JPWO2019132001A1 - セルロースナノファイバーを含有する紙 - Google Patents

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Abstract

セルロースナノファイバーと、パルプとを含有する紙であって、当該セルロースナノファイバーが、絶乾重量に対して0.5mmol/g以上のカルボキシル基を有し、濃度1%(w/v)の水分散液としたときに1000mPa・sを超え7000mPa・s以下であるB型粘度(60rpm、20℃)を与えるセルロースナノファイバーである、紙。

Description

本発明は、濃度1%(w/v)の水分散液としたときのB型粘度(60rpm、20℃)が1000mPa・sを超え7000mPa・s以下であるセルロースナノファイバーを含有する紙に関する。
一般に、紙は印刷や各種加工等を経てユーザーの手元に届けられるが、その過程で紙には強度が求められることが多い。強度を向上させるためにセルロースナノファイバーを添加したパルプスラリーから紙を製造することが提案されている(特許文献1および2)。
また、特許文献3にはセルロースナノファイバー分散液を塗工液として原紙に塗工することが提案されている。
特開2012−214943号 特開2016−166444号 特開2016−056460号
発明者らは、予備的に検討を行い、特許文献に開示されている紙の強度が十分なレベルでないとの知見を得た。この理由は、特許文献1および2においてはセルロースナノファイバーが官能基を持たないこと、特許文献3においては水分散液としたときに低い粘度を与えるセルロースナノファイバーを用いることにあると推察された。かかる事情を鑑み、本発明は、より強度が向上した紙を提供することを課題とする。
本発明者らは、濃度1%(w/v)の水分散液としたときに比較的高いB型粘度を与えるセルロースナノファイバーを含有する紙が前記課題を解決できることを見出した。すなわち、前記課題は以下の本発明によって解決される。
(1)セルロースナノファイバーと、パルプとを含有する紙であって、
当該セルロースナノファイバーが、絶乾重量に対して0.5mmol/g以上のカルボキシル基を有し、濃度1%(w/v)の水分散液としたときに1000mPa・sを超え7000mPa・s以下のB型粘度(60rpm、20℃)を与えるセルロースナノファイバーである、紙。
(2)前記紙が単層または多層の原紙層を備え、その少なくとも一層が前記セルロースナノファイバーを含む、(1)に記載の紙。
(3)原紙層の片面または両面に前記セルロースナノファイバーを含む層を有する、(1)または(2)に記載の紙。
(4)前記紙が原紙層、およびバインダー成分を含有する塗工層を備え、当該塗工層が前記セルロースナノファイバーを含む、(1)に記載の紙。
(5)前記塗工層が白色顔料をさらに含む、(4)に記載の紙。
(6)前記濃度1%水分散液のB型粘度(60rpm、20℃)が1500mPa・s以上である(1)〜(5)のいずれかに記載の紙。
(7)前記濃度1%水分散液のB型粘度(60rpm、20℃)が6000mPa・s以下である(1)〜(6)のいずれかに記載の紙。
(8)前記セルロースナノファイバーが2〜30nmの平均繊維径を有する、(1)〜(7)のいずれかに記載の紙。
(9)前記(1)に記載の紙の製造方法であって、
(i)N−オキシル化合物、および(ii)臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、セルロース系原料を、酸化剤を用いて酸化して酸化されたセルロースを調製する工程、ならびに該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理してナノファイバー化セルロースナノファイバーを調製する工程、
当該セルロースナノファイバーを含む分散液を調製する工程、ならびに
当該分散液を原紙上に塗工または原紙に含浸する工程、を備える、紙の製造方法。
(10)前記(1)に記載の紙の製造方法であって、
(i)N−オキシル化合物、および(ii)臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、セルロース系原料を、酸化剤を用いて酸化して酸化されたセルロースを調製する工程、ならびに該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理してナノファイバー化セルロースナノファイバーを調製する工程、
パルプと、当該セルロースナノファイバーを含むパルプスラリーを調製する工程、ならびに当該パルプスラリーを抄紙する工程、を備える、紙の製造方法。
(11)前記セルロース系原料が、漂白済みクラフトパルプ、漂白済みサルファイトパルプ、粉末セルロース、および微結晶セルロース粉末からなる群より選択される、(9)または(10)に記載の製造方法。
(12)前記粉末セルロースが微結晶性セルロースからなる棒軸状粒子である、(11)に記載の製造方法。
(13)前記N−オキシル化合物が、後述する式2〜式4で表わされる4−ヒドキシTEMPO誘導体から選択される、(9)〜(12)のいずれかに記載の製造方法。
(14)前記湿式微粒化処理が、超高圧ホモジナイザーを用いて100MPa以上の圧力で前記酸化されたセルロースを解繊することを含む、(9)〜(13)のいずれかに記載の製造方法。
本発明によって、高強度の紙を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「X〜Y」はその端値であるXおよびYを含む。セルロースナノファイバーを単に「CNF」ともいう。
1.セルロースナノファイバー(CNF)を含有する紙
(1)CNF
CNFとは、セルロース系原料を解繊することにより得られるセルロースのシングルミクロフィブリルであり、好ましくは平均繊維径が2〜30nm、平均繊維長が0.1〜5μm程度である。本発明では、濃度1%(w/v)の水分散液(すなわち、100mLの水中に1gのCNF(乾燥重量)を含む水分散液)としたときに1000mPa・sを超え7000mPa・s以下であるB型粘度(60rpm、20℃)を与えるCNFを製紙用添加剤として用いる。CNFの平均繊維径および平均繊維長は、原子間力顕微鏡(AFM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、各繊維を観察した結果から得られる繊維径および繊維長を平均することによって得られる。前記B型粘度はCNFの官能基量、平均繊維長、平均繊維径等の特性を特定する指標であり、本発明のCNFは、グルコース単位の一部が電荷をもつ親水性の置換基に置換されており、さらに繊維長が長いため、分散液中で分子鎖中の置換基が静電的に反発した状態で広がり、B型粘度が高くなると推察される。当該濃度1%(w/n)のB型粘度は、1500〜6000mPa・sが好ましく、2000〜5500mPa・sがより好ましい。また、当該CNFの濃度を2%(w/v)とした場合、B型粘度は7000mPa・sより高く、50000mPa・s以下程度である。一般的に、CNF水分散液の粘度は、CNFの繊維長が長くなるほど、また繊維の分岐が多いほど高くなる。このため本発明で用いるCNFには、低粘度な水分散液を与えるCNFと比較して繊維長が長いまたは分岐の多いCNFが多く存在していると推察される。
本発明のCNFの水分散液のB型粘度は、公知の手法により測定することができる。例えば、東機産業社のVISCOMETER TV−10粘度計を用いて測定することができる。測定時の温度は20℃であり、ロータの回転数は60rpmである。本発明のCNFの水分散液は、チキソトロピー性を有し、撹拌しせん断応力を与えることで粘度が低下し、静置状態では粘度が上昇しゲル化するという特性を持つため、十分に撹拌した状態でB型粘度を測定することが好ましい。
本発明で用いるCNFは、セルロース系原料を、(1)N−オキシル化合物、および(2)臭化物、ヨウ化物またはそれらの混合物の存在下で、酸化剤を用いて酸化し、さらに該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理して解繊し、ナノファイバー化することにより製造できる。
セルロース系原料は特に限定されず、各種木材由来のクラフトパルプまたはサルファイトパルプ、それらを高圧ホモジナイザーやミル等で粉砕した粉末セルロース、あるいはそれらを酸加水分解などの化学処理により精製した微結晶セルロース粉末などを使用できる。また、ケナフ、麻、イネ、バガス、竹等の植物を使用することもできる。この中でも、漂白済みクラフトパルプ、漂白済みサルファイトパルプ、粉末セルロース、微結晶セルロース粉末が好ましく、粉末セルロース、微結晶セルロース粉末がより好ましい。
粉末セルロースとは、木材パルプの非結晶部分を酸加水分解処理で除去した後、粉砕および篩い分けすることで得られる微結晶性セルロースからなる棒軸状粒子である。粉末セルロースにおけるセルロースの重合度は好ましくは100〜500程度であり、X線回折法による粉末セルロースの結晶化度は好ましくは70〜90%であり、レーザー回折式粒度分布測定装置による体積平均粒子径は好ましくは100μm以下であり、より好ましくは50μm以下である。体積平均粒子径が100μm以下であると、流動性に優れるCNF分散液を得ることができる。本発明で用いる粉末セルロースとしては、例えば、精選パルプを酸加水分解した後に得られる未分解残渣を精製および乾燥し、粉砕および篩い分けするといった方法により製造される棒軸状である一定の粒径分布を有する結晶性セルロース粉末を用いてもよいし、KCフロック(日本製紙ケミカル社製)、セオラスTM(旭化成ケミカルズ社製)、アビセル(FMC社製)などの市販品を用いてもよい。
セルロース系原料を酸化する際に用いるN−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。例えば、本発明で使用されるN−オキシル化合物としては、下記一般式(式1)で示される物質が挙げられる。
Figure 2019132001
式1中、R1〜R4は独立に炭素数1〜4程度のアルキル基である。式1で表される化合物のうち、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシラジカル(以下、「TEMPO」ともいう)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシラジカル(以下、「4−ヒドロキシTEMPO」ともいう)を発生する化合物が好ましい。また、TEMPOまたは4−ヒドロキシTEMPOから得られる誘導体も用いることができ、特に、4−ヒドロキシTEMPOの誘導体が最も好ましい。4−ヒドロキシTEMPO誘導体としては、4−ヒドロキシTEMPOの水酸基を、炭素数4以下の直鎖または分岐状炭素鎖を有するアルコールでエーテル化して得られる誘導体、あるいはカルボン酸またはスルホン酸でエステル化して得られる誘導体が好ましい。4−ヒドロキシTEMPOをエーテル化する際には、炭素数が4以下のアルコールを用いれば、アルコール中の飽和、不飽和結合の有無にかかわらず、得られる誘導体が水溶性となり、酸化触媒として良好に機能する4−ヒドロキシTEMPO誘導体を得ることができる。
4−ヒドロキシTEMPO誘導体としては、例えば、以下の式2〜式4の化合物が挙げられる。
Figure 2019132001
式2〜4中、Rは炭素数4以下の直鎖または分岐状炭素鎖である。さらに、下記式5で表されるN−オキシル化合物のラジカル、すなわち、アザアダマンタン型ニトロキシラジカルも、短時間で均一なCNFを製造できるため、特に好ましい。
Figure 2019132001
式5中、R5およびR6は、独立に水素またはC1〜C6の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基である。
セルロース系原料を酸化する際に用いるTEMPOや4−ヒドロキシTEMPO誘導体などのN−オキシル化合物の量は、セルロース系原料をナノファイバー化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロース系原料に対して、0.01〜10mmol、好ましくは0.05〜5mmol程度である。
セルロース系原料の酸化に用いる臭化物またはヨウ化物としては、水中で解離してイオン化可能な化合物、例えば臭化アルカリ金属やヨウ化アルカリ金属などを使用することができる。臭化物またはヨウ化物の使用量は酸化反応を促進できる範囲で選択できる。例えば、絶乾1gのセルロース系原料に対して0.1〜100mmol、好ましくは0.1〜10mmol、さらに好ましくは0.5〜5mmol程度である。
セルロース系原料の酸化に用いる酸化剤としては、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物など、目的の酸化反応を推進し得る酸化剤であれば、いずれの酸化剤も使用できる。中でも、生産コストの観点から、現在工業プロセスにおいて最も汎用されている安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムが特に好ましい。酸化剤の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。例えば、絶乾1gのセルロース系原料に対して、0.5〜500mmol、好ましくは0.5〜50mmol、さらに好ましくは2.5〜25mmol程度である。
本発明におけるセルロース系原料の酸化は、上記のとおり、(1)4−ヒドロキシTEMPO誘導体などのN−オキシル化合物と、(2)臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤を用いて、水中で実施することが好ましい。この方法は、温和な条件であってもセルロース系原料の酸化反応を円滑に効率良く進行させることができるため、反応温度は15〜30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められるが、酸化反応を効率良く進行させるためには水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して反応液のpHを9〜12、好ましくは10〜11程度に維持することが望ましい。
このようにして得た酸化処理されたセルロース系原料を、湿式微粒化処理して解繊することにより、CNFを製造できる。湿式微粒化処理としては、例えば、高速せん断ミキサーや高圧ホモジナイザー等の混合、撹拌、乳化、分散装置を必要に応じて単独もしくは2種類以上組合せて用いることができる。特に、100MPa以上、好ましくは120MPa以上、さらに好ましくは140MPa以上の圧力を印加できる超高圧ホモジナイザーを用いて湿式微粒化処理を行なうとCNFを効率よく製造できる。
水分散液の前記粘度は、主として湿式微粒化処理を最適化することで達成できる。例えば、前述のとおりに調製した酸化セルロースの場合、超高圧ホモジナイザーを用いて、150MPaで2〜4パス程度の処理を行うことが好ましい。パス数が下限未満であるとナノ化が不十分となり、前記粘度が向上しない。反対にパス数が多すぎると結晶性が低下して繊維長が短くなるため前記粘度が向上しない。また、カルボキシル基の量が多いほど前記粘度は向上する傾向にあるので、条件はカルボキシル基量によって適宜調整される。
本発明のCNFのカルボキシル基量は、均一な分散液を与えるという観点から、CNF絶乾1gに対して、0.5mmol/g以上が好ましく、0.9mmol/g以上がより好ましく、1.2mmol/g以上であることがさらに好ましい。当該カルボキシル基量の上限は3.0mmol/g以下が好ましく、2.5mmol/g以下がより好ましく、1.6mmol/g以下であることがさらに好ましい。CNFのカルボキシル基量は、CNFの0.5重量%スラリーを60mL調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出することができる。
カルボキシル基量[mmol/gパルプ]=a[ml]×0.05/CNF重量[g]
(2)CNFを含有する紙
本発明のCNFを製紙用添加剤として紙に含有させることにより、強度向上に加えて、紙の透気抵抗度を向上させることができ、紙に塗料の浸透抑制やバリア性の向上等の機能を付与することができる。特に本発明のCNFは、濃度1%(w/v)の分散液とした場合に比較的高い粘度を与えるので、紙に効率よく強度を付与できる。本発明のCNFは紙に内添してもよいし、外添してもよい。内添による場合は原紙層にCNFを含む紙となり、外添する場合は原紙層上にCNFを含む層を有する紙となる。前者の場合は、原料スラリー中にCNFが存在することで、微細繊維の紙中への歩留まりが向上し、繊維間の水素結合が強固になるため、紙力を向上させることができると推察される。また、後者の場合、セルローナノファバーを紙表面付近により多量に存在させることができ、紙の透気抵抗度および平滑度も向上させることができると推察される。本発明のCNFを内添した紙は、紙力が向上し、外添した紙は紙力に加えて平滑度が高く、印刷適性が向上する。1000mPa・sを超え7000mPa・s以下のB型粘度(1%、60rpm、20℃)を有する水分散液を与える本発明のCNFは、1000mPa・s未満の水分散液を与えるCNFと比較して、長い繊維または分岐が多い繊維を有している可能性がある。そのため、例えば紙に内添した場合には、CNFと繊維の結合点の増加によりCNFの歩留まりが良好になり、その結果、紙の強度を向上させやすい。また、紙に外添した場合は、塗工液の粘度が上昇し、保水性が高くなることで塗工液の紙への浸透を抑制でき、その結果、紙の透気抵抗度等を上昇させる。ただし、効果発現のメカニズムはこれらに限定されない。これらの紙の製造方法については後述する。
CNFは、原紙層の少なくとも1層に存在する(内添する)場合、原紙層の上に設けられた層に存在する(外添する)場合、およびその両方に存在する場合がある。内添する場合、CNFの乾燥重量が、原紙層全体の乾燥重量当たり10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、2重量%以下であることがさらに好ましい。下限値は本発明の効果が得られる範囲であれば限定されないが、1×10-6重量%以上であることが好ましい。
CNFを外添する場合、CNFとバインダー成分、またはCNFとバインダー成分と白色顔料を混合した塗工液を塗布あるいは含侵することで塗工層を形成することができる。CNFの量は、片面当たりの乾燥塗布量として10g/m2以下が好ましく、5g/m2以下がより好ましく、2g/m2以下がより好ましい。乾燥塗布量の下限は本発明の効果が得られる範囲であれば限定されないが、1×10-6g/m2以上であることが好ましい。
CNFが内添された紙は、紙力に優れ、印刷用紙や情報用紙、産業用紙、家庭紙等の紙力を求められる用途に好適である。外添された紙は紙力に加え、透気抵抗度、バリア性、耐熱性に優れており、包装材料等として好適である。また、外添された紙を印刷用紙として使用するとインキマイレージに優れる。CNFが外添または内添された紙は、顔料塗工層または顔料を含まないクリア塗工層を備えていてもよい。
2.CNFを含有する紙の製造方法
本発明のCNFを含有する紙は、用途に求められる品質に合わせて、CNFを内添または外添して製造してもよく、あるいはこれらを組合せて製造してもよい。本発明において紙とは、パルプを抄紙して紙層を設けた基材であり、紙層は単層でも多層でもよく、クリア塗工層を設けても設けなくてもよく、顔料塗工層を設けても設けなくてもよい。また、本発明の紙は新聞輪転、オフセット、グラビア、インクジェット、電子写真等の各種印刷方式で印刷する印刷用紙、上質紙、中質紙、情報用紙、工程紙、壁紙等の産業用紙、中芯原紙やライナー原紙などの段ボール用原紙、板紙、白板紙、家庭紙等に好適に使用することができる。
(1)外添による方法
当該方法では、原紙を準備し、その原紙上にCNFの分散液を塗布するか、含侵または噴霧することが好ましい。また後述するように、CNFとバインダー成分を含む塗工液あるいはCNFとバインダー成分と白色顔料を含む塗工液を原紙上に塗布、含侵、または噴霧することもできる。原紙は公知の抄紙機にて製造され、その抄紙条件は特に限定されない。抄紙機としては、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等を使用できる。また、多層紙や板紙とするには円網式抄紙機を使用してもよい。原紙は、1層でもよく、2層以上の多層紙であってもよい。
原紙に使用されるパルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)または未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP)または未晒クラフトパルプ(LUKP)等)、機械パルプ(グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等)、脱墨パルプ(DIP)、未脱墨パルプ、雑誌古紙パルプ、段ボール古紙パルプ等の再生パルプが挙げられ、これらを単独または任意の割合で混合して使用してもよい。抄紙時のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでもよい。
原紙は填料を含有してもよい。填料としては、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料が挙げられる。中でも、環境面や紙の保存性等の観点から、炭酸カルシウムを使用して、紙面がpH6〜9となるように中性抄紙することが望ましい。
さらに、原紙は、必要に応じて、硫酸バンド、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤、濾水性向上剤、着色剤、染料、消泡剤、嵩高剤等を含有してもよい。また、原紙中に本発明のCNFを含有させてもよく、その場合のCNF含有量は後述する内添による方法と同程度とできる。
このようにして調製した原紙上に、CNF分散液を公知の塗工機を用いて塗布する等によってCNFを含有する紙を製造できる。当該分散液における分散媒は水であることが好ましい。当該塗工液はCNF単独でもよいし、その他のバインダー成分と混合して使用してもよい。バインダー成分としては、後述の塗工層に用いられる接着剤などを使用することができる。分散液中のCNF濃度は、本発明の効果が得られかつ分散液の粘度が塗工機で塗工可能な範囲であれば限定されないが、例えば0.05〜3%(w/v)であることが好ましい。塗工機としては、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ブレードメタリングコーター、ロッドメタリングコーター、カーテンコーター等が挙げられる。あるいは、原紙にCNF分散液を含浸、噴霧することによって当該紙を製造してもよい。CNFの含有量は前述の乾燥塗工量(この場合は乾燥含浸量ともいう)と同じである。
(2)内添による方法
当該方法では、前述の原紙製造工程においてCNFをパルプスラリー(紙料)に添加することが好ましい。原紙が多層である場合、CNFが存在する層は限定されず、いずれかの層にCNFを含有すればよい。CNFの含有量は前述のとおり、各原紙層あたり1×10-6重量%〜10重量%であり、その上限はより好ましくは5重量%以下である。原紙が多層である場合は、原紙中のいずれか一層にCNFが存在してもよく、複数の層にCNFが存在してもよいが、前者の場合において本発明の効果はより顕著となる。
さらに原紙には、CNFに加えて、例えば、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、各種紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて添加することができる。乾燥紙力向上剤としてはポリアクリルアミド、澱粉類が挙げられ、湿潤紙力向上剤としてはポリアミドアミンエピクロロヒドリンなどが挙げられる。また、より高い嵩高効果を得るために、原紙に嵩高剤を添加してもよい。澱粉類としては、酸化澱粉、カチオン化澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、デキストリン等が挙げられる。これらの薬品は地合や操業性などの影響の無い範囲で添加される。中性サイズ剤としてはアルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸、中性ロジンサイズ剤などが挙げられる。さらに、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等も必要に応じて添加することができる。
3.用途
以下に、CNFを含有する紙の各用途について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(1)印刷用紙
本発明のCNFを含有する紙は、CNFを内添した紙の上に顔料を含まない表面処理剤を塗工して印刷用紙としてもよい。本発明において、顔料を含まない塗工層を有する紙を非塗工紙またはクリア塗工紙ともいう。表面処理剤としては、後述の塗工紙の塗工層のバインダー成分として使用できる各種接着剤を使用することができるが、表面強度やサイズ性の向上の観点から、水溶性高分子を主成分とする表面処理剤を使用することが望ましい。水溶性高分子を用いる場合には、水溶性高分子と本発明のCNFを混合して、原紙上に塗工してもよい。水溶性高分子としては、澱粉、酸化澱粉、加工澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の表面処理剤として通常使用されるものを単独あるいは混合して使用できる。また、表面処理剤として、水溶性高分子の他に、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス等の他の接着剤や、耐水化および表面強度の向上を目的とする紙力増強剤、サイズ性付与を目的とする外添サイズ剤、着色剤を用いてもよい。紙を中性抄紙する場合、外添サイズ剤としてはカチオン性表面サイズ剤が好ましい。
また、本発明のCNFを含有する紙は、CNFを内添しない紙の上に、顔料を含まずCNFを含有する表面処理剤を塗工して印刷用紙としてもよい。表面処理剤に使用するCNF以外の高分子材料は上述のものを使用することができる。
表面処理剤は、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ブレードメタリングコーター、ロッドメタリングコーター等の塗工機によって塗布することができる。中でも、ゲートロールコーターのような被膜転写方式の塗工機を使用すると、2ロールサイズプレスコーターのような含浸方式の塗工機に比べて、表面処理剤中の有効成分が紙表面により多量に留まることとなるため、より少量の表面処理剤塗布量でも効果が得られるので好ましい。表面処理剤の塗布量としては、表面処理剤の乾燥重量として、片面当たり0.05〜3g/m2が好ましく、0.1〜3g/m2がより好ましい。
本発明のCNFを含有する紙は、印刷品質をより向上させるため、当該紙の上に顔料を含有する塗工層を設けて印刷用塗工紙とすることもできる。塗工紙については後で詳しく説明する。当該印刷用塗工紙には、本発明の効果を阻害しない範囲でカレンダー処理を施してもよい。カレンダーは通常の操業範囲内の線圧で用いられるが、嵩高な紙を製造する観点から、紙の平滑性を維持できる範囲で可能な限り低線圧が好ましく、ソフトニップカレンダーが好ましい。
例えば、新聞用紙は印刷用紙の一種であり、一般に原料パルプとして100%の再生パルプ、または再生パルプと、木材をほぐすことにより製造される機械パルプとから製造され、その他、必要に応じて上述した各種パルプを混合して製造される。新聞用紙には、高速輪転機による印刷において紙切れしにくく、平滑で表裏差が少なく、不透明度が高く、かつ印刷適正が高いことが要求される。本発明のCNFを新聞用紙に用いると、透気抵抗度や紙力を顕著に向上させることができる。具体的には、CNFを内添した場合には、紙力が向上し印刷工程での断紙を防止することができ、CNFを外添した場合には、新聞用紙に印刷インキが過度に浸透することを防ぎ、印字濃度の低下を防ぐことができる。また、紙表面が平滑になるため、印刷品質を向上させることができる。
本発明のCNFは、新聞用紙以外にも木材を化学処理してリグニンを除去し、セルロースとヘミセルロースから構成される化学パルプを100%使用する上級印刷用紙(上質紙)、40〜100%の化学パルプを使用する中級印刷用紙(中質紙および上更紙)などに適用することができる。各種紙の諸物性は、それぞれ求められる用途に応じて適宜設定され、例えば、新聞用紙の場合、坪量30〜60g/m2程度であり、印刷用紙全般としては場合20〜300g/m2程度である。
当該印刷用紙に施す印刷方式は特に制限されず、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、インクジェット印刷、電子写真方式の印刷等を使用できる。オフセット印刷方式としては、熱乾燥工程を含むヒートセット型、熱乾燥工程を含まず浸透乾燥型インキを用いるコールドセット型のいずれの印刷機にも使用することができる。
(2)情報用紙等
本発明のCNFを含有する紙は、印刷用紙以外に、湿式および乾式電子写真用転写紙、インクジェット記録用紙、感熱記録用紙、感圧記録用紙等の情報用紙、フォーム用紙、衛生用紙、板紙、白板紙、加工用紙等として使用することができる。具体的には、CNFを含有する紙を、これらの原紙として用いることができる。
加工用紙としては、包装用紙、防湿紙、壁紙用裏打ち紙、紙器用原紙、成型用紙の原紙、合成樹脂層を備える積層板の原紙等が挙げられる。本発明のCNFを含む壁紙用裏打ち紙は、平滑度および透気抵抗度が高いので、水系澱粉糊などの接着剤が原紙に過度に浸透することを抑制し、かつ原紙面の毛羽立ちを抑制して樹脂の突起物の発生を防ぐことができる。
(3)塗工紙
本発明において塗工紙とは、少なくとも原紙および顔料塗工層を有する紙である。その例としては印刷用塗工紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、キャストコート紙、白板紙等が挙げられる。本発明のCNFを内添して得た紙は、紙力が高いため、これを原紙として塗料を塗工すると、製造、印刷時、加工時の断紙を低減することができる。また、本発明のCNFを含有する表面処理剤を外添して得た紙は、高い透気抵抗度および平滑度を有するので、これを原紙として塗料を塗工すると、塗料の原紙中への浸透が抑制されかつ平滑な塗工層が得られるので印刷適性が良好な塗工紙を得ることができる。例えば、上質紙(化学パルプ100%)または中質紙(化学パルプに機械パルプを混合)からなるコート紙用原紙に、本発明のCNFを外添することにより、コート紙用原紙の平滑度と透気抵抗度とを向上させることができ、顔料(カオリン、炭酸カルシウムなど)およびバインダー(澱粉、ラテックスなど)からなる塗料の原紙中への浸透を抑制して平滑な塗工層を得ることができ、それにより少ない塗工量で塗工紙(コート紙)の光沢を向上させ、さらには印刷適性を向上させることができる。また、本発明のCNFを顔料塗工層に含有させた塗工紙は、印刷適正、特に印刷光沢度に優れる。
塗工層に用いる顔料としては、塗工紙用に従来から用いられている、カオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸、ケイ酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、およびプラスチックピグメントなどの有機顔料を用いることができ、これらの顔料は必要に応じて単独で、または混合して使用できる。本発明の塗工紙は、白色度や印刷適正の観点から炭酸カルシウムを使用することが好ましく、顔料100重量部中に炭酸カルシウムを50重量部以上含有することがより好ましい。
塗工層に用いるバインダー成分は、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体及びポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の通常の塗工紙用接着剤を、必要に応じて、単独または混合して使用することができる。これらの接着剤は顔料100重量部当たり5〜50重量部程度の量で使用することができる。塗工層の表面強度をより良好にするためには、スチレン・ブタジエン系の共重合体ラテックスまたは澱粉を含有する接着剤を用いることが好ましく、これらを併用することがより好ましい。また、柔軟性の点から、接着剤における澱粉の量は15重量部以下が好ましい。
本発明の顔料塗工層にCNFを含有させる場合、塗工液の粘度や保水性などの塗工適性の観点から、当該CNFの量は、顔料100重量部に対して1×10-4重量部〜10重量が好ましく、1×10-1重量部〜5重量部がより好ましい。
塗工層は、上記の顔料および接着剤に加えて、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常の塗工紙用塗料に用いられる各種助剤を適宜含んでいてもよい。
原紙上に塗工層を設ける場合には、原紙の片面あるいは両面に、単層あるいは二層以上の塗工層を設けてもよい。塗工層のトータルの塗工量は、好ましくは片面当たり1〜30g/m2、より好ましくは3〜25g/m2、さらに好ましくは8〜20g/m2である。また、アンダー顔料塗工層を設ける場合のアンダー層の塗工量は、好ましくは2〜8g/m2である。
塗工は、2ロールサイズプレスコーターや、ゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、およびシムサイザー等のフィルム転写型ロールコーター、フラデッドニップ/ブレードコーター、ジェットファウンテン/ブレードコーター、ショートドウェルタイムアプリケート式コーターの他、ブレードの替わりにグルーブドロッド、プレーンロッド等を用いたロッドメタリングコーター、カーテンコーター、ダイコーター等の公知のコーターを使用できる。アンダー塗工液を塗工する際には、塗工液を原紙に適度に浸み込ませるために、ゲートロールコーターなどのフィルム転写方式のコーターを用いることが好ましい。
また、平滑性および印刷品質の向上等のため、塗工紙に表面処理を施してもよい。表面処理には、弾性ロールとしてコットンロールを用いたスーパーカレンダー、弾性ロールとして合成樹脂ロールを用いたソフトニップカレンダー等、公知の装置を用いることができる。
4.作用
本発明のCNFを製紙用添加剤として内添する場合は強度が向上し、外添する場合は平滑性と透気抵抗度が顕著に向上する。これらの理由は明白ではないが、以下のように推察される。
(1)内添の場合
紙は繊維間の水素結合によって強度を発現するが、CNFは原料スラリー中に存在する微細繊維の紙中への歩留まりを向上させる効果を持つため、紙に内添するとパルプ繊維間の水素結合が多く形成される。さらに、CNFに存在するカルボキシル基がこれらの水素結合をより強固にする。このため強度が発現すると推察される。
(2)外添の場合
CNFは澱粉等の水溶性高分子とは異なり、繊維状であるため、紙表面のパルプ繊維の空隙を埋めるように架橋した状態で存在する。そしてCNFに存在するカルボキシル基の水素結合によって、CNFがより強固に固定される。このため紙の平滑性や透気抵抗度が発現すると推察される。
以下に実施例にて本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されない。
<CNF>
TEMPO酸化CNF(日本製紙株式会社製)を使用した。原料パルプはNBKP、COOH置換度は1.54、高圧ホモジナイザー処理回数は3回であった。B型粘度は以下のとおりであった。
濃度1%(w/v)の水分散液:2340mPa・s
濃度2%(w/v)の水分散液:12133mPa・s
[実施例1−1]
LBKP100重量%のパルプスラリーをスリーワン・モーターにて500rpmの速度で撹拌し、パルプ100重量%に対し、1.5重量%(固形分)の硫酸バンド、0.025重量%のポリエチレンイミン、4重量%のCNF、紙力剤として0.6重量%のポリアクリルアミド、0.2重量%サイズ剤を順次添加し、パルプスラリーを調製した。当該パルプスラリーを用いて坪量30g/m2の手すきシートを製造し、後述する方法で評価した。結果を表1に示す。
[実施例1−5、1−6]
CNFの添加量を、0.1重量%、1重量%にそれぞれ変更した以外は実施例1−1と同様にして手すきシートを製造し、評価した。
[比較例1−1]
CNFを添加しなかった以外は、実施例1−1と同様にして手すきシートを製造し、評価した。
[実施例1−2]
雑誌古紙100重量%のパルプスラリー、0.1重量%のCNFを用い、かつ坪量を変更した以外は、実施例1−1と同様にして手すきシートを製造し、評価した。
[比較例1−2]
CNFを添加しなかった以外は、実施例1−2と同様にして手すきシートを製造し、評価した。
[実施例1−3]
雑誌古紙100重量%のパルプスラリー、0.001重量%のCNFを用い、かつ坪量を変更した以外は、実施例1−1と同様にして手すきシートを製造し、評価した。
[実施例1−4]
雑誌古紙100重量%のパルプスラリー、0.1重量%のCNFを用い、かつ坪量を変更した以外は、実施例1−1と同様にして手すきシートを製造し、評価した。
[比較例1−3]
CNFを添加しなかった以外は、実施例1−3と同様にして手すきシートを製造し、評価した。
Figure 2019132001
[実施例2−1]
<CNF>
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%:日本製紙株式会社製)5.00g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社製)39mg(絶乾1gのセルロースに対し0.05mmol)と臭化ナトリウム514mg(絶乾1gのセルロースに対し1.0mmol)を溶解した水溶液500mLに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を次亜塩素酸ナトリウムが5.5mmol/gになるように添加し、室温にて酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗して酸化パルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。パルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.5mmol/gであった。これを水で1%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、150Mpa)で3回処理して、CNFの水分散液を得た。CNFの平均繊維径は3nm、アスペクト比は250であった。濃度1%(w/v)の水分散液のB型粘度は2500mPa・s程度であった。
<クリア塗工液>
前述のとおりに製造したCNFの水分散液に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製、SK20)を添加して、澱粉:CNFの重量比が15:1であるクリア塗工液を製造した。当該塗工液の固形分濃度10重量%のときの30℃、60rpmにおけるB型粘度を表2に示す。
<紙>
LBKP(日本製紙株式会社製、c.s.f.360ml)に対し、0.5重量%の硫酸バンド、0.77重量%のカチオン化澱粉、0.05重量%の紙力剤、を添加して固形分濃度0.7重量%のパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラリーを用い、抄紙機によって原紙を製造した。当該原紙の上に、前記クリア塗工液を手塗りによって塗工し、定法によって乾燥し、クリア塗工紙を得た。当該紙を後述する方法で評価した。
[比較例2−1]
CNFを用いなかった以外は、実施例2−1と同様にしてクリア塗工紙を製造し、評価した。結果を表2に示す。
Figure 2019132001
[実施例3−1]
<紙>
LBKP(日本製紙株式会社製、c.s.f.420ml)に対し、0.7重量%の硫酸バンド、0.30重量%のカチオン化澱粉、0.06重量%の紙力剤、を添加して固形分濃度0.7重量%のパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラリーを用い、抄紙機によって原紙を製造した。抄紙速度は1500m/min、坪量は34.5g/m2であった。
<顔料塗工液>
重質炭酸カルシウム100重量部に対し、接着剤としてラテックス2重量部、澱粉6.7重量部を添加して、固形分60重量%の塗工液を調製した。
<顔料塗工紙>
実施例2−1と同様のクリア塗工液を準備して、前記原紙に塗布し、片面塗工量0.20g/m2となるようにクリア塗工層を設け、さらに、塗工速度800m/sでブレードによって顔料塗工液を塗工し、定法によって乾燥した。当該顔料塗工紙を後述する方法で評価した。
[比較例3−1]
CNFを用いない以外は実施例3−1と同様にしてクリア塗工液を調製した。当該クリア塗工液を用いた以外は、実施例3−1と同様にして顔料塗工紙を得て、評価した。これらの結果を表3に示す。
Figure 2019132001
[評価方法]
坪量:JIS P 8124:1998(ISO 536:1995)に従った。
紙厚:JIS P 8118:1998に従った。
密度:塗布したシートの厚さ、坪量の測定値より算出した。
灰分:JIS P 8251:2003に従った。
引張強さ:JIS P8113に準じて測定した。
引張こわさ:Lorentzen&Wetter社製 引張強度測定機sEO62/064を用い、測定した。
白紙光沢度:JIS P8142に従った。
不透明度:JIS P 8149:2000(ISO2471)に従った。
透気抵抗度:JIS P8117:2009に従い、王研式平滑度透気試験機により測定した。
印刷光沢度:ローランド社製オフセット枚葉印刷機(4色)にてオフセット枚葉用インキ(東洋インキ(株)製NEX−M)を用い、印刷速度8000枚/hrでベタ部のインキ着肉濃度が藍1.60、紅1.50となる様に藍紅(CM)の順に印刷した。得られた印刷物の藍紅(CM)ベタ印刷部の光沢度を、JIS P−8142に基づいて測定した。
Δグロス(印刷光沢度差):ローランド社製オフセット枚葉印刷機(4色)にてオフセット枚葉用インキ(東洋インキ(株)製NEX−M)を用い、印刷速度8000枚/hrでベタ部のインキ着肉濃度が藍1.60、紅1.50となる様に藍紅(CM)の順に印刷した。得られた印刷物の藍紅(CM)ベタ印刷部の光沢度を、JIS P−8142に基づいて測定した。印刷光沢度から白紙光沢度を差し引いた値を光沢度差とし、光沢度差が15ポイント以上であれば印刷部と白紙部の光沢の差異が十分に得られており、見栄えのよい印刷物といえる。
光沢度差=印刷光沢度(%)−白紙光沢度(%)
インキ着肉濃度:印刷光沢度の欄に記載のとおりに印刷したサンプルについて、印刷1時間後の印刷濃度を、分光測色計を用いて測定した。
ピッキング評価:ローランド社製オフセット枚葉印刷機を用い、インキとして東洋インキ製レオエコーY藍(オフ輪用低タックインキ)を用い、800sphの速度で藍ベタを印刷した。10枚印刷する間に発生したF面およびW面のピッキングの個数を測定した。ブランクに対して個数が減少した場合、表面強度が向上したことを意味する。
白色度:ISO白色度測定方法:JIS P8148に準拠し、村上色彩株式会社製色差計CMS−35SPXにて、紫外光を含む光源にて測定した。
インキマイレージ:インキマイレージとは単位インキ量当たりで印刷できる部数である。同じ印刷濃度を得るのに必要な単位面積当たりの紙面上インキ量を発色性とし、これをインキマイレージの簡便な指標として評価した。インキマイレージが良好であるとは、少ない紙面上インキ量で発色性が良好であることを意味する。具体的には、プリューフバウ試験印刷機(IGT)を用いてベタ印刷を行い、枚葉印刷を想定して印刷後一晩経過後に印刷物の印刷濃度を分光測色計にて測定して全濃度を読み取った。また、脱着式プリントディスクの印刷前と印刷後の重量差を紙面上インキ量とした。プリントディスクに塗布するインキ量を変更して、紙面上インキ量と印刷濃度の関係を求め、その関係式から所定の濃度を得るのに必要な紙面インキ量を算出した。測定時の印圧は700N、印刷速度は2.0m/sであった。
本発明のCNF含有紙は、優れた強度を有することが明らかである。また、本発明のCNFを含有するクリア塗工紙は、高いインキマイレージ、印刷光沢、および表面強度を備えることが明らかである。さらに、本発明のCNFを含有する顔料塗工紙は高い印刷光沢および表面強度を備えることが明らかである。

Claims (14)

  1. セルロースナノファイバーと、パルプとを含有する紙であって、
    当該セルロースナノファイバーが、絶乾重量に対して0.5mmol/g以上のカルボキシル基を有し、濃度1%(w/v)の水分散液としたときに1000mPa・sを超え7000mPa・s以下のB型粘度(60rpm、20℃)を与えるセルロースナノファイバーである、紙。
  2. 前記紙が単層または多層の原紙層を備え、その少なくとも一層が前記セルロースナノファイバーを含む、請求項1に記載の紙。
  3. 原紙層の片面または両面に前記セルロースナノファイバーを含む層を有する、請求項1または2に記載の紙。
  4. 前記紙が原紙層、およびバインダー成分を含有する塗工層を備え、当該塗工層が前記セルロースナノファイバーを含む、請求項1に記載の紙。
  5. 前記塗工層が白色顔料をさらに含む、請求項4に記載の紙。
  6. 前記濃度1%水分散液のB型粘度(60rpm、20℃)が1500mPa・s以上である請求項1〜5のいずれかに記載の紙。
  7. 前記濃度1%水分散液のB型粘度(60rpm、20℃)が6000mPa・s以下である請求項1〜6のいずれかに記載の紙。
  8. 前記セルロースナノファイバーが2〜30nmの平均繊維径を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の紙。
  9. 請求項1に記載の紙の製造方法であって、
    (1)N−オキシル化合物、および(2)臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、セルロース系原料を、酸化剤を用いて酸化して酸化されたセルロースを調製する工程、ならびに該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理してナノファイバー化セルロースナノファイバーを調製する工程、
    当該セルロースナノファイバーを含む分散液を調製する工程、ならびに
    当該分散液を原紙上に塗工または原紙に含浸する工程、を備える、紙の製造方法。
  10. 請求項1に記載の紙の製造方法であって、
    (1)N−オキシル化合物、および(2)臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、セルロース系原料を、酸化剤を用いて酸化して酸化されたセルロースを調製する工程、ならびに該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理してナノファイバー化セルロースナノファイバーを調製する工程、
    パルプと、当該セルロースナノファイバーを含むパルプスラリーを調製する工程、ならびに当該パルプスラリーを抄紙する工程、を備える、紙の製造方法。
  11. 前記セルロース系原料が、漂白済みクラフトパルプ、漂白済みサルファイトパルプ、粉末セルロース、および微結晶セルロース粉末からなる群より選択される、請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 前記粉末セルロースが微結晶性セルロースからなる棒軸状粒子である、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記N−オキシル化合物が、下記式2〜式4:
    Figure 2019132001
    で表わされる4−ヒドキシTEMPO誘導体から選択される、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記湿式微粒化処理が、超高圧ホモジナイザーを用いて100MPa以上の圧力で前記酸化されたセルロースを解繊することを含む、請求項9〜13のいずれかに記載の製造方法。
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