JP2023183776A - Euv光生成システム、及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

Euv光生成システム、及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】休止期間から照射期間に移行した直後であっても、安定したEUV光を生成する。【解決手段】EUV光生成システムは、チャンバと、チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲットを供給するターゲット供給装置と、パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、レーザ光の光軸の位置と角度とのうちの一方を第1光学性能として計測するビームセンサと、第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される第1反射制御ミラーと、レーザ光がターゲットに照射されるようにレーザ装置を制御するプロセッサと、を備え、プロセッサは、レーザ光の出力を休止する休止期間中に、直前の照射期間の終了時における第1反射制御ミラーの角度Mc1bと、コールド時における第1反射制御ミラーの角度と、休止期間の開始時からの経過時間tと、第1時定数とで決まる第1減衰曲線に基づいて第1補正角度θ1bを算出し、第1反射制御ミラーの角度を第1補正角度に変更する。【選択図】図8

Description

本開示は、EUV光生成システム、及び電子デバイスの製造方法に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、10nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、波長約13nmの極端紫外(EUV:Extreme Ultraviolet)光を生成するための装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた半導体露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲットにレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLaser Produced Plasma(LPP)式の装置の開発が進んでいる。
米国特許出願公開第2018/0199422号明細書 米国特許出願公開第2006/0114958号明細書
概要
本開示の1つの観点に係るEUV光生成システムは、ターゲットにパルスレーザ光を照射してプラズマ化させることにより、EUV光を生成させるEUV光生成システムであって、チャンバと、チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲットを供給するターゲット供給装置と、パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、パルスレーザ光の光軸の位置と角度とのうちの一方を第1光学性能として計測するビームセンサと、第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される第1反射制御ミラーと、パルスレーザ光がターゲットに照射されるようにレーザ装置を制御するプロセッサと、を備え、プロセッサは、パルスレーザ光の出力を休止する休止期間中に、直前の照射期間の終了時における第1反射制御ミラーの角度と、コールド時における第1反射制御ミラーの角度と、休止期間の開始時からの経過時間と、第1時定数とで決まる第1減衰曲線に基づいて第1補正角度を算出し、第1反射制御ミラーの角度を第1補正角度に変更する。
本開示の1つの観点に係る電子デバイスの製造方法は、チャンバと、チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲットを供給するターゲット供給装置と、パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、パルスレーザ光の光軸の位置と角度とのうちの一方を第1光学性能として計測するビームセンサと、第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される第1反射制御ミラーと、パルスレーザ光がターゲットに照射されるようにレーザ装置を制御するプロセッサと、を備え、プロセッサは、パルスレーザ光の出力を休止する休止期間中に、直前の照射期間の終了時における第1反射制御ミラーの角度と、コールド時における第1反射制御ミラーの角度と、休止期間の開始時からの経過時間と、第1時定数とで決まる第1減衰曲線に基づいて第1補正角度を算出し、第1反射制御ミラーの角度を第1補正角度に変更する、EUV光生成システムによってEUV光を生成し、EUV光を露光装置に出力し、電子デバイスを製造するために、露光装置内で感光基板上にEUV光を露光すること、を含む。
本開示の1つの観点に係る電子デバイスの製造方法は、チャンバと、チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲットを供給するターゲット供給装置と、パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、パルスレーザ光の光軸の位置と角度とのうちの一方を第1光学性能として計測するビームセンサと、第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される第1反射制御ミラーと、パルスレーザ光がターゲットに照射されるようにレーザ装置を制御するプロセッサと、を備え、プロセッサは、パルスレーザ光の出力を休止する休止期間中に、直前の照射期間の終了時における第1反射制御ミラーの角度と、コールド時における第1反射制御ミラーの角度と、休止期間の開始時からの経過時間と、第1時定数とで決まる第1減衰曲線に基づいて第1補正角度を算出し、第1反射制御ミラーの角度を第1補正角度に変更する、EUV光生成システムによって生成したEUV光をマスクに照射してマスクの欠陥を検査し、検査の結果を用いてマスクを選定し、選定したマスクに形成されたパターンを感光基板上に露光転写すること、を含む。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、LPP方式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す図である。 図2は、比較例に係るEUV光生成システムの構成を示す図である。 図3は、EUV光生成装置の動作の一例を示す図である。 図4は、比較例に係る光軸制御の流れを示すフローチャートである。 図5は、比較例に係るEUV光生成システムの課題を説明する図である。 図6は、第1実施形態に係る光軸制御の流れを示すフローチャートである。 図7は、プリパルスレーザ光の休止中光軸制御の流れを示すフローチャートである。 図8は、メインパルスレーザ光の休止中光軸制御の流れを示すフローチャートである。 図9は、第1実施形態に係るEUV光生成システムの作用を説明する図である。 図10は、経過時間に対する反射制御ミラーの角度変化の一例を示すグラフである。 図11は、第2実施形態に係るEUV光生成システムの構成を示す図である。 図12は、第2実施形態に係る光軸制御の流れを示すフローチャートである。 図13は、プリパルスレーザ光の休止中光軸制御の流れを示すフローチャートである。 図14は、メインパルスレーザ光の休止中光軸制御の流れを示すフローチャートである。 図15は、第2実施形態に係るEUV光生成システムの作用を説明する図である。 図16は、EUV光生成システムに接続された露光装置の構成を概略的に示す図である。 図17は、EUV光生成システムに接続された検査装置の構成を概略的に示す図である。
実施形態
<内容>
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
1.2 動作
2.比較例に係るEUV光生成システム
2.1 構成
2.2 動作
2.3 課題
3.第1実施形態に係るEUV光生成システム
3.1 構成
3.2 動作
3.3 作用・効果
3.4 時定数の求め方
3.5 第1実施形態の変形例
4.第2実施形態に係るEUV光生成システム
4.1 構成
4.2 動作
4.3 作用・効果
5.その他
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.EUV光生成システムの全体説明
1.1 構成
図1に、LPP方式のEUV光生成システム11の構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、レーザ装置3と共に用いられる。本開示においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。EUV光生成装置1は、チャンバ2及びターゲット供給装置25を含む。チャンバ2は、密閉可能な容器である。ターゲット供給装置25は、ドロップレット状のターゲット27をチャンバ2内部に供給する。ターゲット27の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよい。
チャンバ2の壁には、貫通孔が備えられている。その貫通孔は、ウィンドウ21によって塞がれており、レーザ装置3から出力されるパルスレーザ光31がウィンドウ21を透過する。チャンバ2の内部には、回転楕円面形状の反射面を備えたEUV集光ミラー23が配置される。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有する。EUV集光ミラー23の表面には、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されている。EUV集光ミラー23は、その第1の焦点がプラズマ生成領域R1に位置し、その第2の焦点が中間集光点IFに位置するように配置されている。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が形成されており、貫通孔24をパルスレーザ光31が通過する。
EUV光生成装置1は、プロセッサ5、ターゲットセンサ4等を含む。ターゲットセンサ4は、ターゲット27の存在、軌跡、位置、及び速度のうち少なくとも1つを検出する。ターゲットセンサ4は、撮像機能を備えていてもよい。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と外部装置6の内部とを連通させる接続部29を含む。接続部29内部には、アパーチャ293が形成された壁291が設けられている。壁291は、そのアパーチャ293がEUV集光ミラー23の第2の焦点に位置するように配置されている。例えば、外部装置6は、露光装置である。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光伝送装置50と、レーザ光集光光学系60と、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28とを含む。レーザ光伝送装置50は、レーザ光の伝送状態を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備えている。
1.2 動作
図1を参照して、例示的なLPP式のEUV光生成システムの動作を説明する。レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光伝送装置50を経て、ウィンドウ21を透過してチャンバ2内に入射する。チャンバ2内に入射したパルスレーザ光31は、レーザ光経路に沿ってチャンバ2内を進み、レーザ光集光光学系60により集光されて、ターゲット27に照射される。
ターゲット供給装置25は、ターゲット27をチャンバ2内のプラズマ生成領域R1に向けて出力する。ターゲット27には、パルスレーザ光31が照射される。パルスレーザ光31が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光32が放射される。放射光32に含まれるEUV光33は、EUV集光ミラー23によって選択的に反射される。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光33は、中間集光点IFで集光され、外部装置6に出力される。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光31に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
プロセッサ5は、EUV光生成システム11全体を制御する。プロセッサ5は、ターゲットセンサ4の検出結果に基づいて、ターゲット27が出力されるタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御する。さらに、プロセッサ5は、レーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光31の進行方向、集光位置等を制御する。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
2.比較例に係るEUV光生成システム
2.1 構成
図2は、比較例に係るEUV光生成システム11の構成を示す。比較例に係るEUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット供給装置25、プロセッサ5、ターゲットセンサ4、レーザ光伝送装置50、及びレーザ光集光光学系60に加えて、ビームセンサ70を含む。
レーザ装置3は、プラズマ生成領域R1に供給された1つのターゲット27を照射するために複数のパルスレーザ光31を出力する。レーザ装置3は、この複数のパルスレーザ光31として、例えば、プリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとを、この順番で出力する。
レーザ装置3は、プリパルスレーザ光31aを出力するプリパルスレーザ装置3aと、メインパルスレーザ光31bを出力するメインパルスレーザ装置3bとを備える。プリパルスレーザ装置3aは、YAGレーザ装置、又は、Nd:YVOを用いたレーザ装置で構成されている。メインパルスレーザ装置3bは、例えば、COレーザ装置で構成されている。なお、メインパルスレーザ装置3bは、YAGレーザ装置、又は、Nd:YVOを用いたレーザ装置で構成されてもよい。
プロセッサ5は、EUV光生成プロセッサ5aと、ターゲットプロセッサ5bとを含む。EUV光生成プロセッサ5aは、レーザ装置3、レーザ光伝送装置50等を制御する。ターゲットプロセッサ5bは、ターゲット供給装置25を制御する。EUV光生成プロセッサ5a及びターゲットプロセッサ5bは、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせたコンピュータで構成されてもよい。
ターゲット供給装置25は、タンク251と、ノズル252と、ヒータ253と、圧力調節器254と、ピエゾ素子255とを含む。ヒータ253、圧力調節器254、及びピエゾ素子255は、ターゲットプロセッサ5bにより制御される。
ターゲットセンサ4は、照明部41と、検出部42とを含む。照明部41と検出部42とは、ターゲット27の軌道上に位置するターゲット検出領域R2を挟んで互いに対向するように配置されている。
照明部41は、光源41aと、照明光学系41bとで構成されている。照明部41は、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27に向けて照明光を出力する。検出部42は、光センサ42aと受光光学系42bとで構成されている。検出部42は、照明部41から出力された照明光の光強度を検出することで、ターゲット検出領域R2を通過するターゲット27を検出する。
ターゲットセンサ4の出力は、EUV光生成プロセッサ5aに入力される。EUV光生成プロセッサ5aは、プリパルスレーザ装置3aと、メインパルスレーザ装置3bとに発光トリガを出力する。
レーザ光伝送装置50は、反射制御ミラー51,52と、高反射ミラー53,54,55と、コンバイナ素子56と、ビームスプリッタ57とを含む。なお、反射制御ミラー51,52は、本開示の技術に係る「第1反射制御ミラー」に対応する。
反射制御ミラー51は、高反射ミラー511と、ステージ512とを含む。高反射ミラー511は、ステージ512に搭載されて、プリパルスレーザ装置3aから出力されたプリパルスレーザ光31aが入射する位置に配置されている。ステージ512は、高反射ミラー511の角度を変更するアクチュエータである。反射制御ミラー52は、高反射ミラー521と、ステージ522とを含む。高反射ミラー521は、ステージ522に搭載されて、メインパルスレーザ装置3bから出力されたメインパルスレーザ光31bが入射する位置に配置されている。ステージ522は、高反射ミラー521の角度を変更するアクチュエータである。ステージ512,522は、EUV光生成プロセッサ5aによって制御される。
高反射ミラー53は、反射制御ミラー51で反射されたプリパルスレーザ光31aを反射してコンバイナ素子56に入射させる位置に配置されている。高反射ミラー54,55は、反射制御ミラー52で反射されたメインパルスレーザ光31bを反射してコンバイナ素子56に入射させる位置に配置されている。
反射制御ミラー51と高反射ミラー53とは、プリパルスレーザ光31aが目標の光学性能で、レーザ光集光光学系60に入射するように配置されている。反射制御ミラー52と高反射ミラー54とは、メインパルスレーザ光31bが目標の光学性能で、レーザ光集光光学系60に入射するように配置されている。ここで、光学性能とは、光軸の位置と角度とのうちの一方である。なお、本比較例における「光学性能」は、本開示の技術に係る「第1光学性能」に対応する。
コンバイナ素子56は、プリパルスレーザ光31aを反射させ、メインパルスレーザ光31bを透過させる素子である。コンバイナ素子56は、例えば、偏光ビームコンバイナであり、偏光方向が直交するプリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとの光路を結合する。コンバイナ素子56で反射されたプリパルスレーザ光31aの光路と、コンバイナ素子56を透過したメインパルスレーザ光31bの光路とは略一致するように結合される。なお、コンバイナ素子56は、メインパルスレーザ光31bを反射させ、プリパルスレーザ光31aを透過させるように構成されていてもよい。
コンバイナ素子56により光路が結合されたプリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとは、ビームスプリッタ57に入射する。ビームスプリッタ57は、プリパルスレーザ光31a及びメインパルスレーザ光31bの一部を反射してレーザ光集光光学系60に入射させ、他の一部を透過させてビームセンサ70に入射させる。なお、ビームスプリッタ57は、プリパルスレーザ光31a及びメインパルスレーザ光31bの一部を透過させてレーザ光集光光学系60に入射させ、他の一部を反射してビームセンサ70に入射させるように構成されていてもよい。以下、説明の便宜上、プリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとを区別せずに、単にパルスレーザ光31と称することがある。
レーザ光集光光学系60は、チャンバ2の内部に配置されている。レーザ光集光光学系60は、ウィンドウ21を透過したパルスレーザ光31の光路上であって、ウィンドウ21とプラズマ生成領域R1との間に配置される。レーザ光集光光学系60は、レーザ光集光ミラー221と、マニピュレータ224とを含む。
レーザ光集光ミラー221は、ウィンドウ21を透過したパルスレーザ光31を反射して、プラズマ生成領域R1に集光する。レーザ光集光ミラー221は、マニピュレータ224に搭載されている。レーザ光集光ミラー221は、軸外放物面ミラー222と、平面ミラー223とで構成されている。ここで、軸外放物面ミラー222は凹面ミラーである。なお、軸外放物面ミラー222を凸面ミラーとし、平面ミラー223に代えて、回転楕円ミラーを用いてもよい。
マニピュレータ224は、パルスレーザ光31がターゲット27に照射されるように、レーザ光集光ミラー221の位置と姿勢とのうちの少なくとも一方を調節するステージである。マニピュレータ224は、EUV光生成プロセッサ5aによって制御される。
ビームセンサ70は、ビームスプリッタ71と、第1光軸センサ72と、第2光軸センサ73とを含む。ビームスプリッタ71は、プリパルスレーザ光31aを反射させ、メインパルスレーザ光31bを透過させる素子である。ビームスプリッタ71は、例えば、偏光ビームスプリッタであり、偏光方向が直交するプリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとの光路を分離する。ビームスプリッタ71により分離されたプリパルスレーザ光31aは第1光軸センサ72に入射し、メインパルスレーザ光31bは第2光軸センサ73に入射する。
第1光軸センサ72は、プリパルスレーザ光31aの光学性能を検出するセンサである。第2光軸センサ73は、メインパルスレーザ光31bの光学性能を検出するセンサである。第1光軸センサ72及び第2光軸センサ73の出力は、EUV光生成プロセッサ5aに入力される。
第1光軸センサ72及び第2光軸センサ73は、それぞれ、光軸の位置を検出する位置センサ、又は光軸の角度を検出する角度センサである。本比較例では、第1光軸センサ72及び第2光軸センサ73を、それぞれ位置センサとする。すなわち、本比較例では、光学性能は「光軸の位置」である。
なお、プリパルスレーザ光31aのみが伝搬する光路中にビームスプリッタを配置し、このビームスプリッタを透過又は反射したプリパルスレーザ光31aの一部が入射するように第1光軸センサ72を配置してもよい。また、メインパルスレーザ光31bのみが伝搬する光路中にビームスプリッタを配置し、このビームスプリッタを透過又は反射したメインパルスレーザ光31bの一部が入射するように第2光軸センサ73を配置してもよい。
ビームセンサ70は、パルスレーザ光31が目標の光学性能でチャンバ2に入射するように、チャンバ2に入射する直前のパルスレーザ光31の光学性能を計測する。本比較例では、ビームセンサ70は、レーザ光集光光学系60に入射する直前のパルスレーザ光31の光学性能を計測する。
2.2 動作
比較例に係るEUV光生成システム11の動作を説明する。まず、EUV光生成プロセッサ5aは、プリパルスレーザ装置3aに、プリパルスレーザ光31aのパルスエネルギ、パルス幅、パルス波形等の設定値を出力する。また、EUV光生成プロセッサ5aは、メインパルスレーザ装置3bに、メインパルスレーザ光31bのパルスエネルギ、パルス幅、パルス波形等の設定値を出力する。
ターゲットプロセッサ5bは、ターゲット供給装置25のヒータ253を制御し、タンク251内のターゲット27の材料を、その融点よりも高い温度まで加熱して融解させる。本比較例では、ターゲット27の材料はスズであり、タンク251内には溶解された液体スズが充填される。
EUV光生成装置1は、外部装置6からEUV光の生成を要求する信号を受信すると、ターゲットプロセッサ5bにドロップレット生成信号を送信する。ターゲットプロセッサ5bは、ドロップレット生成信号を受信すると、圧力調節器254を介してタンク251内の圧力が所定の圧力となるように制御する。その結果、ノズル252から一定の速度で液体スズのジェットが出力される。
ターゲットプロセッサ5bは、液体スズのジェットから所定の周波数でドロップレット状のターゲット27が生成されるように、ノズル252に固定されたピエゾ素子255に所定の波形の電圧を印加する。その結果、一定の周波数でターゲット27が生成される。
ターゲットセンサ4は、ターゲット27がターゲット検出領域R2を通過するタイミングを検出し、検出したタイミングを表す通過タイミング信号をEUV光生成プロセッサ5aに出力する。
EUV光生成プロセッサ5aは、通過タイミング信号を第1遅延時間だけ遅延させた信号を、第1発光トリガ信号としてプリパルスレーザ装置3aに出力する。プリパルスレーザ装置3aは、第1発光トリガ信号に応じて、目標のパルスエネルギ、パルス幅、及びパルス波形を有するプリパルスレーザ光31aを出力する。
プリパルスレーザ光31aは、レーザ光伝送装置50内の反射制御ミラー51、高反射ミラー53、コンバイナ素子56、及びビームスプリッタ57で反射されて、レーザ光集光光学系60に入射する。プリパルスレーザ光31aは、レーザ光集光光学系60によって集光されてターゲット27に照射される。なお、プリパルスレーザ光31aが照射されるドロップレット状のターゲット27を、1次ターゲットともいう。
プリパルスレーザ光31aの照射により1次ターゲットは破壊され、ミスト状に広がった2次ターゲットとなる。ここで、ミスト状とは、1次ターゲットがプリパルスレーザ光31aで破壊されることにより、マイクロドロップレット、クラスタ等が拡散した状態をいう。
EUV光生成プロセッサ5aは、通過タイミング信号を第2遅延時間だけ遅延させた信号を、第2発光トリガ信号としてメインパルスレーザ装置3bに出力する。メインパルスレーザ装置3bは、第2発光トリガ信号に応じて、目標のパルスエネルギ、パルス幅、及びパルス波形を有するメインパルスレーザ光31bを出力する。
メインパルスレーザ光31bは、レーザ光伝送装置50内の反射制御ミラー52、及び高反射ミラー54,55で反射され、コンバイナ素子56を透過し、ビームスプリッタ57で反射されることにより、レーザ光集光光学系60に入射する。メインパルスレーザ光31bは、レーザ光集光光学系60によって集光されて2次ターゲットとしてのターゲット27に照射される。その結果、2次ターゲットがプラズマ化して、EUV光33を含む放射光32が生成される。
ビームスプリッタ57を透過したプリパルスレーザ光31aは、ビームセンサ70に入射し、ビームスプリッタ71で反射されて第1光軸センサ72に入射する。第1光軸センサ72は、プリパルスレーザ光31aの光学性能を計測して、計測値をEUV光生成プロセッサ5aに出力する。
ビームスプリッタ57を透過したメインパルスレーザ光31bは、ビームセンサ70に入射し、ビームスプリッタ71を透過して第2光軸センサ73に入射する。第2光軸センサ73は、メインパルスレーザ光31bの光学性能を計測して、計測値をEUV光生成プロセッサ5aに出力する。
EUV光生成プロセッサ5aは、第1光軸センサ72が計測したプリパルスレーザ光31aの光学性能が目標値となるように反射制御ミラー51の角度を制御する。また、EUV光生成プロセッサ5aは、第2光軸センサ73が計測したメインパルスレーザ光31bの光学性能が目標値となるように反射制御ミラー52の角度を制御する。以下、EUV光生成プロセッサ5aによる反射制御ミラー51,52の制御を光軸制御という。なお、本比較例における「目標値」は、本開示の技術に係る「第1目標値」に対応する。
図3は、EUV光生成装置1の動作の一例を示す。図3において、グラフの縦軸はEUV光33のエネルギを表し、横軸は時間を表している。
EUV光生成装置1の動作には、EUV光33を出力する照射期間TAと、EUV光33を出力しない休止期間TBとがある。EUV光生成装置1は、照射期間TAにおいては、高い繰り返し周波数で複数のパルスのEUV光33を出力する、いわゆるバースト発光動作を行う。EUV光生成装置1は、休止期間TBにおいては、レーザ装置3からのパルスレーザ光31の出力を休止する。
例えば、外部装置6が露光装置である場合には、EUV光生成装置1は、外部装置6から供給される繰り返しパターン信号に基づいて、図3に示すように、照射期間TAと休止期間TBとを交互に繰り返す。外部装置6が検査装置である場合には、EUV光生成装置1は、外部装置6からの指令に応じて、EUV光33の照射又は休止の動作を行う。
図4は、比較例に係る光軸制御の流れを示す。まず、ステップS10で、EUV光生成プロセッサ5aは、現時点が照射期間TAであるか否かを判定する。EUV光生成プロセッサ5aは、照射期間TAであると判定した場合には、処理をステップS11に移行し、照射期間TAでないと判定した場合には、処理をステップS12に移行する。
ステップS11で、EUV光生成プロセッサ5aは、ビームセンサ70による計測値に基づいて、上述の光軸制御を行う。ステップS12で、EUV光生成プロセッサ5aは、光軸制御を停止する。ステップS11又はステップS12が終了すると、処理はステップS13に移行する。
ステップS13で、EUV光生成プロセッサ5aは、終了条件を満たすか否かを判定する。例えば、終了条件は、外部装置6からEUV光生成装置1が動作の終了指令を受けたことである。EUV光生成プロセッサ5aは、終了条件を満たさないと判定した場合には、処理をステップS10に戻す。EUV光生成プロセッサ5aは、終了条件を満たすと判定した場合には、処理を終了する。
以上の処理により、照射期間TAでは光軸制御が行われ、休止期間TBでは光軸制御が停止される。
2.3 課題
図5は、比較例に係るEUV光生成システム11の課題を説明する。説明の便宜上、図5は、プリパルスレーザ光31aの光軸制御のみを示している。メインパルスレーザ光31bの光軸制御についても同様である。
照射期間TAでは、プリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとによりレーザ光伝送装置50内の光学素子の温度が上昇し、光学素子に熱負荷変形が生じる。例えば、熱負荷変形として、光学素子に波面歪が生じる。照射期間TAでは、EUV光生成プロセッサ5aは、熱負荷変形により生じる光学性能の目標値からのずれを補正するように反射制御ミラー51,52の角度を制御する光軸制御を行う。
照射期間TAが終了して休止期間TBに移行すると、レーザ光伝送装置50内の光学素子の温度が低下し、温度が低下するにつれて熱負荷変形が戻る。例えば、温度が低下するにつれて光学素子の波面歪が減少する。しかし、休止期間TBでは、光軸制御が行われないので、反射制御ミラー51,52の角度は、照射期間TAの終了時における熱負荷変形を加味した角度で維持されている。
そして、休止期間TBが終了して照射期間TAに移行すると、照射再開直後においては、熱負荷変形が戻っているにも関わらず、反射制御ミラー51,52の角度は、直前の照射期間TAの終了時における熱負荷変形を加味した角度で維持されたままである。その結果、プリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bは、目標値からずれた光学性能でレーザ光集光光学系60に入射する。これにより、プリパルスレーザ光31aは1次ターゲットに適切に照射されず、さらに、メインパルスレーザ光31bも2次ターゲットに適切に照射されない。
したがって、比較例に係るEUV光生成システム11では、休止期間TBから照射期間TAに移行した直後には、安定したEUV光33が生成されないという課題がある。
3.第1実施形態に係るEUV光生成システム
第1実施形態に係るEUV光生成システム11について説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
3.1 構成
第1実施形態に係るEUV光生成システム11の構成は、比較例に係るEUV光生成システム11と同様の構成である。第1実施形態では、EUV光生成プロセッサ5aは、休止期間TBにおいても光軸制御を行う。以下、休止期間TBにおける光軸制御を、休止中光軸制御とも称する。
3.2 動作
第1実施形態に係るEUV光生成システム11の動作を説明する。第1実施形態に係るEUV光生成システム11の動作は、EUV光生成プロセッサ5aによる光軸制御以外については、比較例に係るEUV光生成システム11の動作と同様である。
図6は、第1実施形態に係る光軸制御の流れを示す。第1実施形態では、EUV光生成プロセッサ5aは、ステップS10において現時点が照射期間TAでないと判定した場合に、図4に示すステップS12に代えて、ステップS20及びステップS30を実行する。ステップS20で、EUV光生成プロセッサ5aは、プリパルスレーザ光31aの休止中光軸制御を行う。ステップS30で、EUV光生成プロセッサ5aは、メインパルスレーザ光31bの休止中光軸制御を行う。詳しくは後述するが、休止中光軸制御は、休止期間TBに熱負荷変形が戻ることによる光軸の変化を相殺するように反射制御ミラー51,52の角度を変更する制御である。EUV光生成プロセッサ5aは、反射制御ミラー51,52の角度を一定周期ごとに変更する。
図7は、プリパルスレーザ光31aの休止中光軸制御の流れを示す。ステップS21で、EUV光生成プロセッサ5aは、現時点が休止期間TBの開始直後であるか否かを判定する。EUV光生成プロセッサ5aは、休止期間TBの開始直後であると判定した場合には、処理をステップS22に移行し、休止期間TBの開始直後でないと判定した場合には、処理をステップS23に移行する。なお、休止期間TBの開始直後とは、休止期間TBの開始後に最初にステップS21の処理を行うときをいう。
ステップS22で、EUV光生成プロセッサ5aは、直前の照射期間TAの終了時における反射制御ミラー51の角度Mc1aを読み込む。ここで、角度Mc1aは、直前の照射期間TAの終了時にEUV光生成プロセッサ5aが反射制御ミラー51に与えた角度の指令値である。
ステップS23で、EUV光生成プロセッサ5aは、休止期間TBの開始時からの経過時間tを、図示しないタイマーから読み取る。
ステップS24で、EUV光生成プロセッサ5aは、ステップS22で読み込んだ角度Mc1aと、ステップS23で読み取った経過時間tとを下式(1)に適用することにより補正角度θ1aを算出する。
ここで、Mi1aは、コールド時における反射制御ミラー51の角度である。なお、角度Mi1aは、角度Mc1aと同様に、EUV光生成プロセッサ5aが反射制御ミラー51に与える角度の指令値である。コールド時とは、熱負荷変形が十分に戻った時点である。τ1aは、後述する方法により求められる時定数である。上式(1)は、休止期間TBにおけるプリパルスレーザ光31aの光軸の変化に対応する減衰曲線である。補正角度θ1aは、本開示の技術に係る「第1補正角度」に対応する。また、時定数τ1aは、本開示の技術に係る「第1時定数」に対応する。
ステップS25で、EUV光生成プロセッサ5aは、反射制御ミラー51の角度を補正角度θ1aに変更する。なお、EUV光生成プロセッサ5aは、補正角度θ1aを指令値として反射制御ミラー51に与えることにより、反射制御ミラー51の角度を変更する。
図8は、メインパルスレーザ光31bの休止中光軸制御の流れを示す。図8に示すステップS31~S35では、図7に示すステップS21~S25と同様の処理が行われる。
ステップS32で、EUV光生成プロセッサ5aは、直前の照射期間TAの終了時における反射制御ミラー52の角度Mc1bを読み込む。ステップS34で、EUV光生成プロセッサ5aは、ステップS32で読み込んだ角度Mc1bと、ステップS33で読み取った経過時間tとを下式(2)に適用することにより補正角度θ1bを算出する。
ここで、Mi1bは、コールド時における反射制御ミラー52の角度である。τ1bは、後述する方法により求められる時定数である。上式(2)は、休止期間TBにおけるメインパルスレーザ光31bの光軸の変化に対応する減衰曲線である。なお、補正角度θ1bは、本開示の技術に係る「第1補正角度」に対応する。また、時定数τ1bは、本開示の技術に係る「第1時定数」に対応する。
ステップS35で、EUV光生成プロセッサ5aは、反射制御ミラー52の角度を補正角度θ1bに変更する。その他の点については、上述したプリパルスレーザ光31aの光軸制御と同様である。
3.3 作用・効果
図9は、第1実施形態に係るEUV光生成システム11の作用を説明する。説明の便宜上、図9は、プリパルスレーザ光31aの光軸制御及び休止中光軸制御のみを示している。メインパルスレーザ光31bの光軸制御及び休止中光軸制御についても同様である。
比較例と同様に、照射期間TAでは、EUV光生成プロセッサ5aは、熱負荷変形により生じる光学性能の目標値からのずれを補正するように反射制御ミラー51,52の角度を制御する光軸制御を行う。
照射期間TAが終了して休止期間TBに移行すると、EUV光生成プロセッサ5aは、熱負荷変形が戻ることによる光軸の変化を相殺するように反射制御ミラー51,52の角度を変更する休止中光軸制御を行う。
そして、休止期間TBが終了して照射期間TAに移行すると照射が再開される。本実施形態では、休止期間TB中に休止中光軸制御が行われているので、照射再開直後においても、プリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bは、光学性能が目標値に維持された状態でレーザ光集光光学系60に入射する。これにより、プリパルスレーザ光31aは1次ターゲットに適切に照射され、さらに、メインパルスレーザ光31bも2次ターゲットに適切に照射される。
したがって、第1実施形態に係るEUV光生成システム11では、休止期間TBから照射期間TAに移行した直後であっても、安定したEUV光33を生成することができる。
3.4 時定数の求め方
次に、時定数τ1aの求め方について説明する。EUV光生成システム11を動作させ、熱負荷変形が飽和したときの反射制御ミラー51の角度Mc1aを求める。例えば、照射期間TAにおいて、繰り返し周波数を20kHzとし、デューティを100%として、光軸制御をしながら、プリパルスレーザ光31a及びメインパルスレーザ光31bを出力させる。照射開始から15分間経過した後、プリパルスレーザ光31a及びメインパルスレーザ光31bの出力を休止するとともに光軸制御を停止する。そして、照射期間TAの終了時における反射制御ミラー51の角度の指令値を、角度Mc1aとする。
休止中における光軸の変化を計測するために、プリパルスレーザ光31aを低デューティで出力させながら、第1光軸センサ72で光軸の位置を計測する。出力を低デューティとするのは、反射制御ミラー51に熱負荷変形を生じさせないようにするためである。例えば、繰り返し周波数を20kHzとし、デューティを2%とする。例えば、バーストパルスのオン期間を250msとし、オフ期間を12250msとすることにより、デューティを2%とする。
第1光軸センサ72による計測を、光軸の位置が変化しなくなるコールド時まで継続する。ここで、光軸の位置変化量ΔPLposと反射制御ミラー51の角度変化量ΔMposとの間には、下式(3)に示す線形関係がある。ここで、Aは係数である。
上式(3)を用いて第1光軸センサ72により計測された光軸の位置変化を反射制御ミラー51の角度に換算する。この換算により、コールド時の反射制御ミラー51の角度を算出し、算出した値を角度Mi1aとする。
次に、低デューティの出力を開始してからの経過時間tを横軸とし、反射制御ミラー51の角度Mh1aを縦軸としたグラフを作成する。角度Mh1aは、上式(3)を用いて第1光軸センサ72により計測された光軸の位置を反射制御ミラー51の角度に換算した値である。図10は、作成したグラフの一例を示す。そして、経過時間tに対する角度Mh1aの変化を、下式(4)の減衰曲線で近似する。
この近似で求まったτ1aが、時定数τ1aである。この時定数τ1a、角度Mc1a、及び角度Mi1aを用いて上式(1)が決定される。
なお、光軸の角度変化量ΔPLpoiと反射制御ミラー51の角度変化量ΔMpoiとの間には、下式(5)に示す線形関係がある。ここで、Bは係数である。
第1光軸センサ72が光軸の角度を計測する場合には、上式(5)を用いて第1光軸センサ72により計測された光軸の角度変化を反射制御ミラー51の角度に換算すればよい。
また、時定数τ1bは、時定数τ1aと同様の方法で求めることができるので、説明は省略する。
3.5 第1実施形態の変形例
次に、第1実施形態の変形例について説明する。第1実施形態では、EUV光生成プロセッサ5aは、補正角度θ1aを、上式(1)を用いて算出しているが、本変形例では、下式(6)を用いて補正角度θ1aを算出する。
ここで、τ1aiは、時定数である。iは、1からnまでの間の正の整数である。Cは、時定数τ1aiの寄与係数であって、下式(7)の関係を満たす。
本変形例では、時定数τ1aは、複数の時定数τ1aiを含む。上式(6)は、複数の時定数τ1aiで表される複数の減衰曲線を加算した関数である。
複数の時定数τ1aiの各々を求める際には、上式(4)に代えて、下式(8)の減衰曲線を用いて経過時間tと角度Mh1aとの関係を近似すればよい。
以上、補正角度θ1aの算出について説明したが、補正角度θ1bの算出についても同様の変形が可能である。
本変形例によれば、減衰曲線の近似誤差を低減することができるので、補正角度θ1a,θ1bをより精度よく算出することができる。この結果、プリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとを、1次ターゲットと2次ターゲットとにより適切に照射することができ、照射再開直後により安定したEUV光33を生成することができる。
4.第2実施形態に係るEUV光生成システム
次に、第1実施形態に係るEUV光生成システム11Aについて説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
4.1 構成
図11は、第2実施形態に係るEUV光生成システム11の構成を示す。第2実施形態に係るEUV光生成システム11は、レーザ光伝送装置50及びビームセンサ70の構成が第1実施形態に係るEUV光生成システム11と異なる。
第2実施形態に係るレーザ光伝送装置50には、高反射ミラー53に代えて、反射制御ミラー58が設けられており、高反射ミラー54に代えて、反射制御ミラー59が設けられている。反射制御ミラー51に対してプリパルスレーザ光31aの伝搬方向の下流側に反射制御ミラー58が設けられている。反射制御ミラー52に対してメインパルスレーザ光31bの伝搬方向の下流側に反射制御ミラー59が設けられている。その他の構成は、第1実施形態に係るレーザ光伝送装置50と同様である。
本実施形態では、反射制御ミラー51を「第1反射制御ミラー51」といい、反射制御ミラー58を「第2反射制御ミラー58」という。また、反射制御ミラー52を「第1反射制御ミラー52」といい、反射制御ミラー59を「第2反射制御ミラー59」という。
第2反射制御ミラー58は、高反射ミラー581と、ステージ582とを含む。高反射ミラー581は、ステージ582に搭載されて、第1反射制御ミラー51で反射されたプリパルスレーザ光31aが入射する位置に配置されている。第2反射制御ミラー59は、高反射ミラー591と、ステージ592とを含む。高反射ミラー591は、ステージ592に搭載されて、第1反射制御ミラー52で反射されたメインパルスレーザ光31bが入射する位置に配置されている。
第2実施形態に係るビームセンサ70には、ビームスプリッタ71に加えて、ビームスプリッタ81,82が設けられている。また、ビームセンサ70には、第1光軸センサ72に代えて、第1位置センサ83及び第1角度センサ84が設けられており、第2光軸センサ73に代えて、第2位置センサ85及び第2角度センサ86が設けられている。第1位置センサ83及び第2光軸センサ73は、それぞれ、例えば、2つのレンズと、1つのCCD(Charge Coupled Device)カメラとを含んで構成されている。第1角度センサ84及び第2角度センサ86は、それぞれ、例えば、1つのレンズと、1つのCCDカメラとを含んで構成されている。
本実施形態では、ビームセンサ70は、第1光学性能及び第2光学性能を計測する。第1光学性能は「光軸の位置」であり、第2光学性能は「光軸の角度」である。本実施形態では、第1反射制御ミラー51,52は、第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される。第2反射制御ミラー58,59は、第2光学性能が第2目標値となるように角度が制御される。
ビームセンサ70は、パルスレーザ光31が目標の第1光学性能及び第2光学性能でチャンバ2に入射するように、チャンバ2に入射する直前のパルスレーザ光31の第1光学性能及び第2光学性能を計測する。本実施形態では、ビームセンサ70は、レーザ光集光光学系60に入射する直前のパルスレーザ光31の第1光学性能及び第2光学性能を計測する。
4.2 動作
第2実施形態に係るEUV光生成システム11の動作を説明する。本実施形態では、レーザ光伝送装置50に入射したプリパルスレーザ光31aは、第1反射制御ミラー51、第2反射制御ミラー58、コンバイナ素子56、及びビームスプリッタ57で反射されることにより、レーザ光集光光学系60に入射する。レーザ光伝送装置50に入射したメインパルスレーザ光31bは、第1反射制御ミラー52、第2反射制御ミラー59、及び高反射ミラー55で反射され、コンバイナ素子56を透過し、ビームスプリッタ57で反射されることにより、レーザ光集光光学系60に入射する。
ビームスプリッタ57を透過したプリパルスレーザ光31aは、ビームセンサ70に入射し、ビームスプリッタ71で反射されてビームスプリッタ81に入射する。プリパルスレーザ光31aは、一部がビームスプリッタ81を透過して第1位置センサ83に入射し、他の一部がビームスプリッタ81で反射されて第1角度センサ84に入射する。第1位置センサ83は、プリパルスレーザ光31aの光軸の位置を計測して、計測値をEUV光生成プロセッサ5aに出力する。第1角度センサ84は、プリパルスレーザ光31aの光軸の角度を計測して、計測値をEUV光生成プロセッサ5aに出力する。
ビームスプリッタ57を透過したメインパルスレーザ光31bは、ビームセンサ70に入射し、ビームスプリッタ71を透過してビームスプリッタ82に入射する。メインパルスレーザ光31bは、一部がビームスプリッタ82を透過して第2位置センサ85に入射し、他の一部がビームスプリッタ82で反射されて第2角度センサ86に入射する。第2位置センサ85は、メインパルスレーザ光31bの光軸の位置を計測して、計測値をEUV光生成プロセッサ5aに出力する。第2角度センサ86は、メインパルスレーザ光31bの光軸の角度を計測して、計測値をEUV光生成プロセッサ5aに出力する。
EUV光生成プロセッサ5aは、第1位置センサ83が計測した光軸の位置が第1目標値となるように第1反射制御ミラー51の角度を制御し、第1角度センサ84が計測した光軸の角度が第2目標値となるように第2反射制御ミラー58の角度を制御する。このように、本実施形態では、上流側の第1反射制御ミラー51でプリパルスレーザ光31aの光軸の位置を調整し、下流側の第2反射制御ミラー58でプリパルスレーザ光31aの光軸の角度を調整する。
EUV光生成プロセッサ5aは、第2位置センサ85が計測した光軸の位置が第1目標値となるように第1反射制御ミラー52の角度を制御し、第2角度センサ86が計測した光軸の角度が第2目標値となるように第2反射制御ミラー59の角度を制御する。このように、本実施形態では、上流側の第1反射制御ミラー52でメインパルスレーザ光31bの光軸の位置を調整し、下流側の第2反射制御ミラー59でメインパルスレーザ光31bの光軸の角度を調整する。
EUV光生成プロセッサ5aは、第1反射制御ミラー51,52及び第2反射制御ミラー58,59の角度を一定周期ごとに変更する。
図12は、第2実施形態に係る光軸制御の流れを示す。第2実施形態に係る光軸制御では、ステップS11において、光軸の位置及び角度を制御する点が、第1実施形態と異なる。また、第2実施形態に係る光軸制御では、EUV光生成プロセッサ5aが、図6に示すステップS20,S30に代えて、ステップS40,S50を実行する。
図13は、プリパルスレーザ光31aの休止中光軸制御の流れを示す。ステップS41で、EUV光生成プロセッサ5aは、現時点が休止期間TBの開始直後であるか否かを判定する。EUV光生成プロセッサ5aは、休止期間TBの開始直後であると判定した場合には、処理をステップS42に移行し、休止期間TBの開始直後でないと判定した場合には、処理をステップS43に移行する。
ステップS42で、EUV光生成プロセッサ5aは、直前の照射期間TAの終了時における第1反射制御ミラー51の角度Mc1aと第2反射制御ミラー58の角度Mc2aとを読み込む。ステップS43で、EUV光生成プロセッサ5aは、休止期間TBの開始時からの経過時間tをタイマーから読み取る。
ステップS44で、EUV光生成プロセッサ5aは、ステップS42で読み込んだ角度Mc1aと、ステップS43で読み取った経過時間tとを、第1実施形態で説明した上式(1)で表される第1減衰曲線に適用することにより補正角度θ1aを算出する。以下、補正角度θ1aを「第1補正角度θ1a」といい、時定数τ1aを「第1時定数τ1a」という。第1時定数τ1aは、第1位置センサ83による計測値を用いて算出された光軸の位置変化に関する時定数である。
ステップS45で、EUV光生成プロセッサ5aは、ステップS42で読み込んだ角度Mc2aと、ステップS43で読み取った経過時間tとを、下式(9)で表される第2減衰曲線に適用することにより第2補正角度θ2aを算出する。
ここで、Mi2aは、コールド時における第2反射制御ミラー58の角度である。τ2aは、上述した方法により求められる第2時定数である。第2時定数τ2aは、第1角度センサ84による計測値を用いて算出された光軸の角度変化に関する時定数である。上式(9)は、休止期間TBにおけるプリパルスレーザ光31aの光軸の角度変化に対応する減衰曲線である。
ステップS46で、EUV光生成プロセッサ5aは、第1反射制御ミラー51の角度を第1補正角度θ1aに変更し、第2反射制御ミラー58の角度を第2補正角度θ2aに変更する。
図14は、メインパルスレーザ光31bの休止中光軸制御の流れを示す。図8に示すステップS51~S56では、図13に示すステップS41~S46と同様の処理が行われる。
ステップS52で、EUV光生成プロセッサ5aは、直前の照射期間TAの終了時における第1反射制御ミラー52の角度Mc1bと第2反射制御ミラー59の角度Mc2bとを読み込む。
ステップS54で、EUV光生成プロセッサ5aは、ステップS52で読み込んだ角度Mc1bと、ステップS53で読み取った経過時間tとを、第1実施形態で説明した上式(2)で表される第1減衰曲線に適用することにより補正角度θ1bを算出する。以下、補正角度θ1bを「第1補正角度θ1b」といい、時定数τ1bを「第1時定数τ1b」という。第1時定数τ1bは、第2位置センサ85による計測値を用いて算出された光軸の位置変化に関する時定数である。
ステップS55で、EUV光生成プロセッサ5aは、ステップS52で読み込んだ角度Mc2bと、ステップS53で読み取った経過時間tとを、下式(10)で表される第2減衰曲線に適用することにより第2補正角度θ2bを算出する。
ここで、Mi2bは、コールド時における第2反射制御ミラー59の角度である。τ2bは、上述した方法により求められる第2時定数である。第2時定数τ2bは、第2角度センサ86による計測値を用いて算出された光軸の角度変化に関する時定数である。上式(10)は、休止期間TBにおけるメインパルスレーザ光31bの光軸の角度変化に対応する減衰曲線である。
4.3 作用・効果
図15は、第2実施形態に係るEUV光生成システム11の作用を説明する。説明の便宜上、図15は、プリパルスレーザ光31aの光軸制御及び休止中光軸制御のみを示している。メインパルスレーザ光31bの光軸制御及び休止中光軸制御についても同様である。
本実施形態では、照射期間TAでは、熱負荷変形により生じる光軸の位置及び角度の目標値からのずれを補正するように第1反射制御ミラー51,52の角度を制御するとともに、第2反射制御ミラー58,59の角度を制御する光軸制御が行われる。
照射期間TAが終了して休止期間TBに移行すると、EUV光生成プロセッサ5aは、熱負荷変形が戻ることによる光軸の位置及び角度の変化を相殺するように第1反射制御ミラー51,52及び第2反射制御ミラー58,59の角度を変更する休止中光軸制御を行う。
そして、休止期間TBが終了して照射期間TAに移行すると照射が再開される。本実施形態では、休止期間TB中に光軸の位置及び角度の変化を相殺する休止中光軸制御が行われているので、プリパルスレーザ光31aとメインパルスレーザ光31bとを、1次ターゲットと2次ターゲットとにより適切に照射することができ、照射再開直後により安定したEUV光33を生成することができる。
なお、第1実施形態の変形例と同様の変形を、第2実施形態に対して適用することも可能である。これにより、第1減衰曲線及び第2減衰曲線の近似誤差を低減することができるので、照射再開直後に、さらに安定したEUV光33を生成することができる。
5.その他
図16は、EUV光生成システム11に接続された露光装置6aの構成を概略的に示す。図16において、外部装置6としての露光装置6aは、マスク照射部100とワークピース照射部102とを含む。マスク照射部100は、EUV光生成システム11から入射したEUV光33によって、反射光学系を介してマスクテーブルMTのマスクパターンを照明する。ワークピース照射部102は、マスクテーブルMTによって反射されたEUV光33を、反射光学系を介してワークピーステーブルWT上に配置された図示しないワークピース上に結像させる。ワークピースは、フォトレジストが塗布された半導体ウエハ等の感光基板である。露光装置6aは、マスクテーブルMTとワークピーステーブルWTとを同期して平行移動させることにより、マスクパターンを反映したEUV光33をワークピースに露光する。以上のような露光工程によって半導体ウエハにデバイスパターンを転写することで、電子デバイスを製造できる。
図17は、EUV光生成システム11に接続された検査装置6bの構成を概略的に示す。図17において、外部装置6としての検査装置6bは、照明光学系110と、検出光学系112とを含む。EUV光生成システム11は、EUV光33を検査用光源として検査装置6bに出力する。照明光学系110は、EUV光生成システム11から入射したEUV光33を反射して、マスクステージ114に配置されたマスク116を照射する。ここでいうマスク116は、パターンが形成される前のマスクブランクスを含む。検出光学系112は、照明されたマスク116からのEUV光33を反射して検出器118の受光面に結像させる。EUV光33を受光した検出器118は、マスク116の画像を取得する。検出器118は、例えばTDI(Time Delay Integration)カメラである。以上のような工程によって取得したマスク116の画像により、マスク116の欠陥を検査し、検査の結果を用いて、電子デバイスの製造に適するマスクを選定する。そして、選定したマスクに形成されたパターンを、露光装置6aを用いて感光基板上に露光転写することで、電子デバイスを製造できる。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の各実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾句「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。また、「A、B及びCの少なくとも1つ」という用語は、「A」「B」「C」「A+B」「A+C」「B+C」又は「A+B+C」と解釈されるべきであり、さらに、それらと「A」「B」「C」以外のものとの組み合わせも含むと解釈されるべきである。

Claims (16)

  1. ターゲットにパルスレーザ光を照射してプラズマ化させることにより、EUV光を生成させるEUV光生成システムであって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内のプラズマ生成領域に前記ターゲットを供給するターゲット供給装置と、
    前記パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、
    前記パルスレーザ光の光軸の位置と角度とのうちの一方を第1光学性能として計測するビームセンサと、
    前記第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される第1反射制御ミラーと、
    前記パルスレーザ光が前記ターゲットに照射されるように前記レーザ装置を制御するプロセッサと、を備え、
    前記プロセッサは、前記パルスレーザ光の出力を休止する休止期間中に、直前の照射期間の終了時における前記第1反射制御ミラーの角度と、コールド時における前記第1反射制御ミラーの角度と、前記休止期間の開始時からの経過時間と、第1時定数とで決まる第1減衰曲線に基づいて第1補正角度を算出し、前記第1反射制御ミラーの角度を前記第1補正角度に変更する、
    EUV光生成システム。
  2. 請求項1に記載のEUV光生成システムであって、
    前記パルスレーザ光はプリパルスレーザ光を含む。
  3. 請求項1に記載のEUV光生成システムであって、
    前記パルスレーザ光はメインパルスレーザ光を含む。
  4. 請求項1に記載のEUV光生成システムであって、
    前記プロセッサは、前記第1反射制御ミラーの角度を一定周期ごとに変更する。
  5. 請求項1に記載のEUV光生成システムであって、
    直前の照射期間の終了時における前記第1反射制御ミラーの角度をMc1、コールド時における前記第1反射制御ミラーの角度をMi1、前記経過時間をt、前記第1時定数をτ、前記第1補正角度をθとした場合に、前記第1減衰曲線は、下式(1)で表される。
  6. 請求項1に記載のEUV光生成システムであって、
    前記第1時定数は複数の時定数τ1iを含み、
    直前の照射期間の終了時における前記第1反射制御ミラーの角度をMc1、コールド時における前記第1反射制御ミラーの角度をMi1、前記経過時間をt、前記第1補正角度をθとし、前記時定数τ1iの寄与係数をCとした場合に、前記第1減衰曲線は、下式(2)で表される。
  7. 請求項1に記載のEUV光生成システムであって、
    前記ビームセンサは、前記第1光学性能に加えて、前記光軸の位置と角度とのうちの他方を第2光学性能として計測し、
    前記第1反射制御ミラーに対して前記パルスレーザ光の伝搬方向の下流側に、前記第2光学性能が第2目標値となるように角度が制御される第2反射制御ミラーを備え、
    前記プロセッサは、前記休止期間中に、直前の照射期間の終了時における前記第2反射制御ミラーの角度と、コールド時における前記第2反射制御ミラーの角度と、前記経過時間と、第2時定数とで決まる第2減衰曲線に基づいて第2補正角度を算出し、前記第2反射制御ミラーの角度を前記第2補正角度に変更する。
  8. 請求項7に記載のEUV光生成システムであって、
    前記第1光学性能は、前記光軸の位置であり、
    前記第2光学性能は、前記光軸の角度である。
  9. 請求項7に記載のEUV光生成システムであって、
    前記パルスレーザ光はプリパルスレーザ光を含む。
  10. 請求項7に記載のEUV光生成システムであって、
    前記パルスレーザ光はメインパルスレーザ光を含む。
  11. 請求項7に記載のEUV光生成システムであって、
    前記プロセッサは、前記第2反射制御ミラーの角度を一定周期ごとに変更する。
  12. 請求項7に記載のEUV光生成システムであって、
    直前の照射期間の終了時における前記第2反射制御ミラーの角度をMc2、コールド時における前記第2反射制御ミラーの角度をMi2、前記経過時間をt、前記第2時定数をτ、前記第2補正角度をθとした場合に、前記第2減衰曲線は、下式(3)で表される。
  13. 請求項1に記載のEUV光生成システムであって、
    前記ビームセンサは、前記チャンバに入射する直前の前記パルスレーザ光の前記第1光学性能を計測する。
  14. 請求項7に記載のEUV光生成システムであって、
    前記ビームセンサは、前記チャンバに入射する直前の前記パルスレーザ光の前記第1光学性能及び前記第2光学性能を計測する。
  15. 電子デバイスの製造方法であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲットを供給するターゲット供給装置と、
    パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、
    前記パルスレーザ光の光軸の位置と角度とのうちの一方を第1光学性能として計測するビームセンサと、
    前記第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される第1反射制御ミラーと、
    前記パルスレーザ光が前記ターゲットに照射されるように前記レーザ装置を制御するプロセッサと、を備え、
    前記プロセッサは、前記パルスレーザ光の出力を休止する休止期間中に、直前の照射期間の終了時における前記第1反射制御ミラーの角度と、コールド時における前記第1反射制御ミラーの角度と、前記休止期間の開始時からの経過時間と、第1時定数とで決まる第1減衰曲線に基づいて第1補正角度を算出し、前記第1反射制御ミラーの角度を前記第1補正角度に変更する、
    EUV光生成システムによってEUV光を生成し、
    前記EUV光を露光装置に出力し、
    電子デバイスを製造するために、前記露光装置内で感光基板上に前記EUV光を露光すること、
    を含む電子デバイスの製造方法。
  16. 電子デバイスの製造方法であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲットを供給するターゲット供給装置と、
    パルスレーザ光を出力するレーザ装置と、
    前記パルスレーザ光の光軸の位置と角度とのうちの一方を第1光学性能として計測するビームセンサと、
    前記第1光学性能が第1目標値となるように角度が制御される第1反射制御ミラーと、
    前記パルスレーザ光が前記ターゲットに照射されるように前記レーザ装置を制御するプロセッサと、を備え、
    前記プロセッサは、前記パルスレーザ光の出力を休止する休止期間中に、直前の照射期間の終了時における前記第1反射制御ミラーの角度と、コールド時における前記第1反射制御ミラーの角度と、前記休止期間の開始時からの経過時間と、第1時定数とで決まる第1減衰曲線に基づいて第1補正角度を算出し、前記第1反射制御ミラーの角度を前記第1補正角度に変更する、
    EUV光生成システムによって生成したEUV光をマスクに照射して前記マスクの欠陥を検査し、
    前記検査の結果を用いてマスクを選定し、
    前記選定したマスクに形成されたパターンを感光基板上に露光転写すること、
    を含む電子デバイスの製造方法。
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