JP5146483B2 - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車の操舵装置を構成するステアリングホイールの前後位置を調節可能なステアリング装置を構成する為の、インナコラムとアウタコラムとを伸縮可能に組み合わせて成るステアリングコラム装置の改良に関する。
操舵輪に舵角を付与する為のステアリング装置は、図9に示す様に、ステアリングホイール1の動きをステアリングシャフト2を介してステアリングギヤに伝達し、左右の操舵輪3に舵角を付与する様にしている。又、上記ステアリングホイール1と運転席との位置関係は、運転者の体格や運転姿勢により変化する為、良好な運転姿勢を実現する為に、ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節する事が行われている。この様なステアリングホイール1の位置調節機能を備えたステアリング装置として、チルト・テレスコピック式のステアリング装置が広く使用されている。
図10〜11は、従来から広く知られたステアリングコラム装置を備えた、チルト・テレスコピック式のステアリング装置を示している。このステアリング装置は、電動式パワーステアリング装置付きのもので、後端部(図10の右端部。前後方向に関しては、車両の前後方向で表す。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)にステアリングホイール1を固定したステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2をその内側に回転自在に支持したステアリングコラム4と、このステアリングシャフト2に補助トルクを付与する為の操舵力補助装置(アシスト装置)5と、上記ステアリングシャフト2の回転に基づきタイロッド6、6を変位させる(押し引きする)為のステアリングギヤユニット7とを備える。
このうちのステアリングシャフト2は、インナシャフト8とアウタシャフト9とを、回転力の伝達可能に、且つ、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成る。これらインナシャフト8とアウタシャフト9とは、軸方向に相対変位する事で上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には上記ステアリングシャフト2の全長を縮める。
上記ステアリングコラム4は、インナコラム10の後端側部分に、アウタコラム11の前端側部分を、軸方向に関する相対変位を可能に外嵌して成り、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には、上記ステアリングシャフト2と共に全長を縮める。上記インナコラム10の前端部(図10の左端部)は、上記操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12の後端面に結合固定している。又、上記インナシャフト8は、このギヤハウジング12内に挿入し、このインナシャフト8の前端部を、上記操舵力補助装置5を構成する入力軸に結合している。又、この入力軸にトーションバーを介して連結された、同じく上記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部を、上記ギヤハウジング12の前端面から突出させている。
又、上記ステアリングコラム4を構成するインナ、アウタ両コラム10、11のうち、前方側に配置されたインナコラム10は、ロアブラケット14により、上記ギヤハウジング12を介して、車体15の一部に支持されている。又、上記ロアブラケット14は、ピボットピン16を中心として、上記ギヤハウジング12を揺動自在に支持している。
一方、上記ステアリングコラム4を構成するインナ、アウタ両コラム10、11のうち、後方側に配置されたアウタコラム11は、その前端寄り部分を、アッパブラケット17により、車体15の一部に支持されている。又、このアッパブラケット17は、この車体15に対して、前方に向いた強い衝撃が加わった場合に、前方に離脱(脱落)する様に支持されている。
この為に、図11に示す様に、上記アッパブラケット17を構成する左右1対の側壁部18、18の上端部に支持板部19、19を、上記ステアリングコラム4の側方に突出する状態で設け、これら両支持板部19、19に切り欠き20、20を、これら両支持板部19、19の後端縁に開口する状態で設けている。そして、これら両切り欠き20、20に、図示しないボルトにより車体15に固定されたカプセル21、21を係止している。これら各カプセル21、21は、それぞれの左右両側面に上記各切り欠き20、20の左右両側縁部を係合させる為の係合溝22、22を、中間部に図示しないボルトを挿通させる為の上下方向通孔23を、それぞれ形成している。
衝突事故の際には、運転者の身体から前記ステアリングホイール1、前記ステアリングシャフト2を介して上記ステアリングコラム4に、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わる。そして、これらステアリングシャフト2及びステアリングコラム4が、この衝撃のエネルギを吸収しつつ全長を縮める傾向になる。この結果、上記アッパブラケット17が、上記ステアリングコラム4(アウタコラム11)と共に前方に変位する傾向になるのに対し、上記両カプセル21、21は、上記ボルトと共にそのままの位置に止まる。この結果、これら両カプセル21、21が上記両切り欠き20、20から後方に抜け出し、上記ステアリングホイール1が前方に変位する事を許容する。
又、上記ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節可能とすべく、上記アウタコラム11を、上記アッパブラケット17に対して、前後方向及び上下方向に移動可能に支持している。この為に、上記アウタコラム11の前端部下面に1対のクランプ壁24、24を、このアウタコラム11と一体に互いに離隔させた状態で形成している。又、これら両クランプ壁24、24の互いに整合する位置には、それぞれ前後方向に長い第一長孔25、25を、上記各側壁部18、18の一部で互いに整合し、且つ、これら各第一長孔25、25の前後方向の一部と整合する部分には上下方向に長い第二長孔26、26を、それぞれ形成している。そして、上記両クランプ壁24、24を、上記アッパブラケット17を構成する両側壁部18、18により挟持した状態で、上記第一長孔25、25及び上記第二長孔26、26を、一方から他方(図11の右から左)に挿通した結合ボルト27の他端に、結合ナット28を螺合させている。又、この結合ナット28は、調節レバー29により回転自在としている。
従って、この調節レバー29の操作に基づいて上記結合ナット28を回転させ、この結合ナット28と上記結合ボルト27の頭部30との間隔を変化させれば、上記アウタコラム11を上記アッパブラケット17に対し固定したり、或いは固定を解除できると共に、上記両クランプ壁24、24同士の間隔を変化させる事により、上記アウタコラム11を上記インナコラム10に対して固定したり、或いは固定を解除できる。そして、上記結合ナット28と上記頭部30との間隔を拡げた状態では、上記結合ボルト27が上記各第一長孔25、25の内側で変位できる範囲(テレスコピック調節範囲)内で、上記アウタコラム11を前後移動(インナコラム11に対して相対変位)させて、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を行える。更に、上記結合ボルト27が上記各第二長孔26、26の内側で変位できる範囲(チルト調節範囲)内で、上記ステアリングコラム4を上下移動させて、上記ステアリングホイール1の上下位置の調節を行える。この際、このステアリングコラム4は、前記ピボットピン16を中心として、上下方向に揺動変位する。
又、前記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部は、自在継手31を介して、中間シャフト32の後端部に連結している。又、この中間シャフト32の前端部に、別の自在継手33を介して、前記ステアリングギヤユニット7の入力軸34を連結している。又、上記ステアリングギヤユニット7は、図示しないラック及びピニオンを備え、このうちのピニオンに上記入力軸34を結合している。又、このピニオンと噛合する上記ラックは、両端部に前記タイロッド6、6を連結しており、このラックの軸方向変位に基づいてこれら各タイロッド6、6を押し引きする事で、操舵輪3(図9参照)に所望の舵角を付与する。又、上記操舵力補助装置5は、電動モータ35によりウォーム減速機を介して、前記出力軸13に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを付与する。
上述した様なステアリング装置を構成する従来構造のステアリングコラム装置(ステアリングコラム4)は、図10に示した様に、インナコラム10とアウタコラム11とを単にテレスコープ状に組み合わせる事により構成されている。この為、車両(車体15)への組み付け以前、及び、組み付け以後の状態で、次の様な問題を生じる可能性がある。
例えば、上記ステアリングコラム4の車両への組み付け作業は、インナコラム10の前端部を支持したロアブラケット14を車体15の一部に固定した後、アウタコラム11の前端寄り部分を支持したアッパブラケット17を車体15の一部に離脱可能に支持する事により行う。この様な組み付け作業を行う際に、上記ロアブラケット14を車体15に固定した後、上記アッパブラケット17を車体15に支持する以前の状態で、上記アウタコラム11の後端部を下方へと傾けた場合に、このアウタコラム11が上記インナコラム10から分離する(インナコラム10の周囲から抜け出る)可能性がある。
又、前述した様に、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節は、調節レバー29の操作に基づいて結合ナット28を回転させ、この結合ナット28と結合ボルト27の頭部30との間隔を広げた状態で行うが、この状態で、上記ステアリングホイール1を前方に、必要以上に強い力でストロークエンドまで押し下げる操作を繰り返した場合、アッパブラケット17には、上記結合ボルト27を介して前方に向いた強い衝撃力が繰り返し作用する。この結果、上記アッパブラケット17とカプセル21、21とを連結する複数の樹脂ピンがせん断し、このアッパブラケット17が、これら両カプセル21、21に形成された係合溝22、22に沿って正規位置(初期状態での取付位置)から前方へと変位する可能性がある。この様な場合、上記両カプセル21、21に対する上記アッパブラケット17の係合状態(支持力)が不十分となり、操舵感(操舵フィーリング)が低下する可能性がある。
この様な事情に鑑みて従来から、分離防止専用の部品を別途設ける事によって、インナコラムとアウタコラムとの分離防止を図る事が考えられている。例えば特許文献1には、ステアリングコラム装置の車両への組み付け以前の状態で、インナコラムとアウタコラムとにそれぞれ形成した通孔内に拘束部材を挿通して、これらインナコラムとアウタコラムとが分離する事を防止する発明が開示されている。
一方、特許文献2には、アウタコラムにストッパボルトを設けると共に、インナコラムに形成した長溝内にこのストッパボルトの先端部を挿入する事で、これらインナコラムとアウタコラムとの分離防止を図ると共に、これら両コラム同士の相対回転を防止する発明が開示されている。この様な特許文献2に記載された発明の構造によれば、相対回転防止の為の部品(或いはその為の構造)を省略できる分、部品コストの増加や組立工数の増加を抑えられる。
但し、この様な特許文献2に記載された構造を含め、従来構造の場合には、インナコラムとアウタコラムとの分離防止と、二次衝突が発生した場合の衝撃エネルギの吸収とを、それぞれ別の部材(部品)を用いて行っている。この為、部品管理並びに組立作業が面倒で、ステアリングコラム装置のコストを高くする原因となっている。又、運転者の保護の充実を図る面から、エネルギ吸収部材として、エネルギ吸収特性(エネルギ吸収量とコラプスストロークとの関係)を調節できるものに対する関心が高まっている。但し、この様なエネルギ吸収部材は、部品点数の更なる増大を招くだけでなく、構造が複雑で、部品製作、部品管理、組立作業が何れも面倒になり、ステアリング装置の製作コストが嵩む原因になる。
特開平11−301492号公報 特開2001−347953号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、車両への組み付け作業時に、インナコラムとアウタコラムとが不用意に分離する事を防止できるだけでなく、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収でき、しかもエネルギ吸収特性を調節できるステアリングコラム装置を低コストで実現すべく発明したものである。又、必要に応じて、アウタコラムを車体に対して支持する為の支持ブラケットが両カプセルに対して正規位置から前方へと移動した場合に、その旨を運転者に知らせる事のできる構造を実現するものである。
本発明のステアリングコラム装置は、前述した従来構造のステアリングコラム装置と同様に、前方側に配置されたインナコラムの後端側部分に、後方側に配置されたアウタコラムの前端側部分を、軸方向に関する相対変位を可能に外嵌して成り、その内側にステアリングシャフトを回転自在に支持する。
特に、本発明のステアリングコラム装置に於いては、上記インナコラムの外周面の前端寄り部分から中間部に亙る部分に、前後方向に長い係合凹部を設けている。
一方、上記アウタコラムの一部に、上記係合凹部の内側に進入した係合部を設けている。
そして、上記アウタコラムが後方へと移動する際に、上記係合部を上記係合凹部の後端部に設けられた段差面に突き当てる事で、上記アウタコラムがそれ以上後方に移動する事を阻止すると共に、二次衝突に伴ってこのアウタコラムが前方へと移動する際に、上記係合部を上記係合凹部の底面と内側面とのうち少なくとも一方の面に押し付ける事で、衝撃エネルギを吸収する。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、例えば請求項2に記載した発明の様に、上記係合凹部の後側半部に、その後端部に設けた上記段差面を除き、上記係合部と当接する事なく、上記アウタコラムがテレスコピック調節範囲内で前後方向に移動する事を許容する移動許容部を設ける。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、例えば請求項3に記載した発明の様に、上記係合凹部の前側半部に、その深さ寸法と内側面同士の幅寸法とのうち少なくとも一方が前方に向かう程小さくなる部分を有する、エネルギ吸収部を設ける。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記アウタコラムをテレスコピック調節範囲内で後方に最大限移動させた状態で、上記係合部と上記段差面との間に隙間を設ける。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、例えば請求項5に記載した発明の様に、上記係合部を、上記アウタコラムの前端部に固定した1乃至複数のストッパ兼エネルギ吸収プレートにより構成する。
又、上述した請求項5に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項6に記載した発明の様に、上記複数のストッパ兼エネルギ吸収プレート同士の間で、前記係合凹部の底面と内側面との少なくとも一方の面との間隔を異ならせる。
更に、本発明を実施する場合に好ましくは、例えば請求項7に記載した発明の様に、上記係合凹部のうち、上記アウタコラムをテレスコピック調節範囲内で前方に最大限移動させた状態で上記係合部が位置する部分と、この部分よりも、上記アウタコラムを車体に対して前後移動可能に支持する為の支持ブラケットとこの支持ブラケットを前方に離脱可能に支持する為のカプセルとの係合代分だけ前方に位置する部分との間部分に、上記係合部と衝突してその衝撃を運転者に伝える為の突き当て片を設ける。
上述の様に構成する本発明によれば、車両への組み付け作業時に、インナコラムとアウタコラムとが不用意に分離する事を防止できるだけでなく、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収でき、しかもエネルギ吸収特性を容易に調節できる、ステアリングコラム装置を低コストで得られる。
先ず、インナコラムとアウタコラムとの分離防止は、このアウタコラムに設けた係合部と、このインナコラムの外周面に形成した係合凹部の後端部に設けた段差面との係合により図れる。即ち、車両への組み付け作業時に、上記インナコラムと上記アウタコラムとが互いに離れる方向に相対変位した(アウタコラムが後方に移動した)場合に、上記係合部が上記段差面に突き当たる事で、上記アウタコラムが上記インナコラムの周囲から抜け出る(アウタコラムがそれ以上後方に移動する)事が阻止される。この様に、本発明の場合には、上記係合部と上記段差面との係合によって、上記インナコラムと上記アウタコラムとの分離防止が図られる。
又、二次衝突時の衝撃エネルギの吸収は、上記アウタコラムが前方へと移動する際に、上記係合部を上記係合凹部の底面と内側面とのうち少なくとも一方の面に押し付ける事により図れる。即ち、上記係合部と上記係合凹部の底面と内側面とのうち少なくとも一方の面との摺接部で生じる摩擦力、更にはこれら各面を塑性変形させる際の抵抗によって、衝撃エネルギを吸収できる。
しかも、本発明の場合には、上記係合凹部の深さ寸法(底面の傾斜角度)や内側面同士の間隔、底面や内側面の表面粗さを前後位置に応じて異ならせたり、更には、上記係合部の形状、硬度、厚さ等を適宜変更すると言った、部品点数や組立工数が増加しにくい方法により、容易にエネルギ吸収特性を調整できる。
以上の様に、本発明の場合には、上記インナコラムに係合凹部を、上記アウタコラムに係合部を、それぞれ設ける事のみによって、これらインナコラムとアウタコラムとの分離防止機能と衝撃エネルギの吸収機能との両機能を発揮できると共に、エネルギ吸収特性を調整可能なステアリングコラムを得られる。従って、この様な本発明によれば、部品管理及び組立作業の簡素化、容易化が可能になり、ステアリングコラム装置の低コスト化を図れる。
又、請求項7に記載した発明によれば、上記係合部と前記突き当て片とを衝突させる事で、上記支持ブラケットが上記両カプセルに対して正規位置から前方へと移動した旨を、ステアリングホイールを通じて運転者に触覚的に知らせる事ができる。
本発明の実施の形態の第1例のステアリング装置を示す略側面図。 同じく図1のA部拡大図。 同じく図1のB−B断面図。 同じくエネルギ吸収性能を示す線図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2に相当する図。 同じく図4に相当する線図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図1に相当する図。 本発明の実施の形態の第4例を示す、図3のC部に相当する拡大図。 車両に搭載したステアリング装置の1例を示す略斜視図。 従来構造のステアリングコラム装置を備えたステアリング装置の1例を示す略側面図。 図10のD−D断面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、インナコラム10aとアウタコラム11aとの分離防止を図れるだけでなく、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収でき、しかもエネルギ吸収特性を容易に調整できるステアリングコラム4aを低コストで得るべく、上記インナ、アウタ両コラム10a、11aの構造を工夫した点にある。その他の部分の構造及び作用・効果に就いては、前述した従来構造の場合とほぼ同様であるから、同等部分に関する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例のステアリングコラム4aは、前方側に配置されたインナコラム10aの後端側部分に、後方側に配置されたアウタコラム11aの前端側部分を、軸方向に関する相対変位を可能に外嵌して成り、ステアリングホイール1をその後端部に固定したステアリングシャフト2を、その内側に回転自在に支持している。又、上記ステアリングコラム4aは、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には、上記ステアリングシャフト2と共に全長を縮める。
上記インナコラム10aは、ロアブラケット14により、操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12を介して、車体15の一部に、ピボットピン16を中心として、揺動自在に支持されている。一方、上記アウタコラム11aは、アッパブラケット17により、車体15に対して、その前端寄り部分を支持されており、このアッパブラケット17は、車体15に対して、前方に向いた強い衝撃が加わった場合に、前方に離脱する様に支持されている。又、本例の場合、上記インナコラム10aは、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽合金製の押出管、或いは、鋼製の電縫管の如きパイプ材製であり、上記アウタコラム11aは、同質材製で、鋳造(ダイキャスト)により造られている。
又、上記ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節可能とすべく、上記アウタコラム11aを、上記アッパブラケット17に対して、前後方向及び上下方向に移動可能に支持している。この為に、本例の場合にも、上記アウタコラム11aの前端部下面に1対のクランプ壁24、24を、上記アウタコラム11aと一体に、互いに離隔した状態で形成している。又、これら両クランプ壁24、24の互いに整合する位置には、それぞれ前後方向に長い第一長孔25を形成している。そして、上記両クランプ壁24、24を、上記アッパブラケット17を構成する両側壁部18、18により挟持した状態で、上記第一長孔25及びこれら各側壁部18、18に形成した第二長孔26を、一方から他方(図3の右から左)に挿通した結合ボルト27の他端に、結合ナット28を螺合させている。又、この結合ナット28は、調節レバー29により回転自在としている。
従って、この調節レバー29の操作に基づいて上記結合ナット28を回転させ、この結合ナット28と上記結合ボルト27の頭部30との間隔を変化させれば、上記アウタコラム11aを上記アッパブラケット17に対し固定したり、或いは固定を解除できると共に、上記両クランプ壁24、24同士の間隔を変化させて、上記アウタコラム11aを上記インナコラム10aに対して固定したり、或いは固定を解除できる。そして、上記結合ナット28と上記頭部30との間隔を拡げた状態では、上記結合ボルト27が上記各第一長孔25の内側で変位できる範囲内で、上記アウタコラム11aを前後移動(インナコラム11aに対し軸方向に相対変位)させて、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を行える。更に、上記結合ボルト27が上記各第二長孔26の内側で変位できる範囲内で、上記ステアリングコラム4aを上下移動させて、上記ステアリングホイール1の上下位置の調節を行える。
特に本例の場合には、上記インナコラム10aと上記アウタコラム11aとが、車両への組み付け作業時に不用意に分離する事を防止すると共に、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収する為に、上記インナ、アウタ両コラム10a、11a同士の組み合わせ部の構造を工夫している。具体的には、このインナコラム10aの外周面の前端寄り部分から中間部に亙る部分に、前後方向に長い係合凹部36を設けている。この係合凹部36は、上記インナコラム10aの外周面に例えばフライス加工を施す事により形成されており、幅方向両側及び下方に開口している。
特に本例の場合、上記係合凹部36を、後側半部の移動許容部37と前側半部のエネルギ吸収部38とから構成している。このうちの移動許容部37の深さ寸法H37は、前後方向に亙り一定であるのに対して、上記エネルギ吸収部38の深さ寸法は前方に向かうに従って漸次小さくなっている。この為に、本例の場合には、上記エネルギ吸収部38の底面を、前方に向かう程上記インナコラム10aの中心軸から離れる方向に傾斜した傾斜面39としている。又、上記移動許容部37の前後方向に関する長さ寸法L37を、前記各第一長孔25の内側で結合ボルト27が変位可能な範囲(テレスコピック調整範囲)L25よりも大きくしている(L37>L25)。又、本例の場合、上記エネルギ吸収部38の前後方向に関する長さ寸法L38を、上記移動許容部37の前後方向に関する長さ寸法L37とほぼ同じとしている(L38≒L37)。
又、本例の場合には、上記アウタコラム11aの前端部に、上記インナコラム10aを構成する金属材料よりも硬質の金属材製(例えばステンレス鋼製)で、矩形板状のストッパ兼エネルギ吸収プレート40を、1対のボルト41、41により固定している。そして、このストッパ兼エネルギ吸収プレート40の幅方向中間部のうちの上端部42を、上記係合凹部36の内側に進入させている。本例の場合には、この上端部42が、特許請求の範囲に記載した係合部に相当する。更に、前記インナコラム10aの下面で前記移動許容部37の後端部に、この移動許容部37の奥面と、この移動許容部37よりも後側部分とを連続させる、段差面43を形成している。
本例のステアリングコラム4aの場合、このステアリングコラム4aを車体に組み付けた初期状態、且つ、上記結合ボルト27を上記各第一長孔25の中央に位置させた状態で、上記各部37、42、43を、次の様な位置関係(寸法関係)に規制している。即ち、図1に示した様に、上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の上端部42を、上記移動許容部37の内側で前後方向に関してほぼ中央に位置させると共に、この上端部42の上端縁とこの移動許容部37の底面との間に所定の大きさの隙間を設けている。言い換えれば、上記係合凹部36の内側への上記上端部42の進入量を、上記移動許容部37の深さ寸法H37よりも小さくしている。更に、上記上端部42の後側面から上記移動許容部37の後端部に設けられた段差面43までの長さ寸法L43を、上記テレスコピック調整範囲L25の1/2よりも僅かに大きくしている(L43>L25/2)。これにより、本例の場合には、上記アウタコラム11aをテレスコピック調節範囲内で前後方向に移動させた場合に、上記上端部42を上記移動許容部37の範囲内でのみ前後方向に移動させると共に、この上端部42の後側面が上記段差面43に当接しない様にしている。又、この上端部42の上端縁が上記移動許容部37の底面に当接しない様にしている。
上述の様な構成を有する本例のステアリングコラム4aは、車両への組み付け作業時に、上記インナコラム10aと上記アウタコラム11aとが不用意に分離する事を防止できるだけでなく、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収でき、しかもエネルギ吸収特性を容易に調節できる。
先ず、上記インナコラム10aと上記アウタコラム11aとの分離防止は、上記係合凹部36の後端部に設けた段差面43と、上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の上端部42の後側面との係合により図れる。例えば、上記ステアリングコラム4aを車体に組み付ける際に、前記ロアブラケット14を車体15に固定した後、前記アッパブラケット17を車体15に支持する以前の状態で、上記アウタコラム11aの後端部を下方に傾けた場合にも、上記上端部42の後側面が上記段差面43に突き当たる事で、上記アウタコラム11aが上記インナコラム10aの周囲から抜け出る(それ以上後方に移動する)事を阻止できる。この様に、本例の場合には、上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の上端部42の後側面と上記係合凹部36の段差面43との係合によって、上記インナコラム10aと上記アウタコラム11aとの分離防止を有効に図れる。
又、二次衝突時の衝撃エネルギの吸収は、二次衝突の発生に伴って、上記アッパブラケット17が上記両カプセル21、21から離脱し、上記アウタコラム11aが前方へと移動(コラプス)する際に、上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の上端部42の上端縁を、上記エネルギ吸収部38の底面である傾斜面39に押し付ける事により図れる。具体的には、二次衝突が発生し、上記アウタコラム11aの前方への移動が進行すると、上記上端部42の上端縁と上記傾斜面39とが摺接(当接)し始め、この摺接部で生じる摩擦力がこの傾斜面39の傾斜角度に応じて次第に大きくなる。更には、この傾斜面39を上方に押し上げる様に塑性変形させつつ、上記アウタコラム11aが前方に変位する様になる。この為、上記摩擦力及び上記傾斜面39を塑性変形させる事に対する抵抗により、図4に示した様に、上記アウタコラム11aの前方への移動量が大きくなるに従って、エネルギ吸収量を大きくする。
しかも、本例の場合には、上記係合凹部36を構成する移動許容部37及びエネルギ吸収部38の前後方向に関する長さ寸法、このエネルギ吸収部38の底面である傾斜面39の傾斜角度、この傾斜面39の表面粗さ等を適宜変更したり、更には、上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の硬度、板厚、上端部42の上端縁の形状等を適宜変更すると言った、部品点数や組立工数が増加しにくい方法により、容易にエネルギ吸収特性を調整できる。
以上の様に、本例の場合には、上記インナコラム10aに係合凹部36を、上記アウタコラム11aにストッパ兼エネルギ吸収プレート40をそれぞれ設ける事のみによって、上記インナコラム10aと上記アウタコラム11aとの分離防止機能と衝撃エネルギの吸収機能との両機能を発揮できると共に、エネルギ吸収特性を調整可能なステアリングコラム4aを得られる。従って、この様な本例の構造によれば、部品管理及び組立作業の簡素化、容易化が可能になり、上記ステアリングコラム4aの低コスト化を図れる。
尚、図1に示した構造は、自動車の盗難防止を図る為のステアリングロック機構を備えている。即ち、上記アウタコラム11aの後端寄り部分にキーロック孔44を、前記ステアリングシャフト2を構成するアウタシャフト9の後端寄り部分に複数のキー溝45を、それぞれ設けている。この様な構成により、イグニッションキーを引き抜くのに伴って、図示しないロック装置を構成するロックキーが、上記キーロック孔44を通じて上記アウタシャフト9の外周面に弾性的に押し付けられる。そして、上記キー溝45と係合する事により、上記ステアリングシャフト2が上記ステアリングコラム4aに対して回動する事を阻止する。この様な構成を有する本例の構造の場合、ロック装置を作動させた状態で、上記ステアリングシャフト2を無理に回転させようとした場合にも、このステアリングシャフト2に加えられた力が、前記支持ブラケット17により支承され、上記係合凹部36と上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の上端部42との係合部に作用する事はない。従って、この様な面から、これら係合凹部36及び上端部42の設計の自由度が低くなる事はない。
[実施の形態の第2例]
図5〜6は、請求項1〜6に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、係合凹部36aの前側半部に設けたエネルギ吸収部38aの底面を、第一、第二の傾斜面46a、46bと、平坦面47とから構成している。これら各面46a、46b、47の長さ寸法(L46a 、46b 、L47)は、後方側に設けられた第一の傾斜面46aが最も小さく、中間部に設けられた平坦面47、前方側に設けられた第二の傾斜面46bの順に大きくなっている(L46a <L47<L46b )。
又、本例の場合には、アウタコラム11bの前端部に、2枚のストッパ兼エネルギ吸収プレート40a、40bを前後に重ね合わせた状態で、1対のボルト41により固定している。そして、これら両ストッパ兼エネルギ吸収プレート40a、40bの幅方向中間部のうちの上端部42a、42bを、上記係合凹部36aの内側にそれぞれ進入させている。特に本例の場合には、上記両ストッパ兼エネルギ吸収プレート40a、40b同士の間で、上記係合凹部36aの内側への上記各上端部42a、42bの進入量を異ならせている。
即ち、本例のステアリングコラム4bを車体に組み付けた初期状態で、後方側に設けた上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40aの上端部42aの上端縁と上記係合凹部36aを構成する移動許容部37の底面との間の隙間h1 を、前方側に設けた上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40bの上端部42bの上端縁と上記移動許容部37の底面との間の隙間h2 よりも小さくしている(h1 <h2 )。又、本例の場合には、この隙間h2 の大きさを、上記係合凹部36aの内側への上記上端部42bの進入量と、上記第一の傾斜面46a及び上記平坦面47の深さ寸法との関係で規制している。即ち、上記進入量が、これら各面46a、47の深さ寸法よりも大きくならない様に、上記隙間h2 の大きさを規制している。又、本例の場合には、後方側に設けた上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40aの板厚T1 を、前方側に設けた上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40bの板厚T2 よりも大きくしている(T1 >T2 )。
以上の様な構成を有する本例の場合には、上記インナコラム10bと上記アウタコラム11bとの分離防止を、上記移動許容部37の後端部に設けた段差面43と、後方側に設けた上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40aの上端部42aの後側面との係合により図れる。
又、二次衝突時の衝撃エネルギの吸収は、上記両ストッパ兼エネルギ吸収プレート40a、40bの上端部42a、42bの上端縁を、上記エネルギ吸収部38aの底面を構成する第一、第二傾斜面46a、46b及び平坦面47に押し付ける事により図れる。
即ち、二次衝突が発生し、上記アウタコラム11bが前方へと移動した際に、先ず、後方側に設けた上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40aの上端部42aの上端縁と上記第一の傾斜面46aとが摺接し始め、この摺接部で生じる摩擦力がこの傾斜面46aの傾斜角度に応じて次第に大きくなる。更には、この第一の傾斜面46aを上方に押し上げる様に塑性変形させつつ、上記アウタコラム11bが前方に移動する様になり、塑性変形量の増大に伴って、この塑性変形に対する抵抗(コラプス抵抗)を次第に大きくする。次いで、上記上端部42aの上端縁により、上記平坦面47を上方に押し上げる様に塑性変形させる。そして最後に、上記両ストッパ兼エネルギ吸収プレート40a、40bの上端部42a、42bの上端縁により、上記第二の傾斜面46bの底面を上方に押し上げる様に塑性変形させる。そして、この塑性変形量の増大に伴って、この塑性変形に対する抵抗を次第に大きくする。この結果、図6に示した様に、上記アウタコラム11bの前方への移動量が大きくなるに従って、エネルギ吸収量を段階的に大きくする。
以上の様な構成を有する本例の場合には、上記エネルギ吸収部39aの底面を構成する、第一、第二の傾斜面46a、46b及び平坦面47の前後方向に関する長さ寸法、表面粗さ、これら第一、第二の傾斜面46a、46bの傾斜角度を適宜変更したり、更には、上記各ストッパ兼エネルギ吸収プレート40a、40bの硬度、板厚、上端部42a、42bの形状等を適宜変更すると言った、部品点数や組立工数が増加しにくい方法により、エネルギ吸収特性をより複雑に調整できる。
その他の構成及び作用・効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
図7は、請求項1〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、ステアリングコラム4cを車体15に取り付けた初期状態で、且つ、結合ボルト27を第一長孔25の中央に位置させた状態で、ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の上端部42の前側面から、係合凹部36を構成する移動許容部37とエネルギ吸収部38との連続部48までの長さ寸法L48を、上記第一長孔25の内側で上記結合ボルト27が変位可能な範囲(テレスコピック調整範囲)L25の1/2と同じとしている(L48=L25/2)。これにより、上記アウタコラム11aをテレスコピック調節範囲内で前方に最大限移動させた場合に、上記上端部42を上記連続部48の内側に位置させる様にしている。
又、本例の場合には、上記係合凹部36内に、上記上端部42に衝突させてその衝撃を運転者に伝える為の突き当て片49を設けている。具体的には、上記係合凹部36のうち、上記アウタコラム11aをテレスコピック調節範囲内で前方に最大限移動させた状態で上記上端部42が位置する部分(連続部48部分)と、この部分よりも、アッパブラケット17と両カプセル21との係合代L22分だけ前方に位置する部分との間部分(L49の範囲)に設けている。この様な突き当て片49は、上記インナコラム10aと一体に形成する事もできるし、例えばボルト等の別体の部材により構成する事もできる。
以上の様な構成を有する本例の場合、上記アッパブラケット17が上記両カプセル21から完全に離脱する以前の状態で、上記ストッパ兼エネルギ吸収プレート40の上端部42を上記突き当て片49に衝突させる事ができる。この為、ステアリングホイール1の前後位置の調節によって、上記アッパブラケット17が正規位置から前方へと移動した場合に、このアッパブラケット17の位置が不適正である旨を、上記ステアリングホイール1を通じて運転者に触覚的に伝える事ができる。従って、運転者は、運転を中止する等の安全確保の為の措置を取る事ができる。
[実施の形態の第4例]
図8は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、インナコラム10cに形成する係合凹部36cを、断面矩形の凹溝状としている。又、これに合わせて、ストッパ兼エネルギ吸収プレート40cの幅方向中間部の上端部42cの形状を、上記インナコラム10cの軸方向に見た形状が矩形である、凸形状としている。そして、この様な上端部42cを上記係合凹部36cの内側に進入させている。
この様な構成を有する本例の場合には、上記係合凹部36cの深さ寸法や底面の表面粗さを前後位置に応じて適宜異ならせる事ができるだけでなく、内側面50、50同士の間隔を前方に向かう程小さくしたり、これら両内側面50、50の表面粗さを前方に向かう程粗くしたりする事もできる。又、上記上端部42cの硬度、厚さ等を適宜変更する事もできて、エネルギ吸収特性をより複雑に調整できる。
その他の構成及び作用・効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 操舵輪
4、4a〜4c ステアリングコラム
5 操舵力補助装置
6 タイロッド
7 ステアリングギヤユニット
8 インナシャフト
9 アウタシャフト
10、10a〜10c インナコラム
11、11a、11b アウタコラム
12 ギヤハウジング
13 出力軸
14 ロアブラケット
15 車体
16 ピボットピン
17 アッパブラケット
18 側壁部
19 支持板部
20 切り欠き
21 カプセル
22 係合溝
23 上下方向通孔
24 クランプ壁
25 第一長孔
26 第二長孔
27 結合ボルト
28 結合ナット
29 調節レバー
30 頭部
31 自在継手
32 中間シャフト
33 自在継手
34 入力軸
35 電動モータ
36、36a〜36c 係合凹部
37 移動許容部
38、38a エネルギ吸収部
39 傾斜面
40、40a〜40c ストッパ兼エネルギ吸収プレート
41 ボルト
42、42a〜42c 上端部
43 段差面
44 キーロック孔
45 キー溝
46a 第一の傾斜面
46b 第二の傾斜面
47 平坦面
48 連続部
49 突き当て片
50 内側面

Claims (7)

  1. 前方側に配置されたインナコラムの後端側部分に、後方側に配置されたアウタコラムの前端側部分を、軸方向に関する相対変位を可能に外嵌して成り、その内側にステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラム装置に於いて、
    上記インナコラムの外周面の前端寄り部分から中間部に亙る部分に前後方向に長い係合凹部が設けられており、
    上記アウタコラムの一部に、上記係合凹部の内側に進入した係合部が設けられており、
    このアウタコラムが後方へと移動する際に、この係合部を上記係合凹部の後端部に設けられた段差面に突き当てる事で、上記アウタコラムがそれ以上後方に移動する事を阻止すると共に、二次衝突に伴ってこのアウタコラムが前方へと移動する際に、上記係合部を上記係合凹部の底面と内側面とのうち少なくとも一方の面に押し付ける事で、衝撃エネルギを吸収する事を特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 係合凹部の後側半部に、その後端部に設けられた段差面を除き、係合部と当接する事なく、アウタコラムがテレスコピック調節範囲内で前後方向に移動する事を許容する移動許容部が設けられている、請求項1に記載したステアリングコラム装置。
  3. 係合凹部の前側半部に、その深さ寸法と内側面同士の幅寸法とのうち少なくとも一方が前方に向かう程小さくなる部分を有するエネルギ吸収部が設けられている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリングコラム装置。
  4. アウタコラムをテレスコピック調節範囲内で後方に最大限移動させた状態で、係合部と段差面との間に隙間が設けられている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリングコラム装置。
  5. 係合部が、アウタコラムの前端部に固定された1乃至複数のストッパ兼エネルギ吸収プレートにより構成されている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したステアリングコラム装置。
  6. 複数のストッパ兼エネルギ吸収プレート同士の間で、係合凹部の底面と内側面との少なくとも一方の面との間隔を異ならせている、請求項5に記載したステアリングコラム装置。
  7. 係合凹部のうち、アウタコラムをテレスコピック調節範囲内で前方に最大限移動させた状態で係合部が位置する部分と、この部分よりも、上記アウタコラムを車体に対して前後移動可能に支持する為の支持ブラケットとこの支持ブラケットを前方に離脱可能に支持する為のカプセルとの係合代分だけ前方に位置する部分との間部分に、上記係合部と衝突してその衝撃を運転者に伝える為の突き当て片が設けられている、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載したステアリングコラム装置。
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