JPWO2020071481A1 - イソプロピルアルコールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

プロピレンに水を直接水和させてイソプロピルアルコールを製造するイソプロピルアルコールの製造方法であって、粗イソプロピルアルコールを蒸留する蒸留工程と、前記蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを、イオン交換基を有するフィルターで濾過する濾過工程と、を含むイソプロピルアルコールの製造方法を提供する。

Description

本発明は、イソプロピルアルコールの製造方法に関する。
半導体の製造工程で使用される様々な半導体用処理液に含まれる金属不純物は、半導体の歩留まり低下等を引き起こすと考えられている。したがって、歩留まりを向上させるため、半導体用処理液に含まれる金属不純物は、様々な手法で低減されてきた。近年、半導体の設計ルールの微細化に伴って、さらなる金属不純物低減が要求されており、特に線幅20nm以下の半導体設計ルールでは、金属不純物量をpptレベルで管理することが求められている。
半導体用処理液に含まれる金属不純物は、半導体用処理液の製造工程で混入する金属不純物と、製造後の貯蔵、充填、又は輸送工程で混入する金属不純物との2種類に大別される。このため、半導体用処理液の製造工程で混入する金属不純物を低減するだけでなく、貯蔵、充填、又は輸送工程で新たに混入する金属不純物についても低減する必要がある。
有機溶剤中の金属不純物を低減する方法として、例えば、特許文献1には、除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えた濾過手段と、金属イオン吸着手段とを具備する精製装置が記載されている。
特開2016−073922号公報
特許文献1に記載の精製装置によれば、有機溶剤中の金属不純物をpptレベルに低減することができる。しかし、本発明者らが検討したところ、イソプロピルアルコールを除粒子径が20nm以下であるフィルターで濾過しても、濾過後のイソプロピルアルコールには、比較的多くの有機不純物(特に、分子量100以上140未満の有機不純物)が含まれることが判明した。イソプロピルアルコール中にこのような有機不純物が含まれると、イソプロピルアルコールを半導体用処理液として用いた場合に、ウェハー上にパーティクル等として残る結果、半導体の歩留まり低下の原因となる虞がある。
そこで、本発明は、金属不純物及び有機不純物の含有量をより低減することが可能なイソプロピルアルコールの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> プロピレンに水を直接水和させてイソプロピルアルコールを製造するイソプロピルアルコールの製造方法であって、
粗イソプロピルアルコールを蒸留する蒸留工程と、
前記蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを、イオン交換基を有するフィルターで濾過する濾過工程と、
を含むイソプロピルアルコールの製造方法。
<2> 前記濾過工程における接触時間が100〜1000秒である、<1>に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
<3> 前記濾過工程における差圧が100kPa以下である、<1>又は<2>に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
<4> 前記イオン交換基を有するフィルターの除粒子径が1nm以上20nm未満である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
<5> 前記濾過工程後のイソプロピルアルコール中に含まれる分子量100以上140未満の有機不純物の合計含有量が質量基準で5ppb未満である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
<6> 前記濾過工程前に、前記蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを、イオン交換基を有しないフィルターで濾過する前濾過工程をさらに含む、<1>〜<5>のいずれか1項に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
<7> 前記前濾過工程では、前記蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを複数回濾過する、<6>に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
本発明によれば、金属不純物及び有機不純物の含有量をより低減することが可能なイソプロピルアルコールの製造方法を提供することができる。本発明の製造方法で得られたイソプロピルアルコールは、半導体用処理液として好適に使用することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本明細書においては特に断らない限り、数値A及びBについて「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。また、本明細書において、含有量を表す「%」、「ppm」、「ppb」、及び「ppt」は、実施例を含めていずれも質量基準である。
本実施形態に係るイソプロピルアルコールの製造方法は、粗イソプロピルアルコールを蒸留する蒸留工程と、蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールをフィルターで濾過する濾過工程と、を含んでなる。
(精製の対象となる粗イソプロピルアルコール)
粗イソプロピルアルコールとは、イソプロピルアルコールの他に水、金属不純物、有機不純物等を含む組成物である。後述する蒸留工程及び濾過工程を経ることにより、水、金属不純物、有機不純物等を低減することができるが、粗イソプロピルアルコールは、蒸留工程及び濾過工程を経る前の、水、金属不純物、有機不純物等が低減されていないものを指す。
粗イソプロピルアルコール中に含まれる金属不純物の含有量(金属不純物量)は、特に制限されない。中でも、本実施形態に係る製造方法によれば、鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量が1〜1000pptである粗イソプロピルアルコールを精製の対象として好適に用いることができる。本実施形態に係る製造方法の精製効率等を勘案すると、鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量が1〜100pptである粗イソプロピルアルコールを精製の対象としてより好適に用いることができる。
また、粗イソプロピルアルコール中に含まれる水の含有量(水分量)は、特に制限されない。中でも、本実施形態に係る製造方法によれば、水の含有量が50〜95%である粗イソプロピルアルコール組成物を精製の対象として好適に用いることができる。本実施形態に係る製造方法の精製効率等を勘案すると、水の含有量が50〜94%である粗イソプロピルアルコールを精製の対象としてより好適に用いることができる。
特に、本実施形態に係る製造方法では、鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量が1〜1000ppt(好ましくは1〜100ppt)であり、且つ、水の含有量が50〜95%(好ましくは50〜94%)である粗イソプロピルアルコールを精製の対象として用いることが好適である。
イソプロピルアルコールの製造方法には、アセトンを還元するアセトン還元法、固定床触媒法の気相法であるVeba Chemie法、固定床触媒法の気液混相法であるDeutsche Texaco法等があるが、本実施形態においては、直接水和法で得られた粗イソプロピルアルコールを精製の対象として用いることが好ましい。
直接水和法は、プロピレンと水とを直接反応させてイソプロピルアルコールを製造する方法であり、次式で表すことができる。下記の反応を反応器内で行い、粗イソプロピルアルコールを得ることができる。
+HO→CHCH(OH)CH
直接水和法の反応条件は特に制限されないが、反応圧力を10〜30MPaとし、反応温度を200〜300℃とすることが好ましい。反応条件がこの条件を満足することにより、反応による副生物(有機不純物)の発生を抑制しつつ、工業的な生産が可能な収率、及び触媒の耐久性を両立することができる。反応温度が300℃を超える場合には、反応速度は向上するが、反応速度の向上に伴って、反応副生物が増加する傾向にある。一方、反応温度が200℃未満の場合には、反応速度が低下し、イソプロピルアルコールの収率が低下する傾向にある。
直接水和法によりイソプロピルアルコールを製造する場合、反応条件(反応圧力、反応温度等)がより過酷な条件となる傾向がある。また、直接水和法の場合は、プロピレン及び水からイソプロピルアルコールを合成するため、反応器内に存在する水分量が他の製造方法に比べて多くなる。このため、他の製造方法に比べて反応器等から混入する金属不純物が多くなる傾向にある。近年、半導体製造の微細化が進んでおり、半導体用処理液として用いるイソプロピルアルコールとしてより高純度のものが要求されている。これらの理由から、本実施形態においては、直接水和法で得られた粗イソプロピルアルコールを精製の対象として用いることが好ましい。
(蒸留工程)
粗イソプロピルアルコールには、水、金属不純物、及び反応の副生物(有機不純物)が含まれているため、まず、蒸留で精製する。
蒸留工程で使用する蒸留塔、及び蒸留工程における蒸留条件は特に制限されない。粗イソプロピルアルコールに含まれる有機不純物の沸点を勘案し、イソプロピルアルコールよりも沸点の低い低沸点有機物を除去する蒸留と、イソプロピルアルコールよりも沸点の高い高沸点有機物を除去する蒸留とを繰り返してもよい。蒸留を繰り返すことにより、有機不純物をより低減することができる。さらに、共沸蒸留塔(例えば、水と共沸する芳香族溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)を比較的少量加えて蒸留する蒸留塔)を設けて、水の含有量をより低減することも好ましい。
蒸留工程では、水の含有量が0.1〜1000ppmとなるまで粗イソプロピルアルコールを蒸留することが好ましい。すなわち、蒸留工程後のイソプロピルアルコールは、水の含有量が0.1〜1000ppmであることが好ましい。水の含有量を上記範囲とすることで、後述する濾過工程において、金属不純物を効率的に除去することが可能となる。濾過工程における濾過効率等を考慮すると、蒸留工程後のイソプロピルアルコールは、水の含有量が0.1〜100ppmであることがより好ましく、0.1〜50ppmであることがさらに好ましい。
また、蒸留工程では、鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量が1〜1000pptとなるまで粗イソプロピルアルコールを蒸留することが好ましい。すなわち、蒸留工程後のイソプロピルアルコールは、鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量が1〜1000pptであることが好ましい。鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量を上記範囲とすることで、後述する濾過工程において、これらの金属不純物を効率的に除去することが可能となる。濾過工程における濾過効率等を考慮すると、蒸留工程後のイソプロピルアルコールは、鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量が1〜500pptであることがより好ましく、1〜100pptであることがさらに好ましい。
なお、蒸留工程後のイソプロピルアルコール中の金属不純物量が例えばppbレベルである場合、濾過工程や後述する前濾過工程を繰り返したとしても、金属不純物量をpptレベルにまで低減することは困難である。したがって、蒸留工程後の金属不純物量を1〜100pptに管理することが好ましい。
特にクロムは、イソプロピルアルコール中においてクロム粒子又はクロム酸化物として存在する割合が少ないと推定されるため、濾過工程や後述する前濾過工程では除去され難い。この点、理論段数、塔頂温度、塔底温度、還流比等の蒸留条件を調整し、クロムの含有量が10ppt以下となるまで粗イソプロピルアルコールを蒸留することで、クロムの含有量が10ppt以下であるイソプロピルアルコールを安定して製造することが可能となる。
さらに、濾過工程における濾過効率、フィルターの可使時間等の観点から、蒸留工程では、粒径0.3μm以下の微粒子の含有量がイソプロピルアルコール1mL当たり1〜200個となるまで粗イソプロピルアルコールを蒸留することが好ましい。すなわち、蒸留工程後のイソプロピルアルコール中に含まれる粒径0.3μm以下の微粒子の含有量は、イソプロピルアルコール1mL当たり1〜200個であることが好ましい。なお、イソプロピルアルコール中の微粒子の含有量は、パーティクルカウンターにて測定することができる。
蒸留工程後のイソプロピルアルコール中に含まれる有機不純物としては、分子量100以上140未満の有機不純物が挙げられる。この有機不純物は、主に酸素含有炭化水素化合物であると推測される。イソプロピルアルコール中にこのような有機不純物が含まれると、イソプロピルアルコールを半導体用処理液として用いた場合に、ウェハー上にパーティクル等として残る結果、歩留まり低下の原因となる虞がある。このため、この有機不純物は、可能な限り除去することが好ましい。本実施形態においては、後述する濾過工程において、かかる有機不純物を除去することが可能である。濾過工程における濾過効率等の観点から、蒸留工程後のイソプロピルアルコール中に含まれる分子量100以上140未満の有機不純物の合計含有量は、5〜100ppbであることが好ましく、5〜10ppbであることがより好ましい。なお、この有機不純物の含有量は、イソプロピルアルコールを濃縮し、ガスクロマトグラフィー(GC)にて測定することができる。
以上の蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールに対して、濾過工程を実施する。例えば、蒸留塔等から得られたイソプロピルアルコールを配管等によりそのまま濾過装置へ移送し、濾過工程を実施する。このように、水溶性であり吸湿し易いイソプロピルアルコールを放置することなく、蒸留直後のイソプロピルアルコールをそのまま濾過することにより、金属不純物量の増加を抑えることができる。
(濾過工程)
濾過工程では、蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールをフィルターで濾過し、金属不純物、有機不純物等を除去する。濾過工程は、例えば、蒸留工程で精製されたイソプロピルアルコールを貯蔵タンクに移送する移送管にフィルターを設置して実施することができる。
濾過工程におけるフィルターとしては、金属不純物をより効率的に低減する観点から、6−ナイロン、6,6−ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、フッ素樹脂等の樹脂製のフィルターが好ましい。これらの中でも、フッ素樹脂製のフィルターがより好ましく、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製のフィルターがさらに好ましい。特に、本実施形態では、有機不純物をより効率的に低減する観点から、樹脂の表面に酸性基、アルカリ性基等のイオン交換基を有するイオン交換膜が形成されたフィルターが好適に使用される。イオン交換基を有するフィルターにおけるフィルター表面のイオン交換容量は、0.1〜10ミリ当量であることが好ましく、0.3〜8ミリ当量であることがより好ましい。
濾過工程におけるフィルターとしては、市販のものを使用することができる。具体的には、インテグリス社製のフィルター、ポール社製のフィルター等を使用することができる。これらのフィルターは、所望するイソプロピルアルコールの純度に合わせて適宜選択すればよく、1種類のフィルターを単独で使用してもよく、1種類の異なる除粒子径のフィルターを直列に並べて使用してもよい。また、複数種類のフィルターを組み合わせて使用してもよく、例えば、複数種類のフィルターを直列に並べて使用してもよい。
濾過工程において、フィルターとイソプロピルアルコールとの接触時間は、100〜1000秒であることが好ましく、150〜1000秒であることがより好ましく、300〜1000秒であることがさらに好ましく、500〜1000秒であることが特に好ましい。接触時間を100秒以上とすることで、不純物、特に有機不純物の含有量をより低減することができる。また、接触時間を1000秒以下とすることで、濾過効率の低下をより抑えることができる。したがって、接触時間を上記範囲内とすることで、イソプロピルアルコール中に含まれている金属不純物、有機不純物等を効率的に除去することができる。なお、接触時間は、下記式で定義される時間である。
接触時間(秒)=フィルターの体積(mL)÷イソプロピルアルコールの流量(mL/秒)
イソプロピルアルコールをフィルターに通過させる際には、フィルター入口とフィルター出口との圧力差である差圧を、100kPa以下とすることが好ましい。差圧が低ければ低いほど、金属不純物及び有機不純物の捕集効率が高くなると考えられる。金属不純物及び有機不純物をより低減し、且つ、生産性を高める観点から、差圧は、1〜50kPaとすることがより好ましく、1〜2kPaとすることがさらに好ましい。
また、濾過工程におけるフィルターの除粒子径は、1nm以上20nm未満であることが好ましい。除粒子径が小さすぎる場合には、上記差圧が上昇し、濾過効率が低下する傾向にある。一方、除粒子径が大きすぎる場合には、金属不純物及び有機不純物の低減効果が低下する傾向にある。金属不純物及び有機不純物の低減効果、並びに工業的な製造を考慮すると、フィルターの除粒子径は、1〜15nmであることがより好ましい。なお、フィルターの除粒子径が「A(nm)」であるとは、「A(nm)」以上の粒径の粒子の捕集効率が99.9%以上であることを意味する。
フィルターの除粒子径が1〜15nmであり差圧が1〜25kPaである場合、特に金属不純物及び有機不純物を除去する効果が高くなる。そして、対象となるイソプロピルアルコールが、直接水和法で製造され、蒸留工程で水分量が0.1〜1000ppm(より好ましくは0.1〜100ppm、さらに好ましくは0.1〜50ppm、特に好ましくは0.1〜30ppm)、金属不純物量が7〜1000ppt(より好ましくは7〜500ppt、さらに好ましくは7〜100ppt、特に好ましくは8〜100ppt)としたものである場合に、上記除粒子径及び上記差圧で濾過する効果が顕著となる。
(精製後のイソプロピルアルコール)
以上のようにイソプロピルアルコールを製造することにより、クロムの含有量が0.001〜5pptであり、鉄、クロム、及びニッケルの合計含有量が0.001〜10pptであり、水の含有量が0.1〜100ppmであるイソプロピルアルコールを得ることができる。このイソプロピルアルコールは純度が高いため、半導体用処理液として好適に使用される。
また、濾過工程においてイオン交換基を有するフィルターを用いることで、有機不純物の含有量が少ないイソプロピルアルコールを得ることができる。具体的には、イソプロピルアルコール中に含まれる分子量100以上140未満の有機不純物の合計含有量を5ppb未満とすることができる。
なお、水は、半導体用処理液に含まれたとしても金属不純物ほど悪影響を与えないと考えられるが、イソプロピルアルコール中に含まれると有機不純物の反応の触媒として作用する虞があり、さらにはイソプロピルアルコールが接する部材によっては金属不純物を増加させる虞がある。そのため、水の含有量は、50ppm以下であることがより好ましく、10ppm以下であることがさらに好ましい。一方、工業的な製造を考慮すると、イソプロピルアルコール中に含まれる水の含有量は、0.1ppm以上であることが一般的である。
(前濾過工程)
本実施形態に係る製造方法は、濾過工程よりも前に、蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールをフィルターで濾過する前濾過工程をさらに含んでいてもよい。前濾過工程において、イソプロピルアルコールをフィルターで濾過する回数は特に制限されないが、金属不純物及び有機不純物をより低減する観点から、複数回濾過することが好ましい。より具体的には、蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを循環させて繰り返しフィルターを通過させ、循環濾過を行うことが好ましい。
このような循環濾過は、循環用のポンプ及び配管を備えた貯蔵タンクに、蒸留工程後のイソプロピルアルコールを移送し、循環用の配管に少なくとも1つのフィルターを設置して、イソプロプルアルコールを循環すれることにより実施することができる。
循環濾過におけるフィルター構成は特に制限されないが、設置するフィルターの数が増加するほど圧力損失が上昇し、生産性が低下するため、通常は、3段階のフィルター構成とすることが好ましい。特に、第1段階目のフィルターは、除粒子径が500〜2000nmであることが好ましく、750〜1250nmであることがより好ましい。また、第2段階目のフィルターは、除粒子径が30〜100nmであることが好ましく、40〜60nmであることがより好ましい。また、第3段階目のフィルターは、除粒子径が1〜20nmであることが好ましく、5〜15nmであることがより好ましい。このように、段階的に除粒子径が小さくなるようにフィルターを設置することで、不純物の除去と生産性とを両立することができる。
循環濾過を行う際の流量は特に制限されないが、循環用のポンプのエネルギーコストを考慮すると、通常、3〜5m/hrの流量で十分である。また、循環させる期間は特に制限されないが、長期保存によるタンク又はフィルターからの溶出等の汚染のリスクを考慮すると、通常、0.5〜7日間で十分である。
なお、前濾過工程におけるフィルターとしては、イオン交換基を有しないフィルターが好ましい。上記のように循環濾過を行った場合、フィルターとイソプロピルアルコールとが繰り返し接触するため、イオン交換基を有するフィルターを使用した場合、このイオン交換基によって、イソプロピルアルコールと有機不純物、又は有機不純物同士が反応する可能性がある。このため、前濾過工程では、イオン交換基を有しないフィルターを使用することが好ましい。
(その他の好適な態様)
本実施形態において、イソプロピルアルコールを移送する配管(輸送管)、イソプロピルアルコールを保存する容器等は、イソプロピルアルコールとの接液部に不動態化処理を施したものが好ましい。イソプロピルアルコールとの接液部に不動態化処理を施しておくことにより、貯蔵、充填、又は輸送工程においてイソプロピルアルコール中の金属不純物量が増加するのを抑制することができる。
不動態化処理は、イソプロピルアルコールとの接液部におけるステンレス鋼材料の表面に、膜厚2〜500nmの不動態層を形成するものが好ましく、膜厚2〜100nmの不動態層を形成するものがより好ましく、膜厚2〜20nmの不動態層を形成するものがさらに好ましい。
不動態層の形成方法は特に制限されないが、電解研磨工程、無機酸による洗浄工程、及び加熱工程を行うことで、好適な不動態層を形成することができる。特に、電解研磨工程、無機酸による洗浄工程、及び加熱工程をこの順で実施することにより、不動態層の最表面のクロム原子及びケイ素原子の原子濃度を調整し易くなる。
電解研磨工程は、接液部に電解液を通液して電気を印加して行う研磨工程であり、公知の方法を採用することができる。例えば、リン酸・硫酸を通液して、接液部に電気を印加すればよい。
加熱工程では、接液部を加熱することにより、不動態層の表面から酸化層、特に酸化クロム層を減肉するとともに、緻密な鉄酸化膜を成長させることができる。この加熱工程により、酸化クロム層の膜厚を調整、すなわち、不動態層の最表面のクロム原子の原子濃度を調整したり、ケイ素原子の原子濃度を調整したりすることができる。特に、接液部を無機酸で洗浄した後、加熱工程を実施することで、効果的に酸化クロム層の膜厚を調整することができる。
加熱雰囲気としては、空気を含む酸化性雰囲気が好ましい。酸化性雰囲気下で加熱することにより、酸化膜の成長を促進することができる。また、加熱温度としては、300〜450℃が好ましく、300〜400℃がより好ましい。
加熱時間は特に制限されず、不動態層の最表面のクロム原子の原子濃度が0.1〜10原子%となるように決定すればよい。その際、さらに、ケイ素原子の原子濃度が0.1〜10原子%となるような時間を決定するのが好ましい。通常であれば、経済性の観点から、0.5〜10時間が好ましく、1〜3時間がより好ましい。上記の範囲であれば、十分に鉄酸化膜が成長し、金属溶出が低減された部材を製造することができる。
イソプロピルアルコールの製造工程に蒸留工程を設け、蒸留工程で得られた蒸留物をそのままフィルターに通過させ、さらに貯蔵、充填、又は輸送工程での接液部に特定の不動態処理を施すことで、金属不純物の増加をより一層抑制することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
金属不純物量及び水分量は、以下の方法により測定した。
(金属不純物量の測定方法)
イソプロピルアルコール中に含まれている金属不純物は、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析計)を用いて以下のように定量した。実施例及び比較例に記載した条件で精製したイソプロピルアルコール約500mLをナス型フラスコに採取し、ロータリーエバポレータで濃縮及び乾固させた後、0.1N硝酸約25mLで2回に分けて回収した。回収した0.1N硝酸溶液について、ICP−MSを用いて金属溶出量を定量した。このとき、濃縮前のイソプロピルアルコールの重量と回収後の0.1N硝酸溶液の重量との比から濃縮倍率を算出し、イソプロピルアルコール重量当たりの金属不純物量に換算した。
(水分量の測定方法)
機器:カールフィッシャー水分計 AQ−7(平沼産業株式会社製)
方法:露点−80℃以下のグローボックス中で測定サンプル0.25g、脱水アセトニトリル0.75gを混合した。グローボックス中で充分乾燥したテルモシリンジ(商品名、2.5mL)で混合溶液0.5gを採取し、カールフィッシャー水分計にて水分量を測定した。
また、有機不純物については、下記濃縮方法にて測定サンプルを調製した後、定性分析及び定量分析を行った。
(イソプロピルアルコールの濃縮方法)
理論段数2〜30段の充填物の入った減圧精密蒸留装置を用い、蒸留塔の塔頂温度を15〜20℃として、イソプロピルアルコール2Lを12時間かけて蒸留し、7mL(濃縮倍率:約300倍)に濃縮した。得られた濃縮液をバイアルに入れ、液面上部に窒素を流通させることでさらに濃縮し、2mL(濃縮倍率:1000倍)の濃縮液を調製した。
(有機不純物の測定方法:定性分析)
イソプロピルアルコール中に含まれる有機不純物は、GC−MS(ガスクロマトグラフ−質量分析計)を使用し、以下に示した測定条件で測定した。
−測定条件−
装置:7890B/5977B(アジレント・テクノロジー株式会社製)
分析カラム:CP−Wax−57CB(50m×0.32mm、1.2μm)
カラム温度:30℃(3分間保持)→5℃/分で昇温→100℃→10℃/分で昇温→200℃(5分間保持)
キャリアガス:ヘリウム
キャリアガス流量:3mL/分
注入口温度:200℃
試料注入法:パルスドスプリットレス法
注入時パルス圧:90psi(2分)
スプリットベント流量:50mL/分(2分)
ガスセーバー使用:20mL/分(5分)
トランスファーライン温度:200℃
イオン源、四重極温度:230℃、150℃
スキャンイオン:m/Z=20〜400
イソプロピルアルコールを上記に示す濃縮方法に従って濃縮し、ピークが確認された場合は、そのピークのマススペクトルよりライブラリ検索を行い、構造を特定した。確認されたピークのマススペクトルより構造が特定できない物質は、該当する保持時間に不純物が存在することを確認した。
(有機不純物の測定方法:定量分析)
上記の定性分析の方法に従って構造の特定された化合物の標準物質を準備し、予め定量された標準物質のピーク面積と比較することで、定性分析で検出された化合物の濃度を選択イオン検出法(SIM)により定量した。構造を特定できない化合物及び標準物質を入手できない化合物については、トータルイオンクロマト上のヘキサデカンの面積を基準として定量した。イソプロピルアルコール中の不純物の定量は、イソプロピルアルコールを濃縮せずに上記(有機不純物の測定方法:定性分析)の測定条件と同様の測定条件に選択イオン検出法(SIM)モードを追加して行った。SIMモニターイオンは下記のとおりである。
−SIMモニターイオン−
グループ1 開始時間:12.7分、m/Z:69,83、85、101、115、131(ドゥエル30)
<実施例1>
(粗イソプロピルアルコールの製造)
原料のプロピレンとしては、不純物として39972ppmのプロパン、20ppmのエタン、8ppmのブテン、0.1ppm以下のペンテン、0.1ppm以下のヘキセンが含まれているものを準備した。また、原料の水としては、酸触媒であるリンタングステン酸を添加してpHを3.0に調整したものを準備した。10Lの内容積を持つ反応器に、110℃に加温した水を18.4kg/h(密度920kg/mであるから、20L/h)の供給量で投入するとともに、プロピレンを1.2kg/hの供給量で投入した。
反応器内での反応温度を280℃、反応圧力を250atmとして、プロピレンと水とを反応させてイソプロピルアルコールを得た。生成したイソプロピルアルコールを含む反応生成物を140℃まで冷却し、圧力を18atmへ減圧することにより、反応生成物に含まれる水に溶解しているプロピレンを気体として回収した。回収したプロピレンは、原料として再利用するために、プロピレンの回収ドラムに投入した。このとき、供給したプロピレンの転化率は84.0%、プロピレンのイソプロピルアルコールへの選択率は99.2%であり、得られた反応混合物中のイソプロピルアルコールの含有量は7.8%であった。また、得られた反応混合物中の水分量は92.2%であった。
(蒸留工程)
得られた粗イソプロピルアルコールについて脱水を含む蒸留を行い、不純物を低減したイソプロピルアルコールを得た。蒸留工程後のイソプロピルアルコール中の水分量は12ppmであった。蒸留工程後のイソプロピルアルコールにおける鉄、クロム、及びニッケルの各含有量を表2に示す。
(前濾過工程)
蒸留工程後のイソプロピルアルコールを、循環用のポンプ及び配管を備えた容積200Lのタンクに移送した。タンクに移送後、除粒子径が1000nmのPTFE製フィルター、除粒子径が50nmのPTFE製フィルター、及び除粒子径が10nmのPTFE製フィルターを循環用の配管に設置し、4m/hrの流量で1日間、循環濾過を行った(前濾過工程)。前濾過工程における濾過条件を表1に示す。また、前濾過工程後のイソプロピルアルコールにおける鉄、クロム、及びニッケルの各含有量を表2に示す。
(濾過工程)
前濾過工程後のイソプロピルアルコールを、イオン交換基を有する除粒子径が5nmのPTFE製フィルター(イオン交換基:スルホン基、イオン交換容量:0.48〜4.3ミリ当量)と、イオン交換基を有しない除粒子径が2nmのPTFE製フィルターとに通過させ、濾過を行った(濾過工程)。その際、イソプロピルアルコールとイオン交換基を有するフィルターとの接触時間が720秒間となるように、流量を1mL/秒に調整した。なお、フィルター使用時の差圧は50kPaであった。濾過工程における濾過条件を表1に示す。また、濾過工程後のイソプロピルアルコールにおける鉄、クロム、及びニッケルの各含有量を表2に示す。
濾過工程後のイソプロピルアルコール中の有機不純物について、上述した定性分析を行ったところ、ガスクロマトグラフィー(GC)の保持時間23.6分及び25.0分の位置にピークが存在し、高濃度の不純物(以下、「特定有機不純物」ともいう。)が確認された。保持時間23.6分のピークに対応する有機不純物の分子量は116であり、保持時間25.0分のピークに対応する有機不純物の分子量は130であった。これらのピークについて定量分析を行い、特定有機不純物の含有量を求めた結果を表3に示す。
<実施例2>
濾過工程における濾過条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。濾過工程後のイソプロピルアルコールにおける鉄、クロム、ニッケルの各含有量を表2に示し、特定有機不純物の含有量を表3に示す。
<実施例3>
前濾過工程を実施せず、濾過工程における濾過条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。濾過工程後のイソプロピルアルコールにおける鉄、クロム、及びニッケルの各含有量を表2に示し、特定有機不純物の含有量を表3に示す。
<比較例1>
濾過工程における濾過条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。濾過工程後のイソプロピルアルコールにおける鉄、クロム、及びニッケルの各含有量を表2に示し、特定有機不純物の含有量を表3に示す。
<比較例2、3>
前濾過工程を実施せず、濾過工程における濾過条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。濾過工程後のイソプロピルアルコールにおける鉄、クロム、及びニッケルの各含有量を表2に示し、特定有機不純物の含有量を表3に示す。
Figure 2020071481
Figure 2020071481
Figure 2020071481
表2及び表3の結果から明らかなように、蒸留工程を実施した後に濾過工程を実施することで、金属不純物量を低減することができた。特に、濾過工程において、イオン交換基を有するフィルターを用いることで、分子量100以上140未満の有機不純物を効率的に除去することができた。
2018年10月5日に出願された日本出願2018−189828及び2019年5月28日に出願された日本出願2019−99066の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。

Claims (7)

  1. プロピレンに水を直接水和させてイソプロピルアルコールを製造するイソプロピルアルコールの製造方法であって、
    粗イソプロピルアルコールを蒸留する蒸留工程と、
    前記蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを、イオン交換基を有するフィルターで濾過する濾過工程と、
    を含むイソプロピルアルコールの製造方法。
  2. 前記濾過工程における接触時間が100〜1000秒である、請求項1に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
  3. 前記濾過工程における差圧が100kPa以下である、請求項1又は2に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
  4. 前記イオン交換基を有するフィルターの除粒子径が1nm以上20nm未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
  5. 前記濾過工程後のイソプロピルアルコール中に含まれる分子量100以上140未満の有機不純物の合計含有量が質量基準で5ppb未満である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
  6. 前記濾過工程前に、前記蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを、イオン交換基を有しないフィルターで濾過する前濾過工程をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
  7. 前記前濾過工程では、前記蒸留工程で得られたイソプロピルアルコールを複数回濾過する、請求項6に記載のイソプロピルアルコールの製造方法。
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