JP2682560B2 - 配線網の無接点テスト方法およびシステム - Google Patents

配線網の無接点テスト方法およびシステム

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JP2682560B2 JP6038887A JP3888794A JP2682560B2 JP 2682560 B2 JP2682560 B2 JP 2682560B2 JP 6038887 A JP6038887 A JP 6038887A JP 3888794 A JP3888794 A JP 3888794A JP 2682560 B2 JP2682560 B2 JP 2682560B2
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    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/28Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
    • G01R31/302Contactless testing
    • G01R31/305Contactless testing using electron beams

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  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁体上の導電網の無
接点テスト用の装置および方法に関し、詳細にいえば、
電気的に接続する必要がある網要素間の電気的開路につ
いてのテストと、絶縁する必要がある網間の電気的短絡
についてのテストと、網キャパシタンスの測定とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】マルチチップ・モジュール(MCM)の生
産では、モジュールの構成部品を組み立てる前に、それ
らの欠陥の有無についてテストし、そのような欠陥の修
理コストを最小限に抑えると共に、作動可能なデバイス
の歩留まりを最大限に高めることが重要である。構成要
素テストの1つの態様は、集積回路を実装する基板上の
導体網の開路および短絡の検出である。従来技術の開路
/短絡テスタは、2つの種類に分けることができる。す
なわち、基板のノードに機械的に接触するテスタと無接
点テスタである。
【0003】機械的テスタ 機械的プローブ・システムは、基板に損傷を与え、微粒
子の汚染を増加させ、スループットが限定されていると
共に、約25マイクロメートルを下回るサイズの微細形
状や、絶縁体に凹所として設けられた微細形状には適用
できない場合が極めて多い。しかし、一部のプローブ・
テスタで使用されている容量欠陥検出技術は、本発明と
関連している。これらのシステムは、各網ノードに直列
に物理的かつ電気的に接触し、内部または外部導電平面
に対するノードのキャパシタンスを測定することによっ
て機能する。測定されたキャパシタンスは、周知の良好
な部品から得られたキャパシタンスか、あるいは理論計
算などのその他の手段によって得られたキャパシタンス
と比較される。網間に短絡があると、1つの網(キャパ
シタンスがより小さな網)のキャパシタンスは少なくと
も係数2の分だけ変化する。同様に、開路があると、網
の少なくとも1つのノード(より小さなノード・フラグ
メントに接続された部分)のキャパシタンスは少なくと
も係数2分の1の分だけ変化する。
【0004】無接点テスタ 機械的プローブ・システムには限界および問題があるた
め、無接点テスト・システムに関心が寄せられている。
無接点テスタには、電圧対称テスタと誘導電流テスタと
いう2つの種類がある。
【0005】従来技術の電圧対称テスタ 従来、多数の無接点基板テスト・システムが説明されて
おり、これらには以下のものが含まれる。
【0006】"A Practical E-Beam System for High Sp
eed Continuity Testing of Conductor Networks"(Pfe
ifferら、Proc. XIth Int. Cong. on Electron Microsc
opy、京都、185ないし188ページ、1986年)
【0007】"Tri-Potential Method for Testing Elec
trical Opens and Shorts in Multilayer Ceramic Modu
les"(Changら、IBM Tech. Bull.、第24巻、第11A
号、5388ないし5390ページ、1982年4月)
【0008】"CAD-Based Electron Beam Testing of Mi
cropackaging Boards"(Brunnerら、Microelectronic E
ngineering 12、253ないし258ページ、1990
年)
【0009】"Bare-Board E-beam Testing: The Charge
Storage Problem"(Brunnerら、Microelectronic Engi
neering 8、1988年、25ないし35ページ)
【0010】米国特許第4829243号は電子ビーム
・テストを使用しており、基板の上方の抽出グリッド
と、抽出グリッドの上方の遅延グリッドを備えている。
【0011】上記で引用したすべての無接点基板テスト
・システムは、電圧対称二次電子検出器と、網上の電荷
蓄積を利用して短絡を検出するテスト方法を使用してい
る。このテスト方法では、網の1つのノードを充電し、
次に、網の他のノードに電子ビームを当てて、それらが
第1のノードの電位まで充電されていることを検査する
ことによって、網内の連続性が確認される。これらのノ
ードの電位は、電圧対称二次電子検出器の出力信号から
推定される。連続性テストでは網が充電されたままにな
ることに留意されたい。テスタは網内の連続性を検証す
ると、次の網に進む。しかし、各網の電位は連続性テス
トを行う前、すなわち網を充電する前に測定される。網
が充電前測定時に充電されていることが分かれば、以前
にテストしてある網に対する短絡が推定される。理想的
には、すべての網を充電し、テストするまでこのテスト
・シーケンスを繰り返す。短絡検出を成功させるには、
最初にテストする網が、最後の網をテストするまで、電
荷を保持している必要がある。必要な電荷蓄積時間は、
米国特許第4943769号に記載された「セグメント
化」テスト方法を使用すれば、ある程度短縮することが
できる。米国特許第4943769号では、網の一部だ
けが充電され、次に、残りの網に対する短絡の有無が検
査される。この場合、最低で数秒ないし数十秒の電荷蓄
積時間が必要である。この時間は網を1014オーム程度
の絶縁抵抗で絶縁しなければならないことを意味する。
この要件は一部の絶縁体では満たすことができず、最良
の絶縁体の場合でも、小量の表面汚染によって、1012
オームで絶縁された網が短絡しているように見えるほど
の電荷漏れが発生することがある。
【0012】また、前述のテスト・シーケンスの簡単な
説明では、テストするすべてのノードに電子ビームを容
易に当てることができる、すなわちビームを電気的ビー
ム偏向によってどのノード上にでも位置決めできるとい
う仮定が暗示されている。本出願人は、これを完全基板
ビーム偏向と呼ぶ。テスト・システムで完全基板偏向が
不可能な場合、すなわち、基板または電子光学システム
の位置を機械的に変更しなければ(本質的に遅い操作で
ある)。一部のノードを照射できない場合、テスト時間
が大幅に長くなるか、あるいは機械的運動を最小限のも
のとするためには、テスト・シーケンスが複雑化してし
まう。また、網間の容量結合効果のために「セグメント
化テスト」が必要な場合(前述の米国特許第49437
69号参照)、基板の位置を変更し、各サブフィールド
に複数回照射できるようにする必要がある。この場合、
必要な機械的ステップの数が大幅に増加し、それに対応
してテスト時間も長くなる。テスト時間が長くなると、
電荷漏れの問題が起こりやすくなる。
【0013】電荷蓄積テスト方法による妥当なテスタ・
スループットを得るには、完全基板偏向がほとんど必須
のものであるが、基板技術が進歩して、テストする必要
がある微小形状が小形化するにつれて、完全基板偏向の
実現はますます困難になる。微細形状を小形化すると、
それに応じて、それらを調べるのに使用できる電子ビー
ムも縮小しなければならない。電子ビーム・プローブの
サイズを縮小すると、大きな偏向電界上でプローブ・サ
イズを維持することはますます困難になる。電圧対称検
出器を基板の近くに受け入れる必要があるので、電子光
学システムの設計がさらに複雑化し、最小獲得可能ビー
ム・サイズが制限される場合がある。
【0014】多数の従来技術のテスト・システムについ
ての他の問題は、絶縁体充電に関する。導体充電に高エ
ネルギー電子ビームを使用すると、残念なことに、導体
の充電に必要なビーム・エネルギーのために、絶縁体も
急速に充電される。導体からのビーム流出の場合のよう
に偶発的なものであるか、位置合せ目的で基板を走査す
る場合のように故意に行うものであるかの別を問わず、
絶縁体充電では、電圧対称信号検出に干渉する非常に強
力な局所電界が発生することがある。原則的には、ビー
ムが絶縁体に絶対に当たらないようにするだけで絶縁体
充電を回避することができるが、この解決法は容易には
実施できない。第2の集束低エネルギー・ビームを使用
することによって絶縁体充電を放電できる代替方法が、
Golladay、S.D.、Wagner、N.A.、Rudert、J.R.、Schmid
t、R.N.著の"Electron Beam Technology for Open/Shor
t Testing of Multi-chip Substrate"(IBM Journal of
Research and Development、34、2/3、1990
年3月/5月、250ないし259ページ)に記載され
ている。しかし、この方法には、複雑な電子光学カラム
及びカラム制御電子機器が必要である。
【0015】要約すると、文献で周知の電圧対称テスト
・システムは、以下の問題または欠点のうち1つまたは
複数を有している。 i. 電荷漏れ ii. 完全基板偏向の必要性 iii. 絶縁体充電の問題 iv. 複雑なカラムないしカラム制御電子機器
【0016】従来技術の誘導電流テスタ 電圧対称信号ではなく誘導電流信号を検出する無接点テ
スト・システムが周知である。
【0017】米国特許第5017863号は、レーザと
電子放出グリッドを使用して網を充電するシステムでの
誘導電流信号検出を教示している。
【0018】日本国特許第199172号も誘導電流を
検出するものであるが、この場合、移相が測定される交
流誘導電流を生成するように一次ビーム加速電圧が切り
替えられる。
【0019】ロシア特許第855544号は、幾つかの
点で本発明に似たシステムを記載しているが、この特許
のシステムの機能には、該システムを、本発明の目的の
達成のために適用することを妨げる重要な要因がある。
ロシア特許第855544号は金属板を使用して、基板
と物理的に接触し、初期網電荷を確立するので、無接点
ではない。さらに、この金属板は初期正電荷を確立する
ために使用され、確立された初期正電荷は、ラスタ走査
電子ビームによって放電される。これらの条件では、誘
導電流信号は一般的に、網のキャパシタンスを代表する
ものではない。
【0020】他の参考文献 関連する他の参考文献を以下に示す。
【0021】米国特許第5057773号
【0022】米国特許第5097204号
【0023】米国特許第4277679号
【0024】Chang、M.S.、Everhart、T.、E.著の"Simp
le calculation of energy distribution of low energ
y secondary electrons emitted from metal under ele
ctron bombardment"(J. of Appl. Phys.、第45巻、
707ないし709ページ、1974年)
【0025】Golladay、S.D.著の"A Voltage Contrast
Detecrtor for Electrical Testingof Multi-chip Subs
trates"(Microelectronic Engineering 12、1990
年、97ないし104ページ)
【0026】Lee、K.L.ら著の"Surface grid technique
for non-contact E-beam Testingof VLSI package Sub
strate"(Journal of Vacuum Science & Technology、
B9(4)、1993ないし2005ページ、1991
年)
【0027】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、製造
および操作がより単純でかつ廉価な無接点テスト方法お
よびシステムを提供することである。
【0028】本発明の他の目的は、絶縁体充電を回避す
ることによって、多数の電圧対称テスタで問題を生じさ
せる金とポリイミドなどの組合せを含む絶縁体と導体の
様々な組合せを備えた基板へのシステムの適用性を拡張
するテスト・システムおよびテスト方法を提供すること
である。
【0029】本発明の他の目的は、基板全体の偏向電界
範囲を必要としないので、より小さな微細形状をもつよ
り大きな基板に適用できる開路および短絡欠陥検出用の
システムおよびテスト方法を提供することである。
【0030】本発明の他の目的は、基板絶縁抵抗を非常
に高くする必要があるテスト・システムと対称的に、網
間に適度な絶縁抵抗があるだけでよい基板にテスト・シ
ステムを適用できるようにすることである。
【0031】本発明の他の目的は、網キャパシタンスを
無接点で測定できるようにするシステムおよび方法を提
供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、電気デ
バイスの電気特性を測定するシステムおよび方法は、以
下に示す機能/ステップのシーケンスを伴う、関連する
導電構造を有している。 a)低エネルギー電子ビームを使用し、デバイスの表面
上のすべての導体を充電する。 b)個々の導体に集束低エネルギー電子ビームを順次当
てる。 c)個々の導体に集束電子ビームを当てたときの誘導電
流信号を測定する。 d)個々の導体から得た誘導電流測定を分析する。 e)分析に基づき、デバイスの電気的特性を判断する。
【0033】集束電子ビームに当てる前に、デバイスを
修正された静電界にさらすのが好ましい。誘導電流信号
の分析は、誘導電流信号の特徴と所定の基準を比較する
ことによって行う。デバイスの外部の導電構造の誘導電
流を測定する。誘導電流の測定は、デバイスの内部メタ
ライゼーションに対して行う。誘導電流の測定は電流増
幅器によって行う。
【0034】本発明のシステムおよび方法は、誘導電流
を測定し、分析して、特定のノードの電気的特性を判断
する。測定結果を統合し、デバイス上の特定のノードの
電気的特性を判断することが好ましい。測定結果は、デ
バイス上のテストすべき特定のノードの電気的特性を判
断するための関数によって調整する。測定結果を調整す
るための関数は指数関数である。
【0035】本発明の他の態様によれば、デバイスの電
気的特性を測定し、関連する導電構造を有するシステム
および方法が提供される。このシステムおよび方法は、
以下に示す機能/ステップのシーケンスを伴う。 a)デバイスの近くに静電界を印加する。 b)低エネルギー電子ビームを使用し、デバイス上のす
べてのノード上の表面メタライゼーションに静電界が印
加されている間に、該表面メタライゼーションを充電す
る。 c)ビームをオフにして、静電界を他の値に変更する。 d)デバイス上のテストする要素に、集束低エネルギー
電子ビームを当てる。 e)導電構造に対する容量結合を介して導電構造上の誘
導電流を測定する。 f)個々の導体から得た誘導電流信号を分析する。
【0036】以下に示す機能/ステップが含まれること
が好ましい。 g)デバイス上の網の特定の要素を選択する。 h)誘導電流信号の振幅が所定の量だけ変化するのに必
要な時間の間、該特定の要素に集束電子ビームを当て
る。 i)所定の間隔の間、該特定の要素と同じ網の異なる要
素に集束電子ビームを当てる。 j)各ノードからの誘導電流信号を測定し、電気的連続
性が存在するか否かを判断する。
【0037】測定はデバイス外部の導電構造中の誘導電
流について行うことが好ましい。誘導電流の測定はデバ
イスの内部メタライゼーションに対して行う。誘導電流
の測定は電流増幅器によって行う。
【0038】測定結果を分析し、特定のノードの電気的
特性を判断する。測定結果を統合し、デバイス上のテス
トする特定のノードの電気的特性を判断する。デバイス
上のテストすべき特定のノードの電気的特性を判断する
ための関数によって、測定結果を調整する。測定を調整
するための関数は指数関数である。
【0039】電気デバイスの欠陥を調査するプロセス
は、以下のステップを備える。 a)誘導電流信号を使用し、欠陥に接続された少なくと
も1つのノードを検出する。 b)欠陥に接続された少なくとも1つのノードに接続さ
れたすべての導体を評価する。キャパシタンス値の分析
によって、このプロセスを、拡張することが好ましい。
集束電子ビームに当てる前に、デバイスを修正された静
電界にさらす。評価ステップ中に、誘導電流信号の特徴
と所定の基準を比較することによって誘導電流信号を分
析する。デバイスの外部の導電構造の誘導電流を測定す
る。デバイスの内部メタライゼーションの誘導電流の測
定を行う。誘導電流の測定は電流増幅器によって行う。
測定結果を分析して、特定のノードの電気的特性を判断
する。測定結果を統合し、デバイス上の特定のノードの
電気的特性を判断する。デバイス上のテストすべき特定
のノードの電気的特性を判断するための関数によって、
測定結果を調整する。測定結果を調整するための関数は
指数関数である。
【0040】電気デバイスの電気的特性を測定するシス
テムおよび方法は、以下に示す機能/ステップのシーケ
ンスを伴う。 a)電子ビームを使用し、デバイスの表面上のほぼすべ
ての導体を充電する。 b)デバイス上の静電界を変更する。 c)デバイス上の個々の導体に電子ビームを当てる。 d)電子ビームによって生成された信号の動的動作を分
析する。 e)信号を基準と比較し、所定の容量特性をもつ導体を
識別する。
【0041】相互に短絡している導体の評価用のシステ
ムおよび方法は、以下に示す機能/ステップによって実
施する。 a)デバイスの表面を各セクタに分割する。 b)ほぼ一致する数組の容量値で要素を1度に1セクタ
ずつテストし、誘導電流信号を測定して間に短絡を有す
る導体を識別し、所定の基準との比較を行う。
【0042】デバイスの電気的特性を判断するシステム
および方法は、以下に示す機能/ステップのシーケンス
を伴う。 a)デバイスの上方のグリッドにバイアス電位を印加す
る。 b)バイアス電位がグリッド上に存在する間に、低エネ
ルギー電子ビームを使用して、デバイス上のすべてのノ
ード上の表面メタライゼーションを充電する。 c)ビームをオフにして、下部グリッドを異なる電位に
変更する。 d)デバイス上のテストするノードに、所定の間隔の
間、集束低エネルギー電子ビームを当てる。 e)デバイスの導電構造への容量結合を介して導電構造
上の誘導電流を測定する。 f)デバイス上のテストするノードに、実質的にさらに
長い間隔の間、第2の集束電子ビームを当てる。 g)デバイス上のテストする同じ網の異なるノードに、
所定の間隔の間、集束電子ビームを当てる。 h)各ノードからの誘導電流信号を測定し、電気的連続
性が存在するか否かを判断する。
【0043】電気デバイスを測定するシステムおよび方
法は、以下に示す機能/ステップのシーケンスを伴う。 a)デバイスの上方のグリッドに相対的に負のバイアス
電位を印加する。 b)相対的に負のバイアス電位がグリッド上に存在する
間に、電子ビームを使用して、デバイス上のすべてのノ
ード上の表面メタライゼーションを一様に充電する。 c)ビームをオフにして、上部グリッドをさらに高い電
位に変更する。 d)デバイス上のテストするノードに、所定の間隔の
間、集束低エネルギー電子ビームを当てる。 e)デバイスの表面メタライゼーションへの容量結合を
介して導電構造上の誘導電流を測定する。 f)デバイス上のテストするノードに、実質的にさらに
長い間隔の間、集束電子ビームを当てる。 g)デバイス上のテストする異なる網のノードに、所定
の間隔の間、集束電子ビームを当てる。 h)各ノードからの誘導電流信号を測定し、電気的短絡
が存在するか否かを判断する。
【0044】電気デバイスをテストするシステムおよび
方法は、以下に示す機能/ステップのシーケンスを伴
う。 a)デバイスの上方のグリッドにバイアス電位を印加す
る。 b)バイアス電位がグリッド上に存在する間に、電子ビ
ームを使用して、デバイス上のすべてのノード上の表面
メタライゼーションを充電する。 c)ビームをオフにして、グリッドを異なる電位に変更
する。 d)デバイス上のテストするノードに電子ビームを当て
る。 e)デバイスの導電構造への容量結合を介して導電構造
上の誘導電流を測定する。 f)導電構造の個々の部分から得た誘導電流測定結果を
分析する。 g)その分析に基づき、デバイスの電気的特性を判断す
る。
【0045】デバイスの外部の導電構造の誘導電流を測
定することが好ましい。あるいは、デバイスの内部メタ
ライゼーションの誘導電流を測定し、該測定を電流増幅
器によって行う。
【0046】測定システムおよび方法は、特定のノード
の電気的特性を判断するための分析を提供する。測定結
果は統合され、デバイス上のテストする特定のノードの
電気的特性が判断される。あるいはデバイス上のテスト
する特定のノードの電気的特性を判断するための関数に
よって測定結果が調整される。
【0047】電気デバイスをテストするシステムおよび
方法は、以下に示す機能/ステップのシーケンスを伴
う。 a)デバイスの上方の下部グリッドに相対的に負のバイ
アス電圧を印加し、第2の上部グリッドに相対的に低い
電位を印加する。 b)相対的に負のバイアス電位がグリッド上に存在する
間に、電子ビームを使用して、デバイス上のすべてのノ
ード上の表面メタライゼーションを一様に充電する。 c)ビームをオフにして、上部グリッドをさらに高い電
位に変更する。 d)デバイス上のテストするノードに電子ビームを当て
る。 e)デバイスのメタライゼーションへの容量結合を介し
て表面メタライゼーション上の誘導電流を測定する。 f)メタライゼーションの個々の部分から得た誘導電流
測定結果を分析する。 g)その分析に基づき、デバイスの電気的特性を判断す
る。
【0048】デバイスの外部の導電構造の誘導電流の測
定を行うことが好ましい。誘導電流の測定はデバイスの
内部メタライゼーションについて行う。誘導電流の測定
は電流増幅器によって行う。測定システムおよび方法は
誘導電流を分析し、特定のノードの電気的特性を判断す
る。測定結果を統合し、デバイス上のテストする特定の
ノードの電気的特性を判断する。デバイス上のテストす
べき特定のノードの電気的特性を判断するための関数に
よって、測定結果を調整する。測定結果を調整するため
の関数は指数関数である。
【0049】
【実施例】1.電子ビーム充電 本発明の好ましい実施例の動作は、誘導電流信号の特性
について説明した後に最もよく理解できよう。その目的
のために、図1に示すように、電子ビーム111によっ
て照射される、絶縁された導体110を含む絶縁基板1
09を検討する。電子ビーム111、すなわち「一次ビ
ーム」が、絶縁された導体110を照射すると、衝突プ
ロセスによって、電子が再放出される。電子放出電流は
従来、2つの範疇に分類されている。すなわち、< 50
evの運動エネルギーをもつ二次電子(SE)112およ
び113と、それよりも高いエネルギーをもつ後方散乱
電子(BSE)114である。網の有効充電電流I
cは、電子注入電流Ip、SEおよびBSE再放出電流I
sおよびIbと、SE再吸収Ixの間の平衡によって決定
される。これは局所電界によって一定の低エネルギーS
E 112が導体110に戻される場合があるからであ
る。
【0050】α、βで示した、再放出電流と注入電流と
の比率Is/IpおよびIb/Ipは、一次ビーム・エネルギーE
pの関数である。この関係を、図2で典型的な金属につ
いて示す。基板のテストについては、基板導体材料につ
いてδ= α +β >1になるようにEpを選択すると好都合
である(Epの適切な値は通常、400evないし2000evであ
る)。δ>1である状況の利点は、この場合、照射時間
が長いと、照射される要素が、吸収される電流と放出さ
れる電流が平衡する平衡電位Veqに近づくという意味で
充電プロセスが自己制限的であるという事実に基づく。
この平衡は、照射される要素の電位が、局所電界によっ
て十分な二次電子SE 112および113が要素に戻
されるために、正味充電がゼロになるときの値であると
きに達成される。
【0051】2.絶縁球形導体の誘導電流信号 図3に示す理想的な幾何学状況の場合、充電プロセスお
よび対応する誘導電流信号の詳細を示す公式を導くこと
ができる。図3では、電気的に絶縁された球形導体33
1が、それよりも大きな球形エンクロージャ332と同
心であり、かつ該球形エンクロージャ332によって囲
まれている。球形エンクロージャ332は、電子に対し
て効果的な透過性をもつように微細な導電メッシュから
構築されている。球形導体331は、上方から入射する
一次ビーム333によって照射される。SE 334お
よび335の軌道が半径方向なのでこの例の球対称性に
よって計算が単純になり、SEがエスケープするか、球
形導体331に戻されるかは、その初期運動エネルギー
だけによって決まる。エネルギーをもつSE 335は
球形エンクロージャ332からエスケープするが、それ
よりも弱いエネルギーをもつSE 334は球形導体3
31に戻される。
【0052】この状況の場合、必須の充電現象を示す単
純な公式を導くことが可能である。これらの公式は、付
録Aで導出し、図4ないし8に示すと共に、後述する。
【0053】まず、球形エンクロージャ332が接地電
位にあるものと仮定した場合、長い照射のもとで球形導
体331が到達する平衡電圧について検討する。所与の
一次ビーム・エネルギーの場合、Veqは球形導体331
の材料の電子再放出特性、すなわちα、β、およびФの
みからなる関数、すなわち材料仕事関数である。付録A
の公式によって算出されたVeq対αを図4にプロットす
る。図4から分かるように、Veqは通常、+1ないし+
7Vの範囲である。
【0054】浮動導体をVeqにするときの充電電流Ic
について検討する。Icの特徴は重要である。なぜな
ら、Icも、外部球体から接地までの接続を流れるの
で、検出可能であり、テスト目的に有用であるからであ
る。この点を強調するために、図3の構成にする以下の
実験について検討する。どちらの球体も充電されていな
い、すなわち接地電位であるものと仮定する。ここで、
球形導体331を一定の時間t、すなわち球形エンクロ
ージャ332を接地している間照射する。球形導体33
1は、時間tの間に一定の電荷qを獲得している。しか
し、球形エンクロージャ332の外側の表面にガウスの
法則を適用するには、ガウス表面が電荷を密封しないよ
うにする必要がある。これは、球形エンクロージャ33
2の外側には電界がないからである。等しくかつ反対の
電荷−qが、接地から球形エンクロージャ332まで流
れていなければならないことは明らかである。検討した
時間tは任意のものだったので、接地接続を流れる電流
は浮動導体の網充電電流を即座に相殺する大きさおよび
方向でなければならない。大きさが等しく、反対の符号
をもち、反対方向に流れる電流は、充電電流と同じであ
る。球形エンクロージャ332が接地以外の電位に維持
される場合も、前述の議論は同様に妥当である。
【0055】図3の構成の場合、Icについて、V、す
なわち浮動球体の電位の関数として公式を導くこともで
きる。この関係を図5にグラフとして示す。ここでは、
球形エンクロージャ332が接地電位であるものと仮定
している。球形導体331の初期電位Viが<0である
場合、放出されるすべてのSEは球形エンクロージャ3
32を介して流れる。Vi < 0であるかぎり、Icは一定
の正の電流であり、ISAT = (α+β-1)Ipが成立する。し
かし、球形導体331による電子の損失によって、球形
導体331の電位は上がる。電位が正になると、遅延電
界によって一部のSEが球形導体331に戻されるので
cは減少する。このプロセスは、Ic=0、V=Veq
なるまで続く。一方、Vi(初期電位)>Veqである場
合、遅延電界が球形導体331に十分なSEを戻すの
で、Icは負になる。負の電流によって球体の電位が下
がり、それによって電流も下がる。この場合も、Veq
達したときに平衡が達成される。I(V)曲線の特徴的
な形状は、SE電子のエネルギー分配の結果である(付
録A参照)。
【0056】球形エンクロージャ332との接続で検出
できる誘導電流信号であるIcは、時間の関数として変
化する。比率Ic(t)/Ipは、球形導体331のキャパシタ
ンスVi、α、β、およびФによって決まる。Ic(t)の数
値計算については付録Aで説明する。図6は、−5Vな
いし+20Vの範囲の浮動導体の複数の初期電位につい
て、算出された比率Ic(t)/IPを時間の関数として示す。
【0057】図7は、2つの内側球体についての、I
c(t)に対する、様々なキャパシタンス値の影響を示して
いる。ここでは、他のすべての変数は固定されている。
【0058】図8は、図7のデータを片対数目盛で再プ
ロットしたものを示す。データは、初期飽和信号値I
SATで分割されている。Ic/ISAT < 0.3の場合、データが
直線になることに留意されたい。
【0059】3.平面基板上の導体の誘導電流信号 次に、基板テストの文脈での誘導電流信号の検出につい
て検討する。
【0060】図9は、絶縁材料67によって相互に絶縁
されかつ他の導体から絶縁された導電網を含む平面基板
36を示す。上部表面ノード94または98に当たる一
次電子ビーム138で導体網を照射すると、網はビーム
によって充電される。平面導電構造59が平面基板36
の下部表面の近くに配置され、かつ接触される場合、一
次電子ビーム138の照射によって基板網の電位が変わ
ると、充電電流信号が接点66で導電構造59まで流れ
る。たとえば、一次電子ビーム138は、平面基板36
の上部に載っており、それぞれが導体68に接続された
上部表面ノード94および98を介して導体68を充電
する。平面基板36の近くに他の非浮動導体がない場
合、図3の球形導体の場合とまったく同じように、充電
電流の流れ全体は、接触される導電構造59との接点6
6に存在する。実際問題として、導体68と導電構造5
9の間のキャパシタンスを導体68と他の非浮動導体、
たとえば金属グリッド48との間のキャパシタンスより
も大きくすれば、ほぼすべての誘導電流の流れを接点6
6に存在させることは容易である。これは、平面基板3
6と導電構造59の間に高誘電率絶縁材料61の薄絶縁
スペーサを挿入すれば実現することができる。
【0061】δ>1になるように一次ビーム・エネルギ
ーを選択すると、一次電子ビーム138によって上部平
面ノード94は、電子の再放出と吸収が平衡し、充電電
流が流れなくなる平衡電圧に近づく。
【0062】平面基板36上の照射される導体の平衡電
圧は、ノードの近くの電界に強い影響を受ける。一次電
子ビーム138に対して効果的な透過性をもつ金属グリ
ッド48は、平面基板36の上部平面の上方にかつ該平
面と平行に設けられており、可変電源50に接続されて
いる。
【0063】可変電源50は、システム制御装置に応答
して、負、ゼロ、または正電位を金属グリッド48に印
加する。これについては以下に詳細に説明する。
【0064】金属グリッド48に印加される電位と、導
電構造59に印加されるバイアス電位は、導体68の近
くの電界に強い影響を及ぼす。すると、この電界はノー
ドの平衡電圧に影響を与える。本発明のテスト方法は、
充電プロセスに対する金属グリッド48および導電構造
59の影響を利用する。
【0065】任意選択的に、一次電子ビーム138に対
して効果的な透過性をもつ第2のグリッド49を、第1
の金属グリッド48の上方にかつ該グリッド48に平行
に設け、可変電源50からの固定バイアス電源に接続す
る。第2のグリッド49は、金属グリッド48の可変電
位から一次ビームをスクリーニングする。
【0066】前述のように、一次ビーム・エネルギーE
pは導体についてδ>1となるように選択する必要があ
る。絶縁体についてもδ>1となるようにEpを選択
し、絶縁体充電プロセスがグリッド電位によって自己制
限されかつ制御できるようにすることが極めて好まし
い。
【0067】図11は、前述のLeeらの図に基づくも
のであり、複数の絶縁体および導体についての総電子放
出係数δ対Epを示している。Cuおよびポリイミドに
ついて図11に示すように、400ないし600eVo
ltの範囲のビーム・エネルギーが適切である。Pyrex
ガラスなどの絶縁体については、好ましい範囲は400
ないし2000eVoltである。
【0068】4.テスト・システム・ハードウェア 図12には、本発明を含む基本システムの好ましい実施
例のアーキテクチャが示されている。このシステムの全
体的なアーキテクチャは、米国特許第4843330号
に図示説明されているシステムに類似している。
【0069】電子ビーム真空カラム10は、図でその上
端に配設されている電子ビーム・プローブ・ガン12を
有している。高電圧電源13は、電子ビーム・プローブ
・ガン12に選択可能な加速電位をもたらす。環状コイ
ルを備えた集束レンズ・システム14は、電子ビーム・
プローブ・ガン12から放出されるビームを集束するた
めに使用される。偏向コイル16は偏向発生装置18に
よって駆動され、一次電子ビーム138のビーム操向に
使用される。走査する電界の大きさによって、必要に応
じて、追加集束および偏向コイル(図示せず)を使用す
ることができる。電子光学系は、当技術分野で周知の走
査電子顕微鏡システムの電子光学系に類似したものであ
る。
【0070】処理真空チャンバ20は、テストすべき標
本を自動的に処理するための、ロック・ポート24を備
えたロード・ロック22を有している。ロード機構26
は、ロード・ロック22においてキャリア上に載せられ
る標本を受け取り、移送テーブル30まで移動するため
に使用される。機械的プッシャ、エア技術などによっ
て、標本は移送テーブル30から標本テーブル32上に
移動される。標本テーブル32は、ビーム偏向電界内に
標本を位置決めするために、一次電子ビーム138の軸
に垂直なX−Y方向に選択的に移動可能である。テスト
の完了後、標本が逆方向のロード・ロック22まで移送
されることによって、ロック・ポート24が持ち上げら
れ、すでにテスト済みの標本が処理真空チャンバ20か
ら取り外され、新たにテストする標本が導入されるよう
になる。ロード、アンロード、およびテーブル移動は、
標本処理制御装置40に命令を与えるシステム制御装置
38によって制御される。全体的なテスト手順と調整さ
れた移送運動およびポート・アクセスの電気制御は、当
技術分野で周知である。そのような技術は、半導体リソ
グラフィ分野では周知である。システム制御装置(汎用
コンピュータである)38および標本処理制御装置40
のハードウェアの特定の態様は、本発明のいかなる部分
も形成しない。
【0071】システムは本明細書で説明する方法で選択
的に活動化される上部フラッド・ガン42を含み、該フ
ラッド・ガン42によって、様々なテスト手順中に標本
基板36の上部表面を充電する。
【0072】平面基板36の上部表面の上方で、かつ該
表面にほぼ平行な平面に、金属グリッド48が実装され
ている。金属グリッド48は可変電源50に接続されて
いる。可変電源50はシステム制御装置38に応答し
て、負、ゼロ、または正電位を金属グリッド48に印加
する。これについては、以下に詳細に説明する。
【0073】任意選択的に、金属グリッド48に平行で
あり、やはり可変電源50に接続された第2のグリッド
49を含めることができる。第2のグリッド49が適度
な固定バイアス電位に保持されることによって、下部グ
リッド・バイアスの一次電子ビーム138に対する影響
が軽減され、除去される。
【0074】作動時に、テストする標本上のテスト・ポ
イントのアドレスと、標本に欠陥がない場合のこれらの
テスト・ポイントの予測される出力をもたらす入力デー
タが、システム制御装置38に供給される。システム制
御装置38は、偏向発生装置18に信号を提供し、プロ
ーブ・ビームの照射(オン・オフ)および偏向を制御す
る。偏向発生装置18は、線6によって帰線消去板5に
接続されている。このような制御装置機能は、電子ビー
ム・リソグラフィ分野では周知である。
【0075】電子ビーム真空カラム10内には、後述の
誘導電流検出器45が配設されている。誘導電流信号は
電子ビーム・プローブ・ガン12からのプローブ・ビー
ム138による標本の照射の結果として生成される。誘
導電流信号はまた、プロセッサ46に出力信号をもたら
す誘導電流検出器45によって検出される。プロセッサ
46は信号をフィルタし、信号をディジタル形式に変換
して、ディジタル・データをシステム制御装置38に伝
送する機能を実行する。システム制御装置38はテスト
方法1、2、3、および4としての後述の複数の方法の
うち1つによって、実時間でディジタル・データを分析
する。
【0076】図9および10において、図示した誘導電
流検出器45は、接点66によって電流増幅器65に接
続された内部導電平面43または導電構造59から構成
されている。セラミックなどの絶縁材料67の平面基板
36は、絶縁材料67内、すなわち絶縁材料67の内側
に埋め込まれた導電平面43をもつ。実際は、導電平面
43が平面である必要はなく、該導電平面43は平面基
板36の上部表面および下部表面との接続をもつことが
できる。導電平面43は他の導電経路がそれを通過して
信号または電力を伝えるように、一部だけを金属化する
ことができる。導電平面43を誘導電流の検出器として
適したものにするために必要な導電平面43に必須の特
徴は、テストする網が、基板環境の他の非浮動導体との
容量結合よりも強い容量結合を導電平面43と有するこ
とである。線68は、本発明の目的のために「網」を構
成する相互接続されたノードである上部平面ノード94
と98を接続する導体である。物理的および電気的接触
は、基板の内部の導電平面43(図10)、または平面
基板36(図10)の絶縁材料67の下部表面に近接さ
せられる図9に示す外部導電構造59との電気接点57
によって行われる。電気接点57はさらに、電流増幅器
65に接続されている。電流増幅器65は接点66にお
いて一定電位を維持すると共に、端子103において接
点66を流れる電流と比例する出力電圧を生成するよう
に、周知の方法によって製造される。導電平面43(ま
たは導電構造59)を電流増幅器65との接続によって
一定電位に維持し、さらに網の電位を一次電子ビーム1
38の動作によって変更する場合、電流増幅器65は導
電平面43、導電構造59に電流を供給し、一定電位を
維持する必要がある。電流増幅器65は接点66で維持
される一定電位が、線71によって電流増幅器65に接
続された追加電圧源70の決定に従って、0ボルトまた
は他の電位になることができるように、周知の方法で製
造することができる。電流増幅器65によって供給され
る電流を「誘導電流」と呼ぶ。
【0077】5.基板テスト・データ 電子ビーム・システムによってテストする特定の導体微
細形状を上部平面「ノード」94、98と呼ぶ。網68
は1組の電気的に相互接続されたノードから構成されて
いる。網内のすべてのノードのサブリストを含む、テス
トするすべての網のリストが、テスト・システム制御装
置に提供される。この網リストでは、基板上の各ノード
の位置が、合意された調整システムに基づいて指定され
る。任意選択的に、テスト方法に応じて、各網について
導体構造に対する網のキャパシタンスが指定される。テ
スタに完全基板偏向機能がない場合、一次電子ビーム1
38がテストするすべてのノードに当たるように、標本
テーブル32によって平面基板36を多数の異なるテス
ト位置に移動することが可能である。個々のテスト位置
は完全なテスト範囲が得られるように事前に決定する。
テスト位置はテーブル移動が最小限になるシーケンス、
すなわちboustrophedonticシーケンスで並べる。各テス
ト位置に対応して、基板網およびノード情報を含む網リ
ストがある。
【0078】6.テスタ・システム出力 テスト・システムの出力は配線網の電気的統合性に関す
る情報である。この出力情報は4つのレポートから構成
される。開路リストは開路をもつすべての網と、開いて
いることが分かったノードを報告する。短絡リストはす
べての短絡欠陥と、各短絡に関与する網のうち少なくと
も1つをリスト表示する。短絡に関する詳細な情報は、
追加テストの後に生成される任意選択的な第3のレポー
トに含まれる。この短絡識別レポートは、検出された短
絡のそれぞれに関与するすべての網を識別する。任意選
択的に、第4のレポート、すなわち、すべての網または
ノード、あるいはその両方と、それらの測定されたキャ
パシタンスのリストを含む網キャパシタンス・レポート
が作成される。
【0079】7.テスト手順 4つのテスト方法について説明する。適用例の詳細に応
じてそれぞれの方法に利点と欠点がある。テスト方法1
は文献によって周知の方法に似ているが、二次電子電圧
対称信号の代わりに誘導電流信号を使用する電荷蓄積テ
スト方法を実現する。テスト方法2、3、および4は、
すべて網キャパシタンスの測定結果に基づくが、誘導電
流信号を励起し、分析する方法が異なっている。4つの
方法はどれも、大域充電手順を使用し、その部分に初期
平衡電圧分配を確立する。次に、低い方のグリッド・バ
イアスまたは導電構造電位、あるいはその両方が変更さ
れる。この変更のために、基板のノードは平衡電圧では
なくなる。次に、テストするノードに集束プローブ・ビ
ームを当て、テストノード上でビームをアンブランキン
グするときに獲得される誘導電流信号を解釈する一連の
ステップによって、実際に欠陥が検出される。
【0080】7.1 大域充電手順 1つまたは複数のフラッド・ガンによる照射、または下
部抽出グリッドに印加されるバイアス電位VGRID-GLOBAL
(および、任意選択的に、接触された導電構造に印加さ
れるバイアスVCOND-GLOBAL)による集束プローブ・ビー
ムの走査によって、基板のすべての網上に初期平衡電圧
が確立される。フラッド・ビームのビーム・エネルギー
は、一次ビームに使用した基準によって、すべての導体
および絶縁体についてδ>1となるように選択される。
初期電位は一次ビーム走査を使用するよりも、1つまた
は複数の上部フラッド・ガン42を使用した方が迅速か
つ一様に確立することができる。というのは、より高い
ビーム電流および広い面積を備えた複数のガンを使用で
きるからである。フラッド・ガン照射は、すべてのノー
ドを平衡電圧にするのに必要なだけ続ける必要がある。
市販のフラッド・ガンの場合、この時間は通常、数ミリ
秒である。ノードの平衡電圧には一定の変動が予期され
る。なぜなら、それぞれのノードにはそれぞれの局所電
気環境が発生する可能性があるからである。誘導電流検
出器45が使用する接触された導電構造が平面基板36
の上部表面との接続を有する場合、ノードが導電構造に
近いことと、導電構造に対するバイアスが、ノードの平
衡電圧に影響を及ぼす。これらのノード間の変動によっ
て開路/短絡欠陥検出に問題が発生することはない。こ
れは、VGRID-GLOBALおよびVCOND-GLOBALを含む大域充
電手順が標準化されており、反復可能であり、かつテス
ト方法が基板どうしの比較を伴うからである。ノード・
キャパシタンスをさらに正確に測定するために、以下の
テスト方法3および4で説明するように、誘導電流信号
を適切に分析し、導電構造バイアス電位を適切に選択す
れば、これらの影響を軽減することができる。
【0081】7.2 テスト方法1;誘導電流信号を使
用する電荷蓄積テスト方法 本発明の第1のテスト方法は、電荷蓄積テスト方法を使
用する従来技術の電圧対称システムに密接に関係してい
る。このテスト方法は完全基板変更機能を有している場
合に最も有用なので、この場合について説明する。ただ
し、従来技術のテスト・システムの電圧対称検出器を、
誘導電流検出器と置き換える。ノード上で一次ビームを
アンブランキングするときに検出される誘導電流信号の
振幅および極性は、ノードの電位とノードの平衡電圧と
の関係によって決まる。すべてのノードは最初、大域充
電プロセスによって下部グリッド・バイアスV
GRID-GLOBALと平衡する。次に、下部グリッド・バイア
スは異なる電位VGRID-LOCALに変更される。グリッド・
バイアスの変更によって、ノードの平衡電圧が変化す
る。したがって、次にノードに一次ビームを当てると、
誘導電流信号が検出される。ノードに長時間照射する
と、ノードは新しい平衡電圧に近づき、それに応じて誘
導電流信号が減衰する。VGRID-GLOBALおよびV
GRID-LOCALの唯一の要件は、これらの値を、以下のステ
ップ3の間に検出可能な誘導電流信号が発生する程度に
異ならせることと、VGRID-LOCALを、一次ビーム偏向に
よって人体に害が及んだり、スポット・サイズが悪化す
るほど大きくしないことである。
【0082】開路および短絡欠陥検出 テスト方法1の第1ステップは、すべての開路および短
絡欠陥を検出するための基本手順である。この基本手順
では、すべての短絡が検出されるが、各短絡に関与する
すべての網およびノードを見つけられるわけではない。
短絡に関与するすべてのノードおよび網の完全な評価に
ついては、後述の任意選択的追加テスト手順で説明す
る。基本開路および短絡欠陥検出手順を図14に示し、
以下に説明する。
【0083】ステップ1:大域充電(図14、300) 金属グリッド48にバイアスを与え、電圧VGRID-GLOBAL
にする。平面基板36を上部フラッド・ガン42または
一次電子ビーム138によってフラッド照射する。
【0084】ステップ2:(図14、301) バイアスによって、下部グリッド48の電位をV
GRID-LOCALにする。
【0085】ステップ3:(図14、302) 変数NET UNDER TESTを網リストの網#1に設定する。
【0086】ステップ4:(図14、303) 一次電子ビーム138を、NET UNDER TESTの各ノードに
順次当て、各ノードに対して短時間の間アンブランキン
グする。ノードの誘導電流信号の振幅が所定の値未満、
すなわちIc < Ic LIMITである場合には、短絡が存在
し、短絡リストにNET UNDER TESTが追加される。
【0087】ステップ5:(図14、304) 集束プローブ・ビームをNET UNDER TESTの第1のノード
に当て、アンブランキングする。
【0088】ステップ6:(図14、305) 誘導電流信号が減衰して、所定の値未満の値、すなわち
Ic < Ic LIMITになると、ビーム・アンブランキングが
終了する。
【0089】ステップ7:(図14、306) 集束プローブ・ビームをNET UNDER TESTの残りのノード
のそれぞれに順次当て、各ノードに対して短時間の間ア
ンブランキングする。ノードの誘導電流信号の振幅が所
定の値を上回る、すなわちIc > Ic LIMITである場合に
は、開路が存在し、開路リストにNode #およびNET UNDE
R TEST #が追加される。
【0090】ステップ8:NET UNDER TESTは、テストす
る網のうち最後のものか。最後の網でない場合、NET UN
DER TESTを増分し(図14、308)、ステップ4に進
む(図14、303)。最後の網である場合、開路およ
び短絡欠陥検出テストは完了する(図14、309)。
【0091】一例として、図15は、それぞれが2つの
ノードを含む4つの網をもつ基板の開路および短絡欠陥
検出テスト時に発生する誘導電流信号を示す。図示の目
的上、VGRID-LOCAL > VGRID-GLOBALと仮定する。この場
合、誘導電流信号は正である。網Bのノード3と4の間
に開路欠陥が存在するものと仮定され、網Cは網Aまた
は網Bと短絡している。
【0092】開路と短絡の両方を検出するためのテスト
・シーケンスについて説明したが、開路テストだけを実
施する単純なシーケンスではステップ4を省略すること
ができる。短絡テストだけを実施する単純なシーケンス
では、ステップ7を省略することができる。
【0093】短絡評価テスト テスト方法1の第2ステップである短絡評価テストは、
任意選択であり、短絡に関与するすべてのノードについ
ての完全な情報を希望する場合だけ実施される。短絡評
価テストへの入力は、前述の開路および短絡欠陥検出テ
ストによる開路リストおよび短絡リストである。短絡評
価テストの出力は最終短絡レポートである。
【0094】短絡評価テストは、図16および17に示
し、後述する2つの部分から構成される。短絡評価テス
トの第1の部分では、追加短絡ノードおよび網が発見さ
れ、増補短絡リストが作成される。第2の部分の短絡ペ
アリングでは、増補短絡リストを使用して、各短絡に関
与するすべての網またはノードが評価され、最終短絡レ
ポートが作成される。
【0095】以下の説明のために、テスト・システムに
は完全基板偏向機能があるものと仮定する。
【0096】追加短絡ノードの発見 この手順を図16に示し、以下に詳細に説明する。
【0097】ステップ1:(図16、330) 再テスト・リストAと呼ばれるリストを、短絡リストお
よび開路リストからコンパイルする。再テスト・リスト
Aは、短絡リスト上の各網の1つのノードと、開路リス
ト上のすべての網のすべてのノードを含む。再テスト・
リストA上のノードをいっさいもたないあらゆる網の1
つのノードを含む再テスト・リストBと呼ばれる第2の
リストをコンパイルする。
【0098】ステップ2:(図16、331) 大域充電。グリッド48にバイアスを与え、電圧V
GRID-GLOBALにする。基板を上部フラッド・ガン42ま
たは一次電子ビーム138によってフラッド照射する。
【0099】ステップ3:(図16、332) バイアスによって、金属グリッド48の電位をV
GRID-LOCALにする。
【0100】ステップ4:(図16、333) 可変NODE UNDER TESTを再テスト・リストA上のノード
#1に設定する。
【0101】ステップ5:(図16、334) 集束プローブ・ビームをNODE UNDER TESTに当て、アン
ブランキングする。
【0102】ステップ6:(図16、335) 誘導電流信号が減衰し、所定の値未満、すなわちIc < I
c LIMITになると、ビーム・アンブランキングが終了す
る。
【0103】ステップ7:(図16、336) 再テスト・リストA上のNODE TEST =最後のノードか。
最後のノードでない場合は、再テスト・リストA上のNO
DE UNDER TEST =次のノードに設定し、ステップ5に進
む(図16、334)。最後のノードである場合はステ
ップ8に進む(図16、337)。
【0104】ステップ8:(図16、337) 再テスト・リストBでNODE UNDER TESTをノード#1に
設定する。
【0105】ステップ9:(図16、338) 集束プローブ・ビームをNODE UNDER TESTに当て、短時
間の間アンブランキングする。誘導電流信号の振幅が所
定の値Ic LIMIT未満である場合、NODE UNDER TESTは追
加短絡ノードである。そのため、このノードを再テスト
・リストAに追加し、再テスト・リストBから削除す
る。
【0106】ステップ10:(図16、339) 再テスト・リストB上のNODE TEST =最後のノードか。
最後のノードでない場合は、再テスト・リストB上のNO
DE UNDER TEST =次のノードに設定し(図16、34
1)、ステップ9に進む(図16、338)。最後のノ
ードである場合、追加短絡ノードの発見は完了する(図
16、340)。
【0107】前述の手順で修正された再テスト・リスト
Aが増補短絡リストである。増補短絡リストは、短絡に
関与するすべての網およびノードを含む。次に必要なの
は、各短絡に関与するすべての網およびノードを識別す
ることだけである。これは、後述の短絡ペアリング手順
によって行う。
【0108】短絡ペアリング手順 この最終手順によって、各短絡欠陥に関与するすべての
網またはノードの評価が完了し、最終短絡レポートが作
成される。この手順を図17に示し、以下に説明する。
【0109】ステップ1:(図16、350) 大域充電。グリッド48にバイアスを与え、電圧V
GRID-GLOBALにする。基板を上部フラッド・ガン42ま
たは一次電子ビーム138によってフラッド照射する。
【0110】ステップ2:(図16、351) バイアスによって、下部グリッド48の電位をV
GRID-LOCALにする。
【0111】ステップ3:(図16、352) NODE UNDER TESTを増補短絡リスト上のノード#1に設
定する。
【0112】ステップ4:(図16、353) 集束プローブ・ビームをNODE UNDER TESTに当て、アン
ブランキングする。
【0113】ステップ5:(図16、354) 誘導電流信号が減衰し、所定の値未満、すなわちIc < I
c LIMITになると、ビーム・アンブランキングが終了す
る。
【0114】ステップ6:(図16、355) 集束プローブ・ビームを、増補短絡リスト上のNODE UND
ER TESTの次のノードのそれぞれに順次当て、各ノード
に対して短時間の間アンブランキングする。ノードの誘
導電流信号の振幅が所定の値Ic LIMITを上回る場合、前
記ノードを含む網または網フラグメントがNODE UNDER T
ESTに対して短絡している。NODE UNDERTESTが前記ノー
ドに対して短絡している旨のエントリが最終短絡レポー
トにおいて作成され、増補短絡リストから前記ノードが
削除される(テストが冗長になるのを避けるため)。
【0115】ステップ7:(図16、356) 現行のNODE UNDER TESTは、補助短絡リスト上の最後の
ノードか。最後のノードでない場合は、NODE UNDER TES
Tを増補短絡リスト上の次のノードに増分し(図16、
357)、ステップ4に進む(図16、353)。最後
のノードである場合、短絡評価は完了し、最終短絡レポ
ートは完了する(図16、358)。これで、テスト方
法1が完了する。
【0116】7.3 誘導電流信号を使用するキャパシ
タンス測定テスト方法 以下のテスト方法2、3、および4は、テスト方法1で
説明したテスト・システム・ハードウェアと同じものを
使用する。ただし、テスト方法2、3、および4はテス
ト方法1と完全に異なっている。これは、システム・セ
ットアップおよびテスト・シーケンスが、実際には、網
キャパシタンスを測定して基本開路および短絡欠陥検出
テストを実施するからである。前述のように、開路また
は短絡欠陥があると、網の少なくとも1つのノードのキ
ャパシタンスが係数2以上変化するので、欠陥検出には
限られた測定精度だけがあれば済む。しかし、一部の適
用例では、キャパシタンスをさらに正確に測定すること
が重要であり、テスト方法3および4はこの測定精度の
必要性に対処している。
【0117】基本開路および短絡欠陥検出用のキャパシ
タンス・ベースの方法には、テスト方法1で示した電荷
蓄積法と比べて2つの非常に重要な利点がある。
【0118】第1に、テスト・システムが完全基板偏向
機能をもつ必要はない。各ノードのテスト(すなわち、
ノードのキャパシタンスの間接測定)は、他のすべての
ノードのテストから独立している。これは、短絡の検出
が多数のテスト済みのノード上の電荷蓄積に基づいてい
る電荷蓄積欠陥検出方法と対照的である。キャパシタン
ス・ベースの欠陥検出の場合、テスト・システムの偏向
電界は比較的小さいが、それでも実用的なスループット
を達成することができる。これは、テスタが偏向電界内
の各ノードのキャパシタンスを測定し、基板を移動し
て、再びキャパシタンスを測定する、ということを繰り
返すからである。基本欠陥検出の場合、以前テストした
領域に再び接近する必要はない。
【0119】大きな偏向電界の必要がないので、テスト
・システム光学および電子設計および製造が単純化さ
れ、それによってコストが削減される。さらに、集束プ
ローブ・サイズが小形化されるので、システムの適用可
能性が、非常に小さな微細形状を備えた大きな基板にま
で拡張される。
【0120】容量欠陥検出の第2の重要な利点は、電荷
漏れ効果に関する。テスト方法1で説明した方法などの
電荷蓄積法では数秒または数分に及ぶ電荷蓄積が必要で
あるのに比べ、網キャパシタンス測定は、網のテストが
通常ミリ秒単位で完了するので、電荷漏れ効果の影響を
受けない。
【0121】完全な基板テストは基本欠陥検出手順だけ
でなく、任意選択の短絡評価テストを含む。テスト方法
2、3、および4はどれも、テスト方法1の基本短絡評
価法の改良型である共通短絡評価テストを有している。
この新規の方法では、基本欠陥検出テストで測定された
キャパシタンスを使用して、テスト方法1の基本短絡評
価テストの速度および効率を高めている。この改良型を
キャパシタンス・データによる短絡評価と呼ぶ。キャパ
シタンス・データについては、第7.3.5節で説明す
る。
【0122】7.3.1 容量欠陥検出 大域充電手順を使用してすべての網上に初期電位を確立
することによって容量欠陥検出プロセスが開始される。
次に、金属グリッド48のバイアス電位が変更され、個
々のノードに集束プローブ・ビームが当てられる。プロ
ーブ・ビームによってノードが充電されたときに検出さ
れる誘導電流信号Ic(t)は、プロセッサ46でフィルタ
リングされ、ディジタル形式に変換されて、システム制
御装置38に伝送される。フィルタ帯域幅およびディジ
タル・サンプリング率は、ディジタル化信号標本Ic1
c2,Ic3...Icnがアナログ波形Ic(t)を忠実に表すよ
うに選択される。ディジタル標本Ic1,Ic2,Ic3...
のすべてを記号Ickで表す。Ic1は、ノード上で一次電
子ビーム138をアンブランキングしたときの第1の標
本である。Icnは、任意の特定のノード・テストの最後
の標本である。汎用コンピュータとすることができるシ
ステム制御装置38は、標本Ickから量Xmを算出す
る。この量は、ノード・キャパシタンスに直接関係す
る。Xmを算出するためのアルゴリズムは、各テスト方
法に指定される。特定の組の操作条件のもとで得られる
値Xmは、基板テスト・データの一部である各網の標準
値Xsと比較される。テスト方法2、3、および4は、
テスト・システム・セットアップ、標本Ickに適用する
処理アルゴリズム、および対応する標準値Xsが異な
る。
【0123】各テスト方法の標準値は、周知の良好な基
板の電子ビーム・テスタでの測定または校正標準、ある
いは1群の基板の測定データの分析によって得られる。
また、キャパシタンス・データは、機械的プローブを使
用する測定、または基板の網の形状に基づく計算によっ
て得ることができる。
【0124】前述のように、容量欠陥検出の主要な利点
の1つは、テスト・システムが完全基板偏向機能をもつ
必要がないということである。したがって、標本テーブ
ル32によって平面基板36を多数の異なるテスト位置
まで移動し、テストするすべてのノードに一次電子ビー
ム138を当てられるようにする場合の汎用テスト手順
について説明する。特定のテスト位置は、完全なテスト
範囲が得られるように事前に決定される。テスト位置
は、テーブル移動が最低限になるシーケンス、たとえば
boustrophedontic順に並べられる。各テスト位置に対応
して、基板の網およびノードの情報を含む網リストがあ
る。
【0125】汎用容量開路および短絡欠陥検出 詳細な汎用容量開路および短絡検出手順を図18に示
し、以下に説明する。この手順は、変数TEST POSITIO
N、NET UNDER TEST、およびNET COUNTによって制御され
る。ステップ1(図18、360)でテスト・セットア
ップおよび分析パラメータを指定することと、ステップ
9(図18、368)で分析法を使用することによっ
て、汎用テスト手順をテスト方法2、3、または4とし
て特定化している。これらのパラメータは、大文字の名
前で示す。
【0126】ステップ1:(図18、360) テスタ・パラメータを設定する。
【0127】ステップ2:(図18、361) 標本テーブル32によって基板を位置#1に移動する。
可変TEST POSITIONを#1に設定する。可変NET UNDER T
ESTを網#1に設定する。可変NET COUNTをREFLOODに等
しい値に設定する。
【0128】ステップ3:(図18、362) NETCOUNT = REFLOODか。そうである場合、ステップ4に
進む(図18、363)。そうでない場合、ステップ6
に進む(図18、365)。
【0129】ステップ4:(図18、363) NETCOUNT = 0に設定する。大域充電を次のように実行す
る。金属グリッド48にバイアスを与え、VGRID-GLOBAL
にする。接触した導電構造にバイアスを与え、V
COND-GLOBALにする。平面基板36を、チャンバに取り
付けられた上部フラッド・ガン42でフラッド照射する
か、あるいは一次電子ビーム138でラスタ走査する。
【0130】ステップ5:(図18、364) 金属グリッド48の電位をVGRID-LOCALに変更する。接
触した導電平面43または導電構造の59の電位をV
COND-LOCALに変更する。
【0131】ステップ6:(図18、365) 一次電子ビーム138をNET UNDER TESTの第1のノード
に偏向し、オンにする(アンブランキングする)。
【0132】ステップ7:(図18、366) プロセッサ46によって導電平面43、導電構造59か
らの誘導電流信号Ic(t)をフィルタリングし、ディ
ジタル化する。ディジタル化データIc1、Ic2などを、
分析のために制御装置38に伝送する。
【0133】ステップ8:(図18、367) Ic < LIMIT1(所定の値)であるときに偏向発生装置1
8によって動作するシステム制御装置38でビームをブ
ランキングする。システム制御装置38へのディジタル
化データの伝送が停止する。
【0134】ステップ9:信号分析(図18、368) 導電平面43、導電構造59の誘導電流信号のディジタ
ル標本Ickを分析し、測定値Xmを生成する。
【0135】ステップ10:(図18、369) ステップ9(図18、368)で算出されたXmを、基
板テスト・データに含まれる標準値Xsと比較する。Xm/
Xs <= V1(所定の値(公称値は0.5))である場合、
開路リストにNET UNDER TESTを追加する。Xm/Xs ≧ V2
(所定の値(公称値は2))である場合、短絡リストに
NET UNDER TESTを追加する。
【0136】ステップ11:追加ノード開路検査(図1
8、370) テスト・システムの偏向電界内、すなわち現行のTEST P
OSITIONについての網リストにNET UNDER TESTの他のノ
ードがある場合、NET UNDER TESTの第1のノードへの連
続性について検査される。
【0137】ビームを偏向して残りの各ノードに順次当
て、短時間の間アンブランキングする。Ic(誘導電流信
号)> LIMIT2(所定の値)であれば、開路が存在す
る。その場合、NET UNDER TESTおよび障害のあるノード
を開路リストに追加する。
【0138】ステップ12:(図18、371) NET UNDER TETSはTEST POSITIONの最後のノードか。最
後のノードでない場合、NET UNDER TESTを増分し、かつ
NET COUNTを増分してステップ3に進む(図18、36
2)。最後のノードである場合、ステップ13に進む。
【0139】ステップ13:(図18、372) TEST POSITIONは最後のテスト位置か(図18、37
2)。最後のテスト位置でない場合、標本テーブル32
を使用して平面基板36を次のテスト位置に移動し、TE
ST POSITIONを増分して(図18、374)、ステップ
3に進む(図18、362)。最後のテスト位置である
場合、開路および短絡欠陥検出が完了する(図18、3
75)。
【0140】容量欠陥検出の評価を完成するのに必要な
テスタ・セットアップおよび分析パラメータを以下に示
す。
【0141】REFLOODは、テスト中に大域充電を繰り返
す回数を制御する定数である。REFLOODの適切な値は、
特定の基板、配線網の数および密度、ならびに網間の容
量結合と、接触する導電構造との結合の比率によって決
まる。測定の反復性および精度は、REFLOODが小さい数
である場合に向上する。REFLOODの値が大きいと、テス
ト時間が短くなる。
【0142】VGRID-GLOBALは、ステップ4の大域充電時
に金属グリッド48に印加されるバイアス電位を指定す
る。
【0143】VGRID-LOCALは、ステップ6、7、11の
個々のノードの照射時に金属グリッド48に印加される
バイアス電位を指定する。
【0144】VCOND-GLOBALは、ステップ4の大域充電時
に、接触される導電構造に印加される電位を指定する。
【0145】VCOND-LOCALは、ステップ6、7、11の
個々のノードの照射時に、接触される導電構造に印加さ
れる電位を指定する。
【0146】LIMIT1は、ステップ8で一次電子ビームに
よるノードの照射が終わる時間を制御する誘導電流信号
レベルを指定する。
【0147】V1は、ステップ10の容量開路欠陥検出
の基準を指定する。V2の公称値は0.5である。
【0148】V2は、ステップ10の短絡欠陥の基準を
指定する。V2の公称値は2である。
【0149】LIMIT2は、ステップ11で開路欠陥を検出
するために使用される誘導電流信号レベルを指定する。
【0150】7.3.2 テスト方法2;平衡電荷測定 前述の汎用容量欠陥検出手順は、a)テスト・システム
・パラメータの選択(図18、360)と、b)ステッ
プ9(図18、368)の信号分析ステップで使用され
る特定のアルゴリズムによって特定化される。テスト方
法2の場合、ノードに個別にビームを当て、平衡電圧に
するときに、測定される量Xmが、誘導電流信号によっ
て移動される総電荷になるようにこれらの選択が行われ
ている。そのように移動される総電荷は、ノードのキャ
パシタンスに比例する。
【0151】テスト方法2は、誘導電流信号の積分を介
した電荷測定に基づいているので、測定精度が、一次ビ
ーム電流の長期変動によって影響を受けないという利点
をもつ。電流を減らすと、それに応じて、網が平衡する
のに必要な時間が長くなり、移動される総電荷は影響を
受けない。
【0152】テスト・システムのセットアップ テスト方法2の他の利点は、システム・セットアップ・
パラメータが重大でないという点である。パラメータ値
を広い範囲から選択しても、受け入れられる結果が得ら
れる。1つの要件は、VGRID-GLOBAL、VCOND-GLOBALをV
GRID-LOCAL、VCOND-LOCALと大幅に異なる値にし、汎用
テスト・シーケンスのステップ6および7(図18、3
65、366)中に検出可能な誘導電流信号を生成する
ことである。第2の要件は、VGRID-LOCALを、一次ビー
ムの偏向によって人体に害が及ぶか、あるいはスポット
・サイズが悪化するほど大きな値にしないことである。
また、VCOND-GLOBALと比べて約2V分負のVGRID-GLOBAL
を選択し、大域充電の一様性を向上することが好まし
い。
【0153】テスト方法2に関する実験結果は、以下に
示すテスト・システム・パラメータをもつプロトタイプ
・テスト・システムによって得られている。 REFLOOD 1 VGRID-GLOBAL -2.0V VCOND-GLOBAL 0.0V VGRID-LOCAL +20.0V VCOND-LOCAL 0.0V LIMIT1 Ic1/100.0 LIMIT2 Ic1/ 3.0 V1 0.5 V2 2.0
【0154】容量開路および短絡欠陥検出テスト方法2 テスト方法2のテスト・システム・セットアップ・パラ
メータについて説明したが、次に、容量開路および短絡
検出手順について説明する。第7.3.1節に定義し、
図18に示した汎用容量開路および短絡欠陥検出手順用
に定義したステップに基づいて説明する。ステップ1な
いし8(図18、360ないし367)は、第7.3.
1節の汎用手順と同じである。
【0155】実験プロトタイプ・システムの場合、ステ
ップ4の大域充電手順では、4mm X4mmの領域にわたって
一次電子ビームのラスタ走査を使用した。
【0156】テストのステップ6および7(図18、3
65ないし366)中に基板ノードから記録された典型
的な誘導電流信号を図18に示す。これらのデータは、
前述のように、プロトタイプ・テスト・システム・セッ
トアップによるデータである。
【0157】ステップ8(図18、367)に使用する
パラメータLIMIT1は、ノードが平衡電圧になるように小
さな値に設定される。LIMIT1の適切な値は、Ic1/100の
範囲である。Ick(任意の標本)<= LIMIT1になると、
一次電子ビーム138がブランキングされる。前回と同
様に、第1の信号標本をIc1で表し、最後の信号標本を
cnで表す。
【0158】次に、テスト方法2の場合のステップ9
(図18、368)の信号分析について説明する。接触
される導電平面43、導電構造59の誘導電流信号のデ
ィジタル標本Ickが積分され、誘導電流によって移動さ
れた電荷Qが測定される。積分は、たとえば次式などの
任意の標準数値積分公式によって計算する。
【数1】 Xm=Q=δt*(1/2(Ic1+Icn)+Σ Ick) k=2 ないし n−1 δt=ディジタル標本間の時間間隔 Ic1=第1のディジタル標本 Icn=最後のディジタル標本
【0159】図19では、前述の方法による平衡電荷の
測定をQ(t)というラベルの付いた曲線で示してあ
る。Q(t)曲線の縦目盛りは、グラフの右側に示して
ある。Xm、すなわち測定された平衡電荷であるQ
(t)の最終値も図19に示す。
【0160】図20は、2つの異なる基板の対応するノ
ードで得られる誘導電流信号を示すことによって、テス
ト方法2のステップ6、7(図18、365、366)
中の誘導電流信号の反復性を示す。
【0161】7.3.3 テスト方法3;非平衡電荷測
定 テスト方法2と同様に、テスト方法3は図18に示し、
第7.3.1節で説明する汎用容量開路および短絡欠陥
検出手順に基づく。さらに、図9(図18、368)の
分析法は、テスト方法2の場合と同様な信号積分を伴
う。テスト方法3の基本的な考え方は、テスト・システ
ム・パラメータをより慎重に選ぶことによってキャパシ
タンス測定精度および反復性を向上すると共に信号分析
を改善し、同時にテスト時間を短縮することである。積
分期間の始めの各ノードの電位がより適切に標準化され
るので、テストの反復性が向上する。各ノードは、ある
程度だけ平衡電圧に近づけられるので、このテストはテ
スト方法2よりも高速である。テストが高速なため、ビ
ームによってテスト・ノード上に堆積する炭素材料が削
減または除去されるので、反復性が向上する。このテス
ト方法は反復性が向上しているので、周知のキャパシタ
ンスのノードを測定することなどの適切な校正手順によ
る絶対キャパシタンス測定に適している。
【0162】テスト方法3は、後述の初期セットアップ
手順から始まり、テスト・パラメータVGRID-GLOBAL、V
GRID-LOCAL、VCOND-GLOBAL、およびVCOND-LOCALの適切
な値が決定される。
【0163】テスタが適切にセットアップされているも
のと仮定する。図21は、異なるキャパシタンスをもつ
2つのノードについての信号分析方法を示す。ノードA
の電荷移動測定は、誘導電流信号が飽和値から減衰を開
始するときの時間t1aから開始する。電荷移動測定は、
信号が初期振幅を下回る値、たとえば初期振幅の70%
まで減衰したときの時間T2aに終了する。時間間隔t2a-
t1a中に移動される電荷は、図21の曲線Aの下の斜線
付きの領域で表されており、網キャパシタンスに比例す
る。異なるキャパシタンスをもつ第2のノードの対応す
る測定結果を図21に示す(曲線B)。
【0164】テスト・システムのセットアップ 下部グリッドおよび導電構造の電位は、誘導電流信号が
最初に、第7.3.1ノードおよび図18 365の汎
用欠陥検出テスト手順のステップ6で飽和されるように
選択される。このためには、すべてのノードの局所電界
がSE放出をサポートする必要がある。これは、V
GRID-LOCALと比べて十分負のVGRID-GLOBALおよびV
COND-GLOBALを選ぶことによって実現する。適切な値
は、「周知の良好な」基板からの誘導電流信号を観測す
るセットアップ手順または校正標準を使用し、電圧パラ
メータを適切に調整することによって決定される。
【0165】このセットアップ手順を図22に示す。こ
のセットアップ手順は、図22のステップ380ないし
387については、第7.3.1節の汎用欠陥検出手順
と同じである。次のステップ(図18、388)では、
信号Ickが初期飽和について分析される。「飽和」とい
う用語を使用することによって、Ic1から始まり一定の
標本I≧ck(k≧2)に至る一連の連続信号標本が存在
し、雑音によるわずかな変動を除き、シーケンス中のす
べての標本が同じであることを意味する。雑音による予
期される信号変動の適切な基準は、一次ビーム電流、電
流増幅器、およびその他の要因に応じて変わる。あるノ
ードで最初、誘導電流信号が飽和していない場合、シス
テムはステップ389に進む。ステップ389では、V
GRID-GLOBALおよびVCOND-GLOBALが減少、すなわちV
GRID-LOCALおよびVCOND-LOCALに対してさらに負にな
り、NETCOUNTがREFLOODに設定される。次に、ステップ
382に進み、プロセスが継続する。プロセスは、ノー
ドが飽和信号を表示するまで、図22に示すように繰り
返される。
【0166】テスタのスループットを最大限にするため
に、信号の飽和があまり長い時間の間続かないようにす
ることが好ましい。ステップ390では、飽和標本の数
が所定の値LIMIT2を上回っているか否かがテストされ
る。上回っている場合、システムはステップ391に進
む。ステップ391では、値VGRID-GLOBAL、V
COND-GLOBALがVGRID-LOCAL、VCOND-LOCALに対して非負
にされ、NETCOUNTがREFLOODに設定される。手順は、す
べてのテーブル位置のすべてのノードについてパラメー
タが正しく調整されるまで、ステップ382から390
へと継続する。
【0167】図22のパラメータ調整プロセスは、すべ
てのノードについて、ノードを飽和するのに十分なグリ
ッド・バイアス値が決定されるまで継続する。この情報
は、ステップ392のセットアップ手順中に、すべての
ノードについて記録される。
【0168】欠陥検出テストを開始する前に、必要なパ
ラメータに従って網をグループ化するために、網リスト
が再ソートされる。ノードの各グループは次に、そのグ
ループに適切なパラメータ値によってテストされる。こ
の方法では、図21の時間t1aまたはt1bから測定期間
が開始する前に必要なビーム・オン時間が最小限に抑え
られるので、テスタ・スループットが向上する。
【0169】容量開路および短絡欠陥検出−テスト方法
3 テスト方法3のセットアップ手順について説明したが、
次に、容量開路および短絡検出手順について説明する。
第7.3.1節に定義し、図18に示した汎用容量開路
および短絡欠陥検出手順用に定義したステップに基づい
て説明する。ステップ9(図18、368)および11
(図18、370)を除き、テスト方法3の各ステップ
は、第7.3.1節の汎用手順と同じである。
【0170】ステップ8(図18、367)に使用する
パラメータLIMIT1は、ノードの照射時間が短縮されるよ
うにテスト方法2のものよりも大きな値に設定される。
LIMIT1の適切な値は、Ic1/2の範囲である。Ick(任意の
標本)<= LIMIT1になると、一次電子ビーム138がブ
ランキングされる。前回と同様に、第1の信号標本をI
c1で表し、最後の信号標本をIcnで表す。
【0171】次に、テスト方法3の場合のステップ9
(図18、368)の信号分析について説明する。接触
する導電平面43、導電構造59の誘導電流信号の一定
のディジタル標本Ickが積分され、特定の時間間隔の間
に誘導電流によって移動された電荷Qが測定される。測
定で使用される第1の標本は、以下に示す関係を満たす
第1の標本である。
【数2】Ick<=Ic1−δI
【0172】上式で、δIは所定の定数である。この標
本を記号Icjで表す。積分は、たとえば次式などの、任
意の標準数値積分公式によって計算する。
【数3】 Xm=Q=δt*(1/2(Icj+Icn)+Σ Ick) k=j+1 ないし n−1
【0173】上式で、δtは、誘導電流信号のディジタ
ル標本間の時間間隔である。
【0174】NET UNDER TESTの他のノードの開路の有無
(現行のTEST POSITION内にある場合)について検査す
るステップ11(図18、370)については、NET UN
DERTESTの第1のノードへの追加照射を挿入することが
好ましい。誘導電流信号がわずかに減衰した後に、変数
LIMIT1によってノード1の照射が終了したことに留意さ
れたい。開路の有無について検査する、NET UNDER TEST
の追加ノードがある場合、第1のノードを追加期間の間
照射することが好ましい。追加照射は、誘導電流信号が
所定の値LIMIT2未満になったときに終了する。次に、ス
テップ11が第7.3.1節で説明したように継続し
(図18、370)、他の網のノードに開路があるか否
かが検査される。
【0175】7.3.4 テスト方法4;指数関数曲線
の調整 テスト方法3と同様に、テスト方法4は、図18に示
し、第7.3.1節で説明した汎用容量開路および短絡
欠陥検出手順に基づいている。
【0176】しかし、テスト方法4の場合、汎用欠陥検
出手順のステップ9の分析方法は、信号積分ではなく曲
線の調整を伴う。テスト方法4の曲線調整技術は、平衡
電圧に近づく、すなわちIc/ISATが約0.3以下に近づ
くにつれて、誘導電流信号が純粋に指数関数的な特性を
呈し、かつ指数関数的減衰の時定数がノード・キャパシ
タンスに比例するという観測に基づいている。この挙動
は、図8に示す付録Aのモデルによって予測され、実験
によって観測される。
【0177】テスト方法4は初期セットアップ手順から
開始し、テスト・パラメータVGRID-GLOBAL、V
GRID-LOCAL、VCOND-GLOBAL、およびVCOND-LOCALの適切
な値が決定される。セットアップによって、これらのパ
ラメータは、欠陥検出テストのステップ6(図18、3
64)で得られた誘導電流信号が、テスト方法3の飽和
信号レベルと比べて小さくなるように調整される。
【0178】前述のように、テスタが適切にセットアッ
プされたものと仮定する。図23は、プロトタイプ・テ
スト・システムで得られた実データに信号分析方法を適
用した結果を示している。周知のように、信号の指数関
数的減衰を片対数目盛上にプロットすると、直線傾斜を
示す。図23は、プロトタイプ・システムで測定された
誘導電流信号の片対数プロットを示す。また、実験デー
タの計算調整も示されている。この場合、計算調整は、
市販の「スプレッド・シート」プログラムで行った。
【0179】指数関数の時定数τは、以下に示す式によ
って、ノードのキャパシタンスCおよび一次ビーム電流
Ipに関係している。
【数4】τ=R*C/Ip
【0180】上式で、Rはノードの一定特性である。量
Xm = τ * Ipは、欠陥を検出するために標準値と比較
される適切な測定値である。
【0181】一次ビーム電流Ipは、テストが開始する
前に測定され、電子顕微鏡および電子ビーム・リソグラ
フィの電界から周知の方法で保持される。
【0182】テスト方法4は、ノードの初期電位が正確
でなくても時定数測定が影響を受けないので、測定反復
性が良好であるという利点をもつ。さらに、この方法で
は、テストによって生じる基板への電気的損傷の可能性
を削減または除去するために、網間に小さな電位差(約
1ボルト以下)が与えられる。
【0183】テスト方法4の欠点は、ビームの流出また
は照射の不正確さのためにノードに当たる実際のビーム
電流が公称値Ipから変化した場合に、キャパシタンス
測定精度および反復性が悪影響を受けることである。こ
の問題は、テスト方法2および3の電荷移動測定方法に
よって回避される。したがって、これらの方法は、テス
トする微細形状のサイズが電子プローブ・サイズよりも
小さいか、あるいは該サイズに匹敵するときの方が適し
ている。
【0184】テスト・システムのセットアップ 下部グリッドおよび導電構造電位は、誘導電流信号が、
前述のテスト方法3で説明した飽和値と比較して小さく
なるように選択される。適切な値は、「周知の良好な」
基板からの誘導電流信号を観測するか、あるいは校正標
準を使用し、前述の手順に従ってパラメータを調整する
ことによって決定される。
【0185】テスト方法4のセットアップ手順は、2つ
の部分から構成される。第1の部分は、代表的な基板の
飽和信号値を決定する。これは、上のテスト方法3で説
明し、図22に示したセットアップ手順によって行う。
パラメータを保存する図22のステップ392では、各
ノードについて飽和信号レベルの値ISATも保存され
る。
【0186】値ISATは、テスト方法4のセットアップ
手順の第2の部分で使用される。これは、基板を位置1
に移動し、NET UNDER TESTを網#1に設定して、NETCOU
NT =REFLOODに設定することを伴うステップ400で始
まる図24に示されている。図24のステップ401で
は、テスタ・パラメータが、飽和誘導電流信号を生成す
るために決定済みの値に設定される。ステップ408で
は、実際に読み取られた誘導電流値がISAT/V3と比較さ
れる。V3は、所定のパラメータであり、公称値は3.
3に等しい。このV3の公称値は、付録Aで説明する充
電プロセスのモデルに基づいている。V3は、テスタに
必要なキャパシタンス測定精度に応じて調整する必要が
ある。Icが大きすぎる場合、ステップ409で、V
GRID-GLOBALおよびVCOND-GLOBALがVGRID-LOCALおよびV
COND-LOCALと比べて非負となるように調整され、大域充
電が発生するようにNETCOUNTが設定される。プロセスは
次にステップ402に進む。Ic < ISAT/V3であるとき、
ステップ410でパラメータが保存される。このプロセ
スは、すべてのノードおよびすべてのテーブル位置につ
いて繰り返される。
【0187】容量開路および短絡欠陥検出−テスト方法
4 テスト方法4のセットアップ手順について説明したが、
次に、容量開路および短絡検出手順について説明する。
第7.3.1節に定義し、図18に示した汎用容量開路
および短絡欠陥検出手順用に定義したステップに基づい
て説明する。ステップ9(図18、368)を除き、テ
スト方法3の各ステップは、第7.3.1節の汎用手順
と同じである。
【0188】ステップ8(図18、367)で使用され
るパラメータLIMIT1の値は重大ではない。約ISAT/10の
値が適切である。一次電子ビーム138は、図18のス
テップ367でIck(任意の標本)<= LIMIT1であると
きにブランキングされる。前回と同様に、最後の信号標
本をIcnで表す。
【0189】次に、テスト方法4の場合の容量欠陥検出
手順のステップ9(図18、368)の信号分析につい
て説明する。接触される導電平面43、導電構造59の
誘導電流信号のディジタル標本Ickは、以下に示す形式
の式によって調ノードされる。
【数5】
【0190】上式で、δtは標本間の時間間隔であり、
kは、標本にラベル付けする1からnまでのインデック
スである。
【0191】調整パラメータτは、"Data Reduction an
d Error Analysis for the Physical Science"(McGraw
-Hill Book Company、ニューヨーク、1969年)に記
載されている数値分析の標準「最小自乗」法で求める。
【0192】欠陥検出手順のステップ10(図18、3
69)で、量Xm = τ*Ipが標準値と比較される。NET U
NDER TESTの他のノードに開路があるか否かを検査する
ステップ11(図18、370)については、パラメー
タLIMIT2が、以下の関係が成り立つように選択される。
【数6】ISAT/V3 >LIMIT2>LIMIT1
【0193】ステップ371では、現行のテーブル位置
のすべての網がテストされているか否かが検査される。
検査されていない網がある場合、ステップ373で、NE
T UNDER TESTが増分され、NET COUNTが増分されて、ス
テップ362に進む。所与のテスト位置のすべての網が
テストされているとき、ステップ372では、現行のテ
スト位置が最終テスト位置であるか否かが検査される。
最終テスト位置でない場合、ステップ374で、テーブ
ルが次のテスト位置に移動され、NECOUNT = REFLOODに
設定されて、ステップ362に進む。手順は、最後のテ
スト位置の最後の網が終了した時点で終了する(ステッ
プ375)。
【0194】これで、容量開路および短絡欠陥検出方法
の説明を終了する。
【0195】7.3.5 キャパシタンス・データによ
る短絡評価テスト 3つの容量開路および短絡欠陥検出手順について説明し
た。第7.2節で説明したように、欠陥検出による短絡
リストは短絡に関与するすべての網を識別できるわけで
はない。短絡についての完全な情報を希望する場合は、
追加テストが必要である。このテストを短絡評価と呼ん
でいる。第7.2節で説明した短絡評価テストは、テス
ト方法2、3、または4で生成される網キャパシタンス
・データを使えば改良することができる。次に、キャパ
シタンス・データを備えた改良短絡評価テストについて
説明する。
【0196】以下の説明については、テスト・システム
に完全基板偏向機能がないものと仮定する。改良方法の
基本的な考え方は、キャパシタンス・データを使用し
て、各短絡について検査すべき網の数を減らすと共に、
短絡をペアリングするのに必要なテーブル移動量を削減
することである。言うまでもなく、特定の短絡に関与す
るすべての網は、測定誤差は別として、同じ値のXm
もつ。この値をXpと呼ぶ。したがって、システムは、
短絡に関与する他の網を探すとき、関与する可能性があ
る網、すなわちXpに「十分似た」値Xmをもつ網だけを
検査する。
【0197】特定のテスト・システムおよびテスト方法
によるデータを収集し、分析して、「十分似た」の基準
を定義する必要がある。このためには、校正標準に関す
る反復測定を分析し、テスタ反復性を量的に特徴付け
る。テスタの性能は、以下に示す式によって要約するこ
とができる。
【数7】Xactual=Xm±a*Xm±b
【0198】上式で、Xactualは、機械的プローブまた
はその他の手段によって求められる正確な測定結果、X
mは特定の電子ビーム・テスト・システムおよびテスト
方法による測定値、aおよびbはテスタ精度を特徴付け
るパラメータである。量aおよびbは、測定値Xmpをも
つ特定の網に対して短絡している可能性があるすべての
網が以下の関係を満たすように選択される。
【数8】 Abs(Xmk−Xmp)<a*(Xmk+Xmp)+2b 特定の網(上例の#p)については、上の関係が満たさ
れるXmk値をもつ他の網を、網pの「可能な短絡」と呼
ぶ。
【0199】短絡評価テストへの入力は、前述の開路お
よび短絡欠陥検出テストによる開路リストおよび短絡リ
ストと、各網についての測定された量Xmである。短絡
評価テストの出力は最終短絡レポートである。
【0200】短絡評価テストは、図25および26に示
し、後述する2つの部分から構成される。短絡評価テス
トの第1の部分では、追加短絡ノードおよび網が発見さ
れ、増補短絡リストが作成される。短絡評価テストの第
2の部分では、増補短絡リストを使用し、各短絡に関与
するすべての網またはノードが評価され、最終短絡レポ
ートが作成される。
【0201】キャパシタンス・データを備えた追加短絡
ノードの発見 この手順を図25に示し、以下に詳細に説明する。
【0202】ステップ1:(図25、420) 再テスト・リストAと呼ばれるリストを、短絡リストお
よび開路リストからコンパイルする。再テスト・リスト
Aは、短絡リスト上の各網の1つのノードと、開路リス
ト上のすべての網のすべてのノードを含む。再テストB
と呼ばれる第2のリストもコンパイルされる。再テスト
・リストBは、2つの条件を満たすあらゆる網の1つの
ノードを含む。第1の条件は、網が再テストA上のノー
ドをいっさいもたないことであり、第2の条件は、網が
再テスト・リストA上の少なくとも1つのノードについ
て、上で定義した「可能な短絡」であることである。再
テスト・リストAおよび再テスト・リストBは、テスト
・データが、各テーブル位置に付き1つの各セクション
に分割されるようにソートされる。さらに、テーブル位
置がテーブル移動を最小限にするように順序付けられ
る。
【0203】ステップ2:(図25、421) 大域充電;グリッド48を電圧VGRID-GLOBALにバイアス
する。接触される導電構造をVCOND-GLOBALにバイアスす
る。各テーブル位置において、基板をフラッド・ガン4
2またはラスタ走査一次電子ビーム138によってフラ
ッド照射する。
【0204】ステップ3:(図25、422) バイアスによって、下部グリッド48の電位をV
GRID-LOCALにする。接触される導電平面43または導電
構造59の電位をVCOND-LOCALに変更する。
【0205】ステップ4:(図25、423) 可変NODE UNDER TESTを再テスト・リストA上のノード
#1に設定する。
【0206】ステップ5:(図25、424) NODE UNDER TESTを集束プローブ・ビームに当てる必要
に応じて、テーブルを位置決めする。集束プローブ・ビ
ームをNODE UNDER TESTに当て、アンブランキングす
る。
【0207】ステップ6:(図25、425) 誘導電流信号が減衰し、所定の値未満、すなわちIc < I
c LIMITになると、ビーム・アンブランキングが終了す
る。
【0208】ステップ7:(図25、426) 再テスト・リストA上のNODE TEST =最後のノードか。
最後のノードでない場合は、再テスト・リストA上のNO
DE UNDER TEST =次のノードに設定し(図25、42
7)、ステップ5に進む。最後のノードである場合はス
テップ8に進む(図25、428)。
【0209】ステップ8:(図25、428) 再テスト・リストB上のNODE UNDER TESTをノード#1
に設定する。
【0210】ステップ9:(図25、429) NODE UNDER TESTを集束プローブ・ビームに当てる必要
に応じて、テーブルを位置決めする。集束プローブ・ビ
ームをNODE UNDER TESTに当て、短時間の間アンブラン
キングする。誘導電流信号の振幅が所定の値Ic LIMIT未
満である場合、NODE UNDER TESTを再テスト・リストA
に追加し、再テスト・リストBから削除する。
【0211】ステップ10:(図25、430) 再テスト・リストB上のNODE TEST =最後のノードか。
最後のノードでない場合は、再テスト・リストB上のNO
DE UNDER TEST =次のノードに設定し(図25、43
1)、ステップ9に進む(図25、429)。最後のノ
ードである場合、追加短絡ノードの発見は完了する(図
25、432)。
【0212】前述の手順で修正された再テスト・リスト
Aが、希望のテスト出力、増補短絡リストである。増補
短絡リストは、短絡に関与するすべての網およびノード
を含む。各短絡に関与するすべての網およびノードの識
別は、後述の短絡ペアリング手順によって行う。
【0213】キャパシタンス・データによる短絡ペアリ
ング手順 この最終短絡ペアリング手順によって、各短絡欠陥に関
与するすべての網またはノードの評価が完了し、最終短
絡レポートが作成される。基本的な考え方は、各テーブ
ル移動サイクルについて、網のグループを、短絡されて
いるパートナーとペアリングしてテーブル移動を減らす
ことである。この目的のために、以下のステップ3で
は、これからペアリングする網が、ヘッダ・リストおよ
び残余リストという2つのグループにソートされる。
【0214】ステップ3が初めて実行されるとき、残余
リストは前述の増補短絡リストと同じである。ステップ
3では、一定の網をヘッダ・リストに入力することによ
って残余リストを再編成する。残っている網は、更新済
みの残余リストを構成する。
【0215】再編成手順では、残余リスト上のすべての
網が調べられ、まだ残余リスト上に網がある最低テーブ
ル位置が見つけられる。これをテーブル位置Xと呼ぶ。
テーブル位置Xの網だけを、ヘッダ・リストに含める対
象とみなす。
【0216】ヘッダに最初に入力される網は、最小の値
Xmをもつ(残余リスト上の)網である。2番目の網
は、ヘッダ網#1に対する「可能な短絡」ではないと思
われる最小のXmをもつ網であり、3番目の網は網#2
や網#1に対する「可能な短絡」ではないと思われる最
小のXmをもつ網である。他の網についても同様であ
る。ヘッダ・リストに追加できる網がなくなったときに
再編成は完了する。「可能な短絡」の定義はすでに記載
してある。測定値Xmpをもつ網#pの「可能な短絡」
は、次式が成立する任意の網kである。
【数9】 Abs(Xmk−Xmp)<a*(Xmk+Xmp)+2b ヘッダ・リストに入力されていないすべての網が、新し
い残余リストを構成する。
【0217】ヘッダ・リスト上のすべての網は同じテー
ブル位置Xをもつ。残余リストは、テーブル位置Xの網
と、Xに続くすべてのテーブル位置をもつことができ
る。
【0218】詳細な短絡ペアリング手順を図26に示
し、以下に説明する。
【0219】ステップ1:(図26、440) 大域充電;グリッド48にバイアスを与え、電圧V
GRID-GLOBALにする。接触される導電構造にバイアスを
与え、VCOND-GLOBALにする。各テーブル位置において、
基板をフラッド・ガン42または一次電子ビーム138
によってフラッド照射する。
【0220】ステップ2:(図26、441) バイアスによって、金属グリッド48の電位をV
GRID-LOCALにする。接触される導電平面43または導電
構造59の電位をVCOND-LOCALに変更する。
【0221】ステップ3:(図26、442) 前述の再編成方法によって、現行の残余リストをヘッド
・リストおよび新しい残余リストにソートする。
【0222】ステップ4:(図26、443) NODE UNDER TESTをヘッダ・リスト上のノード#1に設
定する。
【0223】ステップ5:(図26、444) NODE UNDER TESTに集束プローブ・ビームを当てる必要
に応じてテーブルを位置決めする。集束プローブ・ビー
ムをNODE UNDER TESTに当て、アンブランキングする。
【0224】ステップ6:(図26、445) 誘導電流信号が減衰して、所定の値未満、すなわちIc <
Ic LIMITになると、ビーム・アンブリンキングが終了
する。
【0225】ステップ7:(図26、446) NODE UNDER TESTはヘッダ・リスト上の最後のノード
か。最後のノードでない場合、NODE UNDER TESTを増分
し(図26、447)、ステップ5に進む(図26、4
44)。最後のノードである場合、ステップ8に進む
(図26、448)。
【0226】ステップ8:(図26、448) 集束プローブ・ビームを残余リストに示された各ノード
に順次当て、各ノードを短時間の間アンブランキングす
る。ノードの誘導電流信号の振幅が所定の値IcLIMITを
下回る場合、前記ノードを含む網または網フラグメント
は、ヘッダ・リスト上のノードに対して短絡している。
ヘッダ・リストを構築した方法のために、ヘッダ・リス
トには、「可能な短絡」とみなされるエントリが1つだ
けある。NODE UNDER TESTが前述の「可能な短絡」に対
して短絡している旨のエントリが最終短絡レポートに作
成され、残余リストからNODE UNDER TESTが削除される
(テストが冗長になるのを避けるため)。
【0227】ステップ9:(図26、449) 残余リストは空か。空でない場合は、ステップ3に進む
(図26、442)。空である場合は、ペアリングが完
了しており、かつ最終短絡レポートが完成している(図
26、450)。キャパシタンス・データを使用した短
絡評価の記述は完了した。
【0228】付録A 誘導電流信号の特性 本付録の目的は、本明細書に開示した本発明に関連する
誘導電流信号の特性を示すことである。
【0229】図3を参照し、以下の記号を使用する。 Ip=一次ビーム電流33 Is=αIp;二次電子(SE)電流 Ib=βIp;後方散乱電子(BSE)電流35 Ic=図3の浮動導体31の網充電電流と同じ誘導電流
信号 Ir=浮動導体31に戻される二次電子電流 V=浮動導体31の電位 Veq=平衡電圧 C=標本テーブル32に対する誘電導体31のキャパシ
タンス Ф=照射される材料の仕事関数
【0230】標本テーブル32は0Vであると仮定す
る。V > 0である場合、一部の放出されたSEが浮動導
体31に戻る。まず、戻り電流IrについてVの関数と
しての式を導く。SEのエネルギー分布を、以下に示す
ChungおよびEverhartの公式(1974年)で与えるも
のと仮定する。
【数10】 δIS(E)/δE=(6Φ2)EIs/(E+Φ)4
【0231】上式で、EはSEの初期運動エネルギーで
ある。
【0232】また、電位Vは、IbがIrに何の影響も与
えないほど小さいものと仮定する。したがって、次式が
成立する。
【数11】δIr/δV=−6Φ2sV/(V+Φ)4 積分によって次式が得られる。
【数12】 Ir(V)=IS(1−Φ2(3V+Φ)/(Φ+V)3) 充電電流は、次式によって与えられる。
【数13】Ic=−Ip+Is+Ib−Irrを置換してΓ=Ic/Ipを導入すると、次式が得られ
る。
【数14】 Γ=β−1 + αΦ2(3V+Φ)/(V+Φ)3 数14によるΓ(V)を図5にプロットする。この式
は、以下のようにV(Γ)について解くことができる。
【数15】V(Γ)=−Φ+m cos(x) 上式で、a=−3 Ф2α/(Γ+1−β);b=2
Ф3α/(Γ+1−β)
【数16】 x=1/3 cos-1(3b/am) 平衡電圧VeqはV(0)によって与えられる。平衡電圧
eqを図4に示す。
【0233】Ic(t)の時間依存挙動は以下のように導か
れる。
【数17】 δIc/δt=(δIc/δV)(δV/δt)
【0234】上式は、定義C = Q/Vによって以下のよう
に書くことができる。
【数18】δV/δt=Ic/C 数17への置換によって、以下のようなIc(t)について
の微分方程式が得られる。
【数19】 δIc/δt−(Ic/C)(6Φ2s V/(V+Φ)4)=0 この微分方程式を以下のように数値的に解いた。初期電
位Viを選択した。Viに対応するIcを数14を使用し
て計算した。新しい電位が算出された。
【数20】V(δt)=Vi+(IC/C)δt このように算出されたIcを図6、7、および8にグラ
フ化する。
【0235】VがVeqに近づくにつれて、数19のIc
と掛けられる項は一定になっていく。この場合、数19
は以下の式によって近似することができる。
【数21】δIC/δt−(1/RC)IC=0
【0236】上式でRは定数である。この式は、以下の
ような単純な指数関数解法を有する。
【数22】
【0237】上式で、τ = RC =C (Ip)-1 (Veq + Ф)4/
( 6 Ф2Veq α)が成立する。Ic(t)を図8の片対数目盛
上にプロットし、指数近似が正確である領域を示す。こ
の領域はIc/ISAT < = 0.3が成立する場所である。ISAT
は、初期飽和信号レベルである。
【0238】本発明を、上で図示すると共に説明した特
定の実施例に関して説明したが、本発明の範囲内で本発
明の代替実施例を考案できることが、当業者には理解さ
れよう。
【0239】
【発明の効果】本発明により、製造および操作がより単
純でかつ廉価な無接点テスト方法およびシステムが提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】エネルギーをもつ一次電子ビームで絶縁導体を
照射したときの発生する電子の再放出を示す図である。
【図2】通常金属についての一次ビーム・エネルギーE
pの関数として、再放出される電子の総発生量δおよび
その構成部分、二次電子(SE)発生量α、ならびに後
方散乱電子発生量βを示す図である。
【図3】本発明に関連する基本充電現象を示すために使
用される単純な幾何学構成を示す図である。この構成
は、大きな接地された導電球体内にあり、該球体と同心
の、電気的に絶縁された球形導体と、電子に対して効果
的な透過性をもつようにメッシュで構築された前記球形
導体より大きな球体から構成される。
【図4】図3の構成の導体充電の特徴を示す図である。
付録Aのモデルおよび仮定を使用し、絶縁された球体の
平衡電位を、材料の二次電子発生量αの関数として示
す。
【図5】図3の構成の導体充電の特徴を示す図である。
誘導電流信号と一次ビーム電流の比率を、付録Aに従っ
て算出された絶縁球体の電位Vの関数として示す。
【図6】図3の構成の導体充電の特徴を示す図である。
誘導電流信号と一次ビーム電流の算出された比率Ic(t)/
Ipを、浮動導体の様々な初期電位の時間の関数として示
す。
【図7】図3の構成の導体充電の特徴を示す図である。
異なるキャパシタンスをもつ2つの絶縁された球体のIc
(t)/Ipを示す。
【図8】図3の構成の導体充電の特徴を示す図である。
図7のデータを片対数目盛上にプロットしたものを示
す。
【図9】基板の外部にあるが基板に近接している導電構
造が接触される場合の、誘導電流信号を検出する構成を
示す図である。任意選択的に、基板と導電構造の間に高
誘電率材料の薄い絶縁スペーサを配置することができ
る。
【図10】テスト中の基板の内部の導電構造が接触され
る場合の、誘導電流信号を検出する構成を示す図であ
る。
【図11】上記で用したLeeらの文献から採用した図
であり、複数の導体および絶縁体について、総電子放出
発生量δを一次ビーム・エネルギーEpの関数として示
している。絶縁体と導体の両方についてδ > 1であるE
pの範囲を、Cu/ポリイミドの場合R1と、金/Pyrex
ガラスの場合R2について示す。
【図12】本発明を組み込んだ完全なテスト・システム
のブロック図である。
【図13】従来の技術のテスト・システムの電圧対称二
次電子検出器を示す図である。
【図14】テスト方法1の開路および短絡欠陥検出手順
のフロー・チャートである。
【図15】本発明のテスト方法1による4つの網のテス
ト時の誘導電流信号を示す図である。
【図16】テスト方法1の追加短絡ノードを発見する手
順のフロー・チャートである。
【図17】テスト方法1の短絡ペアリング手順のフロー
・チャートである。
【図18】汎用容量開路および短絡検出手順のフロー・
チャートである。
【図19】実験システムで検出された誘導電流信号と、
本発明のテスト方法2による平衡電荷の測定結果を示す
図である。
【図20】Ic(t)の測定結果の反復性を示す図である。
データは、同じ種類の2つの基板上の同じノードから得
たものである。
【図21】特定の時間間隔に移動される電荷を測定す
る、テスト方法3の信号分析技術を示す図である。
【図22】テスト方法3のテスタ・セットアップ手順の
フロー・チャートである。
【図23】誘導電流信号の減衰率を測定する、テスト方
法4の信号分析技術を示す図である。
【図24】テスト方法4のテスタ・セットアップ手順の
一部のフロー・チャートである。
【図25】キャパシタンス・データを使用して追加短絡
ノードを発見する手順のフロー・チャートである。
【図26】キャパシタンス・データを使用し、短絡して
いるノードをペアリングする手順のフロー・チャートで
ある。
【符号の説明】
14 集束レンズ・システム 16 偏向コイル 18 偏向発生装置 30 移送テーブル 31 浮動導体 32 標本テーブル 38 システム制御装置 40 標本処理制御装置 42 上部フラッド・ガン 43 導電平面 45 誘導電流検出器 46 プロセッサ 48 金属グリッド 49 第2のグリッド 50 可変電源 59 導電構造 61 高誘電率絶縁材料 65 電流増幅器 66 接点 68 導体 138 一次電子ビーム

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】関連する導電構造をもつ電気デバイスの電
    気的特性を測定する方法において、 a)低エネルギー電子ビームを使用し、前記デバイスの
    表面上のすべての導体を充電するステップと、 b)個々の導体に集束低エネルギー電子ビームを順次当
    てるステップと、 c)個々の導体に前記集束電子ビームを当てたときの誘
    導電流信号を測定するステップと、 d)前記個々の導体から得た誘導電流測定結果を分析す
    るステップと、 e)分析に基づき、前記デバイスの電気的特性を判断す
    るステップとを含んでいることを特徴とする前記の方
    法。
  2. 【請求項2】関連する導電構造をもつデバイスの電気的
    特性を測定する方法において、 a)前記デバイスの近くに静電界を印加するステップ
    と、 b)低エネルギー電子ビームを使用し、前記デバイス上
    のすべてのノード上の表面メタライゼーションに前記静
    電界を印加する間に前記表面メタライゼーションを充電
    するステップと、 c)前記ビームをオフにして、前記静電界を異なる値に
    変更するステップと、 d)前記デバイス上のテストする要素に集束低エネルギ
    ー電子ビームを当てるステップと、 e)前記導電構造との容量結合を介して前記導電構造上
    の誘導電流を測定するステップと、 f)個々の導体から得た誘導電流信号を分析するステッ
    プとを含んでいることを特徴とする前記の方法。
  3. 【請求項3】前記誘導電流測定結果の分析が、前記誘導
    電流信号の特徴と所定の標準との比較によって行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】電気デバイスの電気的特性を測定する方法
    において、 a)電子ビームを使用し、前記デバイスの表面上のすべ
    ての導体を充電するステップと、 b)前記デバイス上の静電界を変更するステップと、 c)前記デバイス上の個々の導体に電子ビームを当てる
    ステップと、 d)前記電子ビームによって生成される信号の動的挙動
    を分析するステップと、 e)前記信号と標準を比較し、所定の容量特性をもつ導
    体を識別するステップとを含んでいることを特徴とする
    前記の方法。
  5. 【請求項5】デバイスの電気的特性を測定する方法にお
    いて、 a)前記デバイスの上方のグリッドにバイアス電位を印
    加するステップと、 b)低エネルギー電子ビームを使用し、前記グリッド上
    に前記バイアス電位がある間に前記デバイス上のすべて
    のノード上の表面メタライゼーションを充電するステッ
    プと、 c)前記ビームをオフにして、下部グリッドを異なる電
    位に変更するステップと、 d)集束低エネルギー電子ビームを、前記デバイス上の
    テストするノードに第1の間隔の間当てるステップと、 e)前記デバイスの導電構造との容量結合を介して前記
    導電構造上の誘導電流を測定するステップと、 f)前記集束電子ビームを、前記デバイス上のテストす
    る前記ノードに、前記第1の間隔よりも長い第2の間隔
    の間当てるステップと、 g)前記集束電子ビームを、前記デバイス上のテストす
    る同じ網の異なるノードに、所定の間隔の間当てるステ
    ップと、 h)前記ノードのそれぞれからの誘導電流信号を測定
    し、電気的連続性が存在しているか否かを判断するステ
    ップとを含んでいることを特徴とする前記の方法。
  6. 【請求項6】電気デバイスをテストする方法において、 a)前記デバイスの上方のグリッドにバイアス電位を印
    加するステップと、 b)電子ビームを使用し、前記グリッドに前記バイアス
    電位がある間に前記デバイス上のすべてのノード上の表
    面メタライゼーションを充電するステップと、 c)前記ビームをオフにして、前記グリッドを異なる電
    位に変更するステップと、 d)前記電子ビームを、前記デバイス上のテストするノ
    ードに当てるステップと、 e)前記デバイスの導電構造との容量結合を介して前記
    導電構造上の誘導電流を測定するステップと、 f)前記導電構造の個々の部分から得た誘導電流測定結
    果を分析するステップと、 g)その分析に基づき、前記デバイスの電気的特性を判
    断するステップとを含んでいることを特徴とする前記の
    方法。
  7. 【請求項7】電気デバイスをテストする方法において、 a)前記デバイスの上方の下部グリッドに相対的に負の
    バイアス電位を印加し、第2の上部グリッドに相対的に
    低い電位を印加するステップと、 b)電子ビームを使用し、前記グリッドに前記相対的に
    負のバイアス電位がある間に前記デバイス上のすべての
    ノード上の表面メタライゼーションを一様に充電するス
    テップと、 c)前記ビームをオフにして、前記上部グリッドをさら
    に高い電位に上げるステップと、 d)前記電子ビームを、前記デバイス上のテストするノ
    ードに当てるステップと、 e)前記デバイスの前記メタライゼーションとの容量結
    合を介して前記表面メタライゼーション上の誘導電流を
    測定するステップと、 f)前記メタライゼーションのそれぞれの部分から得た
    誘導電流測定結果を分析するステップと、 g)その分析に基づき前記デバイスの電気的特性を判断
    するステップとを含んでいることを特徴とする前記の方
    法。
  8. 【請求項8】前記測定が、前記デバイスの外部の導電構
    造の誘導電流について行われることを特徴とする請求項
    1、2、4、5、6または7に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記誘導電流の測定が、前記デバイスの内
    部メタライゼーションについて行われることを特徴とす
    る請求項1、2、4、5、6または7に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記誘導電流の測定が、電流増幅器によ
    って行われることを特徴とする請求項1、2、4、5、
    6または7に記載の方法。
  11. 【請求項11】測定結果を分析し、特定のノードの電気
    的特性を判断することを特徴とする請求項1、2、4、
    5、6または7に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記測定結果を積分し、前記デバイス上
    の特定のノードの電気的特性を判断することを特徴とす
    る請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記測定結果を、前記デバイス上のテス
    トすべき特定のノードの電気的特性を判断するための関
    数によって調整することを特徴とする請求項11に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】前記測定結果を調整するための関数が指
    数関数であることを特徴とする請求項13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】関連する導電構造をもつ電気デバイスの
    電気的特性を測定するシステムにおいて、 a)低エネルギー電子ビームを使用し、前記デバイスの
    表面上のすべての導体を充電する手段と、 b)個々の導体に集束低エネルギー電子ビームを順次当
    てる手段と、 c)個々の導体に前記集束電子ビームを当てたときの誘
    導電流信号を測定する手段と、 d)前記個々の導体から得た誘導電流測定結果を分析す
    る手段と、 e)分析に基づき、前記デバイスの電気的特性を判断す
    る手段とを含むことを特徴とする前記のシステム。
  16. 【請求項16】関連する導電構造をもつデバイスの電気
    的特性を測定するシステムにおいて、 a)前記デバイスの近くに静電界を印加する手段と、 b)低エネルギー電子ビームを使用し、前記デバイス上
    のすべてのノード上の表面メタライゼーションに前記静
    電界を印加する間に前記表面メタライゼーションを充電
    する手段と、 c)前記ビームをオフにして、前記静電界を異なる値に
    変更する手段と、 d)前記デバイス上のテストする要素に集束低エネルギ
    ー電子ビームを当てる手段と、 e)前記導電構造との容量結合を介して前記導電構造上
    の誘導電流を測定する手段と、 f)前記個々の導体から得た誘導電流測定結果を分析す
    る手段とを備えることを特徴とする前記のシステム。
  17. 【請求項17】前記誘導電流測定結果の分析が、前記誘
    導電流信号と所定の標準との比較によって行われること
    を特徴とする請求項15または16に記載のシステム。
  18. 【請求項18】電気デバイスの電気的特性を測定するシ
    ステムにおいて、 a)電子ビームを使用し、前記デバイスの表面上のすべ
    ての導体を充電する手段と、 b)前記デバイス上の静電界を変更する手段と、 c)前記デバイス上の個々の導体に電子ビームを当てる
    手段と、 d)前記電子ビームによって生成される信号の動的挙動
    を分析する手段と、 e)前記信号と標準とを比較し、所定の容量特性をもつ
    導体を識別する手段とを備えることを特徴とする前記の
    システム。
  19. 【請求項19】デバイスの電気的特性を測定するシステ
    ムにおいて、 a)前記デバイスの上方のグリッドにバイアス電位を印
    加する手段と、 b)低エネルギー電子ビームを使用し、前記グリッドに
    前記バイアス電位がある間に前記デバイス上のすべての
    ノード上の表面メタライゼーションを充電する手段と、 c)前記ビームをオフにして、前記下部グリッドを異な
    る電位に変更する手段と、 d)集束低エネルギー電子ビームを、前記デバイス上の
    テストするノードに第1の間隔の間当てる手段と、 e)前記デバイスの導電構造との容量結合を介して前記
    導電構造上の誘導電流を測定する手段と、 f)前記集束電子ビームを、前記デバイス上のテストす
    る前記ノードに、前記第1の間隔よりも長い第2の間隔
    の間当てる手段と、 g)前記集束電子ビームを、前記デバイス上のテストす
    る同じ網の異なるノードに、所定の間隔の間当てる手段
    と、 h)前記ノードのそれぞれからの誘導電流信号を測定
    し、電気的連続性が存在しているか否かを判断する手段
    とを備えることを特徴とする前記のシステム。
  20. 【請求項20】電気デバイスをテストするシステムにお
    いて、 a)前記デバイスの上方のグリッドにバイアス電位を印
    加する手段と、 b)電子ビームを使用し、前記グリッドに前記バイアス
    電位がある間に前記デバイス上のすべてのノード上の表
    面メタライゼーションを充電する手段と、 c)前記ビームをオフにして、前記グリッドを異なる電
    位に変更する手段と、 d)前記電子ビームを、前記デバイス上のテストするノ
    ードに当てる手段と、 e)前記デバイスの導電構造との容量結合を介して前記
    導電構造上の誘導電流を測定する手段と、 f)前記導電構造の個々の部分から得た誘導電流測定結
    果を分析する手段と、 g)その分析に基づき、前記デバイスの電気的特性を判
    断する手段とを備えることを特徴とする前記のシステ
    ム。
  21. 【請求項21】電気デバイスをテストするシステムにお
    いて、 a)前記デバイスの上方の下部グリッドに相対的に負の
    バイアス電位を印加し、第2の上部グリッドに相対的に
    低い電位を印加する手段と、 b)電子ビームを使用し、前記グリッドに前記相対的に
    負のバイアス電位がある間に前記デバイス上のすべての
    ノード上の表面メタライゼーションを一様に充電する手
    段と、 c)前記ビームをオフにして、前記下部グリッドをさら
    に高い電位に上げる手段と、 d)前記電子ビームを、前記デバイス上のテストするノ
    ードに当てる手段と、 e)前記デバイスの前記メタライゼーションとの容量結
    合を介して前記表面メタライゼーション上の誘導電流を
    測定する手段と、 f)前記メタライゼーションのそれぞれの部分から得た
    誘導電流測定結果を分析する手段と、 g)その分析に基づき前記デバイスの電気的特性を判断
    する手段とを備えることを特徴とする前記のシステム。
  22. 【請求項22】前記測定が、前記デバイスの外部の導電
    構造の誘導電流について行われることを特徴とする請求
    項15、16、18、19、20または21に記載のシ
    ステム。
  23. 【請求項23】前記誘導電流の測定が、前記デバイスの
    内部メタライゼーションについて行われることを特徴と
    する請求項15、16、18、19、20または21に
    記載のシステム。
  24. 【請求項24】前記誘導電流の測定が、電流増幅器によ
    って行われることを特徴とする請求項15、16、1
    8、19、20または21に記載のシステム。
  25. 【請求項25】測定結果を分析し、特定のノードの電気
    的特性を判断することを特徴とする請求項15、16、
    18、19、20または21に記載のシステム。
  26. 【請求項26】前記測定結果を積分し、前記デバイス上
    の特定のノードの電気的特性を判断することを特徴とす
    る請求項25に記載のシステム。
  27. 【請求項27】前記測定結果を、前記デバイス上のテス
    トすべき特定のノードの電気的特性を判断するための関
    数によって調整することを特徴とする請求項25に記載
    のシステム。
  28. 【請求項28】前記測定結果を調整するための関数が指
    数関数であることを特徴とする請求項27に記載のシス
    テム。
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