JP2002176088A - 半導体デバイス検査装置 - Google Patents
半導体デバイス検査装置Info
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Abstract
検査を可能とする。 【解決手段】 平均電流を測定する際に、ホールが設け
られていない領域から得られた値をバックグラウンド値
として補正する。電流測定を電流差動入力アンプ構成で
行う。測定された電流波形から、その測定結果がデバイ
ス異常によるものか装置異常によるものかを自動的に識
別する。電子ビームの電流値を測定する。電子ビーム照
射後に電流測定値が安定するまでの待ち時間を記憶して
再利用する。
Description
デバイスの検査に関する。特に、電子ビームを照射した
ときに半導体デバイスに生ずる電流を測定することによ
りそのデバイスの良否を判定する半導体デバイス検査装
置に関する。
検査する技術として、特開平10-281746号公報には、コ
ンタクトホールを通過して基板に達した電子ビームによ
り生じる電流を検出し、コンタクトホールの底部の位置
や寸法を検出することが開示されている。また、特開20
00-174077号公報には、複数のコンタクトホールを含む
領域に電子ビームを照射し、それらのホールを貫通した
電流値により、その領域内における正常なコンタクトホ
ールの割合を検査することが開示されている。さらに、
特願2000-311196、特願2000-332754(いずれも本願出願
時に未公開)には、特開平10-281746号公報に開示され
た技術を利用した種々の技術が開示されている。
基本的に、電子ビームの照射により生じた二次電子放出
を補償するように流れる電流を測定するものである。こ
のため、測定される電流値はピコアンペア以下と微小で
あり、測定条件や測定対象の半導体デバイスの構造ある
いは材料、測定機器の時定数などにより、測定値に影響
が出てしまう可能性がある。
からの雑音を減らして精度の高い非破壊検査が可能な半
導体デバイス検査装置を提供することを目的とする。
ると半導体デバイスが形成された検査対象試料上の検査
領域に電子ビームを照射する手段と、検査領域に設けら
れたホールを電子ビームが通過してその下地の導電層に
達することによりその導電層に生じる電流を測定する手
段と、1以上のホールが設けられた領域を検査領域と
し、順次または一括して電子ビームを照射したときに前
記測定する手段により得られる平均電流値をその検査領
域の良否判定の基準として求める処理手段とを備え、前
記処理手段は、ホールが設けられていない領域に電子ビ
ームを照射したときに前記測定する手段により得られた
平均電流値をバックグラウンド値とし、このバックグン
ド値を検査領域により得られた平均電流値から減算する
手段を含むことを特徴とする半導体デバイス検査装置が
提供される。
イスが形成された検査対象試料上の検査領域に電子ビー
ムを照射する手段と、検査領域の下地の導電層に電子ビ
ームが達することによりその導電層に生じる電流を測定
する手段とを備え、前記測定する手段は、前記導電層に
接続された第一の電流計と、検査対象試料の近傍に設け
られたアース電極に接続された第二の電流計と、前記第
一の電流計の測定値と前記第二の電流計の測定値の差を
求める手段を含むことを特徴とする半導体デバイス検査
装置が提供される。
容する筐体の一部を利用することができる。前記第一の
電流計と前記第二の電流計との間にバイアス電圧を印加
する手段を備えることもできる。前記差を求める手段
は、その利得あるいはオフセットが外部から設定可能で
あることが望ましい。
イスが形成された検査対象試料上の検査領域に電子ビー
ムを照射する手段と、検査領域の下地の導電層に電子ビ
ームが達することによりその導電層に生じる電流を測定
する手段と、この測定する手段により測定された電流波
形をあらかじめ設定された標準波形と比較する手段と、
この比較する手段の比較結果があらかじめ定められた範
囲を越えたときには、それが検査領域の異常なのか検査
装置の異常なのかを識別する手段とを備えたことを特徴
とする半導体デバイス検査装置が提供される。
比較結果があらかじめ定められた範囲を越えたときに
は、前記電子ビームを照射する手段からの電子ビームを
参照試料に照射して前記測定する手段により電流波形を
測定し、その電流波形に対してもなお前記比較する手段
の比較結果が前記範囲を越えているときには装置異常と
判断し、前記比較する手段の比較結果が前記範囲内であ
るときには検査対象の半導体デバイスに異常があるもの
と判断する手段を含むことがよい。
るいは立ち下がり時のオーバーシュートおよびその後の
減衰振動を含む過渡的波形のパターンであり、前記識別
する手段は、前記比較する手段の比較結果があらかじめ
定められた範囲を越えたときに装置異常と判断する手段
を含むこともできる。この場合、前記比較する手段は、
波形の立ち上がり時間、オーバーシュート量、オーバー
シュートの期間、平坦期間、アンダーシュート量、アン
ダーシュートの期間、零点のオフセット、あるいは周波
数分析値のいずれか1以上を比較する。
イスが形成された検査対象試料上の検査領域に電子ビー
ムを照射する手段と、検査領域の下地の導電層に電子ビ
ームが達することによりその導電層に生じる電流を測定
する手段と、前記電子ビームを照射する手段から検査領
域に達する電子ビームの電流値を測定するビーム測定手
段と、このビーム測定手段の測定値により前記電流を測
定する手段の測定値を補正する手段とを備えたことを特
徴とする半導体デバイス検査装置が提供される。
査前、検査中、検査後あるいはその検査対象試料上の個
々の検査領域の検査前、検査中、検査後のいずれか1以
上の時点で検査対象試料に置き換えて電子ビーム照射位
置に配置されるディテクタ、例えばファラデーカップを
含むことが望ましい。
イスが形成された検査対象試料上の検査領域に電子ビー
ムを照射する手段と、検査領域の下地の導電層に電子ビ
ームが達することによりその導電層に生じる電流を測定
する手段と、この測定する手段による測定値のうち電子
ビームの照射後に電流が安定した領域の電流値を取り込
んで処理する処理手段を備えたことを特徴とする半導体
デバイス検査装置が提供される。
から電流が安定するまでの待ち時間を記憶する手段と、
同じ検査対象試料の別の検査領域または同じ種類の別の
検査対象試料に対する検査時には、電子ビームが照射さ
れてから前記記憶する手段に記憶された待ち時間が経過
した後に電流値を取り込む手段とを含むことが望まし
い。
図面を参照して詳細に説明する。
ブロック構成図である。この装置は、電子ビーム2を発
生する電子銃1、電子ビームを平行化するコンデンサレ
ンズ3、ビーム形状を規定するアパーチャー4、半導体
デバイスが形成された検査対象試料(ウェハ)5を保持
し、この検査対象試料5を移動させることにより検査領
域の決定および電子ビーム2の照射位置の走査を行う可
動ステージ6、検査領域の下地の導電層に電子ビームが
達することによりその導電層に生じる電流を測定する電
極7および電流測定装置8、可動ステージ6の移動距離
を測定する移動距離測定装置9、検査対象試料5、可動
ステージ6および電極7と置き換えられて電子ビームの
電流値を測定するファラデーカップ10、電流測定装置
8の測定結果のデータ処理および検査のための制御を行
うコンピュータ等のデータ処理装置11、可動ステージ
6の移動を制御するステージ制御部12、および電子ビ
ームの加速電圧の変更や照射周期の変更その他の制御を
行うビーム制御部13を備える。
コンデンサレンズ3により一旦平行電子ビームに変換さ
れ、非常に小さな穴が設けられたアパーチャー4に照射
される。アパーチャー4は金属等の導電体でできてお
り、アパーチャー4に照射された電子がアパーチャー4
に蓄積しないように、アースされている。アパーチャー
4を通過した電子ビーム2は、アパーチャー4が規定し
ているのとほぼ同じ大きさの非常に細いビームとなり、
検査対象試料5に照射される。加熱によってアパーチャ
ー径が変化するのを防止するために、アパーチャーを冷
却する構成とすることもできる。
に載せられ、この電極7が可動ステージ6の上に載せら
れる。可動ステージ6の近傍には、干渉計などの原理に
よりこの可動ステージ6の移動距離をオングストローム
オーダーで精密に測定する移動距離測定装置9が設けら
れる。移動距離測定装置9としては光学式の装置が一般
的であるが、電磁波、電気抵抗あるいは容量を用いた装
置、量子力学的効果を利用した装置など、距離に応じて
変化する物理量を検出することを原理とする装置を用い
ることもできる。
が取れるように接触配置してもよいし、検査対象試料5
に照射する電子ビームが高周波数で変調されている場合
には、容量結合により電流が測定できるので、電極7を
検査対象試料5に隣接させるだけでもよい。一般的に半
導体の製造工程においては、基板裏面は素子分離のため
の局所酸化膜を形成することが多いので、ウェハ裏面に
絶縁膜が形成されていることが多い。そのような場合に
は、検査対象試料5と可動ステージ6との接触を図るた
めに、容量結合ステージを用いることも効果的である。
検査対象試料5の側面を利用して接続することも可能で
ある。
あるので、検査対象試料5は可動ステージ6上に平坦に
載置されていることが必要である。このためには検査対
象試料5の外周を例えばリング状の治具で押さえ込むこ
とも有効である。
によって測定される。測定結果はデジタル信号に変換さ
れデータ処理装置11へと出力される。データ処理装置
11は、各種のデータ処理を行い、特に、検査対象試料
5上の検査領域のコンタクトホールあるいはビアホール
が良好に形成されているかどうかを検査することができ
る。
速度および微小電流を測定することに伴う測定系の時定
数の問題から、ウェハ上のすべてのチップないしウェハ
のすべての領域を検査するには、かなりの時間がかかっ
てしまう。これは、量産前の段階では必要になる場合も
あるが、量産時のインライン検査に利用することはでき
ない。そこで、複数のホールが存在するある程度の大き
さの領域に一括して電子ビームを照射し、平均電流とし
て測定することが考えられている。その場合、平均電流
が小さければ、その領域の正常なホールの数が少ないこ
とになり、その領域の良否を判断することができる。
測定される電流波形の一例を示す。図2はホール径より
細い電子ビームを走査したときにその走査位置に対応し
て測定される補償電流波形を示し、図3は複数のホール
が存在する領域に一括して電子ビームを照射したときの
補償電流波形を示す。細い電子ビームを走査すること
で、図2に示すように、ホールの位置に応じて補償電流
の増加が観測され、ホールが正しくエッチングされてい
るかどうかがわかる。一方、比較的広い領域に一括して
電子ビームを照射した場合には、図3に示すように、電
子ビームを照射している間、ホール底の総面積に応じた
補償電流が観測される。観測された補償電流をCADデ
ータから得られるその領域のホール数で規格化すること
で、ホール1個あたりの平均電流が求められる。
料や構造によっては、ホールのない場合でも多量の電流
が流れることがある。その場合、ホール領域の示す電流
がバックグラウンドに隠されて正確な測定ができなくな
ってしまう。このようなバックグラウンドを補正する手
段について以下に説明する。
バイス検査のフローを示す。図1および図4を参照して
説明すると、まず、検査対象試料5上の1以上のホール
が設けられた領域を検査領域に設定し、その領域に電子
銃1からの電子ビーム2が順次または一括して照射され
るように、ステージ制御部12により可動ステージ6を
制御する。データ処理装置11では、このときの電流測
定装置8の測定値を取り込み(S1)、それを記憶する
(S2)。続いて、同じ検査対象試料5内で、ホールが
形成されていないことを除いて同材料かつ同構造のダミ
ー領域を選択し、同一条件で測定を行う(S3)。デー
タ処理装置11は、このダミー領域から得られた測定値
をバックグラウンド値として取り込み、検査領域から得
られた測定値から減算する(S4)。データ処理装置1
1はさらに、この減算された値が所定の範囲内かどうか
を調べ、範囲内であればその検査領域が良好であると判
断する(S6)。減算された値が所定の範囲から外れて
いる場合には、その領域にホールが正しく形成されてい
ない不良があると判断する(S7)。
したが、ダミー領域を最初に測定してもよい。また、複
数の検査領域からそれぞれ得られた測定値について、ひ
とつのダミー領域により得られたバックグラウンド値で
補正することもできる。
す。この電流測定装置8は、電流測定用の電極7に接続
された第一の電流計21と、測定対象の半導体デバイス
の近傍に設けられたアース電極24に接続された第二の
電流計22と、電流計21、22の測定値の差を求める
電流差動アンプ23とにより構成される。二つの電流計
21、22はその性能が同じである。電流差動アンプ2
3はその利得あるいはオフセットをデータ処理装置11
から設定可能であり、二つの電流計21、22の測定値
の差を正確に測定できる。
ことから、図1に示した検査対象試料5、可動ステージ
6および電極7は、移動距離測定装置9およびファラデ
ーカップ10と共に、ひとつの真空筐体内に配置され
る。アース電極24もまたこの筐体内に配置される。ア
ース電極24は筐体そのものであってもよい。電流測定
装置8はそれ自体が雑音源となる可能性があるので、こ
こではすべて筐体外に配置している。雑音の影響を考え
ると、電極7およびアース電極24と電流測定装置8と
の接続線は短いことが望ましく、場合によっては、電流
測定装置8の少なくとも一部を筐体内に配置することも
考えられる。
と電流計22との間にバイアス電圧源25が挿入され
る。このバイアス電圧源25は、電流計21、22間に
バイアス電圧を加えることにより、接触電流などによる
誤差電流を相殺することができる。
の間にバイアス電圧源を挿入し、電極7を介して検査対
象試料の基板あるいは導電層に、バイアス電圧を印加す
ることもできる。
は検査対象に不良があると考えられるが、場合によって
は、検査装置の故障によることも考えられる。これらの
識別について以下に説明する。
イス検査のフローを示す。まず、設定された検査領域の
電流波形を測定する(S11)。データ処理装置11
(図1参照)は、測定された電流波形をあらかじめ設定
された標準波形と比較し(S12)、その比較結果が所
定の範囲内であれば(S13)、検査領域は良品である
とし、測定された電流波形をデータベースに蓄積する
(S14)。標準波形との比較結果が所定の範囲外のと
きには、データ処理装置11はステージ制御部12およ
びビーム制御部13に制御信号を出力し、電子ビームを
参照試料に照射して電流波形を測定して(S15)、そ
の電流波形を標準波形と比較する(S16)。比較結果
が所定の範囲内であれば(S17)、検査領域に不良が
あっと判断し、その不良領域の場所をデータベースに蓄
積する(S18)。参照試料の電流波形と標準波形との
比較結果が所定の範囲外であれば、装置異常と考えられ
るので、測定データを廃棄するとともに、警報を出力す
る(S19)。
は、二つの波形間の相関(パターンマッチング)をとる
ことにより行う。
ことが判明している試料を用いてもよく、ステージに付
属した検査パターンを用いてもよい。
検査のフローを示す。図6に示した例では、参照試料に
より得られた電流波形に基づいて異常の原因を識別して
いた。これに対して図7に示す例では、測定された電流
波形そのものから異常原因を識別する。すなわち、測定
される電流波形には、波形の立ち上がりあるいは立ち下
がり時のオーバーシュートおよびその後の減衰振動を含
む過渡的波形に、特定のパターンが現れる。このパター
ンは、エッチング不良であることが判明している試料で
も変化することはない。そこで、あらかじめその特定パ
ターンを調べて標準波形として記憶しておき、測定され
たパターンと比較する(S21、S22)。比較結果が
所定の範囲内であれば(S23)、測定データを蓄積す
る(S24)。オーバーシュートが異常に大きい、減衰
振動にならず振動が続くなど、比較結果が所定の範囲か
らはずれたときには、装置異常と判断し、測定データを
廃棄するとともに、警報を出力する(S25)。
がり時間、オーバーシュート量、オーバーシュートの期
間、平坦期間、アンダーシュート量、アンダーシュート
の期間、零点のオフセット、周波数分析値などが考えら
れる。
補正することにより測定精度を高めたデバイス検査のフ
ローを示す。まず、電子ビームが照射される位置に検査
対象試料5の代わりにファラデーカップ10(図1参
照)を配置し、ビーム電流I1を測定する(S31)。
続いて、ファラデーカップ10をビーム照射位置から外
し、検査対象試料5に電子ビームを照射して、補償電流
Jを測定する(S32)。この測定の後、ファラデーカ
ップ10を用いてビーム電流I2を測定する(S3
3)。補償電流Jをビーム電流I1、I2を用いて補正
し、測定値を規格化する(S34)。これをデータベー
スに蓄積する(S35)。
二次電子顕微鏡(SEM)や電子ビーム露光装置を利用し
て、あるいはこのような装置と同等の電子ビーム源を用
いて、測定が行われる。このような装置の電子ビーム源
は非常に安定に動作するように設計されており、1日の
変動量は高々1%程度と通常の利用形態で問題になるこ
とはない。しかし、電子ビームを走査してホールの状況
を検査する場合には、電流の変動量自体が1%程度であ
る。このため、電子ビームの電流がわずかに変動しただ
けでも、補償電流の測定値に誤差が生じてしまう。
ム源の温度、ビーム源の経年変化、ビーム源に供給され
る電力の変動などが考えられる。これらは装置依存性が
高く、各装置でビーム電流を計測し、その変動のパター
ン、周期などを調査して補正の関数を決定する必要があ
る。
する測定時間に比べて十分に長い場合には、図8に示し
たように、測定開始直前と直後にビーム電流値を測定
し、その平均値、あるいはビーム電流値が時間とともに
一定の割合で変化すると仮定して、補償電流の測定値を
補正する。ビーム電流の変動周期が非常に長く補償電流
の測定中にほとんど変化しない場合には、ビーム電流の
測定は1枚のウェハに対して1回、あるいは、複数枚の
ウェハに対して前後2回またはその一方だけでもよい。
電流の測定中に何度かビーム電流を測定し、その値によ
り補償電流の測定値を補正する。
の取り込みのフローを示し、図10は取り込みのタイミ
ングを説明する図である。
よりLCRの値が異なるため、取得できる波形の応答時間
が変化し、定常状態となるまでの時間が変化する。ウェ
ハごとにその応答時間を解析するとなると、それだけで
かなりの時間が必要となってしまう。一方、装置や検査
対象により応答の特性により違いはあるものの、例えば
波形の立ち上がりからある程度(1秒程度)の測定を行
えば平坦化した部分が含まれる。そこで、データ処理の
時点でその部分の電流値を取り込んで処理する。これに
より、計測条件設定の時間が短縮できる。
ェハごとに電子ビーム照射後の波形を観察し、安定した
とみなせる領域、例えば変動が平均値から±5%以内の
領域、を見つけ、電子ビームが入射されてから電流が安
定するまでの待ち時間を記憶しておく。実際の測定時に
は、測定対象と同じ種類のウェハについて待ち時間のデ
ータがあれば(S41)それを利用し、個々の検査領域
について、電子ビームが入射されてからその待ち時間が
経過した後に電流値を取り込む(S42)。待ち時間の
データがない場合には、そのウェハについて電子ビーム
照射による電流波形を観察し(S43)、波形が安定し
た領域を判定し(S44)、波形安定までの待ち時間を
記憶する(S45)とともに、この待ち時間を用いて、
そのウェハ内の各検査領域について電流値を取り込む
(S46)。
り大きな違いは生じないため、測定に利用する部分を記
憶して再利用することで、測定時間を短縮できる。
バイス検査装置は、外部からの雑音を減らして精度の高
い非破壊検査が可能である。具体的には、平均電流を測
定する際に、ホールが設けられていない領域から得られ
た値をバックグラウンド値として補正することで、ホー
ルのない領域でも生じる電流の影響を除去し、正確な測
定を行うことができる。また、電流測定を電流差動入力
アンプ構成とすることで、外来ノイズを除去し、測定に
必要なオフセット電圧の印可も可能になる。さらに、測
定された電流波形から、その測定結果がデバイス異常に
よるものか装置異常によるものかを識別することで、検
査結果の信頼性を高めることができ、装置異常を早期に
検出することができる。電子ビームの電流値を測定する
場合には、高精度で電流を測定できるので、正確なホー
ル径あるいは膜厚が測定できる。電子ビーム照射後に電
流測定値が安定するまでの待ち時間を記憶して再利用す
ることで、検査時間を短縮することができる。
その走査位置に対応して測定される補償電流波形の一例
を示す図。
ームを照射したときの補償電流波形の一例を示す図。
のフローチャート。
フローチャート。
ーチャート。
バイス検査のフローチャート。
Claims (13)
- 【請求項1】 半導体デバイスが形成された検査対象試
料上の検査領域に電子ビームを照射する手段と、 検査領域に設けられたホールを電子ビームが通過してそ
の下地の導電層に達することによりその導電層に生じる
電流を測定する手段と、 1以上のホールが設けられた領域を検査領域とし、順次
または一括して電子ビームを照射したときに前記測定す
る手段により得られる平均電流値をその検査領域の良否
判定の基準として求める処理手段とを備えた半導体デバ
イス検査装置において、 前記処理手段は、ホールが設けられていない領域に電子
ビームを照射したときに前記測定する手段により得られ
た平均電流値をバックグラウンド値とし、このバックグ
ラウンド値を検査領域により得られた平均電流値から減
算する手段を含むことを特徴とする半導体デバイス検査
装置。 - 【請求項2】 半導体デバイスが形成された検査対象試
料上の検査領域に電子ビームを照射する手段と、 検査領域の下地の導電層に電子ビームが達することによ
りその導電層に生じる電流を測定する手段とを備えた半
導体デバイス検査装置において、 前記測定する手段は、前記導電層に接続された第一の電
流計と、検査対象試料の近傍に設けられたアース電極に
接続された第二の電流計と、前記第一の電流計の測定値
と前記第二の電流計の測定値の差を求める手段を含むこ
とを特徴とする半導体デバイス検査装置。 - 【請求項3】 前記アース電極は検査対象試料を収容す
る筐体の一部である請求項2記載の半導体デバイス検査
装置。 - 【請求項4】 前記第一の電流計と前記第二の電流計と
の間にバイアス電圧を印加する手段を備えた請求項2記
載の半導体デバイス検査装置。 - 【請求項5】 前記差を求める手段は、その利得あるい
はオフセットが外部から設定可能である請求項2記載の
半導体デバイス検査装置。 - 【請求項6】 半導体デバイスが形成された検査対象試
料上の検査領域に電子ビームを照射する手段と、 検査領域の下地の導電層に電子ビームが達することによ
りその導電層に生じる電流を測定する手段とを備えた半
導体デバイス検査装置において、 前記測定する手段により測定された電流波形をあらかじ
め設定された標準波形と比較する手段と、 この比較する手段の比較結果があらかじめ定められた範
囲を越えたときには、それが検査領域の異常なのか検査
装置の異常なのかを識別する手段とを備えたことを特徴
とする半導体デバイス検査装置。 - 【請求項7】 前記識別する手段は、前記比較する手段
の比較結果があらかじめ定められた範囲を越えたときに
は、前記電子ビームを照射する手段からの電子ビームを
参照試料に照射して前記測定する手段により電流波形を
測定し、その電流波形に対してもなお前記比較する手段
の比較結果が前記範囲を越えているときには装置異常と
判断し、前記比較する手段の比較結果が前記範囲内であ
るときには検査対象の半導体デバイスに異常があるもの
と判断する手段を含む請求項6記載の半導体デバイス検
査装置。 - 【請求項8】 前記標準波形は波形の立ち上がりあるい
は立ち下がり時のオーバーシュートおよびその後の減衰
振動を含む過渡的波形のパターンであり、 前記識別する手段は、前記比較する手段の比較結果があ
らかじめ定められた範囲を越えたときに装置異常と判断
する手段を含む請求項6記載の半導体デバイス検査装
置。 - 【請求項9】 前記比較する手段は、波形の立ち上が
り時間、オーバーシュート量、オーバーシュートの期
間、平坦期間、アンダーシュート量、アンダーシュート
の期間、零点のオフセット、あるいは周波数分析値のい
ずれか1以上を比較する請求項8記載の半導体デバイス
検査装置。 - 【請求項10】 半導体デバイスが形成された検査対象
試料上の検査領域に電子ビームを照射する手段と、 検査領域の下地の導電層に電子ビームが達することによ
りその導電層に生じる電流を測定する手段とを備えた半
導体デバイス検査装置において、 前記電子ビームを照射する手段から検査領域に達する電
子ビームの電流値を測定するビーム測定手段と、 このビーム測定手段の測定値により前記電流を測定する
手段の測定値を補正する手段とを備えたことを特徴とす
る半導体デバイス検査装置。 - 【請求項11】 前記ビーム測定手段は、検査対象試料
の検査前、検査中、検査後あるいはその検査対象試料上
の個々の検査領域の検査前、検査中、検査後のいずれか
1以上の時点で検査対象試料に置き換えて電子ビーム照
射位置に配置されるディテクタを含む請求項10記載の
半導体デバイス検査装置。 - 【請求項12】 半導体デバイスが形成された検査対象
試料上の検査領域に電子ビームを照射する手段と、 検査領域の下地の導電層に電子ビームが達することによ
りその導電層に生じる電流を測定する手段とを備えた半
導体デバイス検査装置において、 前記測定する手段による測定値のうち電子ビームの照射
後に電流が安定した領域の電流値を取り込んで処理する
処理手段を備えたことを特徴とする半導体デバイス検査
装置。 - 【請求項13】 前記処理手段は、電子ビームが照射さ
れてから電流が安定するまでの待ち時間を記憶する手段
と、同じ検査対象試料の別の検査領域または同じ種類の
別の検査対象試料に対する検査時には、電子ビームが照
射されてから前記記憶する手段に記憶された待ち時間が
経過した後に電流値を取り込む手段とを含む請求項12
記載の半導体デバイス検査装置。
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