JPWO2017154528A1 - 極端紫外光生成装置 - Google Patents

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Abstract

極端紫外光生成装置は、外部装置からの指令に基づいて極端紫外光の生成位置を移動させる極端紫外光生成装置であって、内部に供給されたターゲットに対してレーザ光が照射されることでターゲットから極端紫外光が生成されるチャンバと、ターゲットを出力しチャンバ内に供給するターゲット供給器と、チャンバ内に供給されたターゲットにレーザ光を集光する集光ミラーと、ターゲット供給器の位置を調整するステージと、集光ミラーの位置を調整するマニピュレータと、極端紫外光の生成中に生成位置を移動させる際、ステージ、マニピュレータ、及び、ターゲットに対するレーザ光の照射タイミングのうちの少なくとも1つをフィードフォワード方式で制御可能に構成された制御部と、を備える。

Description

本開示は、極端紫外光生成装置に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、20nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成する極端紫外(EUV)光生成装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲットにレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
特開2013−12465号公報 特開2011−210704号公報
概要
本開示の1つの観点に係る極端紫外光生成装置は、外部装置からの指令に基づいて極端紫外光の生成位置を移動させる極端紫外光生成装置であって、内部に供給されたターゲットに対してレーザ光が照射されることでターゲットから極端紫外光が生成されるチャンバと、ターゲットを出力しチャンバ内に供給するターゲット供給器と、チャンバ内に供給されたターゲットにレーザ光を集光する集光ミラーと、ターゲット供給器の位置を調整するステージと、集光ミラーの位置を調整するマニピュレータと、極端紫外光の生成中に生成位置を移動させる際、ステージ、マニピュレータ、及び、ターゲットに対するレーザ光の照射タイミングのうちの少なくとも1つをフィードフォワード方式で制御可能に構成された制御部と、を備える。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、比較例のEUV光生成装置の構成を説明するための図を示す。 図2は、図1に示された照明部及び検出部の配置を説明するための図を示す。 図3は、EUV光の生成位置を移動させる際に、図2に示されるように配置されたターゲット検出センサを備えるEUV光生成装置によってパルスレーザ光の照射タイミングを変更するために変更される遅延時間を説明するための図を示す。 図4は、第1実施形態のEUV光生成装置の構成を説明するための図を示す。 図5は、図4に示されたEUV光センサの配置を説明するための図を示す。 図6は、図5に示されたEUV光センサの配置をX軸方向の逆方向から視た図を示す。 図7は、EUV光移動処理の概略を説明するためのフローチャートを示す。 図8は、第1実施形態に係る制御部によって実行されるEUV光移動処理のフローチャートを示す。 図9は、第2実施形態のEUV光生成装置の構成を説明するための図を示す。 図10は、図9に示された第1及び第2画像センサの構成を説明するための図を示す。 図11は、図10に示された第1画像センサに含まれる撮像部によって取得された画像を説明するための図を示す。 図12は、図10に示された第2画像センサに含まれる撮像部によって取得された画像を説明するための図を示す。 図13は、図10に示された第2画像センサに含まれる撮像部によって取得された画像を説明するための図を示す。 図14は、第2実施形態に係る制御部によって実行されるEUV光移動処理のフローチャートを示す。 図15は、第3実施形態のEUV光生成装置の構成を説明するための図を示す。 図16は、図15に示された複数の第1画像センサの構成を説明するための図を示す。 図17は、図16に示された第1画像センサに含まれる撮像部によって取得された画像を説明するための図を示す。 図18は、図16に示された第1画像センサに含まれる撮像部によって取得された画像を説明するための図を示す。 図19は、第4実施形態に係る制御部によって実行されるEUV光移動処理のフローチャートを示す。 図20は、第5実施形態に係るEUV光生成装置の構成を説明するための図を示す。 図21は、第5実施形態に係る制御部によって実行されるEUV光移動処理のEUV光重心制御の流れを説明するための図を示す。
実施形態
<内容>
1.用語の説明
2.課題
2.1 比較例の構成
2.2 比較例の動作
2.3 課題
3.第1実施形態
3.1 構成
3.2 動作
3.3 作用効果
4.第2実施形態
4.1 構成
4.2 動作
4.3 作用効果
5.第3実施形態
5.1 構成
5.2 動作
5.3 作用効果
6.第4実施形態
7.第5実施形態
7.1 構成
7.2 動作
7.3 作用効果
8.その他
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
[1.用語の説明]
「ターゲット」は、チャンバ内に導入されたレーザ光の被照射物である。レーザ光が照射されたターゲットは、プラズマ化してEUV光を含む光を放射する。
「プラズマ生成領域」は、チャンバ内の所定領域である。プラズマ生成領域は、チャンバ内に出力されたターゲットに対してレーザ光が照射され、ターゲットがプラズマ化される領域である。
「ターゲット軌道」は、チャンバ内に出力されたターゲットが進行する経路である。ターゲット軌道は、プラズマ生成領域において、チャンバ内に導入されたレーザ光の光路と交差する。
「光路軸」は、レーザ光の進行方向に沿ってレーザ光のビーム断面の中心を通る軸である。
「光路」は、レーザ光が通る経路である。光路には、光路軸が含まれる。
「Z軸方向」は、チャンバ内に導入されたレーザ光がプラズマ生成領域に向かって進行する際の当該レーザ光の進行方向である。Z軸方向は、EUV光生成装置がEUV光を出力する方向と略同一であってもよい。
「Y軸方向」は、ターゲット供給器がチャンバ内にターゲットを出力する方向の逆方向である。Y軸方向は、X軸方向及びZ軸方向に垂直な方向である。
「X軸方向」は、Y軸方向及びZ軸方向に垂直な方向である。
[2.課題]
図1乃至図3を用いて、比較例のEUV光生成装置1について説明する。
比較例のEUV光生成装置1は、LPP方式のEUV光生成装置である。EUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられる。
EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11ともいう。
EUV光生成装置1は、レーザ装置3から出力された少なくとも1つのパルスレーザ光31をターゲット27に照射することによって、ターゲット27のプラズマ275を生成する。生成されたプラズマ275は、放射光276を放射する。放射光276は、EUV光277の他、様々な波長の光を含む。EUV光生成装置1は、放射光276に含まれるEUV光277を捕集して、露光装置9に出力する。
このようにして、EUV光生成装置1は、EUV光277を生成し得る。
なお、1つのターゲット27には、複数のパルスレーザ光31が照射されてもよい。この場合、レーザ装置3は、異なる波長のパルスレーザ光31を出力する複数のレーザ装置3から構成される。EUV光生成装置1は、複数のレーザ装置3からそれぞれ出力された複数のパルスレーザ光31が1つのターゲット27を照射するよう、複数のパルスレーザ光31のそれぞれの出力タイミングを制御する。
[2.1 比較例の構成]
図1は、比較例のEUV光生成装置1の構成を説明するための図を示す。図2は、図1に示された照明部410及び検出部420の配置を説明するための図を示す。
比較例のEUV光生成装置1は、チャンバ2と、レーザ光集光光学系22と、EUV光集光光学系23と、接続部24と、レーザ光伝送光学系33とを備える。加えて、比較例のEUV光生成装置1は、ターゲット供給器25と、ステージ26と、ターゲット回収器28と、ターゲット検出センサ41と、制御部8とを備える。
チャンバ2は、内部に供給されたターゲット27にパルスレーザ光31が照射されることで、ターゲット27からプラズマ275が生成され、EUV光277が生成される容器である。
チャンバ2の壁211は、チャンバ2の内部空間を形成し、チャンバ2の内部空間を外界から隔絶する。
壁211には、パルスレーザ光31をチャンバ2内に導入するためのウインドウ215が設けられている。
また、チャンバ2は、チャンバ2内にターゲット27を供給するためのターゲット供給路212を含む。
レーザ光伝送光学系33は、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31を、ウインドウ215を介してチャンバ2内に導入する光学系である。
レーザ光伝送光学系33は、チャンバ2の外部に配置される。
レーザ光伝送光学系33は、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31の光路上であって、レーザ装置3とウインドウ215との間に配置される。
レーザ光伝送光学系33は、高反射ミラー331と、高反射ミラー332とを含む。
高反射ミラー331及び332のそれぞれは、それらの位置及び姿勢の少なくとも1つを調整する不図示のステージに搭載される。高反射ミラー331及び332を搭載するステージの動作は、制御部8によって制御される。
レーザ光集光光学系22は、ウインドウ215を介してチャンバ2内に導入されたパルスレーザ光31を、プラズマ生成領域R1に集光する光学系である。
レーザ光集光光学系22は、チャンバ2の内部に配置される。
レーザ光集光光学系22は、ウインドウ215を透過したパルスレーザ光31の光路上であって、ウインドウ215とプラズマ生成領域R1との間に配置される。
レーザ光集光光学系22は、レーザ光集光ミラー221と、マニピュレータ224とを含む。
レーザ光集光ミラー221は、ウインドウ215を透過したパルスレーザ光31を、プラズマ生成領域R1に向けて反射する。レーザ光集光ミラー221は、反射されたパルスレーザ光31を、プラズマ生成領域R1に集光する。
レーザ光集光ミラー221は、マニピュレータ224に搭載される。
レーザ光集光ミラー221は、軸外放物面ミラー222及び平面ミラー223を用いて構成される。
マニピュレータ224は、レーザ光集光ミラー221の位置を調整する機構である。マニピュレータ224は、X軸及びY軸の少なくとも1つに沿った方向において、レーザ光集光ミラー221を移動させる機構である。
マニピュレータ224は、プラズマ生成領域R1においてパルスレーザ光31がターゲット27に照射されるよう、レーザ光集光ミラー221の位置を調整する機構である。
マニピュレータ224の駆動は、制御部8によって制御される。
マニピュレータ224は、レーザ光集光ミラー221の位置だけでなくその姿勢を調整してもよい。マニピュレータ224は、X軸及びY軸に加えてZ軸に沿った方向において、レーザ光集光ミラー221を移動させる機構であってもよい。
EUV光集光光学系23は、放射光276に含まれるEUV光277を捕集し、中間集光点IFに集光する光学系である。
EUV光集光光学系23は、チャンバ2の内部に配置される。
EUV光集光光学系23は、EUV光集光ミラー231を含む。
EUV光集光ミラー231は、プラズマ生成領域R1においてプラズマ275から放射された放射光276のうちから選択的にEUV光277を反射する。EUV光集光ミラー231は、選択的に反射されたEUV光277を、接続部24内に位置する中間集光点IFに集光する。
EUV光集光ミラー231の反射面は、例えば、モリブデン及びシリコンが交互に積層された多層反射膜によって形成される。
EUV光集光ミラー231の反射面は、例えば、第1及び第2焦点を有する回転楕円面の一部で形成される。
EUV光集光ミラー231は、第1焦点がプラズマ生成領域R1に位置し、第2焦点が中間集光点IFに位置するように配置される。
EUV光集光ミラー231の中央部には、貫通孔232が形成される。
貫通孔232は、レーザ光集光ミラー221で反射されたパルスレーザ光31をプラズマ生成領域R1に向けて通過させるための孔である。
接続部24は、チャンバ2と露光装置9との接続部である。
接続部24は、中間集光点IFに集光されたEUV光277を露光装置9に出力するための不図示のゲートバルブを含む。接続部24に含まれるゲートバルブは、チャンバ2の内部と露光装置9の内部とを気密的に連通又は隔絶させる。
接続部24の内部には、壁241が設けられる。壁241には、アパーチャ242が形成される。アパーチャ242は、中間集光点IFに位置するように形成される。
ターゲット供給器25は、チャンバ2内に供給されるターゲット27を溶融させ、ドロップレットの形態で、プラズマ生成領域R1に向けて出力する機器である。ターゲット供給器25は、いわゆるコンティニュアスジェット方式でターゲット27を出力する機器である。
ターゲット供給器25によって供給されるターゲット27は、金属材料で形成される。ターゲット27を形成する金属材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含む材料である。好適には、ターゲット27を形成する金属材料は、スズである。
ターゲット供給器25は、ステージ26に搭載される。
ターゲット供給器25は、タンク251、ノズル252、ヒータ253、圧力調節器254及びピエゾ素子255を用いて構成される。
ターゲット供給器25の動作は、制御部8によって制御される。
ステージ26は、ターゲット供給器25の位置を調整する機構である。ステージ26は、X軸及びZ軸の少なくとも1つに沿った方向において、ターゲット供給器25の移動させる機構である。
ステージ26は、ターゲット供給器25から出力されたターゲット27がプラズマ生成領域R1に供給されるよう、ターゲット供給器25の位置を調整する機構である。
ステージ26の駆動は、制御部8によって制御される。
ターゲット回収器28は、チャンバ2内に出力されたターゲット27のうち、パルスレーザ光31が照射されなかったターゲット27を回収する機器である。
ターゲット回収器28は、ターゲット軌道Qの延長線上にあるチャンバ2の壁211に設けられる。
ターゲット検出センサ41は、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27を検出するセンサである。
ターゲット検出領域R2は、チャンバ2内の所定領域であって、ターゲット供給器25とプラズマ生成領域R1との間にあるターゲット軌道Q上の所定位置に位置する領域である。すなわち、ターゲット検出領域R2は、ターゲット供給器25から出力されてからパルスレーザ光31が照射される前の間にターゲット27が通過する領域である。
ターゲット検出センサ41は、照明部410と、検出部420とを含む。
照明部410及び検出部420は、それぞれウインドウ216及びウインドウ217を介して、ターゲット供給路212の壁211に接続される。
照明部410及び検出部420は、ターゲット軌道Q上のターゲット検出領域R2を挟んで互いに対向するように配置される。
照明部410及び検出部420は、照明部410の照明光軸及び検出部420の検出光軸が、図1に示されるように、互いに略同軸でターゲット検出領域R2を通るように配置される。加えて、照明部410及び検出部420は、照明部410の照明光軸及び検出部420の検出光軸が、図2に示されるように、XY平面に略平行な平面内に含まれると共にX軸に対して所定角度θだけ傾斜するように配置される。
所定角度θは、0°以上90°未満である。所定角度θが0°である場合、照明部410及び検出部420は、照明光軸及び検出光軸が、ターゲット軌道Qに略直交するように配置される。
なお、照明部410の照明光軸とは、照明部410からターゲット検出領域R2に向けて出力された照明光の光路軸である。検出部420の検出光軸とは、照明部410からターゲット検出領域R2に向けて出力された照明光のうち、検出部420によって検出される照明光の光路軸である。
照明部410は、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27を照明するように、ターゲット検出領域R2に向けて照明光を出力する。
照明部410は、光源411及び照明光学系412を用いて構成される。
検出部420は、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27を照明するように出力された照明光の光強度を検出することで、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27を検出する。
検出部420は、光センサ421及び受光光学系422を用いて構成される。
制御部8は、外部装置である露光装置9からの各種指令に基づいて、EUV光生成システム11の各構成要素の動作を統括的に制御する。
制御部8は、レーザ装置3を制御し、レーザ装置3からのパルスレーザ光31の出力を制御する。
制御部8は、ターゲット供給器25を制御し、ターゲット供給器25からのターゲット27の出力を制御する。
制御部8は、高反射ミラー331及び332を搭載する不図示のステージを制御し、高反射ミラー331及び332のそれぞれの位置及び姿勢の少なくとも1つを制御する。
制御部8は、マニピュレータ224を制御し、レーザ光集光ミラー221の位置を制御する。
制御部8は、ステージ26を制御し、ターゲット供給器25の位置を制御する。
なお、制御部8は、プロセッサ等のハードウェアとプログラムモジュール等のソフトウェアとを組み合わせたコンピュータで構成される。制御部8に含まれるソフトウェアによる情報処理は、制御部8に含まれるハードウェアを用いて具体的に実現される。
[2.2 比較例の動作]
制御部8は、ターゲット供給器25を制御し、ターゲット供給器25からプラズマ生成領域R1に向けてターゲット27を出力させる。
具体的には、制御部8は、ターゲット供給器25のヒータ253をターゲット27の融点以上の温度まで加熱させ、ターゲット供給器25のタンク251に収容された固体のターゲット27を溶融させる。ターゲット27を形成する金属材料がスズである場合、スズの融点が232℃であることから、制御部8は、例えば250℃以上290℃以下の温度でヒータ253を加熱させる。
制御部8は、ターゲット供給器25の圧力調節器254を制御して、タンク251内のターゲット27が所定速度で連続的にノズル252から出力されるよう、タンク251内のターゲット27に所定圧力を加える。
制御部8は、ターゲット供給器25のピエゾ素子255を所定波形で振動させ、連続的に出力されたターゲット27を所定周期で分断してドロップレット状のターゲット27を形成し、ノズル252から所定周波数で出力させる。
チャンバ2内へ出力されたターゲット27は、ドロップレットの形態でターゲット軌道Q上を進行し、ターゲット検出領域R2を通過する。ターゲット検出領域R2を通過したターゲット27は、プラズマ生成領域R1に供給される。
ターゲット検出センサ41は、ターゲット27がターゲット検出領域R2を通過したタイミングを検出する。
具体的には、照明部410の光源411は、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27を照明するように、照明光学系412を介して、ターゲット検出領域R2に向けて照明光を出力する。
検出部420の光センサ421は、ターゲット検出領域R2に出力された照明光を受光光学系422を介して検出することで、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27を検出する。光センサ421で検出された照明光の光強度は、ターゲット27がターゲット検出領域R2を通過する毎に低下し得る。光センサ421は、検出された照明光の光強度の変化に応じた出力信号を生成し、制御部8に送信する。
なお、光センサ421によって検出された照明光の光強度の変化に応じた出力信号を、通過タイミング信号ともいう。
制御部8は、ターゲット検出センサ41から送信された通過タイミング信号を受信する。
制御部8は、通過タイミング信号が所定の閾値より低くなったタイミングを、ターゲット27がターゲット検出領域R2を通過したタイミングと判定する。すなわち、制御部8は、ターゲット検出センサ41の検出結果に基づいて、ターゲット27がターゲット検出領域R2を通過したタイミングを特定する。
制御部8は、通過タイミング信号が所定の閾値より低くなったタイミングで、ターゲット27がターゲット検出領域R2を通過したことを示すターゲット検出信号を生成する。
なお、ターゲット27がターゲット検出領域R2を通過したタイミングを、ターゲット検出領域R2の通過タイミングともいう。
制御部8は、ターゲット検出信号を生成したタイミングから遅延時間Tdだけ遅延したタイミングで、レーザ装置3にトリガ信号を送信する。すなわち、制御部8は、ターゲット検出領域R2の通過タイミングに遅延時間Tdを付加したタイミングで、レーザ装置3からパルスレーザ光31を出力させる。
遅延時間Tdは、パルスレーザ光31がプラズマ生成領域R1に集光されるタイミングを、ターゲット27がプラズマ生成領域R1に供給されるタイミングに略一致させるための時間である。遅延時間Tdは、EUV光277の生成位置に供給されたターゲット27にパルスレーザ光31が照射されるタイミングを規定する。したがって、EUV光277の生成位置を少なくともY軸に沿った方向に移動させる場合、制御部8は、遅延時間Tdを変更する。遅延時間Tdは、制御部8に予め記憶されている。
なお、チャンバ2内に供給されたターゲット27に対するパルスレーザ光31の照射タイミングを、単に、パルスレーザ光31の照射タイミングともいう。
レーザ装置3は、トリガ信号を受信すると、パルスレーザ光31を出力する。
レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光伝送光学系33の高反射ミラー331及び332で反射され、ウインドウ215を透過して、チャンバ2内に導入される。チャンバ2内に導入されたパルスレーザ光31は、レーザ光集光光学系22によってプラズマ生成領域R1に集光される。プラズマ生成領域R1に集光されたパルスレーザ光31は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27に照射される。
プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27は、パルスレーザ光31が照射されることによって、プラズマ化し、放射光276を放射する。放射光276に含まれるEUV光277は、EUV光集光光学系23のEUV光集光ミラー231で選択的に反射され、接続部24の中間集光点IFに集光される。中間集光点IFに集光されたEUV光277は、露光装置9に向かって出力される。
また、制御部8は、EUV光277の生成位置を移動させるための露光装置9からの指令を受信する。
制御部8は、露光装置9からの指令に基づいて、EUV光277の生成位置が移動するよう、ステージ26、マニピュレータ224及びパルスレーザ光31の照射タイミングの少なくとも1つを制御する。
具体的には、制御部8は、EUV光277の生成位置をXZ平面に略平行な平面内で移動させる場合、ステージ26を駆動させ、ターゲット供給器25の位置を移動させる。それにより、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置を移動させる。
加えて、制御部8は、マニピュレータ224を駆動させ、レーザ光集光ミラー221の位置を移動させる。それにより、制御部8は、プラズマ生成領域R1におけるパルスレーザ光31の集光位置を移動させる。
加えて、制御部8は、EUV光277の生成位置の移動前後においてターゲット27へのパルスレーザ光31の照射状態が維持されるよう、遅延時間Tdを変更してパルスレーザ光31の照射タイミングを変更する。ターゲット27へのパルスレーザ光31の照射状態が維持されることは、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係が維持されることである。これらの相対的な位置関係がずれると、パルスレーザ光31が照射されたターゲット27がレーザアブレーションによって拡散される領域が変更され、EUV光277の生成位置が所望の位置とならないことがあるためである。また、これらの相対的な位置関係がずれると、パルスレーザ光31がターゲット27に適切に照射されず、EUV光生成装置1から出力されるEUV光277の性能が劣化することがあるためである。
なお、EUV光277の性能を評価する指標は、例えば、EUV光277のパルスエネルギ又はエネルギ安定性である。EUV光277の性能が劣化するとは、例えば、EUV光生成装置1から出力されるEUV光277のパルスエネルギ又はエネルギ安定性がそれらの許容範囲から外れることである。EUV光277のエネルギ安定性とは、EUV光277のパルスエネルギのばらつきであり、例えば3σで記述される。
図3は、EUV光277の生成位置を移動させる際に、図2に示されるように配置されたターゲット検出センサ41を備えるEUV光生成装置1によってパルスレーザ光31の照射タイミングを変更するために変更される遅延時間Tdを説明するための図を示す。
図3の破線は、EUV光277の生成位置を移動させる前のターゲット27及びそのプラズマ275を示す。図3の実線は、EUV光277の生成位置を移動させた後のターゲット27及びそのプラズマ275を示す。
図3では、X軸及びY軸に沿った方向におけるEUV光277の生成位置の移動距離を、それぞれΔx及びΔyとする。EUV光277の生成位置が移動されると、プラズマ275の位置が移動される。
図3のようにEUV光277の生成位置を移動させる場合、制御部8は、遅延時間Tdを、数式1に示されるように変更することで、パルスレーザ光31の照射タイミングを変更する。
Td’は、変更後の遅延時間Tdを示す。Δtは、遅延時間Tdの変更量を示す。
遅延時間Tdの変更量Δtは、数式2に示されるように記述される。
V_DLは、チャンバ内に出力されたターゲット27の進行速度を示す。
制御部8は、数式1及び数式2を用いて遅延時間Tdを変更することで、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係を維持するように、パルスレーザ光31の照射タイミングを変更し得る。言い換えると、制御部8は、数式1及び数式2を用いて遅延時間Tdを変更することで、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係を維持して、EUV光277の生成位置を移動させ得る。
また、制御部8は、EUV光277の生成位置をZ軸に沿った方向にだけ移動させる場合、ステージ26だけを駆動させ、ターゲット供給器25の位置を移動させてもよい。パルスレーザ光31のプラズマ生成領域R1におけるレイリー長は、100μm以上1000μm以下である。このため、パルスレーザ光31の集光位置をZ軸に沿った方向に移動させることは、EUV光277の生成位置の移動には大きな影響を及ぼさない。よって、EUV光277の生成位置をZ軸に沿った方向にだけ移動させる場合、制御部8は、ステージ26だけを駆動させてもよい。
また、制御部8は、EUV光277の生成位置をY軸に沿った方向に移動させる場合、マニピュレータ224を駆動させ、レーザ光集光ミラー221の位置を移動させる。
加えて、制御部8は、数式1及び数式2を用いて遅延時間Tdを変更し、パルスレーザ光31の照射タイミングを変更する。
[2.3 課題]
EUV光生成装置1は、露光装置9からの指令に基づいて、EUV光277の生成中にその生成位置を移動させる等の露光装置9との連動動作を行うことがある。このとき、EUV光生成装置1は、出力されるEUV光277の性能を維持しながら短時間で連動動作を完了する必要がある。
露光装置9からの指令に基づいてEUV光277の生成位置を移動させる際、比較例に係る制御部8は、上述のようにステージ26及びマニピュレータ224を駆動させる。この際、比較例に係る制御部8は、EUV光277の生成位置の移動を短時間で完了させるために、EUV光277の生成位置の移動距離にかかわらず、ステージ26及びマニピュレータ224を1回の制御で駆動させる。
なお、EUV光277の生成位置の移動距離は、移動前のEUV光277の生成位置から移動後のEUV光277の生成位置までの距離である。言い換えると、EUV光277の生成位置の移動距離は、現在のEUV光277の生成位置から、露光装置9からの指令に応じたEUV光277の生成位置までの距離である。
一方、ステージ26の駆動速度とマニピュレータ224の駆動速度との間には差があることが多い。
このため、比較例のEUV光生成装置1では、ステージ26及びマニピュレータ224の駆動中に、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係がずれることがある。これらの相対的な位置関係がずれると、上述のように、EUV光277の生成位置が所望の位置とならなかったり、EUV光277の性能が劣化することがある。
それにより、比較例のEUV光生成装置1は、露光装置9からの指令に基づいてEUV光277の生成位置を移動させる途中で、EUV光277の性能劣化の検出によるエラーを発報して稼働を停止することがある。
EUV光277の性能が劣化したままEUV光生成装置1の稼働を続けると、EUV光生成装置1では、EUV光277の生成に寄与しないターゲット27であるデブリが多量に発生することがある。デブリが多量に発生すると、EUV光生成装置1では、チャンバ2内がデブリで汚染され易くなり、EUV光生成装置1の寿命が短くなることがある。加えて、デブリが多量に発生すると、EUV光277の生成効率が低下することがある。
したがって、EUV光277の性能を維持しつつ、EUV光277の生成中にその生成位置を短時間で移動させ得る技術が望まれている。
なお、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27に対してパルスレーザ光31を照射することを、シューティングともいう。
プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係がずれることを、シューティングずれともいう。
[3.第1実施形態]
図4乃至図8を用いて、第1実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第1実施形態のEUV光生成装置1は、比較例のEUV光生成装置1に対して、EUV光センサ43が追加された構成を備える。更に、第1実施形態のEUV光生成装置1は、比較例のEUV光生成装置1に対して、制御部8の機能が異なる。
第1実施形態のEUV光生成装置1の構成及び動作において、比較例のEUV光生成装置1と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[3.1 構成]
図4は、第1実施形態のEUV光生成装置1の構成を説明するための図を示す。図5は、図4に示されたEUV光センサ43の配置を説明するための図を示す。図6は、図5に示されたEUV光センサ43の配置をX軸方向の逆方向から視た図を示す。
EUV光センサ43は、プラズマ275から放射された放射光276に含まれるEUV光277のエネルギを計測するセンサである。
EUV光センサ43は、複数のEUV光センサ43から構成される。複数のEUV光センサ43は、例えばEUV光センサ43a乃至43cから構成される。
複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれは、プラズマ生成領域R1と対向するようにチャンバ2の壁211に設けられる。
複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれは、EUV光集光ミラー231によって反射されたEUV光277の光路を遮らないように配置される。
複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれは、EUV光集光ミラー231の外周縁に沿って配置される。
複数のEUVセンサ光43a乃至43cのそれぞれは、プラズマ生成領域R1においてプラズマ275が生成された際にそれらによって計測されるエネルギの差が小さくなるよう、プラズマ生成領域R1に対して等方的に配置される。
複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれは、EUV光277のエネルギを計測し、その計測値を制御部8に送信する。
複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれの動作は、制御部8によって制御される。
複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれは、EUV光277の重心位置を評価し易いような位置に配置される。
例えば、複数のEUV光センサ43a乃至43cは、図5に示されるような直角二等辺三角形の各頂点にそれぞれ配置される。図5に示された直角二等辺三角形は、その長辺の中点がプラズマ生成領域R1に位置し、その頂角がZ軸上に位置し、その2つの短辺がX軸及びY軸にそれぞれ沿うように配置された直角二等辺三角形である。
EUV光センサ43aは、図5に示された直角二等辺三角形のY軸に沿った軸上に位置する頂点に配置されたEUV光センサ43である。
EUV光センサ43bは、図5に示された直角二等辺三角形のX軸に沿った軸上に位置する頂点に配置されたEUV光センサ43である。
EUV光センサ43cは、図5に示された直角二等辺三角形のZ軸上に位置する頂点に配置されたEUV光センサ43である。
EUV光277の重心位置は、EUV光277のエネルギ分布の重心位置である。すなわち、EUV光277の重心位置は、EUV光277のエネルギ分布における加重平均の位置である。具体的には、EUV光277の重心位置は、EUV光277のエネルギを複数のEUV光センサ43a乃至43cで計測して得られた複数の計測値から算出された空間的な位置である。
EUV光277の重心位置は、ターゲット27に対するパルスレーザ光31の照射位置を反映する指標である。EUV光277の重心位置は、ターゲット27に対するパルスレーザ光31の照射条件がEUV光277の性能を満たすような条件であるかを評価する指標である。EUV光277の重心位置が所定位置となるように制御されることは、パルスレーザ光31がターゲット27に適切に照射されることを意味する。
第1実施形態に係る制御部8は、数式3の計算値を、X軸に沿った方向におけるEUV光277の重心位置を評価する指標として定義する。制御部8は、数式4の計算値を、Y軸に沿った方向におけるEUV光277の重心位置を評価する指標として定義する。
E1は、EUV光センサ43aの計測値である。E2は、EUV光センサ43bの計測値である。E3は、EUV光センサ43cの計測値である。
EUVCentroid_xは、X軸に沿った方向におけるEUV光277のエネルギ分布の偏在性を示す。EUVCentroid_xは、現在のEUV光277の重心位置のX軸座標成分についての所定位置に対する偏差を規格化した値である。この所定位置は、プラズマ生成領域R1である。EUVCentroid_yは、Y軸に沿った方向におけるEUV光277のエネルギ分布の偏在性を示す。EUVCentroid_yは、現在のEUV光277の重心位置のY軸座標成分についての所定位置に対する偏差を規格化した値である。
制御部8は、EUV光重心制御を実行可能に構成される。
EUV光重心制御とは、EUV光277の生成中に複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれの計測結果に基づいてEUV光277の重心位置が所定位置となるようマニピュレータ224をフィードバック方式で制御することである。
具体的には、制御部8は、EUV光重心制御として次のような処理を実行する機能を備える。
制御部8は、ターゲット検出信号を生成したタイミングから所定の遅延時間だけ遅延したタイミングで、複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれに第1ゲート信号を送信する。
第1ゲート信号は、EUV光277のエネルギを計測する契機を複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれに与える信号である。
複数のEUV光センサ43a乃至43cは、それぞれ第1ゲート信号を受信すると、それぞれEUV光277のエネルギを計測し、その計測値E1乃至E3を制御部8に送信する。
制御部8は、数式3及び数式4を用いて、EUV光277の重心位置を評価する。
制御部8は、数式3及び数式4の計算値から、現在のEUV光277の重心位置と所定位置との偏差を特定する。そして、制御部8は、現在のパルスレーザ光31の集光位置と所定の集光位置との偏差を特定する。そして、制御部8は、パルスレーザ光31の集光位置における偏差が無くなるようなマニピュレータ224の駆動量を決定する。制御部8は、決定された駆動量に応じてマニピュレータ224を駆動させ、パルスレーザ光31の集光位置を移動させる。
なお、EUV光重心制御において、制御部8は、マニピュレータ224の代わりに、高反射ミラー331を搭載する上述のステージ及び高反射ミラー332を搭載する上述のステージを駆動させることによって、パルスレーザ光31の集光位置を移動させてもよい。また、制御部8は、パルスレーザ光31の集光位置の移動量や移動速度に応じて、マニピュレータ224、高反射ミラー331を搭載する上述のステージ、及び、高反射ミラー332を搭載する上述のステージの何れかを駆動させてもよい。
制御部8がこのような処理を実行することにより、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係が適切な位置関係となり、EUV光277の重心位置が所定位置に制御される。すなわち、シューティングずれが抑制され得る。
第1実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、比較例のEUV光生成装置1と同様である。
[3.2 動作]
第1実施形態のEUV光生成装置1の動作について説明する。具体的には、EUV光277の生成中にその生成位置を移動させる際に、第1実施形態に係る制御部8が実行する処理について説明する。
EUV光277の生成中にその生成位置を移動させるために制御部8が実行する処理を、単に、EUV光移動処理ともいう。
図7は、EUV光移動処理の概略を説明するためのフローチャートを示す。
ステップS1において、制御部8は、EUV光277の生成位置を移動させるための露光装置9からの指令を受信する。
ステップS2において、制御部8は、EUV光重心制御の実行を停止する。
ステップS3において、制御部8は、現在のプラズマ275の位置を取得し、プラズマ275の移動距離を特定する。
現在のプラズマ275の位置は、EUV光移動処理の開始時点で制御部8が保持しているプラズマ275の位置である。現在のプラズマ275の位置は、前回のEUV光移動処理の際に露光装置9によって指令されたEUV光277の生成位置であってもよい。
EUV光277を含む放射光276はプラズマ275から放射状に放射されるため、EUV光277の生成位置は、プラズマ275の位置と相関がある。EUV光277の生成位置が移動されると、プラズマ275の位置が移動される。
そこで、制御部8は、チャンバ2内で生成されたプラズマ275の位置を、EUV光277の生成位置と推定する。そして、制御部8は、露光装置9からの指令に応じて移動されるプラズマ275の移動距離を、EUV光277の生成位置の移動距離と推定する。
プラズマ275の移動距離は、現在のプラズマ275の位置であるプラズマ現在位置と、露光装置9からの指令に応じて移動された後のプラズマ275の位置であるプラズマ目標位置との距離である。プラズマ275の移動距離は、プラズマ現在位置とプラズマ目標位置との差分値から特定される。すなわち、EUV光277の生成位置の移動距離は、プラズマ現在位置とプラズマ目標位置との差分値から特定される。
ステップS4において、制御部8は、プラズマ275の移動距離が許容値Lth以下であるか否かを判定する。
許容値Lthは、ステージ26の駆動速度及びマニピュレータ224の駆動速度に差があっても、EUV光277の性能を維持しながらEUV光277の生成位置を移動可能な距離である。許容値Lthは、プラズマ生成領域R1におけるパルスレーザ光31のスポット直径Dから特定される。許容値Lthの取り得る範囲は、(D/20)以上(D/5)以下である。許容値Lthの取り得る範囲は、例えば5μm以上30μm以下である。
制御部8は、プラズマ275の移動距離が許容値Lth以下であれば、ステップS8に移行する。一方、制御部8は、プラズマ275の移動距離が許容値Lthより大きければ、ステップS5に移行する。
ステップS5において、制御部8は、プラズマ275の位置が許容値Lthだけ移動するよう、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを制御する。
具体的には、制御部8は、ステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、許容値Lthを用いて決定する。そして、制御部8は、決定されたステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つに応じて、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを制御する。
ステップS6において、制御部8は、残余距離が許容値Lth未満となるまでプラズマ275を移動させたか否かを判定する。
残余距離は、プラズマ275の位置をプラズマ目標位置に到達させるために残りどの位の移動が必要かを示す距離である。
制御部8は、残余距離が許容値Lth未満となるまでプラズマ275を移動させていなければ、ステップS5に移行する。一方、制御部8は、残余距離が許容値Lth未満となるまでプラズマ275を移動させたならば、ステップS7に移行する。
ステップS7において、制御部8は、ステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、残余距離に応じて決定する。
ステップS8において、制御部8は、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを一度に制御する。
具体的には、制御部8は、ステップS4からステップS8に移行された場合、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを次のように制御する。
すなわち、制御部8は、ステップS3で特定されたプラズマ275の移動距離に応じて、ステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを決定する。そして、制御部8は、決定されたステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つに応じて、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを一度に制御する。
また、制御部8は、ステップS7からステップS8に移行された場合、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを次のように制御する。
すなわち、制御部8は、ステップS7で決定されたステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つに応じて、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを一度に制御する。
ステップS9において、制御部8は、EUV光重心制御の実行を再開する。その後、制御部8は、本処理を終了する。
このように、制御部8は、EUV光移動処理をフィードフォワード方式で制御する。
図8は、第1実施形態に係る制御部8によって実行されるEUV光移動処理のフローチャートを示す。
図8並びに後述する図14及び図19は、図7に示されたEUV光移動処理を各実施形態ごとで詳細に示したフローチャートである。
ステップS11において、制御部8は、EUV光277の生成位置を移動させるための露光装置9からの指令を受信する。
露光装置9からの指令には、プラズマ現在位置とプラズマ目標位置との差分値ΔP(ΔX、ΔY、ΔZ)が含まれている。すなわち、差分値ΔPは、プラズマ現在位置とプラズマ目標位置との偏差である。露光装置9からの指令は、差分値ΔPに応じてプラズマ275の位置を移動させるよう制御部8に命じる指令である。
ステップS12において、制御部8は、数式5に示されるように、プラズマ275の移動距離ΔLを計算する。すなわち、制御部8は、差分値ΔPからプラズマ275の移動距離ΔLを特定する。
ステップS13において、制御部8は、EUV光重心制御の実行を停止する。
制御部8は、EUV光重心制御の実行を停止する際、EUV光277の重心位置における制御目標値である目標重心位置(EUV−Cent_Xi、EUV−Cent_Yi)を記憶する。
ステップS14において、制御部8は、現在のシューティング条件に関する各情報を取得する。
具体的には、制御部8は、現在のプラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)、現在のステージ26の位置(X_DLS_i、Z_DLS_i)、現在のマニピュレータ224の位置(X_FU_i、Y_FU_i)、及び、現在の遅延時間Tdを取得する。加えて、制御部8は、ターゲットの進行速度V_DLを取得する。
ステップS15において、制御部8は、数式6を用いて、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lth以下であるか否かを判定する。
制御部8は、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lth以下であれば、ステップS21に移行する。一方、制御部8は、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lthより大きければ、ステップS16に移行する。
ステップS16において、制御部8は、数式7乃至数式9に示されるように、プラズマ275の位置を許容値Lthだけ移動させるためのパラメータN、dP及びkを設定する。
制御部8は、数式7の右辺を計算して得られた商をNに設定する。Nは、自然数であって、数式7の右辺を計算して得られた剰余を切り捨てた値である。Nは、プラズマ275の位置を許容値Lthずつ移動させる回数である。すわなち、Nは、プラズマ275の位置を移動距離ΔLだけ移動させるに際して、プラズマ275の位置を許容値Lthだけ移動させるような制御を、制御部8が何回実行するかを定めた数である。数式7の右辺を計算して得られた剰余は、上述の残余距離に相当する。
また、制御部8は、数式8の右辺の計算値をdP(dX、dY、dZ)に設定する。dP(dX、dY、dZ)は、制御部8の1回の制御での移動先となるプラズマ275の位置と、その移動前のプラズマ275の位置との偏差である。dP(dX、dY、dZ)を数式8のように設定することは、制御部8における1回の制御でプラズマ275の位置が許容値Lthだけ移動することを意味する。
また、制御部8は、数式9に示されるように、初期値として1をkに設定する。kは、Nに関する引数である。kは、1以上N以下の自然数である。
ステップS17において、制御部8は、数式10に示されるように、引数kがNになるまでステップS18及びS19の処理を繰り返すループ1を実行する。
ステップS18において、制御部8は、数式11乃至数式13に示されるように、ステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、数式8のdp(dX、dY、dZ)を用いて決定する。
具体的には、制御部8は、数式11に示されるように、ステージ26のX軸に沿った方向における駆動量をdXに決定し、ステージ26のZ軸に沿った方向における駆動量をdZに決定する。制御部8は、数式12に示されるように、マニピュレータ224のX軸に沿った方向における駆動量をdXに決定し、マニピュレータ224のY軸に沿った方向における駆動量をdYに決定する。制御部8は、数式13に示されるように、遅延時間Tdの変更量dtをdX及びdYを用いて決定する。
そして、制御部8は、決定されたステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つに応じて、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを一度に制御する。
具体的には、制御部8は、ステージ26の位置(X_DLS_i、Z_DLS_i)が、数式11に示された位置に移動するよう、ステージ26を駆動させる。制御部8は、マニピュレータ224の位置(X_FU_i、Y_FU_i)が、数式12に示された位置に移動するよう、マニピュレータ224を駆動させる。制御部8は、パルスレーザ光31の照射タイミングが、数式13に示された遅延時間Tdで規定されるよう、遅延時間Tdを変更する。
ステップS19において、制御部8は、数式14に示されるように、引数kをインクリメントする。
ステップS18及びS19の処理を繰り返すループ1が実行されると、プラズマ275の位置は、許容値LthずつN回移動し得る。この際、プラズマ275の位置は、プラズマ目標位置に向かって直線的に移動し得る。
但し、許容値LthずつN回移動されたプラズマ275の位置は、プラズマ目標位置には到達しないことがある。その場合、制御部8は、プラズマ275の位置を、数式7の右辺を計算して得られた剰余に相当する上述の残余距離だけ更に移動させる必要がある。
ステップS20において、制御部8は、数式15に示されるように、ΔP(ΔX、ΔY、ΔZ)を更新する。
具体的には、制御部8は、数式15に示されるように、差分値ΔP(ΔX、ΔY、ΔZ)が、ループ1を実行後のプラズマ275の位置とプラズマ目標位置との偏差となるよう、差分値ΔP(ΔX、ΔY、ΔZ)を更新する。それにより、制御部8は、ステップS21において、プラズマ275の位置を、数式7の右辺を計算して得られた剰余に相当する上述の残余距離だけ更に移動させ得る。
ステップS21において、制御部8は、数式16乃至数式18に示されるように、ステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、差分値ΔP(ΔX、ΔY、ΔZ)を用いて決定する。
具体的には、制御部8は、数式16に示されるように、ステージ26のX軸に沿った方向における駆動量をΔXに決定し、ステージ26のZ軸に沿った方向における駆動量をΔZに決定する。制御部8は、数式17に示されるように、マニピュレータ224のX軸に沿った方向における駆動量をΔXに決定し、マニピュレータ224のY軸に沿った方向における駆動量をΔYに決定する。制御部8は、数式18に示されるように、遅延時間Tdの変更量ΔtをΔX及びΔYを用いて決定する。
そして、制御部8は、決定されたステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つに応じて、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの少なくとも1つを一度に制御する。
具体的には、制御部8は、ステージ26の位置(X_DLS_i、Z_DLS_i)が、数式16に示された位置に移動するよう、ステージ26を駆動させる。制御部8は、マニピュレータ224の位置(X_FU_i、Y_FU_i)が、数式17に示された位置に移動するよう、マニピュレータ224を駆動させる。制御部8は、パルスレーザ光31の照射タイミングが、数式18に示された遅延時間Tdで規定されるよう、遅延時間Tdを変更する。
ステップS22において、制御部8は、EUV光重心制御の実行を再開する。
制御部8は、EUV光重心制御の実行を再開する際、ステップS13において記憶された目標重心位置(EUV−Cent_Xi、EUV−Cent_Yi)を、EUV光277の目標重心位置に設定する。
EUV光重心制御の実行が再開されることにより、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係が、EUV光移動処理の後に微調整される。
ステップS23において、制御部8は、数式19に示されるように、プラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)を更新する。その後、制御部8は、本処理を終了する。
第1実施形態のEUV光生成装置1の他の動作については、比較例のEUV光生成装置1と同様である。
[3.3 作用効果]
第1実施形態に係る制御部8は、EUV光277の移動距離が許容値Lth以下である場合、ステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量を、差分値ΔPを用いて決定し得る。そして、制御部8は、差分値ΔPを用いて決定された上記の各駆動量及び変更量に応じて、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングを一度に制御し得る。
このため、制御部8は、1回の制御で、EUV光277の生成中にその生成位置を、露光装置9からの指令に応じた位置に移動させ得る。この際、制御部8は、EUV光277の性能を維持しながら直線的に、EUV光277の生成位置を移動させ得る。
また、第1実施形態に係る制御部8は、EUV光277の移動距離が許容値Lthより大きい場合、ステージ26の駆動量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量を、許容値Lthを用いて決定し得る。そして、制御部8は、許容値Lthを用いて決定された上記の各駆動量及び変更量に応じて、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングを一度に制御し得る。そして、制御部8は、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングの制御を複数回繰り返し得る。
このため、制御部8は、プラズマ275の位置を許容値Lthずつ複数回移動させながら、EUV光277の生成中にその生成位置を、露光装置9からの指令に応じた位置に移動させ得る。この際、制御部8は、EUV光277の性能を維持しながら可能な限り直線的に、EUV光277の生成位置を移動させ得る。
それにより、第1実施形態のEUV光生成装置1は、露光装置9からの指令に基づいてEUV光277の生成位置を移動させる際、EUV光277の性能を維持しつつ、EUV光277の生成中にその生成位置を短時間で移動させ得る。
その結果、第1実施形態のEUV光生成装置1は、エラー発報による稼働停止、デブリ汚染による短寿命化及びEUV光277の生成効率の低下を抑制しつつ、所望性能のEUV光277を生成中にその生成位置を短時間で移動させ得る。
[4.第2実施形態]
図9乃至図14を用いて、第2実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第2実施形態のEUV光生成装置1は、第1実施形態のEUV光生成装置1に対して、第1及び第2画像センサ45及び47が追加された構成を備える。更に、第2実施形態のEUV光生成装置1は、第1実施形態のEUV光生成装置1に対して、制御部8の動作が異なる。
第2実施形態のEUV光生成装置1の構成及び動作において、第1実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[4.1 構成]
図9は、第2実施形態のEUV光生成装置1の構成を説明するための図を示す。図10は、図9に示された第1及び第2画像センサ45及び47の構成を説明するための図を示す。
第1及び第2画像センサ45及び47のそれぞれは、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置を含む領域を撮像領域とし、撮像領域の画像を取得するセンサである。
第1画像センサ45は、プラズマ生成領域R1を含む領域の画像を取得するセンサである。第1画像センサ45は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の画像を取得するセンサである。
第1画像センサ45は、プラズマ生成領域R1と対向するようにチャンバ2の壁211に設けられる。
第1画像センサ45は、図10に示されるように、照明部451と、撮像部452とを含む。
照明部451及び撮像部452は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置における少なくともY軸座標成分が、撮像部452によって取得された画像から計測可能なように配置される。
具体的には、照明部451及び撮像部452は、プラズマ生成領域R1を挟んで互いに対向するように配置される。すなわち、照明部451及び撮像部452は、照明部451の照明光軸及び撮像部452の検出光軸が、互いに略同軸でプラズマ生成領域R1を通るように配置される。加えて、照明部451及び撮像部452は、照明部451の照明光軸及び撮像部452の検出光軸が、XZ平面に略平行な平面内に含まれるように配置される。加えて、照明部451及び撮像部452は、照明部451の照明光軸及び撮像部452の検出光軸が、XY平面に略平行な平面と交差するように配置される。
なお、照明部451の照明光軸とは、照明部451からプラズマ生成領域R1に向けて出力された照明光の光路軸である。
撮像部452の検出光軸とは、照明部451からプラズマ生成領域R1に向けて出力された照明光のうち、撮像部452によって検出される照明光の光路軸である。
照明部451は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27を照明するように、プラズマ生成領域R1に向けて照明光を出力する。
照明部451は、レーザ光源又はフラッシュランプ等の輝度が高く時間幅の短いパルス光を出力する光源を用いて構成される。
照明部451の動作は、制御部8によって制御される。
撮像部452は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27を照明するように出力された照明光の画像を取得することで、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の画像を取得する。
撮像部452は、CCD(Charge-Coupled Device)等の検出素子と、IIU(Image Intensifier Unit)等のシャッタとを用いて構成される。
撮像部452は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の周囲を通過する照明光を撮像部452の検出素子に露光させて検出することで、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の影の画像を取得する。撮像部452は、取得された画像を含む信号を制御部8に送信する。
撮像部452の動作は、制御部8によって制御される。
第2画像センサ47は、プラズマ生成領域R1を含む領域の画像を取得するセンサである。第2画像センサ47は、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qの画像を取得するセンサである。第2画像センサ47は、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qを進行するターゲット27の画像を取得するセンサである。
第2画像センサ47は、プラズマ生成領域R1と対向するようにチャンバ2の壁211に設けられる。
第2画像センサ47は、図10に示されるように、照明部471と、撮像部472と、撮像部473とを含む。
照明部471と撮像部472及び473とは、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置におけるZ軸座標成分及びX軸座標成分が、撮像部472及び473によって取得された画像から計測可能なように配置される。
具体的には、照明部471と撮像部472及び473とは、照明部471の照明光軸と撮像部472及び473の各検出光軸とが、平行でない同じ方向からプラズマ生成領域R1を通るように配置される。加えて、照明部471と撮像部472及び473とは、照明部471の照明光軸と撮像部472及び473の各検出光軸とが、XZ平面に略平行な平面内に含まれるように配置される。加えて、撮像部472及び473は、撮像部472及び473の各検出光軸が、YZ平面に略平行な平面及びXY平面に略平行な平面とそれぞれ交差するように配置される。好適には、撮像部472及び473は、撮像部472及び473の各検出光軸が、YZ平面に略平行な平面及びXY平面に略平行な平面とそれぞれ略直交するように配置される。
なお、照明部471の照明光軸とは、照明部471からプラズマ生成領域R1に向けて出力された照明光の光路軸である。
撮像部472の検出光軸とは、照明部471からプラズマ生成領域R1に向けて出力され、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qを進行するターゲット27によって反射された照明光のうち、撮像部472によって検出される照明光の光路軸である。
撮像部473の検出光軸とは、照明部471からプラズマ生成領域R1に向けて出力され、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qを進行するターゲット27によって反射された照明光のうち、撮像部473によって検出される照明光の光路軸である。
また、照明部471からプラズマ生成領域R1に向けて出力され、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qを進行するターゲット27によって反射された照明光を、単に、ターゲット27からの反射光ともいう。
照明部471は、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qを進行するターゲット27を照明するように、プラズマ生成領域R1付近に向けて照明光を出力する。
照明部471は、CWレーザ等の連続光を出力する光源を用いて構成される。
照明部471の動作は、制御部8によって制御される。
なお、照明部471は、撮像部472及び473のそれぞれに対応する複数の照明部471から構成されてもよい。
撮像部472及び473は、ターゲット27からの反射光の画像を互いに異なる方向から取得することで、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qの画像を取得する。
撮像部472及び473のそれぞれは、CCD等の検出素子と、IIU等のシャッタとを用いて構成される。
撮像部472及び473のそれぞれは、ターゲット27からの反射光を各検出素子に露光させて検出することで、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qの画像を取得する。撮像部472及び473のそれぞれは、取得された画像を含む信号を制御部8に送信する。
撮像部472及び473のそれぞれの動作は、制御部8によって制御される。
第2実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、第1実施形態のEUV光生成装置1と同様である。
[4.2 動作]
第2実施形態のEUV光生成装置1の動作について説明する。
まず、図11乃至図13を用いて、第2実施形態に係る第1及び第2画像センサ45及び47とこれらの動作を制御する制御部8の処理について説明する。
図11は、図10に示された第1画像センサ45に含まれる撮像部452によって取得された画像を説明するための図を示す。図12は、図10に示された第2画像センサ47に含まれる撮像部472によって取得された画像を説明するための図を示す。図13は、図10に示された第2画像センサ47に含まれる撮像部473によって取得された画像を説明するための図を示す。
第2実施形態に係る制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の画像が適切に取得されるよう、第1画像センサ45に第2ゲート信号を送信する。制御部8は、第2ゲート信号の送信タイミングに同期して、照明部451から照明光を出力させるための制御信号を第1画像センサ45に送信する。
第2ゲート信号は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の画像を取得する契機を第1画像センサ45に与える信号である。第2ゲート信号は、その時間幅だけ撮像部452のシャッタを開いて撮像部452の検出素子を露光させ、画像を取得させる信号である。
具体的には、制御部8は、ターゲット検出信号に対応するターゲット27がプラズマ生成領域R1に到達するタイミングにシャッタが開くよう、ターゲット検出信号を生成したタイミングから所定の遅延時間だけ遅延したタイミングで第2ゲート信号を送信する。制御部8は、ターゲット検出信号に対応するターゲット27からプラズマ275が生成される前にシャッタが閉じるよう、所定の時間幅を有する第2ゲート信号を出力する。
制御部8は、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qの画像が適切に取得されるよう、第2画像センサ47に第3ゲート信号を送信する。制御部8は、予め、照明部471から照明光を出力させるための制御信号を第2画像センサ47に送信し続けている。
第3ゲート信号は、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qの画像を取得する契機を第2画像センサ47に与える信号である。第3ゲート信号は、その時間幅だけ撮像部472及び473の各シャッタを開いて撮像部472及び473の各検出素子を露光させ、画像を取得させる信号である。
具体的には、制御部8は、ターゲット検出信号に対応するターゲット27がプラズマ生成領域R1に到達するタイミングにシャッタが開くよう、ターゲット検出信号を生成したタイミングから所定の遅延時間だけ遅延したタイミングで第3ゲート信号を送信する。制御部8は、ターゲット検出信号に対応するターゲット27からプラズマ275が生成される前にシャッタが閉じるよう、所定の時間幅を有する第3ゲート信号を出力する。
第1画像センサ45は、第2ゲート信号を受信すると、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の画像を取得する。例えば、第1画像センサ45は、図11に示されるように、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置におけるY軸座標成分が計測可能な画像を取得する。
第1画像センサ45の照明部451から出力される照明光は輝度が高く時間幅の短いパルス光である。このため、第2ゲート信号の時間幅は、照明光の時間幅に応じて短かくてよい。第2ゲート信号の時間幅が短いと、撮像部452の検出素子が露光される時間は短くなる。
よって、第1画像センサ45は、図11に示されるように、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の静止画像を取得し得る。図11に示された静止画像によって、制御部8は、ある時刻にプラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置におけるY軸座標成分を計測可能である。
第1画像センサ45は、取得された画像を含む信号を制御部8に送信する。
第2画像センサ47は、第3ゲート信号を受信すると、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qの画像を取得する。例えば、第2画像センサ47の撮像部472及び473は、それぞれ図12及び図13に示されるように、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置におけるZ軸座標成分及びX軸座標成分が計測可能な画像を取得する。
第2画像センサ47の照明部471から出力される照明光は、連続光である。このため、第3ゲート信号の時間幅は、第2ゲート信号よりも比較的長くてよい。また、第3ゲート信号の時間幅は、ターゲット検出信号の生成周期より短くてよい。更に、第3ゲート信号は、ターゲット検出信号の生成タイミングに同期して複数回送信されてよい。第3ゲート信号の時間幅が第2ゲート信号よりも比較的長くターゲット検出信号の生成周期より短いと、撮像部472及び473の各検出素子が露光される時間は、撮像部452の検出素子が露光される時間より長くターゲット検出信号の生成周期より短くなる。更に、第3ゲート信号がターゲット検出信号の生成タイミングに同期して複数回送信されると、撮像部472及び473の各検出素子が露光される周期は、ターゲット検出信号の生成周期と略同一となる。
よって、第2画像センサ47は、図12及び図13に示されるように、プラズマ生成領域R1付近のターゲット軌道Qを進行する複数のターゲット27についての複数の軌跡が破線状に連なった画像を取得する。図12及び図13に示された2つの画像によって、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置におけるZ軸座標成分及びX軸座標成分を計測可能である。
第2画像センサ47は、取得された画像を含む信号を制御部8に送信する。
制御部8は、第2画像センサ47によって取得された画像を用いて、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置におけるX軸及びZ軸座標成分を計測する。そして、制御部8は、計測されたターゲット27のX軸及びZ軸に沿った方向における位置が所望の位置となるよう、ステージ26を駆動させる。
制御部8は、第1画像センサ45によって取得された画像を用いて、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置におけるY軸座標成分を計測する。そして、制御部8は、計測されたターゲット27のY軸に沿った方向における位置が所望の位置となるよう、数式1及び数式2を用いて、遅延時間Tdを変更する。
制御部8は、所望の位置に移動させたターゲット27に対してパルスレーザ光31が適切に照射されるよう、マニピュレータ224を駆動させる。
続いて、図14を用いて、第2実施形態に係る制御部8が実行するEUV光移動処理について説明する。
図14は、第2実施形態に係る制御部8によって実行されるEUV光移動処理のフローチャートを示す。
第2実施形態に係る制御部8は、EUV光移動処理を実行する際、第1及び第2画像センサ45及び47によって取得された複数の画像を用いて計測されたターゲット27の位置をプラズマ現在位置と推定することによって、プラズマ現在位置を特定する。
また、制御部8は、EUV光移動処理において、特定されたプラズマ現在位置と、露光装置9からの指令に含まれる差分値ΔPとに基づいて、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置における制御目標位置を設定する。そして、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置が、設定された制御目標位置となるよう、ステージ26を制御する。
なお、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置における制御目標位置を、単に、ターゲット27の位置における制御目標位置ともいう。
ステップS31乃至S33において、制御部8は、図8に示されたステップS11乃至13と同様の処理を実行する。
ステップS34において、制御部8は、現在のシューティング条件に関する各情報を取得する。
具体的には、制御部8は、現在のプラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)、及び、ターゲット27の位置における現在の制御目標位置(X_DL_i、Y_DL_i、Z_DL_i)を取得する。加えて、制御部8は、現在のマニピュレータ224の位置(X_FU_i、Y_FU_i)、現在の遅延時間Td、及び、ターゲットの進行速度V_DLを取得する。
この際、制御部8は、上述のように、第1及び第2画像センサ45及び47によって取得された複数の画像を用いて計測されたターゲット27の位置を、現在のプラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)と推定する。
ステップS35において、制御部8は、図8に示されたステップS15と同様に、数式6を用いて、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lth以下であるか否かを判定する。
制御部8は、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lth以下であれば、ステップS41に移行する。一方、制御部8は、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lthより大きければ、ステップS36に移行する。
ステップS36において、制御部8は、図8に示されたステップS16と同様の処理を実行する。
ステップS37において、制御部8は、図8に示されたステップS17と同様に、数式10に示されるように、引数kがNになるまでステップS38及びS39の処理を繰り返すループ2を実行する。
ステップS38において、制御部8は、数式20乃至数式22に示されるように、ターゲット27の位置における制御目標位置の変更量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、dp(dX、dY、dZ)を用いて決定する。
具体的には、制御部8は、数式20に示されるように、ターゲット27の位置における制御目標位置のX軸座標成分の変更量をdXに決定し、制御目標位置のY軸座標成分の変更量をdYに決定し、制御目標位置のZ軸座標成分の変更量をdZに決定する。制御部8は、数式21に示されるように、マニピュレータ224のX軸に沿った方向における駆動量をdXに決定し、マニピュレータ224のY軸に沿った方向における駆動量をdYに決定する。制御部8は、数式22に示されるように、遅延時間Tdの変更量dtをdX及びdYを用いて決定する。
そして、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のX軸及びZ軸に沿った方向における位置が数式20に示された制御目標位置(X_DL_i、Z_DL_i)となるよう、ステージ26を駆動させる。又は、制御部8は、決定された制御目標位置(X_DL_i、Z_DL_i)の変更量dX及びdZに応じてステージ26を駆動させる。すなわち、制御部8は、ターゲット27の位置における制御目標位置又はその変更量を決定することによって、ステージ26を駆動させる。よって、第2実施形態に係るステージ26の駆動量は、ターゲット27の位置における制御目標位置の変更量によって決定される。
制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のY軸に沿った方向における位置を数式20に示された制御目標位置とすべく、パルスレーザ光31の照射タイミングが数式22に示された遅延時間Tdで規定されるよう、遅延時間Tdを変更する。
制御部8は、マニピュレータ224の位置が、数式21に示された位置に移動するよう、マニピュレータ224を駆動させる。
なお、制御部8は、図8に示されたステップS18と同様に、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングを一度に制御する。
ステップS39及びS40において、制御部8は、図8に示されたステップS19及びS20と同様の処理を実行する。
ステップS41において、制御部8は、数式23乃至数式25に示されるように、ターゲット27の位置の制御目標位置の変更量、マニピュレータ224の駆動量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、差分値ΔP(ΔX、ΔY、ΔZ)を用いて決定する。
具体的には、制御部8は、数式23に示されるように、ターゲット27の位置における制御目標位置のX軸座標成分の変更量をΔXに決定し、制御目標位置のY軸座標成分の変更量をΔYに決定し、制御目標位置のZ軸座標成分の変更量をΔZに決定する。制御部8は、数式24に示されるように、マニピュレータ224のX軸に沿った方向における駆動量をΔXに決定し、マニピュレータ224のY軸に沿った方向における駆動量をΔYに決定する。制御部8は、数式25に示されるように、遅延時間Tdの変更量ΔtをΔX及びΔYを用いて決定する。
そして、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のX軸及びZ軸に沿った方向における位置が数式23に示された制御目標位置となるよう、決定された制御目標位置の変更量ΔX及びΔZに応じてステージ26を駆動させる。すなわち、制御部8は、ターゲット27の位置における制御目標位置の変更量を決定することによって、ステージ26の駆動量を決定する。
制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のY軸に沿った方向における位置を数式23に示された制御目標位置とすべく、パルスレーザ光31の照射タイミングが数式25に示された遅延時間Tdで規定されるよう、遅延時間Tdを変更する。
制御部8は、マニピュレータ224の位置が、数式24に示された位置に移動するよう、マニピュレータ224を駆動させる。
なお、制御部8は、図8に示されたステップS21と同様に、ステージ26、マニピュレータ224及び照射タイミングを一度に制御する。
ステップS42及びS43において、制御部8は、図8に示されたステップS22及びS23と同様の処理を実行する。その後、制御部8は、本処理を終了する。
第2実施形態のEUV光生成装置1の他の動作については、第1実施形態のEUV光生成装置1と同様である。
[4.3 作用効果]
第2実施形態に係る制御部8は、EUV光移動処理を実行する際、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置を実際に計測し、計測されたターゲット27の位置を、プラズマ現在位置と推定する。このようにして、制御部8は、EUV光移動処理の基準となるプラズマ現在位置を特定する。
このため、制御部8は、EUV光移動処理の初期において、ターゲット27にパルスレーザ光31が照射されていなくても、EUV光移動処理を実行し得る。例えば、EUV光生成装置1が、バースト運転等の、パルスレーザ光31の照射と照射停止とが頻繁に繰り返される動作で運転される場合、制御部8は、パルスレーザ光31の照射が停止中であってもEUV光移動処理を実行し得る。
それにより、制御部8は、任意のタイミングでEUV光移動処理を実行し得るため、EUV光移動処理の実行中にパルスレーザ光31の照射が開始されてもシューティングずれを抑制しつつ、EUV光277の生成位置を移動させ得る。
その結果、第2実施形態のEUV光生成装置1は、EUV光277の性能を維持しつつ、任意のタイミングでEUV光277の生成位置を短時間で移動させ得る。
なお、バースト運転とは、所定繰り返し周波数で所定期間に亘ってEUV光277を生成するバースト発光期間と、所定期間に亘ってEUV光277の生成を休止するバースト休止期間とを、一定時間繰り返すEUV光生成装置1の運転動作である。バースト発光期間ではパルスレーザ光31の照射が所定繰り返し周波数で行われるのに対し、バースト休止期間ではパルスレーザ光31の照射が停止される。
[5.第3実施形態]
図15乃至図18を用いて、第3実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第3実施形態のEUV光生成装置1は、第2実施形態のEUV光生成装置1に対して、第2画像センサ47の代りに第1画像センサ45が追加された構成を備える。すなわち、第3実施形態のEUV光生成装置1は、複数の第1画像センサ45を備える。
第3実施形態のEUV光生成装置1の構成及び動作において、第2実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[5.1 構成]
図15は、第3実施形態のEUV光生成装置1の構成を説明するための図を示す。図16は、図15に示された複数の第1画像センサ45の構成を説明するための図を示す。
第3実施形態に係る複数の第1画像センサ45のそれぞれは、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27ではなくプラズマ275の画像を取得する。
第3実施形態に係る複数の第1画像センサ45は、図16に示されるように、それぞれ撮像部453及び撮像部454を含む。第3実施形態に係る複数の第1画像センサ45は、第2実施形態に係る第1画像センサ45の照明部451を含まない。
撮像部453及び454は、プラズマ275の画像を互いに異なる方向から取得する。
撮像部453及び454のそれぞれは、第2実施形態に係る第1画像センサ45に含まれる撮像部452と同様の構成を備える。すなわち、撮像部453及び454のそれぞれは、CCD等の検出素子と、IIU等のシャッタとを用いて構成される。
撮像部453及び454は、撮像部453及び454の各検出光軸が、平行でない同じ方向からプラズマ生成領域R1を通るように配置される。加えて、撮像部453及び454は、撮像部453及び454の各検出光軸が、XZ平面に略平行な平面内に含まれるように配置される。加えて、撮像部453及び454は、撮像部453及び454の各検出光軸が、YZ平面に略平行な平面及びXY平面に略平行な平面とそれぞれ交差するように配置される。好適には、撮像部453及び454は、撮像部453及び454の各検出光軸が、YZ平面に略平行な平面及びXY平面に略平行な平面とそれぞれ略直交するように配置される。
撮像部453の検出光軸とは、プラズマ275から放射された放射光276のうち、撮像部453によって検出される放射光276の光路軸である。
撮像部454の検出光軸とは、プラズマ275から放射された放射光276のうち、撮像部454によって検出される放射光276の光路軸である。
撮像部453及び454のそれぞれは、プラズマ275から放射された放射光276を各検出素子に露光させて検出することで、プラズマ275の画像を取得する。撮像部453及び454のそれぞれは、取得された画像を含む信号を制御部8に送信する。
撮像部453及び454のそれぞれの動作は、制御部8によって制御される。
第3実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、第2実施形態のEUV光生成装置1と同様である。
[5.2 動作]
第3実施形態のEUV光生成装置1の動作について説明する。
まず、図17及び図18を用いて、第3実施形態に係る複数の第1画像センサ45とこれらの動作を制御する制御部8の処理について説明する。
図17は、図16に示された第1画像センサ45に含まれる撮像部453によって取得された画像を説明するための図を示す。図18は、図16に示された第1画像センサ45に含まれる撮像部454によって取得された画像を説明するための図を示す。
第3実施形態に係る制御部8は、プラズマ275の画像が適切に取得されるよう、複数の第1画像センサ45のそれぞれに一度に第4ゲート信号を送信する。
第4ゲート信号は、プラズマ275の画像を取得する契機を複数の第1画像センサ45のそれぞれに与える信号である。第4ゲート信号は、その時間幅だけ撮像部453及び454の各シャッタを開いて撮像部453及び454の各検出素子を露光させ、画像を取得させる信号である。
具体的には、制御部8は、ターゲット検出信号に対応するターゲット27からプラズマ275が生成されたタイミングにシャッタが開くよう、ターゲット検出信号を生成したタイミングから所定の遅延時間だけ遅延したタイミングで第4ゲート信号を送信する。制御部8は、ターゲット検出信号に対応するターゲット27から生成されたプラズマ275が発光している時間帯にシャッタが開いているよう、所定の時間幅を有する第4ゲート信号を出力する。
第3実施形態に係る複数の第1画像センサ45のそれぞれは、第4ゲート信号を受信すると、プラズマ275の画像を取得する。例えば、第1画像センサ45に含まれる撮像部453は、図17に示されるように、プラズマ275の位置におけるY軸及びZ軸座標成分が計測可能な画像を取得する。第1画像センサ45に含まれる撮像部454は、図18に示されるように、プラズマ275の位置におけるX軸及びY軸座標成分が計測可能な画像を取得する。
プラズマ275から放射される放射光276は、輝度が高く時間幅の短いパルス光である。このため、第4ゲート信号の時間幅は、放射光276の時間幅に応じて短かくてよい。第4ゲート信号の時間幅が短いと、撮像部453及び454の各検出素子が露光される時間は短くなる。
よって、複数の第1画像センサ45に含まれる撮像部453及び454は、図17及び図18に示されるように、プラズマ275の静止画像を取得し得る。図17及び図18に示された静止画像によって、制御部8は、ある時刻に生成されたプラズマ275の位置における各座標成分を計測可能である。
複数の第1画像センサ45のそれぞれは、取得された画像を含む信号を制御部8に送信する。
制御部8は、複数の第1画像センサ45によって取得された複数の画像を用いて、プラズマ275の位置における各座標成分を計測する。そして、制御部8は、計測されたプラズマ275の位置が所望の位置となるよう、ステージ26及びマニピュレータ224を駆動させると共に遅延時間Tdを変更する。
続いて、第3実施形態に係る制御部8が実行するEUV光移動処理について説明する。
第3実施形態に係る制御部8が実行するEUV光移動処理は、図14に示された第2実施形態に係る制御部8が実行するEUV光移動処理と同様である。
すなわち、第3実施形態に係る制御部8は、EUV光移動処理を実行する際、複数の第1画像センサ45によって取得された複数の画像を用いて、プラズマ現在位置を特定する。また、制御部8は、EUV光移動処理において、特定されたプラズマ現在位置と、露光装置9からの指令に含まれる差分値ΔPとに基づいて、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置における制御目標位置を設定する。そして、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置が、設定された制御目標位置となるよう、ステージ26を制御する。
但し、第3実施形態に係る制御部8は、図14のステップS34において、複数の第1画像センサ45によって取得された複数の画像を用いて計測されたプラズマ275の位置からプラズマ現在位置を直接的に特定する。
第3実施形態のEUV光生成装置1の他の動作については、第2実施形態のEUV光生成装置1と同様である。
[5.3 作用効果]
第3実施形態に係る制御部8は、EUV光移動処理を実行する際、プラズマ275の位置を直接計測することによって、EUV光移動処理の基準となるプラズマ現在位置を特定する。
それにより、第3実施形態のEUV光生成装置1は、シューティングずれを抑制しつつ、EUV光277の生成位置を更に高い精度で移動させ得る。
[6.第4実施形態]
図19を用いて、第4実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第4実施形態のEUV光生成装置1は、第1、第2又は第3実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成を備える。
但し、第4実施形態のEUV光生成装置1は、第1、第2又は第3実施形態のEUV光生成装置1に対して、EUV光移動処理に関する制御部8の動作が異なる。
第4実施形態のEUV光生成装置1の構成及び動作において、第1、第2又は第3実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成及び動作については説明を省略する。
図19は、第4実施形態に係る制御部8によって実行されるEUV光移動処理のフローチャートを示す。
第4実施形態に係る制御部8は、EUV光移動処理においてマニピュレータ224を制御する場合、マニピュレータ224の制御をEUV光重心制御の一環として実行する。すなわち、制御部8は、EUV光移動処理においてマニピュレータ224を制御する場合、EUV光重心制御を実行することによって、マニピュレータを制御する。
ステップS51及びS52において、制御部8は、図8に示されたステップS11及びS12と同様の処理を実行する。
ステップS53において、制御部8は、EUV光重心制御が実行中であるか否かを判定する。
制御部8は、EUV光重心制御が実行中であれば、ステップS55に移行する。一方、制御部8は、EUV光重心制御が実行中でなければ、ステップS54に移行する。
ステップS54において、制御部8は、EUV光重心制御を実行する。
制御部8は、EUV光重心制御を実行する際、EUV光277の目標重心位置(EUV−Cent_Xi、EUV−Cent_Yi)を記憶する。
ステップS55において、制御部8は、現在のシューティング条件に関する各情報を取得する。
具体的には、制御部8は、現在のプラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)、ターゲット27の位置における現在の制御目標位置(X_DL_i、Y_DL_i、Z_DL_i)、現在の遅延時間Td、及び、ターゲットの進行速度V_DLを取得する。
この際、制御部8は、マニピュレータ224の制御をEUV光重心制御の一環として実行するため、現在のマニピュレータ224の位置(X_FU_i、Y_FU_i)を取得する必要がない。
また、制御部8は、第1実施形態と同様に、EUV光移動処理の開始時点で制御部8が保持しているプラズマ275の位置を、現在のプラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)とする。又は、制御部8は、第2実施形態と同様に、第1及び第2画像センサ45及び47によって取得された複数の画像を用いて計測されたターゲット27の位置を、現在のプラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)と推定する。或いは、制御部8は、第3実施形態と同様に、複数の第1画像センサ45によって取得された複数の画像を用いて計測されたプラズマ275の位置を、現在のプラズマ275の位置(Xi、Yi、Zi)とする。
ステップS56において、制御部8は、図8に示されたステップS15と同様に、数式6を用いて、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lth以下であるか否かを判定する。
制御部8は、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lth以下であれば、ステップS62に移行する。一方、制御部8は、プラズマ275の移動距離ΔLが許容値Lthより大きければ、ステップS57に移行する。
ステップS57において、制御部8は、図8に示されたステップS16と同様の処理を実行する。
ステップS58において、制御部8は、図8に示されたステップS17と同様に、数式10に示されるように、引数kがNになるまでステップS59及びS60の処理を繰り返すループ3を実行する。
ステップS59において、制御部8は、数式26及び数式27に示されるように、ターゲット27の位置における制御目標位置の変更量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、dp(dX、dY、dZ)を用いて決定する。
具体的には、制御部8は、数式26に示されるように、ターゲット27の位置における制御目標位置のX軸座標成分の変更量をdXに決定し、制御目標位置のY軸座標成分の変更量をdYに決定し、制御目標位置のZ軸座標成分の変更量をdZに決定する。制御部8は、数式27に示されるように、遅延時間Tdの変更量dtをdX及びdYを用いて決定する。
そして、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のX軸及びZ軸に沿った方向における位置が数式26の制御目標位置となるよう、決定された制御目標位置又は制御目標位置の変更量dX及びdZに応じてステージ26を駆動させる。
制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のY軸に沿った方向における位置を数式26に示された制御目標位置とすべく、パルスレーザ光31の照射タイミングが数式27に示された遅延時間Tdで規定されるよう、遅延時間Tdを変更する。
なお、制御部8は、図8に示されたステップS18と同様に、ステージ26及び照射タイミングを一度に制御する。
また、制御部8は、上述のように、マニピュレータ224の制御をEUV光重心制御の一環として実行する。このため、ステップS59において、制御部8は、マニピュレータ224の駆動量を決定してマニピュレータ224を駆動させる必要がない。
プラズマ275の位置を許容値Lthずつ移動するためにターゲット27の位置における制御目標位置及び遅延時間Tdが変更されると、EUV光277の重心位置が変化する。この際、制御部8は、EUV光重心制御の実行中であるため、EUV光277の重心位置の変化を自動的に検出し、EUV光277の重心位置と目標重心位置との偏差が無くなるようマニピュレータ224を自動的に駆動させる。
一方、複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれとプラズマ275の位置との各距離が取り得る範囲は、200mm以上500mm以下である。これに対し、プラズマ275の移動距離ΔLは、1.5mm以下であり、許容値Lthは、30μm以下である。すなわち、プラズマ275の移動距離ΔL及び許容値Lthは、複数のEUV光センサ43a乃至43cのそれぞれとプラズマ275の位置との各距離よりも格段に小さい。このため、プラズマ275の位置の移動に伴って制御部8によって検出されるEUV光277の重心位置の変化は、極めて小さい。
よって、ステップS59において、制御部8は、マニピュレータ224の制御をEUV光重心制御の一環として実行する場合、EUV光277の目標重心位置を変更する必要がない。
ステップS60及びS61において、制御部8は、図8に示されたステップS19及びS20と同様の処理を実行する。
ステップS62において、制御部8は、数式28及び数式29に示されるように、ターゲット27の位置の制御目標位置の変更量及び遅延時間Tdの変更量の少なくとも1つを、差分値ΔP(ΔX、ΔY、ΔZ)を用いて決定する。
具体的には、制御部8は、数式28に示されるように、ターゲット27の位置における制御目標位置のX軸座標成分の変更量をΔXに決定し、制御目標位置のY軸座標成分の変更量をΔYに決定し、制御目標位置のZ軸座標成分の変更量をΔZに決定する。制御部8は、数式29に示されるように、遅延時間Tdの変更量ΔtをΔX及びΔYを用いて決定する。
そして、制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のX軸及びZ軸に沿った方向における位置が数式28に示された制御目標位置となるよう、決定された制御目標位置の変更量ΔX及びΔZに応じてステージ26を駆動させる。
制御部8は、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27のY軸に沿った方向における位置を数式28に示された制御目標位置とすべく、パルスレーザ光31の照射タイミングが数式29に示された遅延時間Tdで規定されるよう、遅延時間Tdを変更する。
なお、制御部8は、図8に示されたステップS21と同様に、ステージ26及び照射タイミングを一度に制御する。
また、ステップS62において、制御部8は、ステップS59と同様に、マニピュレータ224の駆動量を決定してマニピュレータ224を駆動させる必要がない。加えて、制御部8は、ステップS59と同様に、EUV光277の目標重心位置を変更する必要がない。
ステップS63において、制御部8は、図8に示されたステップS23と同様の処理を実行する。その後、制御部8は、本処理を終了する。
第4実施形態のEUV光生成装置1の他の動作については、第1、第2又は第3実施形態のEUV光生成装置1と同様である。
第4実施形態に係る制御部8は、EUV光移動処理と並列にEUV光重心制御を実行するため、プラズマ生成領域R1に供給されたターゲット27の位置とパルスレーザ光31の集光位置との相対的な位置関係を、EUV光移動処理の後に微調整しなくてよい。
それにより、第4実施形態のEUV光生成装置1は、シューティングずれを迅速に抑制しつつ、EUV光277の生成位置を移動させ得る。
[7.第5実施形態]
図8に示す第1実施形態から図14に示す第3実施形態では、EUV発光位置制御において、一旦EUV光重心制御をオフにした後でプラズマ位置の移動を行う。一方、図19に示す第4実施形態では、EUV発光位置制御において、EUV光重心制御を継続した状態でプラズマ位置の移動を行う。
上記EUV発光位置制御は、プリパルスレーザを用いたEUV光生成装置に適用してもよい。その場合、プリパルスレーザの光路上にミラー駆動部を備えたミラーホルダを配置し、プリパルスレーザ用のミラーを移動させてEUV光重心制御を行ってもよい。さらに、レーザ光集光光学系22を駆動する集光ミラー駆動部を設けて、レーザ光集光光学系22を移動させる補助制御を行ってもよい。
ミラー駆動部は、ターゲット27に照射されるプリパルスレーザの集光位置を、例えば、XY平面上において、プラズマ275が生成される領域において移動させることができるよう構成されてもよい。
ここで、プリパルスレーザ光は、ターゲット27を拡散させるためのものであるため、EUV光を生成させるためのメインパルスレーザ光と比較して出力を低くすることができる。すなわち、プリパルスレーザ光用のミラーについては、冷却機構が不要な程度に出力を調整することができるため、ミラー駆動部は、集光ミラー駆動部よりも応答速度を速くすることができる。ミラー駆動部及び集光ミラー駆動部としては、アクチュエータを用いることができる。以下の説明では、ミラー駆動部を高速アクチュエータともいう。したがって、プリパルスレーザ用のミラーのみを駆動することにより比較的高速なEUV光重心制御を行い、レーザ光集光光学系22を駆動することにより、補助制御を行うようにしてもよい。以下の説明では、比較的高速なEUV光重心制御を高速重心制御といい、高速重心制御を維持するための補助制御を重心補助制御という。本実施形態では、高速重心制御を複数回(N回)実行するごとに、重心補助制御を実行するようにしてもよい。
EUV光生成システム11がプリパルスレーザ装置を複数備える場合には、最初にターゲット27に照射されるプリパルスレーザ光についてのみ高速重心制御を行ってもよい。これは、最初にターゲット27に照射されるプリパルスレーザ光が、EUV光の重心の位置の変化に大きく影響するからである。なお、最初にターゲット27に照射されるプリパルスレーザ光以外のプリパルスレーザ光についても、その光路上にミラー駆動部を設けることにより高速重心制御を行うようにしてもよい。
[7.1 構成]
次に、プリパルスレーザ装置を2つ備えたEUV光生成装置の例について、図20及び図21を参照して説明する。なお、以下の説明では、上記の各実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。なお、以下の説明では、上記の各実施形態と同様の一部構成について図示および説明を省略する。
図20は、本発明の第5実施形態に係るEUV光生成装置の構成を示す図である。以下の説明では、ターゲットの滴下方向をY軸方向とするXYZ直交座標系を用いる。
図20に示すように、EUV光生成システム11のレーザ装置3は、メインパルスレーザ光32を出力するメインパルスレーザ装置30、第1プリパルスレーザ装置400及び第2プリパルスレーザ装置410を備えてもよい。
第1プリパルスレーザ装置400は、一例で波長1.06μmかつパルス幅1ns未満のプリパルスレーザ光L1を照射するレーザ光源である。
第2プリパルスレーザ装置410は、一例で第1プリパルスレーザ装置400と同波長かつパルス幅1ns以上のプリパルスレーザ光L2を照射するレーザ光源である。
第1プリパルスレーザ装置400から照射されたプリパルスレーザ光L1は、高反射ミラー402及び404によって順次反射されてプリパルスビームコンバイナ418を透過してもよい。プリパルスビームコンバイナ418を透過したプリパルスレーザ光L1は、ビームコンバイナ422及び高反射ミラー424により順次反射されてもよい。そして、プリパルスレーザ光L1は、レーザ光集光光学系22に入射するようにしてもよい。レーザ光集光光学系22に入射したプリパルスレーザ光L1は、軸外放物面(Off-Axis Parabolic)ミラー222及び高反射ミラー223によって順次反射されてターゲット27に照射されてもよい。これにより、小さな液滴が空間に分散した状態の2次ターゲットが生成される。
高反射ミラー404は、ミラーホルダ406に取り付けられていてもよい、ミラーホルダ406は、高反射ミラー404を移動させたり、高反射ミラー404の角度を調整するためのミラー駆動部を備えていてもよい。ミラー駆動部としては、アクチュエータを用いてもよい。
第2プリパルスレーザ装置410から照射されたプリパルスレーザ光L2は、高反射ミラー412、414及び416とプリパルスビームコンバイナ418によって順次反射されてもよい。このプリパルスレーザ光L2は、ビームコンバイナ422及び高反射ミラー424により順次反射されてレーザ光集光光学系22に入射するようにしてもよい。レーザ光集光光学系22に入射したプリパルスレーザ光L2は、軸外放物面ミラー222及び高反射ミラー223によって順次反射されて2次ターゲットに照射されてもよい。これにより、2次ターゲットと比較して微粒子がより均一に空間に分散した3次ターゲットが生成される。
メインパルスレーザ装置30は、プリパルスレーザ光L2によって生成された3次ターゲットにメインパルスレーザ光32を照射する。これにより、EUV光が生成される。
プリパルスビームコンバイナ418は、プリパルスビームコンバイナ418を透過したプリパルスレーザ光L1の光路と、プリパルスビームコンバイナ418によって反射されたプリパルスレーザ光L2との光路が略一致するように配置されてもよい。
プリパルスビームコンバイナ418は、レーザ光を透過する部材で構成されていてもよい。プリパルスビームコンバイナ418のプリパルスレーザ光L1が入射する面及びプリパルスレーザ光L1が出射する面には、プリパルスレーザ光L1を高透過する性質を有する膜がコーティングされていてもよい。プリパルスビームコンバイナ461のプリパルスレーザ光L2が入射する面には、プリパルスレーザ光L2を高反射する膜がコーティングされていてもよい。ここで、高透過とは、比較的高い透過率で透過することをいい、高反射とは、比較的高い反射率で反射することをいう。
プリパルスビームコンバイナ418のプリパルスレーザ光L1が出射し、プリパルスレーザ光L2が反射される表面418Aにおいて、プリパルスレーザ光L1及びL2の偏光方向が互いに直交又は非平行となるように構成されてもよい。その場合、プリパルスビームコンバイナ418は、偏光ビームスプリッタを含む構成としてもよい。
ビームコンバイナ422は、プリパルスビームコンバイナ418によって光路が略一致したプリパルスレーザ光L1及びプリパルスレーザ光L2の光路と、メインパルスレーザ光32の光路とが略一致するように配置されてもよい。ビームコンバイナ422はプリパルスレーザ光L1及びL2の波長を高反射し、メインパルスレーザ光32の波長を高透過するダイクロイックミラーであってもよい。
上記のように、プリパルスレーザ光L1は、ドロップレット状のターゲット27に照射され、プリパルスレーザ光L2は、ターゲット27が拡散された2次ターゲットに照射される。このとき、ドロップレット状のターゲット27の径は、2次ターゲットの拡散領域の大きさよりも小さい。よって、プリパルスレーザ光L1がターゲット27に照射されるときのビーム径は、プリパルスレーザ光L2が2次ターゲットに照射されるときのビーム径よりも小さくてもよい。
また、メインパルスレーザ光32は、微粒子があまり拡散しないタイミングで3次ターゲットに照射されるようにしてもよい。この場合、プリパルスレーザ光L2が2次ターゲットに照射されるときのビーム径は、メインパルスレーザ光32が3次ターゲットに照射されるときのビーム径と略等しいか、又は大きくてもよい。
制御部8は、EUV光センサ43の出力に基づき検出されたEUV光の重心の位置の値が所定範囲になるようにミラーホルダ406のアクチュエータを制御してもよい。制御部8は、ミラーホルダ406のアクチュエータの振り角の平均と、ミラーホルダ406のアクチュエータの振り角の目標値との偏差を解消するように、集光ミラー駆動部を調整してもよい。以下、集光ミラー駆動部を、FU(Focus Unit)アクチュエータ250という。なお、FUアクチュエータ250は、上記の各実施形態におけるマニピュレータ224に相当する。従って、集光ミラー駆動部はマニピュレータ224の一態様である。
高反射ミラー404は、冷却が不要な程度の比較的出力が低いプリパルスレーザ光L1の反射に用いられるため、荷重が小さく共振周波数が高くてもよい。共振周波数は、例えば、1kHz以上10kHz以下としてもよい。また、ターゲット供給器25からチャンバ2に供給されたドロップレット状のターゲット27の径は、一例で1μm〜数十μmである。よって、高反射ミラー404の駆動に用いられるアクチュエータは、プラズマ275が生成される領域でプリパルスレーザ光L1の照射位置を、XY平面上において、ドロップレットの径に相当する距離、例えば、数十μm移動させることができればよい。このため、高反射ミラー404の駆動に用いられるアクチュエータの応答速度は、一例で0.5ms以上10ms以下でもよく、1ms以上3ms以下でもよい。
一方、レーザ集光光学系22は数十kWに達する高出力COレーザを受光するためミラー冷却構造の重量が大きくなる。また、プリパルスレーザ光L1によって拡散された2次ターゲット及びプリパルスレーザ光L2によって拡散された3次ターゲットの径は数百μmである。よって、FUアクチュエータ250は、レーザ光照射位置を、XY平面上において、数百μm〜数mm移動させることができればよい。このため、FUアクチュエータ250の応答速度は約100ms程度となる。
制御部8は、ミラーホルダ406のアクチュエータとFUアクチュエータ250の応答速度の関係に応じて、高速重心制御及び重心補助制御の実行頻度を変えてもよい。
[7.2 動作]
図21は、第5実施形態に係る制御部によって実行されるEUV光移動処理におけるEUV光重心制御の流れを示すブロック図である。
図21に示すように第5実施形態に係るEUV光重心制御は、ループAとループBとを含むブロック図で表現され、いずれも制御部8が実行する。
制御部8は、ループBよりも高い頻度でループAを実行する。ループA及びループBの実行頻度は、例えば、FUアクチュエータ250及びミラーホルダ406のアクチュエータの応答速度、又はこの応答速度の比に基づいて決定してもよい。制御部8は、高速重心制御を複数回(N回)実行するごとに重心補助制御を1回実行するようにしてもよい。ここで、N=10〜200としてもよいし、N=100としてもよい。
以下に、ループA及びBの詳細について説明する。
ループAでは、制御部8は、高反射ミラー404を駆動することによりEUV光の重心位置を制御する。ループAは、高速重心制御の動作を含む。
図21のA−(i)において、制御部8は、EUV光センサ43によるEUV光の重心位置の計測値と、EUV光の重心位置の目標値の偏差に基づいて、ドロップレット状のターゲット27とレーザ光の相対位置関係を演算してもよい。そして、制御部8は、EUV光の重心位置が所定の値となる方向となるミラーホルダ406のアクチュエータの振り角を演算してもよい。ここで、EUV光の重心位置の目標値は、メインパルスレーザ光32の照射される範囲内に3次ターゲットが拡散した領域が含まれるか、略一致するように設定されてもよい。
図21のA−(ii)において、制御部8は、ミラーホルダ406のアクチュエータを制御して、高反射ミラー404の振り角が、制御部8が演算した振り角となる方向に移動させてもよい。
図21のA−(iii)において、制御部8は、ターゲット27に対するプリパルスレーザ光L1及びL2並びにメインパルスレーザ光32の照射、すなわち、シューティングを行ってもよい。
制御部8は、ターゲット検出センサ41によるターゲット27の検出信号に対して所定時間t遅延させたゲート信号をEUV光センサ43に出力してもよい。EUV光センサ43は、制御部8より受信したゲート信号に従って、所望のEUVパルス光を検出してもよい。ここで、所定時間tは、例えば、ターゲット27の検出からEUV光の生成に要する時間に基づいて実験的に求めてもよい。制御部8は、[数3]及び[数4]のEUV光の重心位置の計算式に従って、EUV光の重心位置の計算をしてもよい。これにより、ミラーホルダ406のアクチュエータの振り角を変更したことによるドロップレットとレーザ光の相対位置関係の変化した結果を、EUV光の重心位置として検出してもよい。
ループBでは、制御部8は、ミラーホルダ406のアクチュエータの制御範囲を維持するように、FUアクチュエータ250の位置制御を行ってもよい。ループBは、重心補助制御の動作を含む。
図21のB−(i)において、制御部8は、ミラーホルダ406のアクチュエータの振り角の目標値と、現在値を検出してもよい。制御部8は、ミラーホルダ406のアクチュエータの振り角の目標値と現在値との偏差を解消するようにFUアクチュエータ250の移動量を演算してもよい。ここで、現在値としては、例えば、ミラーホルダ406のアクチュエータの制御量のN回分の平均値を用いてもよい。
図21のB−(ii)において、制御部8は、ミラーホルダ406のアクチュエータの振り角の目標値と現在値との偏差を解消するようにFUアクチュエータ250を駆動してもよい。FUアクチュエータ250の移動速度は、ミラーホルダ406のアクチュエータと比較して遅い。このため、FUアクチュエータ250の移動中にもループAが複数回実行されるようにしてもよい。すなわち、FUアクチュエータ250の駆動によって発生するEUV光の重心位置の偏差は複数回のループAの実行によって解消されるようにしてもよい。
[7.3 作用効果]
本実施形態によれば、ミラーホルダ406のアクチュエータの制御範囲を維持しながら広範で高速なEUV光重心制御が可能となる。これにより、EUV光重心制御を伴うEUV発光位置制御においては、EUV発光位置の移動速度を向上させることができる。
[8.その他]
上記で説明した実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用し得ることは、当業者には明らかであろう。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書、及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾語「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。
1 …EUV光生成装置
11 …EUV光生成システム
2 …チャンバ
211 …壁
212 …ターゲット供給路
215 …ウインドウ
216 …ウインドウ
217 …ウインドウ
22 …レーザ光集光光学系
221 …レーザ光集光ミラー
222 …軸外放物面ミラー
223 …平面ミラー
224 …マニピュレータ
23 …EUV光集光光学系
231 …EUV光集光ミラー
232 …貫通孔
24 …接続部
241 …壁
242 …アパーチャ
25 …ターゲット供給器
251 …タンク
252 …ノズル
253 …ヒータ
254 …圧力調節器
255 …ピエゾ素子
26 …ステージ
27 …ターゲット
275 …プラズマ
276 …放射光
277 …EUV光
28 …ターゲット回収器
3 …レーザ装置
31 …パルスレーザ光
33 …レーザ光伝送光学系
331 …高反射ミラー
332 …高反射ミラー
41 …ターゲット検出センサ
410 …照明部
411 …光源
412 …照明光学系
420 …検出部
421 …光センサ
422 …受光光学系
43 …EUV光センサ
43a …EUV光センサ
43b …EUV光センサ
43c …EUV光センサ
45 …第1画像センサ
451 …照明部
452 …撮像部
453 …撮像部
454 …撮像部
47 …第2画像センサ
471 …照明部
472 …撮像部
473 …撮像部
8 …制御部
9 …露光装置
IF …中間集光点
Q …ターゲット軌道
R1 …プラズマ生成領域
R2 …ターゲット検出領域

Claims (14)

  1. 外部装置からの指令に基づいて極端紫外光の生成位置を移動させる極端紫外光生成装置であって、
    内部に供給されたターゲットに対してレーザ光が照射されることで前記ターゲットから前記極端紫外光が生成されるチャンバと、
    前記ターゲットを出力し前記チャンバ内に供給するターゲット供給器と、
    前記チャンバ内に供給された前記ターゲットに前記レーザ光を集光する集光ミラーと、
    前記ターゲット供給器の位置を調整するステージと、
    前記集光ミラーの位置を調整するマニピュレータと、
    前記極端紫外光の生成中に前記生成位置を移動させる際、前記ステージ、前記マニピュレータ、及び、前記ターゲットに対する前記レーザ光の照射タイミングのうちの少なくとも1つをフィードフォワード方式で制御可能に構成された制御部と、
    を備える極端紫外光生成装置。
  2. 前記極端紫外光のエネルギを互いに異なる方向から計測する複数のEUV光センサを更に備え、
    前記制御部は、
    前記極端紫外光の生成中において、前記複数のEUV光センサの計測結果に基づいて算出された前記極端紫外光の重心位置が所定位置となるよう前記マニピュレータをフィードバック方式で制御するEUV光重心制御
    が実行可能に構成されている
    請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
  3. 前記制御部は、前記極端紫外光の生成中に前記生成位置を移動させる際、前記EUV光重心制御の実行を停止し、前記ステージ、前記マニピュレータ及び前記照射タイミングのうちの少なくとも1つを制御した後に、前記EUV光重心制御の実行を再開する
    請求項2に記載の極端紫外光生成装置。
  4. 前記制御部は、前記極端紫外光の生成中に前記生成位置を移動させる際に前記マニピュレータを制御する場合、前記EUV光重心制御を実行することによって前記マニピュレータを制御する
    請求項2に記載の極端紫外光生成装置。
  5. 前記ターゲット供給器から出力されてから前記レーザ光が照射される前の間に前記ターゲットが通過する前記チャンバ内の所定領域において前記ターゲットを検出するターゲット検出センサを更に備え、
    前記制御部は、
    前記ターゲット検出センサの検出結果に基づいて、前記ターゲットが前記所定領域を通過したタイミングである通過タイミングを特定し、
    前記所定領域を通過した前記ターゲットに対して前記レーザ光が照射されるよう、前記通過タイミングに遅延時間を付加したタイミングでレーザ装置から前記レーザ光を出力させ、
    前記遅延時間を変更することによって前記照射タイミングを制御する
    請求項2に記載の極端紫外光生成装置。
  6. 前記制御部は、前記極端紫外光の生成中に前記生成位置を移動させる際、
    前記指令に応じた前記生成位置の移動距離に基づいて、前記ステージの駆動量、前記マニピュレータの駆動量及び前記遅延時間の変更量のうちの少なくとも1つを決定し、
    決定された前記ステージの前記駆動量、前記マニピュレータの前記駆動量及び前記遅延時間の前記変更量のうちの少なくとも1つに応じて、前記ステージ、前記マニピュレータ及び前記照射タイミングのうちの少なくとも1つを制御する
    請求項5に記載の極端紫外光生成装置。
  7. 前記極端紫外光は、前記レーザ光が前記ターゲットに照射されることで前記ターゲットから生成されたプラズマが、前記極端紫外光を含む光を放射することによって生成され、
    前記指令には、現在の前記プラズマの位置であるプラズマ現在位置と、前記指令に応じて移動された後の前記プラズマの前記位置であるプラズマ目標位置との差分値が含まれており、
    前記制御部は、
    前記プラズマの前記位置を前記生成位置と推定し、
    前記差分値から前記移動距離を特定する
    請求項6に記載の極端紫外光生成装置。
  8. 前記制御部は、
    特定された前記移動距離が許容値以下であれば、前記ステージの前記駆動量、前記マニピュレータの前記駆動量及び前記遅延時間の前記変更量のうちの少なくとも1つを前記差分値を用いて決定し、
    特定された前記移動距離が許容値より大きければ、前記ステージの前記駆動量、前記マニピュレータの前記駆動量及び前記遅延時間の前記変更量のうちの少なくとも1つを前記許容値を用いて決定する
    請求項7に記載の極端紫外光生成装置。
  9. 前記制御部は、
    特定された前記移動距離が前記許容値以下であれば、前記ステージ、前記マニピュレータ及び前記照射タイミングのうちの少なくとも1つを1回制御し、
    特定された前記移動距離が前記許容値より大きければ、前記ステージ、前記マニピュレータ及び前記照射タイミングのうちの少なくとも1つを複数回制御する
    請求項8に記載の極端紫外光生成装置。
  10. 前記チャンバ内に供給された前記ターゲットの位置を含む領域の画像を取得する画像センサを更に備え、
    前記制御部は、
    前記画像センサによって取得された画像を用いて、前記プラズマ現在位置を特定し、
    特定された前記プラズマ現在位置と前記差分値とに基づいて、前記チャンバ内に供給された前記ターゲットの前記位置における制御目標位置を設定する
    請求項9に記載の極端紫外光生成装置。
  11. 前記制御部は、特定された前記移動距離に基づいて前記制御目標位置の変更量を決定することによって、前記ステージの前記駆動量を決定する
    請求項10に記載の極端紫外光生成装置。
  12. 前記画像センサは、
    前記チャンバ内に供給された前記ターゲットの画像を取得する第1画像センサと、
    前記チャンバ内に供給された前記ターゲットの軌道の画像を取得する第2画像センサと、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記第1及び第2画像センサによって取得された複数の前記画像を用いて、前記チャンバ内に供給された前記ターゲットの前記位置を計測し、
    計測された前記ターゲットの前記位置を前記プラズマ現在位置と推定することによって、前記プラズマ現在位置を特定する
    請求項11に記載の極端紫外光生成装置。
  13. 前記画像センサは、前記チャンバ内に供給された前記ターゲットから生成された前記プラズマの画像を互いに異なる方向から取得する複数の第1画像センサを含み、
    前記制御部は、
    前記複数の第1画像センサによって取得された複数の前記画像を用いて、前記プラズマの前記位置を計測し、
    計測された前記プラズマの前記位置から前記プラズマ現在位置を特定する
    請求項11に記載の極端紫外光生成装置。
  14. 前記チャンバ内に供給された前記ターゲットに照射され、前記ターゲットを拡散するプリパルスレーザ光の光路上に設けられ、前記プリパルスレーザ光を反射するミラーと、
    前記ミラーを駆動するミラー駆動部とを更に備え、
    前記制御部は、前記ミラー駆動部により前記ミラーを駆動して前記極端紫外光の重心位置を制御する高速重心制御と、前記マニピュレータにより前記集光ミラーを駆動して高速重心制御を維持する重心補助制御とを実行し、高速重心制御と重心補助制御の実行頻度を、前記ミラー駆動部及び前記マニピュレータの応答速度に応じて変える
    請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
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