JP5370197B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車の操舵輪に舵角を付与する為のステアリング装置のうち、二次衝突時に、ステアリングコラムの後方寄り部分を支持する支持ブラケットが車体から離脱する事により、ステアリングホイールを前方へと変位させて、運転者に加わる衝撃を緩和する機能を備えたステアリング装置の改良に関する。
操舵輪に舵角を付与する為のステアリング装置は、図5に示す様に、ステアリングホイール1の動きをステアリングシャフト2を介してステアリングギヤに伝達し、左右の操舵輪3に舵角を付与する様にしている。又、上記ステアリングホイール1と運転席との位置関係は、運転者の体格や運転姿勢により変化する為、良好な運転姿勢を実現する為に、ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節する事が行われている。この様なステアリングホイール1の位置調節機能を備えたステアリング装置として、チルト・テレスコピック式のステアリング装置が広く使用されている。
図6〜7は、チルト・テレスコピック式のステアリング装置として従来から知られた構造の1例を示している。この従来構造の1例として示したステアリング装置は、電動式パワーステアリング装置付きのもので、後端部(図6の右端部。前後方向に関しては、車両の前後方向で表す。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)にステアリングホイール1を固定したステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2をその内側に回転自在に支持したステアリングコラム4と、このステアリングシャフト2に補助トルクを付与する為の操舵力補助装置(アシスト装置)5と、上記ステアリングシャフト2の回転に基づきタイロッド6、6を変位させる(押し引きする)為のステアリングギヤユニット7とを備える。
このうちのステアリングシャフト2は、インナーシャフト8とアウターシャフト9とを、回転力の伝達自在に、且つ、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成る。これらインナーシャフト8とアウターシャフト9とは、軸方向に相対変位する事で上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には上記ステアリングシャフト2の全長を縮める。
上記ステアリングコラム4は、インナーコラム10とアウターコラム11とを、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成り、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には、上記ステアリングシャフト2と共に全長を縮める。上記インナーコラム10の前端部(図6の左端部)は、上記操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12の後端面に結合固定している。又、上記インナーシャフト8は、このギヤハウジング12内に挿入し、このインナーシャフト8の前端部を、上記操舵力補助装置5を構成する入力軸に結合している。又、この入力軸にトーションバーを介して連結された、同じく上記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部を、上記ギヤハウジング12の前端面から突出させている。
又、上記ステアリングコラム4を構成するインナー、アウター両コラム10、11のうち、前方側に配置されたインナーコラム10は、ロアブラケット14により、上記ギヤハウジング12を介して、車体15の一部に支持されている。又、上記ロアブラケット14は、このロアブラケット14に対して回転自在に支持されたピボットピン16を中心として、上記ギヤハウジング12を揺動自在に支持している。
一方、上記ステアリングコラム4を構成するインナー、アウター両コラム10、11のうち、後方側に配置されたアウターコラム11は、その中間部を、特許請求の範囲に記載した支持ブラケットに相当するアッパブラケット17により、車体15の一部に支持されている。又、このアッパブラケット17は、この車体15に対して、前方に向いた強い衝撃が加わった場合に、前方に離脱(脱落)する様に支持されている。
この為に、図7に示す様に、上記アッパブラケット17を構成する左右1対の側壁部18、18の上端部に支持板部19、19を、上記ステアリングコラム4の側方に突出する状態で設け、これら両支持板部19、19に切り欠き20、20を、これら両支持板部19、19の後端縁に開口する状態で設けている。そして、これら両切り欠き20、20に、図示しないボルトにより車体15に固定されたカプセル21、21を係止している。これら各カプセル21、21は、それぞれの左右両側面に上記各切り欠き20、20の左右両側縁部を係合させる為の係合溝22、22を、中間部に図示しないボルトを挿通させる為の上下方向通孔23を、それぞれ形成している。
衝突事故の際には、運転者の身体から前記ステアリングホイール1、前記ステアリングシャフト2を介して上記ステアリングコラム4に、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わる。そして、これらステアリングシャフト2及びステアリングコラム4が、この衝撃のエネルギを吸収しつつ全長を縮める傾向になる。この結果、上記アッパブラケット17が、上記ステアリングコラム4(アウターコラム11)と共に前方に変位する傾向になるのに対し、上記両カプセル21、21は、上記ボルトと共にそのままの位置に止まる。この結果、これら両カプセル21、21が上記両切り欠き20、20から後方に抜け出し、上記ステアリングホイール1が前方に変位する事を許容する。
又、上記ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節可能とすべく、上記アウターコラム11を、上記アッパブラケット17に対して、前後移動及び上下移動を可能に支持している。この為に、上記アウターコラム11の中間部下面に被支持ブラケット24を溶接固定し、この被支持ブラケット24を上記アッパブラケット17を構成する両側壁部18、18により挟持している。又、この被支持ブラケット24の左右両側壁の互いに整合する位置には、それぞれ前後方向に長い第一長孔25、25を、上記各側壁部18、18の一部で互いに整合し、且つ、これら各第一長孔25、25の前後方向の一部と整合する部分には上下方向に長い第二長孔26、26を、それぞれ形成している。そして、上記第一長孔25、25及び第二長孔26、26を一方から他方(図7の右から左)に挿通した、特許請求の範囲に記載した結合杆に相当する結合ボルト27の他端に、結合ナット28を螺合させている。
又、上記結合ナット28は、調節レバー29により回転自在としている。従って、この調節レバー29の操作に基づいて上記結合ナット28を回転させ、この結合ナット28と上記結合ボルト27の頭部30との間隔を変化させれば、上記被支持ブラケット24を固定したステアリングコラム4(アウターコラム11)を、上記アッパブラケット17に対し固定したり、或は固定を解除する事ができる。そして、上記結合ナット28と上記頭部30との間隔を広げた状態では、上記結合ボルト27が上記各第一長孔25、25の内側で変位できる範囲内で、上記ステアリングコラム4(アウターコラム11)を前後移動させて、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を行える。更に、上記結合ボルト27が上記各第二長孔26、26の内側で変位できる範囲内で、上記ステアリングコラム4を上下移動させて、上記ステアリングホイール1の上下位置の調節を行える。この際、上記ステアリングコラム4は、前記ピボットピン16を中心として、上下方向に揺動変位する。
又、前記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部は、自在継手31を介して、中間シャフト32の後端部に連結している。又、この中間シャフト32の前端部に、別の自在継手33を介して、前記ステアリングギヤユニット7の入力軸34を連結している。又、上記ステアリングギヤユニット7は、図示しないラック及びピニオンを備え、このうちのピニオンに上記入力軸34を結合している。又、このピニオンと噛合する上記ラックは、両端部に前記タイロッド6、6を連結しており、このラックの軸方向変位に基づいてこれら各タイロッド6、6を押し引きする事で、操舵輪3(図5参照)に所望の舵角を付与する。又、上記操舵力補助装置5は、電動モータ35によりウォーム減速機を介して、前記出力軸13に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを付与する。
上述した様な、従来構造の1例のステアリング装置の場合、ステアリングホイール1の前後位置の調節の際に、次の様な問題を生じる可能性がある。
前述した様に、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節は、調節レバー29の操作に基づいて結合ナット28を回転させ、この結合ナット28と結合ボルト27の頭部30との間隔を広げた状態で行うが、この状態で、上記ステアリングホイール1を前方に、必要以上に強い力でストロークエンドまで押し下げる操作を繰り返した場合、上記結合ボルト27を介して上記アッパブラケット17に前方に向いた強い衝撃力Fが繰り返し作用する。この様にして、このアッパブラケット17に加わる衝撃力Fの作用方向は、上記ステアリングコラム4の変位方向(テレスコ方向)である、このステアリングコラム4の軸方向に一致する。
そして特に、上記従来構造の1例のステアリング装置の場合には、車体15に固定された状態で、カプセル21、21に形成された係合溝22、22の配設方向と、上記ステアリングコラム4の軸方向とが、このステアリングコラム4をチルト調節範囲内(一般的な乗用車のチルト角度±5度程度)で揺動させる事を考慮しても、ほぼ一致{チルト調節範囲に相当する様な、数度(例えば5度)程度のずれ角を有する場合を含む。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。}している。この為、上記各係合溝22、22に沿って前方へと移動する上記アッパブラケット17の離脱方向(図6の矢印a)と、上記結合ボルト27を介してこのアッパブラケット17に加わる衝撃力Fの作用方向とが、ほぼ一致する。この結果、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節時に、上記アッパブラケット17が、離脱方向に移動する傾向になり、最悪の場合には、上記両カプセル21、21から離脱する可能性がある。上記アッパブラケット17がこれら両カプセル21、21から離脱した場合には、上記ステアリングコラム4が下方に落下する可能性があり、この様な場合には、上記ステアリングホイール1の位置が通常の設置位置から大きくずれ、運転者が操舵操作を行う事が困難になる。
尚、上記従来構造の1例の場合とは異なり、ステアリングホイールの上下位置の調節機能を備えないステアリング装置の場合にも、不可避的な設計誤差等を除いて、アッパブラケットの離脱方向とステアリングコラムの軸方向とは一致している(例えば特許文献1等参照)。この為、ステアリングホイールの前後位置の調節の際に、やはり同様の問題を生じる可能性がある。
尚、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献2に記載された発明がある。この特許文献2には、アッパブラケットの離脱方向とステアリングコラムの軸方向とを不一致としたステアリング装置が開示されている。但し、上記特許文献2に記載された発明の構造の場合には、ステアリングホイールの前後位置の調節機構を備えておらず、本発明が解決しようとする、ステアリングホイールの前後位置の調節時に於ける、アッパブラケットの離脱防止を意図するものではない。
特許第3855634号公報 実開平6−39661号公報
本発明のステアリング装置は、上述の様な事情に鑑み、ステアリングホイールの前後位置の調節時に、支持ブラケットがカプセルから離脱しにくい構造を実現するものである。又、必要に応じて、二次衝突の発生時には、反対に、支持ブラケットをカプセルから離脱し易くして、ステアリングホイールの前方への変位を開始させる為の、二次衝突発生直後のピーク荷重が過大になる事を防止できる構造を実現するものである。
本発明のステアリング装置は、前記図6〜7に示した従来構造の1例のステアリング装置と同様に、ステアリングコラムと、支持ブラケットと、結合杆と、カプセルとを備える。
上記ステアリングコラムは、インナーコラムとアウターコラムとを、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成り、その内側にステアリングシャフトを回転自在に支持する。
又、上記支持ブラケットは、上記ステアリングコラムの側方に突出する状態で設けられた支持板部を有し、このステアリングコラムを構成する上記インナー、アウター両コラムのうち後方側に配置された一方のコラムを、車体に対して前後移動可能に(テレスコピック調節を可能に)支持する。
又、上記結合杆は、上記一方のコラムを上記支持ブラケットに対し結合する。
更に、上記カプセルは、この支持ブラケットに設けられた上記支持板部の一部を係合させる為の係合溝を有し、この支持ブラケットを前方へと離脱可能に支持する。
特に、本発明のステアリング装置に於いては、上記支持ブラケットの離脱方向と、上記ステアリングコラムの軸方向とを不一致{両方向間に数十度のずれ角(例えば20度、好ましくは30度以上)を有する場合を言い、チルト調節範囲に相当する様な、数度程度のずれ角を有する場合を除く。本明細書全体及び特許請求の範囲で同じ。}としている。
又、上記カプセルを上記支持ブラケットよりも軟質材料により造っており、この支持ブラケットを構成する上記支持板部のうちで、上記カプセルの係合溝の内面と接触する部分に凹凸(例えば多数の微小突起や微小な波形形状)を形成している。
更に、上記一方のコラムに固定された被支持ブラケットの両側壁に、上記結合杆を挿通させる前後方向に長い長孔を形成しており、これら各長孔の後端縁部の内側に、緩衝部材を設けている。
又、上述した本発明のステアリング装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、上記支持ブラケットの離脱方向を、二次衝突に伴う衝撃荷重の作用方向にほぼ一致する、水平方向若しくは前方に向かう程上方に向かう方向とする。
又、上述した本発明のステアリング装置を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、上記結合杆を、上記支持板部と上記係合溝との係合部よりも下方に設ける。この場合により好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、上記結合杆を、上記ステアリングコラムの中心軸よりも下方に設ける。
上述の様に構成する本発明によれば、ステアリングホイールの前後位置の調節の際に、支持ブラケットをカプセルから離脱しにくくできる。
即ち、本発明のステアリング装置の場合には、上記支持ブラケットの離脱方向と、ステアリングコラムの軸方向とを不一致としている為、この支持ブラケットの離脱方向と、結合杆を介してこの支持ブラケットに加わる力の作用方向とが不一致となる。この為、この支持ブラケットに作用する力の離脱方向に関する分力を小さく抑えられる。従って、本発明によれば、前述した従来構造の1例の場合(支持ブラケットの離脱方向とステアリングコラムの軸方向とがほぼ一致する場合)に比べて、上記ステアリングホイールの前後位置の調節時に、上記支持ブラケットを、離脱方向に移動しにくくできて、上記カプセルから離脱しにくくできる。
又、上記支持板部に形成した凹凸部を上記係合溝の内面に押し付けられる為、上記支持ブラケットを、離脱方向に移動しにくくできて、上記カプセルから離脱しにくくできる。
更に、前後方向に長い長孔の後端縁部の内側に緩衝部材を設けている為、ステアリングホイールの前後位置の調節の際に、上記結合杆を介して上記支持ブラケットに作用する力自体を小さく抑えられる。この為、この支持ブラケットを、離脱方向に移動しにくくできて、上記カプセルから離脱しにくくできる。
又、請求項2に記載した発明の場合には、ステアリングホイールの前後位置の調節時に、上記支持ブラケットを上記カプセルから離脱しにくくできるだけでなく、二次衝突の発生時には、反対に、上記支持ブラケットを上記カプセルから離脱し易くできる。この為、上記ステアリングホイールの前方への変位を開始させる為の、二次衝突発生直後のピーク荷重が過大になる事を防止できる。
又、請求項3に記載した発明の場合には、上記支持ブラケットに加わる力の作用点と、上記支持板部と上記係合溝との係合部とを離隔させる事ができる。この為、この支持ブラケットが離脱方向に移動する際に、この支持ブラケットにモーメントを作用させて、上記係合部にこじりを発生させる事ができる。従って、この係合部に作用する摩擦力を大きくして、上記支持ブラケットを上記カプセルからより離脱しにくくできる。
更に、請求項4に記載した発明の場合には、上記力の作用点と上記係合部との離隔寸法をより大きく確保できる為、この係合部に作用する摩擦力をより大きくできる。この為、上記支持ブラケットを上記カプセルから更に離脱しにくくできる。
本発明に関する参考例の第1例を示す、ステアリング装置の略側面図。 車体に対するカプセルの取付構造の別例を示す、図1のA部に相当する図。 本発明に関する参考例の第2例を示す、結合ボルトの部分断面図。 本発明の実施の形態の1例を示す、図1のB部に相当する拡大図。 車両に搭載したステアリング装置の1例を示す略斜視図。 従来構造の1例のステアリング装置を示す略側面図。 図6のC−C断面図。
参考例の第1例]
図1、2は、本発明に関する参考例の第1例を示している。尚、本参考例のステアリング装置の特徴は、ステアリングホイール1の前後位置の調節の際に、アッパブラケット17aを両カプセル21aから離脱しにくくする部分の構造にある。
その他の部分の構造及び作用・効果に就いては、前述した従来構造の1例の場合とほぼ同様であるから、同等部分に関する図示及び説明は省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
本参考例の場合にも、ステアリングコラム4は、ステアリングホイール1をその後端部に固定したステアリングシャフト2を、その内側に回転自在に支持している。又、上記ステアリングコラム4は、インナーコラム10とアウターコラム11とを、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成り、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には、上記ステアリングシャフト2と共に全長を縮める。
又、上記インナー、アウター両コラム10、11のうち、前方側に配置されたインナーコラム10は、ロアブラケット14により、操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12を介して、車体15の一部に、ピボットピン16を中心として、揺動自在に支持されている。
一方、上記ステアリングコラム4を構成するインナー、アウター両コラム10、11のうち、後方側に配置された、特許請求の範囲に記載した一方のコラムに相当するアウターコラム11は、その中間部をアッパブラケット17aにより、車体15の一部に支持されている。又、上記ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節可能とすべく、上記アウターコラム11を、上記アッパブラケット17aに対して、前後方向及び上下方向に移動可能に支持している。この為に、前述した従来構造の1例の場合と同様に、結合ナット28(図7参照)と結合ボルト27の頭部30との間隔を、調節レバー29の操作に基づき変化させて、この結合ボルト27を、前後方向に長い第一長孔25及び、上下方向に長い第二長孔26の内側で変位できる様にしている。これにより、上記ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節可能としている。又、本参考例の場合には、上記結合ボルト27を、上記ステアリングコラム4の中心軸よりも下方(後述する支持板部19aと係合溝22aとの係合部よりもH分だけ下方)に位置させている。
又、本参考例の場合にも、上記アッパブラケット17aを車体15に対し、二次衝突時の衝撃荷重により前方へと脱落可能に支持するべく、このアッパブラケット17aを、カプセル21aを介して車体15に支持している。この為に、このアッパブラケット17aの上辺を構成する支持板部19aに形成した1対の切り欠き20(図7参照)に、図示しないボルトにより車体15に固定された、上記両カプセル21aを係止している。
特に本参考例の場合には、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節の際に、上記アッパブラケット17aが、離脱方向に移動したり、上記両カプセル21aから離脱する事を防止すべく、これらアッパブラケット17a及び両カプセル21aの構造を工夫している。即ち、このアッパブラケット17aを、鋼板等、必要とする強度及び剛性を確保でき、且つ、塑性変形自在な金属板を折り曲げる事により形成し、上記アッパブラケット17aを構成する左右1対の側壁部18aと上記各支持板部19aとの境界が、これら各側壁部18aの幅方向に対して傾斜する(後方側に向かう程下方に傾斜する)様に、上記両支持板部19aを形成している。そして、これら両支持板部19aの後端縁に開口する状態で、上記各切り欠き20を形成している。又、上記両カプセル21aに形成した後述する係合溝22aにこれら各切り欠き20の左右両側縁部を係合させた状態で、上記両支持板部19aの上下両面のうちで上記各係合溝22aの内面と接触する部分に、微小凹凸部36、36を形成している。
又、上記両カプセル21aを、アルミニウム系合金、亜鉛系合金、マグネシウム系合金等の、上記アッパブラケット17aを構成する材料よりも軟質の材料から造り、車体15のうちの水平面37に対して、図示しないボルトにより下方から固定している。そして、上記両カプセル21aをこの様に固定した状態で、これら両カプセル21aの左右両側面にそれぞれ形成した係合溝22aの配設方向を、前記図6、7に示した従来構造の1例の場合とは異ならせている。具体的には、上記各係合溝22aの配設方向を、水平方向にほぼ一致させて、二次衝突時に前記ステアリングシャフト2の上端部に加わる衝撃荷重の作用方向(図1中の矢印α)にほぼ一致させている。尚、係合溝22aの配設方向をこの様に規制する為には、例えば図2に示した様に、カプセル21aに対して係合溝22aを傾けて形成し、このカプセル21aを車体15のうちの傾斜面38に対して固定する事により実現しても良い。
何れにしても、本参考例の場合には、この様な係合溝22aを有する上記両カプセル21aに、上述した様な支持板部19aを有するアッパブラケット17aを支持した状態で、上記各係合溝22aの配設方向と、上記ステアリングコラム4の軸方向とを不一致としている。これにより、上記各係合溝22aに沿って前方へと移動する上記アッパブラケット17aの離脱方向(図1中の矢印β)と、上記ステアリングコラム4の軸方向とを、不一致としている。図示の例では、上記アッパブラケット17aの離脱方向と上記ステアリングコラム4の軸方向とのずれ角θを約20度としており、上記ステアリングコラム1の上下位置を調節する事により、上記ステアリングコラム4を前記ピボットピン16を中心に揺動させた場合にも、上記ずれ角θの最小値が15度以上となる様にしている。
以上の様な構成を有する本参考例の場合には、前記ステアリングホイール1の前後位置の調節の際に、運転者が、このステアリングホイール1を前方に、必要以上に強い力でストロークエンドまで繰り返し押し下げた様な場合にも、上記アッパブラケット17aが、離脱方向に移動したり、上記両カプセル21aから離脱する事を防止できる。
即ち、本参考例の場合には、上記アッパブラケット17aの離脱方向と、上記ステアリングコラム4の軸方向とを不一致(ずれ角θ=約20度)としている為、上記アッパブラケット17aの離脱方向と、前記結合ボルト27を介してこのアッパブラケット17aに加わる衝撃力Fの作用方向とが不一致となる。この為、このアッパブラケット17aに作用する衝撃力Fの、離脱方向に亙る分力を小さく抑える事ができる。従って、本参考例の場合には、前述した従来構造の1例の場合(アッパブラケット17の離脱方向とステアリングコラム4の軸方向とがほぼ一致する場合)に比べて、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節時に、上記アッパブラケット17aを、離脱方向に移動しにくくできて、上記両カプセル21aから離脱しにくくできる。
又、本参考例の場合には、上記力Fの作用点となる上記結合ボルト27を、上記ステアリングコラム4の中心軸Oよりも下方に位置させている為、上記衝撃力Fの作用点と、上記各支持板部19a(切り欠き20)と上記各係合溝22aとの係合部との距離Hを、十分に確保できる。この為、上記アッパブラケット17aが離脱方向に移動する際に、このアッパブラケット17aにモーメントを作用させて、上記係合部にこじりを発生させる事ができる。従って、この係合部に作用する摩擦力を大きくできて、上記アッパブラケット17aを上記両カプセル21aからより離脱しにくくできる。
更に、本参考例の場合には、上記両カプセル21aを上記アッパブラケット17aよりも軟質材料から造ると共に、上記各支持板部19aの上下両面のうちで上記各係合溝22aの内面と接触する部分にそれぞれ微小凹凸部36、36を形成している為、上記アッパブラケット17aが離脱方向に移動する際に、これら各微小凹凸部36、36を上記各係合溝22aの内面に押し付ける事ができる(食い付きを生じさせる事ができる)。従って、上記係合部に作用する摩擦力を十分に大きくできて、上記アッパブラケット17aを上記両カプセル21aから更に離脱しにくくできる。
しかも、本参考例の場合には、上記アッパブラケット17aの離脱方向を、二次衝突時に前記ステアリングシャフト2の上端部に加わる衝撃荷重の作用方向(図1中の矢印α)にほぼ一致させている為、二次衝突の発生時には、反対に、上記アッパブラケット17aを上記両カプセル21aから離脱し易くできる。従って、上記ステアリングホイール1の前方への変位を開始させる為の、二次衝突発生直後のピーク荷重が過大になる事を防止できる。
参考例の第2例]
図3は、本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合には、図1に示したアウターコラム11の前方側への最大変位量を規制する部分(テレスコエンド部)となる、結合ボルト27と第一長孔25(図1参照)の後端縁との間部分に、緩衝部材39を介在させている。具体的には、合成樹脂、硬質ゴム、金属ばね等の低剛質材製で、全体を円筒状とした緩衝部材39を、上記結合ボルト27の長さ方向中間部に外嵌している。
上述の様な構成を有する本参考例の場合には、ステアリングホイール1(図1参照)の前後位置の調節の際に、運転者が、このステアリングホイール1を前方に、必要以上に強い力でストロークエンドまで繰り返し押し下げた様な場合にも、上記緩衝部材39が、上記第一長孔25の後端縁と上記結合ボルト27との間で変形して(厚さ寸法を縮めて)、この結合ボルト27に加わる衝撃力を緩和できる。従って、この結合ボルト27を介して上記アッパブラケット17aに作用する衝撃力F自体を小さく抑えられる。この結果、このアッパブラケット17aを、離脱方向に移動しにくくできて、両カプセル21a(図1参照)から離脱しにくくできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した参考例の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の1例
図4は、全ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の場合にも、上述した参考例の第2例の場合と同様に、図1に示したアウターコラム11の前方側への最大変位量を規制する部分(テレスコエンド部)となる、結合ボルト27(図1参照)と第一長孔25の後端縁との間部分に、緩衝部材39aを介在させている。本例の場合には、合成樹脂、硬質ゴム、金属ばね等の低剛質材製で、全体を略三日月状とした前記緩衝部材39aを、上記第一長孔25の後端縁部の内側に取り付けている。又、この緩衝部材39aの内側面には、突起部40、40を複数形成している。
上述の様な構成を有する本例の場合には、ステアリングホイール1(図1参照)の前後位置の調節の際に、運転者が、このステアリングホイール1を前方に、必要以上に強い力でストロークエンドまで繰り返し押し下げた様な場合にも、上記緩衝部材39aのうちの突起部40、40が、上記第一長孔25の後端縁と上記結合ボルト27との間で変形して(潰れて)、この結合ボルト27に加わる衝撃力を緩和できる。従って、この結合ボルト27を介して上記アッパブラケット17aに作用する衝撃力F自体を小さく抑えられる。この結果、このアッパブラケット17aを、離脱方向に移動しにくくできて、両カプセル21a(図1参照)から離脱しにくくできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した参考例の第1例の場合と同様である。
アッパブラケットとカプセルとの離脱構造は、実施の形態の欄で説明した様な、切り欠きと係合溝とを利用した係合構造の他、樹脂製等の裂断ピンを利用したもの等、従来から知られた種々の離脱構造を採用できる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 操舵輪
4 ステアリングコラム
5 操舵力補助装置
6 タイロッド
7 ステアリングギヤユニット
8 インナーシャフト
9 アウターシャフト
10 インナーコラム
11 アウターコラム
12 ギヤハウジング
13 出力軸
14 ロアブラケット
15 車体
16 ピボットピン
17、17a アッパブラケット
18、18a 側壁部
19、19a 支持板部
20、20a 切り欠き
21、21a カプセル
22、22a 係合溝
23 上下方向通孔
24 被支持ブラケット
25 第一長孔
26 第二長孔
27 結合ボルト
28 結合ナット
29 調節レバー
30 頭部
31 自在継手
32 中間シャフト
33 自在継手
34 入力軸
35 電動モータ
36 微小凹凸部
37 水平面
38 傾斜面
39、39a 緩衝部材
40 突起部

Claims (4)

  1. インナーコラムとアウターコラムとを、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成り、その内側にステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、このステアリングコラムの側方に突出する状態で設けられた支持板部を有し、このステアリングコラムを構成する上記インナー、アウター両コラムのうち後方側に配置された一方のコラムを車体に対して前後移動可能に支持する支持ブラケットと、この一方のコラムをこの支持ブラケットに対し結合する為の結合杆と、上記支持板部の一部を係合させる為の係合溝を有し、上記支持ブラケットを前方へと離脱可能に支持するカプセルとを備えたステアリング装置に於いて、
    上記支持ブラケットの離脱方向と、上記ステアリングコラムの軸方向とが不一致であり、
    上記カプセルが上記支持ブラケットよりも軟質材料から造られており、この支持ブラケットを構成する支持板部のうちで上記カプセルの係合溝の内面と接触する部分に凹凸が形成されており、
    上記一方のコラムに固定された被支持ブラケットの両側壁に、上記結合杆を挿通させる前後方向に長い長孔が形成されており、これら各長孔の後端縁部の内側に緩衝部材が設けられている事を特徴とするステアリング装置。
  2. 支持ブラケットの離脱方向が、二次衝突に伴う衝撃荷重の作用方向にほぼ一致する、水平方向若しくは前方に向かう程上方に向かう方向である、請求項1に記載したステアリング装置。
  3. 結合杆が支持板部と係合溝との係合部よりも下方に設けられている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
  4. 結合杆がステアリングコラムの中心軸よりも下方に設けられている、請求項3に記載したステアリング装置。
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