JP2002083849A - 半導体デバイス検査装置 - Google Patents

半導体デバイス検査装置

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JP2002083849A JP2000311196A JP2000311196A JP2002083849A JP 2002083849 A JP2002083849 A JP 2002083849A JP 2000311196 A JP2000311196 A JP 2000311196A JP 2000311196 A JP2000311196 A JP 2000311196A JP 2002083849 A JP2002083849 A JP 2002083849A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビームの照射により生じる基板電流を検
出する技術をさらに改善し、コンタクトホールの詳細な
形状や半導体デバイスの内部状態を非破壊で検査する。 【解決手段】 平行電子ビーム2を試料5に照射して試
料5に流れる電流を電流計9により測定する。電子ビー
ム3の加速電圧を変えて測定を繰り返し、データ処理装
置10において、加速電圧の違いによる試料5への電子
ビーム2の透過率の違いから、試料5の深さ方向の構造
に関する情報を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子ビームを用いた
半導体デバイスの検査に関し、特に、電子ビームの照射
に伴って被検査試料に生じる電流を測定することによる
半導体デバイスの検査に関する。
【0002】
【従来の技術】メモリー等の半導体装置には一般に、下
部の能動素子と上部の配線層との間を結ぶコンタクトホ
ールあるいはバイアホールが形成されている。コンタク
トホールは、酸化膜などの絶縁膜を反応性イオンエッチ
ングによって掘り、表面から下地基板まで届く貫通穴と
したものである。エッチングの条件を最適化するために
は、コンタクトホールの外観形状やコンタクトホール内
部の形状あるいはコンタクトホール底の状態を検出する
事が必要とされている。
【0003】コンタクトホール径はミクロンオーダー以
下の大きさなので、可視光はコンタクトホール底まで入
射する事が出来ず、光学的手法でその良否を検出する事
は困難である。このため、検査装置として主に、微細構
造の解析に向いた走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning
Electron Microscope)が利用されている。SEMで
は、数十KeVに加速され、かつ数nmに絞られた電子
ビームをコンタクトホール領域に当て、当てられた領域
に生じる二次電子を二次電子検出装置によって検出し、
画像を形成する。電子ビームを照射された試料は構成原
子に応じた量の二次電子を発生するが、一般にSEMで
は二次電子検出器が特定の方向に配置されており、全て
の二次電子を検出するわけではない。このため、試料に
凹凸があると、同じ材料でも、二次電子が検出される場
合とそうで無い場合が生じ、コントラストが生じる。こ
のことが、同一物質からなる検査対象がコントラストを
生じる理由であり、かつ、SEMの特徴となっている。
【0004】一方、コンタクトホールあるいはスルーホ
ールでは、電気的コンタクトがコンタクトホール底で取
られることから、コンタクトホール開口部の形状はもと
より、コンタクトホール底の形状およびその表面状態が
大変重要である。近年の高密度化、多層化によって、ア
スペクト比率が10を超えるようなコンタクトホールを
形成するエッチングでは、プロセス条件によっては、同
一開口部直径を持つ場合でも、内部の直径が異なる場合
がある。このようなコンタクトホール内部寸法のバラツ
キはデバイスの特性に大きな影響を与えるため、コンタ
クトホール全体が同じ寸法になるようにプロセス担当者
はプロセスを制御する必要がある。また、これらバラツ
キは実際の製品で起ることがあってはいけないので、製
品を検査対象とすることが必要で、この両者を非破壊で
検出できる技術が大変重要である。
【0005】図4および図5はSEMを用いた例を示
し、それぞれ、(a)が検査方法、(b)が検査結果の
例を示す。図4は円柱状のコンタクトホールの検査例、
図5はテーパー状のコンタクトホールの検査例である。
SEMによる検査では、電子ビーム31を走査しながら
被検査試料に照射し、被検査試料から生じた二次電子3
2を二次電子検出器33により検出する。
【0006】被検査試料の構造が、図4(a)に示すよ
うに、酸化膜等の絶縁膜41が下地基板42上に設けら
れ、この絶縁膜41に開口部から垂直にエッチングが行
われて、開口部とほぼ同一の直径で円柱状のコンタクト
ホール43が形成されているものとする。この場合、二
次電子はエネルギーが小さいので周囲が広く開いていな
いと検出器に届き難く、二次電子量の測定値は図4
(b)に示すようになる。すなわち、得られる二次電子
像は、コンタクトホール46の開口部に対応して急激に
暗くなる。これにより、そこにコンタクトホールが在る
ことがわかる。
【0007】一方、図5(a)に示すように、コンタク
クトホール44の形状が、穴の奥に行くほど直径が小さ
くなって開口径とは異なった直径となるテーパー状であ
るとする。この場合には、検出器の位置によってテーパ
ー部からの二次電子が観測されることはあるものの、コ
ンタクトホール44は実際にはアスペクト比が高く、ホ
ール内壁からの二次電子は、図5(c)に示すように、
ほとんど観測できないのが実情である。したがって、コ
ンタクトホール44の形状やその底の情報が二次電子像
に反映されるわけではない。
【0008】図5(a)に示したようなテーパー状コン
タクトホールは、開口部は良好であっても、底に行くに
連れて先が細くなり、設計目標とは異なった穴径となっ
てコンタクト抵抗が増大し不良となってしまうことがあ
る。しかし、SEMによる検査では、コンタクトホール
の形状が円柱状であってもテーパー状であっても、得ら
れる検出像は開口部のところで急速に像が暗くなり、底
の情報は反映されずに同じような像となってしまう。こ
のため、通常のSEMでは両者を区別することができな
いのが実情である。
【0009】コンタクトホール内あるいはその底を検査
する方法としては、試料のコンタクトホールの中心部分
を縦に切断して断面を観察する方法が採用されている。
この方法は、コンタクトホール中心で正確に真っ二つに
割る等高等な技術が必要で、現在のコンタクトホール径
が数千Åのオーダーであることを考慮すると、コンタク
トホール中心部を良品判定に必要な1割の精度で割るこ
とは事実上不可能である。また、破壊観察であり、製品
が直接見られない上に、大変な手間と時間を必要とす
る。
【0010】このような課題を解決する手段として特開
平10-281746号公報には、コンタクトホールを通過して
基板に達した電子ビームにより生じる電流を検出し、コ
ンタクトホールの底部の位置や寸法を検出することが開
示されている。特開平4-62857号公報には、電子ビームで
はなくイオンビームを照射して二次電子像を観測するこ
とが開示され、イオンビームの照射に伴って発生する基
板電流を測定することが記載されている。
【0011】また、類似技術として、特開平11-026343
号公報には、マスク位置合わせズレ測定用パターンを形
成し、電子ビームを照射したときに生じる基板電流によ
りマスク位置合わせズレ量を求めることが開示されてい
る。特開2000-174077号公報には、複数のコンタクトホ
ールを含む領域に電子ビームを照射し、それらのホール
を貫通した電流値により、その領域内における正常なコ
ンタクトホールの割合を検査することが開示されてい
る。
【0012】さらに、基板電流を測定することで膜厚を
知ることも可能であり、特開昭62-19707号公報には、パ
ルス状の電子ビームを照射したときの基板電流の時間軸
上の波形と電子ビームの加速電圧および膜厚との関係を
あらかじめ求めておき、ある加速電圧の電子ビームを用
いて測定された電流波形から膜厚を求めることが開示さ
れている。特開2000-124276号公報には、被検査試料に
電子ビームを照射して裏面に貫通した電流、すなわち、
電流の時間的な変化ではなく電流値そのもの、を測定す
ることが開示されている。特開2000-180143号公報に
は、薄膜を貫通して基板に到達した電流を測定し、それ
を標準試料の値と比較することで膜厚を求めることが開
示され、特開2000-164715号公報には、それに適した標
準試料が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子ビーム
の照射により生じる基板電流を検出する技術をさらに改
善し、コンタクトホールの詳細な形状や半導体デバイス
の内部状態を非破壊で検査することのできる半導体デバ
イス検査装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決るための手段】本発明の半導体デバイス検
査装置は、被検査試料の半導体デバイスに電子ビームを
走査させながら照射する電子ビーム照射手段と、電子ビ
ームの照射に伴って被検査試料に生じる電流を測定する
電流測定手段と、この電流測定手段の測定結果をデータ
処理するデータ処理手段とを備えた半導体デバイス検査
装置において、前記電子ビーム照射手段は、電子ビーム
を平行化するコリメート手段と、電子ビームの加速電圧
を変更する手段とを含み、前記データ処理手段は、異な
る加速電圧で電子ビームを走査したときの被検査試料に
対する電子ビームの透過率の違いから、被検査試料の深
さ方向の構造に関する情報を求める手段を含むことを特
徴とする。
【0015】本発明において平行電子ビームを用いる理
由は、収束電子ビームでは測定場所の高さに電子ビーム
を収束させる必要があり、被検査試料の深さ方向の情報
を得るためには好ましくないからである。平行電子ビー
ムを用いれば、焦点深度が無限となり、焦点調節をしな
くてもよい。
【0016】上述した特開平10-281746号公報に開示の
技術は、コンタクトホールが貫通しているかどうかの検
査を行うことはできるものの、コンタクトホールの形状
などの詳細な情報は得られない。イオンビームを用いる
特開平4-62857号公報に記載の技術も同様である。特開2
000-124276には電子ビームの電流量あるいは加速電圧を
変化させることが記載されているが、これはノイズを減
らすためのものであり、被検査試料の深さ方向の構まで
を調べるためのものではない。特開2000-174077号公報
に平行ビームを用いることが記載されているが、この平
行ビームは複数のコンタクトホールを含む領域に照射す
るためのものであり、個々のコンタクトホールやその他
の被検査試料の深さ方向の構造を調べるものではない。
【0017】前記電子ビーム照射手段は電子銃を含み、
前記コリメート手段は、前記電子銃から放出された電子
ビームを平行にするコンデンサレンズと、被検査半導体
デバイスに当る電子ビームのスポットサイズを制限する
ために、前記コンデンサレンズと被検査試料との間に、
電子ビームが開口部に当るように直角に挿入されたアパ
ーチャーとを含み、電子ビームを走査するために電子ビ
ームに対して被検査試料を移動させる手段を備えること
が望ましい。
【0018】また、前記電子ビーム照射手段は電子銃を
含み、前記コリメート手段は、前記電子銃から放出され
た電子ビームを平行にする第一のコンデンサレンズと、
アフォーカル系をなすように配置された第二のコンデン
サレンズと、対物レンズと、前記第一のコンデンサレン
ズと前記第二のコンデンサレンズとの間に挿入され電子
ビームのスポットサイズを制限するアパチャーとを含
み、電子ビームを走査するために電子ビームに対して被
検査試料を移動させる手段を備えることもできる。
【0019】前記電子ビーム照射手段は、測定領域面積
よりも小さなスポットサイズの電子ビームを、測定領域
の中心を通る線分に沿って被検査試料に垂直に照射する
手段を含み、前記データ処理手段は、前記線分に沿って
測定された電流の立ち上がりと立ち下がりの間隔から測
定領域の底部距離を求める手段を含むことができる。
【0020】前記データ処理手段は、測定領域の面積が
予め既知である標準試料に対して一定条件の電子ビーム
を照射した際に流れる電流値で、一定条件の電子ビーム
を未知の測定領域に対して照射した際に流れる電流値を
割り算し、 得られた値から前記未知の測定領域面積を
求める面積算出手段を含むことができる。この場合、前
記データ処理手段は、前記面積算出手段により得られた
面積を円周率で割り算し、 得られた値の平方根を前記
未知の測定領域の端から端までの距離とする距離算出手
段を含むこともできる。
【0021】前記電子ビーム照射手段は電子ビームのス
ポットサイズを測定領域を全て同時に含むような大きさ
に設定する手段を含み、前記データ処理手段は、測定領
域の面積が既知である標準試料に上記大きさのスポット
サイズで電子ビームを照射した際に発生する電流値と未
知試料の測定領域に上記大きさのスポットサイズで電子
ビームを照射した際に生じる電流値との大きさの割合を
算出する手段と、その割合から未知試料測定領域の面積
を算出する手段とを含むことができる。
【0022】前記データ処理手段は、スポットサイズが
既知の電子ビームを標準試料に照射したときに生じる電
流値を、標準試料単位面積当たりの電流量とする手段を
含むことができる。
【0023】前記データ処理手段はさらに、電子ビーム
が照射される測定対象ウェハーの位置座標に対応して測
定された電流値と、良品のウェハーであればその位置座
標で測定されるであろう電流値とを比較し、その比較結
果に基づいて次に行うプロセスの種類を設定する手段を
含むことができる。
【0024】本発明は、SEMと組み合わせて利用する
ことができる。すなわち、被検査処理の表面から放出さ
れる二次電子を検出する二次電子検出器を備え、前記デ
ータ処理手段は、この二次電子検出器により測定された
二次電子量を前記電流測定手段の測定結果に対応させて
処理する手段を含むことができる。具体的には、前記電
子ビーム照射手段により、測定領域面積よりも小さなス
ポットサイズの電子ビームを、測定領域の中心を通る線
分に沿って被検査試料に垂直に照射し、前記対応させて
処理する手段により、前記電流測定手段により前記線分
に沿って測定された電流の立ち上がりと立ち下がりの間
隔から測定領域の底部距離を求め、前記二次電子検出器
により検出された二次電子量の立ち上がりと立ち下がり
の間隔から測定領域の上部距離を求めることができる。
前記対応させて処理する手段はまた、測定された測定領
域の底部距離、上部距離および膜厚み情報から、底部距
離、上部距離および膜厚をそれぞれ底部直径、上部直径
および高さとする円柱あるいは円錐をディスプレイ上に
3次元表示する手段を含むことができる。
【0025】被検査試料が載置される試料ステージを傾
斜させる手段を備え、前記データ処理手段は、この傾斜
させる手段により生じる電子ビームに対する被検査試料
の傾斜角度を取り込んで処理する手段を含むことができ
る。
【0026】前記データ処理手段は、被検査試料のごみ
の無い場所で得られる電子ビーム照射位置に対応した電
流値を記憶する手段と、この記憶する手段の記憶してい
る電流値と未知試料の同一パターン部における電子ビー
ム照射位置に対応した電流値とを比較する手段と、この
比較により得られる電流値の立ち上がりおよび立ち下が
りの位置の差からごみの有無および大きさを決定する手
段とを含むこともできる。
【0027】前記電子ビーム照射手段は、電子ビームの
断面形状を、測定領域の全体を一度に照射でき、かつそ
の少なくとも一端が直線状となるように設定する手段を
含み、前記データ処理手段は、電流値の立ち上がりから
最大値までの間隔から測定領域の距離を求める手段を含
むことができる。
【0028】前記電子ビーム照射手段は、電子ビームの
断面形状を、測定領域の全体を一度に照射でき、かつそ
の少なくとも一端が直線状となるように設定する手段を
含み、前記データ処理手段は、電流値の距離に対する微
分曲線を計算する手段と、その微分曲線の立ち上がりか
ら頂点を示す位置までの間隔から測定領域の半径を求め
る手段とを含むこともできる。
【0029】前記データ処理手段は、測定された電流値
を測定位置に対応したマップ上に表示する手段を含むこ
ともできる。
【0030】前記データ処理手段は、ウェハー上の二つ
の領域をそれぞれ被検査試料とし、第一の領域で得られ
た測定値を基準値として第二の領域で得られた測定値と
比較する比較手段と、比較結果があらかじめ定められた
一定以上の差がある場合にその位置座標を抽出する手段
とを含むことができる。
【0031】この場合、前記電子ビーム照射手段は、被
検査試料の配線幅とほぼ同じ長さの線状電子ビームを線
の長手方向に対して直角方向に走査し、1ラインの走査
が終了した後は走査位置を配線幅の長さだけ走査方向と
は垂直の方向に移動する手段を含み、前記比較手段は、
前記二つの領域でそれぞれ電子ビームの照射位置に対す
る電流値の変化として測定された電流波形を比較する手
段を含むことができる。
【0032】前記電子ビーム照射手段は、被検査試料の
配線の最小配線幅よりも小さなサイズの電子ビームを第
一の方向に走査し、1ラインの走査が終了するたびに走
査位置を配線幅の長さだけ走査方向とは垂直の方向に移
動する手段を含み、前記比較手段は、前記二つの領域で
それぞれ電子ビームの照射位置に対する電流値の変化と
して測定された電流波形から、同じパターン位置に対応
する立ち上がりと立ち下がりの中心に位置する瞬時電流
量を抽出して比較する手段を含むこともできる。
【0033】前記電子ビーム照射手段は、被検査試料の
複数の配線に同時に照射可能な線状電子ビームをその線
の長手方向とは直角方向に走査し、1ラインの走査が終
了するたびに、走査位置を照射している電子ビームの幅
だけ走査方向に垂直の方向に移動する手段を含み、前記
比較手段は、前記二つの領域でそれぞれ電子ビームの照
射位置に対する電流値の変化として測定された電流波形
を比較する手段を含むこともできる。この場合、前記電
流波形を比較する手段は、電流波形を積分してその積分
値を比較する手段を含むことができる。
【0034】前記比較手段は、電子ビームの照射位置に
対する電流値の変化として測定された電流波形のひとつ
のパルスの立ち上がりから立ち下がりまでに流れた電流
を積分する手段と、得られた積分値をそのパルスの立ち
上がりから立ち下がりまでの幅で割る割算手段と、この
割算手段により得られる単位長さ当たりの電流値を前記
二つの領域について比較する手段とを含むこともでき
る。
【0035】前記比較手段は、電子ビームの照射位置に
対する電流値の変化として測定された電流波形のパルス
の立ち上がりおよび立ち下がりの位置を比較する手段を
含んでもよく、その中心位置を比較する手段を含んでも
よい。
【0036】前記電子ビーム照射手段は、被検査試料を
電子ビームに対して移動させる主走査手段と、この主走
査手段による主走査に重畳して、主走査の方向と異なる
方向に電子ビームを繰り返し偏向させる副走査手段とを
含むことができる。
【0037】前記電子ビーム照射手段は、被検査試料の
個々の配線に電子ビームを照射する第一のモードと、前
記被検査試料の複数の配線に同時に照射する第二のモー
ドとを切り換え可能であり、前記データ処理手段は、前
記第一のモードにおいて電子ビームの照射位置に対する
電流値の変化として測定された電流波形を一定の位置区
間毎に空間周波数分析して、同一の空間周波数をもつ区
間が一定期間続く場所を検出する手段と、検出された場
所には複数の配線がアレイ状に配置されているものとし
て、前記電子ビーム照射手段のモードを前記第二のモー
ドに設定して一括して不良割合を求める手段を含むこと
もできる。
【0038】前記深さ方向の構造に関する情報を求める
手段は、絶縁膜に設けられたホールについて、加速電圧
を高めるにつれて電子ビームがそのホールの周囲の絶縁
膜を透過することによって測定される電流値から、その
ホールの三次元形状を求める手段を含むことが望まし
い。
【0039】ホールの三次元形状を求めるためには絶縁
膜の厚さを知る必要がある。そのためには、特開昭62-1
9707号公報、特開2000-124276号公報、あるいは特開200
0-180143号公報に記載の技術を用いることもできる。
【0040】被検査試料が載置される試料ステージを傾
斜させる手段を備え、前記三次元形状を求める手段は、
電子ビームと被検査試料に対する電子ビームの入射角度
を変化させたときの測定値から、ホール形状が上広がり
なのか下拡がりなのかを区別する手段を含むことが望ま
しい。
【0041】前記深さ方向の構造に関する情報を求める
手段は、電子ビームが絶縁層を透過することにより得ら
れた測定値から、その絶縁層内の回路パターンのずれを
検出する手段を含むこともできる。
【0042】特開平11-026343号公報にはマスク位置合
わせのずれを測定することが開示されているが、測定対
象となるのは、マスクの位置があっているときに貫通孔
が生じるような測定用パターンを利用するものであり、
絶縁層を透過する電子ビームを利用するものではない。
【0043】前記回路パターンのずれを検出する手段
は、加速電圧を変えて電子ビームの到達深さを変化させ
たときの測定値から、各層の回路パターンのずれを評価
する手段を含むことがよい。絶縁層内で回路パターンが
重なる場所を求めるため、その回路パターンに関する情
報をCADデータから取り込む手段を備えることが望ま
しい。
【0044】以上の構成において、電流波形の取得は電
子ビーム走査によって行われ、その照射周波数あるいは
走査周波数によって、観測される電流には試料のもつ容
量を介して流れる電流が含まれることになる。そのた
め、本来は直流的には電流が流れないはずの試料が、あ
たかも電流が流れているように測定されてしまうことが
ある。これを避けるため、前記データ処理手段は、電子
ビームの照射周波数あるいは走査周波数により生じる被
検査試料のもつ容量を介して流れる電流成分を補正する
手段を含むことが望ましい。具体的には、前記電子ビー
ム照射手段がパルス状の電子ビームを繰り返し発生する
構成である場合、この電子ビームの繰り返し周期を変更
する手段を備え、前記補正する手段は、異なる繰り返し
周期で電子ビームを照射したときにそれぞれ前記電流測
定手段により測定される電流値から、電子ビームが連続
的に照射される場合の値を外挿して直流成分を求める手
段を含むことが望ましい。前記電子ビーム照射手段によ
る電子ビームの走査速度を切り替える手段を備え、前記
補正する手段は、異なる走査速度で電子ビームを走査し
たときにそれぞれ前記電流測定手段により測定される電
流値から、走査速度を零に外挿したときの値を求める手
段を含むこともできる。
【0045】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。なお、図において、同
等の要素に対しては同符号を付してその説明を省略す
る。
【0046】(平行電子ビームの発生)図1は本発明の
第一の実施形態を示すブロック構成図である。この装置
は、電子ビーム2を発生する電子銃1、電子ビームをコ
リメートするコンデンサレンズ3およびアパーチャー
4、被検査対象の試料5を移動させることにより電子ビ
ーム2の照射位置を走査する可動ステージ6、電子ビー
ム2の照射に伴って試料5に生じる電流を測定する電極
7および電流計9、可動ステージ6の移動距離を測定す
る移動距離測定装置8、電流計9の測定結果をデータ処
理するコンピュータ等のデータ処理装置10、および電
子ビームの加速電圧の変更や照射周期の変更その他の制
御を行うビーム制御部11を備える。
【0047】電子銃1から飛び出した電子ビーム2は、
コンデンサレンズ3により一旦平行電子ビームに変換さ
れ、非常に小さな穴が設けられたアパーチャー4に照射
される。アパーチャー4は金属等で出来ており、アパー
チャー4に照射された電子がアパチャー4に蓄積しない
ように、アースされている。アパーチャー4を通過した
電子ビーム2は、アパチャー4が規定しているのとほぼ
同じ大きさの非常に細いビームとなり、試料5に照射さ
れる。加熱によってアパーチャー径が変化するのを防止
するために、アパーチャーを冷却する構成とすることも
できる。
【0048】図3にアパーチャーの構成例を示し、
(a)はビームの断面形状を円形にするためのアパーチ
ャー、(b)は正方形にするためのアパーチャーであ
る。これらのアパーチャーは、ほぼ中心部に開口部21
を有し、その周辺が遮蔽部22となっている。遮蔽部2
2の材質としては、電子ビームが当てられた時にガスを
発生しにくい材料であるタングステンやモリブデン、シ
リコン、ポリシリコン、金、パラジウム、チタン等が用
いられる。アパチャー径は、コンタクトホール内部を走
査して距離を求める場合には数百Åから1000Å、ひ
とつのコンタクトホールを一度に電子ビーム照射する場
合には数ミクロンの大きさとする。アパチャーの形状は
正方形や円形ばかりでなく、長方形や楕円あるいはその
他の多角形を用いることができる。
【0049】電子ビームはアパチャーの開口部よりも断
面積が広いビームを用いても、開口部よりも断面積が狭
いビームを用いても、問題は生じない。電子ビームの断
面積がアパチャーの開孔部の面積よりも狭い場合は、ア
パチャー開口部を走査することで断面積が開口部よりも
広いビームで照射したときと同様の結果を得ることがで
きる。
【0050】試料5は電流収集用の電極7の上に載せら
れ、この電極7が可動ステージ6の上に載せられる。可
動ステージ6の近傍には、干渉計などの原理によりこの
可動ステージ6の移動距離をオングストロームオーダー
で精密に測定する移動距離測定装置8が設けられる。移
動距離測定装置8としては、光学式の装置が一般的であ
るが、電磁波、電気抵抗あるいは容量を用いた装置、量
子力学的効果を利用した装置など、距離に応じて変化す
る物理量を検出することを原理とする装置を用いること
もできる。
【0051】試料5と電極7とを直流的に接触が取れる
ように接触配置してもよいし、試料5に照射する電子ビ
ームが高周波数で変調されている場合には、容量結合に
より電流が測定できるので、電極7を試料5に隣接させ
るだけでもよい。一般的に半導体の製造工程において
は、基板裏面は素子分離のための局所酸化膜を形成する
ことが多いので、ウェハー裏面に絶縁膜が形成されてい
ることが多い。このようなウェハーを試料5とする場合
には、試料5とステージ6との接触を図るために、容量
結合ステージを用いることも効果的である。ウェハーの
側面を利用して接続することも可能である。
【0052】測定するコンタクトホールの寸法が微細で
あるので、試料5はステージ6上に平坦に載置されてい
ることが必要である。このためには試料5の外周を例え
ばリング状の治具で押さえ込むことも有効である。
【0053】電極で集められた電流は電流計9によって
測定される。測定結果はデジタル信号に変換されデータ
処理装置10へと出力される。雑音に対する耐性をあげ
るために、電流計9に差動アンプ構成をとることも有効
である。
【0054】データ処理装置10は、各種のデータ処理
を行い、特に、異なる加速電圧で電子ビームを走査した
ときの被検査試料に対する電子ビームの透過率の違いか
ら、被検査試料の深さ方向の構造に関する情報を求める
ことができる。
【0055】図2は本発明の第二の実施形態を示すブロ
ック構成図であり、特にミクロンオーダー以下の細い電
子ビームを利用する場合の構成を示す。この装置は、電
子ビームの発生系として第二コンデンサレンズ15と対
物レンズ16とでアフォーカル系を形成しており、入射
平行ビームの径をアパーチャー14で制限された幅より
も小さな平行ビームに変換する電子光学系となってい
る。
【0056】すなわち、電子銃1から放出された電子ビ
ーム12は、一旦、第一コンデンサレンズ13により平
行ビームに変換されたのち、アパーチャー14を通過し
細い平行ビームに変換される。次いで第二コンデンサレ
ンズ15によりビームは絞られ、対物レンズ16に入射
する。この電子ビーム発生装置では、試料5に照射され
る最終ビームの成形にアパーチャーを利用しないので、
直接微細加工では実現し難い100Åオーダーの非常に
細いビームを容易に実現できる。このような細いビーム
は、広い面積を走査することによって、太いビームを一
括照射した場合と同様な効果を得ることもできる。
【0057】図1または図2に示した装置は、二次電子
検出器を設けることで、図4(a)、図5(a)に示し
たようなSEMにも利用できる。
【0058】ここで、本発明の主な検査対象であるコン
タクトホールについて説明しておく。コンタクトホール
は、シリコン基板等の下地基板上に設けられた酸化膜あ
るいは誘電体表面から、下地基板まで貫通する穴であ
る。良好なコンタクトホールでは、下地基板表面あるい
は下地となる配線層表面が剥き出しの状態となってい
る。
【0059】コンタクトホールは、レジストによってホ
ール状に開口された酸化膜部分に、フッ素含有ガスをエ
ッチャントとする反応性イオンエッチングを適用するこ
とによって形成される。現在主に利用されているコンタ
クトホールは、コンタクトホール壁を構成する酸化膜厚
み数ミクロンに対して、穴径0.15ミクロンと、アス
ペクトレシオ10を超える大変細長い構造をしている。
反応性イオンエッチングは物理化学エッチングである。
エッチングの実質速度は、基板表面に対して垂直に高速
照射されるフッ素含有ガスのイオンが酸化膜をエッチン
グする速度とそのエッチング反応によって生じるフルオ
ロカーボン高分子膜の生成速度とから決定される。一般
に、高速にフッ素含有ガスのイオンが照射されるコンタ
クトホール内部は酸化膜がエッチングされる反応が進行
し、エッチング反応によって形成されるコンタクトホー
ル側壁には、フルオロカーボン高分子膜が堆積する。こ
の機構によって側壁がエッチングから守られるので、大
変深い縦穴が形成可能となる。一方、エッチングが進行
してコンタクトホールが下地の基板に到達すると基板に
は酸素が無いことからエッチング反応が酸化膜エッチン
グ反応から高分子膜生成主体の反応に変化し、自動的に
エッチングが下地基板の中に進行するのを防止する。
【0060】しかし、これらの反応バランスは微妙なた
め、製造装置の微妙な条件の変化によっては突然エッチ
ングが下地に到達する前に停止してしまったり、下地を
エッチングしてしまう事が起る。それらは、不良のコン
タクトホールあるいはスルーホールを作るので、それら
の不具合を検出する必要がある。
【0061】(コンタクトホールの底径の測定)このよ
うなコンタクトホールの底径を測定する技術について説
明する。
【0062】図6は測定方法を説明する図であり、
(a)は対象となるコンタクトホールの構造とその測定
系を示し、(b)は測定結果例を示す。測定対象のコン
タクトホール43は、下地基板42上に設けられた絶縁
膜41を貫通するように形成される。絶縁膜41として
は、酸化膜あるいは窒化膜等が用いられる。良好なコン
タクトホールでは、下地基板42の表面あるいは下地と
なる配線層表面が剥き出しの状態となっている。このよ
うなコンタクトホール43が設けられた試料に対して、
図1あるいは図2に示した装置によって得られた100
Å程度のビーム径の電子ビーム31を垂直に入射する。
電子ビーム31の加速電圧は0.5kVから数kV程
度、電流量は数nA程度とする。電子ビーム31がコンタ
クトホール43を通り抜けて下地基板43に達したと
き、下地基板43に電流が流れる。この電流を「補償電
流」という。図6(b)には、電子ビームをコンタクト
ホール43の中心線に沿って左右に走査したときに生じ
る補償電流を、電子ビームの照射位置に対応させて示
す。
【0063】電子ビームは有限なビーム断面積をもって
いるので、図6(b)に示すように、絶縁膜の端部をビ
ームが横切る瞬間から補償電流が立ち上がり、ビームが
完全にコンタクトホールの底部に達した際に補償電流値
が飽和する。ビームがコンタクトホールの底部から離れ
る際も同じで、電流は飽和電流から徐々に減ってビーム
が完全にコンタクトホール底部を離れた際に補償電流は
零となる。
【0064】コンタクトホールはほとんど円形であるた
め、コンタクトホールを特徴付ける距離は、コンタクト
ホール底を規定する円の直径あるいは半径である。これ
らを求めるためには、計測をコンタクトホールの中心線
を通るように行う必要がある。電子ビームを照射する位
置は、二次電子像あるいは設計情報であるCADデータ
から正確な位置を割り出し、ウェハーステージの位置制
御用モータ、あるいは電子ビームを偏向器にて制御する
ことによって、コンタクトホールの中心線を通過させ
る。
【0065】図6(b)の縦軸に示した補償電流は、コ
ンタクトホール底の酸化膜厚みに依存して変化する性質
を持っている。すなわち、コンタクトホール壁のように
厚い酸化膜領域では補償電流はほとんど零となり、一
方、下地であるシリコンあるいは配線が剥き出しになっ
ている領域では、大きな補償電流が観測される。したが
って、観測される補償電流は、中心線に沿って、コンタ
クトホール領域外では零、シリコン剥き出し領域ではあ
る値を有するグラフが得られる。補償電流が零でない領
域はコンタクトホール底が出ている領域に対応するの
で、その距離を測定することで、シリコンが剥き出しに
なっている実質的な幅が得られ、これをコンタクトホー
ル底の径とみなすことができる。
【0066】図7はテーパー形状のコンタクトホールに
対する測定を説明する図であり、(a)は対象となるコ
ンタクトホールの構造とその測定系、(b)は測定結果
例を示す。測定対象のコンタクトホール44は、コンタ
クトホール開口部よりコンタクトホール底が小さく、コ
ンタクトホール壁がテーパー状になっている。テーパー
とはいえその傾斜は急峻であり、電子ビームの照射位置
がコンタクトホール底から少し外れただけで、絶縁膜4
1の厚みは直ぐに1000Åを超える。このような厚い
領域では、補償電流はほとんど発生しない。コンタクト
ホール底が出ているところでは補償電流が生じ、それ以
外の場所ではほとんど補償電流は零なので、補償電流が
観察される距離がコンタクトホール底径に対応する。こ
のように、コンタクトホールがテーパー形状であって
も、コンタクトホール底の距離を測定することができ
る。
【0067】なお、電子ビームの径は有限であるので、
補償電流は立ち上がりと立ち下がりを有する。このよう
場合、補償電流の立ち上がりと立ち下がり、または電流
が完全に飽和した位置から電流が零に戻った位置等、種
々の位置情報からコンタクトホールの径を求めることが
できる。
【0068】また、電子ビームの加速電圧によっては、
絶縁膜を電子ビームが透過するようになり、順テーパの
傾斜角度がなだらかな場合には、電子ビームがコンタク
トホール底部に照射されない状態でも補償電流が流れだ
すことがある。これを利用し、加速電圧を変えて測定を
繰り返すことで、コンタクトホールの三次元構造を求め
ることができる。これについては後で詳細に説明する。
【0069】図8は、ひとつのコンタクトホール底全体
に均一な電子ビームを入射する条件下、コンタクトホー
ル底面積を変化させたときに観察される補償電流量変化
を示す。この図に示すように、補償電流はコンタクトホ
ール底面積に正比例することがわかる。
【0070】図9は、コンタクトホール底が円形である
とした場合に想定される直径(換算コンタクトホール底
径)に対応する補償電流量変化を示している。面積はコ
ンタクトホール底直径の二乗に比例するので、補償電流
は二乗に比例した曲線となる。
【0071】図10、図11はコンタクトホル開口部よ
り大きな断面形状を有する電子ビームを用いた測定を説
明する図であり、それぞれの図において、(a)は対象
となるコンタクトホールの構造とその測定系、(b)は
測定結果例を示す。この測定では、図1あるいは図2の
電子ビーム発生装置を用いて、電子ビームの太さをコン
タクトホールよりも十分に大きな値(例えば数ミクロン
角)とし、ひとつのコンタクトホール底全てに電子ビー
ムが照射されるように、測定対象に対して垂直に電子ビ
ームを一括照射する条件で補償電流を測定する。電子ビ
ーム源としては、電子ビーム強度分布がビーム径の中で
1%以内の十分平坦なものを利用することが望ましい。
【0072】電子ビーム51が一括にコンタクトホール
43または44の底に照射されると、下地基板42の剥
き出し部分で生じた補償電流は、全て足し合わされて電
流計9で計測される。二次電子放出効率は物質に固有な
値なので、電子ビーム照射条件が同じ場合、単位面積当
たりの下地がむき出しとなっている領域が示す補償電流
量は一定である。したがって、コンタクトホール43ま
たは44の底の全体に一括して電子ビーム51を当てた
場合には、図10(b)、図11(b)に示すように、
電子ビーム51を照射している間、コンタクトホール4
3または44の底面積に比例した補償電流が観測され
る。
【0073】(標準試料の利用)こうして得られた補償
電流値は、測定条件によって値が微妙に変化することが
ある。そこで、試料状態がはっきり分かっている場合に
得られる補償電流の標準値を用いて、コンタクトホール
面積に変換する。すなわち、コンタクトホール底面積が
既知の標準試料の単位面積当たり補償電流量を、ある決
められた電子ビーム照射条件で測定しておき、次に未知
試料に対して同様の電子ビーム照射を行って補償電流量
を求める。得られた電流値を標準試料の補償電流量で割
ると、標準コンタクトホール面積に対する割合が求ま
り、コンタクトホール底面積を求める事ができる。これ
は、標準試料単位面積当たりの補償電流量と、未知試料
単位面積当たりの補償電流量とが等しいとの仮定に基づ
いている。
【0074】図12はコンタクトホールの径より小さい
ビーム径を用いた同様の測定を説明する図であり、
(a)は対象となるコンタクトホールの構造とその測定
系、(b)は測定結果例を示す。ビーム径がコンタクト
ホールの径よりも小さい場合には、電子ビームが照射さ
れた位置だけで補償電流が得られる。そこで、検査対象
のホール領域全体を走査した結果流れる電流値を積分す
ることで、上記の補償電流の総和を求める場合と同様な
手法で、コンタクトホール径を求めることができる。電
流測定装置の時定数が大きい場合には、積分値と平均電
流値はおおよそ比例関係となるため、電流計の示す平均
電流値を用いてホールの径を推定する事が出来る。
【0075】順テーパの側壁の角度が浅い場合は、当然
ビームがコンタクトホール底部に照射されない状態で
も、絶縁膜の膜厚が薄くなるので補償電流が流れだして
しまう。上記の方法が単純に適用することができる条件
は、絶縁膜の厚さ、電子ビームの強度、テーパーの角度
等から決定することができる。
【0076】単位面積当たりの補償電流量は、底に露出
している材料、あるいは注入する電子ビーム加速電圧、
注入電流量によって変化するので、他の材料、あるいは
条件で測定する場合には、必要な予備実験を行って、補
償電流と面積の関係を求めて表あるいは関数に変換して
おく。
【0077】(コンタクトホール底径測定例)本発明者
らは、実際に試作した試料を用いて、コンタクトホール
底径の算出を検証した。その実験では、まず、図10
(a)に示したような円柱状コンタクトホールを標準試
料としてあらかじめ作製した。開口部径、底直径はそれ
ぞれ0.1ミクロンであり、ホールの底に露出した材料
はシリコン、コンタクトホールの壁となる絶縁膜はシリ
コン酸化膜である。電子ビーム加速電圧を1kVとして
電子ビームをコンタクトホールに注入すると、100pA
の補償電流が観測された。次に、開口径は同じでコンタ
クトホール底径が未知であるコンタクトホール、すなわ
ち図11(a)に示したようなコンタクトホールを、同
様の条件にて測定した。未知試料ではおおよそ50pAの
電流値が検出され、未知試料のコンタクトホール底面積
が標準状態の0.5であることがわかった。
【0078】一方、実際のコンタクトホール形状につい
ては、SEMの断面形状観察(破壊検査)により調べる
ことができる。その断面観察で得られる標準試料のコン
タクトホール直径と補償電流値とをあらかじめ対応させ
ておくことで、未知試料で検出された測定された補償電
流値から、コンタクトホール底面積を求めることができ
る。また、コンタクトホール底の形状がその直径に関わ
らず相似であると仮定すると、被測定コンタクトホール
の直径は面積の平方根から求められる。
【0079】上記の実験では、被測定コンタクトホール
の底の直径が、0.07ミクロンと求められた。
【0080】ビームの走査は測定するコンタクトホール
について1回のみでもよいが、測定の精度を向上させる
目的で、同一箇所を複数回走査することも可能である。
その場合には、ある検査領域を複数回走査した際に観測
される補償電流の平均値からコンタクトホール径を算出
することができる。
【0081】(底面積が未知の場合の単位面積当たりの
補償電流量の決定)コンタクトホール底面積既知の標準
試料を用意できないときに単位面積当たりの補償電流量
を決定する方法について、図12を参照して説明する。
この方法では、コンタクトホール開口よりも十分に細
く、かつスポットサイズが既知である電子ビーム52を
試料に垂直に入射する。図1あるいは図2の方法で作ら
れた電子ビームのスポットサイズはアパチャーに設けら
れた開口部の大きさで規制されているので、電子ビーム
の大きさを計算で求めることが可能である。さらに正確
さを増すためには、電子ビームの径をナイフエッジ法な
ど直接求めて電子ビーム径とする。この電子ビームを標
準コンタクトホールに注入すると、図12(b)に示し
たような補償電流が計測される。得られた補償電流を電
子ビームのスポットサイズで割ることにより、標準試料
の単位面積当たりの補償電流が求められる。
【0082】(量産工場での利用)図13は以上説明し
たコンタクトホール底径の測定を量産工場で利用する場
合のフローチャートおよび良否判定例を示す。
【0083】コンタクトホールの大きさは、コンタクト
ホールを通じて流れる電流量を決定するひとつの因子で
ある。高速のメモリあるいはロジックデバイスでは、非
常に高速のパルス信号が微妙なタイミングで動作してい
る。コンタクトホールの大きさのバラツキはコンタクト
抵抗を通じて回路の時定数に変化を与えるため、パルス
伝達時間が設計とは異なった値となり回路の動作不良を
引き起こす。したがって、ある範囲以上のコンタクトホ
ールサイズのバラツキが存在すると、たとえ導通が取れ
ていても、回路的には不良となる。このような不良発生
を防止するために、量産工場では、製造されるコンタク
トホールの底径ばらつきを厳密に管理する必要がある。
【0084】例えば、製造許容誤差が±0.01ミクロ
ン(±10%)で0.1ミクロンの直径のコンタクトホ
ール底を得る事を目標として製造する場合を考える。直
径の10%の許容誤差は、面積換算で±20%の誤差が
許容されることと等価である。この基準を用いて、図1
3のフローチャートに示したように、コンタクトホール
底の管理を行う。
【0085】先ず、ウェハーに存在する被測定対象のコ
ンタクトホールに、電子ビームを照射してそれぞれのコ
ンタクトホールの補償電流を測定する。その結果をメモ
リーあるいは磁気ディスクに記録する。メモリー、磁気
ディスク以外のものであっても結果を記録できるもので
あれば問題ない。次いで、良品コンタクトホールが示す
補償電流値と測定記録された補償電流値を比較する。次
にそれぞれのコンタクトホールが示した補償電流と基準
値を比較器を用いて比較する。基準値に対して大きさの
差が±20%以内であれば、計測されたコンタクトホー
ルは良品であると判断して記憶装置にそのコンタクトホ
ールが良品であることを示した情報を記憶させる。図1
3に、X座標「1」でY座標を「1」ないし「5」に走
査して得られたコンタクトホール径の値と良否判定結果
例を並記する。ウェハー全体での不良コンタクトホール
の個数がある基準値以下の場合には、次の工程に搬送す
るためのウェハーキャリアーに入れる。一方、基準値範
囲を超えた場合には、検査対象のウェハーは不良と判断
し、それ以降のプロセス処理を停止し、ウェハーを廃棄
するためのキャリアーに分別するとともに、エッチング
装置の整備を行う等の指示を出す。
【0086】各コンタクトホール底径の測定値が得られ
るので、その分散や平均値等の統計量を計算すること
で、異常が無い場合の統計値と比較する事ができる。こ
の比較は実際にコンタクトホール導通不良が生じる前に
解析が可能であるので、プロセスの揺らぎや変化傾向を
細かく把握することができる。さらに、不良を速やかに
発見できるため、不良の原因を究明し対処することで後
続の製品の不良の発生を防ぐことができる。
【0087】最近の半導体集積回路装置は、回路規模が
膨大となりコンタクトホールの個数もそれにつれて幾何
級数的に増加している。このような場合、ウェハー上の
全てのコンタクトホールを測定することは困難である。
一方、ウェハー上には、同一の素子(チップ)が複数規
則正しく配列されている。そこで、各チップの測定しよ
うとする同一箇所をひとつのチップから次ぎのチップへ
と飛び飛びに走査して、各チップの良否を判定すること
ができる。この場合、各チップの走査する箇所の複数の
コンタクトホールを一括して測定し、その底径の平均値
を求めることもできる。複数のコンタクトホールの底径
の平均値を求める場合、アパーチャーで整形された単一
の電子ビームを一括して照射してもよく、細い電子ビー
ムを走査してもよい。電子ビームを一括して照射する場
合、複数回の照射を行ってその平均値をとることもでき
る。同様に、電子ビームを走査する場合、その走査回数
は1回でも複数回でもよい。
【0088】(マップ表示)さらに、ウェハーの補償電
流またはコンタクトホールの径等の測定から得られた結
果を、測定位置に対応してマップ化することもできる。
例えば、補償電流値またはコンタクトホールの径を等高
線状にマップ化することで、ウェハー中のコンタクト径
の分布状態を知ることができる。この等高線表示は、得
られた補償電流の値と位置情報とを記憶しておき、画像
表示装置または記録紙等に表示することで行うことがで
きる。
【0089】画像表示装置に表示する場合は、補償電流
値、開口径等を基準に画面に表示すると、輝度が高くな
りすぎたり、輝度が低い等の原因で見えずらくなる場合
がある。そこで、これを補正し、常に表示画面が見えや
すい状態にすることが必要である。補正方法としては、
例えば、中心となる値をもとに輝度を調節するなどが考
えられる。また、半導体製造工程においては良品よりも
不良品の発生が重要視されるので、不良品に関する情報
が見えやすいようにすることが望ましい。
【0090】(マップ表示による良否判定およびプロセ
ス評価)良否の判定は、補償電流、コンタクト径、ある
いはコンタクト形状から分類できる。これらの分類を、
ウェハー毎あるいは複数のウェハー毎に、エッチングが
同一状件、処理装置が同一、あるいは前工程の処理装置
が同一等の条件で分類することで、いろいろな情報が採
取できる。これらの分類データを等高線表示と同様な方
法で表示することが望ましい。これにより、ウェハーの
良否を判定するだけでなく、エッチング機器のエッチン
グ分布やその他の処理状況を知ることができ、エッチン
グ機器のエッチング量の平均化を行うなど、処理装置の
障害の早期発見やプロセスの条件の最適化が容易にな
る。
【0091】例えば、コンタクトホールは通常ドライエ
ッチング法を用いて行われ、その装置はエッチング速度
が装置全面で等速になるように調整されているが、それ
でもなお、エッチング速度の速い箇所と遅い箇所がどう
しても生じてしまう。コンタクトホールについての測定
結果の等高線表示を複数のウェハーについて比較する
と、その装置の総合的な分布の傾向がわかり、それが補
正されるように、例えば電極の傾きを変えるなどの装置
調整を行うことで、エッチング速度の均一性を向上させ
ることができる。
【0092】複数のウェハーの分布を採取する方法は種
々考えられるが、例えば、同一の作業条件で行われたウ
ェハーのみを集計することや、異なった条件のウェハー
を規格化することで行うことができる。
【0093】エッチング速度に分布の生じる原因とし
て、その前の工程である絶縁膜の厚さの分布の影響もあ
る。絶縁膜の厚さの分布は、CVD装置の状態に起因す
る。このような場合、前の製造工程とエッチング工程と
が同一機種で行われたウェハーのデータを集計すること
で、不良の原因を調査することができる。このようなデ
ータを採取することで、エッチングの良否を判定するコ
ンタクト径の測定から、当該工程の前の工程の問題点を
同定することも可能となる。
【0094】また、装置の傾向が分かっている場合、ウ
ェハーの全面を検査するのではなく、ウェハーの不良に
なりやすい箇所のみを重点的に検査することで、測定時
間を短縮することができる。例えば、分布的に、エッチ
ング速度が早い(補償電流値が高い、開口径が大きい)
箇所や、エッチング速度が遅い(補償電流値が低い、開
口径が狭い)部分のみを測定することで行うことも可能
である。
【0095】コンタクトホール径の分布からは、以上述
べてきた以外に、装置の新規立ち上げや、オバーホール
後の調整、修理後の確認等の交換、修理を行う場合に有
益な情報が得られ、これらの情報から、立ち上げ、調整
等の作業に必要なデータを供給することでこれらの作業
を短時間で終了することが可能となる。コンクトホール
径の分布はまた、装置のメンテナンス情報としても有用
である。例えば、不良分布が通常の分布からの偏向/増
大等を統計的にモニターしたり、後述する異物の検査等
も活用することで、オーバーホールの時期の推定を精密
に行うことができる。また、装置の異常を不良が生じる
前に検知できるという効果もある。
【0096】ウェハーの良否判定については、通常の工
程ではウェハーが複数枚を1組(これを「バッチ」とい
う)として半導体製造に投入されるので、当該工程に投
入されるバッチの先頭のウェハーと最後のウェハーを検
査してもよい。先頭のウェハーの状態が危険な状態であ
ることが検査の結果分かった場合は、当該工程に投入さ
れる後続のウェハーを全て検査して不良が発生した時点
で当該工程の機器を調整してもよいし、先頭のウェハー
の結果に基づいて当該工程の機器を調整してもよい。
【0097】(SEMとの連係)コンタクトホールは立
体構造物なので、立体としての特徴が一目で分かるよう
な検査結果が得られると非常に便利である。正確な立体
構造を求める方法については後述するが、ここでは、比
較的簡単におおよその構造を知る方法について説明す
る。
【0098】ここで説明する方法では、コンタクトホー
ルあるいはスルーホールは通常は円形の断面をもつこと
から、ホール開口部径αとホール底径β、およびその深
さdを特定し、測定対象のコンタクトホール形状をおお
よそ表現する。すなわち、補償電流測定から得られるコ
ンタクトホール底の形状あるいは材料情報と、通常の走
査電子像から得られるコンタクトホール開口形状とを合
成する。材料情報は、下地材料によって補償電流量が異
なることを利用して、いくつかの加速電圧を用いて測定
された補償電流量から推定される。コンタクトホールの
深さについては、後述する電子ビーム測定によって得る
こともできるが、そのコンタクトホールが形成された絶
縁膜の形成時に測定された厚みの実測値を用いてもよ
い。
【0099】図14および図15は測定方法を説明する
図であり、図14は円柱形状をもつコンタクトホールの
測定例、図15は順テーパー形状を持つコンタクトホー
ルの測定例を示す。それぞれの図において、(a)は対
象となるコンタクトホールの構造とその測定系を示し、
(b)はコンタクトホール中心線に沿って測定された二
次電子量と補償電流とを電子ビームの照射位置に対して
示し、(c)は復元された3次元表示図形を示す。ここ
では、簡単のために、コンタクトホール中心線に沿って
一回だけ走査するものとする。
【0100】コンタクトホールの周辺あるいはその中を
走査する電子ビームとして、図1または図2に示した装
置により得られる平行電子ビームを利用する。収束電子
ビームを使用すると、コンタクトホールの周辺部を走査
する場合と底部を走査する場合とで、それぞれの高さに
電子ビームを収束させる必要がある。これに対して平行
電子ビームを用いれば、焦点深度が無限となり、焦点調
節をしなくてもよい。
【0101】図14(a)に示したコンタクトホール4
3は、開口径αの大きさと底径βの大きさがほぼ同じで
ある。この場合、図14(b)のように、二次電子量と
補償電流との双方のグラフは、立ち上がり下がり位置が
一致している。この測定結果と、プロセスデータから得
られるコンタクトホールの深さdから、図14(c)に
示すような円柱状コンタクトホールの3次元表示図形が
得られる。さらに、コンタクトホールの中心を通過する
ように走査方向を変えて多数の断面形状を測定すれば、
より正確なコンタクトホールの3次元表示図形を得るこ
とができる。断面形状を3次元画像に還元する手法は、
3次元コンピュータグラフィックの世界で使用されてい
るさまざまな手法を使うことができる。
【0102】図15(a)示したコンタクトホール44
は、開口径αに比べてコンタクトホール底径βの大きさ
が小さい。この場合、図15(b)に示すように、二次
電子から得られるグラフの立ち上がり下がり形状と、補
償電流から得られるグラフ立ち上がり立ち下がり形状と
の間に差が生じる。開口径αに相当する二次電子量を示
すグラフの矩形領域の幅は、底径βに対応する補償電流
が示す矩形領域の幅よりも大きくなり、開口径とコンタ
クトホール底径に差があることが分かる。プロセスデー
タからわかっているコンタクトホール深さdを加味して
3次元表示すれば、検査対象のコンタクトホールの形状
は、図15(c)に示したような逆三角錘として表示さ
れる。
【0103】なお、図15(a)に示したようなテーパ
ー状のコンタクトホールの場合、そのテーパー形状と二
次電子検出器との位置関係によっては、テーパー部から
放出される二次電子が検出されることもある。しかし、
実際のコンタクトホールのアクペクトは高いので、ホー
ル内壁からの二次電子はほとんど観測されないのが実情
である。図15(b)および以下の図では、特にことわ
らない限り、そのような二次電子は無視する。
【0104】(SEMとの連係およびビームの斜入射)
コンタクトホール底の大きさの方が開口部の幅よりも大
きい逆テーパー形状のコンタクトホールの場合には、垂
直に電子ビームを注入しただけでは、開口部径と底径が
同じ径をもつコンタクトホールと区別ができない。そこ
で、被検査試料に対する電子ビームの入射角を傾斜させ
ることにより、コンタクトホール底の周辺部にも電子ビ
ームが到達するようにして、コンタクトホール底形状を
計測する。小さな角度に電子ビームを傾斜させるために
は、電子レンズあるいは電子ビーム走査用偏向器を利用
する。大きな角度に電子ビームを傾斜させるには、ウェ
ハー支持ステージをウェハー中心を傾斜軸として傾斜さ
せる。ステージ傾斜を行えば±数10度の傾斜実現が容
易にできるため、コンタクトホールのテーパー角度とほ
ぼ等しい角度の電子ビームを注入することができる。
【0105】図16、図17および図18は円柱状、順
テーパー状および逆テーパー状のコンタクトホールにそ
れぞれに傾斜させた電子ビームを照射する測定例を示
す。それぞれの図において、(a)は対象となるコンタ
クトホールの構造とその測定系を示し、(b)はコンタ
クトホール中心線に沿って測定された二次電子量と補償
電流とを電子ビームの照射位置に対して示す。電子ビー
ムの傾斜による二次電子量の測定位置と補償電流の測定
位置とのずれについては補正し、コンタクトホールの位
置に対応させて示す。また、図18(c)は復元された
3次元表示図形を示す。
【0106】円柱状のコンタクトホール43に傾斜した
電子ビーム61をコンタクトホール中心軸に沿って移動
しながら照射すると、コンタクトホール43の周囲の絶
縁膜41の領域に電子ビーム61が照射されている間
は、二次電子32が強く観察される。電子ビーム61が
コンタクトホール43のエッジ領域に達すると、二次電
子強度は急激に減少する。コンタクトホール43の底に
電子ビーム61が照射されている間は、二次電子は観測
されない。再び電子ビーム53が対岸の絶縁膜41に当
るようになると、二次電子が検出されるようになる。
一方、補償電流は電子ビーム61が絶縁膜41に照射さ
れている間は観察されず、電子ビーム61がコンタクト
ホール43のエッジに達すると検出され始める。コンタ
クトホール43の底に電子ビーム61が当るようになる
と急激に補償電流が増加し、再び絶縁膜41に電子ビー
ム61が当るようになると急激に電流量が減少する。
【0107】テーパー型のコンタクトホール44では、
絶縁膜41に電子ビーム61が照射されているときは強
く二次電子が検出され、電子ビーム61がコンタクトホ
ール44のエッジに差し掛かると急激に二次電子量が減
少する。コンタクトホール44の底に電子ビーム61が
照射されている間はほとんど二次電子は検出されず、再
びコンタクトホール44の外側の絶縁膜41に電子ビー
ム61が照射されると、二次電子が観測されるようにな
る。一方、補償電流は、電子ビーム61がコンタクトホ
ール44の周囲の絶縁膜41に照射されている間は検出
されず、コンタクトホール44の底に電子ビーム61が
照射されている間は大きな補償電流が検出される。電子
ビーム61が再びテーパー部に照射されるようになる
と、補償電流は急激に減少する。
【0108】図18に示した逆テーパー状コンタクトホ
ール45では、電子ビーム61がコンタクトホール45
の周囲の絶縁膜42を照射している間は二次電子が強く
検出され、電子ビーム61がコンタクトホール45のエ
ッジに差し掛かると二次電子量が急激に減少する。電子
ビーム61がコンタクトホール45の底を照射している
間は二次電子はほとんど検出されず、コンタクトホール
45の対岸の表面に電子ビーム61が照射されて始め
て、二次電子が観察されるようになる。一方、補償電流
は電子ビーム61が絶縁膜42の表面を照射していると
きは検出されず、電子ビーム61がコンタクトホール4
5の底に照射されている間だけ補償電流が検出され、電
子ビーム61が再び絶縁膜42あるいはその逆テーパー
部に照射され始めると、補償電流は検出されなくなる。
【0109】コンタクトホールのテーパーの傾きと入射
電子ビームの傾きとが一致しているときには、二次電子
量の増加または減少と補償電流の減少または増加とが、
同じビーム照射位置で生じる。したがって、逆テーパー
形状のコンタクトホールの底径を求めるためには、種々
の電子ビーム入射角で実験を行い、最も外側で補償電流
が検出される角度を探す。ホールの深さdは既知なの
で、電子ビームの入射角度と深さから、開口部からみて
それより外側あるコンタクトホール底の最外周までの距
離を求める事ができ、開口部径にその値を加える事でホ
ール底径が算出される。それらを加味して3次元表示す
ると、図18(c)に示したコンタクトホールの3次元
図形が得られる。
【0110】(異物検出)図19ないし図21はコンタ
クトホール内部に生じた異物を検出し特定する方法を説
明する図である。それぞれの図において、(a)は検査
対象の構造と測定系を示し、(b)は測定される二次電
子量と補償電流とを電子ビームの照射位置に対応して示
す。
【0111】コンタクトホール底にはエッチングを行っ
た際に生じるレジスト滓、パーティクルあるいは他のプ
ロセスで発生したごみ等の種々の異物が存在することが
ある。これら異物が存在すると、プラグとして電気的導
通を取るためにコンタクトホール中に堆積されるタング
ステンやアルミ、ポリシリコン等の充填が不十分となる
ため、電気的コンタクト不良を引き起こす。そこで、半
導体プロセスではプラグ形成以前にこれら異物を検出す
る必要がある。
【0112】問題となるごみは、その材質にも依存する
が、一般に厚みが500Å以上あるので、照射される電
子ビームがコンタクトホール底に到達するのを妨害す
る。そのため、異物がコンタクトホール底に存在する
と、観測される補償電流は正常コンタクトホールに生じ
る補償電流よりも小さな値となる。
【0113】図19(a)、(b)の例では、円柱状の
コンタクトホール43の外に小さいなごみ71が存在し
ている。図1あるいは図2の方法で発生された細い電子
ビーム31を試料に対して垂直に図19(a)の左側か
らコンタクトホール43に沿って走査すると、電子ビー
ム31がコンタクトホール43の周囲の絶縁膜41に照
射されている間は、補償電流は観測されない。電子ビー
ム31がコンタクトホール43のエッジに差し掛かると
補償電流が検出されはじめる。コンタクトホール43の
底に電子ビーム31が照射されている間は補償電流が検
出されるが、ごみ71に電子ビーム31が照射される
と、補償電流が検出されなくなる。図19(a)の例で
はごみ71がコンタクトホール43の底の一端にかたま
っているが、中央部に存在する場合には、電子ビーム3
1がごみ領域を越えると、補償電流が再び観察されるよ
うになる。電子ビーム31の照射位置に対応して補償電
流の変化を測定し、図19(b)のような結果を得る。
これをごみのないときの測定結果と比較することによ
り、ごみ71の大きを求められる。このように、コンタ
クトホール底のごみの有無あるいは大きさを、補償電流
を測定することにより求めることができる。
【0114】図20(a)、(b)はテーパー状のコン
タクトホール44の底にごみ72が堆積している場合の
例を示す。図20(a)の左側から電子ビーム31の走
査を開始した場合、コンタクトホール44の周囲の絶縁
膜41に電子ビーム31が照射されている間は補償電流
は検出されない。テーパー部に照射されている間も、絶
縁体厚みが厚いので、補償電流は検出されない。一方、
電子ビーム31がコンタクトホール44の底に照射され
るようになると、補償電流が検出される。底が出ている
間は同じ大きさの補償電流が検出されるが、ごみ72が
存在する領域に電子ビーム31が照射されている間は、
補償電流は検出されなくなる。ごみの無い試料のグラフ
と比較する事によって、ごみの存在有無を調べること、
あるいはその大きさを知ることができる。
【0115】図21(a)、(b)は逆テーパー型コン
タクトホール45の中心部にごみ73が存在する場合を
示している。電子ビーム31を走査すると、電子ビーム
31がコンタクトホール44の周囲の絶縁膜41に照射
されている間は、補償電流は検出されない。電子ビーム
31がコンタクトホール45のエッジに達すると補償電
流が観測されはじめ、電子ビーム31がコンタクトホー
ル45の底に照射されている間は、大きな補償電流が検
出される。ごみ73に差し掛かると、補償電流が検出さ
れなくなる。ごみ73を通過して再びコンタクトホール
45の底を電子ビーム31が照射するようになると、再
び補償電流が検出される。電子ビーム31がコンタクト
ホール45のエッジに差し掛かると、補償電流は検出さ
れなくなる。補償電流が検出されない位置はごみ73が
存在する領域に対応し、この幅からごみ73の大きさが
推定できる。
【0116】以上のごみ検出方法において、二次電子放
出比は材料によって異なり、かつその大きさは原子番号
によって照射電子ビームのエネルギー依存性が異なる性
質がある。そこで、ので、コンタクトホール底にあるご
みの有無を特定した後、種々の加速エネルギーを有する
電子ビームを照射して、補償電流の変化を見る。あらか
じめ、想定される異物に対して同じような実験を行って
補償電流の加速エネルギー依存性を決定しておき、その
依存性の近似度をニューラルネット等の技術を利用して
求めることで、測定対象物を特定できる。
【0117】(断面形状の大きな電子ビームによる測
定)図22は断面形状の大きな電子ビームを利用した測
定例を示す図であり、(a)はコンタクトホール81と
電子ビーム82との位置関係を示す平面図、(b)は断
面図、(c)は電子ビームの走査位置に対して得られる
補償電流およびその微分値を示す。
【0118】この例では、断面形状が長方形で 、ひと
つのコンタクトホールの大きさよりも面積が大きく、か
つ試料に垂直入射される電子ビーム82を用いる。この
ような電子ビーム82を、図22(a)、(b)に示す
ように、ひとつのコンタクトホール81を含む領域の一
方から他方に向かって、照射軸を試料に対して垂直に保
持したまま、かつ、ビーム軸を回転させないで走査す
る。この走査は、電子ビーム82自身を走査してもよい
し、電子ビーム82の照射軸をウェハーに対して一定角
度に固定しておき、ウェハーを水平に移動させてもよ
い。ここで用いる電子ビーム82は平行ビームである
が、このような平行ビームでも、二つの偏向器を利用し
てビームを平行移動シフトさせることで、ビームを走査
することができる。このとき検出される補償電流の大き
さは、コンタクトホール81 の底に照射されている電子
ビーム面積に比例する。そのため、その微分値が、長方
形の電子ビーム82がまさに照射されようとしているビ
ームエッジ83近傍の位置における補償電流量を示す。
【0119】図22(a)、(b)に示したように、こ
の例では、電子ビーム82を、コンタクトホール81の
周囲の領域から徐々に、コンタクトホール81の底に照
射されるように走査を行う。電子ビーム82がコンタク
トホール81の周囲の領域を照射している間は、補償電
流は検出されない。コンタクトホール81の底に電子ビ
ーム82が照射される位置になると、補償電流が急激に
増加する。電子ビーム82がコンタクトホール81の底
を通過している間は徐々に補償電流量が大きくなってい
き、コンタクトホール81を全て含んだところで最大値
となる。コンタクトホール81を電子ビーム82が通過
して、もう片側のビームエッジがコンタクトホール81
に来ると、補償電流は減少しはじめ、コンタクトホール
81の領域に電子ビーム82が照射されなくなると補償
電流は検出されなくなる。
【0120】測定された補償電流の立ち上がり位置と、
補償電流の最大値を示す山の頂上との距離が、コンタク
トホール81の底の一端から他端まで距離に対応する。
この方法で測定される距離は円を2本の平行線で挟んだ
ときに得られる距離に相当するので、電子ビーム82を
正確にコンタクトホール81に対して位置合わせしなく
ても、円の正確な直径を測定できる。
【0121】また、コンタクトホール81が円形である
と仮定すると、円の面積増加率は円の中心線の場所で最
大となるため、補償電流の増加率が最大となった位置が
円の中心線の位置に相当する。このことから、コンタク
トホール81をすべて走査しなくても、補償電流の増加
率が最大になる位置までの測定を行うことで、コンタク
トホール81の底径を求めることができる。すなわち、
おおよそ半分の時間でコンタクトホール底径を測定でき
る。また、微分値は頂点がはっきりしているので、距離
を正確に求められる。
【0122】太い電子ビームの使用は、細い電子ビーム
を使用する場合に比べて検査装置の電子ビーム系の構成
が容易であるという利点がある。
【0123】(細い電子ビームと太い電子ビームとを組
み合わせた測定)図23および図24は、細い電子ビー
ムによる測定精度の優れた測長モードと、太い電子ビー
ムを用いて短時間でコンタクトホール底径を求める一括
測定モードとを組み合わせた測定方法を説明する図であ
り、図23はフローチャートを示し、図24はウェハー
91上の測長モード対象領域92と一括測定モード対象
領域93との位置関係の一例を示す。
【0124】半導体デバイスの製造においては、コンタ
クトホール底径を高速にしかも正確に測定する必要があ
る。一般に、ひとつのコンタクトホールに対して精密な
細い電子ビーム走査を行い、その補償電流量変化位置の
間隔からコンタクトホール底径を測定する測長モードで
は、補償電流の相対変化を用いるので下地の微妙なバラ
ツキの影響が少なく、コンタクトホール径測定精度が高
い。しかし、ひとつのコンタクトホールに対して緻密な
電子ビーム走査を行って多くの情報取得を行うので、多
くのコンタクトホールの検査を行うためには長い時間と
多量のデータ処理が必要である。
【0125】そこで、測定精度に優れた細い電子ビーム
を走査して得られる測長モードと、比較的太い電子ビー
ムを利用してコンタクトホール底全体を流れる補償電流
を測定することによってコンタクトホール径を測定する
一括測定モードとを組み合わせる。これにより、検査精
度を高く維持し、かつ検査速度を高速化することができ
る。
【0126】図23および図24を参照して具体的な例
を説明すると、まず、被測定対象であるコンタクトホー
ルのうちひとつあるいは比較的少数の(測長モード対象
領域92内の)コンタクトホールについて、測長モード
で精度良くコンタクトホール底径測定を行う。次に、同
じコンタクトホールに対して、一括測定モードを適用し
て、コンタクトホールを流れる補償電流とコンタクトホ
ール底径の関係を求め、一括測定モードにおける面積の
規格化を行う。この測定により、測定対象におけるコン
タクトホール径と補償電流の関係が決定される。つい
で、他の(一括測定モード対象領域93の)コンタクト
ホールに一括モードを順次適用して、それぞれのコンタ
クトホールに対する補償電流を測定し、先ほど求めた補
償電流とコンタクトホール底径の関係より、測定された
補償電流をコンタクトホール底面積あるいは径へと変換
する。これにより、高い測定精度で、高速にコンタクト
ホール底径を測定できる。
【0127】(二つの領域の比較検査)図25は二つの
被検査試料を利用して比較検査を行うための装置構成を
示し、図26はその検査フローを示す。また、図27は
比較検査の原理を説明する図であり、図28はその拡大
図である。
【0128】半導体LSIの回路パターンはステッパー
と呼ばれる露光装置を利用して作製されるため、隣同士
のチップの間隔あるいはチップ内部のレイアウトは正確
に同じになるようになっている。図27および図28を
参照して説明すると、第一の被検査試料101の角を原
点(0,0)として相対座標で表現されたチップ内部の
レイアウトは、同じウェハー上の第二の被検査試料10
2の角を原点(0,0)として表したチップ内部のレイ
アウトと正確に一致する。そこで、両者を比較してある
一定基準以上の変化が認められれば、その領域は不具合
を含んでいると考えられる。このような比較検査を用い
ることで、検査試料のレイアウト情報をCADデータか
ら知る必要なしに、配線の配置状態に関わらず、配線不
良の位置を特定することができる。なお、第一、第二の
被検査試料101、102は、同一基板の上に形成され
た、最終的にひとつのチップとして切り取られる領域で
ある。
【0129】比較検査を行うための装置は、図25に示
すように、ウェハー111上の検査試料に電子ビームを
垂直に照射する電子銃112、ウェハー111がその底
を接して配置される補償電流測定用の電極113、この
電極113が載置されウェハー111と照射される電子
ビームとの位置関係を定めるXYステージ114、電子
ビームが照射された位置を正確に測定する電子ビーム照
射位置検出装置115、この電子ビーム照射位置検出装
置115の検出結果に基づいて電子ビームの照射位置を
制御するための制御信号を生成する電子ビーム照射位置
制御装置116、この電子ビーム照射位置制御装置11
6の出力する制御信号に基づいて電子銃112を制御す
る電子銃制御装置117、電子ビーム照射位置制御装置
116の出力する制御信号に基づいてXYステージ11
4を制御するステージコントローラ118、電極113
の電流を増幅する電流アンプ119、電流アンプ119
の出力をデジタル信号に変換するD/A変換器120、
デジタル信号を位置座標に対応した電流波形として記憶
する第一および第二の記憶装置121、122、記憶さ
れた電流波形を比較する波形比較装置123、比較結果
に基づいて配線の良否を判断する不良判定装置124、
判定のための情報が記録された判定用データベース12
5、不良と反対された位置を記憶する不良位置記憶装置
126、およびその不良移値を表示、印刷またはネット
ワーク上の他の処理装置に出力する不良位置出力装置1
27を備える。電子ビーム照射位置検出装置125とし
ては、例えば光学式精密距離測定装置を用いる。
【0130】記憶装置121、122は、各チップに対
応した電流波形を別々に記憶することから、、図25で
は別のものとして示しているが、これらは共通の記憶装
置で実施できる。また、不良位置記憶装置126につい
ても、図25では別個の装置として示しているが、記憶
装置121、122と同じ装置の別の記憶領域を用いる
ことができる。
【0131】不良位置記憶装置126は、必要に応じ
て、不良のランク分けを行って、ランク別に位置情報を
記録することができる。
【0132】電子ビームの走査は、電子銃112を特定
の位置に固定しておき、XYステージ114を電子銃1
12の位置に対して移動することによって行う。XYス
テージ114の位置を電子ビーム照射位置検出装置11
5により測定することで、100Åの精度で電子ビーム
が照射されている位置を正確に測定することができる。
ウェハー111上の第一の検査試料101に対して電子
ビームがライン状に走査されている間、その試料で生じ
る電流を電流アンプ119およびD/A変換器120に
よって第一の電流波形として測定し、XYステージ11
4の位置から計算される第一の電子ビーム照射位置座標
と組にして、第一の記憶装置121に記録する。同じ測
定を別のチップの同一パターン形成箇所である第二の被
検査試料102に対しても行い、第二の電流波形を取得
し、第二の電子ビーム照射位置座標と組にして第二の記
憶装置122に記録する。第一および第二の記憶装置1
21、122に記憶された電流波形の差から不良判定装
置124でパターン欠陥を判定し、不良位置記憶装置1
25に記憶する。必要な場合には、不良位置出力装置1
27から、ディスプレイ、プリンター、あるいは他の解
析に利用できるようにネットワーク上の他の装置に出力
する。
【0133】補償電流を用いた測定の場合、二次電子を
用いた場合と異なって、配線以外に照射された電子ビー
ムは有効な電流を生じないため、二次電子の場合と比較
して、検出された信号に含まれるノイズが小さい。
【0134】良品と不良品チップとの比較をどの時点で
行うかは、波形記憶装置121、122に利用される記
憶装置の容量によって異なる。1ライン毎に良品と不良
品の比較を行う場合には、1ライン分の波形を記録でき
る記憶容量で十分である。良品1チップ全てを測定して
から不良品チップを測定する場合には、1チップ分の情
報のすべてを記憶するだけの記憶容量が必要となる。物
理的に距離のあるチップ間の電子ビーム照射位置の移動
には多くの時間を必要とすることから、検査速度を向上
させるためには1チップの測定が終了してから次ぎのチ
ップの測定を行うことが望ましく、できるだけ容量の大
きな記憶装置を用いることが望ましい。
【0135】図29は検査例を示す図であり、(a)は
良品チップの測定例、(b)は不良品チップの測定例で
ある。図の左側の数字は帯状に走査される電子ビームの
ライン番号を示し、右側のWは1回に走査する電子ビー
ムの幅を示す。また、図29(a)、(b)の下側に
は、パターン欠陥に関連する4番目の電子ビーム走査時
に観測された補償電流を示す。この例では、通常の半導
体デバイスで見られるように、検査対象配線の大きさは
一定(例えば0.15ミクロン)であるものとしてい
る。一般に、半導体デバイスは露光技術やエッチング技
術などの制約から、配線と配線の間隔は配線の直径より
も長い。この例では、配線はランダムに並んでおり、一
定の周期をもってはいない。
【0136】図29(a)、(b)に示すチップは、図
27、28を参照して説明した性質をもち、半導体ウェ
ハー上に同時に形成された複数のチップから任意に選択
される。どのチップを比較測定の対象とするかは、場合
によって異なるが、一般的には隣同士、あるいは良品が
取れやすい特定のチップを第一の被検査試料に指定し、
第二の被検査試料を順次代えて検査を行う。3つ以上の
チップの検査結果を比較し、同じ検査結果が多数のもの
を良品と判断することもできる。
【0137】電子ビームを利用した配線の良不良判定
は、電子ビームを照射した際に生じる電流の大きさや極
性の変化を利用する。ここでは、簡単のために、不良品
配線にはパターン欠陥が存在するために、不良品配線に
対して観測される電流は良品配線の場合に比べてかなり
少ないものとして議論を進める。
【0138】具体的な検査方法を説明する。まず、検査
試料となるチップの位置座標を電子ビーム照射を行うた
めの位置座標に一致させる。検査試料となる最先端デバ
イスの配線のサイズは0.2ミクロン以下であるので、
この位置座標が十分に再現できる1000Åよりも高い
位置精度でアライメントを行う。これを行うためには、
ウェハー上に形成されているアライメントマークを利用
する。
【0139】アライメントマークを利用する方法には幾
つかの方法がある。ひとつは半導体プロセスで通常利用
されているマスクアライメントのためのアライメントマ
ークを利用する方法である。このアライメントマークは
酸化膜、金属膜などでできており、基板表面にあるの
で、検査装置内部に設けられた走査顕微鏡を利用して、
二次電子画像に変換する。画像で見えている位置が正し
く電子ビームが照射されている位置なので、アライメン
トマークの位置を原点とするように電子ビーム走査系の
位置座標を一致させる。
【0140】走査顕微鏡を使用しない別の方法として
は、アライメントマークに流れる電流を測定する方法が
ある。アライメントマークとして検査試料と同様の配線
形状のものを別途作製する。配線の大きさは検査試料と
同様の大きさの物でもよいし、測定精度を上げるために
もっと小さな物を用いてもよい。配線の測定原理と同じ
ように、電子ビームが配線以外の場所を照射している間
は観測される電流が小さく、配線の位置に電子ビームが
照射されると電流は多く流れる。電子ビーム照射位置が
マークに一致していると、観測される電流は最大になる
ので、この位置をアライメントが合っている位置として
利用する。
【0141】アライメントが終了後、第一の被検査試料
の配線132が形成されている領域に対して、ライン
「1」に沿って、長さが配線幅に相当する線状電子ビー
ム131を検査試料表面に垂直に左から右に走査する。
検査領域の端にたどり着いたら幅Wだけ走査方向とは垂
直の方向に電子ビーム131の照射位置をずらし、再び
電子ビーム131の走査をライン「2」に沿って行う。
走査の方向はs字型あるいはミアンダ状にしてもよい
し、最初の位置に復帰して左から右に走査を行ってもよ
い。垂直方向の移動幅Wはおおよそ配線幅の大きさに取
る。同様にライン「3」、「4」、「5」、「6」、
「7」、に沿って走査を行い、検査試料全体を隈なく走
査する。
【0142】図29(a)、(b)に示したように、4
番目のラインに沿った走査では、良品では配線132に
相当する位置に電子ビーム走査位置が来たときに電流が
観測されるが、不良品の配線133では電流が観測され
ない。すなわち、良品と不良品ではパターン欠陥134
の位置で電流波形に差が生じるため、そこに不良が存在
することが分かる。
【0143】以上の検査方法では、検査試料の配線位置
が未知であっても、不良配線の位置を特定することがで
きる。
【0144】(細い電子ビームによる比較検査)図30
は、比較検査の別の例として、細い電子ビームを使用し
た例を示す。(a)は良品チップの測定例、(b)は不
良品チップの測定例である。図の左側の数字は電子ビー
ムのライン番号を示す。また、図30の下側には、パタ
ーン欠陥に関連する4番目の電子ビーム走査時に観測さ
れた補償電流を示す。
【0145】補償電流を測定する場合、配線の材質が均
一であるときは、配線のどこの部分に電子ビームを照射
された場合にも、単位面積当たりに換算すれば同じ電流
が流れる性質がある。したがって、配線の良否検査を行
うためには、必ずしも配線全体を一遍に電子ビーム照射
する必要が無い。また、パターン欠陥はパターン周辺部
から起るので、電子ビーム照射する位置を配線の周辺部
に設定すれば、欠陥検出感度が高くなる。逆に、配線の
中心に電子ビームが照射されるように設定すれば、欠陥
検出感度は小さくなる。図30の例では、配線幅よりも
十分に細い点状平行電子ビーム141を使用し、配線幅
と同じ程度の走査間隔Lで走査する。
【0146】この検査も、図29に示した検査と同様
に、図25に示した装置を用い、図26に示した検査フ
ローにしたがって実施することができる。ただし、電子
銃112は、配線幅よりも十分に細い点状平行電子ビー
ムを発生できるものとする。
【0147】この検査では、図29を参照して説明した
検査と同様にアライメントを行い、第一の検査試料の配
線142が形成されている領域に対して、ライン「1」
に沿って、配線幅に比べて十分に小さいサイズを持つ電
子ビーム141を検査試料表面に垂直に入射して走査す
る。上述したように電子ビーム照射位置は欠陥検出感度
に影響するので、感度を大きくしたい場合はラインの端
に、感度を下げたい場合には配線の中心部を通過するよ
うに設定する。検査領域の端にたどり着いたら、走査間
隔Lだけ走査方向とは垂直の方向に電子ビーム照射位置
をずらし、再び電子ビームの走査をライン「2」に沿っ
て行う。走査の方向はs字型にしてもよいし、最初の位
置に復帰して同じ方向に走査を行ってもよい。走査間隔
Lは、おおよそ配線幅の大きさに取る。同様にライン
「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、に沿って走
査を行い、検査試料全体を隈なく走査する。以上の測定
を別のチップの同一パターン形成箇所である第二の検査
試料に対しても行い、それぞれの電流波形を電子ビーム
の照射位置座標に対応して記憶する。
【0148】図28(a)、(b)の例では、4番目の
走査において、良品では配線142に相当する位置に電
子ビーム141を走査した補償電流が観測されるが、不
良品の配線143に差し掛かったときには補償電流が観
測されず、この差を検出することで、配線のパターン欠
陥143を検出できる。
【0149】(線状電子ビームによる比較検査)図31
は、比較検査の別の例として、ランダムに配置された複
数の配線に同時に線状電子ビームを照射する例を説明す
る図であり、(a)は良品チップの測定例、(b)は不
良品チップの測定例である。ここで用いる電子ビームは
走査方向には非常に短く、例えば100Å、走査方向に
垂直の方向には複数の配線が含まれるような数ミクロン
の長さの線状形状をしている。電子ビーム165の照射
電流量は数ピコから数ナノアンペアー、加速電圧は数百
から数キロボルトである。
【0150】図31(a)に示す良品試料においては、
電子ビーム151が位置aにおいて配線152に差しか
かると、電流が流れはじめる。さらに、電子ビーム15
1が位置bに達すると、電子ビーム151が照射される
配線152の範囲が大きくなるため、さらに電流が流れ
る。電子ビーム151が位置cに達すると、電子ビーム
151が照射される配線152の範囲が小さくなり、電
流が減少する。電子ビーム151が位置dに達すると、
電子ビーム151に照射されないため、電流が零にな
る。一方、図31(b)に示す不良品試料においては、
配線154により得られる電流値が小さく、良品と不良
品の同じパターンが形成されている位置で得られた二つ
の電流波形を比較すると、パターン欠陥156により波
形が異なっている。一方、良品配線153、155が形
成されている位置e、f、g、hでは、良品および不良
品の双方のチップで同じ電流波形が得られる。
【0151】このように、複数の配線に電子ビーム照射
した場合にも、配線位置がずれているときは、それぞれ
の配線が発生する電流が測定位置に対して独立して測定
され、良品チップと不良品チップの電流波形には大きな
差が生じるため、電流波形を比較することによって配線
の不良を検出できる。
【0152】この検査は、図29、図30に示した検査
と同様に、図25に示した装置を用い、図26示した検
査フローにしたがって実施することができる。ただし、
電子銃112は線状電子ビームを発生できるものとす
る。
【0153】図32は配線が縦方向に同じ形状を持つ場
合の検査例を説明する図であり、(a)は良品チップの
測定例、(b)は不良品チップの測定例を示す。照射す
る電子ビームは走査方向に100Å程度、横方向には数
ミクロンの幅を持つ線状電子ビームである。
【0154】本発明の測定原理である電流測定法で得ら
れる電流値は、同時照射されている配線がそれぞれ生じ
る電流の合計値が測定されることである。すなわち、細
い電子ビームがそれぞれの配線部分に照射された場合に
生じる電流値の合計の電流量が、線状電子ビームにより
測定される。
【0155】図32(a)、(b)の例では、電子ビー
ム161が位置aないし位置bを通過するとには、良品
でも不良品でも、それぞれ配線162、164による同
じような電流が観測される。これに対して、電子ビーム
161が位置cないし位置dを通過するときには、良品
では配線163による電流が観測されるのに対し、不良
品では配線165による小さな電流値しか観測されな
い。したがって、大きな電流波形の違いが生じ、パター
ン欠陥1665の存在が検出される。すなわち、電子ビ
ームの走査に対して配線の位置が重なっている場合に
も、図25の検査装置および図26の検査手順を用いて
不良の検出および不良位置の特定を行うことができる。
【0156】図33は配線幅の異なった配線が軸対称に
存在する場合の検査例を説明する図であり、(a)は良
品の測定例、(b)は不良品の測定例を示す。この検査
例においては、図32に示した検査例と同様の線状電子
ビームを用い、細い電子ビームをそれぞれの配線部分に
照射した場合に生じる電流値の合計の電流量を測定す
る。
【0157】図33(a)に示す良品では電子ビーム1
71が位置aに差し掛かったときに配線172による電
流が得られるのに対し、図33(b)に示す不良品で
は、配線173にパターン欠陥174があるため、電子
ビーム171が位置aを走査に差し掛かっても電流は観
測されず、電流波形に差が生じる。位置bにおいても、
不良品にはパターン欠陥174があるため、観測される
電流波形は良品と比較して小さくなる。このように、配
線幅の異なった配線が軸対称に存在する場合には、それ
らを同時検査しても、良品チップと不良品チップの間で
は波形に差が生じるため、不良を検出できる。
【0158】図34は幅の異なった配線がばらばらに存
在する場合の検査例を示す図であり、(a)は良品の測
定例、(b)は不良品の測定例を示す。線状の電子ビー
ム181を用いて走査を行うと、良品チップの配線18
2と不良品チップの配線183とでは、パターン欠陥1
84のある位置bの電流変化量が異なる。この差を検出
することによって、不良が検出される。
【0159】(積分による電流波形の比較)以上の説明
では、電子ビームを試料に照射して得られた電流波形を
直接比較する場合を例に説明した。電流波形を比較する
には、この他にも種々の方法が考えられる。
【0160】図35は電流波形をその積分値により比較
する検査装置の構成例を示し、図36はその検査フロー
を示す。この検査装置は、図25に示した装置の波形比
較装置123の代わりにパルス積分器191、192お
よび積分値比較装置配191を備え、配線検査に対応し
て取得された電流波形のパルス1個で流れた電流値の積
分値をパルス積分器191、192により求め、それを
積分値比較装置193で比較する。
【0161】(単位面積当たりの電流値による比較)比
較検査においては、CAD等の位置座標を利用しないの
で、検査に利用される電子ビームは必ずしも配線に完全
に照射されるとは限らない。そこで、単位面積当たりの
電流値を比較の基準とすることもできる。
【0162】図37は単位面積当たりの電流値により比
較検査を行う検査装置の構成例を示し、図38はその検
査フローを示す。この検査装置は、図25に示した構成
における記憶装置121、122および波形比較装置1
23に代えて、記憶装置201、パルス積分器202、
パルス幅検出器203、割算装置204および記憶装置
205を備える。測定された電流波形は記憶装置201
に記憶され、パルス積分器202は、記憶された電流波
形に属するひとつのパルスの立ち上がりから立ち下がり
までに流れた電流量を積分して、1パルス間に流れた総
電流量を求める。パルス幅検出器203は、記憶装置2
01に記憶された電流波形のパルス幅から、配線横断距
離を求める。割算装置204は、パルス積分器202で
求めて総電流量をパルス幅検出器203で求めた配線横
断距離で割算する。この割算により、配線幅に無関係で
ある単位面積当たりに流れる電流値が得られる。不良判
定装置124は、割算装置204により得られた値と、
あらかじめ求められている判定用データベース125に
貯えられている基準値とを比較することで、その大きさ
の違いより良品と不良品とを判断する。
【0163】図39は配線に対する電子ビームのカバレ
ッジと電流波形との関係を説明する図であり、(a)は
ひとつの配線を完全に電子ビームが通過するカバレッジ
100%の例、図(b)は半分の領域だけ通過したカバ
レッジ50%の例を示す。電子ビームの走査範囲である
電子ビーム走査帯211内に配線212が完全に含まれ
ているときには、走査毎に同じ電流波形が得れらる。こ
れに対して配線212が電子ビーム走査帯211からず
れているときには、ある走査では配線212による電流
波形が得れるものの、別の走査では得られないことにな
る。しかし、良品コンタクト配線を流れる単位面積当た
りの電流量は一定であり、それを比較することで、良否
を判定することができる。
【0164】ここで用いる不良判定のための基準値は、
良品配線の示す単位面積当たりの電流量である。したが
って、その値としては、同一工程を経た他のウェハーの
チップの配線が示す値や、テストパターンなどで得られ
たデータ、あるいはシミュレーション等を行って推測し
た値を利用する。別のウェハー由来の基準値の利用は、
プロセス開発当初のウェハー内部での良品率が著しく低
いときなどに有効である。
【0165】(量産工場での単位面積当たりの電流値に
よる比較)図40は同一基板上にある複数のチップを用
いて比較検査を行うための検査装置の構成例を示し、図
41はその検査フローを示す。この検査装置は、図37
に示した記憶装置201、パルス積分器202、パルス
幅検出器203、割算装置204および記憶装置205
と同等の回路を二系統、すなわち記憶装置221、23
1、パルス積分器222、232、パルス幅検出器22
3、233、割算装置224、234および記憶装置2
25、235を備え、さらに、記憶装置225、235
に記憶された値を割算する割算装置236を備えたこと
が図37に示した装置構成と異なる。
【0166】この装置は、生産がある程度安定している
量産工場等で利用するものであり、同一基板上にある複
数のチップを用いて比較検査を行う。すなわち、第一の
被検査試料に電子ビームを照射して得られる電流波形を
記憶装置221に記憶し、測定された電流波形に属する
ひとつのパルスの立ち上がりから立ち下がりまでに流れ
た電流量をパルス積分器222により積分して1パルス
間に流れた総電流量を求め、配線横断距離と等しいパル
ス波形の立ち上がりから立ち下がりまでの幅をパルス幅
検出器223により求め、パルス積分器222により得
られた総電流量をパルス幅検出器223により求めたパ
ルス幅で割算し、配線幅に無関係な単位面積当たりに流
れる電流量を得る。これを記憶装置225に記憶する。
第二の被検査試料に対しても同様の検査を行い、得られ
た単位面積当たりの電流量を記憶装置235に記憶す
る。記憶装置225、235の値を割算装置236で割
算し、不良判定装置124で、判定用データベース12
5にあらかじめ記録された基準値と比較する。この基準
値はチップ間で許容される差を定義している。比較結果
が大きい場合は、その位置に不良が存在することにな
る。
【0167】(電流波形の立ち上がりおよび立ち下がり
の比較)図42は取得された電流波形の立ち上がりおよ
び立ち下がりにより配線の良否を判定する検査フローを
示す。この検査では、電流波形におけるパルスの立ち上
がりおよび立ち下がりが配線パターンの縁に対応するこ
とを利用して、配線の良否を判定する。すなわち、第一
の検査試料を走査して電流波形を取得し、第一の検査試
料の配線位置を決定する。次に第二の検査試料を走査し
て電流波形を取得し、第二の検査試料の配線位置を決定
する。両者の波形の立ち上がりおよび立ち下がりの違い
を比較することで、配線の位置ずれがわかる。この位置
ずれが一定値以上である場合には、その配線を不良と判
定し、その位置を記憶装置に記憶する。
【0168】図43は検査例を示す図であり、(a)は
良品、(b)は不良品を示す。良品では配線241が周
期的に形成されており、それに対応して、電子ビーム照
射位置T1〜T8で周期的に電流波形の立ち上がりおよ
び立ち下がりが測定される。これに対して不良品では、
T3の立ち上がり位置が良品とずれている。
【0169】図44は電流波形の立ち上がりと立ち下が
りの中心位置により配線の良否を判定する検査フローを
示す。この検査では、第一の検査試料を走査して電流波
形を取得し、その電流波形におけるパルスの立ち上がり
および立ち下がり位置座標の中心座標を算出して配線の
中心位置を特定する。同様に、第二の検査試料を走査し
て電流波形を取得し、その電流波形におけるパルスの立
ち上がりおよび立ち下がり位置座標の中心座標を算出し
て配線の中心位置を特定する。両者の配線中心位置を比
較し、その結果に一定以上の差がある場合には、少なく
とも一方の配線中心位置を記憶装置に記憶する。
【0170】(電子ビームの副走査)図45は、細い電
子ビームを利用して検査を行う場合に、検査速度を飛躍
的に向上させる装置構成例を示す。この構成例では、電
子ビームを偏向させる副走査用偏向装置251を備え、
XYステージ114によりウェハー位置を移動させる主
走査に加え、副走査用偏向装置251による副走査を同
時に行う。
【0171】主走査はXYステージ114の移動によっ
て行われるので、現在の技術では1[m/秒]を超える
スピードで安定移動することは困難である。このため、
電流測定系の処理速度が非常に高速であっても、検査速
度の上限は電子ビーム走査速度が決定することになって
しまう。そこで、実質的に走査速度が向上するように、
主走査を行うと同時に、主走査方向に垂直な方向に高速
に副走査を行う。副走査は電子ビーム偏向によって行わ
れるため、XYステージの移動速度の何万倍も速い。
【0172】小さな副走査距離の場合には電子ビームの
入射角度は実質的に垂直であり、検査に影響しないた
め、通常の電子ビーム偏向器を利用する。大振幅の副走
査を行う場合には、ビームを平行移動させるビームシフ
ターを利用する。
【0173】図46は走査軌跡の一例を示す。配線25
1に対して主走査262がゆっくり一定方向に進行する
間に、一定幅で高速に往復する副走査263を同時に行
う。副走査263は、測定対象配線の幅に相当する間隔
で、平行に行う。このようにすると、主走査の速度に副
走査の速度を掛けた速度と同じ速度で走査を行っている
のと同じになり、検査速度を飛躍的に向上できる。
【0174】(アレイ領域の検査の高速化)図47は検
査を高速化する検査フローを示す。SOCデバイス等で
は、ランダムロジックと共に、メモリー等のコンタクト
配線が等間隔で長距離にわたって配置されたアレイ領域
が存在する。このようなアレイ領域をCAD等からのレ
イアウト情報を必要とせずに検査試料から自動的に抽出
し、その部分をアレイ特有の別の高速化手法で検査す
る。そのためには、まず、最初のチップを検査し、全て
の検査対象領域の電流波形を取得する。次に、走査方向
に現れる配線の位置を電流波形の立ち上がりおよび立ち
下がりから検出し、記憶しておく。次に、配線の位置の
空間分布をある特定の区間毎(例えば数十から数百ミク
ロン)に周波数分析する。
【0175】図48は周波数分析により得られるパワー
スペクトラムの一例を示す。このパワースペクトラムに
は位置依存性がある。パワーの大きい領域は電流波形の
相関が強いことに相当し、その領域にアレイが存在する
ことが検出される。逆に相関が小さい領域は、ランダム
ロジック領域と考えられる。
【0176】このようにして検出れたアレイ部には、複
数の配線に同時に電子ビームを照射し、一括して不良割
合を求める。これにより、検査が高速化される。
【0177】(三次元形状の測定)本発明によれば、ホ
ールの底の直径だけでなく、ホールの三次元形状を測定
することができる。すなわち、電子ビームの加速電圧を
変えることにより、さらにはウェハーの傾きを変えるこ
とにより、ホール底に照射される電子ビーム強度および
分布が変化することを利用する。これを図49、図50
を参照して説明する。ホール510に照射する電子ビー
ムの加速電圧が低い場合、図49に示すように、電子は
絶縁膜512をほとんど透過することができず、ホール
510の底の部分、すなわちウェハ511が露出した部
分の他は、ほとんど測定電流に寄与しない。照射する電
子ビームの加速電圧を高めると、図50に示すように、
電子がホール510の底の周囲の絶縁膜512を透過す
るようになり、測定される電流値が変化する。これを利
用することで、ホールエッジあるいは絶縁膜厚を測定す
ることができる。
【0178】図49および図50に示したホール形状は
上広がりがりであるが、図51および図52に示すよう
に下広がりがりの場合にも同様の測定結果が得られる。
この場合、この測定だけでは、ホール形状が上広がりな
のか下広がりなのか区別できない。そこで、図53およ
び図54に示すように、ウェハの傾斜角を変えて測定を
繰り返す。角度により検出されるウェハ電流の強度分布
の変化から、ホール形状が上広がりなのか下広がりなの
かを区別できる。
【0179】ホールの三次元形状を求めるためには、被
測定試料を構成する各材料について、電子ビームの加速
電圧に対する電子ビーム吸収係数の依存性をあらかじめ
求めておき、ライブラリとして保存しておく。
【0180】測定された電流値から三次元形状を画像と
して再構成する方法としては、フーリエ変換法、逐次近
似法および重畳積分法が考えられる。このうち、逐次近
似法について、図55ないし図58を参照して説明す
る。図55は処理フローを示し、図56ないし図58は
個々の処理を説明する図である。 1)まず、図56に示すように、被測定サンプル2次元
画像を(M×N)画素に分解されたものとし、各画素に
対して一様な吸収係数を適当な初期値で与える。 2)次に、電子ビームを照射した軌跡にあるセルの吸収
係数cmnの総和をとる。ただし、この総和値は、実測の
基板電流値と I = I0・exp[-Σcmn] ...(1) の関係が成り立つとする。式(1)が成立するように、
相当するセルの吸収係数cmnをモディファイする。 3)電子ビームの照射角度Θを順次変えて、 2)の作業
を順次行う。すなわち、いかなる測定条件(照射角度
Θ、加速電圧E)においても式(1)が常に成立するよ
うに各セルの吸収係数cmnを順次モディファイしてゆ
く。 4)2)、3)の作業を電子ビームの加速電圧Eを順次変
えて繰り返し、図57に示すように、各加速電圧ごとの
吸収係数マップを近似で求める。 5)図58に示すように、各々のセルについて、吸収係
数の加速電圧依存性をライブラリ上のデータと比較す
る。 6)これにより、被測定サンプルの定性三次元画像が得
られる。
【0181】以上の画像再構成方法において、解像度
は、電子ビームのプローブ径、電子ビームのスポット間
隔、および逐次近似法におけるセルの大きさにより決定
される。また、定性分析の精度は、電子ビーム加速電圧
の振り間隔、振り幅、および基板電流計の感度により決
定される。
【0182】(目ずれ検査)本発明では、電子ビームが
絶縁層を透過することを利用して、層間で発生したずれ
(目ずれ)を非破壊で検出することもできる。すなわ
ち、加速電圧を順次上げていき、絶縁膜を通過させて拡
散層や配線などに電子ビームを照射することにより下層
の構造を取得するとともに、上層の拡散層や配線などの
情報も得る。同時に得られる異なる層の情報から、ホー
ル位置と下層の構造とのずれを検出でき、目ずれを評価
できる。また、加速電圧を変えて電子ビームの到達深さ
を変化させることにより、例えば表面から2層目と3層
目との間、3層目と4層目の間、あるいは2層目と4層
目の間のずれも評価できる。加速電圧を上げて下層を測
定する場合、下層の情報に上層の情報が含まれてしまう
が、これは画像処理で分離できる。また、上層に配線な
どの導電層が基板との電気的接続なしに配置されている
場合には、下層の測定時に陰画として検出することがで
きる。
【0183】図59は目ずれ評価の一例を示し、(a)
はデバイスの断面図、(b)は測定結果の電流像を示
す。この例では、拡散層が設けられたウェハの上に絶縁
層が設けられ、この絶縁層に設けられたホールにより拡
散層の一部が露出している。加速電圧が低く電子ビーム
が絶縁膜を透過できないときには、電子ビームの照射位
置と基板電流の測定値とからホールの位置がわかる。絶
縁膜を透過できる程度に加速電圧を上げると、半導体基
板の不純物の違いにより同様に拡散層全体の位置がわか
る。ホールと拡散層との中心位置のずれ、もしくはホー
ルと拡散層との外周の距離を評価することにより、ずれ
を評価できる。
【0184】図60および図61は目ずれ評価の別の例
を示す図であり、図60は目ずれがない場合、図61は
目ずれがある場合について、それぞれ(a)にデバイス
の断面図、(b)に測定結果の電流像を示す。この例で
は、ウェハの表面に配線が設けられ、その上に絶縁層が
設けられ、この絶縁層にホールが設けられている。配線
の位置とホールの位置は元々ずれているが、図61の例
ではそのずれが大きくなっている。この場合にも図59
に示した例と同様に、低加速電圧の電子ビームにより配
線の位置、高加速電圧の電子ビームにより配線の位置が
それぞれわかり、それらの間の距離を測定することによ
りずれを評価できる。
【0185】図62の例では、ウェハの表面に拡散層が
設けられ、その上に第一の絶縁膜を介して下層配線が設
けられ、その上に第二の絶縁膜を介して上層配線が設け
られ、さらにその上に第三の絶縁膜が設けられる。電子
ビームの加速電圧を変化させて順次基板電流値を測定す
ることで、各層の位置がわかる。
【0186】目ずれ検出を行うためには、所望の層に電
子ビームが達するように加速電圧を調整して測定を行う
必要がある。図63に、主な絶縁層が1種類の材質のと
きの測定フローを示す。まず、CADデータに基づいて
各層の配線または拡散層が重ならない場所を選定し、必
要な倍率を決定する。重なった場所は観測できず、倍率
が低すぎると構造が見えず、倍率が高すぎると配線や拡
散層がない場所を無駄に検査することになる可能性があ
るため、最適な場所を事前に設計データから決定するこ
とが望ましい。これにより、判定処理も容易になる。続
いて、各層のプロセスデータを読み込み、各層の下端ま
での絶縁層の厚みを算出し、その絶縁層厚みに対応した
加速電圧をデータベースより読み込み、その加速電圧で
補償電流を測定する。この測定は層数と同じだけ必要で
ある。
【0187】絶縁層の材質が1種類であれば、電子ビー
ムに対する挙動が同一となる。また、絶縁層が複数種の
場合でも、二次電子放出量などの電子ビームに対する物
理的挙動が同じならば、同一材料として扱うことが可能
である。各材料については事前の測定でデータベース化
しておき、プロセスデータの読み込み時に自動的に判定
する。
【0188】加速電圧の調整の前に準備すべきデータと
して、絶縁層の種類および厚さに対する補償電流もしく
は配線で検出される電流値と、絶縁層の種類および厚さ
ごとの加速電圧に対する補償電流もしくは配線で検出さ
れる電流値とがある。これらのデータは事前に測定して
おき、データベースに記録しておく。膜厚に対する補償
電流の一例を図64に示し、加速電圧に対する補償電流
の一例を図65に示す。
【0189】図66は複数の絶縁層があるときの測定フ
ローを示す。この場合にも、まず、CADデータに基づ
いて各層の配線または拡散層が重ならない場所を選定
し、その測定領域の範囲に適した倍率を決定する。続い
て、プロセスデータに基づいて、各層までの複数種の絶
縁層の厚さを個別に計算し、データベース中にそれらの
組み合わせと一致する設定があるかどうかを検索する。
一致する設定がある場合には、複数種の絶縁層のトータ
ルの絶縁層の厚みに対応した加速電圧をデータベースよ
り読み込み、その加速電圧で補償電流を測定する。一致
する設定がない場合には、プロセスデータに基づいてト
ータルの絶縁層厚さを計算し、使用している中で最も電
子線が透過しにくい材質を仮定し、その場合でも最下層
まで透過可能な加速電圧を求める。次に、500V程度
の低加速で補償電流を測定し、画像化する。この程度の
低加速電圧であれば、表層しか見えない。次に、上で求
めた最下層まで透過可能な加速電圧を「層数×n」で割
って、得られた加速電圧毎に補償電流を測定して画像化
する。nの値については、1から9程度までの最適な値
を用いる。このとき得られる下層の画像には、上層の情
報が含まれている。得られた画像を比較し、一致する画
像がある場合、その前後で加速電圧をさらに細かく変え
て再測定する。2、3番目の画像が一致する場合、1、
2番目の画像をとったときの加速電圧の中間の電圧、
3、4番目の画像をとったときの中間の電圧で測定、異
なる画像が得られるまで操作を続ける。そして、プロセ
スデータより得られる層数分だけ違う画像が得られたと
ころで測定を終了する。
【0190】図67は層毎の画像が得られたあとの目ず
れ判定のフローを示す。各層の画像(電流像で見えるパ
ターン)とCADデータのレイアウト情報とを比較し、
それぞれの画像がCADデータ上の何に対応するか、す
なわち、どの配線か、どの拡散層か、を確定させる。次
に、得られたパターンが、CADデータで設計時に指定
される座標位置を調査し、上面からの投影像での距離を
計算する。この計算で得られた理想値と、画像により求
められる実測値を比較する。このときのずれ分が目ずれ
に相当する。
【0191】電子ビームの加速電圧を変化させて層毎に
分離して情報を得るのではなく、まとめて取得すること
もできる。その場合の測定フローを図68に示す。この
測定フローでは、まず、図65および図66に示した測
定フローと同様に、CADデータに基づいて各層の配線
または拡散層が重ならない場所を選定し、必要な倍率を
決定する。続いて、プロセスデータに基づいてトータル
の絶縁層の厚さを計算し、使用している中で最も電子線
が透過しにくい材質を仮定し、その場合でも最下層まで
透過可能な加速電圧を求め、その加速電圧で電流像を取
得する。電流像に寄与すると思われる各層のパターンを
CADデータより取得し、測定された電流像と比較す
る。このとき、CADデータから得られる情報で電流像
がそれぞれどの層に属するかを分離し、電流像での位置
座標と、CADデータから得られる理想状態とを比較し
て、ずれを求める。CADデータにより電流像を分類す
る作業が必要になるが、単一の画像でずれを評価できる
ので、精度が向上すると考えられる。
【0192】(バックグランド補正)以上の検査におい
ては、試料表面に電子ビームを走査照射して基板に生じ
る電流を電子ビーム走査位置の関数として記録し、それ
を画像表示用の輝度信号として利用することで、基板面
に対応する電流画像を形成している。また、画像をコン
タクトホール検査に用いる場合には、コンタクトホール
に直流的に流れる電流の大小が良否判定の基準となる。
しかし、実際には、電子ビームをパルス状に周期的に照
射したり、電子ビームを走査するため、交流成分が生じ
てしまう。このため測定される電流には、実際に試料を
直流的に流れる成分の他に、容量的に生じる成分が含ま
れてしまう。このような成分があると、画像の明るさと
対象物の物理的な対応がとれなくなってしまい、コンタ
クトホールの良否判定が不正確になり、三次元形状の復
元も困難になってしまう。
【0193】そこで、電子ビームの照射周波数あるいは
走査周波数を変化させて電流を測定し、被検査試料のも
つ容量を介して流れる電流成分を補正することが望まし
い。そのような補正を行うための二つの処理フロー例を
それぞれ図69および図70に示す。
【0194】図69に示す処理フローでは、パルス状の
電子ビームを繰り返し照射する場合に、その繰り返し周
期を変更して測定を繰り返し、得られた電流波形から、
電子ビームが連続的に照射される場合の値を外挿して直
流成分を求める。図1に示した装置構成を例に説明する
と、電子銃1はパルス状の電子ビームを繰り返し発生す
る構成であり、ビーム制御部11によりこの電子ビーム
の繰り返し周期を変更し、データ処理装置10では、異
なる繰り返し周期で電子ビームを照射したときにそれぞ
れ測定される電流値から、電子ビームが連続的に照射さ
れる場合の値を外挿して直流成分を求める。
【0195】図70に示す処理フローでは、電子ビーム
の走査速度を切り替えて測定を繰り返し、得られた電流
波形から、走査速度を零に外挿したときの値を求める。
図45に示した装置構成を例に説明すると、電子ビー
ム照射位置制御装置116は副走査用偏向装置251を
介して電子ビームの走査速度を切り替え可能であり、D/
A変換器120の出力が供給されるデータ処理装置(例
えば図1のブロック10)では、異なる走査速度で電子
ビームを走査したときにそれぞれ測定される電流値か
ら、走査速度を零に外挿したときの値を求める。
【0196】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の半
導体デバイス検査装置は、被検査試料の深さ方向の構造
に関する情報を非破壊であることができ、製造された半
導体デバイスの良否判定や製造プロセスが最適であるか
どうかの検査に用いて特に有効である。
【0197】また、二次電子像から得られるコンタクト
ホール開口部の情報を組み合わせることで、従来のSE
Mでは試料を断面で割って観察するしか方法の無かった
コンタクトホール断面の距離情報について、コンタクト
ホール底形状と組み合わせてコンタクトホールの上下の
距離情報を得ることができるだけでなく、異なる加速電
圧で得られた被検査試料の深さ方向の構造に関する情報
と組み合わせてさらに正確な情報を得ることができる。
【0198】長方形形状の電子ビームを用いた場合に
は、その電子ビームのエッジの位置が容易に特定でき、
電子ビームが透過した領域の面積を容易かつ高精度に測
定できる。実施例ではコンタクトホールへの応用のみ記
したが、例えば、コンタクトホールと同様の構造を持つ
スルーホール、レジスト、配線、溝の開口判別検査や形
状測定にも利用できる。同様に、種々のエッチング処理
後あるいは洗浄処理後の形状検査や底の状態を検査する
事も可能である。
【0199】本発明は非破壊なので、従来のように試料
断面をSEM観察しなくても、コンタクトホール深さ方向
の情報が得られるので、製品を直接測定する事が可能
で、モニターウェハーが不要となり、プロセスコストが
安く成る。
【0200】また、プロセス途中のコンタクトホール底
の面積、直径あるいはその三次元形状が高速にかつアナ
ログ的に測定できるので、プロセス改良をその場で進め
る事ができる。例えば、エッチングの条件出しを行う場
合、開口形状とともにコンタクトホール底の形状を制御
する必要があるが、本方法を用いれば、その場でウェハ
ー全体でのコンタクトホール底面積の分布が測定でき
る。
【0201】また、従来はコンタクトホール開口不良を
開口の有無のみのデジタル的検査しか行われてこなかっ
たため、開口していないときに始めて異常を検出できた
のに対し、本発明によれば、作製されたコンタクトホー
ルの深さ方向の径を常にモニターできるので、実際にコ
ンタクトホール開口不良が出る前に、コンタクトホール
の底径や深さ方向の情報というアナログ量の変化として
異常を発見可能である。したがって、従来よりも早く異
常に対する対策がとることができる。特に、一括電流法
によるコンタクトホール底径の測定と組み合わせ、一括
電流法による異常が検出された場合には、より精度の高
い測定を行うことがよい。一括電流法は、ひとつのコン
タクトホールに電子ビームが当るように位置が調節でき
ればよいので、低い位置合わせ精度で測定できる。
【0202】電流測定の場合、配線に流れ込んだ電流の
みが測定値に寄与するので、従来検査法で必要な検査結
果の平均化等が不要で、検査速度を向上できる。
【0203】アライメントマークに流れる電流を測定し
て目合わせする場合には、目合わせのためだけに高価な
二次電子画像取得装置は不要である。
【0204】本発明における電流波形の測定では、電子
ビームが通過する位置が配線のどの部分であっても検査
に有効な情報が取得可能であり、必ずしも配線の特定の
位置に電子ビームを照射する必要がない。逆に、電子ビ
ーム照射位置を変化することで不良パターン検出感度が
調節できる。また、電子ビーム照射に伴って発生する電
流波形の立ち上がり立ち下がりから得られる配線の端位
置情報も利用して配線良否検査を行うので、取得電流波
形の大きさの変化だけでは検査結果が明瞭に出ない場合
にも、検査が可能となる場合がある。
【0205】一般に、ランダムに配置されている配線の
検査よりもアレイ状に配列されている配線の検査の方が
高速化できるが、両者はひとつのチップ内にて混在して
いる。その場合には、配線の配列を最初の検査において
あらかじめ調査し、測定された電流の周波数分布から配
線がアレイ状に配列されている場所を推定してその情報
をもとに最適な検査方法を選択できるので、検査の高速
化が可能である。
【0206】本発明における電流波形の測定は、電子ビ
ームを連続的に照射するだけでなく、間欠的に行っても
良い。また、電子ビームの副走査を行うことによって、
実効的な走査速度を向上させることができ、検査速度の
向上効果がある。走査される電子ビームは必ずしも異な
った位置を走査する必要はなく、検査領域の端の部分を
少し重ねて走査してもよい。加速電圧、注入電流は試料
によって最適な物を適宜選択して利用する。パターン欠
陥が部分的である場合にも、欠陥面積に比例した電流が
検出されるため、欠陥面積が発生する電流変化が検査装
置のSN以上であれば、欠陥として検出される。
【0207】本発明における電流波形の測定は、検査対
象の配線が基板との間に何らかの接続が取れている場合
に有効であるが、配線が大きな流域面積を持っている場
合や、リーク電流が大きい場合、あるいは大きな容量を
介して基板と電気的に接続されている場合にも検査がで
きる。複数の配線を同時に検査できるので、従来法に比
較して高速に検査できる。また、デバイスの断面構造を
直接表面から観察できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示すブロック構成図
である。
【図2】本発明の第二の実施形態を示すブロック構成図
である。
【図3】アパーチャーの構成例を示す図であり、(a)
はビームの断面形状を円形にするためのアパーチャー、
(b)は正方形にするためのアパーチャーを示す。
【図4】SEMを用いた円柱状のコンタクトホールの検
査例を説明する図であり、(a)は検査方法、(b)は
検査結果の例を示す。
【図5】SEMを用いたテーパー状のコンタクトホール
の検査例を説明する図であり、(a)は検査方法、
(b)は検査結果の例を示す。
【図6】測定方法を説明する図であり、(a)は対象と
なるコンタクトホールの構造とその測定系を示し、
(b)は測定結果例を示す。
【図7】テーパー形状のコンタクトホールに対する測定
を説明する図であり、(a)は対象となるコンタクトホ
ールの構造とその測定系、(b)は測定結果例を示す。
【図8】コンタクトホール底面積に対する補償電流量の
変化を示す。
【図9】コンタクトホール底の直径に対する補償電流量
変化を示す。
【図10】ホール開口部より大きな断面形状を有する電
子ビームを用いた測定を説明する図であり、(a)は対
象となるコンタクトホールの構造とその測定系、(b)
は測定結果例を示す。
【図11】ホール開口部より大きな断面形状を有する電
子ビームを用いた測定を説明する図であり、(a)は対
象となるコンタクトホールの構造とその測定系、(b)
は測定結果例を示す。
【図12】コンタクトホールの径より小さいビーム径を
用いた同様の測定を説明する図であり、(a)は対象と
なるコンタクトホールの構造とその測定系、(b)は測
定結果例を示す。
【図13】コンタクトホール底径の測定を量産工場で利
用する場合のフローチャートおよび良否判定例を示す。
【図14】円柱形状をもつコンタクトホールについての
SEMとの連係測定例を説明する図であり、(a)は対
象となるコンタクトホールの構造とその測定系を示し、
(b)はコンタクトホール中心線に沿って測定された二
次電子量と補償電流とを電子ビームの照射位置に対して
示し、(c)は復元された3次元表示図形を示す。
【図15】順テーパー形状をもつコンタクトホールにつ
いての同様の測定を説明する図である。
【図16】傾斜電子ビームによる円柱状コンタクトホー
ルについての同様の測定を説明する図である。
【図17】順テーパー状コンタクトホールについての同
様の測定を説明する図である。
【図18】逆テーパー状コンタクトホールについての同
様の測定を説明する図である。
【図19】コンタクトホール内部に生じた異物を検出し
特定する方法を説明する図であり、(a)は検査対象の
構造と測定系を示し、(b)は測定される二次電子量と
補償電流とを電子ビームの照射位置に対応して示す。
【図20】コンタクトホール内部に生じた異物を検出し
特定する方法を説明する同様の図である。
【図21】コンタクトホール内部に生じた異物を検出し
特定する方法を説明する同様の図である。
【図22】断面形状の大きな電子ビームを利用した測定
例を示す図であり、(a)はコンタクトホールと電子ビ
ームとの位置関係を示す平面図、(b)は断面図、
(c)は電子ビームの走査位置に対して得られる補償電
流およびその微分値を示す。
【図23】測長モードと一括測定モードとを組み合わせ
た測定方法のフローチャートを示す。
【図24】ウェハー上の測長モード対象領域と一括測定
モード対象領域との位置関係の一例を示す。
【図25】二つの被検査試料を利用して比較検査を行う
ための装置構成例を示す。
【図26】検査フローを示す。
【図27】比較検査の原理を説明する図である。
【図28】拡大図である。
【図29】検査例を示す図であり、(a)は良品チップ
の測定例、(b)は不良品チップの測定例を示す。
【図30】である。細い電子ビームを使用した比較検査
例を説明する図であり、(a)は良品チップの測定例、
(b)は不良品チップの測定例を示す。
【図31】ランダムに配置された複数の配線に同時に線
状電子ビームを照射する比較検査例を説明する図であ
り、(a)は良品チップの測定例、(b)は不良品チッ
プの測定例を示す。
【図32】配線が縦方向に同じ形状を持つ場合の検査例
を説明する図であり、(a)は良品チップの測定例、
(b)は不良品チップの測定例を示す。
【図33】配線幅の異なった配線が軸対称に存在する場
合の検査例を説明する図であり、(a)は良品の測定
例、(b)は不良品の測定例を示す。
【図34】幅の異なった配線がばらばらに存在する場合
の検査例を示す図であり、(a)は良品の測定例、
(b)は不良品の測定例を示す。
【図35】電流波形をその積分値により比較する検査装
置の構成例を示す。
【図36】検査フローを示す。
【図37】単位面積当たりの電流値により比較検査を行
う検査装置の構成例を示す。
【図38】検査フローを示す。
【図39】配線に対する電子ビームのカバレッジと電流
波形との関係を説明する図であり、(a)カバレッジ1
00%の例、図(b)はカバレッジ50%の例を示す。
【図40】同一基板上にある複数のチップを用いて比較
検査を行うための検査装置の構成例を示す。
【図41】検査フローを示す。
【図42】電流波形の立ち上がりおよび立ち下がりによ
り配線の良否を判定する検査フローを示す。
【図43】検査例を示す図であり、(a)は良品、
(b)は不良品を示す。
【図44】電流波形の立ち上がりと立ち下がりの中心位
置により配線の良否を判定する検査フローを示す。
【図45】電子ビームの副走査を行う装置構成例を示
す。
【図46】走査軌跡の一例を示す。
【図47】アレイ領域の検査を高速化する検査フローを
示す。
【図48】周波数分析により得られるパワースペクトラ
ムの一例を示す。
【図49】ホールの三次元形状の測定を説明する図であ
る。
【図50】ホールの三次元形状の測定を説明する図であ
る。
【図51】ホールの三次元形状の測定を説明する図であ
る。
【図52】ホールの三次元形状の測定を説明する図であ
る。
【図53】ホールの三次元形状の測定を説明する図であ
る。
【図54】ホールの三次元形状の測定を説明する図であ
る。
【図55】三次元形状を逐次近似法により求めるための
処理フローを示す。
【図56】処理を説明する図である。
【図57】処理を説明する図である。
【図58】処理を説明する図である。
【図59】目ずれ評価の一例を示し、(a)はデバイス
の断面図、(b)は測定結果を示す。
【図60】目ずれ評価の別の例を示し、(a)は目ずれ
がない場合のデバイスの断面図、(b)は測定結果を示
す。
【図61】図60と同等の素子に目ずれがある場合の例
を示し、(a)はデバイスの断面図、(b)は測定結果を
示す。
【図62】目ずれ評価のさらに別の例を示し、(a)は
デバイスの断面図、(b)は測定結果を示す。
【図63】主な絶縁層が1種類の材質のときの測定フロ
ーを示す。
【図64】膜厚に対する補償電流の一例を示す。
【図65】加速電圧に対する補償電流の一例を示す。
【図66】複数の絶縁層があるときの測定フローを示
す。
【図67】層毎の画像が得られたあとの目ずれ判定のフ
ローを示す。
【図68】複数層の情報をまとめて取得するための測定
フローを示す。
【図69】バックグランド補正の一例の処理フローを示
す。
【図70】バックグランド補正の別の例の処理フローを
示す。
【符号の説明】
1 電子銃 2、12 電子ビーム 3、13、15 コンデンサレンズ 4、14 アパーチャー 5 試料 6 可動ステージ 7 電極 8 移動距離測定装置 9 電流計 10 データ処理装置 11 ビーム制御部 16 対物レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/00 G01N 27/00 Z 5C033 H01J 37/20 H01J 37/20 D 37/28 37/28 A (72)発明者 牛木 健雄 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 辻出 徹 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 2F067 AA27 AA45 AA54 AA62 BB01 BB04 CC17 GG07 GG09 HH06 JJ05 KK04 KK06 NN03 PP11 PP12 QQ02 QQ03 QQ04 RR19 RR20 RR24 SS02 SS14 UU02 2G001 AA03 BA07 CA03 FA01 FA06 GA06 GA09 GA11 GA13 JA01 JA02 JA04 JA08 JA13 KA03 LA11 MA05 PA12 SA01 SA02 SA04 2G060 AA09 AE01 AF01 EA03 EA07 EB09 HC07 HC12 HC13 KA16 4M106 AA01 BA02 CA39 CA41 CA48 CA50 CA51 CA70 DB04 DB05 DB12 DB30 DJ02 DJ18 DJ23 DJ38 5C001 AA05 CC04 5C033 TT04

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査試料の半導体デバイスに電子ビー
    ムを走査させながら照射する電子ビーム照射手段と、 電子ビームの照射に伴って被検査試料に生じる電流を測
    定する電流測定手段と、 この電流測定手段の測定結果をデータ処理するデータ処
    理手段とを備えた半導体デバイス検査装置において、 前記電子ビーム照射手段は、電子ビームを平行化するコ
    リメート手段と、電子ビームの加速電圧を変更する手段
    とを含み、 前記データ処理手段は、異なる加速電圧で電子ビームを
    走査したときの被検査試料に対する電子ビームの透過率
    の違いから、被検査試料の深さ方向の構造に関する情報
    を求める手段を含むことを特徴とする半導体デバイス検
    査装置。
  2. 【請求項2】 前記電子ビーム照射手段は電子銃を含
    み、 前記コリメート手段は、前記電子銃から放出された電子
    ビームを平行にするコンデンサレンズと、被検査半導体
    デバイスに当る電子ビームのスポットサイズを制限する
    ために、前記コンデンサレンズと被検査試料との間に、
    電子ビームが開口部に当るように直角に挿入されたアパ
    ーチャーとを含み、 電子ビームを走査するために電子ビームに対して被検査
    試料を移動させる手段を備えた請求項1記載の半導体デ
    バイス検査装置。
  3. 【請求項3】 前記電子ビーム照射手段は電子銃を含
    み、 前記コリメート手段は、前記電子銃から放出された電子
    ビームを平行にする第一のコンデンサレンズと、アフォ
    ーカル系をなすように配置された第二のコンデンサレン
    ズと、対物レンズと、前記第一のコンデンサレンズと前
    記第二のコンデンサレンズとの間に挿入され電子ビーム
    のスポットサイズを制限するアパチャーとを含み、 電子ビームを走査するために電子ビームに対して被検査
    試料を移動させる手段を備えた請求項1記載の半導体デ
    バイス検査装置。
  4. 【請求項4】 前記電子ビーム照射手段は、測定領域面
    積よりも小さなスポットサイズの電子ビームを、測定領
    域の中心を通る線分に沿って被検査試料に垂直に照射す
    る手段を含み、 前記データ処理手段は、前記線分に沿って測定された電
    流の立ち上がりと立ち下がりの間隔から測定領域の底部
    距離を求める手段を含む請求項1記載の半導体デバイス
    検査装置。
  5. 【請求項5】 前記データ処理手段は、測定領域の面積
    が予め既知である標準試料に対して一定条件の電子ビー
    ムを照射した際に流れる電流値で、一定条件の電子ビー
    ムを未知の測定領域に対して照射した際に流れる電流値
    を割り算し、 得られた値から前記未知の測定領域面積を求める面積算
    出手段を含む請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  6. 【請求項6】 前記データ処理手段は、前記面積算出手
    段により得られた面積を円周率で割り算し、 得られた
    値の平方根を前記未知の測定領域の端から端までの距離
    とする距離算出手段を含む請求項5記載の半導体デバイ
    ス検査装置。
  7. 【請求項7】 前記電子ビーム照射手段は電子ビームの
    スポットサイズを測定領域を全て同時に含むような大き
    さに設定する手段を含み、 前記データ処理手段は、測定領域の面積が既知である標
    準試料に上記大きさのスポットサイズで電子ビームを照
    射した際に発生する電流値と未知試料の測定領域に上記
    大きさのスポットサイズで電子ビームを照射した際に生
    じる電流値との大きさの割合を算出する手段と、その割
    合から未知試料測定領域の面積を算出する手段とを含む
    請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  8. 【請求項8】 前記データ処理手段は、スポットサイズ
    が既知の電子ビームを標準試料に照射したときに生じる
    電流値を、標準試料単位面積当たりの電流量とする手段
    を含む請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  9. 【請求項9】 前記データ処理手段は、電子ビームが照
    射される測定対象ウェハーの位置座標に対応して測定さ
    れた電流値と、良品のウェハーであればその位置座標で
    測定されるであろう電流値とを比較し、その比較結果に
    基づいて次に行うプロセスの種類を設定する手段を含む
    請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  10. 【請求項10】 被検査試料の表面から放出される二次
    電子を検出する二次電子検出器を備え、 前記データ処理手段は、この二次電子検出器により測定
    された二次電子量を前記電流測定手段の測定結果に対応
    させて処理する手段を含む請求項1の半導体デバイス検
    査装置。
  11. 【請求項11】 前記電子ビーム照射手段は、測定領域
    面積よりも小さなスポットサイズの電子ビームを、測定
    領域の中心を通る線分に沿って被検査試料に垂直に照射
    する手段を含み、 前記対応させて処理する手段は、前記電流測定手段によ
    り前記線分に沿って測定された電流の立ち上がりと立ち
    下がりの間隔から測定領域の底部距離を求める手段と、
    前記二次電子検出器により検出された二次電子量の立ち
    上がりと立ち下がりの間隔から測定領域の上部距離を求
    める手段を含む請求項10記載の半導体デバイス検査装
    置。
  12. 【請求項12】 前記対応させて処理する手段は、測定
    された測定領域の底部距離、上部距離および膜厚み情報
    から、底部距離、上部距離および膜厚をそれぞれ底部直
    径、上部直径および高さとする円柱あるいは円錐をディ
    スプレイ上に3次元表示する手段を含む請求項11記載
    の半導体デバイス検査装置。
  13. 【請求項13】 被検査試料が載置される試料ステージ
    を傾斜させる手段を備え、 前記データ処理手段は、この傾斜させる手段により生じ
    る電子ビームに対する被検査試料の傾斜角度を取り込ん
    で処理する手段を含む請求項1記載の半導体デバイス検
    査装置。
  14. 【請求項14】 前記データ処理手段は、被検査試料の
    ごみの無い場所で得られる電子ビーム照射位置に対応し
    た電流値を記憶する手段と、この記憶する手段の記憶し
    ている電流値と未知試料の同一パターン部における電子
    ビーム照射位置に対応した電流値とを比較する手段と、
    この比較により得られる電流値の立ち上がりおよび立ち
    下がりの位置の差からごみの有無および大きさを決定す
    る手段とを含む請求項1記載の半導体デバイス検査装
    置。
  15. 【請求項15】 前記電子ビーム照射手段は、電子ビー
    ムの断面形状を、測定領域の全体を一度に照射でき、か
    つその少なくとも一端が直線状となるように設定する手
    段を含み、 前記データ処理手段は、電流値の立ち上がりから最大値
    までの間隔から測定領域の距離を求める手段を含む請求
    項1記載の半導体デバイス検査装置。
  16. 【請求項16】 前記電子ビーム照射手段は、電子ビ
    ームの断面形状を、測定領域の全体を一度に照射でき、
    かつその少なくとも一端が直線状となるように設定する
    手段を含み、 前記データ処理手段は、電流値の距離に対する微分曲線
    を計算する手段と、その微分曲線の立ち上がりから頂点
    を示す位置までの間隔から測定領域の半径を求める手段
    とを含む請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  17. 【請求項17】 前記データ処理手段は、測定された電
    流値を測定位置に対応したマップ上に表示する手段を含
    む請求項1記載の半導体デバイス検査装置
  18. 【請求項18】 前記データ処理手段は、ウェハー上の
    二つの領域をそれぞれ被検査試料とし、第一の領域で得
    られた測定値を基準値として第二の領域で得られた測定
    値と比較する比較手段と、比較結果があらかじめ定めら
    れた一定以上の差がある場合にその位置座標を抽出する
    手段とを含む請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  19. 【請求項19】 前記電子ビーム照射手段は、被検査試
    料の配線幅とほぼ同じ長さの線状電子ビームを線の長手
    方向に対して直角方向に走査し、1ラインの走査が終了
    した後は走査位置を配線幅の長さだけ走査方向とは垂直
    の方向に移動する手段を含み、 前記比較手段は、前記二つの領域でそれぞれ電子ビーム
    の照射位置に対する電流値の変化として測定された電流
    波形を比較する手段を含む請求項18記載の半導体デバ
    イス検査装置。
  20. 【請求項20】 前記電子ビーム照射手段は、被検査試
    料の配線の最小配線幅よりも小さなサイズの電子ビーム
    を第一の方向に走査し、1ラインの走査が終了するたび
    に走査位置を配線幅の長さだけ走査方向とは垂直の方向
    に移動する手段を含み、 前記比較手段は、前記二つの領域でそれぞれ電子ビーム
    の照射位置に対する電流値の変化として測定された電流
    波形から、同じパターン位置に対応する立ち上がりと立
    ち下がりの中心に位置する瞬時電流量を抽出して比較す
    る手段を含む請求項18記載の半導体デバイス検査装
    置。
  21. 【請求項21】 前記電子ビーム照射手段は、被検査試
    料の複数の配線に同時に照射可能な線状電子ビームをそ
    の線の長手方向とは直角方向に走査し、1ラインの走査
    が終了するたびに、走査位置を照射している電子ビーム
    の幅だけ走査方向に垂直の方向に移動する手段を含み、 前記比較手段は、前記二つの領域でそれぞれ電子ビーム
    の照射位置に対する電流値の変化として測定された電流
    波形を比較する手段を含む請求項18記載の半導体デバ
    イス検査装置。
  22. 【請求項22】 前記電流波形を比較する手段は、電流
    波形を積分してその積分値を比較する手段を含む請求項
    21記載の半導体デバイス検査装置。
  23. 【請求項23】 前記比較手段は、電子ビームの照射位
    置に対する電流値の変化として測定された電流波形のひ
    とつのパルスの立ち上がりから立ち下がりまでに流れた
    電流を積分する手段と、得られた積分値をそのパルスの
    立ち上がりから立ち下がりまでの幅で割る割算手段と、
    この割算手段により得られる単位長さ当たりの電流値を
    前記二つの領域について比較する手段とを含む請求項1
    8記載の半導体デバイス検査装置。
  24. 【請求項24】 前記比較手段は、電子ビームの照射位
    置に対する電流値の変化として測定された電流波形のパ
    ルスの立ち上がりおよび立ち下がりの位置を比較する手
    段を含む請求項18記載の半導体デバイス検査装置。
  25. 【請求項25】 前記比較手段は、電子ビームの照射位
    置に対する電流値の変化として測定された電流波形のパ
    ルスの立ち上がりの位置と立ち下がりの位置との中心位
    置を比較する手段を含む請求項18記載の半導体デバイ
    ス検査装置。
  26. 【請求項26】 前記電子ビーム照射手段は、被検査試
    料を電子ビームに対して移動させる主走査手段と、この
    主走査手段による主走査に重畳して、主走査の方向と異
    なる方向に電子ビームを繰り返し偏向させる副走査手段
    とを含む請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  27. 【請求項27】 前記電子ビーム照射手段は、被検査試
    料の個々の配線に電子ビームを照射する第一のモード
    と、前記被検査試料の複数の配線に同時に照射する第二
    のモードとを切り換え可能であり、 前記データ処理手段は、前記第一のモードにおいて電子
    ビームの照射位置に対する電流値の変化として測定され
    た電流波形を一定の位置区間毎に空間周波数分析して、
    同一の空間周波数をもつ区間が一定期間続く場所を検出
    する手段と、検出された場所には複数の配線がアレイ状
    に配置されているものとして、前記電子ビーム照射手段
    のモードを前記第二のモードに設定して一括して不良割
    合を求める手段を含む請求項1記載の半導体デバイス検
    査装置。
  28. 【請求項28】 前記深さ方向の構造に関する情報を求
    める手段は、絶縁膜に設けられたホールについて、加速
    電圧を高めるにつれて電子ビームがそのホールの周囲の
    絶縁膜を透過することによって測定される電流値から、
    そのホールの三次元形状を求める手段を含む請求項1記
    載の半導体デバイス検査装置。
  29. 【請求項29】 被検査試料が載置される試料ステージ
    を傾斜させる手段を備え、 前記三次元形状を求める手段は、電子ビームと被検査試
    料に対する電子ビームの入射角度を変化させたときの測
    定値から、ホール形状が上広がりなのか下拡がりなのか
    を区別する手段を含む請求項28記載の半導体デバイス
    検査装置。
  30. 【請求項30】 前記深さ方向の構造に関する情報を求
    める手段は、電子ビームが絶縁層を透過することにより
    得られた測定値から、その絶縁層内の回路パターンのず
    れを検出する手段を含む請求項1記載の半導体デバイス
    検査装置。
  31. 【請求項31】 前記検出する手段は、加速電圧を変え
    て電子ビームの到達深さを変化させたときの測定値か
    ら、各層の回路パターンのずれを評価する手段を含む請
    求項30記載の半導体デバイス検査装置。
  32. 【請求項32】 絶縁層内で回路パターンが重なる場所
    を求めるため、その回路パターンに関する情報をCAD
    データから取り込む手段を備えた請求項30記載の半導
    体デバイス検査装置。
  33. 【請求項33】 前記データ処理手段は、電子ビームの
    照射周波数あるいは走査周波数により生じる被検査試料
    のもつ容量を介して流れる電流成分を補正する手段を含
    む請求項1記載の半導体デバイス検査装置。
  34. 【請求項34】 前記電子ビーム照射手段はパルス状の
    電子ビームを繰り返し発生する構成であり、 この電子ビームの繰り返し周期を変更する手段を備え、 前記補正する手段は、異なる繰り返し周期で電子ビーム
    を照射したときにそれぞれ前記電流測定手段により測定
    される電流値から、電子ビームが連続的に照射される場
    合の値を外挿して直流成分を求める手段を含む請求項3
    3記載の半導体デバイス検査装置。
  35. 【請求項35】 前記電子ビーム照射手段による電子ビ
    ームの走査速度を切り替える手段を備え、 前記補正する手段は、異なる走査速度で電子ビームを走
    査したときにそれぞれ前記電流測定手段により測定され
    る電流値から、走査速度を零に外挿したときの値を求め
    る手段を含む請求項33記載の半導体デバイス検査装
    置。
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