JP2010164341A - レゾルバ・デジタル変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出誤差を抑制すると共に分解能の変更を容易にすることが可能なレゾルバ・デジタル変換器を提供すること。
【解決手段】レゾルバから入力されるsin相の信号をビットストリーム信号に変換して出力する第1の変換手段と、前記レゾルバから入力されるcos相の信号をビットストリーム信号に変換して出力する第2の変換手段と、ビットストリーム信号をデジタル信号に変換するデジタルフィルタを有し、前記第1の変換手段及び第2の変換手段の出力を用いてトラッキング方式により角度信号を決定し出力する角度信号決定手段と、を備えるレゾルバ・デジタル変換器。
【選択図】図1

Description

本発明は、レゾルバから入力されるsin相の信号とcos相の信号に基づいて角度信号を出力するレゾルバ・デジタル変換器に関する。
従来、非円形部分を有するロータとステータの間隔を磁気的方法により検出してロータの回転角を検出する可変リラクタンス型(VR型)レゾルバが広く用いられている。可変リラクタンス型(VR型)レゾルバでは、励磁用のコイルと検出用のコイルを、ロータの周方向に沿って並ぶようにステータに配置し、ロータとの距離変化に起因する磁気抵抗の変化を検出することによりロータの回転角を検出している。検出用コイルは、ロータの回転角のsinに比例した出力(sin相の信号)を得るように巻回されたsin相の検出用コイル、及びロータの回転角のcosに比例した出力(cos相の信号)を得るように巻回されたcos相の検出用コイルを含む。なお、本発明の適用対象は可変リラクタンス型(VR型)レゾルバに限られず、sin相の信号とcos相の信号を出力する如何なるレゾルバにも適用可能である。
このように出力されるsin相の信号とcos相の信号は、レゾルバ・デジタル変換器によって角度信号に変換される。これに関連したアナログ信号のディジタル変換方法についての発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、回転角検出信号(上記sin相の信号とcos相の信号)を乗算型D/A変換器に導入し、ディジタル角度出力の余弦及び正弦と相互演算した後に同期検波して制御偏差を求めている。そして、制御偏差が値ゼロに近付くようにディジタル角度出力を決定している。係る方式は、トラッキング方式と称される。
特開2000−353957号公報
しかしながら、上記従来の方法では、乗算型D/A変換器の分解能によって、レゾルバ・デジタル変換器の分解能が限定されるという問題が生じる。また、乗算型D/A変換器の後段の装置においてアナログ処理を行なっているため、回路オフセットや信号遅延により、検出角度に誤差が生じやすい。
図9は、上記従来の方法を使用した場合に検出角度に誤差が生じる様子を示す図である。図9(A)は、回路オフセットが生じていない場合のコンパレータ54への入力信号、コンパレータ54の出力信号、リファレンス信号、偏差εの時間変化を示すタイミングチャートである。また、図9(B)は、回路オフセットが生じている場合の、これらの時間変化を示すタイミングチャートである。図示する如く、上記従来の方法では、回路オフセットが生じていなければ偏差ε=sin(θ―φ)が値ゼロとなるように制御されるため誤差は生じないが、回路オフセットが生じた際には偏差εが見かけ上値ゼロとなってしまう場合があるため、検出角度に誤差を生じる場合がある。また、信号の遅延によっても同様に誤差が生じ得る。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、検出誤差を抑制すると共に分解能の変更を容易にすることが可能なレゾルバ・デジタル変換器を提供することを、主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、
レゾルバから入力されるsin相の信号をビットストリーム信号に変換して出力する第1の変換手段と、
前記レゾルバから入力されるcos相の信号をビットストリーム信号に変換して出力する第2の変換手段と、
ビットストリーム信号をデジタル信号に変換するデジタルフィルタを有し、前記第1の変換手段及び第2の変換手段の出力を用いてトラッキング方式により角度信号を決定し出力する角度信号決定手段と、
を備えるレゾルバ・デジタル変換器である。
この本発明の第1の態様によれば、レゾルバから入力される信号をまずビットストリーム信号に変換してからトラッキング方式により角度信号を決定するため、演算誤差が生じるのを抑制することができる。また、角度信号決定手段がデジタルフィルタを有するため、デジタルフィルタのカットオフ周波数を変更することにより容易に分解能を変更することができる。従って、検出誤差を抑制すると共に分解能の変更を容易にすることができる。
本発明の第1の態様において、
前記角度信号決定手段は、例えば、
前記第1の変換手段の出力に前記角度信号が示す値の余弦を乗算する第1の乗算手段と、
該第1の乗算手段の出力をデジタルデータに復調する第1の復調手段と、
該第1の復調手段の出力から前記レゾルバの励磁成分を除去したものを出力する第1の励磁成分除去手段と、
前記第2の変換手段の出力に前記角度信号が示す値の正弦を乗算する第2の乗算手段と、
該第2の乗算手段の出力をデジタルデータに復調する第2の復調手段と、
該第2の復調手段の出力から前記レゾルバの励磁成分を除去したものを出力する第2の励磁成分除去手段と、
前記第1の励磁成分除去手段と前記励磁成分除去手段の出力の差分を値ゼロに近づけるように前記角度信号を制御する角度信号制御手段と、
を備えるものとしてよい。
また、本発明の第1の態様において、
前記角度信号決定手段は、例えば、
前記第1の変換手段の出力から前記レゾルバの励磁成分を除去したものを出力する第1の励磁成分除去手段と、
該第1の励磁成分除去手段の出力に前記角度信号が示す値の余弦を乗算する第1の乗算手段と、
前記第2の変換手段の出力から前記レゾルバの励磁成分を除去したものを出力する第2の励磁成分除去手段と、
該第2の励磁成分除去手段の出力に前記角度信号が示す値の正弦を乗算する第2の乗算手段と、
前記第1の乗算手段及び前記第2の乗算手段の出力の差分をデジタルデータに復調する復調手段と、
該復調手段の出力を値ゼロに近づけるように前記角度信号を制御する角度信号制御手段と、
を備えるものとしてよい。
本発明の第2の態様は、
レゾルバから入力されるsin相の信号を、励磁成分が除去されたビットストリーム信号に変換する第1の変換手段と、
レゾルバから入力されるcos相の信号を、励磁成分が除去されたビットストリーム信号に変換する第2の変換手段と、
ビットストリーム信号をデジタル信号に変換するデジタルフィルタを有し、前記第1の変換手段及び第2の変換手段の出力を用いてトラッキング方式により角度信号を決定し出力する角度信号決定手段と、
を備えるレゾルバ・デジタル変換器であって、
前記第1の変換手段及び第2の変換手段はスイッチトキャパシタを含む積分回路を有し、該スイッチトキャパシタにより積分の極性を反転させることにより、前記レゾルバの励磁成分を除去することを特徴とする、
レゾルバ・デジタル変換器である。
この本発明の第2の態様によれば、レゾルバから入力される信号をまずビットストリーム信号に変換してからトラッキング方式により角度信号を決定するため、演算誤差が生じるのを抑制することができる。また、角度信号決定手段がデジタルフィルタを有するため、デジタルフィルタのカットオフ周波数を変更することにより容易に分解能を変更することができる。従って、検出誤差を抑制すると共に分解能の変更を容易にすることができる。
更に、本発明の第2の態様によれば、スイッチトキャパシタにより積分の極性を反転させるのは簡易な論理回路で行なうことが可能であるため、回路規模を小さくすることができる。
本発明によれば、検出誤差を抑制すると共に分解能の変更を容易にすることが可能なレゾルバ・デジタル変換器を提供することができる。
本発明の第1実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器1のシステム構成例である。 デルタシグマ変調器10及び20に入力される信号の時間変化と、デルタシグマ変調器10及び20が出力するビットストリーム信号の時間変化を併せて示す図である。 検波信号生成部40が参照データ{F(t+α)}を生成する際の処理を説明するための説明図である。 デジタルフィルタ13、23の構成例である。 本発明の第2実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器2のシステム構成例である。 積分回路61及び71の回路構成例である。 スイッチA、B、C、Dがオン/オフ制御されるタイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の第1実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器1の他のシステム構成例である。 従来の方法を使用した場合に検出角度に誤差が生じる様子を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
<第1実施例>
以下、本発明の第1実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器1について説明する。図1は、本発明の第1実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器1のシステム構成例である。レゾルバ・デジタル変換器1には、レゾルバ100が接続される。レゾルバ・デジタル変換器1は、レゾルバ100から入力されるsin相の信号とcos相の信号に基づいて角度信号φを出力する装置である。
まず、レゾルバ100の構成及び機能について概説する。レゾルバ100は、例えば可変リラクタンス型レゾルバであり、電動モータ等の回転体に取り付けられる。レゾルバ100は、取り付けられた回転体と一体回転するロータと、ケース等に固定されて用いられるステータとを有する。ロータは、ベアリング等によってステータに相対回転自在に連結されている。ロータの外形輪郭線は、一定の径ではなく周期的に変化する径により画成される。ステータは、例えば珪素鋼板を積層して構成され、ロータの外周面に対向する円環状の形状となっており、ロータの回転中心とステータの中心が一致するようにロータと連結される。
ステータには、ロータに対向する側(内側)に、ロータの周方向に沿って並ぶステータコア(歯)が突出するように形成されている。それぞれのステータコアには、電源装置に接続された励磁用コイル、及び発生した磁気に対する磁束抵抗を電圧に変換してレゾルバ・デジタル変換器1に出力するための検出用コイルが巻回されており、これによって、複数の励磁用コイル及び複数の検出用コイルがロータの周方向に沿って並ぶコイル列が配置されている。各コイルには、励磁用コイル、及び検出用コイルが同心状に巻回されている。検出用コイルは、ロータの回転角をθとすると、sinθに比例した出力(sin相の信号)を得るように巻回されたsin相の検出用コイルと、cosθに比例した出力(cos相の信号)を得るように巻回されたcos相の検出用コイルを含む。励磁用コイルの両端には、例えば数[kHz]、数[Vpp]程度の交流が入力される。sin相の検出用コイル、及びcos相の検出用コイルは、それぞれがレゾルバ・デジタル変換器1の入力端子に接続される。
励磁用コイルが励磁されてそれに磁気が発生すると、検出用コイルが起電する。そして、外力等によってロータが回転すると、検出用コイルとロータとの間隔が周期的に変化し、これに伴って、磁束抵抗が変化して、検出用コイルに誘起される電圧が変化する。励磁用コイルの両端に印可される入力電圧をf(t)とすると、sin相の検出用コイルの出力電圧ESIN−GNDは、次式(1)で、cos相の検出用コイルの出力電圧ECOS−GNDは、次式(2)で、それぞれ表される。Kは定数であり、α、βは位相差である。これらのパラメータは、励磁巻線数、出力巻線数、ロータとステータの形状や材質等によって決定される。また、入力電圧f(t)は、例えばEsinωt等と表現される。
SIN−GND=Ksinθ・f(t+α) …(1)
COS−GND=Kcosθ・f(t+β) …(2)
以下、これを前提として、レゾルバ・デジタル変換器1について説明する。図1に示す如く、レゾルバ・デジタル変換器1は、主要な構成として、デルタシグマ変調器10及び20と、cosROM11と、sinROM21と、乗算器12及び22と、デジタルフィルタ13及び23と、同期検波部14及び24と、減算器30と、カウンタ回路32と、検波信号生成部40と、を備える。
デルタシグマ変調器10には、sin相の信号sinθ・f(t+α)が、デルタシグマ変調器20には、cos相の信号cosθ・f(t+β)が、それぞれ入力される。なお、以下、前述の定数Kを省略する。また、デジタルデータを{…}で表し、ビットストリームデータを[…]で表すこととする。
デルタシグマ変調器10及び20は、入力された信号をパルス密度変調し、それぞれ1ビットのビットストリーム信号[sinθ・f(t+α)]、[cosθ・f(t+β)]に変換する。図2は、デルタシグマ変調器10及び20に入力される信号の時間変化と、デルタシグマ変調器10及び20が出力するビットストリーム信号の時間変化を併せて示す図である。図示する如く、パルス密度変調が行なわれると、入力信号値が高くなる程、Hi信号の密度が高くなり、入力信号値が低くなる程、Lo信号の密度が高くなる。
以下の構成は、デルタシグマ変調器10及び20の出力を用いてトラッキング方式により角度信号を決定するためのものである。
デルタシグマ変調器10の出力信号[sinθ・f(t+α)]は、乗算器12によってcosROM11の出力と乗算される。cosROM11には、カウンタ回路32が出力する角度信号φがフィードバック入力されており、ROMに記憶されたcosテーブルを参照してcosφを示す信号を出力する。従って、乗算器12は、多ビットのビットストリーム信号[cosφ・sinθ・f(t+α)]を出力する。
また、デルタシグマ変調器20の出力信号[cosθ・f(t+β)]は、乗算器22によってsinROM21の出力と乗算される。sinROM21には、カウンタ回路32が出力する角度信号φがフィードバック入力されており、ROMに記憶されたsinテーブルを参照してsinφを示す信号を出力する。従って、乗算器22は、多ビットのビットストリーム信号[sinφ・cosθ・f(t+β)]を出力する。
デジタルフィルタ13は、乗算器12の出力について移動平均を求める等の手法を適用し、乗算器12の出力[cosφ・sinθ・f(t+α)]をデジタルデータ{cosφ・sinθ・f(t+α)}に復調する。同様に、デジタルフィルタ23は、乗算器22の出力について移動平均を求める等の手法を適用し、乗算器22の出力[sinφ・cosθ・f(t+β)]をデジタルデータ{sinφ・cosθ・f(t+β)}に復調する。
同期検波部14は、デジタルデータ{cosφ・sinθ・f(t+α)}を、検波信号生成部40から入力される参照データ{F(t+α)}で除してレゾルバ100の励磁成分を近似的に除去し、減算器30に出力する。同様に、同期検波部24は、デジタルデータ{sinφ・cosθ・f(t+β)}を、検波信号生成部40から入力される参照データ{F(t+α)}で除してレゾルバ100の励磁成分を近似的に除去し、減算器30に出力する。参照データ{F(t+α)}は、例えば値Xと値−Xの2値信号である。本来は、デジタルデータを正弦波で除してレゾルバ100の励磁成分を除去するのであるが、正弦波の正の部分を値X(Hi信号)で、負の部分を値−X(Lo信号)で置換しても、近似的に励磁成分を除去することができる。なお、値Xは、例えば正弦波のゼロ〜πまでの積分値を期間πで除した値を用いることができる。
図3は、検波信号生成部40が参照データ{F(t+α)}を生成する際の処理を説明するための説明図である。なお、参照データ{F(t+β)}を生成する際の処理も同様に行なわれる。
検波信号生成部40は、入力された励磁信号{f(t)}に基づいて励磁信号クロックを生成する。そして、デジタルデータ{cosφ・sinθ・f(t+α)}を平準化した平準化信号を生成し、デジタルデータ{cosφ・sinθ・f(t+α)}と平準化信号がクロスする点で立ち上がる又は立ち下がるように参照データ{F(t+α)}を生成する。
参照データ{F(t+α)}の立ち上がりと立ち下がりは、励磁信号クロックに基づいて決定する。例えば、励磁信号クロックの立ち下がりを含む区間(図中A)と、立ち上がりを含む区間(図中B)を区別して設定し、励磁信号クロックの立ち下がりを含む区間でデジタルデータ{cosφ・sinθ・f(t+α)}と平準化信号がクロスする場合、当該クロス点で参照データ{F(t+α)}が立ち下がるものとする。逆に、励磁信号クロックの立ち上がりを含む区間でデジタルデータ{cosφ・sinθ・f(t+α)}と平準化信号がクロスする場合、当該クロス点で参照データ{F(t+α)}が立ち上がるものとする。このように、検波信号生成部40は、励磁信号を立ち上がりと立ち下がりの選択にのみ使用するため、誤差の発生を抑制することができる。
減算器30では、同期検波部14及び24の出力の差分を演算し、制御偏差ε=sin(θ−φ)を出力する。
カウンタ回路32では、制御偏差εが値ゼロに近付くように、角度信号φを増減変更する。なお、この角度信号φの制御においては、比例成分、積分成分、一時遅れ成分等が考慮されてよい。
このように、入力されたsin相の信号及びcos相の信号を、まずビットストリーム信号に変換してから角度信号の余弦及び正弦と乗算しているため、乗算に係る演算負荷を小さくすると共に演算誤差が生じるのを抑制することができる。
更に、デジタルフィルタ13、23のカットオフ周波数を変更することにより、容易に分解能を変更することができる。図4は、デジタルフィルタ13、23の構成例である。図示する如く、デジタルフィルタ13、23は、多段の子デジタルフィルタA、B、Cを備える構成を取り得る。そして、子デジタルフィルタAのみを通過させるモードと、子デジタルフィルタA、Bを通過させるモードと、子デジタルフィルタA、B、Cを通過させるモードとを切替え可能なスイッチDを備える。
より多くのデジタルフィルタを通過させることによってデジタルフィルタ13、23のカットオフ周波数が低下して分解能が向上することとなるが、反面、フィルタ処理による信号の遅延が生じる。従って、レゾルバ100が高回転(回転位置検出対象のモータ等が高回転)のときには子デジタルフィルタAのみを通過させるモードを選択し、レゾルバ100が低回転(回転位置検出対象のモータ等が低回転)のときには子デジタルフィルタA、B、Cを通過させるモードを選択する切替制御を行なう等、必要に応じた分解能の選択を行なうことで、所望の変換特性を得ることができる。
以上説明した本実施例のレゾルバ・デジタル変換器1によれば、検出誤差を抑制すると共に分解能の変更を容易にすることができる。
<第2実施例>
以下、本発明の第2実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器2について説明する。図5は、本発明の第2実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器2のシステム構成例である。レゾルバ・デジタル変換器2には、レゾルバ100が接続される。レゾルバ・デジタル変換器2は、レゾルバ100から入力されるsin相の信号とcos相の信号に基づいて角度信号φを出力する装置である。
レゾルバ100の構成及び機能についての説明は省略する。
図5に示す如く、レゾルバ・デジタル変換器2は、主要な構成として、デルタシグマ変調器60及び70と、cosROM62と、sinROM72と、乗算器63及び73と、減算器80と、デジタルフィルタ82と、カウンタ回路84と、検波信号生成部90と、を備える。
デルタシグマ変調器60には、sin相の信号sinθ・sinωtが、デルタシグマ変調器20には、cos相の信号cosθ・sinωtが、それぞれ入力される。なお、本実施例においてはsin相の信号及びcos相の信号における位相ズレ(α、β)は考慮しないものとする。
デルタシグマ変調器60及び70は、それぞれ積分回路61及び71を有する。図6は、積分回路61及び71の回路構成例である。なお、本図においては積分回路61と71を区別せずに符号を付している。図示する如く、積分回路61及び71は、スイッチA、B、C、D及びキャパシタEを有するスイッチトキャパシタFと、キャパシタGと、オペアンプHを有する。
スイッチA、B、C、Dは、検波信号生成部90が生成する参照データ{F(t)}(第1実施例に係る検波信号生成部40と同様の手法で生成するものとする)に基づいてオン/オフ制御される。図7は、スイッチA、B、C、Dがオン/オフ制御されるタイミングを示すタイミングチャートである。積分回路61及び71は、参照データ{F(t)}が立ち下がっている場合に反転積分を行ない、参照データ{F(t)}が立ち上がっている場合に非反転積分を行なうように制御される。
反転積分を行なう時には、スイッチA及びCがオン状態であればスイッチB及びDがオフ状態となり、スイッチA及びCがオフ状態であればスイッチB及びDがオン状態となるように制御される。非反転積分を行なう時には、スイッチA及びDがオン状態であればスイッチB及びCがオフ状態となり、スイッチA及びDがオフ状態であればスイッチB及びCがオン状態となるように制御される。なお、スイッチのオン/オフを厳密に同時に行なうのではなく、図示したようにノンオーバーラップクロックを用いると好適である。
係る構成及び制御によって、積分回路61及び71の積分の極性が参照データ{F(t)}の状態に応じて反転することとなり、sin相の信号sinθ・sinωt及びcos相の信号cosθ・sinωtからレゾルバ100の励磁成分sinωtを近似的に除去することができる。そして、上記各スイッチのオン/オフ制御は簡易な論理回路で行なうことが可能であるため、回路規模を小さくすることができる。
デルタシグマ変調器60及び70は、レゾルバ100の励磁成分が除去された信号sinθ、cosθをパルス密度変調し、それぞれ1ビットのビットストリーム信号[sinθ]、[cosθ]に変換する。
以下の構成は、デルタシグマ変調器60及び70の出力を用いてトラッキング方式により角度信号を決定するためのものである。
デルタシグマ変調器60の出力信号[sinθ]は、乗算器63によってcosROM62の出力と乗算される。cosROM62には、カウンタ回路84が出力する角度信号φがフィードバック入力されており、ROMに記憶されたcosテーブルを参照してcosφを示す信号を減算器80に出力する。従って、乗算器63は、多ビットのビットストリーム信号[cosφ・sinθ]を出力する。
また、デルタシグマ変調器70の出力信号[cosθ]は、乗算器73によってsinROM72の出力と乗算される。sinROM72には、カウンタ回路84が出力する角度信号φがフィードバック入力されており、ROMに記憶されたsinテーブルを参照してsinφを示す信号を減算器80に出力する。従って、乗算器73は、多ビットのビットストリーム信号[sinφ・cosθ]を出力する。
デジタルフィルタ13は、減算器80の出力について移動平均を求める等の手法を適用し、減算器80の出力[sin(θ−φ)]をデジタルデータ{sin(θ−φ)}(=制御偏差ε)に復調する。
カウンタ回路84では、制御偏差εが値ゼロに近付くように、角度信号φを増減変更する。なお、この角度信号φの制御においては、比例成分、積分成分、一時遅れ成分等が考慮されてよい。
このように、入力されたsin相の信号及びcos相の信号を、まずビットストリーム信号に変換してから角度信号の余弦及び正弦と乗算しているため、乗算に係る演算負荷を小さくすると共に演算誤差が生じるのを抑制することができる。
更に、デジタルフィルタ82のカットオフ周波数を変更することにより、容易に分解能を変更することができる。従って、必要に応じた分解能の選択を行なうことで、所望の変換特性を得ることができる。
以上説明した本実施例のレゾルバ・デジタル変換器2によれば、検出誤差を抑制すると共に分解能の変更を容易にすることができる。また、回路規模を小さくすることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、第1実施例において、同期検波部をデルタシグマ変調器の直後に備えてもよい。図8は、本発明の第1実施例に係るレゾルバ・デジタル変換器1の他のシステム構成例である。こうすれば、デジタルフィルタを2個備える必要がないため、回路規模を小さくすることができる。
本発明は、自動車製造業や自動車部品製造業等に利用可能である。
1、2 レゾルバ・デジタル変換器
10、20、60、70 デルタシグマ変調器
11、62 cosROM
21、72 sinROM
12、22、63、73 乗算器
13、23、82 デジタルフィルタ
14、24 同期検波部
30、80 減算器
32、84 カウンタ回路
40、90 検波信号生成部
61、71 積分回路
100 レゾルバ
A、B、C、D スイッチ
E、G キャパシタ
F スイッチトキャパシタ
H オペアンプ

Claims (2)

  1. レゾルバから入力されるsin相の信号をビットストリーム信号に変換して出力する第1の変換手段と、
    前記レゾルバから入力されるcos相の信号をビットストリーム信号に変換して出力する第2の変換手段と、
    ビットストリーム信号をデジタル信号に変換するデジタルフィルタを有し、前記第1の変換手段及び第2の変換手段の出力を用いてトラッキング方式により角度信号を決定し出力する角度信号決定手段と、
    を備えるレゾルバ・デジタル変換器。
  2. レゾルバから入力されるsin相の信号を、励磁成分が除去されたビットストリーム信号に変換する第1の変換手段と、
    レゾルバから入力されるcos相の信号を、励磁成分が除去されたビットストリーム信号に変換する第2の変換手段と、
    ビットストリーム信号をデジタル信号に変換するデジタルフィルタを有し、前記第1の変換手段及び第2の変換手段の出力を用いてトラッキング方式により角度信号を決定し出力する角度信号決定手段と、
    を備えるレゾルバ・デジタル変換器であって、
    前記第1の変換手段及び第2の変換手段はスイッチトキャパシタを含む積分回路を有し、該スイッチトキャパシタにより積分の極性を反転させることにより、前記レゾルバの励磁成分を除去することを特徴とする、
    レゾルバ・デジタル変換器。
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