JP2017159590A - 接合体及び複合接合体 - Google Patents

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洋平 小出
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Abstract

【課題】酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、接する界面において強固に接着されてなる積層構造を、少なくとも1つ以上有する接合体、及び、この接合体にガラスシートをさらに接着してなる、耐貫通性、耐衝撃性等に優れた複合接合体を提供する。【解決手段】酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、直接接着されてなる積層構造を、少なくとも1つ以上有する接合体、及び、この接合体の酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層の、熱可塑性樹脂層と接着された面の反対側の面に、接着剤層を介してガラスシートに接着されてなる複合接合体。【選択図】 なし

Description

本発明は、酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、接する界面において強固に接着されてなる積層構造を、少なくとも1つ以上有する接合体、及び、この接合体にガラスシートをさらに接着してなる、耐貫通性、耐衝撃性等に優れた複合接合体に関する。
従来、複数のガラスシートの間に樹脂等の中間膜を挟み、接着して得られる合わせガラスが知られている。
このような合わせガラスは、自動車ガラスや防犯ガラス等として用いられるものであるため、耐貫通性や耐熱衝撃性に優れることが要求される。
合わせガラスの耐貫通性や耐衝撃性を高める方法としては、例えば、特許文献1〜5には、複数のガラスシートの間に、ポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂シートを、ポリビニルブチラール(PVB)やエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)等からなる中間膜を介して積層してなる合わせガラスが開示されている。
しかし、従来のPVB等からなる中間膜を介して、ガラスシートの間に樹脂シートを積層した場合、得られる積層体(合わせガラス)を高湿度雰囲気下に長期間放置しておくと、ガラスシートや樹脂シートとの接着力が低下する場合があった。また、ガラスシート及び樹脂シートとの接着力を制御するために、ガラスシート及び樹脂シートを貼り合わせる前において、厳密な含水率管理が必要であるという問題もあった(非特許文献1)。
一方、特許文献6〜8には、アルコキシシリル基が導入された特定の変性ブロック共重合体水素化物は、ガラスや金属に対して強固な接着性を有し、透明性、耐熱性、耐光性等に優れるため、太陽電池封止材や合わせガラス中間膜として有用であることが開示されている。
しかしながら、アルコキシシリル基が導入された特定の変性ブロック共重合体水素化物からなる中間膜を介して、ガラスシートの間に、ポリカーボネート樹脂シートやポリエチレンテレフタレート樹脂シート等の樹脂シートを積層した場合、中間膜と樹脂シートの界面は必ずしも十分な接着力を有しておらず、中間膜と樹脂シートの界面で剥離を生じ易い等の問題があった。
特開平2−041240号公報 特開平6−000915号公報 特開平7−149548号公報 特開平8−002948号公報 特開平11−35349号公報 WO2012/043708号パンフレット WO2013/176258号パンフレット WO2014/077267号パンフレット
藤崎靖之、日化協月報、35(10)、28(1982)
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、接する界面において強固に接着されてなる積層構造を少なくとも1つ以上有する接合体、及び、この接合体にガラスシートをさらに接着してなる、耐貫通性、耐衝撃性等に優れた複合接合体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、酸無水物基を有する特定の変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とは、その界面において、強固に接着されることを見出した。さらに、酸無水物基を有する特定の変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層との接合体の酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層の、熱可塑性樹脂層と接着された面の反対側の面に接着剤層を介してガラスシートを積層することにより、優れた耐貫通性、耐衝撃性を有する複合接合体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)の接合体、及び、(2)、(3)の複合接合体が提供される。
(1)酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、直接接着されてなる積層構造を、少なくとも1つ以上有する接合体。
(2)前記(1)に記載の接合体の酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層の、熱可塑性樹脂層と接着された面の反対側の面に接着剤層を介してガラスシートに接着されてなる複合接合体。
(3)接着剤層が、アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物からなる層である(2)記載の複合接合体。
本発明によれば、酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、接する界面において強固に接着された接合体、及び、この接合体の少なくとも一方の面側に、接着剤層を介してガラスシートがさらに接着されてなる、耐貫通性、耐衝撃性等に優れた複合接合体が提供される。
以下、本発明を、1)接合体、及び、2)複合接合体に項分けして、詳細に説明する。
1)接合体
本発明の接合体は、酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、直接接着されてなる積層構造を、少なくとも1つ以上有する積層体である。
(1)酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物
本発明に用いる酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物(以下、「酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)」ということがある。)は、ブロック共重合体(以下、「ブロック共重合体(C)」ということがある。)の、主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合及び芳香環の炭素−炭素不飽和結合の90%以上を水素化して得られるブロック共重合体水素化物(以下、「ブロック共重合体水素化物(D)」ということがある。)に、酸無水物基が導入されてなる高分子である。
[ブロック共重合体(C)]
ブロック共重合体(C)は、少なくとも、芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロック(以下、「重合体ブロック(A)」ということがある。)と、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロック(以下、「重合体ブロック(B)」ということがある。)とからなる高分子であれば、特に限定されない。
本発明においては、ブロック共重合体(C)としては、少なくとも、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)とからなり、重合体ブロック(A)の全量が、ブロック共重合体(C)全体に占める重量分率をwAとし、重合体ブロック(B)の全量が、ブロック共重合体(C)全体に占める重量分率をwBとしたときの、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であるものが好ましく、少なくとも2つの重合体ブロック(A)と、少なくとも1つの重合体ブロック(B)とからなり、重合体ブロック(A)の全量が、ブロック共重合体(C)全体に占める重量分率をwAとし、重合体ブロック(B)の全量が、ブロック共重合体(C)全体に占める重量分率をwBとしたときの、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であるものがさらに好ましい。
重合体ブロック(A)は、芳香族ビニル化合物由来の構造単位(以下、「構造単位(a)」ということがある。)を主成分とする重合体ブロックである。
重合体ブロック(A)中の、構造単位(a)の含有量は、通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上である。重合体ブロック(A)中の構造単位(a)の含有量が少な過ぎると、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐熱性が低下するおそれがある。
重合体ブロック(A)は、構造単位(a)以外の成分を含有していてもよい。他の成分としては、鎖状共役ジエン由来の構造単位(以下、「構造単位(b)」ということがある。)及び/又はその他のビニル化合物由来の構造単位(以下、「構造単位(v)」ということがある。)が挙げられる。
重合体ブロック(A)中の、構造単位(b)及び/又は構造単位(v)の含有量は、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。
重合体ブロック(A)中の構造単位(b)及び/又は構造単位(v)の含有量が多くなり過ぎると、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐熱性が低下するおそれがある。
ブロック共重合体(C)に含まれる複数の重合体ブロック(A)同士は、上記の範囲を満足するものであれば、互いに同一であっても、相異してもよい。
重合体ブロック(B)は、構造単位(b)を主成分とする重合体ブロックである。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(b)の含有量は、通常70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(b)の含有量が上記範囲にあると、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)は柔軟性を有し、本発明の接合体がガラスシートに接着されてなる複合接合体は耐衝撃性や耐貫通性が向上する。
重合体ブロック(B)は、構造単位(b)以外の成分を含有していてもよい。他の成分としては、構造単位(a)及び/又は構造体(v)が挙げられる。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(a)及び/又は構造体(v)の含有量は、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(a)及び/又は構造単位(v)の含有量があまりに多いと、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の柔軟性が損なわれ、本発明の接合体がガラスシートに接着されてなる複合接合体は耐衝撃性や耐貫通性が十分でなくなるおそれがある。
ブロック共重合体(C)が重合体ブロック(B)を複数有する場合、重合体ブロック(B)同士は、互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン;α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン等の置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有するスチレン類;4−メトキシスチレン等の置換基として炭素数1〜6のアルコキシ基を有するスチレン類;4−フェニルスチレン等の置換基としてアリール基を有するスチレン類;1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン等のビニルナフタレン類;等が挙げられる。これらの中でも、吸湿性の観点から、スチレン、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有するスチレン類等の、極性基を含有しない芳香族ビニル化合物が好ましく、工業的な入手の容易さから、スチレンが特に好ましい。
鎖状共役ジエン系化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらの中でも、吸湿性の観点から、極性基を含有しない鎖状共役ジエン系化合物が好ましく、工業的な入手の容易さから、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。
その他のビニル系化合物としては、鎖状ビニル化合物、環状ビニル化合物、不飽和の環状酸無水物、不飽和イミド化合物等が挙げられる。これらの化合物は、ニトリル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシカルボニル基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。これらの中でも、吸湿性の観点から、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテン、4,6−ジメチル−1−ヘプテン等の炭素数2〜20の鎖状オレフィン;ビニルシクロヘキサン、ノルボルネン等の炭素数5〜20の環状オレフィン;1,3−シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン化合物;等の、極性基を含有しないものが好ましい。
ブロック共重合体(C)は、少なくとも2個の重合体ブロック(A)と少なくとも1個の重合体ブロック(B)からなるものである場合、ブロック共重合体(C)中の重合体ブロック(A)の数は、通常3個以下、好ましくは2個であり、ブロック共重合体(C)中の重合体ブロック(B)の数は、通常2個以下、好ましくは1個である。
ブロック共重合体(C)中の重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の数がこの範囲にあると、ブロック共重合体(C)を水素化して得られるブロック共重合体水素化物(D)において、重合体ブロック(A)由来の水素化重合体ブロック(以下、「水素化重合体ブロック(A)」ということがある。)と、重合体ブロック(B)由来の水素化重合体ブロック(以下、「水素化重合体ブロック(B)」ということがある。)との相分離が明瞭になり、水素化重合体ブロック(A)に基づく高温側のガラス転位温度(以下、「Tg」ということがある。)が低下して、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐熱性が低下することが抑制されるため好ましい。
ブロック共重合体(C)のブロックの形態は、特に限定されず、鎖状型ブロックでもラジアル型ブロックでもよいが、鎖状型ブロックであるのが、機械的強度に優れ、好ましい。
ブロック共重合体(C)の最も好ましい形態は、重合体ブロック(B)の両端に重合体ブロック(A)が結合したトリブロック共重合体(A)−(B)−(A)、及び重合体ブロック(A)の両端に重合体ブロック(B)が結合し、更に、該両重合体ブロック(B)の他端にそれぞれ重合体ブロック(A)が結合したペンタブロック共重合体(A)−(B)−(A)−(B)−(A)である。
また、重合体ブロック(A)の全量がブロック共重合体(C)に占める重量分率をwAとし、重合体ブロック(B)の全量がブロック共重合体(C)に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)は、30:70〜60:40、好ましくは35:65〜55:45、より好ましくは40:60〜50:50である。
wAが多過ぎる場合は、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐熱性が高くなるが、柔軟性が低く、本発明の接合体がガラスシートに接着されてなる複合接合体は、低温下での衝撃でガラスが割れ易くなるおそれがある。一方、wAが少な過ぎる場合は、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐熱性が低下するおそれがある。
ブロック共重合体(C)の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常40,000〜200,000、好ましくは45,000〜150,000、より好ましくは50,000〜100,000である。また、ブロック共重合体(C)の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1.5以下である。Mw及びMw/Mnが上記範囲となるようにすると、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)は、耐熱性や機械的強度が良好となる。
ブロック共重合体(C)の製造方法は、特に限定されず、公知の方法に従って行えばよい。例えば、WO2003/018656号パンフレット、WO2011/096389号パンフレット、等に記載の方法に従って製造することができる。
[ブロック共重合体水素化物(D)]
ブロック共重合体水素化物(D)は、上記のブロック共重合体(C)の主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合、並びに、芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化したものである。その水素化率は通常90%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上である。
ブロック共重合体(C)の主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、97%以上であることが好ましく、99%以上であることがより好ましい。また、ブロック共重合体(C)の芳香環の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、97%以上であることが好ましく、99%以上であることがより好ましい。
水素化率が高いほど、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐光性や耐熱性が良好となる。
ブロック共重合体水素化物(D)の水素化率は、ブロック共重合体水素化物(D)のH−NMRを測定することにより求めることができる。
ブロック共重合体(C)中の不飽和結合の水素化方法や反応形態等は、特に限定されず、公知の方法に従って行えばよく、水素化率を高くでき、重合体鎖切断反応の少ない水素化方法が好ましい。このような水素化方法としては、例えば、WO2011/096389号パンフレット、WO2012/043708号パンフレット等に記載された方法を挙げることができる。
水素化反応終了後においては、水素化触媒、又は水素化触媒及び重合触媒を反応溶液から除去した後、得られた溶液からブロック共重合体水素化物(D)を回収することができる。回収されたブロック共重合体水素化物(D)の形態は限定されるものではないが、通常はペレット形状にして、その後の酸無水物基の導入反応に供することができる。
ブロック共重合体水素化物(D)の分子量は、THFを溶媒としたGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常40,000〜200,000、好ましくは45,000〜150,000、より好ましくは50,000〜100,000である。また、ブロック共重合体水素化物(D)の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1.5以下にする。Mw及びMw/Mnが上記範囲となるようにすると、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐熱性や機械的強度が良好となる。
[酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)]
本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)は、上記ブロック共重合体水素化物(D)に、酸無水物基が導入された高分子である。
本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)を製造する方法は、特に限定されない。例えば、上記ブロック共重合体水素化物(D)に、有機過酸化物の存在下で、不飽和カルボン酸無水物をグラフト化反応させることにより、酸無水物基を導入することができる。
ブロック共重合体水素化物(D)に酸無水物基を導入することにより、熱可塑性樹脂との接着性を高めることができる。
グラフト化反応に使用する不飽和カルボン酸無水物としては、ブロック共重合体水素化物(D)とグラフト化反応して、ブロック共重合体水素化物(D)に酸無水物基を導入するものであれば、特に限定されない。
不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、アリルコハク酸無水物、2−フェニルマレイン酸無水物、cis−アコニット酸無水物等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、無水マレイン酸、無水イタコン酸、及び、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が好適に用いられる。これらの不飽和カルボン酸無水物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グラフト化反応に使用する有機過酸化物としては、1分間半減期温度が170〜190℃のものが好ましく使用される。
有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシド、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等が好適に用いられる。
これらの過酸化物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ブロック共重合体水素化物(D)への酸無水物基の導入量は、通常、ブロック共重合体水素化物(D)100重量部に対し、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜7重量部、より好ましくは0.3〜4重量部である。
酸無水物基の導入量が多過ぎると、得られる酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の吸湿性が高くなり、例えば、本発明の接合体を中間層に使用して機能性素子を内在させた合わせガラスとした場合等の用途によっては金属部品や機能性素子等の腐食が発生し易くなるおそれがある。一方、酸無水物基の導入量が少な過ぎると、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層の熱可塑性樹脂層に対する接着性が十分発現しなくなるおそれがある。
酸無水物基が導入されたことは、IRスペクトルで確認することができる。また、その導入量は、IRスペクトルの吸光度から算出することができる。
グラフト化反応に使用する不飽和酸無水物の量は、ブロック共重合体水素化物(D)100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜7重量部、より好ましくは0.3〜4重量部である。
同時に使用する過酸化物の量は、ブロック共重合体水素化物(D)100重量部に対して、通常0.05〜2重量部、好ましくは0.1〜1重量部、より好ましくは0.2〜0.5重量である。
ブロック共重合体水素化物(D)と不飽和カルボン酸無水物とを、過酸化物の存在下で反応させる方法は、特に限定されない。例えば、ブロック共重合体水素化物(D)、不飽和カルボン酸無水物及び過酸化物からなる混合物を、二軸混練機にて溶融状態で所望の時間混練することにより、ブロック共重合体水素化物(D)に酸無水物基を導入することができる。
二軸混練機による混練温度は、通常180〜220℃、好ましくは185〜210℃、より好ましくは190〜200℃である。また、加熱混練時間は、通常0.1〜10分、好ましくは0.2〜5分、より好ましくは0.3〜2分程度である。加熱混練温度、加熱混練時間(滞留時間)が上記範囲になるようにして、連続的に混練、押出しをすればよい。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の形態は、特に限定されるものではないが、通常はペレット形状にして、その後の成形加工や添加剤の配合に供することができる。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の分子量は、導入される酸無水物基の量が少ないため、原料として用いたブロック共重合体水素化物(D)の分子量と実質的には変わらない。ただし、過酸化物の存在下で、不飽和カルボン酸無水物と反応させるため、重合体の架橋反応、切断反応が併発し、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の分子量分布の値は大きくなる。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の分子量は、THFを溶媒としたGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常40,000〜200,000、好ましくは45,000〜150,000、より好ましくは50,000〜100,000である。また、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3.5以下、より好ましくは2.5以下、特に好ましくは2.0以下である。
Mw及びMw/Mnが上記範囲となるようにすると、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の耐熱性や機械的強度が維持される。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)には、樹脂に一般的に配合される各種の添加剤を配合することもできる。
好ましい添加剤としては、柔軟性、接着温度の低下及び金属との接着性等を調整するための軟化剤、紫外線を遮蔽するための紫外線吸収剤、加工性等を高めるための酸化防止剤やブロッキング防止剤、耐久性を高めるための光安定剤等が挙げられる。
軟化剤としては、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)に均一に溶解ないし分散できるものが好ましく、数平均分子量300〜5,000の炭化水素系重合体が好ましい。
炭化水素系重合体の具体例としては、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリ−1−オクテン、エチレン・α−オレフィン共重合体等の低分子量体及びその水素化物; ポリイソプレン、ポリイソプレン−ブタジエン共重合体等の低分子量体及びその水素化物等が挙げられる。
軟化剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特に透明性、耐光性を維持し、軟化効果に優れている点で、低分子量のポリイソブチレン水素化物、低分子量のポリイソプレン水素化物が好ましい。
低分子量の炭化水素系重合体の配合量は、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)100重量部に対して、通常30重量部以下、好ましくは25重量部以下、より好ましくは20重量部以下である。低分子量の炭化水素系重合体の配合量を多くすると、本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層の耐熱性が低下したり、溶出物が増加し易くなるおそれがある。
紫外線吸収剤としては、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物等が使用できる。
酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノ−ル系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等が使用できる。光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤等が使用できる。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)に配合される、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ブロッキング、光安定剤等は、それぞれ1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの添加剤の配合量は、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)100重量部に対して、通常5重量部以下、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下である。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)に添加剤を配合する方法は、樹脂組成物の製造方法として一般に用いられる公知の方法が適用できる。例えば、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)のペレット及び添加剤を、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、ヘンシェルタイプミキサー等の混合機を使用して均等に混合した後、二軸押出機等の連続式溶融混練機により溶融混合し、押出してペレット状にすることによって添加剤を配合した酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)を製造することができる。
(2)熱可塑性樹脂
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、透明性を有するものが好ましい。
熱可塑性樹脂の具体例としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチルペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−ブテン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ビニルノルボルネン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;
エチレン・ノルボルネン共重合体、エチレン・テトラシクロドデセン共重合体、ノルボルネン誘導体の開環メタセシス重合体水素化物、シクロヘキサジエン重合体等のシクロオレフィンポリマー;
エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体等のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体;
エチレン・不飽和カルボン酸ランダム共重合体を金属化合物と反応させて得られたアイオノマー樹脂;
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;
ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のビスフェノール類と塩化カルボニル等のカルボニル化合物の反応で得られるポリカーボネート樹脂;
ポリスチレン、スチレン・メタクリル酸メチル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂;
ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル・メタクリル酸グリシジル共重合体、メタクリル酸メチル・メタクリル酸トリシクロデシル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体;
エチレン・酢酸ビニル共重合体;
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体等の含ハロゲン系樹脂;
ポリウレタン系樹脂;
エポキシ樹脂;
ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート等の芳香族系樹脂;
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6T等のポリアミド系樹脂;
等が挙げられる。
これらの内、本発明の接合体を、例えば、ガラスシートを接着して複合接合体として使用する場合は、熱可塑性樹脂として、優れた透明性、機械的強度等の観点から、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体がより好ましい。
(3)接合体
本発明の接合体は、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層と、熱可塑性樹脂層とが接する界面が強固に接着されている積層構造部位を、少なくとも1つ以上有する接合体である。
前記酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層は、上述した酸無水物変性ブロック共重合体水素化物からなる層である。酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層中における、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)の含有量は、通常80重量%以上、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
前記熱可塑性樹脂層は、上述した熱可塑性樹脂からなる層である。熱可塑性樹脂層中における、熱可塑性樹脂の含有量は、通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは98重量%以上である。
前記酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層、及び/又は熱可塑性樹脂層は、樹脂に一般的に配合される各種の添加剤を配合することもできる。好ましい添加剤としては、柔軟性、接着温度の低下及び金属との接着性等を調整するための軟化剤、紫外線を遮蔽するための紫外線吸収剤、加工性等を高めるための酸化防止剤やブロッキング防止剤、耐久性を高めるための光安定剤等が挙げられる。これらの配合量は、添加剤の合計量で、通常、25重量%以下である。
本発明の接合体では、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層と熱可塑性樹脂層との界面の剥離強度が、通常4N/cm以上、好ましくは8N/cm以上、より好ましくは12N/cm以上である。
界面の剥離強度が4N/cm以上であれば、接合体を使用して耐衝撃試験を行った場合にも、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層と熱可塑性樹脂層との界面が剥離し難くなる。
(4)接合体の製造方法
本発明の接合体を製造する方法は、特に限定されない。例えば、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)からなるシート(以下、「酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート」ということがある。)と、熱可塑性樹脂からなるシート(以下、「熱可塑性樹脂シート」ということがある。)とを接合する方法;酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)を有機溶剤に溶解した溶液を、熱可塑性樹脂シートに塗布し、得られた塗膜を乾燥して、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物層を形成する方法;酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)を粉体にして熱可塑性樹脂シートに付着させた後、加熱溶融させて酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層を形成させる方法;等がある。
これらの方法の中では、汎用性及び工業的な生産性の観点から、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートと熱可塑性樹脂シートを接合させる方法が有利である。
この製造方法は、より具体的には、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートと熱可塑性樹脂シートを重ね合わせ、加熱圧着するものである。この方法によれば、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層の界面が強固に接着された接合体を得ることができる。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート及び熱可塑性樹脂シートを重ね合わせて、加熱圧着する方法は、特に限定されず、公知の方法を採用できる。
例えば、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート及び熱可塑性樹脂シートを重ね合わせた積層物を、可撓性の樹脂製袋(以下、「バッグ」ということがある。)に入れて、バッグ内の空気を脱気しながら、加熱して貼り合わせる方法;酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート及び熱可塑性樹脂シートを重ね合わせた積層物をバッグに入れて、バッグ内の空気を脱気した後、オートクレーブ中で、加熱加圧して貼り合わせる方法;酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート及び樹脂シートを重ね合わせた積層物を、真空ラミネータ、真空プレス成形機、ロールラミネータ等を使用して加熱加圧して貼り合わせる方法;等が採用できる。
これらの中でも、積層物をバッグに入れてバッグ内の空気を脱気した後、オートクレーブ中で加熱加圧する製造方法が好ましい。この製造方法によれば、例えば、平面状の接合体だけでなく、複雑な曲面形状をした接合体の成形も容易である。
[酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート]
用いる酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートの厚みは、特に限定されない。酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートの厚みは、通常0.01〜1.0mm、好ましくは0.02〜0.5mm、より好ましくは0.03〜0.3mmである。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートの厚みが上記範囲にあれば、例えば、本発明の接合体の酸無水物変性ブロック共重合体水素化物層の熱可塑性樹脂層が接合されてない側の面に、接着剤層を介してガラスシートや金属シート等を接着して複合接合体を製造する場合に好適に使用できる。
また、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートは、エンボス形状、凹凸パターン、段差、溝形状、貫通孔、等の不均等な厚みや不連続な構造を有するシートであってもよい。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートを成形する方法としては、特に限定されず、溶融押出し成形法、カレンダー成形法、溶液キャスト成形法等の、従来公知の成形法が適用できる。例えば、溶融押出し成形法により酸無水物変性ブロック共重合体水素化物を成形する場合、樹脂温度は、通常170〜230℃、好ましくは180〜220℃、より好ましくは190〜210℃の範囲で適宜選択される。樹脂温度がこの範囲であれば、成形される酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)の表面にゆず肌やダイライン等の不良を生じ難く、また、シートの厚さ変動も小さくなるため好ましい。
[熱可塑性樹脂シート]
用いる熱可塑性樹脂シートの厚みは、特に限定されない。熱可塑性樹脂シートの厚みは、通常通常0.02〜10mm、好ましくは0.05〜5mm、より好ましくは0.1〜3mmである。
熱可塑性樹脂シートの厚みが上記範囲にあれば、例えば、本発明の接合体がガラスシートに接着されてなる複合接合体は、優れた耐貫通性や耐衝撃性が付与される。
また、熱可塑性樹脂シートは、エンボス形状、凹凸パターン、段差、溝形状、貫通孔等の不均一構造を有するシートであってもよい。
熱可塑性樹脂シートを成形する方法としては、特に限定されず、溶融押出し成形法、インフレーション成形法等の、従来公知の成形法が適用できる。例えば、溶融押出し成形法により熱可塑性樹脂を形成する場合、各熱可塑性樹脂に対して一般的に推奨されている条件で成形すればよい。
オートクレーブを使用する接合体の製造方法の場合、温度は通常80〜150℃、好ましくは90〜140℃、より好ましくは100〜130℃であり、圧力は通常0.1〜1.5MPa、好ましくは0.2〜1.2MPa、より好ましくは0.3〜1.0MPaである。オートクレーブ中で加熱加圧する時間は、通常10〜60分、好ましくは15〜50分、より好ましくは20〜40分である。
温度、圧力及び時間を上記範囲とすることにより、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)と熱可塑性樹脂シート(S)の界面での十分な接着力が得られ、また、接着面に気泡等の不良も発生し難くなる。
製造する接合体が平面形状の接合体である場合は、真空ラミネータ、真空プレス、ロールラミネータ等の加熱加圧成形機も使用することができる。この場合、温度は通常80〜150℃、圧力は通常0.05〜10MPa、加熱加圧する時間は通常0.01〜30分の範囲で、適宜選定される。
本発明の接合体を製造する方法では、必要に応じてガラスシートや金属シート等の他の部材も接着剤を介して同時に貼り合わせて複合接合体を製造することもできる。
以上のようにして得られる接合体(本発明の接合体)の具体的な層構成例としては、(α):酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)シート(Fa)と熱可塑性樹脂シートを、(Fa)/(S)からなる2層構造に積層接着した接合体、(β):(Fa)/(S)/(Fa)、(S)/(Fa)/(S)からなる3層構造に積層接着した接合体、(γ):(Fa)/(S)/(Fa)/(S)からなる4層構造に積層接着した接合体、(δ):(Fa)/(S)積層構造を繰り返し多数積層して接着した接合体、等が挙げられる。ここで、(Fa)は、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea)層(又は、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート)を表し、(S)は、熱可塑性樹脂層(又は熱可塑性樹脂シート)を表す(以下にて同じである。)。
なお、本発明の接合体が、複数の(Fa)を有する場合は、複数の(Fa)同士は、厚みや材質等が互いに同一であっても、相異なっていてもよい。また、複数の(S)を有する場合は、複数の(S)同士は、厚みや材質等が互いに同一であっても、相異なっていてもよい。例えば、複数の熱可塑性樹脂シート(S)を使用する場合は、ポリカーボネート樹脂シートとポリエチレンテレフタレート樹脂シートのように、互いに異なる材質の熱可塑性樹脂シート(S)を使用することができる。
2)複合接合体
本発明の複合接合体は、本発明の接合体の酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層の、熱可塑性樹脂層と接着された面の反対側の面に、接着剤層を介してガラスシートに接着されてなるものである。
本発明の接合体の酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層の、熱可塑性樹脂層と接着された面の反対側の面と、ガラスシートや金属シートとの接着に用いる接着剤は、接着性に優れたものであれば、特に限定されない。例えば、エポキシ樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、PVB系接着剤、WO2012/043708号パンフレット等に開示されているアルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物(以下、「シラン変性ブロック共重合体水素化物(Es)」ということがある。)を使用した接着剤、等が挙げられる。
これらの中でも、シラン変性ブロック共重合体水素化物(Es)からなるシート((以下、「シラン変性ブロック共重合体水素物シート(Fs)」ということがある。)は、透明性、耐熱性、耐寒性、耐光性、低吸湿性、ガラスシートや金属シートとの接着性、等に優れるため、特に好ましい。
本発明のガラスシートや金属シートを積層した複合接合体が、複数のガラスシートや金属シートが使用されている場合、使用される複数のガラスシート同士や金属シート同士は、厚みや材質等が互いに同一であっても、異なっていてもよい。
本発明の複合接合体の層数は特に限定されず、ガラスシートや金属シートも2枚以上含む層構成であっても、両方を使用する層構成であってもよい。
本発明の複合接合体の層構成としては、具体的には、ガラスシート/接着剤層/(Fa)/(S)、金属シート/接着剤層/(Fa)/(S)、等の構成からなる4層の複合接合体;ガラスシート/接着剤層/(Fa)/(S)/(Fa)/接着剤層/ガラスシート、ガラスシート/接着剤層/(Fa)/(S)/(Fa)/接着剤層/金属シート、等の構成からなる7層の複合接合体;ガラスシート/接着剤層/(Fa)/(S)/(Fa)/(S)/(Fa)/接着剤層/ガラスシート、ガラスシート/接着剤層/(Fa)/(S)/(Fa)/(S)/(Fa)/接着剤層/金属シート、等の構成からなる9層の複合接合体;3以上の(Fa)/(S)接合体単位を有する多層の複合接合体;等が挙げられる。
本発明の複合接合体の中で、シラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs)を接着剤として使用し、熱可塑性樹脂シートとして、ポリカーボネート樹脂シートやポリエチレンテレフタレート樹脂シートを接合した接合体は、耐貫通性、耐衝撃性、耐久性、等に優れた合わせガラスとして特に有用である。
このような接合体としては、ガラスシート/シラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs)/酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)/ポリカーボネート樹脂シート/酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)/シラン変性ブロック共重合体水素化物シート/ガラスシート、ガラスシート/シラン変性ブロック共重合体水素化物シート/酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)/ポリエチレンテレフタレート樹脂シート/酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)/シラン変性ブロック共重合体水素化物シート/ガラスシート、等の多層構成である複合接合体が挙げられる。
本発明の複合接合体がガラスシートを使用するものである場合、用いるガラスシートの厚みは特に限定されない。用いるガラスシートの厚みは、通常0.05〜10mm程度、好ましくは0.1〜5mm程度、より好ましくは0.5〜3mm程度である。
また、例えば、厚み2mmのガラスシート/厚み0.3mmのシラン変性ブロック共重合体水素化物シート/厚み0.3mmの酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)/厚み1mmのポリカーボネート樹脂シート/厚み0.3mmの酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)/厚み0.3mmのシラン変性ブロック共重合体水素化物シート/厚み0.7mmの薄膜ガラスシートのような層構成で、厚みが異なるガラスシートを使用した複合接合体であってもよい。
本発明で使用する酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート及びシラン変性ブロック共重合体水素化物シートは、−50℃程度の低温領域から、120℃程度の高温領域まで幅広い温度帯域で柔軟性を維持するものである。従って、熱膨張係数の異なる熱可塑性樹脂シートとガラスシートを貼り合わせた複合接合体であっても、上記例のような薄膜ガラスシートを貼り合せた複合接合体であっても、急激な温度変化によるガラスシートの割れを低減することができる。
本発明の複合接合体は、上記の多層構成の中に、熱反射フィルム、紫外線遮蔽フィルム、電磁波遮蔽フィルム、赤外線透過フィルム、ダイクロイックミラー等の機能性フィルム;液晶表示素子、EL表示素子、調光素子、サーモクロミック素子、エレクトロクロミック素子、フォトクロミック素子等の機能性素子;染色布、和紙、カラーフィルム、繊維、写真等の意匠性シート;等を積層することもできる。
本発明の複合接合体は、耐貫通性、耐衝撃性、耐光性、等に優れるため、自動車窓や建築物窓等に使用される合わせガラス、建築物の屋根材や壁材、飛散防止ガラス、サンルーフ用ガラス、防弾ガラス、液晶ディスプレイや照明機器等の表面保護シート、等として有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は特に断りのない限り、重量基準である。
本実施例における測定方法及び評価方法は、以下の方法によって行う。
(1)重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)の測定
ブロック共重合体(C)、ブロック共重合体水素化物(D)及び変性ブロック共重合体水素化物(E)の分子量は、THFを溶離液とするGPCによる標準ポリスチレン換算値として、38℃において測定した。測定装置として、東ソー社製、HLC8020GPCを用いた。
(2)水素化率
ブロック共重合体水素化物(D)の主鎖、側鎖及び芳香環の水素化率は、H−NMRスペクトルを測定して算出した。
(3)接着性の評価試験
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートと熱可塑性樹脂シートを積層してなる接合体から、長さ200mm、幅25mmの試験片を採取した。試験片の非接着部位から、JIS K6854−3に準じて、オートグラフ(島津製作所製、AGS−X)を使用して、剥離速度100mm/minで、T形剥離試験を行い、剥離強度を測定した。
測定の結果、剥離強度が4N/cm以上の場合を、良好(○)、4N/cm未満を不良(×)と評価した。
(4)耐湿性の評価試験
接着性評価試験用に作製した接合体を、高温高湿環境(温度50℃、相対湿度95%RHの恒温恒湿槽内)で、336時間保存した後、剥離強度を測定し評価した。
剥離強度が4N/cm以上の場合を、良好(○)、4N/cm未満を不良(×)と評価した。
[製造例1]酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa1)の製造
(1)ブロック共重合体(C1)の製造
攪拌装置を備え、内部が十分に窒素置換された反応器に、脱水シクロヘキサン400部、脱水スチレン10部及びジブチルエーテル0.475部を入れた。全容を60℃で攪拌しながら、n−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.88部を加えて重合を開始させた。引続き全容を60℃で攪拌しながら、脱水スチレン15部を40分間に亘って連続的に反応器内に添加して重合反応を進め、添加終了後、そのままさらに60℃で20分間全容を攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、この時点での重合転化率は99.5%であった。
次に、反応液に、脱水イソプレン50.0部を130分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま30分間攪拌を続けた。この時点で、反応液をGCにより分析した結果、重合転化率は99.5%であった。
その後、更に、反応液に、脱水スチレン25.0部を、70分間に亘って連続的に添加し、添加終了後、全容を同温度で60分攪拌した。この時点で、反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により分析した結果、重合転化率はほぼ100%であった。
ここで、イソプロピルアルコール0.5部を加えて反応を停止させることによって、(A)−(B)−(A)型のブロック共重合体(C1)を含む重合体溶液を得た。ブロック共重合体(C1)の重量平均分子量(Mw)は47,200、分子量分布(Mw/Mn)は1.04、wA:wB=50:50であった。
(2)ブロック共重合体水素化物(D1)の製造
次に、上記の重合体溶液を、攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒として、珪藻土担持型ニッケル触媒(日揮触媒化成社製、製品名「E22U」、ニッケル担持量60%)4.0部、及び脱水シクロヘキサン30部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度190℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行った。
水素化反応により得られた反応溶液に含まれるブロック共重合体水素化物(D1)の重量平均分子量(Mw)は49,900、分子量分布(Mw/Mn)は1.06であった。
水素化反応終了後、反応溶液を濾過して水素化触媒を除去した後、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](松原産業社製、製品名「Songnox1010」、)0.1部を溶解したキシレン溶液2.0部を添加して溶解させた。
次いで、上記溶液を、円筒型濃縮乾燥器(日立製作所社製、製品名「コントロ」)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で、溶液から、シクロヘキサン、キシレン及びその他の揮発成分を除去した。溶融ポリマーをダイからストランド状に押出し、冷却後、ペレタイザーによりブロック共重合体水素化物(D1)のペレット95部を作製した。
得られたペレット状のブロック共重合体水素化物(D1)の重量平均分子量(Mw)は49,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.10、水素化率はほぼ100%であった。
(3)変性ブロック共重合体水素化物(Ea1)の製造
得られたブロック共重合体水素化物(D1)のペレット100部に対して、無水マレイン酸2.0部、及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日油社製、製品名「パーヘキサ(登録商標)25B」)0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出し機を用いて、樹脂温度200℃、滞留時間60〜70秒で混練し、ストランド状に押出し、空冷した後、ペレタイザーによりカッティングし、酸無水物無基を有する変性ブロック共重合体水素化物(Ea1)のペレット96部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(Ea1)のペレット10部をシクロヘキサン100部に溶解した後、脱水アセトン400部中に注いで、変性ブロック共重合体水素化物(Ea1)を凝固させた。凝固物を分離し、25℃で真空乾燥して、変性ブロック共重合体水素化物(Ea1)のクラム9.0部を単離した。
変性ブロック共重合体水素化物(Ea1)のFT−IRスペクトルを測定したところ、1790cm−1に、−C(=O)−O−C(=O)−基に由来する新たな吸収帯が観察された。この吸収帯の吸光度と、C−H結合に由来する2920cm−1の吸光度の比から、あらかじめ作成した検量線に基づき、ブロック共重合体水素化物(D1)の100部に対して、無水マレイン酸1.8部が結合したことが確認された。
製造した酸無水物変性ブロック共重合体水素化物(Ea1)のペレットを、幅400mmのTダイを備えた二軸押出し機(東芝機械社製、製品名「TEM−37B」)、及び梨地パターンのエンボスロールを備えたシート引取機を使用し、シリンダー温度200℃、Tダイ温度200℃、エンボスロール温度50℃の成形条件にて押出して、幅340mm、厚さ380μmのシート(Fa1)を作製した。
[製造例2]シラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs1)の製造
WO2014/077267号パンフレットに記載された方法を参考にして、製造例1で製造したブロック共重合体水素化物(D1)100部に、ビニルトリメトキシシラン1.8部が結合したシラン変性ブロック共重合体水素化物(Es1)のペレットを製造した。
変性ブロック共重合体水素化物(Es1)のペレットを使用する以外は、製造例1と同様にして、幅360mm、厚さ380μmのシート(Fs1)を作製した。
[実施例1]
ポリカーボネート樹脂シート(S1)(帝人化成社製、製品名「パンライトシート」、PC−2151、厚み0.2mm)から、縦300mm、横200mmの試験片を作製した。
ポリカーボネート樹脂シート(S1)と、製造例1で作製したシート(Fa1)から切り出した縦300mm、横200mmの試験片を、縦端部の50mmには離形フィルムを挟み、対向させて重ねた。
シート(Fa1)とポリカーボネート樹脂シート(S1)の積層物を、NY/接着層/PPの層構成を有する厚み75μmの樹脂製のバッグに入れた。袋の開口部の中央部を200mm幅残して両側をヒートシーラーでヒートシールした後、密封パック器(パナソニック社製、BH−951)を使用して、袋内を脱気しながら開口部をヒートシールして積層物を密封包装した。
その後、密封包装した積層物をオートクレーブに入れて、30分間、温度140℃、圧力0.8MPaで加熱加圧し、接合体(Fa1/S1)を製造した。
製造した接合体(Fa1/S1)からT形剥離試験片を切り出し、シート(Fa1)とポリカーボネート樹脂シート(S1)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は13N/cmであり、接着性の評価は良好(○)であった。また、高温高湿環境下に保管した後も、剥離強度は10N/cmであり、耐湿性の評価も良好(○)であった。
[比較例1]
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa1)に代えて、特許文献6に、ガラスに対して強固な接着性を有することが記載されている、製造例2で作製したシラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs1)を使用する以外は、実施例1と同様にして接合体(Fs1/S1)を作製した。
製造した接合体(Fs1/S1)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は2N/cmであり、接着性の評価は不良(×)であった。また、高温高湿環境下に保管した後は、剥離強度は1N/cm以下であり、耐湿性の評価も不良(×)であった。
[実施例2]
ポリカーボネート樹脂シートに代えて、アクリル樹脂シート(S2)(三菱レイヨン社製、製品名「アクリプレン」、HBA002P、厚み0.125mm)を使用する以外は、実施例1と同様にして接合体(Fa1/S2)を製造した。
製造した接合体(Fa1/S2)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は7N/cmであり、接着性の評価は良好(○)であった。また、高温高湿環境下に保管した後は、剥離強度は6N/cmであり、耐湿性の評価も良好(○)であった。
[比較例2]
ポリカーボネート樹脂シートに代えて、アクリル樹脂シート(S2)を使用する以外は、比較例1と同様にして接合体(Fs1/S2)を製造した。
製造した接合体(Fs1/S2)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は1N/cmであり、接着性の評価は不良(×)であった。また、高温高湿環境下に保管した後は、剥離強度は1N/cm以下であり、耐湿性の評価も不良(×)であった。
[実施例3]
ポリカーボネート樹脂シートに代えて、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート(S3)(東レ社製、製品名「ルミラー」、S10、厚み0.25mm)を使用する以外は、実施例1と同様にして接合体(Fa1/S3)を製造した。
製造した接合体(Fa1/S3)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は9N/cmであり、接着性の評価は良好(○)であった。また、高温高湿環境下に保管した後は、剥離強度は7N/cmであり、耐湿性の評価も良好(○)であった。
[比較例3]
ポリカーボネート樹脂シートに代えて、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート(S3)を使用する以外は、比較例1と同様にして接合体(Fs1/S3)を製造した。
製造した接合体(Fs1/S3)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は2N/cmであり、接着性の評価は不良(×)であった。また、高温高湿環境下に保管した後は、剥離強度は1N/cm以下であり、耐湿性の評価も不良(×)であった。
[実施例4]
ポリカーボネート樹脂シートに代えて、硬質塩化ビニル樹脂シート(S4)(アクリサンデー社製、製品名「サンデーシート」、透明タイプ、厚み0.5mm)を使用する以外は、実施例1と同様にして接合体(Fa1/S4)を製造した。
製造した接合体(Fa1/S4)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は12N/cmであり、接着性の評価は良好(○)であった。また、高温高湿環境下に保管した後は、剥離強度は9N/cmであり、耐湿性の評価も良好(○)であった。
[比較例4]
ポリカーボネート樹脂シートに代えて、硬質塩化ビニル樹脂シート(S4)を使用する以外は、比較例1と同様にして接合体(Fs1/S4)を製造した。
製造した接合体(Fs1/S4)の界面の剥離強度を測定した結果、剥離強度は3N/cmであり、接着性の評価は不良(×)であった。また、高温高湿環境下に保管した後は、剥離強度は1N/cm以下であり、耐湿性の評価も不良(×)であった。
[実施例5]
実施例1で使用したのと同じポリカーボネート樹脂シート(S1)、製造例1で製造したシート(Fa1)及びガラスシートとの接着剤としての製造例2で製造したシート(Fs1)から、それぞれ縦300mm、横300mmの試験片を切り出した。
縦300mm、横300mm、厚み1.1mmの青板ガラスシート2枚の間に上記シートを、ガラスシート/(Fs1)/(Fa1)/(S1)/(Fa1)/(S1)/(Fa1)/(Fs1)/ガラスシートの順に重ねた。
シラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs1)は、ガラスシートと酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa1)と間の接着剤となっている。
この積層物を、実施例1と同様に樹脂製のバッグに入れて密封包装した後、オートクレーブで加熱加圧し、2枚のガラスシートの間に、2層のポリカーボネート樹脂層を有する複合接合体を製造した。
この複合接合体は、総厚み4.5mm、単位面積当たりの重量7.7kg/mである。同じ厚みのガラスシートに比較して、31%軽量化している。
この複合接合体を使用し、JIS R3212法(自動車安全ガラス試験方法)に従って、質量227gの鋼球を高さ9mから試験片に落下させ、貫通の有無、衝撃面の反対側からのガラスの剥離破片の総重量を測定した。5枚の複合接合体を評価した結果、いずれも鋼球は貫通せず、落下したガラス破片の総重量は、0.2〜1.2gで、JIS R3211法(自動車用安全ガラス)に定められた12g以下で飛散量は少なく、自動車安全ガラスとして良好な結果であった。
[実施例6]
ポリカーボネート樹脂シート(S1)に代えて、実施例2で使用したのと同じポリエチレンテレフタレート樹脂シート(S3)を使用する以外は、実施例5と同様にして、ガラスシート/(Fs1)/(Fa1)/(S3)/(Fa1)/(S3)/(Fa1)/(Fs1)/ガラスシートの順に積層された複合積層体を製造した。
この複合接合体は、総厚み4.6mm、単位面積当たりの重量7.8kg/mである。同じ厚みのガラスシートに比較して、32%軽量化している。
この複合接合体を使用し、実施例5と同様に耐貫通性と耐衝撃性を評価した。5枚の複合接合体を評価した結果、いずれも鋼球は貫通せず、落下したガラス破片の総重量は、0.1〜1.3gで、JIS R3211法(自動車用安全ガラス)に定められた15g以下で飛散量は少なく、自動車安全ガラスとして良好な結果であった。
本実施例及び比較例の結果から以下のことがわかる。
酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)と、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリ塩化ビニル樹脂等からなる熱可塑性樹脂シートは、加熱下で圧着すると十分な接着性を示し、界面の剥離強度が大きい接合体が得られる(実施例1〜4)。
同じブロック共重合体水素化物(D)を原料とした場合でも、酸無水物基に代えてアルコキシシリル基を導入したシラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs)を使用した場合は、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂又はポリ塩化ビニル樹脂等からなる熱可塑性樹脂シートとは、加熱下で圧着しても十分な接着性が得られない(比較例1〜4)。
ガラスシート、シラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs)、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Ea)、及びポリカーボネート樹脂シートあるいはポリエチレンテレフタレート樹脂シートを積層接着して得られた合わせガラス接合体は、耐貫通性、耐衝撃性等に優れ、自動車用安全ガラスとして良好な特性を示す(実施例5、6)。
本発明によれば、接着面の剥離強度が十分高い、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シートと熱可塑性樹脂シートとが接着されてなる接合体、及び、該接合体が接着剤層を介してガラスシートや金属シートに接着されてなる複合接合体が提供される。2枚のガラス間に、酸無水物変性ブロック共重合体水素化物シート(Fa)とシラン変性ブロック共重合体水素化物シート(Fs)を使用して熱可塑性樹脂シートを接着一体化して得られる合わせガラス複合接合体は自動車用安全ガラス等として有用である。
(2)熱可塑性樹脂
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、透明性を有するものが好ましい。
熱可塑性樹脂の具体例としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチルペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−ブテン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ビニルノルボルネン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;
エチレン・ノルボルネン共重合体、エチレン・テトラシクロドデセン共重合体、ノルボルネン誘導体の開環メタセシス重合体水素化物、シクロヘキサジエン重合体等のシクロオレフィンポリマー;
エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体等のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体;
エチレン・不飽和カルボン酸ランダム共重合体を金属化合物と反応させて得られたアイオノマー樹脂;
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;
ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のビスフェノール類と塩化カルボニル等のカルボニル化合物の反応で得られるポリカーボネート樹脂;
ポリスチレン、スチレン・メタクリル酸メチル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂;
ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル・メタクリル酸グリシジル共重合体、メタクリル酸メチル・メタクリル酸トリシクロデシル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体;
エチレン・酢酸ビニル共重合体;
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体等の含ハロゲン系樹脂;
ポリウレタン系樹脂;
リエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート等の芳香族系樹脂;
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6T等のポリアミド系樹脂;
等が挙げられる。

Claims (3)

  1. 酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層と熱可塑性樹脂層とが、直接接着されてなる積層構造を、少なくとも1つ以上有する接合体。
  2. 請求項1記載の接合体の酸無水物基を有する変性ブロック共重合体水素化物層の、熱可塑性樹脂層と接着された面の反対側の面に、接着剤層を介してガラスシートに接着されてなる複合接合体。
  3. 接着剤層が、アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物からなる層である請求項2記載の複合接合体。
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