JP2014104786A - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次衝突時にステアリングホイール1を前方に円滑に変位されられる構造を実現する。
【解決手段】ステアリングコラム4aを、支持ブラケット37を介して、車体15に対し支持固定した係止カプセル21aに、二次衝突時の衝撃荷重により前方への変位を可能に支持する。この係止カプセル21aの後端面と、イグニッションケース36aの上部前端面とに、前方に向う程下方に向う方向に傾斜した傾斜面部50a、50bをそれぞれ設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、運転席に設けたステアリングホイールの操作に基づいて前輪に蛇角を付与すると共に、衝突事故の際にはステアリングホイールを前方に変位させる機能を有する、衝撃吸収式ステアリング装置の改良に関する。
操舵輪に舵角を付与する為のステアリング装置は、図6に示す様に、ステアリングホイール1の動きをステアリングシャフト2を介してステアリングギヤユニットに伝達し、左右の操舵輪3に舵角を付与する様にしている。又、前記ステアリングホイール1と運転席との位置関係は、運転者の体格や運転姿勢により変化する為、良好な運転姿勢を実現する為に、ステアリングホイール1の上下位置を調節する事が行われている。この様なステアリングホイール1の位置調節機能を備えたステアリング装置として、チルト式のステアリング装置が広く使用されている。
又、上述の様なステアリング装置は、衝突事故の際に、衝撃エネルギを吸収しつつ、ステアリングホイール1を前方に変位させる構造にする事が、運転者の保護の為には必要である。即ち、衝突事故の際には、自動車が他の自動車等にぶつかる一次衝突に続いて、運転者の身体がステアリングホイールに衝突する二次衝突が発生する。この二次衝突の際に、運転者の身体に加わる衝撃荷重を緩和して、運転者の保護を図る為に、前記ステアリングホイールを支持したステアリングコラムを車体に対して、二次衝突に伴う前方への衝撃荷重により前方に離脱可能に支持する事が、例えば特許文献1に記載される等により従来から知られており、且つ、広く実施されている。
図7〜8は、前記特許文献1に記載された構造とは異なるが、従来から広く知られたチルト機構付衝撃吸収式ステアリングコラム装置を備えた、ステアリング装置を示している。尚、このステアリング装置は、ステアリングホイール1の上下位置に加えて前後位置も調節できるチルト・テレスコピック機構を備え、更に、電動式パワーステアリング装置付きのものである。前記ステアリング装置は、後端部(図7の右端部。前後方向に関しては、車両の前後方向で表す。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)にステアリングホイール1を固定したステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2をその内側に回転自在に支持したステアリングコラム4と、このステアリングシャフト2に補助トルクを付与する為の操舵力補助装置(アシスト装置)5と、前記ステアリングシャフト2の回転に基づきタイロッド6、6を変位させる(押し引きする)為のステアリングギヤユニット7とを備える。
このうちのステアリングシャフト2は、インナシャフト8とアウタシャフト9とを、回転力の伝達可能に、且つ、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成る。これらインナシャフト8とアウタシャフト9とは、軸方向に相対変位する事で前記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には前記ステアリングシャフト2の全長を縮める。
前記ステアリングコラム4は、インナコラム10の後端側部分に、アウタコラム11の前端側部分を、軸方向に関する相対変位を可能に外嵌して成り、前記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には、前記ステアリングシャフト2と共に全長を縮める。前記インナコラム10の前端部(図7の左端部)は、前記操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12の後端面に結合固定している。又、前記インナシャフト8は、このギヤハウジング12内に挿入し、このインナシャフト8の前端部を、前記操舵力補助装置5を構成する入力軸に結合している。又、この入力軸にトーションバーを介して連結された、同じく前記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部を、前記ギヤハウジング12の前端面から突出させている。
又、前記ステアリングコラム4を構成するインナ、アウタ両コラム10、11のうち、前側に配置されたインナコラム10は、ロアブラケット14により、前記ギヤハウジング12を介して、車体15の一部に支持されている。又、このロアブラケット14は、幅方向(本明細書及び特許請求の範囲で「幅方向」とは、ステアリング装置を設置する車体の幅方向)に配置したチルト軸16を中心として、前記ギヤハウジング12を揺動自在に支持している。
一方、前記ステアリングコラム4を構成するインナ、アウタ両コラム10、11のうち、後側に配置されたアウタコラム11は、その前端寄り部分を、特許請求の範囲に記載した支持ブラケットである、アッパブラケット17により、車体15の一部に支持されている。又、このアッパブラケット17は、この車体15に対して、前方に向いた強い衝撃が加わった場合に、前方に離脱(脱落)する様に支持されている。
この為に、図8に示す様に、前記アッパブラケット17を構成する左右1対の支持板部18、18の上端部に取付板部19、19を、前記ステアリングコラム4の側方に突出する状態で設け、これら両取付板部19、19に係止切り欠き20、20を、これら両取付板部19、19の後端縁に開口する状態で設けている。そして、これら両係止切り欠き20、20に、図示しないボルト若しくはスタッドにより車体15に固定された係止カプセル21、21を係止している。これら各係止カプセル21、21は、それぞれの左右両側面に前記各係止切り欠き20、20の左右両側縁部を係合させる為の係合溝22、22を、中央部に図示しないボルト若しくはスタッドを挿通させる為の通孔23を、それぞれ形成している。
衝突事故の際には、運転者の身体から前記ステアリングホイール1、前記ステアリングシャフト2を介して前記ステアリングコラム4に、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わる。そして、これらステアリングシャフト2及びステアリングコラム4が、衝撃エネルギを吸収しつつ全長を縮める傾向になる。この結果、前記アッパブラケット17が、前記ステアリングコラム4(アウタコラム11)と共に前方に変位する傾向になるのに対し、前記両係止カプセル21、21は、前記ボルトと共にそのままの位置に止まる。この結果、これら両係止カプセル21、21が前記両係止切り欠き20、20から後方に抜け出し、前記ステアリングホイール1が前方に変位する事を許容する。
又、このステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節可能とすべく、前記アウタコラム11を、前記アッパブラケット17に対して、前後方向及び上下方向に移動可能に支持している。この為に、前記アウタコラム11の前端部下面に1対の被挟持部24、24を、このアウタコラム11と一体に、互いに離隔させた状態で形成している。又、これら両被挟持部24、24の互いに整合する位置には、それぞれ前後方向に長い前後方向長孔25、25を、前記各支持板部18、18の一部で互いに整合し、且つ、これら両前後方向長孔25、25の前後方向の一部と整合する部分には上下方向に長い上下方向長孔26、26を、それぞれ形成している。そして、前記両被挟持部24、24を、前記アッパブラケット17を構成する1対の支持板部18、18により挟持した状態で、前記両前後方向長孔25、25及び前記両上下方向長孔26、26を、一方から他方(図8の右から左)に挿通した調節ボルト27の他端に、調節ナット28を螺合させている。又、この調節ナット28は、調節レバー29により回転自在としている。
従って、この調節レバー29の操作に基づいて前記調節ナット28を回転させ、この調節ナット28と前記調節ボルト27の頭部30との間隔を変化させれば、前記アウタコラム11を前記アッパブラケット17に対し固定したり、或いは固定を解除できると共に、前記両被挟持部24、24同士の間隔を変化させる事により、前記アウタコラム11を前記インナコラム10に対して固定したり、或いは固定を解除できる。そして、前記調節ナット28と前記頭部30との間隔を拡げた状態では、前記調節ボルト27が前記両前後方向長孔25、25の内側で変位できる範囲(テレスコピック調節範囲)内で、前記アウタコラム11を前後移動(インナコラム10に対し相対変位)させて、前記ステアリングホイール1の前後位置の調節を行える。更に、前記調節ボルト27が前記両上下方向長孔26、26の内側で変位できる範囲(チルト調節範囲)内で、前記ステアリングコラム4を上下移動させて、前記ステアリングホイール1の上下位置の調節を行える。この際、このステアリングコラム4は、前記チルト軸16を中心として、上下方向に揺動変位する。
又、前記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部は、自在継手31を介して、中間シャフト32の後端部に連結している。又、この中間シャフト32の前端部に、別の自在継手33を介して、前記ステアリングギヤユニット7の入力軸34を連結している。又、このステアリングギヤユニット7は、図示しないラック及びピニオンを備え、このうちのピニオンに前記入力軸34を結合している。又、このピニオンと噛合する前記ラックは、両端部に前記両タイロッド6、6を連結しており、このラックの軸方向変位に基づいてこれら両タイロッド6、6を押し引きする事で、操舵輪3(図6参照)に所望の舵角を付与する。又、前記操舵力補助装置5は、電動モータ35によりウォーム減速機を介して、前記出力軸13に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを付与する。
上述した様な従来構造のステアリング装置は、二次衝突時に、前記ステアリングシャフト2及びステアリングコラム4の全長が縮む事により、この二次衝突による衝撃を緩和する。具体的には、これら両部材2、4の全長が縮むと同時に、このステアリングコラム4を支持するアッパブラケット17が、前記車体15との係合部から前方に外れて、このステアリングコラム4の全長が縮む事を許容する。これにより、ステアリングホイール1に衝突した運転者の身体に加わる衝撃が緩和される。
上述の図7〜8に示した構造の場合、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節する為のチルト機構を構成する上下方向長孔26、26が、上下方向に長く形成されている。この為、二次衝突の際に、前記調節ボルト27とこれら両上下方向長孔26、26との係合により、前記ステアリングコラム4が、これら両上下方向長孔26、26の傾斜方向に沿って上方に変位する可能性がある。即ち、二次衝突の際に、前記調節ボルト27に前記調節ナット28との締め付け力よりも大きな力が作用した場合には、この調節ボルト27が前記両上下方向長孔26、26に沿って上方に変位し、前記ステアリングコラム4が上方に変位する(舞い上がる)可能性がある。例えば、前記調節ボルト27と前記調節ナット28との締め付け力が弱い場合、この調節ボルト27が前記両上下方向長孔26、26に沿って上方に変位する可能性がある。
この様に、ステアリングコラム4が上方に変位した場合、このステアリングコラム4の全長が縮む事による衝撃吸収を、円滑に行えなくなる可能性がある。即ち、このステアリングコラム4(アウタコラム11)の後端寄り部分には、図9に示す様に、ステアリングロック装置等を収納したイグニッションケース36を支持固定している。従って、二次衝突時に、前記ステアリングコラム4が上方に変位すると、前記図9の(B)に示す様に、前記イグニッションケース36の上部前端面と、車体15に支持固定した係止カプセル21の後端面とが干渉(衝突)し易くなり、アウタコラム11が前記ステアリングコラム4の全長を縮めつつ、前方に変位するのを阻害する可能性がある。
特開2009−154817号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、二次衝突時にステアリングホイールを前方に円滑に変位させる事ができる衝撃吸収式ステアリング装置を実現すべく発明したものである。
本発明の衝撃吸収式ステアリング装置は、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、支持ブラケットと、係止切り欠きと、係止カプセルとを備える。
このうちのステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内側に回転自在に支持されて、このステアリングコラムの後端部から後方に突出した後端部にステアリングホイールを支持する。
又、前記支持ブラケットは、前記ステアリングコラムを支持し、二次衝突時にこのステアリングコラムと共に前方に変位する。
又、前記係止カプセルは、車体(この車体に対し、二次衝突時にも前方に変位しない状態で支持固定された車体側ブラケットを含む)に支持固定された状態で、両端部を前記係止切り欠きに係止すると共に、下端両側部をこの係止切り欠きの両側部分で前記支持ブラケットの下側に位置させている。
そして、前記係止カプセルの一部を前記係止切り欠きの内側に位置させた状態で、この係止カプセルと前記支持ブラケットとを、例えば前記二次衝突時に加わる衝撃荷重に基づいて裂断する結合部材で結合する事により、前記ステアリングコラムを前記車体に対し、二次衝突時に加わる衝撃荷重により前方への離脱を可能に支持している。
特に、本発明の衝撃吸収式ステアリング装置の場合、前記係止カプセルの後端面と、前記ステアリングコラムの後端部に支持固定されたイグニッションケースの前端面とのうちの少なくとも一方の面を、前方に向う程下方に向う方向に傾斜した傾斜面としている。
上述の様な本発明を実施する場合、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記ステアリングホイールの上下位置を調節する為のチルト機構を備えるものとする。
この様な請求項2に記載した発明を実施する場合、より具体的には、請求項3に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムの前部を車体に対し、横軸を中心とする揺動変位を可能に支持する。又、前記支持ブラケットを、上部に設けられた取付板部及びこの取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有するものとし、これら両支持板部により前記ステアリングコラムの中間部を幅方向両側から挟む状態で、このステアリングコラムを支持する。又、前記両支持板部の互いに整合する部分に上下方向に長い長孔を設けると共に、前記ステアリングコラムの中間部のうちの前記ステアリングシャフトと干渉しない部分で、且つ、前記両長孔に整合する部分に、当該部分を幅方向に貫通する状態で通孔を形成する。そして、これら両長孔と通孔とに、一端部に押圧ユニットを、他端部に押圧部を、それぞれ設けた杆状部材を、これら両長孔に沿って変位可能に挿通する。そして、前記押圧ユニットの構成部材の一部に調節レバーの基端部を固定する事で、この調節レバーの揺動に伴ってこの押圧ユニットの構成部材と前記押圧部との間隔を拡縮可能に構成する。
上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、前記係止カプセルを、この係止カプセルの中央部に設けた通孔を挿通したボルト若しくはスタッドにより前記車体に対し支持固定するものとする。そして、前記係止カプセルの下面のうちで前記ボルトの頭部若しくは前記スタッドと螺合したナットを囲む部分に、当該部分を厚肉にした補強部を設ける。
上述の様に構成する本発明の衝撃吸収式ステアリング装置によれば、二次衝突時にステアリングホイールを前方に円滑に変位させられる構造を実現できる。即ち、係止カプセルの後端面と、イグニッションケースの上部前端面とのうちの少なくとも一方の面を、前方に向う程下方に向う方向に傾斜した傾斜面としている。この為、二次衝突の際に、前記係止カプセルの後端面と、前記イグニッションケースの上部前端面とが干渉(衝突)すると、前記ステアリングコラムは前記傾斜面部に沿って、前下方に向け変位する。この結果、前記ステアリングホイールを前方に円滑に変位させる事ができ、このステアリングホイールに衝突した運転者の身体に加わる衝撃荷重を緩和して、衝突事故の際の運転者の保護充実を図れる。又、前記干渉を防止する為、前記係止カプセルと前記イグニッションケースとの位置関係を規制する(上下方向に離隔させる)必要性が少なくなって、設計の自由度向上を図れる。
本発明の実施の形態の1例を示す、衝撃吸収式ステアリング装置の側面図(A)と、二次衝突が進行した状態で示す(A)と同様の図(B)。 同じく、係止カプセルを取り出して示す平面図(A)と、(A)の下方から見た状態を示す側面図(B)と、(B)の下方から見た状態を示す底面図(C)と、(A)の右方から見た状態を示す背面図(D)。 前記係止カプセルに形成する傾斜面部の形状の別の3例を示す要部拡大側面図。 イグニッションケースに形成する傾斜面部の形状の別の3例を示す要部拡大側面図。 図1の(A)のX−X断面図。 車両に搭載したステアリング装置の1例を示す略斜視図。 従来構造のステアリングコラム装置を備えたステアリング装置の1例を示す略側面図。 図7のY−Y断面図 従来のステアリング装置の問題点を説明する為の、図1と同様の図。
図1〜5は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例を含めて本発明の特徴は、二次衝突の際に、ステアリングコラム4aが上方に変位した(舞い上がった)場合でも、このステアリングコラム4aを前方に円滑に変位させられる様にする点にある。その他の部分の構造及び作用・効果に就いては、前述した従来構造の場合とほぼ同様であるから、同等部分に関する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例のステアリングコラム4aは、前側に配置されたインナコラム10aの後端側部分に、後側に配置されたアウタコラム11aの前端側部分を、軸方向に関する相対変位を可能に外嵌して成り、ステアリングホイール1をその後端部に固定したステアリングシャフト2を、その内側に回転自在に支持している。又、前記ステアリングコラム4aは、衝突事故の際には、前記ステアリングシャフト2と共に全長を縮める。
前記インナコラム10aは、ロアブラケット14により、ギヤハウジング12aを介し、車体15の一部に、チルト軸16を中心とする揺動変位自在に支持されている。一方、前記アウタコラム11aは、支持ブラケット37により、前記車体15に対して、その中間部分を支持されており、この支持ブラケット37は、この車体15に対して、前方に向いた強い衝撃が加わった場合に、前方に離脱する様に支持されている。この為に、前記支持ブラケット37を構成する左右1対の支持板部18a、18aの上端部に取付板部19aを、両端部が前記ステアリングコラム4aの側方に突出する状態で設け、この取付板部19aの幅方向2箇所位置に係止切り欠き20a、20aを、この取付板部19aの後端縁に開口する状態で設けている。そして、これら両係止切り欠き20a、20aに係止カプセル21a、21aを、それぞれ係止している。これら両係止カプセル21a、21aは、それぞれの中央部に設けた通孔38、38を挿通したボルト若しくはスタッド39、39により、前記車体15に支持固定している。又、前記両係止カプセル21a、21aは、それぞれの左右両側面に前記各係止切り欠き20a、20aの左右両側縁部を係合させる為の係合溝22、22を、それぞれ形成している。従って、前記両係止カプセル21a、21aを前記両係止切り欠き20a、20aに係合した状態で、これら両係止カプセル21a、21aの下端両側部分が、これら両係止切り欠き20a、20aの両側部分で前記取付板部19aの下側に位置する。上述の様な係止カプセル21a、21aは、合成樹脂、或いはアルミニウム系合金の如き軟質金属等、前記取付板部19aを構成する、鋼板等の金属板に対し滑り易い材料により造っている。
又、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節可能とすべく、前記アウタコラム11aを、前記支持ブラケット37に対して、上下方向に変位可能に支持している。この為に、前記アウタコラム11aの前端部を下方に膨出させる事で、このアウタコラム11aの前端部下面に被支持ブラケット40を設けている。そして、この被支持ブラケット40の左右1対の側壁部41、41の互いに整合する部分に通孔42、42を、それぞれ形成している。又、前記支持ブラケット37の支持板部18a、18aに上下方向に長い上下方向長孔26a、26aを、それぞれ形成している。そして、前記両側壁部41、41を、前記支持ブラケット37を構成する支持板部18a、18aにより挟持した状態で、前記両通孔42、42及び前記両上下方向通孔26a、26aにロッド43を挿通している。このロッド43の先端部(図5の右端部)にはナット44を螺着した後、このロッド43の一部をかしめ変形する事によりこのナット44の緩み止めを図っている。これに対し、このロッド43の頭部45と、前記両支持板部18a、18aのうちの一方(図5の左側)の支持板部18aとの間に、駆動側カム46と被駆動側カム47とから成るカム装置48を設けている。そして、このうちの駆動側カム46を、調節レバー29aにより回動可能としている。
前記ステアリングホイール1の上下位置を調節する際には、前記調節レバー29aを下方に回動させる事で、前記カム装置48の軸方向寸法を縮め、前記両支持板部18a、18aが前記両側壁部41、41を抑え付けている力を解除する。この状態で、前記ロッド43が前記両上下方向長孔26a、26a内を変位できる範囲で、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節できる。そして、このステアリングホイール1を所望の位置に調節した後、前記調節レバー29aを上方に回動させる事で、前記カム装置48の軸方向寸法を拡げ、前記両支持板部18a、18aにより前記両側壁部41、41を強く抑え付ける。これにより、前記ステアリングホイール1は調節後の位置に保持される。
又、本例の場合、前記両係止カプセル21a、21aと前記支持ブラケット37との係合部に加わる捩れ方向の力に拘らず、これら両係止カプセル21a、21aに亀裂等の損傷が生じるのを防止する為、これら両係止カプセル21a、21aの下面のうちで、前記通孔38を挿通したボルト39の頭部を囲む部分に、当該部分を厚肉にする補強部49を設けている。即ち、図1に示す様に、前記ステアリングコラム4aは、前方に向う程下方に傾斜した状態で設置されており、前記支持ブラケット37も、このステアリングコラム4aと平行に、前方に向う程下方に傾斜した状態で設置されている。この為、二次衝突時に前記取付板部19aは、斜め前下方に変位しつつ、前記両係止切り欠き20a、20aから前記両係止カプセル21a、21aを抜け出させる事になる。
一方、二次衝突時に運転者の身体から前記ステアリングホイール1に加わる荷重の方向は、運転者の体格や運転姿勢等により多少変わるにしても、ほぼ真っ直ぐ前方に(路面と平行に、自動車が水平路面上に存在する場合には水平方向に)なる。従って、前記二次衝突時に前記取付板部19aの係止切り欠き20a、20aが、前記両係止カプセル21a、21aから抜け出る方向と、前記支持ブラケット37に加わる衝撃荷重の作用方向との間にずれが生じる。このずれは、一次衝突に伴って前記ロアブラケット14が後方に変位すると、より大きくなる。この結果、前記両係止カプセル21a、21aとこの支持ブラケット37との係合部に捩れ方向の力が加わり、これら両係止カプセル21a、21aに亀裂等の損傷が生じる可能性がある。これに対し、本例の場合には、これら両係止カプセル21a、21aの下面に前記補強部49を設ける事で、これら両係止カプセル21a、21aの剛性を高くできる。この為、前記捩れ方向の力によりこれら両係止カプセル21a、21aに亀裂等の損傷を生じ難くできる。尚、前記補強部49の高さは、ボルト39の頭部若しくはスタッド39と螺合するナットの高さよりも高くしている。
又、本例の場合、前記両係止カプセル21a、21aの後端面と、前記アウタコラム11aの後端寄り部分に支持固定したイグニッションケース36aの上部前端面とに、前方に向う程下方に向う方向に傾斜した傾斜面部50a、50bを、それぞれ設けている。この様な傾斜面部50a、50bの傾斜角度に就いては、互いの衝突に基づいて、前記イグニッションケース36aを前下方に向け、円滑に変位させられる範囲で、任意に設定可能である。又、前記両係止カプセル21a、21aの後端面に形成する傾斜面部50aとしては、図1に示す様な平面状のもの以外にも、図3の(A)〜(C)に示す様な形状を採用できる。先ず、図3の(A)に示す形状は、断面形状が部分円弧形の凹曲面としている。又、同図の(B)に示す形状は、断面形状が部分円弧形の凸曲面としている。又、同図の(C)に示す形状は、断面形状が部分円弧と直線とを滑らかに連続させた複合曲面としている。同様にして、前記イグニッションケース36aの上部前端面に形成する傾斜面部50bも、前記図1に示す様な平面状のもの以外にも、図4の(A)〜(C)に示す様な各種構造が採用できる。但し、前記両係止カプセル21a、21aの後端面と、前記イグニッションケース36aの上部前端面との両方に傾斜面部を形成する場合、これら両面に形成する傾斜面部の両方を凹曲面としない(凹曲面同士の衝突とならない)様にする。
上述の様に構成する本例の衝撃吸収式ステアリング装置の場合、二次衝突時にステアリングホイール1を前方に円滑に変位させる事ができる。即ち、二次衝突の際に、前記アウタコラム11aから前記ロッド43に、前記両支持板部18a、18aが前記両側壁部41、41を抑え付ける力よりも大きな力が作用した場合、前記アウタコラム11aの前方への変化に伴って、前記支持ブラケット37に対し前方に向いた衝撃荷重が加わる。この結果、前記両係止カプセル21a、21aが前記両切り欠き20a、20aから抜け出し、前記車体15に対する前記アウタコラム11aの支持力が喪失する。そして、このアウタコラム11aが上方に変位しつつ(舞い上がりつつ)前方に変位する。又、この様な上方への変位は、前記両係止カプセル21a、21aと前記両係止切り欠き20a、20aとの係合が外れる以前に、前記ロッド43が前記両上下方向長孔26a、26aに沿って上昇する事でも生じる。何れにしても、前記アウタコラム11aが上方に変位した状態で前方に変位すると、このアウタコラム11aの後端部に支持固定したイグニッションケース36aの上部前端面と、前記両係止カプセル21a、21aの後端面とが干渉(衝突)し易くなる。特に本例の場合、これら両係止カプセル21a、21aの下面に厚肉の補強部49、49を設けている為、前記干渉が発生し易い。本例の場合、前記イグニッションケース36aの上部前端面、及び前記両係止カプセル21a、21aの後端面には、前記各傾斜面部50a、50bをそれぞれ設けている為、これら両面が衝突すると、前記ステアリングコラム4aは、これら各傾斜面部50a、50bに沿って、図1の(B)に矢印で示した様に、前下方に向け変位する。この時、これら両傾斜面部50a、50bの側面形状に合わせて、前記アウタコラム11aの変位方向が徐々に変換される(このアウタコラム11aの変位方向が水平方向に近付く)。この結果、前記ステアリングホイール1を前方に円滑に変位させられて、このステアリングホイール1に衝突した運転者の身体に加わる衝撃荷重を緩和し、衝突事故の際の運転者の保護充実を図れる。又、前記両係止カプセル21a、21aと前記イグニッションケース36aとの干渉を防止する為、これら各部材21a、36の位置関係を規制する(上下方向に離隔させる)必要性が少なくなって、前記衝撃吸収式ステアリング装置の設計の自由度向上を図れる。
上述した実施の形態は、本発明を、ステアリングホイールの上下位置を調節する為のチルト機構と、同じく前後位置を調節する為のテレスコピック機構との両方を備えた衝撃吸収式ステアリング装置に適用した場合に就いて説明した。但し、本発明は、チルト機構のみ、又はテレスコピック機構のみを備えた衝撃吸収式ステアリング装置、更には、これら両機構を何れも備えていない、衝撃吸収式ステアリング装置で実施する事もできる。即ち、チルト機構を備えていない衝撃吸収式ステアリング装置の場合でも、二次衝突の際には、車体に対するステアリングコラムの支持力が喪失した後にステアリングコラムが上方に変位する(舞い上がる)。従って、係止カプセルとイグニッションケースとの干渉を避ける為、これら両部材の位置関係を規制する(上下方向に互いに離隔させる)必要がある。これに対し、本発明の構造の場合、必ずしも前記両部材を上下方向に離隔させる必要がないので、設計の自由度向上を図れる。
更に、本発明は、幅方向2箇所位置で支持ブラケットを車体に対し支持する構造に限らず、幅方向中央部1箇所位置のみで車体に対し支持する構造に就いても適用する事ができる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 操舵輪
4、4a ステアリングコラム
5 操舵力補助装置
6 タイロッド
7 ステアリングギヤユニット
8 インナシャフト
9 アウタシャフト
10、10a インナコラム
11、11a アウタコラム
12、12a ギヤハウジング
13 出力軸
14 ロアブラケット
15 車体
16 チルト軸
17 アッパブラケット
18、18a 支持板部
19、19a 取付板部
20、20a 係止切り欠き
21、21a 係止カプセル
22 係合溝
23 通孔
24 被挟持部
25 前後方向長孔
26、26a 上下方向長孔
27 調節ボルト
28 調節ナット
29、29a 調節レバー
30 頭部
31 自在継手
32 中間シャフト
33 自在継手
34 入力軸
35 電動モータ
36、36a イグニッションケース
37 支持ブラケット
38 通孔
39 ボルト若しくはスタッド
40 被支持ブラケット
41 側壁部
42 通孔
43 ロッド
44 ナット
45 頭部
46 駆動側カム
47 被駆動側カム
48 カム装置
49 補強部
50a、50b 傾斜面部

Claims (4)

  1. ステアリングコラムと、
    このステアリングコラムの内側に回転自在に支持されて、このステアリングコラムの後端部から後方に突出した後端部にステアリングホイールを支持するステアリングシャフトと、
    前記ステアリングコラムを支持して、二次衝突時にこのステアリングコラムと共に前方に変位する支持ブラケットと、
    この支持ブラケットに形成され、この支持ブラケットの後端縁側が開口した係止切り欠きと、
    車体に支持固定された状態で、両端部を前記係止切り欠きに係止すると共に、下端両側部をこの係止切り欠きの両側部分で前記支持ブラケットの下側に位置させた係止カプセルとを備え、
    この係止カプセルの一部を前記係止切り欠きの内側に位置させた状態で、この係止カプセルと前記支持ブラケットとを組み合わせる事により、前記ステアリングコラムを前記車体に対し、二次衝突時に加わる衝撃荷重により前方への離脱を可能に支持した衝撃吸収式ステアリング装置に於いて、
    前記係止カプセルの後端面と、前記ステアリングコラムの後端部に支持固定されたイグニッションケースの前端面とのうちの少なくとも一方の面を、前方に向う程下方に向う方向に傾斜した傾斜面とした事を特徴とする衝撃吸収式ステアリング装置。
  2. 前記ステアリングホイールの上下位置を調節する為のチルト機構を備えた、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. 前記ステアリングコラムの前部が車体に対し、横軸を中心とする揺動変位を可能に支持されており、
    前記支持ブラケットは、上部に設けられた取付板部及びこの取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有し、これら両支持板部により前記ステアリングコラムの中間部を幅方向両側から挟む状態で、このステアリングコラムを支持したものであり、
    前記両支持板部の互いに整合する部分に上下方向に長い長孔を設け、前記ステアリングコラムの中間部のうちの前記ステアリングシャフトと干渉しない部分で、且つ、前記両長孔に整合する部分に、当該部分を幅方向に貫通する状態で通孔を形成し、これら両長孔と通孔とに、一端部に押圧ユニットを、他端部に押圧部を、それぞれ設けた杆状部材を、これら両長孔に沿って変位可能に挿通しており、前記押圧ユニットの構成部材の一部に調節レバーの基端部を固定し、この調節レバーの揺動に伴ってこの押圧ユニットの構成部材と前記押圧部との間隔を拡縮させて、前記支持ブラケットに対する前記ステアリングコラムの支持力の付与及びその解除を行わせる、請求項2に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  4. 前記係止カプセルは、この係止カプセルの中央部に設けた通孔を挿通したボルト若しくはスタッドにより前記車体に対し支持固定するものであり、前記係止カプセルの下面のうちで前記ボルトの頭部若しくは前記スタッドと螺合したナットを囲む部分に、当該部分を厚肉にした補強部を設けている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
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