JP6649958B2 - 極端紫外光生成システム - Google Patents

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Description

本開示は、極端紫外光生成システムに関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、20nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成するための装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。EUV光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
特開2000−311845号公報 特表2014−531743号公報 特開2011−210704号公報
概要
本開示の一態様による極端紫外光生成システムは、パルスレーザ光の照射を受けてプラズマ化したターゲットから発せられる極端紫外光を繰り返し出力する極端紫外光生成システムであって、チャンバと、チャンバ内に設定されたプラズマ生成領域へターゲットを順次供給するターゲット供給部と、パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、レーザ装置から出力されたパルスレーザ光を集光させるレーザ光集光システムと、レーザ光集光システムに接続されてパルスレーザ光の集光位置を調整するアクチュエータと、バーストパターンに基づいて極端紫外光を出力するよう極端紫外光生成システムを制御する極端紫外光生成コントローラと、バーストパターンに基づいた極端紫外光の出力中に生じる、プラズマ生成領域に供給されたターゲットに対するパルスレーザ光の集光位置のずれを補償するように前記アクチュエータをフィードフォワード制御するアクチュエータコントローラとを備えてもよい。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLLP式の極端紫外光生成システムの概略構成を示す図である。 図2は、バースト動作を構成する各期間を示す図である。 図3は、比較例に係る極端紫外光生成システムの概略構成を示す一部断面図である。 図4は、比較例に係る極端紫外光生成システムにおけるパルスレーザ光を集光させる構成の一部を拡大して示す図である。 A、Bは、比較例に係るバースト動作中に生じるパルスレーザ光の集光位置のずれとEUV光のエネルギとの関係を示す図である。 図6は、実施形態1に係る極端紫外光生成システムの概略構成を示す一部断面図である。 図7は、実施形態1に係る極端紫外光生成システムにおけるパルスレーザ光を集光する構成の一部を拡大して示す図である。 A〜Eは、実施形態1に関しバースト動作中のEUV光のエネルギとレーザ集光位置のY方向のずれ量と各アクチュエータの制御量との関係を示す図である。 図9は、実施形態2、3に係る極端紫外光生成システムの概略構成を示す一部断面図である。 A〜Eは、実施形態2に関しバースト動作中のEUV光のエネルギとレーザ集光位置のY方向のずれ量と各アクチュエータの制御量との関係を示す図である。 図11は、プラズマの重心を求める計算例を示す図である。 A〜Eは、実施形態2の変形例1に関しバースト期間中にEUV光のエネルギを検出できなくなる場合の制御パターンの作成について示す図である。 実施形態2の変形例2に関し集光位置検出部として撮像装置を採用した場合について示す図である。 A〜Eは、実施形態3に関しバースト動作中のEUV光のエネルギとレーザ集光位置のY方向のずれ量と各アクチュエータの制御量との関係を示す図である。
実施形態
<目次>
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
1.2 動作
2.用語の説明
3.比較例
3.1 比較例の構成
3.2 比較例の動作
3.3 比較例の課題
4.実施形態1
4.1 実施形態1の構成
4.2 実施形態1の動作
4.3 実施形態1の作用・効果
4.4 実施形態1の補足の動作例
5.実施形態2
5.1 実施形態2の構成
5.2 実施形態2の動作
5.3 実施形態2の作用、効果
5.4 プラズマ位置(プラズマの重心)の計算例
6.実施形態2の変形例1
6.1 実施形態2の変形例1における制御パターンの作成例
6.2 実施形態2の変形例1の動作
6.3 実施形態2の変形例1の作用、効果
7.実施形態2の変形例2
7.1 実施形態2の変形例2における集光位置検出部の構成
7.2 実施形態2の変形例2の動作
8.実施形態3
8.1 実施形態3の構成
8.2 実施形態3の動作
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
以下の説明においては、「極端紫外光」を省略して「EUV光」とも言う。
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。図1に示すEUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられてもよい。本願においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット供給部26を含んでもよい。チャンバ2は、密閉可能であってもよい。ターゲット供給部26は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられてもよい。ターゲット供給部26から供給されるターゲット27の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられていてもよい。その貫通孔には、ウィンドウ21が設けられてもよく、ウィンドウ21をレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過してもよい。チャンバ2の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23が配置されてもよい。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有し得る。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されていてもよい。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF)292に位置するように配置されるのが好ましい。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が設けられていてもよく、貫通孔24をパルスレーザ光33が通過してもよい。
EUV光生成装置1は、EUV光生成コントローラ5、ターゲットセンサ4等を含んでもよい。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有してもよく、ターゲット27の存在、軌跡、位置、速度等を検出するよう構成されてもよい。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含んでもよい。接続部29内部には、アパーチャ293が形成された壁291が設けられてもよい。壁291は、そのアパーチャ293がEUV集光ミラー23の第2の焦点位置に位置するように配置されてもよい。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光進行方向コントローラ34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収器28等を含んでもよい。レーザ光進行方向コントローラ34は、レーザ光の進行方向を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備えてもよい。
1.2 動作
図1を参照に、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向コントローラ34を経て、パルスレーザ光32としてウィンドウ21を透過してチャンバ2内に入射してもよい。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ2内を進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33として少なくとも1つのターゲット27に照射されてもよい。
ターゲット供給部26は、ターゲット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力するよう構成されてもよい。ターゲット27には、パルスレーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射されてもよい。パルスレーザ光が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマからプラズマ放射光251が放射され得る。プラズマ放射光251に含まれるEUV光252は、EUV集光ミラー23によって選択的に反射されてもよい。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光252は、中間集光点292で集光され、露光装置6に出力されてもよい。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
EUV光生成コントローラ5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括するよう構成されてもよい。EUV光生成コントローラ5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたターゲット27のイメージデータ等を処理するよう構成されてもよい。また、EUV光生成コントローラ5は、例えば、ターゲット27が出力されるタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御するよう構成されてもよい。さらに、EUV光生成コントローラ5は、例えば、レーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光32の進行方向、パルスレーザ光33の集光位置等を制御するよう構成されてもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
2.用語の説明
図2は、バースト動作を構成する各期間を示す図であり、縦軸はEUV光のエネルギの大きさ、横軸は経過時間を示している。なお、「EUV光のエネルギ」は、省略して、「EUVエネルギ」ともいう。
本開示において使用される用語は以下のように定義される。
バースト動作:EUV光生成システムは、バースト動作によってEUV光を出力することがある。図2に示すように、バースト動作は、ある期間一定繰返し周波数でEUV光を出力するバースト期間と、所定の期間EUV光を出力しない休止期間とを繰り返す動作である。バースト期間中は、パルスレーザ光が出力される。休止期間中はパルスレーザ光の出力が停止されるか、またはプラズマ生成領域へのパルスレーザ光の伝搬が抑制される。バーストパターン:バーストパターンは、以下のうち、いずれか、または複数を含んだデータによって定義される。バースト期間中の目標となるEUV光のエネルギ、バースト期間中のEUV光の出力の繰り返し周波数、バースト期間中のEUV光の出力パルス数またはバースト期間の長さ、バースト期間の数、バースト休止期間の長さ。なお、バーストパターンは露光装置によって指示される。
プラズマ生成領域:EUV光を出力するためのプラズマの生成が開始される領域を意味する。プラズマ生成領域においてプラズマの生成が開始されるためには、プラズマ生成領域にターゲットが供給され、かつ、ターゲットがプラズマ生成領域に到達するタイミングでプラズマ生成領域にパルスレーザ光が集光される必要がある。以下の説明においては、プラズマ生成領域にパルスレーザ光が照射されるタイミングでターゲットがプラズマ生成領域に供給されているものとする。
3.比較例
3.1 比較例の構成
図3に比較例のEUV光生成システムを示す。この比較例についても、実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
EUV光生成システム11hは、EUV光を内部で生成するチャンバ2を備えてもよい。
チャンバ2の内部には、レーザ光集光ユニット22hと、EUV集光ミラー23と、ターゲット回収器28とが備えられてもよい。
また、チャンバ2は、ターゲット27を導入するためのターゲット供給部26を備えてもよい。ターゲット供給部26はチャンバ2を貫通するように備えられてもよい。
ターゲット供給部26の内部には、溶融されたターゲット物質が貯蔵されてもよい。加圧ガス源61から供給されたガスは、圧力調節器62を通して圧力が調節され、ターゲット供給部26に提供されてもよい。加圧ガス源61から供給されたアルゴンガスの圧力によりターゲット供給部26からターゲット27が放出されるように構成してもよい。
さらに、チャンバ2は、ターゲット供給部26から順次供給されるターゲット27が所定位置を通過するタイミングを検出するターゲットセンサ4を備えてもよい。ターゲットセンサ4は、照明部40と受光部45とを備えてもよい。
照明部40は、CWレーザ光源41と照明光学系42を含んでもよい。この照明部40は、ターゲット軌道上の所定位置Rに照明光Skを出力するように構成・配置されてもよい。
なお、ターゲット軌道は、ターゲット供給部26から出力されるターゲット27の理想的な進行経路、あるいは、ターゲット供給部26の設計に従ったターゲット27の進行経路であってもよい。このターゲット軌道の延長線上にターゲット回収器28を備えてもよい。
受光部45は、受光光学系46と光センサ47を含んでもよく、照明部40から出力されてターゲット軌道上の所定位置Rを通過した照明光Skを受光するように構成・配置されてもよい。
CWレーザ光源41から出力されて照明光学系42およびチャンバ2の壁面に設けられたウィンドウ21aを透過した照明光Skは、ターゲット軌道上の所定位置Rを通るように伝搬する。所定位置Rを通った照明光Skは、ウィンドウ21aに対向するチャンバ2の壁面に設けられたウィンドウ21b及び受光光学系46を透過して光センサ47に到達し受光されてもよい。
チャンバ2の外部には、ターゲット27をプラズマ化してEUV光を生成するためのレーザ装置3を備えてもよい。
また、チャンバ2の外部には、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31を伝搬しその進行方向を定めるレーザ光進行方向コントローラ34hを備えてもよい。
また、チャンバ2の内部に備えられた上記レーザ光集光ユニット22hは、レーザ光進行方向コントローラ34hから出力されたパルスレーザ光32を集光してもよい。
レーザ光集光システム70hは、チャンバ2の外部に配されたレーザ光進行方向コントローラ34hと、チャンバ2の内部に配されたレーザ光集光ユニット22hとを備えてもよい。
レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向コントローラ34hに入射して、チャンバ2の壁面に配されたウィンドウ21を透過しレーザ光集光ユニット22hを介することでプラズマ生成領域25へ向けて集光されてもよい。
なお、ターゲットセンサ4の受光部45、レーザ装置3、ターゲット供給部26、圧力調節器62等に接続されるEUV光生成コントローラ5hを備えてもよい。
3.2 比較例の動作
EUV光生成コントローラ5hの指令によりターゲット供給部26はプラズマ生成領域25に向けてターゲット27を出力してもよい。ここで、ターゲット27は、液滴であってもよい。なお、この液滴状のターゲットをドロップレットともいう。ターゲット27が所定位置Rを通過して照明光Skの一部を遮ることにより、受光部45による照明光Skの受光光量が低下するように構成してもよい。
EUV光生成コントローラ5hは、受光部45による照明光Skの受光光量が閾値以下となったタイミングに対して所定の遅延時間を付加したレーザ発振トリガ信号Trを出力してよい。
この遅延時間は、ターゲット27の速度と、所定位置Rからプラズマ生成領域25までの距離と、レーザ装置3へのレーザ発振トリガ信号Trの入力から、それにより出力されたパルスレーザ光31がプラズマ生成領域25に到達するまでの時間とに基づいて定めてもよい。
レーザ発振トリガ信号Trが入力されたレーザ装置3はパルスレーザ光31を出力してもよい。
パルスレーザ光31は、レーザ光進行方向コントローラ34h、レーザ光集光ユニット22hを介して、プラズマ生成領域25に供給されたターゲット27に集光照射されてもよい。
パルスレーザ光33の照射を受けたターゲット27はプラズマ化してEUV光を放射し得る。
3.3 比較例の課題
図4は、レーザ光集光ユニットの構成を拡大して示す図である。
レーザ光集光システム70hを構成するレーザ光進行方向コントローラ34h、およびレーザ光集光ユニット22hの備える光学素子は、パルスレーザ光32の照射によって生じた熱で変形したり変位したりし得る。
例えば、レーザ光集光ユニット22hが、図4に示すように構成される場合があってもよい。すなわち、レーザ光集光ユニット22hは、パルスレーザ光32を集光する凹面ミラー222を含んでもよく、この凹面ミラー222は軸外放物面ミラーでもよい。レーザ光集光ユニット22hはさらに、凹面ミラー222に対向する位置に凸面ミラー221を含んでもよく、凸面ミラー221は楕円ミラーであってもよい。
凸面ミラー221と凹面ミラー222とに反射されることで、パルスレーザ光33は高いNAでプラズマ生成領域25に向けて集光されてもよい。レーザ光集光ユニット22hは、凸面ミラー221と凹面ミラー222とが配置されたプレート223を含んでもよい。プレート223は、チャンバ2に保持されてもよい。
また、レーザ光進行方向コントローラ34hは、第1反射ミラー341、中間の反射ミラー342、第2反射ミラー343を含んでもよい。
レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、第1、中間、第2反射ミラー341、342、343、凸面ミラー221、凹面ミラー222をこの順に通ってもよい。
プラズマ生成領域25に連続して供給されるターゲット27の各々にパルスレーザ光33を次々と照射することでプラズマが連続して生成されてよい。連続して生成されるプラズマからは、EUV光252を含むプラズマ放射光251が連続して放射され得る。EUV集光ミラー23の貫通孔24を通過したプラズマ放射光251は、凹面ミラー222を連続して加熱することがあり得る。
この凹面ミラー222は、パルスレーザ光32の波長に対して高い反射率を持つよう構成されてよい。凹面ミラー222は、プラズマ放射光251に含まれる、パルスレーザ光32の波長以外の光に対しては低い反射率を持つ場合があり、これらの光を吸収して加熱され得る。
加熱された凹面ミラー222は熱変形するため、その反射面を通って集光されたパルスレーザ光33の集光位置がプラズマ生成領域25からずれてしまうことがあり得る。例えば、プラズマ生成領域25に供給されるターゲット27に対して、パルスレーザ光33の集光位置が、次第に離れて行くことがあり得る。そのため、パルスレーザ光33の照射を受けたターゲット27のプラズマ化により放射されるEUV光252のエネルギが低下することがあり得る。この現象は、バースト動作の継続中に顕著に現われ得る。
図5のA、Bは、プラズマ生成領域に供給されたターゲットに対するパルスレーザ光の集光位置のずれと、そのずれを伴って放射されたEUVエネルギとの関係を示す図である。図5のAにおける縦軸はEUVエネルギ、横軸は時間経過を示す。また、図5のBにおける縦軸はプラズマ生成領域に供給されたターゲットとパルスレーザ光の集光位置とのずれ量、横軸は時間を示す。
図5のA、Bに示すように、第1回目のバースト期間の先頭のEUV光の出力時には、プラズマ生成領域25に供給されたターゲット27に対してパルスレーザ光33が適正に照射されるので所定のEUVエネルギが出力され得る。しかしながら、時間の経過とともに、供給されたターゲット27に対するパルスレーザ光33の集光位置のずれが大きくなり、それに応じてEUVエネルギが低下し得る。特にバースト期間の後半にはEUVエネルギが大きく低下し得る。
休止期間を間に挟んで実施される第2回目のバースト期間の先頭のEUV光のエネルギは、第1回目のバースト期間の先頭のEUV光のエネルギよりも小さくなり得る。
休止期間中には、加熱された凹面ミラー222等の温度が低下するので、次のバースト期間が始まるまでに、プラズマ生成領域25に供給されたターゲットとパルスレーザ光の集光位置とのずれが元の状態に近づき得る。
しかしながら、休止期間中に、上記のずれが完全には元の状態に戻らない場合、次のバースト期間の先頭のEUVエネルギは、前のバースト期間の先頭のEUVエネルギよりも低下し得る。
集光位置のずれは、予め定められたプラズマ生成領域に供給されたターゲットの位置に対するパルスレーザ光の集光位置のずれとしてもよい。また、この集光位置のずれは、予め定められたプラズマ生成領域の位置に対するパルスレーザ光の集光位置のずれとしてもよい。さらに、この集光位置のずれは、予め定められたプラズマ生成領域の位置に対する、パルスレーザ光の照射を受けたターゲットのプラズマ化により放射されるEUV光の生成位置のずれとしてもよい。なお、ターゲットの位置は、ターゲットの重心位置としてもよい。また、プラズマ生成領域の位置はプラズマ生成領域の中心位置としてもよい。
なお、レーザ光集光ユニット22hを構成する光学素子のみならず、その光学素子の保持部は、光学素子の場合と同様にプラズマ放射光251やパルスレーザ光32の散乱光等により熱せられて、変形したり変位したりし得る。
レーザ光進行方向コントローラ34hについても、レーザ光集光ユニット22hの場合と同様に、光学素子やその保持部が熱せられて変形したり変位したりし得る。なお、上記変位は、位置や傾き等の姿勢の変化であってもよい。
以上説明したように、レーザ光集光システム70hを構成する光学素子やその保持部が熱せられて変形したり変位したりするため、パルスレーザ光31を伝搬させる光路が適正な光路から外れ得る。
そのような原因により、パルスレーザ光の照射を受けたターゲットから発生するEUVエネルギが低下するという課題があり得る。
4.実施形態1
4.1 実施形態1の構成
図6は、実施形態1に係るEUV光生成システムの概略構成を示す一部断面図である。図7は、実施形態1に係るレーザ光集光ユニットの構成を拡大して示す図である。
実施形態1のEUV光生成システム11aは、比較例のEUV光生成システム11hにおけるEUV光生成コントローラ5h、レーザ光集光システム70hの構成を変更したものでよい。その他のEUV光生成システム11aの構成については、比較例のEUV光生成システム11hの構成と同様としてもよい。
このEUV光生成システム11aは、パルスレーザ光の照射を受けてプラズマ化したターゲットから発せられるEUV光を繰り返し出力させるEUV光生成システムとしてもよい。
EUV光生成システム11aは、チャンバ2と、チャンバ2内に設定されたプラズマ生成領域25へターゲット27を順次供給するターゲット供給部26と、パルスレーザ光31を出力するレーザ装置3とを備えてもよい。
また、EUV光生成システム11aは、出力されたパルスレーザ光31を集光させるレーザ光集光システム70aと、レーザ光集光システム70aに接続されてパルスレーザ光33の集光位置を調整する各アクチュエータ345、346、225とを備えてもよい。なお、第1アクチュエータ345、第2アクチュエータ346、アクチュエータ225をまとめて各アクチュエータ345、346、225ともいう。また、第1アクチュエータ345と、第2アクチュエータ346とをミラーアクチュエータともいう。また、アクチュエータ225をユニットアクチュエータともいう。
さらに、EUV光生成システム11aは、このEUV光生成システム11aをバーストパターンに基づいて制御するEUV光生成コントローラ5aを備えてもよい。また、EUV光生成システム11aは、バースト動作中に生じる、プラズマ生成領域25に対するパルスレーザ光33の集光位置のずれを補償するように各アクチュエータをフィードフォワード制御するアクチュエータコントローラ65を備えてもよい。
前記集光位置のずれは、プラズマ生成領域25に供給されたターゲットに対するパルスレーザ光33の集光位置のずれとしてもよい。
また、アクチュエータコントローラ65は、予め、ずれを補償するための制御パターンを上記バーストパターンに対応付けて記憶部66に記憶してもよい。この記憶部66はアクチュエータコントローラ65が備えるものとしてもよい。さらに、アクチュエータコントローラ65は、バーストパターンに基づいてEUV光生成システム11aが制御される際に、バーストパターンに対応付けられた上記制御パターンを用いてずれを補償するように上記各アクチュエータをフィードフォワード制御してもよい。
レーザ光集光システム70aは、パルスレーザ光32の進行方向を規定するための反射ミラーを含むレーザ光進行方向コントローラ34aを備えてもよい。また、レーザ光集光システム70aは、パルスレーザ光32を集光させるための反射ミラーを含むレーザ光集光ユニット22aを備えてもよい。レーザ光進行方向コントローラ34aは、レーザ光集光ユニット22aの上流側に配置されてもよい。アクチュエータ225は、レーザ光集光ユニット22aに接続されてレーザ光の集光位置を調整してよい。第1、第2アクチュエータ345、346は、レーザ光進行方向コントローラ34aに接続されて、パルスレーザ光の集光位置を調整してよい。ミラーアクチュエータである第1、第2アクチュエータ345、346の応答速度は、ユニットアクチュエータであるアクチュエータ225の応答速度よりも高速でよい。
アクチュエータ225は、レーザ光集光ユニット22aのプレート223を移動可能に保持してもよい。アクチュエータ225を駆動することで、レーザ光集光ユニット22aの凸面ミラー221と凹面ミラー222とは、例えば図7におけるX、Y、Z軸それぞれに平行に移動するよう構成されてもよい。アクチュエータ225はチャンバに保持されてもよい。
第1、第2アクチュエータ345、346は、それぞれレーザ光進行方向コントローラ34aの第1、第2反射ミラー341,343に接続されてもよい。第1、第2アクチュエータ345、346を駆動することで、第1、第2反射ミラー341,343の反射面の位置および/または傾きを調整するよう構成されてもよい。第1、第2反射ミラー341,343は、いずれも平面反射ミラーとしてもよい。
また、レーザ光進行方向コントローラ34aは、第1、第2反射ミラー341,343を通る光路中に、光路の向きを変えるための中間反射ミラー342を含んでもよい。
第1、第2アクチュエータ345、346は、第1、第2反射ミラー341,343それぞれの傾きを個別に調整して、パルスレーザ光33の集光位置を、互いに異なる方向へ独立して移動させるものとしてもよい。
すなわち、第1、第2アクチュエータ345、346は、プラズマ生成領域25内を通るターゲット27の軌道を含む平面上(図6中のX―Y平面)の互いに異なる方向へ、パルスレーザ光33の集光位置を移動させるものとしてよい。さらに、その異なる向きは、互いに直交するY方向とX方向としてもよい。なお、図6中に示すY方向は、プラズマ生成領域25内を通るターゲット27の軌道に対して平行となるように設定してもよい。
アクチュエータ225は,レーザ光集光ユニット22aのプレート223の位置および/または傾きを変更することで、プレート223に保持された凸面ミラー221と凹面ミラー222とによって反射されたパルスレーザ光の集光位置を移動してもよい。
アクチュエータ225は、プレート223の位置を図7中の矢印Y方向に移動させるとともに、X-Y平面に対するプレート223の傾きを変更可能とするX-Y-θステージとしてもよい。なお、X-Y-θステージを駆動するアクチュエータには、ピエゾ素子、ロータリアクチュエータ、リニアモータ等を用いてもよい。
また、アクチュエータ225は、プレート223を図6中のX-Y平面に対して平行移動させることで、パルスレーザ光33の集光位置をX―Y平面上で移動させてもよい。X―Y平面は、プラズマ生成領域25内を通るターゲット27の軌道を含む平面であってもよい。また、アクチュエータ225は、プレート223を図7のY方向に平行移動することで、パルスレーザ光33の集光位置をY方向に移動させてもよい。Y方向は、プラズマ生成領域25内を通るターゲット27の軌道と平行なY方向であってもよい。
レーザ光進行方向コントローラ34aに接続された第1、第2アクチュエータ345、346、および、レーザ光集光ユニット22aに接続されたアクチュエータ225それぞれは、アクチュエータコントローラ65に接続されてもよい。
なお、記憶部66には、外部から入力される制御パターンが記憶されてもよい。また、この制御パターンは特定のバーストパターンに対応付けられたものとしてもよい。
4.2 実施形態1の動作
露光装置等の外部装置は、EUV光生成コントローラ5aに対してEUV光を生成する際に用いるバーストパターンを指定してもよい。このバーストパターンは、EUV光生成コントローラ5aに記憶されたバーストパターンから選択されてもよい。あるいは、そのバーストパターンはオペレータがEUV光生成コントローラ5aに入力したものでもよい。
アクチュエータコントローラ65の備える記憶部66は、パルスレーザ光33の集光位置のずれを抑制するための制御パターンと、所定のバーストパターンとを対応付けて予め記憶していてもよい。記憶部66に記憶される制御パターンの制御量は、実験や計算機シミュレーションによって得られたものでもよい。
なお、EUV光生成コントローラ5aが指定されるバーストパターンは1つでもよく、それに対応付けられた制御パターン1つが記憶部66に記憶されていてもよい。また、EUV光生成コントローラ5aが指定されるバーストパターンは複数でもよく、そのそれぞれに対応付けられた制御パターンが記憶部66に記憶されていてもよい。
EUV光生成コントローラ5aは、アクチュエータコントローラ65に対して指定されたバーストパターンを通知してもよい。アクチュエータコントローラ65は通知されたバーストパターンに対応付けられた制御パターンを記憶部66から取得してもよい。
EUV光生成システム11aがバーストパターンに基づく動作を実行する際に、アクチュエータコントローラ65が、そのバーストパターンに対応付けられた制御パターンの制御量に応じて第1、第2アクチュエータ345、346、およびアクチュエータ225をフィードフォワード制御してもよい。
このフィードフォワード制御によって、バースト期間を開始する前に、第1、第2反射ミラー341,343の各反射面の位置および/または傾きが制御パターンの制御量に応じた所定の状態に調整されてもよい。同様に、バースト期間開始前に、凸面ミラー221と凹面ミラー222とが配置されたプレート223の位置および/または傾きが制御パターンの制御量に応じた所定の状態に調整されてもよい。
その後、バースト期間に移ると、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31が、レーザ光集光システム70aを通り、プラズマ生成領域25に供給されたターゲット27を照射してもよい。
この照射によりターゲット27はプラズマ化してEUV光が放射されてもよい。
バースト期間中、アクチュエータコントローラ65は、制御パターンに従って各アクチュエータ345、346、225をフィードフォワード制御してもよい。
アクチュエータコントローラ65は、少なくともバースト動作に含まれる各バースト期間中の先頭のEUV光出力時にフィードフォワード制御を実施してもよい。アクチュエータコントローラ65は、バースト動作に含まれる各バースト期間中の先頭から複数回のEUV光出力時にフィードフォワード制御を実施してもよい。
アクチュエータコントローラ65は、バースト動作に含まれる各バースト期間中の先頭の極端紫外光の出力時にのみフィードフォワード制御を実施してもよい。なお、アクチュエータコントローラ65は、上記のような種々のフィードフォワード制御を実施するために必要な同期信号をEUV光生成コントローラ5aから取得してもよい。
4.3 実施形態1の作用・効果
このような構成、動作により、プラズマ生成領域に対するパルスレーザ光の集光位置の位置ずれが抑制されるので、安定したEUV光を得ることができる。
4.4 実施形態1の補足の動作例
フィードフォワード制御の一例として、バースト期間中に、プラズマ生成領域25に供給されたターゲットに対するパルスレーザ光の集光位置が、図6,7中に示す矢印Y方向に徐々にずれる場合について図8のA〜Eを参照して説明する。
図8のA〜Eは、所定のバーストパターンに応じて実行されるバースト動作中の様子を示す。ここでは、第1反射ミラー341のθ1方向の傾き,第2反射ミラー343のθ2方向の傾き、およびプレート223のY方向における位置を3つのパラメータとしてフィードフォワード制御の対象としてもよい。
図8のAに示すように、バースト動作開始後の各バースト期間において、EUVエネルギは略一定となる。
また、図8のBに示すように、プラズマ生成領域に供給されたターゲット27に対するパルスレーザ光33の集光位置のY方向のずれ量には多少の変動が認められるが、そのずれ量は小さく抑えられている。
また、図8のC〜Eに示すように、バースト期間中の第1反射ミラー341のθ1の傾き、第2反射ミラー343のθ2の傾き、およびプレート223のY方向の位置は、制御パターンにしたがって変化している。
また、休止期間中には、次に始まるバースト期間の先頭のEUV光の出力に対応する制御パターンに従って、第1、第2反射ミラー341、343の傾き、およびプレート223の位置が大きく変更されている。
このような第1、第2アクチュエータ345、346、およびアクチュエータ225をフィードフォワード制御するための制御パターンの制御量は、バーストパターンに対応付けられて予め作成されてよい。
なお、制御パターンは、バーストパターンに応じて異なるものが複数作成されてもよく、互いに異なる複数の制御パターンが記憶部66に記憶されてもよい。また、バーストパターンに応じて1つの制御パターンだけが記憶部66に記憶されてもよい。また、バーストパターンは露光装置6によって指示されるものとしてもよい。
バーストパターンに対応付けて定められる制御パターンは、以下のようなデータを含むものであってもよい。
1)制御パターンの制御量は、バースト動作開始からのEUV光の繰り返し出力数に対応付けられた各アクチュエータの制御量としてもよい。なお、EUV光の繰り返し出力数は、パルス出力されるEUV光のパルス数としてもよい。
2)制御パターンの制御量は、バースト動作開始からのバースト期間の数に対応付けられた各アクチュエータの制御量としてもよい。
3)制御パターンは、バースト動作開始からのバースト期間の数と、バースト期間中に繰り返されるEUV光の出力数に対応付けられた各アクチュエータの制御量としてもよい。
4)制御パターンは、バースト動作開始からの時間経過に対応付けた各アクチュエータの制御量としてもよい。
実施形態1のフィードフォワード制御の説明として、ターゲットに対するパルスレーザ光の集光位置が、バースト期間中に図6,7中に示す矢印Y方向にずれる場合について例示したが、実際にパルスレーザ光の集光位置がずれる方向はY方向のみでなくてよい。従って、図6に図示した第1、第2反射ミラー341,343の制御に対応する回転軸やプレート223の制御に対応する直進軸以外の制御軸についても、上記の場合と同様に、バーストパターンに対応付けた制御パターンを作成して、バースト動作時に適用してもよい。理解を容易にするために、以降説明する他の実施形態に於いても、パルスレーザ光の集光位置がY方向にずれる場合を例示して説明するが、Y方向に加えてX方向やZ方向にもずれる場合についても、同様に制御パターンを作成して、バースト動作時に適用するとよい。例えば、第1反射ミラー341についてはθ1方向の傾き,第2反射ミラー343についてはθ2方向と直交する方向の傾き、そしてプレート223についてはX方向およびY方向における位置をパラメータとして制御パターンを作成してもよい。または、第1反射ミラー341についてはθ1方向と直交する方向の傾き,第2反射ミラー343についてはθ2方向の傾き、そしてプレート223についてはX方向およびY方向及びZ方向における位置をパラメータとして制御パターンを作成してもよい。
また、表1に示すように、EUV光生成コントローラ5aは、露光装置6から指示されるバーストパターン毎に符号を割り振って表1のような態様で記憶部66に保持してもよい。
表1に記載のバーストパターンを構成するパラメータは以下に示すようなものでもよい。すなわち、発生させるEUVエネルギの目標値、バースト期間中に繰り返されるEUV光の出力の繰り返し周波数、バースト休止期間の長さであってもよい。
例えば、表1中の最上部の符号111に対応するバーストパターンは、EUVエネルギ目標値:E1、バースト期間の繰り返し周波数:100(kHz)、バースト休止期間の長さ:T1(ms)である。
Figure 0006649958
また、アクチュエータコントローラ65は、表2に示すように、バーストパターンの符号に対応する制御パターンの制御量を記憶部66に記憶してもよい。
各バーストパターンにおいて、バーストパターンに対応付けられた制御量の並びを、制御パターンとして記憶していてもよい。
ここでは、1例として、「バーストNo.」と「バースト先頭からのパルスNo.」とに対応付けて、第1反射ミラー341の傾きθ1,第2反射ミラー343傾きθ2の制御量を制御パターンとして記憶していてもよい。ここで、「バーストNo.」はバースト動作開始からのバーストの序数、「バースト先頭からのパルスNo.」は各バースト期間におけるバースト先頭からのパルス序数を示す。
表2中のθ1の制御パターンを示す表の最上部には符号111のバーストパターンに対応する制御パターンの制御量が示されている。
より詳しくは、この符号111に対応する制御パターンの制御量の並びは、バーストNo.「1」、バースト先頭からのパルスNo.「1」におけるθ1の制御量としてデータ「α111−1−1」が示されている。また、バーストNo.「1」、バースト先頭からのパルスNo.「2」におけるθ1の制御量としてデータ「α111−1−2」が示されている。さらに、バーストNo.「1」、バースト先頭からのパルスNo.「3」におけるθ1の制御量としてデータ「α111−1−3」が示されている。
このような「バーストNo.」、「バースト先頭からのパルスNo.」に対応する制御パターンの制御量を順次適用して、第1、第2アクチュエータ345、346を制御し、第1、第2反射ミラー341、343それぞれの傾きを調整し得る。これにより、第1、第2反射ミラー341、343を介した第1、第2アクチュエータ345、346の制御により、パルスレーザ光の集光位置をフィードフォワード制御し得る。
Figure 0006649958
5.実施形態2
5.1 実施形態2の構成
図9は、実施形態2のEUV光生成システムの構成を示す図である。
実施形態2のEUV光生成システム11bは、実施形態1のEUV光生成システム11に対して、集光位置のずれを検出する集光位置検出部55をさらに備えたものとしてよい。さらに、このEUV光生成システム11bは、集光位置検出部55により検出した集光位置のずれから制御パターンが求められるようにしたものであってもよい。
他の構成については実施形態1の場合と同様であってもよい。
EUV光生成コントローラ5bは、集光位置検出部55が検出した集光位置のずれから制御パターン作成するものとしてもよい。また、集光位置検出部55は、パルスレーザ光33の照射を受けたターゲット27のプラズマ化により放射されるプラズマ放射光251を検出するものとしてもよい。集光位置検出部55は、プラズマ放射光251の光エネルギを検出するものとしてもよい。
集光位置検出部55が検出する光エネルギは、プラズマ放射光251に含まれるEUV光のエネルギでもよい。例えば、集光位置検出部55は、互いに異なる位置からEUVエネルギの大きさを検出するEUVセンサ551、552としてもよい。
ここで、パルスレーザ光33の集光位置は、ターゲット27へのパルスレーザ光33照射によるプラズマの生成位置とみなしてもよい。また、プラズマの生成位置は、プラズマ放射光251の一部をなすEUV光の生成位置とみなしてよい。したがって、このEUV光の生成位置を複数のEUVセンサの検出結果に基づいて算出することにより、パルスレーザ光33の集光位置を求めるようにしてもよい。そして、パルスレーザ光33の集光位置と、予め定められたプラズマ生成領域25の位置との差に基づいて、パルスレーザ光33の集光位置のずれ量を算出してもよい。
EUV光生成コントローラ5bは、バーストパターンに基づくEUV光の繰り返し出力時にEUVセンサ551、552で検出したEUVエネルギに基づいて、パルスレーザ光33の集光位置のずれ量を求めて、制御パターンを作成してもよい。さらに、このEUV光生成コントローラ5bは、上記バーストパターンに対応付けて作成した制御パターンを、アクチュエータコントローラ65の記憶部66に記憶させるようにしてもよい。
5.2 実施形態2の動作
図10のA〜Eは、EUVセンサ551,552によるEUVエネルギの検出に基づいて、EUV光生成コントローラ5bが、パルスレーザ光33の集光位置のY方向のずれ量を求める様子を示す図である。
1)EUV光生成システム11bは、アクチュエータコントローラ65による制御を行なうことなく、所定のバーストパターンに従って、バースト期間中にパルスレーザ光33を繰り返しターゲット27に照射してEUV光を所定回数繰り返し出力させてもよい。
図10のC〜Eに示すように、バースト動作中の全期間に亘って、第1、第2反射ミラー341、343の傾き、およびプレート223の位置は、固定したままにしてもよい。また、この時、チャンバ2から露光装置6へEUV光を出力しないように、不図示のシャッタは閉じてもよい。
2)複数のEUVセンサ551,552それぞれは、バースト期間中に、プラズマ放射光251に含まれるEUV光のエネルギを検出して、その検出値をEUV光生成コントローラ5bに出力してもよい。このとき検出されるEUVエネルギは、図10のAに示すように、バースト期間中に徐々に低下するものとなり得る。
3)EUV光生成コントローラ5bは、各EUVセンサ551,552によるEUVエネルギの検出値に基づいて、EUV光の生成位置を計算し、バースト期間におけるプラズマの生成位置の変化を求めてもよい。この計算方式については後述する。
4)EUV光生成コントローラ5bは、上記EUVエネルギの検出値から求めたプラズマの生成位置と、予め定められたプラズマ生成領域25の位置との差に基づいて、パルスレーザ光33の集光位置のずれ量を算出してもよい。このずれ量は、図10のBに示すようにバースト期間中に徐々に増加するものとなり得る。
なお、上述のようにプラズマの生成位置とプラズマ生成領域25の位置との空間座標上における位置の差を、プラズマ生成領域25に供給されたターゲット27に対するパルスレーザ光33の集光位置のずれ量としてもよい。
5)EUV光生成コントローラ5bは、このようにして求めた集光位置のずれ量から、この集光位置のずれを抑制するフィードフォワード制御を行なうための制御パターンを求めてもよい。すなわち、第1、第2反射ミラー341、343の傾き、およびプレート223の位置を各アクチュエータ345、346、225で調整して集光位置のずれを抑制するための制御パターンを、EUV光生成コントローラ5bが求めてもよい。
6)EUV光生成コントローラ5bが求めた制御パターンは、所定のバーストパターンに対応付けられてアクチュエータコントローラ65の記憶部66に記憶されてもよい。
7)アクチュエータコントローラ65は、上記所定のバーストパターンに従うバースト動作時に、上記制御パターンを用いたフィードフォワード制御を行ってよい。このような制御パターンに基づいて行うフィードフォワード制御は、既に、実施形態1において図8のA〜E等を参照して説明した制御と同様のものであってもよい。
8)EUV光生成コントローラ5bは、バースト動作時における集光位置のずれ量が許容範囲以内か否かを調べるために、EUVエネルギの検出に基づいてずれ量を算出してもよい。集光位置のずれ量が許容範囲以内である場合には、制御パターンを確定してもよい。
一方、制御パターンを用いてフィードフォワード制御を行なったにもかかわらず、ずれ量が許容範囲を超えた場合には、制御パターンを修正し、再度、この修正した制御パターンを用いて上記バーストパターンに応じたEUV光の出力を実行してもよい。このバースト動作時に出力されたEUV光を検出して、再度、集光位置のずれ量が許容範囲以内か否かを調べてもよい。この動作を、ずれ量が許容範囲以内となるまで繰り返して制御パターンを確定してもよい。
9)制御パターンが確定したら、EUV光生成コントローラ5bは、この制御パターンを上記所定のバーストパターンに対応付けて、記憶部66に記憶させ得る。
10)次のバースト動作時には、アクチュエータコントローラ65が、そのバーストパターンに対応付けられた制御パターンを記憶部66から取得してもよい。アクチュエータコントローラ65はこの制御パターンの示す制御量に応じて第1、第2アクチュエータ345、346、およびアクチュエータ225をフィードフォワード制御してもよい。
なお、チャンバ2から露光装置6へEUV光を出力する際には、不図示のシャッタを開としてもよい。
制御パターンによる制御に関し、第1、第2反射ミラー341,343の回転軸や、プレート223のY方向への移動軸以外の制御可能な軸について、上記の場合と同様の手法により制御パターンを作成してもよい。
5.3 実施形態2の作用、効果
EUV光生成システム11bが、自身で制御パターンを作成し得る。そのため、露光装置6によって様々なバーストパターンが指定されたときにも、各バーストパターンについて適切な制御パターンを容易に作成し得る。
5.4 プラズマ位置(プラズマの重心)の計算例
図11は、EUV光を放射するプラズマの重心を求める計算例を示す図である。
例えば、図11のように3つのEUVセンサをZ軸と直交するY−X平面内に配置した場合の、各EUVセンサの計測値が以下のような値であったと仮定してもよい。この計測値は、EUVエネルギの値としてもよい。
第1EUVセンサ55e1による計測値:E1
第2EUVセンサ55e2による計測値:E2
第3のEUVセンサ55e3による計測値:E3
ここで、Y′−X′座標を、上記3つのEUVセンサの位置を通る座標系とする場合、Y′−X′座標におけるEUV光を放射するプラズマの重心(CentX′,CentY′)は以下のように表現し得る。
CentX′=(E2-E3)/(E2+E3)・・・(1)
CentY′=(E1-E3)/(E1+E3)・・・(2)

例えば、X軸とX′軸とのなす角度がθ[rad]である場合、上記式(1)、(2)を変換してY−X座標におけるEUV光の重心(CentX,CentY)を得てもよい。
なお、Y−X座標は、EUVセンサの位置を調整するステージ等の機械的な基準となる座標系であってよい。
6.実施形態2の変形例1
6.1 実施形態2の変形例1における制御パターンの作成例
図12のA〜Eは、バースト期間中のEUVエネルギの低下によりEUVセンサがEUVエネルギを検出できなくなる場合における制御パターンの作成について示す図である。図12のAは、バースト期間中のレーザ発振トリガ信号を示す図である。図12のB〜Eは、バースト動作時に制御パターンを用いた制御を可能にする期間を延ばす様子を示す図である。
バースト期間が長い場合、あるいはバースト期間中におけるパルスレーザ光33の集光位置のずれが大きい場合には、バースト期間中に検出されるEUVエネルギの値がEUVセンサの検出限界を下回ってしまう場合があり得る。その原因は、パルスレーザ光33の集光位置がプラズマ生成領域25の位置からずれ過ぎてしまい、ターゲット27がパルスレーザ光33に照射されなくなる場合、あるいは照射されていたとしてもプラズマの生成が不十分である場合が考えられ得る。
そのような場合には、以下のようにしてバースト期間の全体に亘る制御パターンを作成するようにしてもよい。
6.2 実施形態2の変形例1の動作
1)図12のBに示すように、EUV光生成システム11bは、バースト期間の開始から制御なしで、プラズマ生成領域25に供給されたターゲット27に対してパルスレーザ光33を次々と照射してもよい。すなわち、EUV光生成システム11bは、パルスレーザ光33の集光位置を調整する制御を行なわずに、連続して供給されるターゲット27に対してパルスレーザ光33を繰り返し照射してもよい。パルスレーザ光33の集光位置が徐々にターゲット27からずれてEUVセンサ551,552がEUVエネルギを検出できなくなるまで、パルスレーザ光33によるターゲット27の照射が継続されてもよい。
2)EUV光生成コントローラ5bは、バースト期間の開始からEUVエネルギを検出できなくなるまでに集光位置検出部55で検出されたEUVエネルギの値から、集光位置のずれ量を算出してもよい。さらに、EUV光生成コントローラ5bは、その算出したずれ量を用いて、バースト期間の開始からEUVエネルギを検出できなくなるまでの第1の期間G1に用いる第1の制御パターンを求めてもよい。
3)次に、図12のCに示すように、第1の期間G1内は、上記第1の制御パターンを用いたフィードフォワード制御等を実行しつつ、ターゲット27へのパルスレーザ光33の照射を繰り返してもよい。
4)その後、第1の期間G1よりも後のバースト期間については、再度、制御なしでターゲット27へのパルスレーザ光33の照射を繰り返してもよい。パルスレーザ光33の集光位置がプラズマ生成領域25に供給されたターゲット27からずれてEUVセンサがEUVエネルギを検出できなくなるまで、その繰り返し照射を継続してもよい。
5)第1の期間G1よりも後のバースト期間について、EUVエネルギを検出できなくなるまでに検出されたEUVエネルギの値から集光位置のずれ量を算出してもよい。その算出したずれ量を用いて、第1の期間G1の終了後からEUVエネルギを検出できなくなるまでの第2の期間G2に用いる第2の制御パターンを求めてもよい。
6)次に、図12のDに示すように、第1の期間G1および第2の期間G2内は上記の第1の制御パターンおよび第2の制御パターンを用いたフィードフォワード制御等を実行しつつ、ターゲット27へのパルスレーザ光33の照射を繰り返してもよい。
7)その後、第2の期間G2よりも後のバースト期間については、再度、制御なしでターゲット27へのパルスレーザ光33の照射を繰り返してもよい。パルスレーザ光33の集光位置がターゲット27からずれて、EUVセンサがEUVエネルギを検出できなくなるまで、その繰り返し照射を継続してもよい。
8)第2の期間G2よりも後のバースト期間について、EUVエネルギを検出できなくなるまでに検出されたEUVエネルギの値から集光位置のずれ量を算出してもよい。その算出したずれ量を用いて、第2の期間G2の終了後からEUVエネルギを検出できなくなるまでの第3の期間G3に用いる第3の制御パターンを求めてもよい。
このような手法により、図12のEに示すように、バースト期間の全期間に亘ってフィードフォワード制御を実行するための制御パターンを取得し得る。
6.3 実施形態2の変形例1の作用、効果
このように、バースト期間内においてパルスレーザ光33の集光位置が大きくずれてEUVセンサがEUVエネルギを検出できなくなるような場合でも、バースト期間の全期間に亘って制御パターンを作成することができ得る。
7.実施形態2の変形例2
7.1 実施形態2の変形例2における集光位置検出部の構成
図13は、実施形態2の変形例2の構成を示す図としてもよい。この実施形態2の変形例2は、実施形態2の集光位置検出部55に替えて以下の構成を備えた集光位置検出部55bを備えてもよい。この変形例2におけるその他の構成は、説明済みの実施形態2と同様の構成としてもよい。
チャンバ2に配置された集光位置検出部55bは、パルスレーザ光の照射を受けたターゲット27のプラズマ化によるプラズマ発光を撮像する撮像装置としてもよい。撮像装置による撮像波長は可視光波長を含んでもよい。
この撮像装置は、プラズマ発光を異なる位置から撮像するように複数配置されてもよい。例えば、撮像装置は、第1撮像部553、第2撮像部554の2つでもよく、プラズマ発光を撮像する際の2つの撮像方向が互いに90度をなすように配置してもよい。
7.2 実施形態2の変形例2の動作
第1、第2撮像部553、554は、バースト期間中に繰り返されるプラズマ発光を撮像して得られた画像をEUV光生成コントローラ5bに送信してもよい。
EUV光生成コントローラ5bは、第1、第2撮像部553、554によって撮像されたプラズマ発光の画像からプラズマの発光位置を算出し、バースト期間中に連続して生成されるプラズマの発光位置の変化を求めてもよい。
EUV光生成コントローラ5bは、上記画像から求めたプラズマの発光位置と予め定められたプラズマ生成領域25の位置とから、プラズマ生成領域25に対するパルスレーザ光33の集光位置のずれ量を算出してもよい。
その後の作用については、上述のEUVセンサ551,552を用いて集光位置のずれ量を算出する実施形態2の場合と同様であってもよい。
8.実施形態3
8.1 実施形態3の構成
実施形態3のEUV光生成システム11cは、EUV光生成コントローラ、アクチュエータコントローラ以外の構成については実施形態2の場合と同様であってもよい。ここでは、実施形態2の説明において用いた図9を参照して実施形態3について説明し得る。
アクチュエータコントローラ65cは、フィードフォワード制御が実施されたバースト期間中の先頭側のEUV光の出力に続く、バースト期間中の後尾側のEUVの出力について、各アクチュエータをフィードバック制御してもよい。この制御は、このバースト期間中に集光位置検出部55によって既に検出された集光位置のずれを補正するように、各アクチュエータ345、346、225をフィードバック制御するものであってもよい。このアクチュエータコントローラ65cによるフィードバック制御により、パルスレーザ光33の集光位置のずれが補償されるように、第1、第2反射ミラー341,343、およびプレート223が調整されてもよい。
以後の説明において、フィードフォワード制御を省略してFF制御ともいう。また、フィードバック制御を省略してFB制御ともいう。
8.2 実施形態3の動作
1)アクチュエータコントローラ65cは、最初のバースト期間に移る前に、予め記憶部52に記憶された制御パターンを用いて、第1、第2アクチュエータ345、346、およびアクチュエータ225をFF制御してもよい。このFF制御により、第1、第2反射ミラー341,343の各反射面、およびプレート223の位置が制御パターンに応じた所定の状態に調整されてもよい。
2)その後、バースト期間に移ると、レーザ装置3から出力されレーザ光集光システム70aを通って集光されたパルスレーザ光33が、プラズマ生成領域25に供給されたターゲット27へ照射され得る。このパルスレーザ光33の照射によるターゲット27のプラズマ化により先頭のEUV光が出力されてもよい。
FF制御により集光位置のずれを抑制しつつ出力されるEUV光は、先頭のEUV光のみであってもよい。あるいは、図14のA〜Eに示すように、FF制御により出力されるEUV光は、先頭のEUV光の出力を含む数回までのEUV光の出力としてもよい。
3)FF制御による先頭側のEUV光の出力に続く、バースト期間中の後続側のEUV光は、図14のA〜Eに示すようにFB制御により集光位置のずれが抑制されて出力されてもよい。
4)図14のA〜Eに示すよう、休止期間を間に挟む3回のバースト期間それぞれにおいて、先頭側のEUV光の出力はFF制御により出力され、後続側のEUV光の出力はFB制御により出力されてもよい。
5)結果として、図14のAに示すように、FF制御とFB制御の組み合わせにより各バースト期間におけるEUVエネルギはいずれも略一定となり得る。また、図14のBに示すように、プラズマ生成領域25に供給されたターゲット27とパルスレーザ光33の集光位置とのY方向の位置ずれ量は、常に所定範囲内に抑えられ得る。
以下に、上記作用に係る種々の態様について示す。
FF制御の制御パターンは、予め実験によって決定されてもよい。あるいは実施形態2のように、実施形態3においてもEUV光生成コントローラ5cにより制御パターンを求めるようにしてもよい。
アクチュエータコントローラ65cは、バースト期間終了後の休止期間中の何時でも、次のバースト期間の先頭のEUV光の出力に対するFF制御の準備を行なってもよい。すなわち、第1、第2反射ミラー341,343、およびプレート223は、休止期間中の何時でも、次のバースト期間の先頭のEUV光の出力時に定められた傾きや位置に調整されてもよい。
なお、バースト期間中にFF制御とFB制御を組み合わせてEUV光の出力を繰り返す際、FF制御における制御パターンの制御量は、以下の様なデータを含むものであってよい。
a.特定のバースト期間の先頭のEUV光の出力に対応付けられた各アクチュエータの制御量。
b.特定のバースト期間の先頭のEUV光の出力、及びその後の数回のEUV光の出力に対応付けられた各アクチュエータの制御量。
c.バースト動作開始からの各バースト期間の先頭のEUV光の出力に対応付けられた各アクチュエータの制御量。
d.バースト動作開始からの各バースト期間の先頭のEUV光の出力、及びその後の数回のEUV光の出力に対応付けられた各アクチュエータの制御量。
e.バースト動作開始からの時間経過に対応付けられた各アクチュエータの制御量。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書、及び添付の特許請求の範囲に記載される不定冠詞「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。
1 EUV光生成装置
2 チャンバ
3 レーザ装置
4 ターゲットセンサ
5、5h、5a、5b、5c EUV光生成コントローラ
6 露光装置
11、11h、11a、11b、11c EUV光生成システム
21、21a、21b ウィンドウ
22 レーザ光集光ミラー
22h、22a レーザ光集光ユニット
23 EUV集光ミラー
24 貫通孔
25 プラズマ生成領域
26 ターゲット供給部
27 ターゲット
28 ターゲット回収器
29 接続部
31、32、33 パルスレーザ光
34、34h、34a レーザ光進行方向コントローラ
40 照明部
41 CWレーザ光源
42 照明光学系
45 受光部
46 受光光学系
47 光センサ
52 記憶部
55、55b 集光位置検出部
55e1 第1EUVセンサ
55e2 第2EUVセンサ
55e3 第3EUVセンサ
61 加圧ガス源
62 圧力調節器
65、65c アクチュエータコントローラ
66 記憶部
70、70h、70aレーザ光集光システム
223 プレート
222 凹面ミラー
221 凸面ミラー
251 プラズマ放射光
252 EUV光
291 壁
292 中間集光点
293 アパーチャ
341 第1反射ミラー
342 中間の反射ミラー
343 第2反射ミラー
345 第1アクチュエータ
346 第2アクチュエータ
551 EUVセンサ
552 EUVセンサ
553 第1撮像装置
554 第2撮像装置
R 所定位置
Sk 照明光
Tr レーザ発振トリガ信号

Claims (3)

  1. パルスレーザ光の照射を受けてプラズマ化したターゲットから発せられる極端紫外光を繰り返し出力する極端紫外光生成システムであって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内に設定されたプラズマ生成領域へターゲットを順次供給するターゲット供給部と、
    前記パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、
    前記レーザ装置から出力されたパルスレーザ光を集光させるレーザ光集光システムと、
    前記レーザ光集光システムに接続されて前記パルスレーザ光の集光位置を調整するアクチュエータと、
    バーストパターンに基づいて極端紫外光を出力するよう前記極端紫外光生成システムを制御する極端紫外光生成コントローラと、
    前記バーストパターンに基づいた極端紫外光の出力中に生じる、前記プラズマ生成領域に供給されたターゲットに対する前記パルスレーザ光の集光位置のずれを補償するように前記アクチュエータをフィードフォワード制御するアクチュエータコントローラと、
    を備え、
    前記アクチュエータコントローラは、前記集光位置のずれを補償するための制御パターンを前記バーストパターンに対応付けて記憶する記憶部を備え、
    前記極端紫外光生成コントローラが前記バーストパターンに基づいて前記極端紫外光を出力する際に、前記アクチュエータコントローラは、前記記憶部が記憶した前記制御パターンを用いて前記集光位置のずれを補償するように前記アクチュエータをフィードフォワード制御するよう構成され、
    前記記憶部は、前記制御パターンにおける前記アクチュータの制御量と、前記バーストパターンにおけるバースト休止期間の長さとを対応付けて記憶するよう構成され、
    前記アクチュエータコントローラは、バースト期間中の先頭の極端紫外光の出力時にのみ前記フィードフォワード制御を実施するよう構成される
    極端紫外光生成システム。
  2. 前記レーザ光集光システムは、
    前記パルスレーザ光の進行方向を規定するための反射ミラーを含むレーザ光進行方向コントローラと
    前記パルスレーザ光を集光させるための反射ミラーを含むレーザ光集光ユニットと、
    を備え、
    前記レーザ光進行方向コントローラは、前記レーザ光集光ユニットの上流側に配置される請求項記載の極端紫外光生成システム。
  3. 前記アクチュエータは、
    前記レーザ光進行方向コントローラに接続されるミラーアクチュエータと、
    前記レーザ光集光ユニットに接続されるユニットアクチュエータと、
    を含み、
    前記ミラーアクチュエータの応答速度は、前記ユニットアクチュエータの応答速度よりも高速である
    請求項記載の極端紫外光生成システム。
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