JPWO2020158447A1 - 樹脂成型品の製造方法、及び樹脂成型品 - Google Patents

樹脂成型品の製造方法、及び樹脂成型品 Download PDF

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Abstract

本発明の課題は、所望の柄を表示させやすい樹脂成型品の製造方法及び樹脂成型品を提供することである。樹脂成型品1の製造方法は、成形面20に複数の凹み3を有する金型2を用いて樹脂成型品1を製造する方法である。この製造方法は、柄注入工程、柄硬化工程、及びベース形成工程を備える。柄注入工程では、複数の凹み3に、柄形成用樹脂組成物4を注入する。柄硬化工程では、複数の凹み3に注入した柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。ベース形成工程では、柄形成用樹脂組成物4とは組成が異なるベース用樹脂組成物5を、成形面20を覆うように金型2に注入して硬化させる。

Description

本開示は、樹脂成型品の製造方法、及び樹脂成型品に関する。
従来、人造大理石の製造方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の製造方法では、注型用金型の内面に、塗料を噴射して大理石柄の樹脂層を半硬化状態に形成した後、注型用金型内に注型用樹脂組成物を注入し、成形硬化させることによって、人造大理石を製造している。
ところで、上述した人造大理石の製造方法では、大理石柄の樹脂層の硬化が不十分な場合に、注型用樹脂組成物の注入によって大理石柄の樹脂層の柄が乱れて、人造大理石の表面に、所望の柄を表示させることができないおそれがある。
日本国公開特許公報2002−36259号
本開示は、所望の柄を表示させやすい樹脂成型品の製造方法、及び樹脂成型品を提供することを、目的とする。
本開示に係る一態様の樹脂成型品の製造方法は、成形面に複数の凹みを有する金型を用いて樹脂成型品を製造する方法である。この製造方法は、柄注入工程と、柄硬化工程と、ベース形成工程と、を備える。前記柄注入工程では、前記複数の凹みに、柄形成用樹脂組成物を注入する。前記柄硬化工程では、前記複数の凹みに注入された前記柄形成用樹脂組成物を硬化させる。前記ベース形成工程では、前記柄形成用樹脂組成物とは組成が異なるベース用樹脂組成物を、前記成形面を覆うように前記金型に注入して硬化させる。
また、本開示に係る一態様の樹脂成型品は、ベース部と、前記ベース部の表面から突出する複数の突部と、を備える。前記複数の突部は、柄形成用樹脂組成物で形成され、前記ベース部は、前記柄形成用樹脂組成物とは組成が異なるベース用樹脂組成物で形成されている。
図1AからCは、本開示に係る実施形態1の樹脂成型品を製造する過程を順に示す断面図である。 図2Aは、同上の樹脂成型品を概略的に示す平面図であり、図2Bは、図2AのA−A線における断面図であり、図2Cは、図2BのB部分を拡大して示す断面図である。 図3は、同上の樹脂成型品で構成されるキッチンカウンターの一例を示す斜視図である。 図4は、同上の樹脂成型品を製造するための金型を概略的に示す断面図である。 図5は、同上の樹脂成型品の他例を示す平面図である。 図6AからDは、本開示に係る実施形態2の樹脂成型品を製造する過程を順に示す断面図である。 図7AからDは、本開示に係る実施形態3の樹脂成型品を製造する過程を順に示す断面図である。 図8Aは、図7Aに示す柄注入工程における金型の成形面を示す平面図であり、図8Bは、図7Bに示す柄硬化工程時における金型の成形面を示す平面図である。 図9Aは、本開示に係る実施形態6の樹脂成型品の製造方法で用いる金型を概略的に示す断面図であり、図9Bは、図9AのD部分を拡大して示す断面図であり、図9Cは、図9AのE部分を拡大して示す断面図である。 図10Aは、同上の樹脂成型品の製造方法の変形例で用いる金型を概略的に示す断面図であり、図10Bは、図10AのF部分を拡大して示す断面図であり、図10Cは、図10AのG部分を拡大して示す断面図である。
1.実施形態1
1−1.概要
図1AからCに示すように、実施形態1の樹脂成型品1の製造方法(以下単に「製造方法」と記載する)は、成形面20に複数の凹み3を有する金型2を用いて樹脂成型品1を製造する方法である。
この製造方法は、柄注入工程と、柄硬化工程と、ベース形成工程と、を備える。柄注入工程では、複数の凹み3に、柄形成用樹脂組成物4を注入する。柄硬化工程では、複数の凹み3に注入された柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。ベース成形工程では、柄形成用樹脂組成物4とは組成が異なるベース用樹脂組成物5を、成形面20を覆うように金型2に注入して硬化させる。本実施形態では、複数の凹み3のそれぞれは、一方向に延びた溝である。つまり、複数の凹み3は、複数の溝と言い換え可能である。
上述した製造方法では、各凹み3内に柄形成用樹脂組成物4が配置された状態でベース用樹脂組成物5が注入されるため、ベース用樹脂組成物5の注入によって柄形成用樹脂組成物4の位置がずれて柄が乱れることを抑制することができる。そのため、上述した製造方法では、樹脂成型品1の表面に所望の柄を表示させやすい。
また、この製造方法によって製造された樹脂成型品1では、ベース用樹脂組成物5で形成されたベース部10の表面100から、柄形成用樹脂組成物4によって形成された複数の突部11が突出している。そのため、この樹脂成型品1では、複数の突部11で形成される柄が立体的に表示され、所望の柄を効果的に表示させることができる。
1−2.詳細
以下では、本実施形態の製造方法及び樹脂成型品1について、更に詳しく説明する。
図2AからCには、本実施形態の製造方法によって製造される樹脂成型品1の一例が概略的に示されている。樹脂成型品1の表面には、複数の突部11によって堆積岩調の積層模様、つまり縞模様が立体的に表示される。樹脂成型品1は、例えば、図3に示すようなキッチンカウンター12を構成する。
キッチンカウンター12は、キッチンに設置される厨房装置の天板である。キッチンカウンター12は、平面視長方形状の平板部12aと、平板部12aの短手方向の一端部から立ち上がったバックガード12bと、平板部12aの短手方向の他端部から垂下した幕板12cと、を備える。平板部12aには、その厚み方向に貫通する二つの貫通孔12d,12eが設けられている。貫通孔12dは、ガス調理器や電磁調理器等の加熱調理器が設置される部分であり、貫通孔12eは、シンクが設置される部分である。
平板部12aの上面と、バックガード12bの幕板12c側を向く面と、幕板12cのバックガード12bとは反対側を向く面のそれぞれに、複数の突部11によって堆積岩調の積層模様が表示される。キッチンカウンター12では、複数の突部11のそれぞれは、キッチンカウンター12の長手方向に沿うように延びている。
図4には、本実施形態の製造方法で用いられる金型2の一例が概略的に示されている。金型2は、下型2aと上型2bとを有する。図4では、凹み3及び金型2を概略的に示しており、実際の凹み3と金型2の寸法関係とは異なっている。
下型2aは、その上面に凹部21を有する。上型2bは、その下面に凹部22を有する。上型2bは、上下方向に昇降可能である。金型2では、下型2aの上面と上型2bの下面とが重なり合った状態において、凹部21と凹部22によってキャビティ23(図1B参照)が形成される。
凹部21の底面210が、樹脂成型品1の表面を成形する成形面20である。底面210には、複数の凹み3が設けられている。
複数の凹み3のそれぞれは、一方向に延びた溝である。複数の凹み3は、互いに幅方向に間隔をおいて位置する。以下では、複数の凹み3が延びる方向を方向D1とし、複数の凹み3が並ぶ方向を方向D2として、各構成について説明する。方向D1と方向D2は、互いに直交する方向である。
複数の凹み3のそれぞれの長手方向に直交する断面は、三角形状である。ここで、三角形状とは、厳密な意味での三角形の形状を意味せず、一つの角(例えば凹み3の底に位置する角)が面取りされた形状の略三角形の形状も含む。複数の凹み3のそれぞれの深さL1(上下方向の長さ)は、50μm以上400μm以下である。なお、複数の凹み3のそれぞれの深さL1は、互いに同じであってもよいし、互いに異なってもよい。
複数の凹み3の長さ(つまり方向D1の長さ)、幅(つまり方向D2の長さ)、配置、及び形状は、樹脂成型品1の表面に表示させたい柄に応じて、適宜設定される。複数の凹み3は、例えば、図2Aや図5に示す複数の突部11と、同様の長さ、幅、配置、及び形状に設けられる。
複数の凹み3の長さは、適宜選択可能であり、凹部21の底面210の方向D1の長さと同じであってもよいし、異なってもよい。また、複数の凹み3の幅は、互いに同じであってもよいし、互いに異なってもよい。また、複数の凹み3は、一直線状であってもよいし、長手方向の一部が切断された直線状であってもよいし、蛇行した形状であってもよいし、長手方向の一部と他部とで幅が互いに異なってもよい。また、複数の凹み3は、隣接する二つの凹み3の間の間隔を、適宜設定可能である。
図1Aに示すように、複数の凹み3は、第一凹み3aと第二凹み3bを含む。第一凹み3aと第二凹み3bのそれぞれには、互いに異なる組成の柄形成用樹脂組成物4が注入される。
下型2aの凹部21の底面210のうち、複数の凹み3を除く部分211(隣接する二つの凹み3の間の部分のそれぞれと両端に位置する凹み3の外側の部分)は、凹み3よりも浅い微小な複数の凹部(図示せず)が設けられた粗面である。なお、各凹み3の表面にも、微小な複数の凹部が設けられている。凹部の深さは、例えば、200μm以下である。部分211の方向D2に直交する断面の形状と、部分211の方向D1に直交する断面の形状のそれぞれは、例えば、三角波状である。部分211は、バフ研磨されて、上端面が平面に設けられる。また、部分211は、バフ研磨されることで、部分211の微小な凸面が研磨され、これにより、樹脂成型品1のうち部分211に対応する部分の表面に、微小凹部が生じにくくなり、清掃性が向上する。部分211の研磨は、例えば、部分211の突起の頂部によって成形される面が光沢を有するレベルまで研磨を行う。部分211の研磨方法は、バフ以外の、研磨パッド等を用いた物理的研磨や、化学研磨もありえる。部分211の研磨は、部分211の突起の頂部によって成形される面と突起の底部によって成形される面との間で色調に差が生じればよく、研磨の程度は適宜選択可能である。
図4に示すように、上型2bの凹部22の底面220は、平面である。なお、平面とは、厳密な意味での平面に限らず、微小な凹凸を有する略平面も含まれる。底面220は、樹脂成型品1の裏面を成形する成形面を構成する。
続いて、上述した金型2を用いて製造される樹脂成型品1について詳しく説明する。
図2AからCに示すように、樹脂成型品1は、板状のベース部10と、ベース部10の表面100から突出する複数の突部11と、を有する。複数の突部11は、柄形成用樹脂組成物4で形成され、ベース部10は、ベース用樹脂組成物5で形成されている。なお、図2AからCでは、ベース部10と複数の突部11を概略的に示しており、実際のベース部10と突部11の寸法関係とは異なっている。
複数の突部11の長さ(つまり方向D1の長さ)、幅(つまり方向D2の長さ)、配置、及び形状は、金型2の複数の凹み3の長さ、幅、配置、及び形状に対応している。
図2Aに示す樹脂成型品1では、複数の突部11のそれぞれは、方向D1に延びた一直線状である。複数の突部11のそれぞれの幅は、互いに同じである。複数の突部11のそれぞれの断面は、三角形状である。複数の突部11は、方向D2に間隔をおいて位置している。複数の突部11は、等間隔ではなく、ランダムな間隔で配置されている。
ベース部10の表面100のうち、隣接する突部11の間の部分101のそれぞれは、微小な凹凸面であり、凹凸面の凹みの底面は光沢を有する平面となっている。
柄形成用樹脂組成物4とベース用樹脂組成物5のそれぞれは、主材となる熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂に添加される充填材と、着色剤と、を有する。本実施形態では、柄形成用樹脂組成物4とベース用樹脂組成物5は、熱硬化性樹脂と充填材の組成は、共通しており、着色剤の組成が互いに異なる。
熱硬化性樹脂としては、特に制限はなく、公知の各種単量体や、この単量体と重合体の混合物等から適宜選択することができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル等のポリエステル系の樹脂、メラミン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート等のアクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等が例示される。なお、(メタ)アクリルの表記は、アクリルまたはメタアクリルを意味する。(メタ)アクリル系の単量体の具体的な例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
より詳しくは、熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等のラジカル硬化型樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が例示される。
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和多塩基酸を必須成分とする多塩基酸成分と、グリコール成分及び/またはエポキシ化合物成分との脱水縮合によって得られる熱硬化性樹脂である。多塩基酸成分は、グリコール成分のヒドロキシル基またはエポキシ成分のエポキシ基と反応してエステル結合を生成することができる置換基を有する化合物である。多塩基酸成分は、置換基を二つ以上有する不飽和多塩基酸を必須とし、その一部として飽和多塩基酸もしくは1価の酸を用いてもよい。不飽和多塩基酸としては、マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、イタコン酸やこれら酸の無水物、これら酸の誘導体(ハロゲン化物等)が例示され、これら二種類以上を併用してもよい。グリコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、グリセリン、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA、ビスフェノールS等が例示され、これら二種類以上を併用してもよい。エポキシ成分としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が例示され、これら二種類以上を併用してもよい。
アクリル樹脂は、メタクリル酸・アクリル酸あるいはこれらのエステルを主成分とする不飽和単量体であり、不飽和単量体の重合物が溶解されていてもよい。不飽和単量体の主成分としては、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート)等が挙げられる。
充填材としては、公知の無機充填材から適宜選択することができる。充填材としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、粉末タルク、粉末石英、シリカ、珪藻土、石膏、粉末ガラス、大理石、石灰岩、ケイ酸アルミニウム、珪酸カルシウムまたはホウ砂が例示される。また他にも、充填材としては、亜硫酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化ケイ素、方解石、酸化チタン、三酸化アンチモン、炭酸カルシウム、ニッケル粉、鉄粉、亜鉛粉、銅粉、酸化鉄、ガラスビーズ、ガラス繊維またはシリカゲルが例示される。また他にも、充填材としては、一酸化アルミニウム(アルミナ)、または黒鉛が例示される。これらの無機充填材は、一種だけでなく、二種以上、熱硬化性樹脂に添加することができる。
着色剤としては、白粒、グレー粒、黒粒、パール粒等の色の付いた粒状の柄材や、顔料又は染料又はその組み合わせが例示される。着色剤は、樹脂組成物の外観を変えるための部材である。
柄形成用樹脂組成物4とベース用樹脂組成物5のそれぞれは、熱硬化性樹脂に、上述した充填材及び着色剤の他にも、要求される物性等に応じて、硬化剤、抗菌剤等の各種成分の添加が可能である。
図1Aに示す製造方法では、柄形成用樹脂組成物4は、第一樹脂組成物4aと、第一樹脂組成物4aとは組成が異なる第二樹脂組成物4bとを含む。第一樹脂組成物4aと第二樹脂組成物4bは、着色剤の組成が異なり、互いに異なる外観を呈する。第一樹脂組成物4aは、例えば、着色剤として白粒を有し、第二樹脂組成物4bは、着色剤としてグレー粒を含む。なお、樹脂組成物4a,4bが含む着色剤の種類は、適宜選択可能である。
図2Aに示す樹脂成型品1では、複数の突部11は、第一突部11aと第二突部11bを含む。第一突部11aは、第一凹み3aによって成形される突部11であり、第二突部11bは、第二凹み3bによって成形される突部11である。第一突部11aは、第一樹脂組成物4aで形成され、第二突部11bは、第二樹脂組成物4bで形成されている。複数の突部11に含まれる第一突部11aの数と第二突部11bの数は適宜設定可能である。また、複数の突部11は、樹脂組成物4a,4bとは異なる組成の樹脂組成物で形成された突部を更に含んでもよい。
ベース部10は、例えば、ベージュ系白またはグレーの顔料を着色剤として含んでいる。本実施形態では、柄形成用樹脂組成物4は、ベース用樹脂組成物5よりも耐熱性が高い。柄形成用樹脂組成物4には、水酸化アルミやシリカ等の充填材を含有させることで耐熱性を高めている。なお、柄形成用樹脂組成物4は、ベース用樹脂組成物5と耐熱性が同じであってもよい。
以上説明した樹脂成型品1では、ベース部10の表面100から複数の突部11が突出しているため、複数の突部11によって形成される積層模様(言い換えると縞模様)が立体的に表示されて、樹脂成型品1の表面に柄を効果的に表示することができる。
また、複数の突部11は、互いに外観が異なる第一突部11aと第二突部11bを含むため、樹脂成型品1の表面に多様な柄を表示することができる。
続いて、図5に示す樹脂成型品1の他例について説明する。
複数の突部11は、第一樹脂組成物4aで形成された第一突部11a、第二樹脂組成物4bで形成された第二突部11b、第三樹脂組成物4cで形成された第三突部11c、及び第四樹脂組成物4dで形成された第四突部11dを含む。
第一樹脂組成物4aは、着色剤として白粒を有し、第二樹脂組成物4bは、着色剤としてグレー粒を有し、第三樹脂組成物4cは、着色剤としてパール粒を有する。第四樹脂組成物4dは、他の樹脂組成物4a,4b,4c及びベース用樹脂組成物5よりも透明に設けられる。第四樹脂組成物4dは、主材となる熱硬化性樹脂に添加する顔料又は染料の量を、他の樹脂組成物4a,4b,4c及びベース用樹脂組成物5よりも減らすことによって、透明に設けられる。
この樹脂成型品1では、第一から第四突部11a,11b,11c,11dが、方向D2に間隔をおいてランダムに並んでいる。第一から第四突部11a,11b,11c,11dの幅は、例えば4mm、8mm、10mm、12mm、15mm、20mmの中から適宜選択される。第一から第四突部11a,11b,11c,11dは、一直線状のものと、蛇行したものを含む。
以上説明した樹脂成型品1の他例では、互いに外観に異なるランダムに並んだ複数種類の層で形成された積層模様が立体的に表示されて、樹脂成型品1の表面に柄を効果的に表示することができる。また、この樹脂成型品1の他例では、表面の外観が堆積岩に近いものとなっている。
1−3.樹脂成型品の製造方法
続いて、上述した金型2を用いて樹脂成型品1を製造する方法について説明する。
本実施形態の製造方法は、柄注入工程と、柄硬化工程と、ベース形成工程と、を備える。柄注入工程、柄硬化工程、ベース形成工程は、この順に行われる。
柄注入工程では、図1Aに示すように、下型2aの凹部21の底面210(つまり成形面20)の複数の凹み3に、柄形成用樹脂組成物4を注入する。複数の凹み3のそれぞれには、各凹み3の全体が埋まるように、柄形成用樹脂組成物4が注入される。複数の凹み3のうち、第一凹み3aには、第一樹脂組成物4aが注入され、第二凹み3bには、第二樹脂組成物4bが注入される。
柄形成用樹脂組成物4の注入は、例えば自動塗布機が用いられる。自動塗布機は、例えば、方向D1及び方向D2への移動と、注入する柄形成用樹脂組成物4の種類の選択と、注入圧の制御が可能である。自動塗布機は、登録された複数の凹み3の配置パターンに応じて、下型2aの底面210(つまり成形面20)に対して、柄形成用樹脂組成物4を注入する。複数の凹み3のそれぞれには、各凹み3の全体が埋まるように、柄形成用樹脂組成物4が注入される。
柄硬化工程では、複数の凹み3に注入された柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。柄形成用樹脂組成物4の硬化は、下型2a内やその周囲に設けられた加熱装置によって下型2aを加熱することによって行う。加熱装置は、例えば、温水や熱水等の加熱流体を流通させる配管や、電気ヒーター等である。
ベース形成工程では、図1Bに示すように、下型2aの上面と上型2bの下面を重ね合わせて、凹部21と凹部22とでキャビティ23を形成し、このキャビティ23にベース用樹脂組成物5を注入する。ベース用樹脂組成物5は、下型2aの成形面20を覆うように金型2に注入される。このとき、ベース用樹脂組成物5は、例えば、複数の凹み3の長手方向(つまり方向D1)に沿うように、金型2内に注入される。なお、ベース用樹脂組成物5は、複数の凹み3の幅方向(つまり方向D2)に沿うように、金型2内に注入されてもよい。
次いで、金型2内に注入されたベース用樹脂組成物5を硬化させる。ベース用樹脂組成物5の硬化は、型2a,2b内やその周囲に設けられた加熱装置によって型2a,2bを加熱することによって行う。
次いで、図1Cに示すように、金型2から樹脂成型品1を取り出す。
1−4.作用効果
以上説明した本実施形態の製造方法では、各凹み3内に柄形成用樹脂組成物4が配置された状態でベース用樹脂組成物5が注入されるため、ベース用樹脂組成物5の注入によって柄形成用樹脂組成物4の位置がずれて柄が乱れることを抑制することができる。これにより、本実施形態の製造方法では、樹脂成型品1の表面に所望の柄を表示させやすい。
本実施形態の製造方法では、複数の凹み3が積層模様を形成するように互いに平行に並んでいるため、柄の乱れの抑制が特に効果的である。
また、本実施形態の製造方法では、複数の凹み3に注入する柄形成用樹脂組成物4を、第一凹み3aと第二凹み3bとで変えることで、樹脂成型品1の表面に柄模様を多様に表示させやすい。
また、本実施形態の製造方法では、複数の突部11を形成する柄形成用樹脂組成物4として、ベース部10を形成するベース用樹脂組成物5よりも耐熱性の高い樹脂組成物を用いている。これにより、樹脂成型品1をキッチンカウンター12として利用するときに、高温状態のフライパンや鍋等の調理容器をキッチンカウンター12の上に直置きしても、キッチンカウンター12の上面が変色する等の不具合が生じにくい。
また、本実施形態の製造方法では、複数の突部11が断面三角形状に成形されるため、樹脂成型品1をキッチンカウンター12として利用するときに、高温状態の調理容器との接触面積を抑えることができる。そのため、キッチンカウンター12の上面には、調理容器の跡が付きにくい。
また、本実施形態の製造方法では、複数の突部11が50μm以上突出しているため、高温状態の調理容器を複数の突部11の上に載せても、調理容器からベース部10までの距離をある程度確保でき、ベース部10が熱によって変色する等の不具合が生じにくい。
また、本実施形態の製造方法では、複数の突部11が50μm以上かつ400μm以下の寸法で僅かに突出しているため、隣接する突部11間の部分101に汚れがたまりにくい。
また、樹脂成型品1では、ベース部10の表面100から複数の突部11が突出しているため、光が当たると樹脂成型品1の表面に陰影ができやすくて、柄を効果的に表示させやすい。
1−5.変形例
続いて、上述した製造方法及び樹脂成型品1の変形例について説明する。
複数の凹み3は、積層模様を形成するように互いに平行に間隔をおいて配置されるものに限らず、積層模様以外の柄を形成するように配置されてもよい。例えば、複数の凹み3は、方向D1に対して交差する方向に延びた凹み3を含んでもよく、また、互いに交差する凹み3を含んでもよい。
また、複数の凹み3のそれぞれは、一方向に延びた溝(つまり二次元線状につながった溝)に限らず、互いに連通しない複数の点状の凹部が線状に並んだもの(つまり一次元点状の凹部)であってもよいし、その組み合わせであってもよい。
複数の凹み3のそれぞれに注入される柄形成用樹脂組成物4は、互いに同じであってもよい。複数の凹み3は、ベース用樹脂組成物5が注入される凹み3を含んでもよい。
複数の凹み3のそれぞれの長手方向に直交する断面は、三角形状以外の形状であってもよく、例えば、半円、半楕円等であってもよい。
柄形成用樹脂組成物4は、ベース用樹脂組成物5と耐熱性が同じ樹脂組成物であってもよい。
樹脂成型品1は、キッチンカウンター12に限らず、洗面化粧台の天板、浴室の水栓の下方に設置される台、シンク、浴槽等の、その他の物品を構成してもよい。
2.実施形態2
続いて、図6AからDに示す実施形態2の製造方法について説明する。以下では、本実施形態の製造方法について、実施形態1の製造方法と異なる部分について詳しく説明する。本実施形態の製造方法は、実施形態1の製造方法とは、柄注入工程及び柄硬化工程が異なる。
本実施形態の柄注入工程では、複数の凹み3及び複数の凹み3の周辺部分に、柄形成用樹脂組成物4を注入する。本実施形態では、複数の凹み3の周辺部分への柄形成用樹脂組成物4の注入は、複数の凹み3から溢れた柄形成用樹脂組成物4によって行う。
詳しくは、柄注入工程では、図6Aに示すように、まず、複数の凹み3のそれぞれに対して、各凹み3の体積を若干超える量の柄形成用樹脂組成物4を注入する。次いで、各凹み3に注入された柄形成用樹脂組成物4を、各凹み3の長手方向に沿ってへら等で押し広げる。これにより、図6Bに示すように、複数の凹み3の周辺部分(つまり部分211のうち凹み3に隣接する部分)に、柄形成用樹脂組成物4の一部が拡がって積層する。複数の凹み3の周辺部分には、各凹み3内の柄形成用樹脂組成物4よりも上下方向の厚みが小さい柄形成用樹脂組成物4が積層される。複数の凹み3の周辺部分に積層される柄形成用樹脂組成物4の厚みは、例えば、1mm程度である。
次いで、柄硬化工程では、複数の凹み3及び複数の凹み3の周辺部分に注入した柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。柄形成用樹脂組成物4の硬化は、実施形態1と同様に、下型2aを加熱装置で加熱することで行う。
次いで、本実施形態の製造方法では、図6Cに示すように、実施形態1と同様のベース形成工程を行う。
以上説明した本実施形態の製造方法では、図6Dに示す樹脂成型品1を製造することができる。この樹脂成型品1では、複数の突部11と表面100のうち各突部11の周辺部分に柄形成用樹脂組成物4による柄が表示され、突部11の境界が曖昧に表示されてより自然な柄模様を表示させることができる。
なお、柄注入工程における複数の凹み3の周辺部分への柄形成用樹脂組成物4の注入は、各凹み3から溢れた柄形成用樹脂組成物4の一部が自重によって各凹み3の周辺部分に流れ出ることで行ってもよい。また、複数の凹み3の周辺部分への柄形成用樹脂組成物4の注入は、自動塗布機等によって各凹み3への注入量よりも少なくなるように調整することで行ってもよい。また、各凹み3とその周辺部分への柄形成用樹脂組成物4の注入量は、互いに同じであってもよい。
3.実施形態3
続いて、図7AからD及び図8A,Bに示す実施形態3の製造方法について説明する。以下では、本実施形態の製造方法について、実施形態1の製造方法とは異なる部分について詳しく説明する。本実施形態の製造方法は、実施形態1の製造方法とは、柄注入工程、柄硬化工程及びベース形成工程がそれぞれ異なる。本実施形態の製造方法では、複数の凹み3のそれぞれは、一方向に延びた溝である。
本実施形態の柄注入工程では、複数の凹み3に対して、各凹み3の長手方向の一部に、柄形成用樹脂組成物4を注入する。
詳しくは、本実施形態の柄注入工程では、図7A及び図8Aに示すように、複数の凹み3に対して、各凹み3の長手方向に沿って各凹み3を複数回跨ぐように蛇行しながら柄形成用樹脂組成物4を注入する。これにより、本実施形態の柄注入工程では、各凹み3の長手方向の一部にのみ柄形成用樹脂組成物4を注入する。なお、図7Aは、図8AのC−C線における断面図である。各凹み3の長手方向のうち、前記一部を除く残りの部分には、柄形成用樹脂組成物4が直接注入されない非柄注入エリア30が形成される。
次いで、本実施形態の柄注入工程では、各凹み3及びその周辺部分に注入された柄形成用樹脂組成物4を、各凹み3の長手方向に沿ってへら等で押し広げる。これにより、図7B及び図8Bに示すように、複数の凹み3の周辺部分(つまり部分211のうち凹み3に隣接する部分)に、柄形成用樹脂組成物4の一部が拡がって薄く積層する。なお、図7Bは、図8BのC−C線における断面図である。
次いで、本実施形態の柄硬化工程では、各凹み3の長手方向の一部に注入された柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。柄硬化工程では、実施形態1と同様に、金型2の下型2aを加熱することで、各凹み3に注入された柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。このとき、各凹み3の周辺部分に注入された柄形成用樹脂組成物4も硬化される。
次いで、図7Cに示すように、ベース形成工程では、ベース用樹脂組成物5を成形面20を覆うように金型2に注入することで、複数の凹み3に対して、各凹み3の長手方向の前記一部を除く起こりの部分に、ベース用樹脂組成物5を注入する。これにより、キャビティ23及び複数の凹み3の非柄注入エリア30には、ベース用樹脂組成物5が充填される。
次いで、ベース形成工程では、金型2の上型2b及び下型2aを加熱することで、ベース用樹脂組成物5の全体を硬化させる。これにより、キャビティ23及び複数の凹み3の非柄注入エリア30に充填されたベース用樹脂組成物5が硬化される。
以上説明した本実施形態3の製造方法では、図7Dに示す樹脂成型品1を製造することができる。この樹脂成型品1では、複数の突部11に表示される柄を、柄形成用樹脂組成物4が注入された部分と注入されなかった部分とで変えることができ、これにより、不均一な柄が表示されてより自然な柄模様を表示させることができる。
なお、本実施形態の柄注入工程では、各凹み3の長手方向の一部への柄形成用樹脂組成物4の注入は、例えば、各凹み3の長手方向に沿って柄形成用樹脂組成物4を断続的に注入することで行ってもよい。このとき、実施形態2と同様に、各凹み3に対して、その周辺部分に溢れるように柄形成用樹脂組成物4を注入してもよい。
4.実施形態4
続いて、実施形態4の製造方法について説明する。以下では、本実施形態の製造方法について、実施形態1の製造方法と異なる部分について詳しく説明する。本実施形態の製造方法は、実施形態1の製造方法とは、柄注入工程、柄硬化工程、及びベース形成工程のそれぞれが異なる。
本実施形態の柄注入工程では、硬化剤を含有した柄形成用樹脂組成物4を複数の凹み3に注入する。柄硬化工程では、金型2を加熱することで、複数の凹み3に注入された柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。ベース形成工程では、金型2をベース用樹脂組成物5の注入温度まで冷却した後で、ベース用樹脂組成物5を注入する。
本実施形態の製造方法で用いる柄形成用樹脂組成物4は、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のラジカル重合型の熱硬化性樹脂を有する。
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和多塩基酸を必須成分とする多塩基酸成分と、グリコール成分及び/またはエポキシ化合物成分との脱水縮合によって得られる熱硬化性樹脂である。
多塩基酸成分は、グリコール成分のヒドロキシル基またはエポキシ成分のエポキシ基と反応してエステル結合を生成することができる置換基を有する化合物である。多塩基酸成分は、置換基を二つ以上有する不飽和多塩基酸を必須とし、その一部として飽和多塩基酸もしくは1価の酸を用いてもよい。不飽和多塩基酸としては、マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、イタコン酸やこれら酸の無水物、これら酸の誘導体(ハロゲン化物等)が例示され、これら二種類以上を併用してもよい。
グリコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、グリセリン、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA、ビスフェノールS等が例示され、これら二種類以上を併用してもよい。
エポキシ成分としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が例示され、これら二種類以上を併用してもよい。
不飽和単量体としては、上記不飽和ポリエステルと共重合可能であればよい。不飽和単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸メチル等が例示され、これら二種類以上を併用してもよい。
硬化剤としては、メチルエチルケトンパーオキシド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキシ3,3,5トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシ等が例示される。
柄形成用樹脂組成物4は、必要に応じて無機充填剤、減粘剤、消泡剤、内部離型剤、防汚剤、紫外線吸収剤、着色剤、柄材等を含有してもよい。無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、アルミナ、ガラスビーズ等が例示される。無機充填剤の添加量は、柄形成用樹脂組成物4の全体の20〜600重量部であることが望ましい。
柄形成用樹脂組成物4は、実施形態1の柄形成用樹脂組成物4が有する着色剤と同様の着色剤を有する。
本実施形態の柄硬化工程では、金型2の下型2aを加熱することで、複数の凹み3に注入された柄形成用樹脂組成物4を硬化させる。下型2aは、柄形成用樹脂組成物4を硬化反応させるための温度(例えば70℃)まで、加熱する。
本実施形態のベース形成工程は、金型2の下型2aをベース用樹脂組成物5の注入温度(つまりベース用樹脂組成物5が硬化反応しない温度)まで冷却する冷却工程を含む。この冷却工程の後、ベース用樹脂組成物5を成形面20を覆うように金型2(2a,2b)に注入する。ベース用樹脂組成物5を注入した後、金型2(2a,2b)を加熱することで、ベース用樹脂組成物5を硬化させる。
ベース用樹脂組成物5は、柄形成用樹脂組成物4が有する熱硬化性樹脂と同種の熱硬化性樹脂を有する。
以上説明した本実施形態の製造方法では、柄形成用樹脂組成物4が化学的に硬化するため、不十分な硬化状態となることを防ぐことができる。これにより、本実施形態の製造方法では、ベース用樹脂組成物5を注入するときに、不十分な硬化状態にある柄形成用樹脂組成物4がベース用樹脂組成物5と化学的に反応して溶融し、柄形成用樹脂組成物4の柄が意図しない部分に広がることを抑制できる。
本実施形態の製造方法は、実施形態2又は3の製造方法を組み合わせ可能である。本実施形態の製造方法では、実施形態2の製造方法と同様に、各凹み3の周辺部分に薄厚の柄形成用樹脂組成物4が積層される場合がある。この薄厚の柄形成用樹脂組成物4は、空気中の酸素によって硬化反応が阻害されて、十分に硬化しにくい。しかし、本実施形態の製造方法では、柄硬化工程によって、薄厚の柄形成用樹脂組成物4についても、十分に硬化させることができる。
また、本実施形態の製造方法では、ベース形成工程が冷却工程を含むため、高温状態の金型2の下型2aにベース用樹脂組成物5が注入されることを防ぐことができ、ベース用樹脂組成物5が注入直後から硬化反応を起こすことを防ぐことができる。
また、本実施形態の製造方法では、ベース用樹脂組成物5と柄形成用樹脂組成物4が同種の熱硬化性樹脂を有するため、ベース用樹脂組成物5の硬化反応時に、ベース用樹脂組成物5と柄形成用樹脂組成物4とが化学的に結合するため、界面剥離が生じにくい。
5.実施形態5
続いて、実施形態5の製造方法について説明する。以下では、本実施形態の製造方法について、実施形態1の製造方法と異なる部分について詳しく説明する。
本実施形態の製造方法では、柄形成用樹脂組成物4は、着色剤として粒状の柄材を含み、ベース用樹脂組成物5が有する顔料、染料、又はその組み合わせとは異なる顔料、染料、又はその組み合わせを含まない。
本実施形態では、ベース用樹脂組成物5は、硬化剤を含む熱硬化樹脂である。ベース用樹脂組成物5は、注型成形できるよう粘度50Pa・s以下の流動性を有する。
ベース用樹脂組成物5の熱硬化樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等のラジカル硬化型樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が例示される。なお、ベース用樹脂組成物5の熱硬化樹脂は、その他の種類の熱硬化樹脂を使用してもよい。
アクリル樹脂は、メタクリル酸・アクリル酸あるいはこれらのエステルを主成分とする不飽和単量体であり、不飽和単量体の重合物が溶解されていてもよい。不飽和単量体の主成分としては、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート)等が挙げられる。
ベース用樹脂組成物5の熱硬化性樹脂が、ラジカル硬化型樹脂の場合、硬化剤としては、実施形態4の硬化剤が例として挙げられる。
ベース用樹脂組成物5は、必要に応じて無機充填剤、減粘剤、消泡剤、内部離型剤、防汚剤、紫外線吸収剤を含有していてもよい。無機充填剤の添加量は、ベース用樹脂組成物5の全体の20〜600重量部であることが望ましい。
柄形成用樹脂組成物4は、ベース用樹脂組成物5の熱硬化性樹脂と同じ硬化系の熱硬化性樹脂を有する。例えば、ベース用樹脂組成物5の熱硬化性樹脂がラジカル硬化型樹脂である不飽和ポリエステル樹脂である場合、柄形成用樹脂組成物4の熱硬化性樹脂は、ラジカル硬化樹脂である不飽和ポリエステル樹脂やアクリル樹脂である。この場合、柄形成用樹脂組成物4の熱硬化性樹脂として、硬化系の異なるエポキシ樹脂やウレタン樹脂は使用できない。
柄形成用樹脂組成物4が有する着色剤として粒状の柄材の材質は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、PET(ポリエチレンテレフタラート)フィルム、マイカ、硅石粉、天然砂等が例示される。柄材の粒径は、0.05mm〜5mmであり、より好ましくは、0.1〜1mmである。粒状の柄材の色は、ベース用樹脂組成物5とは異なる色である。粒状の柄材の添加量は、柄形成用樹脂組成物4の全体の1〜50vol%であり、より好ましくは、5〜10vol%である。
柄形成用樹脂組成物4は、着色剤として、粒状の柄材の他に、ベース用樹脂組成物5の顔料、染料、又はその組み合わせと同一のものを、ベース用樹脂組成物5における添加量と同等量以下有してもよい。
なお、柄形成用樹脂組成物4は、粒状の柄材以外の着色剤の添加量が、柄形成用樹脂組成物4の全体の固形分換算で0.2%以下であれば、ベース用樹脂組成物5の着色剤とは異なる着色剤を有してもよい。これは、柄形成用樹脂組成物4の着色剤の総量が少ない場合、柄形成用樹脂組成物4の製造ロットごとの色ぶれが目立つため、少量のトナーを添加することでこの色ブレを抑制するためである。
柄形成用樹脂組成物4は、必要に応じて無機充填剤、減粘剤、消泡剤、内部離型剤、防汚剤、紫外線吸収剤を含有していてもよい。
本実施形態の製造方法で用いる金型2の下型2aの成形面20は、Ra(算術平均粗さ)が5μm以上500μm以下の粗面である。
本実施形態の製造方法は、上述した柄形成用樹脂組成物4とベース用樹脂組成物5を用いて、実施形態1と同様の、柄注入工程、柄硬化工程、及びベース形成工程を行うことで、樹脂成型品1を製造する。
本実施形態の製造方法では、柄形成用樹脂組成物4が着色剤として粒状の柄材を有するため、ベース用樹脂組成物5を注入したときに、粒状の柄材が化学的に溶解しにくい。また、粒材の柄材は、粗面の成形面20に物理的に引っ掛かることで流出しにくい。更に、粒状の柄材の一部が流出した場合でも、粒状の柄材は溶解しにくいため、顔料や染料が流出する場合に比べて、柄形成用樹脂組成物4の色が広範囲に流出することを抑制することができる。
以上説明した本実施形態の製造方法は、実施形態2から4の製造方法と組み合わせ可能である。
また、本実施形態の製造方法は、成形面20に複数の凹み3を有さない金型2を用いて樹脂成型品1を製造する方法であってもよい。この場合、下型2aの粗面の成形面20に柄形成用樹脂組成物4を注入して硬化させ、その後、金型2a,2bにベース用樹脂組成物5を注入して硬化させることで樹脂成型品1を製造する。この場合でも、ベース用樹脂組成物5を注入したときに、柄形成用樹脂組成物4の色が広範囲に流出することを抑制することができる。
6.実施形態6
続いて、実施形態6の製造方法について説明する。以下では、本実施形態の製造方法について、実施形態1の製造方法と異なる部分について詳しく説明する。
本実施形態の製造方法では、成形面20は、複数の凹み3よりも浅い複数の凹部6を有する粗面である(図9A,B参照)。ベース用樹脂組成物5は、粒状の柄材を含む。
複数の凹部6のそれぞれは、深さが10μm以上1mm以下である。成形面20は、光沢度が65以下40以上の粗面を含む。
ベース用樹脂組成物5は、少なくとも二種類の粒状の柄材は、互いに色が異なり、粒径が700μm以下50μm以上であり、かつベース用樹脂組成物5が有する粒状の柄材全体に対する割合が20%以上80%以下である。
詳しくは、ベース用樹脂組成物5は、実施形態1と同様の熱硬化性樹脂と、着色剤としての少なくとも二種類の粒状の柄材と、着色剤としての顔料、染料、又はその組み合わせと、を含む。少なくとも二種類の粒状の柄材は、ベース用樹脂組成物5が有する顔料、染料、又はその組み合わせとは、色が異なる。
粒状の柄材は、粒径が700μm以下(言い換えると25メッシュ以下)10μm以上である。粒径が700μmよりも大きいと、粒状の柄材は、粒として認識されやすくなる。
少なくとも二種類の粒状の柄材は、ベース用樹脂組成物5の全体に対する割合が、合計で1vol%以上70vol%以下であり、より好ましくは、合計で2vol%以上60vol%以下である。
少なくとも二種類の粒状の柄材は、例えば、互いに色が異なる二種類の粒状の柄材であり、より好ましくは、互いに色が異なる三種類以上の粒状の柄材である。
少なくとも二種類の粒状の柄材のそれぞれは、ベース用樹脂組成物5が有する粒状の柄材全体に対する割合が20%以上80%以下である。
図9AからCには、本実施形態の製造方法で用いる金型2の一例が示されている。金型2の下型2aの成形面20には、エッチングによって形成されたエッチング面20aと、ブラストによって形成されたブラスト面20bとが形成されている。
エッチング面20aには、深さが10μm以上1mm以下の複数の凹部6が、パターン状に形成されている。ブラスト面20bには、ブラスト面20bが60度測定による光沢度が65以下40以上となる粗面となるように、微小な凹凸がランダムな配置及び深さで形成されている。
本実施形態では、下型2aの成形面20のうち、隣接する凹み3を除く部分211の一部に、エッチング面20aが形成され、部分211の他の一部にブラスト面20bが形成されている。エッチング面20aとブラスト面20bとは、部分211に全体的に設けられている。
本実施形態の製造方法では、上述した金型2の下型2aを用いて、実施形態1の柄注入工程、柄硬化工程、及びベース形成工程を行うことで、樹脂成型品1を製造する。本実施形態の製造方法では、実施形態1と同様の柄形成用樹脂組成物4と、上述したベース用樹脂組成物5とを用いる。
樹脂成型品1の表面100のうち、エッチング面20aによって成形された部分では、10μm以上1mm以下の高さの複数の凸部が形成される。そのため、この部分では光が乱反射するため、この部分に含まれる粒状の柄材は、その形状が不均一にかつ僅かにゆがんで表示される。
樹脂成型品1の表面100のうち、ブラスト面20bによって成形された部分では、粗面となり光沢が低下する。そのため、この部分に含まれる粒状の柄材は、輪郭がぼけて表示される。隣接して位置する複数の粒状の柄材は、ぼけた輪郭が連続するように表示されて、全体的に着色したように表示される。
ここで、本実施形態の樹脂成型品1では、少なくとも二種類の粒状の柄材を含むため、一方の種類の粒状の柄材が多く含まれる部分では、この一方の種類の粒状の柄材の形がゆがんで又はぼけて表示されて、色のみが表示される。また、本実施形態の樹脂成型品1では、他方の種類の粒状の柄材が多く含まれる部分では、この他方の種類の粒状の柄材の形がゆがんで又はぼけて表示されて、色のみが表示される。
これにより、本実施形態の樹脂成型品1では、少なくとも二種類の粒状の柄材の色のみが表面に表示されて、ムラのある自然な柄をより表示させやすい。
なお、本実施形態の製造方法は、実施形態2から5の製造方法とも、組み合わせ可能である。
7.その他
実施形態6の製造方法は、図10AからCに示す変形例のように、成形面20に複数の凹み3を有さない金型2にベース用樹脂組成物5のみを注入して硬化させることで樹脂成型品1を製造する方法であってもよい。
つまり、変形例の製造方法は、成形面20に深さが10μm以上1mm以下の複数の凹部6を有する金型2を用いて樹脂成型品1を製造する樹脂成型品1の製造方法である。変形例の製造方法は、ベース用樹脂組成物5を、成形面20を覆うように金型2に注入して硬化させるベース形成工程を備える。ベース用樹脂組成物5は、粒状の柄材を含む。
より詳しくは、ベース用樹脂組成物5は、少なくとも二種類の粒状の柄材を含み、少なくとも二種類の粒状の柄材は、互いに色が異なり、粒径が700μm以下50μm以上であり、かつベース用樹脂組成物5が有する粒状の柄材全体に対する割合が20%以上80%以下である。
変形例の製造方法においても、成形面20には、エッチングによって形成されたエッチング面20aが少なくとも形成されている。成形面20には更に、ブラストによって形成されたブラスト面20bが形成されることが好ましいが、ブラスト面20bが形成されなくてもよい。
変形例の製造方法で用いるベース用樹脂組成物5は、実施形態6の製造方法で用いるベース用樹脂組成物5と同じである。なお、変形例の製造方法では、金型2が複数の凹み3を有さないため、柄形成用樹脂組成物4を用いない。
上述した変形例の製造方法においても、実施形態6の製造方法と同様に、少なくとも二種類の粒状の柄材の色のみが表面に表示されて、ムラのある自然な柄をより表示させやすい樹脂成型品1を製造することができる。
8.まとめ
以上説明した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第一態様の製造方法は、下記の構成を備える。
すなわち、第一態様の製造方法は、成形面(20)に複数の凹み(3)を有する金型(2)を用いて樹脂成型品(1)を製造する方法である。この製造方法は、柄注入工程、柄硬化工程及びベース形成工程を備える。柄注入工程では、複数の凹み(3)に、柄形成用樹脂組成物(4)を注入する。柄硬化工程では、複数の凹み(3)に注入された柄形成用樹脂組成物(4)を硬化させる。ベース形成工程では、柄形成用樹脂組成物(4)とは組成が異なるベース用樹脂組成物(5)を、成形面(20)を覆うように金型(2)に注入して硬化させる。
上記構成のように、第一態様の製造方法では、各凹み(3)内に柄形成用樹脂組成物(4)が配置された状態でベース用樹脂組成物(5)が注入される。そのため、第一態様の製造方法では、ベース用樹脂組成物(5)の注入によって柄形成用樹脂組成物(4)の位置がずれて柄が乱れることを抑制することができる。これにより、第一態様の製造方法では、樹脂成型品(1)の表面に所望の柄を表示させやすい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第二態様の製造方法は、第一態様の製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第二態様の製造方法では、柄注入工程では、複数の凹み(3)及び複数の凹み(3)の周辺部分に、柄形成用樹脂組成物(4)を注入する。
上記構成を備える第二態様の製造方法で製造された樹脂成型品(1)では、複数の凹み(3)によって形成される複数の突部(11)とその周辺部分に、柄形成用樹脂組成物(4)による柄が表示される。これにより、第二態様の製造方法で製造された樹脂成型品(1)では、各突部(11)の境界が曖昧に表示されてより自然な柄模様を表面に表示することができる。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第三態様の製造方法は、第一又は第二態様の製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第三態様の製造方法では、複数の凹み(3)のそれぞれは、一方向に延びた溝である。柄注入工程では、複数の凹み(3)に対して、各凹み(3)の長手方向の一部に、柄形成用樹脂組成物(4)を注入する。ベース形成工程では、ベース用樹脂組成物(5)を成形面(20)を覆うように金型(2)に注入することで、複数の凹み(3)に対して、各凹み(3)の長手方向の前記一部を除く残りの部分に、ベース用樹脂組成物(5)を注入する。
上記構成を備える第三態様の製造方法で製造された樹脂成型品(1)では、複数の凹み(3)によって形成される複数の突部(11)に表示される柄を、柄形成用樹脂組成物(4)が注入された部分と注入されなかった部分とで変えることができる。これにより、第三態様の製造方法で製造された樹脂成型品(1)では、不均一な柄が表示されてより自然な柄模様を表面に表示することができる。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第四態様の製造方法は、第一から第三態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第四態様の製造方法の柄注入工程では、硬化剤を含有した柄形成用樹脂組成物(4)を複数の凹み(3)に注入する。柄硬化工程では、金型(2)を加熱することで、複数の凹み(3)に注入された柄形成用樹脂組成物(4)を硬化させる。ベース形成工程では、金型(2)をベース用樹脂組成物(5)の注入温度まで冷却した後で、ベース用樹脂組成物(5)を注入する。
上記構成を備える第四態様の製造方法では、硬化剤を含有した柄形成用樹脂組成物(4)を加熱して硬化させることで、柄形成用樹脂組成物(4)の硬化反応が不十分のまま、ベース用樹脂組成物(5)が注入させることを防ぐことができる。これにより、第四態様の製造方法で製造された樹脂成型品(1)では、柄形成用樹脂組成物(4)の柄が意図していない部分まで広がることを抑制できる。また、第四態様の製造方法は、ベース形成工程が冷却工程を含むため、高温状態の金型(2)にベース用樹脂組成物(5)が注入されることを防ぐことができ、ベース用樹脂組成物(5)が注入直後から硬化反応を起こすことを防ぐことができる。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第五態様の製造方法は、第一から第四態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第五態様の製造方法では、柄形成用樹脂組成物(4)は、着色剤として粒状の柄材を含み、ベース用樹脂組成物(5)が有する顔料、染料、又はその組み合わせとは異なる顔料、染料、又はその組み合わせを含まない。
上記構成を備える第五態様の製造方法では、柄形成用樹脂組成物(4)が着色剤として粒状の柄材を有するため、ベース用樹脂組成物(5)を注入したときに、粒状の柄材が化学的に溶解しにくくて、柄形成用樹脂組成物(4)の色が広範囲に流出しにくい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第六態様の製造方法は、第一から第五態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第六態様の製造方法では、成形面(20)は、複数の凹み(3)よりも浅い複数の凹部を有する粗面であり、ベース用樹脂組成物(5)は、粒状の柄材を含む。
上記構成を備える第六態様の製造方法で製造される樹脂成型品(1)では、粗面である成形面(20)によって、樹脂成型品(1)の表面に微小な凹凸を形成することができて、光を乱反射させたり光沢を低下させることができる。そのため、第六態様の製造方法で製造される樹脂成型品(1)では、ベース用樹脂組成物(5)の粒状の柄材の形が曖昧に表示されて、色のみを表面に表示することができて、ムラのある自然な柄をより表示させやすい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第七態様の製造方法は、第二態様の製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第七態様の製造方法では、複数の凹み(3)の周辺部分への柄形成用樹脂組成物(4)の注入は、複数の凹み(3)から溢れた柄形成用樹脂組成物(4)によって行う。
上記構成を備える第七態様の製造方法では、複数の凹み(3)及びその周辺部分への柄形成用樹脂組成物(4)の注入を一度に行えて、注入作業が行いやすい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第八態様の製造方法は、第三態様の製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第八態様の製造方法の柄注入工程では、複数の凹み(3)に対して、各凹み(3)の長手方向に沿って各凹み(3)を複数回跨ぐように蛇行しながら柄形成用樹脂組成物(4)を注入する。これにより、第八態様の製造方法では、各凹み(3)の長手方向の一部に柄形成用樹脂組成物(4)を注入する。
上記構成を備える第八態様の製造方法では、複数の凹み(3)によって形成される複数の突部(11)に表示される柄を、柄形成用樹脂組成物(4)が注入された部分と注入されなかった部分とで変えることを、簡単な注入方法で行える。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第九態様の製造方法は、第六態様の製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第九態様の製造方法では、複数の凹部(6)のそれぞれは、深さが10μm以上1mm以下である。
上記構成を備える第九態様の製造方法では、成形面(20)に形成された複数の凹部(6)によって、樹脂成型品(1)の表面に微小な凸部を形成することができて、光を乱反射させやすくい。そのため、第九態様の製造方法で製造される樹脂成型品(1)では、ベース用樹脂組成物(5)の粒状の柄材の色のみを表面に表示させやすくて、ムラのある自然な柄をより表示させやすい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第十態様の製造方法は、第六又は第九態様の製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第十態様の製造方法では、成形面(20)は、光沢度が65以下40以上の粗面を含む。
上記構成を備える第十態様の製造方法では、光沢度が65以下40以上の粗面によって、樹脂成型品(1)の表面に微小な凹凸を形成することができて、光沢を低下させやすくい。そのため、第十態様の製造方法で製造される樹脂成型品(1)では、ベース用樹脂組成物(5)の粒状の柄材の色のみを表面に表示させやすくて、ムラのある自然な柄をより表示させやすい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第十一態様の製造方法は、第六、第九、第十態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第十一態様の製造方法では、ベース用樹脂組成物(5)は、少なくとも二種類の粒状の柄材を含む。少なくとも二種類の粒状の柄材は、互いに色が異なり、粒径が700μm以下50μm以上であり、かつベース用樹脂組成物(5)が有する粒状の柄材全体に対する割合が20%以上80%以下である。
上記構成を備える第十一態様の製造方法で製造される樹脂成型品(1)では、少なくとも二種類の粒状の柄材の粒状の柄材の形が曖昧に表示されて、色のみを表面に表示することができて、ムラのある自然な柄をより表示させやすい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第十二態様の製造方法は、第一から第十一態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第十二態様の製造方法では、柄形成用樹脂組成物(4)は、第一樹脂組成物(4a)と、第一樹脂組成物(4a)とは組成が異なる第二樹脂組成物(4b)とを含む。複数の凹み(3)は、第一凹み(3a)と第二凹み(3b)とを含む。第一凹み(3a)には第一樹脂組成物(4a)を注入し、第二凹み(3b)には第二樹脂組成物(4b)を注入する。
上記構成を備えることで、第十二態様の製造方法では、第一凹み(3a)と第二凹み(3b)によって成形される二つの突部(11a,11b)の外観を互いに変えることができ、樹脂成型品(1)の表面に表示する柄の多様化が図りやすい。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第十三態様の製造方法は、第一から第十二態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第十三態様の製造方法では、複数の凹み(3)のそれぞれは、一方向に延びた溝である。複数の凹み(3)のそれぞれの長手方向に直交する断面は、三角形状である。
上記構成を備えることで、第十三態様の製造方法では、断面三角形状の複数の突部(11)を表面に有する樹脂成型品(1)を製造することができる。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第十四態様の製造方法は、第一から第十三態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第十四態様の製造方法では、柄形成用樹脂組成物(4)は、ベース用樹脂組成物(5)よりも耐熱性が高い。
上記構成を備えることで、第十四態様の製造方法では、耐熱性の高い複数の突部(11)を表面に有する樹脂成型品(1)を製造することができる。そのため、この樹脂成型品(1)は、表面部分が耐熱性に優れるため、高温状態の鍋等の調理容器が直置きされるおそれのあるキッチンカウンター(12)等として、好適に利用することができる。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の製造方法のように、第十五態様の製造方法は、第一から第十四態様のいずれか一つの製造方法の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第十五態様の製造方法では、樹脂成型品(1)は、キッチンカウンター(12)を構成する。
上記構成を備えることで、第十五態様の製造方法では、キッチンカウンター(12)の表面に所望の柄を表示させやすくて、意匠性に優れたキッチンカウンター(12)を製造することができる。
また、上述した実施形態1から6及びその変形例の樹脂成型品(1)のように、第十六態様の樹脂成型品(1)は、下記の構成を備える。
すなわち、第十六態様の樹脂成型品(1)は、ベース部(10)と、ベース部(10)の表面(100)から突出する複数の突部(11)と、を備える。複数の突部(11)は、柄形成用樹脂組成物(4)で形成され、ベース部(10)は、柄形成用樹脂組成物(4)とは組成が異なるベース用樹脂組成物(5)で形成されている。
上記構成を備えることで、第十六態様の樹脂成型品(1)では、複数の突部(11)で形成される柄が立体的に表示され、所望の柄を効果的に表示させることができる。
以上、本開示を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、本開示の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
1 樹脂成型品
2 金型
20 成形面
3 凹み
3a 第一凹み
3b 第二凹み
4 柄形成用樹脂組成物
4a 第一樹脂組成物
4b 第二樹脂組成物
5 ベース用樹脂組成物
6 凹部
10 ベース部
100 表面
11 突部
12 キッチンカウンター

Claims (16)

  1. 成形面に複数の凹みを有する金型を用いて樹脂成型品を製造する樹脂成型品の製造方法であって、
    前記複数の凹みに、柄形成用樹脂組成物を注入する柄注入工程と、
    前記複数の凹みに注入された前記柄形成用樹脂組成物を硬化させる柄硬化工程と、
    前記柄形成用樹脂組成物とは組成が異なるベース用樹脂組成物を、前記成形面を覆うように前記金型に注入して硬化させるベース形成工程と、を備える、
    樹脂成型品の製造方法。
  2. 前記柄注入工程では、前記複数の凹み及び前記複数の凹みの周辺部分に、前記柄形成用樹脂組成物を注入する、
    請求項1の樹脂成型品の製造方法。
  3. 前記複数の凹みのそれぞれは、一方向に延びた溝であり、
    前記柄注入工程では、前記複数の凹みに対して、各凹みの長手方向の一部に、前記柄形成用樹脂組成物を注入し、
    前記ベース形成工程では、前記ベース用樹脂組成物を前記成形面を覆うように前記金型に注入することで、前記複数の凹みに対して、各凹みの長手方向の前記一部を除く残りの部分に、前記ベース用樹脂組成物を注入する、
    請求項1又は2の樹脂成型品の製造方法。
  4. 前記柄注入工程では、硬化剤を含有した前記柄形成用樹脂組成物を前記複数の凹みに注入し、
    前記柄硬化工程では、前記金型を加熱することで、前記複数の凹みに注入された前記柄形成用樹脂組成物を硬化させ、
    前記ベース形成工程では、前記金型を前記ベース用樹脂組成物の注入温度まで冷却した後で、前記ベース用樹脂組成物を注入する、
    請求項1から3のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  5. 前記柄形成用樹脂組成物は、着色剤として粒状の柄材を含み、前記ベース用樹脂組成物が有する顔料、染料、又はその組み合わせとは異なる顔料、染料、又はその組み合わせを含まない、
    請求項1から4のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  6. 前記成形面は、前記複数の凹みよりも浅い複数の凹部を有する粗面であり、
    前記ベース用樹脂組成物は、粒状の柄材を有する、
    請求項1から5のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  7. 前記複数の凹みの周辺部分への前記柄形成用樹脂組成物の注入は、前記複数の凹みから溢れた前記柄形成用樹脂組成物によって行う、
    請求項2の樹脂成型品の製造方法。
  8. 前記柄注入工程では、前記複数の凹みに対して、各凹みの長手方向に沿って各凹みを複数回跨ぐように蛇行しながら前記柄形成用樹脂組成物を注入することで、各凹みの長手方向の一部に前記柄形成用樹脂組成物を注入する、
    請求項3の樹脂成型品の製造方法。
  9. 前記複数の凹部のそれぞれは、深さが10μm以上1mm以下である、
    請求項6の樹脂成型品の製造方法。
  10. 前記成形面は、光沢度が65以下40以上の粗面を含む、
    請求項6又は9の樹脂成型品の製造方法。
  11. 前記ベース用樹脂組成物は、少なくとも二種類の粒状の柄材を含み、
    前記少なくとも二種類の粒状の柄材は、互いに色が異なり、粒径が700μm以下50μm以上であり、かつ前記ベース用樹脂組成物が有する柄材全体に対する割合が20%以上80%以下である、
    請求項6,9,10のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  12. 前記柄形成用樹脂組成物は、第一樹脂組成物と、前記第一樹脂組成物とは組成が異なる第二樹脂組成物とを含み、
    前記複数の凹みは、第一凹みと第二凹みとを含み、
    前記第一凹みには前記第一樹脂組成物を注入し、前記第二凹みには前記第二樹脂組成物を注入する、
    請求項1から11のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  13. 前記複数の凹みのそれぞれは、一方向に延びた溝であり、
    前記複数の凹みのそれぞれの長手方向に直交する断面は、三角形状である、
    請求項1から12のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  14. 前記柄形成用樹脂組成物は、前記ベース用樹脂組成物よりも耐熱性が高い、
    請求項1から13のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  15. 前記樹脂成型品は、キッチンカウンターを構成する、
    請求項1から14のいずれか一つの樹脂成型品の製造方法。
  16. ベース部と、
    前記ベース部の表面から突出する複数の突部と、を備え、
    前記複数の突部は、柄形成用樹脂組成物で形成され、
    前記ベース部は、前記柄形成用樹脂組成物とは組成が異なるベース用樹脂組成物で形成されている、
    樹脂成型品。
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