JPWO2020152836A1 - 角度検出装置 - Google Patents

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Abstract

系統間の磁気干渉が生じる冗長系のレゾルバでも、系統間でリアルタイムの同期制御を行うことなく、磁気干渉の影響を除去して精度良く回転角度を算出できる角度検出装置を提供する。系統間で磁気干渉が生じる第1系統の巻線及び第2系統の巻線を有するレゾルバ(1)と、第1系統の巻線出力信号の検出値に対して、第2系統の第2周期の成分を除去する第2周期成分除去処理を行う第1系統の除去処理部(53A)と、第2周期成分除去処理後の第1系統の巻線出力信号の検出値に基づいてロータの第1角度(θ1)を算出する第1系統の角度算出部(54A)と、を備えた角度検出装置。

Description

本願は、角度検出装置に関するものである。
モータの回転角度を検出する角度検出器として、レゾルバが多く用いられている。レゾルバは、堅牢な角度検出器として知られているが、モータ駆動システムの耐故障性の要望からレゾルバにも冗長性が求められるようになっている。
そこで、特許文献1には、第1系統の励磁巻線及び出力巻線、及び第2系統の励磁巻線及び出力巻線が設けられた、2重系のレゾルバが開示されている。また、特許文献2では、2つのレゾルバを、2つの励磁手段により互いに非同期で励磁して、各レゾルバの出力をそれぞれ所定のサンプリング周期でサンプルした結果に基づいて、各レゾルバの回転角度を演算するように構成されている。特許文献2の技術では、2つの励磁手段による各レゾルバの励磁周波数と、各レゾルバの出力をサンプリングするサンプリング周波数とを、レゾルバ間の励磁周波数の差が、サンプリング周波数の整数倍となるように設定すると共に、2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを、出力振幅のピークタイミングで行う。特許文献2には、各レゾルバの出力のサンプリングが、常にその出力振幅のピークタイミングで行われるので、回転角度の演算が常に均一かつ高い精度で行われると記載されている。
特開2000−18968号公報 特開2009−210281号公報
しかしながら、特許文献1、2のような冗長系のレゾルバでは、第1系統と第2系統とが電気的に絶縁されていても,磁気的には干渉が生ずる。これに対して、特許文献2の技術では、第1系統の励磁周波数faと第2系統の励磁周波数fbとの差を脈動周期算出部で算出した後、サンプリングタイミング調整部にて第1系統と第2系統のサンプリング周波数を調整する。よって、特許文献2の技術では、第1系統のECUと第2系統のECUとの間で通信を行って同期制御を行う必要がある。この第1系統と第2系統の通信及び同期制御のために必要となる配線コスト及び処理負荷が課題となる。
そこで、系統間の磁気干渉が生じる冗長系のレゾルバでも、系統間でリアルタイムの同期制御を行うことなく、磁気干渉の影響を低減して精度良く回転角度を算出できる角度検出装置が望まれる。
本願に係る角度検出装置は、第1系統と第2系統との間で磁気干渉が生じる、第1系統の励磁巻線、第1系統の2つの出力巻線、第2系統の励磁巻線、及び第2系統の2つの出力巻線を有するレゾルバと、
前記第1系統の励磁巻線に第1周期の交流電圧を印加する第1系統の励磁部と、
前記第2系統の励磁巻線に、前記第1周期よりも長い第2周期の交流電圧を印加する第2系統の励磁部と、
前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号を予め設定された検出タイミングで周期的に検出する第1系統の出力信号検出部と、
前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に対して、前記第2周期の成分を除去する第2周期成分除去処理を行う第1系統の除去処理部と、
前記第2周期成分除去処理後の前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいて前記レゾルバの第1角度を算出する第1系統の角度算出部と、を備えたものである。
本願に係る角度検出装置によれば、第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値から、第2系統の励磁巻線により生じる第2周期の成分を除去することができ、第2周期成分除去処理後の第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいてロータの角度を精度よく算出することができる。この際、第2系統の処理とリアルタイムの同期制御を行う必要がなく、処理負荷の増加等を抑制できる。
実施の形態1に係る角度検出装置の概略構成図である。 実施の形態1に係るレゾルバを軸方向に見た側面図である。 実施の形態1に係る制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る第1系統の第2周期成分除去処理を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態1に係る第1系統の除去処理部のブロック図である。 実施の形態1に係る、系統間の磁気干渉がないと仮定した場合の、第1系統の検出タイミングを説明するためのタイムチャートである。 実施の形態1に係る第2系統の第1周期成分除去処理を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態1に係る第2系統の除去処理部のブロック図である。 実施の形態2に係る第2系統の第1周期成分除去処理を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態2に係る第2系統の除去処理部のブロック図である。 実施の形態3に係る角度検出装置の概略構成図である。 実施の形態3に係るレゾルバの模式斜視図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る角度検出装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る角度検出装置の概略構成図である。
1−1.レゾルバ1
角度検出装置は、レゾルバ1を備えている。レゾルバ1は、第1系統の励磁巻線10A、第1系統の2つの出力巻線111A、112A(第1系統の第1出力巻線111A、第1系統の第2出力巻線112Aとも称す)、第2系統の励磁巻線10B、第2系統の2つの出力巻線111B、112B(第2系統の第1出力巻線111B、第2系統の第2出力巻線112Bとも称す)を有している。第1系統の巻線と第2系統の巻線との間で磁気干渉が生じる。すなわち、第1系統の励磁巻線10Aが発生した磁束により、第1系統の2つの出力巻線111A、112Aだけでなく、第2系統の2つの出力巻線111B、112Bにも、誘起電圧が生じ、第2系統の励磁巻線10Bが発生した磁束により、第2系統の2つの出力巻線111B、112Bだけでなく、第1系統の2つの出力巻線111A、112Aにも、誘起電圧が生じる。
図2に示すように、第1系統の励磁巻線10A、第1系統の2つの出力巻線111A、112A、第2系統の励磁巻線10B、及び第2系統の2つの出力巻線111B、112Bは、同じ1つのステータ13に巻装されている。ステータ13の径方向内側にロータ14が配置されている。ロータ14は、外周部に周方向に均等配置された複数の突出部を備えている。突出部の径方向外側への突出高さは、ステータ13及びロータ14間のギャップパーミアンスが、回転に応じて、正弦波状に変化するように形成されている。すなわち、レゾルバ1は、可変リラクタンス(VR)型レゾルバとされている。本実施の形態は、5つの突出部が設けられており、軸倍角は5とされている。よって、ロータが機械角で1回転する毎に、電気角で5回転する。
図6に系統間の磁気干渉がないと仮定した例を示すように、第1系統の励磁巻線10Aに交流電圧VRAが印加されている状態で、ロータが回転すると、ロータの電気角での回転角度(ギャップパーミンアンス)に応じて第1系統の第1出力巻線111Aに誘起される交流電圧V1Aの振幅、及び第1系統の第2出力巻線112Aに誘起される交流電圧V2Aの振幅が正弦波状(又は余弦波状)に変化する。第1系統の第1出力巻線111Aと第1系統の第2出力巻線112Aとは、それらの交流電圧の振幅が相互に電気角で90度異なるように、ステータ13の周方向の位置に巻装されている。同様に、第2系統の第1出力巻線111Bと第2系統の第2出力巻線112Bとは、それらの誘起交流電圧の振幅が相互に電気角で90度異なるように、ステータの周方向の位置に巻装されている。
本実施の形態では、図2に示すように、ステータ13は、周方向に均等配置された12個のティースを備えおり、第1ティースTE1から第6ティースTE6に第1系統の巻線が巻装されており、第7ティースTE7から第12ティースTE12に第2系統の巻線が巻装されている。第1系統の励磁巻線10Aは、第1ティースTE1から第6ティースTE6に分散して巻装されている。第1系統の第1出力巻線111Aと第1系統の第2出力巻線112Aとは、誘起交流電圧の振幅が相互に90度異なるように、第1ティースTE1から第6ティースTE6に分散して巻装されている。同様に、第2系統の励磁巻線10Bは、第7ティースTE7から第12ティースTE12に分散して巻装されている。第2系統の第1出力巻線111Bと第2系統の第2出力巻線112Bは、誘起交流電圧の振幅が相互に90度異なるように、第7ティースTE7から第12ティースTE12に分散して巻装されている。
複数のティースに巻装された第1系統の励磁巻線10Aは、ティース間で直列に接続されており、直列に接続された第1系統の励磁巻線10Aの2つの端子が、後述する制御装置50(第1系統の励磁部51A)に接続されている。同様に、ティース間で直列に接続された第1系統の第1出力巻線111Aの2つの端子が、後述する制御装置50(第1系統の出力信号検出部52A)に接続されている。ティース間で直列に接続された第1系統の第2出力巻線112Aの2つの端子が、後述する制御装置50(第1系統の出力信号検出部52A)に接続されている。直列に接続された第2系統の励磁巻線10Bの2つの端子が、後述する制御装置50(第2系統の励磁部51B)に接続されている。同様に、ティース間で直列に接続された第2系統の第1出力巻線111Bの2つの端子が、後述する制御装置50(第2系統の出力信号検出部52B)に接続されている。ティース間で直列に接続された第2系統の第2出力巻線112Bの2つの端子が、後述する制御装置50(第2系統の出力信号検出部52B)に接続されている。
なお、突出部の数(軸倍角)及びティース数は、任意の数に設定されてもよい。第1系統の巻線及び第2系統の巻線は、周方向に2つに分割されて配置されてなくてもよく、周方向に分散して配置されてもよい。
1−2.制御装置50
角度検出装置は、制御装置50を備えている。制御装置50は、図1に示すように、第1系統の励磁部51A、第1系統の出力信号検出部52A、第1系統の除去処理部53A、第1系統の角度算出部54A、第2系統の励磁部51B、第2系統の出力信号検出部52B、第2系統の除去処理部53B、及び第2系統の角度算出部54Bを備えている。制御装置50の各機能は、制御装置50が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置50は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、及び演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92には、第1系統の第1出力巻線111A、第1系統の第2出力巻線112A、第2系統の第1出力巻線111B、第2系統の第2出力巻線112Bが接続されている。入力回路92は、これらの巻線の出力電圧を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93には、第1系統の励磁巻線10A及び第2系統の励磁巻線10Bが接続され、これら巻線に交流電圧VRAを印加するためのスイッチング素子等の駆動回路を備えている。スイッチング素子の出力側にローパスフィルタ回路が設けられてもよい。また、出力回路93は、算出した第1角度θ1及び第2角度θ2を外部の制御装置94に伝達する通信回路等の信号出力回路を備えている。
そして、制御装置50が備える各制御部51A〜54B等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置50の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部51A〜54B等が用いる設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置50の各機能について詳細に説明する。
1−2−1.励磁部
第1系統の励磁部51Aは、第1系統の励磁巻線10Aに第1周期TAの交流電圧VRA(本例では、正弦波の交流電圧VRA)を印加する。本実施の形態では、第1系統の励磁部51Aは、第1周期TAの交流電圧指令を算出し、交流電圧指令と三角波との比較結果に基づいて、出力回路93に設けられた第1系統の励磁巻線用のスイッチング素子をオンオフするPWM信号(Pulse Width Modulation)を生成する。スッチング素子がオンされると、電源電圧が第1系統の励磁巻線10A側に印加され、スッチング素子がオフされると、電源電圧の印加が停止する。
第2系統の励磁部51Bは、第2系統の励磁巻線10Bに第2周期TBの交流電圧VRB(本例では、正弦波の交流電圧VRB)を印加する。後述するように、第2周期TBは、第1周期TAよりも長い周期に設定されている。本実施の形態では、第2系統の励磁部51Bは、第2周期TBの交流電圧指令を算出し、交流電圧指令と三角波との比較結果に基づいて、出力回路93に設けられた第2系統の励磁巻線用のスイッチング素子をオンオフするPWM信号を生成する。
1−2−2.第1角度θ1の算出
<第1系統の出力信号検出部52A>
第1系統の出力信号検出部52Aは、第1系統の2つの出力巻線111A、112Aの出力信号V1A、V2Aを予め設定された検出タイミング(以下、第1系統の検出タイミングとも称す)で周期的に検出する。
<系統間の磁気干渉による課題>
図4に第1系統の第1出力巻線の出力信号V1Aの例を示すように、第1系統の2つの出力巻線111A、112Aの出力信号V1A、V2Aには、それぞれ、系統間の磁気干渉により、第2系統の励磁巻線10Bに励磁された第2周期TBの磁束により誘起された第2周期の成分V1A_TB、V2A_TBが重畳する。図4の上段のグラフに、第1系統の第1出力巻線の出力信号V1Aを示し、中段のグラフに、第1系統の第1出力巻線の出力信号V1Aに含まれる、第1系統の励磁巻線10Aの磁束により誘起された第1周期の成分V1A_TAを示し、下段のグラフに、第1系統の第1出力巻線の出力信号V1Aに含まれる、第2系統の励磁巻線10Bの磁束により誘起された第2周期の成分V1A_TBを示す。第1系統の第1出力巻線の出力信号V1Aは、第1周期の成分V1A_TAと第2周期の成分V1A_TBとを合計した信号となり、この信号により角度を算出すると検出誤差が生じる。そのため、角度の検出誤差を抑制するため、第1系統の第1出力巻線の出力信号V1Aから、第2周期の成分V1A_TBを除去する必要がある。
<第2周期成分除去処理>
そこで、第1系統の除去処理部53Aは、第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_S、V2A_Sに対して、第2周期の成分を除去(低減)する第2周期成分除去処理を行う。そして、第1系統の角度算出部54Aは、第2周期成分除去処理後の第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_F、V2A_Fに基づいて第1角度θ1を算出する。
本実施の形態では、以下で説明する原理に基づいて、第2周期成分除去処理を行うように構成されている。図4の下段のグラフに示すように、第1系統の第1出力巻線の出力信号の第2周期の成分V1A_TBは、第2周期の半周期TB/2に第2周期TBの整数倍を加算した周期(例えば、第2周期の半周期TB/2)で、位相が反転し、プラスマイナスの符号が反転する。
そこで、第1系統の除去処理部53Aは、第2周期成分除去処理として、今回の検出タイミングで検出した第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_S、V2A_Sと、今回の検出タイミングよりも第1系統除去処理間隔ΔT1前の検出タイミングで検出した第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_Sold、V2A_Soldとを加算するように構成されている。第1系統除去処理間隔ΔT1は、次式に示すように設定されている。ここで、Mは、0以上の整数である。本実施の形態では、M=0に設定されており、第1系統除去処理間隔ΔT1は、第2周期の半周期TB/2に設定されている。
ΔT1=TB/2+TB×M ・・・(1)
第1系統の除去処理部53Aは、例えば、図5に示すように構成される。第1系統の除去処理部53Aは、第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1A_Sを第1系統除去処理間隔ΔT1だけ遅延して出力する第1遅延器53A1を備えており、第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1A_Sと、第1遅延器53A1の出力V1A_Soldとを加算して、第2周期成分除去処理後の第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1A_Fを算出する。同様に、第1系統の除去処理部53Aは、第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2A_Sを第1系統除去処理間隔ΔT1だけ遅延して出力する第2遅延器53A2を備えており、第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2A_Sと、第2遅延器53A2の出力V2A_Soldとを加算して、第2周期成分除去処理後の第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2A_Fを算出する。
そして、第1系統の角度算出部54Aは、加算後の第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_F、V2A_Fに基づいて第1角度θ1を算出するように構成されている。
この構成によれば、互いにプラスマイナスの符号が反転している2つの第2周期の成分が加算され、2つの第2周期の成分が互いに打ち消される。よって、加算後の第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_F、V2A_Fでは、第2周期の成分が除去される。そして、第2周期の成分を除去された後の検出値に基づいて、精度よく第1角度θ1を算出することができる。
本実施の形態では、第2周期TBは、次式に示すように、第1周期TAの偶数倍に設定されている。ここで、Nは、1以上の整数である。本実施の形態では、N=1に設定されており、第2周期TBは、第1周期TAの2倍に設定されている。
TB=TA×2×N ・・・(2)
この構成によれば、式(2)を式(1)に代入した次式に示すように、第1系統除去処理間隔ΔT1は、第1周期TAの整数倍となる。
ΔT1=TA×(N+2×N×M) ・・・(3)
よって、第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_S、V2A_Sの内、第1周期TAの整数倍前後の値が加算される。よって、図4に示すように、加算される2つの第1周期の成分は、位相が同じであり、プラスマイナスの符号が同じ同等の値になるため、加算後の第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_F、V2A_Fは、それぞれ、検出値に含まれる第1周期の成分V1A_TA、V2A_TAの2倍値に相当する。
V1A_F≒2×V1A_TA
V2A_F≒2×V2A_TA ・・・(4)
このため、後述する式(5)、式(6)において、加算後の第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1A_Fと加算後の第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2A_Fとの比を算出することにより、2が通分されるため、第1角度θ1を精度よく算出できる。
本実施の形態では、M=0、N=1に設定されている。よって、第1系統の除去処理部53Aは、今回の検出タイミングで検出した第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_S、V2A_Sと、第1周期TA(第2周期の半周期TB/2)前に検出した第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_Sold、V2A_Soldとを加算するように構成されている。
本実施の形態では、第1系統の出力信号検出部52Aは、第1系統の励磁巻線10Aに印加される第1周期TAの交流電圧VRAが最大値又は最小値(本例では、最大値)になるタイミングで、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aを検出するように構成されている。第1系統の出力信号検出部52Aは、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aを、交流電圧VRAが最大値になる第1周期TA毎に検出する。すなわち、第1系統の検出タイミングは、第1周期TA毎のタイミングに設定されている。
図6に、本実施の形態と異なり、系統間の磁気干渉がなく、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aに第2周期の成分が重畳していない場合の例を示す。第1周期TAの交流電圧VRAが最大値になるタイミングで第1周期TA毎に、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aが検出される。そのため、第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第1周期の成分は、第1周期TAで振動している第1周期の成分の最大値又は最小値になる。よって、第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第1周期の成分の振幅を最大化させることができ、ノイズ成分に対する第1周期の成分の検出感度を高め、検出精度を高めることができる。なお、第1系統の出力信号検出部52Aは、第1周期TAの交流電圧VRAが振動中心値(節)になるタイミングを除き、第1周期TAの交流電圧VRAが最大値又は最小値以外になるタイミングで、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aを検出するように構成されてもよい。
<第1角度θ1の算出>
図6に示すように、系統間の磁気干渉がない場合は、第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_S、V2A_Sは、相互に電気角で90度異なる正弦波及び余弦波となっており、両者の比のアークタンジェントを算出することにより、第1角度θ1を算出することができる。系統間の磁気干渉がある場合も、第2周期成分除去処理後の第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_F、V2A_Fを用いれば、第1角度θ1を算出することができる。
本実施の形態では、第1系統の角度算出部54Aは、次式に示すように、第2周期成分除去処理後の第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1A_Fと、第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2A_Fとの比の、アークタンジェント(逆正接関数)を算出することにより、第1角度θ1を算出する。
θ1=tan−1(V1A_F/V2A_F) ・・・(5)
式(4)に示したように、第2周期成分除去処理後の第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_F、V2A_Fは、それぞれ、検出値に含まれる第1周期の成分V1A_TA、V2A_TAの2倍値に相当する。よって、式(4)を式(5)に代入した次式に示すように、検出値に含まれる第1周期の成分V1A_TA、V2A_TAの比により、精度よく第1角度θ1を算出することができる。
θ1≒tan−1{(2×V1A_TA)/(2×V2A_TA)}
=tan−1(V1A_TA/V2A_TA) ・・・(6)
1−2−3.第2角度θ2の算出
<第2系統の出力信号検出部52B>
第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の2つの出力巻線111B、112Bの出力信号V1B、V2Bを予め設定された検出タイミング(以下、第2系統の検出タイミングとも称す)で周期的に検出する。
<系統間の磁気干渉による課題>
図7に第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bの例を示すように、第2系統の2つの出力巻線111B、112Bの出力信号V1B、V2Bには、系統間の磁気干渉により、第1系統の励磁巻線10Aに励磁された第1周期TAの磁束により誘起された第1周期の成分が重畳する。図7の上段のグラフに、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bを示し、中段のグラフに、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bに含まれる、第2系統の励磁巻線10Bの磁束により誘起された第2周期の成分V1B_TBを示し、下段のグラフに、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bに含まれる、第1系統の励磁巻線10Aの磁束により誘起された第1周期の成分V1B_TAを示す。第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bは、第2周期の成分V1B_TBと第1周期の成分V1B_TAとを合計した信号となり、この信号により角度を算出すると検出誤差が生じる。そのため、角度の検出誤差を抑制するため、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bから、第1周期の成分V1B_TAを除去する必要がある。
<第1周期成分除去処理>
そこで、第2系統の除去処理部53Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_S、V2B_Sに対して、第1周期の成分を除去(低減)する第1周期成分除去処理を行う。そして、第2系統の角度算出部54Bは、第1周期成分除去処理後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fに基づいて第2角度θ2を算出する。
本実施の形態では、以下で説明する原理に基づいて、第1周期成分除去処理を行うように構成されている。図7の下段のグラフに示すように、第2系統の第1出力巻線の出力信号の第1周期の成分V1B_TAは、第1周期TAの整数倍の周期(例えば、第1周期TA)で、位相が同じになり、プラスマイナスの符号が同じ同等の値になる。
そこで、第2系統の除去処理部53Bは、第1周期成分除去処理として、今回の検出タイミングで検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_S、V2B_Sと、今回の検出タイミングよりも第2系統除去処理間隔ΔT2前の検出タイミングで検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_Sold、V2B_Soldとの差を算出する減算処理を行うように構成されている。第2系統除去処理間隔ΔT2は、次式に示すように、第1周期TAの整数倍に設定されている。ここで、Pは、1以上の整数である。本実施の形態では、P=1に設定されており、第2系統除去処理間隔ΔT2は、第1周期TAに設定されている。
ΔT2=TA×P ・・・(7)
第2系統の除去処理部53Bは、例えば、図8に示すように構成される。第2系統の除去処理部53Bは、第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Sを第2系統除去処理間隔ΔT2だけ遅延して出力する第1遅延器53B1を備えており、第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Sから第1遅延器53B1の出力V1B_Soldを減算して、第1周期成分除去処理後の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Fを算出する。同様に、第2系統の除去処理部53Bは、第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Sを第2系統除去処理間隔ΔT2だけ遅延して出力する第2遅延器53B2を備えており、第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Sから第2遅延器53B2の出力V2B_Soldを減算して、第1周期成分除去処理後の第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Fを算出する。
そして、第2系統の角度算出部54Bは、減算処理後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fに基づいて第2角度θ2を算出するように構成されている。
この構成によれば、互いにプラスマイナスの符号が同じ同等の値となっている2つの第1周期の成分が減算処理され、2つの第1周期の成分が互いに打ち消される。よって、減算処理後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fでは、第1周期の成分が除去される。そして、第1周期の成分を除去された後の検出値に基づいて、精度よく第2角度θ2を算出することができる。
本実施の形態では、第2周期TBは、次式に示すように、第1周期TAの偶数倍に設定されている。ここで、Nは、1以上の整数である。本実施の形態では、N=1に設定されており、第2周期TBは、第1周期TAの2倍値に設定されている。
TB=TA×2×N ・・・(8)
また、第2系統除去処理間隔ΔT2は、次式に示すように設定されている。ここで、Lは、0以上の整数である。本実施の形態では、L=0に設定されており、第2系統除去処理間隔ΔT2は、第2周期の半周期TB/2に設定されている。
ΔT2=TB/2+TB×L ・・・(9)
この場合でも、式(8)を式(9)に代入すると、第2系統除去処理間隔ΔT2は、次式のように、式(7)と同様に、第1周期TAの整数倍になる。よって、上述したように、第1周期成分除去処理(減算処理)により、第1周期の成分を除去することができる。
ΔT2=TA×N×(1+2×L) ・・・(10)
また、第2系統除去処理間隔ΔT2を、式(9)のように設定することにより、減算処理により減算される2つの第2周期の成分は、図7に示すように、位相が反転し、プラスマイナスの符号が反転する。よって、減算処理後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fは、それぞれ、検出値に含まれる第2周期の成分V1B_TB、V2B_TBの2倍値に相当する。
V1B_F≒2×V1B_TB
V2B_F≒2×V2B_TB ・・・(11)
このため、後述する式(12)、式(13)において、減算処理後の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Fと減算処理後の第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Fとの比を算出することにより、2が通分されるため、第2角度θ2を精度よく算出できる。
本実施の形態では、L=0、N=1、P=1に設定されている。よって、第2系統の除去処理部53Bは、今回の検出タイミングで検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_S、V2B_Sから、第2周期の半周期TB/2(第1周期TA)前に検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_Sold、V2B_Soldを減算するように構成されている。
本実施の形態では、第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の励磁巻線10Bに印加される第2周期TBの交流電圧VRBが最大値又は最小値になるタイミングで第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを検出するように構成されている。第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを、交流電圧VRBが最大値又は最小値になる第2周期の半周期TB/2毎に検出する。
この構成によれば、第1系統と同様に、第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第2周期の成分は、第2周期TBで振動している第2周期の成分の最大値又は最小値になる。よって、第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第2周期の成分の振幅を最大化させることができ、ノイズ成分に対する第2周期の成分の検出感度を高め、検出精度を高めることができる。なお、第2系統の出力信号検出部52Bは、第2周期TBの交流電圧VRBが振動中心値(節)になるタイミングを除き、第2周期TBの交流電圧VRBが最大値又は最小値以外になるタイミングで、第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを検出するように構成されてもよい。
<第2角度θ2の算出>
本実施の形態では、第1系統と同様に、第2系統の角度算出部54Bは、次式に示すように、第1周期成分除去処理後の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Fと、第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Fとの比の、アークタンジェント(逆正接関数)を算出することにより、第2角度θ2を算出する。
θ2=tan−1(V1B_F/V2B_F) ・・・(12)
式(11)に示したように、第1周期成分除去処理後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fは、それぞれ、検出値に含まれる第2周期の成分V1B_TB、V2B_TBの2倍値に相当する。よって、式(11)を式(12)に代入した次式に示すように、検出値に含まれる第2周期の成分V1B_TB、V2B_TBの比により、精度よく第2角度θ2を算出することができる。
θ2≒tan−1{(2×V1B_TB)/(2×V2B_TB)}
=tan−1(V1B_TB/V2B_TB) ・・・(13)
なお、第1周期TA、第2周期TB、第1系統の検出タイミング、第2系統の検出タイミング、第1系統除去処理間隔ΔT1、及び第2系統除去処理間隔ΔT2等の設定値を、第1系統と第2系統との間で所定の関係になるように予め設定するだけでよく、第1系統の処理と第2系統の処理とは、互いに独立して行うことができ、第1系統と第2系統との間でリアルタイムに同期制御を行う必要がない。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る角度検出装置について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る角度検出装置の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、制御装置50の第2系統の各処理部51B〜54Bの構成が、実施の形態1と異なる。
本実施の形態でも、第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の2つの出力巻線111B、112Bの出力信号V1B、V2Bを予め設定された検出タイミング(第2系統の検出タイミング)で周期的に検出する。
<系統間の磁気干渉による課題>
図9に第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bの例を示すように、第2系統の2つの出力巻線111B、112Bの出力信号V1B、V2Bには、系統間の磁気干渉により、第1系統の励磁巻線10Aに励磁された第1周期TAの磁束により誘起された第1周期の成分が重畳する。図9の上段のグラフに、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bを示し、中段のグラフに、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bに含まれる、第2系統の励磁巻線10Bの磁束により誘起された第2周期の成分V1B_TBを示し、下段のグラフに、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bに含まれる、第1系統の励磁巻線10Aの磁束により誘起された第1周期の成分V1B_TAを示す。第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bは、第2周期の成分V1B_TBと第1周期の成分V1B_TAとを合計した信号となり、この信号により角度を算出すると検出誤差が生じる。そのため、角度の検出誤差を抑制するため、第2系統の第1出力巻線の出力信号V1Bから、第1周期の成分V1B_TAを除去する必要がある。
<第1周期成分除去処理>
本実施の形態でも、第2系統の除去処理部53Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_S、V2B_Sに対して、第1周期の成分を除去する第1周期成分除去処理を行う。そして、第2系統の角度算出部54Bは、第1周期成分除去処理後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fに基づいて第2角度θ2を算出する。
本実施の形態では、実施の形態1と異なり、以下で説明する原理に基づいて、第1周期成分除去処理を行うように構成されている。図9の下段のグラフに示すように、第2系統の第1出力巻線の出力信号の第1周期の成分V1B_TAは、第1周期の半周期TA/2に第1周期TAの整数倍を加算した周期(例えば、第1周期の半周期TA/2)で、位相が反転し、プラスマイナスの符号が反転する。
そこで、第2系統の除去処理部53Bは、第1周期成分除去処理として、今回の検出タイミングで検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_S、V2B_Sと、今回の検出タイミングよりも第2系統除去処理間隔ΔT2前の検出タイミングで検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_Sold、V2B_Soldとを加算するように構成されている。第2系統除去処理間隔ΔT2は、次式に示すように、第1周期の半周期TA/2に第1周期TAの整数倍を加算した間隔に設定されている。ここで、Xは、0以上の整数である。本実施の形態では、X=0に設定されており、第2系統除去処理間隔ΔT2は、第1周期の半周期TA/2に設定されている。
ΔT2=TA/2+TA×X ・・・(14)
そして、第2系統の角度算出部54Bは、加算後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fに基づいて第2角度θ2を算出するように構成されている。
この構成によれば、互いにプラスマイナスの符号が反転している2つの第1周期の成分が加算され、2つの第1周期の成分が互いに打ち消される。よって、加算後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fでは、第1周期の成分が除去される。そして、第1周期の成分を除去された後の検出値に基づいて、精度よく第2角度θ2を算出することができる。
本実施の形態では、第2系統の出力信号検出部52Bは、図9に示すように、第2系統の励磁巻線10Bに印加される第2周期TBの交流電圧VRBが最大値又は最小値になる基準タイミングTM0に対して前後対称になる2つのタイミングTM1、TM2で、周期的に第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを検出する。
また、前後対称になる2つのタイミングの間隔が、第2系統除去処理間隔ΔT2に設定されている。よって、次式に示すように、基準タイミングTM0に対する前後2つのタイミングTM1、TM2の間隔ΔTM12は、第2系統除去処理間隔ΔT2の半分に設定される。
ΔTM12=ΔT2/2 ・・・(15)
そして、第2系統の除去処理部53Bは、前後対称になる2つのタイミングTM1、TM2で検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値を互いに加算し、加算後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1A_F、V2A_Fに基づいて第2角度θ2を算出する。
この構成によれば、2つのタイミングで検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第2周期の成分は、図9に示すように、互いに位相が同じであり、プラスマイナスの符号が同じ同等の値になる。また、2つのタイミングTM1、TM2の間隔は、第2系統除去処理間隔ΔT2に設定されているので、2つのタイミングTM1、TM2で検出した第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第1周期の成分は、互いに位相が反転し、プラスマイナスの符号が反転する。よって、これらの加算後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fは、それぞれ、検出値に含まれる第2周期の成分V1B_TB、V2B_TBの2倍値に相当する。
V1B_F≒2×V1B_TB
V2B_F≒2×V2B_TB ・・・(16)
このため、後述する式(18)、式(19)において、加算処理後の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Fと加算処理後の第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Fとの比を算出することにより、2が通分されるため、第2角度θ2を精度よく算出できる。
第2系統の除去処理部53Bは、例えば、図10に示すように構成される。第2系統の除去処理部53Bは、第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Sを第2系統除去処理間隔ΔT2だけ遅延して出力する第1遅延器53B1を備えており、基準タイミングTM0に対して後のタイミングTM2で、第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Sと第1遅延器53B1の出力V1B_Soldとを加算して、第1周期成分除去処理後の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Fを算出する。同様に、第2系統の除去処理部53Bは、第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Sを第2系統除去処理間隔ΔT2だけ遅延して出力する第2遅延器53B2を備えており、基準タイミングTM0に対して後のタイミングTM2で、第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Sと第2遅延器53B2の出力V2B_Soldとを加算して、第1周期成分除去処理後の第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Fを算出する。
本実施の形態では、次式に示すように、第2周期TBは、第1周期TAの2倍に設定されている。また、第2系統除去処理間隔ΔT2は、第1周期の半周期TA/2に設定されている。よって、基準タイミングTM0に対する前後2つのタイミングの間隔ΔTM12は、第1周期の4分の1TA/4に設定されている。
TB=TA×2
ΔT2=TA/2
ΔTM12=TA/4 ・・・(17)
また、第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを、第2周期の4分の1周期TB/4毎に検出し、各検出タイミングは、第2周期TBの交流電圧VRBが最大値又は最小値になる基準タイミングTM0に対して前後対称になるように設定されている。
<第2角度θ2の算出>
実施の形態1と同様に、第2系統の角度算出部54Bは、次式に示すように、第1周期成分除去処理後の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値V1B_Fと、第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値V2B_Fとの比の、アークタンジェント(逆正接関数)を算出することにより、第2角度θ2を算出する。
θ2=tan−1(V1B_F/V2B_F) ・・・(18)
式(16)に示したように、第1周期成分除去処理後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fは、それぞれ、検出値に含まれる第2周期の成分V1B_TB、V2B_TBの2倍値に相当する。よって、式(16)を式(18)に代入した次式に示すように、検出値に含まれる第2周期の成分V1B_TB、V2B_TBの比により、精度よく第2角度θ2を算出することができる。
θ2≒tan−1{(2×V1B_TB)/(2×V2B_TB)}
=tan−1(V1B_TB/V2B_TB) ・・・(19)
3.実施の形態3
次に、実施の形態3に係る角度検出装置について説明する。上記の実施の形態1又は2と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る角度検出装置の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、レゾルバ1の構成が、実施の形態1又は2と異なる。図11は、本実施の形態に係る角度検出装置の概略構成図である。
実施の形態1と同様に、レゾルバ1は、第1系統の励磁巻線10A、第1系統の2つの出力巻線111A、112A、第2系統の励磁巻線10B、第2系統の2つの出力巻線111B、112Bを有している。また、第1系統の巻線と第2系統の巻線との間で磁気干渉が生じる。
しかし、本実施の形態では、実施の形態1と異なり、図12にレゾルバ1の模式図を示すように、第1系統の励磁巻線10A及び第1系統の2つの出力巻線111A、112Aは、第1系統のステータ13Aに巻装され、第2系統の励磁巻線10B及び第2系統の2つの出力巻線111B、112Bは、第2系統のステータ13Bに巻装されている。第1系統のステータ13Aと第2系統のステータ13Bとは、互いに軸方向に隣接して配置され、第1系統の巻線と第2系統の巻線との間で磁気干渉が生じる。なお、図12において、第1系統のステータ13Aのティース及び巻線、第2系統のステータ13Bのティース及び巻線は、図示を省略している。
第1系統のステータ13A及び第2系統のステータ13Bは同軸上に、軸方向に隣接して配置され、第1系統のステータ13A及び第2系統のステータ13Bの径方向内側には、一体的に形成されたロータ14が配置されている。ロータ14は、外周部に周方向に均等配置された複数の突出部を備えている。本実施の形態では、第1系統のステータ13Aの径方向内側に位置するロータの部分と、第2系統のステータ13Bの径方向内側に位置するロータの部分とは、同じ突出部の形状を有している。なお、第1系統のステータ13Aの径方向内側のロータの部分と、第2系統のステータ13Bの径方向内側のロータの部分とは、突出部の形状及び数が異なっていてもよく、一体回転するように連結された別体であってもよい。
第1系統のステータ13Aは、周方向に均等配置された複数のティースを備えている。第1系統の第1出力巻線111Aと第1系統の第2出力巻線112Aとは、それらの誘起交流電圧の振幅が相互に電気角で90度異なるように、第1系統のステータ13Aの各ティースに分散して巻装されている。第1系統の励磁巻線10Aは、第1系統のステータ13Aの各ティースに分散して巻装されている。第2系統のステータ13Bは、周方向に均等配置された複数のティースを備えている。第2系統の第1出力巻線111Bと第2系統の第2出力巻線112Bとは、それらの誘起交流電圧の振幅が相互に電気角で90度異なるように、第2系統のステータ13Bの各ティースに分散して巻装されている。第2系統の励磁巻線10Bは、第2系統のステータ13Bの各ティースに分散して巻装されている。なお、第1系統のステータ13Aのティース数と、第2系統のステータ13Bのティース数とは、同じ数であってもよく、異なる数であってもよい。
このようなレゾルバ1の構成であっても、実施の形態1又は2の制御装置50と同様の処理を行うことにより、系統間の磁気干渉が生じても、第1角度θ1及び第2角度θ2を精度よく検出できる。
〔その他の実施の形態〕
最後に、本開示のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の各実施の形態では、第1系統の除去処理部53Aは、第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第2周期の成分を除去する第2周期成分除去処理として、今回の検出値と第1系統除去処理間隔ΔT1前の検出値との加算処理を行い、第2系統の除去処理部53Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に含まれる第1周期の成分を除去する第1周期成分除去処理として、今回の検出値と第2系統除去処理間隔ΔT2前の検出値との減算処理又は加算処理を行う場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、第1系統の除去処理部53Aは、第2周期成分除去処理として、第2周期の成分を除去するハイパスフィルタ処理又はバンドストップフィルタ処理等の帯域除去フィルタ処理を行うように構成されてもよい。第2系統の除去処理部53Bは、第1周期成分除去処理として、第1周期の成分を除去するローパスフィルタ処理又はバンドストップフィルタ処理等の帯域除去フィルタ処理を行うように構成されてもよい。
(2)上記の各実施の形態では、第1系統の処理部51A〜54A及び第2系統の処理部51B〜54Bは、1つの制御装置50に備えられている場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、第1系統の処理部51A〜54Aが第1系統の制御装置に備えられ、第2系統の処理部51B〜54Bが第2系統の制御装置に備えられてもよく、第1系統及び第2系統の各処理部51A〜54Bが、複数の制御装置に分散して備えられてもよい。
(3)上記の各実施の形態では、第1系統の出力信号検出部52Aは、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aを、励磁交流電圧VRAが最大値になる第1周期TA毎に検出する場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、第1系統の出力信号検出部52Aは、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aを、励磁交流電圧VRAが最小値になる第1周期TA毎に検出してもよく、上述したように、交流電圧VRAが最大値及び最小値以外になる第1周期TA毎に検出してもよい。或いは、第1系統の出力信号検出部52Aは、励磁交流電圧VRAが最大値又は最小値になる第1周期の半周期TA/2毎に検出してもよい。或いは、第1系統の出力信号検出部52Aは、第1系統の2つの出力巻線の出力信号V1A、V2Aを、第1周期TA及び第1周期の半周期TA/2と異なる周期(例えば、第1系統除去処理間隔ΔT1を1以上の整数で除算した周期)毎に検出してもよい。これらの場合も、第1系統の除去処理部53Aの第1遅延器53A1及び第2遅延器53A2は、入力信号を第1系統除去処理間隔ΔT1だけ遅延して出力する。
(4)上記の実施の形態1では、第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを、励磁交流電圧VRBが最大値又は最小値になる第2周期の半周期TB/2毎に検出する場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、第2系統の出力信号検出部52Bは、上述したように、励磁交流電圧VRBが最大値及び最小値以外になる第2周期の半周期TB/2毎に検出してもよい。或いは、第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを、第2周期の半周期TB/2と異なる周期(例えば、第2系統除去処理間隔ΔT2を1以上の整数で除算した周期)毎に検出してもよい。この場合も、第2系統の除去処理部53Bの第1遅延器53B1及び第2遅延器53B2は、入力信号を第2系統除去処理間隔ΔT2だけ遅延して出力する。
(5)上記の実施の形態2では、第2系統の出力信号検出部52Bは、第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを、第2周期の4分の1周期TB/4毎に検出し、各検出タイミングは、第2周期TBの交流電圧VRBが最大値又は最小値になる基準タイミングTM0に対して前後対称になるように設定されている場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、第2系統の出力信号検出部52Bは、励磁交流電圧VRBが最大値になる基準タイミングTM0に対して前後対称になる2つのタイミングで、周期的に第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを検出してもよく、或いは、第2系統の出力信号検出部52Bは、励磁交流電圧VRBが最小値になる基準タイミングTM0に対して前後対称になる2つのタイミングで、周期的に第2系統の2つの出力巻線の出力信号V1B、V2Bを検出してもよい。また、前後対称になる2つのタイミングの間隔は、第2系統除去処理間隔ΔT2に設定されていれば、第2周期の4分の1TB/4以外の間隔に設定されていてもよい。これらの場合も、第2系統の除去処理部53Bの第1遅延器53B1及び第2遅延器53B2は、入力信号を第2系統除去処理間隔ΔT2だけ遅延して出力し、第2系統の除去処理部53Bは、基準タイミングTM0に対して後のタイミングTM2で、加算処理を行い、加算後の第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値V1B_F、V2B_Fを算出すればよい。
(6)上記の各実施の形態では、第1系統の励磁部51Aは、交流電圧指令と三角波との比較結果に基づいて、スイッチング素子をオンオフするPWM信号を生成する場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、第1系統の励磁部51Aは、「”H”レベル(例えば5V)」と「”L”レベル(例えば0V)」の2値の電圧を交互に出力する第1周期TAの矩形波信号を駆動回路により生成し、その出力をローパスフィルタ回路に入力し,ローパスフィルタ回路の出力を交流電圧VRAとして印加してもよい。
(7)上記の各実施の形態では、第2系統の励磁部51Bは、交流電圧指令と三角波との比較結果に基づいて、スイッチング素子をオンオフするPWM信号を生成する場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、第2系統の励磁部51Bは、「”H”レベル(例えば5V)」と「”L”レベル(例えば0V)」の2値の電圧を交互に出力する第2周期TBの矩形波信号を駆動回路により生成し、その出力をローパスフィルタ回路に入力し、ローパスフィルタ回路の出力を交流電圧VRBとして印加してもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 レゾルバ、10A 第1系統の励磁巻線、10B 第2系統の励磁巻線、111A 第1系統の第1出力巻線、112A 第1系統の第2出力巻線、111B 第2系統の第1出力巻線、112B 第2系統の第2出力巻線、50 制御装置、51A 第1系統の励磁部、52A 第1系統の出力信号検出部、53A 第1系統の除去処理部、54A 第1系統の角度算出部、51B 第2系統の励磁部、52B 第2系統の出力信号検出部、53B 第2系統の除去処理部、54B 第2系統の角度算出部、θ1 第1角度、θ2 第2角度、TA 第1周期、TB 第2周期、ΔT1 第1系統除去処理間隔、ΔT2 第2系統除去処理間隔、TM0 基準タイミング、V1A_S 第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値、V2A_S 第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値、V1A_Sold 第1系統除去処理間隔前の第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値、V2A_Sold 第1系統除去処理間隔前の第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値、V1A_F 第2周期成分除去処理後の第1系統の第1出力巻線の出力信号の検出値、V2A_F 第2周期成分除去処理後の第1系統の第2出力巻線の出力信号の検出値、V1A_TA 第1系統の第1出力巻線の出力信号に含まれる第1周期の成分、V1A_TB 第1系統の第1出力巻線の出力信号に含まれる第2周期の成分、V2A_TA 第1系統の第2出力巻線の出力信号に含まれる第1周期の成分、V1B_S 第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値、V2B_S 第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値、V1B_Sold 第2系統除去処理間隔前の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値、V2B_Sold 第2系統除去処理間隔前の第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値、V1B_F 第1周期成分除去処理後の第2系統の第1出力巻線の出力信号の検出値、V2B_F 第1周期成分除去処理後の第2系統の第2出力巻線の出力信号の検出値、V1B_TA 第2系統の第1出力巻線の出力信号に含まれる第1周期の成分、V1B_TB 第2系統の第1出力巻線の出力信号に含まれる第2周期の成分、V2B_TA 第2系統の第2出力巻線の出力信号に含まれる第1周期の成分

Claims (12)

  1. 第1系統と第2系統との間で磁気干渉が生じる、第1系統の励磁巻線、第1系統の2つの出力巻線、第2系統の励磁巻線、及び第2系統の2つの出力巻線を有するレゾルバと、
    前記第1系統の励磁巻線に第1周期の交流電圧を印加する第1系統の励磁部と、
    前記第2系統の励磁巻線に、前記第1周期よりも長い第2周期の交流電圧を印加する第2系統の励磁部と、
    前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号を予め設定された検出タイミングで周期的に検出する第1系統の出力信号検出部と、
    前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に対して、前記第2周期の成分を除去する第2周期成分除去処理を行う第1系統の除去処理部と、
    前記第2周期成分除去処理後の前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいて前記レゾルバの第1角度を算出する第1系統の角度算出部と、を備えた角度検出装置。
  2. 前記第1系統の除去処理部は、前記第2周期成分除去処理として、今回の検出タイミングで検出した前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値と、今回の検出タイミングよりも第1系統除去処理間隔前の検出タイミングで検出した前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値とを加算し、前記第1系統除去処理間隔は、前記第2周期をTBとして、TB/2+TB×M(Mは、0以上の整数)に設定されており、
    前記第1系統の角度算出部は、加算後の前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいて前記第1角度を算出する請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記第2周期は、前記第1周期をTAとして、TA×2×N(Nは、1以上の整数)に設定されている請求項2に記載の角度検出装置。
  4. 前記第1系統の出力信号検出部は、前記第1系統の励磁巻線に印加される前記第1周期の交流電圧が最大値又は最小値になるタイミングで、前記第1系統の2つの出力巻線の出力信号を検出する請求項2又は3に記載の角度検出装置。
  5. 前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号を予め設定された検出タイミングで周期的に検出する第2系統の出力信号検出部と、
    前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に対して、前記第1周期の成分を除去する第1周期成分除去処理を行う第2系統の除去処理部と、
    前記第1周期成分除去処理後の前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいて前記レゾルバの第2角度を算出する第2系統の角度算出部と、を更に備えた請求項1から4のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  6. 前記第2系統の除去処理部は、前記第1周期成分除去処理として、今回の検出タイミングで検出した前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値と今回の検出タイミングよりも第2系統除去処理間隔前の検出タイミングで検出した前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値との差を算出する減算処理を行い、前記第2系統除去処理間隔は、前記第1周期をTAとして、TA×P(Pは、1以上の整数)に設定されており、
    前記第2系統の角度算出部は、減算処理後の前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいて前記第2角度を算出する請求項5に記載の角度検出装置。
  7. 前記第2周期は、前記第1周期をTAとして、TA×2×N(Nは、1以上の整数)に設定され、
    前記第2系統除去処理間隔は、前記第2周期をTBとして、TB/2+TB×L(Mは、0以上の整数)に設定されている請求項6に記載の角度検出装置。
  8. 前記第2系統の出力信号検出部は、前記第2系統の励磁巻線に印加される前記第2周期の交流電圧が最大値又は最小値になるタイミングで、前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号を検出する請求項6又は7に記載の角度検出装置。
  9. 前記第2系統の除去処理部は、前記第1周期成分除去処理として、今回の検出タイミングで検出した前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号と今回の検出タイミングよりも第2系統除去処理間隔前の検出タイミングで検出した前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号とを加算し、加算後の前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいて前記第2角度を算出し、
    前記第2系統除去処理間隔は、前記第1周期をTAとして、TA/2+TA×X(Xは、0以上の整数)に設定されている請求項5に記載の角度検出装置。
  10. 前記第2系統の出力信号検出部は、前記第2系統の励磁巻線に印加される前記第2周期の交流電圧が最大値又は最小値になる基準タイミングに対して前後対称になる2つのタイミングで、周期的に前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号を検出し、
    前記2つのタイミングの間隔は、前記第2系統除去処理間隔に設定され、
    前記第2系統の除去処理部は、前記2つのタイミングで検出した前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値を互いに加算し、加算後の前記第2系統の2つの出力巻線の出力信号の検出値に基づいて前記第2角度を算出する請求項9に記載の角度検出装置。
  11. 前記第1系統の励磁巻線、前記第1系統の2つの出力巻線、前記第2系統の励磁巻線、及び前記第2系統の2つの出力巻線は、同じ1つのステータに巻装されている請求項1から10のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  12. 前記第1系統の励磁巻線及び前記第1系統の2つの出力巻線は第1系統のステータに巻装され、前記第2系統の励磁巻線及び前記第2系統の2つの出力巻線は、前記第1系統のステータと軸方向に隣接する第2系統のステータに巻装されている請求項1から10のいずれか一項に記載の角度検出装置。
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