JP6654071B2 - 部品実装機及びヘッドユニット - Google Patents

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Description

本明細書に開示する技術は、部品実装機及びヘッドユニットに関する。
特許文献1に、電子部品を基板に装着する部品実装機が開示されている。この部品実装機は、撮像装置と、記憶部と、書き込み制御部と、画像処理部を備える。記憶部は、撮像装置によって撮像された画像を記憶する。書き込み制御部は、記憶部への画像の書き込みを制御する。画像処理部は、記憶部に記憶された画像を取り込んで画像処理を行う。書き込み制御部は、撮像装置によって撮像された画像のうち所定の領域のみを記憶部に記憶させる。このため、画像処理部は、当該所定の領域に含まれる画像のみを取り込んで画像処理を行う。
特開2006−268664号公報
部品実装機では、動作中にエラーが生じた場合に、撮像装置が撮像した画像データ又は画像処理部が画像処理したデータを外部装置へ転送して、転送データを基にエラーの原因を調査することがある。特許文献1の部品実装機によると、画像処理部は撮像画像のうち所定の領域に含まれる画像のみを画像処理するため、転送範囲が狭くなり(即ち、データ量が少なくなり)、外部装置へのデータ転送時間を低減することができる。しかしながら、エラーの種類によっては、所定の領域のデータだけではエラーの原因を十分に特定できない可能性がある。即ち、エラーの原因が所定の領域の外部まで調査しないと特定できない場合は、所定の領域のデータを転送するだけでは不十分である。このため、エラーの原因を特定し易くするために、外部装置へ転送する転送範囲を広くすることが考えられる。しかしながら、転送範囲を広くすると、その分データ量も多くなるため、データ転送時間が長くなり生産効率が低下してしまう。
本明細書は、外部装置へのデータ転送時間を低減できると共に、転送データに基づいてエラーの原因を適切に特定することができる技術を開示する。
本明細書に開示する部品実装機は、電子部品を基板に実装する。この部品実装機は、電子部品を吸着可能な吸着ノズルと、撮像装置と、第1画像処理部と、転送範囲決定部と、転送部と、を備える。撮像装置は、電子部品の吸着姿勢を、吸着ノズルの軸方向全体を含む第1範囲で撮像する。第1画像処理部は、撮像装置で撮像された撮像画像のうち、第1範囲の一部であり、第1範囲に対して相対的に固定されている第2範囲内の撮像画像を画像処理する。転送範囲決定部は、エラーが生じた場合に撮像画像データ又は画像処理データを外部装置に転送する範囲を決定する。転送部は、転送範囲決定部で決定された範囲に含まれる撮像画像データ又は画像処理データを外部装置に転送する。第2範囲は、吸着ノズルの下端及び電子部品を含む範囲である。部品実装機は、エラーの種類に応じて停止可能に構成されている。転送範囲決定部は、エラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当する場合は、転送範囲を第1範囲に決定し、エラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、転送範囲を、第1範囲の一部であると共に、少なくとも第2範囲を含む所定の範囲に決定する。
上記の部品実装機では、部品実装機に生じたエラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、撮像範囲(第1範囲)よりも狭い、所定の範囲に含まれるデータのみが外部装置に転送される。当該所定の範囲は、吸着ノズルの下端及び電子部品を含む第2範囲を含んでいる。一般に、エラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、外部装置は、吸着ノズルの下端及び電子部品を含む範囲(即ち、第2範囲)に含まれるデータに基づいてエラーの原因を特定できる。このため、上記の構成によると、転送されるデータ量が少なくなるためデータ転送時間を低減できると共に、転送データに基づいてエラーの原因を適切に特定することができる。一方、上記の部品実装機では、部品実装機に生じたエラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当する場合は、撮像範囲の全て(第1範囲)に含まれるデータが外部装置に転送される。第1範囲は、吸着ノズルの軸方向全体を含む範囲である。このため、データの範囲が狭いためにエラーの原因が特定できないといった問題を回避でき、転送データに基づいてエラーの原因を適切に特定できる。上記の構成によると、外部装置へのデータ転送時間を低減できると共に、転送データに基づいてエラーの原因を適切に特定することができる。
また、本明細書では、新規なヘッドユニットを開示する。このヘッドユニットは、電子部品を吸着可能な吸着ノズルを有し、吸着ノズルで吸着された電子部品を基板上の所定の位置へ移送し、吸着ノズルにより吸着された電子部品の吸着姿勢を、吸着ノズルの軸方向全体を含む第1範囲で撮像するヘッド側撮像装置が装着可能である。このヘッドユニットは、画像処理部と、転送範囲決定部と、転送部と、を備える。画像処理部は、ヘッド側撮像装置で撮像された撮像画像のうち、第1範囲の一部であり、第1範囲に対して相対的に固定されている第2範囲内の撮像画像を画像処理する。転送範囲決定部は、エラーが生じた場合に撮像画像データ又は画像処理データを外部装置に転送する範囲を決定する。転送部は、転送範囲決定部で決定された範囲に含まれる撮像画像データ又は画像処理データを外部装置に転送する。第2範囲は、吸着ノズルの下端及び電子部品を含む範囲である。転送範囲決定部は、エラーの種類に応じて、転送範囲を第1範囲か、第1範囲の一部であると共に、少なくとも第2範囲を含む所定の範囲に決定する。
上記のヘッドユニットは、画像処理部と、転送範囲決定部と、転送部を備える。この構成によっても、外部装置へのデータ転送時間を低減できると共に、転送データに基づいてエラーの原因を適切に特定することができる。また、ヘッドユニットが上記した各部を備え、部品実装機本体は上記した各部を備える必要はない。このため、ヘッドユニットを交換するだけで、種々の部品実装機に当該機能を搭載することができる。
また、本明細書では、別の新規な部品実装機を開示する。この部品実装機は、電子部品を基板に実装する。この部品実装機は、電子部品を吸着可能な吸着ノズルと、撮像装置と、画像転送部と、を備える。撮像装置は、電子部品の吸着姿勢を、吸着ノズルの軸方向全体を含む第1範囲で撮像する。画像転送部は、(1)撮像装置で撮像された撮像画像に基づいて判定されるエラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当する場合は、撮像装置で撮像された撮像画像のうち第1範囲に係る画像データを外部に転送し、(2)撮像装置で撮像された撮像画像に基づいて判定されるエラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、撮像装置で撮像された撮像画像のうち、第1範囲の一部であると共に、少なくとも第1範囲に対して相対的に固定されている第2範囲を含む所定の範囲内の撮像画像に係る画像データを外部に転送する。
上記の部品実装機によっても、外部へのデータ転送時間を低減できると共に、転送データに基づいてエラーの原因を適切に特定することができる。
実施例1の部品実装機の構成を模式的に示す側面図。 図1のII−II線における断面図。 制御装置の機能を示すブロック図。 画像処理範囲及び転送範囲を模式的に示す図。 エラー有無判定処理及び画像転送処理の流れを示すフローチャート。 エラー有無判定処理の流れを示すフローチャート(その1)。 エラー有無判定処理の流れを示すフローチャート(その2)。 エラー有無判定処理の流れを示すフローチャート(その3)。 エラー有無判定処理の流れを示すフローチャート(その4)。 ノズルが折れた状態を模式的に示す図。 カメラがZ方向に位置ずれした状態を模式的に示す図。 実施例2の転送データ種類選択処理の流れを示すフローチャート。 実施例3の制御装置の機能を示すブロック図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書に開示する部品実装機は、第1範囲内の撮像画像を二値化処理する第2画像処理部と、転送範囲決定部が転送範囲を第1範囲に決定した場合に、撮像画像データを転送するか、第2画像処理部により二値化処理された二値化処理データを転送するか、を選択する転送データ種類選択部と、をさらに備えていてもよい。第1画像処理部は、第2画像処理部よりも高解像度の画像処理を行ってもよい。二値化処理された画像のデータ量は、撮像画像のデータ量よりも大幅に少ない。このため、上記の構成によると、転送データ種類選択部が二値化処理データを選択した場合は、転送範囲が第1範囲(即ち、撮像範囲全体)であっても、データ転送時間を大幅に低減できる。また、上記の構成によると、第1画像処理部は、第2範囲に対して第2画像処理部よりも高解像度の画像処理を行う。これにより、単位面積当たりのデータの情報量が多くなるため、第2範囲が比較的に狭い範囲であってもエラーの原因を特定し易くなる。
(特徴2)本明細書に開示する部品実装機では、エラーの種類が部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、転送部が転送を許容された時間が許容転送時間として予め設定されていると共に、転送範囲決定部が、所定の範囲を、許容転送時間に基づいて決定してもよい。この構成によると、転送部が転送する範囲(所定の範囲)を許容転送時間に応じて変更することができる。このため、許容転送時間に収まる範囲内で、可能な限り広い範囲のデータを転送することが可能となる。従って、生産効率の低下を抑制しながら、より確実にエラーの原因を特定することができる。
(特徴3)本明細書に開示する部品実装機では、転送データ種類選択部が、転送データ種類の選択肢として、第2範囲内の撮像画像については画像処理データを転送すると共に、第2範囲を除く第1範囲内の撮像画像については二値化処理データを転送する選択肢をさらに選択可能であってもよい。部品実装機は、作業者によって停止可能に構成されていてもよい。作業者が部品実装機を停止した場合は、転送範囲決定手段は、転送範囲を自動的に第1範囲に決定してもよい。作業者が、転送データ種類選択部から転送データ種類を選択可能であってもよい。この構成によると、作業者は、3つの選択肢の中からエラーの原因特定に最適な転送データ種類を選択することができる。このため、エラーの原因を適切に特定しながら、転送時間が無用に長くなることを抑制することができる。
図面を参照して、実施例の部品実装機10について説明する。部品実装機10は、回路基板2に電子部品4を実装する装置である。部品実装機10は、電子部品装着装置やチップマウンタとも称される。通常、部品実装機10は、はんだ印刷機及び基板検査機といった他の基板作業機と共に併設され、一連の実装ラインを構成する。
図1、図2に示すように、部品実装機10は、複数の部品フィーダ12と、フィーダ保持部14と、装着ヘッド16及びヘッド移動装置18から構成されるヘッドユニット15と、撮像装置30と、基板コンベア20と、制御装置22と、タッチパネル24を備える。部品実装機10の外部には、部品実装機10と通信可能に構成されたPC26が配置されている(後述)。各々の部品フィーダ12は、複数の電子部品4を収容している。部品フィーダ12は、フィーダ保持部14に着脱可能に取り付けられ、装着ヘッド16へ電子部品4を供給する。部品フィーダ12の具体的な構成は特に限定されない。各々の部品フィーダ12は、例えば、巻テープ上に複数の電子部品4を収容するテープ式フィーダ、トレイ上に複数の電子部品4を収容するトレイ式フィーダ、又は、容器内に複数の電子部品4をランダムに収容するバルク式フィーダの何れであってもよい。また、フィーダ保持部14は、部品実装機10において固定されたものであってもよいし、部品実装機10に対して着脱可能なものであってもよい。なお、PC26は「外部装置」の一例に相当する。
装着ヘッド16は、電子部品4を吸着するノズル6を有する。ノズル6は、装着ヘッド16に着脱可能に取り付けられている。装着ヘッド16は、ノズル6をZ方向(ここでは鉛直方向)に移動可能であり、部品フィーダ12や回路基板2に対して、ノズル6を接近及び離反させる。装着ヘッド16は、部品フィーダ12から電子部品4をノズル6によって吸着すると共に、ノズル6に吸着された電子部品4を回路基板2上に装着することができる。なお、装着ヘッド16は、単一のノズル6を有するものに限られず、複数のノズル6を有するものであってもよい。
ヘッド移動装置18は、部品フィーダ12と回路基板2との間で装着ヘッド16及び固定部材29を移動させる。一例ではあるが、本実施例のヘッド移動装置18は、移動ベース18aをX方向及びY方向に移動させるXYロボットであり、移動ベース18aに対して装着ヘッド16が固定されている。装着ヘッド16とヘッド移動装置18によりヘッドユニット15が構成される。なお、装着ヘッド16は、移動ベース18aに固定されるものに限られず、移動ベース18aに着脱可能に取り付けられるものであってもよい。
撮像装置30は、固定部材29により移動ベース18aに固定されており、移動ベース18aと一体的に移動する。撮像装置30は、カメラ32と、照明用光源(図示省略)と、プリズム(図示省略)を備える。カメラ32は、ノズル6に吸着された電子部品4の吸着姿勢を、ノズル6の軸方向(即ち、Z方向)全体が含まれるように水平方向(即ち、−Y方向)から撮像する。カメラ32には、例えばCCDカメラが用いられる。照明用光源は、LEDにより構成されており、電子部品4の撮像面(本実施例ではZX平面方向の側面)を照らす。プリズムは、カメラ32の光軸を撮像対象に合わせる。照明用光源により電子部品4及びノズル6の軸方向全体が照らされ、その反射光がプリズムで反射してカメラ32に導かれることで、カメラ32は電子部品4及びノズル6を撮像する。カメラ32によって撮像された画像の画像データは、メモリ40に記憶される。
基板コンベア20は、回路基板2の搬入、位置決め、及び搬出を行う装置である。一例ではあるが、本実施例の基板コンベア20は、一対のベルトコンベアと、回路基板2を下方から支持する支持装置(図示省略)とを有する。
図3に示すように、制御装置22は、メモリ40とCPU42を含むコンピュータを用いて構成されている。メモリ40には部品データ記憶部44、画像処理範囲記憶部46、画像処理手法記憶部47、許容転送時間記憶部48及び閾値記憶部49が設けられている。部品データ記憶部44は、様々な種別の回路基板2に装着される全ての電子部品4に関する部品データを記憶している。具体的には、部品データ記憶部44は、電子部品4のサイズを、回路基板2の種別、部品タイプ(チップ部品、リード部品等)、パッケージタイプ(QFP、BGA等)、ヘッドユニット15によって移送される順番、及び回路基板2上の装着位置等と関連付けて記憶している。
図4に示すように、画像処理範囲記憶部46は、3種類の画像処理範囲として、第1範囲70、第2範囲72、及び第3範囲74のサイズを記憶している。第1範囲70は、カメラ32の撮像範囲に相当する範囲である。即ち、第1範囲70は、カメラ32の位置が正常である場合に、ノズル6の軸方向全体及び電子部品4を含むサイズに設定されている。第2範囲72は、第1範囲70の一部であり、第1範囲70に対して相対的に固定されている。第2範囲72は、ノズル6の下端及び電子部品4を含むサイズ及び位置に設定されている。第3範囲74は、第2範囲72の一部であり、第2範囲72に対して相対的に固定されている。第3範囲74は、ノズル6の下端よりも下方(−Z方向)を含むサイズ及び位置に設定されている。画像処理範囲記憶部46に記憶される画像処理範囲のサイズを書き換えることで、第1範囲70から第2範囲72又は第3範囲74へのサイズ変更を容易に行うことができる。
画像処理手法記憶部47は、3種類の画像処理手法(即ち、画像処理プログラム)として、キャリパーツール、二値化手法、及びグレースケール手法を記憶している。キャリパーツールは、公知の画像処理手法であり、Affine変換工程、プロジェクション処理工程、及びフィルタ処理工程で構成されている。キャリパーツールは、エッジをサブピクセル単位で検出することができ、カメラ32の画素分解能以上の精度で画像処理することができる。二値化手法は、濃淡のある画像を2階調に変換する公知の画像処理手法である。二値化手法では、予め閾値を設定しておき、画像データの各画素が閾値以上の場合は白、閾値未満の場合は黒、というように各画素を二値化することで、背景から撮像対象を区別する。一般に、キャリパーツールによる画像処理精度は、二値化手法による画像処理精度よりも高い。グレースケール手法は、フルカラー画像を256階調のモノクロ画像に変換する公知の画像処理手法である。
許容転送時間記憶部48は、後述する画像転送部64が画像データをPC26に転送する時間として許容される時間を記憶する。許容転送時間は、エラーの種類が部品実装機10を停止する種類には該当しない場合に課される。許容転送時間は、後述するタッチパネル24に作業者が時間を入力することにより設定、変更可能であってもよい。許容転送時間は、キャリパーツールにより画像処理された画像データを第2範囲72のサイズで転送するのに必要な時間よりは長く設定される。このため、少なくとも第2範囲72に含まれる画像データはPC26に確実に転送される。
メモリ40には演算プログラムが記憶されており、CPU42が当該演算プログラムを実行することで、CPU42は画像処理範囲選択部50、画像処理部51,52,53、判定部54、ヘッドユニット制御部56、撮像装置制御部58、転送範囲決定部60、転送データ種類選択部62、及び画像転送部64として機能する。画像処理範囲選択部50は、画像処理範囲記憶部46に記憶されている3種類の画像処理範囲70,72,74の中から画像処理される範囲を選択する。画像処理部51は、メモリ40に記憶されている撮像画像データを、画像処理手法記憶部47に記憶されているキャリパーツールを用いて、画像処理範囲選択部50によって選択された範囲で画像処理する。画像処理部52は、メモリ40に記憶されている撮像画像データを、画像処理手法記憶部47に記憶されている二値化手法を用いて、画像処理範囲選択部50によって選択された範囲で画像処理する。画像処理部53は、メモリ40に記憶されている撮像画像データを、画像処理手法記憶部47に記憶されているグレースケール手法を用いて、画像処理範囲選択部50によって選択された範囲で画像処理する。画像処理部51〜53で処理された画像データは、メモリ40に記憶される。判定部54は、画像処理部51〜53の処理結果から種々のエラーの有無を判定する。ヘッドユニット制御部56は、ヘッドユニット15の動作を制御する。撮像装置制御部58は、撮像装置30の動作を制御する。なお、画像処理部51は「第1画像処理部」の一例に相当し、画像処理部52は「第2画像処理部」の一例に相当する。
転送範囲決定部60は、判定部54においてエラー有と判定された場合に、エラーの種類に応じてPC26に転送する画像データの転送範囲を決定する。本実施例では、転送範囲決定部60は、エラーの種類が、背景輝度エラー、カメラ32のキャリブレーションエラー、又はノズル折れエラーの場合(第1タイプ)は、転送範囲を第1範囲70に決定する。一方、転送範囲決定部60は、エラーの種類が、吸着姿勢エラー又は吸着ミスエラーの場合(第2タイプ)は、転送範囲を、少なくとも第2範囲72を含む所定の範囲76(図4の破線参照)に決定する。所定の範囲76のサイズは可変であり、許容転送時間記憶部48に記憶されている許容転送時間に基づいて決定される。即ち、転送範囲決定部60は、画像データの転送に要する時間が許容転送時間内に収まるようなデータ量を有するサイズを所定の範囲76のサイズとして決定する。所定の範囲76のサイズは、第1範囲70のサイズよりも小さい。本実施例の部品実装機10では、運転中に上記第1タイプのエラーが生じた場合は、一旦部品実装機10を停止して、作業者によりエラーの原因特定及び復旧作業が行われる。一方、運転中に上記第2タイプのエラーが生じた場合は、部品実装機10の運転は継続する。即ち、転送範囲決定部60は、エラーの種類が第1タイプの場合(部品実装機10を停止する種類に該当する場合)は、転送範囲を第1範囲70に決定し、エラーの種類が第2タイプの場合(部品実装機10を停止する種類に該当しない場合)は、転送範囲を、少なくとも第2範囲72を含む所定の範囲76に決定する。
転送データ種類選択部62は、エラーの種類が第1タイプの場合に、画像転送部64がPC26に転送する転送データの種類を、二値化処理データ又は撮像画像データから選択する。転送データ種類選択部62は、転送時間に制限がある場合は二値化処理データを選択し、制限がない場合は撮像画像データを選択する。転送時間への制限は、第1タイプのエラーが生じた場合に、作業者が後述するタッチパネル24を操作することにより設定する構成としてもよい。画像転送部64は、第1タイプのエラーが生じた場合は、転送範囲決定部60によって決定された第1範囲70に含まれる画像データを、転送データ種類選択部62によって選択されたデータ種類でPC26に転送する。第2タイプのエラーが生じた場合は、転送範囲決定部60によって決定された所定の範囲76に含まれる画像データをPC26に転送する。
タッチパネル24は、作業者に各種の情報を提供する表示装置であると共に、作業者からの指示や情報を受け付けるユーザインターフェースである。例えば、制御装置22によるエラー有無判定結果を、作業者に対して表示することができる。
PC26は、画像転送部64から転送される画像データを用いてエラーの解析を行う。上述したように、エラーの種類が第1タイプの場合は、部品実装機10は一旦停止される。作業者は、PC26を操作してエラーの原因を特定し、それに基づいて部品実装機10を復旧し、運転を再開させる。なお、エラーの種類が第2タイプの場合は部品実装機10の運転は継続されるが、この場合も作業者がPC26を操作してエラーの原因を特定することにより、同様のエラーが繰り返し発生することを抑制することができる。
次に、図5〜図9のフローチャートを参照して、部品実装機10の運転中にエラーが発生した場合における画像データの転送処理について説明する。なお、本実施例の部品実装機10は、回路基板2に複数の電子部品4を装着するが、以下のフローチャートでは、そのうちの1つの電子部品4を実装する際の動作について説明する。
図5に示すように、制御装置22は、電子部品4の実装を開始する前に、ステップS2〜S8でエラー有無判定処理を行う(いわゆる前処理)。ステップS2〜S8で判定されるエラーの種類は、第1タイプのエラーに該当する。即ち、部品実装機10の停止につながるエラーが無いと判定されて、初めて電子部品4の実装処理が開始される。
(背景輝度エラー有無判定処理)
まず、図5のステップS2では、撮像装置30の照明用光源の劣化に起因して、カメラ32の撮像画像の背景輝度が低下していないかどうかを判定する。この処理は、装着ヘッド16にノズル6が取付けられていない状態で行われる。図6に示すように、まず、制御装置22の撮像装置制御部58は、撮像装置30を駆動して、ノズル6が取付けられていない状態(即ち、背景のみの状態)をカメラ32に撮像させる(ステップS50)。次に、画像処理部52は、撮像画像データの全範囲(即ち、第1範囲70)を二値化処理する(ステップS52)。具体的には、画像処理範囲選択部50が第1範囲70を選択し、画像処理部52が、画像処理範囲選択部50によって選択された範囲で二値化処理を行う。続いて、画像処理部53は、撮像画像データのうち第2範囲72に含まれる画像データをグレースケール処理する(ステップS54)。ステップS54で画像処理する範囲は、ステップS52と同様に、画像処理範囲選択部50によって選択される。
次いで、制御装置22は、ステップS54でグレースケール処理されたデータから平均輝度を算出する(ステップS56)。続いて、判定部54は、平均輝度が基準値未満であるか否かを判定する(ステップS58)。ここで、平均輝度の基準値とは、画像処理後のデータから電子部品4の吸着姿勢を適切に検出できる輝度の最低値であり、予めメモリ40に登録されている。平均輝度が基準値未満の場合(ステップS58でYES)は、判定部54は、背景輝度エラー有と判定して(図5のステップS2でYES)、ステップS28に進む(後述)。一方、平均輝度が基準値以上の場合(ステップS58でNO)は、画像処理部52が、第2範囲72に含まれる画像データを二値化処理する(ステップS60)。続いて、判定部54は、ステップS60で二値化処理されたデータから濃度値0の画素(黒画素)を検出したかどうかを判定する(ステップS62)。背景輝度エラー有無判定処理では、カメラ32はノズル6が取付けられていない状態を撮像する。このため、第2範囲72に異物の混入がなければ、第2範囲72の二値化処理データの濃度値は全て1(白画素)になるはずである。従って、ステップS62で濃度値0の画素が検出された場合(ステップS62でYES)は、判定部54は、第2範囲72内で物体を検出したと判断して、背景輝度エラー有と判定し(図5のステップS2でYES)、ステップS28に進む(後述)。一方、濃度値0の画素を検出しなかった場合(ステップS62でNO)は、判定部54は、背景輝度エラー無と判定し(ステップS2でNO)、ステップS4に進む。以上の処理を経て、ステップS2の処理が終了する。
(キャリブレーションエラー有無判定処理)
次に、図5のステップS4では、カメラ32がZ方向に位置ずれしていないかどうかを判定する。この処理は、装着ヘッド16に基準ノズルが取付けられた後で行われる。基準ノズルは、寸法が高精度に設計された治具である。図7に示すように、まず、撮像装置制御部58は、撮像装置30を駆動して、基準ノズルを第1範囲70でカメラ32に撮像させる(ステップS70)。次に、画像処理部52は、撮像画像データの全範囲(第1範囲70)を二値化処理する(ステップS72)。続いて、制御装置22は、基準ノズルの下端位置の高さを算出する(ステップS74)。具体的には、画像処理部51が、第2範囲72の画像データを上方(Z方向)に向かって複数のキャリパーツールで画像処理し、エッジを検出する。そして、制御装置22が、検出されたエッジ位置のうち最もZ方向高さが低い位置を基準ノズルの下端位置として、第2範囲72の下端からの高さを算出する。続いて、判定部54は、ステップS74で算出された基準ノズルの下端位置の高さが第1許容範囲内か否かを判定する(ステップS76)。第1許容範囲は、カメラ32がZ方向に位置ずれしていない場合における第2範囲72の下端から基準ノズルの下端位置までの高さに許容誤差を付加した範囲であり、予めメモリ40に登録されている。上述したように、基準ノズルは高精度に寸法設計されているため、基準ノズルの下端位置の高さを基準とすることにより、カメラ32のZ方向における位置ずれ(キャリブレーションエラー)の有無を判定することができる。基準ノズルの下端位置の高さが第1許容範囲内の場合(ステップS76でYES)は、判定部54は、キャリブレーションエラー無と判定し(ステップS4でNO)、ステップS6に進む。一方、下端位置の高さが第1許容範囲外の場合(ステップS76でNO)は、判定部54はキャリブレーションエラー有と判定し(ステップS4でYES)、ステップS28に進む(後述)。以上の処理を経て、ステップS4の処理が終了する。ステップS4の処理が終了すると、基準ノズルが取り外される。
(背景輝度エラー有無判定処理)
続いて、図5のステップS6では、カメラ32の撮像画像の背景輝度が低下していないかどうかを、範囲を変更して再度判定する。この処理は、装着ヘッド16に、ノズル6(即ち、電子部品4の吸着、実装に用いられるノズル)を取付けた後で行われる。図8に示すように、まず、撮像装置制御部58は、ノズル6を第1範囲70でカメラ32に撮像させる(ステップS80)。次に、画像処理部52は、撮像画像データの全範囲(第1範囲70)を二値化処理する(ステップS82)。続いて、画像処理部53は、第3範囲74に含まれる撮像画像データをグレースケール処理する(ステップS84)。次いで、制御装置22は、ステップS84でグレースケール処理されたデータの平均輝度を算出する(ステップS86)。判定部54は、平均輝度が基準値未満であるか否かを判定する(ステップS58)。基準値未満の場合(ステップS88でYES)は、判定部54は、背景輝度エラー有と判定して(ステップS6でYES)、ステップS28に進む(後述)。一方、基準値以上の場合(ステップS88でNO)は、画像処理部52は、第3範囲74の撮像画像データを二値化処理する(ステップS90)。続いて、判定部54は、二値化処理されたデータから濃度値1の画素を検出したかどうかを判定する(ステップS92)。検出した場合(ステップS92でYES)は、判定部54は、第3範囲74内で物体を検出したと判断して、背景輝度エラー有と判定し(ステップS6でYES)、ステップS28に進む(後述)。一方、検出しなかった場合(ステップS92でNO)は、判定部54は、背景輝度エラー無と判定し(ステップS6でNO)、ステップS8に進む。以上の処理を経て、ステップS6の処理が終了する。
(ノズル折れエラー有無判定処理)
続いて、図5のステップS8では、ノズル6が折れていないかどうかを判定する。図9に示すように、まず、制御装置22は、ノズル6の下端位置の高さを算出する(ステップS100)。この処理は、ステップS74(図7参照)と同様である。続いて、判定部54は、下端位置の高さが第2許容範囲内か否かを判定する(ステップS102)。第2許容範囲は、カメラ32がZ方向に位置ずれしておらず、かつ、ノズル6が折れていないと仮定した場合における第2範囲72の下端からノズル6の下端位置までの高さに許容誤差を付加した範囲であり、予めメモリ40に登録されている。下端位置の高さが第2許容範囲内の場合(ステップS102でYES)は、判定部54は、ノズル折れエラー無と判定し(ステップS8でNO)、ステップS10に進む。一方、下端位置の高さが第2許容範囲外の場合(ステップS102でNO)は、判定部54はノズル折れエラー有と判定し(ステップS8でYES)、ステップS28に進む(後述)。以上の処理を経て、ステップS8の処理が終了する。
図5に戻って説明を続ける。ステップS2〜S8までの判定処理のいずれかでエラー有と判定された場合は、制御装置22は、部品実装機10を停止する(ステップS28)。部品実装機10が停止すると、転送範囲決定部60は、転送範囲を第1範囲70に決定する(ステップS30)。続いて、制御装置22は、タッチパネル24から受信した指令が、転送時間に制限があるかないかを判断する(ステップS32)。転送時間制限有の指令の場合(ステップS32でYES)は、転送データ種類選択部62は、ステップS52(図6参照)、S72(図7参照)、S82(図8参照)でそれぞれ二値化処理されたデータのうち最新のデータを転送データとして選択する。具体的には、ステップS4でYESの場合は、ステップS52で処理されたデータではなく、ステップS72で処理されたデータを転送データとして選択する。画像転送部64は、選択された二値化処理データを第1範囲70のサイズでPC26に転送する(ステップS34)。一方、転送時間制限無の指令の場合(ステップS32でNO)は、転送データ種類選択部62は、ステップS50、S70、S80でそれぞれ撮像された撮像画像データのうち最新のデータを転送データとして選択する。画像転送部64は、選択された撮像画像データを第1範囲70のサイズでPC26に転送する(ステップS36)。作業者は、転送データに基づいてエラーの原因を特定し、部品実装機10のエラー箇所を復旧して運転を再開する。二値化処理データは撮像画像データよりもデータ量が大幅に少ない。このため、上記の構成によると、転送時間に制限がある場合であっても広い範囲のデータを短時間でPC26に転送できるため、生産効率を下げることなくエラーの原因特定に必要な情報を入手することができる。また、転送時間に制限がない場合は、情報量の多い画像データを広い範囲で入手できるため、エラーの原因をより確実に特定することができる。
他方、上記S2〜S8の判定処理でいずれもエラー無と判定された場合(ステップS8でNO)は、制御装置22は、電子部品4の実装処理を開始する。具体的には、ヘッドユニット制御部56が、ヘッドユニット15を部品フィーダ12まで移動させる(ステップS10)。即ち、ヘッド移動装置18を駆動して、装着ヘッド16を特定された部品フィーダ12に対して位置決めする。続いて、ヘッドユニット制御部56は、装着ヘッド16に対してノズル6を下降させることにより、部品フィーダ12から電子部品4をノズル6で吸着する(ステップS12)。
続いて、撮像装置制御部58は、撮像装置30を駆動して、カメラ32に、電子部品4の吸着姿勢を第1範囲70で撮像させる(ステップS14)。続いて、制御装置22は、電子部品4の下端位置の高さを算出する(ステップS16)。具体的には、画像処理部51が、撮像画像データのうち第2範囲72で区画された画像データを上方に向かって複数のキャリパーツールで画像処理し、エッジを検出する。そして、制御装置22は、検出されたエッジ位置のうち最もZ方向高さが低い位置を電子部品4の下端位置とみなして、第2範囲72の下端からの高さを算出する。続いて、制御装置22は、ステップS8で算出したノズル6の下端位置の高さ(図9のステップS100参照)とステップS16で算出した電子部品4の下端位置の高さとの差分をとることで、電子部品4の厚み推定値を算出する(ステップS18)。
次に、判定部54は、ステップS18で算出された電子部品4の厚み推定値>上限値の不等式が成立するか否かを判定する(ステップS20)。ここで、上限値は、電子部品4の吸着姿勢が正常であるときの電子部品4の下端位置からノズル6の下端位置までの長さの最大値であり、予めメモリ40に登録されている。ステップS20の不等式が成立する場合(ステップS20でYES)は、判定部54は、電子部品4の吸着姿勢が異常である(例えば、斜めに吸着されている)と判定して、ステップS38に進む(後述)。一方、上記不等式が成立しない場合(ステップS20でNO)は、ステップS22に進む。ステップS22では、厚み推定値<下限値の不等式が成立するか否かを判定する。ここで、下限値は、電子部品4単体の厚みの下限値であり、予めメモリ40に登録されている。ステップS22の不等式が成立する場合は、判定部54は、吸着ミス(例えば、電子部品4の落下又は電子部品4以外の物体の吸着等)が生じたと判定して、ステップS38に進む。
ステップS20又はS22の処理のいずれかでYESの場合は、転送範囲決定部60は、許容転送時間記憶部48に記憶されている許容転送時間に基づいて転送範囲を所定の範囲76に決定する(ステップ38)。所定の範囲76は、第2範囲72をその一部に含む。画像転送部64は、所定の範囲76のうち、第2範囲72で区画される範囲については、ステップS16でキャリパーツールを用いて画像処理された画像処理データを転送し、残りの範囲については、ステップS14で撮像された撮像画像データを転送する。即ち、所定の範囲76に含まれるデータは、2種類の異なるデータにより構成された複合データである。この構成によると、許容転送時間に収まる範囲内で、可能な限り広い範囲のデータを転送することが可能となる。このため、生産効率の低下を抑制しながら、より確実にエラーの原因を特定できる。
他方、上記不等式が成立しない場合(ステップS22でNO)は、判定部54は、電子部品4が正常に吸着されていると判定して、ステップS24に進む。ステップS24では、ヘッドユニット制御部56が、ヘッド移動装置18を駆動して、装着ヘッド16のノズル6を回路基板2の装着位置上に位置決めする。続いて、ヘッドユニット制御部56は、ノズル6を下降させると共に電子部品4の吸着を解除する(ステップS26)。これによって、電子部品4が回路基板2に装着される。
従来は、エラーの種類に関わらず、所定の範囲76のさらに一部である第2範囲72に係るデータしか転送していなかった。このため、エラーの種類が第1タイプの場合は、転送データのみからではエラーの原因を特定できないことがあった。その一例を図10、11に示す。図10は、ノズル6が折れた状態を示し、図11は、カメラ32が−Z方向に位置ずれした状態を示す。両者の第2範囲72内の画像データは略同一であるため、従来の転送方法ではエラーの原因を特定することが困難であった。しかしながら、上記の部品実装機10では、エラーの種類に応じて画像データの転送範囲を変更する。即ち、画像転送部64は、エラーの種類が部品実装機10を停止する種類に該当する場合(第1タイプ)は、撮像画像全体(第1範囲70)に係るデータを外部のPC26に転送し、エラーの種類が部品実装機10を停止する種類に該当しない場合(第2タイプ)は、第1範囲70の一部である所定の範囲76に係るデータをPC26に転送する。上記の例では、両者は共にステップS8の判定処理でノズル折れエラー有と判定されるため(ステップS8でNO)、転送範囲は第1範囲70に決定される(ステップS30)。従って、それぞれのエラーの原因を適切に特定できる。また、上記の構成によると、第2範囲72に含まれるデータのみからでも十分にエラーの原因を特定できる場合(即ち、第2タイプの場合)は、転送範囲を第2範囲72に決定する。このため、エラーの原因を適切に特定できると共に、データ転送時間が無用に長くなることを抑制することができる。
また、上記の実施例では、画像処理部51は、第2範囲72に対して画像処理部52よりも高解像度の画像処理を行う。これにより、単位面積当たりのデータの情報量が多くなるため、第2範囲72が比較的に狭い範囲であってもエラーの原因を特定し易くなる。
図12を参照して実施例2の部品実装機について説明する。以下では、実施例1と相違する点について説明し、実施例1と同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例3についても同様である。実施例2の部品実装機は、作業者が部品実装機を停止可能に構成されている。また、転送データ種類選択部62は、転送データ種類の選択肢として、実施例1と同一の選択肢(二値化処理データと撮像画像データ)の他に、複合データを選択可能とされている。複合データは、2種類のデータによって構成されている。具体的には、第2範囲72内の撮像画像についてはキャリパーツールによって画像処理されたデータと、第2範囲72を除く第1範囲70内の撮像画像については二値化処理されたデータから構成される。
実施例2の制御装置は、実施例1の制御装置22と同様の処理を行いながら、図12に示す処理を並行して行っている。具体的には、まず、制御装置は、タッチパネル24から実装機停止指令を受信したか否かを判断する(ステップS110)。実装機停止指令は、作業者がタッチパネル24を操作することで入力することができる。制御装置は、実装機停止指令を受信しない場合(ステップS110でNO)は、停止指令を受けるまでステップS110の処理を繰り返す。一方、停止指令を受信した場合(ステップS110でYES)は、実施例1の制御装置22と同様の処理(図5〜9の処理)を終了して(ステップS112)、ステップS114に進む。ステップS114では、制御装置が、メモリ40に撮像画像データが記憶されているか否かを判断する。なお、ここでいう撮像画像データとは、実装予定の電子部品4についてのステップS2以降の処理を開始したあとに記憶されるデータを表す。撮像画像データが記憶されていない場合(ステップS114でNO)は、撮像装置制御部58は、第1範囲70でカメラ32に撮像させる(ステップS116)。撮像画像データが記憶されている場合(ステップS114でYES)、又はステップS116の処理を終了したら、制御装置は部品実装機を停止する(ステップS118)。
続いて、転送範囲決定部60は、転送範囲を自動的に第1範囲70に決定する(ステップS120)。続いて、転送データ種類選択部62は、上記の3つの転送データ種類を選択肢としてタッチパネル24に表示させる(ステップS122)。続いて、制御装置は、撮像画像データが選択されたか否か判断する(ステップS124)。撮像画像データが選択された場合(ステップS124でYES)は、画像転送部64は第1範囲70に係る撮像画像データをPC26に転送する(ステップS126)。一方、撮像画像データが選択されなかった場合(ステップS124でNO)は、制御装置は、複合データが選択されたか否か判断する(ステップS128)。複合データが選択された場合(ステップS128でYES)は、制御装置は、複合データを構成するデータがメモリ40に記憶されているか否かを判断する(ステップS130)。複合データが記憶されていない場合(ステップS130でNO)は、画像処理部51が第2範囲72内の撮像画像をキャリパーツールによって画像処理すると共に、画像処理部52が第2範囲72を除く第1範囲70内の撮像画像を二値化処理して、複合データを作成する(ステップS132)。複合データが記憶されている場合(ステップS130でYES)、又はステップS132の処理を終了したら、画像転送部64は、第1範囲70に係る複合データをPC26に転送する(ステップS134)。一方、複合データが選択されなかった場合(ステップS128でNO)は、制御装置は、二値化処理データが選択されたか否か判断する(ステップS136)。二値化処理データが選択された場合(ステップS136でYES)は、制御装置は、二値化処理データがメモリ40に記憶されているか否かを判断する(ステップS138)。二値化処理データが記憶されていない場合(ステップS138でNO)は、画像処理部52が第1範囲70内の撮像画像を二値化処理して二値化処理データを作成する(ステップS140)。二値化処理データが記憶されている場合(ステップS138でYES)、又はステップS140の処理を終了したら、画像転送部64は、第1範囲70に係る二値化処理データをPC26に転送する(ステップS142)。一方、二値化処理データが選択されなかった場合(ステップS136でNO)は、ステップS124の処理に戻る。
実施例2の部品実装機では、作業者が3つの選択肢の中からエラーの原因特定に最適な転送データ種類を選択することができる。このため、エラーの原因を適切に特定しながら、転送時間が無用に長くなることを抑制することができる。
図13を参照して実施例3のヘッドユニット115について説明する。実施例3のヘッドユニット115は、メモリ40及びCPU42を含むコンピュータを用いて構成されている点で、実施例1のヘッドユニット15と異なる。撮像装置130は、ノズル6に吸着された電子部品4の吸着姿勢を撮像する撮像装置であり、実施例1の撮像装置30と同一の構成を備える。撮像装置130は、固定部材29により移動ベース18a(ヘッドユニット115の構成要素の1つ)に固定されており、移動ベース18aと一体的に移動する。メモリ40には、実施例1と同一の記憶部44、46、47、48、49が設けられている。また、CPU42は、実施例1と同一の各部50、51、52、53、54、56、58、60、62、64として機能する。ヘッドユニット制御部56がヘッドユニット115の動作を制御し、撮像装置制御部58が撮像装置130の動作を制御する。即ち、本実施例では、ヘッドユニット115が実施例1の制御装置22として機能する。この構成によっても実施例1と同様の作用効果を奏することができる。また、本実施例では、制御装置22を設ける必要がないため、その分だけ部品実装機10を小型化できる。なお、撮像装置130は、「ヘッド側撮像装置」の一例に相当する。
以上、本明細書が開示する技術の実施例について詳細に説明したが、これは例示に過ぎず、本明細書が開示する半導体装置は、上記の実施例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上記の実施例では、エラーの種類が第2タイプの場合は所定の範囲76に係る画像データを転送したが、この構成に限られない。例えば、メモリ40は許容転送時間記憶部48を有していなくてもよい。転送範囲決定部60は、エラーの種類が第2タイプの場合は、転送範囲を第2範囲に決定してもよい。
また、エラーの種類が第2タイプの場合は、所定の範囲76のうち第2範囲72を除く範囲については、画像転送部64は撮像画像データを転送したが、この構成に限られない。例えば、当該範囲については、撮像画像データを転送するか二値化処理データを転送するか選択可能であってもよい。
また、エラーの種類が第1タイプの場合は、転送時間に制限を設けずに撮像画像データを転送する構成であってもよい。この場合、ステップS52、S72、S82の処理は行わなくてもよい。或いは、第1タイプのエラーの種類によって二値化処理データを転送するか撮像画像データを転送するか場合分けしてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:回路基板
4:電子部品
6:ノズル
10:部品実装機
26:PC(外部装置)
30:撮像装置
51:画像処理部(第1画像処理部)
60:転送範囲決定部
64:画像転送部
70:第1範囲
72:第2範囲

Claims (6)

  1. 電子部品を基板に実装する部品実装機であって、
    前記電子部品を吸着可能な吸着ノズルと、
    前記電子部品の吸着姿勢を、前記吸着ノズルの軸方向全体を含む第1範囲で撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置で撮像された撮像画像のうち、前記第1範囲の一部であり、前記第1範囲に対して相対的に固定されている第2範囲内の撮像画像を画像処理する第1画像処理部と、
    エラーが生じた場合に撮像画像データ又は画像処理データを外部装置に転送する範囲を決定する転送範囲決定部と、
    転送範囲決定部で決定された範囲に含まれる撮像画像データ又は画像処理データを前記外部装置に転送する転送部と、を備えており、
    前記第2範囲は、前記吸着ノズルの下端及び前記電子部品を含む範囲であり、
    前記部品実装機は、エラーの種類に応じて停止可能に構成されており、
    前記転送範囲決定部は、
    エラーの種類が前記部品実装機を停止する種類に該当する場合は、転送範囲を前記第1範囲に決定し、
    エラーの種類が前記部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、転送範囲を、前記第1範囲の一部であると共に、少なくとも前記第2範囲を含む所定の範囲に決定する、部品実装機。
  2. 前記第1範囲内の撮像画像を二値化処理する第2画像処理部と、
    前記転送範囲決定部が転送範囲を前記第1範囲に決定した場合に、撮像画像データを転送するか、前記第2画像処理部により二値化処理された二値化処理データを転送するか、を選択する転送データ種類選択部と、をさらに備えており、
    前記第1画像処理部は、第2画像処理部よりも高解像度の画像処理を行う、請求項1に記載の部品実装機。
  3. エラーの種類が前記部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、
    前記転送部が転送を許容された時間が許容転送時間として予め設定されていると共に、
    前記転送範囲決定部は、前記所定の範囲を、前記許容転送時間に基づいて決定する、請求項1又は2に記載の部品実装機。
  4. 前記転送データ種類選択部は、転送データ種類の選択肢として、前記第2範囲内の撮像画像については前記画像処理データを転送すると共に、前記第2範囲を除く前記第1範囲内の撮像画像については前記二値化処理データを転送する選択肢をさらに選択可能であり、
    前記部品実装機は、作業者によって停止可能に構成されており、
    前記作業者が前記部品実装機を停止した場合は、前記転送範囲決定部は、転送範囲を自動的に第1範囲に決定し、
    前記作業者は、前記転送データ種類選択部から転送データ種類を選択可能である、請求項2に記載の部品実装機。
  5. 電子部品を吸着可能な吸着ノズルを有し、前記吸着ノズルで吸着された前記電子部品を基板上の所定の位置へ移送し、前記吸着ノズルにより吸着された前記電子部品の吸着姿勢を、前記吸着ノズルの軸方向全体を含む第1範囲で撮像するヘッド側撮像装置が装着可能であるヘッドユニットであって、
    前記ヘッド側撮像装置で撮像された撮像画像のうち、前記第1範囲の一部であり、前記第1範囲に対して相対的に固定されている第2範囲内の撮像画像を画像処理する画像処理部と、
    エラーが生じた場合に撮像画像データ又は画像処理データを外部装置に転送する範囲を決定する転送範囲決定部と、
    転送範囲決定部で決定された範囲に含まれる撮像画像データ又は画像処理データを前記外部装置に転送する転送部と、を備えており、
    前記第2範囲は、前記吸着ノズルの下端及び前記電子部品を含む範囲であり、
    前記転送範囲決定部は、エラーの種類に応じて、転送範囲を前記第1範囲か、前記第1範囲の一部であると共に、少なくとも前記第2範囲を含む所定の範囲に決定する、ヘッドユニット。
  6. 電子部品を基板に実装する部品実装機であって、
    前記電子部品を吸着可能な吸着ノズルと、
    前記電子部品の吸着姿勢を、前記吸着ノズルの軸方向全体を含む第1範囲で撮像する撮像装置と、
    (1)前記撮像装置で撮像された撮像画像に基づいて判定されるエラーの種類が前記部品実装機を停止する種類に該当する場合は、前記撮像装置で撮像された撮像画像のうち前記第1範囲に係る画像データを外部に転送し、
    (2)前記撮像装置で撮像された撮像画像に基づいて判定されるエラーの種類が前記部品実装機を停止する種類に該当しない場合は、前記撮像装置で撮像された撮像画像のうち、前記第1範囲の一部であると共に、少なくとも前記第1範囲に対して相対的に固定されている第2範囲を含む所定の範囲内の撮像画像に係る画像データを前記外部に転送する画像転送部と、を備える、部品実装機。
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