JPWO2019087946A1 - 電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングおよびその製造方法、並びに、電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングおよびその製造方法、並びに、電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

ギヤハウジングを構成する前側ハウジングに関して、剛性を確保でき、かつ、材料合流部の強度低下を抑制できる構造を実現する。ウォームホイール収容部17aを構成するウォームホイール用底部40のうち、上下方向に関してウォーム収容部18aから遠い側で、かつ、車体の幅方向に関してモータ取付フランジ44に近い側に、周囲の部分に比べて厚さ寸法の大きい厚肉部である放射状リブ59が配置される。放射状リブ59が材料合流部に形成されるため、材料合流部の厚さ寸法が十分に確保される。【選択図】図2

Description

本発明は、ウォーム減速機を収容するための電動パワーステアリング装置用ギヤハウジング、および、電動パワーステアリング装置に関する。
図12は、電動パワーステアリング装置の従来構造の1例を示している。電動パワーステアリング装置は、ステアリングシャフト2、ステアリングシャフト2を内側に回転自在に支持する、円筒状のステアリングコラム3、運転者がステアリングホイール1を操作するために要する力を軽減するための補助動力を付与する、電動アシスト装置4、並びに、ステアリングシャフト2の回転をステアリングギヤユニット7のピニオン軸8に伝達する、自在継手5a、中間シャフト6、および、自在継手5bを備える。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト2の後端部に固定される。操舵時のステアリングホイール1の動きは、ステアリングシャフト2、電動アシスト装置4、自在継手5a、中間シャフト6、および、自在継手5bを介して、ピニオン軸8に伝達される。ピニオン軸8の回転により、ステアリングギヤユニット7の両側に配置された1対のタイロッド9が押し引きされて、左右1対の操舵輪に、ステアリングホイール1の操作量に応じた舵角が付与される。なお、前後方向とは、電動パワーステアリング装置が組み付けられる車体の前後方向をいう。
図13には、国際公開第2016/084659号に記載された、電動アシスト装置の具体的な構造を示している。電動アシスト装置4aは、ステアリングコラム3の前方に配置され、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2に入力された操舵トルクを測定する、トルクセンサ10、トルクセンサ10からの測定信号に基づいて通電が制御された状態で補助動力を発生する、電動モータ11、電動モータ11からの補助動力を出力軸13に付与する、ウォーム減速機12、および、ステアリングコラム3の前端部に固定され、トルクセンサ10およびウォーム減速機12を収容する、ギヤハウジング14を備える。
ギヤハウジング14は、前後方向に配置され、複数本のボルトにより結合される、前側ハウジング15および後側ハウジング16を備える。前側ハウジング15は、後方が開口したカップ状のウォームホイール収容部17と、ウォームホイール収容部17の外径側部分の周方向一部(図示の例では上端部)に配置された円筒状のウォーム収容部18とを備える。ウォームホイール収容部17には、前方に突出して、ギヤハウジング14を車体に対し支持するための取付ステー19を備える。
ウォーム減速機12は、出力軸13に外嵌固定されたウォームホイール20、および、電動モータ11の出力軸に連結されたウォーム軸21を備える。ウォームホイール20は、ウォームホイール収容部17の内側に収容される。ウォーム軸21は、ウォーム収容部18の内側に収容される。ウォーム軸21は、その中間部にウォーム22を備え、ウォーム22とウォームホイール20とが噛合する。
出力軸13は、ギヤハウジング14内に回転自在に支持されており、互いに同軸に配置された入力軸23に対し、トーションバー24を介して連結される。出力軸13の前端部は、図13に示すように、1対の自在継手5a、5bおよび中間シャフト6を介してピニオン軸8に接続される。入力軸23の後端部は、ステアリングシャフト2の前端部に接続される。ステアリングホイール1を操作すると、ステアリングシャフト2を介して入力軸23に加えられる操舵トルクと出力軸13が回転することに対する抵抗とにより、入力軸23と出力軸13とが、トーションバー24を捩り方向に弾性変形させつつ、回転方向に相対変位する。入力軸23と出力軸13との相対変位量は、トルクセンサ10により測定される。図示しない制御器が、トルクセンサ10の測定信号に応じて電動モータ11を制御し、電動モータ11からの補助動力(補助トルク)は、ウォーム減速機12を介して、出力軸13に付与される。
国際公開第2016/084659号
近年、自動車の低燃費化に対する要求が高まっており、自動車の構成部品のさらなる軽量化が進められている。このような事情に鑑みて、電動パワーステアリング装置に組み込まれるギヤハウジングを、薄肉化により軽量化することが検討されているが、ギヤハウジングの薄肉化は、その剛性の低下という新たな問題を招く。
また、前側ハウジングを構成するウォームホイール収容部は、その内側に出力軸を回転自在に配置するために、径方向中央部に貫通孔を備える。このような貫通孔を有する前側ハウジングを鋳造または射出成形により作製する場合には、金型の一部である、貫通孔を形成するための柱部の両側を流れた材料が、この柱部の後方側(材料の流れ方向に関して下流側)で合流するため、合流部にウェルドラインが発生しやすくなる。このため、合流部の品質が低下しやすく、製品強度が低下する可能性がある。
本発明の目的は、上述のような事情に鑑みて、剛性を確保でき、かつ、製造時に生じる材料合流部の強度低下を抑制できる、電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングの構造を実現することにある。
本発明の電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングは、電動パワーステアリング装置を構成するもので、直接または中間プレートなどの他の部材を介して、前後方向に組み合わされた、前側ハウジングと後側ハウジングとを備える。
前記前側ハウジングは、内側にウォームホイールを収容するウォームホイール収容部と、内側にウォーム軸を収容するウォーム収容部と、厚肉部とを備える。
前記ウォームホイール収容部は、前記ウォームホイールの周囲に配置されるウォームホイール用筒部と、前記ウォームホイール用筒部の前端部から径方向内方に折れ曲がった円輪状のウォームホイール用底部と、径方向中央部に該ウォームホイール収容部の軸方向に伸長する貫通孔とを有する。
前記ウォーム収容部は、前記ウォームホイール収容部の外径側部分の周方向一部に備えられ、開口側端部に、径方向外方に張り出したモータ取付フランジを有する。
前記厚肉部は、周囲に存在する部分よりも大きい厚さ寸法を有し、前記ウォームホイール用底部のうち、前記ウォーム収容部から遠い側で、かつ、前記モータ取付フランジに近い側に配置される。より具体的には、前記厚肉部は、前記ウォームホイール用底部のうち、前記ウォームホイール収容部の中心軸を挟んで前記ウォーム収容部とは反対側で、かつ、前記ウォーム収容部の軸方向に関して前記モータ取付フランジに近い側に配置される。
なお、本発明の電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングは、前記厚肉部を、前記ウォームホイール用底部のうち、前記ウォーム収容部から遠い側で、かつ、前記モータ取付フランジに近い側に備えている限り、前記ウォームホイール用底部のその他の任意の位置に、周囲に存在する部分に比べて厚さ寸法の大きいリブを任意的に備えることもできる。
前記ウォームホイール用底部の径方向中央部の前記貫通孔の開口縁部に、前方に突出した環状突部を備えることができる。この場合、前記厚肉部の前側面を、前記環状突部の前側面と同じ位置に、または、前記環状突部の前側面よりも後方に、配置させることができる。代替的あるいは追加的に、前記厚肉部を、前記環状突部から放射方向に伸長するように配置することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置は、電動モータにより回転駆動されるウォーム軸と、該ウォーム軸の中間部に備えられたウォームと、該ウォームと噛合するウォームホイールとを有するウォーム減速機、および、該ウォーム減速機を内側に収容するギヤハウジングを備える。本発明の電動パワーステアリング装置は、前記ギヤハウジングを、本発明の電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングにより構成する。
本発明の電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングの製造方法では、前記前側ハウジングを、キャビティを有する金型を用いた、鋳造または合成樹脂の射出成形により作製する。この際に、材料を、前記キャビティのうち、前記ウォーム収容部を形成するためのウォーム収容部形成空間側から前記ウォームホイール収容部を形成するためのウォームホイール収容部形成空間側へと流動させる。
この場合、前記金型のうちで、前記材料の流動に関して、前記貫通孔を形成するための部分の後方側に、前記厚肉部を形成するための厚肉部形成空間を配置して、前記材料を、前記貫通孔を形成するための部分の後方側で合流させ、該材料の合流部に前記厚肉部を形成することもできる。
上述のように構成する本発明によれば、前側ハウジングに関して、剛性を確保できるとともに、製造時に生じる材料合流部の強度低下を抑制することができる。
図1は、実施の形態の第1例の電動パワーステアリング装置の側面図である。 図2は、実施の形態の第1例の電動パワーステアリング装置を前方側から見た図である。 図3は、実施の形態の第1例の電動パワーステアリング装置の要部断面図である。 図4は、図3のA−A断面図である。 図5は、実施の形態の第1例の電動パワーステアリング装置から前側ハウジングを取り出して示す正面図である。 図6は、実施の形態の第1例の電動パワーステアリング装置から前側ハウジングを取り出して示す斜視図である。 図7は、実施の形態の第1例の前側ハウジングを、鋳造または射出成形により造る工程を説明するために示す、金型の模式図である。 図8は、実施の形態の第2例の電動パワーステアリング装置に関する、図5に相当する正面図である。 図9は、実施の形態の第2例の電動パワーステアリング装置に関する、図6に相当する斜視図である。 図10は、実施の形態の第3例の電動パワーステアリング装置に関する、図5に相当する正面図である。 図11は、実施の形態の第3例の電動パワーステアリング装置に関する、図6に相当する斜視図である。 図12は、従来構造の電動パワーステアリング装置の1例を示す、部分切断側面図である。 図13は、従来構造の電動アシスト装置に関する、図3に相当する断面図である。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例について、図1〜図7を用いて説明する。本例の電動パワーステアリング装置は、運転者の体格や運転姿勢に合わせて、ステアリングホイール1(図12参照)の上下位置および前後位置を調節可能とするチルト・テレスコピック機構、および、ステアリングホイール1の操作に要する力を軽減するための電動アシスト装置4bを備える。
ステアリングシャフト2aは、ステアリングコラム3aの内側に、図示しない複数の転がり軸受を介して、回転自在に支持される。ステアリングシャフト2aの後端部で、ステアリングコラム3aの後端開口よりも後方に突出した部分には、ステアリングホイール1が固定される。ステアリングシャフト2aは、スプライン係合などにより、回転力の伝達可能に、かつ、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わされた、インナシャフト25およびアウタシャフト26を備える。インナシャフト25およびアウタシャフト26は、軸方向に相対変位して、ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする機能、および、衝突事故の際にステアリングシャフト2aの全長を縮める機能を有する。
ステアリングコラム3aは、全体として中空筒状で、インナコラム27およびアウタコラム28を備え、インナコラム27の後側部分に、アウタコラム28の前側部分が、軸方向に関する相対変位を可能に緩く嵌合する構造を有している。ステアリングコラム3aは、ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする機能、および、衝突事故の際にステアリングシャフト2aとともにステアリングコラム3aの全長を縮める機能を有する。インナコラム27の前端部(図1の左端部)には、電動アシスト装置4bを構成するギヤハウジング14aが固定される。ギヤハウジング14aは、車体に固定されるロアブラケット29に対して、幅方向に配置されたチルト軸30を中心とする揺動を可能に支持される。なお、幅方向とは、電動パワーステアリング装置が組み付けられる車体の幅方向をいい、左右方向に相当する。
アウタコラム28は、アッパブラケット31により車体に支持される。アッパブラケット31は、前方に向いた強い衝撃が加わった際に、車体から前方に離脱可能に構成される。アウタコラム28は、アッパブラケット31に対して、前後方向および上下方向に移動可能に支持されており、ステアリングホイール1の前後位置および上下位置を調節可能としている。このために、アウタコラム28を構成する1対の被挟持部32は、前後方向に長いテレスコ調節用長孔33を備える。また、1対の被挟持部32の幅方向両側に配置される、アッパブラケット31を構成する1対の支持板部34は、上下方向に長いチルト調節用長孔35を備える。テレスコ調節用長孔33およびチルト調節用長孔35に、調節ロッド36が幅方向に挿通される。調節ロッド36の端部に固定した図示しないレバーを操作し、調節ロッド36の周囲に配置した図示しない拡縮装置を幅方向に拡縮させることで、1対の支持板部34によって1対の被挟持部32を幅方向両側から挟持する力を調節可能としている。これにより、アウタコラム28をアッパブラケット31に対して固定したり、固定を解除したりすることが可能となっている。
固定を解除した状態では、調節ロッド36がテレスコ調節用長孔33の内側で変位できる範囲で、アウタコラム28が前後移動して、ステアリングホイール1の前後位置が調節可能である。また、調節ロッド36がチルト調節用長孔35の内側で変位できる範囲で、ステアリングコラム3aが上下移動して、ステアリングホイール1の上下位置が調節可能である。この際、ステアリングコラム3aは、チルト軸30を中心に上下方向に揺動変位する。
ステアリングホイール1の操作力を軽減するための電動アシスト装置4bは、ステアリングコラム3aの前方に配置されており、トルクセンサ10a、電動モータ11a、ウォーム減速機12a、出力軸13a、および、ギヤハウジング14aを備える。
ギヤハウジング14aは、中間プレート37を介して前後方向に組み合わされた、前側ハウジング15aおよび後側ハウジング16aを備え、ウォーム減速機12aを内側に収容する。前側ハウジング15aおよび後側ハウジング16aはいずれも、鉄系合金もしくはアルミニウム合金などの軽合金の鋳造品(ダイキャスト成形品を含む)、または、合成樹脂の射出成形品である。
前側ハウジング15aは、内側にウォームホイール20aを収容するウォームホイール収容部17aと、内側にウォーム軸21aを収容するウォーム収容部18aと、ギヤハウジング14aをロアブラケット29を介して車体に揺動変位を可能に支持する1対の取付ステー19aとを備える。前側ハウジング15aは、軽量化のために各部の肉厚が抑えられている。本例のギヤハウジング14aは、本発明における厚肉部に相当する1本の放射状リブ59を備える。さらに、本例のギヤハウジング14aは、複数(図示の例では3本)の架け渡しリブ38a、38b、38cを備える。
ウォームホイール収容部17aは、後方が開口したカップ形状および略水平方向に伸長する中心軸を有する。ウォームホイール収容部17aは、ウォームホイール20aの周囲に配置され、円筒状のウォームホイール用筒部39と、ウォームホイール20aの前方に配置され、かつ、ウォームホイール用筒部39の前端部から径方向内方に向けて略直角に折れ曲がった、円輪状のウォームホイール用底部40とを有する。
ウォームホイール用底部40は、内周縁部に、略円筒状の内径側筒部41を備える。ウォームホイール用底部40は、径方向中央部である、内径側筒部41の径方向内側部分に、本発明における貫通孔に相当する軸受保持孔42を備える。また、ウォームホイール用底部40は、軸受保持孔42の前方側の開口縁部に、ウォームホイール用底部40の径方向中間部および外側部よりも前方に突出した環状突部43を備える。環状突部43は、内径側筒部41の前端部により構成される。
ウォーム収容部18aは、略有底円筒形状を有する。ウォーム収容部18aは、ウォームホイール収容部17aの外径側部分の周方向一部で、電動パワーステアリング装置の組付状態で下方に位置する部分に配置される。ウォーム収容部18aの内部空間は、ウォームホイール収容部17aの内部空間に連通する。ウォーム収容部18aは、略水平方向に伸長するが、ウォームホイール収容部17aの中心軸とは捩れの位置関係にある中心軸を有する。ウォーム収容部18aは、開口側端部に、径方向外方に張り出したモータ取付フランジ44を備える。
1対の取付ステー19aは、ウォームホイール用底部40の前側面の上下方向中間部から前方に突出する。具体的には、1対の取付ステー19aは、前側ハウジング15aのウォームホイール用底部40のうちの、車体の幅方向に関して軸受保持孔42を両側から挟む位置に、互いに離隔した状態で配置される。1対の取付ステー19aは、先端部に、幅方向に貫通する、チルト軸30を挿通するための取付孔45をそれぞれ備える。取付ステー19aの先半部は、先端側に向かうほど上下方向に関する寸法が小さくなる先細形状を有するのに対し、取付ステー19aの基半部は、上下方向に関する寸法は変わらずに、幅方向に関する寸法が基端側に向かうほど増大する(幅方向に関して内側に張り出す)形状を有する。また、取付ステー19aの基端部の幅方向外側面は、ウォームホイール用筒部39の外周面に連続するのに対し、取付ステー19aの基端部の幅方向内側面は、環状突部43に連続する。また、幅方向に関してウォーム収容部18aの開口側(図2および図5の左側)に位置する取付ステー19aの幅方向外側面の下端部は、モータ取付フランジ44の幅方向内側面の上端部に連続する。1対の取付ステー19aは、ロアブラケット29を構成する1対の側板部46の間に配置される。
放射状リブ59は、ウォームホイール用底部40の前側面に備えられており、中実状で、周囲に存在する部分よりも大きな前後方向に関する厚さ寸法を有する。具体的には、前側ハウジング15aのうち、放射状リブ59を設けた部分における厚さ寸法を、前側ハウジング15aのうち、放射状リブ59の周囲に存在する部分における厚さ寸法のたとえば10倍以下となる範囲で、十分に大きく設定される。ただし、前側ハウジング15aのうち、架け渡しリブ38a、38b、38cを設置した部分における厚さ寸法は、架け渡しリブ38a、38b、38cが環状突部43から軸方向に突出しないように設定されることが好ましい。
放射状リブ59の形成位置(範囲)は、図7に示すように、前側ハウジング15aを鋳造または射出成形により作製する際に、金型(鋳造型、射出成形型)61のうちで貫通孔である軸受保持孔42を形成するための柱部62の両側を流れた溶湯が合流する位置を想定して、次のように規制する。すなわち、ウォームホイール用底部40のうちで、上下方向に関してウォーム収容部18aから遠い側(図2、図5、図6および図7の上側)で、かつ、車体の幅方向に関してモータ取付フランジ44に近い側(図2、図5、図6および図7の左側)に存在する範囲(図5中の斜格子模様を付した範囲)に、放射状リブ59は配置される。放射状リブ59は、放射方向に伸長し、その径方向内端部は環状突部43に連結し、その径方向外端部はウォームホイール用底部40の径方向外端部に位置する。
放射状リブ59は、台形状、凸円弧形状などの、前方に向かうほど幅方向(短手方向)に関する寸法が小さくなる、断面形状を有する。放射状リブ59の幅方向側面のそれぞれに抜き勾配を持たせることにより、金型61からの離型性が確保される。また、放射状リブ59の前側面は、環状突部43の前側面と同じ位置、あるいは、環状突部43の前側面よりも後方に配置される。これにより、放射状リブ59に起因して、前側ハウジング15aの前方に配置する他の部材のレイアウト性が悪くなることが防止される。
3本の架け渡しリブ38a、38b、38cは、それぞれ中実状で、前側ハウジング15aの前側面に、ウォーム収容部18aとウォームホイール用底部40とに架けわたされるように配置される。また、架け渡しリブ38a、38b、38cは、ウォームホイール収容部17aとウォーム収容部18aとの配列方向に一致する、ウォームホイール20aとウォーム軸21aに備えられたウォーム22aとの噛み合い反力の作用方向(図2、図4および図5の上下方向)に伸長する。すなわち、架け渡しリブ38a、38b、38cを、ウォームホイール20aの中心軸O20と電動モータ11aの出力軸の中心軸O11とに直交する仮想直線Lに対して実質的な平行に配置される。なお、実質的に平行とは、電動パワーステアリング装置の製造誤差や組立誤差に起因して、架け渡しリブ38a、38b、38cの形成方向が仮想直線Lに対し傾斜する場合を含む。なお、後述するように、ウォームホイール20aとウォーム22aとの噛み合い反力に対する前側ハウジング15aの剛性を向上させられる限りにおいて、架け渡しリブ38a、38b、38cの伸長方向を仮想直線Lに対して傾斜させることもできる。具体的には、架け渡しリブ38a、38b、38cの伸長方向と仮想直線Lとがなす角度は、45度以下の任意の角度に設定可能であり、0度、すなわち、架け渡しリブ38a、38b、38cの形成方向と仮想直線Lと平行にすることが好ましい。また、架け渡しリブ38aの伸長方向と仮想直線Lとがなす角度を0度として、架け渡しリブ38b、38cの伸長方向と仮想直線Ltoがなす角度を、45度以下の任意の角度とすることもできる。
噛み合い反力とは、ウォームホイール20aとウォーム軸21とが離れるように互いに反対向きに作用する力をいう。本例では、架け渡しリブ38a、38b、38cを、噛み合い反力の作用方向に伸長させているため、噛み合い反力に対する前側ハウジング15aの剛性を効果的に向上させることができる。このため、前側ハウジング15aを薄肉化した場合にも、前側ハウジング15aに、噛み合い反力に起因して有害な変形などが生じることが防止される。
架け渡しリブ38a、38b、38cは、放射状リブ59の断面形状と同じように、台形状または凸円弧形状など、前方に向かうほど幅方向(短手方向)に関する寸法が小さくなる断面形状を有する。架け渡しリブ38a、38b、38cの幅方向側面のそれぞれに抜き勾配を持たせることにより、鋳造型または射出成形型からの離型性が確保される。また、架け渡しリブ38a、38b、38cの前側面についても、環状突部43の前側面と同じ位置、あるいは、環状突部43の前側面よりも後方に配置される。これにより、架け渡しリブ38a、38b、38cに起因して、前側ハウジング15aの前方に配置する他の部材のレイアウト性が悪くなることが防止される。
架け渡しリブ38a、38b、38cのうち、幅方向中間部に設置された架け渡しリブ38aは、環状突部43のうちでウォーム収容部18aに最も近接した下端部と、ウォーム収容部18aの軸方向中間部とに架けわたされるように配置される。このため、架け渡しリブ38aの上端部は、環状突部43の下端部に連結する。これに対し、幅方向両側に設けられた2本の架け渡しリブ38b、38cは、1対の取付ステー19aの基端部の下面と、ウォーム収容部18aの軸方向両側部とに架けわたされるように配置される。このため、架け渡しリブ38b、38cのそれぞれの上端部は、取付ステー19aの基端部の下面に連結する。すなわち、架け渡しリブ38b、38cと1対の取付ステー19aとは、それぞれ上下方向に連続するように配置される。
架け渡しリブ38aの幅方向に関する厚さ寸法(短手方向に関する厚さ寸法)は、全長にわたりほぼ一定であるのに対し、架け渡しリブ38b、38cの幅方向に関する厚さ寸法は、取付ステー19aに近づくほど大きくなっている。
本例では、前側ハウジング15aは、前側面の複数箇所に、周囲に存在する部分よりも前方に突出した複数(図示の例では3個)のボス部47を備える。具体的には、ウォームホイール用底部40の前側面の上端部中央部、および、ウォームホイール収容部17aの外周縁部のうちウォーム収容部18aとの連続部である2個所位置に、それぞれが円筒状のボス部47が配置される。ボス部47は、周囲に存在する部分よりも、前方に突出しており、これにより厚肉になっている。なお、ウォームホイール収容部17aの外周縁部に配置された2つのボス部47は、それぞれ架け渡しリブ38b、38cと連続する。ボス部47は、ギヤハウジング14aを、ウォーム減速機12aの周囲に組み付ける際に、ボス部47を組立装置や治具により把持するなどして、ギヤハウジング14aを組み立てる作業の効率を向上させる機能を有する。
本例では、上述のような構成を有する前側ハウジング15aを、キャビティ63を有する金型(鋳造型、射出成形型)61を用いて、鋳造または射出成形により作製する際に、図7に示すように、材料(溶湯、合成樹脂)の供給口となる金型61のゲートGを、前側ハウジング15aを形成するためのキャビティ63のうち、ウォーム収容部18aを形成するためのウォーム収容部形成空間64を挟んで、ウォームホイール収容部17aを形成するためのウォームホイール収容部形成空間65の反対側に配置する。すなわち、ゲートGを、ウォーム収容部形成空間64が上流側となるように配置する。これにより、ウォーム収容部形成空間64を通過した材料が、ウォームホイール収容部形成空間65側に流動する。このため、本例の前側ハウジング15aでは、ウォーム収容部18aが、材料の流れ方向に関してウォームホイール収容部17aよりも上流側に位置する。
これに対し、後側ハウジング16aは、全体として中空筒状を有する、鋳造品または合成樹脂の射出成形品からなり、固定筒部48と、大径筒部49と、連続部50とを備える。固定筒部48は、円筒状で、インナコラム27の前端部に内嵌固定される。大径筒部49は、トルクセンサ10aの周囲に配置され、中間プレート37を介して前側ハウジング15aの後端開口部に突き合わされる。連続部50は、固定筒部48の前端部と大径筒部49の後端部とを接続する。
本例では、前側ハウジング15aおよび後側ハウジング16aは、中間プレート37を介して組み合わされた状態で、複数本(図示の例では3本)のボルト57により互いに連結される。具体的には、全体が略円輪状に構成された中間プレート37のうち、前側面の外径側部分に備えられた前側嵌合部51に対して、前側ハウジング15a(ウォームホイール用筒部39)の後端部が外嵌し、かつ、後側面の外径側部分に備えられた後側嵌合部52に対し、後側ハウジング16(大径筒部49)の前端部が外嵌する。この状態で、前側ハウジング15aを構成するウォームホイール用筒部39の外周面に形成された複数(図示の例では3つ)の前側結合フランジ53と、後側ハウジング16aの大径筒部49の外周面に形成された複数(図示の例では3つ)後側結合フランジ58とが、それぞれボルト57により互いに結合される。
本例では、上述のような構成を有するギヤハウジング14aの内側に、出力軸13aが、1対の転がり軸受54a、54bにより回転自在に支持される。1対の転がり軸受54a、54bのうち、前側の転がり軸受54aは、前側ハウジング15aを構成する軸受保持孔42に内嵌保持され、後側の転がり軸受54bは、中間プレート37の内周面に内嵌保持される。また、前側の転がり軸受54aを構成する外輪は、軸受保持孔42の内周面の軸方向中間部に圧入により内嵌固定される。さらに、前側の転がり軸受54aを構成する外輪は、軸受保持孔42の前端寄り部分に備えられ、後方を向いた段差面と、軸受保持孔42の内周面の後端寄り部分に形成された係止溝に係止された止め輪とにより、両側から挟持される。出力軸13aは、ステアリングシャフト2aを構成するインナシャフト25の前端部に対し、トーションバー24aを介して連結される。また、出力軸13aの前端部で、ギヤハウジング14aの外部に突出した部分には、自在継手5aが結合される。
出力軸13aの中間部で、1対の転がり軸受54a、54bの間には、ウォーム減速機12aを構成するウォームホイール20aが外嵌固定される。この状態で、ウォームホイール20aは、前側ハウジング15aを構成するウォームホイール収容部17aの内側に配置される。
ウォーム減速機12aを構成するウォーム軸21aは、ウォーム収容部18aの内側に、1対の転がり軸受55a、55bを介して回転自在に支持される。この状態で、ウォーム軸21aの中間部に備えられたウォーム22aは、ウォームホイール20aと噛合する。ウォーム軸21aの基端部には、電動モータ11aの出力軸が連結される。これにより、電動モータ11aの補助動力を、ウォームホイール20aに伝達可能としている。電動モータ11aは、前側ハウジング15aを構成するモータ取付フランジ44を介して、ギヤハウジング14aに支持固定される。なお、本例では、ウォーム軸21aの先端部に外嵌された転がり軸受55aと、ウォーム収容部18aの内周面との間に、ウォーム軸21aの先端部を、ウォームホイール20a側に向けて弾性的に付勢する予圧付与機構66を設けることにより、ウォームホイール20aとウォーム22aとの噛合部に存在するバックラッシュを抑えている。
後側ハウジング16aを構成する大径筒部49の内側で、インナシャフト25の前端部の周囲に、トルクセンサ10aが配置される。電動モータ11aは、トルクセンサ10aが検出する、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2aに加えられる操舵トルクの方向および大きさに応じて、ウォーム軸21aを回転駆動し、出力軸13aに補助動力(補助トルク)を付与する。この結果、左右1対の操舵輪に舵角を付与する際に必要になる、ステアリングホイール1の操作力が軽減される。
以上のような構成を有する本例の電動パワーステアリング装置によれば、ギヤハウジング14aを構成する前側ハウジング15aに関して、剛性を確保できるとともに、製造時に生じる材料合流部の強度低下を抑制できる。すなわち、本例では、前側ハウジング15aを構成するウォームホイール用底部40の前側面に、放射方向に伸長した放射状リブ59を配置している。このため、前側ハウジング15aの剛性、特に径方向に関する剛性を向上する。
本例では、前側ハウジング15aを鋳造または射出成形により造る際に、ゲートGを、ウォーム収容部形成空間64が上流側になるように配置して材料を流すため、ウォーム収容部形成空間64を通過した材料が、金型61のうちでウォームホイール収容部17aの径方向中央部に存在する貫通孔である軸受保持孔42を形成するための柱部62の両側を流れ、柱部62の後方側(材料の流れ方向に関して下流側)で合流する。ここで、ウォーム収容部形成空間64は、モータ取付フランジ44を形成する部分が設けられた側(図7の左側)でその他の部分よりも空間の容積が大きく(流路が長く)なる。このため、図7に矢印で示すような、柱部62の両側を流れる材料の2つの流れαおよびβのうち、モータ取付フランジ44を形成する部分を通過する流れαよりも、モータ取付フランジ44とは反対側を通過する流れβの方が、ウォームホイール収容部形成空間65に早く到達する。したがって、2つの材料の流れα、βは、ウォームホイール収容部形成空間65のうちで、ウォーム収容部形成空間64から遠い側で、かつ、モータ取付フランジ44を形成するための空間に近い側に存在する範囲(図5中の斜格子模様を付した範囲)で合流する。材料の2つの流れα、βが合流する合流部(ウェルドライン発生部)では、品質の低下により材料強度が低くなりやすいが、本例では、この合流部に、周囲の部分に比べて厚さ寸法の大きい放射状リブ59を設置しているため、合流部の強度低下が抑制される。
さらに本例では、前側ハウジング15aの前側面に、架け渡しリブ38a、38b、38cを、ウォーム収容部18aとウォームホイール用底部40との間を架け渡すように配置し、かつ、架け渡しリブ38a、38b、38cの伸長方向を、ウォームホイール20aとウォーム22aとの噛み合い反力の作用方向に一致させている。このため、噛み合い反力に対する前側ハウジング15aの剛性を効果的に向上させることができる。したがって、前側ハウジング15aを薄肉化した場合にも、前側ハウジング15aに、噛み合い反力に起因して有害な変形などが生じることを防止できる。
本例では、前側ハウジング15aに架け渡しリブ38a、38b、38cを形成するため、前側ハウジング15aを鋳造または射出成形により作製する際に用いる金型61のキャビティ63に関して、架け渡しリブ38a、38b、38cを形成するための空間分だけ、材料が流れる空間の断面積を大きくすることができる。さらに、架け渡しリブ38a、38b、38cの伸長方向を、ウォームホイール収容部17aとウォーム収容部18aとの配列方向に向いた、前記噛み合い反力の作用方向に一致させているため、ゲートGから供給した材料を、キャビティ63のうちで架け渡しリブ38a、38b、38cを形成するための空間を通じて、ウォームホイール収容部17aを形成する空間に効率よく供給することができる。このように、本例の構造によれば、材料の流動性(湯流れ性)を良好にすることができ、製造時における成形性を向上させることができる。
しかも、2本の架け渡しリブ38b、38cをそれぞれ取付ステー19aに連続するように形成するため、架け渡しリブ38b、38cを形成するための空間を通じて、取付ステー19aを形成するための空間に、材料を直接供給することができる。このため、取付ステー19aを形成するための空間に材料を十分に供給することができ、取付ステー19aの強度および剛性を向上させることができる。また、架け渡しリブ38aを形成するための空間を通じて、環状突部43(内径側筒部41)を形成するための空間に、材料を直接供給することもできる。したがって、本例によれば、前側ハウジング15aの品質の低下が防止される(不良品の発生が低減される)。また、前側ハウジング15aの実体強度を向上させることもできる。さらに、以上のように、剛性を確保できるとともに、製造時の成形性を確保できるため、薄肉化による軽量化を図ることができる。
また、架け渡しリブ38a、38b、38cを備えることにより、前側ハウジング15aの剛性および取付ステー19aの剛性を向上させることができる。このため、電動パワーステアリング装置の作動フィーリングや作動効率を向上でき、かつ、振動や異音の発生を抑制できる。また、取付ステー19aの剛性を向上できるため、ステアリングシャフト2aおよびステアリングコラム3aの収縮動作の挙動を安定させることができ、衝突エネルギーの吸収特性を良好にすることもできる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、図8および図9を用いて説明する。本例では、ウォームホイール用底部40は、前側面に、放射方向に伸長した第二放射状リブ60をさらに備える。第二放射状リブ60は、ウォームホイール収容部17aの中心軸O17を通り、かつ、ウォーム収容部18aの中心軸O18に直交する仮想平面Sに関して、放射状リブ59と対称に配置される。第二放射状リブ60は、断面形状および前方への突出量などに関して、放射状リブ59と同様である。
本例では、第二放射状リブ60を備えることにより、ウォームホイール用底部40の剛性を、円周方向に関して均一に近づけることができる。なお、第二放射状リブ60は、材料合流部の強度低下の抑制に寄与することはない。その他の構成および作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図10および図11を用いて説明する。本例では、ウォームホイール用底部40のうちで、上下方向に関してウォーム収容部18aから遠い側(図10および図11の上側)で、かつ、車体の幅方向に関してモータ取付フランジ44に近い側(図10および図11の左側)に存在する範囲(図10中に斜格子模様を付した範囲)に、実施の形態の第1例における放射状リブ59に代替して、ボス部47aが配置される。すなわち、本例のボス部47aは、実施の形態の第1例で、ウォームホイール用底部40の前側面の上端部中央部に配置されたボス部47(図2等参照)の形成位置を、周方向に関して反時計回りに少しだけ(中心角で30度程度)ずらして、配置される。
本例の場合にも、前側ハウジング15aを形成するためのキャビティのうち、ボス部47aを形成するための空間に、材料の合流部(ウェルドライン発生部)が位置する。このため、材料の合流部に、周囲の部分に比べて厚さ寸法の大きいボス部47aを位置させることにより、合流部の強度低下が抑制される。その他の構成および作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
本発明を実施する場合に、前側ハウジングを構成するウォーム収容部が、電動パワーステアリング装置の組付状態で、ウォームホイール収容部の下端部に配置される構造には限定されない。すなわち、ウォーム収容部が、電動パワーステアリング装置の組付状態で、ウォームホイール収容部の上端部や車体の幅方向に関して出力軸の側方に位置する部分など、任意の位置に配置されている構造に対しても、本発明は適用可能である。
1 ステアリングホイール
2、2a ステアリングシャフト
3、3a ステアリングコラム
4、4a、4b 電動アシスト装置
5a、5b 自在継手
6 中間シャフト
7 ステアリングギヤユニット
8 ピニオン軸
9 タイロッド
10、10a トルクセンサ
11、11a 電動モータ
12、12a ウォーム減速機
13、13a 出力軸
14、14a ギヤハウジング
15、15a 前側ハウジング
16、16a 後側ハウジング
17、17a ウォームホイール収容部
18、18a ウォーム収容部
19、19a 取付ステー
20、20a ウォームホイール
21、21a ウォーム軸
22、22a ウォーム
23 入力軸
24、24a トーションバー
25 インナシャフト
26 アウタシャフト
27 インナコラム
28 アウタコラム
29 ロアブラケット
30 チルト軸
31 アッパブラケット
32 被挟持部
33 テレスコ調節用長孔
34 支持板部
35 チルト調節用長孔
36 調節ロッド
37 中間プレート
38a、38b、38c 架け渡しリブ
39 ウォームホイール用筒部
40 ウォームホイール用底部
41 内径側筒部
42 軸受保持孔
43 環状突部
44 モータ取付フランジ
45 取付孔
46 側板部
47、47a ボス部
48 固定筒部
49 大径筒部
50 連続部
51 前側嵌合部
52 後側嵌合部
53 前側結合フランジ
54a、54b 転がり軸受
55a、55b 転がり軸受
56 蓋部
57 ボルト
58 後側結合フランジ
59 放射状リブ
60 第二放射状リブ
61 金型
62 柱部
63 キャビティ
64 ウォーム収容部形成空間
65 ウォームホイール収容部形成空間
66 予圧付与機構

Claims (7)

  1. 前後方向に組み合わされた、前側ハウジングおよび後側ハウジングを備え、
    前記前側ハウジングは、内側にウォームホイールを収容するウォームホイール収容部と、内側にウォーム軸を収容するウォーム収容部と、厚肉部とを備え、
    前記ウォームホイール収容部は、前記ウォームホイールの周囲に配置されるウォームホイール用筒部と、前記ウォームホイール用筒部の前端部から径方向内方に折れ曲がった円輪状のウォームホイール用底部と、径方向中央部に該ウォームホイール収容部の軸方向に伸長する貫通孔とを有しており、
    前記ウォーム収容部は、前記ウォームホイール収容部の外径側部分の周方向一部に備えられ、開口側端部に、径方向外方に張り出したモータ取付フランジを有しており、
    前記厚肉部は、周囲に存在する部分よりも大きい厚さ寸法を有し、前記ウォームホイール用底部のうち、前記ウォーム収容部から遠い側で、かつ、前記モータ取付フランジに近い側に配置される、
    電動パワーステアリング装置用ギヤハウジング。
  2. 前記ウォームホイール用底部の前記貫通孔の開口縁部に、前方に突出した環状突部を備える、請求項1に記載した電動パワーステアリング装置用ギヤハウジング。
  3. 前記厚肉部の前側面は、前記環状突部の前側面と同じ位置、または、前記環状突部の前側面よりも後方に配置される、請求項2に記載した電動パワーステアリング装置用ギヤハウジング。
  4. 前記厚肉部が、前記環状突部から放射方向に伸長する、請求項2または3に記載した電動パワーステアリング装置用ギヤハウジング。
  5. 電動モータにより回転駆動されるウォーム軸と、該ウォーム軸の中間部に備えられたウォームと、該ウォームと噛合するウォームホイールとを有するウォーム減速機、および、
    該ウォーム減速機を内側に収容するギヤハウジング、
    を備え、
    前記ギヤハウジングが、請求項1〜4のうちのいずれかに記載した電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングにより構成される、
    電動パワーステアリング装置。
  6. 請求項1〜4のうちのいずれかに記載した電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングの製造方法であって、
    前記前側ハウジングを、キャビティを有する金型を用いた、鋳造または合成樹脂の射出成形により作製する際に、材料を、前記キャビティのうち、前記ウォーム収容部を形成するためのウォーム収容部形成空間側から前記ウォームホイール収容部を形成するためのウォームホイール収容部形成空間側へと流動させる、
    電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングの製造方法。
  7. 前記金型のうちで、前記材料の流動に関して、前記貫通孔を形成するための部分の後方側に、前記厚肉部を形成するための厚肉部形成空間を配置して、前記材料を、前記貫通孔を形成するための部分の後方側で合流させ、該材料の合流部に前記厚肉部を形成する、請求項6に記載した電動パワーステアリング装置用ギヤハウジングの製造方法。
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