JP2009098028A - レゾルバ、計測装置、信号処理方法およびプログラム - Google Patents

レゾルバ、計測装置、信号処理方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】角度検出構造を多重化したレゾルバにおける配線の引き回しが煩雑になる問題を解決する。
【解決手段】
所定の角度範囲に分割した領域の突極に、励磁用の巻線、sin出力用の巻線、cos出力用の巻線を巻き、角度検出セクションを構成する。この角度検出セクションを複数備えたレゾルバの励磁用の巻線、sin出力用の巻線およびcos出力用の巻線からの引き出し配線109を、ステータ103にスタッドボルト107によって固定された回路基板106に接続する。回路基板106上には、R/Dコンバータを構成する電子回路が搭載されており、そこで軸部材101の角度情報は、所定のデータ規格に変換される。これにより、一つの角度検出セクションから引き出される6本の配線をレゾルバ100の外部に引き回さなくて済む構成とできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レゾルバ、レゾルバを利用した計測装置、レゾルバから出力される信号の処理方法およびレゾルバから出力される信号の処理を行うためのプログラムに関する。
回転を検出する装置としてレゾルバが知られている。レゾルバは、回転子の回転角度のXおよびY成分に応じた変調を受けた2種類のアナログ信号を出力するための2つの巻線(sin出力用の巻線とcos出力用の巻線)と、この巻線に誘導電圧を生じさせるための磁力を生成する励磁コイルを備えている。この励磁コイルに励磁用の交番電流が流されると、交番磁界が生成される。そしてこの交番磁界が回転子の磁極によって変調される。この変調は、回転子の角度位置の影響を受けるので、上記の2つの巻線から出力される信号をRDコンバータにおいて処理することで、回転子の角度変位に関する情報を得ることができる。
一つのレゾルバにおいて、上記の角度検出構造を複数系統持たせる構造が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1には、2系統の出力系を備えたレゾルバを得るために、ステータの180°毎に区切られた領域の一方に第1の検出コイル群を配置し、他方に第2の検出コイル群を配置した構造が記載されている。
特開2000−18968(要約書)
上述の多重に出力が得られるレゾルバは、例えば、車の操舵軸(ハンドルの軸)の回転角の検出に利用される。操舵軸の回転角の検出では、事故防止の観点から誤検出の防止が重要となる。そのため、上記のような多重に角度検出構造を備えたレゾルバが利用され、一つの角度検出機構が不良であっても他の角度検出機構を用いることができるシステムが採用されている。
ところで、引用文献1に記載されているような、一つのレゾルバに複数の角度検出機構を多重化した構造では、各角度検出機構から出力される配線の取り扱いが問題となる。基本的なレゾルバの角度検出構造は、励磁電流を流すための配線2本、sin成分とcos成分の出力を得るための配線が各2本必要であり、1セクションで6本の配線を引き出す必要がある。このため、一つのレゾルバにNセクションの角度検出構造を多重化した場合、レゾルバからRDコンバータへの配線は6N本となる。上述した車の操舵軸には、他のセンサも取り付けられており、狭い空間に多数の配線を引き回すことは、製造コストや保守性の観点から好ましくない。
また、レアショート等の不完全な不具合を確実に検出することができる構成も望まれる。また、多重化された角度検出機構のいずれかに不良が発生した場合、その不良セクションの検出に止まらず、正確な角度データが出力される構成が望まれる。従来技術では、レゾルバ以外の角度センサを組み合わせる等して、不良発生時には、他の角度センサの出力を利用してのレゾルバ内の正常なセクションの検出、さらにこの正常なセクションへの切換を行い、正確な角度データの出力が行われるように工夫している。しかしながら、他のセンサを併用するこのような構成は、システムが複雑になり、占有スペースの増大、高コスト化、配線引き回しの煩雑化、保守性の低下、部品点数が増えることによる故障率の増大、といった問題がある。また、補助的に用いる角度センサの精度がレゾルバと同程度に高くないと、レアショートやレア断線を確実に検出できない場合がある等の問題もある。
そこで本発明は、角度検出機構を多重化したレゾルバにおける配線の引き回しが煩雑になる問題を解決することを第1の目的とする。また、複数の角度検出機構からの出力に基づく、不具合箇所の特定、その際の正確な角度データの取得、レアショートの確実な検出をできるだけシンプルな構成により実現することを第2の目的とする。
請求項1に記載の発明は、ロータと、前記ロータに向かい合い、円弧形状を有すると共に複数の突極を有するステータと、前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する複数の角度検出セクションと、前記角度検出セクションからの配線が接続され、前記第1の出力巻線および前記第2の出力巻線からの出力に基づいて前記ロータの回転情報を算出する演算回路と、前記演算回路が配置された回路基板とを備え、前記複数の角度検出セクションのそれぞれは、前記円弧形状を所定の角度範囲で分割した各領域に配置され、前記ステータまたは前記ステータを覆うケーシングに前記回路基板が固定されていることを特徴とするレゾルバである。
請求項1に記載の発明によれば、一つの回転軸に関する回転情報が、複数の系統から出力されるレゾルバが得られる。ここで、回転情報というのは、角度の値、角度変化の値、回転速度、回転速度の変化の値から選ばれた一または複数の情報のことをいう。円弧形状というのは、円弧が円周上に延在し閉じた形状(つまり輪状)であっても良いし、その一部を切り取った、あるいはその一部から切り取られた形状であってもよい。すなわち、ステータの形状は、輪状であっても良いし、輪状の一部を構成する形状であってもよい。
請求項1に記載の発明によれば、複数の角度検出セクションからの配線がステータまたは前記ステータを覆うケーシングに固定された回路基板に接続されるので、当該配線をレゾルバの外部に引き回す必要がない。このため、角度検出セクションを複数備えたレゾルバの配線の引き回しが煩雑になる問題を解決することができる。また、複数の角度検出セクションの出力を演算回路で比較することで、角度検出セクションの不具合を判定することができ、さらに正常な角度検出セクションの出力を利用した角度検出を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、演算回路は、複数の角度検出セクションからの出力に基づいて複数の角度検出セクションの少なくとも一つの不具合を判定する機能を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、各角度検出セクションからの出力を比較することで、角度検出セクションの断線やレアショートを判定することができる。すなわち、正常であれば、各角度検出セクションからの出力は一致するが、不具合があれば、各角度検出セクションからの出力が一致しなくなる。これにより、角度検出セクションの不具合を判定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、角度検出セクションにおける複数の突極に、第1の出力巻線と第2の出力巻線が一つおきに交互に巻かれていることを特徴とする。請求項3に記載の発明によれば、sin出力とcos出力の巻線が同一の突極に巻かれないので、各出力の信号純度を高くすることができ、また両信号同士の干渉が抑えられるので、高精度の角度情報を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、角度検出セクションの端部の突極には、励磁巻線が巻かれ、第1の出力巻線および前記第2の出力巻線が巻かれていないことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、円弧形状に延在する角度検出セクションの両端部の突極において、sin出力とcos出力を得るための巻線が巻かれておらず、励磁用の巻線のみが巻かれる。このため、角度検出セクション両端の出力巻線の位置における励磁コイルの作る磁場の乱れや磁束密度の低下が抑えられ、sin出力用の巻線とcos出力用の巻線による角度情報の検出精度を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のレゾルバが2つ同軸状に配置され、一方のレゾルバの出力の一部が他方のレゾルバの演算回路に入力され、他方のレゾルバの出力の一部が前記一方のレゾルバの演算回路に入力されていることを特徴とする計測装置である。
請求項5に記載の発明によれば、複数の角度検出セクションを備えた2つのレゾルバが、一つの軸に同軸構造で配置される。そして、各レゾルバからの出力を2つの演算回路に襷がけで入力する構造とする。この態様では、一つのレゾルバの異なる角度検出セクションの出力が異なる演算回路で処理される。このため、演算回路の不具合(例えば、熱や静電気による半導体集積回路の不良)に対する冗長性が確保される。
ここで、異なる演算回路は、少なくとも電源系が独立している回路ユニットとして定義される。電源系が独立であれば、回路が形成されている基板が同一であっても、また別であっても構わない。また、演算回路は、ワンチップ化あるいはワンパッケージ化されていてもよいし、複数のデバイスが基板上に配置されることで構成されていてもよい。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、角度検出セクションは3つであり、その中の一つのセクションの出力が他方のレゾルバの演算回路に入力されることを特徴とする。請求項6に記載の発明によれば、各角度検出セクションの出力が一致しない場合に、一致する出力の組を真値として出力することで、不良の角度検出セクションの検出を行うのと同時に正確な角度データの出力を行うことができる。なお、4以上の角度検出セクションを用意することも可能であるが、2以上の角度検出セクションで同時に不具合が発生する確率は低く、また一つの角度検出セクションにおける突極の数が少なくなることに起因する計測精度の低下を許容する必要があるので、実用上は角度検出セクションを3個とするのが、検出精度と安全上の冗長性のバランスを確保する上で妥当である。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、一方のレゾルバのロータがトーションバーの一部に固定され、他方のレゾルバのロータがトーションバーの他部に固定され、演算回路は、前記トーションバーに加わるトルクを算出することを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、2つのレゾルバの出力から、トーションバーの捻れが検出され、それに基づいてトーションバーを捻ろうとするトルクが算出される。
請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか一項に記載の発明において、一方のレゾルバの軸倍数と他方のレゾルバの軸倍数の差が1であることを特徴とする。ここで、軸倍数というのは、ロータが1回転する間に出力されるsinおよびcos波形が何周期分であるかを示すパラメータである。例えば、ロータが1回転する間に出力されるsinおよびcos波形が5周期分であれば、そのレゾルバの軸倍数は、5となる。なお、軸倍数は、ロータの磁極の数に一致する。
レゾルバからのsin出力およびcos出力は、周期性を示すので、これらの出力からだけでは、ロータの絶対角度位置は分からない。しかしながら、軸倍数が1違う2つのレゾルバを同軸配置した場合、ロータ1回転でsin出力およびcos出力に1周期分の差が生じるので、この差を積算することで、ロータの角度位置が1回転の中のどの位置にあるのかを知ることができる。この原理を利用することで、請求項5の計測装置は、ロータの絶対角を検出することができる。なお、この絶対角を得るための演算も回路基板上の演算回路において行われるようにすることが好ましい。
請求項9に記載の発明は、複数の突極を有し、前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する角度検出セクションを複数備えたステータと、前記ステータに対向するロータとを有した第1のレゾルバおよび第2のレゾルバを同軸状に配置した多重レゾルバ部と、前記第1のレゾルバに含まれる角度検出セクションの一つからの出力が接続された第1の演算回路と、前記第2のレゾルバに含まれる角度検出セクションの一つからの出力が接続された第2の演算回路とを備え、前記第1の演算回路には、前記第2のレゾルバに含まれる角度検出セクションの他の一つからの出力が接続され、前記第2の演算回路には、前記第1のレゾルバに含まれる角度検出セクションの他の一つからの出力が接続されていることを特徴とする計測装置である。
請求項9に記載の発明によれば、2つのレゾルバに対して2つの演算回路が用意され、この演算回路のそれぞれには、2つのレゾルバの角度検出セクションからの出力が入力される。すなわち、1つの演算回路に着目すると、そこには、第1のレゾルバの角度検出セクションからの出力と第2のレゾルバの角度検出セクションからの出力が入力される。この構成によれば、レゾルバ内の角度検出セクションの一つに不具合が生じても残りの正常な角度検出セクションを出力から正確な角度データを取得することができる。また、一方の演算回路に不具合が生じても他方の演算回路を用いた角度データの算出を行うことができる。こうして、レゾルバの多重化による冗長性と、演算回路の多重化による冗長性とを確保することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、第1の演算回路において算出された第1のレゾルバが検出した角度の角度データと、第2の演算回路において算出された第2のレゾルバが検出した角度の角度データとに基づいて第1のレゾルバおよび第2のレゾルバによりその回転が検出される軸に働くトルクを算出するトルク算出手段を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、2つのレゾルバが検出する角度情報に基づいて、軸に働くトルクを検出することができる。このトルクの検出は、上述したレゾルバと演算回路の冗長化により、高い信頼性で行うことができる。
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の計測装置において、第1の演算回路において算出された第1のレゾルバが検出した角度の角度データと、第2の演算回路において算出された第1のレゾルバが検出した角度の角度データとを比較し、第1のレゾルバに含まれる角度検出セクションの不具合を検出する第1の不具合検出手段と、第2の演算回路において算出された第2のレゾルバが検出した角度の角度データと、第1の演算回路において算出された第2のレゾルバが検出した角度の角度データとを比較し、第2のレゾルバに含まれる角度検出セクションの不具合を検出する第2の不具合検出手段とを更に備えることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、多重化されたレゾルバに含まれる角度検出セクションに不具合の判定が2つの演算回路において独立に行われる。このため、レゾルバ内の角度検出機構の不具合検出機能の冗長性を高くすることができる。
請求項12に記載の発明は、請求項9〜11のいずれか一項に記載の計測装置において、第1のレゾルバが備える角度検出セクションは3つであり、その中の2つの出力が第1の演算回路に入力され、他の一つの出力が第2の演算回路に入力され、第2のレゾルバが備える角度検出セクションは3つであり、その中の2つの出力が第2の演算回路に入力され、他の一つの出力が第1の演算回路に入力されることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、一つのレゾルバに角度検出セクションを3つ配置することで、一つの角度検出セクションに不具合が生じても、他の2つに角度検出セクションの出力に基づく演算データを照合することで、それらの正常を確認することができ、それにより不具合の検出と同時に正常値の出力を行うことができる。また、演算回路を2つ用い、第1の演算回路に第1のレゾルバからの2系統の出力と、第2のレゾルバからの1系統の出力とが入力され、第2の演算回路に第2のレゾルバからの2系統の出力と、第1のレゾルバからの1系統の出力とが入力されるようにすることで、仮に一方の演算回路に不具合が生じても、他方の演算回路による第1のレゾルバの出力および第2のレゾルバの出力に基づく各種の演算(例えば、軸に加わるトルクの算出)を行うことができる。このため、例えばトルクの検出に適用した場合、トルクの誤検出に起因する安全性が損なわれる事態を避けることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項9〜12のいずれか一項に記載の発明において、第1のレゾルバの軸倍数と第2のレゾルバの軸倍数の差が1であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、複数の突極を有し、前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する角度検出セクションを複数備えたステータと、前記複数のステータに対向するロータとを有した第1のレゾルバおよび第2のレゾルバを同軸状に配置した検出部からの出力信号を処理する方法であって、前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第1比較ステップと、前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第2比較ステップと、前記第1比較ステップと前記第2比較ステップの結果に基づいて前記第1のレゾルバおよび前記第2のレゾルバにより回転角度の検出が行われる軸部材に働くトルクを算出するトルク算出ステップとを有することを特徴とする信号処理方法である。
請求項14に記載の発明によれば、多重化されたレゾルバの角度検出セクションに不具合に対する冗長性を確保したトルク検出を行うことができる。これにより、トルクの誤検出に起因する不都合を避けることができる。
請求項15に記載の発明は、複数の突極を有し、前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する角度検出セクションを複数備えたステータと、前記ステータに対向するロータとを有した第1のレゾルバおよび第2のレゾルバを同軸状に配置した検出部からの出力信号を処理するために、コンピュータに読み取らせて実行させるプログラムであって、前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第1比較ステップと、前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第2比較ステップと、前記第1比較ステップと前記第2比較ステップの結果に基づいて前記第1のレゾルバおよび前記第2のレゾルバにより回転角度の検出が行われる軸部材に働くトルクを算出するトルク算出ステップとを実行させることを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、角度検出構造を多重化したレゾルバにおける配線の引き回しが煩雑になる問題が解決される。また本発明によれば、複数の角度検出構造からの出力に基づく、不具合箇所の特定、その際の正確な角度データの取得、レアショートの確実な検出をできるだけシンプルな構成により実現できる。
(1) 第1の実施形態
(レゾルバの構造)
以下、複数の回転角度情報を出力するために多重化され、不具合に対する冗長性を有し、さらに多重化されることで問題となる配線の引き回しの煩雑さを解決したレゾルバの一例を説明する。
図1は、本発明を利用したレゾルバの一例を示す側断面図と内部の正面図である。図1には、軸部材101の回転情報を検出するレゾルバ100が示されている。レゾルバ100の各構造は、ケーシング102内に収められている。ケーシング102の内側には、ステータ103が固定されている。ステータ103は、鋼板等の磁性体を重ねた磁性材料である。ステータ103には、ステータ巻線104が巻かれている。ステータ巻線104には、励磁用の励磁巻線、sin出力成分を出力するsin出力用巻線、およびcos出力成分を出力するcos出力用巻線がある。
図2は、ステータ巻線の巻き方の一例を示す概念図である。図2は、図1におけるステータ103を軸部材101の軸方向から見た状態が示されている。図2に示すように、ステータ103の断面は、環状(輪状)を有し、その内側には、符号21〜26により一部が示される内側に突出した突極が24個形成されている。これら突極は、円周の内側(中心方向)に向かって突出した凸型を有している。図2には、それぞれ独立に励磁コイル、sin出力用コイルおよびcos出力用コイルを備えた3つの角度検出セクション200、210および220が示されている。角度検出セクション200、210および220は、それぞれ同じ機能を有している。
また、図1および2には、軸部材101に固定されたロータ105が示されている。ロータ105は、磁性体で構成され、側面方向から見ると円筒形状であり、軸方向から見ると、周囲の6箇所に凸部を備えた断面形状を有している。ロータ105の中心には、軸部材101が貫通した状態で固定されている。図示する例では、ロータ105の磁極は6個であり、軸倍角は6である。
角度検出セクション200は、円弧形状を有し、ステータ103の一部分である円弧状の部分を利用して構成されている。角度検出セクション200は、突極21と22、およびそれら突極の間の突極を利用して構成されている。突極21および22とその間には、合計6個の突極が配置され、それらの全てには励磁用の巻線201が順次巻かれ、各突極部分が励磁コイルとして機能するようにされている。突極21と22との間に挟まれた4つの突極には、一つおきに交互にsin出力用巻線202、およびcos出力用巻線203が巻かれ、それぞれsin出力用コイルとcos出力用コイルが構成されている。すなわち、突極21および22には、励磁用の巻線201だけが巻かれ、突極21と22の間の4個の突極には、励磁用の巻線201に加えて、sin出力用巻線202またはcos出力用巻線203が巻かれている。こうするのは、sin出力用コイルおよびcos出力用コイルのそれぞれを構成する突極部分における励磁電流に起因する磁場の強さを均一化させるためである。また、sin出力用コイルとcos出力用コイルを一つおきに突極に巻くのは、sin出力とcos出力の信号純度を高め、また両信号同士の干渉を抑えるためである。
sin出力用巻線202とcos出力用巻線203とは、位相差が90°の信号を出力するように、巻かれる突極の位置がずらされている。この例では、突極一つ分ずらされている。この例では、全突極の数は、24であり、突極が一つずれると角度位相差が15°(360°/24)生じる。また、この例の軸倍角は6とされている。したがって、ロータ105が回転すると、sin出力用巻線202とcos出力用巻線203とに誘起される信号には、15°×6=90°の位相差が生じる。
なお、符号201aは、励磁用の巻線201の一端であり、符号201bは、励磁用の巻線201の他端である。符号202aは、sin出力用巻線202の一端であり、符号202bは、sin出力用巻線202の他端である。符号203aは、cos出力用巻線203の一端であり、符号203bは、cos出力用巻線203の他端である。
このように、角度検出セクション200からは、励磁用の巻線201からの2本の配線(符号201aおよび201b)と、sin出力用巻線202からの2本の配線(符号202aおよび202b)と、cos出力用巻線203からの2本の配線(符号203aおよび203b)の計6本が引き出される。
角度検出セクション210は、円弧形状を有し、ステータ103の一部分である円弧状の部分を利用して構成されている。角度検出セクション210は、突極23と24、およびその間の突極を利用して構成されている。突極23および24と、その間には、合計で6個の突極が配置され、それらの全てには、励磁用の巻線211が順次巻かれ、各突極部分が励磁コイルとして機能するようにされている。突極23と24との間に挟まれた4つの突極には、一つおきに交互にsin出力用巻線212、およびcos出力用巻線213が巻かれ、それぞれsin出力用コイルとcos出力用コイルが構成されている。すなわち、突極23および24とその間の4個の突極(計6個の突極)の内の両端の突極(つまり突極23および突極24)には、励磁用の巻線211だけが巻かれて、sin出力用巻線212およびcos出力用巻線213は巻かれていない。
sin出力用巻線212とcos出力用巻線213とは、位相差が90°の信号を出力するように、巻かれる突極の位置がずらされている。この例では、突極一つ分ずらされている。
なお、符号211aは、励磁用の巻線211の一端であり、符号211bは、励磁用の巻線211の他端である。符号212aは、sin出力用巻線212の一端であり、符号212bは、sin出力用巻線212の他端である。符号213aは、cos出力用巻線213の一端であり、符号213bは、cos出力用巻線213の他端である。
このように、角度検出セクション210からは、励磁用の巻線211からの2本の配線(符号211aおよび211b)と、sin出力用巻線212からの2本の配線(符号212aおよび212b)と、cos出力用巻線213からの2本の配線(符号213aおよび213b)の計6本が引き出される。
角度検出セクション220は、円弧形状を有し、ステータ103の一部分である円弧状の部分を利用して構成されている。角度検出セクション220は、突極25と26、およびその間の突極を利用して構成されている。突極25および26とその間には、合計で6個の突極が配置されている。この6個の突極全てには、励磁用の巻線221が順次巻かれ、各突極部分が励磁コイルとして機能するようにされている。突極25と26との間に挟まれた4つの突極には、一つおきに交互にsin出力用巻線222および、cos出力用巻線223が巻かれ、それぞれsin出力用コイルとcos出力用コイルが構成されている。すなわち、突極25および26とその間の4個の突極(計6個の突極)の内の両端の突極(つまり突極25および突極26)には、励磁用の巻線221だけが巻かれて、sin出力用巻線222およびcos出力用巻線223は巻かれていない。
sin出力用巻線222とcos出力用巻線223とは、位相差が90°の信号を出力するように、巻かれる突極の位置がずらされている。この例では、突極一つ分ずらされている。
なお、符号221aは、励磁用の巻線221の一端であり、符号221bは、励磁用の巻線221の他端である。符号222aは、sin出力用巻線222の一端であり、符号222bは、sin出力用巻線222の他端である。符号223aは、cos出力用巻線223の一端であり、符号223bは、cos出力用巻線223の他端である。
このように、角度検出セクション220からは、励磁用の巻線221からの2本の配線(符号221aおよび221b)と、sin出力用巻線222からの2本の配線(符号222aおよび222b)と、cos出力用巻線223からの2本の配線(符号223aおよび223b)の計6本が引き出される。
図1(A)に戻り、ステータ103には、スタッドピン107が立てられ、そこに回路基板106が固定されている。つまり、ステータ103には、スタッドピン107により回路基板106が固定されている。図1(B)には、回路基板106が示されている。回路基板106は、中央が円形に抜けた幅広の円環形状を有し、フッ素樹脂やエポキシ樹脂等の公知の絶縁材料で構成されている。回路基板106上には、集積回路108その他(図示省略)の電子デバイスが配置されている。回路基板106は、ステータ巻線104からの引き出し配線109が接続されている。この接続は、接続ピンへの絡げ配線や公知のボンディング法により行われている。上述したように、ステータ巻線104から回路基板106への引き出し配線109は、角度検出セクション201、210および220から各6本であり、合計で18本である。
この構造によれば、回路基板106は、ステータに固定された状態でケーシング102の内部に収められている。回路基板106上に配置された回路は、(1)角度検出セクション201、210および220へ励磁電流を供給する機能、(2)角度検出セクション201、210および220からのsin出力およびcos出力を受け、それらに基づき角度データを算出する機能、(3)不具合のある角度検出セクションを検出する機能を備えている。各角度検出セクションと回路基板106上の回路との関係は後述する。
この例において、回路基板106上の回路は、軸部材101(ロータ105)の角度データおよび不具合発生時に不具合のある角度検出セクションを特定するデータを出力する。回路基板106上の回路は、これらデータを出力するためのインターフェース回路を備えている。なお、これらデータをレゾルバ100の外部に引き出す配線やコネクタ等は、図1では図示省略されている。
上記データを取り扱う規格としては、例えば、ISO11898およびISO11519として標準化されているCAN(Controller Area Network)の規格に準拠したものを挙げることができる。CANのようなパケット化されたデータを取り扱う通信規格を用いることで、レゾルバ100から引き出される配線を減らすことができる。なお、レゾルバ100へは、回路基板106上の回路を動作させるための電源の配線および励磁電流の基となる電源の配線が必要とされるが、これは、図示省略した電源配線から回路基板106に供給される。また、回路基板106上には、3端子レギュレータ等のローカル安定化電源回路が搭載され、回路基板106上の回路に安定した電圧が供給されるようにされている。
図1に戻り、軸部材101には、ベアリング110を介して、ケーシング102が固定されている。この構造によれば、ケーシング102に対して軸部材101が相対的に回転可能となる。
(電気系の構成)
図3は、図1に示すレゾルバ100内の電気系の構成を示すブロック図である。図示するように回路基板106上には、3系統の回路群が配置されている。各回路群は、角度演算機能とデータ比較機能を備えている。また、図示されていないが、不具合のある角度検出セクションを検出し、その旨をエラー信号として出力する機能を有している。
図3に示すように、回路基板106上には、処理回路301、ローパスフィルタ302〜304、アンプ305〜307が配置されている。処理回路301は、コンピュータとしての機能を有し、A/Dコンバータ、CPU、ROM、RAMおよびインターフェース機能を備え、角度検出セクション220の動作制御および角度検出セクション220から出力されるデータの処理を行う。
処理回路301は、ローパスフィルタ302を介して、アンプ305に励磁電流の基となる信号を出力する。この信号は、アンプ305において増幅され、励磁電流として角度検出セクション220における励磁用の巻線221に供給される。
また処理回路301には、角度検出セクション220のsin出力用の巻線222からの信号が入力される。この信号は、アンプ306により増幅され、ローパスフィルタ303を介して処理回路301に入力される。また処理回路301には、角度検出セクション220のcos出力用の巻線223からの信号が入力される。この信号は、アンプ307により増幅され、ローパスフィルタ304を介して処理回路301に入力される。
処理回路301は、角度検出セクション220からのsin出力とcos出力とに基づき、軸部材101の回転角を算出する。この処理は、従来におけるレゾルバからのアナログ信号をデジタルの角度データに変換するR/Dコンバータ内における処理と同様である。
また、処理回路301は、このR/D変換時に補正処理を行う。この処理は、以下のようにして行われる。まず、R/D変換された算出値と、実際のロータ105の角度との関係を予め調べておき、そのテーブルデータあるいはその関係から求めた校正曲線や校正関数を処理回路301内の図示省略したROM内に記憶させておく。そして実際の計測時に、このROM内のデータを用いてR/D変換時に補正を行い、補正された角度データを得る。こうすることで、レゾルバ100における部品寸法精度の誤差や軸部材101の偏心、巻線の巻むらといった要因に起因する測定誤差を補正した角度データを得ることができる。特にこの例では、各角度検出セクションにおける利用できる突極の数に制限があるので、検出精度を高める上で上記のデータの補正は有効である。
また図3に示すように、回路基板106上には、処理回路311、ローパスフィルタ312〜314、アンプ315〜317が配置されている。処理回路311は、A/Dコンバータ、CPU、ROM、RAMおよびインターフェース機能を備え、角度検出セクション200の動作制御および角度検出セクション200から出力されるデータの処理を行う。
まず、処理回路311は、ローパスフィルタ312を介して、アンプ315に励磁電流の基となる信号を出力する。この信号は、アンプ315において増幅され、励磁電流として角度検出セクション200における励磁用の巻線201に供給される。
また処理回路311には、角度検出セクション200のsin出力用の巻線202からの信号が入力される。この信号は、アンプ316により増幅され、ローパスフィルタ313を介して処理回路311に入力される。また処理回路311には、角度検出セクション200のcos出力用の巻線203からの信号が入力される。この信号は、アンプ317により増幅され、ローパスフィルタ314を介して処理回路311に入力される。
処理回路311は、角度検出セクション200からのsin出力とcos出力とに基づき、軸部材101の回転角を算出する。この処理は、従来におけるレゾルバからのアナログ信号をデジタルの角度データに変換するR/Dコンバータ内における処理と同じである。また、処理回路311は、このR/D変換時に補正処理を行う。この処理は、処理回路301の場合と同じである。
また図3に示すように、回路基板106上には、処理回路321、ローパスフィルタ322〜324、アンプ325〜327が配置されている。処理回路321は、A/Dコンバータ、CPU、ROM、RAMおよびインターフェース機能を備え、角度検出セクション210の動作制御および角度検出セクション210から出力されるデータの処理を行う。
まず、処理回路321は、ローパスフィルタ322を介して、アンプ325に励磁電流の基となる信号を出力する。この信号は、アンプ325において増幅され、励磁電流として角度検出セクション210における励磁用の巻線211に供給される。
また処理回路321には、角度検出セクション210のsin出力用の巻線212からの信号が入力される。この信号は、アンプ326により増幅され、ローパスフィルタ323を介して処理回路321に入力される。また処理回路321には、角度検出セクション210のcos出力用の巻線213からの信号が入力される。この信号は、アンプ327により増幅され、ローパスフィルタ324を介して処理回路321に入力される。
処理回路321は、角度検出セクション210からのsin出力とcos出力とに基づき、軸部材101の回転角を算出する。この処理は、従来におけるレゾルバからのアナログ信号をデジタルの角度データに変換するR/Dコンバータ内における処理と同じである。また、処理回路321は、このR/D変換時に補正処理を行う。この処理は、処理回路301の場合と同じである。
(動作)
図1〜3に示すレゾルバの動作の一例を説明する。各角度検出セクションに励磁電流を流すと、ロータ105は励起電流が作る磁場により磁化される。ロータ105の断面形状は円形ではなく、図示するように6箇所の凸部を備えているので、励磁電流が流された状態でロータ105が回転すると、各角度検出セクションにおけるsin出力用の巻線とcos出力用の巻線には、ロータの回転の状態の影響を受け、位相が90°異なる誘導電流が誘起される。
これらの誘導電圧は、ロータの回転角をθ、sin出力の出力電圧をVx、cos出力の出力電圧をVy、励磁の電圧をEsinωt、励磁巻線、各出力巻線、およびステータとロータの特性で決まる定数をKとすると、下記の「数1」および「数2」により示される。
Figure 2009098028
Figure 2009098028
これら誘導電圧は、各角度検出セクションにおけるsin出力用の巻線とcos出力用の巻線からそれぞれ出力され、アンプおよびローパスフィルタを通過後に処理回路301、311および321にそれぞれ入力される。各処理回路は、各出力をA/Dコンバータでデジタル信号に変換し、所定の処理を施すことで、角度θに関する情報を算出する。こうして、処理回路301、処理回路311および処理回路321において、個別に軸部材101の角度データが算出される。また、この角度データの演算の際、前述した補正処理が行われる。
処理回路301は、算出した角度データを処理回路311および321に送る。同様に、処理回路311は、角度検出セクション200からのsin出力およびcos出力から算出した角度データを、処理回路301および321に送る。同様に、処理回路321は、角度検出セクション210からのsin出力およびcos出力から算出した角度データを、処理回路301および311に送る。
各処理回路は、他の2つの処理回路から送られてきた角度データを自身で算出した角度データと比較する。各角度検出セクションの巻線に断線、レア断線、ショートあるいはレアショートといった不具合が発生していなければ、各角度検出セクションからの出力に基づいた角度データは、互いに一致する。この場合、動作状態に異常はなく、いずれかの処理回路で算出された角度データが外部に出力される。この例では、処理回路301と311において算出された角度データが外部に出力される。ここで、2系統の出力が行われるのは、データの伝送に冗長性を持たせるためである。また、出力されるデータは、CAN等の適当な規格のパケット信号に変換され、それが出力される。出力される2系統のデータは、冗長性を高めるために別の配線ケーブルを介して伝送されてもよいし、同じ配線ケーブルを利用して出力されるのでもよい。
ここで、処理回路301、311および321は、他の2つの処理回路からの角度データが、自身で算出した角度データと一致しない場合、一致しない角度データを出力した角度検出セクションの組を他の処理回路に通知する。この通知を受けた処理回路は、それを自身の判定結果と突き合わせ、同じ判定結果を得た組み合わせがある場合、その旨を先の通知を発した処理回路に返信する。
この返信を他の2つの処理回路から受けた場合、当該処理回路は、自身が担当する角度検出セクションに、断線、レア断線、ショートあるいはレアシートといった不具合が発生したと判定し、当該角度検出セクションの不良を伝えるエラー信号を出力する。このエラー信号により、図示省略したシステム全体を制御している制御装置が、不具合が発生した角度検出セクションを特定した情報を得ることができる。一方において、上述した返信を他の2つの処理回路から受けなかった処理回路は、自身で算出した角度データを所定のデータ伝送規格に変換し、外部に出力する。
この処理によれば、3つある角度データを比較し、他の2つのデータと一致しないデータの基となる信号を出力した角度検出セクションを不良と判定し、また一致したデータの組を真値として採用する。こうすることで、不良箇所の特定と真値の出力とが行われ、システム全体の安全性と冗長性が確保される。また、データの一致不一致に基づいた判定を行うので、レアショートやレア断線を確実に検出することができる。また、不具合発生と判定された角度検出セクションを以後利用しないようにすることで、不正確なデータに基づく好ましくない事態の発生を防止することができる。
以下、一例を挙げて具体的に説明する。仮に角度検出セクション220の励磁巻線に断線が発生しているとする。この場合、処理回路301において、角度検出セクション220からのsin出力データおよびcos出力データに基づいて算出した角度データと、処理回路311および321から処理回路301に送られてきた角度データとは、それぞれが一致しない。したがって、その旨を知らせるデータが処理回路301から処理回路311および321に送信される。また、処理回路301は、自身が算出した角度データが他の2つの処理回路が算出した角度データとそれぞれ一致しない旨の返信を、処理回路311および321から受けるので、角度検出セクション220に不具合発生と判定を下し、エラー信号を出力する。このエラー信号を図示しない制御系で認識することで、角度検出セクション220における不具合発生がシステム内において認識される。
処理回路311では、自身で算出した角度データと、処理回路301から送られてきた角度データとの比較が行われるが、この結果は、「不一致」となる。したがって、その旨を知らせるデータが処理回路311から処理回路310および321に送信される。一方、処理回路311では、自身で算出した角度データと、処理回路321から送られてきた角度データとの比較が行われるが、この結果は、「一致」となる。したがって、処理回路311は、自身が担当する角度検出セクション200が正常であると判定し、角度検出セクション200から出力されたsin出力およびcos出力に基づく角度データを外部に出力する。
また、処理回路321では、自身で算出した角度データと、処理回路301から送られてきた角度データとの比較が行われるが、この結果は、「不一致」となる。したがって、その旨を知らせるデータが処理回路321から処理回路301および311に送信される。一方、処理回路321では、自身で算出した角度データと、処理回路311から送られてきた角度データとの比較が行われるが、この結果は、「一致」となる。したがって、処理回路321は、自身が担当する角度検出セクション210が正常であると判定し、角度検出セクション210から出力されたsin出力およびcos出力に基づく角度データを外部に出力する。こうして、3つある角度検出セクションの内の一つに不具合が発生した場合、それが特定されると共に、残りの正常な2つの角度検出セクションの出力を利用して正確な角度データを得ることができる。
ここでは、sin出力およびcos出力に基づく角度データを比較する例を示したが、角度データとして、sin出力およびcos出力をA/Dコンバータによりデジタル化したデータを利用してもよい。sin出力およびcos出力をデジタル化しただけのデータでは、回転角に関する情報は直接得られないが、ここでは、各角度検出セクションからの出力が一致するか否かが重要であるので、デジタル化されたsin出力およびcos出力をここでの角度データとして利用することもできる。なお、この演算を行う際は、sin出力およびcos出力をデジタル化したデータに、予め取得しておいた校正用データに基づくデジタル補正を行い、部品精度や巻線の巻き方のバラツキに起因する検出誤差を極力排除するように努めることが望ましい。
(実施形態の優位性)
以上説明した図1〜3に示す例では、3セクション計18本の配線をレゾルバから引き出す必要がない。このため、配線の引き回しに係る煩雑さが発生しない。また、3つある角度検出セクションの一つに断線等の不具合が生じた場合に、そのセクションを確定でき、また正常な出力を得ることができる。
(2) 第2の実施形態
(計測装置の構造)
以下、図1に示すレゾルバの機能を2つ内蔵した計測装置の一例、およびこの計測装置を用いた車の操舵軸(ステアリングの軸)に加わるトルクの検出機構の一例を説明する。図4(A)は、本発明を利用した計測装置の一例を示す側断面図である。
図4(A)には、計測装置400が示されている。計測装置400は、図1に示すステータおよびロータの基本構造を有したレゾルバを単位ユニットとし、それをケーシング402内に2つ内蔵している。すなわち、計測装置400は、第1の実施形態で説明した出力系が3重化されたレゾルバが2ユニット複合化された構造を有している。
まず、第1のユニット510について説明する。第1のユニット510は、ステータ103aを備えている。ステータ103aは、ケーシング402の内側に固定されている。ステータ103aには、ステータ巻線104aが巻かれている。ステータ103aの形状およびステータ巻線104aがステータ103aの突極に巻かれる構造は、図2に示す場合と同じである。また、その軸倍角も図2の場合と同じ6である。
ステータ103aの内側には、ロータ105aが位置している。ロータ105aの中心には、第1の円筒部材403が貫通した状態で固定されている。この第1の円筒部材403は、ベアリング110aを介してケーシング402に回転自在な状態で固定されている。第1の円筒部材403の内側には、車の操舵軸401が貫通しており、ボルト404により、第1の円筒部材403と操舵軸401とは結合されている。
ステータ103aには、第1の実施形態の場合と同様に、スタッドピン107aを介して回路基板106aが固定されている。回路基板106a上には、所定の回路の一部を構成する集積回路108aが配置されている。回路基板106aには、3端子レギュレータ等のローカル安定化電源回路が搭載され、回路基板106a上の回路に安定した電圧が供給されるようにされている。その他、回路基板106a上に配置されている回路の詳細は、後述する。回路基板106aには、ステータ巻線104aからの引き出し配線109aが接続されている。第1の実施形態の場合と同様に、ステータ巻線104aから回路基板106aへの引き出し配線109aは、3つの角度検出セクションから各6本であり、合計で18本である。回路基板106a上には、対向する位置に配置された回路基板106bへの電気的な接続を行うためのコネクタ111aが配置されている。
次に第2のユニット520について説明する。第2のユニット520は、ステータ103bを備えている。ステータ103bは、ケーシング402の内側に固定されている。ステータ103bには、ステータ巻線104bが巻かれている。ステータ103bの形状およびステータ巻線104bがステータ103bの突極に巻かれる構造は、図2に示す場合と一部異なっている。以下この点について説明する。
図5は、ステータ103bの巻線の状態を示す正面図である。図5に示すように、この例では、ステータ103bの突極の数は、図2の場合と異なり20個である(図2の場合は、24個)。これは、第2のユニット520の軸倍角が5倍角に設定されていることに起因する。角度検出セクションは、図2に示す場合と同じ構造を有する。すなわち、一つ角度検出セクションは、連続して配置された6個の突極から構成され、この6個の突極の全てに励磁用の巻線が巻かれ、両端を除くその間の4個の突極にsin出力用の巻線とcos出力用の巻線とが交互に巻かれた構造を有している。また、それに対応してロータ105bは、等角配置された凸部を5個有した断面構造とされている。
図4(A)および図5に示すように、ステータ103bの内側には、ロータ105bが位置している。ロータ105bの中心には、第2の円筒部材405が貫通した状態で固定されている。この第2の円筒部材405は、ベアリング110bを介してケーシング402に回転自在な状態で固定されている。第2の円筒部材405の内側には、操舵軸401が貫通しており、ボルト406により、第2の円筒部材405と操舵軸401とは結合されている。
ボルト404による第1の円筒部材403と操舵軸401との結合位置と、ボルト406による第2の円筒部材405と操舵軸401との結合位置とは、数十mm離れている。こうすることで、第1のユニット510と第2のユニット520が検出する角度データに両結合位置間で発生する操舵軸401の捻れが効果的に反映され、操舵軸401に働くトルクの検出感度および検出精度を高めることができる。
ステータ103bには、第1の実施形態の場合と同様に、スタッドピン107bを介して回路基板106bが固定されている。回路基板106b上には、所定の回路の一部を構成する集積回路108bが配置されている。回路基板106bには、3端子レギュレータ等のローカル安定化電源回路が搭載され、回路基板106b上の回路に安定した電圧が供給されるようにされている。その他、回路基板106b上に配置されている回路の詳細は、後述する。回路基板106bには、ステータ巻線104bからの引き出し配線109bが接続されている。第1の実施形態の場合と同様に、ステータ巻線104bから回路基板106bへの引き出し配線109bは、3つの角度検出セクションから各6本であり、合計で18本である。回路基板106b上には、対向する位置に配置された回路基板106aへの電気的な接続を行うためのコネクタ111bが配置されている。コネクタ111aと111bは、一方が差し込み側、他方が受け側となる構造とされている。なお、このコネクタ部分は、配線やコネクタ付きの配線により結線されていてもよい。
以上説明したように、多重化されたレゾルバユニットである第1のユニット510と第2のユニット520とは、それぞれの回路基板106aと106bとが対向する位置関係で同じ軸線上に配置されている。そして、コネクタ111aおよび111bにより、2つの回路基板は接続されている。また、第1のユニットが操舵軸401の一部の回転角を検出し、第2のユニットが操舵軸401の他部の回転角を検出する構造とされている。
(電気系の構成)
図6は、図4(A)に示す計測装置400内の電気系の構成を示すブロック図である。図示するように回路基板106aおよび106b上には、それぞれ3系統の回路群を構成する処理回路501、502、503、504、505および506が配置されている。各処理回路は、角度演算機能、データ比較機能、トルク演算機能、不具合判定機能、およびエラー信号出力機能を備えている。また、各処理回路は、演算結果や判定結果を所定の通信規格のデータ信号に変換するインターフェース機能を備えている。
図6には、図4(A)に関連して説明した3重の角度検出機能を有する第1のユニット510と第2のユニット520が示されている。第1のユニット510は、角度検出セクション511、512および513を備えている。また回路基板106a上には、上述した機能を有する処理回路501、502および503が配置されている。ここで、処理回路501は、角度検出セクション511に励磁電流を流し、角度検出セクション511から出力されるsin出力とcos出力とを処理する。処理回路502は、角度検出セクション512に励磁電流を流し、角度検出セクション512から出力されるsin出力とcos出力とを処理する。処理回路503は、第2のユニット520の角度検出セクション521に励磁電流を流し、角度検出セクション521から出力されるsin出力とcos出力とを処理する。
角度検出セクションと対応する処理回路との電気的な結線は、励磁用の配線、sin出力用の配線、cos出力用の配線の計3系統であり、配線数は、計18本である。なお、アンプやローパスフィルタを含めた構成の詳細は、図3に関連して説明した内容と同じであるので、説明は省略する。
第2のユニット520は、角度検出セクション521、522および523を備えている。回路基板106b上には、上述した機能を有する処理回路504、505および506が配置されている。ここで、処理回路506は、角度検出セクション523に励磁電流を流し、角度検出セクション523から出力されるsin出力とcos出力とを処理する。処理回路505は、角度検出セクション522に励磁電流を流し、角度検出セクション522から出力されるsin出力とcos出力とを処理する。処理回路504は、第1のユニット510の角度検出セクション513に励磁電流を流し、角度検出セクション513から出力されるsin出力とcos出力とを処理する。
すなわち図6に示す計測装置は、レゾルバとしての機能を有する第1のユニット510側の演算装置に、同様にレゾルバとして機能する第2のユニット520の中の一つの角度検出セクションの励磁配線、sin出力配線およびcos出力配線を接続し、一方、第2のユニット520側の演算装置に、同様にレゾルバとして機能する第1のユニット510の中の一つの角度検出セクションの励磁配線、sin出力配線およびcos出力配線を接続したたすきがけ構造とされている。
(計測装置の動作)
以下、図4(A)および図6に示す計測装置400の動作の一例を説明する。ここでは、計測装置400を用いて操舵軸401に加わるトルクを検出する動作の一例を説明する。図7は、計測装置400の動作の一例を示すフローチャートである。
処理が開始されると(ステップS101)、処理回路501〜506のそれぞれにおいて、角度検出セクション511〜513および角度検出セクション521〜523から出力されたsin出力成分およびcos出力成分に基づいて、角度データが算出される。そして、同一ユニットの出力に基づく2群の角度データが、各データ群内において一致するか否か、が判定される(ステップS102)。すなわち処理回路501、502および504において算出された角度データが互いに比較され、それらが一致するか否か、が判定され、また処理回路503、505および506において算出された角度データが互いに比較され、それらが一致するか否か、が判定される(ステップS102)。この判定は、各処理回路において行われても良いし、いずれかの処理回路でまとめて行われても良い。
ステップS102の判定がYESであれば、それは各角度検出セクションに不具合の発生がないことになる。この場合、処理回路501または502が算出した角度データと処理回路503が算出した角度データとが比較され、その差が算出される。この差は、図4のボルト404の位置とボルト406の位置の間における操舵軸401の捻れ角である。この捻れ角と操舵軸401に働くトルクとの関係は、予め実験的に求めておき、そのテーブルデータは、各処理回路のROM内に格納されている。したがって、このテーブルデータと上記角度データの差の値から操舵軸401に働くトルクが算出される(ステップS103)。この演算は、処理回路501〜503のいずれで行っても良い。
また、上記の演算が回路基板106aにおいて行われるタイミングで、同様の演算が回路基板106bにおいても行われる。すなわち、処理回路505または506が算出した角度データと処理回路504が算出した角度データとが比較され、その差が算出される。この差と、処理回路内のROMに格納されたデータテーブルとに基づいて、操舵軸401に働くトルクが算出される。
回路基板106aおよび106bにおいて算出されたトルクデータは、当該演算を行った処理回路が備えるインターフェース機能により、所定のデータ通信規格に変換され、それぞれ外部に出力される。ここで、同じデータを2つ出力するのは、冗長性を得るためである。
ステップS102の判定がNOである場合、第1のユニット510および第2のユニット520からの出力に基づく3つの角度データの中に一致するものがあるのか否か、が判定される(ステップS104)。すなわち、ステップS104では、処理回路501、502および504のそれぞれにおいて算出された角度データが互いに比較され、その中に一致する組み合わせがあるのか否か、が判定される。また、ステップS104では、処理回路503、505および506のそれぞれにおいて算出された角度データが互いに比較され、その中に一致する組み合わせがあるのか否か、が判定される。
ステップ104の処理において、一致する角度データがあれば、3つの角度データの中で一致せずに孤立した一つのデータを特定し、そのデータの基となるsin出力およびcos出力を出力した角度検出セクションを特定する。そして、この特定された角度検出セクションを認識できるデータを外部にエラー信号として出力する(ステップS105)。
ステップS105の後、上記の一致した角度データがユニット毎に選択され(ステップS106)、その一致した角度データに基づいてトルクの算出が行われる。トルクの算出方法は、ステップS103の場合と同じである。
また、ステップS104の判定において、同一ユニットにおける一致する角度データがなければ、ステップS108に進む。ステップS108では、同一ユニットにおける3つの角度データのそれぞれを、一つ前に算出した角度データ、すなわち時系列順に算出される角度データの一つ前のタイミングで算出された角度データと比較する。この一つ前の角度データは、各処理回路のRAMに記憶させておいたものを用いる。
そして、一つ前の角度データに最も近い値を真値として選択する(ステップS108)。このようにするのは、角度検出セクションに断線やショート等の不具合が発生した場合、通常の角度変化よりも大きいデータの変化が生じると考えられるからである。また、真値として選択されなかった角度データの基になる信号を出力した角度検出セクションを不具合箇所として特定し、この特定情報を含むエラー信号を出力する(ステップS109)。
ステップS109の処理を行った後、選択された角度データに基づくトルクの算出が行われる(ステップS110)。なお、一方のユニットに関して、ステップS102の判定の結果がNOであり、他方のユニットでYESである場合、YES側のユニットでは、一致した角度データが選択され、NO側のユニットでは、ステップS106またはS108の処理において角度データが選択される。そして、これら角度データに基づいてトルクの算出が行われる。
ステップS103、ステップS107またはステップS110のいずれかの処理が行われた後、処理を終了するか、を判定し(ステップS111)、処理を終了するのであれば、処理を終了し(ステップS112)、処理を継続するのであれば、ステップS102以下の処理を再度実行する。なお、ステップS111の判定では、例えば、エンジンキーがOFFにされた場合やギアがパーキングの位置に入れられ、操舵軸がロックされた場合にYESの判定が行われる。
以上説明した動作は、処理回路501〜506の少なくとも一つにおけるROMの中に格納されプログラムにより実行される。このプログラムは、サーバ内に格納され、通信回線を介して供給することや、適当な記憶媒体に格納して供給することもできる。
また、ステップS102、S104、S106、S107、S108、およびS110の処理は、どの処理回路で行っても良い。また、これらの処理を行う回路を別に配置してもよい。ただし、いずれかの処理回路で行われるようにした方が、全体の構成が簡略化される。
(具体例1)
以下具体的な例を説明する。ここでは、図6に示す角度検出セクション511のsin出力用の巻線に断線が発生し、他に不具合が生じない場合を仮定する。この場合、処理回路501で算出する角度データは、処理回路502および504が算出する角度データと一致しない。したがって、ステップS102の判定はNOとなり、ステップS104に進む。
一方、角度検出セクション512と513に不具合はないので、ステップS104の判定は、YESとなる。そして、一致しなかった角度データの基となる信号を出力した角度検出セクションとして、角度検出セクション511が特定され、その特定情報を含むエラー信号が出力される(ステップS105)。さらに一致した角度データを算出した処理回路502と504の角度データが選択され(ステップS106)、この角度データと処理回路503が算出した角度データに基づいてトルクの算出が行われる(ステップS107)。なお、処理回路503が算出した角度データの代わりに、処理回路505または506が算出した角度データを用いても良い。
(具体例2)
ここでは、図6に示す角度検出セクション521のsin出力用の巻線に断線が発生し、さらに角度検出セクション522のsin出力用の巻線とcos出力用の巻線にショートが発生した場合を仮定する。
この場合、処理回路503、処理回路505および506が算出する角度データは、互いに一致しない。したがって、ステップS102の判定は、NOとなり、ステップS104の判定もNOとなる。そしてステップS108の処理が実行される。
この場合、ステップS108では、処理回路503、505および506において、一つ前の角度データが読み出され、当該処理の対象となる角度データと比較される。そして、処理回路503、505および506において算出された角度データの中で、一つ前の角度データに比較して最も変化の小さい角度データが真値として選択される。ここでは、正常な角度検出セクション523からの出力に基づく角度データが最も変化の小さい角度データとなるので、それが真値として選択される。そして、真値として選択されなかった角度データの基になる信号を出力した角度検出セクション521と522が不具合箇所として特定され、その特定情報を含むエラー信号が出力される(ステップS109)。
そして、ステップS108において選択された角度データと処理回路504が算出した角度データに基づいてトルクの算出が行われる(ステップS110)。なお、処理回路504が算出した角度データの代わりに、処理回路501または502が算出した角度データを用いても良い。
(具体例3)
ここでは、回路基板106bの図示しない電源ICに不良が発生し、回路基板106bの機能がダウンした場合を仮定する。この場合、回路基板106bからの出力は行われないが、回路基板106bから第2のユニット520の角度検出セクション521に対して、励磁電流が供給される。また、角度検出セクション521のsin出力およびcos出力が処理回路503に入力され、第2のユニット520が検出した角度情報に基づく角度データが処理回路503において算出される。このため、回路基板106aにおける演算により図4(A)の操舵軸401に加わるトルクの検出が可能となる。
(他の機能)
図6に示す計測装置400は、図4(A)の操舵軸401に加わるトルクを算出し、それを検出する以外に、操舵軸401の回転角を計測し、その計測値を出力することもできる。この場合、第1のユニット510と第2のユニット520の軸倍角が1異なることを利用して、操舵軸401の絶対角を検出することができる。
この場合、以下の演算がいずれかの処理回路において行われる。すなわち、第1のユニット510の軸倍角は6であるので、そのsin出力およびcos出力は、ロータ105aが1回転する間に6周期分が出力される。他方、第2のユニット520の軸倍角は5であるので、そのsin出力およびcos出力は、ロータ105bが1回転する間に5周期分が出力される。したがって、その差の積算値は、操舵軸401の絶対角0°〜360°の間で徐々に増加する値となる。この値に基づき、操舵軸401(図4(A)参照)の絶対角を算出することができる。
なお、第1のユニット510と第2のユニット520とは、操舵軸401の捻れの分、計測角度が異なっているので、上記の絶対角の算出値には、その分の誤差が含まれる。この誤差は、第1のユニット510からの出力に基づく角度データと第2のユニット520からの出力に基づく角度データとの差に基づいて補正が可能である。すなわち、両角度データの差、その正負、上述した手法により算出した絶対角により、捻れによる誤差を修正した絶対角の検出値を得ることができる。
(実施形態の優位性)
以上説明した図4(A)および図5に示す計測装置は、3セクション計18本の配線をレゾルバから引き出す必要がない。このため、配線の引き回しに係る煩雑さが発生しない。また、3つある角度検出セクションの一つに断線等の不具合が生じた場合に、そのセクションを特定でき、また正常なトルク出力を得ることができる。さらに3つある角度検出セクションの二つに断線等の不具合が生じた場合に、そのセクションを特定でき、また正確なトルク値の出力を得ることができる。さらに演算回路ブロックの一方に不具合が生じても正確なトルク値の出力を得ることができる。
(3)第3の実施形態
図4(A)に示すデザインにおいて、回路基板106aと106bをケーシング402の外側に固定してもよい。この場合、回路基板106aおよび106bは、ケーシング402を介してステータ103aおよび103bに対して固定されることになる。
また、図4(A)に示すデザインにおいて、回路基板106aと106bを一体化した回路基板106cをステータ103aおよび/または103bに固定してもよい(図4(B)参照)。また、回路基板106aと106bを一体化し、それをケーシング402の内側または外側に固定してもよい。
(4)第4の実施形態
図8は、発明を利用した他の計測装置の一例を示すブロック図である。この例は、図6に示す構成の変形であり、各多重レゾルバ(第1および第2のユニット)から回路基板への襷がけ配線をせず、各多重レゾルバに対応させて回路基板を配置した例である。なお、全体の構造の概要は、図4に示すものと同じであり、動作手順も図7に示す内容と同じである。
図8には、計測装置410が示されている。計測装置410において、第1のユニット510の3つの角度検出セクション511〜513は、回路基板106aに結線されている。すなわち、第1のユニット510の角度検出セクション511は、処理回路501に結線され、角度検出セクション512は、処理回路502に結線され、角度検出セクション513は、処理回路503に結線されている。また、第2のユニット520の角度検出セクション521は、処理回路504に結線され、角度検出セクション522は、処理回路505に結線され、角度検出セクション523は、処理回路506に結線されている。そして、回路基板106aと106bとの間でデータのやり取りが行えるようにされている。
(5)第5の実施形態
図9は、発明を利用した他の計測装置の一例を示すブロック図である。図9には、計測装置600が示されている。計測装置600は、第1の多重レゾルバである第1のユニット610と第2の多重レゾルバである第2のユニット620を備えている。第1のユニット610の軸倍角は6であり、2つの角度検出セクション611および612を備えている。第2のユニット620の軸倍角は5であり、2つの角度検出セクション621および622を備えている。また、計測装置600は、図4に示すように、操舵軸に働くトルクを検出する目的で使用される。
計測装置600は、回路基板631と632を備えている。回路基板631は、処理回路641と642を備え、回路基板632は、処理回路651と652を備えている。第1のユニット610の角度検出セクション611は、回路基板631の処理回路641に結線されている。第2のユニット620の角度検出セクション621は、回路基板631の処理回路642に結線されている。また、第1のユニット610の角度検出セクション612は、回路基板632の処理回路651に結線されている。第2のユニット620の角度検出セクション622は、回路基板632の処理回路652に結線されている。
この例では、2つの多重レゾルバ(同一のユニット)からの2組の出力(sin出力およびcos出力)が、それぞれ異なる回路基板で処理される。このため、多重レゾルバ内における角度検出セクションの不具合と処理回路の不具合に対する冗長性を確保することができる。
以下、計測装置600の動作の一例を説明する。角度検出セクション611のsin出力とcos出力は、処理回路641においてデジタルの角度データに変換される。また、角度検出セクション612のsin出力とcos出力は、処理回路651においてデジタルの角度データに変換される。そして、回路基板631と632との間で通信が行われて上記2つの角度データの比較が、処理回路641または651において行われる。この処理は、第2のユニット620の出力に対しても行われる。
同一ユニットの2系統の出力それぞれに基づく角度データが一致する場合、第1のユニット610から得られた角度データと、第2のユニット620から得られた角度データとに基づいて、処理回路641および652のそれぞれにおいて、図示省略した操舵軸に加わるトルクを算出する。
仮に、角度検出セクション611の出力に基づく角度データと、角度検出セクション612の出力に基づく角度データとが一致しないとする。この場合、処理回路641および651において、一つ前の角度データが参照され、上記一致しなかった角度データのそれぞれと比較される。そして、上記一致しなかった2つの角度データの内、一つ前のデータにより近い角度データが真値として採用される。そして、この真値として採用された角度データに基づいて、当該角度データを算出した処理回路において、トルクの算出が行われる。なお、角度検出セクション621の出力に基づく角度データと、角度検出セクション622の出力に基づく角度データとが一致しない場合も同様の処理が行われる。
(6)第6の実施形態
図4に示す計測装置400を利用した操舵軸の角度検出システムの一例を説明する。図10は、車の操舵軸の角度検出システムの一例を示す概念図である。図10には、ハンドル701によって操作される操舵系が示されている。ハンドル701には、操舵軸702が固定され、操舵軸702の途中には、取り付け部材703によって円盤704が固定されている。また、図4に示す計測装置400が、操舵軸702に取り付けられている。
円盤704は、円周上に交互に極性の異なる磁極が形成されている。この磁極の動きがMRセンサによって検出され、その出力が計測装置400の回路基板(例えば、図4の回路基板106aまたは106b)に入力される。計測装置400は、自身の角度情報計測機能に加えて、MRセンサ705からの出力を利用して、角度情報の算出を行う。この構成によれば、MRセンサ705からの角度情報を用いて、角度検出機構の更なる冗長化や、角度検出精度の向上を計ることができる。なお、MRセンサ705は、磁気抵抗素子を用いた磁気検出センサであり、近くを磁極が通過した際に、その磁気を検出し、それを電気抵抗の変化として出力する。
ここでは、計測装置400内でMRセンサ705の出力信号を処理する例を説明したが、計測装置400からの出力とMRセンサ705からの出力をさらに別の処理回路で処理するようにしてもよい。また、MRセンサ705の出力をMRセンサ用の演算回路で処理し、その結果を計測装置400内の演算回路に入力するようにしてもよい。また、MRセンサ705の出力をMRセンサ用の演算回路で処理し、その結果と計測装置400の出力とを他の演算回路に入力し、そこでさらに処理を行うようにしてもよい。
(7)第7の実施形態
本発明を利用した操舵軸の角度検出システムの他の一例を説明する。図11は、本発明を利用した操舵軸の角度検出システムの一例を示す概念図である。図11には、操舵軸の回転を補助するEPSモータの回転情報を検出する多重レゾルバ型EPSモータ回転検出センサ901が示されている。EPSというのは、Electric-power- Steeringの略であり、電気モータにより、ハンドル操作に必要なトルクの補助を行う機構の総称である。
この例において、多重レゾルバ型EPSモータ回転検出センサ901は、図1〜3に示すレゾルバ100が採用されている。多重レゾルバ型EPSモータ回転検出センサ901は、図示しないESPモータの回転情報を検出し、それをCAN(Controller Area Network)等のネットワーク規格に準拠したデータに変換し、ネットワーク配線902を介してコントロールユニット903に送る。
また、図示しない操舵軸には、図4〜6にその構成を利用し、図7にその動作手順を示した多重レゾルバ型トルクセンサ904が配置されている。多重レゾルバ型トルクセンサ904は、図示しない操舵軸に加わるトルク値を計測し、それをCAN(Controller Area Network)等のネットワーク規格に準拠したデータに変換し、ネットワーク配線905を介してコントロールユニット903に送る。
また、図示しない操舵軸には、MR型ハンドル角度センサ906が配置されている。MR型ハンドル角度センサ906は、図示しない操舵軸の回転角を計測し、それをCAN(Controller Area Network)等のネットワーク規格に準拠したデータに変換し、ネットワーク配線907を介してコントロールユニット903に送る。
コントロールユニット903は、多重レゾルバ型EPSモータ回転検出センサ901からEPSモータの回転角や回転速度等の回転情報を取得し、多重レゾルバ型トルクセンサ904から操舵軸に加わるトルクを取得し、MR型ハンドル角度センサ906から操舵軸の回転角を取得する。これらの情報に基づきコントロールユニット903は、運転者がハンドルの操作に要する負担が軽減されるように、EPSモータの動作を制御する。
多重レゾルバ型EPSモータ回転検出センサ901は、角度検出セクションが3重化された図3に示すブロック構成を有している。このため、励磁用の巻線、sin出力用の巻線、およびcos出力用の巻線の断線、レア断線、ショート、レアショートに起因する不具合に対する冗長性が多重化され、高い信頼性でもってEPSモータの回転検出を行うことができる。
多重レゾルバ型トルクセンサ904は、図6に示すブロック構成を有し、レゾルバを3重化、演算回路を2重化した冗長性を有している。このため、励磁用の巻線、sin出力用の巻線、およびcos出力用の巻線の断線、レア断線、ショート、レアショートに起因する不具合に対する冗長性が3重化され、また熱、静電気、電源部品の不良(例えばレギュレータICの不良や電源部の電解コンデンサーの不良)に起因する演算回路の不具合に対する冗長性が2重化される。この構成によれば、高い信頼性でもって操舵軸のトルク検出をおこなうことができ、操舵軸のトルクの誤検出に起因する不都合の発生を防止することができる。
また、図11に示すシステムでは、R/Dコンバータおよび不具合検出機能が各レゾルバ部分に一体化され、各センサ901、904および906からコントロールユニット903へのデータの伝送が、パケット化されたデータの伝送により行われる。このため、1系統当たり6本の配線が必要な角度検出セクションを多重化した構造を、多重レゾルバ型EPSモータ回転検出センサ901および多重レゾルバ型トルクセンサ904に採用しても、そこから6N本の配線を引き回す必要はなく、各センサとコントロールユニット903との間の配線の煩雑化を避けることができる。すなわち、安全性に対する冗長性と配線の簡素化を同時に達成することができる。
(8)第8の実施形態
図2および図5では、円弧形状を有するステータとして、正面から突極が円周上に配置された構造の例が示されている。しかしながら、円弧形状を有するステータの形状は、この構造に限定されるものではない。以下、この一例を説明する。
図12は、本発明に利用できるステータの構造を示す概念図である。図12には、ステータ910とロータ911とが示されている。ステータ910は、正面形状がリング形状ではなく、リング形状の一部が取り除かれた円弧形状とされている。ステータ910の両端は、生成する磁束の乱れを抑えるための凸部912および913とされ、その間の12個の突極を利用して、3つの角度検出セクション921、922および923が構成されている。
各角度検出セクションにおける巻線構造の詳細は省略するが、概略以下のようにされている。すなわち、角度検出セクションを構成する4つの突極の全てには励磁用の巻線が巻かれている。そして、両端の内側の2個の突極の一つがsin出力用の巻線が巻かれ、他の一つがcos出力用の巻線が巻かれている。この例は、軸倍角が6であり、sin出力用の巻線とcos出力用の巻線の位置は、両出力用巻線の出力が90°の位相差が持つ関係に調整されている。
本発明は、多重化されたレゾルバおよびそれを用いた計測方法に適用することができる。
発明を利用したレゾルバの概要の一例を示す側断面図(A)と内部の正面図(B)である。 ステータの巻線の状態の一例を示す概念図である。 図1のレゾルバの電気的な構成の一例を示すブロック図である。 発明を利用した計測装置の概要の一例を示す側断面図(A)と、その他の一例を示す側断面図(B)である。 ステータの巻線の状態の一例を示す概念図である。 図4の計測装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。 実施形態の動作手順の一例を示すフローチャートである。 図4の計測装置の電気的な構成の他の一例を示すブロック図である。 発明を利用した計測装置の構成の他の一例を示すブロック図である。 発明を適用した操舵システムの例の概要を示す概念図である。 発明を利用した操舵システムの他の一例の概要を示す概念図である。 発明に利用可能なステータの構造の一例を示す概念図である。
符号の説明
100…レゾルバ、101…軸部材、102…ケーシング、103…ステータ、104…ステータ巻線、105…ロータ、106…回路基板、107…スタッドピン、108…集積回路、109…引き出し配線、110…ベアリング、111a…コネクタ、111b…コネクタ、200…角度検出セクション、210…角度検出セクション、220…角度検出セクション、201…励磁用の巻線、202…sin出力用の巻線、203…cos出力用の巻線、301…処理回路、311…処理回路、321…処理回路、510…第1のユニット、520…第2のユニット、501…処理回路、502…処理回路、503…処理回路、504…処理回路、505…処理回路、506…処理回路。

Claims (15)

  1. ロータと、
    前記ロータに向かい合い、円弧形状を有すると共に複数の突極を有するステータと、
    前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する複数の角度検出セクションと、
    前記角度検出セクションからの配線が接続され、前記第1の出力巻線および前記第2の出力巻線からの出力に基づいて前記ロータの回転情報を算出する演算回路と、
    前記演算回路が配置された回路基板と
    を備え、
    前記複数の角度検出セクションのぞれぞれは、前記円弧形状を所定の角度範囲で分割した各領域に配置され、
    前記ステータまたは前記ステータを覆うケーシングに前記回路基板が固定されていることを特徴とするレゾルバ。
  2. 前記演算回路は、前記複数の角度検出セクションからの出力に基づいて前記複数の角度検出セクションの少なくとも一つの不具合を判定する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載のレゾルバ。
  3. 前記角度検出セクションにおける前記複数の突極に、前記第1の出力巻線と前記第2の出力巻線が一つおきに交互に巻かれていることを特徴とする請求項1または2に記載のレゾルバ。
  4. 前記角度検出セクションの端部の突極には、前記励磁巻線が巻かれ、前記第1の出力巻線および前記第2の出力巻線が巻かれていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレゾルバ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のレゾルバが2つ同軸状に配置され、
    一方のレゾルバの出力の一部が他方のレゾルバの前記演算回路に入力され、
    前記他方のレゾルバの出力の一部が前記一方のレゾルバの前記演算回路に入力されていることを特徴とする計測装置。
  6. 前記角度検出セクションは3つであり、その中の一つのセクションの出力が前記他方のレゾルバの前記演算回路に入力されることを特徴とする請求項5に記載の計測装置。
  7. 前記一方のレゾルバのロータがトーションバーの一部に固定され、
    前記他方のレゾルバのロータが前記トーションバーの他部に固定され、
    前記演算回路は、前記トーションバーに加わるトルクを算出することを特徴とする請求項5または6に記載の計測装置。
  8. 前記一方のレゾルバの軸倍数と前記他方のレゾルバの軸倍数の差が1であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の計測装置。
  9. 複数の突極を有し、前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する角度検出セクションを複数備えたステータと、前記ステータに対向するロータとを有した第1のレゾルバおよび第2のレゾルバを同軸状に配置した多重レゾルバ部と、
    前記第1のレゾルバに含まれる角度検出セクションの一つからの出力が接続された第1の演算回路と、
    前記第2のレゾルバに含まれる角度検出セクションの一つからの出力が接続された第2の演算回路と
    を備え、
    前記第1の演算回路には、前記第2のレゾルバに含まれる角度検出セクションの他の一つからの出力が接続され、
    前記第2の演算回路には、前記第1のレゾルバに含まれる角度検出セクションの他の一つからの出力が接続され
    ていることを特徴とする計測装置。
  10. 前記第1の演算回路において算出された前記第1のレゾルバが検出した角度の角度データと、前記第2の演算回路において算出された前記第2のレゾルバが検出した角度の角度データとに基づいて前記第1のレゾルバおよび前記第2のレゾルバによりその回転が検出される軸に働くトルクを算出するトルク算出手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の計測装置。
  11. 前記第1の演算回路において算出された前記第1のレゾルバが検出した角度の角度データと、前記第2の演算回路において算出された前記第1のレゾルバが検出した角度の角度データとを比較し、前記第1のレゾルバに含まれる角度検出セクションの不具合を検出する第1の不具合検出手段と、
    前記第2の演算回路において算出された前記第2のレゾルバが検出した角度の角度データと、前記第1の演算回路において算出された前記第2のレゾルバが検出した角度の角度データとを比較し、前記第2のレゾルバに含まれる角度検出セクションの不具合を検出する第2の不具合検出手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項9または10に記載の計測装置。
  12. 前記第1のレゾルバが備える前記角度検出セクションは3つであり、その中の2つの出力が前記第1の演算回路に入力され、他の一つの出力が前記第2の演算回路に入力され、
    前記第2のレゾルバが備える前記角度検出セクションは3つであり、その中の2つの出力が前記第2の演算回路に入力され、他の一つの出力が前記第1の演算回路に入力されることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の計測装置。
  13. 前記第1のレゾルバの軸倍数と前記第2のレゾルバの軸倍数の差が1であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の計測装置。
  14. 複数の突極を有し、前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する角度検出セクションを複数備えたステータと、前記複数のステータに対向するロータとを有した第1のレゾルバおよび第2のレゾルバを同軸状に配置した検出部からの出力信号を処理する方法であって、
    前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第1比較ステップと、
    前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第2比較ステップと、
    前記第1比較ステップと前記第2比較ステップの結果に基づいて前記第1のレゾルバおよび前記第2のレゾルバにより回転角度の検出が行われる軸部材に働くトルクを算出するトルク算出ステップと
    を有することを特徴とする信号処理方法。
  15. 複数の突極を有し、前記複数の突極に巻かれた第1の出力巻線、第2の出力巻線および励磁巻線を有する角度検出セクションを複数備えたステータと、前記ステータに対向するロータとを有した第1のレゾルバおよび第2のレゾルバを同軸状に配置した検出部からの出力信号を処理するために、コンピュータに読み取らせて実行させるプログラムであって、
    前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第1のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第1比較ステップと、
    前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの一つからの出力に基づくデータと、前記第2のレゾルバに含まれる前記角度検出セクションの他の一つからの出力に基づくデータとを比較する第2比較ステップと、
    前記第1比較ステップと前記第2比較ステップの結果に基づいて前記第1のレゾルバおよび前記第2のレゾルバにより回転角度の検出が行われる軸部材に働くトルクを算出するトルク算出ステップと
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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