WO2016170588A1 - 磁界測定システムおよびこれを用いた故障診断システム - Google Patents

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Abstract

低コストでかつ設置が容易な装置の故障診断システムを提供する。故障診断システムを、診断対象装置内の制御基板より流れる電流で発生する磁界強度を測定する磁界測定システムと、前記磁界測定システムで取得した第1の時刻における磁界データを保持するメモリと、前記磁界測定システムで取得した第2の時刻における磁界データと、前記メモリから読み出した登録済の磁界データとを比較する比較部と、前記比較部で比較した両磁界データの差分データが所定のしきい値を超過した場合に前記診断対象装置または制御基板が故障と判定する故障診断部とを備えて構成した。

Description

磁界測定システムおよびこれを用いた故障診断システム
 本発明は、磁界測定システムおよびこれを用いた故障診断システムに関するものである。
 半導体ウェハ上に形成した配線パターンの形状を検査、計測するための走査型電子ビーム式の半導体検査、計測装置は、真空の筐体内に設置した、電子ビームを加速する加速電極、電子ビーム径を絞るための複数の絞り電極、電子ビームの照射位置を調整する複数の偏向電極などの、複数の電極を介して、ステージ上のサンプルに電子ビームを照射し、サンプルからの二次電子や反射電子を検出して、配線パターン形状を検査、計測する。また、半導体ウェハ上に配線パターンを形成するための走査型電子ビーム式の描画装置においても、同様に、複数の電極を介して、電子ビームを半導体ウェハ上に積層したレジストに照射することで、配線パターンを形成する。上記のような半導体製造装置や半導体検査計測装置では、複数の荷電粒子ビームを制御するための電極が設けられており、各電極を制御するための複数の制御基板が搭載されている。これらの制御基板が故障すると、測定精度や形成パターン精度の低下、半導体ウェハの破壊、製造ラインの停止による機会損失を招くため、早期に故障箇所を特定してメンテナンスすることが求められる。
 荷電粒子ビーム描画装置の故障箇所の検知方法として、特許第5461799号公報(特許文献1)に記載の技術があり、特許文献1には、「荷電粒子ビーム描画装置の偏向制御回路からDACアンプユニットに回路診断用の第1デジタルデータを製品レチクルの描画速度と同等の速度で送信すると共に記憶し、前記第1デジタルデータに対応して前記DACアンプユニットのデジタル部から出力される第2デジタルデータを記憶し、記憶された前記第1デジタルデータと前記第2デジタルデータとを読み出し、読み出した前記第1デジタルデータと前記第2デジタルデータとをビット毎に比較することで、前記デジタル部の診断を行うことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置におけるDACアンプユニットの診断方法。」が記載されている。
特許第5461799号公報
 特許文献1に記載の故障箇所検知方法は、DACアンプユニットに回路診断用の機能を追加して、DACアンプユニットの動特性を測定することで故障状態を検知するものである。このため、回路診断機能を持たないDACアンプユニットを搭載している描画装置に適用する場合、全てのDACアンプユニットを交換する必要があり、高いコストがかかることになる。また、DACアンプユニットを交換するために装置を停止する必要がある。
 本願発明は、上記課題に鑑み、低コストで実現でき、かつ、装置を停止することなく既存装置に適用可能な故障診断システムを提供するものである。
 上記課題を解決するために本発明では、測定対象の内部を流れる電流に基いて発生する磁界を測定するシステムを、リング型の磁性体コアと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した励磁コイルと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した検出コイルと、前記検出コイルの外周に巻き回したループコイルを備えており、前記検出コイルと前記ループコイルは、外部磁界に対する検出感度軸が一致するように構成されており、かつ、ループコイルのループ面積が検出コイルのループ面積よりも大きくなるように構成されている磁界測定プローブと、前記励磁コイルに励磁電流を印加するFGセンサ駆動回路と、前記ループコイルに地磁気補正電流を印加するループコイル駆動回路と、前記検出コイルで検出した電圧を増幅する第1のプリアンプ回路と、前記ループコイルで検出した電圧を増幅する第2のプリアンプ回路と、前記ループコイル駆動回路と前記第2のプリアンプ回路を切り替えて前記ループコイルの端子に接続する送受切替器と、前記第1のプリアンプ回路の出力信号と前記第2のプリアンプ回路の出力信号を受信して、磁界データを出力する制御回路とを備えて構成した。
 また、上記課題を解決するために本発明では、故障診断システムを、診断対象装置内の制御基板より流れる電流で発生する磁界強度を測定する磁界測定システムと、前記磁界測定システムで取得した第1の時刻における磁界データを保持するメモリと、前記磁界測定システムで取得した第2の時刻における磁界データと、前記メモリから読み出した登録済の磁界データとを比較する比較部と、前記比較部で比較した両磁界データの差分データが所定のしきい値を超過した場合に前記診断対象装置または制御基板が故障と判定する故障診断部とを備えて構成した。
 また、上記課題を解決するために本発明では、前記故障診断システムにおいて、前記磁界測定システムは、2次元の磁界を測定する磁界ベクトル測定システムであり、前記磁界ベクトル測定システムが有する磁界測定プローブは、リング型の磁性体コアと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した励磁コイルと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した第1の検出コイルと、前記第1の検出コイルと直交するように前記磁性体コアの周囲に巻き回した第2の検出コイルと、第1のループコイルと、第1のループコイルと直交するように設置された第2のループコイルを備えており、前記第1の検出コイルと第1のループコイルの組合せ、及び前記第2の検出コイルと第2のループコイルの組合せは、それぞれ外部磁界に対する検出感度軸が一致するように構成されており、かつ、それぞれの組合せのループコイルのループ面積が検出コイルのループ面積よりも大きくなるように構成した。
 本発明によれば、低コストで実現でき、かつ、装置を停止させることなく設置でき、装置や制御基板の故障を検知できる。
本発明の第1の実施形態である故障診断システムの構成を示した図である。 第1の実施形態の磁界測定システムにおいて採用した磁界測定プローブの構造の一例を示す図である。 第1の実施例の磁界測定プローブを適用した広帯域・高感度磁界測定システムの構成を示す図である。 磁界測定システムの測定フローチャートである。 第1の実施形態における故障診断システムの故障診断処理を説明するフローチャートである。 第1の実施形態の故障診断システムを適用した走査型電子顕微鏡を説明する図である。 本発明の第2の実施形態による故障診断システムの構成を示す図である。 第2の実施形態の磁界ベクトル測定システムが備える磁界ベクトル測定プローブの構成を示す図である。 図8の磁界ベクトル測定プローブを適用した磁界ベクトル測定システムの測定回路構成を示す図である。 第1の実施形態の故障診断システムを適用した車両を説明する図である。 磁界ベクトル測定プローブを、診断対象装置の筐体上に各制御基板から流れるグランド電流を測定する用途に適用する例を説明する図である。 磁界測定システムで測定した磁界データの一例を示す図である。
 以降の実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能である。
 図1は、本発明の第1の実施形態である故障診断システム100の構成を表している。故障診断システム100は、例えば、1枚の基板上に構成された故障診断装置107と外部インタフェース108に接続されたモニタ106により構成される。
 故障診断装置107は、診断対象の装置内へ実装されて、該診断対象装置内の磁界強度を測定するための磁界測定システム101と、前記磁界測定システム101で、前記故障診断装置107を設置した初期状態のタイミング(前記診断対象装置が正常に稼働していると見做せる)で取得した磁界データ110を格納するメモリ102と、前記メモリ102の格納データと前記磁界測定システム101で取得した前記診断対象装置を診断する任意のタイミングで取得した磁界データ110との周波数特性を比較する周波数特性比較部103と、前記メモリ102の格納データと前記磁界測定システム101で前記任意の診断時のタイミングで取得した磁界データ110の波高値とを比較する波高値比較部104と、前記周波数特性比較部103と前記波高値比較部104の比較データから、前記診断対象装置あるいは装置内の制御基板の故障状態を判定して診断結果を出力する故障診断部105とを備えて構成されている。
 また、磁界測定システム101は、故障診断の対象装置内に在る制御基板を流れる電流により生成された磁界を検出できるように設置され、磁界の周波数特性や波高値を常時計測して、周波数特性比較部103と波高値比較部104の比較した値が所定のしきい値を超えた場合に、診断対象装置や特定の制御基板が故障したと前記故障診断部105が診断して、診断結果を作成して、外部インタフェース108を介して、故障箇所をモニタ806に表示する。
 前記磁界測定システム101は、磁界を測定するプローブを備える。
  磁界測定システムにおいて、ループコイルやフラックスゲートセンサの磁界測定プローブを採用する方法が挙げられる。ループコイルは、ループ状に形成した導電線で構成され、ループと鎖交する磁束の時間変化に応じてコイルの両端に誘起される電圧から磁界や電流を測定する方法である。フラックスゲートセンサは、磁性体コアと、磁性体コアに巻き回された励磁コイルと検出コイルからなり、磁性体コアが磁気飽和する大きさの交流磁界を励磁コイルで印加し、その際に検出コイルに誘起される電圧から磁界、電流を測定する方法である。ループコイルは、鎖交磁束の時間変化に比例して発生する誘起電圧から磁界を測定する方法であるので、数Hzから数十Hz以下の低周波数の磁界に対する検出感度が低下する可能性がある。また、フラックスゲートセンサは、高透磁率の磁性体を利用するため、磁性体の周波数特性が律速条件となり、数十kHz以上の磁界に対しては感度が大きく低下する。また、地磁気(日本では約46,000nT)の影響を受けるため、電流ノイズが発生する被測定磁界と地磁気を同時に検出できるように、高ダイナミックレンジでかつ低ノイズのプリアンプ回路を設計する必要があり、設計コストや部品コストが増加する可能性がある。
 以上に説明したループコイルやフラックスゲートセンサの磁界測定プローブを用いた磁界計測システムでも、本発明の実施例1の故障診断システムで多少の効果を得ることはできるが、制御基板の故障診断精度をより向上する上で、磁界測定システムを広帯域化、高感度化することは非常に有用である。
 そこで、第1の実施形態の磁界測定システムにおいて採用した広帯域、高感度を実現する磁界測定プローブ120の構造の一例を図2に示す。
  広帯域・高感度磁界測定プローブ120は、リング型の磁性体コア122と、前記磁性体コア122の周囲に巻き回した励磁コイル124と、前記磁性体コア122の直径部の両端の周囲に巻き回した検出コイル123と、前記検出コイル123より外周にループ形状を成して形成されたループコイル121により構成されており、外部磁界に対する検出感度軸が一致するように検出コイル123とループコイル121が構成されており、かつ、ループコイル121のループ面積が検出コイル123のループ面積よりも大きくなるように構成されている。
 リング型の磁性体コア122と、前記磁性体コア122の周囲に巻き回した励磁コイル124と、前記磁性体コア122の直径部の両端の周囲に巻き回した検出コイル123は、フラックスゲートセンサを構成しており、磁性体コア122が磁気飽和を起こす大きさの磁界を励磁コイル124で発生させるとフラックスゲートセンサとして動作する。
 ループコイル121は、高周波磁界測定プローブと地磁気のキャンセル機能を持っており、ループコイル121の端子に直流電流を印加するように回路を接続すると地磁気キャンセラとして機能し、ループコイルの端子間電圧を測定するように回路を接続すると高周波磁界測定プローブとして機能する。ここで、磁性体コアの形状やループコイルの形状として円形のリング状のものを示したが、ループコイルが検出コイルの外周に形成され、ループコイルのループ面積が検出コイルよりも大きければ、円形リング状によらず矩形や多角形などの構造でも、広帯域かつ高感度な磁界測定プローブを構成することができる。
 図3に、本実施例の磁界測定プローブ120を適用した広帯域・高感度磁界測定システム101の構成を示す。
  広帯域・高感度磁界測定システム101は、励磁コイル124に励磁電流を印加するFGセンサ駆動回路205と、ループコイル121に地磁気補正電流を印加するループコイル駆動回路201と、検出コイル123で検出した電圧を増幅する第1のプリアンプ回路202と、ループコイル121で検出した電圧を増幅する第2のプリアンプ回路203と、ループコイル駆動回路201と第2のプリアンプ回路203を切り替えてループコイル121の端子に接続する送受切替器209と、FGセンサ駆動回路205に周期信号を印加する周期信号発生回路207と、周期信号発生回路207で発生した周期信号を2倍の周期に逓倍する2逓倍回路206(この回路の採用は、フラックスゲートセンサの検出原理より、周期信号の周波数の2倍の周波数成分に有効な情報が乗っているので、2倍の周波数成分のみを検出して出力する。)と、第1のプリアンプ回路202の出力信号と2逓倍回路206の出力信号を乗算する乗算回路204と、送受切替器209の切替信号とループコイル駆動回路201の駆動信号と周期信号発生回路207の周期設定信号を送信し、及び第1のプリアンプ回路202の出力信号と第2のプリアンプ回路203の出力信号を受信して、磁界測定システム101の磁界データ110を出力する制御回路208で構成される。
 磁界測定プローブ120は、磁界測定システム101の回路部と同様に、故障診断装置107の基板上に実装される形式でも良いが、通常は、磁界測定プローブ120は独立して、診断対象装置内の磁界測定位置に設置され、磁界測定プローブ120と磁界測定システム101とはケーブルにて接続され、故障診断装置107の基板は、ケーブルが届く範囲内で、前記診断対象装置内に設置される。
 図4に、磁界測定システム101の測定フローチャートを示す。測定を開始すると、ループコイル121にループコイル駆動回路201を接続するように送受切替器209を設定する(S101)。次に、周期信号発生回路207の周波数を設定して(S102)励磁電流を励磁コイル124に印加し、検出コイル123の誘起電圧を測定する(S103)。
  測定した誘起電圧から外部直流磁界強度を計測する(S104)。計測した外部直流磁界をキャンセルするようにループコイル駆動回路201の駆動電流を設定(S105)し、検出コイル123の誘起電圧を測定する(S106)。
  次に、周期信号発生回路207の出力をオフにし(S107)、ループコイル121と第2のプリアンプ203を接続するように送受切替器209を設定して(S108)、ループコイル121の誘起電圧を測定する(S109)。
  測定した検出コイル123の誘起電圧とループコイル121の誘起電圧の測定データから周波数毎の外部磁界強度を算出して(S110)、磁界データ110を出力する。
  本フローチャートに基づいて外部磁界を測定することで、数Hzから数十MHzの外部磁界を高感度に測定することが可能となる。
 図6は、本実施例の故障診断システム100を走査型電子ビーム式半導体検査・計測装置600に適用した場合の実施形態を示す。走査型電子ビーム式半導体検査・計測装置600は、電子ビームを放出する電子銃601と、電子ビームを加速する加速電極612と、電子ビーム径を絞るための絞り電極602-1、602-2と、電子ビームの照射位置を調整する偏向電極603-1,603-2と、サンプル605を設置するステージ604と、サンプル605から放出された2次電子を検出する検出器606と、検出信号を増幅し、ディジタル信号に変換して信号処理を行う信号検出基板607と、信号処理したデータを画像表示するモニタ608と、各電極に制御電圧あるいは制御電流を印加するための制御基板611-1,611-2,611-3,611-4で構成される電子顕微鏡である。
 この電子顕微鏡を診断対象として、磁界測定プローブ120-a,120-bと故障診断装置を搭載した基板107-a,107-bにより構成される故障診断システム100を、制御基板から電極に流れる電流により生成される磁界を検出可能なように、制御基板が設置される付近に設置している。故障診断システム100の診断結果は、走査型電子ビーム式半導体検査・計測装置600に設置されているモニタ608を共用して出力している。
 図5は、本実施形態における故障診断システム100の故障診断処理を説明するフローチャートである。
  故障診断システム100は、搭載する磁界測定システム101により第1のタイミングで磁界強度を測定し(S201)、測定した磁界強度(磁界データ)をメモリに格納する(S202)。
  磁界測定システム101が磁界強度を測定する「第1のタイミング」は、故障診断処理に先立って、診断対象装置が正常に稼働していることを確認した時点で測定したタイミングである。ここで測定された磁界データはメモリ102に格納されて、以後の故障診断処理の際には、メモリ102の格納データが常時読み出されて使用される。診断対象装置の仕様が変更されるなど、正常稼働時の磁界に変化が無いと判断されるならば、メモリの格納データは更新されない。通常は、S202の磁界データをメモリに格納するまでの処理は、正常稼働時の磁界データ登録処理のプログラムとして実装され、以後の故障診断処理は別プログラムとして実装されると考えられるが、図5のフローチャートでは、両プログラムのステップを続けて記載している。
 図5のフローチャートに戻り、次に、磁界測定システム101で第2のタイミングで磁界強度を測定する(S203)。メモリに格納している磁界データと第2のタイミングで測定した磁界データの周波数特性を比較し(S204)、周波数特性の差分が所定のしきい値を超えているかを評価する(S205)。
  「第2のタイミング」とは、診断対象装置の故障診断処理が開始されて、故障診断システム100が備える所定の診断サイクルタイムとなった際、または故障診断システム100に診断開始の指示が入力された時点などである。
 図12は、磁界測定システム101で測定した磁界データの一例を示す図である。図12(a)は、第1のタイミングで取得した磁界データの周波数スペクトル、図12(b)は、第1の制御基板が故障した場合の周波数スペクトル、図12(c)は、第2の制御基板が故障した場合の周波数スペクトルを示している。周波数スペクトルには、制御基板で生じた電流ノイズを重ね合せた特性が現れており、正常状態では、第2のタイミングで取得した周波数スペクトルは、第1のタイミングで取得した周波数スペクトルと一致する。
 第1の制御基板が故障した場合、第1の制御基板が発生する電流ノイズが変化し、第2のタイミングで取得した周波数スペクトルと第1のタイミングで取得した周波数スペクトルには不一致箇所が現れるため、故障したことが分かる。一方、第2の制御基板が故障した場合、同様に、第2のタイミングで取得した周波数スペクトルと第1のタイミングで取得した周波数スペクトルには不一致箇所が現れると共に、第1の制御基板が故障した場合と異なる周波数スペクトルになる。つまり、故障した制御基板に応じて、周波数スペクトルの変化する箇所が異なるため、このような特徴を利用することで、故障制御基板を特定することが可能になる。
 周波数特性を比較する処理は、例えば、比較対象の両周波数スペクトルの中のある特定の周波数における振幅の差分が許容誤差以上の場合に、その周波数において一致しないと判定する。周波数スペクトルの中の主だった周波数(予め周波数を指定しておく)において、一致、不一致を同様に判定する。以上の周波数特性を比較する処理を周波数特性比較部103で実行する。そして、不一致の個数が例えば1か所以上で起これば、比較対象の両周波数スペクトルは不一致と判定される。
  更に、不一致が起こった周波数の位置のパターンによって、故障制御基板を特定する。このためには、予め診断対象装置内の各制御基板が故障を起こした場合に、不一致を起こしそうな周波数の位置のパターンを予測する情報を故障診断部105に格納しておく。
  ここでは、周波数スペクトルを一例に挙げたが、磁界データの波高値や時間情報などを用いたり、これらのデータを組み合わせたりすることでも同様の効果を得ることができる。
 図5のフローチャートに戻り、次に、故障診断部105において、周波数特性の差分が所定のしきい値内か、または超えているかを判定し(S205)、所定のしきい値内の場合にはS206へ移行し、超えている場合にはS209において故障と判定する。周波数特性の差分は、例えば、S204において、周波数スペクトルの中の主だった周波数をどの程度細かく選択するか、および振幅の差分の許容誤差の選択によって相違があるが、各周波数における不一致の個数を何個以内であれば両周波数スペクトルは同一であると判定するしきい値を設定しておく。
 次に、S206において、メモリ102に格納されている磁界データと第2のタイミングで測定した磁界データの波高値を比較し、S207において波高値の差分が所定のしきい値を超えているかを評価して、波高値の差分が所定のしきい値を超えている場合は、S209において故障と判定し、波高値の差分が所定のしきい値内の場合、S208において正常と判定する。
  波高値比較部104における両磁界データの波高値の比較処理は、例えば、予め比較をする周波数を1つ以上決めておき、各周波数における両磁界データの振幅の差分を積算して波高値差分を算出する。次に、故障診断部105において、予め設定してあるしきい値と前記波高値差分を比較して、診断対象装置の故障診断を行う。
 続いて、S210において、故障診断部105が故障診断結果をモニタ106などに出力し(正常と判定することが続けば、結果の出力を省略することも考えられる。)、続いて、S211において、故障診断処理を終了させるか判定をして、特に終了の指示が無ければ、再びS203の処理へ移行し、終了の指示があれば故障診断処理を終了する。
 このように磁界測定システム101で取得した磁界強度の経時変化を評価することで、装置や制御基板の故障を診断することができる。
  磁界計測システムの設置場所は、制御基板に流れる電流により生成された磁界を検出できるように配置されることが望ましく、例えば制御基板と制御電極を接続するケーブル付近や、制御基板と装置筐体のグランド端子を接続している場所の付近に設置することで、いずれの制御基板が故障したかを弁別できる。
 本実施形態によれば、故障診断機能を持たない制御基板でも、制御基板を変更することなく装置や制御基板の故障診断が可能となるので低コストで実現でき、かつ、装置を停止させることなく設置できるのでランニングコストへの影響も小さい。
 図10は、本実施形態の故障診断システム100を自動車に適用した形態を示す図である。自動車内には、エンジンやブレーキシステム、ナビゲーションシステムなどを制御する複数の制御ユニット704,705が搭載されると共に、モータ701を制御するインバータ702、電源ユニット703などが搭載されている。磁界測定プローブ120-a,120-bと故障診断装置を搭載した基板107-a,107-bにより構成される故障診断システム100を、制御ユニット704,705やインバータ702から流れる電流により生成される磁界を検出可能なように、制御基板が設置される付近に設置することにより、回路の故障を検知することが可能となり、安全性を向上することが可能となる。
 上記のような広帯域・高感度磁界測定システム101を適用することにより、制御基板の故障診断精度の高い故障診断システム100を提供することができる。
 図7は、本発明の第2の実施形態による故障診断システム300の構成を表している。図1に示す第1の実施形態の故障診断システム100との相違点は、磁界ベクトル測定システム301を備えているところである。第1の実施形態の磁界測定システム101における磁界測定プローブ120(図2参照)は、検出コイル123とループコイル121が、磁性体コア122のリングの直径部で直交する面に沿って磁性体コア122の周囲に巻き回していることより、磁界の1軸センサの機能を持つものである。
 これに対して、本実施形態の磁界ベクトル測定システム301が備える磁界ベクトル測定プローブ400の構成を図8に示す。磁界ベクトル測定プローブ400は、リング型の磁性体コア402と、前記磁性体コア402の周囲に巻き回した励磁コイル404と、前記磁性体コア402の直径部の両端の周囲に巻き回した第1の検出コイル403aと、第1の検出コイル403aと直交するように前記磁性体コアの402の周囲に巻き回した第2の検出コイル403bと、第1のループコイル401aと、第1のループコイル401aと直交するように設置された第2のループコイル401bで構成されており、外部磁界に対する検出感度軸が一致するように、前記第1の検出コイル403aと前記第1のループコイル401aとが一致するように配置され、前記第2の検出コイル403bと前記第2のループコイル401bとが一致するように配置されて、かつ、ループコイル401a,401bのループ面積が検出コイル403a,403bのループ面積よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする。
 本実施形態の磁界ベクトル測定プローブ400は、例えば図11に示すように、診断対象装置の筐体上に各制御基板から流れるグランド電流を測定する用途が考えられる。筐体上を流れる筐体電流をX軸成分とZ軸成分に分け、それぞれの電流成分によって発生する磁界を、X軸方向の磁界成分と、Z軸方向の磁界成分に分けて、それぞれの磁界成分を第1の検出コイル(第1のループコイル)、及び第2の検出コイル(第2のループコイル)で測定する。
 X軸方向の磁界成分検出回路と、Z軸方向の磁界成分検出回路の出力より、X-Z平面上の磁界ベクトルを算出することができる。磁界ベクトルの方向は、磁界入射角度αで表す。すなわち、筐体表面上の磁界ベクトルを測定する2次元の磁界ベクトル測定システム301を構成することができる。
 図9に、本磁界ベクトル測定プローブ400を適用した広帯域・高感度磁界ベクトル測定システム301の測定回路構成を示す。
  磁界ベクトル測定システム301は、励磁コイル404に励磁電流を印加するFGセンサ駆動回路505と、第1のループコイル401aに地磁気補正電流を印加する第1のループコイル駆動回路501aと、第2のループコイル401bに地磁気補正電流を印加する第2のループコイル駆動回路501bと、
  第1の検出コイル403aで検出した電圧を増幅する第1のプリアンプ回路502aと、第2の検出コイル403bで検出した電圧を増幅する第2のプリアンプ回路502bと、
  ループコイル401aで検出した電圧を増幅する第3のプリアンプ回路503aと、ループコイル401bで検出した電圧を増幅する第4のプリアンプ回路503bと、
  第1のループコイル駆動回路501aと第3のプリアンプ回路503aを切り替えてループコイル401aの端子に接続する送受切替器509aと、第2のループコイル駆動回路501bと第4のプリアンプ回路503bを切り替えてループコイル401bの端子に接続する送受切替器509bと、
  FGセンサ駆動回路505に周期信号を印加する周期信号発生回路507と、周期信号発生回路507で発生した周期信号を2倍の周期に逓倍する2逓倍回路506と、
  第1のプリアンプ回路502aの出力信号と2逓倍回路506の出力信号を乗算する第1の乗算回路504aと、第2のプリアンプ回路502bの出力信号と2逓倍回路506の出力信号を乗算する第2の乗算回路504bと、
  送受切替器509a,509bの切替信号とループコイル駆動回路501a,501bの駆動信号と周期信号発生回路507の周期設定信号を送信し、プリアンプ回路502a,502b,503a,503bの出力信号を受信して、磁界ベクトル信号310を出力する制御回路508で構成される。
 本実施形態によれば、2次元の磁界ベクトルを高感度に検出が可能となるので、1次元の磁界プローブを用いた場合に比べて、装置や制御基板の故障診断精度を向上することができる。
 図7に示す第2の実施形態の故障診断システム300の構成の説明に戻る。
  故障診断システム300は、磁界ベクトルを測定するための磁界ベクトル測定システム301と、磁界ベクトル測定システム301で第1のタイミングで取得した磁界ベクトルデータ310を格納するメモリ302と、メモリ302の格納データと磁界ベクトル測定システム301で取得した第2のタイミングで取得した磁界ベクトルデータの周波数特性を比較する周波数特性比較部303と、メモリ302の格納データと磁界ベクトル測定システム301で第2のタイミングで取得した磁界ベクトルデータの波高値を比較する波高値比較部304と、メモリ302の格納データと磁界ベクトル測定システム301で第2のタイミングで取得した磁界ベクトルデータの磁界入射角度αを比較する磁界入射角度比較部305と、周波数特性比較部303と波高値比較部304と磁界入射角度比較部305の比較データから、診断対象装置あるいは制御基板の故障状態を判定する故障診断部306で構成されている。例えば、以上に説明した故障診断システム300の各構成要素は、1枚の基板上に形成される故障診断装置308を構成する。
  故障診断部306の診断結果は、外部インタフェース309を介して、故障箇所を診断対象装置などに備えられているモニタ307に表示される。
 また、磁界ベクトル測定システム301は、故障診断の対象である制御基板を流れる電流により生成された磁界ベクトルを検出できるように設置され、磁界の周波数特性や波高値を常時計測して、経時変化が所定のしきい値を超えた場合に、装置や制御基板が故障したと判定して故障箇所をモニタ307に表示する。本実施形態によると、磁界ベクトルの経時変化を評価できるので、制御基板からの電流伝搬方向を検知可能であり、周波数分布や波高値のみを比較して故障診断するよりも、より高精度に故障を診断できる。
 なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
100…故障診断システム
101…磁界測定システム
102…メモリ
103…周波数特性比較部
104…波高値比較部
105…故障診断部
106…モニタ
107…故障診断装置
107-a,107-b…故障診断装置
108…外部インタフェース
110…磁界データ
120…磁界測定プローブ
120-a,120-b…磁界測定プローブ
121…ループコイル
122…磁性体コア
123…検出コイル
124…励磁コイル
201…ループコイル駆動回路
202…第1のプリアンプ回路
203…第2のプリアンプ回路
204…乗算器
205…FGセンサ駆動回路
206…2逓倍回路
207…周期信号発生回路
208…制御回路
209…送受切替器
300…第2の実施形態による故障診断システム
301…磁界ベクトル計測システム
302…メモリ
303…周波数特性比較部
304…波高値比較部
305…磁界入射角度
306…故障診断部
307…表示部
308…故障診断装置
309…外部インタフェース
310…磁界ベクトルデータ
400…磁界ベクトル測定プローブ
401a,401b…ループコイル
402…磁性体コア
403a,403b…検出コイル
404…励磁コイル
501a,501b…ループコイル駆動回路
502a,502b,503a,503b…プリアンプ回路
504a,504b…乗算器
505…FGセンサ駆動回路
506…2逓倍回路
507…周期信号発生回路
508…制御回路
509a,509b…送受切替器
600…走査型電子ビーム式半導体検査・計測装置
601…電子銃
602-1,602-2…絞り電極
603-1,603-2…偏向電極
604…ステージ
605…サンプル
606…検出器
607…信号検出基板
608…モニタ
611-1,611-2,611-3,611-4…制御基板
701…モータ
702…インバータ
703…電源ユニット
704,705…制御ユニット
α…磁界入射角度

Claims (9)

  1.  測定対象の内部を流れる電流に基いて発生する磁界を測定するシステムであって、
     リング型の磁性体コアと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した励磁コイルと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した検出コイルと、前記検出コイルの外周に巻き回したループコイルを備えており、前記検出コイルと前記ループコイルは、外部磁界に対する検出感度軸が一致するように構成されており、かつ、ループコイルのループ面積が検出コイルのループ面積よりも大きくなるように構成されている磁界測定プローブと、
     前記励磁コイルに励磁電流を印加するFGセンサ駆動回路と、
     前記ループコイルに地磁気補正電流を印加するループコイル駆動回路と、
     前記検出コイルで検出した電圧を増幅する第1のプリアンプ回路と、
     前記ループコイルで検出した電圧を増幅する第2のプリアンプ回路と、
     前記ループコイル駆動回路と前記第2のプリアンプ回路を切り替えて前記ループコイルの端子に接続する送受切替器と、
     前記第1のプリアンプ回路の出力信号と前記第2のプリアンプ回路の出力信号を受信して、磁界データを出力する制御回路とを備えていることを特徴とする磁界測定システム。
  2.  請求項1に記載の磁界測定システムにおいて、
     前記磁界測定プローブは、更に、前記検出コイルと直交するように前記磁性体コアの周囲に巻き回した第2の検出コイルと、前記ループコイルと直交するように前記第2の検出コイルの外周に設置された第2のループコイルを備えており、前記第2の検出コイルと前記第2のループコイルは、外部磁界に対する検出感度軸が一致するように構成されており、かつ、第2のループコイルのループ面積が第2の検出コイルのループ面積よりも大きくなるように構成されており、
     前記第2のループコイルに地磁気補正電流を印加する第2のループコイル駆動回路と、
     前記第2の検出コイルで検出した電圧を増幅する第3のプリアンプ回路と、
     前記第2のループコイルで検出した電圧を増幅する第4のプリアンプ回路と、及び
     前記第2のループコイル駆動回路と前記第4のプリアンプ回路を切り替えて前記第2のループコイルの端子に接続する第2の送受切替器とを更に備え、
     前記制御回路は、前記第1乃至第4のプリアンプ回路の出力信号を受信して、磁界ベクトルデータを出力することを特徴とする磁界測定システム。
  3.  診断対象装置内の制御基板より流れる電流で発生する磁界強度を測定する磁界測定システムと、
     前記磁界測定システムで取得した第1の時刻における磁界データを保持するメモリと、
     前記磁界測定システムで取得した第2の時刻における磁界データと、前記メモリから読み出した登録済の磁界データとを比較する比較部と、
     前記比較部で比較した両磁界データの差分データが所定のしきい値を超過した場合に前記診断対象装置または制御基板が故障と判定する故障診断部とを備えた
    ことを特徴とする故障診断システム。
  4.  請求項3に記載の故障診断システムにおいて、
     前記磁界測定システムは、リング型の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻き回された励磁コイルと、前記磁性体コアに巻き回された検出コイルで構成される磁界測定プローブを前記診断対象装置内に設置して有することを特徴とする故障診断システム。
  5.  請求項3に記載の故障診断システムにおいて、
     前記磁界測定システムが有する磁界測定プローブは、リング型の磁性体コアと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した励磁コイルと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した検出コイルと、前記検出コイルの外周に巻き回したループコイルを備えており、
     前記検出コイルと前記ループコイルは、外部磁界に対する検出感度軸が一致するように構成されており、かつ、ループコイルのループ面積が検出コイルのループ面積よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする故障診断システム。
  6.  請求項3に記載の故障診断システムにおいて、
     前記磁界測定システムは、2次元の磁界を測定する磁界ベクトル測定システムであり、
     前記磁界ベクトル測定システムが有する磁界測定プローブは、
    リング型の磁性体コアと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した励磁コイルと、前記磁性体コアの周囲に巻き回した第1の検出コイルと、前記第1の検出コイルと直交するように前記磁性体コアの周囲に巻き回した第2の検出コイルと、第1のループコイルと、第1のループコイルと直交するように設置された第2のループコイルを備えており、
     前記第1の検出コイルと第1のループコイルの組合せ、及び前記第2の検出コイルと第2のループコイルの組合せは、それぞれ外部磁界に対する検出感度軸が一致するように構成されており、かつ、それぞれの組合せのループコイルのループ面積が検出コイルのループ面積よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする故障診断システム。
  7.  請求項3に記載の故障診断システムにおいて、
     前記第1の時刻とは、前記診断対象装置が正常に稼働していると確認が出来た後に、磁界データをメモリに記憶させるために、前記診断対象装置内の磁界を測定する時刻であり、
     前記第2の時刻とは、前記診断対象装置、または制御基板の故障診断を実施する時刻であり、
     前記比較部は、比較対象の両磁界データを入力して、予め設定されている各周波数における振幅の差分が許容誤差内か否かの判定に基き、一致、又は不一致の判定結果を出力する第1の比較部と、比較対象の両磁界データを入力して、予め設定されている各周波数における両磁界データの振幅の差分を積算して波高値差分を算出して出力する第2の比較部により構成され、
     前記故障診断部は、前記比較部の出力に基き、両磁界データの各周波数における振幅の不一致箇所が所定のしきい値より多くなった場合、または両磁界データの波高値差分が所定のしきい値より大きくなった場合に前記診断対象装置、または制御基板が故障と判定することを特徴とする故障診断システム。
  8.  請求項7に記載の故障診断システムにおいて、
     前記比較部は、更に、比較対象の両磁界データを入力して、磁界ベクトルの磁界入射角度を比較して、磁界ベクトルの向きの変化量を算出して出力する第3の比較部を備え、
     前記故障診断部は、第3の比較部の出力に基き、前記診断対象装置内の電流の流れの向きの変化を算出することを特徴とする故障診断システム。
  9.  電子ビームを放出する電子銃と、
     電子ビームを加速する加速電極と、
     電子ビーム径を絞るための絞り電極と、
     電子ビームの照射位置を調整する偏向電極と、
     サンプルを設置するステージと、
     サンプルから放出された2次電子を検出する検出器と、
     検出信号を増幅し、ディジタル信号に変換して信号処理を行う信号検出基板と、
     各電極に制御電圧あるいは制御電流を印加するための制御基板と、
     前記制御基板、または前記制御基板から流れる電流経路の近傍に設置された磁界測定プローブと、
     前記磁界測定プローブが検知した磁界の誘起電圧信号より磁界強度を算出して、前記制御基板の故障を判定する故障診断システムとを備えた走査型電子顕微鏡。
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