JPWO2019058953A1 - 熱可塑性樹脂シートおよび積層体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、積層体を作製するに際し、積層体内部の気泡の残存を抑制し得ると共に、隣接する層に対する優れた馴染性を有する熱可塑性樹脂シートの提供を目的とする。本発明の熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂を含み、少なくとも一方の表面の空隙率が20%以上90%以下である。

Description

本発明は、熱可塑性樹脂シート、および当該熱可塑性樹脂シートを用いて得られる積層体に関する。
従来から、合わせガラスなどの積層体を作製する際に、熱可塑性樹脂からなるシート(熱可塑性樹脂シート)が用いられている。ここで、合わせガラスは、例えば、2枚のガラス板を、熱可塑性樹脂シートからなる接着剤層を介して接着させることで製造される。このような合わせガラスは、ガラス板が衝撃により破損した場合であってもその破片が飛散らず安全性に優れるため、自動車用窓ガラスなどの様々な用途に使用されている。
そして近年では、合わせガラスなどの積層体の更なる性能の向上を達成すべく、熱可塑性樹脂シートの改良が試みられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、所定のブロック共重合体水素化物を含有する接着剤をシート状に成形し、得られたシートを接着剤層として用いることで、ガラス板同士の接着性を向上させている。また、特許文献1によれば、当該シートの片面にエンボス加工を施すことで、真空ラミネートにより2枚のガラス板を接着させる際の脱気性を高め、合わせガラスに気泡が残存するのを抑制することができる。
国際公開第2013/176258号
ここで、上記従来の熱可塑性樹脂シートには、ガラス板などの被着体と接着して積層体を得る際の脱気性を更に高めて、積層体内部における気泡の残存を一層抑制することが求められていた。
一方で、本発明者の検討によれば、上述の脱気性を高めるべく、エンボス加工により熱可塑性樹脂シートの表面の起伏を大きくすると、積層体を作製した際に、熱可塑性樹脂シート表面の凹凸が視認可能なレベルで残存してしまう(即ち、被接着体や、共に積層した他の熱可塑性樹脂シート等の隣接する層に対する馴染性が低下する)場合があることが明らかとなった。このように、隣接する層との馴染性が低い熱可塑性樹脂シートを用いて積層体を作製すると、特に薄い被着体を用いた際に、当該被着体に歪みが生じる虞がある。
すなわち、上記従来の技術には、熱可塑性樹脂シートを被着体と接着して積層体を得るに際し、脱気性を十分に確保しつつ、熱可塑性樹脂シートの、隣接する層に対する馴染性を高めるという点において、改善の余地があった。
そこで、本発明は、積層体を作製するに際し、積層体内部の気泡の残存を抑制し得ると共に、隣接する層に対する優れた馴染性を有する熱可塑性樹脂シート、および当該熱可塑性樹脂シートを用いて得られる積層体の提供を目的とする。
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。まず、本発明者は、熱可塑性樹脂シート表面の微視的な形状に着目した。そして、少なくとも一方の表面について、後述する所定の方法で測定しうる空隙率の値が所定の範囲内である熱可塑性樹脂シートを用いて積層体を作製すれば、積層体内部において、気泡および熱可塑性樹脂シート表面の凹凸が残存することを十分に抑制し得ることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂を含み、少なくとも一方の表面の空隙率が、20%以上90%以下であることを特徴とする。熱可塑性樹脂を含み、そして、片面または両面の空隙率が上述の範囲内である熱可塑性樹脂シートを積層体の作製に用いれば、積層体内部の気泡の残存を抑制し得ると共に、熱可塑性樹脂シートの、隣接する層に対する馴染性を確保することができる。
なお、本発明において、表面の「空隙率」は、本明細書の実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
ここで、本発明の熱可塑性樹脂シートは、前記熱可塑性樹脂が、芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物[E]を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂が、上述した変性ブロック共重合体水素化物[E]を含めば、熱可塑性樹脂シートの接着性を向上させることができる。
なお、本発明において、重合体ブロックが「構造単位を主成分とする」とは、「重合体ブロックを構成する全構造単位(全繰り返し単位)を100質量%として、当該構造単位を50質量%超含む」ことを意味する。
そして、本発明の熱可塑性樹脂シートは、両面の空隙率が20%以上90%以下であることが好ましい。両面の空隙率が上述の範囲内である熱可塑性樹脂シートを積層体の作製に用いれば、積層体内部の気泡の残存を一層抑制し得ると共に、熱可塑性樹脂シートの、隣接する層に対する馴染性を更に高めることができる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の積層体は、上述した何れかの熱可塑性樹脂シートを含むことを特徴とする。上述した何れかの熱可塑性樹脂シートを用いて作製される積層体は、その内部での気泡および熱可塑性樹脂シート表面の凹凸の残存が抑制されており、優れた性能を発揮し得る。
本発明によれば、積層体を作製するに際し、積層体内部の気泡の残存を抑制し得ると共に、隣接する層に対する優れた馴染性を有する熱可塑性樹脂シート、および当該熱可塑性樹脂シートを用いて得られる積層体を提供することができる。
本発明の積層体としての合わせガラスの実施形態の一例の断面を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明の熱可塑性樹脂シートは、積層体の作製に用いることができる。そして、本発明の積層体は、例えば合わせガラスであり、本発明の熱可塑性樹脂シートを用いて作製される。
(熱可塑性樹脂シート)
本発明の熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂を含み、任意に、添加剤などの、熱可塑性樹脂以外の成分を含むシート状の成形体である。そして、本発明の熱可塑性樹脂シートは、少なくとも一方の面の空隙率が、20%以上90%以下であることを特徴とする。
このように、熱可塑性樹脂を含み、そして、片面または両面の空隙率が上述の範囲内である熱可塑性樹脂シートを積層体の作製に用いれば、積層体内部の気泡の残存を抑制し得ると共に、当該熱可塑性樹脂シートの、隣接する層(積層体の作製に用いる、被接着体や他の熱可塑性樹脂シート等)に対する馴染性を確保することができる。
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体水素化物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体水素化物等の芳香族ビニル化合物および共役ジエン化合物から製造されるブロック共重合体並びにその水素化物;芳香族ビニル化合物およびイソブテンもしくはイソブテン誘導体から製造されるブロック共重合体並びにその水素化物;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチルペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−ブテン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ビニルノルボルネン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン・ノルボルネン共重合体、エチレン・テトラシクロドデセン共重合体、ノルボルネン誘導体の開環メタセシス重合体水素化物、シクロヘキサジエン重合体等のシクロオレフィンポリマー;エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体等のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン・不飽和カルボン酸ランダム共重合体を金属化合物と反応させて得られるアイオノマー樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のビスフェノール類と塩化カルボニル等のカルボニル化合物の反応で得られるポリカーボネート樹脂;ポリスチレン、スチレン・メタクリル酸メチル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル・メタクリル酸グリシジル共重合体、メタクリル酸メチル・メタクリル酸トリシクロデシル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体等;エチレン・酢酸ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体等の含ハロゲン系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド等の芳香族系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6T等のポリアミド系樹脂;これらの熱可塑性樹脂にアルコキシシリル基や酸無水物基が導入されてなる変性熱可塑性樹脂(変性体);などが挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよび/またはメタクリルを意味し、「(共)重合体」は、単独重合体および/または共重合体を意味する。
熱可塑性樹脂は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。そしてこれらの熱可塑性樹脂の中でも、
(i)芳香族ビニル化合物および共役ジエン化合物から製造されるブロック共重合体およびその水素化物、並びに、当該ブロック共重合体およびその水素化物にアルコキシシリル基や酸無水物基が導入されてなる変性体が好ましく、
(ii)芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化してなるブロック共重合体水素化物[D]、および、当該ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基や酸無水物基が導入されてなる変性体がより好ましく、
(iii)芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化してなるブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物[E]が更に好ましい。
以下、熱可塑性樹脂として好適に使用し得る変性ブロック共重合体水素化物[E]について詳述する。
<<変性ブロック共重合体水素化物[E]>>
変性ブロック共重合体水素化物[E]は、前駆体であるブロック共重合体水素化物[D]に、アルコキシシリル基が導入された高分子である。熱可塑性樹脂として、ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基を導入された変性ブロック共重合体水素化物[E]を用いれば、熱可塑性樹脂シートの接着性が向上する。
―ブロック共重合体水素化物[D]―
ブロック共重合体水素化物[D]は、前駆体であるブロック共重合体[C]を水素化してなる高分子であり、より詳しくは、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[A]と鎖状共役ジエン化合物(直鎖状共役ジエン化合物、分岐鎖状共役ジエン化合物)に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[B]とを有する高分子であるブロック共重合体[C]を水素化してなる高分子である。
ここで、ブロック共重合体水素化物[D]は、ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合のみを選択的に水素化した高分子であってもよいし、ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合並びに芳香族ビニル化合物に由来する芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化した高分子であってもよいし、これらの混合物であってもよい。
前記ブロック共重合体水素化物[D]は、例えば、主鎖および側鎖の炭素−炭素不飽和結合の好ましくは90%以上、より好ましくは97%以上、更に好ましくは99%以上が水素化されている。また、前記ブロック共重合体水素化物[D]は、例えば、芳香環の炭素−炭素不飽和結合の好ましくは90%以上、より好ましくは97%以上、更に好ましくは99%以上が水素化されている。水素化の程度を示す水素化率が高いほど、熱可塑性樹脂シートの耐光性、耐熱性および透明性が良好である。
なお、本発明において、「主鎖および側鎖における炭素−炭素不飽和結合の水素化」は、「ブロック共重合体[C]における鎖状共役ジエン化合物に由来の二重結合の水素化」を意味し、「芳香環における炭素−炭素不飽和結合の水素化」は、「ブロック共重合体[C]における芳香環に由来の二重結合の水素化」を意味する。また、本発明において、ブロック共重合体水素化物[D]の水素化率は、ブロック共重合体[C]およびブロック共重合体水素化物[D]のH−NMRを測定する方法等により求めることができる。
炭素−炭素不飽和結合の水素化方法や反応形態等は、特に制限はなく、公知の方法にしたがって行えばよい。
ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖および側鎖の炭素−炭素不飽和結合を選択的に水素化する方法としては、例えば、特開2015−78090号公報等に記載された方法を挙げることができる。
また、ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖および側鎖の炭素−炭素不飽和結合並びに芳香族ビニル化合物に由来する芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化する方法としては、例えば、国際公開第2011/096389号、国際公開第2012/043708号等に記載された方法を挙げることができる。
水素化反応終了後においては、水素化触媒および/または重合触媒を反応溶液から除去した後、得られた溶液からブロック共重合体水素化物[D]を回収することができる。回収されたブロック共重合体水素化物[D]の形態としては、特に制限はないが、ペレット形状にして、その後のアルコキシシリル基の導入反応に供することが好ましい。
ブロック共重合体水素化物[D]の分子量としては、特に制限はないが、熱可塑性樹脂シートの耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、THFを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、35,000以上であることが好ましく、38,000以上であることがより好ましく、40,000以上であることが更に好ましく、200,000以下であることが好ましく、150,000以下であることがより好ましく、100,000以下であることが更に好ましい。
また、ブロック共重合体水素化物[D]の分子量分布(Mw/Mn)は、特に制限はないが、熱可塑性樹脂シートの耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることが更に好ましい。
―ブロック共重合体[C]―
ブロック共重合体[C]は、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[A]を1個以上と、鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位を主成分とする重合体ブロック[B]を1個以上有する高分子であるが、重合体ブロック[A]2個以上と、重合体ブロック[B]1個以上とからなる高分子であることが好ましい。
ここで、ブロック共重合体[C]中における重合体ブロック[A]の数は、3個以下であることが好ましく、2個であることがより好ましい。
また、ブロック共重合体[C]中における重合体ブロック[B]の数は、2個以下であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
ブロック共重合体[C]中における重合体ブロック[A]および重合体ブロック[B]の数をそれぞれ上記範囲内にすることにより、ブロック共重合体[C]を用いて得られるブロック共重合体水素化物[D]および変性ブロック共重合体水素化物[E]、並びに、それら二つの少なくとも何れかを含む樹脂組成物において、重合体ブロック[A]由来の水素化重合体ブロック(以下、「水素化重合体ブロック[A]」ということがある。)と重合体ブロック[B]由来の水素化重合体ブロックとの相分離が不明瞭となるのを防止して、水素化重合体ブロック[A]に基づく高温側のガラス転移温度(以下、「Tg」ということがある。)が低下するのを防止し、ひいては、得られる熱可塑性樹脂シートの耐熱性が低下するのを防止することができる。
そして、ブロック共重合体水素化物[D]および変性ブロック共重合体水素化物[E]、並びにそれら二つの少なくとも何れかを含む樹脂組成物の高温側のガラス転移温度Tgとしては、特に制限はなく、90℃以上125℃以下が好ましい。
なお、本発明において、「ガラス転移温度Tg」は、本明細書の実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
ブロック共重合体[C]のブロックの形態は、特に制限はなく、鎖状型ブロックであっても、ラジアル型ブロックであってもよいが、熱可塑性樹脂シートの機械的強度を向上させる観点から、鎖状型ブロックであることが好ましい。ここで、ブロック共重合体[C]の特に好ましい形態は、重合体ブロック[B]の両端に重合体ブロック[A]が結合したトリブロック共重合体([A]−[B]−[A])、である。
重合体ブロック[A]の全量がブロック共重合体[C]に占める質量分率をwAとし、重合体ブロック[B]の全量がブロック共重合体[C]に占める質量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比wA:wBは30:70〜60:40であることが好ましく、35:65〜55:45であることがより好ましく、40:60〜52:48であることが更に好ましい。
重合体ブロック[A]の質量分率(wA)を60%以下にすることにより、得られる熱可塑性樹脂シートの柔軟性を確保することができる。一方、重合体ブロック[A]の質量分率(wA)を30%以上にすることにより、熱可塑性樹脂シートの耐熱性を確保することができる。
また、芳香族ビニル化合物由来の構造単位の全量がブロック共重合体[C]に占める質量分率をwaとし、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位の全量がブロック共重合体[C]に占める質量分率をwbとしたときに、waとwbとの比wa:wbは30:70〜60:40であることが好ましく、35:65〜55:45であることがより好ましく、40:60〜52:48であることが更に好ましい。
芳香族ビニル化合物由来の構造単位の質量分率(wa)を60%以下にすることにより、得られる熱可塑性樹脂シートの柔軟性を確保することができる。一方、芳香族ビニル化合物由来の構造単位の質量分率(wa)を30%以上にすることにより、熱可塑性樹脂シートの耐熱性を確保することができる。
なお、「waとwbとの比(wa:wb)」については、ブロック共重合体を製造する過程において、ブロック共重合体の重合に用いた芳香族ビニル化合物、鎖状共役ジエン化合物およびその他のビニル化合物の部数と、ガスクロマトグラフィー(GC)を使用して測定されたブロック共重合体の各ブロックの重合終了段階での用いたモノマーの重合体への重合転化率より、算出することができる。
ブロック共重合体[C]の分子量は、特に制限はないが、熱可塑性樹脂シートの耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、35,000以上であることが好ましく、38,000以上であることがより好ましく、40,000以上であることが更に好ましく、200,000以下であることが好ましく、150,000以下であることがより好ましく、100,000以下であることが更に好ましい。
また、ブロック共重合体[C]の分子量分布(Mw/Mn)は、特に制限はないが、熱可塑性樹脂シートの耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることが更に好ましい。
ブロック共重合体[C]の製造方法は特に限定されず、例えば、国際公開第2003/018656号、国際公開第2011/096389号、等に記載の方法を採用することができる。
〔重合体ブロック[A]〕
重合体ブロック[A]は、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位〔a〕を主成分とする重合体ブロックである。重合体ブロック[A]中における構造単位〔a〕の含有割合は、重合体ブロック[A]を構成する全構造単位を100質量%として、50質量%超であることが必要であり、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることが更に好ましい。なお、重合体ブロック[A]中における構造単位〔a〕の含有割合の上限は特に限定されず、100質量%以下とすることができる。
重合体ブロック[A]中における構造単位(a)の含有割合が50質量%超であると、熱可塑性樹脂シートの耐熱性を確保することができる。
重合体ブロック[A]は、構造単位〔a〕以外の構造単位(その他の構造単位)を含有していてもよい。重合体ブロック[A]が含有しうるその他の構造単位としては、後述する鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位〔b〕および/またはその他のビニル化合物に由来する構造単位〔j〕が挙げられる。重合体ブロック[A]中における鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位〔b〕およびその他のビニル化合物に由来する構造単位〔j〕の含有割合の合計は、重合体ブロック[A]を構成する全構造単位を100質量%として、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。重合体ブロック[A]中における構造単位〔b〕および構造単位〔j〕の含有割合の合計が10質量%以下であると、熱可塑性樹脂シートの耐熱性を確保することができる。
なお、重合体ブロック[A]が構造単位〔a〕以外の構造単位〔b〕および/または構造単位〔j〕を含む場合は、重合体ブロック[A]は、通常、構造単位〔a〕、〔b〕、〔j〕を不規則的に繰り返してなる部分を有することが好ましい。
また、ブロック共重合体[C]が複数の重合体ブロック[A]を有する場合、重合体ブロック[A]同士は、互いに同一であってもよく、相異していてもよい。
〔〔芳香族ビニル化合物〕〕
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン;α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン等の、置換基として炭素数1以上6以下のアルキル基を有するスチレン類;4−メトキシスチレン等の、置換基として炭素数1以上6以下のアルコキシ基を有するスチレン類;4−フェニルスチレン等の、置換基としてアリール基を有するスチレン類;1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン等の、ビニルナフタレン類;が挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
そしてこれらの中でも、熱可塑性樹脂シートの吸湿性を低下させる観点から、スチレンや、置換基として炭素数1以上6以下のアルキル基を有するスチレン類などの、極性基を含有しない芳香族ビニル化合物が好ましく、さらに、工業的な入手の容易さから、スチレンがより好ましい。
〔〔その他のビニル化合物〕〕
その他のビニル化合物としては、芳香族ビニル化合物および鎖状共役ジエン化合物以外のビニル化合物、例えば、鎖状ビニル化合物、環状ビニル化合物、不飽和の環状酸無水物、不飽和イミド化合物、などが挙げられる。これらの化合物は、ニトリル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシカルボニル基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。また、これらの化合物は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。そしてこれらの中でも、熱可塑性樹脂シートの吸湿性を低下させる観点から、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテン、4,6−ジメチル−1−ヘプテン等の、炭素数2以上20以下の鎖状ビニル化合物(鎖状オレフィン);ビニルシクロヘキサン、ノルボルネン等の炭素数5以上20以下の環状ビニル化合物(環状オレフィン);1,3−シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン化合物;などであって、極性基を含有しないものが好ましい。
〔重合体ブロック[B]〕
重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位〔b〕を主成分とする重合体ブロックである。重合体ブロック[B]中における構造単位〔b〕の含有割合は、重合体ブロック[B]を構成する全構造単位を100質量%として、50質量%超であることが必要であり、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。なお、重合体ブロック[B]中における構造単位〔b〕の含有割合の上限は特に限定されず、100質量%以下とすることができる。
重合体ブロック[B]中における構造単位〔b〕の含有割合が50質量%超であると、熱可塑性樹脂シートの柔軟性が高まり、例えば、熱可塑性樹脂シートからなる接着剤層を介して接着一体化して得られる合わせガラスが、環境の急激な温度変化に対しても割れ等の不具合を発生し難いため好ましい。
重合体ブロック[B]は、構造単位〔b〕以外の構造単位(その他の構造単位)を含有していてもよい。重合体ブロック[B]が含有しうるその他の構造単位としては、上述した芳香族ビニル化合物に由来する構造単位〔a〕および/または上述したその他のビニル化合物に由来する構造単位〔j〕が挙げられる。重合体ブロック[B]中における芳香族ビニル化合物に由来する構造単位〔a〕およびその他のビニル化合物に由来する構造単位〔j〕の含有割合の合計は、重合体ブロック[B]を構成する全構造単位を100質量%として、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが更に好ましい。重合体ブロック[B]中における構造単位〔a〕および構造単位〔j〕の含有割合の合計が30質量%以下であると、熱可塑性樹脂シートの柔軟性が高まり、例えば、熱可塑性樹脂シートからなる接着剤層を介して接着一体化して得られる合わせガラスが、環境の急激な温度変化に対して割れ等の不具合を発生し難いため好ましい。
なお、重合体ブロック[B]が構造単位〔b〕以外の構造単位〔a〕および/または構造単位〔j〕を含む場合は、重合体ブロック[B]は、通常、構造単位〔a〕、〔b〕、〔j〕を不規則的に繰り返してなる部分を有することが好ましい。
また、ブロック共重合体[C]が重合体ブロック[B]を複数有する場合、重合体ブロック[B]同士は、互いに同一であってもよく、相異なっていてもよい。
ここで、重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位〔b〕の一部が、1,2−結合および/または3,4−結合で重合した構造単位(1,2−および3,4−付加重合由来の構造単位)を有し、鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位〔b〕の残部が、1,4−結合(1,4−付加重合由来の構造単位)で重合した構造単位を有していてもよい。
1,2−結合および/または3,4−結合で重合した鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位を含有する重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン化合物、必要に応じて、芳香族ビニル化合物、その他のビニル化合物を、ランダム化剤として電子供与原子を有する特定の化合物の存在下で重合させることにより得ることができる。1,2−結合および/または3,4−結合で重合した鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位の含有量は、ランダム化剤の添加量により制御することができる。
電子供与原子(例えば、酸素(O)、窒素(N))を有する化合物としては、エーテル化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物、などが挙げられる。これらの中でも、ランダム共重合体ブロックの分子量分布を小さくすることができ、その水素添加反応を阻害し難いという観点から、エーテル化合物が好ましい。
電子供与原子を有する化合物の具体例としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールメチルフェニルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジイソプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジ(2−テトラヒドロフリル)メタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、テトラメチルエチレンジアミン、などが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの電子供与原子を有する化合物の含有量は、鎖状共役ジエン化合物100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.01質量部以上であることがより好ましく、10質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましい。
鎖状共役ジエン化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。そしてこれらの中でも、熱可塑性樹脂シートの吸湿性を低下させる観点から、極性基を含有しない鎖状共役ジエン化合物が好ましく、さらに、工業的な入手の容易さから、1,3−ブタジエン、イソプレンがより好ましい。
―ブロック共重合体水素化物[D]へのアルコキシシリル基の導入―
上述したブロック共重合体水素化物[D]に導入するアルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等の、トリ(炭素数1〜6アルコキシ)シリル基;メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基、プロピルジメトキシシリル基、プロピルジエトキシシリル基等の、(炭素数1〜20アルキル)ジ(炭素数1〜6アルコキシ)シリル基;フェニルジメトキシシリル基、フェニルジエトキシシリル基等の、(アリール)ジ(炭素数1〜6アルコキシ)シリル基;などが挙げられる。
また、アルコキシシリル基は、ブロック共重合体水素化物[D]に、炭素数1以上20以下のアルキレン基や、炭素数2以上20以下のアルキレンオキシカルボニルアルキレン基等の2価の有機基を介して結合していてもよい。
〔アルコキシシリル基の導入量〕
ブロック共重合体水素化物[D]100質量部に対するアルコキシシリル基の導入量としては、特に制限はなく、0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましく、0.3質量部以上であることが特に好ましく、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、3質量部以下であることが特に好ましい。
アルコキシシリル基の導入量が10質量部以下であると、得られる変性ブロック共重合体水素化物[E]をシート状に溶融成形する前に微量の水分等で分解されたアルコキシシリル基同士の架橋を抑制して、ゲル化したり、溶融時の流動性が低下して成形性が低下したりするのを防止することができる。一方、アルコキシシリル基の導入量が0.1質量部以上であると、熱可塑性樹脂シートの接着性が向上し、例えば、ガラス板等の被着体に一層強固に接着させることができる。
なお、アルコキシシリル基が導入されたことは、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物[E]のIRスペクトルで確認することができる。また、その導入量は、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物[E]のH−NMRスペクトルにて算出することができる。
〔アルコキシシリル基の導入方法〕
ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基を導入する方法としては、特に制限はなく、例えば、ブロック共重合体水素化物[D]に、有機過酸化物の存在下で、エチレン性不飽和シラン化合物を反応(グラフト化反応)させることにより、アルコキシシリル基を導入する方法、より詳細には、ブロック共重合体水素化物[D]、エチレン性不飽和シラン化合物および有機過酸化物からなる混合物を、二軸混練機にて溶融状態で所望の時間混練する方法、などが挙げられる。
前述した導入方法で用いるエチレン性不飽和シラン化合物としては、ブロック共重合体水素化物[D]とグラフト化反応し、ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基を導入可能なものであれば、特に制限はなく、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
グラフト化反応に使用する有機過酸化物としては、特に制限はないが、1分間半減期温度が170℃以上190℃以下のものが好ましく、例えば、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシド、1,4−ビス(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
二軸混練機による混練温度としては、特に制限はないが、180℃以上であることが好ましく、185℃以上であることがより好ましく、190℃以上であることが更に好ましく、220℃以下であることが好ましく、210℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることが更に好ましい。
また、加熱混練時間としては、特に制限はないが、0.1分間以上であることが好ましく、0.2分間以上であることがより好ましく、0.3分間以上であることが更に好ましく、10分間以下であることが好ましく、5分間以下であることがより好ましく、2分間以下であることが更に好ましい。
加熱混練温度および加熱混練時間(滞留時間)を上記好ましい範囲内にすることにより、連続的な混練および押出しを効率的に行うことができる。
得られた変性ブロック共重合体水素化物[E]の形態としては、特に制限はないが、通常は、ペレット形状にして、その後の成形加工や添加剤の配合に供することが好ましい。
―変性ブロック共重合体水素化物[E]の性状―
変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量としては、導入されるアルコキシシリル基の分子量が、通常、小さいため、原料として用いたブロック共重合体水素化物[D]の分子量と実質的には変わらない。ただし、ブロック共重合体水素化物[D]に、有機過酸化物の存在下で、エチレン性不飽和シラン化合物を反応(グラフト化反応)させるため、重合体の架橋反応および切断反応が併発し、変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量分布の値は大きくなる。
変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量としては、特に制限はないが、熱可塑性樹脂シートの耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、THFを溶媒としたGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、35,000以上であることが好ましく、38,000以上であることがより好ましく、40,000以上であることが更に好ましく、200,000以下であることが好ましく、150,000以下であることがより好ましく、100,000以下であることが更に好ましい。
また、変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量分布(Mw/Mn)としては、特に制限はないが熱可塑性樹脂シートの耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、3.5以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましく、2.0以下であることが更に好ましい。
<<含有割合>>
なお、熱可塑性樹脂シート中において上述した熱可塑性樹脂が占める割合は、熱可塑性樹脂シート全体の質量を100質量%として、65質量%以上100質量%以下であることが好ましく、70質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、75質量%以上100質量%以下であることが更に好ましい。
<添加剤>
本発明の熱可塑性樹脂シートが任意に含みうる添加剤としては、粘着性調整剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、光安定剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
―粘着性調整剤―
粘着性調整剤を配合することで、熱可塑性樹脂シートに粘着性や接着性を付与することができる。
粘着性調整剤としては、数平均分子量300〜5,000の炭化水素系重合体が好ましい。粘着性調整剤の具体例としては、例えば、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリ−1−オクテン、エチレン−α−オレフィン共重合体等の低分子量体およびその水素化物;ポリイソプレン、ポリイソプレン−ブタジエン共重合体等の低分子量体およびその水素化物;などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、透明性および耐光性を維持し、充填性の効果に優れている点で、低分子量のポリイソブチレン水素化物、低分子量のポリイソプレン水素化物、が好ましい。
粘着性調整剤の添加量としては、熱可塑性樹脂シートの粘着性や接着性と、熱可塑性樹脂シートの取り扱いの容易性のバランスの観点から、熱可塑性樹脂100質量部に対して、1質量部以上とすることが好ましく、5質量部以上とすることがより好ましく、30質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましい。
―紫外線吸収剤―
紫外線吸収剤を配合することで、熱可塑性樹脂シートにより紫外線を遮蔽することができる。
紫外線吸収剤の具体例としては、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、などが挙げられる。
―赤外線吸収剤―
赤外線吸収剤を配合することで、熱可塑性樹脂シートにより赤外線を遮蔽することができる。
赤外線吸収剤の具体例としては、酸化錫、アルミニウムドープ酸化錫、インジウムドープ酸化錫、アンチモンドープ酸化錫、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、錫ドープ酸化亜鉛、珪素ドープ酸化亜鉛、酸化チタン、ニオブドープ酸化チタン、酸化タングステン、ナトリウムドープ酸化タングステン、セシウムドープ酸化タングステン、タリウムドープ酸化タングステン、ルビジウムドープ酸化タングステン、酸化インジウム、錫ドープ酸化インジウム等の金属酸化物微粒子;フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、イモニウム化合物、ジイモニウム化合物、ポリメチン化合物、ジフェニルメタン化合物、アントラキノン化合物、ペンタジエン化合物、アゾメチン化合物、6ホウ化ランタン等の近赤外線吸収色素;などが挙げられる。
―酸化防止剤―
酸化防止剤を配合することで、熱可塑性樹脂シートの加工性等を高めることができる。
酸化防止剤の具体例としては、リン系酸化防止剤、フェノ−ル系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、などが挙げられる。
―ブロッキング防止剤―
ブロッキング防止剤を配合することで、熱可塑性樹脂を主成分とするペレットのブロッキングを防止することができる。
ブロッキング防止剤の具体例としては、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸バリウム、ミリスチン酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸バリウム、ベヘン酸亜鉛、モンタン酸ナトリウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、などが挙げられる。
―光安定剤―
光安定剤を配合することで、熱可塑性樹脂シートの耐久性を高めることができる。
光安定剤の具体例としては、ヒンダードアミン系光安定剤、などが挙げられる。
紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、光安定剤等の添加量としては、これらの添加剤の合計添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.01質量部以上であることがより好ましく、0.05質量部以上であることが特に好ましく、5質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましく、3質量部以下であることが更に好ましい。
<空隙率>
ここで、本発明の熱可塑性樹脂シートは、少なくとも一方の表面の空隙率が20%以上90%以下であることが必要であり、30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましく、80%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましい。両面の空隙率が何れも20%未満であると、積層体を得る際の脱気性を確保できず、積層体内部における気泡の残存を抑制することができない。また、熱可塑性樹脂シート同士のブロッキングが生じる場合があり、ハンドリング性やリワーク性が低下する。一方、両面の空隙率が何れも90%超であると、積層体とした際に、熱可塑性樹脂シートの、隣接する層に対する馴染性を確保することができない。
そして、本発明の熱可塑性樹脂シートは、両面の空隙率が、何れも、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることが更に好ましく、50%以上であることが特に好ましく、90%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましく、70%以下であることが更に好ましい。両面の空隙率が20%以上であれば、積層体を得る際の脱気性を更に高めて、積層体内部における気泡の残存を一層抑制することができる。また、熱可塑性樹脂シート同士のブロッキングを更に抑制して、ハンドリング性やリワーク性を一層向上させることができる。一方、両面の空隙率が90%以下であれば、積層体とした際に、熱可塑性樹脂シートの、隣接する層に対する馴染性を更に向上させることができる。
なお、熱可塑性樹脂シート表面の空隙率の調整方法は、熱可塑性樹脂シート表面の凹凸を制御しうる方法であれば、特に限定されず、例えば、「熱可塑性樹脂シートの製造方法」の項で後述する方法を用いることができる。
<熱可塑性樹脂シートの製造方法>
熱可塑性樹脂シートは、例えば、少なくとも熱可塑性樹脂を含み、そして任意に上述した添加剤を含む樹脂組成物をシート状に成形することで得られる。
熱可塑性樹脂に添加剤を配合する方法としては、一般に用いられる公知の方法が適用でき、例えば、(i)熱可塑性樹脂のペレットおよび添加剤を、タンブラー、リボンブレンダー、ヘンシェルタイプミキサー等の混合機を使用して均等に混合した後、二軸押出機等の連続式溶融混練機により溶融混合し、押出すことで、ペレット状にする方法や、(ii)熱可塑性樹脂を、サイドフィーダーを備えた二軸押出機により、サイドフィーダーから各種添加剤を連続的に添加しながら、溶融混練し、押出すことで、ペレット状にする方法、が挙げられる。これらの方法によって、添加剤を熱可塑性樹脂に均一に分散させた樹脂組成物を製造することができる。
そして、例えば、樹脂組成物を成形して熱可塑性樹脂シートを製造する過程において、少なくとも一方の表面に多数の凹凸を付与し、当該表面の空隙率が所定の範囲内である熱可塑性樹脂シートを得ることができる。
ここで、樹脂組成物を熱可塑性樹脂シートに成形する方法としては、特に制限はなく、例えば、溶融押出し成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、などが挙げられる。これらの中でも、溶融押出し成形法が好ましい。溶融押出し成形法を用いることで、熱可塑性樹脂シートの表面に、多数の凹凸を容易に付与することができる。例えば、樹脂組成物を溶融押出しして得られる押出しシートを、少なくとも一方がエンボスパターンを備える一対のロール(ニップロールおよびキャストロール)の間を通過させることで、少なくとも一方の表面にエンボスパターンが転写された熱可塑性樹脂シートを得ることができる。そして、この際、ロールが有するエンボスパターン(深さ、高さ、ピッチなど)、ロールの温度、樹脂組成物の温度、押出しシートが一対のロールの間を通過する際の挟圧などを変更することで、空隙率を調整することができる。
溶融押出し成形法により熱可塑性樹脂シートを成形する場合、樹脂組成物の温度を、170℃以上とすることが好ましく、180℃以上とすることがより好ましく、190℃以上とすることが更に好ましく、250℃以下とすることが好ましく、240℃以下とすることがより好ましく、230℃以下とすることが更に好ましい。樹脂組成物の温度を170℃以上とすることにより、流動性が悪化するのを防止して、熱可塑性樹脂シートの表面にゆず肌やダイライン等の不良を生じるのを防止すると共に、押出し速度を上げて、工業的に有利に成形することができる。一方、樹脂組成物の温度を250℃以下とすることにより、熱可塑性樹脂シートの貯蔵安定性が低下するのを防止することができる。
上述のようにして得られる熱可塑性樹脂シートの厚さは、特に制限はなく、0.02mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることがより好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることが更に好ましい。
なお、熱可塑性樹脂シートの厚さは、熱可塑性樹脂シートの任意の10点の厚さを接触式厚み計(デジマチックインジケータコードNo.:543−575、ミツトヨ精密機器社製)を用いて測定し、それらの平均値として得ることができる。
(積層体)
本発明の積層体は、上述した熱可塑性樹脂シートを用いて得られる積層体である。より具体的には、本発明の積層体は、熱可塑性樹脂シートと、被着体とを積層および接着することで製造される。ここで、本発明の積層体を製造するに際し、熱可塑性樹脂シートおよび被着体は、それぞれ複数積層してもよい。本発明の積層体は、本発明の熱可塑性樹脂シートを用いて製造されるため、気泡および熱可塑性樹脂シート表面の凹凸の残存が抑制されており、優れた性能を発揮し得る。
ここで被着体の材質は、積層体の種類や用途に応じて選択すればよいが、例えば、ガラス、金属等の無機材料を用いることができる。以下、被着体としてガラス板を用い、積層体としての合わせガラスを作製する場合を例に挙げ詳述するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<合わせガラス>
本発明の積層体としての合わせガラスは、例えば、一枚または複数枚の本発明の熱可塑性樹脂シートからなる接着剤層が、被着体としての2枚のガラス板の間に介在し、それらが接着一体化した構造を有する。
ここで、ガラス板としては、特に制限はなく、例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、熱線吸収板ガラス等の公知の無機ガラス板、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのガラス板は、通常、透明性を有し、そして、無色および有色のいずれであってもよい。
ガラス板の形状としては、特に制限がなく、平板状であってもよく、曲面形状であってもよい。
また、ガラス板に用いられるガラスの材質としては、特に制限はなく、例えば、アルミノシリケート酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、ウランガラス、カリガラス、ケイ酸ガラス、結晶化ガラス、ゲルマニウムガラス、石英ガラス、ソーダガラス、鉛ガラス、バリウム瑚珪酸ガラス、瑚珪酸ガラス、などが挙げられる。
そして、ガラス板の厚さは、特に限定されないが、0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることがより好ましく、0.7mm以上であることが更に好ましく、10mm以下であることが好ましく、6mm以下であることがより好ましく、4mm以下であることが更に好ましい。
合わせガラスを製造する方法は、特に限定されず、例えば、真空ラミネータ装置を用いる方法、真空バッグを用いる方法、真空リングを用いる方法、仮圧着後にオートクレーブで加圧する方法を使用することができる。
以下に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、「部」および「%」は特に断りのない限り、質量基準である。本実施例における測定および評価は、以下の方法によって行った。
<重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)>
ブロック共重合体[C]、ブロック共重合体水素化物[D]の分子量を、テトラヒドロフラン(THF)を溶離液として40℃において測定し、標準ポリスチレン換算値を算出した。なお、測定装置としては、GPC装置(「HLC8320GPC」、東ソー社製)を用いた。
<水素化率>
ブロック共重合体水素化物[D]の主鎖、側鎖および芳香環の水素化率は、ブロック共重合体[C]およびブロック共重合体水素化物[D]のH−NMRを測定して算出した。
<ガラス転移温度Tg
変性ブロック共重合体水素化物[E]、または、変性ブロック共重合体水素化物[E]を含む樹脂組成物をプレス成形して、長さ50mm、幅10mm、厚さ1mmの試験片を作製した。この試験片を用いて、JIS−K7244−4法に基づき、粘弾性測定装置(製品名「ARES」、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を使用して、−100℃〜+150℃の範囲で、昇温速度5℃/分で動的粘弾性特性を測定した。損失正接tanδのピークトップ温度より、ガラス転移温度Tgを算出した。
<wAとwBとの比(wA:wB)>
重合体ブロック[A]の全量がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwAとし、重合体ブロック[B]の全量がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwBとしたときの、「wAとwBとの比(wA:wB)」については、ブロック共重合体[C]を製造する過程において、各重合体ブロックの重合に用いた芳香族ビニル化合物、鎖状共役ジエン化合物及びその他のビニル化合物の部数と、ガスクロマトグラフィー(GC)を使用して測定された各重合体ブロック重合終了段階での用いたモノマーの重合体への重合転化率により、各重合体ブロックの質量分率を算出した。
<空隙率>
3次元表面粗さ測定器(「SE700K31」、株式会社小坂研究所製)を用いて、スキャン範囲:1500μm(スキャンピッチ100μm)×10000μm(スキャンピッチ1μm)およびスキャン速度:2mm/秒の条件で、熱可塑性樹脂シート表面の3次元形状を測定した。
次いで、3次元表面粗さ解析システム(「i−Face(TPA31)」、株式会社小坂研究所製)を用いて、上記スキャン範囲における、熱可塑性樹脂シートの一方の表面(第一の表面)の最高地点と最低地点の落差(μm)(以下、「落差」と略記する。)、および第一の表面における凸部の体積の合計(μm)を算出した。
そして、以下の式により、スキャン範囲における空隙率(部分空隙率)を算出した。
部分空隙率(%)=(1−凸部の体積の合計/1500×10000×落差)×100
上記作業を、スキャン範囲の位置を変更して合計10回行い、10回の部分空隙率の平均値を、熱可塑性樹脂シートの第一の表面の空隙率とした。同様にして、他方の表面(第二の表面)の空隙率も求めた。
<外観評価(脱気性および馴染性)>
厚さ1.1mm、縦300mm、横300mmの正方形の2枚のフロート板ガラスの間に、縦300mm、横300mmの正方形に切り出した熱可塑性樹脂シートを4枚重ねて挟み、積層物を得た。
この積層物を、NY(ナイロン)/接着層/PP(ポリプロピレン)の層構成を有する厚み75μmの樹脂製の袋に入れた。袋の開口部の中央部を200mm幅残して両側をヒートシーラーでヒートシールした後、密封パック器(製品名「BH−951」、パナソニック社製)を使用して、袋内を脱気しながら開口部をヒートシールして積層物を密封包装した。
その後、密封包装した積層物をオートクレーブに入れて、圧力0.8MPa、温度135℃で60分間、加圧加熱し、図1に示すような層構成(ガラス/接着剤層/ガラス)を有する積層体(合わせガラス)を製造した。図1において、1は合わせガラス、2はフロート板ガラスの層、3は接着剤層を表す。得られた積層体を目視で確認し、脱気性および馴染性を以下の基準で評価した。
<<脱気性>>
A:積層体内部に気泡の残存が確認されない。
B:積層体内部に気泡の残存が確認されるが、各気泡の最大径が何れも50μm未満である。
C:積層体内部に最大径が50μm以上の気泡が確認される。
<<馴染性>>
A:積層体内部に、熱可塑性樹脂シート表面の凹凸に由来する空間が確認されない。
B:積層体内部に、熱可塑性樹脂シート表面の凹凸に由来する空間が確認されるが、各空間の最大一辺が何れも50μm未満である。
C:積層体内部に、熱可塑性樹脂シート表面の凹凸に由来し、且つ最大一片が50μm以上の空間が確認される。
(実施例1)
<熱可塑性樹脂の調製>
熱可塑性樹脂としての変性ブロック共重合体水素化物[E1]を、以下の手順により調製した。
攪拌装置を備え、内部が十分に窒素置換された反応器に、脱水シクロヘキサン300部、脱水スチレン10部、およびジブチルエーテル0.475部を投入した。全容を60℃で攪拌しながら、n−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.91部を加えて重合を開始させた。引続き、全容を60℃で攪拌しながら、脱水スチレン15部を40分間に亘って連続的に反応器内に添加して重合反応を進め、添加終了後、そのまま、さらに、60℃で20分間全容を攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により測定したところ、この時点での重合転化率は99.5%であった。
次に、反応液に、脱水イソプレン50部を130分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま30分間攪拌を続けた。この時点で、反応液をGCにより分析した結果、重合転化率は99.5%であった。
その後、更に、反応液に脱水スチレン25部を70分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま60分攪拌した。この時点で、反応液をGCにより分析した結果、重合転化率はほぼ100%であった。
ここで、反応液に、イソプロピルアルコール1.0部を加えて反応を停止させ、重合体溶液を得た。重合体溶液に含まれるブロック共重合体[C1]は、(A)−(B)−(A)型のトリブロック共重合体であり、重量平均分子量(Mw)が45,200、分子量分布(Mw/Mn)が1.03、wA:wB=50:50であった。
次に、上記の重合体溶液を、攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒として、珪藻土担持型ニッケル触媒(製品名「E22U」、ニッケル担持量60%、日揮触媒化成社製)4.0部、および脱水シクロヘキサン100部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度190℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行った。
水素化反応により得られた反応溶液に含まれるブロック共重合体水素化物[D1]の重量平均分子量(Mw)は47,800、分子量分布(Mw/Mn)は1.04であった。
水素化反応終了後、反応溶液を濾過して水素化触媒を除去した後、得られた溶液に、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリトリトール・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](製品名「AO60」、ADEKA社製)0.1部を溶解したキシレン溶液2.0部を添加して溶解させた。
次いで、上記溶液を、円筒型濃縮乾燥器(製品名「コントロ」、日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で、溶液からシクロヘキサン、キシレンおよびその他の揮発成分を除去した。溶融ポリマーをダイからストランド状に押出し、冷却後、ペレタイザーによりカッティングしてブロック共重合体水素化物[D1]からなるペレット94部を得た。
得られたペレット状のブロック共重合体水素化物[D1]は、重量平均分子量(Mw)が47,600、分子量分布(Mw/Mn)が1.04、水素化率が「主鎖および側鎖」並びに「芳香環」のいずれもほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物[D1]のペレット100部に対して、ビニルトリメトキシシラン2.0部、および、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(製品名「パーヘキサ(登録商標)25B」、日油社製)0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出機(製品名「TEM37B」、東芝機械社製)を用いて、樹脂温度200℃、滞留時間60〜70秒で混練した。得られた混練物を、ストランド状に押出し、空冷した後、ペレタイザーによりカッティングし、アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物[E1]のペレット97部を得た。
変性ブロック共重合体水素化物[E1]のペレット10部をシクロヘキサン100部に溶解させた後、得られた溶液を脱水メタノール400部中に注いで、変性ブロック共重合体水素化物[E1]を凝固させた。凝固物を25℃で真空乾燥して、精製した変性ブロック共重合体水素化物[E1]9.0部を得た。
変性ブロック共重合体水素化物[E1]のFT−IRスペクトルには、1090cm−1にSi−OCH基、825cm−1と739cm−1にSi−CH基に由来する新たな吸収帯が、ビニルトリメトキシシランのSi−OCH基、Si−CH基に由来する吸収帯(1075cm−1、808cm−1および766cm−1)と異なる位置に観察された。
また、変性ブロック共重合体水素化物[E1]のH−NMRスペクトル(重クロロホルム中)を測定したところ、3.6ppmにメトキシ基のプロトンに基づくピークが観察された。ピーク面積比からブロック共重合体水素化物[D1]100部に対してビニルトリメトキシシラン1.9部が結合したことが確認された。
なお、変性ブロック共重合体水素化物[E1]のガラス転移温度Tgは、121℃であった。
<熱可塑性樹脂シートの製造>
上記で得られた、熱可塑性樹脂としての変性ブロック共重合体水素化物[E1]のペレット100部に、紫外線吸収剤である(2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−tert−ブチル−p−クレゾール(製品名「SUMISORB(登録商標)300」、住友化学社製)0.2部を添加して、均一に混合して樹脂組成物を得た。なお、樹脂組成物のガラス転移温度Tgは、121℃であった。この樹脂組成物を、直径37mmのスクリューを備えた二軸混練機(「TEM37B」、東芝機械社製)を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機(Tダイ幅400mm)、1対のロール(キャストロールおよびニップロール。何れのロールもエンボスパターン付き)、および、シート引き取り装置を備えた押出しシート成形機を使用して、溶融樹脂温度200℃、Tダイ温度200℃、キャストロール温度60℃の条件にて押出し成形し、両面にエンボスパターンが転写された熱可塑性樹脂シート(厚さ:760μm)を得た。得られた熱可塑性樹脂シートは、ロールに巻き取って回収した。
そして、得られた熱可塑性樹脂シートの両面の空隙率を測定し、また、得られた熱可塑性樹脂シートを用いて積層体を作製し、外観評価(脱気性および馴染性)を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
<熱可塑性樹脂シートの製造>
実施例1と同様にして得られた、熱可塑性樹脂としての変性ブロック共重合体水素化物[E1]のペレット100部に、紫外線吸収剤である2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−tert−ブチル−p−クレゾール(製品名「SUMISORB(登録商標)300」、住友化学社製)0.2部を添加して均一に混合し、混合物を得た。得られた混合物を、メインフィーダーおよびサイドフィーダーを備える二軸押出機(東芝機械社製、製品名「TEM37BS」のメインフィーダーから溶融樹脂温度190℃で供給しつつ、混合物に、サイドフィーダーから粘着性調整剤としての低分子量のポリイソブチレン水素化物(製品名「日油ポリブテン(登録商標)SH10」、日油社製)を、変性ブロック共重合体水素化物[E1]100部に対して10部の割合となるように連続的に添加して、ストランド状に押出し、空冷した後、ペレタイザーによりカッティングして変性ブロック共重合体水素化物[E1]を含む樹脂組成物のペレット104部を得た。樹脂組成物のガラス転移温度Tgは110℃であった。
得られた樹脂組成物を用い、そして、溶融樹脂温度を170℃、Tダイ温度を170℃、キャストロール温度を50℃に変更した以外は、実施例1と同様に押出し成形し、両面にエンボスパターンが転写された熱可塑性樹脂シート(厚さ:760μm)を得た。得られた熱可塑性樹脂シートは、ロールに巻き取って回収した。
そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3〜7)
キャストロールおよび/またはニップロールのエンボスパターンを変更して空隙率の値を調整した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性樹脂シートを製造し、各種評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
キャストロールおよび/またはニップロールのエンボスパターンを変更して空隙率の値を調整した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性樹脂シートを製造し、各種評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2019058953
表1より、熱可塑性樹脂を含み、両面の空隙率が所定の範囲内である熱可塑性樹脂シートを用いて積層体を作製した実施例1〜7では、熱可塑性樹脂シートが隣接層に対する馴染性に優れると共に、積層体内部の気泡の残存を抑制できている(すなわち、脱気性に優れる)ことが分かる。
一方で、両面の空隙率が90%を超える比較例1では、熱可塑性樹脂シートの隣接層に対する馴染性が低下することが分かる。
また、両面の空隙率が20%に満たない比較例2では、脱気性が低下することが分かる。
そして、一方の表面の空隙率が90%を超え、他方の表面の空隙率が20%に満たない比較例3では、馴染性および脱気性の両方が低下することが分かる。
本発明によれば、積層体を作製するに際し、積層体内部の気泡の残存を抑制し得ると共に、隣接する層に対する優れた馴染性を有する熱可塑性樹脂シート、および当該熱可塑性樹脂シートを用いて得られる積層体を提供することができる。
1 合わせガラス
2 フロート板ガラスの層
3 接着剤層

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂を含み、少なくとも一方の表面の空隙率が20%以上90%以下である、熱可塑性樹脂シート。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物[E]を含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート。
  3. 両面の空隙率が20%以上90%以下である、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂シート。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の熱可塑性樹脂シートを含む、積層体。
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