JP2009210281A - 冗長型回転角検出装置 - Google Patents

冗長型回転角検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009210281A
JP2009210281A JP2008050841A JP2008050841A JP2009210281A JP 2009210281 A JP2009210281 A JP 2009210281A JP 2008050841 A JP2008050841 A JP 2008050841A JP 2008050841 A JP2008050841 A JP 2008050841A JP 2009210281 A JP2009210281 A JP 2009210281A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sampling
resolver
excitation
rotation angle
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008050841A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuharu Terada
康晴 寺田
Toru Takahashi
亨 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008050841A priority Critical patent/JP2009210281A/ja
Publication of JP2009210281A publication Critical patent/JP2009210281A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、冗長型回転角検出装置に関し、2つのレゾルバが近接配置されていても、対象の回転角の検出精度を高く維持することにある。
【解決手段】2つのレゾルバを2つの励磁手段により互いに非同期で励磁して、それらの励磁された各レゾルバの出力をそれぞれ所定サンプリング周期でサンプリングした結果に基づいて、それぞれ対象の回転角を演算する冗長型回転角検出装置において、2つの励磁手段による各レゾルバの励磁周波数とレゾルバ出力をサンプリングするサンプリング周波数とを、両励磁周波数の差がサンプリング周波数の整数倍になるように設定すると共に、2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを出力振幅のピークタイミングで行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転角検出装置に係り、特に、磁気干渉を起こす程度に近接して配設されかつ互いに非同期で励磁される2つのレゾルバを用いてそれぞれ独立して対象の回転角を検出するうえで好適な冗長型回転角検出装置に関する。
従来、レゾルバを用いて対象の回転角を検出する回転角検出装置が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。かかる装置において、レゾルバの一次巻線には正弦波の励磁電圧Er(=E・sin(2πf)t)が入力され、レゾルバの90°の位相差をもって配置された2つの二次巻線にはそれぞれ出力電圧Es,Ec(Es=K・E・sin(2πf)t・sinNθ、及び、Ec=K・E・sin(2πf)t・cosNθ)が出力される。但し、Eは励磁電圧の振幅であり、fは励磁周波数であり、Kは変圧比であり、Nは軸倍角であり、また、θは求める回転角である。
上記した回転角検出装置によれば、レゾルバの出力電圧Es,Ecが対象の回転角に応じたものとなるため、従って、両出力電圧Es,Ecの関係に基づいて対象の回転角を検出することが可能となる。
特開2000−55695号公報 特開平9−257410号公報
ところで、対象の回転角を信頼性よく検出するためには、上記したレゾルバを冗長的に2つ設けるのが有効である。この際、レゾルバ搭載の省スペース化を図るうえでは、これら2つのレゾルバを近接して配置することが必要となる。しかし、2つのレゾルバが近接配置されていると、互いの励磁による磁気干渉が発生することがあり、周期的な出力変動が生じて、2つのレゾルバによる回転角検出に影響が及び、その回転角検出の精度が低下するおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、2つのレゾルバが近接配置されていても、回転角の検出精度を高く維持することが可能な冗長型回転角検出装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、2つのレゾルバと、各レゾルバに対応して設けられ、前記2つのレゾルバを互いに非同期で励磁する2つの励磁手段と、前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力がそれぞれ所定サンプリング周期でサンプリングされた結果に基づいて、それぞれ対象の回転角を演算する演算手段と、を備える冗長型回転角検出装置であって、前記2つの励磁手段による各レゾルバの励磁周波数とレゾルバ出力をサンプリングするサンプリング周波数とを、両励磁周波数の差がサンプリング周波数の整数倍になるように設定する周波数設定手段と、前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを出力振幅のピークタイミングで行うサンプリング手段と、を備える冗長型回転角検出装置により達成される。
この態様の発明において、2つのレゾルバは互いに非同期で励磁されるので、これら2つのレゾルバが近接配置されていると、互いの励磁による磁気干渉が発生し、それらの励磁周波数の差分に応じた周期で脈動が生ずる。この際、脈動の最大振幅タイミングでサンプリングが行われた場合と最小振幅タイミングでサンプリングが行われた場合とを比較すると、対象の回転角が同じであっても、演算される角度の精度に差が発生する。
本発明において、各レゾルバを励磁する励磁周波数とレゾルバ出力をサンプリングするサンプリング周波数とは、それらのレゾルバの励磁周波数の差がそのサンプリング周波数の整数倍となるように設定されていると共に、各レゾルバ出力のサンプリングは、出力振幅のピークタイミングで行われる。かかる構成においては、2つのレゾルバが近接配置されることで脈動が発生しても、レゾルバ出力のサンプリングが常にその出力振幅のピークタイミングで行われるので、回転角の演算が常に均一かつ高い精度で行われることとなる。従って、本発明によれば、2つのレゾルバが近接配置されていても、対象の回転角の検出精度を高く維持することができる。
尚、上記した冗長型回転角検出装置において、対象の回転停止状態で前記2つの励磁手段により励磁されたレゾルバの出力振幅のピークタイミングを検出するピークタイミング検出手段を備え、前記サンプリング手段は、前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを、前記ピークタイミング検出手段により検出された前記ピークタイミングから所定サンプリング周期の時間が経過するごとに行うこととすればよい。
また、上記した冗長型回転角検出装置において、対象の回転停止状態で前記2つの励磁手段により励磁されたレゾルバの出力振幅のボトムタイミングを検出するボトムタイミング検出手段を備え、前記サンプリング手段は、前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを、前記ボトムタイミング検出手段により検出された前記ボトムタイミングに対して所定サンプリング周期の1/4周期分ずれたタイミングから該所定サンプリング周期の時間が経過するごとに行うこととすればよい。
本発明によれば、2つのレゾルバが近接配置されていても、対象の回転角の検出精度を高く維持することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例である冗長型回転角検出装置10の全体構成図を示す。また、図2は、本実施例の冗長型回転角検出装置10の要部の詳細構成図を示す。本実施例の冗長型回転角検出装置10は、2つのレゾルバを用いてそれぞれ独立して対象の回転角を検出し、一方の系の故障が発生しても他方の系を用いて対象の回転角を検出することのできる冗長型のシステムであり、一方の系と他方の系とをそれぞれ別個の電源及びコントローラにより構成した完全分離型二重冗長型のシステムである。
冗長型回転角検出装置10は、2つのレゾルバ12,14を備えている。以下、適宜、レゾルバ12を第1レゾルバ12と、レゾルバ14を第2レゾルバ14と、それぞれ称す。2つのレゾルバ12,14は、例えば電動パワーステアリング装置に用いられる電動モータなどの対象に配設されており、互いに対象に並列に配置されている。尚、この配置は、互いの励磁入力に対して磁気干渉を起こす程度に近接したものである。2つのレゾルバ12,14はそれぞれ、対象の回転角に応じた信号をそれぞれ独立して出力する。
第1レゾルバ12には電子制御ユニット(ECU)16が、また、第2レゾルバ14にはECU18が、それぞれ電気的に接続されている。ECU16には電源20が、また、ECU18には電源22が、それぞれ電気的に接続されている。電源20と電源22とは、それぞれ独立した電源である。ECU16とECU18とは、それぞれ独立した電子制御ユニットであり、ECU16は電源20から電源供給されつつ第1レゾルバ12を用いて対象の回転角を検出し、また、ECU18は電源22から電源供給されつつ第2レゾルバ14を用いて対象の回転角を検出する。以下、適宜、ECU16を第1ECU16と、ECU18を第2ECU18と、電源20を第1電源20と、電源22を第2電源22と、それぞれ称す。
レゾルバ12,14はそれぞれ、1つの一次巻線と、90°の位相差をもって配置された2つの二次巻線と、を有している。各巻線は、ECU16,18に電気的に接続されている。ECU16は、第1レゾルバ12の一次巻線に接続する励磁部30と、第1レゾルバ12の2つの二次巻線に接続する2つの同期サンプリング部32,34と、2つの同期サンプリング部32,34に接続する角度演算処理部36と、を有している。また、ECU18は、第2レゾルバ14の一次巻線に接続する励磁部40と、第2レゾルバ14の2つの二次巻線に接続する2つの同期サンプリング部42,44と、2つの同期サンプリング部42,44に接続する角度演算処理部46と、を有している。
励磁部30,40はそれぞれ、第1又は第2レゾルバ12,14の一次巻線に入力する正弦波状の励磁電圧Er(次式(1))を発生し、その一次巻線に供給する。但し、Eは励磁電圧の振幅であり、fは第1レゾルバ12の励磁周波数fa又は第2レゾルバ14の励磁周波数fbである。尚、励磁部30による第1レゾルバ12の励磁と励磁部40による第2レゾルバ14の励磁とは互いに非同期で行われ、第1レゾルバ12の励磁周波数faと第2レゾルバ14の励磁周波数fbとは互いに異なる。
Er=E・sin(2πf)t ・・・(1)
2つの同期サンプリング部32,34は、第1レゾルバ12の2つの二次巻線から出力される正弦波状の出力電圧Es,Ec(次式(2)及び(3))を同期してサンプリングする。そして、それぞれ対象の回転角に応じたsin相出力電圧Ys(次式(4))又はcos相出力電圧Yc(次式(5))を角度演算処理部36へ供給する。また、2つの同期サンプリング部42,44は、第2レゾルバ14の2つの二次巻線から出力される正弦波状の出力電圧Es,Ec(次式(2)及び(3))を同期してサンプリングする。そして、それぞれ対象の回転角に応じたsin相出力電圧Ys(次式(4))又はcos相出力電圧Yc(次式(5))を角度演算処理部46へ供給する。但し、Kは最大出力電圧と入力電圧との比(変圧比)であり、Nは対象の機械的な一回転当たりの電気回転角の振動数(軸倍角)であり、また、θは求めるべき対象の回転角である。尚、同期サンプリング部32,34におけるサンプリング、及び、同期サンプリング部42,44におけるサンプリングは共に、所定のサンプリング周期(サンプリング周波数fs)で行われる。
Es=K・E・sin(2πf)t・sinNθ ・・・(2)
Ec=K・E・sin(2πf)t・cosNθ ・・・(3)
Ys=K・E・sinNθ ・・・(4)
Yc=K・E・cosNθ ・・・(5)
角度演算処理部36は、2つの同期サンプリング部32,34から供給される同期サンプリングの結果であるsin相出力電圧Ys及びcos相出力電圧Ycに基づいて、次式(6)に従って対象の回転角θを演算する。そして、それぞれ演算した回転角θを出力する。また、角度演算処理部46も同様に、2つの同期サンプリング部42,44から供給される同期サンプリングの結果であるsin相出力電圧Ys及びcos相出力電圧Ycに基づいて、次式(6)に従って対象の回転角θを演算する。そして、それぞれ演算した回転角θを出力する。
θ=tan−1(Ys/Yc) ・・・(6)
上記した冗長型回転角検出装置10においては、各レゾルバ12,14それぞれに非同期の励磁電圧Erが入力されることで、各レゾルバ12,14からそれぞれ独立して対象の回転角θに応じた出力電圧Es,Ecが出力される。そして、その後、各レゾルバ12,14それぞれについて、同期したタイミングでサンプリングされた出力電圧Ys,Ycの関係に基づいて対象の回転角θが検出される。従って、本実施例によれば、対象の回転角検出の冗長性を確保することが可能となっている。
図3は、2つのレゾルバ12,14へのそれぞれの励磁電圧Erの供給に対して、磁気干渉が生じない場合と磁気干渉が生ずる場合とのそれぞれの出力電圧Es,Ecの時間波形を表した図を示す。尚、図3(A)には第1レゾルバ12への励磁電圧Erの、図3(B)には第2レゾルバ14への励磁電圧Erの、図3(C)には磁気干渉が無い場合の第2レゾルバ14の出力電圧Esの、図3(D)には磁気干渉が無い場合の第2レゾルバ14の出力電圧Ecの、図3(E)には磁気干渉が有る場合の第2レゾルバ14の出力電圧Esの、図3(F)には磁気干渉が有る場合の第2レゾルバ14の出力電圧Ecの、時間波形をそれぞれ示す。また、図3(C)〜図3(F)にはそれぞれ、対象が一定角度状態(回転停止状態)に維持される状況での出力電圧Es,Ecの時間波形を示す。
本実施例において、レゾルバ12,14は、励磁部30,40によりそれぞれ非同期で励磁される(励磁周波数fa,fb)。レゾルバ12,14が互いに磁気干渉を起こす位置や距離に配設されていなければ、互いに磁気干渉が発生することはなく、図3(C)及び(D)に示す如く、出力電圧Es,Ecに磁気干渉に起因する脈動が生じることはない。一方、本実施例の如くレゾルバ12,14が磁気干渉を起こす程度に近接して配置されていると、互いに磁気干渉を起こし、図3(E)及び(F)に示す如く、出力電圧Es,Ecに磁気干渉に起因する周期的脈動が生じる。
この周期的脈動は、第1レゾルバ12の励磁周波数faと第2レゾルバ14の励磁周波数fbとに応じた周期Tで発生する(1/T=|fa−fb|)。この際、周期的脈動の最大振幅タイミング(図3における時刻(tmax+n・T/2);n=0,1,2・・・)でレゾルバ出力Es,Ecのサンプリングが行われた場合と最小振幅タイミング(図3における時刻(tmin+n・T/2))でレゾルバ出力Es,Ecのサンプリングが行われた場合とを比較すると、最小振幅タイミングでのサンプリングでは最大振幅タイミングでのサンプリングに比べてレゾルバ出力Es,Ecに対する分解能が低いので、両サンプリング間で演算される角度の精度に差が発生する。この場合、レゾルバ出力Es,Ecのサンプリングが脈動の最小振幅タイミングで行われると、対象の回転角の検出精度が低下してしまう。
従って、対象の回転角の検出精度を高い状態に維持してその誤検出を防止するためには、(a)レゾルバ12,14の励磁及び出力サンプリングをそれらの励磁周波数fa,fbの差|fa−fb|がサンプリング周波数fsの整数倍になるような励磁周波数fa,fb又はサンプリング周波数fsで行い、かつ、(b)レゾルバ12,14の出力電圧Es,Ecのサンプリングを脈動の最大振幅タイミングすなわちその出力振幅のピークタイミングで行う、ことが適切となる。
そこで、本実施例の冗長型回転角検出装置10は、レゾルバ12,14の励磁周波数の差|fa−fb|を算出する脈動周期算出部50を備えている。脈動周期算出部50は、励磁部30及び励磁部40に電気的に接続されており、励磁部30,40からそれぞれ供給される正弦波状の励磁電圧Erを受信する。そして、それら2つのレゾルバ12,14を励磁する励磁電圧Erに基づいて励磁周波数の差|fa−fb|を算出し、レゾルバ12,14の磁気干渉に起因する脈動の周期Tを検知する。
冗長型回転角検出装置10は、また、対象の回転停止状態でのレゾルバ12,14の出力振幅のピークタイミングを検出するためのピークホールド部52を備えている。ピークホールド部52は、第1レゾルバ12の2つの二次巻線及び第2レゾルバ14の2つの二次巻線のうち何れか一つの巻線に電気的に接続されており、その二次巻線から出力される正弦波状の出力電圧Es又はEcを受信する。そして、対象の回転が停止する状況においてその出力電圧Es又はEcのピークをホールドする。
脈動周期算出部50及びピークホールド部52には、サンプリングタイミング調整部54が電気的に接続されている。尚、上記した脈動周期算出部50、ピークホールド部52、及びサンプリングタイミング調整部54は、ECU16及び18の何れか一方に設けられていればよく、また、ECU16,18以外の他のコントローラに設けられていてもよい。サンプリングタイミング調整部54は、脈動周期算出部50から供給される信号に基づいてレゾルバ12,14の磁気干渉に起因する脈動周期Tを検出すると共に、ピークホールド部52で対象の回転停止状態での出力電圧Es又はEcのピークが得られるタイミングを検出する。
サンプリングタイミング調整部54は、検出した脈動周期Tすなわち励磁周波数の差|fa−fb|に応じたサンプリング周波数fsを設定し(fs=1/(A・T)=|fa−fb|/A;但し、Aは“1”以上の整数である。)、その設定したサンプリング周波数fsでサンプリングが行われるように同期サンプリング部32,34,42,44へ指令信号を供給する。或いは、検出した脈動周期Tの逆数すなわち励磁周波数の差|fa−fb|が予め定められたサンプリング周波数fsの整数倍Aでない場合は、脈動周期Tの逆数すなわち励磁周波数の差|fa−fb|がそのサンプリング周波数fsの整数倍Aになるようにレゾルバ12,14の励磁周波数fa,fbを設定し(|fa−fb|=1/T=A・fs)、その設定した励磁周波数fa,fbでレゾルバ12,14の励磁が行われるように励磁部30,40へ指令信号を供給する。
同期サンプリング部32,34,42,44はそれぞれ、サンプリングタイミング調整部54からの指令信号に基づいて、設定されたサンプリング周波数fsでレゾルバ出力をサンプリングする。また、励磁部30,40はそれぞれ、サンプリングタイミング調整部54からの指令信号に基づいて、設定された励磁周波数fa,fbでレゾルバ12,14を励磁する。
かかる構成においては、レゾルバ12,14を励磁する励磁周波数fa,fbとレゾルバ12,14の出力電圧Es,Ecをサンプリングするサンプリング周波数fsとは、それらの励磁周波数fa,fbの差|fa−fb|がそのサンプリング周波数fsの整数倍Aとなるように設定されて、その設定値に従ってレゾルバ12,14の励磁及びレゾルバ出力のサンプリングが実施される。この点、レゾルバ12,14の励磁周波数fa,fbの差|fa−fb|に基づく互いの磁気干渉に起因した脈動が発生していても、レゾルバ出力のサンプリングがその脈動の最大振幅タイミングや最小振幅タイミングなどに関係なくランダムに行われるのを防止することが可能となり、その脈動の常に同じタイミング(具体的には、対象が回転停止状態にあれば常に同じ出力振幅が得られるタイミング)でレゾルバ出力のサンプリングを行うことが可能となる。このため、本実施例によれば、対象の回転角の検出精度を均一に維持することが可能となる。
また、サンプリングタイミング調整部54は、対象の回転停止状態でのレゾルバ12,14の出力電圧Es又はEcのピークが得られるタイミングを検出すると、そのピークタイミングからサンプリング周期(すなわちサンプリング周波数fsの逆数)の時間が経過するごとにサンプリングが行われるように同期サンプリング部32,34,42,44へ指令信号を供給する。同期サンプリング部32,34,42,44はそれぞれ、サンプリングタイミング調整部54からの指令信号に基づいて、サンプリング周波数fsでレゾルバ出力をサンプリングする。
かかる構成においては、レゾルバ12,14の出力電圧Es,Ecのサンプリングが脈動の最大振幅タイミングすなわちその出力振幅のピークタイミングで行われることとなる。このため、レゾルバ12,14の励磁周波数fa,fbの差|fa−fb|に基づく互いの磁気干渉に起因した脈動が発生していても、レゾルバ出力のサンプリングを常にその出力振幅のピークタイミングで行うことが可能となる。
従って、本実施例の冗長型回転角検出装置10においては、励磁周波数の異なる2つのレゾルバ12,14が近接配置されることで磁気干渉に起因した脈動が発生しても、対象の回転角の演算を常に均一かつ高い精度で行うことが可能となり、その回転角の検出精度を高く維持することが可能となっている。このため、本実施例によれば、対象の回転角を検出するレゾルバ12,14を配置するうえでの省スペース化を図りつつ、その回転角の検出精度を高く維持することが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、ECU16,18の励磁部30,40が特許請求の範囲に記載した「励磁手段」に、角度演算処理部36,46が特許請求の範囲に記載した「演算手段」に、サンプリングタイミング調整部54が特許請求の範囲に記載した「周波数設定手段」及び「ピークタイミング検出手段」に、同期サンプリング部32,34,42,44が特許請求の範囲に記載した「サンプリング手段」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の実施例においては、レゾルバ出力のサンプリングを出力振幅のピークタイミングで行ううえで、出力振幅のピークをホールドするピークホールド部52を利用してサンプリングタイミング調整部54が対象の回転停止状態でのその出力振幅のピークタイミング(脈動の最大振幅タイミング)を検出することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ピークホールド部52に代えて出力振幅のボトムをホールドするボトムホールド部を利用してサンプリングタイミング調整部54が対象の回転停止状態でのその出力振幅のボトムタイミング(脈動の最小振幅タイミング)を検出し、そのうえで、その検出したボトムタイミングに対してサンプリング周期の1/4周期分ずれた(遅れた)タイミングを出力振幅のピークタイミングとして設定し、そのボトムタイミングからそのサンプリング周期の時間が経過するごとに、レゾルバ出力のサンプリングを行うこととしてもよい。かかる変形例においても、2つのレゾルバ12,14が近接配置されて磁気干渉に起因した脈動が発生しても、レゾルバ出力のサンプリングが常に出力振幅のピークタイミングで行われるので、上記の実施例と同様の効果を得ることが可能となる。この場合、サンプリングタイミング調整部54が特許請求の範囲に記載した「周波数設定手段」及び「ボトムタイミング検出手段」に相当する。
また、上記の実施例においては、対象の回転角を検出するレゾルバ12,14をそれぞれ別個のECU16,18に電気接続し、かつ、それらのECU16,18をそれぞれ別個の電源20,22に電気接続した完全分離型二重冗長型のシステムを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ECU16,18に接続する電源を共通化したシステムを用いてもよい。
本発明の一実施例である冗長型回転角検出装置の全体構成図である。 本実施例の冗長型回転角検出装置の要部の詳細構成図である。 2つのレゾルバへのそれぞれの励磁電圧Erの供給に対して、磁気干渉が生じない場合と磁気干渉が生ずる場合とのそれぞれの出力電圧Es,Ecの時間波形を表した図である。
符号の説明
10 冗長型回転角検出装置
12,14 レゾルバ
16,18 電子制御ユニット(ECU)
30,40 励磁部
32,34,42,44 同期サンプリング部
36,46 角度演算処理部
50 脈動周期算出部
52 ピークホールド部
54 サンプリングタイミング調整部

Claims (3)

  1. 2つのレゾルバと、各レゾルバに対応して設けられ、前記2つのレゾルバを互いに非同期で励磁する2つの励磁手段と、前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力がそれぞれ所定サンプリング周期でサンプリングされた結果に基づいて、それぞれ対象の回転角を演算する演算手段と、を備える冗長型回転角検出装置であって、
    前記2つの励磁手段による各レゾルバの励磁周波数とレゾルバ出力をサンプリングするサンプリング周波数とを、両励磁周波数の差がサンプリング周波数の整数倍になるように設定する周波数設定手段と、
    前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを出力振幅のピークタイミングで行うサンプリング手段と、
    を備えることを特徴とする冗長型回転角検出装置。
  2. 対象の回転停止状態で前記2つの励磁手段により励磁されたレゾルバの出力振幅のピークタイミングを検出するピークタイミング検出手段を備え、
    前記サンプリング手段は、前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを、前記ピークタイミング検出手段により検出された前記ピークタイミングから所定サンプリング周期の時間が経過するごとに行うことを特徴とする請求項1記載の冗長型回転角検出装置。
  3. 対象の回転停止状態で前記2つの励磁手段により励磁されたレゾルバの出力振幅のボトムタイミングを検出するボトムタイミング検出手段を備え、
    前記サンプリング手段は、前記2つの励磁手段により励磁された各レゾルバの出力のサンプリングを、前記ボトムタイミング検出手段により検出された前記ボトムタイミングに対して所定サンプリング周期の1/4周期分ずれたタイミングから該所定サンプリング周期の時間が経過するごとに行うことを特徴とする請求項1記載の冗長型回転角検出装置。
JP2008050841A 2008-02-29 2008-02-29 冗長型回転角検出装置 Pending JP2009210281A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008050841A JP2009210281A (ja) 2008-02-29 2008-02-29 冗長型回転角検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008050841A JP2009210281A (ja) 2008-02-29 2008-02-29 冗長型回転角検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009210281A true JP2009210281A (ja) 2009-09-17

Family

ID=41183604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008050841A Pending JP2009210281A (ja) 2008-02-29 2008-02-29 冗長型回転角検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009210281A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202906A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Minebea Co Ltd 角度検出装置
JP2015125127A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転角検出装置
JP2015184249A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 多摩川精機株式会社 冗長型vrシンクロの断線検出方法及び装置
US9678097B2 (en) 2013-09-12 2017-06-13 Socionext Inc. Angle detection device and angle detection method
JP2017122689A (ja) * 2016-01-08 2017-07-13 株式会社ジェイテクト 回転角検出装置
JP2018080937A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 多摩川精機株式会社 検出器
JP2018106513A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 株式会社デンソー 検出装置
WO2020152836A1 (ja) 2019-01-25 2020-07-30 三菱電機株式会社 角度検出装置
JPWO2021171392A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02
CN114450885A (zh) * 2019-09-26 2022-05-06 三菱电机株式会社 交流旋转电机装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202906A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Minebea Co Ltd 角度検出装置
US9678097B2 (en) 2013-09-12 2017-06-13 Socionext Inc. Angle detection device and angle detection method
JP2015125127A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転角検出装置
JP2015184249A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 多摩川精機株式会社 冗長型vrシンクロの断線検出方法及び装置
JP2017122689A (ja) * 2016-01-08 2017-07-13 株式会社ジェイテクト 回転角検出装置
JP2018080937A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 多摩川精機株式会社 検出器
JP2018106513A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 株式会社デンソー 検出装置
JPWO2020152836A1 (ja) * 2019-01-25 2021-05-20 三菱電機株式会社 角度検出装置
WO2020152836A1 (ja) 2019-01-25 2020-07-30 三菱電機株式会社 角度検出装置
JP7026827B2 (ja) 2019-01-25 2022-02-28 三菱電機株式会社 角度検出装置
US11828591B2 (en) 2019-01-25 2023-11-28 Mitsubishi Electric Corporation Angle detection apparatus
CN114450885A (zh) * 2019-09-26 2022-05-06 三菱电机株式会社 交流旋转电机装置
EP4037181A4 (en) * 2019-09-26 2022-08-24 Mitsubishi Electric Corporation DEVICE WITH AN AC LATHE
CN114450885B (zh) * 2019-09-26 2024-02-06 三菱电机株式会社 交流旋转电机装置
JPWO2021171392A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02
WO2021171392A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02 三菱電機株式会社 レゾルバの異常検出装置
JP7195478B2 (ja) 2020-02-26 2022-12-23 三菱電機株式会社 レゾルバの異常検出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009210281A (ja) 冗長型回転角検出装置
US10078018B2 (en) Temperature detection apparatus and rotation angle detection apparatus
JP4923730B2 (ja) レゾルバ角度検出における補償方法及びこれを用いた角度検出装置
JP5011824B2 (ja) 異常判定装置
US7692566B2 (en) Angle detection device
JP5173962B2 (ja) レゾルバ/デジタル変換装置およびレゾルバ/デジタル変換方法
JP4979352B2 (ja) レゾルバ/デジタル変換器及び該レゾルバ/デジタル変換器を用いた制御システム
US9116019B2 (en) Technique for compensating for abnormal output of resolver for environmentally friendly vehicle
WO2016117029A1 (ja) 位置検出器の角度誤差補正装置および角度誤差補正方法
JP2009150826A (ja) Rdコンバータ及び角度検出装置
JP4889808B2 (ja) 磁極位置検出装置及び方法
WO2014184833A1 (ja) レゾルバの異常検出方法、角度検出装置、モータ及び搬送装置
US20130014583A1 (en) Angle detection method with resolver
KR101338707B1 (ko) 여자 신호 발생 장치 및 레졸버 검출 장치
JP2015175734A (ja) モータ制御装置
JP2009014367A (ja) 回転角度検出装置及びこれを用いた電動機駆動装置
JP6112832B2 (ja) 角度補正装置及び回転角センサ
JP2011257254A (ja) 回転角検出装置
JP2017195659A (ja) 電子制御装置及びモータ制御装置
JP2011149915A (ja) 同期検定装置
JP2023048167A (ja) 絶対角度位置検出方法及び装置
JP6405502B1 (ja) 角度検出器のキャリア成分の位相ズレ量を検出する方法および手段、回転角度を検出する方法、角度検出器
JP2011185766A (ja) 回転角度検出装置
JP2007166687A (ja) モータ装置及びモータ駆動制御装置
WO2019146746A1 (ja) 推定装置および推定方法