JPWO2019171602A1 - 部品実装機 - Google Patents

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Abstract

部品実装機は、電子部品を基板に実装する。部品実装機は、部品供給位置で電子部品を受取ると共に、その受取った電子部品を基板上の所定の位置で解放する装着ツールと、複数種類の装着ツールを収容する収容部と、収容部に収容される複数種類の装着ツールの中から選択された1つの装着ツールを着脱可能に装着するヘッドと、ヘッドを部品供給位置と基板上の所定の位置との間で移動させる移動機構と、装着ツールに関連する異常を検出する異常検出部と、ヘッドに装着する装着ツールを選択する選択部であって、異常検出部で異常が検出されたときに、ヘッドに装着されている第1の種類の装着ツールと異なる第2の種類の装着ツールを選択可能とする、選択部と、を備える。

Description

本明細書に開示する技術は、電子部品を基板に実装する部品実装機に関する。
基板に電子部品を実装する部品実装機には、ヘッドに着脱可能に装着されたノズルによって電子部品を吸着し、その吸着した電子部品を基板上の所定の位置まで移動させて配置するものがある。このような部品実装機では、ノズルに関連する異常が検出されると、ヘッドに装着されるノズルが交換される。ノズルに関連する異常としては、例えば、部品実装機の実装処理中に、ノズルに部品が吸着されないという異常や、部品実装後の基板を検査した際に、部品の欠品又は部品の位置ずれが生じているという異常が挙げられる。この種の異常は、ノズルに欠損等の異常が生じると発生する。このため、この種の異常が検出された場合には、ヘッドに装着されるノズルを同じ種類の別のノズルに交換する。例えば、特開2012−248815号公報には、部品実装機の一例が開示されている。
従来の部品実装機では、部品実装機に異常が検出された場合に、ヘッドに装着されるノズルを同一種類のノズルに交換する。一方、部品実装機では、ノズルに欠損等の異常が生じていなくても、正常な実装処理が実行されていない異常が検出されることがある。このような場合、ノズル自体には異常が生じていないため、同一種類のノズルに交換しても異常が解消しないこととなる。本明細書は、部品実装機の異常を好適に解消する技術を開示する。
本明細書に開示する部品実装機は、電子部品を基板に実装する。部品実装機は、部品供給位置で電子部品を受取ると共に、その受取った電子部品を基板上の所定の位置で解放する装着ツールと、複数種類の装着ツールを収容する収容部と、収容部に収容される複数種類の装着ツールの中から選択された1つの装着ツールを着脱可能に装着するヘッドと、ヘッドを部品供給位置と基板上の所定の位置との間で移動させる移動機構と、装着ツールに関連する異常を検出する異常検出部と、ヘッドに装着する装着ツールを選択する選択部であって、異常検出部で異常が検出されたときに、ヘッドに装着されている第1の種類の装着ツールと異なる第2の種類の装着ツールを選択可能とする、選択部と、を備える。
上記の部品実装機では、異常検出部は、装着ツールに関連する異常を検出する。また、選択部は、異常検出部が異常を検出すると、ヘッドに装着されている第1の種類の装着ツールとは異なる第2の種類の装着ツールを選択可能となっている。部品実装機で生じる種々の異常のなかには、ヘッドに装着される装着ツールの種類が適していないために生じる異常がある。このため、異なる種類の装着ツールをヘッドに装着することによって、このような部品実装機の異常を適切に解消することができ得る。
実施例1、2に係る部品実装機の概略構成を示す図。 図1のII−II線における断面図。 制御装置の機能を示すブロック図。 実施例1において装着ヘッドに装着するノズルを交換する処理の一例を示すフローチャート。 実施例2において装着ヘッドに装着するノズルを交換する処理の一例を示すフローチャート。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。
本明細書に開示する部品実装機は、電子部品を実装した後の基板を撮影する撮影装置をさらに備えていてもよい。異常は、撮影画像から検出される基板上の電子部品の位置ずれを含んでいてもよい。第2の種類の装着ツールは、第1の種類の装着ツールより大きい電子部品を保持可能であってもよい。このような構成によると、異常検出部は、撮影画像から基板上の電子部品の位置ずれを検出する。電子部品の位置ずれは、ヘッドに装着されている装着ツールに対して、保持される電子部品が大きすぎる場合に発生することがある。このため、このような場合には大きい電子部品を保持可能な種類の装着ツールをヘッドに装着することによって、電子部品の位置ずれを回避することができる。第2の種類の装着ツールは、第1の種類の装着ツールより大きい電子部品を保持可能である。すなわち、選択部は、より大きい電子部品を保持可能な種類の装着ツールを選択し、選択された第2の種類の装着ツールに交換することによって、電子部品の位置ずれの発生を抑制することができる。
本明細書に開示する部品実装機は、電子部品を部品供給位置から基板上の所定の位置に向かって移動中の装着ツール及び当該電子部品を撮影する撮影装置をさらに備えていてもよい。異常は、撮影画像から検出される移動中の当該電子部品の姿勢ずれを含んでいてもよい。第2の種類の装着ツールは、第1の種類の装着ツールより大きい電子部品を移動可能であってもよい。このような構成によると、異常検出部は、撮影画像から移動中の電子部品の姿勢ずれを検出する。このような位置ずれは、ヘッドに装着されている装着ツールに対して、移動される電子部品が大きすぎる場合に発生することがある。選択部は、ヘッドに装着されている装着ツールより大きい電子部品を移動可能な種類の装着ツールを選択し、選択された第2の種類の装着ツールに交換することによって、移動中の電子部品の姿勢ずれの発生を抑制することができる。
本明細書に開示する部品実装機は、ヘッドに装着される装着ツールの交換処理を制御する制御部をさらに備えていてもよい。制御部は、選択部が第2の種類の装着ツールを選択した場合であって、収容部に第2の種類の装着ツールを収容しているときは、ヘッドに当該第2の種類の装着ツールが装着されるように交換処理を実行してもよい。このような構成によると、制御部は、選択部が異なる種類の装着ツールを選択すると、その装着ツールをヘッドに装着させる。このため、作業者が装着ツールの交換を行わなくても、部品実装機によって装着ツールの交換を行うことで、異常を解消することができる。
本明細書に開示する部品実装機では、異常検出部は、当該部品実装機の実装処理が継続可能である第1の種類の異常と、当該部品実装機の実装処理が継続不能となる第2の種類の異常とを検出してもよい。選択部は、異常検出部で検出された異常が第1の種類の異常のときに、ヘッドに装着されている第1の種類の装着ツールと異なる第2の種類の装着ツールを選択可能としてもよい。このような構成によると、選択部は、実装処理が継続可能である第1の種類の異常が検出されたときに、ヘッドに装着されている第1の種類の装着ツールとは異なる第2の種類の装着ツールを選択可能となる。このため、実装処理が継続可能なうちに装着ツールを交換することによって、実装処理が継続可能なうちに部品実装機の異常が解消され、実装処理が継続不能となる異常事態の発生を抑制することができる。
(実施例1)
以下、実施例に係る部品実装機10について説明する。部品実装機10は、回路基板2に電子部品4を実装する装置である。部品実装機10は、電子部品装着装置やチップマウンタとも称される。通常、部品実装機10は、はんだ印刷機及び基板検査機といった他の基板作業機と共に併設され、一連の実装ラインを構成する。
図1、図2に示すように、部品実装機10は、複数の部品フィーダ12と、フィーダ保持部14と、装着ヘッド16と、上面撮影カメラ22と、側面撮影ユニット24と、装着ヘッド16と上面撮影カメラ22と側面撮影ユニット24を移動させる移動装置18と、基板コンベア20と、ノズル収容部30と、ノズルホルダ32と、下面撮影カメラ34と、制御装置40と、タッチパネル42を備える。部品実装機10の外部には、部品実装機10と通信可能に構成されたPC8が配置されている。各々の部品フィーダ12は、複数の電子部品4を収容している。部品フィーダ12は、フィーダ保持部14に着脱可能に取り付けられ、装着ヘッド16へ電子部品4を供給する。部品フィーダ12の具体的な構成は特に限定されない。各々の部品フィーダ12は、例えば、巻テープ上に複数の電子部品4を収容するテープ式フィーダ、トレイ上に複数の電子部品4を収容するトレイ式フィーダ、又は、容器内に複数の電子部品4をランダムに収容するバルク式フィーダのいずれであってもよい。
フィーダ保持部14は、複数のスロットを備えており、複数のスロットのそれぞれには部品フィーダ12を着脱可能に設置することができる。フィーダ保持部14は、部品実装機10に固定されたものであってもよいし、部品実装機10に対して着脱可能なものであってもよい。
装着ヘッド16は、電子部品4を吸着するノズル6を有する。ノズル6は、装着ヘッド16に着脱可能に取り付けられている。装着ヘッド16は、ノズル6をZ方向(ここでは鉛直方向)に移動可能であり、部品フィーダ12や回路基板2に対して、ノズル6を接近及び離反させる。装着ヘッド16は、部品フィーダ12から電子部品4をノズル6によって吸着すると共に、ノズル6に吸着された電子部品4を回路基板2上に装着することができる。なお、装着ヘッド16は、単一のノズル6を有するものに限られず、複数のノズル6を有するものであってもよい。
移動装置18は、部品フィーダ12と回路基板2との間で装着ヘッド16、上面撮影カメラ22及び側面撮影ユニット24を移動させる。一例ではあるが、本実施例の移動装置18は、移動ベース18aをX方向及びY方向に移動させるXYロボットであり、移動ベース18aに対して装着ヘッド16、上面撮影カメラ22及び側面撮影ユニット24が固定されている。なお、装着ヘッド16は、移動ベース18aに固定されるものに限られず、移動ベース18aに着脱可能に取り付けられるものであってもよい。
上面撮影カメラ22は、移動ベース18aに固定されており、移動ベース18aと一体的に移動する。上面撮影カメラ22は、その撮影方向が下方に向かうように配置されており、回路基板2の上面を撮像する。カメラには、例えばCCDカメラが用いられる。上面撮影カメラ22によって撮像された画像の画像データは、メモリ50の撮影画像記憶部52(図3参照)に記憶される。
側面撮影ユニット24は、移動ベース18aに固定されており、移動ベース18aと一体的に移動する。側面撮影ユニット24は、カメラ支持部26と、側面撮影カメラ28を備える。カメラ支持部26は、移動ベース18aに固定されている。側面撮影カメラ28は、カメラ支持部26の下方に固定されている。側面撮影カメラ28は、その撮影方向が側方に向かうように配置されており、ノズル6の先端部分を側方から撮影する。すなわち、側面撮影カメラ28は、ノズル6が電子部品4を吸着した状態のとき、ノズル6に吸着された電子部品4の側面とノズル6の先端部分の側面を撮影する。カメラには、例えばCCDカメラが用いられる。側面撮影カメラ28によって撮像された画像の画像データは、メモリ50の撮影画像記憶部52(図3参照)に記憶される。
基板コンベア20は、回路基板2の搬入、位置決め、及び搬出を行う装置である。一例ではあるが、本実施例の基板コンベア20は、一対のベルトコンベアと、回路基板2を下方から支持する支持装置(図示省略)とを有する。
ノズル収容部30は、部品フィーダ12と基板コンベア20(詳細には、一対の基板コンベア20のうち部品フィーダ12側に設置される基板コンベア20)との間に配置されている。ノズル収容部30は、複数のノズル6を収容可能であり、装着ヘッド16との間でノズル6の受け渡しを行う。複数のノズル6は、ノズル収容部30に取り付けられたノズルホルダ32に収容されている。ノズルホルダ32には、複数種類のノズル6が収容可能となっている。ノズルホルダ32は、ノズル収容部30に対して着脱可能であり、例えば作業者がノズルホルダ32のノズル6を交換するときに、ノズル収容部30から取り外される。
下面撮影カメラ34は、部品フィーダ12と基板コンベア20(詳細には、一対の基板コンベア20のうち部品フィーダ12側に設置される基板コンベア20)との間に配置されている。下面撮影カメラ34は、その撮影方向が上方に向かうように配置されており、電子部品4を吸着した状態のノズル6を下方から撮像する。すなわち、下面撮影カメラ34は、ノズル6が電子部品4を吸着した状態のとき、ノズル6に吸着された電子部品4の下面を撮影する。カメラには、例えばCCDカメラが用いられる。下面撮影カメラ34によって撮像された画像の画像データは、メモリ50の撮影画像記憶部52(図3参照)に記憶される。
図3に示すように、制御装置40は、メモリ50とCPU60を含むコンピュータを用いて構成されている。メモリ50には撮影画像記憶部52及びずれ量記憶部54が設けられている。
撮影画像記憶部52は、上面撮影カメラ22によって撮影された撮影画像、側面撮影カメラ28によって撮影された撮影画像、下面撮影カメラ34によって撮影された撮影画像を時系列順に記憶している。上面撮影カメラ22によって撮影された撮影画像は、例えば、回路基板2の上面及び回路基板2上に実装された電子部品4の上面を撮影した画像である。側面撮影カメラ28によって撮影された撮影画像は、例えば、ノズル6に吸着された状態の電子部品4の側面及びノズル6の先端部分の側面を撮影した画像である。下面撮影カメラ34によって撮影された撮影画像は、例えば、ノズル6に吸着された状態の電子部品4の下面を撮影した画像である。
ずれ量記憶部54は、後述の算出部62で算出された電子部品4の実装位置のずれ量や、ノズル6に吸着された電子部品4の吸着姿勢のずれ量及び吸着位置のずれ量を記憶している。ずれ量記憶部54は、撮影画像記憶部52に記憶される撮影画像と対応付けてずれ量を記憶している。
メモリ50には演算プログラムが記憶されており、CPU60が当該演算プログラムを実行することで、CPU60は算出部62、異常検出部64及び選択部66として機能する。
算出部62は、撮影画像記憶部52に記憶される撮影画像に対して、撮影画像内の電子部品4の位置のずれ量を算出する。具体的には、算出部62は、撮影画像内の電子部品4と、予めメモリ50に記憶された電子部品4の実装位置(すなわち、正常に実装処理が行われたときの実装位置(以下、正常位置ともいう))を比較することによって、実際に実装された電子部品4の実装位置の正常位置からのずれ量を算出する。
異常検出部64は、算出部62で算出されたずれ量に基づいて、撮影画像内の電子部品4に異常な位置ずれが生じているが否かを検出する。具体的には、異常検出部64は、予めメモリ50に記憶された閾値を基準として異常な位置ずれが生じているか否かを検出する。本実施例では、閾値として、電子部品4の実装位置が製品として不良品とはならない範囲(以下、許容範囲ともいう)か否かを決定するために設定される第1の閾値と、電子部品4の実装位置が許容範囲内である場合において、実装位置の正常位置からのずれが異常か否かを判断するための第2の閾値(<第1の閾値)をメモリ50に記憶している。すなわち、電子部品4のずれ量が第1の閾値を超えると製品が不良品となる異常であり、電子部品4のずれ量が第1の閾値以内であれば製品が不良品とはならない。ただし、電子部品4のずれ量が第2の閾値を超えると、製品としては不良品とならないが、実装位置としては異常が生じていることとなる。異常検出部64は、算出部62で算出されたずれ量が、第1の閾値以内であるか否か、及び第2の閾値以上であるか否かを判定することによって、電子部品4の実装位置に異常なずれが生じているが否かを検出する。
選択部66は、異常検出部64で検出された検出結果に基づいて、ノズル収容部30に収容される複数のノズル6から装着ヘッド16に装着するノズル6を選択する。上述したように、ノズル収容部30には複数種類のノズル6が収容されているため、選択部66は装着ヘッド16に装着するノズル6の種類を選択することとなる。具体的には、選択部66は、装着ヘッド16に装着されているノズル6と同一種類のノズル6を選択するか、異なる種類のノズル6を選択するかを決定する。
タッチパネル42は、作業者に各種の情報を提供する表示装置であると共に、作業者からの指示や情報を受け付けるユーザインターフェースである。例えば、タッチパネル42は、異常検出部64によるノズル6の異常に関する検出結果や、選択部66で選択されたノズル6の種類を、作業者に対して表示することができる。
図4は、装着ヘッド16に装着するノズル6を交換する処理の一例を示すフローチャートである。部品実装機10では、電子部品4を回路基板2上に実装した実装位置が製品として不良品となる位置であったとき、実装処理が停止される。換言すると、実装位置が許容範囲内である場合には、実装処理が継続される。しかしながら、実装処理が継続可能な場合であっても、電子部品4の実装位置が正常である場合と、許容範囲内であるものの、正常位置からずれている異常な場合(以下、このようなずれを「許容範囲内の異常な位置ずれ」ともいう)がある。許容範囲内の異常な位置ずれが生じる原因としては様々な理由が考えられるが、例えば、ノズル6に起因した原因が挙げられる。ノズル6に起因した原因としては、例えば、用いたノズル6自体に何らかの不具合があった場合や、用いたノズル6の種類がその電子部品4を吸着して実装位置まで移動させるために適切でなかった場合等を挙げることができる。以下では、電子部品4の実装位置のずれ量に基づいて、装着ヘッド16に装着するノズル6を交換する手順について説明する。なお、以下の説明では、許容範囲内の異常な位置ずれが検出された(後述のステップS20でYESと判定された)後、同一種類のノズル6に交換した回数をi回(iは0又は1)とする。すなわち、本実施例では、許容範囲内の異常な位置ずれが検出された場合、まずは同一種類のノズル6に交換する。同一種類のノズル6に交換してもさらに許容範囲内の異常な位置ずれが発生する場合に、異なる種類のノズル6に交換する。したがって、異なる種類のノズル6に交換するか否かを判断するために、同一種類のノズル6に交換した回数iをメモリ50に記憶している。
図4に示すように、まず、制御装置40は、上面撮影カメラ22を用いて、回路基板2の上面と、回路基板2上に実装された電子部品4の上面を撮影する(S12)。上面撮影カメラ22による撮影処理は、以下の手順で実行される。まず、制御装置40は、上面撮影カメラ22の光軸が所定の座標(回路基板2の上面に設定された基準位置)と一致するように移動ベース18aを移動させる。所定の座標は、例えば、回路基板2上の正常位置に電子部品4が実装された場合における電子部品4の中心の座標である。次いで、制御装置40は、上面撮影カメラ22に回路基板2の上面及び電子部品4の上面を撮影させる。撮影された画像データは、撮影画像記憶部52に記憶される。
次に、算出部62は、ステップS12で撮影された撮影画像に対して、電子部品4の実装位置のずれ量を算出する(S14)。具体的には、算出部62は、予めメモリ50に記憶された電子部品4の正常位置と、撮影画像内の電子部品4の位置を比較して、電子部品4の実装位置の正常位置からのずれ量を算出する。電子部品4の実装位置のずれ量は、例えば、X方向のずれ量ΔXと、Y方向のずれ量ΔYと、回転方向のずれ量Δθの3つパラメーラを用いて算出される。算出されたずれ量(ΔX,ΔY,Δθ)は、ずれ量記憶部54に記憶される。
次に、異常検出部64は、ステップS14で算出されたずれ量が第1の閾値以内であるか否かを判定する(S16)。第1の閾値は、例えば、電子部品4の実装位置が許容範囲内となる範囲において、X方向の値(ΔX1)、Y方向の値(ΔY1)及び回転方向の値(Δθ1)を組み合わせて設定されている。そして、ステップS14で算出されたずれ量(ΔX,ΔY,Δθ)のいずれかが、第1の閾値であるΔX1,ΔY1,Δθ1のいずれかを超えるか否かを判定する。ステップS14で算出されたずれ量が第1の閾値以内でない場合(ステップS16でNOの場合)、異常検出部64は、電子部品4が製品として不良品となる位置に実装されたと判定し、部品実装機10の実装処理を停止する(S18)。したがって、ステップS14で算出されたずれ量を表す3つのパラメータΔX,ΔY,Δθのいずれかが、対応する第1の閾値であるΔX1,ΔY1,Δθ1を超えると、実装処理が停止されることとなる。その後、ステップS22に進む。なお、ステップS22の処理については後述する。
一方、ステップS14で算出されたずれ量が第1の閾値以内である場合(ステップS16でYESの場合、すなわち、ΔX,ΔY,Δθのいずれもが第1の閾値ΔX1,ΔY1,Δθ1以内である場合)、異常検出部64は、電子部品4が製品として不良品とならない位置に実装されたと判定する。次いで、異常検出部64は、ステップS14で算出されたずれ量が第2の閾値以上であるか否かを判定する(S20)。第2の閾値は、電子部品4の実装位置が正常か否かを判定するために設定され、X方向の閾値ΔX2、Y方向の閾値ΔY2及び回転方向の閾値Δθ2を有している。したがって、ステップS20では、異常検出部64は、ステップS14で算出された電子部品4のずれ量が正常であるか否かを判定する。具体的には、ステップS14で算出されたX方向の値ΔX、Y方向の値ΔY及び回転方向の値Δθの全ての値が第2の閾値未満ΔX2,ΔY2,Δθ2である場合、ずれ量は第2の閾値未満であると判定される。一方、X方向の値ΔX、Y方向の値ΔY及び回転方向の値Δθのうちの1つ以上の値が第2の閾値以上である場合、ずれ量は第2の閾値以上であると判定される。
ステップS14で算出されたずれ量が、第2の閾値以上でない場合(ステップS20でNOの場合)、異常検出部64は、電子部品4の実装位置が正常であると判定する。すなわち、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6を用いて行われる電子部品4の実装処理は正常であるため、別のノズル6に交換する必要がない。このため、ノズル6は交換されない。また、上記のステップS18で部品実装機10の実装処理が停止された場合には、実装処理自体が停止されるため、ノズル6は交換されない。したがって、ステップS18で部品実装機10の実装処理が停止された場合と、ずれ量が第2の閾値以上でない場合(ステップS20でNOの場合)には、同一種類のノズル6に交換した回数を0(i=0)とする(S22)。その後、図4に示す処理を終了する。
一方、ステップS14で算出されたずれ量が、第2の閾値以上である場合(ステップS20でYESの場合)、異常検出部64は、電子部品4の実装位置に許容範囲内の異常な位置ずれが生じていると判定する。次いで、異常検出部64は、許容範囲内の異常な位置ずれが発生した後、同一種類のノズル6に交換した回数iが1であるか否かを判定する(S24)。前回の処理において、同一種類のノズル6に交換する処理を行っていた場合、同一種類のノズル6に交換した回数iは1となっている。したがって、ステップS24では、異常検出部64は、連続して同一種類のノズル6を用いて実装処理を行ったか否かを判定している。
i=1でない場合(ステップS24でNOの場合)、すなわち、同一種類のノズル6を用いて許容範囲内の異常な位置ずれが連続して発生していない場合、選択部66は、ノズル収容部30に収容される複数のノズル6から、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6と同一種類のノズル6を選択する(S26)。位置ずれが生じている原因として、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6自体に不具合が生じている可能性がある。この場合、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6と同一種類の別のノズル6を用いて実装処理を実行すれば、位置ずれは解消される。そこで、選択部66は、まずは同一種類の別のノズル6を選択する。
次に、制御装置40は、ステップS26で選択されたノズル6(すなわち、同一種類の別のノズル6)が装着ヘッド16に装着されるように、装着ヘッド16に装着するノズル6を交換する(S28)。その後、制御装置40はi=1とカウントし、メモリ50に記憶させる(S30)。
一方、i=1である場合(ステップS24でYESの場合)、すなわち、連続して同一種類のノズル6を用いて実装処理を実行した場合、選択部66は、ノズル収容部30に収容される複数のノズル6から、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6とは異なる種類のノズル6を選択する(S32)。具体的には、選択部66は、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6の径寸法とは異なる径寸法を有するノズル6を選択する。さらに詳細には、選択部66は、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6の径寸法より大きい径寸法を有するノズル6を選択する。ここではi=1であるため、連続して同一種類のノズル6を用いて実装処理を行った結果、電子部品4の実装位置の許容範囲内の異常な位置ずれが連続して生じている。このため、ノズル6自体に問題は無く、ノズル6の種類が電子部品4の実装処理に適していないために異常な位置ずれが生じている可能性が高い。特に、現在装着されているノズル6に対して、電子部品4が大きすぎる可能性が高い。したがって、選択部66は、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6の径寸法より大きい径寸法を有するノズル6(すなわち、より大きな吸着力を発生させるノズル6)を選択する。
次に、制御装置40は、ステップS32で選択されたノズル6(すなわち、異なる種類のノズル6)が装着ヘッド16に装着されるように、装着ヘッド16に装着するノズル6を交換する(S34)。その後、制御装置40はi=0とし、メモリ50に記憶させる(S36)。
本実施例では、電子部品4の実装位置に許容範囲内の異常なずれが連続して生じている場合に、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6の径寸法より大きい径寸法を有するノズル6に交換する。上述したように、電子部品4の実装位置のずれは、現在装着されているノズル6に対して、電子部品4が大きすぎる場合に発生しやすい。この場合、ノズル6の移動加速度を小さくすることによって電子部品4の実装位置の位置ずれを解消することもできるが、ノズル6の移動加速度を小さくすると、実装処理の時間が長くなるという問題が生じる。本実施例では、ノズル6の移動速度を遅くすることなく径寸法の大きなノズル6に交換することで、電子部品4の実装位置の許容範囲内の異常な位置ずれを解消することができる。また、電子部品4の実装位置が許容範囲内のうちに適切な種類のノズル6に交換されるため、許容範囲を超える位置ずれが生じて実装処理が停止することを未然に防止することができる。
なお、本実施例では、ステップS32において、選択部66は、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6の径寸法より大きい径寸法を有するノズル6を選択しているが、このような構成に限定されない。ノズル収容部30に収容される複数のノズル6から、実装する電子部品4を移動可能な種類のノズル6であって、かつ、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6とは異なる種類のノズル6を選択すればよく、選択部66が選択するノズル6の径寸法を大きくする必要な必ずしもない。ノズル収容部30には、所望の種類のノズル6が収容されていない場合がある。ノズル収容部30に収容される複数のノズル6から適宜選択することによって、制御装置40は、実装処理を停止することなく、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6と異なる種類のノズル6に交換することができる。
また、本実施例では、ステップS24においてi=1である場合に、選択部66は異なる種類のノズル6を選択していたが、このような構成に限定されない。例えば、iを2以上に設定してもよい。すなわち、最初に許容範囲内の異常な位置ずれが検出された後、連続して所定の回数(すなわち、3回以上の所定の回数)に亘り同一種類の別のノズル6に交換しても実装位置に許容範囲内の異常な位置ずれが生じた場合に、選択部66は異なる種類のノズル6を選択してもよい。また、選択部66が異なる種類のノズル6を選択する条件としては、同一種類の別のノズル6に交換したときに連続して実装位置に許容範囲内の異常な位置ずれが生じた場合に限られない。例えば、複数回に亘り同一種類の別のノズル6に交換したときに、所定の頻度以上で実装位置に許容範囲内の異常な位置ずれが生じた場合に、選択部66が異なる種類のノズル6を選択してもよい。
また、本実施例では、ノズル6に吸着させて電子部品4を移動しているが、このような構成に限定されない。電子部品4を部品フィーダ12から回路基板2上の所定の位置まで移動できればよく、例えば、電子部品4を把持する把持装置(把持ツール)によって電子部品4を移動してもよい。この場合、部品実装機は、複数種類の把持ツール(すなわち、把持力の異なる複数種類の把持ツール)を収容するツール収容部を備え、電子部品4の実装位置に異常が生じたときに、装着ヘッドに装着されている把持ツールをツール収容部に収容されている把持ツールと交換すればよい。
また、本実施例では、ステップS28及びステップS34において、制御装置40が、装着ヘッド16に装着されているノズル6を選択部66で選択されたノズル6に交換しているが、このような構成に限定されない。例えば、選択されたノズル6に交換する処理を制御装置40が行うことなく、選択部66の選択結果をタッチパネル42に表示してもよい。これによって、作業者は、選択部66の選択結果を知ることができ、すなわち、ノズル6を交換したほうがよい状態であることを知ることができる。上述したように、許容範囲内の異常な位置ずれが生じても、実装処理が継続不能になるわけではない。このため、すぐにノズル6を交換するか否かを作業者が決定し、適宜のタイミングでノズル交換を行うようにしてもよい。
(実施例2)
上記の実施例1では、回路基板2上に実装された電子部品4の位置ずれを検出し、装着ヘッド16に装着するノズル6の種類を選択していたが、このような構成に限定されない。例えば、ノズル6によって電子部品4を移動している状態を撮影した撮影画像から、ノズル6による電子部品4の吸着姿勢のずれを検出し、装着ヘッド16に装着するノズル6の種類を選択してもよい。なお、本実施例では、算出部62及び異常検出部64で実行される処理が実施例1と相違しており、その他の処理は実施例1と同一である。このため、実施例1と同一の処理については、その説明を省略する。
図5は、本実施例における装着ヘッド16に装着するノズル6を交換する処理の一例を示すフローチャートである。本実施例では、ノズル6に電子部品4を吸着したときの電子部品4の吸着姿勢に基づいて異常が生じているか否かを判定している。より詳細には、電子部品4の吸着姿勢が正常な姿勢より大きくずれている場合に実装処理を停止し、電子部品4の吸着姿勢が許容範囲ではあるがそのばらつきが大きいときに異なる種類のノズル6に交換している。
図5に示すように、まず、制御装置40は、側面撮影カメラ28を用いて、ノズル6に吸着された状態の電子部品4を側方から撮影する(S42)。側面撮影カメラ28による撮影処理は、以下の手順で実行される。まず、制御装置40は、ノズル6が部品フィーダ12から供給される電子部品4の上方に位置するように、移動ベース18aを移動する。次いで、制御装置40は、装着ヘッド16を下方に移動させ、ノズル6によって電子部品4を吸着させる。次いで、制御装置40は、電子部品4を吸着した状態のまま、側面撮影カメラ28の撮影領域内に電子部品4の側面とノズル6の先端部分の側面が位置するように、装着ヘッド16を上方に移動させる。そして、制御装置40は、側面撮影カメラ28にノズル6に吸着された状態の電子部品4の側面及びノズル6の先端部分の側面を撮影させる。撮影された画像データは、メモリ50に記憶される。
次に、算出部62は、ステップS42で撮影された撮影画像に対して、電子部品4の吸着姿勢のずれ量を算出する(S44)。具体的には、算出部62は、予めメモリ50に記憶された電子部品4の正常な吸着姿勢と、撮影画像内の電子部品4の吸着姿勢を比較して、電子部品4の吸着姿勢のずれ量を算出する。電子部品4の吸着姿勢のずれ量は、例えば、X方向のずれ量ΔXと、Z方向のずれ量ΔZと、XZ平面における回転方向のずれ量Δθの3つパラメーラを用いて算出される。算出されたずれ量は、ずれ量記憶部54に記憶される。
次に、異常検出部64は、ステップS44で算出されたずれ量が第3の閾値以内であるか否かを判定する(S46)。電子部品4の吸着姿勢が大きくずれていると、電子部品4の移動中に電子部品4を吸着した状態を維持できなかったり、電子部品4が許容範囲を超えた位置に実装されたりする。第3の閾値は、移動中に電子部品4を吸着した状態を維持することができ、かつ、電子部品4の実装位置が許容範囲内となるように、X方向の値ΔX3、Z方向の値ΔZ3及び回転方向の値Δθ3を設定する。
ステップS44で算出されたずれ量が第3の閾値以内でない場合(ステップS46でNOの場合)、異常検出部64は、実装処理を継続不能であると判定し、部品実装機10の実装処理を停止する(S48)。そして、図5に示す処理を終了する。
一方、ステップS44で算出されたずれ量が第3の閾値以内である場合(ステップS46でYESの場合)、異常検出部64は、実装処理を継続可能であると判定する。次いで、算出部62は、ステップS44で算出されたずれ量を含む直近のn回分(nは1以上の自然数)のずれ量について分散σを算出する(S50)。直近のn−1回分のずれ量は、ずれ量記憶部54に記憶されている。算出部62は、ずれ量記憶部54から直近のn−1回分のずれ量を取得し、ステップS44で算出されたずれ量と直近のn−1回分のずれ量について分散σを算出する。
次に、異常検出部64は、ステップS46で算出された分散σが第4の閾値以上であるか否かを判定する(S52)。第4の閾値は、電子部品4の吸着姿勢に異常なばらつきが生じているか否かを判定するために設定される。したがって、ステップS52では、異常検出部64は、電子部品4の吸着姿勢に異常なばらつきが生じているか否かを判定する。
ステップS50で算出された分散σが第4の閾値以上でない場合(ステップS52でNOの場合)、異常検出部64は、直近のn回分の電子部品4の吸着姿勢のずれ量に異常なばらつきが生じておらず、電子部品4がノズル6に安定して吸着されていると判定する。このため、ノズル6を交換することなく、図5に示す処理を終了する。
一方、ステップS50で算出された分散σが第4の閾値以上である場合(ステップS52でYESの場合)、異常検出部64は、直近のn回分の電子部品4の吸着姿勢のずれ量にばらつきあり、電子部品4がノズル6に安定して吸着されていないと判定する。そこで、選択部66は、ノズル収容部30に収容される複数のノズル6から、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6と異なる種類のノズル6を選択する(S54)。具体的には、選択部66は、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6の径寸法とは異なる径寸法を有するノズル6を選択する。さらに詳細には、選択部66は、現在装着ヘッド16に装着されているノズル6の径寸法より大きい径寸法を有するノズル6を選択する。そして、制御装置40は、ステップS54で選択されたノズル6(すなわち、異なる種類のノズル6)が装着ヘッド16に装着されるように、装着ヘッド16に装着するノズル6を交換する(S56)。
なお、本実施例では、電子部品4の吸着姿勢のずれ量の直近のn回分の分散σを算出し、分散σの大きさ(すなわち、吸着姿勢のずれ量のばらつき)に基づいて異なる種類のノズル6を選択するか否かを判定しているが、このような構成に限定されない。例えば、実施例2において、ステップS44で算出した電子部品4の吸着姿勢のずれ量に対して、実施例1の処理方法と同様に判定してもよい。すなわち、電子部品4の吸着姿勢のずれ量が所定の値(実施例1の第2の閾値に相当)以上であったときに同一種類の別のノズル6にまず交換し、同一種類のノズル6を用いて連続して電子部品4の吸着姿勢に所定の値以上のずれが生じたときに、異なる種類のノズル6に交換してもよい。同様に、実施例1の電子部品4の実装位置の位置ずれに対しても、実施例2の処理方法(すなわち、分散(実装位置の安定性)を用いて判定する方法)を適用してもよい。
また、上述の実施例1では、回路基板2上に実装された電子部品4のずれを検出し、上述の実施例2では、ノズル6による電子部品4の吸着姿勢のずれを検出して、装着ヘッド16に装着するノズル6の種類を選択していたが、このような構成に限定されない。例えば、下面撮影カメラ34によって撮影された撮影画像からノズル6に吸着された状態の電子部品4のずれを検出して、装着ヘッド16に装着するノズル6の種類を選択してもよい。この場合には、算出部62は、下面撮影カメラ34によって撮影された撮影画像に基づいて、ノズル6に吸着された状態の電子部品4のX方向のずれと、Y方向のずれと、回転方向のずれを算出できる。そして、算出部62で算出された電子部品4のずれ量(すなわち、ノズル6に吸着された状態の電子部品4の吸着位置のずれ量)に基づいて、装着ヘッド16に装着するノズル6の種類を選択してもよい。また、下面撮影カメラ34の撮影画像から検出される電子部品4の吸着位置のずれと、上面撮影カメラ22の撮影画像から検出される電子部品4の実装位置のずれを組み合わせて、装着ヘッド16に装着するノズル6の種類を選択してもよい。例えば、下面撮影カメラ34の撮影画像から電子部品4の吸着位置のずれが検出されると、検出されたずれ量分を補正して、電子部品4が回路基板2上に実装される。このように実装位置を補正した場合であっても、上面撮影カメラ22の撮影画像から、電子部品4の実装位置のずれが検出されることがある。このような場合に、電子部品4に対してノズル6の種類が適していないと判定し、異なる種類のノズル6を選択してもよい。
また、本実施例では、制御装置40のずれ量記憶部54に記憶される直近のn−1回分の電子部品4の吸着姿勢のずれ量を用いて分散を算出しているが、このような構成に限定されない。例えば、電子部品4の吸着姿勢を撮影した画像をデータベースに蓄積し、これまでに生じた全ての電子部品4の吸着姿勢のずれを解析してエラーの発生確率を算出してもよい。解析の際には、当該部品実装機10から取得した全てのデータを用いてもよいし、他の部品実装機10から取得したデータを含んでいてもよい。これらのデータを解析するために、部品実装機10は、AI等を用いた機械学習でエラーの発生確率を算出するように構築されていてもよい。そして、解析によってエラーの発生確率が高いと判断された場合に、異なる種類のノズル6に交換してもよい。また、データベースに蓄積されたデータを用いてエラーの発生確率を算出する際に用いるデータは、電子部品4の吸着姿勢を撮影した画像データに限定されない。実装処理に関連するものであれば利用することができ、例えば、回路基板2に実装された電子部品4の実装位置を撮影した画像データでもよいし、ノズル6に関する情報や部品フィーダ12に関する情報であってもよい。
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。

Claims (5)

  1. 電子部品を基板に実装する部品実装機であって、
    部品供給位置で前記電子部品を受取ると共に、その受取った前記電子部品を基板上の所定の位置で解放する装着ツールと、
    複数種類の装着ツールを収容する収容部と、
    前記収容部に収容される複数種類の前記装着ツールの中から選択された1つの装着ツールを着脱可能に装着するヘッドと、
    前記ヘッドを前記部品供給位置と前記基板上の所定の位置との間で移動させる移動機構と、
    前記装着ツールに関連する異常を検出する異常検出部と、
    前記ヘッドに装着する前記装着ツールを選択する選択部であって、前記異常検出部で前記異常が検出されたときに、前記ヘッドに装着されている第1の種類の装着ツールと異なる第2の種類の装着ツールを選択可能とする、選択部と、を備える、部品実装機。
  2. 前記電子部品を実装した後の前記基板を撮影する撮影装置をさらに備えており、
    前記異常は、撮影画像から検出される前記基板上の電子部品の位置ずれを含んでおり、
    前記第2の種類の装着ツールは、前記第1の種類の装着ツールより大きい電子部品を保持可能である、請求項1に記載の部品実装機。
  3. 前記電子部品を前記部品供給位置から前記基板上の所定の位置に向かって移動中の前記装着ツール及び当該電子部品を撮影する撮影装置をさらに備えており、
    前記異常は、撮影画像から検出される移動中の当該電子部品の姿勢ずれを含んでおり、
    前記第2の種類の装着ツールは、前記第1の種類の装着ツールより大きい電子部品を移動可能である、請求項1に記載の部品実装機。
  4. 前記ヘッドに装着される前記装着ツールの交換処理を制御する制御部をさらに備えており、
    前記制御部は、前記選択部が前記第2の種類の装着ツールを選択した場合であって、前記収容部に前記第2の種類の装着ツールを収容しているときは、前記ヘッドに当該第2の種類の装着ツールが装着されるように交換処理を実行する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の部品実装機。
  5. 前記異常検出部は、当該部品実装機の実装処理が継続可能である第1の種類の異常と、当該部品実装機の実装処理が継続不能となる第2の種類の異常とを検出し、
    前記選択部は、前記異常検出部で検出された異常が第1の種類の異常のときに、前記ヘッドに装着されている第1の種類の装着ツールと異なる第2の種類の装着ツールを選択可能とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の部品実装機。
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