JPWO2020008627A1 - フィルタリング装置、センサ装置、フィルタリング方法及びプログラム - Google Patents

フィルタリング装置、センサ装置、フィルタリング方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

フィルタリング装置(20)は、取得部(21)と、フィルタリング部(22)と、を備える。取得部(21)は、繰り返し入力される入力値を取得する。フィルタリング部(22)は、入力値に含まれるノイズを低減するフィルタリングにより出力値を得る。また、フィルタリング部(22)は、現在の入力値と過去の出力値との差が第1閾値を超える場合に、該過去の出力値を得るための重みよりも大きい重みで現在の入力値の重み付けをすることで新たな出力値を得る。

Description

本発明は、フィルタリング装置、センサ装置、フィルタリング方法及びプログラムに関する。
工場に代表される施設では、センサによる測定値を利用して生産システム、加工システム、検査システムを含む種々のシステムが運用される。センサによる測定値は、通常、ノイズを含んでいるため、この測定値をフィルタに通してノイズを低減することが広く行われている。ノイズを低減するフィルタとしては、複数の測定値の平均をとる移動平均及びIIR(Infinite Impulse Response)フィルタが知られている。ここで、測定値の平均をとることには、単純な算術平均の他、加重平均に代表される種々の演算が含まれる。
例えば、n個の測定値の移動平均によれば、ノイズを1/√n程度に低減することが見込まれる。このため、移動平均の対象となるデータ数nを多くすればノイズの低減率を高くすることができる。ただし、データ数nが多くなると、測定値がノイズとは異なる変化を含むときに移動平均の値がその変化に大きく遅延して追随することとなってしまう。そこで、移動平均に用いるデータ数を、ユーザが設定した精度及び応答時間に応じて設定する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2012−32305号公報
特許文献1の技術は、データ数を一旦設定すると、繰り返し入力される計測データに対してこの設定を変更することなく移動平均の演算をする。このため、ユーザが精度を重視した設定とすると遅延が大きくなってしまい、一方、ユーザが応答時間を重視した設定とすると精度が低下してしまう。したがって、ノイズを低減するためのフィルタリングの性能をある程度確保しつつ、応答性を向上させる余地があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ノイズを低減するためのフィルタリングの性能をある程度確保しつつ、応答性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のフィルタリング装置は、繰り返し入力される入力値を取得する取得手段と、入力値に含まれるノイズを低減するフィルタリングにより出力値を得るフィルタリング手段と、を備え、フィルタリング手段は、現在の入力値と過去の出力値との差が第1閾値を超える場合に、該過去の出力値を得るための重みよりも大きい重みで現在の入力値の重み付けをすることで新たな出力値を得る。
本発明によれば、フィルタリング手段は、現在の入力値と過去の出力値との差が第1閾値を超える場合に、該過去の出力値を得るための重みよりも大きい重みで現在の入力値の重み付けをすることで新たな出力値を得る。現在の入力値の重みが大きいほど過去のデータによる寄与が少なくなり遅延を縮小することができる。これにより、ノイズを低減するためのフィルタリングの性能をある程度確保しつつ、応答性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係るセンサ装置の構成を示すブロック図 実施の形態1に係る移動平均の概要を示す図 実施の形態1に係る移動平均の具体例を示す図 実施の形態1に係るフィルタリング装置のハードウェア構成を示す図 実施の形態1に係るフィルタリング処理を示すフローチャート 実施の形態1に係るデータ数の変更について説明するための図 実施の形態1に係るフィルタリングについて説明するための図 実施の形態1の変形例に係るフィルタリングについて説明するための図 実施の形態1の変形例に対する比較例を示す図 実施の形態1の変形例に係るフィルタリング処理を示すフローチャート 実施の形態2に係るIIRフィルタについて説明するための第1の図 実施の形態2に係るIIRフィルタについて説明するための第2の図 実施の形態2に係るフィルタリングについて説明するための図 実施の形態3に係るフィルタリング処理を示すフローチャート 実施の形態3に係るフィルタリングについて説明するための図
以下、本発明の実施の形態に係るフィルタリングを実行するセンサ装置10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
実施の形態1.
本実施の形態に係るセンサ装置10は、レーザ光を利用して対象物までの距離の変化量を計測するレーザ変位センサである。センサ装置10は、図1に示されるように、ワーク30に向けてレーザ光を照射する発光素子11と、ワーク30において反射した反射光を結像するためのレンズ12と、レンズ12を透過した反射光を受光する受光素子13と、受光素子13の出力から計測値としてのワーク30の変位量を算出する計測部14と、発光素子11及び受光素子13を制御する素子制御部15と、計測部14、素子制御部15及びフィルタリング装置20を含むレーザ変位センサシステムを制御するシステム制御部16と、計測部14から出力される計測値に含まれるノイズを低減するフィルタリング装置20と、を有する。
発光素子11は、レーザ素子としてのレーザダイオードを含む。受光素子13は、配列された複数の光電変換素子を含む撮像素子である。複数の光電変換素子はそれぞれ、受光強度に応じた電圧値を出力する。受光素子13は、受光強度の分布を示す情報を計測部14に出力する。
計測部14は、受光強度の分布からピークを検出して、当該ピークの受光位置から三角測距によりワーク30との変位量を算出する。計測部14は、算出した変位量を計測値としてフィルタリング装置20に出力する。計測部14は、請求項の計測手段として機能する。
素子制御部15は、発光素子11の発光及び受光素子13の受光を制御する。詳細には、素子制御部15は、発光素子11による発光の強度及び時間を制御し、受光素子13による撮像のタイミングを制御する。
システム制御部16は、素子制御部15を制御することにより発光素子11の発光及び受光素子13の受光を繰り返し実行させて、計測部14に計測値を繰り返し算出させる。また、システム制御部16は、フィルタリング装置20を制御して、例えば、フィルタリングに関するパラメータの設定、及びフィルタリング結果の出力先に関する設定をする。
フィルタリング装置20は、計測値にフィルタリングを施して、計測値に含まれるノイズを低減しつつ、計測値に対するある程度高い追従性を有する出力値を算出する装置である。フィルタリング装置20は、フィルタを構成する係数を適応的に変化させることで、計測値がノイズとは異なる変動を含むときに、出力値がこの変動に追従する際の遅延を縮小する。
フィルタリング装置20は、計測値を取得する取得部21と、計測値にフィルタリングを施すフィルタリング部22と、フィルタリングの結果を出力する出力部23と、を有する。
取得部21は、フィルタリング装置20に入力される入力値として、計測部14から繰り返し出力される計測値を取得する。計測値のサンプリング周期は、例えば100μs、1ms、又は10msである。取得部21は、入力値を取得するたびに、この入力値をフィルタリング部22に出力する。取得部21は、請求項の取得手段として機能する。
フィルタリング部22は、過去の一定期間に取得した複数の入力値から、ノイズが低減された出力値を移動平均により演算する。詳細には、フィルタリング部22は、現在時点における最新の入力値を含むn個の入力値の平均値を出力値として算出する。フィルタリング部22は、請求項のフィルタリング手段として機能する。
図2には、フィルタリング部22による演算の概要について示されている。図2において、「Din」は入力値を示し、「Dout」は出力値を示す。入力値Dinが新たに入力されると、この入力値Dinは、「1」から「n+1」までの番号が付されたリストのうち1番目のレジスタに追加される。このリストは、先入れ先出しのキューに相当し、最新の入力値Dinの直前に取得された入力値Dinは、2番目のレジスタに移動し、3番目以降のレジスタには、新しい順に入力値Dinが格納されることとなる。このため、時刻tにおいては、1番目のレジスタには時刻t−1に取得された入力値Dinが格納され、n番目のレジスタには時刻t−nに取得された入力値Dinが格納される。なお、ここでの時刻は、サンプリングした順番に対応する。また、入力値が取得される前の初期状態では、各レジスタにゼロが格納される。nは、移動平均の対象となる入力値のデータ数である。
ここで、データ数をnとする移動平均による出力値の算出は、以下の式(1)で表される。
Figure 2020008627
ただし、上記式(1)中の添字iは、取得された入力値の番号を示し、iが大きいほどDinは新しい入力値となる。上記式(1)では、Dinは、現在の入力値を意味し、Dini−1は、Dinの直前に取得された入力値を意味する。また、Doutは、現在の出力値を意味し、Douti−1は、Doutの直前に算出された出力値を意味する。上記式(1)は、以下の式(2)のように変形することができる。
Dout=(1/n)(n・Douti−1+Din−Dini−n
=Douti−1+(1/n)(Din−Dini−n) ・・・(2)
上記式(2)は、前回の出力値Douti−1に対して、現在の入力値Dinを1/n倍した値を加算するとともに、n回前の入力値を(1/n)倍した値を減算することで、現在の出力値が算出されることを示している。この演算によれば、入力値を取得するたびにn個の入力値を格納するレジスタそれぞれにアクセスすることなく出力値が算出される。
図2中の「Sum」のレジスタは、1番目からn番目までのレジスタに格納された値の総和を保持する。このレジスタには、初期状態ではゼロが格納される。フィルタリング部22は、入力値Dinを取得するたびに、取得した入力値Dinを1番目のレジスタに追加し、1番目のレジスタに追加したこの値を「Sum」のレジスタの値に加算するとともに、n番目のレジスタから(n+1)番目のレジスタに移動した値を「Sum」のレジスタの値から減算することにより、総和の値を更新する。そして、フィルタリング部22は、「Sum」のレジスタの値をnで除算することにより、出力値Doutを得る。
図3には、フィルタリング部22による演算の一例が示されている。図3の上段では、1番目のレジスタに「8」という値が格納されていて、n番目のレジスタに「1」という値が格納されている。「Sum」のレジスタには、1番目からn番目までのレジスタに格納されている値の総和「52」が格納されている。この状態において新たな入力値「9」が入力されると、この入力値は、図3の下段に示されるように、1番目のレジスタに追加されて、「1」の値はn番目のレジスタからn+1番目に移動する。そして、「Sum」のレジスタの値「52」について「9」が加算されるとともに「1」が減算された結果「60」という値が算出され、データ数nが10であれば、「6.0」という出力値が算出される。
図1に戻り、出力部23は、フィルタリング部22から出力される出力値を、システム制御部16による制御に従って出力する。出力先は、例えば、不図示の表示端末、記憶装置、フィルタリング装置20の出力値に対して信号処理を施す信号処理回路、又は、センサネットワークを介してセンサ装置10に接続されるPLC(Programmable Logic Controller)その他の制御装置である。
続いて、フィルタリング装置20のハードウェア構成について、図4を参照しつつ説明する。フィルタリング装置20は、図4に示されるように、プロセッサ41と、主記憶部42と、補助記憶部43と、入力部44と、出力部45と、通信部46と、を有する。主記憶部42、補助記憶部43、入力部44、出力部45及び通信部46はいずれも、内部バス47を介してプロセッサ41に接続される。
プロセッサ41は、MPU(Micro Processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)又は、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含む。プロセッサ41は、補助記憶部43に記憶されるプログラムP1を実行することにより、フィルタリング装置20の種々の機能を実現して、後述の処理を実行する。
主記憶部42は、RAM(Random Access Memory)を含む。主記憶部42には、補助記憶部43からプログラムP1がロードされる。そして、主記憶部42は、プロセッサ41の作業領域として用いられる。
補助記憶部43は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)及びHDD(Hard Disk Drive)に代表される不揮発性メモリを含む。補助記憶部43は、プログラムP1の他に、プロセッサ41の処理に用いられる種々のデータを記憶する。補助記憶部43は、プロセッサ41の指示に従って、プロセッサ41によって利用されるデータをプロセッサ41に供給し、プロセッサ41から供給されたデータを記憶する。
入力部44は、フィルタリング装置20の外部から情報を入力するための端子を含む。入力部44は、外部から入力された情報を取得して、取得した情報をプロセッサ41に通知する。出力部45は、フィルタリング装置20の外部に情報を出力するための端子を含む。出力部45は、プロセッサ41の指示に従って、プロセッサ41から提供された情報を外部に出力する。
通信部46は、外部の装置と通信するためのネットワークインタフェース回路を含む。通信部46は、外部から信号を受信して、この信号により示されるデータをプロセッサ41へ出力する。また、通信部46は、プロセッサ41から出力されたデータを示す信号を外部の装置へ送信する。
図4に示されるハードウェア構成が協働することにより、図1に示される種々の機能が実現される。詳細には、主として入力部44が、取得部21を実現する。主としてプロセッサ41及び主記憶部42が、フィルタリング部22を実現する。主として出力部45が、出力部23を実現する。ただし、フィルタリングを施した結果を通信により外部の装置へ通知する際には、通信部46が出力部23を実現してもよい。
続いて、フィルタリング装置20によって実行されるフィルタリング処理について、図5を参照しつつ説明する。図5に示されるフィルタリング処理は、フィルタリング装置20の電源が投入されることで開始する。
フィルタリング処理では、フィルタリング装置20は、初期化処理として、第1係数(1/n)を初期値に設定する(ステップS1)。具体的には、フィルタリング部22が、移動平均の対象となるデータ数nの逆数である第1係数に対して、初期値として1を代入する。これにより、データ数nの初期値が1に設定される。
なお、第1係数(1/n)は、現在の入力値に乗じる重み係数を意味する。フィルタリング部22が移動平均を施す場合には、複数の入力値それぞれをデータ数nで除算することとなり、この除算は、複数の入力値それぞれに係数(1/n)を乗じることに等しい。また、係数(1/n)は、入力値それぞれの重みに相当し、ゼロから1までの範囲内の値である。
次に、フィルタリング装置20は、入力値を取得する(ステップS2)。具体的には、取得部21が、計測部14から出力される計測値を取得する。ステップS2は、請求項の取得ステップに対応する。
次に、フィルタリング装置20は、過去の出力値があるか否かを判定する(ステップS3)。具体的には、フィルタリング部22が、ステップS2で取得した入力値から算出される出力値よりも過去に算出された出力値があるか否かを判定する。ここで、過去の出力値は、通常、前回の出力値を意味する。
過去の出力値がないと判定した場合(ステップS3;No)、フィルタリング装置20による処理は、ステップS9へ移行する。一方、過去の出力値があると判定した場合(ステップS3;Yes)、フィルタリング装置20は、現在の入力値と過去の出力値との差の大きさが閾値を超えるか否かを判定する(ステップS4)。具体的には、フィルタリング部22が、ステップS2で取得した現在の入力値と、ステップS3で存在すると判定された過去の出力値と、の差の絶対値を算出して、この絶対値が、予め規定された閾値を超えるか否かを判定する。閾値は、フィルタリング装置20が予め記憶する値であってもよいし、ユーザによって変更された値であってもよい。
差の大きさが閾値を超えないと判定した場合(ステップS4;No)、フィルタリング装置20は、第1係数が下限値より大きいか否かを判定する(ステップS5)。具体的には、フィルタリング部22は、現在の第1係数(1/n)が予め規定された下限値より大きいか否かを判定する。下限値は、フィルタリング装置20が予め記憶する値であってもよいし、ユーザによって変更された値であってもよい。この下限値は、移動平均の対象となるデータ数の最大値の逆数に相当する。この下限値は、例えば、1/64、1/16384、又は1/131072である。フィルタリング装置20が起動した直後においては、係数の初期値が上限値である1に等しいため、ステップS5の判定は、通常、肯定される。
第1係数が下限値より大きくはないと判定した場合(ステップS5;No)、フィルタリング装置20は、第1係数を変更することなく、フィルタリング装置20による処理は、ステップS9へ移行する。
一方、第1係数が下限値より大きいと判定した場合(ステップS5;Yes)、フィルタリング装置20は、第1係数を減少させる(ステップS6)。具体的には、フィルタリング部22が、第1係数(1/n)のnを1だけ大きい数に変更する。換言すると、フィルタリング部22が、移動平均の対象となるデータ数nを1つ増やす。フィルタリング装置20が起動した直後は、データ数nが1から2に変更され、第1係数が1から1/2に減少することとなる。その後、フィルタリング装置20による処理は、ステップS9へ移行する。
ステップS4にて、差の大きさが閾値を超えると判定した場合(ステップS4;Yes)、フィルタリング装置20は、第1係数が上限値より小さいか否かを判定する(ステップS7)。具体的には、フィルタリング部22は、現在の第1係数(1/n)が予め規定された上限値より小さいか否かを判定する。上限値は、フィルタリング装置20が予め記憶する値であってもよいし、ユーザによって変更された値であってもよい。この上限値は、移動平均の対象となるデータ数nの最小値の逆数に相当する。この上限値は、1であるが、これには限定されず、例えば1/8又は1/64であってもよい。
第1係数が上限値より小さくはないと判定した場合(ステップS7;No)、フィルタリング装置20は、第1係数を変更することなく、フィルタリング装置20による処理は、ステップS9へ移行する。
一方、第1係数が上限値より小さいと判定した場合(ステップS7;Yes)、フィルタリング装置20は、第1係数を増加させる(ステップS8)。具体的には、フィルタリング部22が、データ数nを1に設定することにより第1係数(1/n)を1に変更する。これにより、次に取得される入力値に関して、移動平均の対象となるデータ数nが1つだけになる。
次に、フィルタリング装置20は、ステップS2で取得した入力値に第1係数(1/n)を乗じて得る値から出力値を算出する(ステップS9)。具体的には、フィルタリング部22が、現在の入力値に第1係数(1/n)を乗じて得る値と、過去の(n−1)個の入力値それぞれに第2係数(1/n)を乗じて得る値と、の総和として出力値を算出する。ここで、単純な移動平均の場合には、第2係数は、第1係数に等しい値になる。第2係数は、過去の入力値に乗じる重み係数を意味する。ステップS9は、請求項のフィルタリングステップに対応する。
なお、フィルタリング装置20は、起動した直後には過去の入力値を未だ取得していないが、ステップS1にてデータ数nを1に設定したため、ステップS2にて取得した入力値をそのまま出力値とする。
その後、フィルタリング装置20は、ステップS2以降の処理を繰り返す。これにより、繰り返し取得した入力値に対して、第1係数を変更しつつ、ノイズが低減された出力値を算出することとなる。
図6には、移動平均の対象となるデータ数nの変更について模式的に示されている。図6の上段には、データ数nが10に等しい場合が示されている。ここで、データ数nを増加させて第1係数を減少させると、データ数nが11に変更されて、図6の中段に示されるように演算が実行される。ただし、データ数nを増加させた直後には、「Sum」のレジスタ値からの減算が省略され、新たな入力値の加算のみが実行される。
また、データ数nを減少させて第1係数を増加させると、データ数nが1に変更されて、図6の下段に示されるように演算が実行される。ただし、データ数nを減少させた直後は、新たな入力値がそのまま「Sum」のレジスタに格納される。
以上、説明したように、フィルタリング装置20は、現在の入力値と過去の出力値との差が閾値を超える場合に、該過去の出力値を得るための重みよりも大きい重みで現在の入力値の重み付けをすることで新たな出力値を得る。現在の入力値の重みが大きいほど他のデータによる寄与が少なくなり遅延を縮小することができる。これにより、ノイズを低減するためのフィルタリングの性能をある程度確保しつつ、応答性を向上させることができる。
詳細には、フィルタリング装置20は、現在の入力値に第1係数(1/n)を乗じて得る値から出力値を算出する。この第1係数は、現在の入力値に重点を置く度合いに相当し、第1係数が大きいほど他のデータによる寄与が少なくなり遅延が縮小する一方、第1係数が小さいほど他のデータを多く使用してノイズをより低減することとなる。そして、フィルタリング装置20は、現在の入力値と過去の出力値との差が大きい場合には、第1係数を増加させて遅延を縮小し、この差が小さい場合には、第1係数を減少させてノイズを低減する。これにより、ノイズを低減するためのフィルタリングの性能を状況に応じて向上させることができる。ひいては、フィルタリング装置20を利用する生産設備の生産性向上、製品の品質向上に寄与する。
図7には、入力値及び出力値と、入力値と前回の出力値との差の大きさと、第1係数と、のそれぞれの推移が模式的に示されている。図7の上段のうち破線L11は、前回の出力値から閾値だけ離れた値の推移を示し、入力値が2本の破線L11で囲まれる範囲外にあると、図5中のステップS4の判定が肯定されることとなる。
図7に示されるように、時刻T1までは、前回の出力値と入力値との差の大きさが閾値以下であって、第1係数は、下限値に収束している。時刻T2においては、前回の出力値と入力値との差が閾値を超えたため、データ数nが1に変更され第1係数が1に増加して、新たに算出される出力値は入力値に等しくなる。そして、次の時刻T3では、データ数nが2に増加して第1係数が1/2に減少し、複数の入力値が再び移動平均の対象となっている。図7に示されるように、入力値がノイズとは異なる変化を含む場合においても、出力値は、この変化に対して少ない遅延で追従することができる。
また、フィルタリング装置20は、移動平均により出力値を算出し、過去の出力値と現在の入力値との差の大きさに応じて、移動平均の対象とする過去の入力値のデータ数を増減させた。移動平均は、比較的実装が容易であり、ノイズの低減に有効な手法であるため、フィルタリング装置20は、ノイズを低減する性能を容易に向上させることができる。
また、フィルタリング装置20は、第1係数(1/n)の初期値を1に設定した。一般的な移動平均では、フィルタリングの開始直後には移動平均の対象となるデータ数nの入力値が未だ入力されていないため、出力値が適当な値とならず、開始直後の特殊な処理が必要となる。これに対して、フィルタリング装置20によれば、データ数nの初期値が1に設定され、出力値が入力値と等しくなることから、簡便に適当な出力値を得ることができる。
また、第1係数(1/n)はゼロから1までの範囲内の値であって、フィルタリング装置20は、過去の出力値と現在の入力値との差の大きさが閾値を超える場合に、第1係数を1に設定した。これにより、過去の出力値と現在の入力値との差が大きくなると、新たに算出される出力値は入力値に等しくなり、出力値を少ない遅延で入力値に追従させることができる。
なお、フィルタリング装置20によるフィルタリング処理は、上述の処理に限定されない。
例えば、図5中のステップS6にて、データ数nを1だけ増加させて第1係数を減少させることを説明したが、第1係数の減少幅はこれに限定されず、データ数nを2倍に増加させて第1係数を減少させてもよい。データ数nを2倍に増加させれば、データ数nは2の乗数となり、演算が容易になる。図8には、発明者らが、データ数nを2倍に増加させた場合における入力値と出力値とのシミュレーション結果が示されている。このシミュレーションでは、ステップ状に変化する変位量にノイズが重畳した値が入力値とされている。図8中の「In」は入力値を示し、「Out」は出力値を示す。図8に示されるように、出力値がステップ状に推移しており、フィルタリング処理によってノイズを低減しつつ、入力値に含まれるノイズとは異なる変化にも少ない遅延で追従していることがわかる。
ここで、図8のシミュレーションと同等の条件で、第1係数を変更することなくデータ数nを64に固定した場合の移動平均の結果が、図9に示されている。図9の例では、出力値がノイズを1/8程度に低減しているが、入力値に対して64回のサンプリングに相当する遅延が発生していることがわかる。
また、図5のフィルタリング処理を、図10の変形例のように変更してもよい。図10のフィルタリング処理では、ステップS3に続いて、フィルタリング装置10は、出力値と入力値との差の大きさが連続して第1閾値を超えるか否かを判定する(ステップS11)。具体的には、フィルタリング部22が、この差の大きさが予め規定された回数以上連続して第1閾値を超えるか否かを判定する。この時、閾値を超えた出力の値を記憶し、その後、入力と記憶された出力との差分で逐次判断してもよい。具体的には、入力値との差が第1閾値を超えたときの出力値を基準値として記憶し、次回以降の入力値に関しては、入力値と基準値との誤差が予め規定された誤差の範囲内に連続して収まるか否かを判断してもよい。予め規定された回数は、例えば3回、10回又は100回であって、フィルタリング装置20が予め記憶する回数であってもよいし、ユーザによって変更されてもよい。また、第1閾値は、第1係数を増加させるか否かを判定するための閾値であって、フィルタリング装置20が予め記憶する値であってもよいし、ユーザによって変更されてもよい。
差の大きさが連続して第1閾値を超えると判定した場合(ステップS11;Yes)、フィルタリング装置20は、処理をステップS7へ移行する。一方、差の大きさが連続して第1閾値を超えてはいないと判定した場合(ステップS11;No)、フィルタリング装置20は、出力値と入力値との差の大きさが連続して第2閾値を下回るか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、フィルタリング部22が、この差の大きさが、予め規定された回数以上連続して第2閾値を下回るか否かを判定する。この回数は、ステップS11の判定に用いられる回数と同一であってもよいし異なっていてもよい。また、この回数は、例えば3回、10回又は100回であって、フィルタリング装置20が予め記憶する回数であってもよいし、ユーザによって変更されてもよい。また、第2閾値は、第1閾値とは異なる値であって、第1係数を減少させるか否かを判定するための閾値である。第2閾値は、フィルタリング装置20が予め記憶する値であってもよいし、ユーザによって変更されてもよい。通常は、第2閾値としては、第1閾値より大きい値が設定される。
差の大きさが連続して第2閾値を下回ると判定した場合(ステップS12;Yes)、フィルタリング装置20は、処理をステップS5へ移行する。一方、差の大きさが連続して第2閾値を下回ってはいないと判定した場合(ステップS12;No)、フィルタリング装置20による処理は、ステップS9へ移行する。これにより、繰り返し取得した入力値に対して、第1係数を変更しつつ、ノイズが低減された出力値を算出することとなる。
図10の変形例では、第1係数を減少させるための第1閾値と、第1係数を増加させるための第2閾値とは、異なる値として設定された。出力値と入力値との差の大きさが第1閾値より大きく第2閾値より小さければ、第1係数が変更されることがない。このため、出力値と入力値との差の大きさがある程度の範囲内で安定していれば、第1係数が固定され、演算処理の高速化を容易に実現することができる。なお、図5に示される例は、第1閾値と第2閾値が等しい場合といえる。
また、図10の変形例では、出力値と入力値との差の大きさが連続して第1閾値を超える場合及び連続して第2閾値を下回る場合に、第1係数が変更された。これにより、一時的なノイズにより入力値が大きく変動する度に第1係数が変更されることが回避される。ひいては、演算処理を安定して実行することができる。
また、現在の入力値に乗じる第1係数と、過去の入力値に乗じる第2係数と、が等しい例を説明したが、第1係数及び第2係数はそれぞれ、上記説明と異なる値であってもよい。ただし、第1係数と一又は複数の第2係数はそれぞれ、正値であって、ゼロから1までの範囲内にあることが望ましい。さらに、第1係数と一又は複数の第2係数との総和は、1であることが望ましい。複数の第2係数はそれぞれ、異なる値であってもよい。
実施の形態2.
続いて、実施の形態2について、上述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。上記実施の形態1では、移動平均によるフィルタリングを入力値に対して施したが、IIRフィルタを施す形態も考えられる。以下、入力値にIIRフィルタを適用する例について説明する。
図11には、本実施の形態に係るフィルタリング部22による演算の概要が示されている。図11のブロック線図において「Reg」は、レジスタに登録する操作を示す。この演算では、現在の入力値Dinに第1係数(1/n)を乗じた値と、過去の出力値Douti−1に第3係数((n−1)/n)を乗じた値と、の総和が新たな出力値Doutとして出力される。この演算は、以下の式(3)で示される。第3係数は、過去の出力値に乗じる重み係数である。
Dout=((n−1)/n)Douti−1+(1/n)Din ・・・(3)
フィルタリング部22の演算によれば、前回の出力値と、現在の入力値と、のそれぞれを内積して現在の出力値が算出される。換言すると、現在の入力値と過去の出力値との重み付け平均として新たな出力値が算出される。出力値は、過去の入力値の加重平均に相当する。そして、現在の入力値には、第1係数(1/n)の乗算が施される。このため、第1係数(1/n)を大きくすることで、遅延を少なくして現在の入力値に追随する出力値を得ることができ、第1係数(1/n)を小さくすることで、過去の入力値の加重平均によりノイズをより低減することができる。
なお、フィルタリング部22による演算は、図12に示されるようなブロック線図で実現されてもよい。図12の例に示される出力値の演算は、上記式(3)を変形した以下の式(4)で示される。
Dout=Douti−1+(1/n)(Din−Douti−1) ・・・(4)
以上、説明したように、本実施の形態に係るフィルタリング装置20は、現在の入力値と、過去の出力値と、の重み付け平均として現在の出力値を算出した。これにより、フィルタリング装置20は、図5と同等の処理を実行して、上記実施の形態1と同等の効果を奏することができる。
図13には、発明者らが、データ数nを2倍に増加させた場合におけるIIRフィルタと移動平均とを比較した結果が示されている。図13中、「+」で示される点P21は、入力値を示し、菱形の点P22は、入力値の標準偏差を示し、大きい丸形の点P23は、移動平均による出力値を示し、小さい丸形の点P24は、IIRフィルタによる出力値を示す。また、線L21は、理論上のノイズ低減率1/√nを示し、大きい菱形の点P25は、移動平均によるノイズ低減率を示し、小さい菱形の点P26は、IIRフィルタによるノイズ低減率を示す。図13からわかるように、IIRフィルタによっても、移動平均と同様に、おおよそ理論的な低減率に沿ってノイズを低減することができている。なお、移動平均及びIIRフィルタによるノイズ低減率は、(出力値の標準偏差)/(入力値の標準偏差)として算出される。
また、IIRフィルタによれば、図11,12に示されるように、レジスタを1つ用意するだけで演算が可能になる。これにより、図2に示されるように複数のレジスタを必要とする移動平均よりも少ないハードウェアリソースでフィルタリング処理を実行することができる。
なお、過去の出力値を1つだけ用いて新たな出力値を算出する例を説明したが、過去の複数の出力値を用いて新たな出力値を算出してもよい。また、現在の入力値に乗じる第1係数を(1/n)として、過去の出力値に乗じる第3係数を((n−1)/n)とする例を説明したが、第1係数及び第3係数はそれぞれ、上記説明と異なる値であってもよい。ただし、第1係数と一又は複数の第3係数はそれぞれ、正値であって、ゼロから1までの範囲内にあることが望ましい。さらに、第1係数と一又は複数の第3係数との総和は、1であることが望ましい。複数の第3係数はそれぞれ、異なる値であってもよい。
実施の形態3.
続いて、実施の形態3について、上述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。上記実施の形態1では、閾値を予め規定されるパラメータとしていたが、この閾値は、ノイズの大きさに応じて定められることが望ましい。そこで、ノイズの大きさに応じて閾値を定める例について、以下、説明する。
本実施の形態に係るフィルタリング装置20は、図14に示されるフィルタリング処理を実行する。このフィルタリング処理では、ステップS3に続いて、フィルタリング装置20は、過去の入力値の標準偏差に基づいて閾値を設定する(ステップS31)。具体的には、フィルタリング部22が、予め規定されたP個の入力値の標準偏差を算出して、算出した標準偏差のQ倍の値を閾値として設定する。
ここで、P及びQの値はそれぞれ、予めフィルタリング装置20が記憶する値であってもよいし、ユーザによって変更されてもよい。Pは、有効な標準偏差を得るためにある程度大きい回数であることが望ましく、例えば、32、64、又は128である。また、Qは、ノイズの大きさと計測対象の変位量とに応じて定められることが望ましい。例えば、変位量がステップ状に変化し、この変化量がノイズより顕著に大きい場合には、Pを比較的大きい値に設定することで、ノイズを低減しつつ少ない遅延で変位に追従する出力値を得ることができる。このようなPとして、例えば3或いは4とすることが考えられる。
以上、説明したように、本実施の形態に係るフィルタリング装置20は、入力値の標準偏差から閾値を算出して、この閾値に基づいて第1係数を変更する。これにより、時間の経過とともにノイズの大きさが変動するような場合にも、このノイズの大きさに応じた適当な閾値を用いて第1係数を変更して適当なフィルタリングを施すことができる。
図15には、発明者らが、過去の入力値の標準偏差に応じて閾値を規定した場合における入力値、出力値及び標準偏差のシミュレーションが示されている。図15中の「SD」は、標準偏差を示す。このシミュレーションでは、ステップ状に変化する変位量にノイズを重畳した値が入力値として用いられた。図15に示されるように、出力値は、ステップ状に変化する変位量に、少ない遅延で追従することができている。また、出力値がステップ状に推移しており、ノイズを低減することができている。
なお、上記実施の形態1における閾値を標準偏差に応じて規定する例について説明したが、図10の変形例における第1閾値及び第2閾値を、標準偏差に応じて規定してもよい。また、上記実施の形態2のように移動平均に代えてIIRフィルタを採用する場合にも、閾値を標準偏差に応じて規定することができる。
また、標準偏差に限らず、過去の入力値と出力値との少なくとも一方のバラつきに関する統計量に応じて閾値を規定してもよい。このような統計量として、出力値と入力値との差のバラつき、この差のヒストグラムにおけるピーク値或いはピーク位置、この差の偏差、及び、ヒストグラムに関する統計量の時間変動、のうち1つ又は複数に応じて閾値を規定することが考えられる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態によって限定されるものではない。
例えば、センサ装置10がレーザ変位装置である例について説明したが、これには限定されず、センサ装置10は、他のセンシング機器であってもよい。
また、図4のハードウェア構成において入力部44及び出力部45は、ユーザとの間で情報を授受するユーザインタフェースを形成してもよい。
また、第1係数を変更する際の変更量は、上述の例に限定されず、ユーザが任意に設定してもよい。また、第1係数の初期値は、上述の例に限定されず、ユーザが任意に設定してもよい。
また、センサ装置10がフィルタリング装置20を内蔵する例について説明したが、これには限定されない。例えば、センサ装置10とフィルタリング装置20とが異なる装置として構成されてもよい。また、センサ装置10とフィルタリング装置20とが一体的に構成される場合も考えられる。この場合には、プロセッサ41が計測部14を実現し、取得部21と計測部14とが一体的に形成されてもよい。
また、上記実施の形態1,2に係るフィルタリング装置20は、以下の式(5)に従って出力値を算出してもよい。
Figure 2020008627
ただし、上記式(5)において、Doutは新たに算出される出力値であって、Dinは現在の入力値であって、aは第1係数であって、Dini−kは過去の入力値であって、aは第2係数であって、Douti−mは過去の出力値であって、bは第3係数である。上記式(5)右辺のaを含む第2項とbを含む第3項とのいずれか一方のみが有効となる。換言すると、aとbの一方が正値になり他方がゼロとなる。上記実施の形態1は、式(5)の右辺の第3項を省略して、a=a=(1/n)とした場合に相当する。この場合においては、移動平均の対象となるデータ数は、K+1となる。また、上記実施の形態2は、式(5)の右辺の第2項を省略して、M=1とした場合に相当する。この場合においては、a=(1/n)となり、b=((n−1)/n)となる。
上記式(5)において、演算に用いる過去の入力値の数K、及び演算に用いる過去の出力値の数Mは、任意に設定してよい。
また、フィルタリング装置20は、現在の入力値に応じて第1係数を変更すると、変更した第1係数を用いて現在の入力値から新たな出力値を算出したが、これには限定されない。例えば、値を変更した第1係数を、次回以降の入力値に適用してもよい。
また、フィルタリング装置20の機能は、専用のハードウェアによっても、また、通常のコンピュータシステムによっても実現することができる。
例えば、プロセッサ41によって実行されるプログラムP1を、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムP1をコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する装置を構成することができる。このような記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto−Optical Disc)が考えられる。
また、プログラムP1をインターネットに代表される通信ネットワーク上のサーバ装置が有するディスク装置に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロードするようにしてもよい。
また、通信ネットワークを介してプログラムP1を転送しながら起動実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
さらに、プログラムP1の全部又は一部をサーバ装置上で実行させ、その処理に関する情報をコンピュータが通信ネットワークを介して送受信しながらプログラムを実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
なお、上述の機能を、OS(Operating System)が分担して実現する場合又はOSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、コンピュータにダウンロードしてもよい。
また、フィルタリング装置20の機能を実現する手段は、ソフトウェアに限られず、その一部又は全部を、回路を含む専用のハードウェアによって実現してもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
本発明は、ノイズを低減するフィルタリングに適している。
10 センサ装置、 11 発光素子、 12 レンズ、 13 受光素子、 14 計測部、 15 素子制御部、 16 システム制御部、 20 フィルタリング装置、 21 取得部、 22 フィルタリング部、 23 出力部、 30 ワーク、 41 プロセッサ、 42 主記憶部、 43 補助記憶部、 44 入力部、 45 出力部、 46 通信部、 47 内部バス、 L11 破線、 L21 線、 P1 プログラム、 P21〜P26 点。

Claims (12)

  1. 繰り返し入力される入力値を取得する取得手段と、
    前記入力値に含まれるノイズを低減するフィルタリングにより出力値を得るフィルタリング手段と、を備え、
    前記フィルタリング手段は、現在の前記入力値と過去の前記出力値との差が第1閾値を超える場合に、該過去の前記出力値を得るための重みよりも大きい重みで現在の前記入力値の重み付けをすることで新たな前記出力値を得る、
    フィルタリング装置。
  2. 前記フィルタリング手段は、前記差が第2閾値を下回る場合に、過去の前記出力値を得るための重みよりも小さい重みで現在の前記入力値の重み付けをすることで新たな前記出力値を得る、
    請求項1に記載のフィルタリング装置。
  3. 前記フィルタリング手段は、
    移動平均により前記出力値を算出し、
    前記差が前記第1閾値を超える場合に、移動平均の対象とする前記入力値の数を減少させることで現在の前記入力値の重みを大きくして新たな前記出力値を算出する、
    請求項1又は2に記載のフィルタリング装置。
  4. 現在の前記入力値の重みは、移動平均の対象とする前記入力値の数の逆数に等しい、
    請求項3に記載のフィルタリング装置。
  5. 前記フィルタリング手段は、現在の前記入力値と過去の前記出力値との重み付け平均として新たな前記出力値を算出する、
    請求項1又は2に記載のフィルタリング装置。
  6. 前記フィルタリング手段は、現在の前記入力値の重みの初期値を1に設定する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のフィルタリング装置。
  7. 現在の前記入力値の重みは、ゼロから1の範囲内の値であって、
    前記フィルタリング手段は、前記差が前記第1閾値を超える場合に、現在の前記入力値の重みを1に設定する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のフィルタリング装置。
  8. 前記フィルタリング手段は、前記差が連続して前記第1閾値を超える場合に、現在の前記入力値の重みを大きくする、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のフィルタリング装置。
  9. 前記第1閾値は、過去の前記入力値に関する統計量に基づいて規定される、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のフィルタリング装置。
  10. 計測値を繰り返し出力する計測手段と、
    ノイズを低減するフィルタリングを前記計測値に施す請求項1から9のいずれか一項に記載のフィルタリング装置と、
    を備えるセンサ装置。
  11. 繰り返し入力される入力値を取得する取得ステップと、
    前記入力値に含まれるノイズが低減された出力値を得るフィルタリングステップと、
    を含み、
    前記フィルタリングステップでは、現在の前記入力値と過去の前記出力値との差が第1閾値を超える場合に、該過去の前記出力値を得るための重みとは異なる重みで現在の前記入力値の重み付けをすることで新たな前記出力値を得る、フィルタリング方法。
  12. コンピュータを、
    繰り返し入力される入力値を取得する取得手段、
    前記入力値に含まれるノイズが低減された出力値を得るフィルタリング手段、として機能させ、
    前記フィルタリング手段は、現在の前記入力値と過去の前記出力値との差が第1閾値を超える場合に、該過去の前記出力値を得るための重みとは異なる重みで現在の前記入力値の重み付けをすることで新たな前記出力値を得る、プログラム。
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