの信号強度Iokの平均値を基準値Istとする。これによれば、ターゲット27の軌道Tが短時間で変動している場合、あるいは信号強度Iokの計測精度が高くなく計測結果にばらつきがある場合でも、適切な基準値Istを設定し得る。
第5の実施形態によれば、例えば、X軸軌道センサ4xから出力された信号に含まれる複数のパルスの信号強度Iokの平均値Iavgが閾値Ith未満である場合に、第1の探索を繰り返さないと判定する。これによれば、ターゲット27の軌道Tが短時間で変動している場合、あるいは信号強度Iokの計測精度が高くなく計測結果にばらつきがある場合でも、第1の探索を繰り返すか否かを適切に判定し得る。
他の点については、第5の実施形態の作用は第4の実施形態と同様である。
8.その他
図25は、EUV光生成装置1に接続された露光装置6の構成を概略的に示す。
図25において、露光装置6は、マスク照射部60とワークピース照射部61とを含む。マスク照射部60は、EUV光生成装置1から入射したEUV光によって、反射光学系を介してマスクテーブルMTのマスクパターンを照明する。ワークピース照射部61は、マスクテーブルMTによって反射されたEUV光を、反射光学系を介してワークピーステーブルWT上に配置された図示しないワークピース上に結像させる。ワークピースはフォトレジストが塗布された半導体ウエハ等の感光基板である。露光装置6は、マスクテーブルMTとワークピーステーブルWTとを同期して平行移動させることにより、マスクパターンを反映したEUV光をワークピースに露光する。以上のような露光工程によって半導体ウエハにデバイスパターンを転写することで電子デバイスを製造することができる。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。従って、特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかである。また、本開示の実施形態を組み合わせて使用することも当業者には明らかである。
本明細書及び特許請求の範囲全体で使用される用語は、明記が無い限り「限定的でない」用語と解釈されるべきである。たとえば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、不定冠詞「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。また、「A、B及びCの少なくとも1つ」という用語は、「A」「B」「C」「A+B」「A+C」「B+C」又は「A+B+C」と解釈されるべきである。さらに、それらと「A」「B」「C」以外のものとの組み合わせも含むと解釈されるべきである。

Claims (19)

  1. ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成する極端紫外光生成装置であって、
    前記ターゲットを出力するターゲット供給部と、
    前記ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、
    前記ターゲットを照明する照明装置と、
    前記ターゲットの出力方向と直交する第1の検出軸方向における前記ターゲットの軌道の位置を検出するための第1の軌道センサと、
    前記ターゲットの出力方向と直交し、且つ前記第1の検出軸と異なる第2の検出軸方向における前記ターゲットの軌道の位置を検出するための第2の軌道センサと、
    前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出しなかった場合に、第1の探索であって、前記アクチュエータを制御して前記ターゲットの軌道を前記第2の検出軸方向と平行な第1の探索方向に変更させ、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する前記第1の探索を実行し、前記第1の軌道センサの信号強度に基づいて、前記第1の探索を繰り返すか否かを判定するプロセッサと、
    を備える、極端紫外光生成装置。
  2. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記第1の探索と、
    第2の探索であって、前記アクチュエータを制御して前記ターゲットの軌道を前記第1の探索方向と反対の方向である第2の探索方向に変更させ、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する前記第2の探索と、
    を交互に実行し、
    前記第1の探索において取得した前記第1の軌道センサの信号強度に基づいて、前記第1の探索を繰り返すか否かを判定し、
    前記第2の探索において取得した前記第1の軌道センサの信号強度に基づいて、前記第2の探索を繰り返すか否かを判定する
    極端紫外光生成装置。
  3. 請求項2に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の探索を繰り返さないと判定した後、前記第2の探索を繰り返すと判定した場合に、前記第2の探索を連続で実行する、
    極端紫外光生成装置。
  4. 請求項2に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第2の探索を繰り返さないと判定した後、前記第1の探索を繰り返すと判定した場合に、前記第1の探索を連続で実行する、
    極端紫外光生成装置。
  5. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の探索を繰り返すと判定した場合に、前記第1の探索を連続で実行する
    極端紫外光生成装置。
  6. 請求項に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の探索を繰り返さないと判定した場合に、第2の探索であって、前記アクチュエータを制御して前記ターゲットの軌道を前記第1の探索方向と反対の方向である第2の探索方向に変更させ、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する前記第2の探索を実行し、前記第1の軌道センサの信号強度に基づいて、前記第2の探索を繰り返すか否かを判定する
    極端紫外光生成装置。
  7. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の軌道センサ及び前記第2の軌道センサの両方が前記ターゲットの軌道を検出した場合に、前記第1の軌道センサで検出される前記ターゲットの軌道と、前記第2の軌道センサで検出される前記ターゲットの軌道とが、それぞれの目標位置に近づくように、前記アクチュエータを制御する、
    極端紫外光生成装置。
  8. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の探索の回数が上限を超えた場合に、前記第1の探索を繰り返さないと判定する、
    極端紫外光生成装置。
  9. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出しなかった場合に、前記第1の探索を繰り返さないと判定する、
    極端紫外光生成装置。
  10. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記信号強度が閾値未満である場合に、前記第1の探索を繰り返さないと判定する、
    極端紫外光生成装置。
  11. 請求項10に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、予め決められた値を前記閾値とする
    極端紫外光生成装置。
  12. 請求項10に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の探索が行われる前の前記第1の軌道センサの信号強度を基準値として、前記基準値に基づいて前記閾値を決定する
    極端紫外光生成装置。
  13. 請求項12に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記基準値に対して所定割合低下した値を前記閾値とする
    極端紫外光生成装置。
  14. 請求項10に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記アクチュエータは、前記ターゲット供給部を移動することにより前記ターゲットの軌道を変更するように構成され、
    前記プロセッサは、前記第1の探索を繰り返す場合に、前記ターゲット供給部が基準位置に移動するように前記アクチュエータを制御し、前記第1の軌道センサの信号強度を新たに取得して、前記新たに取得された信号強度を基準値として、前記基準値に基づいて前記閾値を決定する
    極端紫外光生成装置。
  15. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、最初の前記第1の探索が行われる前の前記ターゲット供給部の位置を前記基準位置とする
    極端紫外光生成装置。
  16. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の軌道センサから出力された信号に含まれる複数のパルスの信号強度の平均値を前記基準値とする
    極端紫外光生成装置。
  17. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の軌道センサから出力された信号に含まれる複数のパルスの信号強度の平均値が閾値未満である場合に、前記第1の探索を繰り返さないと判定する、
    極端紫外光生成装置。
  18. 極端紫外光生成装置におけるターゲット制御方法であって、
    ターゲットを出力するターゲット供給部と、
    前記ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、
    前記ターゲットを照明する照明装置と、
    前記ターゲットの出力方向と直交する第1の検出軸方向における前記ターゲットの軌道の位置を検出するための第1の軌道センサと、
    前記ターゲットの出力方向と直交し、且つ前記第1の検出軸と異なる第2の検出軸方向における前記ターゲットの軌道の位置を検出するための第2の軌道センサと、
    を備えて、前記ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成するように構成された前記極端紫外光生成装置において、
    前記第1の軌道センサ及び前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出したか否かを判定し、
    前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出しなかった場合に、第1の探索であって、前記アクチュエータを制御して前記ターゲットの軌道を前記第2の検出軸方向と平行な第1の探索方向に変更させ、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する前記第1の探索を実行し、前記第1の軌道センサの信号強度に基づいて、前記第1の探索を繰り返すか否かを判定する
    ことを含む、ターゲット制御方法。
  19. 電子デバイスの製造方法であって、
    ターゲットを出力するターゲット供給部と、
    前記ターゲットの軌道を変更するアクチュエータと、
    前記ターゲットを照明する照明装置と、
    前記ターゲットの出力方向と直交する第1の検出軸方向における前記ターゲットの軌道の位置を検出するための第1の軌道センサと、
    前記ターゲットの出力方向と直交し、且つ前記第1の検出軸と異なる第2の検出軸方向における前記ターゲットの軌道の位置を検出するための第2の軌道センサと、
    前記第1の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出した場合であって、前記第2の軌道センサが前記ターゲットの軌道を検出しなかった場合に、第1の探索であって、前記アクチュエータを制御して前記ターゲットの軌道を前記第2の検出軸方向と平行な第1の探索方向に変更させ、前記ターゲットの軌道を前記第2の軌道センサが検出できるようになったか否かを判定する前記第1の探索を実行し、前記第1の軌道センサの信号強度に基づいて、前記第1の探索を繰り返すか否かを判定するプロセッサと、
    を備える極端紫外光生成装置において、前記ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を生成し、
    前記極端紫外光を露光装置に出力し、
    電子デバイスを製造するために、前記露光装置内で感光基板上に前記極端紫外光を露光する
    ことを含む、電子デバイスの製造方法。
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