JP5182691B2 - エレベータのドアスイッチ支持構造 - Google Patents
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Description
これにより、かごドア2が開くと、図6に示したように第1の部分3に設けられている棒状接点6a,6bと第2の部分4に設けられている板状接点7a,7bとが離間して図示されない電気回路が開くため、エレベータの運転を直ちに停止させることができる。
これに対して、図7に示したように、かごドア2が閉じると、棒状接点6a,6bと板状接点7a,7bとが接触して図示されない電気回路が閉じるため、エレベータの運転が可能な状態となる。
ところが、地震の発生に伴う振動あるいは乗客のいたずら等によりかごドア2が開き側にわずかに変位すると、棒状接点6a,6bと板状接点7a,7bとが容易に離間し、エレベータの運転が直ちに停止して乗りかごが階床の途中に停止するおそれがある。
しかしながら、板状接点7a,7bを支持している湾曲部材8a,8bの変形や破損を招くおそれがあるため、許容押込ストロークLの値を増加させることは困難である。
前記ドアスイッチは、前記ドアが開いたときに互いに離間する、前記ドアの開閉に連動して変位する可動部分に支持された第1の部分と、前記ドアを開閉自在に支持する静止部分に支持された第2の部分とを有し、
前記可動部分と前記第1の部分との間あるいは前記静止部分と前記第2の部分との間には、前記第1の部分あるいは前記第2の部分を前記ドアの開閉方向に変位自在に支持する支持手段が介装され、
前記支持手段は、前記第1の部分と前記第2の部分とが互いに接近するように付勢手段によって付勢され、
前記ドアスイッチの第1の部分と第2の部分は、前記ドアの開閉方向に並んで配置され、前記ドアの開閉により第1の部分と第2の部分が前記ドアの開閉方向に沿って互いに離間し、あるいは接近することを特徴とする。
これにより、地震に伴う振動や乗客のいたずら等によってエレベータのドアがわずかに開いても、ドアスイッチの第1および第2の部分は互いに接近した状態に維持されるから、それらの接点同士が容易に離間することはない。
したがって、ドアがわずかに開いたときに直ちにドアスイッチが作動してエレベータが階間停止することを確実に防止することができる。
これにより、ドアスイッチの第1の部分が許容押込ストロークを越えて第2の部分に押し込まれることを確実に防止することができる。
これにより、エレベータのドアがこの第2の範囲を越えて開き方向に変位すると、ドアスイッチの第1および第2の部分が互いに離間するから、エレベータの運転を直ちに停止させることができる。
なお、以下の説明においては、従来技術を含めて同一の部分には同一の符号を用いて重複した説明を省略する。
まず最初に図1および図2を参照し、第1実施形態のドアスイッチ支持構造について説明する。
ドア装置100は、2枚のドア11,12の上部に接続されたドアハンガ11a,12aには、ハンガローラ11b,12bがそれぞれ回転自在に支持されている。そして、ドアマシンベース13に取り付けられたハンガレール14,15上でこれらのハンガローラ11b,12bが転動することにより、2枚のドアは図示左右方向に開閉する。
さらに、2枚のドア11,12の上部には連動機構19が設けられている。
これにより、駆動モータ16を作動させることにより、図示左側のドア11が高速ドアとして、かつ図示右側のドア12が低速ドアとして開閉させることができる。
このドアスイッチ支持構造20は、図2に拡大して示したように、ドアハンガ(可動部分)11aに固定されたブラケット21と、このブラケット21に取り付けられて図示する紙面に対して垂直に延びる支軸22と、この支軸22によってその基端が軸支されてその揺動端がドア開閉方向に揺動する揺動アーム23とを有している。
そして、この揺動アーム23の揺動端に固定されたブラケット24には、ドアスイッチの第1の部分3が取り付けられている。
さらに、ブラケット21の左端上部には、揺動アーム23が第2の所定の範囲を越えて図示反時計方向に揺動しないように規制するストッパ(第2の規制手段)21bが設けられている。
また、このブラケット25のフランジ部25aは、揺動アーム23側のブラケット24に向かって延設され、その先端25bがブラケット24の縦フランジ24aの上端に当接するようになっている。
これにより、ドアスイッチの第1の部分3と第2の部分5とが第1の範囲を越えて互いに接近することはないから、図7に示したように、第1の部分3の棒状端子6a,6bが、許容押込ストロークLを越えて第2の部分5の内部に押し込まれることはない。
これにより、揺動アーム23は、ドア11の開き方向のわずかな変位を打ち消すように図示反時計方向に揺動するため、ブラケット24の上端24aとブラケット25の先端25bとは互いに当接した状態に維持される。
したがって、ドアスイッチの第1の部分3および第2の部分5は互いに接近した状態に維持されるから、それらの棒状端子6a,6bおよび板状端子7a,7bは図7に示したように接触したままとなる。
これに伴い、ドアスイッチの第1の部分3と第2の部分5とが離間し始め、それらの棒状端子6a,6bおよび板状端子7a,7bが図6に示したように離間すると、図示されない電気回路が開いてエレベータの運転を直ちに停止させる。
これにより、ドア11が開き方向にわずかに変位したときに、ドアスイッチ1の第1の部分3における棒状端子6a,6bと第2の部分5における板状端子7a,7bとを接触させた状態に維持することができる。
したがって、エレベータのドア11が、地震に伴う振動や乗客のいたずらによって開き方向にわずかに変位したときに、エレベータの運転が直ちに停止されることを確実に防止することができる。
また、ドア11が開き方向に大きく変位したときには、揺動アーム23がストッパ21bに当接してそれ以上揺動できなくなるため、ドアスイッチ1の第1の部分3と第2の部分5とが離間し、エレベータの運転を直ちに停止させて乗客の安全を図ることができる。
次に図3を参照し、第2実施形態のドアスイッチ支持構造について説明する。
これに対し、本第2実施形態のドアスイッチ支持構造30は、ドアマシンベース(静止部分)13によって揺動アームを支持するものとなっている。
そして、この揺動アーム33の揺動端に固定されたブラケット34には、ドアスイッチの第2の部分5が取り付けられている。
さらに、ブラケット21の右端上部には、揺動アーム33が第2の所定の範囲を越えて図示時計方向に揺動しないように規制するストッパ(第2の規制手段)31bが設けられている。
また、このブラケット35のフランジ部35aは下方に延設され、その先端35bが揺動アーム33側のブラケット34のフランジ34aの先端に当接するようになっている。
これにより、ドアスイッチの第1の部分3と第2の部分5とが第1の範囲を越えて互いに接近することはないから、図7に示したように、第1の部分3の棒状端子6a,6bが許容押込ストロークLを越えて第2の部分5の内部に押し込まれることはない。
これにより、揺動アーム33は、ドア11の開き方向へのわずかな変位に追従するように揺動するため、ブラケット34の先端34aとブラケット25の下端25bとは互いに当接した状態に維持される。
したがって、ドアスイッチの第1の部分3および第2の部分5は互いに接近した状態に維持されるから、それらの棒状端子6a,6bおよび板状端子7a,7bは図7に示したように接触したままとなる。
これに伴い、ドアスイッチの第1の部分3と第2の部分5とが離間し始め、それらの棒状端子6a,6bおよび板状端子7a,7bが図6に示したように離間すると、図示されない電気回路が開いてエレベータの運転は直ちに停止する。
これにより、ドア11が開き方向にわずかに変位しても、ドアスイッチ1の第1の部分3における棒状端子6a,6bと第2の部分5における板状端子7a,7bとを接触した状態に維持することができる。
したがって、エレベータのドア11が、地震に伴う振動や乗客のいたずらによって開き方向にわずかに変位したときに、エレベータの運転が直ちに停止されることを確実に防止できる。
また、ドア11が開き方向に大きく変位したときには、揺動アーム33がストッパ31bに当接してそれ以上揺動できなくなるため、ドアスイッチ1の第1の部分3と第2の部分5とが離間し、エレベータの運転を直ちに停止させて乗客の安全を図ることができる。
次に図4を参照し、第3実施形態のドアスイッチ支持構造について説明する。
これに対し、本第3実施形態のドアスイッチ支持構造40は、ドア開閉方向にスライドするスライド部材43を用いるものとなっている。
また、フランジ41aの上部には、スライド部材43を付勢してドア閉じ方向に変位させるコイルばね(付勢手段)26がボルトBによって取り付けられている。
さらに、スライド部材43の上面には上方に延びる舌片43aが突設されており、スライド部材43が第2の所定の範囲を越えてドア閉じ方向に変位しようとするとストッパ41bに当接するようになっている。
また、このブラケット25のフランジ部25aは、スライド部材43に向かって延設され、その先端25bがスライド部材43の先端に当接するようになっている。
これにより、ドアスイッチの第1の部分3と第2の部分5とが第1の範囲を越えて互いに接近することはないから、図7に示したように、第1の部分3の棒状端子6a,6bが許容押込ストロークLを越えて第2の部分5の内部に押し込まれることはない。
これにより、スライド部材43は、ドア11の開き方向のわずかな変位を打ち消すようにドア閉じ方向にスライドするため、スライド部材43の先端43bとブラケット25の先端25bとは互いに当接した状態に維持される。
したがって、ドアスイッチの第1の部分3および第2の部分5は互いに接近した状態に維持されるから、それらの棒状端子6a,6bおよび板状端子7a,7bは図7に示したように接触したままとなる。
これに伴い、ドアスイッチの第1の部分3と第2の部分5とが離間し始め、それらの棒状端子6a,6bおよび板状端子7a,7bが図6に示したように離間すると、図示されない電気回路が開いてエレベータの運転を直ちに停止させる。
これにより、ドア11が開き方向にわずかに変位したときに、ドアスイッチ1の第1の部分3における棒状端子6a,6bと第2の部分5における板状端子7a,7bとを接触したままに維持することができる。
したがって、エレベータのドア11が、地震に伴う振動や乗客のいたずらによって開き方向にわずかに変位したときに、エレベータの運転が直ちに停止されることを確実に防止することができる。
また、ドア11が開き方向に大きく変位したときには、スライド部材43がストッパ41bに当接してそれ以上スライドすることができなくなるため、ドアスイッチ1の第1の部分3と第2の部分5とが離間し、エレベータの運転を直ちに停止させて乗客の安全を図ることができる。
次に図5を参照し、第4実施形態のドアスイッチ支持構造について説明する。
このドア装置200の2枚のドア51,52の上部に接続されたドアハンガ51a,52aには、ハンガローラ51b,52bがそれぞれ回転自在に支持されている。
そして、ドアマシンベース53に取り付けられたハンガレール54上でこれらのハンガローラ51b,52bが転動することにより、2枚のドアは図示左右方向に開閉する。
これにより、駆動モータ55を作動させると、左右一対のドア51,52を連動させて開閉させることができる。
そして、このドアスイッチ支持構造20は、本第4実施形態のドア装置200においても全く同様に作動する。
すなわち、本発明のドアスイッチ支持構造は、ドア装置の型式に関わらず適用することができる。
例えば、上述した第3実施形態においては、スライド部材43がドアハンガ(可動部材)11aに取り付けたブラケット41に設けられているが、ドアマシンベース(静止部材)13に取り付けたブラケットに設けることもできる。
これに代えて、第1および第2の部分3,5をそれぞれ支持しているブラケットの間にコイルばね等を介装することもできる。
さらには、第2の部分5に内蔵されている湾曲部材8a,8bのばね力と、付勢手段としてのコイルばね26のばね力とを釣り合わせることにより、第1の規制手段を持たない構成とすることもできる。
3 第1の部分
5 第2の部分
6 棒状端子
7 板状端子
8 湾曲部材
11,12 かごドア
11a,12a ドアハンガ
11b,12b ハンガローラ
13 ドアマシンベース
14,15 ハンガレール
16 駆動モータ
18 ベルト
20 第1実施形態のドアスイッチ支持構造
21 ブラケット
22 支軸
23 揺動アーム
24,25 ブラケット
26 コイルばね(付勢手段)
30 第2実施形態のドアスイッチ支持構造
31 ブラケット
32 支軸
33 揺動アーム
34,35 ブラケット
40 第3実施形態のドアスイッチ支持構造
41 ブラケット
42 ピン
43 スライド部材
51,52 かごドア
51a,52a ドアハンガ
51b,52b ハンガローラ
53 ドアマシンベース
54 ハンガレール
55 駆動モータ
56 ブラケット
57 ベルト
100 エレベータのドア装置
200 エレベータのドア装置
Claims (5)
- エレベータのドアスイッチを支持する構造であって、
前記ドアスイッチは、前記ドアが開いたときに互いに離間する、前記ドアの開閉に連動して変位する可動部分に支持された第1の部分と、前記ドアを開閉自在に支持する静止部分に支持された第2の部分とを有し、
前記可動部分と前記第1の部分との間あるいは前記静止部分と前記第2の部分との間には、前記第1の部分あるいは前記第2の部分を前記ドアの開閉方向に変位自在に支持する支持手段が介装され、
前記支持手段は、前記第1の部分と前記第2の部分とが互いに接近するように付勢手段によって付勢され、
前記ドアスイッチの第1の部分と第2の部分は、前記ドアの開閉方向に並んで配置され、前記ドアの開閉により第1の部分と第2の部分が前記ドアの開閉方向に沿って互いに離間し、あるいは接近することを特徴とするエレベータのドアスイッチ支持構造。 - 前記ドアスイッチは、前記第1および第2の部分が第1の範囲を超えて互いに接近しないように規制する第1の規制手段を有していることを特徴とする請求項1に記載したエレベータのドアスイッチ支持構造。
- 前記支持手段が前記付勢手段によって付勢されて第2の範囲を超えて変位しないように規制する第2の規制手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載したエレベータのドアスイッチ支持構造。
- 前記支持手段は、前記可動部分あるいは前記静止部分にその基端が軸支されるとともにその揺動端に前記第1の部分あるいは前記第2の部分が取り付けられた、ドア開閉方向に揺動自在な揺動アームであることを特徴とする請求項1に記載したエレベータのドアスイッチ支持構造。
- 前記支持手段は、前記可動部分あるいは前記静止部分にスライド自在に支持されるとともに、その端部に前記第1の部分あるいは前記第2の部分が取り付けられた、ドア開閉方向にスライド自在なスライド部材であることを特徴とする請求項1に記載したエレベータのドアスイッチ支持構造。
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