JP2006192965A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操舵フィーリングに影響を与えずにステアリングホイールの位置調節が行えるステアリング装置を提供すること。
【解決手段】 ステアリングホイール(27)は、操舵によるトルク変動が相殺されるように配置された2つのユニバーサルジョイント(19,21)を介してステアリングユニット(26)に連結される。一方、このステアリングホイール(27)は、チルト支点(42)を介して車体に上下方向に調節可能に取り付けられる。ここでチルト支点(42)は、ステアリングホイール(27)の上下方向の位置調節によるトルク変動の発生を抑制する位置に設定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のステアリング装置に関する。
車両のステアリング装置においては、レイアウトの都合上、ステアリングホイールとステアリングユニットとが一本のステアリングシャフトで一直線に連結されることはなく、ユニバーサルジョイントを介して連結される。ユニバーサルジョイントは回転方向のガタが少なく量産にも適しているのでこの用途に広く使用されている。ただし、ユニバーサルジョイントは駆動軸に対する従動軸の角速度比が変動する性質を持つため(不等速性)、1ジョイントでしかも大きなジョイント角を持たせた場合にはその角速度変動が操舵のトルク変動として現れ操舵フィーリングに問題を生じることが知られている。このため、ユニバーサルジョイントを2個使用し、双方の角速度変動を相殺する配置で使用されるのが一般的である。互いの角速度変動を相殺するためには基本的に、双方のジョイント角を同一に設定することが必要である。
ところで、車両のステアリング装置は一般に、ステアリングホイールの上下方向の位置を調節するチルト機構を備えている。多くの場合、そのチルト支点は上記したような一対のユニバーサルジョイントのうちの上側ジョイントの揺動中心付近に設定されていた。一方、特許文献1は、車体への組付性およびチルト軌跡の改善を目的に、チルト支点がステアリングシャフトの軸心よりも上方に配置されたステアリング装置を開示している。
実開平5−58552号公報
しかしながら、従来は、一対のユニバーサルジョイントの等速性の維持を考慮してチルト支点を設定したものはなかった。このため、従来のステアリング装置では、チルト操作によって上側ジョイントのジョイント角が変動して一対のユニバーサルジョイント間の等速関係が崩れ、これにより操舵のトルク変動が生じるという問題がある。
もともとジョイント角を小さく設定できるのであれば、かかるトルク変動が操舵フィーリングに影響を与えるような問題にはならない。しかしながら、近年の自動車は、EPAS(電子パワーアシストステアリング)、VGR(可変ステアリングギアレシオ)、あるいは、乗員の足の保護の観点から前面衝突の際にブレーキペダルがマウントから脱落するように構成されたクラッシャブル・ブレーキペダルなど、ステアリング装置周りに備えられるデバイスが増大している。その影響でステアリング装置のレイアウト性は一層厳しくなり、上記した一対のユニバーサルジョイントそれぞれのジョイント角は大きく設定される傾向にある。そのため、上記のようなチルト操作に伴う操舵のトルク変動の問題が顕在化する。
したがって本発明は、操舵フィーリングに影響を与えずにステアリングホイールの位置調節が行えるステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るステアリング装置は、車体に固定され、車輪を操舵するステアリングユニットと、チルト支点を介して車体に上下方向に調節可能に取り付けられたステアリングホイールと、前記ステアリングホイールと前記ステアリングユニットとを2つのユニバーサルジョイントを介して連結するとともに、前記ステアリングホイールの操舵によるトルク変動が相殺されるように構成されたステアリングシャフトとを備え、前記チルト支点が、前記ステアリングホイールの上下方向の位置調節による前記トルク変動の発生を抑制する位置に設定される。
従来は、チルト支点がステアリングシャフトの支持点にほぼ一致する位置に設定されていたのに対し、上記構成によれば、チルト支点が、前記ステアリングホイールの上下方向の位置調節による前記トルク変動の発生を抑制する位置に設定されるので、ステアリングホイールの上下方向の位置調節を行っても操舵フィーリングに悪影響を与えずに済む。
本発明の好適な実施形態によれば、前記チルト支点が前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントよりも前方に設定されることが好ましい。この構成によれば、良好なレイアウト性を確保することができる。
ところで、本発明において、前記チルト支点が設定される「前記ステアリングホイールの上下方向の位置調節による前記トルク変動の発生を抑制する位置」は、固定的な位置とすることもできるし、変位可能な位置とすることも可能である。ここで、この位置を固定的なものとした場合には、そのかわりにステアリングシャフトを伸縮自在な構成とする必要がある。その場合には、ステアリングシャフト自体のガタ防止対策を施す必要があるなど、コスト高となる可能性が高い。
そこで、本発明の好適な実施形態によれば、前記チルト支点は、前後方向にスライド可能に設けられることが好ましい。かかる構成によれば、低コストで本発明を実施することができる。
また、本発明の好適な実施形態によれば、前記ステアリングホイールを前後方向に調節可能にするテレスコピック機構を更に備え、該テレスコピック機構は、テレスコピック動作時、前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントの上下位置がそのテレスコピック動作と同期して動くように構成されることが好ましい。
この構成によれば、テレスコピック動作と同期して上側ジョイントの上下方向の位置を変位させることができるので、ステアリングホイールの前後方向の位置調節に伴う操舵のトルク変動の発生を抑制することが可能になる。
さらに、本発明の好適な実施形態によれば、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングホイールと前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントとを連結する上側シャフトと、前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントと下側ジョイントとを連結する中間シャフトとを備え、前記チルト支点は、前記上側シャフトの前記上側ジョイント方向の延長線と前記中間シャフトとの間に設定されることが好ましい。
この構成によれば、良好なレイアウト性を確保しつつ、ステアリングホイールの上下方向および/または前後方向の位置調節を行っても操舵フィーリングに悪影響を与えずに済むという効果を確実に確保することができる。
本発明によれば、操舵フィーリングに影響を与えずにステアリングホイールの位置調節が行えるステアリング装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、実施形態におけるステアリング装置の構成を示す図である。
車室5内の前部にはダッシュロアパネル6が設けられ、このダッシュロアパネル6によってエンジンルーム7と車室5とが前後方向に仕切られている。ダッシュロアパネル6の上部には車幅方向(図面に対し垂直な方向)に延びる閉断面構造のカウルボックス8が取り付けられている。このカウルボックス8はカウルパネル9とダッシュロアパネル10とを接合して、車幅方向に延びるカウル閉断面11を形成した車体剛性部材である。また、上述のダッシュロアパネル6の下部には、後方に略水平に延びるフロアパネル12が接合され、これにより床部が構成されている。
カウルボックス8の運転席側の下方には、ステアリングコラムを構成する略円筒状のアウタチューブ15が前方下がりの傾斜状に設けられる。このアウタチューブ15は、車幅方向に延びる車体剛性部材としてのステアリング支持メンバ13によって支持される。このステアリング支持メンバ13は、後述する支持ブラケット31と溶接固定されており、さらに、この支持ブラケット31は、カウルボックス8を構成しているダッシュフロアパネル10に取り付けられたステアリング支持ブラケット48と溶接固定されている。
アウタチューブ15には第1のステアリングシャフトである上側シャフト14が回転自在に内嵌されており、この上側シャフト14の上端部にはステアリングホイール27が取り付けられている。そして、この上側シャフト14の下端部は、第1のユニバーサルジョイント(以下「上側ジョイント」という。)19を介して第2のステアリングシャフトである中間シャフト20の上端部と連結される。一方、中間シャフト20の下端部は、第2のユニバーサルジョイント(以下「下側ジョイント」という。)21を介して第3のステアリングシャフトである下側シャフト22の上端部と連結される。これにより、中間シャフト20は、ステアリングホイール27による操舵力(回転力)を上側ジョイント19および下側ジョイント21を介して下側シャフト22に伝達する。
この下側シャフト22は、ダッシュロアパネル6の開口部6aから前下方に延出される。この延出端にはウォーム25が設けられ、これをセクタまたはラックに噛合させることによりステアリングギヤが形成される。さらに、このステアリングギヤが左右両サイドにタイロッドに連結されることで、左右の前輪を操舵するステアリングユニット(操舵装置)26が構成される。
また、28はEPAS(電子パワーアシストステアリング)ユニット、29はVGR(可変ステアリングギアレシオ)ユニットである。
このように、本実施形態におけるステアリング装置は、ステアリングホイール27とステアリングユニット26との間に2つのユニバーサルジョイントが介在する構成である。近年の自動車の場合、とりわけ、FF車で、なおかつ、上記のようなEPSユニットやVGRユニット等を有する場合には、ステアリング装置のレイアウト性が厳しく、下側シャフト22はかなり立ち上がった格好となっている。このため、ユニバーサルジョイントのジョイント角が大きくなり、上述した操舵のトルク変動の問題が顕在化する。そこで、本実施形態では、上側ジョイント19と下側ジョイント21の2つのユニバーサルジョイントが、互いの角速度変動を相殺して等速性を維持できる配置で使用される。互いの角速度変動を打ち消し合うためには基本的に、双方のジョイント角を等しくすることが必要である。
さて、アウタチューブ15の下端部には、ステアリングホイール27の上下方向の位置を調整するためのチルト機構が設けられている。42はそのチルト支点となるチルトジョイントである。以下、図2および図3を用いて本実施形態におけるチルト機構について詳しく説明する。図2はチルト機構の一例を示す斜視図、図3は上側ジョイント19および下側ジョイント21周辺の構造を示す上断面図である。図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示す。
30は、アウタチューブ15とステアリング支持メンバ13との間を固定するステアリング取付けブラケットであり、このステアリング取付けブラケット30により、ステアリングのチルトが可能になっている。ステアリング取付けブラケット30は、アウタチューブ15を隔てた左右両部においてステアリング支持メンバ13に溶接固定された断面門形状の左右一対の支持ブラケット31,31をはじめ、以下の構成要素を備える。
35は、アウタチューブ15の前端部に接合固定され、上側ジョイント19と干渉しない大きさのコ字状のブラケットである。このコ字状のブラケット35のアウタチューブ15を隔てた左右両側には、車両前方に向かうにつれて徐々に下方に向かうように傾斜して延びるガイド孔としての長孔34が形成されている。
39は、L字形状に形成され、支持ブラケット31の後部においてアウタチューブ15を挟むように設けられる左右一対の取付けブラケットで、上下方向に延びるガイド孔36が形成されている。この取付けブラケット39の支持ブラケット31に接する側にはナット37が溶接固定されるとともに、支持ブラケット31の下方からボルト38を用いて締結固定されている。
41は、上述の支持ブラケット31の前部とコ字状のブラケット35との間にわたるようにL字形状に形成された左右一対の取付けブラケットである。この取付けブラケット41のコ字状のブラケット35と接する側にも、コ字状のブラケット35形成されたガイド孔34と同一形状のガイド孔34が形成されており、この取付けブラケット41は両者のガイド孔34が合致する位置で固定される。具体的には、この取付けブラケット41の支持ブラケット31と接する側にはナット40が溶接固定されるとともに、支持ブラケット31の下方からボルト(図示せず)を用いて締結もしくは溶接固定される。
そして、前側に位置する取付けブラケット41のガイド孔34およびコ字状のブラケット35のガイド孔34にボルト42が挿入され、このボルト42がガイド孔34から抜け落ちないようにロックナットで締結固定される。ボルト42はガイド孔34に沿って移動が可能である。
一方、後側に位置する取付けブラケット39にはその上下方向のガイド孔36およびアウタチューブ15を貫通する軸部材43が設けられ、この軸部材43を一方の取付けブラケット39に溶接固定したナット44と、軸部材43の他端側に一体連結した調整用のレバー45とによって締付け及び緩め操作が可能に構成されている。
この構成により、レバー45を操作して軸部材43を緩めることで、上側シャフト14に取り付けられたステアリングホイール27は、ボルト42をチルト支点として、ガイド孔36の範囲内で上下方向に位置調整されうる。そして、所望のチルト位置において、レバー45を操作して軸部材43を締付けることで、そのチルト位置でステアリングホイール27がロックされる。
図3を参照すれば、図2には現れなかった上側ジョイント19の配置位置が明瞭に理解されよう。図示のように、上側シャフト14と中間シャフト20とを連結する上側ブラケット19は、コ字状のブラケット35の内部に収容されるように配置される。なお、上側ジョイント19および下側ジョイント21はそれぞれ、図示のように、ヨーク部材87,88と、これら各ヨーク部材87,88を連結するクロス部材89とを備えたものである。
本実施形態におけるステアリング装置の構成は概ね上記のとおりである。この構成の特徴は、チルト支点としてのボルト42がガイド孔34に沿って移動可能に構成されている点である。従来はチルト支点の位置が上側ジョイント19近傍の位置で固定されていたため、チルト調整によって上側ジョイントのジョイント角が変化する一方、下側ジョイントのジョイント角に作用が及ぶようにはなっておらず、そのために双方のジョイント角の角度差が広がり、等速性を維持することができなかった。この点、本実施形態ではチルト支点42がガイド孔34に沿って移動可能に構成されているため、チルト調整に伴いチルト支点42が移動して、これにより双方のジョイント角を、その角度差が小さくなる角度に調整することが可能である。
具体的に説明すると、例えば、ステアリングホイール27が下方にチルト調整された場合には、ステアリングホイール27が下方に移動されたことに伴い、チルト支点42は上記の如く傾斜して設けられたガイド孔34に沿って上後方に移動する。そうすると、上側ジョイント19は、図4の19aに示すように下後方に移動する。この移動による上側ジョイント19のジョイント角の増加は従来の構成に比べれば小さなものである。さらに、このような上側ジョイント19の移動によって下側ジョイント21も従動しながらそのジョイント角が増大する。このような動作によって、上側ジョイント19のジョイント角と下側ジョイント21のジョイント角との角度差を小さいままに保つことができる。
逆に、ステアリングホイール27が上方にチルト調整された場合には、ステアリングホイール27が上方向に移動されたことに伴い、チルト支点42はガイド孔34に沿って下前方に移動する。そうすると、上側ジョイント19は、図4の19bに示すように上前方に移動する。この移動により上側ジョイント19のジョイント角の減少は従来の構成に比べれば小さなものである。さらに、このような上側ジョイント19の移動によって下側ジョイント21も従動しながらそのジョイント角が減少する。このような動作によって、上側ジョイント19のジョイント角と下側ジョイント21のジョイント角との角度差を小さいままに保つことができる。
つまり、チルト支点は、ステアリングホイール27の上下方向の位置調節による操舵のトルク変動の発生を抑制する位置に設定される。たとえば、図4に示すように、少なくとも、中間シャフト20の延出方向において上側ジョイント19よりも前方である範囲S内でチルト支点を設定すれば、双方のジョイント角の角度差を小さく保つことができ、操舵のトルク変動の発生を抑制することができる。レイアウト性の観点からは、上側シャフト14の上側ジョイント19方向の延長線と中間シャフト20との間に設定されるのがより好適である。
以上のような動作によれば、チルト調整による操舵のトルク変動の発生が抑制されるので、操舵フィーリングに影響を与えることなくステアリングホイールの位置調節を行うことができる。
別の実施形態として、上記のようにチルト支点の位置を可変とするのではなく、チルト支点の位置は固定とし、そのかわりに中間シャフト20を伸縮自在な構成とすることによっても同様の作用、効果を得ることができる。
具体的には例えば、図5に示すように、コ字状のブラケット35および取付けブラケット41には、チルト支点としてのボルト42が移動可能なガイド孔34を形成せず、これによりボルト42の位置を固定とする。そのかわり、図6に示すように、中間シャフト20を、互いに重なって連結されたアウタシャフト20Aとインナシャフト20Bとで構成する。この構成によれば、図7に示すように、チルト支点の位置が固定であっても、チルト調整に伴い、中間シャフト20を双方のジョイント角の角度差を小さいままに保てる長さに伸縮させることが可能である。この場合も、図示のように、上側ジョイント19はチルト調整に伴い上下方向に移動することになる。また、少なくとも、中間シャフト20の延出方向において上側ジョイント19よりも前方である範囲S内でチルト支点を設定すれば、双方のジョイント角の角度差を小さく保つことができる。ただし、レイアウト性の観点からは、上側シャフト14の上側ジョイント19方向の延長線と中間シャフト20との間に設定されるのがより好適である。
次に、上述のようにチルト支点としてのボルト42をガイド孔34に沿って移動可能に構成した場合におけるテレスコピック機構の実現例について、図8を用いて説明する。
図8に示した構成は概ね図2の構成と同様であるが、図8の例では、車両の前後方向に伸びるガイド孔32が形成された左右一対のブラケット33がアウタチューブ15の左右両部に接合固定されている。このブラケット33には上側シャフト14の延出方向に延びるガイド孔としての長孔32が形成されている。そして、アウタチューブ15の上部において、軸部材43が、左右両部のガイド孔36およびガイド孔32を一体的に貫通するように設けられている。
この構成により、レバー45を操作して軸部材43を緩めることで、上側シャフト14つまりステアリングホイール27は、上述のとおりにガイド孔36の範囲内で上下方向に位置調整されうるのみならず、ガイド孔32の範囲内で前後方向に位置調整される。
かかる機構によるテレスコピック調整の際には、アウタチューブ15のガイド孔32に沿った移動に伴いチルト支点であるボルト42もガイド孔34に沿って従動する。上述のとおりガイド孔34は車両前方に向かうにつれて徐々に下方に向かうように傾斜しているので、このテレスコピック調整によってもユニバーサルジョイントのジョイント角が変化することになるが、上述の実施形態と同様の動作により、上側ジョイント19および下側ジョイント21の双方のジョイント角の角度差を小さく保つようにチルト支点としてのボルト42を移動させることが可能である。
具体的に説明すると、例えば、ステアリングホイール27が後方にテレスコピック調整された場合は、軸部材43がガイド孔34に沿って後方に移動するとともに、それに従動してチルト支点42がガイド孔34に沿って上後方に移動する。そうすると、上側ジョイント19は、図9の19aに示すように下後方に移動する。この移動により上側ジョイント19のジョイント角は増大することになるが、下側ジョイント21も従動しながらそのジョイント角が増大する。このような動作によって、上側ジョイント19のジョイント角と下側ジョイント21のジョイント角との角度差を小さいままに保つことができる。
逆に、ステアリングホイール27が前方にテレスコピック調整された場合は、軸部材43がガイド孔34に沿って前方に移動するとともに、それに従動してチルト支点42がガイド孔34に沿って下前方に移動する。そうすると、上側ジョイント19は、図9の19bに示すように上前方に移動する。この移動により上側ジョイント19のジョイント角は減少することになるが、下側ジョイント21も従動しながらそのジョイント角が減少する。このような動作によって、上側ジョイント19のジョイント角と下側ジョイント21のジョイント角との角度差を小さいままに保つことができる。
このように、本実施形態におけるテレスコピック動作時には、そのテレスコピック動作と同期して、チルト支点42は操舵のトルク変動の発生を抑制する位置に移動する。この移動に伴い上側ジョイント19の上下位置は動くように構成される。かかる構成により、操舵のトルク変動の発生を抑制することが可能になる。たとえば、図9に示すように、上側シャフト14の上側ジョイント19方向の延長線と中間シャフト20との間にある範囲S’内にチルト支点が設定されるようにすれば、双方のジョイント角の角度差を小さく保つことができ、ステアリングホイール27の前後方向の位置調節に伴う操舵のトルク変動の発生を抑制することができる。
本発明の実施形態におけるステアリング装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態におけるチルト機構の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態における上側ジョイントおよび下側ジョイント周辺の構造を示す上断面図である。 本発明の実施形態におけるチルト調整の動作およびチルト支点の設定位置を説明する模式図である。 本発明の他の実施形態におけるチルト機構の一例を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態における中間シャフトの構造例を示す図である。 本発明の他の実施形態におけるチルト支点を固定位置に設定した場合の動作を説明する模式図である。 本発明の更に別の実施形態におけるテレスコ機構の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるテレスコピック調整の動作およびチルト支点の設定位置を説明する模式図である。
符号の説明
5…車室
6…ダッシュロアパネル
7…エンジンルーム
8…カウルボックス
12…フロアパネル
13…ステアリング支持メンバ
14…第1のステアリングシャフト(上側シャフト)
15…アウタチューブ
19…第1のユニバーサルジョイント(上側ジョイント)
20…第2のステアリングシャフト(中間シャフト)
21…第2のユニバーサルジョイント(下側ジョイント)
22…第3のステアリングシャフト(下側シャフト)
26…ステアリングユニット
27…ステアリングホイール
30…ステアリング取付けブラケット

Claims (5)

  1. 車輪の操舵を行うステアリング装置であって、
    車体に固定され、車輪を操舵するステアリングユニットと、
    チルト支点を介して車体に上下方向に調節可能に取り付けられたステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールと前記ステアリングユニットとを2つのユニバーサルジョイントを介して連結するとともに、前記ステアリングホイールの操舵によるトルク変動が相殺されるように構成されたステアリングシャフトと、
    を備え、
    前記チルト支点が、前記ステアリングホイールの上下方向の位置調節による前記トルク変動の発生を抑制する位置に設定されることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記チルト支点は、前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントよりも前方に設定されることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記チルト支点は、前後方向にスライド可能に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のステアリング装置。
  4. 前記ステアリングホイールを前後方向に調節可能にするテレスコピック機構を更に備え、該テレスコピック機構は、テレスコピック動作時、前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントの上下位置がそのテレスコピック動作と同期して動くように構成されることを特徴とする請求項3に記載のステアリング装置。
  5. 前記ステアリングシャフトは、
    前記ステアリングホイールと前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントとを連結する上側シャフトと、
    前記2つのユニバーサルジョイントの上側ジョイントと下側ジョイントとを連結する中間シャフトと
    を備え、
    前記チルト支点は、前記上側シャフトの前記上側ジョイント方向の延長線と前記中間シャフトとの間に設定されることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のステアリング装置。
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