JP2010181200A - レーダ信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】目標物の検出状況に応じて目標物の検出能力を可変とし、通常の検出処理では検出できない、より小さな目標物を検出できるレーダ信号処理装置を得る。
【解決手段】目標物で反射した受信信号を受信し、受信データを出力する受信部2と、受信データに対して積分処理を実行し、積分データを出力するFFT部31、積分データを記憶する現結果保持部32および前結果保持部33、並びに追加積分要求に応じて、新たな積分データを算出する位相整合部34および合算部35を有する積分部3と、積分データのピーク位置を検出し、積分データとともに出力する検出部4と、ピーク位置および積分データに基づいて、目標物までの距離および目標物との相対速度の少なくとも一方を算出する状態算出部5と、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、積分部3に対して追加積分要求を出力する追加積分判定部6とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】目標物で反射した受信信号を受信し、受信データを出力する受信部2と、受信データに対して積分処理を実行し、積分データを出力するFFT部31、積分データを記憶する現結果保持部32および前結果保持部33、並びに追加積分要求に応じて、新たな積分データを算出する位相整合部34および合算部35を有する積分部3と、積分データのピーク位置を検出し、積分データとともに出力する検出部4と、ピーク位置および積分データに基づいて、目標物までの距離および目標物との相対速度の少なくとも一方を算出する状態算出部5と、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、積分部3に対して追加積分要求を出力する追加積分判定部6とを備えている。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えば車両や航空機等に搭載され、電波を送受信して目標物までの距離や目標物との相対速度等を算出するレーダ信号処理装置に関する。
一般的に、レーダ信号処理装置では、目標物の検出能力を改善するために、目標物からの複数の反射パルスを対象として、検出処理の前に積分処理を実行している。
例えば、従来のレーダ信号処理装置では、目標物までの距離に応じて積分処理の回数を変え、近距離ほど積分処理の回数を少なくすることにより、目標物の検出能力を改善しつつ、即応性を向上させている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、従来のレーダ信号処理装置では、目標物までの距離に応じて積分処理の回数を変え、近距離ほど積分処理の回数を少なくすることにより、目標物の検出能力を改善しつつ、即応性を向上させている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
従来のレーダ信号処理装置では、目標物までの距離に応じて、積分処理の回数があらかじめ設定されている。そのため、目標物の検出能力があらかじめ決まっており、この検出能力を超えて小さな目標物を検出することができないという問題があった。
従来のレーダ信号処理装置では、目標物までの距離に応じて、積分処理の回数があらかじめ設定されている。そのため、目標物の検出能力があらかじめ決まっており、この検出能力を超えて小さな目標物を検出することができないという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、目標物の検出状況に応じて目標物の検出能力を可変とし、通常の検出処理では検出することができない、より小さな目標物を検出することができるレーダ信号処理装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ信号処理装置は、送信手段から送信されて目標物で反射した受信信号を受信し、受信信号を距離範囲毎に並べ替えた受信データを出力する受信手段と、受信データに対して所定回数の積分処理を実行し、積分データを出力する積分手段と、所定のしきい値を用いて積分データのピーク位置を検出し、ピーク位置を積分データとともに出力する検出手段と、ピーク位置および積分データに基づいて、目標物までの距離および目標物との相対速度の少なくとも一方を算出する状態算出手段とを備えたレーダ信号処理装置であって、検出手段で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、追加積分要求を出力する追加積分判定手段と、積分データを記憶する記憶手段、および追加積分要求に応じて、記憶手段に記憶された複数の積分データを用いて新たな積分データを算出し、算出された積分データを検出手段に出力する追加積分処理手段を有する追加積分手段とをさらに備えたものである。
この発明に係るレーダ信号処理装置によれば、追加積分判定手段は、検出手段で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、追加積分手段に対して追加積分要求を出力する。また、追加積分手段の追加積分処理手段は、追加積分要求に応じて、記憶手段に記憶された複数の積分データを用いて新たな積分データを算出し、算出された積分データを検出手段に出力する。
これにより、目標物の検出状況に応じて積分データのSN比を向上させ、目標物の検出能力を改善することができる。
そのため、通常の検出処理では検出することができない、より小さな目標物を検出することができる。
これにより、目標物の検出状況に応じて積分データのSN比を向上させ、目標物の検出能力を改善することができる。
そのため、通常の検出処理では検出することができない、より小さな目標物を検出することができる。
以下、この発明のレーダ信号処理装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置1を示すブロック構成図である。
図1において、レーダ信号処理装置1は、受信部2(受信手段)と、積分部3(積分手段、追加積分手段)と、検出部4(検出手段)と、状態算出部5(状態算出手段)と、追加積分判定部6(追加積分判定手段)とを備えている。
このレーダ信号処理装置1は、信号を受信し、一定の周期で信号処理を繰り返し実行する。
図1は、この発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置1を示すブロック構成図である。
図1において、レーダ信号処理装置1は、受信部2(受信手段)と、積分部3(積分手段、追加積分手段)と、検出部4(検出手段)と、状態算出部5(状態算出手段)と、追加積分判定部6(追加積分判定手段)とを備えている。
このレーダ信号処理装置1は、信号を受信し、一定の周期で信号処理を繰り返し実行する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る積分部3を示すブロック構成図である。
図2において、積分部3は、FFT部31と、現結果保持部32(記憶手段)と、前結果保持部33(記憶手段)と、位相整合部34(位相整合手段)と、合算部35(合算手段)と、セレクタ36とを含んでいる。
ここで、積分部3は、電子回路、またはCPUとプログラムを格納したメモリとを有するマイクロプロセッサで構成されている。
図2において、積分部3は、FFT部31と、現結果保持部32(記憶手段)と、前結果保持部33(記憶手段)と、位相整合部34(位相整合手段)と、合算部35(合算手段)と、セレクタ36とを含んでいる。
ここで、積分部3は、電子回路、またはCPUとプログラムを格納したメモリとを有するマイクロプロセッサで構成されている。
以下、図1および図2を参照しながら、レーダ信号処理装置1の各部の機能について説明する。
受信部2は、送信部(図示せず)から送信され、目標物で反射した受信電波をデジタルデータに変換した受信信号を受信して内部に蓄積する。また、受信部2は、蓄積した受信信号を、時間軸積分に適した順番に並べ替え、受信データとして積分部3に出力する。
受信部2は、送信部(図示せず)から送信され、目標物で反射した受信電波をデジタルデータに変換した受信信号を受信して内部に蓄積する。また、受信部2は、蓄積した受信信号を、時間軸積分に適した順番に並べ替え、受信データとして積分部3に出力する。
具体的には、受信部2は、送信された1つの送信パルスに対して、例えば10回の受信を行う処理を1000回繰り返し、10000個のデータを得る。ここで、各回の受信処理によって得られたデータは、レーダ信号処理装置1からの距離に対応しており、受信部2は、得られた10000個のデータを、受信回毎(距離範囲毎)にそれぞれ1000個のデータに並べ替えて受信データとする。なお、送信パルスの受信回数、および受信処理の繰り返し回数は、上記の回数に限定されず、任意に設定可能である。
FFT(Fast Fourier Transform)部31は、受信部2からの受信データに対して、任意に設定される所定回数の積分処理を実行し、積分データを検出部4に出力するとともに、現結果保持部32に出力する。なお、レーダ信号処理装置1にアンテナが複数設けられている場合には、FFT部31は、アンテナの数に応じて積分処理を複数回実行し、複数の積分データを検出部4に出力する。以下、この実施の形態1では、アンテナが複数設けられている場合について説明する。
現結果保持部32は、今回の周期で算出された積分データを記憶する。
前結果保持部33は、前回以前の周期で算出された積分データを記憶する。ここで、現結果保持部32に新たな積分データが記憶される場合には、現結果保持部32に記憶されていた積分データが前結果保持部33に移し変えられる。
前結果保持部33は、前回以前の周期で算出された積分データを記憶する。ここで、現結果保持部32に新たな積分データが記憶される場合には、現結果保持部32に記憶されていた積分データが前結果保持部33に移し変えられる。
位相整合部34および合算部35は、追加積分判定部6からの追加積分要求(後述する)に応じて追加積分処理を実行する。この追加積分処理は、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間内に実行される。
位相整合部34は、前結果保持部33に記憶された、前回の周期で算出された積分データの位相を、現結果保持部32に記憶された積分データと整合させて、合算部35に出力する。ここで、位相差は、積分データの算出タイミングの時間差によって生じる。
位相整合部34は、前結果保持部33に記憶された、前回の周期で算出された積分データの位相を、現結果保持部32に記憶された積分データと整合させて、合算部35に出力する。ここで、位相差は、積分データの算出タイミングの時間差によって生じる。
合算部35は、現結果保持部32に記憶された積分データと、位相整合部34から出力された積分データとを合算して新たな積分データを算出し、算出された積分データを検出部4に出力する。合算部35で算出された積分データは、2つの積分データに基づいて算出されたものなので、FFT部31から出力された積分データよりも、SN比が向上したものとなっている。なお、この実施の形態1では、アンテナが複数設けられているので、合算部35は、アンテナの数に応じて、複数の新たな積分データを算出する。
セレクタ36は、FFT部31から出力された積分データおよび合算部35から出力された積分データのいずれかを選択して検出部4に出力する。具体的には、セレクタ36は、追加積分要求が出力されていない場合に、FFT部31からの積分データを出力し、追加積分要求が出力されている場合に、合算部35からの積分データを出力する。
検出部4は、積分部3からの複数の積分データを受け取り、まず、これら複数の積分データを合算する。合算する方法の1つとして、単純に加算していく方法がある。ここで、積分データが複素数の場合には、複素数の絶対値や複素数の絶対値の自乗をとって値を実数化する。また、合算する他の方法としては、アンテナの方向(チャンネル)に応じて重み付け加算を行う方法がある。
次に、検出部4は、所定のしきい値を用いて合算された積分データのピーク位置を検出し、検出されたピーク位置を、ピーク位置に対応する合算前の積分データとともに状態算出部5に出力する。
ここで、ピーク位置とは、合算された積分データの中でi番目のデータをF(i)と表し、しきい値Aが設定されている場合に、次式(1)〜(3)の全てを満たすiのことである。
ここで、ピーク位置とは、合算された積分データの中でi番目のデータをF(i)と表し、しきい値Aが設定されている場合に、次式(1)〜(3)の全てを満たすiのことである。
F(i)>しきい値A ・・・(1)
F(i)>F(i+1) ・・・(2)
F(i)>F(i−1) ・・・(3)
F(i)>F(i+1) ・・・(2)
F(i)>F(i−1) ・・・(3)
なお、合算部35で算出された積分データは、FFT部31から出力された積分データよりもSN比が向上したものなので、検出部4は、合算部35で算出された積分データについて、FFT部31から出力された積分データよりも多くのピーク位置を検出することができる。
また、検出部4は、検出したピーク位置の数を追加積分判定部6に出力する。なお、検出部4は、FFT部31から出力された積分データについてピーク位置を検出した場合のみ、追加積分判定部6にピーク位置の数を出力するとしてもよい。
また、検出部4は、検出したピーク位置の数を追加積分判定部6に出力する。なお、検出部4は、FFT部31から出力された積分データについてピーク位置を検出した場合のみ、追加積分判定部6にピーク位置の数を出力するとしてもよい。
状態算出部5は、検出部4からのピーク位置および合算前の積分データに基づいて、目標物までの距離および目標物との相対速度を算出し、外部に出力する。なお、状態算出部5は、FFT部31からの積分データに基づいて検出された目標物と合算部35からの積分データに基づいて検出された目標物とが重複した場合には、合算部35からの積分データに基づいて検出された目標物を取り除く。また、状態算出部5は、目標物までの距離および目標物との相対速度の何れか一方のみを算出してもよい。
追加積分判定部6は、検出部4からのピーク位置の数に基づいて、追加積分処理の要否を判断する。具体的には、追加積分判定部6は、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、積分部3に対して、追加積分処理の実行を求める追加積分要求を出力する。
以上のように、実施の形態1によれば、追加積分判定手段は、検出手段で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、追加積分手段に対して追加積分要求を出力する。また、追加積分手段は、追加積分要求に応じて、今回の周期で算出された積分データと、前回の周期で算出された積分データとを、位相を整合させて合算し、SN比が向上した新たな積分データを算出する。また、検出手段は、この新たな積分データのピーク位置を検出する。
これにより、検出した目標物の数が少ない場合に、目標物の検出状況に応じて積分データのSN比を向上させ、目標物の検出能力を改善することができる。
そのため、通常の検出処理では検出することができない、ノイズに埋もれていたような小さな目標物を検出することができる。
これにより、検出した目標物の数が少ない場合に、目標物の検出状況に応じて積分データのSN比を向上させ、目標物の検出能力を改善することができる。
そのため、通常の検出処理では検出することができない、ノイズに埋もれていたような小さな目標物を検出することができる。
なお、上記実施の形態1では、合算部35が、今回の周期で算出された積分データと、前回の周期で算出された積分データとを合算して新たな積分データを算出すると説明したが、これに限定されない。
合算部35は、現結果保持部32に記憶された、今回の周期で算出された積分データと、前結果保持部33に記憶された、前回以前の周期で算出された複数の積分データとを合算して新たな積分データを算出してもよい。このとき、前回以前の周期で算出された複数の積分データは、位相整合部34によって、今回の周期で算出された積分データと位相がそれぞれ整合される。
この場合には、積分データのSN比がさらに向上するので、より小さな目標物を検出することができる。
合算部35は、現結果保持部32に記憶された、今回の周期で算出された積分データと、前結果保持部33に記憶された、前回以前の周期で算出された複数の積分データとを合算して新たな積分データを算出してもよい。このとき、前回以前の周期で算出された複数の積分データは、位相整合部34によって、今回の周期で算出された積分データと位相がそれぞれ整合される。
この場合には、積分データのSN比がさらに向上するので、より小さな目標物を検出することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、合算部35が、現結果保持部32に記憶された積分データと、位相整合部34で位相が整合された積分データとを合算して新たな積分データを算出すると説明した。しかしながら、これに限定されず、バタフライ演算によって新たな積分データが算出されてもよい。
上記実施の形態1では、合算部35が、現結果保持部32に記憶された積分データと、位相整合部34で位相が整合された積分データとを合算して新たな積分データを算出すると説明した。しかしながら、これに限定されず、バタフライ演算によって新たな積分データが算出されてもよい。
図3は、この発明の実施の形態2に係る積分部3Aを示すブロック構成図である。
図3において、積分部3Aは、図2に示した位相整合部34および合算部35に代えて、バタフライ演算部37(バタフライ演算手段)を含んでいる。なお、その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
図3において、積分部3Aは、図2に示した位相整合部34および合算部35に代えて、バタフライ演算部37(バタフライ演算手段)を含んでいる。なお、その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
以下、図1および図3を参照しながら、積分部3Aの各部の機能について説明する。なお、実施の形態1と同様の機能については、説明を省略する。
バタフライ演算部37は、追加積分判定部6からの追加積分要求に応じて追加積分処理を実行する。この追加積分処理は、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間内に実行される。
バタフライ演算部37は、追加積分判定部6からの追加積分要求に応じて追加積分処理を実行する。この追加積分処理は、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間内に実行される。
バタフライ演算部37は、現結果保持部32に記憶された、今回の周期で算出された積分データと、前結果保持部33に記憶された、前回の周期で算出された積分データとに対してバタフライ演算を実行して新たな積分データを算出し、算出された積分データを検出部4に出力する。
バタフライ演算部37で算出された積分データは、バタフライ演算の組み合わせによって算出されたものなので、FFT部31における積分処理の2倍のデータ数に基づいて積分処理を実行したものとみなすことができる。そのため、バタフライ演算部37で算出された積分データは、FFT部31から出力された積分データおよび合算部35で算出された積分データと同様に、SN比が向上するとともに、データ密度が高くなったものとなっている。
すなわち、検出部4は、バタフライ演算部37で算出された積分データについて、FFT部31から出力された積分データおよび合算部35で算出された積分データよりも多くのピーク位置を高精度に検出することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、バタフライ演算手段は、追加積分要求に応じて、今回の周期で算出された積分データと、前回の周期で算出された積分データとに対してバタフライ演算を実行し、SN比が向上し、データ密度が高くなった新たな積分データを算出する。
これにより、レーダ信号処理装置1の信号処理の処理周期を変えることなく、2倍のデータ数に基づいて積分処理を実行した場合と同じ積分データを、目標物の検出に用いることができる。
そのため、実施の形態1のものよりも、目標物の検出能力を改善することができ、より小さな目標物を高精度に検出することができる。
これにより、レーダ信号処理装置1の信号処理の処理周期を変えることなく、2倍のデータ数に基づいて積分処理を実行した場合と同じ積分データを、目標物の検出に用いることができる。
そのため、実施の形態1のものよりも、目標物の検出能力を改善することができ、より小さな目標物を高精度に検出することができる。
なお、上記実施の形態2では、バタフライ演算部37が、今回の周期で算出された積分データと、前回の周期で算出された積分データとに対してバタフライ演算を実行して新たな積分データを算出すると説明したが、これに限定されない。
バタフライ演算部37は、現結果保持部32に記憶された、今回の周期で算出された積分データと、前結果保持部33に記憶された、前回以前の周期で算出された複数の積分データとに対してバタフライ演算を実行して新たな積分データを算出してもよい。
この場合には、積分データのSN比がさらに向上するとともに、データ密度がさらに高くなるので、より小さな目標物をより高精度に検出することができる。
バタフライ演算部37は、現結果保持部32に記憶された、今回の周期で算出された積分データと、前結果保持部33に記憶された、前回以前の周期で算出された複数の積分データとに対してバタフライ演算を実行して新たな積分データを算出してもよい。
この場合には、積分データのSN比がさらに向上するとともに、データ密度がさらに高くなるので、より小さな目標物をより高精度に検出することができる。
また、上記実施の形態1、2では、検出部4における積分データのピーク位置の検出において、しきい値Aがあらかじめ設定されていると説明したが、これに限定されない。
検出部4は、受信部2で受信される受信信号、FFT部31からの積分データ、および合算部35またはバタフライ演算部37からの新たな積分データのうち少なくとも1つのノイズレベルLを算出し、ノイズレベルLに応じてしきい値Aを可変設定してもよい。
ノイズレベルLに応じてしきい値Aを設定することにより、受信信号のノイズレベルLや追加積分処理によって変動する積分データの信号レベルに応じて、しきい値Aを設定することができる。
検出部4は、受信部2で受信される受信信号、FFT部31からの積分データ、および合算部35またはバタフライ演算部37からの新たな積分データのうち少なくとも1つのノイズレベルLを算出し、ノイズレベルLに応じてしきい値Aを可変設定してもよい。
ノイズレベルLに応じてしきい値Aを設定することにより、受信信号のノイズレベルLや追加積分処理によって変動する積分データの信号レベルに応じて、しきい値Aを設定することができる。
以下、検出部4がしきい値Aを可変設定する処理について具体例を挙げて説明する。
まず、検出部4は、FFT部31からの積分データの中でi番目のデータをF(i)と表し、N個のデータを1つのブロックとして、ブロック毎のノイズレベルLを、次式(4)を用いて算出する。
まず、検出部4は、FFT部31からの積分データの中でi番目のデータをF(i)と表し、N個のデータを1つのブロックとして、ブロック毎のノイズレベルLを、次式(4)を用いて算出する。
次に、検出部4は、式(4)で算出されたノイズレベルLに基づいて、次式(5)によりしきい値Aを設定し、このしきい値Aを用いて積分データのピーク位置を検出する。なお、式(5)において、αはしきい値Aを設定するための係数であり、αの値を積分処理時と追加積分処理時とで切り替えることもできる。
しきい値A=α×ノイズレベルL ・・・(5)
この場合には、受信信号のノイズレベルLが増減した場合や、追加積分処理によって積分データの信号レベルが変動した場合であっても、その時々のノイズレベルLに応じたしきい値Aを設定し、目標物を検出することができる。
また、上記実施の形態1、2では、追加積分判定部6が、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、積分部3、3Aに対して、追加積分処理の実行を求める追加積分要求を出力すると説明したが、これに限定されない。
追加積分判定部6は、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合であって、かつ追加積分処理および追加積分処理に伴う処理が、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間内に終了可能なときにのみ、積分部3、3Aに対して追加積分要求を出力するとしてもよい。
追加積分判定部6は、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ない場合であって、かつ追加積分処理および追加積分処理に伴う処理が、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間内に終了可能なときにのみ、積分部3、3Aに対して追加積分要求を出力するとしてもよい。
なお、追加積分処理に伴う処理としては、追加積分処理によって算出された新たな積分データに対するピーク位置の検出処理と、この検出処理で検出された各ピーク位置に対する距離および相対速度の算出処理とが挙げられる。ここでは、追加積分処理および追加積分処理に伴う処理をまとめて追加処理と称する。
以下、追加積分判定部6が、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間に応じて追加積分要求を出力する処理について説明する。
追加積分判定部6は、積分部3、3Aにおける追加積分処理の所要時間、検出部4における検出処理の所要時間、および状態算出部5におけるピーク位置当たりの算出処理の所要時間を保持している。
追加積分判定部6は、積分部3、3Aにおける追加積分処理の所要時間、検出部4における検出処理の所要時間、および状態算出部5におけるピーク位置当たりの算出処理の所要時間を保持している。
ここで、追加積分判定部6は、保持している各所要時間を参照して、追加処理が、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間内に終了可能だと判断した場合であって、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ないときに、積分部3、3Aに対して追加積分要求を出力する。
一方、追加積分判定部6は、追加処理が、レーダ信号処理装置1の信号処理の周期時間内に終了不可能だと判断した場合には、検出部4で検出されたピーク位置の数が所定値よりも少ないときであっても、積分部3、3Aに対して追加積分要求を出力しない。なお、追加積分判定部6は、追加処理が周期時間内に終了不可能だと判断した場合に、処理を途中で打ち切ってもよい。
また、追加積分判定部6は、追加処理を実行する余力が十分にあると判断した場合に、合算部35またはバタフライ演算部37に対して、今回の周期で算出された積分データと、前回以前の周期で算出された複数の積分データとに基づいて新たな積分データを算出する追加積分要求を出力してもよい。
これらの場合には、レーダ信号処理装置1の信号処理を一定の周期で繰り返しながら、処理時間に余力がある場合には、追加処理を実行して、より小さな目標物を検出することができる。
これらの場合には、レーダ信号処理装置1の信号処理を一定の周期で繰り返しながら、処理時間に余力がある場合には、追加処理を実行して、より小さな目標物を検出することができる。
また、追加積分判定部6は、合算部35またはバタフライ演算部37による追加積分処理の優先度がレーダ信号処理装置1からの各距離範囲について設定された距離範囲別優先度に基づいて、追加積分要求を出力するとしてもよい。
以下、追加積分判定部6に距離範囲別優先度が設定されている場合について説明する。なお、距離範囲別優先度は、外部から入力されて追加積分判定部6に設定される。
以下、追加積分判定部6に距離範囲別優先度が設定されている場合について説明する。なお、距離範囲別優先度は、外部から入力されて追加積分判定部6に設定される。
まず、上述したように、受信部2は、受信信号を受信し、受信したデータを距離範囲毎に並べ替えて受信データとする。そのため、積分部3、3A、検出部4、状態算出部5および追加積分判定部6による処理は、距離範囲毎の受信データについて実行されることになる。
ここで、追加積分判定部6に距離範囲別優先度が設定されている場合には、どの距離範囲の追加積分処理を優先して実行させるかを制御することができる。また、距離範囲別優先度によって、追加積分処理を実行しない距離範囲を設定することにより、前結果保持部33に記憶する積分データの量を削減することができる。
この場合には、レーダ信号処理装置1の信号処理を一定の周期で繰り返しながら、処理時間に余力がある場合には、追加処理を実行して、より小さな目標物を検出することができる。
この場合には、レーダ信号処理装置1の信号処理を一定の周期で繰り返しながら、処理時間に余力がある場合には、追加処理を実行して、より小さな目標物を検出することができる。
1 レーダ信号処理装置、2 受信部(受信手段)、3、3A 積分部(積分手段、追加積分手段)、4 検出部(検出手段)、5 状態算出部(状態算出手段)、6 追加積分判定部(追加積分判定手段)、31 FFT部、32 現結果保持部(記憶手段)、33 前結果保持部(記憶手段)、34 位相整合部(位相整合手段)、35 合算部(合算手段)、37 バタフライ演算部(バタフライ演算手段)。
Claims (6)
- 送信手段から送信されて目標物で反射した受信信号を受信し、前記受信信号を距離範囲毎に並べ替えた受信データを出力する受信手段と、
前記受信データに対して所定回数の積分処理を実行し、積分データを出力する積分手段と、
所定のしきい値を用いて前記積分データのピーク位置を検出し、前記ピーク位置を前記積分データとともに出力する検出手段と、
前記ピーク位置および前記積分データに基づいて、前記目標物までの距離および前記目標物との相対速度の少なくとも一方を算出する状態算出手段と、
を備えたレーダ信号処理装置であって、
前記検出手段で検出された前記ピーク位置の数が所定値よりも少ない場合に、追加積分要求を出力する追加積分判定手段と、
前記積分データを記憶する記憶手段、および前記追加積分要求に応じて、前記記憶手段に記憶された複数の積分データを用いて新たな積分データを算出し、算出された積分データを前記検出手段に出力する追加積分処理手段を有する追加積分手段と、
をさらに備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。 - 前記追加積分処理手段は、
前記記憶手段に記憶された複数の積分データの位相を整合させる位相整合手段と、
前記位相整合手段で位相が整合された複数の積分データを合算する合算手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のレーダ信号処理装置。 - 前記追加積分処理手段は、前記記憶手段に記憶された複数の積分データに対してバタフライ演算を行うバタフライ演算手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のレーダ信号処理装置。
- 前記検出手段は、前記受信信号、前記積分データおよび前記新たな積分データの少なくとも1つのノイズレベルを算出し、前記ノイズレベルに応じて、前記しきい値を可変設定することを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載のレーダ信号処理装置。
- 前記追加積分判定手段は、前記追加積分処理手段による前記新たな積分データの算出、並びに前記新たな積分データに対する前記検出手段および前記状態算出手段による処理が、前記レーダ信号処理装置の信号処理の周期時間内に終了可能である場合に、前記追加積分要求を出力することを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載のレーダ信号処理装置。
- 前記追加積分判定手段は、前記追加積分処理手段による追加積分処理の優先度が前記距離範囲毎に設定された距離範囲別優先度に基づいて、前記追加積分要求を出力することを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載のレーダ信号処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2009023004A JP2010181200A (ja) | 2009-02-03 | 2009-02-03 | レーダ信号処理装置 |
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JP2014159975A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Furukawa Electric Co Ltd:The | レーダ装置及びその制御方法 |
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