JPWO2020054034A1 - スイッチング電源装置及びそれを用いた核磁気共鳴イメージング装置用電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置及びそれを用いた核磁気共鳴イメージング装置用電源装置 Download PDF

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Abstract

複数のスイッチング素子(SW11〜SW14)を有する電力変換器(1)と直流電圧源(2)とを備えたスイッチング電源(10)と、このスイッチング電源(10)と負荷(5)との間に直列に設けられた負荷(5)の電流及び電圧を測定する計測器(7)と、複数のスイッチング素子(SW11〜SW14)の動作を制御する制御回路(8)と、を備え、制御回路(8)において、負荷(5)に正負の電圧を出力し、該正負の電圧出力期間の差により負荷(5)に流れる電流量と極性を制御するように、かつ、スイッチング電源(10)の一周期T内の正負の電圧の出力期間の和が、スイッチング電源(10)の一周期Tよりも小さくなるように、複数のスイッチング素子(SW11〜SW14)の動作を制御して負荷(5)に流れる電流リップルを低減する。

Description

本願は、スイッチング電源装置及びそれを用いた核磁気共鳴イメージング装置用電源装置に関する。
MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置は静磁場中に置かれた検査対象に高周波磁場をパルス状に印加し、検査対象が発生する磁気共鳴信号を検出して画像化するものである。また、位置情報を備えた磁気共鳴信号を取得するために、検査対象には静磁場とは別に距離に比例した強度を持つ傾斜磁場が印加される。このMRI装置には、磁場発生コイルとして静磁場を発生する超電導或いは常電導コイル、静磁場に重畳される傾斜磁場を発生するための傾斜磁場コイル、さらに高周波磁場を発生するための高周波コイルが備えられている。これら複数の磁場発生コイルは所定の磁気強度の磁場を発生させるために、印加電流の大きさ及びタイミングを制御するためのスイッチング電源装置を備えている。
精度の高い位置情報を得て画像の解像度を上げるために、MRI装置の傾斜磁場用の電源装置には、電流リップルの小さいパルス電流波形が要求されている。
複数のスイッチング電源を並列に接続したスイッチング電源群を複数備え、このスイッチング電源群を直列に接続することで、高電圧、大容量を得ることのできる核磁気共鳴イメージング装置用電源装置が開示されている(特許文献1)。開示された構成により、並列接続したスイッチング電源群間の電流回り込みを防止し、並列接続したスイッチング電源群の位相をずらして動作させることにより、傾斜磁場のコイルに流れる電流のリップルを低減することが可能となる。
また、フルブリッジインバータに接続された可変入力電源を制御して入力母線電圧を調整することで、傾斜磁場コイルの電流リップルを低減することが可能なスイッチング増幅装置が開示されている(特許文献2)。さらに特許文献2のスイッチング増幅装置には、電圧のバック調整器を有するバック回路を備えており、高電圧時にはバック回路がスイッチング機能を果たし、低電圧時にはブリッジインバータがスイッチング機能を果たすことで、スイッチング損失を2つに分担し低減することで、高周波動作、すなわち立ち上がりが急峻な動作を可能としている。
特許3591982号公報 特開2000−092856号公報
特許文献2の増幅装置では、装置構成が複雑でインバータに接続された可変入力電源をどのように制御し、傾斜磁場コイルの電流リップルを低減するのか開示されておらず、またフルブリッジインバータの出力電流リップルを低減するものではない。
特許文献1の電源装置においては、複数のスイッチング電源の組合せにより、電源装置の負荷としての傾斜磁場コイルの電流リップルを小さくするものであり、個々のスイッチング電源の電流リップルを小さくするものではない。そのため、個々のスイッチング電源の電流リップルが大きいこともあり、複数のスイッチング電源の組合せることが前提となりこれが装置構成及び制御の簡素化の制約となる。また、傾斜磁場のコイルを流れる電流が小さい時の電流リップルの低減は、MRI装置における画像化に重要な課題であるが、それを低減することも示されていない。
本願は、上記の課題を解決するための技術を開示するものであり、スイッチング電源の電流リップルが小さく、簡素な装置構成のスイッチング電源装置を提供することを目的とする。また、このスイッチング電源装置を用いることで高解像度の画像を得ることのできる核磁気共鳴イメージング装置用電源装置を提供することを目的とする。
本願に開示されるスイッチング電源装置は、複数のスイッチング素子を有する電力変換器と直流電圧源とを備えたスイッチング電源と、前記スイッチング電源と前記スイッチング電源に直列に接続された負荷との間に設けられた前記負荷の電流及び電圧を測定する計測器と、前記複数のスイッチング素子の動作を制御する制御回路と、を備えたスイッチング電源装置であって、前記制御回路は、前記負荷に正負の電圧を出力し、該正負の電圧出力期間の差により負荷に流れる電流量と極性を制御するように、かつ、前記スイッチング電源の一周期内の前記正負の電圧の出力期間の和が、前記スイッチング電源の一周期よりも小さくなるように、前記複数のスイッチング素子の動作を制御するものである。
本願に開示される核磁気共鳴イメージング装置用電源装置は、上述のスイッチング電源装置と、前記負荷である核磁気共鳴イメージング装置用コイルと、前記コイルを制御するコイル用制御装置とを備え、前記コイル用制御装置から出力された電流指令値を基に前記スイッチング電源装置の制御回路はスイッチング電源装置の前記複数のスイッチング素子の動作を制御するものである。
上記構成によれば、負荷に正負の電圧を出力し、該正負の電圧出力期間の差により負荷に流れる電流量と極性を制御するように、かつ、スイッチング電源の一周期内の前記正負の電圧の出力期間の和が、スイッチング電源の一周期よりも小さくなるようにしたので、電流リップルが小さく、簡素な装置構成のスイッチング電源装置を提供することが可能となる。また、このスイッチング電源装置を用いたので、コイルに流れる電流が小の領域でも画像の解像度を上げることができる核磁気共鳴イメージング装置用電源装置を提供することが可能となる。
実施の形態1に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。 実施の形態1に係るスイッチング電源装置を構成するスイッチング素子の動作と出力電圧との関係を示す図である。 実施の形態1に係るスイッチング電源装置の基本動作シーケンスを示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係るスイッチング電源装置の動作シーケンスを示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係るスイッチング電源装置の制御回路の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係るスイッチング電源装置の動作シーケンスを示すタイミングチャートである。 スイッチング電源装置のPWM制御による出力電流(負荷電流)と出力余剰期間との関係を示す図である。 実施の形態2に係るスイッチング電源装置の制御回路の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置を示す概略構成図である。 図9において電力変換器の回路構成を示した図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の出力電流波形と電力変換器の分担を示す図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の動作パターンを示す図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の動作パターンを示す図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の動作パターンを示す図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の動作パターンを示す図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の動作パターンを示す図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の電流立ち上がり部の出力電圧を示す図である。 実施の形態3に係るスイッチング電源装置の電流定常部(電流平坦部)の動作シーケンスを示すタイミングチャートである。 実施の形態1から3に係るスイッチング電源装置の制御回路のハードウエア構成図である。 実施の形態4に係るMRI装置用電源装置を示す構成図である。
以下、本実施の形態について図を参照して説明する。実施の形態に係るスイッチング電源装置については、MRI(Magnetic Resonance Imaging:核磁気共鳴イメージング)装置の傾斜磁場装置用コイルへ電力を供給する例を挙げて説明するがこれに限るものではない。なお、各図中、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
実施の形態1.
以下、実施の形態1に係るスイッチング電源装置について図を参照して説明する。
図1は、実施の形態1に係るスイッチング電源装置100の構成を示す図である。スイッチング電源装置100は、SW11からSW14で示される4つのスイッチング素子をフルブリッジ型に構成した電力変換器(インバータ)1と電力変換器1に接続された直流電圧源2とを有するスイッチング電源10、電力変換器1の交流出力端子Q1、Q2の間に接続された負荷5に流れる電流及び電圧を計測する計測器7、計測器7で計測された電流及び電圧と電流指令値が入力され、各スイッチング素子SW11〜SW14へゲート信号を出力する制御回路8を備えている。ここで、負荷5はMRI装置の傾斜磁場コイルを例としているが、スイッチング電源装置100は負荷5であるコイルへの電流量と正負の向きを制御する定電流電源もしくは定電圧回路に相当する。また、スイッチング素子SW11〜SW14は、例えば半導体スイッチング素子としてMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor-Field-Effect-Transistor)を用いることができる。
次に、スイッチング電源装置100の基本動作を図2及び図3を用いて説明する。
図2は、電力変換器(インバータ)1を構成するスイッチング素子SW11〜SW14の動作と出力電圧との関係を示す図である。図中破線矢印は電流の向きを示している。
(1)正電圧出力
図1中の負荷5に流れる電流極性が正となるようにするには、電力変換器(インバータ)1から正電圧が出力されるように、スイッチング素子SW12、SW13をオン、スイッチング素子SW11、SW14をオフにする。
(2)スルー状態
負荷5から直流電圧源2を切り離してスルー状態にし、電圧を印加しないようにするには、スイッチング素子SW11、SW13をオン、スイッチング素子SW12、SW14をオフにする。あるいは図示してないが、スイッチング素子SW12、SW14をオン、スイッチング素子SW11、SW13をオフにする。
(3)負電圧出力
図1中の負荷5に流れる電流極性が負となるようにするには、電力変換器(インバータ)1から負電圧が出力されるように、スイッチング素子SW11、SW14をオン、スイッチング素子SW12、SW13をオフにする。
負荷5への正方向の電流量は、上述の(1)正電圧出力と(2)スルー状態との期間の比率を調整して行い、負荷5への負方向の電流量は、上述の(3)負電圧出力と(2)スルーとの期間の比率を調整して行えばよい。
しかし、電流量を極めて小さくする場合あるいは直流電圧源2の電圧が高い場合など、電力変換器1からの出力が正常ではなくなる制御限界が生じてしまう。そのため、スイッチング素子SW11〜SW14の動作する一周期内に、負荷5に正方向の電流を流す場合においても、上述の(1)正電圧出力、(2)スルー、(3)負電圧出力の3つの期間を調整してバイポーラ出力することにより、また負荷5に負方向の電流を流す場合においても、同様に調整して出力することにより、低電流時の電流制御限界の問題は解決できる。
図3は、スイッチング電源装置100の基本動作シーケンスを示すタイミングチャートで、上述のバイポーラ出力を用いた例である。負荷5に流す電流に関し、電流量が大の時の定常状態(電流が立ち上がり定電流となった電流平坦部)Aと電流量が小の時の定常状態Bとに分けている。それぞれ上から順に、基準信号及び電圧出力期間を決めるD指令、出力される電流平均値及び出力電圧とこの出力電圧に対応する電流リップルの推移、スイッチング素子SW11〜SW14を動作させるゲート信号を示している。なお、電流リップルは平均電流値に載った変動値であるが、ここでは出力電圧との関係がわかるように示している。
まず、電流が大の場合(A)について説明する。
基準信号としての鋸波状信号と、所定の負荷電流(大)に対応した電圧出力期間Dが指令値となるD指令を基にPWM(Pulse Width Modulation)制御により、矩形波状の出力電圧波形が形成される。具体的には時刻t0でスイッチング素子SW12、SW13をオン、スイッチング素子SW11、SW14をオフにして正電圧を出力する。時刻t101で基準信号がD指令を越え、スイッチング素子SW12、SW13をオフ、スイッチング素子SW11、SW14をオンにして負電圧を出力する。1−Dの期間、すなわちt102まで負電圧が出力された後、再び正電圧出力期間となる。時刻t0からt102までが4つのスイッチング素子の動作の一周期(T:スイッチング電源周期)であり、時刻t102以降この動作シーケンスを繰り返す。
この時、矩形波状の正負の出力電圧期間の差が大きいため出力電流の平均値は大きくなり、電流リップルは出力電圧波形に追従するように大きくなる。
次に、電流が小の場合(B)について説明する。
基準信号としての鋸波状信号と、所定の負荷電流(小)に対応した電圧出力期間Dが指令値となるD指令を基にPWM制御により、矩形波状の出力電圧波形が形成される。具体的には時刻t0でスイッチング素子SW12、SW13をオン、スイッチング素子SW11、SW14をオフにして正電圧を出力する。時刻t201で基準信号がD指令を越え、スイッチング素子SW12、SW13をオフ、スイッチング素子SW11、SW14をオンにして負電圧を出力する。1―Dの期間、すなわち時刻t202まで負電圧が出力された後、再び、正電圧出力期間となる。時刻t0からt202までが4つのスイッチング素子の動作の一周期(T:スイッチング電源周期)であり、時刻t202以降この動作シーケンスを繰り返す。
電流が大の場合(A)よりも、矩形波状の負の出力電圧期間が長く、正負の出力電圧期間の差が小さいため出力電流の平均値は小さくなる。また、電流リップルは電流が大の場合(A)よりも小さくなる。
上述では、電極極性が正の例を示したが、正電圧のDの期間と負電圧の1−Dの期間の差によって電流の向きと電流量を制御することが可能となることがわかる。しかし、上述のスイッチング電源装置100の基本動作においては、電流が小の場合においても一周期の約半分の期間(D)は正電圧が出力されるため、電流リップルが依然として大きい。なお、Dと1−Dとは、D>1−Dの関係を満たす。
電流リップルを低減するために、スイッチング電源の周期を短くする、すなわち周波数を上げることが考えられるが、スイッチング素子の損失が大きくなる等の課題がある。本実施の形態ではスイッチング電源周期を変える(小さくする)ことなく、スイッチング電源周期T中の正負の電圧出力期間を短くするように制御することで電流リップルの低減を図る。
図4は、実施の形態1に係るスイッチング電源装置100の動作シーケンスを示すタイミングチャートである。負荷5に流す電流に関し、電流が大の時の定常状態Aと電流が小の時の定常状態B−1とに分けている。
まず、電流が大の場合(A)について説明する。
基準信号としての鋸波状信号は、上述の基本動作におけるスイッチング電源周期Tの1/2の周期で発生させ、所定の負荷電流(大)に対応した電圧出力期間Dが指令値となるD指令とする。このD指令をもとにPWM制御により、矩形波状の出力電圧波形を形成する。具体的には時刻t0でスイッチング素子SW12、SW13をオン、スイッチング素子SW11、SW14をオフにして正電圧を出力する。時刻t11で基準信号がD指令を越え、正負の電圧を印加しないスルー状態とするために、スイッチング素子SW13をオフ、スイッチング素子SW14をオンにする。2番目の鋸波状信号の立ち上がる、時刻t12はT/2周期であり、ここで負電圧を出力1−Dの期間出力する。すなわち、時刻t12でスイッチング素子SW11をオン、スイッチング素子SW12をオフにする。時刻t13で負電圧の出力期間は終了し、スイッチング素子SW13をオン、スイッチング素子SW14をオフにし、スルー状態とする。時刻t14で、スイッチング素子SW11をオフ、スイッチング素子SW12をオンにし再び正電圧を出力する。時刻t0からt14までがスイッチング電源周期Tであり、時刻t14以降この動作シーケンスを繰り返す。
次に、電流が小の場合(B−1)について説明する。
基準信号としての鋸波状信号は、上述の電流が大の場合と同様、スイッチング電源周期Tの1/2の周期で発生させ、所定の負荷電流(小)に対応した電圧出力期間Dが指令値となるD指令とする。このD指令をもとにPWM制御により、矩形波状の出力電圧波形を形成する。具体的には時刻t0でスイッチング素子SW12、SW13をオン、スイッチング素子SW11、SW14をオフにして正電圧を出力する。時刻t21で基準信号がD指令を越え、正負の電圧を印加しないスルー状態とするために、スイッチング素子SW13をオフ、スイッチング素子SW14をオンにする。2番目の鋸波状信号の立ち上がる、時刻t22はT/2周期であり、ここで負電圧を1−Dの期間出力する。すなわち、時刻t22でスイッチング素子SW11をオン、スイッチング素子SW12をオフにする。時刻t23で負電圧の出力期間は終了し、スイッチング素子SW13をオン、スイッチング素子SW14をオフにし、スルー状態とする。時刻t24で、スイッチング素子SW11をオフ、スイッチング素子SW12をオンにし再び正電圧を出力する。時刻t0からt24までがスイッチング電源周期Tであり、時刻t24以降この動作シーケンスを繰り返す。
図4の動作シーケンスでは、電流が大の場合も小の場合も、スイッチング電源周期の1/2の周期で基準信号を発生させ、1番目の基準信号では、正負の出力電圧期間を決めて、正電圧を期間Dの間出力し、2番目の基準信号のタイミングで負電圧を期間1―Dの間出力するようにしたので、正電圧の出力期間が短縮される。なお、基本動作と同様にDと1−Dとは、D>1―Dの関係を満たす。
電流が大の場合(A)、矩形波状の正電圧の出力期間がスイッチング電源周期の1/2より短くなり、矩形波状の負電圧の出力期間と合算してもスイッチング電源周期の1/2程度であり、上述の基本動作と比して、電流リップルが半減している。
電流が小の場合(B−1)矩形波状の正電圧の出力期間がスイッチング電源周期の1/4程度となり、矩形波状の負電圧の出力期間と合算してもスイッチング電源周期の1/2程度であり、上述の基本動作と比して、電流リップルが半減している。
図5は、実施の形態1に係るスイッチング電源装置100の制御回路8の構成を示すブロック図で、電力変換器1に正負のバイポーラ出力を行うための信号、及び負荷5の電流に応じて電力変換器1の電圧出力期間を制御する信号を出力するための制御演算を示したものである。
図において、負荷5の制御装置すなわち傾斜磁場装置のコイルを制御する制御装置(図示せず)からコイルに流す電流の指令値(負荷電流指令値)と、計測器7で計測された負荷電流計測値とがPI制御器81に入力される。PI制御器81の出力と基準信号発生器82で生成された鋸波状信号とが比較器83に入力され、負荷5であるコイルに所定の電流量が流れるようにスイッチング電源10から電圧を出力する出力電圧期間の指令値であるD指令が設定される。比較器83からの出力は指令値Dと負の指令値―Dに加算器より1が加算された1−Dとの2つがセレクター84に入力される。負荷5であるコイルの電流の極性を切り替える出力正負切替部85から正負のいずれかの信号がセレクター84に入力され、出力電圧の正負、出力電圧の出力期間と出力タイミングがゲート信号生成部86に入力される。ゲート信号生成部86では、4つのスイッチング素子SW11〜SW14のオンオフの動作とオンオフの期間を設定するゲート信号が生成され、各スイッチング素子SW11〜SW14を動作させる。
ここで、負荷5である傾斜磁場装置のコイルに流れる電流の大きさについて説明する。負荷電流は矩形波状のパルス波形の集合体で、平均すると図3で示すような方形波状の波形である。この方形波状の平坦部が指令値による所定の電流値であるが、例えば最大電流は500〜600Aで、MRIの画像創成のために方形波状の平坦部の異なる、例えば256段階の電流を流す。上述の説明において、電流が大の場合とは最大電流に近い概ね400A以上であり、電流が小の場合とは最小値に近い数A、10A以下程度である。電流が小の場合の電流リップルはMRI画像の解像度への影響が大きいため、特に電流リップルの低減が重要となる。
以上のように、本実施の形態1では、正電圧の出力期間と、負電圧の出力期間の差によって電流の向きと電流量を制御可能となる。さらに、スイッチング電源の出力電圧期間を設定する基準信号の周期をスイッチング電源周期の1/2の周期とし、すなわち基準信号の周波数をスイッチング電源周波数の2倍にし、正電圧を出力し正の電流を生成する場合はスイッチング電源周期の前半である1番目の基準信号でDの期間正電圧を出力するようにスイッチング素子を動作させ、スイッチング電源周期の後半である2番目の基準信号で1―Dの期間(D>1―D)負電圧を出力するようにスイッチング素子を動作させ、正負の電圧を出力する期間以外は電圧を印加しないスルー状態となるようにスイッチング素子を動作させるようにしたので、スイッチング電源周期を変える(小さくする)ことなく、スイッチング電源周期当たりの正電圧の出力期間が短縮され、電流リップルが低減する。これにより負荷電流の電流リップルが小さく、簡素な装置構成のスイッチング電源装置を提供することが可能となる。なお、負電圧を出力し負の電流を生成する場合はスイッチング電源周期の前半である1番目の基準信号でDの期間負電圧を出力するようにスイッチング素子を動作させ、スイッチング電源周期の後半である2番目の基準信号で1―Dの期間(D>1―D)正電圧を出力するようにスイッチング素子を動作させ、正負の電圧を出力する期間以外は電圧を印加しないスルー状態となるようにスイッチング素子を動作させればよい。
なお、上述ではスイッチング電源周期の後半である2番目の基準信号に合わせて1―Dの期間(D>1―D)負電圧(負の電流時には正電圧)を出力するようにスイッチング素子を動作させるようにしたが、このタイミングに限定されるものではない。スイッチング電源周期の前半である1番目の基準信号でDの期間正電圧を出力するようにスイッチング素子を動作させた後であって、スイッチング電源周期内にその前後にスルー状態となる期間を設けるタイミングであればよい。
上述では、基準信号をスイッチング電源周期の1/2の周期としたが、1/2の周期に限るものではない。1/n(nは3以上の整数)とし、最初の基準信号の期間で正電圧を出力し、残りの期間で負電圧を出力する期間を設定し、正負電圧を出力していない期間をスルー状態にしておけば、電流リップルを1/nに低減可能となる。従って、負荷電流に応じて基準信号を可変にすると、スイッチング電源の周波数を変えることなく負荷電流によって電流リップルを調整し抑制することができる。
なお、基準信号の周期をスイッチング電源周期の1/nとすることは、基準信号の周波数をスイッチング電源周波数のn倍と同義である。
また、nを大きくすると電流リップルさらに低減するが、低電流時の電流制御限界の問題の生じない程度、概ねnは10以内で設定するのがよい。
実施の形態2.
以下、実施の形態2では電流が小の場合に実施の形態1に係るスイッチング電源装置よりもさらに電流リップルを低減可能なスイッチング電源装置について、図6から図8を参照して説明する。
図6は、実施の形態2に係るスイッチング電源装置100の動作シーケンスを示すタイミングチャートである。負荷5に流れる電流に関し、電流量が小の時の定常流状態B−2を示すが、比較のため実施の形態1の図4によるタイミングチャートB−1の一部も示している。なお、スイッチング電源装置100の基本的な構成は実施の形態1の図1と同様である。
電流量が小の時は、タイミングチャートB−1に示すように、スイッチング電源の正電圧と負電圧出力期間がほぼ等しい状態に近づく。負荷5に所定の電流を流すには、スイッチング電源の正電圧と負電圧の期間の差が、直流電圧源2と電流量で決まるある一定以上の期間を確保できていればよいので、余剰な期間をα(i)と定義し、これを正電圧及び負電圧の出力期間から差し引けば(減算すれば)、負荷5への電流を制御しつつ電流リップルをさらに小さくすることができる。
図6のタイミングチャートB−2において、正電圧の出力期間はD−α(i)であり、B−1の正電圧の出力期間と比してα(i)だけ短縮されている。同様に、負電圧の出力期間は1―D―α(i)であり、B−1の負電圧の出力期間と比してα(i)だけ短縮されている。なお、基準信号としての鋸波状信号は、実施の形態1の場合と同様、スイッチング電源周期Tの1/2の周期で発生させ、所定の負荷電流(小)に対応した電圧出力期間Dが指令値となるD指令とする。このD指令をもとにPWM制御により、矩形波状の出力電圧波形を形成する。
スイッチング素子の動作は次のようになる。
時刻t0でスイッチング素子SW12、SW13をオン、スイッチング素子SW11、SW14をオフにして正電圧をD―α(i)の期間出力する。時刻t31で正負の電圧を印加しないスルー状態とするために、スイッチング素子SW13をオフ、スイッチング素子SW14をオンにする。2番目の鋸波状信号の立ち上がる、時刻t32はT/2周期であり、ここで負電圧を1―D―α(i)の期間出力する。すなわち、時刻t32でスイッチング素子SW11をオン、スイッチング素子SW12をオフにする。時刻t33で負電圧の出力期間は終了し、スイッチング素子SW13をオン、スイッチング素子SW14をオフにし、スルー状態とする。時刻t34で、スイッチング素子SW11をオフ、スイッチング素子SW12をオンにし再び正電圧を出力する。時刻t0からt34までがスイッチング電源周期Tであり、時刻t34以降この動作シーケンスを繰り返す。
図6で示されるように、タイミングチャートB−2ではさらに正負電圧の出力期間が短縮され、タイミングチャートB−1よりも電流リップルを低減することが可能となる。
次に、余剰な期間をα(i)の算出方法について説明する。
負荷5の電流をIL、直流電圧源2の電圧をV、スイッチング電源周期をT、負荷5の抵抗をR、スイッチング素子SW11〜SW14のデッドタイムをtdとし、負荷5で消費される電力とスイッチング電源が充放電するエネルギーの関係の等式は式(1)で表わされる。ここで直流電圧源2からみて正電圧の出力を放電、負電圧の出力を充電とみなした。
式(1)より電流ILとDの関係は式(2)となる。
Figure 2020054034
Figure 2020054034
ここで、負荷電流を正の電流とする時、スイッチング電源が正電圧を出力できるための条件式は式(1)の第1項より式(3)、負電圧を出力できる条件式は式(1)の第2項より式(4)が導かれる。
これら式(2)〜式(4)を満たすα(i)を負荷電流に応じて設定すれば、負荷5の電流リップルをさらに抑制できる。
Figure 2020054034
Figure 2020054034
式(2)より、負荷5に流れる電流ILはDが0.5に近づく程小さくなり、電力変換器1が正電圧を出力する条件式(3)、負電圧を出力する条件式(4)を満たすα(i)は、Dが0.5に近づくにつれて大きな値をとることができる。これは負荷5に流れる電流が大きい場合、即ちDが大きい場合は式(3)または式(4)のどちらかの条件でα(i)が制限されることを示し、負荷5に流れる電流が小さい場合即ちDが0.5に近づく場合は、α(i)を大きくすることができ、負荷5の電流リップルをより低減できることを示す。
図7はこの関係を概念的に示したもので、負荷電流が小さい程α(i)が大きいことがわかる。
図8は、実施の形態2に係るスイッチング電源装置100の制御回路8の構成を示すブロック図で、電力変換器1に正負のバイポーラ出力を行うための信号、及び負荷5の電流に応じて電力変換器1の電圧出力期間を制御する信号を出力するための制御演算を示したものである。実施の形態1の図5と異なるのは、上述の式(2)〜式(4)を満たすα(i)を算出し出力するD制限器87を具備することである。
図において、負荷5の制御装置すなわち傾斜磁場装置のコイルを制御する制御装置(図示せず)からコイルに流す電流の指令値(負荷電流指令値)と、計測器7で計測された負荷電流計測値がPI制御器81に入力される。PI制御器81の出力と基準信号発生器82で生成された鋸波状信号とが比較器83に入力され、負荷5であるコイルに所定の電流量が流れるようにスイッチング電源から電圧を出力する出力電圧期間の指令値であるD指令が設定される。比較器83からの出力は指令値Dと負の指令値Dに加算器より1が加算された1―Dとの2つに分かれ、それぞれに対しD制限器87からの出力α(i)が減算され、D―α(i)と1―D―α(i)とがセレクター84に入力される。負荷5であるコイルの電流の極性を切り替える出力正負切替部85から正負のいずれかの信号がセレクター84に入力され、出力電圧の正負、出力電圧の出力期間と出力タイミングがゲート信号生成部86に入力される。ゲート信号生成部86では、4つのスイッチング素子SW11〜SW14のオンオフの動作とオンオフの期間を設定するゲート信号が生成され、各スイッチング素子SW11〜SW14を動作させる。
以上のように、本実施の形態2では、実施の形態1と同様に正電圧の出力期間と、負電圧の出力期間の差によって電流の向きと電流量を制御可能となるとともに、電流リップルの低減が図れる。さらに、電圧出力期間D、1―D(D>1―D)から負荷5の電流指令値に応じて、式(2)〜式(4)の条件を満たす電圧出力期間を短くするα(i)を減算して、スイッチング素子を動作するようにしたので、電圧出力期間がさらに短縮されて、電流リップルが一層低減することができる。これによりスイッチング電源の電流リップルが小さく、簡素な装置構成のスイッチング電源装置を提供することが可能となる。
実施の形態3.
以下、実施の形態3に係るスイッチング電源装置について図9から図14を用いて説明する。
図9は、実施の形態3に係るスイッチング電源装置200の概略構成図である。図において、このスイッチング電源装置200は、3つの電力変換器(インバータ)1、3a、3b、電力変換器1用の直流電圧源2及び電力変換器3a、3b用の直流電圧源4、リアクトル6a〜6d、負荷に出力される電圧及び負荷を流れる負荷電流を計測する計測器7、負荷(傾斜磁場装置のコイル)5、制御回路8を備えている。電力変換器3aの入力側にリアクトル6a、出力側にリアクトル6bが接続され、電力変換器3bの入力側にリアクトル6c、出力側にリアクトル6dが接続されている。これらリアクトル6a〜6dにより還流電流が抑制され、共通の直流電圧源4から電力変換器3a、3b間を流れる電流が制御される。リアクトル6a、6bが接続された電力変換器3aと、リアクトル6c、6dが接続された電力変換器3bは並列に接続され、電力変換器1と負荷5との間に直列に接続されている。計測器7で計測された電流及び電圧の計測値と電流指令値とが入力され、所定の向きの所定の電流量が負荷5に流れるように、電力変換器(インバータ)1、3a、3bの各スイッチング素子へゲート信号を出力する制御回路8を備えている。ここで、直流電圧源2の電圧をV1、直流電圧源4の電圧をV2とすると、V1>V2の関係にある。
図10は図9において電力変換器1、3a、3bの各回路構成を示した図である。
電力変換器1、3a、3bはそれぞれ4つのスイッチング素子であるMOSFETを用いたフルブリッジ型のインバータを構成している。電力変換器1は図1と同様スイッチング素子SW11〜SW14、電力変換器3aはスイッチング素子SW31〜SW34、電力変換器3bはスイッチング素子SW35〜SW38で構成される。電力変換器3aと電力変換器3bは、直流電圧源4を共通にして並列に接続され、直流電圧源2は電力変換器1に接続されている。電力変換器1と電力変換器3a、3bは、リアクトル6a〜6dと負荷5とを介して直列に接続されている。
図11は、スイッチング電源装置200の出力電流波形(負荷電流波形)と各電力変換器1、3a、3bの分担を示す図である。方形波状のパルス電流を、電力変換器1、3a、3bにより発生させ負荷5である傾斜磁場装置のコイルに印加するもので、電流立ち上がり部のtin期間、立ち下がり部のtfin期間と、電流平坦部(定常部)のtcon期間により構成される。
電流立ち上がり部のtin期間は、高速に電流を立ち上げるため、電力変換器1と並列に接続された電力変換器3a、3bとを直列に接続して負荷5に高電圧が印加できる構成とし、これら電力変換器1、3a、3bの電圧を組み合わせて負荷5の傾斜磁場コイルへの印加電圧と印加時間を調整し、電流立ち上がり時間を調整する。
電流立ち下がり時間のtfin期間も電流立ち上がり時間tin期間と同様に、これら電力変換器1、3a、3bの電圧を組み合わせて負荷5への印加電圧と印加時間を調整し、負荷5の電流立ち下がり時間を調整する。
図12A〜Eは、図10における電流立ち上がり部のtin期間におけるスイッチング電源装置200の各電力変換器の動作状態を示している。各図の太線矢印は電流の流れる方向を示している。
図12Aは、電力変換器1のスイッチング素子が正電圧印加状態、電力変換器3a、3bのスイッチング素子が正電圧印加状態のため、直流電圧源2の電圧V1と直流電圧源4の電圧V2の合計電圧が負荷5に印加されている状態である。具体的には、電力変換器1のスイッチング素子SW12、SW13をオンにしてスイッチング電源の入出力間に直流電圧V1を発生させ、電力変換器3aのスイッチング素子SW32、SW33をオンに、電力変換器3bのスイッチング素子SW36、SW37をオンにしてこのスイッチング電源の入出力に直流電圧V2を発生させ、負荷5にその合計電圧V1+V2が印加されている状態である。
図12Bは、直流電圧源2の電圧V1のみが負荷5に印加されている状態で、電力変換器1のスイッチング素子の動作は図12Aと同じで、電力変換器3a、3bについてはそれぞれ下アームのスイッチング素子SW32、SW34、SW36、SW38をオンにして電源を通過しないスルー状態を示す。図は下アームをオンしたスルー状態を示したが、それぞれ上アームをオンしてスルー状態にしても構わない。
図12Cは、電力変換器1をスルー状態にし、電力変換器3a、3bの共用電源である直流電圧源4の直流電圧V2が負荷5に印加されている状態を示す。具体的には、電力変換器1の下アームであるスイッチング素子SW12、SW14をオンして電源を通過しないスルー状態にし、電力変換器3a、3bのスイッチング素子の動作は図12Aに示したものと同様である。
図12Dは、電力変換器1、電力変換器3a、3bともに、電源を通過しないスルー状態にしたもので、負荷5には直流電圧源2、4の電圧は印加されない。
図12Eは、直流電圧源2の電圧V1と直流電圧源4の電圧V2の差電圧V1―V2が負荷5に印加されている状態を示す。具体的には、電力変換器1のスイッチング素子SW12、SW13をオンにして正電圧を出力させ、電力変換器3aのスイッチング素子SW31、SW34、電力変換器3bのスイッチング素子SW35、SW38をそれぞれオンにして負電圧を出力させている。
図12A〜Eに示した動作により負荷5に0、V1―V2、V2、V1、V1+V2、の5段階の電圧を印加することが可能となる。電流の傾きは電圧に比例するため、立ち上がり時間tin、および立ち下がり時間tfinにおいて、これらを選択的に組み合わせて動作させ、電流の立ち上がり時間および立ち下がり時間の微調整を行う。
図13は、図11の電流立ち上がり部のtin期間を拡大したもので、上述の異なる電圧を負荷5に印加して所定の電流の傾きを形成した例を示すものである。
電流が大の場合、急峻に立ち上げて大電流を流す必要があるが、過電流も避けなくてはならない。所定期間内(tin)に所定の電流となるように、破線の電流曲線を策定し、この曲線を分割し分割領域毎の電流の傾きに対応するように、所定の電圧を所定の期間出力すればよい。この例では4分割し、矩形波の示すようにV1―V2、V2、V1、V1+V2のいずれかの電圧が出力されるように各電力変換器のスイッチング素子を動作させている。
電流が小の場合も同様に、電流曲線を策定してこの曲線を分割し分割領域毎の電流の傾きに対応するように、所定の電圧を所定の期間出力すればよい。
簡略化して説明するため4分割とした例を挙げたが、さらに細分化して調整することが可能であることは言うまでもない。
次に、電流平坦部のtcon期間のスイッチング電源装置200の動作シーケンスについて説明する。
図14は、スイッチング電源装置200の電流平坦部の動作シーケンスを示すタイミングチャートである。このtcon期間は、電力変換器1は図2に示したように直流電圧源2の電圧を出力せずSW11、SW13をオンもしくは、SW12、SW14をオンにして電流を通過させるスルー状態とし、並列接続された電力変換器3a、3bは互いに位相をずらしたPWM制御による動作を行い、電流量および電流極性を可変する(本図では正方向電流のみを記載している)。
電力変換器3a、3bのスイッチング素子を動作させるための基準信号である鋸波状信号はスイッチング電源周期Tの1/4の周期で発生させる。すなわち、スイッチング電源の周波数の4倍の周波数で発生させる。最初の鋸波状信号とD指令とで、正電圧出力期間D及び負電圧出力期間1―Dが決定される。電流指令値に応じて式(2)〜式(4)を満たす電圧出力期間の余剰な期間α(i)が算出され、それぞれ正電圧出力期間D及び負電圧出力期間1―Dから減算される。最初の鋸波状信号で電力変換器3aよりD―α(i)の期間正電圧が出力され、2番目の鋸波状信号で電力変換器3aより1―D―α(i)の期間負電圧が出力される。3番目の鋸波状信号で電力変換器3bよりD―α(i)の期間正電圧が出力され、2番目の鋸波状信号で電力変換器3bより1―D―α(i)の期間負電圧が出力される。
具体的には、時刻t0で電力変換器3aのスイッチング素子SW32、SW33をオン、スイッチング素子SW31、SW34をオフにして正電圧をD―α(i)の期間出力する。時刻t41で正負の電圧を印加しないスルー状態とするために、スイッチング素子SW33をオフ、スイッチング素子SW34をオンにする。2番目の鋸波状信号の立ち上がる、時刻t42はT/4周期であり、ここで負電圧を1―D―α(i)の期間出力する。すなわち、時刻t42でスイッチング素子SW31をオン、スイッチング素子SW32をオフにする。時刻t43で負電圧の出力期間は終了し、スイッチング素子SW33をオン、スイッチング素子SW34をオフにし、スルー状態とする。時刻t0からt44の期間は電力変換器3bのスイッチング素子は、SW35、SW37をオンもしくは、SW36、SW38をオンにして電流を通過させるスルー状態とする。
3番目の鋸波状信号の立ち上がる、時刻t44はT/2周期であり、ここで電力変換器3bのスイッチング素子SW35をオフ、スイッチング素子SW36をオンにし、D−α(i)の期間正電圧を出力する。時刻t45で正負の電圧を印加しないスルー状態とするために、スイッチング素子SW37をオフ、スイッチング素子SW38をオンにする。4番目の鋸波状信号の立ち上がる時刻t46で、負電圧を1―D―α(i)の期間出力する。すなわち、時刻t46でスイッチング素子SW35をオン、スイッチング素子SW36をオフにする。時刻t47で負電圧の出力期間は終了し、スイッチング素子SW37をオン、スイッチング素子SW38をオフにし、スルー状態とする。時刻t48で再び、電力変換器3aから正電圧を出力する。時刻t0からt48までがスイッチング電源周期Tであり、時刻t48以降この動作シーケンスを繰り返す。
上述の動作シーケンスは制御回路8によって制御されるが、実施の形態2の図8で基準信号をT/4の周期の鋸波状信号を発生するようにすれば、同様の演算処理で制御が実行され、ゲート信号が生成される。
図14に電流リップルを示したが、図3の電力変換器が1つの基本動作と比べて、電力変換器3a、3bそれぞれで構成されるスイッチング電源のスイッチング周波数は同じであるが電流リップルは1/4程度あるいはそれ以下と減少していることがわかる。また、図14では、電流の大小を区別せず説明したが、電流が大となるとα(i)は小さくなり、減算処理しなくても電流リップルへの影響はなくなる。
以上のように、本実施の形態3によれば、3つの電力変換器を用いることで、負荷電流を急峻に立ち上げることが可能となり、電流の定常時には、並列に接続された2つの電力変換器それぞれが正負電圧の出力期間を短縮するようにそれぞれのスイッチング素子を動作させるので、それぞれの電力変換器に起因する電流リップルも低減され、装置全体としても電流リップルの低減されたスイッチング電源装置の提供が可能となる。すなわち、実施の形態1および2の効果に加え、負荷電流を急峻に立ち上げることが可能となる効果が付加される。
なお、上述では2番目、4番目の基準信号に合わせて1―D―α(i)の期間(D>1―D)負電圧を出力するようにスイッチング素子を動作させるようにしたが、このタイミングに限定されるものではない。それぞれ1番目、3番目の基準信号でD―α(i)の期間正電圧を出力するようにスイッチング素子を動作させた後であって、スイッチング電源周期のT/2内でその前後にスルー状態となる期間を設けるタイミングであればよい。また、正負の電圧出力期間の前後にスルー状態があって、いずれの出力期間も重ならないようにしてもよい。
上述では、基準信号をスイッチング電源周期Tの1/4の周期としたが、1/4の周期に限るものではない。1/m(mは5以上の整数)とし、スイッチング電源周期Tの1/2の周期で電力変換器3a、3bの動作が切り替わるようにし、電力変換器3aにおいては最初の基準信号の期間で正電圧を出力し、T/2周期内のいずれかで負電圧を出力する期間を設定し、正負電圧を出力していない期間をスルー状態にしておけばよい。電力変換器3bの動作も同様である。このようにすれば、電流リップルを1/mに低減することが可能となる。なお、基準信号の周期をスイッチング電源周期の1/mとすることは、基準信号の周波数をスイッチング電源周波数のm倍と同義である。
また、mを大きくすると電流リップルさらに低減するが、低電流時の電流制御限界の問題の生じない程度、概ねmは10以内の偶数で設定するのがよい。
上述の実施の形態1から3において、スイッチング素子は、半導体スイッチング素子としてMOSFETを用いた例を示したが、これに限ることはなく、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いてもよい。
上述の実施の形態1から3に係るスイッチング電源装置における制御回路8は、図15に示すように、機能を実行するためのハードウエアとして、少なくとも以下を備えている。すなわち、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置(コンピュータ)801、演算処理装置801とデータのやり取りする記憶装置802等を備えている。演算処理装置801として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(field-programmable gate array)等各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等の図5、図8で示した演算処理が実行できるものが備えられている。また、演算処理装置として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置802として、演算処理装置801からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置801からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)、あるいはHDD(ハードディスクドライブ)等が備えられている。
実施の形態4.
実施の形態1から3のスイッチング電源装置100、200は、出力する負荷5としてMRI装置の傾斜磁場装置のコイルと想定して説明したが、実施の形態4は、MRI装置用電源装置としての構成について説明する。
図16は、本実施の形態4に係るMRI装置用電源装置1000の構成図である。MRI装置用電源装置1000は、実施の形態1から3のいずれかのスイッチング電源装置100、200に負荷5であるコイル、コイル用制御装置500を備え、コイル用制御装置500からコイル5への電流指令値がスイッチング電源装置100、200の制御回路8へ出力されるようにすればよい。コイル用制御装置500はコイル5からの核磁気共鳴信号を取得して画像を創成し、画像表示装置(図示せず)に表示する。
上述したように、MRIの画像創成のためには、例えば数A〜数百Aに亘る256段階の電流をコイルに流す必要があり、高解像度の画像を得るには、特に数A、10A以下の電流が小の場合の電流リップルを低減しなくてはならない。本実施の形態1から4のスイッチング電源は、電流が小の場合にも電流リップルを低減することができ、MRI装置用電源装置に組み込むことが好適なものである。
また、実施の形態3のスイッチング電源装置200を用いると、急峻な電流の立ち上がりを達成することができ、信頼性の高いMRI装置用電源装置の提供が可能となる。
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1、3a、3b:電力変換器、 2、4:直流電圧源、 5:負荷(コイル)、 6a、6b、6c、6d:リアクトル、 7:計測器、 8:制御回路、 10:スイッチング電源、 81:PI制御器、 82:基準信号発生器、 83:比較器、 84:セレクター、 85:出力正負切替部、 86:ゲート信号生成部、 87:D制限器、 100、200:スイッチング電源装置、 500:コイル用制御装置、 801:演算処理装置、 802:記憶装置、 1000:MRI装置用電源装置、 SW11、SW12、SW13、SW14、SW31、SW32、SW33、SW34、SW35、SW36、SW37、SW38:スイッチング素子。
本願に開示されるスイッチング電源装置は、複数のスイッチング素子を有する電力変換器と直流電圧源とを備えたスイッチング電源と、前記スイッチング電源と前記スイッチング電源に直列に接続された負荷との間に設けられた前記負荷の電流及び電圧を測定する計測器と、前記複数のスイッチング素子の動作を制御する制御回路と、を備えたスイッチング電源装置であって、前記制御回路は、前記負荷に正負の電圧を出力し、該正負の電圧出力期間の差により負荷に流れる電流量と極性を制御するように、かつ、前記スイッチング電源の一周期内に正及び負の電圧を1回ずつ出力させるとともに、前記スイッチング電源の一周期内の前記正負の電圧の出力期間の和が、前記スイッチング電源の一周期よりも小さくなるように、前記複数のスイッチング素子の動作を制御するものである。
本願に開示されるスイッチング電源装置は、複数のスイッチング素子を有する電力変換器と直流電圧源とを備えたスイッチング電源と、前記スイッチング電源と前記スイッチング電源に直列に接続された負荷との間に設けられた前記負荷の電流及び電圧を測定する計測器と、前記複数のスイッチング素子の動作を制御する制御回路と、を備えたスイッチング電源装置であって、前記制御回路は、前記負荷に正負の電圧を出力し、該正負の電圧出力期間の差により負荷に流れる電流量と極性を制御するように、前記複数のスイッチング素子の動作を制御し、前記負荷に流れる電流量に対応した正負の電圧出力期間を決める指令値と基準信号とを生成し、前記基準信号を前記スイッチング電源の周期の1/n(nは2以上の整数)の周期で生成するとともに、前記指令値と前記基準信号とを比較して決定した電圧出力期間をDとし、前記電圧出力期間Dから前記直流電圧源の電圧、前記複数のスイッチング素子のデッドタイム、前記負荷の抵抗及び前記負荷を流れる電流量により求められる余剰期間α(i)を減算し、最初の基準信号の期間で正負の一方の電圧をD―α(i)期間、残りの期間で正負の他方の電圧を1―D―α(i)期間出力するように前記複数のスイッチング素子の動作を制御するものである。

Claims (10)

  1. 複数のスイッチング素子を有する電力変換器と直流電圧源とを備えたスイッチング電源と、前記スイッチング電源と前記スイッチング電源に直列に接続された負荷との間に設けられた前記負荷の電流及び電圧を測定する計測器と、前記複数のスイッチング素子の動作を制御する制御回路と、を備えたスイッチング電源装置であって、
    前記制御回路は、
    前記負荷に正負の電圧を出力し、該正負の電圧出力期間の差により負荷に流れる電流量と極性を制御するように、
    かつ、前記スイッチング電源の一周期内の前記正負の電圧の出力期間の和が、前記スイッチング電源の一周期よりも小さくなるように、前記複数のスイッチング素子の動作を制御するスイッチング電源装置。
  2. 前記制御回路は、前記負荷に流す電流量に対応した正負の電圧出力期間を決める指令値と基準信号とを生成し、前記基準信号は前記スイッチング電源の周期の1/n(nは2以上の整数)の周期で生成し、最初の基準信号の期間で正負の一方の電圧を、残りの期間で正負の他方の電圧を出力するように前記複数のスイッチング素子の動作を制御する請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記制御回路は、前記負荷に流す電流量に対応した正負の電圧出力期間を決める指令値と基準信号とを比較して決定した電圧出力期間をDとする時、最初の基準信号の期間で正負の一方の電圧をD期間、残りの期間で正負の他方の電圧を1―D期間出力するように前記複数のスイッチング素子の動作を制御する請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記制御回路は、前記正負の電圧出力期間Dから前記直流電圧源の電圧、前記複数のスイッチング素子のデッドタイム、前記負荷の抵抗及び前記負荷を流れる電流量により求められる余剰期間α(i)を減算し、最初の基準信号の期間で正負の一方の電圧をD―α(i)期間、残りの期間で正負の他方の電圧を1―D―α(i)期間出力するように前記複数のスイッチング素子の動作を制御する請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 複数のスイッチング素子を有する電力変換器と直流電圧源とを備えたスイッチング電源を複数有し、並列に接続された第2及び第3のスイッチング電源は第1のスイッチング電源と負荷との間に直列に接続され、前記並列に接続された第2及び第3のスイッチング電源と前記負荷との間に設けられた前記負荷の電流及び電圧を測定する計測器と、前記複数のスイッチング電源の前記複数のスイッチング素子の動作を制御する制御回路と、を備えたスイッチング電源装置であって、
    前記制御回路は、
    前記負荷に正負の電圧を出力し、該正負の電圧出力期間の差により負荷に流れる電流量と極性を制御するように、前記複数のスイッチング電源の前記複数のスイッチング素子の動作を制御し、
    前記負荷に流す電流の立ち上がり及び立ち下がり時には、前記第1、第2及び第3のスイッチング電源からの出力電圧の和が電流の傾きに応じた値となるように前記第1、第2及び第3のスイッチング電源の前記複数のスイッチング素子を動作させ、
    前記負荷に流す電流が所定の電流に達した定常部においては、前記並列に接続された第2及び第3のスイッチング電源の前記複数のスイッチング素子を動作させ、
    前記第2及び第3のスイッチング電源の一周期内の前記正負の電圧の出力期間の和が、前記スイッチング電源の一周期よりも小さくなるように、かつ前記第2及び第3のスイッチング電源の前記正負の電圧の出力期間の位相をずらすように前記第2及び第3のスイッチング電源の前記複数のスイッチング素子の動作を制御するスイッチング電源装置。
  6. 前記並列に接続された第2及び第3のスイッチング電源の直流電圧源を共通のものとした請求項5に記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記制御回路は、前記負荷に流す電流が所定の電流値に達した定常部において、前記負荷に流す電流量に対応した正負の電圧出力期間を決める指令値と基準信号とを生成し、前記基準信号は前記スイッチング電源の周期の1/m(mは4以上の整数)の周期で生成し、前記第2及び第3のスイッチング電源のいずれかから最初の基準信号の期間で正負の一方の電圧を、残りの期間で正負の他方の電圧を出力するように前記複数のスイッチング素子の動作を制御する請求項5または6に記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記制御回路は、前記負荷に流す電流が所定の電流値に達した定常部において、前記負荷に流す電流量に対応した正負の電圧出力期間を決める指令値と基準信号とを比較して決定した電圧出力期間をDとする時、前記第2及び第3のスイッチング電源のいずれかから最初の基準信号の期間で正負の一方の電圧をD期間、残りの期間で正負の他方の電圧を1―D期間出力するように前記複数のスイッチング素子の動作を制御する請求項7に記載のスイッチング電源装置。
  9. 前記制御回路は、前記負荷に流す電流が所定の電流値に達した定常部において、前記正負の電圧出力期間Dから前記直流電圧源の電圧、前記複数のスイッチング素子のデッドタイム、前記負荷の抵抗及び前記負荷を流れる電流量により求められる余剰期間α(i)を減算し、前記第2及び第3のスイッチング電源のいずれかから最初の基準信号の期間で正負の一方の電圧をD―α(i)期間、残りの期間で正負の他方の電圧を1―D―α(i)期間出力するように前記複数のスイッチング素子の動作を制御する請求項8に記載のスイッチング電源装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置と、前記負荷である核磁気共鳴イメージング装置用コイルと、前記コイルを制御するコイル用制御装置とを備え、前記コイル用制御装置から出力された電流指令値を基に前記スイッチング電源装置の制御回路はスイッチング電源装置の前記複数のスイッチング素子の動作を制御する核磁気共鳴イメージング装置用電源装置。
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