JP2016036998A - 複合積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
板材に、曲面形状を有するガラス板、金属板又は樹脂板や、薄膜ガラスを含む場合であっても、板材が割れることがなく、また、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等が生じることのない、複合積層体の簡易な製造方法を提供する。
【解決手段】
ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数の板材の間に、1枚又は複数枚の中間膜を介在させて接着一体化させる複合積層体の製造方法であって、前記複数枚の板材と中間膜とを交互に重ねて積層物を得る工程[1]、得られた積層物を樹脂製の袋内部に収容し、前記袋内を脱気した後、前記積層物を収容した袋を密封する工程[2]、及び、前記密封した袋を、0.2MPa以上の加圧下に置くことで、積層物を接着一体化する工程[3]を有することを特徴とする複合積層体の製造方法。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数の板材に、1枚又は複数枚の中間膜を介在させて接着一体化させる複合積層体の製造方法に関する。
従来、ガラス板とガラス板との間に、ポリビニルブチラールやエチレン・酢酸ビニル共重合体等からなる中間膜を介在させて貼り合わせた合わせガラス(複合積層体)は、自動車のフロントガラスや建築物の窓ガラス等として用いられている。
合わせガラスの製造方法としては、平らなガラス板や金属板、樹脂板を、中間膜を介して貼り合わせる場合や、自動車のフロントガラスのような曲面形状を有する合わせガラスを製造する場合、2枚のガラス板の間に中間膜を介在させた積層物を、可撓性の袋(以下、「バッグ」ということがある。)に入れて、バッグ内の空気を脱気しながら、加熱して貼り合わせる方法、あるいは、バッグ内の空気を脱気した後、オートクレーブ中で、加熱加圧して貼り合わせる方法等が一般的である。
合わせガラスの製造に用いるバッグとしては、繰り返し使用に耐える強度を維持できるよう、材質をゴム引布としたものや、バッグ内を減圧にするためのバルブを装着したもの、貼り合わせ工程において、中間膜の一部がはみ出してバッグの内部に付着するのを防止するために、内面をフッ素樹脂加工したもの等が知られている。
しかしながら、このようなバックには、(i)材質をゴム引布としたために、バッグが不透明となり内容物の視認性が劣る、(ii)厚みが厚くなり柔軟性が劣るために、厚みの薄いガラスを用いる場合、ガラスが割れ易くなる、(iii)バッグ自体が高価となり経済性に劣る、等の問題があった(特許文献1、2)。
従って、かかる問題を解決し、より簡易に製造することができる複合積層体の製造方法が望まれている。
特開2005−219947号公報 特開2005−213134号公報
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、板材として、曲面形状を有する板材を用いる場合や、厚みの薄いガラス板を用いる場合であっても、板材が割れたり、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等が生じることなく、簡易で実用的な複合積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数の板材と、1枚又は複数枚の中間膜とを交互に重ねて積層物を得、得られた積層物を袋内部に収容し、前記袋内を脱気した後、袋を密封し、この袋を加圧下に置いて積層物を接着一体化することにより、複合積層体を製造するに際し、用いる袋として樹脂製のものを使用すると、板材として、曲面形状を有する板材を用いる場合や、厚みの薄いガラス板を用いる場合であっても、板材が割れたり、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等が生じることなく、簡易に実用的に複合積層体を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(4)の複合成形体の製造方法が提供される。
(1)ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数の板材の間に、1枚又は複数枚の中間膜を介在させて接着一体化させる複合積層体の製造方法であって、前記複数枚の板材と中間膜とを交互に重ねて積層物を得る工程[1]、得られた積層物を樹脂製の袋内部に収容し、前記袋内を脱気した後、前記積層物を収容した袋を密封する工程[2]、及び、前記密封した袋を、0.2MPa以上の加圧下に置くことで、積層物を接着一体化する工程[3]を有することを特徴とする複合積層体の製造方法。
(2)前記複数枚の板材の、少なくとも1枚がガラス板であることを特徴とする、(1)に記載の製造方法。
(3)前記樹脂製の袋が、ポリプロピレンからなる層を少なくとも一層有する、単層又は多層のシートで構成されたものである、(1)又は(2)に記載の製造方法。
(4)前記中間膜が、芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなり、全重合体ブロック[A]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック[B]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であるブロック共重合体の、全不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物に、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物からなることを特徴とする、(1)〜(3)に記載の製造方法。
本発明によれば、板材として、曲面形状を有する、ガラス板、金属板又は樹脂板や、薄膜ガラスを用いる場合であっても、板材が割れたり、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等が生じることなく、簡易に実用的に複合積層体を製造することができる。
本発明の複合積層体の製造方法は、ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数の板材の間に、1枚又は複数枚の中間膜を介在させて接着一体化させる複合積層体の製造方法であって、以下の工程[1]〜[3]を有することを特徴とする。
(1)工程[1]:前記複数枚の板材と中間膜とを交互に重ねて積層物を得る工程
(2)工程[2]:得られた積層物を樹脂製の袋内部に収容し、前記袋内を脱気した後、前記積層物を収容した袋を密封する工程
(3)工程[3]:前記密封した袋を、0.2MPa以上の加圧下に置くことで、積層物を接着一体化する工程
以下、本発明を詳細に説明する。
〔工程[1]〕
本発明において、工程[1]は、ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数枚の板材と、1枚又は複数枚の中間膜とを交互に重ねて積層物を得る工程である。
(i)板材
本発明に用いる板材は、ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数枚である。なかでも、本発明の効果をより発現できることから、少なくとも1枚がガラス板であるのが好ましい。
板材は、平板状であっても、曲面形状を有していてもよいが、局面形状を有するものを用いる場合に、本発明の顕著な効果を得ることができる。
ガラス板は、特に限定されず、例えば、青板ガラス、フロートガラス、強化ガラス、耐熱ガラス、型板ガラス、色ガラス等が挙げられる。
ガラス板の材質は、特に限定されず、アルミノシリケート酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、ウランガラス、カリガラス、ケイ酸ガラス、結晶化ガラス、ゲルマニウムガラス、石英ガラス、ソーダガラス、鉛ガラス、バリウム瑚珪酸ガラス、瑚珪酸ガラス等が挙げられる。
ガラス板の厚みは、特に限定されないが、通常0.03〜5mmである。すなわち、本発明においては、ガラス板として、厚みが0.03〜0.7mmの、厚みが比較的薄いガラス板(以下、「薄膜ガラス」ということがある。)や、厚みが2〜5mmの、厚みが比較的厚いガラス板(以下、「厚膜ガラス」ということがある。)のいずれも使用することができる。
複数枚のガラス板を用いる場合、例えば、厚みが2mmの強化ガラスと、厚みが0.7mmの青板ガラス、というように、異なる種類、異なる厚みのガラス板を用いることができる。
金属板としては、特に限定されず、例えば、圧延板、プレス成形板、鍍金板等が挙げられる。
金属板の材質としては、特に限定されず、例えば、アルミニウム、チタン、ステンレス、SUS、鉄、銅、亜鉛、錫、銀、金、白金等が挙げられる。
また、金属板は、単層の板であっても、異なる金属板が積層された多層金属板であっても、銅張積層板のごとく、金属、樹脂及び/又はガラス繊維から成る複合多層板であってもよい。
金属板の厚みは、通常0.005〜5mmである。すなわち、厚みが0.005〜0.1mm程度の金属箔であっても、厚みが0.1〜5mmの金属倍であっても使用することができる。
本発明においては、複数枚の金属板を用いる場合、異なる種類、異なる厚みの金属板を用いることができる。
樹脂板としては、樹脂の板状成形体を用いることができる。その成形方法は特に限定されず、例えば、押し出し成形法、射出成形法、圧縮成形法、インフレーション成形法等のいずれであってもよい。
樹脂板の材質としては、特に限定されず、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルサルホン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、環状オレフィン系樹脂、芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体水素化物等が挙げられる。
用いる樹脂板としては、単層の板であっても、複数の樹脂層が積層された多層樹脂板、粒子状物や繊維状物等を分散配合した複合材の板、ガラスエポキシ樹脂等のガラス繊維の布に樹脂を浸透させ熱硬化処理を施したもの等のいずれであっても良い。
また、表面に、エンボスパターン等の凹凸を有する樹脂板を使用することもできる。
樹脂板の厚みは、通常0.05〜5mmである。
本発明においては、複数枚の樹脂板を用いる場合、異なる種類、異なる厚みの樹脂板を用いることができる。
(ii)中間膜
本発明に用いる中間膜は、前記ガラス板、金属板、樹脂板に対して、加圧により接着性を発揮するものである。
中間膜としては、樹脂製のシートが用いられる。
本発明においては、中間膜を構成する樹脂として、(1)芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする重合体ブロックと鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体の水素化物、(2)エチレン重合体、(3)エチレン・α−オレフィン共重合体、(4)エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(5)エチレン・不飽和カルボン酸ランダム共重合体を金属化合物と反応させて得られたアイオノマー、(6)メタクリル酸エステル(共)重合体、及び、(7)エチレン・酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体に、アルコキシシリル基、酸無水物基、カルボキシル基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも1種の置換基が導入されてなる変性重合体[E]、又は、前記(1)〜(7)から選ばれる少なくとも1種の重合体に、ビニル基及び/又はビニリデン基を有するシランカップリング剤及び有機過酸化物を配合した樹脂組成物[F]のいずれかであるのが好ましい。
これらの中でも、透明性、耐熱性、耐湿性等により優れる観点から、(1)芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなり、全重合体ブロック[A]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック[B]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であるブロック共重合体の、全不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物に、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物(以下、「変性ブロック共重合体水素化物[E]」と略記する。)がさらに好ましい。
変性ブロック共重合体水素化物[E]は、芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする、少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする、少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなり、全重合体ブロック[A]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック[B]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であるブロック共重合体[C]の、全炭素−炭素不飽和結合の90%以上を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]を、アルコキシシリル化することにより得られる。
(1)ブロック共重合体[C]
前記変性ブロック共重合体水素化物[E]の前駆体であるブロック共重合体[C]は、少なくとも2つの重合体ブロック[A]と少なくとも1つの重合体ブロック[B]を含有する。
重合体ブロック[A]は、芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とするものであり、重合体ブロック[A]中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位の含有量は、通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上である。重合体ブロック[A]中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位が少なすぎると、複合積層体の耐熱性が低下するおそれがある。
複数の重合体ブロック[A]は、上記の範囲を満足すれば互いに同一であっても、相異なっていても良い。
芳香族ビニル化合物としては、具体的には、スチレン;α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン等のアルキル置換スチレン;4−モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、4−モノフルオロスチレン等のハロゲン置換スチレン;4−フェニルスチレン等のアリール置換スチレン;等が挙げられる。
これらの中でも、吸湿性の観点から、極性基を有しないものが好ましく、スチレン、アルキル置換スチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。
また、重合体ブロック[A]は、芳香族ビニル化合物由来の構造単位以外の成分として、鎖状共役ジエン由来の構造単位及び/又はその他のビニル化合物由来の構造単位を含むことができる。その含有量は、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。鎖状共役ジエン及びその他のビニル化合物としては、後述する重合体ブロック[B]の構造単位となる鎖状共役ジエン及びその他のビニル化合物と同様のものがあげられる。
重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とするものであり、重合体ブロック[B]中の鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位の含有量は、通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上である。鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位が上記範囲にあると、本発明の複合積層体の耐熱衝撃性、低温での接着性に優れる。
また、重合体ブロック[B]中の鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位以外の成分としては、芳香族ビニル化合物由来の構造単位及び/又はその他のビニル化合物由来の構造単位を含むことができる。その含有量は、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。重合体ブロック[B]中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位の含有量が増加すると、接着樹脂層の低温での柔軟性が低下し、複合積層体の耐熱衝撃性が低下するおそれがある。
ブロック共重合体[C]が複数の重合体ブロック[B]を有する場合、複数の重合体ブロック[B]は、上記の範囲を満足すれば互いに同一であっても、相異なっていても良い。
鎖状共役ジエン系化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらの中でも、吸湿性の面で極性基を含有しないものが好ましく、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。
また、重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン系化合物由来の構造単位以外の成分として、その他のビニル化合物由来の構造単位を含むことができる。その含有量は、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。
その他のビニル系化合物としては、置換基として、ニトリル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシカルボニル基、又はハロゲン基を有する、ビニル化合物、不飽和の環状酸無水物、不飽和イミド化合物等が挙げられる。
これらの中でも、吸湿性の観点から、極性基を含有しないものが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテン、4,6−ジメチル−1−ヘプテン等の鎖状オレフィン;ビニルシクロヘキサン、4−ビニルシクロヘキセン等の環状オレフィン;が好ましく、鎖状オレフィンがより好ましく、エチレン、プロピレンが特に好ましい。
ブロック共重合体中[C]の、全重合体ブロック[A]がブロック共重合体全体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック[B]がブロック共重合体全体に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)は、30:70〜60:40、好ましくは35:65〜55:45、より好ましくは40:60〜50:50である。wAが高過ぎる場合は、本発明で使用する変性ブロック共重合体水素化物[E]の耐熱性は高くなるが、柔軟性が低く、複合積層体の耐熱衝撃性が低下するおそれがある。一方、wAが低過ぎる場合は、変性ブロック共重合体水素化物[E]の耐熱性が劣るおそれがある。
ブロック共重合体[C]中の重合体ブロック[A]の数は、通常5個以下、好ましくは4個以下、より好ましくは3個以下である。
ブロック共重合体[C]のブロックの形態は、鎖状型ブロックでもラジアル型ブロックでも良いが、鎖状型ブロックであるものが、機械的強度に優れ好ましい。ブロック共重合体[C]の最も好ましい形態は、重合体ブロック[B]の両端に重合体ブロック[A]が結合した、[A]−[B]−[A]型のトリブロック共重合体、及び、重合体ブロック[A]の両端に重合体ブロック[B]が結合し、更に、該両重合体ブロック[B]の他端にそれぞれ重合体ブロック[A]が結合した、[A]−[B]−[A]−[B]−[A]型のペンタブロック共重合体である。
重合体ブロック[A]及び/又は重合体ブロック[B]が複数存在する際、重合体ブロック[A]の中で重量平均分子量が最大と最少の重合体ブロックの重量平均分子量をそれぞれMw(A1)及びMw(A2)とし、重合体ブロック[B]の中で重量平均分子量が最大と最少の重合体ブロックの重量平均分子量をそれぞれMw(B1)及びMw(B2)としたとき、該Mw(A1)とMw(A2)との比(Mw(A1)/Mw(A2))、及び、該Mw(B1)とMw(B2)との比(Mw(B1)/Mw(B2))は、それぞれ2.0以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下である。
ブロック共重合体[C]の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常30,000〜200,000、好ましくは40,000〜150,000、より好ましくは50,000〜100,000である。また、ブロック共重合体[C]の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1.5以下である。
ブロック共重合体[C]の製造方法は、特に制限されず、従来公知のブロック共重合体の製造方法を採用することができる。
例えば、(i)3つの重合体ブロックを有するブロック共重合体(C)を製造する場合、重合体ブロック[A]を形成させるモノマー成分として、芳香族ビニル化合物を含有するモノマー混合物(a1)を重合させる第1工程と、重合体ブロック[B]を形成させるモノマー成分として、鎖状共役ジエン系化合物を含有するモノマー混合物(b1)を重合させる第2工程と、重合体ブロック[A]を形成させるモノマー成分として、芳香族ビニル化合物を含有するモノマー混合物(a2)(ただし、モノマー混合物(a1)とモノマー混合物(a2)は同一でも相異なっていてもよい。)を重合させる第3工程、を有する方法、
(ii)重合体ブロック[A]を形成させるモノマー成分として、芳香族ビニル化合物を含有するモノマー混合物(a1)を重合させる第1工程と、重合体ブロック[B]を形成させるモノマー成分として、鎖状共役ジエン系化合物を含有するモノマー混合物(b1)を重合させる第2工程と、重合体ブロック[B]の末端同士を、カップリング剤によりカップリングさせる方法、等が挙げられる。
上記モノマー混合物を用いてそれぞれの重合体ブロックを重合する方法としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位アニオン重合、配位カチオン重合等のいずれを用いてもよい。ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等を、リビング重合により行う方法、特にアニオン重合をリビング重合により行う方法(リビングアニオン重合法)により行う方法を用いた場合に、重合操作及び後工程での水素化反応が容易になり、得られるブロック共重合体の透明性が向上する。
重合は、重合開始剤の存在下、通常0℃〜100℃、好ましくは10℃〜80℃、特に好ましくは20℃〜70℃の温度範囲において行う。例えば、リビングアニオン重合の場合は、開始剤として、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム等のモノ有機リチウム;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン等の多官能性有機リチウム化合物;等が使用可能である。
重合反応の形態は、溶液重合、スラリー重合等のいずれでも構わないが、溶液重合を用いると、反応熱の除去が容易である。
重合反応に用いる溶媒としては、各工程で得られる重合体が溶解する不活性溶媒を用いる。不活性溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ビシクロ[4.3.0]ノナン、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン等の脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;等が挙げられる。なかでも、脂環式炭化水素類を用いると、後述する水素化反応にも不活性な溶媒としてそのまま使用でき、ブロック共重合体の溶解性も良好であるため好ましい。
これらの溶媒は、一種単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの溶媒の使用量は、全使用モノマー100重量部に対して、通常200〜2000重量部である。
(2)ブロック共重合体水素化物[D]
ブロック共重合体水素化物[D]は、上記のブロック共重合体[C]の主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合、並びに芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化して得られる高分子である。その水素化率は通常90%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上である。水素化率が高いほど、透明性、耐候性、耐熱性が良好である。
特に、主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合の水素化率を高めることにより、耐光性、耐酸化性が高くなるという効果が得られる。主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上である。
また、芳香環の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、特に好ましくは95%以上である。芳香環の炭素−炭素不飽和結合の水素化率を高めることにより、重合体ブロック[A]のガラス転移温度が高くなり、架橋せずとも合わせガラスの接着材としての十分な耐熱性が発現するという効果が得られる。
ブロック共重合体水素化物[D]の水素化率は、H−NMRスペクトルを測定して算出することができる。
不飽和結合の水素化反応の方法や反応形態等は特に限定されず、公知の方法にしたがって行えばよい。なかでも、水素化率を高くでき、重合体鎖切断反応の少ない水素化方法が好ましい。このような好ましい水素化方法としては、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニウム等から選ばれる少なくとも1種の金属を含む触媒を用いて行う方法が挙げられる。水素化触媒は、不均一系触媒、均一系触媒のいずれも使用可能であり、水素化反応は有機溶媒中で行うのが好ましい。
不均一系触媒は、金属又は金属化合物のままで、又は適当な担体に担持して用いることができる。担体としては、例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、チタニア、マグネシア、ジルコニア、ケイソウ土、炭化珪素、フッ化カルシウム等が挙げられる。
均一系触媒としては、例えば、ニッケル、コバルト、チタン又は鉄化合物と有機金属化合物(例えば、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物)とを組み合わせた触媒;ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニウム等の有機金属錯体触媒;等が挙げられる。
ニッケル、コバルト、チタン又は鉄化合物としては、これらの金属のアセチルアセトナト化合物、カルボン酸塩、シクロペンタジエニル化合物等が用いられる。有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等のハロゲン化アルミニウム;ジイソブチルアルミニウムハイドライド等の水素化アルキルアルミニウム;等が挙げられる。
有機金属錯体触媒としては、例えば、ジヒドリド−テトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリド−テトラキス(トリフェニルホスフィン)鉄、ビス(シクロオクタジエン)ニッケル、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル等の遷移金属錯体が挙げられる。
これらの水素化触媒は、一種単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
水素化触媒の使用量は、重合体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部、より好ましくは0.1〜3重量部である。
水素化反応温度は、通常10℃〜250℃、好ましくは50℃〜200℃、より好ましくは80℃〜180℃であるときに水素化率が高くなり、分子切断も減少する。また水素圧力は、通常0.1MPa〜30MPa、好ましくは1MPa〜20MPa、より好ましくは2MPa〜10MPaであると、水素化率が高くなり、分子鎖切断も減少し、操作性にも優れる。
ブロック共重合体水素化物[D]は、ブロック共重合体水素化物[D]を含む反応溶液から、例えば濾過、遠心分離等の方法により、水素化触媒及び/又は重合触媒を除去した後、反応溶液から回収することができる。
反応溶液からブロック共重合体水素化物[D]を回収する方法としては、例えば、ブロック共重合体水素化物[D]が溶解した溶液から、スチームストリッピングにより溶媒を除去するスチーム凝固法;減圧加熱下で溶媒を除去する直接脱溶媒法;ブロック共重合体水素化物[D]の貧溶媒中に溶液を注いで析出、凝固させる凝固法;等の公知の方法を挙げることができる。
回収されたブロック共重合体水素化物[D]の形態は限定されるものではないが、その後のシリル化変性反応に供し易いようにペレット形状とするのが通常である。直接脱溶媒法を用いる場合は、例えば、溶融状態のブロック共重合体水素化物[D]をダイからストランド状に押し出し、冷却後、ペレタイザーでカッティングしてペレット状にして各種の成形に供することができる。凝固法を用いる場合は、例えば、得られた凝固物を乾燥した後、押出機により溶融状態で押し出し、上記と同様にペレット状にしてシリル化変性反応に供することができる。
ブロック共重合体水素化物[D]の分子量は、THFを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常30,000〜200,000、好ましくは40,000〜150,000、より好ましくは50,000〜100,000である。Mwがこの範囲であると、機械強度や耐熱性が向上する。また、ブロック共重合体水素化物[D]の分子量分布(Mw/Mn)を、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1.5以下にする。Mw及びMw/Mnが上記範囲となるようにすると、本発明の合わせガラスの接着材としての機械強度や耐熱性が向上する。
(3)変性ブロック共重合体水素化物[E]
本発明に用いる変性ブロック共重合体水素化物[E]は、上記ブロック共重合体水素化物[D]に、アルコキシシリル基が導入されたものである。アルコキシシリル基は、上記ブロック共重合体水素化物[D]に直接結合していても、アルキレン基等の2価の有機基を介して結合していても良い。
ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基を導入する方法としては、特に限定されないが、例えば、ブロック共重合体水素化物[D]とエチレン性不飽和シラン化合物とを過酸化物の存在下で反応させる方法が挙げられる。
エチレン性不飽和シラン化合物としては、ブロック共重合体水素化物[D]とグラフト重合し、ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基を導入するものであれば特に限定されない。
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、2−ノルボルネン−5−イルトリメトキシシラン等のエチレン性不飽和シラン化合物から選択される少なくとも1種を用いることができる。これらの中でも、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、p−スチリルトリメトキシシランが好適に用いられる。
これらのエチレン性不飽和シラン化合物は、一種単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
エチレン性不飽和シラン化合物の使用量は、ブロック共重合体水素化物[D]100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部、より好ましくは0.3〜3重量部である。
過酸化物としては、例えば、ジベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシヘキサン)、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ラウロイルパーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、p−メンタンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物から選択される少なくとも1種類のものを用いることができる。なかでも、本発明においては、1分間半減期温度が170〜190℃のものが好ましく使用される。具体的には、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシヘキサン)、ジ−t−ブチルパーオキシド等が好適に用いられる。
これらの過酸化物は、一種単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
過酸化物の使用量は、ブロック共重合体水素化物[D]100重量部に対して、通常0.01〜5重量部、好ましくは0.2〜3重量部、より好ましくは0.3〜2重量部である。
上記のブロック共重合体水素化物[D]とエチレン性不飽和シラン化合物とを過酸化物の存在下で反応させる方法としては、加熱混練機や反応器を用いて行う方法が挙げられる。例えば、ブロック共重合体水素化物[D]とエチレン性不飽和シラン化合物と過酸化物との混合物を、二軸混練機にてブロック共重合体水素化物[D]の溶融温度以上で加熱溶融させて、所望の時間混練することにより変成することができる。
混練温度は、通常180〜240℃、好ましくは190〜230℃、より好ましくは200〜220℃である。加熱混練時間は、通常0.1〜15分、好ましくは0.2〜10分、より好ましくは0.3〜5分程度である。二軸混練機、短軸押出し機等の連続混練設備を使用する場合は、滞留時間が上記範囲になるようにして、連続的に混練、押出しをすればよい。
アルコキシシリル基の導入量は、通常、ブロック共重合体水素化物[D]100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部、より好ましくは0.3〜3重量部である。アルコキシシリル基の導入量が多すぎると、微量の水分等で分解されたアルコキシシリル基同士の架橋度が高くなり、ガラスとの接着性が低下し易くなるおそれがある。アルコキシシリル基の導入量は、H−NMRスペクトル(導入量が少ない場合は積算回数を増やす)にて算出される。
前記変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量は、導入されるアルコキシシリル基の量が少ないため、重合体主成分の分子量はブロック共重合体水素化物[D]の分子量と顕著には変わらないが、過酸化物の存在下で変性反応させるため、重合体の架橋反応、切断反応も併発し、分子量分布は大きくなる。THFを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常30,000〜200,000、好ましくは40,000〜150,000、より好ましくは50,000〜120,000、分子量分布(Mw/Mn)は、通常3.5以下、好ましくは2.5以下、特に好ましくは2.0以下である。Mw及びMw/Mnがこの範囲であると、本発明の複合積層体の中間膜としての良好な機械強度や引張り伸びが維持される。
好ましい変性ブロック共重合体水素化物[E]としては、例えば、WO2012/043708号、WO2013/176258号等に開示されている樹脂が挙げられる。
上記のようにして得られた変性ブロック共重合体水素化物[E]は、ガラスや金属との接着性が改善されたものである。従って、このものを複合積層体の中間膜形成材料として使用した場合、ガラス板、複数の接着剤層の間に封入する強化用金網や金属線等との接着性が高くなる。それゆえ、複合積層体の信頼性評価で通常行われる85℃、85%RHの高温高湿環境に2000時間暴露された後も、十分な接着力を維持することができる。
板材間に中間膜を介在させて、複数の板材を接着させて一体化させて複合積層体を製造する際においては、中間膜の接着剤としての性能を向上させるために、変性ブロック共重合体水素化物[E]に加えて、配合剤をさらに含有させることができる。
用いる配合剤としては、樹脂特性を向上させるための変性ブロック共重合体水素化物[E]以外の重合体、耐候性や耐熱性等を向上させるための光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤、ペレットのブロッキングを防止して、成形加工時の取扱い作業性を良くするための滑剤滑剤等が挙げられる。これらの配合剤は1種単独でも、2種以上併用してもよい。
中間膜は、変性ブロック共重合体水素化物[E]及び所望により各種配合剤を含有する中間膜形成用組成物をシート状に成形することにより得ることができる。
中間膜形成用組成物を調製する方法としては、例えば、(i)配合剤を適当な溶剤に溶解させた溶液を、ブロック共重合体水素化物[D]の溶液に添加し、均一に混合した後、溶媒を除去して配合剤を含むブロック共重合体水素化物[D]を回収し、これとエチレン性不飽和シラン化合物とを過酸化物の存在下で反応させる方法、(ii)二軸混錬機、ロール、ブラベンダー、押出機等で、変性ブロック共重合体水素化物[E]を溶融状態にして配合剤を混練する方法、(iii)ブロック共重合体水素化物[D]とエチレン性不飽和シラン化合物とを過酸化物の存在下で反応させる際に同時に上記配合剤も混練する方法、(iv)ブロック共重合体水素化物[D]に、上記配合剤を均一に分散してペレット状にしたものと、変性ブロック共重合体水素化物[E]をペレット状にしたものを混合し、溶融混練して均一に分散する方法、等が挙げられる。
上記中間膜形成用組成物をシート状に成形する方法としては、特に制限は無いが、公知の溶融押出し成形法(キャスト成形法、押出しシート成形法、インフレーション成形法等)、圧縮成形法、カレンダー成形法等が適用できる。
用いる中間膜形成用組成物は、変性ブロック共重合体水素化物[E]を含有し、熱架橋性を付与するための有機過酸化物の配合を必要としないため、溶融成形温度の選択領域が広い。
例えば、溶融押出し成形法による場合は、樹脂温度は、通常170〜230℃、好ましくは180〜220℃、より好ましくは190〜210℃の範囲で適宜選択される。樹脂温度が低過ぎる場合は、流動性が悪化し、成形シートにゆず肌やダイライン等の不良を生じ易く、また、シートの押出し速度が上げられず工業的に不利となる。樹脂温度が高過ぎる場合は、接着剤のガラスへの接着性が不良となったり、シートの貯蔵安定性が低下して、シートを常温常湿環境下で長期間貯蔵した後のガラスに対する接着性が低下する等の不具合を生じ易くなる。
本発明に使用する中間膜の厚みは、特に制限されないが、通常0.1〜5mm、好ましくは0.2〜3mm、より好ましくは0.3〜2mmの範囲である。シートの厚みが0.1mmよりも薄い場合、積層する板材の表面に凹凸形状があると、板材と中間膜の間に気泡が残り易くなり、また、板材として薄膜ガラスを使用した場合に、ガラス板が割れ易くなる。
一方、中間膜の厚みが5mmよりも大きい場合、複数のガラス板を積層する場合に光線透過率が低下し、透明な複合積層体が得られなかったり、中間膜を成形する樹脂の使用量が多くなり経済性が低下するおそれがある。
中間膜は、単層のシートであっても、中間膜形成用組成物からなるシートを積層してなる多層シートであっても良い。中間膜が多層シートである場合、中間膜形成用組成物からなるシート同士は、互いに同一であっても、組成が異なるものであってもよい。
多層シートを成形する方法としては、例えば、2種3層共押出し成形法;ブロック共重合体水素化[E]を含有する中間膜形成用組成物からなるシートの片面もしくは両面に、変性ブロック共重合体水素化物[E]を含有する中間膜形成用組成物からなるシートを、熱圧着や接着剤で積層する方法;ブロック共重合体水素化物[D]からなるシートの片面もしくは両面に、中間膜形成用組成物を溶媒に溶解した溶液を塗布した後、溶媒を揮発させて積層する方法;等が適用できる。
中間膜の表面形状は、特に限定されず、平面状であっても、エンボス形状等であってもよい。表面がエンボス形状の場合、脱気性に優れ、板材と中間膜の間に気泡が残り難く好ましい。
中間膜を保管する場合は、中間膜同士のブロッキングを防止するために、中間膜の片面に離型フィルムを重ねて保管することができる。
用いる離型フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が使用できる。
積層物は、前記ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数枚の板材の間に、1枚又は複数枚の中間膜を交互に重ねることにより得ることができる。積層物の最外層は、板材であっても中間膜であってもよく、目的に応じて、適宜決定することができる。
積層物には、ガラス板、金属板、樹脂板、中間膜の他、目的に合わせて、他の層を含んでいてもよい。他の層としては、液晶表示素子、EL表示素子、偏光板等、太陽電池素子等が挙げられる。
積層物の層構成の具体例としては、ガラス板/中間膜/ガラス板、ガラス板/中間膜/金属板、ガラス板/中間膜/樹脂板、金属板/中間膜/金属板、樹脂板/中間膜/樹脂板、金属箔/中間膜/ガラスエポキシ基板、等の3層構成;ガラス板/中間膜/液晶表示素子/中間膜/ガラス板、ガラス板/中間膜/EL表示素子/中間膜/ガラス板、ガラス板/中間膜/偏光板/中間膜/ガラス板、ガラス板/中間膜/樹脂板/中間膜/ガラス板、ガラス板/中間膜/太陽電池素子/中間膜/ガラス板、等の5層構成;等が挙げられる。
上記中間膜は、単層のものであっても、複数の中間膜を積層した多層のものであっても良く、多層の場合、複数の中間膜は互いに異なるものであっても良い。
積層物の厚みは、特に制約はなく、目的とする複合積層体によるが、通常0.07〜10mmである。
〔工程[2]〕
工程[2]は、前記工程[1]で得られた積層物を樹脂製の袋内部に収容し、前記袋内を脱気した後、前記積層物を収容した袋を密封する工程である。
(i)樹脂製の袋
本発明に使用する樹脂製の袋としては、前記積層物を内部に収容して内部を脱気した後に開口部をヒートシール等により密封することができるものであれば良い。
袋を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン(NY)等が挙げられる。
樹脂製の袋は、単層構造でも多層構造でもよい。
多層構造の袋の層構成としては、例えば、PET層/接着層/PE層、PET層/接着層/PP層、NY層/接着層/PE層、NY層/接着層/PP層、PET層/接着層/NY層/接着層/PP層、等が挙げられる。
これらの中でも、PP単層、PET層/接着層/PP層、NY層/接着層/PP層、等の、ヒートシール性に優れるPPからなる層を少なくとも一層有する、単層又は多層のシートで構成されたものが、耐熱性が高く、複合積層体の成形温度を高くすることができるため好ましく、NY層/接着層/PP層が、耐突き刺し性にも優れるため特に好ましい。
樹脂製の袋の厚みは、単層構造、多層構造のいずれの場合も、通常50〜350μm、好ましくは75〜300μm、より好ましくは90〜250μmである。多層構造の場合の各層の厚みは特別な制限は無く、適宜選択すれば良い。
例えば、曲面形状のガラス板や、厚みが0.7mm以下の薄膜ガラスを含む複合積層体を成形する場合、厚みが100μm以下の薄手の樹脂製の袋を使用することにより、ガラス板の割れを効果的に低減することができる。
また、密封可能な樹脂製の袋として、真空パック用袋として市販されているものを使用することもできる。
工程[2]は、具体的には、以下のようにして行うことができる。
(a)まず、工程[1]で得た積層物を、前記樹脂製の袋内部に収容する。本発明において、「積層物を袋内部に収容する」態様としては、樹脂製の袋の開口部から、積層物を袋中に入れる態様、1枚の樹脂製シートの上に積層物を置き、その上にもう1枚の樹脂製シートを被せた後、2枚の樹脂製シートの外周部を、開口部を残してヒートシールすることにより、結果として積層物を袋内部に収容した状態とする態様、1枚の樹脂製シートの上に積層物を置き、積層物が内部に収容されるように、前記樹脂シートを折りたたみ、外周部を、開口部を残してヒートシールすることにより、結果として積層物を袋内部に収容した状態とする態様等が挙げられる。
(b)次に、樹脂製の袋内部に積層物を収容した後、袋の開口部から袋内を脱気する。
袋内を脱気する方法は、特に限定されず、真空ポンプや吸引ポンプ等を使用する方法が挙げられる。
(c)次いで、内部が脱気された袋を密封する。密封する方法は特に限定されないが、ヒートシーラー、赤外線溶着器、超音波溶着器等を使用する方法が挙げられる。
また、前記市販の真空パック器や真空包装機等を使用することもできる。
〔工程[3]〕
工程[3]は、前記積層物を収容して密封した袋を、通常0.2MPa以上、好ましくは0.4MPa以上、より好ましくは0.6MPa以上の加圧下に置く工程である。この工程により、積層物が接着一体化され、複合積層体が得られる。
加圧圧力の上限は、通常2.0MPa、好ましくは1.5MPa、より好ましくは1.0MPaである。この圧力であれば、通常の合わせガラスの製造で使用されているオートクレーブが利用できるため好ましい。
加圧する際には加熱してもよい。その際の加熱温度は、樹脂製の袋の材料が加熱に耐え得る温度範囲である。加熱温度は、用いる中間膜の種類、圧力等にもよるが、通常100〜160℃、好ましくは110〜150℃、より好ましくは120〜140℃である。
温度及び圧力が上記の範囲であれば、気泡等の外観不良が少なく、目的とする複合積層体を簡便に製造することができる。
加圧又は加熱加圧する方法は特に限定されないが、オートクレーブ、加熱加圧硬化装置、蒸気滅菌装置等を使用する方法が好ましい。
加圧又は加熱加圧時間は、条件等にもよるが、通常10〜60分、好ましくは15〜45分である。
加圧又は加熱加圧することにより、接着一体化させた後、加圧装置等から得られた複合積層体を取り出した後、樹脂製の袋から取り出して使用に供することができる。また、移送、流通、販売等の過程では、複合積層体を保護するための包装を省略して、樹脂製の袋に密封したままで取り扱うこともでき、経費の削減にも有効である。
本発明の製造方法によって製造することができる複合積層体としては、ガラス一体型太陽電池、自動車窓や建築物窓等の合わせガラス、シースルー液晶ディスプレイ、透明遮音壁、安全カバー、ヘルメット、自動車・バイク・自転車部品、バックミラー、フレキシブルプリント配線基板等が挙げられる。
以下、本発明を実施例等により、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
(1)重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)
合成した樹脂の分子量は、THFを溶離液とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による標準ポリスチレン換算値として、38℃において測定した。
測定装置として、東ソー社製、HLC8020GPCを用いた。
(2)水素化率
合成した樹脂の主鎖、側鎖及び芳香環の水素化率は、H−NMRスペクトルを測定して算出した。
本実施例における複合積層体の外観評価は、以下の方法によって行った。
〈複合積層体の外観評価〉
複合積層体の外観を目視観察により評価する。複合積層体に、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等の異常が認められない場合を「○(良好)」、複合積層体に、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等の異常が認められる場合を「×(不良)」と評価した。
[製造例1]
中間膜[G−1]の作製
(変性ブロック共重合体水素化物「E−1])
内部が充分に窒素置換された、攪拌装置を備えた反応器に、脱水シクロヘキサン550部、脱水スチレン25.0部、及び、n−ジブチルエーテル0.475部を入れた。全容を60℃で攪拌しながら、n−ブチルリチウムの15%シクロヘキサン溶液0.88部を加えて重合を開始させ、攪拌しながら60℃で60分反応させた。この時点で、反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により分析した結果、重合転化率は99.5%であった。
次いで、反応液に脱水イソプレン50.0部を加え、60℃で30分攪拌を継続した。この時点で、反応液をGCにより分析した結果、重合転化率は99.5%であった。
その後、更に、反応液に脱水スチレンを25.0部加え、60℃で60分攪拌した。この時点で、反応液をGCにより分析した結果、重合転化率はほぼ100%であった。
ここでイソプロピルアルコール0.5部を加えて反応を停止させ、重合体溶液を得た。重合体溶液に含まれるブロック共重合体[C−1]の重量平均分子量(Mw)は47,200、分子量分布(Mw/Mn)は1.04、wA:wB=50:50であった。
次に、上記の重合体溶液を攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒として珪藻土担持型ニッケル触媒(製品名「E22U」、ニッケル担持量60%、日揮触媒化成社製)8.0部及び脱水シクロヘキサン100部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度190℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行った。水素化反応により得られた反応溶液に含まれるブロック共重合体水素化物[D−1]の重量平均分子量(Mw)は49,900、分子量分布(Mw/Mn)は1.06であった。
水素化反応終了後、反応溶液をろ過して水素化触媒を除去した後、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](製品名「Songnox1010」、コーヨ化学研究所社製)0.1部を溶解したキシレン溶液1.0部を添加して溶解させた。
次いで、上記溶液を、金属ファイバー製フィルター(孔径0.4μm、ニチダイ社製)にてろ過して微小な固形分を除去した後、円筒型濃縮乾燥器(製品名「コントロ」、日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で、溶液から、溶媒であるシクロヘキサン、キシレン及びその他の揮発成分を除去した。連続して溶融ポリマーを、濃縮乾燥器に連結した孔径5μmのステンレス製焼結フィルターを備えたポリマーフィルター(富士フィルター社製)により、温度260℃でろ過した後、ダイから溶融ポリマーをストランド状に押出し、冷却後、ペレタイザーによりブロック共重合体水素化物[D−1]のペレット95部を作製した。
得られたペレット状のブロック共重合体水素化物[D−1]の重量平均分子量(Mw)は49,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.10、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物[D−1]のペレット100部に対して、ビニルトリメトキシシラン2.0部及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(製品名「パーヘキサ(登録商標) 25B」、日油社製)0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出機を用いて、樹脂温度200℃、滞留時間60〜70秒で混練し、ストランド状に押出し、空冷した後、ペレタイザーによりカッティングし、アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物[E−1]のペレット96部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物[E−1]のペレット10部をシクロヘキサン100部に溶解した後、脱水メタノール400部中に注いで、変性ブロック共重合体水素化物[E1]を凝固させ、凝固物を濾取した。濾過物を25℃で真空乾燥して、変性ブロック共重合体水素化物[E−1]のクラム9.0部を単離した。
変性ブロック共重合体水素化物[E−1]をFT−IRスペクトルを測定したところ、1090cm−1にSi−OCH基、825cm−1と739cm−1にSi−CH基に由来する新たな吸収帯が、ビニルトリメトキシシランのSi−OCH基、Si−CH基に由来する吸収帯(1075cm−1、808cm−1及び766cm−1)と異なる位置に観察された。
また、変性ブロック共重合体水素化物[E−1]をH−NMRスペクトル(重クロロホルム中)を測定したところ、3.6ppmにメトキシ基のプロトンに基づく吸収帯が観察され、ピーク面積比からブロック共重合体水素化物[D−1]の100部に対してビニルトリメトキシシラン1.8部が結合したことが確認された。
(中間膜[G−1])
上記で得た変性ブロック共重合体水素化物[E−1]のペレットを、37mmφのスクリューを備えた二軸混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機(Tダイ幅600mm)、キャストロール(エンボスパターン付き)、及び、ゴム製ニップロール及びシート引き取り装置を備えた押出しシート成形機を使用して、溶融樹脂温度200℃、Tダイ温度200℃、キャストロール温度80℃の成形条件にて押出し成形し、変性ブロック共重合体水素化物[E−1]からなる中間膜[G−1](厚み400μm、幅500mm)を成形して、中間膜[G−1]を得た。中間膜[G−1]は、押出しシートの片面をニップロールでエンボスロールに押し当てることにより、エンボスパターンを転写した。得られた中間膜[G−1]はロールに巻き取り回収した。エンボスパターンを付与することにより、ロールに巻いて保管した中間膜[G−1]は、ブロッキングは観られなかった。また、中間膜[G−1]を120℃で3分間保持した後の収縮率は、MD方向〔縦方向(Machine Direction)、以下にて同じ。〕、TD方向〔横方向(Transverse Direction)、以下にて同じ〕とも1%以下で、収縮率は小さかった。
[製造例2]
中間膜[G−2]の作製
(変性ブロック共重合体水素化物「E−2])
製造例1において、スチレン20.0部、イソプレン60.0部、スチレン20.0部をそれぞれ3回に分けて、この順に加え、n−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)を0.80部に変える以外は、製造例1と同様に重合反応及び反応停止操作を行った。
得られたブロック共重合体[C−2]の重量平均分子量(Mw)は51,200、分子量分布(Mw/Mn)は1.04、wA:wB=40:60であった。
次に、上記の重合体溶液を、製造例1と同様にして水素化反応を行った。水素化反応後のブロック共重合体水素化物[D―2]の重量平均分子量(Mw)は54,200、分子量分布(Mw/Mn)は1.06であった。
水素化反応終了後、製造例1と同様に酸化防止剤を添加した後、濃縮乾燥してブロック共重合体水素化物[D−2]のペレット93部を得た。得られたペレット状のブロック共重合体水素化物[D−2]の重量平均分子量(Mw)は53,600、分子量分布(Mw/Mn)は1.11、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物[D−2]のペレットを使用し、製造例1と同様にしてアルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物[E―2]のペレット95部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物[E−2]は、製造例1と同様にして分析し、ブロック共重合体水素化物[D−2]の100部に対してビニルトリメトキシシラン1.8部が結合したことが確認された。
(中間膜[G−2])
変性ブロック共重合体水素化物[E−2]のペレットを、製造例1と同様にしてシート成形し、変性ブロック共重合体水素化物[E−2]からなる中間膜[G−2](厚み400μm、幅500mm)を作製した。
中間膜[G−2]は、製造例1と同様に、エンボスパターンを付与し、ロールに巻いて保管してもブロッキングは観られなかった。また、中間膜[G−2]を120℃で3分間保持した後の収縮率は、MD方向、TD方向とも1%以下で、収縮率は小さかった。
[製造例3]
中間膜[G−3]の作製
(エチレン・酢酸ビニル共重合体を主成分としてなる中間膜[G−3])
エチレン・酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」と略記する。)(製品名「エバフレックス(登録商標)EV150」、酢酸ビニル含有量33重量%、融点61℃、三井・デュポンポリケミカル社製)のペレット95重量部に、トリアリルイソシアヌレート7重量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM−503」、信越化学工業社製)0.5重量部、ジクミルパーオキサイド(商品名「パークミルD」、日油社製)1.0重量部および2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール0.4部を添加し、混合した。
この混合物を、製造例1で使用したのと同じ二軸混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機、及び、キャストロール、ゴム製ニップロール及びシート引き取り装置を備えた押出しシート成形機を使用し、溶融樹脂温度90℃、Tダイ温度90℃、エンボスロール温度40℃の成形条件にて、押出しシートの片面はニップロールでエンボスロールに押し当て、エンボス形状を付与しながら、厚み380μm、幅500mmのEVAからなる中間膜[G−3](厚み400μm、幅500mm)を成形した。得られた中間膜[G−3]はロールに巻き取り回収した。中間膜[G−3]は、ポリエチレン製袋に入れて密封し、冷蔵庫内(温度5℃)で保管した。この条件では、ロールに巻いて保管してもブロッキングは観られなかった。
[実施例1]
製造例1で作製した中間膜[G−1]のシートから、縦300mm、横300mmの試験片を切り出した。厚み0.70mm、縦300mm、横300mmで、曲率半径1000mmの球面形状を有する2枚の青板ガラス(以下、「曲面ガラス」ということがある。)を使用した。2枚の曲面ガラスの球面形状の向きを合わせて、中間膜[G−1]の試験片を、2枚の曲面ガラスの間に配置し、層構成が、(厚み0.70mmの曲面ガラス)/(中間膜[G−1])/(厚み0.70mmの曲面ガラス)となるように重ね、積層物を得た。
この積層物を、NY/接着層/PPの層構成を有する厚み75μmの樹脂製の袋(下記表1において、「袋(A)」という。)に入れた。袋の開口部の中央部を200mm幅残して両側をヒートシーラーでヒートシールした後、密封パック器(BH−951、パナソニック社製)を使用して、袋内を脱気しながら開口部をヒートシールして積層物を密封包装した。樹脂製の袋は、曲面ガラスの形状に追従して密着していた。
その後、密封包装した積層物をオートクレーブに入れて、30分間、温度140℃、圧力0.8MPaで加熱加圧し、曲面形状の複合積層体[H―1](曲面ガラス/中間膜/曲面ガラス)を製造した。
得られた複合積層体[H−1]を、前記の方法で外観評価を行った。その結果、透明性も良好で、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離、等の異常は認められず、評価は「○」(良好)であった。
その後、複合積層体[H−1]を、ステンレス容器に入った沸騰水(100℃)中に浸漬し、2時間保持した後に取り出し、同様に外観評価を行ったところ、評価は「○」であった。
[実施例2]
製造例2で作製した中間膜[G−2]のシートから、縦300mm、横300mmの試験片を2枚切り出した。
中間膜[G−2]の試験片2枚を重ね、これを、厚み0.70mm、縦300mm、横300mmの平板状の薄膜ガラス(青板ガラス)、及び、厚み3mm、縦300mm、横300mmの平板状の厚膜ガラスの間に配置し、層構成が、(厚み0.70mmの青板ガラス)/(中間膜[G−2])/(中間膜[G−2])/(厚み3mmの青板ガラス)となるように重ね、積層物を得た。
この積層物を、厚み75μmのPP単層からなる樹脂製の袋に入れた。実施例1と同様にして、袋内を脱気して開口部をヒートシールし、積層物を密封包装した。樹脂製の袋は、積層物の形状に追従して密着していた。
その後、密封包装した積層物をオートクレーブに入れて、30分間、温度100℃、圧力0.8MPaで加熱加圧して、平面形状の複合積層体[H―2](薄膜ガラス/中間膜/中間膜/厚膜ガラス)を製造した。
得られた複合積層体[H−2]につき前記外観評価を行った結果、透明性は良好で、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離、等の異常は認められず、評価は○(良好)であった。
その後、複合積層体[H−2]を、ステンレス容器に入った沸騰水(100℃)中に浸漬し、2時間保持した後に取り出し、同様に外観評価を行ったところ、評価は「○」であった。
[実施例3]
製造例3で作製した中間膜[G−3]のシートから、縦300mm、横300mmの試験片を切り出した。実施例2において、中間膜[G−2]の試験片2枚の代わりに、中間膜[G−3]の試験片を1枚使用する以外は、実施例2と同様にして、層構成が、(厚み0.70mmの青板ガラス)/(中間膜[G−3])/(厚み3mmの青板ガラス)、となるように重ね、積層物を得た。
この積層物を、実施例1で使用したのと同じ樹脂製の袋に入れ、実施例1と同様にして、袋内を脱気して開口部をヒートシールし、積層物を密封包装した。樹脂製の袋は、積層物の形状に追従して密着していた。
その後、密封包装した積層物をオートクレーブに入れて、30分間、温度145℃、圧力0.2MPaで加熱加圧して、平面形状の複合積層体[H―3](薄膜ガラス/中間膜/厚膜ガラス)を製造した。
得られた複合積層体[H−3]について目視観察した結果、透明性は良好で、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離、等の異常は認められず、評価は○(良好)であった。
その後、複合積層体[H−3]を、ステンレス容器に入った沸騰水(100℃)中に浸漬し、2時間保持した後に取り出し、同様に外観評価を行ったところ、評価は○であった。
[実施例4]
製造例2で作製した中間膜[G−2]のシートから、縦300mm、横300mmの試験片を2枚切り出した。厚み0.20mm、縦300mm、横300mmの平板状の薄膜青板ガラス2枚、及び、厚み2mm、縦300mm、横300mmの平板状のポリカーボネート(PC)製板を使用し、層構成が、(厚み0.20mmの青板ガラス)/(中間膜[G−2])/(厚み2mmのPC製板)/(中間膜[G−2])/(厚み0.20mmの青板ガラス)となるよう重ねて、積層物を得た。
この積層物を、実施例2と同様に、PP単層の樹脂製の袋に入れ、脱気、密封した後、オートクレーブに入れて、加熱加圧処理して、複合積層体[H―4](薄膜ガラス/中間膜/PC製板/中間膜/薄膜ガラス)を製造した。
得られた複合積層体[H−4]について外観評価した結果、透明性も良好で、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離、等の異常は認められず、評価は「○」(良好)であった。
その後、複合積層体[H−4]を、ステンレス容器に入った沸騰水(100℃)中に浸漬し、2時間保持した後に取り出し、同様に外観評価を行ったところ、評価は「○」であった。
[実施例5]
製造例1で作製した中間膜[G−2]のシートから、縦300mm、横300mmの試験片を2枚切り出した。厚み0.20mm、縦300mm、横300mmの平板状の薄膜青板ガラス2枚、及び、厚み0.2mm、縦300mm、横300mmの平板状のSUS製板を使用し、層構成が、(厚み0.20mmの青板ガラス)/(中間膜[G−2])/(厚み0.2mmのSUS製板)/(中間膜[G−2])/(厚み0.20mmの青板ガラス)となるように重ね、積層物を得た。
この積層物を、実施例2と同様に、PP単層の樹脂製の袋に入れ、脱気、密封した後、オートクレーブに入れて、加熱加圧処理して、複合積層体[H―5](薄膜ガラス/中間膜/SUS製板/中間膜/薄膜ガラス)を製造した。
得られた複合積層体[H−5]について外観評価した結果、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離、等の異常は認められず、評価は「○」(良好)であった。
その後、複合積層体[H−5]を、ステンレス容器に入った沸騰水(100℃)中に浸漬し、2時間保持した後に取り出し、同様に外観評価を行ったところ、評価は「○」であった。
[比較例1]
実施例1で使用したものと同じ曲面ガラス2枚に中間膜[G−1]を挟んだ積層物を、合わせガラスの製造に使用する脱気用のコックが付いた、厚み650μmのゴム引布製バッグに入れ、バッグの開口部を折り曲げてクリップで留めた。その後、コックからバッグ内を脱気したところ、曲面ガラスが割れ、目的とする薄い曲面ガラスを使用した複合積層体[H―1r]を製造することはできなかった。
[比較例2]
実施例2と同様にして、平板状の薄膜ガラスと平板状の厚膜ガラスに中間膜[G−2]2枚を挟んだ積層物を、比較例1で用いたのと同様のゴム引布製バッグに入れ、バッグの開口部を折り曲げてクリップで留めた。その後、コックからバッグ内を脱気し、オートクレーブに入れて、30分間、温度100℃、圧力0.8MPaで加熱加圧して、平面形状の複合積層体[H―2r](薄膜ガラス/中間膜/厚膜ガラス)を製造した。
得られた複合積層体[H−2r]を外観評価した結果、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等の異常は認められなかったが、ガラス端部に中間膜が食み出し、複合積層体の外周部の中間膜の厚みが薄くなっており、薄膜ガラスが追従して撓み、厚さの不均等が生じており、評価は「×」(不良)であった。
また、複合積層体[H−2r]を2日間静置したところ、薄膜ガラスの外周部分が、剥離はしないが、ひび割れが生じた。
[比較例3]
実施例2と同様にして、平板状の薄膜ガラスと平板状の厚膜ガラスに、中間膜[G−3]を挟んだ積層物を、比較例1と同様のゴム引布製バッグに入れ、バッグの開口部を折り曲げてクリップで留めた。その後、コックからバッグ内を脱気し、オートクレーブに入れて、30分間、温度145℃、圧力0.2MPaで加熱加圧して、平面形状の複合積層体[H―3r](薄膜ガラス/中間膜/厚膜ガラス)を製造した。
得られた複合積層体[H−3r]を外観評価した結果、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等の異常は認められなかったが、ガラス端部に中間膜が食み出し、複合積層体の外周部の中間膜の厚みが薄くなっており、薄膜ガラスが追従して撓み、厚さの不均等が生じており、評価は「×」(不良)であった。
また、複合積層体[H−3r]を1日間静置したところ、薄膜ガラスの外周部分が、剥離はしないが、ひび割れが生じた。
実施例1〜5、比較例1〜3の結果を下記表1にまとめて示す。
下記表1中、層構成(A)〜(E)は、以下のものを示す。
・層構成(A):(厚み0.70mmの曲面ガラス)/(中間膜[G−1])/(厚み0.70mmの曲面ガラス)
・層構成(B):(厚み0.70mmの青板ガラス)/(中間膜[G−2])/(中間膜[G−2])/(厚み3mmの青板ガラス)
・層構成(C):(厚み0.70mmの青板ガラス)/(中間膜[G−3])/(厚み3mmの青板ガラス)
・層構成(D):(厚み0.20mmの青板ガラス)/(中間膜[G−2])/(厚み2mmのPC製板)/(中間膜[G−2])/(厚み0.20mmの青板ガラス)
・層構成(E):(厚み0.20mmの青板ガラス)/(中間膜[G−2])/(厚み0.2mmのSUS製板)/(中間膜[G−2])/(厚み0.20mmの青板ガラス)
また、下記表1中、袋(A)〜(C)は、以下のものを示す。
・袋(A):NY層/接着層/PP層の層構成を有する厚み75μmの樹脂製の袋
・袋(B):PP単層からなる厚み75μmの樹脂製の袋
・袋(C):脱気用のコック付き厚み650μmのゴム引布製バッグ
Figure 2016036998
表1から以下のことがわかる。
本発明の製造方法によれば、厚みの薄い曲面形状のガラスを使用した場合にも、ガラスが割れず良好な複合積層体を得ることができる(実施例1)。
従来のゴム製バッグを使用して合わせガラスを製造する方法では、厚みの薄い曲面状のガラスが脱気工程で割れるため、複合積層体を製造することが困難である(比較例1)。
更に、本発明の製造方法によれば、厚膜ガラスと薄膜ガラスを貼り合わせて積層体を製造する場合にも、均等な厚みの複合積層体を成形でき、薄膜ガラスが割れることが無い(実施例2、3)。
従来のゴム製バッグを使用して合わせガラスを製造する方法では、厚膜ガラスと薄膜ガラスを貼り合わせて積層体を製造する場合には、積層体の周辺部で厚みの薄膜ガラスが撓み易く、不具合が生じる(比較例2、3)。
また、本発明の製造方法は、薄膜ガラスと樹脂板、薄膜ガラスと金属板からなる複合積層体の製造にも有用である(実施例4、5)。
本発明によれば、板材として、曲面形状を有するガラス板、金属板又は樹脂板や、厚みの薄いガラス板を用いる場合であっても、板材が割れること等がなく、また、厚みの不均等、ひび割れ、膨れ、気泡、剥離等が生じることなく、工業的に有利に複合積層体を製造することができる。
本発明によれば、ガラス一体型太陽電池、自動車窓や建築物窓等の合わせガラス、シースルー液晶ディスプレイ、透明遮音壁、安全カバー、ヘルメット、自動車・バイク・自転車部品、バックミラー、フレキシブルプリント配線基板等の複合積層体を、工業的に有利に製造することができる。

Claims (4)

  1. ガラス板、金属板及び樹脂板から選ばれる複数の板材の間に、1枚又は複数枚の中間膜を介在させて接着一体化させる複合積層体の製造方法であって、
    前記複数枚の板材と中間膜とを交互に重ねて積層物を得る工程[1]、
    得られた積層物を樹脂製の袋内部に収容し、前記袋内を脱気した後、前記積層物を収容した袋を密封する工程[2]、及び、
    前記密封した袋を、0.2MPa以上の加圧下に置くことで、積層物を接着一体化する工程[3]
    を有することを特徴とする複合積層体の製造方法。
  2. 前記複数枚の板材の、少なくとも1枚がガラス板であることを特徴とする、請求項1に記載の複合積層体の製造方法。
  3. 前記樹脂製の袋が、ポリプロピレンからなる層を少なくとも一層有する、単層又は多層のシートから構成されたものである、請求項1又は2に記載の複合積層体の製造方法。
  4. 前記中間膜が、芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなり、全重合体ブロック[A]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック[B]のブロック共重合体全体に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であるブロック共重合体の、全不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物に、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物からなることを特徴とする、請求項1〜3に記載の複合積層体の製造方法。
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