JP2009166716A - 車両用ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアリングコラムのスムーズなチルト傾動を可能とし、運転者の操舵フィーリングを良好とし、二次衝突時に安定した衝撃エネルギ吸収特性を得る車両用ステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリングコラム12の車両前方側が、車両前方側ブラケット20を介して車体側部材22に支持され、ステアリングコラムの車両後方側が、上下方向に移動自在となるようにチルト機構21を介して車体側部材に支持されている。車両前方側ブラケットは、チルト機構の操作によりステアリングコラムのチルト操作を行う際には低剛性となり、ステアリングコラムにコラム軸方向、車両上下方向及びコラム軸回りの回転方向の外力が入力する際には高剛性となるとともに、二次衝突の際に、車両前方に移動するステアリングコラムの外周との接触面積を一定としながら塑性変形することで衝撃荷重を吸収するエネルギ吸収部20bを備えている。
【選択図】図6

Description

本発明は、二次衝突時の衝撃吸収機能を備えたチルト調整式の車両用ステアリング装置に関する。
チルト調整式の車両用ステアリング装置として、例えば特許文献1,2に示すように、ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムの車両前方側を弾性変形自在な車両前方側ブラケットを介して車体側支持部に支持し、前記ステアリングコラムの車両後方側を、上下方向に移動自在となるようにチルト機構を介して車体側部材で支持してなる装置が知られている。
特許文献1の装置の車両前方側ブラケットは、金属板を折曲して形成した部材であり、車体側部材に固定される車体取付面と、この車体取付面に直交し車体取付面側が幅広の三角形状のコラム取付面(特許文献1ではジャケット取付面)と、このコラム取付面に穿設されステアリングコラムの車両前方側を貫通させる開口部と、開口部の両側に左右対象に形成され、ステアリングコラムを挟む一対の梁部(特許文献1では平等梁部)とを備えており、ステアリングコラムをチルト調整する際に、車両前方側ブラケットの一対の梁部が弾性変形するようになっている。
また、特許文献2の装置の車両前方側ブラケットも金属板を折曲して形成した部材であり、車体側部材に固定される取付部と、この取付部から下方に垂下している支持部と、この支持部に形成され、ステアリングコラムを挿通する円孔と、この円孔の内周縁部に間欠的に径方方向外方に切り割を形成することで円孔の周方向に所定間隔をあけて形成され、ステアリングコラムの外周を支持する複数の支持舌片とを備えており、ステアリングコラムをチルト調整する際に、車両前方側ブラケットの複数の支持舌片が弾性変形するようになっている。また、特許文献2のステアリングコラムの外周には、車両前方側ブラケットより車両後方の位置に衝合部材が固定されており、二次衝突時にステアリングコラムが車両前方に移動すると衝合部材が所定の支持舌片に衝突し、その際の衝撃力を車両前方側ブラケットが受けて塑性変形することで衝撃吸収荷重が発生し、二次衝突時の衝突エネルギが吸収されるようになっている。
実公平7−10996号公報 特許第3591284号公報
しかし、特許文献1は、例えば、ステアリング操舵時の操舵力がステアリングコラムに伝達する場合や、エンジン等からの車体振動がステアリングコラムに伝達される場合、車両前方側ブラケットの一対の梁部の剛性が小さいとステアリングコラムが揺動してしまい、正確なステアリング操舵が阻害されて運転者の操舵フィーリングが悪化するおそれがある。そこで、一対の梁部の剛性を高くすることで、ステアリング操舵時の操舵力や車体振動の伝達によるステアリングコラムの揺動を防止することが考えられるが、このようにすると、ステアリングコラムのスムーズなチルト傾動を阻害するおそれがある。
また、特許文献2は、二次衝突時にステアリングコラムが車両前方に移動すると、先ず衝合部材が車両前方側ブラケットの支持舌片に接触し、支持舌片の塑性変形により衝撃吸収荷重が発生し、次いで、衝合部材が支持部に接触して取付部及び支持部の境界部の塑性変形により衝撃吸収荷重が発生する。
このように、衝合部材が支持舌片、支持部の順に接触すると衝合部材及び車両前方側ブラケットの接触面圧が不安定となるので、二次衝突時の初期から終期にかけて一定の衝撃吸収荷重が発生せず、安定した衝撃エネルギ吸収特性を得ることができないという問題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ステアリングコラムのスムーズなチルト傾動を可能とし、且つ運転者の操舵フィーリングを良好とするとともに、二次衝突時に安定した衝撃エネルギ吸収特性を得ることができる車両用ステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1の車両用ステアリング装置は、ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムの車両前方側が、車両前方側ブラケットを介して車体側部材に支持され、前記ステアリングコラムの車両後方側が、上下方向に移動自在となるようにチルト機構を介して前記車体側部材に支持されてなる車両用ステアリング装置において、前記車両前方側ブラケットは、前記チルト機構の操作により前記ステアリングコラムのチルト操作を行う際には低剛性となり、前記ステアリングコラムにコラム軸方向、車両上下方向及び前記コラム軸回りの回転方向の外力が入力する際には高剛性となるとともに、二次衝突の際に、車両前方に移動する前記ステアリングコラムの外周との接触面積を一定としながら塑性変形することで衝撃荷重を吸収するエネルギ吸収部を備えている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用ステアリング装置において、前記車両前方側ブラケットは、前記車体側部材に固定される固定部と、この固定部に一体に形成されて車両上下方向の一方に延在する支持部とを備え、前記支持部に、前記ステアリングコラムの車両前方側の外周全域を面接触させた状態で内嵌する支持筒部を形成するとともに、前記支持部を、二次衝突の際に前記ステアリングコラムの車両前方への移動とともに車両前方に向けて塑性変形する前記エネルギ吸収部としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の車両用ステアリング装置において、前記支持部は、前記支持筒部の上部に車両前後方向に弾性変形自在な上部弾性変形部を形成し、前記支持筒部の下部に車両前後方向に弾性変形自在な下部弾性変形部を形成することで、前記ステアリングコラムのチルト操作を行う際に低剛性となるようにしている。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の車両用ステアリング装置において、前記支持筒部の上部に第1スリットを形成することで、前記支持筒部と前記第1スリットとの間に前記上部弾性変形部を形成し、前記支持筒部の下部に第2スリットを形成することで、前記支持筒部と前記第2スリットとの間に前記上部弾性変形部を形成した。
また、請求項5記載の発明は、請求項2乃至4の何れか1項に記載の車両用ステアリング装置において、前記支持部を、前記固定部側の車幅方向の長さを長くし、車両上下方向の一方に向かうに従い車幅方向の長さを徐々に短くした外観形状とすることで、前記外力が入力する際に高剛性となるようにした。
さらに、請求項6記載の発明は、請求項5記載の車両用ステアリング装置において、前記支持部の外周縁部に、前記外力に対して前記支持部の変形を規制する補強リブを形成した。
本発明に係る車両用ステアリング装置によると、ステアリングコラムのチルト調整を行なう際には、車両前方側ブラケットが低剛性となるのでステアリングコラムのチルト傾動をスムーズに行なうことができ、ステアリングコラムにコラム軸方向の外力、上下方向の外力、さらにはコラム軸回りに回転させる外力が入力しても、車両前方側ブラケットが前記外力の入力方向に対して高剛性となるので、ステアリングコラムは揺動しない。
一方、二次衝突の際には、車両前方側ブラケットに設けたエネルギ吸収部が、車両前方に移動するステアリングコラムの外周との接触面積を一定としながら塑性変形するので、二次衝突時の初期から終期まで一定の衝撃吸収荷重が発生する。
したがって、本実施形態の車両用ステアリング装置は、ステアリングコラムのスムーズなチルト傾動を可能とし、且つ運転者の操舵フィーリングを良好とするとともに、二次衝突時に安定した衝撃エネルギ吸収特性を得ることができる
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係るチルト調整式のステアリング装置を組付けた車両を示す全体構成図、図2は本発明によるチルト調整式のステアリング装置を車幅方向から示した図、図3は図2のA−A線矢視図であり、図4は図2のB−B線矢視図であり、図5は図4のC−C線矢視図であり、図6は本発明に係る車両前方側ブラケットがチルト上方向調整時に弾性変形する状態を示す図、図7は本発明に係る車両前方側ブラケットがチルト下方向調整時に弾性変形する状態を示す図である。
図1において、ステアリング装置10は、車両の水平方向に対して車両後方上がりに所定角度だけ傾斜して配置されており、ステアリングシャフト11を、転がり軸受(不図示)を介して回動自在に支持するステアリングコラム12を有する。ステアリングシャフト11には、その後端にステアリングホイール13が装着され、ステアリングシャフト11の前端にはユニバーサルジョイント14を介して中間シャフト15が連結されている。中間シャフト15にはその前端にユニバーサルジョイント16を介してラックアンドピニオン機構等からなるステアリングギヤ17が連結されている。このステアリングギヤ17の出力軸がタイロッド18を介して操舵輪19に連結されている。
そして、運転者がステアリングホイール13を操舵すると、ステアリングシャフト11、ユニバーサルジョイント14、中間シャフト15、ユニバーサルジョイント16を介してその回転力がステアリングギヤ17に伝達され、ラックアンドピニオン機構で回転運動が車両幅方向の直線運動に変換されてタイロッド18を介して操舵輪19を操舵する。
図2に示すように、ステアリングコラム12は、車両前方側に配置したロアブラケット20により車体前方側が車体側部材22に支持され、車両後方側に配置したチルト機構21により車体後方側が車体側部材22に支持されている。
チルト機構21は、図3に示すように、車体側部材22に固定された支持ブラケット30と、ステアリングコラム12に一体に形成され、支持ブラケット30に対して昇降自在に結合されている昇降ブラケット31と、支持ブラケット30に対する昇降ブラケット31の結合・解除動作を行なうクランプ装置32を備えている。
昇降ブラケット31は、ステアリングコラム12の車両前後方向の略中央部に形成されており、ステアリングコラム12の外周から車幅方向に同一寸法で下方に向けて膨出している膨出部31aと、この膨出部31aを車幅方向に貫通している円形状の貫通孔31bとを備えている。
支持ブラケット30は、下方に開口している逆U字形状のブラケット本体30aと、このブラケット本体30aの車幅方向に離間した一対の側板30bにそれぞれ固定され、車体側部材22に連結する一対のフランジ30cとを備え、一対の側板30bのそれぞれには、長軸が上下方向に延在するチルト用長孔30b1が形成されている。
支持ブラケット30のフランジ30cには、車両後方端部にスリット30c1が形成されており、このスリット30c1に離脱用カプセル34が嵌め込まれている。この離脱用カプセル34にはボルト貫通孔34aが形成されており、離脱用カプセル34の下方からボルト貫通孔34aに貫通した固定ボルト33を車体側部材22にねじ込むことで、フランジ30cが車体側部材22に取付けられている。そして、一対の側板30bの内側に、昇降ブラケット31の膨出部31aの外周が当接している。
クランプ装置32は、一対の側板30bのチルト用長孔30b1及び昇降ブラケット31の貫通孔31bに挿通する締付けボルト32aを備えている。この締付けボルト32aは、一端に頭部32a1が形成され、他端にナット32bが螺合する雄ねじ32a2が形成されており、この締付けボルト32aのナット32bと頭部32a1との間に、操作レバー32cのレバー連結部32c1、カム機構32d、支持ブラケット30の一方の側板30b、昇降ブラケット31の膨出部31a、支持ブラケット30の他方の側板30bが順に並んでいる。
カム機構32dは、レバー連結部32c1の回動と共に回転する回転カム32d1と、一方の側板30bのチルト用長孔30b1に係合して回転が阻止されているカムフォロワ32d2とを備えている。
回転カム32d1及びカムフォロワ32d2の互いに対向する面にはカムが形成されており、操作レバー32cをクランプ方向に回動すると、同時に回転する回転カム32d1とカムフォロワ32d2のカムが噛合い、カムフォロワ32d2が締付けボルト32aの頭部32a1側に移動する。また、操作レバー32cをアンクランプ方向に回動すると、同時に逆方向に回転する回転カム32d1とカムフォロワ32d2のカムの噛合いが解除され、カムフォロワ32d2が締付けボルト32aの頭部32a1から離間する方向に移動する。
一方、ロアブラケット20は、鋼板等の弾性を有する金属板をプレス成形することにより一体形成した部材であり、図2に示すように、車体側部材22に固定される固定部20aと、固定部20aから略直角に交差する支持部20bとで構成されている。
固定部20aは、図4及び図5に示すように、車体側部材22に当接する当接プレート20a1と、この当接プレート20a1の縁部から立ち上がっている補強リブ20a2と、当接プレート20a1に形成され、車体側部材22にねじ込む連結ボルト23が下方から挿通されるボルト挿通孔20a3とを備えている。
支持部20bは、固定部20aの当接プレート20a1に対して略直交して延性し、当接プレート20a1に連続する辺を長辺とし、当接プレート20a1から最も離間した辺を短辺とした多角形状(略台形状)の支持プレート20b1と、固定部20aの補強リブ20a2と連続するように支持プレート20b1の縁部から立ち上がっている補強リブ20b2とを備えている。
支持プレート20b1の中央には、ステアリングコラム12の外周と同一外径で開口し、補強リブ20b2が立ち上がる方向と同一方向に円筒形状として突出する支持筒部20b3が形成されている。
また、支持プレート20b1の支持筒部20b3の周囲には、支持筒部20b3と固定部20aとの間に円弧形状の第1スリット20b4が形成されており、この第1スリット20b4に対して、支持筒部20b3の軸心を中心とした点対称位置に、円弧形状の第2スリット20b5が形成されている。
ロアブラケット20は、図2に示すように、連結ボルト23で固定部20aを車体側部材22に固定することで、固定部20aの車両後方側の端部から支持部20bが下方に延在するように配置される。
また、支持プレート20b1は、図4に示すように、長辺側が上部に位置し、短辺側が下部に位置し、上部(固定部20a側)から下部に向かうに従い車幅方向の長さが徐々に短縮するように配置されており、支持筒部20b3に対して上部(固定部20a側)に位置する第1スリット20b4と支持筒部20b3との間の領域が、チルト調整の際に弾性変形する上部弾性変形部20b6とされ、支持筒部20b3に対して下部に位置する第1スリット20b4と支持筒部20b3との間の領域が、チルト調整の際に弾性変形する下部弾性変形部20b7とされている。
そして、支持プレート20b1の中央に形成した支持筒部20b3に、ステアリングコラム12の車両前方側の外周全域が面接触した状態で内嵌されている。
なお、本実施形態の車両前方側ブラケットがロアブラケット20に対応している。
次に、本実施形態の本実施形態のステアリング装置10の動作及び作用効果について、図面を参照しながら説明する。
ステアリングコラム12のチルト調整を行なうには、先ず、チルト機構21の操作レバー32cをアンクランプ方向(図2に示した車両前方位置)に回動し、レバー連結部32c1とともに回転する回転カム32d1とカムフォロワ32d2のカムの噛合いを解除し、カムフォロワ32d2を締付けボルト32aの頭部32a1から離間する方向に移動し、支持ブラケット30の一対の側板30bを昇降ブラケット31の膨出部31aに対して離間させる。これにより、支持ブラケット30に対する昇降ブラケット31の車両上下方向移動を許容するので、締付けボルト32aを支持ブラケット30の一対の側板30bのチルト用長孔30b1に沿って車両上下方向にスライドさせてステアリングコラム12の車両上下方向の位置を変更し、ステアリングコラム12の傾きを変更する。
そして、操作レバー32cをクランプ方向(車両後方位置)に回動し、レバー連結部32c1とともに回転する回転カム32d1とカムフォロワ32d2のカムが噛合い、カムフォロワ32d2を締付けボルト32aの頭部32a1側に移動し、支持ブラケット30の一対の側板30bで昇降ブラケット31の膨出部31aを車幅方向から挟持する。これにより、支持ブラケット30に対する昇降ブラケット31の車両上下方向移動が拘束され、昇降ブラケット31が支持ブラケット30に結合されるので、ステアリングコラム12の車両上下方向の位置が固定されてチルト調整が完了する。
ここで、図6及び図7は、チルト調整時におけるロアブラケット20の動作を示すものである。
図6で示すチルト上方向調整時には、ロアブラケット20の上部弾性変形部20b6が車両前方に向けて弾性変形し、且つ下部弾性変形部20b7が車両後方に向けて弾性変形することでステアリングコラム12を支持している支持筒部20b3の周囲を低剛性としているので、ステアリングコラム12の車両前方側がスムーズに回動する。また、図7で示すチルト下方向調整時には、ロアブラケット20の上部弾性変形部20b6が車両後方に向けて弾性変形し、且つ下部弾性変形部20b7が車両前方に向けて弾性変形することで支持筒部20b3の周囲を低剛性としているので、ステアリングコラム12の車両前方側がスムーズに回動する。
また、ステアリングホイール13を操舵する際の操舵力がステアリングコラム12にコラム軸P1方向の外力、上下方向の外力、コラム軸P1回りに回転させる外力として入力するが、ロアブラケット20の支持プレート20b1は、下部から上部(固定部20a側)に向かうに従い車幅方向の長さが拡大するプレート形状とされ、縁部から補強リブ20b2が立ち上がっているので前記外力の入力に対して高剛性の支持構造となり、ステアリングコラム12が揺動しない。また、エンジン等からの車体振動がステアリングコラム12から伝達しても高剛性の支持プレート20b1(ロアブラケット20)は振動しない。
一方、車両の二次衝突時、ステアリングホイール13に運転者から車両前方を向く衝撃力が入力すると、ステアリングコラム12の車両後方側を車体側部材22に支持しているチルト機構21に車両前方側への衝撃力が入力する。このとき、チルト機構21の支持ブラケット30は、その一対のフランジ30cが離脱用カプセル34を介して車体側部材22に固定されており、一対のフランジ30cに車両前方側への衝撃力が入力すると、離脱用カプセル34から一対のフランジ30cが抜け出しながら衝撃吸収荷重を発生して二次衝突時の衝撃力を吸収する。
また、この二次衝突の際に、離脱用カプセル34から一対のフランジ30cが抜け出してステアリングコラム12が車両前方に移動すると、ステアリングコラム12の車両前方側を支持しているロアブラケット20の支持部20bが車両前方に向けて塑性変形することで二次衝突時の衝撃力を吸収する。その際、支持部20bの支持筒部20b3は、ステアリングコラム12の車両前方側の外周全域に面接触した状態で内嵌されており、二次衝突時の初期から終期にかけてステアリングコラム12に対する支持筒部20b3の接触面圧が一定となるので、ロアブラケット20は、二次衝突時の初期から終期まで一定の衝撃吸収荷重を発生する。
したがって、本実施形態によると、チルト調整時には、ロアブラケット20の支持部20bに形成した上部弾性変形部20b6及び下部弾性変形部20b7が互いに逆方向の車両前後方向に弾性変形することで、ステアリングコラム12の車両前方側を支持する支持筒部20b3の周囲を低剛性としているので、ステアリングコラム12のスムーズなチルト傾動を行うことができる。
また、チルト調整時のロアブラケット20の支持部20bの剛性の調整は、第1スリット20b4及び第2スリット20b5の形状(長手方向の寸法、幅方向の寸法)を変更して上部弾性変形部20b6及び下部弾性変形部20b7の弾性領域を変化させることで容易に行うことができる。
また、ステアリングホイール13を操舵する際の操舵力がステアリングコラム12に伝達し、或いは、エンジン等からの車体振動がステアリングコラム12に伝達しても、本実施形態のロアブラケット20の支持プレート20b1は、下部から上部(固定部20a側)に向かうに従い車幅方向の長さが拡大するプレート形状とされ、且つ、支持プレート20b1の縁部から補強リブ20b2が立ち上がる構造とすることでステアリングコラム12に入力する外力に対して高剛性の支持構造としているので、ステアリングコラム12の揺動を防止して運転者の操舵フィーリングを良好とすることができる。
さらに、車両の二次衝突のとき、ステアリングコラム12が車両前方に移動する際にロアブラケット20の支持部20bが車両前方に向けて塑性変形することで二次衝突時の衝撃力を吸収するが、支持部20bの支持筒部20b3は、ステアリングコラム12の車両前方側の外周全域に面接触した状態で内嵌されているので、二次衝突の初期から終期にかけて車両前方に移動するステアリングコラム12に対する支持筒部20b3の接触面圧が一定となる。したがって、ロアブラケット20は、二次衝突時の初期から終期まで一定の衝撃吸収荷重を発生するので、安定した衝撃エネルギ吸収特性を得ることができる。
なお、本実施形態のステアリング装置10に、ステアリングシャフト11に操舵補助力を伝達する電動パワーステアリング装置を備える場合には、ステアリングシャフト11に操舵補助力を伝達したときの反力がコラム軸P1方向の回転としてステアリングコラム12に伝達されるが、前述したように、ロアブラケット20の支持プレート20b1がステアリングコラム12のコラム軸P1回りの回転に対して高剛性の支持構造とされているので、電動パワーステアリング装置を備えても、運転者の操舵フィーリングを良好とすることができる。
また、上記実施形態では、手動のチルト機構のみを備えた場合について説明したが、手動のチルト・テレスコ機構を備えた装置であってもよい。
本発明に係るチルト調整式のステアリング装置を組付けた車両を示す全体構成図である。 本発明によるチルト調整式のステアリング装置を車幅方向から示した図である。 図2のA−A線矢視図である。 図2のB−B線矢視図である。 図4のC−C線矢視図である。 本発明に係る車両前方側ブラケットがチルト上方向調整時に弾性変形する状態を示す図である。 本発明に係る車両前方側ブラケットがチルト下方向調整時に弾性変形する状態を示す図である。
符号の説明
10…ステアリング装置、11…ステアリングシャフト、12…ステアリングコラム、13…ステアリングホイール、14…ユニバーサルジョイント、15…中間シャフト、16…ユニバーサルジョイント、17…ステアリングギヤ、18…タイロッド、19…操舵輪、20…ロアブラケット、20a…固定部、20a1…当接プレート、20a2…補強リブ、20a3…ボルト挿通孔、20b…支持部、20b1…支持プレート、20b2…補強リブ、20b3…支持筒部、20b4…第1スリット、20b5…第2スリット、20b6…上部弾性変形部、20b7…下部弾性変形部、21…チルト機構、22…車体側部材、23…連結ボルト、30…支持ブラケット、30a…ブラケット本体、30b…側板、30b1…チルト用長孔、30c…フランジ、30c1…スリット、31…昇降ブラケット、31a…膨出部、31b…貫通孔、32…クランプ装置、32a…締付けボルト、32a1…頭部、32b…ナット、32c…操作レバー、32c1…レバー連結部、32d…カム機構、32d1…回転カム、32d2…カムフォロワ、33…固定ボルト、34…離脱用カプセル、34a…ボルト貫通孔、P1…コラム軸

Claims (6)

  1. ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムの車両前方側が、車両前方側ブラケットを介して車体側部材に支持され、前記ステアリングコラムの車両後方側が、上下方向に移動自在となるようにチルト機構を介して前記車体側部材に支持されてなる車両用ステアリング装置において、
    前記車両前方側ブラケットは、前記チルト機構の操作により前記ステアリングコラムのチルト操作を行う際には低剛性となり、前記ステアリングコラムにコラム軸方向、車両上下方向及び前記コラム軸回りの回転方向の外力が入力する際には高剛性となるとともに、二次衝突の際に、車両前方に移動する前記ステアリングコラムの外周との接触面積を一定としながら塑性変形することで衝撃荷重を吸収するエネルギ吸収部を備えていることを特徴とする車両用ステアリング装置。
  2. 前記車両前方側ブラケットは、前記車体側部材に固定される固定部と、この固定部に一体に形成されて車両上下方向の一方に延在する支持部とを備え、前記支持部に、前記ステアリングコラムの車両前方側の外周全域を面接触させた状態で内嵌する支持筒部を形成するとともに、
    前記支持部を、二次衝突の際に前記ステアリングコラムの車両前方への移動とともに車両前方に向けて塑性変形する前記エネルギ吸収部としたことを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリング装置。
  3. 前記支持部は、前記支持筒部の上部に車両前後方向に弾性変形自在な上部弾性変形部を形成し、前記支持筒部の下部に車両前後方向に弾性変形自在な下部弾性変形部を形成することで、前記ステアリングコラムのチルト操作を行う際に低剛性となるようにしたことを特徴とする請求項2記載の車両用ステアリング装置。
  4. 前記支持筒部の上部に第1スリットを形成することで、前記支持筒部と前記第1スリットとの間に前記上部弾性変形部を形成し、前記支持筒部の下部に第2スリットを形成することで、前記支持筒部と前記第2スリットとの間に前記上部弾性変形部を形成したことを特徴とする請求項3記載の車両用ステアリング装置。
  5. 前記支持部は、前記固定部側の車幅方向の長さを長くし、車両上下方向の一方に向かうに従い車幅方向の長さを徐々に短くした外観形状とすることで、前記外力が入力する際に高剛性となるようにしたことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の車両用ステアリング装置。
  6. 前記支持部の外周縁部に、前記外力に対して前記支持部の変形を規制する補強リブを形成したことを特徴とする請求項5記載の車両用ステアリング装置。
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