JPWO2020111025A1 - セルロースナノファイバー含有塗工層を備える紙 - Google Patents

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Abstract

原紙および塗工層を備える紙であって、前記塗工層が澱粉とセルロースナノファイバーを含む紙を提供する。前記澱粉は、好ましくは熱化学変性澱粉、より好ましくは過硫酸アンモニウム変性澱粉または尿素・酸変性澱粉である。

Description

本発明は、セルロースナノファイバー含有塗工層を備える紙に関する。
セルロースナノファイバーは新素材として期待されており種々の検討がなされている。例えば、特許文献1にはセルロースナノファイバーからなる製紙用添加剤を紙に塗工または含浸した印刷用紙が開示されている。特許文献1の紙は優れた透気抵抗、インキ着肉性、裏抜け防止性を備える。
特開2009−263850号公報
紙には、印刷光沢、表面強度の特性が求められるが、特許文献1にはこれらの特性および作業性にかかる記載はない。かかる事情を鑑み、本発明は高い印刷光沢、および表面強度を備える紙を提供することを課題とする。
前記課題は以下の本発明によって解決される。
(1)原紙および塗工層を備える紙であって、
前記塗工層が澱粉とセルロースナノファイバーを含む紙。
(2)前記澱粉が熱化学変性澱粉である、(1)に記載の紙。
(3)前記塗工層がクリア塗工層であって、
前記熱化学変性澱粉とセルロースナノファイバーの重量比が350:1〜67:1である、(1)または(2)に記載の紙。
(4)前記クリア塗工層の上にさらに顔料塗工層を備える、(3)に記載の紙。
(5)前記塗工層が顔料塗工層である、(1)または(2)に記載の紙。
(6)前記熱化学変性澱粉が、過硫酸アンモニウム変性澱粉、尿素・酸変性澱粉、およびこれらの組合せからなる群より選択される、(2)〜(5)のいずれかに記載の紙。
(7)前記セルロースナノファイバーがアニオン変性セルロースナノファイバーである、(1)〜(6)のいずれかに記載の紙。
(8)前記セルロースナノファイバーが0.1〜3.0mmol/gのカルボキシル基を有する、(1)〜(7)のいずれかに記載の紙。
(9)前記セルロースナノファイバーが0.01〜0.50のグルコース単位のカルボキシメチル置換度を有する、(1)〜(8)のいずれかに記載の紙。
(10)前記セルロースナノファイバーが、濃度1%(w/v)の水分散液としたときに500〜7000mPa・sのB型粘度(60rpm、20℃)を有する、(1)〜(9)のいずれかに記載の紙。
本発明によって、高い印刷光沢、および表面強度を備える紙を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の紙は、原紙の片面または両面に澱粉とCNFを含有する塗工層を備える。一態様において本発明の紙は澱粉とCNFを含有するクリア塗工層を備え、別態様において本発明の紙は澱粉とCNFを含有する顔料塗工層を備える。また本発明において「X〜Y」はその端値であるXおよびYを含む。
1.澱粉とCNFを含有するクリア塗工層を備える紙(第1の態様)
(1)セルロースナノファイバー
セルロースナノファイバー(「CNF」ともいう)とはセルロース系原料を解繊することにより得られるセルロースのシングルミクロフィブリルであり、500nm未満の平均繊維径を有する。
CNFは化学変性されていることが好ましい。化学変性CNFは、セルロース系原料を化学変性して化学変性セルロースを調製し、これを機械的に解繊することで製造できる。
1)セルロース系原料
セルロース系原料は、特に限定されないが、例えば、植物、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物に由来するものが挙げられる。植物由来のものとしては、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)が挙げられる。セルロース原料は、これらのいずれかまたは組合せであってもよいが、好ましくは植物または微生物由来のセルロース繊維であり、より好ましくは植物由来のセルロース繊維である。
2)化学変性
化学変性とはセルロース系原料に官能基を導入することをいい、アニオン性基を導入することが好ましい。アニオン性基としてはカルボキシル基、カルボキシル基含有基、リン酸基、リン酸基含有基等の酸基が挙げられる。カルボキシル基含有基としては、−R−COOH(Rは炭素数が1〜3のアルキレン基)、−O−R−COOH(Rは炭素数が1〜3のアルキレン基)が挙げられる。リン酸基含有基としては、ポリリン酸基、亜リン酸基、ホスホン酸基、ポリホスホン酸基等が挙げられる。これらの酸基は反応条件によっては、塩の形態(例えばカルボキシレート基(−COOM、Mは金属原子))で導入されることもある。化学変性は、酸化またはエーテル化が好ましい。以下、これらについて詳細に説明する。
[酸化]
セルロース原料を酸化することによって酸化セルロースが得られる。酸化方法は特に限定されないが、一例として、N−オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群より選択される物質との存在下で、酸化剤を用いて水中でセルロース原料を酸化する方法が挙げられる。この方法によれば、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、アルデヒド基、カルボキシル基、およびカルボキシレート基からなる群より選ばれる基が生じる。反応時のセルロース原料の濃度は特に限定されないが、5重量%以下が好ましい。
N−オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物である。ニトロキシルラジカルとしては例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(TEMPO)が挙げられる。N−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。N−オキシル化合物の使用量は、原料となるセルロースを酸化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.01mmol以上が好ましく、0.02mmol以上がより好ましい。上限は、10mmol以下が好ましく、1mmol以下がより好ましく、0.5mmol以下がさらに好ましい。従って、N−オキシル化合物の使用量は絶乾1gのセルロースに対して、0.01〜10mmolが好ましく、0.01〜1mmolがより好ましく、0.02〜0.5mmolがさらに好ましい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、例えば、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属、例えば臭化ナトリウム等が挙げられる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、例えば、ヨウ化アルカリ金属が挙げられる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は絶乾1gのセルロースに対して、0.1mmol以上が好ましく、0.5mmol以上がより好ましい。当該量の上限は、100mmol以下が好ましく、10mmol以下がより好ましく、5mmol以下がさらに好ましい。従って、臭化物およびヨウ化物の合計量は絶乾1gのセルロースに対して、0.1〜100mmolが好ましく、0.1〜10mmolがより好ましく、0.5〜5mmolがさらに好ましい。
酸化剤としては、特に限定されないが例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸、これらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などが挙げられる。中でも、安価で環境負荷が少ないことから、次亜ハロゲン酸またはその塩が好ましく、次亜塩素酸またはその塩がより好ましく、次亜塩素酸ナトリウムがさらに好ましい。酸化剤の使用量は、絶乾1gのセルロースに対して、0.5mmol以上が好ましく、1mmol以上がより好ましく、3mmol以上がさらに好ましい。当該量の上限は、500mmol以下が好ましく、50mmol以下がより好ましく、25mmol以下がさらに好ましい。従って、酸化剤の使用量は絶乾1gのセルロースに対して、0.5〜500mmolが好ましく、0.5〜50mmolがより好ましく、1〜25mmolがさらに好ましく、3〜10mmolが特に好ましい。N−オキシル化合物を用いる場合、酸化剤の使用量はN−オキシル化合物1molに対して1mol以上が好ましく、上限は40molが好ましい。従って、酸化剤の使用量はN−オキシル化合物1molに対して1〜40molが好ましい。
酸化反応時のpH、温度等の条件は特に限定されず、一般に、比較的温和な条件であっても酸化反応は効率よく進行する。反応温度は4℃以上が好ましく、15℃以上がより好ましい。当該温度の上限は40℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましい。従って、反応温度は4〜40℃が好ましく、15〜30℃程度、すなわち室温であってもよい。反応液のpHは、8以上が好ましく、10以上がより好ましい。pHの上限は、12以下が好ましく、11以下がより好ましい。従って、反応液のpHは、好ましくは8〜12、より好ましくは10〜11程度である。通常、酸化反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHは低下する傾向にある。そのため、酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを上記の範囲に維持することが好ましい。酸化の際の反応媒体は、取扱いの容易さや、副反応が生じにくいこと等の理由から、水が好ましい。
酸化における反応時間は、酸化の進行程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5時間以上であり、その上限は通常は6時間以下、好ましくは4時間以下である。従って、酸化における反応時間は通常0.5〜6時間、例えば0.5〜4時間程度である。酸化は、2段階以上の反応に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、効率よく酸化させることができる。
カルボキシル化(酸化)方法の別の例として、オゾン酸化が挙げられる。この酸化反応により、セルロースを構成するグルコピラノース環の少なくとも2位および6位の水酸基が酸化されると共に、セルロース鎖の分解が起こる。オゾン処理は通常、オゾンを含む気体とセルロース原料とを接触させることにより行われる。気体中のオゾン濃度は、50g/m以上であることが好ましい。上限は、250g/m以下であることが好ましく、220g/m以下であることがより好ましい。従って、気体中のオゾン濃度は、50〜250g/mであることが好ましく、50〜220g/mであることがより好ましい。オゾン添加量は、セルロース原料の固形分100重量%に対し、0.1重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。オゾン添加量の上限は、通常30重量%以下である。従って、オゾン添加量は、セルロース原料の固形分100重量%に対し、0.1〜30重量%であることが好ましく、5〜30重量%であることがより好ましい。オゾン処理温度は、通常0℃以上であり、好ましくは20℃以上であり、上限は通常50℃以下である。従って、オゾン処理温度は、0〜50℃であることが好ましく、20〜50℃であることがより好ましい。オゾン処理時間は、通常は1分以上であり、好ましくは30分以上であり、上限は通常360分以下である。従って、オゾン処理時間は、通常は1〜360分程度であり、30〜360分程度が好ましい。オゾン処理の条件が上述の範囲内であると、セルロースが過度に酸化および分解されることを防ぐことができ、酸化セルロースの収率が良好となる。
オゾン処理されたセルロースに対しさらに、酸化剤を用いて追酸化処理を行ってもよい。追酸化処理に用いる酸化剤は、特に限定されないが例えば、二酸化塩素、亜塩素酸ナトリウム等の塩素系化合物、酸素、過酸化水素、過硫酸、過酢酸などが挙げられる。追酸化処理の方法としては例えば、これらの酸化剤を水またはアルコール等の極性有機溶媒中に溶解して酸化剤溶液を作成し、酸化剤溶液中にセルロース原料を浸漬させる方法が挙げられる。酸化セルロースナノファイバーに含まれるカルボキシル基、カルボキシレート基、アルデヒド基の量は、酸化剤の添加量、反応時間等の酸化条件をコントロールすることで調整できる。
カルボキシル基量の測定方法の一例を以下に説明する。酸化セルロースの0.5重量%スラリー(水分散液)60mLを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定する。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出することができる。
カルボキシル基量〔mmol/g酸化セルロース〕=a〔mL〕×0.05/酸化セルロース重量〔g〕
このようにして測定した酸化セルロース中のカルボキシル基の量は、絶乾重量に対して、0.1mmol/g以上が好ましく、0.5mmol/g以上がより好ましく、0.8mmol/g以上がさらに好ましい。当該量の上限は、3.0mmol/g以下が好ましく、2.5mmol/g以下がより好ましく、2.0mmol/g以下がさらに好ましい。従って、当該量は0.1〜3.0mmol/gが好ましく、0.5〜2.5mmol/gがより好ましく、0.8〜2.0mmol/gがさらに好ましい。
[エーテル化]
エーテル化としては、カルボキシメチル(エーテル)化、メチル(エーテル)化、エチル(エーテル)化、シアノエチル(エーテル)化、ヒドロキシエチル(エーテル)化、ヒドロキシプロピル(エーテル)化、エチルヒドロキシエチル(エーテル)化、ヒドロキシプロピルメチル(エーテル)化などが挙げられる。この中から一例としてカルボキシメチル化の方法を以下に説明する。
カルボキシメチル化により得られるカルボキシメチル化セルロースまたはCNF中の無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は、0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.10以上がさらに好ましい。当該置換度の上限は、0.50以下が好ましく、0.40以下がより好ましく、0.35以下がさらに好ましい。従って、カルボキシメチル基置換度は、0.01〜0.50が好ましく、0.05〜0.40がより好ましく、0.10〜0.30がさらに好ましい。
カルボキシメチル化方法は特に限定されないが、例えば、発底原料としてのセルロース原料をマーセル化し、その後エーテル化する方法が挙げられる。当該反応には、通常、溶媒が使用される。溶媒としては例えば、水、アルコール(例えば低級アルコール)およびこれらの混合溶媒が挙げられる。低級アルコールとしては例えば、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノールが挙げられる。混合溶媒における低級アルコールの混合割合は通常その下限は60重量%以上、その上限は95重量%以下であり、60〜95重量%であることが好ましい。溶媒の量は、セルロース原料に対し通常は3重量倍である。当該量の上限は特に限定されないが20重量倍である。従って、溶媒の量は3〜20重量倍であることが好ましい。
マーセル化は通常、発底原料とマーセル化剤を混合して行う。マーセル化剤としては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属が挙げられる。マーセル化剤の使用量は、発底原料の無水グルコース残基当たり0.5倍モル以上が好ましく、1.0モル以上がより好ましく、1.5倍モル以上がさらに好ましい。当該量の上限は、通常20倍モル以下であり、10倍モル以下が好ましく、5倍モル以下がより好ましい。従って、マーセル化剤の使用量0.5〜20倍モルが好ましく、1.0〜10倍モルがより好ましく、1.5〜5倍モルがさらに好ましい。
マーセル化の反応温度は、通常0℃以上であり、好ましくは10℃以上であり、上限は通常70℃以下、好ましくは60℃以下である。従って、反応温度は通常0〜70℃、好ましくは10〜60℃である。反応時間は、通常15分以上、好ましくは30分以上である。当該時間の上限は、通常8時間以下、好ましくは7時間以下である。従って、反応時間は、通常は15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間である。
エーテル化反応は通常、カルボキシメチル化剤をマーセル化後に反応系に追加して行う。カルボキシメチル化剤としては例えば、モノクロロ酢酸ナトリウムが挙げられる。カルボキシメチル化剤の添加量は、セルロース原料のグルコース残基当たり通常は0.05倍モル以上が好ましく、0.5倍モル以上がより好ましく、0.8倍モル以上がさらに好ましい。当該量の上限は、通常10.0倍モル以下であり、5モル以下が好ましく、3倍モル以下がより好ましい、従って、当該量は好ましくは0.05〜10.0倍モルであり、より好ましくは0.5〜5であり、さらに好ましくは0.8〜3倍モルである。反応温度は通常30℃以上、好ましくは40℃以上であり、上限は通常90℃以下、好ましくは80℃以下である。従って反応温度は通常30〜90℃、好ましくは40〜80℃である。反応時間は、通常30分以上であり、好ましくは1時間以上であり、その上限は、通常は10時間以下、好ましくは4時間以下である。従って反応時間は、通常は30分〜10時間であり、好ましくは1時間〜4時間である。カルボキシメチル化反応の間必要に応じて、反応液を撹拌してもよい。
カルボキシメチル化セルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度の測定は例えば、次の方法による。すなわち、1)カルボキシメチル化セルロース(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れる。2)硝酸メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチルセルロース塩(カルボキシメチル化セルロース)を水素型カルボキシメチル化セルロースにする。3)水素型カルボキシメチル化セルロース(絶乾)を1.5〜2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れる。4)80%メタノール15mLで水素型カルボキシメチル化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうする。5)指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのHSOで過剰のNaOHを逆滴定する。6)カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出する:
A=[(100×F’−(0.1NのHSO)(mL)×F)×0.1]/(水素型カルボキシメチル化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1−0.058×A)
A:水素型カルボキシメチル化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F:0.1NのHSOのファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター
3)機械解繊
化学変性セルロースを機械的に解繊してCNFを得る。解繊処理は1回行ってもよいし、複数回行ってもよい。化学変性セルロースと分散媒を含む混合物を解繊処理に供することが好ましい。分散媒としては水が好ましい。解繊に用いる装置は特に限定されないが、例えば、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などのタイプの装置が挙げられ、高圧または超高圧ホモジナイザーが好ましく、湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーがより好ましい。装置は、化学変性セルロースに強力なせん断力を印加できることが好ましい。装置が印加できる圧力は、50MPa以上が好ましく、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。装置は湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーが好ましい。これにより、解繊を効率的に行うことができる。
解繊を化学変性パルプの分散液に対して実施する場合、分散液中の変性セルロースの固形分濃度は、通常は0.1重量%以上が好ましく、0.2重量%以上がより好ましく、0.3重量%以上がさらに好ましい。これにより、変性セルロースの量に対する液量が適量となり効率的になる。当該濃度の上限は通常は20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましい。これにより流動性を保持することができる。
4)特性
CNFの平均繊維径は、長さ加重平均繊維径にして通常2nm以上500nm未満程度であるが、好ましくは2〜100nmである。その上限はさらに好ましくは50nm以下である。平均繊維長は長さ加重平均繊維長にして50〜2000nmが好ましい。長さ加重平均繊維径および長さ加重平均繊維長(以下、単に「平均繊維径」、「平均繊維長」ともいう)は、原子間力顕微鏡(AFM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、各繊維を観察して求められる。ナノファイバーの平均アスペクト比は、通常10以上である。上限は特に限定されないが、通常は1000以下である。平均アスペクト比は、下記の式により算出できる。
平均アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径
CNFにおけるカルボキシル基量およびグルコース単位当たりの置換度は、化学変性セルロースのものと同じであることが好ましい。
本態様においては、濃度1%(w/v)の水分散液(すなわち、100mLの水中に1gのCNF(乾燥重量)を含む水分散液)としたときに500〜7000mPa・sのB型粘度(60rpm、20℃)を与えるCNFを用いることが好ましい。当該B型粘度CNFの官能基量、平均繊維長、平均繊維径等の特性を特定する指標であり、用途に合わせて適宜調整される。
CNFの水分散液のB型粘度は、公知の手法により測定することができる。例えば、東機産業社のVISCOMETER TV−10粘度計を用いて測定することができる。測定時の温度は20℃であり、ロータの回転数は60rpmである。本発明のCNFの水分散液は、チキソトロピー性を有し、撹拌しせん断応力を与えることで粘度が低下し、静置状態では粘度が上昇しゲル化するという特性を持つため、十分に撹拌した状態でB型粘度を測定することが好ましい。
(2)澱粉
澱粉とは、D−グルコースの重合体であり、好ましくはアミロースとアミロペクチンとからなる混合物である。本態様において澱粉とは澱粉由来の高分子化合物も含む。当該高分子としては、澱粉を変性、修飾、加工などしたものが挙げられ、中でも熱化学変性澱粉が好ましい。熱化学変性澱粉としては、酸化剤の存在下で加熱して瞬間的に糊化および酸化した澱粉が挙げられる。このような熱化学変性澱粉は官能基量が少ないという特徴を有する。中でも酸化剤として過硫酸アンモニウムを用いた過硫酸アンモニウム変性澱粉が好ましい。この他に熱化学変性澱粉として、尿素と酸によって変性された尿素・酸変性澱粉が挙げられる。尿素・酸変性澱粉は、例えば特開2004−238523号公報に記載の方法によって製造される。本態様においては、過硫酸アンモニウム変性澱粉と尿素・酸変性澱粉を併用してもよい。
(3)原紙
原紙とは紙のベースとなる層でありパルプを主成分として含む。原紙のパルプ原料は特に限定されず、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の機械パルプ、脱墨パルプ(DIP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)、針葉樹クラフトパルプ(LKP)等の化学パルプ等を使用できる。脱墨(古紙)パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙由来のものを使用できる。
原紙には公知の填料を添加できるが、板紙等の不透明度や白色度を求められない用途や、古紙などの持ち込み灰分の多い原料を使用する場合は填料を添加しなくてもよい。填料を添加する場合、填料としては、重質炭酸カルシム、軽質炭酸カルシウム、クレー、シリカ、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、ケイ酸ナトリウムの鉱酸による中和で製造される非晶質シリカ等の無機填料や、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂などの有機填料が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし併用してもよい。この中でも、中性抄紙やアルカリ抄紙における代表的な填料であり、高い不透明度が得られる炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムが好ましい。原紙中の填料の含有率は、原紙重量に対して、5〜25重量%が好ましく、6〜20重量%がより好ましい。本発明においては紙中灰分が高くても紙力の低下が抑制されるため、原紙中の填料の含有率は10重量%以上であることがより好ましい。
内添薬品として、嵩高剤、乾燥紙力向上剤、湿潤紙力向上剤、濾水性向上剤、染料、中性サイズ剤等を必要に応じて使用してもよい。
原紙は、公知の抄紙方法で製造される。例えば、長網抄紙機、ギャップフォーマー型抄紙機、ハイブリッドフォーマー型抄紙機、オントップフォーマー型抄紙機、丸網抄紙機等を用いて行うことができるが、これらに限定されない。
原紙は単層でも多層でもよい。原紙は前記CNFを含んでいてもよい。多層原紙の場合は、複数の紙層のうち一部の層がCNFを含んでいてもよく、全層がCNFを含んでいてもよい。原紙がCNFを含む場合、その含有量は原紙全体のパルプ重量に対して0.0001重量%以上が好ましく、0.0003重量%以上がより好ましく、0.001重量%以上がさらに好ましい。
(4)クリア塗工層
クリア塗工層における澱粉:CNF(重量比)は、好ましくは1000:1〜20:1であり、より好ましくは350:1〜67:1であり、さらに好ましくは300:1〜67:1である。重量比がこの範囲にあることで澱粉を主体とするクリア塗工層の製膜性が向上し、その結果、高いインキマイレージ、印刷光沢、および表面強度を達成できる。
クリア塗工層の塗工量は、片面あたり固形分で0.01〜3.0g/mが好ましく、0.1〜2.0g/mがより好ましい。クリア塗工は、例えば、サイズプレス、ゲートロールコータ、プレメタリングサイズプレス、カーテンコータ、スプレーコータなどのコータ(塗工機)を使用して、澱粉を主成分とするクリア塗工液を原紙上に塗工することで形成できる。一例としてゲートロールコータで塗工する場合、クリア塗工液は、塗工適性の観点から固形分濃度5重量%の時のB型粘度(30℃、60rpm)が5〜450mPa・sであることが好ましく、10〜300mPa・sであることがより好ましい。ゲートロールコータで塗工する場合、クリア塗工液のB型粘度が5mPa・s未満であると粘度が低すぎて塗工量の確保が難しく、450mPa・s超であるとボイリングが発生して操業性が悪化することがある。クリア塗工液の固形分濃度は、前記濃度を達成できるように調整されるが、好ましくは2〜14重量%である。
クリア塗工層に由来するCNFの量は、片面当たり好ましくは1.0×10−5〜0.1g/m、より好ましくは1.0×10−4〜5.0×10−2g/mである。
(4)顔料塗工層
本態様における紙は顔料塗工層を備えていてもよい。顔料塗工層とは白色顔料を主成分として含む層である。白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、焼成カオリン、無定形シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、プラスチックピグメント等の通常使用されている顔料が挙げられ、炭酸カルシウムとしては軽質炭酸カルシウムや重質炭酸カルシウムが挙げられる。
顔料塗工層は接着剤を含む。当該接着剤としては、前記澱粉、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等が挙げられる。これらは単独、あるいは2種以上併用して用いることができ、澱粉系接着剤とスチレン−ブタジエン共重合体を併用することが好ましい。
顔料塗工層は、一般の紙製造分野で使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤を含んでいてもよく、CNFを含有してもよい。この場合のCNFの量は、顔料100重量部に対して1×10−3〜1重量部が好ましい。前記範囲の場合、塗工液の粘度を大幅に増大することなく、適度な保水性を持った顔料塗工液を得ることができる。また、本態様における顔料塗工層は、第2の態様で説明する顔料塗工層であってもよい。
顔料塗工層は、塗工液を公知の方法で原紙の片面あるいは両面に塗工して設けることができる。塗工液中の固形分濃度は、塗工適性の観点から、30〜70重量%程度が好ましい。顔料塗工層は1層でもよく、2層でもよく、3層以上でもよい。顔料塗工層の塗工量は、用途によって適宜調整してよいが、印刷用塗工紙とする場合は片面あたりトータルで5g/m以上であり、10g/m以上であることが好ましい。上限は、30g/m以下であることが好ましく、25g/m以下であることが好ましい。
本態様における紙がさらに顔料塗工層を有する場合、高いインキマイレージに加え、表面強度、印刷光沢度に優れた顔料塗工紙を得ることができる。
(5)特性
本態様の紙は、高いインキマイレージ、印刷光沢、および表面強度を備え、かつ製造が容易であるという特徴を備える。本態様の紙のJIS P 8124に準じて測定した坪量は、通常20〜500g/m程度であり、好ましくは30〜250g/mである。
(6)澱粉とCNFを含有するクリア塗工層を備える紙の製造方法
本態様の紙は、公知の方法で調製した原紙の上に、CNFを含むクリア塗工液を塗工する工程を経て製造されることが好ましい。具体的には、本態様の紙は以下の工程を備える方法で製造されることが好ましい。
工程1:澱粉とCNFを含むクリア塗工液を調製する工程
工程2:原紙の上に前記クリア塗工液を用いてクリア塗工層を形成する工程
工程1で用いる澱粉とCNFは、前述のとおりである。塗工液の調製方法およびその特性も前述のとおりである。工程2における塗工も前述のとおりに実施できる。
本態様の紙は、前述の工程1、工程2に加え以下の工程3を備える方法で製造されてもよい。
工程3:澱粉とCNFを含有するクリア塗工層の上に、顔料および接着剤を含有する顔料塗工層を形成する工程
工程3において、顔料塗工液として第2の態様で用いる澱粉とCNFを有する顔料塗工液を用いてもよい。
2.澱粉とCNFを含有する顔料塗工層を備える紙(第2の態様)
(1)CNF、澱粉、原紙
本態様においては、CNF、澱粉、原紙として第1の態様で説明したものを使用できる。
(2)顔料塗工層
本態様の紙は原紙の片面または両面に澱粉とCNFを含有する顔料塗工層を備える。顔料塗工層とは白色顔料を主成分として含む層である。白色顔料としては第1の態様で説明したものを使用できる。顔料塗工層における澱粉:CNFの重量比は限定されないが、好ましくは300:1〜2:1である。重量比がこの範囲にあると顔料塗工層の製膜性が向上し、その結果、高い印刷光沢、および表面強度を達成できる。この観点から前記重量比はより好ましくは200:1〜5:1である。
顔料塗工層は澱粉以外の接着剤を含んでもよい。当該接着剤は第1の態様で説明したとおりである。
顔料塗工層は、一般の紙製造分野で使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤を含んでいてもよい。
顔料塗工層は、塗工液を公知の方法で原紙の片面あるいは両面に塗工して設けることができる。塗工液中の固形分濃度は、塗工適性の観点から、30〜70重量%程度が好ましい。顔料塗工層は1層でもよく、2層でもよく、3層以上でもよい。顔料塗工層の塗工量は、用途によって適宜調整してよいが、印刷用塗工紙とする場合は片面あたりトータルで1g/m以上であり、5g/m以上であることが好ましい。上限は、30g/m以下であることが好ましく、20g/m以下であることが好ましい。顔料塗工層に由来するCNFの量は、片面当たり好ましくは1.0×10−5〜0.1g/m、より好ましくは1.0×10−4〜5.0×10−2g/mである。
(3)クリア塗工層
本態様の紙は、原紙の片面または両面に、クリア塗工層を備えてもよい。クリア塗工を施すことにより、原紙の表面強度や平滑性を向上させることができる。クリア塗工層は、各種澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、などの水溶性高分子等を主成分とするクリア塗布液から形成される。クリア塗工層は、第1の態様で説明した澱粉とCNFを含有するクリア塗工層であってもよい。当該クリア塗工層は高い製膜性を有するので、高いインキマイレージ、印刷光沢、および表面強度を達成できる。
本態様におけるクリア塗工層の塗工量は、片面あたり固形分で0.01〜3.0g/mが好ましく、0.1〜2.0g/mがより好ましい。クリア塗工は、例えば、サイズプレス、ゲートロールコータ、プレメタリングサイズプレス、カーテンコータ、スプレーコータなどのコータ(塗工機)を使用して、クリア塗工液を原紙上に塗工することで形成できる。一例としてゲートロールコータで塗工する場合、クリア塗工液は、塗工適性の観点から固形分濃度5重量%の時のB型粘度(30℃、60rpm)が5〜450mPa・sであることが好ましく、10〜300mPa・sであることがより好ましい。ゲートロールコータで塗工する場合、クリア塗工液のB型粘度が5mPa・s未満であると粘度が低すぎて塗工量の確保が難しく、450mPa・s超であるとボイリングが発生して操業性が悪化することがある。クリア塗工液の固形分濃度は、前記濃度を達成できるように調整されるが、好ましくは2〜14重量%である。また、本態様におけるクリア塗工層は、第1の態様で説明したクリア塗工層であってもよい。
(4)特性
本態様の紙のJIS P 8124に準じて測定した坪量は、通常10〜500g/m程度であり、好ましくは30〜300g/mである。
(5)澱粉とCNFを含有する顔料塗工層を備える紙の製造方法
本態様の紙は、公知の方法で調製した原紙の上に、CNFを含む顔料塗工液を塗工する工程を経て製造されることが好ましい。具体的には、本態様の紙は以下の工程を備える方法で製造されることが好ましい。
工程1:顔料と澱粉とCNFを含む顔料塗工液を調製する工程
工程2:原紙の上に前記顔料塗工液を用いて顔料塗工層を形成する工程
工程1で用いる澱粉とCNFは、前述のとおりである。塗工液の調製方法およびその特性も前述のとおりである。工程2における塗工も前述のとおりに実施できる。
本態様の紙は、前述の工程1、工程2に加え以下の工程3を備える方法で製造されてもよい。
工程3:工程2の前に、原紙の上にクリア塗工層を形成する工程
工程3において、クリア塗工液として第1の態様で用いる澱粉とCNFを有するクリア塗工液を用いてもよい。
[実施例A1]
<CNF>
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%:日本製紙株式会社製)5.00g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社製)39mg(絶乾1gのセルロースに対し0.05mmol)と臭化ナトリウム514mg(絶乾1gのセルロースに対し1.0mmol)を溶解した水溶液500mLに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を次亜塩素酸ナトリウムが5.5mmol/gになるように添加し、室温にて酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗して酸化パルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。パルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.5mmol/gであった。これを水で1%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、150Mpa)で3回処理して、CNFの水分散液を得た。CNFの平均繊維径は3nm、アスペクト比は250であった。
<クリア塗工液1>
前述のとおりに製造したCNFの水分散液に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製、SK20)を添加して、澱粉:CNFの重量比が30:1であるクリア塗工液1を製造した。当該クリア塗工液1の固形分濃度5重量%の時の30℃、60rpmにおけるB型粘度を表1に示す。
<紙>
LBKP(日本製紙株式会社製、c.s.f.360ml)に対し、0.5重量%の硫酸バンド、0.77重量%のカチオン化澱粉、0.05重量%の紙力剤を添加して固形分濃度0.7重量%のパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラリーを用い、抄紙機によって原紙を製造した。当該原紙の上に、前記クリア塗工液1を片面あたり固形分で1.2g/mとなるようにゲートロールコータで原紙の両面に塗工し、定法によって乾燥し、クリア塗工紙を得た。当該紙を後述する方法で評価した。結果を表1に示す。
[比較例A1]
CNFを用いなかった以外は、実施例A1と同様にしてクリア塗工紙を製造した。
[実施例A2]
<原紙>
LBKP(日本製紙株式会社製、c.s.f.420ml)に対し、0.7重量%の硫酸バンド、0.30重量%のカチオン化澱粉、0.06重量%の紙力剤を添加して固形分濃度0.7重量%のパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラリーを用い、抄紙機によって坪量34.5g/mの原紙を製造した。
<顔料塗工液1>
重質炭酸カルシウム100重量部に対し、接着剤としてラテックス2.0重量部、酸化澱粉6.7重量部を添加して、固形分60重量%の顔料塗工液を調製した。
<顔料塗工紙>
澱粉:CNFの重量比を60:1とした以外は実施例A1と同様のクリア塗工液1を、前記原紙に片面あたり固形分で0.2g/mとなるようにゲートロールコータで原紙の両面に塗工し、定法によって乾燥し、クリア塗工層を設け、さらに、前記顔料塗工液1を両面に塗工し、定法によって乾燥した。当該顔料塗工紙を後述する方法で評価した。結果を表1に示す。
[実施例A3]
クリア塗工液1中の澱粉:CNFの重量比を表1に示すように変更した以外は、実施例A2と同様にして顔料塗工紙を製造した。
[比較例A2]
CNFを用いなかった以外は、実施例A2と同様にして顔料塗工紙を製造した。
[実施例A4]
クリア塗工液1中の澱粉:CNFの重量比を表1に示すように変更した以外は、実施例A2と同様にして顔料塗工紙を製造した。
[実施例A5]
生澱粉(未変性の澱粉)に対し、酸化剤として0.1重量%の過硫酸アンモニウムを添加して固形分濃度25重量%の澱粉スラリーを調製した。ジェットクッカーを用いてこの澱粉スラリーを150℃で蒸煮すると共に熱化学変性処理を行い、冷却後に水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH7に調整し、更に水を添加して、固形分濃度12重量%の過硫酸アンモニウム変性澱粉水溶液を得た。
<クリア塗工液2>
前述のとおりに製造したCNFの水分散液に、前述のとおりに製造した過硫酸アンモニウム変性澱粉水溶液を添加して、澱粉:CNFの重量比が67:1であるクリア塗工液2を製造した。当該クリア塗工液2の固形分濃度5重量%の時の30℃、60rpmにおけるB型粘度を表1に示す。
クリア塗工液1に替えてクリア塗工液2を使用した以外は、実施例A2と同様にして顔料塗工紙を製造した。
[実施例A6、A7]
クリア塗工液2中の澱粉:CNFの重量比を表1に示すように変更した以外は、実施例A5と同様にして、それぞれ顔料塗工紙を製造した。
[実施例A8〜A12]
クリア塗工液1中の澱粉:CNFの重量比を表1に示すように変更した以外は、実施例A2と同様にして、それぞれ顔料塗工紙を製造した。
[比較例A3]
CNFを用いなかった以外は、実施例A5と同様にして顔料塗工紙を製造した。
[比較例A4]
CNFを用いなかった以外は、実施例A8と同様にして顔料塗工紙を製造した。
Figure 2020111025
Figure 2020111025
本発明のクリア塗工紙は、高い印刷光沢度に加え、高いインキマイレージを有していた。特に、特定の粘度を有する分散液を与えるCNFを用いた実施例A1〜A3、A5〜A12においては製造時の作業性も良好であった。また、本発明のクリア塗工紙にさらに顔料塗工層を設けた顔料塗工紙は、高いインキマイレージに加え、良好な印刷光沢、表面強度を有していた。
<評価方法>
1)坪量
JIS P8124に従った。
2)印刷光沢度
ローランド社製オフセット枚葉印刷機(4色)にてオフセット枚葉用インキ(東洋インキ(株)製 NEX−M)を用い、印刷速度8000枚/hrでベタ部のインキ着肉濃度が藍1.60、紅1.50となる様に藍紅(CM)の順に印刷した。得られた印刷物の藍紅(CM)ベタ印刷部の光沢度を、JIS P−8142に基づいて測定した。
3)ピッキング評価
ローランド社製オフセット枚葉印刷機を用い、インキとして東洋インキ(株)製 レオエコーY藍を用い、8000sphの速度で藍ベタを印刷した。10枚印刷する間に発生したF面およびW面のピッキングの個数を測定した。
4)インキマイレージ
インキマイレージとは単位インキ量当たりで印刷できる部数である。同じ印刷濃度を得るのに必要な単位面積当たりの紙面上インキ量を発色性とし、これをインキマイレージの簡便な指標として評価した。
インキマイレージが良好であるとは、少ない紙面上インキ量で発色性が良好であることを意味する。具体的には、プリューフバウ試験印刷機(IGT)を用いてベタ印刷を行い、枚葉印刷を想定して印刷後一晩経過後に印刷物の印刷濃度を分光測色計にて測定して全濃度を読み取った。また、脱着式プリントディスクの印刷前と印刷後の重量差を紙面上インキ量とした。プリントディスクに塗布するインキ量を変更して、紙面上インキ量と印刷濃度の関係を求め、その関係式から所定の濃度を得るのに必要な紙面インキ量を算出した。測定時の印圧は700N、印刷速度は2.0m/sであった。
5)ゲートロールコータ塗工適性(製造時の作業性)
原紙にゲートロールコータでクリア塗工液を塗工した際のボイリングの発生を、下記4段階により目視で評価した。下記評価が「A」、「B」であると好ましい。
A:ボイリングは発生せず、塗工適性(製造時の作業性)が良好
B:ボイリングがわずかに発生したが、塗工適性(製造時の作業性)は概ね良好
C:ボイリングが発生し、塗工適性(製造時の作業性)が若干低下
D:ボイリングが多発し、塗工適性(製造時の作業性)が大幅に低下
[実施例B1]
<CNF>
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%:日本製紙株式会社製)5.00g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社製)39mg(絶乾1gのセルロースに対し0.05mmol)と臭化ナトリウム514mg(絶乾1gのセルロースに対し1.0mmol)を溶解した水溶液500mLに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を次亜塩素酸ナトリウムが5.5mmol/gになるように添加し、室温にて酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗して酸化パルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。パルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.5mmol/gであった。これを水で1%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、150Mpa)で3回処理して、CNFの水分散液を得た。CNFの平均繊維径は3nm、アスペクト比は250であった。
<クリア塗工液3>
酸化澱粉(日本コーンスターチ社製、SK20)を30重量%含むクリア塗工液3を製造した。
<顔料塗工液2>
重質炭酸カルシウム100.0重量部に対し、接着剤としてラテックス2.0重量部、酸化澱粉6.7重量部、前記のとおり製造したCNF0.2重量部を添加して、固形分60重量%の顔料塗工液2を調製した。
<原紙>
LBKP(日本製紙株式会社製、c.s.f.420ml)に対し、0.7重量%の硫酸バンド、0.30重量%のカチオン化澱粉、0.06重量%の紙力剤を添加して固形分濃度0.7重量%のパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラリーを用い、抄紙機によって坪量34.5g/mの原紙を製造した。当該原紙の上に、前記クリア塗工液3を片面あたり固形分で0.2g/mとなるように原紙の両面に塗工し、定法によって乾燥し、クリア塗工層を設け、さらに、顔料塗工液2を両面に塗工し、定法によって乾燥し、顔料塗工紙を得た。当該紙を前述した方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例B2]
前述のとおりに製造したCNFの水分散液に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製、SK20)を添加して、澱粉:CNFの重量比が30:1であるクリア塗工液4を製造した。当該クリア塗工液4の固形分濃度5重量%の時の30℃、60rpmにおけるB型粘度は130mPa・sであった。当該クリア塗工液4を用いた以外は実施例B1と同様にして顔料塗工紙を得た。
[比較例B1]
CNFを用いなかった以外は、実施例B1と同様にして顔料塗工紙を製造た。
Figure 2020111025
本発明の顔料塗工紙は、高いインキマイレージに加え、良好な印刷光沢、表面強度を有していた。

Claims (10)

  1. 原紙および塗工層を備える紙であって、
    前記塗工層が澱粉とセルロースナノファイバーを含む紙。
  2. 前記澱粉が熱化学変性澱粉である、請求項1に記載の紙。
  3. 前記塗工層がクリア塗工層であって、
    前記熱化学変性澱粉とセルロースナノファイバーの重量比が350:1〜67:1である、請求項1または2に記載の紙。
  4. 前記クリア塗工層の上にさらに顔料塗工層を備える、請求項3に記載の紙。
  5. 前記塗工層が顔料塗工層である、請求項1または2に記載の紙。
  6. 前記熱化学変性澱粉が、過硫酸アンモニウム変性澱粉、尿素・酸変性澱粉、およびこれらの組合せからなる群より選択される、請求項2〜5のいずれかに記載の紙。
  7. 前記セルロースナノファイバーがアニオン変性セルロースナノファイバーである、請求項1〜6のいずれかに記載の紙。
  8. 前記セルロースナノファイバーが0.1〜3.0mmol/gのカルボキシル基を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の紙。
  9. 前記セルロースナノファイバーが0.01〜0.50のグルコース単位のカルボキシメチル置換度を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の紙。
  10. 前記セルロースナノファイバーが、濃度1%(w/v)の水分散液としたときに500〜7000mPa・sのB型粘度(60rpm、20℃)を有する、請求項1〜9のいずれかに記載の紙。
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