JPWO2020084679A1 - 戸挟み検出装置およびエレベータのドア装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1では、戸当り面を横切る長尺物や紐状のものが緩衝部材を介して押圧されることによる圧力を、圧力センサで検知することで異物を検知している。
また、例えば、特許文献2では、一方の戸の側面に紐状のものを検出するための感圧センサが開示されている。この感圧センサは受け部材に設けられた固定穴を介してかごドアに固定されている。
したがって、圧力センサと緩衝部材と既存のエレベータに設置する際に、戸の角度の調整のために戸も設置し直す必要があり、戸挟み検出装置の設置に時間がかかる問題がある。
以下、本願の実施形態1における戸挟み検出装置10およびエレベータのドア装置100について図を用いて説明する。
ドア装置100は戸挟み検出装置10を備える。戸挟み検出装置10は、第1の取付部材11(第1の取付部)と第2の取付部材12(第2の取付部)を有している。第1の取付部材11はかご側ドアパネル21に取り付けられており、第2の取付部材12はかご側ドアパネル22に取り付けられている。
よって、ベルト27が時計回り方向に回転すると、図1上でかご側ドアパネル21は右方向へ動き、かご側ドアパネル22は左方向へ動く。また、ベルト27が反時計回り方向に回転すると、図1上でかご側ドアパネル21は左方向へ動き、かご側ドアパネル22は右方向へ動く。
かご側ドアパネル21、22の開閉動作中は、乗場側ドアパネル31、32はかご側ドアパネル21、22と固定されているため、かご側ドアパネル21、22の開閉動作に合わせて乗場側ドアパネル31、32も開閉動作を行う。
さらに、第1の取付部材11は検出結果をドア制御装置40へ送信する。かご側ドアパネル21、22の戸閉動作時に第1の取付部材11が異物を挟んだことを検出した場合、ドア制御装置40は戸閉動作を中止する信号、又は、戸開動作に切り替える信号をモータ29へ送信する。
第1の取付部材11と第2の取付部材12の詳細な構成については後述する。
かご側ドアパネル21は、全閉直前における戸当り音を軽減するため、反時計回り方向に微妙に傾いて連結具23aに取り付けられる。
また、かご側ドアパネル22は、時計回り方向に微妙に傾いて連結具23bに取り付けられる。
つまり、かご側ドアパネル21の戸当り面21aとかご側ドアパネル22の戸当り面22aはV字を形成している。
よって、戸閉動作時に戸当り面21aの下端と戸当り面22aの下端が接触した時であっても、戸当り面21aの上端とかご側ドアパネル21の上端は数mm離れている。
このように、かご側ドアパネル21、22をそれぞれ反対方向に傾けて据え付けることにより、戸閉動作に戸当り面21aの全面と戸当り面22aの全面が同時に接触しないので、戸当り面21a、22aの接触音を抑制することができる。
このことから、戸当り面21a、22aとは異なる角度で第1の取付部材11と第2の取付部材12をかご側ドアパネル21、22に取り付ける必要がある。
また、戸当り面21a、22aが平行になるようにかご側ドアパネル21、22が据え付られているような場合であっても、戸閉動作中にかご側ドアパネル21、22が図2aと図2bに示すようなV字又は逆V字になるようにかご側ドアパネル21、22が傾く場合がある。よって、戸閉動作中のかご側ドアパネル21、22の傾きを予め考慮して、第1の取付部材11と第2の取付部材12を戸当り面21a、22aに対して傾けて取り付ける。
第2の取付部材12の先端には反発部材12aが設けられている。第1の取付部材11と同様に、第2の取付部材12の乗場側の側面には長孔12b(第2の角度調整部)とピン孔12cが形成されている。長孔12bとピン孔12cは取付具13により、第2の取付部材12はかご側ドアパネル22に固定されている。
ただし、本願では、かご側ドアパネル21、22の背面に戸挟み検出装置10を取り付ける構成ついて説明するが、かご側ドアパネル21、22のかご側側面(正面)に戸挟み検出装置10を取り付ける構成であってもよい。
図4a、図4bの場合、突出距離とは、戸当り面21aから圧力センサ11aの先端までの距離である。後退距離とは、戸当り面22aから第2の取付部材12の先端までの距離である。
反発部材12aには、凹部が形成されている。かご側ドアパネル21、22の全閉時には、圧力センサ11aは反発部材12aの凹部に収容されるので、異物が無い場合、圧力センサ11aに圧力がかかることはない。
このような位置に設置することにより、紐状の異物を挟んだ際に異物に張力が発生し易くなるため、圧力センサ11aの異物検出の精度を向上することができる。
圧力センサ11aは戸当り面31aよりも突出させると、さらに圧力センサ11aの異物検出の精度を向上することができる。
このような位置に設置することにより、圧力センサ11aが戸当り面21aよりも突出しないため、圧力センサ11aの故障を少なくすることができる。
少なくとも、かご側ドアパネル21を上側と下側に分割して考えた場合に、少なくとも下側において圧力センサ11aが戸当り面21aよりも突出する構成にする。このような構成にすることにより、紐状の異物を挟んだ際に異物に張力が発生し易くなるため、圧力センサ11aの異物検出の精度を向上することができる。
なお、本実施の形態1では、第1の取付部材11と第2の取付部材12の両方に角度調整部である長孔11b、12bを設けた構成について説明したが、第1の取付部材11と第2の取付部材12のいずれか一方に角度調整部があればよい。
しかしながら、本願の構成では、第1の取付部材11と第2の取付部材12をかご側ドアパネル21、22の先端面ではなく側面に固定する構成であるので、かご側ドアパネル21、22の可動距離の調整及びドアパネルの交換が必要ない。
よって、既に据付が完了しているエレベータに対して本願の戸挟み検出装置を新たに取り付ける場合、取付工事を容易に行うことができる。
実施の形態1では、第1の取付部材11と第2の取付部材12に長孔11b、12bを設けて、第1の取付部材11と第2の取付部材12の取付角度を調整できる構成について説明した。
本実施の形態2では、第1の取付部材11と第2の取付部材12の戸当り面21a、22aに対する角度が、ドアの戸閉動作に応じて自動的に調整される構成について説明する。
本実施の形態2では、第1の取付部材51と第2の取付部材52がそれぞれかご側ドアパネル21、22に取り付けられている。
第2の取付部材52は、取付具13で固定されている固定部と、反発部材52aと、固定部と反発部材52aの間に設けられている中間部から構成されている。
第2の取付部材52の中間部には伸縮可能な素材から構成されている調整部材52c(調整部材)が挿入されている。調整部材52cの素材は、例えば、樹脂などである。
戸当り力により反発部材52aが戸当り面鉛直面に対して上部もしくは下部が伸縮することで、第2の取付部材52が揺動自在に動いて取付角度の調整が可能となる。
反発部材52aの反発力は圧力センサの動作感度より大きくすることで圧力センサにて紐状の異物を検出可能となる。しかし、反発部材52aの反発力が大きすぎるとドア(かご側ドアパネル21、22)が戸閉できない可能性があるため、全閉のためのドアの押しつけ力は反発部材52aの反発力より大きくする。圧力センサ51aの反発力、反発部材52aの反発力、及び、ドア押し付け力の関係が下記の数式(1)(2)を満たすようにする。
圧力センサ51aの反発力<調整部材52cの反発力…(数式1)
調整部材52cの反発力<ドア押し付け力 …(数式2)
圧力センサ51aの反発力、反発部材52aの反発力、及び、ドア押し付け力の単位はNである。
数式1において、圧力センサ51aの反発力は、圧力センサ51aの動作感度に挟まれた紐の接触面積(mm^2)又は紐の直径(mm)を掛けた値である。例えば、圧力センサ51aの動作感度が力(N)を面積(mm^2)で割った値で算出される場合は、動作感度(N/mm^2)に紐の接触面積(mm^2)を掛けた値が圧力センサ51aの反発力になる。また、例えば、圧力センサ51aの動作感度が力(N)を長さ(mm)で割った値で算出される場合は、動作感度(N/mm)に紐の接触長さ(mm)を掛けた値が圧力センサ51aの反発力になる。
調整部材52cの反発力は、調整部材52cの弾性力(N/mm^2)に紐の接触面積(mm^2)を掛けた値である。
つまり、圧力センサ51aの動作感度(N/mm^2)は調整部材52cの弾性力(N/mm^2)よりも小さい値になる。
なお、圧力センサ51aの反発力と調整部材52cの反発力は、紐の太さに依存する値になるが、圧力センサ51aと調整部材52cに対する紐の接触面積と接触距離は共通するので、圧力センサ51aの動作感度と調整部材52cの弾性力を比較して数式1の条件を満たす素材を選定すればよい。言い換えると、調整部材52cは圧力センサ51aよりも固い素材である。
数式2において、調整部材52cの反発力はドア全閉時に調整部材52c全体がドアパネル21,22を押し返す力(N)であり、ドア押し付け力はドア全閉時にドアパネル21,22を押す力(N)である。調整部材52cの素材が固すぎるとドアパネル21,22を戸閉できないので、数式2の条件を満たす素材を選定する、または、ドア押し付け力を強くする。
実施の形態1、2では、第1の取付部材11、第2の取付部材12、第1の取付部材51、第2の取付部材52に角度調整部を設けた構成について説明したが、本実施の形態3では、図7と図8を用いてかご側ドアパネル21、22に角度調整部を設ける構成について説明する。
第1の取付部材61と第2の取付部材62には、ピン孔61bが形成されている。第1の取付部材61と第2の取付部材62は、ピン孔61bに挿入された取付具13により、かご側ドアパネル21、22に固定されている。
また、このような構成の場合、上記数式(1)を満たすものとする。
ステップ1(S1)では、ドア制御装置40はドアの戸閉動作時に全閉前、例えば30mm以内かどうかを判定する。30mm以内の場合はステップ2へ進む。
ステップ2(S2)では、ドア制御装置40は圧力センサ(11a,51a,61a)が異物を検出しているかどうかを判定する。圧力センサが異物を検出している場合はステップ3へ進む。圧力センサが異物を検出していない場合はステップ4へ進む。
ステップ3(S3)では、ドア制御装置40はかごが走行しないようにかごの走行停止信号を制御盤(図示せず)へ送信する。制御盤は走行停止信号を受信すると巻上機(図示せず)を駆動しないよう制御する。
ステップ4(S4)では、ドア制御装置40はかごの走行開始から所定時間(例えば、3秒間)経過したどうかを判断する。所定時間が経過している場合はS1へ戻る。所定時間が経過していない場合は、S2へ戻る。なお、所定時間は工場出荷時に設定してもよいし、エレベータの据付後に保守員が変更してもよい。
S4を設けることによって、かごの走行開始後であっても所定時間経過するまで圧力センサの検出を継続する。かごの走行開始直後に圧力センサが異物を検出した場合であってもかごの走行を停止することができるので、エレベータの安全性を向上させることができる。
40 ドア制御装置、52c 調整部材。
Claims (16)
- エレベータのドアパネルの正面又は背面の少なくともいずれかの側面に取り付けられ、圧力センサを有する第1の取付部と、前記圧力センサを収容可能に設置される反発部材を有する第2の取付部とを備える戸挟み検出装置であって、
前記第1の取付部に設けられ、前記ドアパネルに対して前記圧力センサの取付角度を調整して設置するための第1の角度調整部と、前記第2の取付部に設けられ、前記ドアパネルに対して前記反発部材の取付角度を調整して設置するための第2の角度調整部との少なくともいずれかを一方を有する
ことを特徴とする戸挟み検出装置。 - 前記第1の角度調整部は、前記第1の取付部に形成された長孔であり、
前記第2の角度調整部は、前記第2の取付部に形成された長孔であり、
前記第1の取付部または前記第2の取付部は、前記長孔を貫通し、前記ドアパネルの正面又は背面に設けられる孔で固定される取付具の、前記長孔を貫通する位置を調整することで、前記取付角度を調整して前記ドアパネルに固定される
ことを特徴とする請求項1に記載の戸挟み検出装置。 - 前記第1の角度調整部は前記第1の取付部に設けられる弾性力のある調整部材であり、
前記第2の角度調整部は前記第2の取付部に設けられる弾性力のある調整部材であり、
前記調整部材により前記圧力センサまたは前記反発部材が揺動自在に動く
ことを特徴とする請求項1に記載の戸挟み検出装置。 - 前記調整部材は樹脂である
ことを特徴とする請求項3に記載の戸挟み検出装置。 - 前記調整部材はバネである
ことを特徴とする請求項3に記載の戸挟み検出装置。 - 前記調整部材の反発力は前記圧力センサの動作感度より大きく、前記ドアパネルの戸閉時の戸当り面への押し付け力よりも小さい
ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1つに記載の戸挟み検出装置。 - 前記圧力センサは前記ドアパネルの戸当り面より突出して設置される
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の戸挟み検出装置。 - 前記圧力センサは前記ドアパネルの戸当り面より後退して設置される
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の戸挟み検出装置。 - エレベータのドアパネルと、
前記ドアパネルの正面と背面の少なくともいずれかに設置される、圧力センサを有する第1の取付部と、戸閉時に前記圧力センサを収容可能に設置される反発部材を有する第2の取付部とを備える戸挟み検出装置と
前記ドアパネルに設けられ、前記第1の取付部と前記第2の取付部の少なくともいずれか一方の取付角度を調整して設置するための第3の角度調整部とを備える
ことを特徴とするエレベータのドア装置。 - 前記第3の角度調整部は前記ドアパネルの正面と背面の少なくともいずれかに設けられる長孔であり、
前記第1の取付部と前記第2の取付部とは、少なくともいずれかが貫通する孔を備え、前記孔を貫通する取付具を用いて、前記ドアパネルの戸当り面と角度をなして前記長孔にて固定する
ことを特徴とする請求項9に記載のエレベータのドア装置。 - 前記第3の角度調整部は弾性力のある調整部材であり、
前記調整部材により前記圧力センサまたは反発部材が揺動自在に動く
ことを特徴とする請求項10に記載のエレベータのドア装置。 - 前記調整部材は樹脂である
ことを特徴とする請求項11に記載のエレベータのドア装置。 - 前記調整部材はバネである
ことを特徴とする請求項11に記載のエレベータのドア装置。 - 前記調整部材の反発力は前記圧力センサの動作感度より大きく、前記ドアパネルの戸閉時の戸当り面への押し付け力よりも小さい
ことを特徴とする請求項11から13のいずれか1つに記載のエレベータのドア装置。 - 前記圧力センサは前記ドアパネルの戸当り面より突出して設置される
ことを特徴とする請求項9から14のいずれか1つに記載のエレベータのドア装置。 - 前記圧力センサは前記ドアパネルの戸当り面より後退して設置される
ことを特徴とする請求項9から14のいずれか1つに記載のエレベータのドア装置。
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