JPWO2020085092A1 - 着磁装置、着磁方法、およびモータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
円環状の永久磁石を中心軸に対して放射状に、N極とS極を周方向に交互に配設するように着磁する着磁装置であって、
前記永久磁石を着磁するための磁界を発生させる、積み重ねられた上層の第1着磁コイル及び下層の第2着磁コイルとを備え、
前記第1着磁コイルは、1本の導線が、平面上において波状かつ菊花文様状に折り返される複数の内側折り返し部と複数の外側折り返し部を有し、
前記第2着磁コイルは、前記第1着磁コイルを表裏反転させた形状であり、
前記第1着磁コイルの各前記内側折り返し部と、前記第1着磁コイルの各前記内側折り返し部とは、周方向に1磁極分だけずれて配置され、
前記第2着磁コイルの巻き始め端部は、前記第1着磁コイルの巻き終わり端部と接続され、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの中心を中心O2とし、
前記第1着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線SL1、中央線SL2とし、
前記第2着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線PL1、中央線PL2とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記内側折り返し部における径方向外側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R11とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記外側折り返し部における径方向内側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R33とするとき、
前記中央線SL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さく、
前記中央線SL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さいものである。
円環状の永久磁石を中心軸に対して放射状に、N極とS極を周方向に交互に配設するように着磁する着磁装置であって、
台座部と、前記台座部の上に放射状に、溝を介して周方向に交互に配置された第1突極部及び第2突極部と、
前記第1突極部及び前記第2突極部の周囲にそれぞれ巻回され、前記永久磁石を着磁するための磁界を発生させる第1着磁コイル及び第2着磁コイルとを備え、
前記第1着磁コイルは、前記第1突極部の内周側を通って巻回され、前記第1突極部と隣り合う前記第2突極部の間の溝の中を通って、隣り合う前記第2突極部の外周側を通って巻回され、さらに隣の溝の中に収納され、全ての前記第1突極部及び前記第2突極部に対して繰り返して波状に巻回されており、
前記第2着磁コイルの巻き始め端部は、前記第1着磁コイルの巻き終わり端部と接続され、
前記第2着磁コイルは、前記第1着磁コイルの前記巻き終わり端部を収納した溝と同じ溝から、前記第2突極部の内周側を通って巻回され、前記第2突極部と隣り合う前記第1突極部との間の溝の中を通って、隣り合う前記第1突極部の外周側を通って巻回され、さらに隣の溝の中に収納され、全ての前記第1突極部及び前記第2突極部に対して繰り返して波状に巻回されており、
前記台座部の中心を中心O1とし、
前記第1突極部の周方向両側において、径方向に延びる2本の前記溝の中央線をそれぞれ中央線ML1、中央線ML2とし、
前記第1突極部及び前記第2突極部の径方向内側端部を通り、前記中心O1を中心とする円を円R1とし、
前記第1突極部及び前記第2突極部の径方向外側端部を通り、前記中心O1を中心とする円を円R3とするとき、
前記中央線ML1と前記円R1との交点、前記中心O1、前記中央線ML2と前記円R1との交点とが成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも小さく、
前記中央線ML1と前記円R3との交点、前記中心O1、前記中央線ML2と前記円R3との交点が成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも大きく、
前記第2突極部の周方向両側において、径方向に延びる2本の前記溝の中央線をそれぞれ前記中央線ML2、中央線ML3とするとき、
前記中央線ML2と前記円R1との交点、前記中心O1、前記中央線ML3と前記円R1との交点とが成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線ML1と前記円R3の交点、前記中心、前記中央線ML3と前記円R3との交点が成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも小さいものである。
以下、実施の形態1に係る永久磁石の着磁装置を図に基づいて説明する。
なお、以下の説明において、特に断り無く径方向、周方向、外周側、内周側というときは、着磁装置の径方向、周方向、外周側、内周側をいうものとする。
図1は、着磁装置を用いて着磁する永久磁石60の平面図と側面図である。
図2は、着磁装置100の斜視図である。
図2に示す着磁装置100を用いて着磁する永久磁石60は、円環状であり、その中心軸61に垂直な平面において、中心軸から放射状に、周方向にN極とS極とが周方向に交互に配設されるように24極に着磁されている。永久磁石60の材料は、ネオジムを含む希土類系ボンド磁石である。一例として、外径が直径30mm、内径が直径15mm、厚みが3mmのNd−Fe−B(ネオジム、鉄、ホウ素焼結磁石)系のボンド磁石に着磁するものとして説明する。
着磁装置100は、円柱状の台座部10と台座部10の上に、台座部10の中心軸Oを中心として放射状に、周方向に溝Mを介して交互に配置された第1突極部20a及び第2突極部20bと、第1突極部20a及び第2突極部20bの周囲にそれぞれ巻回され、永久磁石60を着磁するための磁界を発生させる上層の第1着磁コイル30aと下層の第2着磁コイル30bとを備える。着磁装置100の台座部10の直径は、45mmとする。また、第1突極部20a、第2突極部20bが15°ピッチで、周方向に交互に、それぞれ12個、合計24個配置されている。以下、単に着磁コイル30という時は、第1着磁コイル30aと第2着磁コイル30bとの双方を指すものとし、単に突極部20という時は、第1突極部20aと第2突極部20bとの双方を指すものとする。本実施の形態では、第1突極部20aは、永久磁石をN極に、第2突極部20bは、永久磁石をS極に着磁する。ただし、N極とS極は、第1着磁コイル30a、第2着磁コイル30bに流す電流の向きで決まるため、永久磁石の磁極は、N極とS極を逆に着磁してもよい。
図3は、突極部に印加する磁界と磁束密度との関係を示すグラフである。
図3は、一般的に強磁性部材に磁界を印加した場合の、強磁性部材の内部を通る磁束密度と印加した磁界の関係を示しており、磁界が小さい領域において強磁性部材内を通る磁束密度が急激に立ち上がった後、磁界と磁束密度の関係が線形を示し、それぞれが比例するように変化することを示している。
図4は、第1突極部20aの形状を示す平面図である。
図5は、第2突極部20bの形状を平面図である。
なお、説明の都合上、図面に示す角度は、誇張して記載したものであり、実際の角度とは異なる。
第1突極部20aの周方向両側には、径方向に延びる溝M1と溝M2とが存在する。
円R2と中央線ML1との交点ML1R2と、中心O1と、円R2と中央線ML2との交点ML2R2とが成す角度20aR2は、15度である。これは、上述した、360度を磁極の総数24で除した値と同じである。
円R2と中央線ML2との交点ML2R2と、中心O1と、円R2と中央線ML3との交点ML3R2とが成す角度20bR2は、15度である。これは、上述した、360度を磁極の総数24で除した値と同じである。
図6は、着磁装置100を着磁コイル30側からみた平面図である。
それぞれ、1本の導線からなる第1着磁コイル30aと、第2着磁コイル30bとが、台座部10の上で積み重なって配置されている。台座部10側を下、その反対を上とすると、台座部10の上に第2着磁コイル30bが配設され、その上に第1着磁コイル30aが配設される。第2着磁コイル30bは、第1着磁コイルを表裏反転させた形状をしている。
次に、着磁装置100の比較例として着磁装置100Bについて述べる。
着磁装置100と比較例としての着磁装置100Bとの大きな違いは、24個の突極部20Bの形状は全て同一である点である。着磁コイル30Bの構成は、屈曲部の断面積と溝Mの中に収納される部分の断面積とが同じである点以外は、着磁装置100の着磁コイル30と同じである。
図10は、モータ80の断面図である。
図10に示すように、固定子鉄心81に複数の固定子コイル82が周方向にほぼ等間隔に配設された固定子85と、複数の永久磁石83が周方向に配設され、外周面が固定子85の内周面に対向するように配設された回転子88と、電源から供給される直流電流を、回転子88を介して転流させるためのトリガーとなる、回転軸89に固定され、回転子88の回転角θを検出するための磁界を発生するセンサマグネットとしての永久磁石60と、このセンサマグネットと対向して配設され、上記磁界に応じた信号を出力する3つのホール素子87を配置する。センサマグネットの着磁方向は、回転軸89の軸方向と平行な方向である。
また、図11に示すように、着磁装置100Cは、台座部10、第1突極部20a、第2突極部20bを省略し、第1着磁コイル30aと第2着磁コイル30bのみで構成されたものである。このような、着磁装置100Cでも、着磁装置100と同様の効果を奏する。
円環状の永久磁石を中心軸に対して放射状に、N極とS極を周方向に交互に配設するように着磁する着磁装置であって、
前記永久磁石を着磁するための磁界を発生させる、積み重ねられた上層の第1着磁コイル及び下層の第2着磁コイルとを備え、
前記第1着磁コイルは、1本の導線が、平面上において波状かつ菊花文様状に折り返される複数の内側折り返し部と複数の外側折り返し部を有し、
前記第2着磁コイルは、前記第1着磁コイルを表裏反転させた形状であり、
前記第1着磁コイルの各前記内側折り返し部と、前記第1着磁コイルの各前記内側折り返し部とは、周方向に1磁極分だけずれて配置され、
前記第2着磁コイルの巻き始め端部は、前記第1着磁コイルの巻き終わり端部と接続され、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの中心を中心O2とし、
前記第1着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線SL1、中央線SL2とし、
前記第2着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線PL1、中央線PL2とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記内側折り返し部における径方向外側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R11とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記外側折り返し部における径方向内側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R33とするとき、
前記中央線SL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さく、
前記中央線SL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さいものである。
円環状の永久磁石を中心軸に対して放射状に、N極とS極を周方向に交互に配設するように着磁する着磁装置であって、
台座部と、前記台座部の上に放射状に、溝を介して周方向に交互に配置された第1突極部及び第2突極部と、
前記第1突極部及び前記第2突極部の周囲にそれぞれ巻回され、前記永久磁石を着磁するための磁界を発生させる第1着磁コイル及び第2着磁コイルとを備え、
前記第1着磁コイルは、前記第1突極部の内周側を通って巻回され、前記第1突極部と隣り合う前記第2突極部の間の溝の中を通って、隣り合う前記第2突極部の外周側を通って巻回され、さらに隣の溝の中に収納され、全ての前記第1突極部及び前記第2突極部に対して繰り返して波状に巻回されており、
前記第2着磁コイルの巻き始め端部は、前記第1着磁コイルの巻き終わり端部と接続され、
前記第2着磁コイルは、前記第1着磁コイルの前記巻き終わり端部を収納した溝と同じ溝から、前記第2突極部の内周側を通って巻回され、前記第2突極部と隣り合う前記第1突極部との間の溝の中を通って、隣り合う前記第1突極部の外周側を通って巻回され、さらに隣の溝の中に収納され、全ての前記第1突極部及び前記第2突極部に対して繰り返して波状に巻回されており、
前記台座部の中心を中心O1とし、
前記第1突極部の周方向両側において、径方向に延びる2本の前記溝の中央線をそれぞれ中央線ML1、中央線ML2とし、
前記第1突極部及び前記第2突極部の径方向内側端部を通り、前記中心O1を中心とする円を円R1とし、
前記第1突極部及び前記第2突極部の径方向外側端部を通り、前記中心O1を中心とする円を円R3とするとき、
前記中央線ML1と前記円R1との交点、前記中心O1、前記中央線ML2と前記円R1との交点とが成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも小さく、
前記中央線ML1と前記円R3との交点、前記中心O1、前記中央線ML2と前記円R3との交点が成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも大きく、
前記第2突極部の周方向両側において、径方向に延びる2本の前記溝の中央線をそれぞれ前記中央線ML2、中央線ML3とするとき、
前記中央線ML2と前記円R1との交点、前記中心O1、前記中央線ML3と前記円R1との交点とが成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線ML1と前記円R3の交点、前記中心、前記中央線ML3と前記円R3との交点が成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも小さいものである。
また、本願に開示される着磁方法は、
前記着磁装置を用いて、前記永久磁石を着磁するものである。
また、本願に開示されるモータの製造方法は、
前記着磁方法を用いて着磁された前記永久磁石を回転子の回転軸に固定し、
前記永久磁石に対向して前記回転子の回転角を検出する回転検出装置を配設するものである。
以下、実施の形態1に係る永久磁石の着磁装置、着磁方法、およびモータの製造方法を図に基づいて説明する。
なお、以下の説明において、特に断り無く径方向、周方向、外周側、内周側というときは、着磁装置の径方向、周方向、外周側、内周側をいうものとする。
図1は、着磁装置を用いて着磁する永久磁石60の平面図と側面図である。
図2は、着磁装置100の斜視図である。
図2に示す着磁装置100を用いて着磁する永久磁石60は、円環状であり、その中心軸61に垂直な平面において、中心軸から放射状に、周方向にN極とS極とが周方向に交互に配設されるように24極に着磁されている。永久磁石60の材料は、ネオジムを含む希土類系ボンド磁石である。一例として、外径が直径30mm、内径が直径15mm、厚みが3mmのNd−Fe−B(ネオジム、鉄、ホウ素焼結磁石)系のボンド磁石に着磁するものとして説明する。
着磁装置100は、円柱状の台座部10と台座部10の上に、台座部10の中心軸Oを中心として放射状に、周方向に溝Mを介して交互に配置された第1突極部20a及び第2突極部20bと、第1突極部20a及び第2突極部20bの周囲にそれぞれ巻回され、永久磁石60を着磁するための磁界を発生させる上層の第1着磁コイル30aと下層の第2着磁コイル30bとを備える。着磁装置100の台座部10の直径は、45mmとする。また、第1突極部20a、第2突極部20bが15°ピッチで、周方向に交互に、それぞれ12個、合計24個配置されている。以下、単に着磁コイル30という時は、第1着磁コイル30aと第2着磁コイル30bとの双方を指すものとし、単に突極部20という時は、第1突極部20aと第2突極部20bとの双方を指すものとする。本実施の形態では、第1突極部20aは、永久磁石をN極に、第2突極部20bは、永久磁石をS極に着磁する。ただし、N極とS極は、第1着磁コイル30a、第2着磁コイル30bに流す電流の向きで決まるため、永久磁石の磁極は、N極とS極を逆に着磁してもよい。
図3は、突極部に印加する磁界と磁束密度との関係を示すグラフである。
図3は、一般的に強磁性部材に磁界を印加した場合の、強磁性部材の内部を通る磁束密度と印加した磁界の関係を示しており、磁界が小さい領域において強磁性部材内を通る磁束密度が急激に立ち上がった後、磁界と磁束密度の関係が線形を示し、それぞれが比例するように変化することを示している。
図4は、第1突極部20aの形状を示す平面図である。
図5は、第2突極部20bの形状を平面図である。
なお、説明の都合上、図面に示す角度は、誇張して記載したものであり、実際の角度とは異なる。
第1突極部20aの周方向両側には、径方向に延びる溝M1と溝M2とが存在する。
円R2と中央線ML1との交点ML1R2と、中心O1と、円R2と中央線ML2との交点ML2R2とが成す角度20aR2は、15度である。これは、上述した、360度を磁極の総数24で除した値と同じである。
円R2と中央線ML2との交点ML2R2と、中心O1と、円R2と中央線ML3との交点ML3R2とが成す角度20bR2は、15度である。これは、上述した、360度を磁極の総数24で除した値と同じである。
図6は、着磁装置100を着磁コイル30側からみた平面図である。
それぞれ、1本の導線からなる第1着磁コイル30aと、第2着磁コイル30bとが、台座部10の上で積み重なって配置されている。台座部10側を下、その反対を上とすると、台座部10の上に第2着磁コイル30bが配設され、その上に第1着磁コイル30aが配設される。第2着磁コイル30bは、第1着磁コイルを表裏反転させた形状をしている。
次に、着磁装置100の比較例として着磁装置100Bについて述べる。
着磁装置100と比較例としての着磁装置100Bとの大きな違いは、24個の突極部20Bの形状は全て同一である点である。着磁コイル30Bの構成は、屈曲部の断面積と溝Mの中に収納される部分の断面積とが同じである点以外は、着磁装置100の着磁コイル30と同じである。
図10は、モータ80の断面図である。
図10に示すように、固定子鉄心81に複数の固定子コイル82が周方向にほぼ等間隔に配設された固定子85と、複数の永久磁石83が周方向に配設され、外周面が固定子85の内周面に対向するように配設された回転子88と、電源から供給される直流電流を、回転子88を介して転流させるためのトリガーとなる、回転軸89に固定され、回転子88の回転角θを検出するための磁界を発生するセンサマグネットとしての永久磁石60と、このセンサマグネットと対向して配設され、上記磁界に応じた信号を出力する3つのホール素子87を配置する。センサマグネットの着磁方向は、回転軸89の軸方向と平行な方向である。
また、図11に示すように、着磁装置100Cは、台座部10、第1突極部20a、第2突極部20bを省略し、第1着磁コイル30aと第2着磁コイル30bのみで構成されたものである。このような、着磁装置100Cでも、着磁装置100と同様の効果を奏する。
20b 第2突極部、20,20B 突極部、30,30B 着磁コイル、
30a 第1着磁コイル、30b 第2着磁コイル、
30ain,30bin 内側折り返し部、
30aout,30bout 外側折り返し部、
30as1,30as2,30bs1,30bs2 中間部、
R1,R2,R3,R11,R22,R33 円、
20aR1,20aR2,20aR3,20bR1,20bR2,20bR3 角度、
M,M1,M2,M3 溝、
ML1,ML2,ML3,SL1,SL2,PL1,PL2 中央線、
ML1R1,ML1R2 交点、
ML1R3,ML2R1,ML2R2,ML2R3,ML3R1,ML3R2,ML3R3 交点、
O,61 中心軸、O1,O2 中心、Q1 径方向外側端部、Q3 径方向内側端部、60 永久磁石、80 モータ、81 固定子鉄心、82 固定子コイル、
83 永久磁石、85 固定子、87 ホール素子、88 回転子、89 回転軸、
FR1,FR2,FR3,FRB1,FRB2,FRB3 グラフ。
円環状の永久磁石を中心軸に対して放射状に、N極とS極を周方向に交互に配設するように着磁する着磁装置であって、
前記永久磁石を着磁するための磁界を発生させる、積み重ねられた上層の第1着磁コイル及び下層の第2着磁コイルとを備え、
前記第1着磁コイルは、1本の導線が、平面上において波状かつ菊花文様状に折り返される複数の内側折り返し部と複数の外側折り返し部を有し、
前記第2着磁コイルは、前記第1着磁コイルを表裏反転させた形状であり、
前記第1着磁コイルの各前記内側折り返し部と、前記第2着磁コイルの各前記内側折り返し部とは、周方向に1磁極分だけずれて配置され、
前記第2着磁コイルの巻き始め端部は、前記第1着磁コイルの巻き終わり端部と接続され、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの中心を中心O2とし、
前記第1着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線SL1、中央線SL2とし、
前記第2着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線PL1、中央線PL2とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記内側折り返し部における径方向外側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R11とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記外側折り返し部における径方向内側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R33とするとき、
前記中央線SL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さく、
前記中央線SL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さいものである。
Claims (7)
- 円環状の永久磁石を中心軸に対して放射状に、N極とS極を周方向に交互に配設するように着磁する着磁装置であって、
前記永久磁石を着磁するための磁界を発生させる、積み重ねられた上層の第1着磁コイル及び下層の第2着磁コイルとを備え、
前記第1着磁コイルは、1本の導線が、平面上において波状かつ菊花文様状に折り返される複数の内側折り返し部と複数の外側折り返し部を有し、
前記第2着磁コイルは、前記第1着磁コイルを表裏反転させた形状であり、
前記第1着磁コイルの各前記内側折り返し部と、前記第1着磁コイルの各前記内側折り返し部とは、周方向に1磁極分だけずれて配置され、
前記第2着磁コイルの巻き始め端部は、前記第1着磁コイルの巻き終わり端部と接続され、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの中心を中心O2とし、
前記第1着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線SL1、中央線SL2とし、
前記第2着磁コイルの、径方向に延び、同じ内側折り返し部に繋がり、それぞれ周方向反対側の外側折り返し部に繋がる2つの中間部の、それぞれの中央線を中央線PL1、中央線PL2とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記内側折り返し部における径方向外側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R11とし、
前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの前記外側折り返し部における径方向内側端部を通り、前記中心O2を中心とする円を円R33とするとき、
前記中央線SL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さく、
前記中央線SL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線SL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R11との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R11との交点とが成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線PL1と前記円R33との交点、前記中心O2、前記中央線PL2と前記円R33との交点が成す角度は、360度を前記永久磁石の磁極の総数で除した値よりも小さい着磁装置。 - 円環状の永久磁石を中心軸に対して放射状に、N極とS極を周方向に交互に配設するように着磁する着磁装置であって、
台座部と、前記台座部の上に放射状に、溝を介して周方向に交互に配置された第1突極部及び第2突極部と、
前記第1突極部及び前記第2突極部の周囲にそれぞれ巻回され、前記永久磁石を着磁するための磁界を発生させる第1着磁コイル及び第2着磁コイルとを備え、
前記第1着磁コイルは、前記第1突極部の内周側を通って巻回され、前記第1突極部と隣り合う前記第2突極部の間の溝の中を通って、隣り合う前記第2突極部の外周側を通って巻回され、さらに隣の溝の中に収納され、全ての前記第1突極部及び前記第2突極部に対して繰り返して波状に巻回されており、
前記第2着磁コイルの巻き始め端部は、前記第1着磁コイルの巻き終わり端部と接続され、
前記第2着磁コイルは、前記第1着磁コイルの前記巻き終わり端部を収納した溝と同じ溝から、前記第2突極部の内周側を通って巻回され、前記第2突極部と隣り合う前記第1突極部との間の溝の中を通って、隣り合う前記第1突極部の外周側を通って巻回され、さらに隣の溝の中に収納され、全ての前記第1突極部及び前記第2突極部に対して繰り返して波状に巻回されており、
前記台座部の中心を中心O1とし、
前記第1突極部の周方向両側において、径方向に延びる2本の前記溝の中央線をそれぞれ中央線ML1、中央線ML2とし、
前記第1突極部及び前記第2突極部の径方向内側端部を通り、前記中心O1を中心とする円を円R1とし、
前記第1突極部及び前記第2突極部の径方向外側端部を通り、前記中心O1を中心とする円を円R3とするとき、
前記中央線ML1と前記円R1との交点、前記中心O1、前記中央線ML2と前記円R1との交点とが成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも小さく、
前記中央線ML1と前記円R3との交点、前記中心O1、前記中央線ML2と前記円R3との交点が成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも大きく、
前記第2突極部の周方向両側において、径方向に延びる2本の前記溝の中央線をそれぞれ前記中央線ML2、中央線ML3とするとき、
前記中央線ML2と前記円R1との交点、前記中心O1、前記中央線ML3と前記円R1との交点とが成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも大きく、
前記中央線ML1と前記円R3の交点、前記中心O1、前記中央線ML3と前記円R3との交点が成す角度は、360度を前記第1突極部及び前記第2突極部の総数で除した値よりも小さい着磁装置。 - 前記第1突極部及び前記第2突極部は、強磁性部材からなる請求項2に記載の着磁装置。
- 前記第1突極部及び前記第2突極部は、軸方向に垂直な断面が、涙型又は三角形である請求項2又は請求項3に記載の着磁装置。
- 前記溝の周方向の幅は、前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルの幅と等しい請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の着磁装置。
- 前記第1着磁コイルが、前記第1突極部の内周側に及び前記第2突極部の外周側において屈曲して折り返す部分の断面積及び、
前記第2着磁コイルが、前記第2突極部の内周側及び前記第1突極部の外周側において屈曲して折り返す部分の断面積は、前記溝に収納される部分の断面積よりも大きい請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の着磁装置。 - 前記第1着磁コイル及び前記第2着磁コイルは、断面長方形である請求項5又は請求項6に記載の着磁装置。
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