JP2020100518A - 旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】結露の発生を良好に抑制し得る旋回窓用合わせガラスを提供する。【解決手段】第1のガラス板と、第2のガラス板と、前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に介在配置された中間膜と、を備える旋回窓用合わせガラス。前記旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値は400MPa以上であることが好ましい。前記中間膜は、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]を含むことが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓に関するものである。
電車、船舶、車両等の乗り物を運転する運転者は、安全な運転の実現のため、運転席前面の窓を介して進行方向の障害物の有無等、進行方向の状況を十分に確認する必要がある。
ここで、例えば、雨や雪などの悪天候の中では、運転席前面の窓を介して乗り物の外を観察しても、窓に付着する水滴や氷晶などにより十分な視界が得られない場合がある。
例えば、車両では、窓に取り付けられたワイパーを作動させて、水滴や氷晶などを除去して視界を確保する処理が行われる。
しかし、例えば、豪雨や豪雪などの悪天候条件下では、ワイパーを作動させても、水滴や氷晶を十分に除去できない場合がある。さらに、ワイパーが氷晶の重みに耐えられない状況も発生し得る。
かかる悪天候条件下であっても、十分な視界を確保することを可能にする装置として、「旋回窓」が用いられている(例えば、特許文献1および2参照)。
旋回窓は、一般に、透明な円盤型の窓ガラスと、当該窓ガラスに固定された回転軸と、当該窓ガラスを回転させる駆動機構とを備える。そして、円盤型の窓ガラスを高速で回転させて、当該窓ガラスに付着した水滴や氷晶を窓ガラスの周囲に飛び散らすことで、当該窓ガラスからの視界を良好に確保することができる。
したがって、このような旋回窓を運転席前面に設けることで、豪雨や豪雪などの悪天候条件であっても、運転者は、旋回窓を介して進行方向の状況を良好に確認できるため、安全な運転が実現される。
国際公開第2018/037790号 特開2015−93587号公報
ここで、旋回窓の使用中に、乗り物の内部と外部との気温差などにより、旋回窓の窓ガラスの表面に結露が発生することがある。そして、旋回窓の窓ガラスの表面に結露が存在すると、旋回窓からの視界の確保が不十分になり得る。さらに、結露で生じる水滴は雨による水滴と比較して微細であることから、旋回窓を高速で回転させたとしても、結露を良好に除去することは困難である。
そこで、視界を良好に確保して安全な運転を実現する観点から、旋回窓に用いられる窓ガラスには、結露の発生を良好に抑制することが求められている。
そこで、本発明は、結露の発生を良好に抑制し得る旋回窓用合わせガラスを提供することを目的とする。
また、本発明は、当該旋回窓用合わせガラスを備える旋回窓を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。そして、本発明者は、旋回窓に使用する窓ガラスとして、所定の合わせガラスを用いれば、結露の発生を良好に抑制し得ることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の旋回窓用合わせガラスは、第1のガラス板と、第2のガラス板と、前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に介在配置された中間膜と、を備えることを特徴とする。このように、第1のガラス板と、第2のガラス板と、前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に介在配置された中間膜と、を備える旋回窓用合わせガラスは、結露の発生を良好に抑制することができる。
ここで、本発明の旋回窓用合わせガラスは、前記旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値が400MPa以上であることが好ましい。このように、旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値が上記所定値以上であれば、旋回窓用合わせガラスにおける結露の発生を更に良好に抑制することができる。
なお、「弾性率」は本明細書の実施例に記載の方法により求めることができる。
また、本発明の旋回窓用合わせガラスは、前記中間膜が、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン(直鎖状共役ジエン、分岐鎖状共役ジエン)単量体単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]を含み、前記ブロック共重合体[C]中の全芳香族ビニル単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwAとし、前記ブロック共重合体[C]中の全鎖状共役ジエン単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwBとしたときの、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であることが好ましい。このように、中間膜が、上記所定のブロック共重合体水素化物を含めば、耐水性が良好であると共に、旋回窓用合わせガラスにおける結露の発生を更に良好に抑制することができる。
なお、本発明において、「主鎖および側鎖における炭素−炭素不飽和結合の水素化」は、「ブロック共重合体[C]における鎖状共役ジエン化合物に由来の二重結合の水素化」を意味し、「芳香環における炭素−炭素不飽和結合の水素化」は、「ブロック共重合体[C]における芳香環に由来の二重結合の水素化」を意味する。
また、本発明において、「芳香族ビニル単量体単位を主成分とする重合体ブロック[A]」は、「芳香族ビニル単量体単位を50質量%超含有する重合体ブロック[A]」を意味し、「鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする重合体ブロック[B]」は、「鎖状共役ジエン単量体単位を50質量%超含有する重合体ブロック[B]」を意味する。
さらに、本発明の旋回窓用合わせガラスは、前記ブロック共重合体水素化物[D]が、主鎖および側鎖における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化され、芳香環における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化されてなることがより好ましい。このように、ブロック共重合体水素化物[D]の主鎖および側鎖並びに芳香環における炭素−炭素不飽和結合の水素化率が上記所定以上であれば、中間膜の耐光性、耐熱性および透明性を高めることができる。
なお、本発明において、ブロック共重合体水素化物[D]の水素化率は、ブロック共重合体[C]およびブロック共重合体水素化物[D]のH−NMRを測定する方法等により求めることができる。
また、本発明の旋回窓用合わせガラスは、前記中間膜が、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物[E]を含み、前記ブロック共重合体[C]中の全芳香族ビニル単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwAとし、前記ブロック共重合体[C]中の全鎖状共役ジエン単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwBとしたときの、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であることが更に好ましい。このように、中間膜が、上記所定のブロック共重合体水素化物にアルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物を含めば、耐水性が良好であると共に、旋回窓用合わせガラスにおける結露の発生を一層良好に抑制することができる。
さらに、本発明の旋回窓用合わせガラスは、前記ブロック共重合体水素化物[D]が、主鎖および側鎖における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化され、芳香環における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化されてなることがより好ましい。このように、ブロック共重合体水素化物[D]の主鎖および側鎖並びに芳香環における炭素−炭素不飽和結合の水素化率が上記所定以上であれば、中間膜の耐光性、耐熱性および透明性を高めることができる。
また、本発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の旋回窓は、上述したいずれかの旋回窓用合わせガラスと、前記旋回窓用合わせガラスに固定された回転軸と、を備えることを特徴とする。このように、上述したいずれかの旋回窓用合わせガラスと、前記旋回窓用合わせガラスに固定された回転軸と、を備える旋回窓は、旋回窓用合わせガラスにおける結露の発生を良好に抑制することができる。
本発明によれば、結露の発生を良好に抑制し得る旋回窓用合わせガラスを提供することができる。
また、本発明によれば、当該旋回窓用合わせガラスを備える旋回窓を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る旋回窓の概略構成の一例を示す斜視図である。 本発明に第2の実施形態に係る旋回窓の概略構成の一例を示す斜視図である。 本発明に第3の実施形態に係る旋回窓の概略構成の一例を示す断面図である。 実施例において作製した旋回窓の断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明の旋回窓用合わせガラスは、本発明の旋回窓の作製に用いることができる。そして、本発明の旋回窓は、本発明の旋回窓用合わせガラスを備えるものである。
(旋回窓用合わせガラス)
本発明の旋回窓用合わせガラスは、第1のガラス板と、第2のガラス板と、前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に介在配置された中間膜と、を備える。
このように、第1のガラス板と、第2のガラス板と、前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に介在配置された中間膜と、を備える旋回窓用合わせガラスを旋回窓の窓ガラスとして用いれば、結露の発生を良好に抑制することができる。
また、本発明の旋回窓用合わせガラスは、軽量であると共に、破損した際に生じる破片が飛散することを良好に抑制することができる(即ち、飛散抑制機能に優れている)。
ここで、本発明の旋回窓用合わせガラスにおいては、第1のガラス板と第2のガラス板とが相互に対向して配置されている。
また、本発明の旋回窓用合わせガラスは、第1のガラス板と第2のガラス板との間に介在配置された中間膜を1枚のみ備えていてもよいし、複数枚備えていてもよい。
そして、第1のガラス板と第2のガラス板との間に介在配置された1枚または複数枚の中間膜は、第1のガラス板と第2のガラス板とを接着する接着層として機能する。
したがって、本発明の旋回窓用合わせガラスは、例えば、1枚または複数枚の中間膜からなる接着剤層が、被着体としての2枚のガラス板の間に介在し、それらが接着一体化してなる積層構造を有する。
なお、本発明の旋回窓用合わせガラスは、上述した第1のガラス板、第2のガラス板、および中間膜以外のその他の部材を任意に備えていてもよいものとする。
例えば、本発明の旋回窓用合わせガラスは、第1のガラス板および第2のガラス板以外に、1枚または複数枚の他のガラス板を更に備え、第1のガラス板若しくは第2のガラス板と上記他のガラス板との間に、又は、上記他のガラス板相互間に介在配置される他の中間膜を更に備えていてもよい。ここで、上記他の中間膜は、第1のガラス板と第2のガラス板との間に介在配置される中間膜と同じであってもよいし、異なっていてもよいものとする。
<ガラス板>
第1のガラス板および第2のガラス板として用いるガラス板としては、特に制限はなく、例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、熱線吸収板ガラス等の公知の無機ガラス板、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのガラス板は、通常、透明性を有し、そして、無色および有色のいずれであってもよい。
また、第1のガラス板および第2のガラス板に用いられるガラスの材質としては、特に制限はなく、例えば、アルミノシリケート酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、ウランガラス、カリガラス、ケイ酸ガラス、結晶化ガラス、ゲルマニウムガラス、石英ガラス、ソーダガラス、鉛ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどが挙げられる。
なお、第1のガラス板の材質と第2のガラス板の材質とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第1のガラス板および第2のガラス板として用いられるガラス板の弾性率は、特に限定されないが、通常、後述する中間膜の弾性率よりも高い値を示す。
また、第1のガラス板の弾性率と第2のガラス板の弾性率とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
具体的に、第1のガラス板および第2のガラス板として用いられるガラス板の弾性率は、6.0×10MPa以上であることが好ましく、7.0×10MPa以上であることが更に好ましく、7.1×10MPa以上であることが特に好ましく、1.0×1011MPa以下であることが好ましい。第1のガラス板および第2のガラス板として用いられるガラス板の弾性率が上記下限以上であれば、旋回窓用合わせガラスは、結露の発生を更に良好に抑制することができる。一方、第1のガラス板および第2のガラス板として用いられるガラス板の弾性率が上記上限以下であれば、加工性が良好である。
なお、ガラス板の弾性率は、本明細書の実施例に記載の方法により測定することができる。
第1のガラス板および第2のガラス板として用いるガラス板を上面から見た場合の形状は、特に限定されないが、通常、円形である。
なお、通常、第1のガラス板と第2のガラス板とでは、上面から見た場合の形状および大きさが同じである。
また、第1のガラス板および第2のガラス板として用いるガラス板を側面から見た場合の形状は、本発明の所望の効果が得られる範囲内であれば、特に限定されず、平板状であってもよいし、曲面形状であってもよい。
そして、ガラス板の厚さは、特に限定されないが、0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることが更に好ましく、0.7mm以上であることが特に好ましく、10mm以下であることが好ましく、6mm以下であることが更に好ましく、4mm以下であることが特に好ましい。
なお、第1ガラス板の厚みと第2ガラスの厚みとは同じであってもよいし、異なっていてもよいものとする。
<中間膜>
中間膜は、特に限定されないが、通常、熱可塑性樹脂を含み、任意に、添加剤などの、熱可塑性樹脂以外の成分を含むシート状の成形体である。
<<熱可塑性樹脂>>
熱可塑性樹脂としては、芳香族ビニル化合物および共役ジエン化合物から製造されるブロック共重合体並びにその水素化物;芳香族ビニル化合物およびイソブテンもしくはイソブテン誘導体から製造されるブロック共重合体並びにその水素化物;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチルペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−ブテン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ビニルノルボルネン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン・ノルボルネン共重合体、エチレン・テトラシクロドデセン共重合体、ノルボルネン誘導体の開環メタセシス重合体水素化物、シクロヘキサジエン重合体等のシクロオレフィンポリマー;エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体等のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン・不飽和カルボン酸ランダム共重合体を金属化合物と反応させて得られるアイオノマー樹脂;ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとを酸性条件下で反応させて得られるポリビニルブチラール(PVB)樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のビスフェノール類と塩化カルボニル等のカルボニル化合物の反応で得られるポリカーボネート樹脂;ポリスチレン、スチレン・メタクリル酸メチル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル・メタクリル酸グリシジル共重合体、メタクリル酸メチル・メタクリル酸トリシクロデシル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体等;エチレン・酢酸ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体等の含ハロゲン系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド等の芳香族系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6T等のポリアミド系樹脂;これらの熱可塑性樹脂にアルコキシシリル基や酸無水物基が導入されてなる変性熱可塑性樹脂(変性体);などが挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよび/またはメタクリルを意味し、「(共)重合体」は、単独重合体および/または共重合体を意味する。
また、上述した樹脂は架橋構造を有していてもよく、当該架橋構造は、トリアリルイソシアヌレートなどの架橋助剤を介した架橋構造であってもよい。
熱可塑性樹脂は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。そして、中間膜の耐水性を高めると共に旋回窓用合わせガラスにおける結露の発生を更に良好に抑制する観点から、これらの熱可塑性樹脂の中でも、
(i)芳香族ビニル化合物(以下、「芳香族ビニル単量体」と称することがある。)および鎖状共役ジエン化合物(以下、「鎖状共役ジエン単量体」と称することがある。)から製造されるブロック共重合体およびその水素化物、並びに、当該ブロック共重合体およびその水素化物にアルコキシシリル基や酸無水物基が導入されてなる変性体が好ましく、
(ii)芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(以下、「芳香族ビニル単量体単位」と称することがある。)を主成分とする重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位(以下、「鎖状共役ジエン単量体単位」と称することがある。)を主成分とする重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化してなるブロック共重合体水素化物[D]、および、当該ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基や酸無水物基が導入されてなる変性体が更に好ましく、
(iii)芳香族ビニル単量体単位を主成分とする重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化してなるブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物[E]が特に好ましい。
以下、熱可塑性樹脂として好適に使用し得る変性ブロック共重合体水素化物[E]について詳述する。
―変性ブロック共重合体水素化物[E]―
変性ブロック共重合体水素化物[E]は、前駆体であるブロック共重合体水素化物[D]に、アルコキシシリル基が導入された高分子である。
――ブロック共重合体水素化物[D]――
ブロック共重合体水素化物[D]は、前駆体であるブロック共重合体[C]を水素化してなる高分子であり、より詳しくは、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする重合体ブロック[A]と鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする重合体ブロック[B]とを有する高分子であるブロック共重合体[C]を水素化してなる高分子である。
ここで、ブロック共重合体水素化物[D]は、ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合のみを選択的に水素化した高分子であってもよいし、ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合並びに芳香族ビニル化合物に由来する芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化した高分子であってもよいし、これらの混合物であってもよい。
前記ブロック共重合体水素化物[D]は、例えば、主鎖および側鎖の炭素−炭素不飽和結合の好ましくは90%以上、更に好ましくは97%以上、特に好ましくは99%以上が水素化されている。また、前記ブロック共重合体水素化物[D]は、例えば、芳香環の炭素−炭素不飽和結合の好ましくは90%以上、更に好ましくは97%以上、特に好ましくは99%以上が水素化されている。水素化の程度を示す水素化率が高いほど、中間膜の耐光性、耐熱性および透明性が良好である。
炭素−炭素不飽和結合の水素化方法や反応形態等は、特に制限はなく、公知の方法にしたがって行えばよい。
ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖および側鎖の炭素−炭素不飽和結合を選択的に水素化する方法としては、例えば、特開2015−78090号公報等に記載された方法を挙げることができる。
また、ブロック共重合体[C]の鎖状共役ジエン化合物に由来する主鎖および側鎖の炭素−炭素不飽和結合並びに芳香族ビニル化合物に由来する芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化する方法としては、例えば、国際公開第2011/096389号、国際公開第2012/043708号等に記載された方法を挙げることができる。
水素化反応終了後においては、水素化触媒および/または重合触媒を反応溶液から除去した後、得られた溶液からブロック共重合体水素化物[D]を回収することができる。回収されたブロック共重合体水素化物[D]の形態としては、特に制限はないが、ペレット形状にして、その後のアルコキシシリル基の導入反応に供することが好ましい。
ブロック共重合体水素化物[D]の分子量としては、特に制限はないが、中間膜の耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、THFを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、35,000以上であることが好ましく、38,000以上であることが更に好ましく、40,000以上であることが特に好ましく、200,000以下であることが好ましく、150,000以下であることが更に好ましく、100,000以下であることが特に好ましい。
また、ブロック共重合体水素化物[D]の分子量分布(Mw/Mn)は、特に制限はないが、中間膜の耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、3以下であることが好ましく、2以下であることが更に好ましく、1.7以下であることが特に好ましい。
〔ブロック共重合体[C]〕
ブロック共重合体[C]は、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする重合体ブロック[A]を1個以上と、鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする重合体ブロック[B]を1個以上有する高分子であるが、重合体ブロック[A]2個以上と、重合体ブロック[B]1個以上とからなる高分子であることが好ましい。
ここで、ブロック共重合体[C]中における重合体ブロック[A]の数は、3個以下であることが好ましく、2個であることが更に好ましい。
また、ブロック共重合体[C]中における重合体ブロック[B]の数は、2個以下であることが好ましく、1個であることが更に好ましい。
ブロック共重合体[C]中における重合体ブロック[A]および重合体ブロック[B]の数をそれぞれ上記範囲内にすることにより、中間膜の耐熱性、柔軟性および加工安定性を高めることができる。
ブロック共重合体[C]のブロックの形態は、特に制限はなく、鎖状型ブロックであっても、ラジアル型ブロックであってもよいが、中間膜の機械的強度を向上させる観点から、鎖状型ブロックであることが好ましい。ここで、ブロック共重合体[C]の特に好ましい形態は、重合体ブロック[B]の両端に重合体ブロック[A]が結合した共重合体が好ましく、特に、トリブロック共重合体([A]−[B]−[A])である。
なお、ブロック共重合体[C]である共重合体は、ブロック重合後水素化前の段階では、末端変性がなされていないことが好ましい。
また、ブロック共重合体[C]が、2つの重合体ブロック[A](第1の重合体ブロック[A1]、第2の重合体ブロック[A2])と、1つの重合体ブロック[B]とにより構成されたトリブロック共重合体([A1]−[B]−[A2])である場合において、第1の重合体ブロック[A1]由来の芳香族ビニル単量体単位がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をSt1とし、第2の重合体ブロック[A2]由来の芳香族ビニル単量体単位がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をSt2としたときに、St1とSt2との比(St1:St2)は、好ましくは20:80〜50:50である。
ブロック共重合体[C]中の全芳香族ビニル単量体単位がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwAとし、ブロック共重合体[C]中の全鎖状共役ジエン単量体単位がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比wA:wBは30:70〜60:40であることが好ましく、35:65〜55:45であることが更に好ましく、40:60〜52:48であることが特に好ましい。
ブロック共重合体[C]中の全芳香族ビニル単量体単位がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率(wA)を60%以下にすることにより、得られる中間膜の柔軟性を確保することができる。一方、ブロック共重合体[C]中の全芳香族ビニル単量体単位がブロック共重合体[C]全体に占める質量分率(wA)を30%以上にすることにより、中間膜の耐熱性を確保することができる。
ブロック共重合体[C]の分子量は、特に制限はないが、中間膜の耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、35,000以上であることが好ましく、38,000以上であることが更に好ましく、40,000以上であることが特に好ましく、200,000以下であることが好ましく、150,000以下であることが更に好ましく、100,000以下であることが特に好ましい。
また、ブロック共重合体[C]の分子量分布(Mw/Mn)は、特に制限はないが、中間膜の耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、3以下であることが好ましく、2以下であることが更に好ましく、1.7以下であることが特に好ましい。
ブロック共重合体[C]の製造方法は特に限定されず、例えば、国際公開第2003/018656号、国際公開第2011/096389号、等に記載の方法を採用することができる。
〔〔重合体ブロック[A]〕〕
重合体ブロック[A]は、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする重合体ブロックである。重合体ブロック[A]中における芳香族ビニル単量体単位の含有割合は、重合体ブロック[A]を構成する全構造単位を100質量%として、通常50質量%超であり、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることが更に好ましく、99質量%以上であることが特に好ましい。なお、重合体ブロック[A]中における芳香族ビニル単量体単位の含有割合の上限は特に限定されず、100質量%以下とすることができる。
重合体ブロック[A]中における芳香族ビニル単量体単位の含有割合が50質量%超であると、中間膜の耐熱性を確保することができる。
重合体ブロック[A]は、芳香族ビニル単量体単位以外の単量体単位(その他の単量体単位)を含有していてもよい。ここで、本明細書において「単量体単位を含有する」とは、「その単量体を用いて得た重合体中に単量体由来の構造単位が含まれている」ことを意味する。
重合体ブロック[A]が含有しうるその他の単量体単位としては、後述する鎖状共役ジエン単量体単位および/またはその他のビニル単量体単位などが挙げられる。重合体ブロック[A]中における鎖状共役ジエン単量体単位およびその他のビニル単量体単位の含有割合の合計は、重合体ブロック[A]を構成する全単量体単位を100質量%として、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることが更に好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。重合体ブロック[A]中における鎖状共役ジエン単量体単位およびその他のビニル単量体単位の含有割合の合計が10質量%以下であると、中間膜の耐熱性を確保することができる。
なお、重合体ブロック[A]が鎖状共役ジエン単量体単位および/またはその他のビニル単量体単位を含む場合は、重合体ブロック[A]は、通常、芳香族ビニル単量体単位、鎖状共役ジエン単量体単位、およびその他のビニル単量体単位を不規則的に繰り返してなる部分を有することが好ましい。
また、ブロック共重合体[C]が複数の重合体ブロック[A]を有する場合、重合体ブロック[A]同士は、互いに同一であってもよく、相異していてもよい。
芳香族ビニル単量体単位を形成し得る芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン;α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン等の、置換基として炭素数1以上6以下のアルキル基を有するスチレン類;4−メトキシスチレン等の、置換基として炭素数1以上6以下のアルコキシ基を有するスチレン類;4−フェニルスチレン等の、置換基としてアリール基を有するスチレン類;1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン等の、ビニルナフタレン類;が挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
そしてこれらの中でも、中間膜の吸湿性を低下させる観点から、スチレンや、置換基として炭素数1以上6以下のアルキル基を有するスチレン類などの、極性基を含有しない芳香族ビニル化合物が好ましく、さらに、工業的な入手の容易さから、スチレンが更に好ましい。
その他のビニル単量体単位を形成し得るその他のビニル単量体としては、芳香族ビニル化合物および鎖状共役ジエン化合物以外のビニル化合物、例えば、鎖状ビニル化合物、環状ビニル化合物、不飽和の環状酸無水物、不飽和イミド化合物、などが挙げられる。これらの化合物は、ニトリル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシカルボニル基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。また、これらの化合物は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。そしてこれらの中でも、中間膜の吸湿性を低下させる観点から、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテン、4,6−ジメチル−1−ヘプテン等の、炭素数2以上20以下の鎖状ビニル化合物(鎖状オレフィン);ビニルシクロヘキサン、ノルボルネン等の炭素数5以上20以下の環状ビニル化合物(環状オレフィン);1,3−シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン化合物;などであって、極性基を含有しないものが好ましい。
〔〔重合体ブロック[B]〕〕
重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする重合体ブロックである。重合体ブロック[B]中における鎖状共役ジエン単量体単位の含有割合は、重合体ブロック[B]を構成する全構造単位を100質量%として、通常50質量%超であり、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。なお、重合体ブロック[B]中における鎖状共役ジエン単量体単位の含有割合の上限は特に限定されず、100質量%以下とすることができる。
重合体ブロック[B]中における鎖状共役ジエン単量体単位の含有割合が50質量%超であると、中間膜の柔軟性が高まり、例えば、旋回窓用合わせガラスが、環境の急激な温度変化に対しても割れ等の不具合を発生し難いため、好ましい。
重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン単量体単位以外の単量体単位(その他の単量体単位)を含有していてもよい。重合体ブロック[B]が含有しうるその他の単量体単位としては、上述した芳香族ビニル単量体単位および/または上述したその他のビニル単量体単位などが挙げられる。重合体ブロック[B]中における芳香族ビニル単量体単位およびその他のビニル単量体単位の含有割合の合計は、重合体ブロック[B]を構成する全構造単位を100質量%として、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることが更に好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。重合体ブロック[B]中における芳香族ビニル単量体単位およびその他の単量体単位の含有割合の合計が30質量%以下であると、中間膜の柔軟性が高まり、例えば、旋回窓用合わせガラスが、環境の急激な温度変化に対して割れ等の不具合を発生し難いため、好ましい。
なお、重合体ブロック[B]が芳香族ビニル単量体単位および/またはその他のビニル単量体単位を含む場合は、重合体ブロック[B]は、通常、鎖状共役ジエン単量体単位、芳香族ビニル単量体単位、およびその他のビニル単量体単位を不規則的に繰り返してなる部分を有することが好ましい。
また、ブロック共重合体[C]が重合体ブロック[B]を複数有する場合、重合体ブロック[B]同士は、互いに同一であってもよく、相異なっていてもよい。
ここで、重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン単量体単位の一部が、1,2−結合および/または3,4−結合で重合した構造単位(1,2−および3,4−付加重合由来の構造単位)を有し、鎖状共役ジエン単量体単位の残部が、1,4−結合(1,4−付加重合由来の構造単位)で重合した構造単位を有していてもよい。重合体ブロック[B]中の鎖状共役ジエン単量体単位により構成される鎖状共役ジエン部分において、「1,2−結合(3,4−結合)」と「1,4−結合」との合計に対する「1,4−結合」の比率は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが特に好ましい。
1,2−結合および/または3,4−結合で重合した鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位を含有する重合体ブロック[B]は、鎖状共役ジエン化合物、必要に応じて、芳香族ビニル化合物、その他のビニル化合物を、ランダム化剤として電子供与原子を有する特定の化合物の存在下で重合させることにより得ることができる。1,2−結合および/または3,4−結合で重合した鎖状共役ジエン化合物に由来する構造単位の含有量は、ランダム化剤の添加量により制御することができる。
電子供与原子(例えば、酸素(O)、窒素(N))を有する化合物としては、エーテル化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物、などが挙げられる。これらの中でも、ランダム共重合体ブロックの分子量分布を小さくすることができ、その水素添加反応を阻害し難いという観点から、エーテル化合物が好ましい。
電子供与原子を有する化合物の具体例としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールメチルフェニルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジイソプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジ(2−テトラヒドロフリル)メタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、テトラメチルエチレンジアミン、などが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの電子供与原子を有する化合物の含有量は、鎖状共役ジエン化合物100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.01質量部以上であることが更に好ましく、10質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることが更に好ましい。
鎖状共役ジエン化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。そしてこれらの中でも、中間膜の吸湿性を低下させる観点から、極性基を含有しない鎖状共役ジエン化合物が好ましく、さらに、工業的な入手の容易さから、1,3−ブタジエン、イソプレンが更に好ましい。
――ブロック共重合体水素化物[D]へのアルコキシシリル基の導入――
上述したブロック共重合体水素化物[D]に導入するアルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等の、トリ(炭素数1〜6アルコキシ)シリル基;メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基、プロピルジメトキシシリル基、プロピルジエトキシシリル基等の、(炭素数1〜20アルキル)ジ(炭素数1〜6アルコキシ)シリル基;フェニルジメトキシシリル基、フェニルジエトキシシリル基等の、(アリール)ジ(炭素数1〜6アルコキシ)シリル基;などが挙げられる。
また、アルコキシシリル基は、ブロック共重合体水素化物[D]に、炭素数1以上20以下のアルキレン基や、炭素数2以上20以下のアルキレンオキシカルボニルアルキレン基等の2価の有機基を介して結合していてもよい。
〔アルコキシシリル基の導入量〕
ブロック共重合体水素化物[D]100質量部に対するアルコキシシリル基の導入量としては、特に制限はなく、0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることが更に好ましく、0.3質量部以上であることが特に好ましく、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることが更に好ましく、3質量部以下であることが特に好ましい。
アルコキシシリル基の導入量が10質量部以下であると、得られる変性ブロック共重合体水素化物[E]をシート状に溶融成形する前に微量の水分等で分解されたアルコキシシリル基同士の架橋を抑制して、ゲル化したり、溶融時の流動性が低下して成形性が低下したりするのを防止することができる。一方、アルコキシシリル基の導入量が0.1質量部以上であると、中間膜の接着性が向上し、例えば、ガラス板等の被着体に一層強固に接着させることができる。
なお、アルコキシシリル基が導入されたことは、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物[E]のIRスペクトルで確認することができる。また、その導入量は、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物[E]のH−NMRスペクトルにて算出することができる。
〔アルコキシシリル基の導入方法〕
ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基を導入する方法としては、特に制限はなく、例えば、ブロック共重合体水素化物[D]に、有機過酸化物の存在下で、エチレン性不飽和シラン化合物を反応(グラフト化反応)させることにより、アルコキシシリル基を導入する方法、より詳細には、ブロック共重合体水素化物[D]、エチレン性不飽和シラン化合物および有機過酸化物からなる混合物を、二軸混練機、二軸押出機等にて溶融状態で所望の時間混練する方法、などが挙げられる。
前述した導入方法で用いるエチレン性不飽和シラン化合物としては、ブロック共重合体水素化物[D]とグラフト化反応し、ブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基を導入可能なものであれば、特に制限はなく、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
グラフト化反応に使用する有機過酸化物としては、特に制限はないが、1分間半減期温度が170℃以上190℃以下のものが好ましく、例えば、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシド、1,4−ビス(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
例えば、二軸押出機による混練温度としては、特に制限はないが、180℃以上であることが好ましく、185℃以上であることが更に好ましく、190℃以上であることが特に好ましく、220℃以下であることが好ましく、210℃以下であることが更に好ましく、200℃以下であることが特に好ましい。
また、加熱混練時間としては、特に制限はないが、0.1分間以上であることが好ましく、0.2分間以上であることが更に好ましく、0.3分間以上であることが特に好ましく、10分間以下であることが好ましく、5分間以下であることが更に好ましく、2分間以下であることが特に好ましい。
加熱混練温度および加熱混練時間(滞留時間)を上記好ましい範囲内にすることにより、連続的な混練および押出しを効率的に行うことができる。
得られた変性ブロック共重合体水素化物[E]の形態としては、特に制限はないが、通常は、ペレット形状にして、その後の成形加工や添加剤の配合に供することが好ましい。
――変性ブロック共重合体水素化物[E]の性状――
変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量としては、導入されるアルコキシシリル基の分子量が、通常、小さいため、原料として用いたブロック共重合体水素化物[D]の分子量と実質的には変わらない。ただし、ブロック共重合体水素化物[D]に、有機過酸化物の存在下で、エチレン性不飽和シラン化合物を反応(グラフト化反応)させるため、重合体の架橋反応および切断反応が併発し、変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量分布の値は大きくなる。
変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量としては、特に制限はないが、中間膜の耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、THFを溶媒としたGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、25,000以上であることが好ましく、30,000以上であることが更に好ましく、35,000以上であることが特に好ましく、200,000以下であることが好ましく、150,000以下であることが更に好ましく、100,000以下であることが特に好ましい。
また、変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量分布(Mw/Mn)としては、特に制限はないが中間膜の耐熱性や機械的強度を向上させる観点から、3.5以下であることが好ましく、3.0以下であることが更に好ましく、2.5以下であることが特に好ましい。
―含有割合―
なお、中間膜において上述した熱可塑性樹脂が占める割合は、中間膜全体の質量を100質量%として、65質量%以上100質量%以下であることが好ましく、70質量%以上100質量%以下であることが更に好ましく、75質量%以上100質量%以下であることが特に好ましい。
<<添加剤>>
中間膜が任意に含みうる添加剤としては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、加工助剤等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
―紫外線吸収剤―
紫外線吸収剤を配合することで、中間膜により紫外線を遮蔽することができる。
紫外線吸収剤の具体例としては、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、などが挙げられる。
―酸化防止剤―
酸化防止剤を配合することで、中間膜の加工性等を高めることができる。
酸化防止剤の具体例としては、リン系酸化防止剤、フェノ−ル系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、などが挙げられる。
―光安定剤―
光安定剤を配合することで、中間膜の耐久性を高めることができる。
光安定剤の具体例としては、ヒンダードアミン系光安定剤、などが挙げられる。
―加工助剤―
加工助剤としては、熱可塑性樹脂に均一に溶解ないし分散できるものが好ましい。なお、加工助剤は、上述した熱可塑性樹脂とは異なる成分である。例えば、熱可塑性樹脂として上述したブロック共重合体[C]、ブロック共重合体水素化物[D]、および変性ブロック共重合体[E]などを用いる場合、加工助剤としては、数平均分子量が300以上5,000以下の炭化水素系重合体を用いることが好ましい。
炭化水素系重合体の具体例としては、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリ−1−オクテン、ポリイソプレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリイソプレン−ブタジエン共重合体等の低分子量体及びその水素化物;などが挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、透明性、耐光性を維持し、軟化効果に優れている点で、低分子量(数平均分子量が、好ましくは500以上3,000以下、より好ましくは500以上2,500以下)のポリイソブチレン水素化物、低分子量(数平均分子量が、好ましくは500以上3,000以下、より好ましくは500以上2,500以下)のポリブテン水素化物が好ましい。
低分子量の炭化水素系重合体の配合量は、変性ブロック共重合体[E]などの熱可塑性樹脂100質量部に対して、通常、40質量部以下、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下である。低分子量の炭化水素系重合体の配合量を多くすると、合わせガラス用の中間膜とした場合に、耐熱性が低下したり、溶出物が増加し易くなる傾向がある。
紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等の添加量としては、これらの添加剤の合計添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.01質量部以上であることが更に好ましく、0.05質量部以上であることが特に好ましく、5質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることが更に好ましく、3質量部以下であることが更に好ましい。
<<中間膜の弾性率>>
中間膜の弾性率は、400MPa以上であることが好ましく、2000MPa以下であることが好ましく、1500MPa以下であることが更に好ましく、1000MPa以下であることが特に好ましい。中間膜の弾性率が上記下限以上であれば、旋回窓用合わせガラスは、結露の発生を更に良好に抑制することができる。一方、中間膜の弾性率が上記上限以下であれば、旋回窓用合わせガラスの飛散抑制機能を更に高めることができる。
なお、中間膜の弾性率は、本明細書の実施例に記載の方法により測定することができる。
<<中間膜の製造方法>>
中間膜は、例えば、少なくとも熱可塑性樹脂を含み、そして任意に上述した添加剤を含む樹脂組成物をシート状に成形することで得られる。
熱可塑性樹脂に添加剤を配合する方法としては、一般に用いられる公知の方法が適用でき、例えば、(i)熱可塑性樹脂のペレットおよび添加剤を、タンブラー、リボンブレンダー、ヘンシェルタイプミキサー等の混合機を使用して均等に混合した後、二軸押出機等の連続式溶融混練機により溶融混合し、押出すことで、ペレット状にする方法や、(ii)熱可塑性樹脂を、サイドフィーダーを備えた二軸押出機により、サイドフィーダーから各種添加剤を連続的に添加しながら、溶融混練し、押出すことで、ペレット状にする方法、が挙げられる。これらの方法によって、添加剤を熱可塑性樹脂に均一に分散させた樹脂組成物を製造することができる。
ここで、樹脂組成物を中間膜に成形する方法としては、特に制限はなく、例えば、溶融押出し成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、などが挙げられる。
例えば、溶融押出し成形法により中間膜を成形する場合、樹脂組成物の温度を、170℃以上とすることが好ましく、180℃以上とすることが更に好ましく、190℃以上とすることが特に好ましく、250℃以下とすることが好ましく、240℃以下とすることが更に好ましく、230℃以下とすることが特に好ましい。樹脂組成物の温度を170℃以上とすることにより、流動性が悪化するのを防止して、中間膜の表面にゆず肌やダイライン等の不良を生じるのを防止すると共に、押出し速度を上げて、工業的に有利に成形することができる。一方、樹脂組成物の温度を250℃以下とすることにより、樹脂組成物の流動性が高くなり過ぎることを抑制して、均等な厚さの中間膜を成形することができる。
中間膜の表面は、平面状であってもよいし、エンボス加工が施された形状(エンボス形状)であってもよい。
ここで、例えば、片面のみにエンボス加工が施された中間膜は、下記の方法により得ることができる。即ち、樹脂組成物を溶融押出しして得られる押出しシートを、エンボスパターンを備えるロール(エンボスロール)と、エンボスパターンを備えていないロール(タッチロール)とからなる一対のロールの間を通過させることで、一方の表面のみにエンボスパターンが転写された中間膜を得ることができる。
上述のようにして得られる中間膜の厚みは、特に制限はなく、0.02mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることが更に好ましく、0.1mm以上であることが特に好ましく、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることが更に好ましく、1mm以下であることが特に好ましい。
なお、中間膜の厚みは、中間膜の任意の10点の厚みを接触式厚み計(デジマチックインジケータコードNo.:543−575、ミツトヨ精密機器社製)を用いて測定し、それらの平均値として得ることができる。
また、中間膜を上面から見た場合の形状は、特に限定されないが、通常、円形である。ここで、中間膜は、例えば、上述した溶融押出し成形法などの方法により樹脂組成物をシート状に成形した後、円形に切り出すことで、上面から見た場合の形状を円形にすることができる。
なお、通常、中間膜と、上述した第1のガラス板と、第2のガラス板とは、上面から見た場合の形状および大きさが同じである。
<その他の部材>
本発明の旋回窓用合わせガラスは、上述した第1のガラス板、第2のガラス板、および、第1のガラス板と第2のガラス板との間に介在配置された中間膜以外のその他の部材を備えていてもよい。
例えば、本発明の旋回窓用合わせガラスは、第2のガラス板と対向して配置された第3のガラス板、および、第2のガラス板と第3のガラス板との間に介在配置された中間膜を更に備えていてもよい。
第3のガラス板としては、上述した第1のガラス板および第2のガラス板と同じガラス板を用いることができる。
第2のガラス板と第3のガラス板との間に介在配置された中間膜としては、第1のガラス板と第2のガラス板との間に介在配置された中間膜として上述したものを用いることができる。
さらに、本発明の旋回窓用合わせガラスは、旋回窓用合わせガラスの側面の少なくとも一部を構成する被覆材を更に備えていてもよい。
<<被覆材>>
本発明の旋回窓用合わせガラスが任意に備え得る被覆材は、旋回窓用合わせガラスの側面の少なくとも一部を構成する。
ここで、即ち、上述した第1のガラス板、第2のガラス板、および中間膜を備え、側面に被覆材を備えていない旋回窓用合わせガラス(以下、便宜上「積層体」と称することがある)の側面は、通常、第1ガラス、第2ガラス、および中間膜で構成されている。
そして、側面に被覆材を備える旋回窓用合わせガラスでは、被覆材は上記積層体の側面の少なくとも一部を被覆していればよいが、通常、被覆材は上記積層体の側面における中間膜の部分を全て被覆している。即ち、側面に被覆材を備える旋回窓用合わせガラスでは、通常、被覆材は中間膜の側面全体を被覆している。
被覆材としては、特に限定されないが、例えば、樹脂等の有機材料;金属、金属酸化物等の無機材料;有機材料と無機材料との複合体;などを用いることができる。被覆材を構成する材料については、被覆材の形成方法と関連して後述する。
そして、旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値を高めて、結露の発生を更に良好に抑制する観点から、被覆材の弾性率は、中間膜の弾性率よりも高いことが好ましい。
具体的に、被覆材の弾性率は、400MPa以上であることが好ましく、500MPa以上であることが更に好ましく、1000MPa以上であることが特に好ましい。被覆材の弾性率が上記下限以上であれば、旋回窓用合わせガラスは、結露の発生を更に良好に抑制することができる。
なお、被覆材の弾性率は、本明細書の実施例に記載の方法により測定することができる。
被覆材の形成方法としては、第1のガラス板、第2のガラス板、および中間膜などの各部材の側面に個別に形成する方法を用いてもよいし、上述した各部材を備える積層体の側面に形成する方法を用いてもよい。
そして、各部材または積層体の側面に被覆材を形成する方法としては、例えば、(1)各部材または積層体の側面の表面上に被覆材としてのハードコート層を形成する方法、(2)被覆材として予め用意したシート状のスリーブを各部材または積層体の側面に取り付ける方法、等がある。
以下、ハードコート層およびスリーブのそれぞれについて詳述する。
―ハードコート層―
ハードコート層は、特に限定されないが、通常、樹脂を含有し、任意に樹脂以外のその他の成分を含有していてもよい。
ハードコート層に含有される樹脂としては、本発明の所望の効果が得られる限り、特に限定されないが、例えば、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。そして、接着性の観点から、ハードコート層に含有される樹脂としては、ウレタンアクリレート樹脂を用いることが好ましい。
樹脂を含有するハードコートを形成する方法としては、特に限定されず、既知の方法を用いることができる。
例えば、ウレタンアクリレート樹脂を含むハードコート層は下記の方法により形成することができる。即ち、ウレタンアクリレートモノマーおよび/またはウレタンアクリレートオリゴマーと、光重合開始剤とを含む紫外線硬化性樹脂組成物を、上述した各部材または積層体の側面の表面上に塗布した後、得られた塗膜に紫外線を照射して硬化させることにより、ウレタンアクリレート樹脂を含有するハードコート層を形成することができる。
形成されたハードコート層の厚みは、特に限定されず、0.01mm以上0.5mm以下であることが好ましい。ハードコート層の厚みが上記下限以上であれば、表面硬度を維持できる。一方、ハードコート層の厚みが上記上限以下であれば、ハードコート層にクラックが入ることを抑制できる。
―スリーブ―
スリーブは、特に限定されないが、通常、樹脂、金属等からなるシート状の部材である。
ここで、スリーブを構成する樹脂としては、特に限定されることはなく、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂を用いることができる。そして、摺動性の観点から、スリーブを構成する樹脂としては、PEEKを用いることが好ましい。
また、スリーブを構成する金属としては、摺動性および耐久性の観点から、アルミニウムなどの金属を用いることが好ましい。
スリーブの厚みは、特に限定されず、0.1mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
スリーブを上述した各部材または積層体の側面に取り付ける方法としては、特に限定されず、既知の方法を用いることができる。例えば、接着剤を介して、スリーブを各部材または積層体の側面に接着させることができる。
<側面の弾性率>
本発明の旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値は、400MPa以上であることが好ましい。旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値が上記下限以上であれば、旋回窓用合わせガラスは、結露の発生を更に良好に抑制することができる。
なお、「旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値」とは、第1のガラス板、第2のガラス板、中間膜、および被覆材などの旋回窓用合わせガラスを構成する部材であって、旋回窓用合わせガラスの側面を構成する(即ち、旋回窓用合わせガラスの側面に露出している)部材が示す弾性率の値のうち、最小の値を指すものとする。
ここで、旋回窓用合わせガラスを構成する各部材の弾性率のうち、中間膜の弾性率が最も小さい値である場合の「旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値」について、下記に詳述する。
例えば、旋回窓用合わせガラスが側面に上述した被覆材を備えておらず、旋回窓用合わせガラスの側面に中間膜が露出している場合、旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値は、中間膜の弾性率の値を指すものとする。
また、旋回窓用合わせガラスが側面に上述した被覆材を備え、当該被覆材が中間膜の側面全体を被覆することにより、旋回窓用合わせガラスの側面に中間膜が露出していない場合、旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値は、被覆材の弾性率の値を指すものとする。
なお、上記において、旋回窓用合わせガラスが複数枚の中間膜を備える場合、「中間膜の弾性率」は、当該複数枚の中間膜のそれぞれの弾性率のうち、最小の値を指すものとする。
<旋回窓用合わせガラスの製造方法>
旋回窓用合わせガラスを製造する方法は、特に限定されず、例えば、真空ラミネータ装置を用いる方法、真空バッグを用いる方法、真空リングを用いる方法、仮圧着後にオートクレーブで加圧する方法を使用することができる。
例えば、真空バックを用いる方法では、第1のガラス板と第2のガラス板との間に中間膜を介在配置させてなる積層物を、真空バッグに入れて脱気後、オーブンで加熱し、中間膜を溶融させて、第1ガラス板と第2ガラス板とを中間膜を介して接着させることで、旋回窓用合わせガラスを作製することができる。
なお、真空バックで脱気する際の減圧条件およびオーブンでの加熱温度は、本発明の所望の効果が得られる範囲内で適宜設定することができる。
なお、上述した被覆材を側面に備える旋回窓用合わせガラスを作製する場合、第1のガラス板、第2のガラス板、および中間膜などの各部材の少なくともいずれか1つの側面に被覆材を形成した後に、上記真空バッグを用いる方法等を実施してもよいし、上記真空バッグを用いる方法等を実施して得られた、第1ガラス板と第2ガラス板とが中間膜を介して接着されてなる積層体(被覆材が形成される前の旋回窓用合わせガラス)の側面に被覆材を形成してもよいものとする。
また、各部材または積層体の側面に被覆材を形成する方法としては、「被覆材」の項で上述した方法を用いることができる。
(旋回窓)
本発明の旋回窓は、上述した旋回窓用合わせガラスと、旋回窓用合わせガラスに固定された回転軸と、を備える。このように、上述した旋回窓用合わせガラスと、旋回窓用合わせガラスに固定された回転軸と、を備える旋回窓は、旋回窓における結露の発生を良好に抑制することができる。
したがって、本発明の旋回窓は、電車、船舶、車両等の乗り物に備え付けられた窓部材およびセンサー部材などとして良好に使用することができる。
<第1の実施形態>
以下、図1を参照して、本発明の旋回窓の一例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る旋回窓の概略構成の一例を示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態に係る旋回窓1は、旋回窓用合わせガラス10と、旋回窓用合わせガラス10に固定された回転軸20と、を備える。
旋回窓用合わせガラス10は、上面から観察した場合の形状が円形である。そして、旋回窓用合わせガラス10は、第1のガラス板11と、第2のガラス板12と、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に介在配置された中間膜13とを備えている。
回転軸20は、棒状の剛体である。なお、回転軸20を構成する材料としては、例えば、金属、樹脂などを用いることができる。
そして、回転軸20は旋回窓用合わせガラス10に固定されている。具体的には、回転軸20の一方の端部が、旋回窓用合わせガラス10の主面中央部に設けられた貫通孔に挿通され、旋回窓用合わせガラス10を貫通した状態で固定されている。
そして、回転軸20を回転させることにより、回転軸20に固定された旋回窓用合わせガラス10も回転させることができるため、旋回窓用合わせガラス10の表面に付着した水滴や氷晶などを飛び散らせて除去することができる。
<第2の実施形態>
以下、図2を参照して、本発明の旋回窓の他の一例について説明する。
図2は本発明の第2の実施形態に係る旋回窓の概略構成の一例を示す斜視図である。
なお、図1に示した旋回窓1と同じ構成については説明を割愛する。
本発明の第2の実施形態に係る旋回窓1’は、図1に示した旋回窓1の構成に加えて、旋回窓用合わせガラスの側面の少なくとも一部を構成する被覆材としてのスリーブ30を備えている。
具体的には、旋回窓1’が備える旋回窓用合わせガラス10’は、図1に示した旋回窓1が備える旋回窓用合わせガラス10の側面に、被覆材としてのスリーブ30を更に取り付けてなる部材である。
そして、図2では、被覆材30は、図1に示した旋回窓用合わせガラス10の側面における中間膜13および第2のガラス板12の露出部分を全て被覆するようにして取り付けられている。即ち、被覆材30は中間膜13および第2のガラス板12の側面全体を被覆している。また、図2では、被覆材30は、図1に示した旋回窓用合わせガラス10の側面における第1のガラス板11の露出部分の一部を被覆するようにして取り付けられている。即ち、被覆材30は第1のガラス板11の側面の一部を被覆している。
<第3の実施形態>
以下、図3を参照して、本発明の旋回窓のさらに他の一例について説明する。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る旋回窓の概略構成の一例を示す断面図であり、本発明の第3の実施形態に係る旋回窓1を、旋回窓用合わせガラス10の主面中央部を含み、且つ、旋回窓用合わせガラス10の厚み方向に沿う平面で切断した場合の断面図を示す。
本発明の第3の実施形態に係る旋回窓1は、旋回窓用合わせガラス10と、回転軸20と、筐体40と、モーター50と、カメラ60と、モニター70とを備える。
旋回窓用合わせガラス10は、図示はしないが、上面から観察した場合の形状が円形である。そして、旋回窓用合わせガラス10は、第1のガラス板11と、第2のガラス板12と、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に介在配置された中間膜13とを備えている。
また、筐体40は円柱状であり、一方の底面41と、側面42とを有する。なお、円柱状の筐体40の内径は、旋回窓用合わせガラス10が有する円形の主面の直径以上であるものとする。また、筐体40の内部には、筐体40の内部の空間を一方の底面41側と他方の底面側とに分割する壁材43が設けられている。また、筐体40を構成する材料としては、例えば、金属、樹脂などを用いることができる。
そして、旋回窓用合わせガラス10は、円柱状の筐体40の他方の底面となるように配置される。
また、回転軸20の一方の端部が、旋回窓用合わせガラス10の主面中央部に接続して固定されている。回転軸20と旋回窓用合わせガラス10とは、既知の方法により接続および固定することができる。例えば、図示例のように、回転軸20と旋回窓用合わせガラス10とは、接合部材21を介して接続して固定されていてもよい。
なお、回転軸20は、棒状の剛体である。また、回転軸20を構成する材料としては、例えば、金属、樹脂などを用いることができる。
さらに、回転軸20は、壁材43に設けられた貫通孔を挿通している。このとき、回転軸20と壁材40とは固定されておらず、回転軸20は自由に回転できるものとする。
また、回転軸20の他方の端部(即ち、旋回窓用合わせガラス10に固定されている側とは反対側の端部)は、筐体40の一方の底面41に固定されたモーター50と接続している。そして、モーター50を駆動させることにより、回転軸20と、回転軸20に固定された旋回窓用合わせガラス10とを回転させることができる。
さらに、カメラ60は、壁材43に固定されている。より具体的に、カメラ本体61が、壁材43の一方の底面41側に固定され、レンズ部62が、壁材43に設けられた貫通孔に挿通している。カメラ60は、旋回窓用合わせガラス10を通じて、外部の状況を映像として撮影する。ここで、旋回窓用合わせガラス10の表面上では、撮影の障害となり得る結露の発生が良好に抑制されているため、カメラ60は、旋回窓用合わせガラス10を通じて、外部の状況を映像として良好に撮影することができる。
また、カメラ60からの配線63が、筐体40の外部に配置されたモニター70に接続している。これにより、カメラ60により撮影された映像情報は、配線63を通じてモニター70に伝達される。その結果、カメラ60により撮影された映像はモニター70に表示される。よって、モニター70に表示された映像を通じて、外部の状況を確認することができる。
以下、本発明について、実施例および比較例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。以下の実施例及び比較例において、「部」および「%」は、特に断りがない限り、質量基準である。
なお、複数種類の単量体を共重合して調製される重合体において、ある単量体単位の当該重合体全体に占める質量分率は、別に断らない限り、通常は、その重合体の調製時に重合する全単量体の総質量に占める当該ある単量体の質量の比率(仕込み比)と一致する。
本実施例における測定および評価は、以下の方法に従って行なった。
<重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)>
ブロック共重合体[C]、ブロック共重合体水素化物[D]、および変性ブロック共重合体水素化物[E]の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフラン(THF)を溶離液とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による、標準ポリスチレン換算値として求めた。GPCは40℃において測定した。測定装置としては、東ソー社製「HLC8320GPC」を用いた。
さらに上記と同様にして、数平均分子量(Mn)を測定した後、ブロック共重合体[C]、ブロック共重合体水素化物[D]、および変性ブロック共重合体水素化物[E]の分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
<水素化率>
ブロック共重合体水素化物[D]の主鎖、側鎖および芳香環の水素化率は、H−NMR測定(測定溶媒:CDCl)を実施し、共重合体中に存在した全不飽和結合のうち消失した不飽和結合の割合を算出することで導出した。
<側面の弾性率の最小値>
実施例のうち、作製した旋回窓用合わせガラスの側面に、ハードコート層の形成およびスリーブの取り付けのいずれも施していないものについては、各実施例で作製および使用した中間膜を切り出して、幅15mm、長さ100mmの試験片を作製した。
また、旋回窓用合わせガラスの側面に被覆材としてのスリーブを取り付けた実施例については、当該スリーブを切り出して、幅15mm、長さ100mmの試験片を作製した。
さらに、旋回窓用合わせガラスの側面に被覆材としてのハードコート層を形成した実施例については、幅15mm、長さ100mm、厚み1mmの型に、各実施例で使用した紫外線硬化性樹脂組成物を流し込み、PET製離型フィルム、ガラス板を重ね、紫外線照射装置(東芝ライテック社製「TOSCURE 752」)を用いて、紫外線を60秒間照射し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させて、ハードコート層のみからなる試験片を作製した。
上記で得られた試験片について、引張試験機(INSTRON社製「万能材料試験機5582」)を用い、温度23℃にて、試験片の長さ方向に速度1mm/秒で引っ張った際の弾性率を測定し、得られた値を各実施例で作製した旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値とした。
また、比較例については、使用した円形ガラス板を切り出して、幅15mm、長さ100mmの試験片を作製し、上記と同様の方法で弾性率を測定して、得られた値を側面の弾性率の最小値とした。
<視認性>
1:結露が大量に発生し、大粒の水滴によって標識の存在自体を確認できない。
2:結露が発生し、大粒の水滴が形成されている。標識の内容は確認できないものの、標識の存在は確認できる。
3:結露が僅かに発生しているが、大粒の水滴は形成されていない。標識の内容は確認できる。
4:結露がごく僅かに発生している。標識の内容は確認できる。
5:結露が発生していない。標識の内容は確認できる。
(実施例1)
<ブロック共重合体[C]の合成>
攪拌装置を備え、内部が十分に窒素置換された反応器に、脱水シクロヘキサン550部、脱水スチレン25.0部、ランダム化剤としてのn−ジブチルエーテル0.475部を入れ、60℃で攪拌しながらn−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.68部を加え、重合を開始させて、60℃で60分間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により分析したところ、この時点での重合転化率は99.5%であった。
次に、反応液に脱水イソプレン50.0部を加え、そのまま30分間攪拌を続けた。反応液をGCにより分析したところ、この時点で重合転化率は99%であった。
その後、更に、脱水スチレンを25.0部加え、60分間攪拌した。反応液をGCにより分析したところ、この時点での重合転化率はほぼ100%であった。ここでイソプロピルアルコール0.5部を加えて反応を停止した。得られたブロック共重合体[C]の重量平均分子量(Mw)は44,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.03であった。
<ブロック共重合体水素化物[D]の合成>
次に、上記で得られたブロック共重合体[C]の溶液を、攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒として珪藻土担持型ニッケル触媒(ズードケミー触媒社製「T−8400RL」)3.0部および脱水シクロヘキサン100部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、更に溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度170℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行なった。水素化反応により得られた反応溶液に含まれるブロック共重合体水素化物[D]の重量平均分子量(Mw)は43,900、分子量分布(Mw/Mn)は1.45であった。
水素化反応終了後、反応溶液をろ過して水素化触媒を除去した後、得られた溶液に、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](コーヨ化学研究所社製「Songnox1010」)0.1部を溶解したキシレン溶液1.0部を添加して溶解させた。
次いで、上記溶液を、金属ファイバー製フィルター(孔径0.4μm、ニチダイ社製)にて濾過して微小な固形分を除去した後、円筒型濃縮乾燥器(日立製作所社製「コントロ」)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で、溶液から、溶媒であるシクロヘキサン、キシレンおよびその他の揮発成分を除去し、濃縮乾燥器に直結したダイから溶融状態でストランド状に押出し、冷却後、ペレタイザーでカットしてブロック共重合体水素化物[D]からなるペレット90部を得た。
得られたペレット状のブロック共重合体水素化物[D]の重量平均分子量(Mw)は44,100、分子量分布(Mw/Mn)は1.53、水素化率はほぼ100%であった。
<変性ブロック共重合体水素化物[E]の調製>
得られたブロック共重合体水素化物[D]のペレット100部に対して、エチレン性不飽和シラン化合物としてのビニルトリメトキシシラン2.0部、および、有機過酸化物としての2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日油社製「パーヘキサ(登録商標) 25B」)0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出機(東芝機械社製「TEM37B」)を用いて、樹脂温度200℃、滞留時間60〜70秒間で混練した。得られた混練物を、ストランド状に押出し、空冷した後、ペレタイザーによりカッティングし、アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物[E]のペレット97部を得た。
得られたブロック共重合体水素化物[E]のペレット10部をシクロヘキサン100部に溶解させた後、得られた溶液を脱水メタノール400部中に注いで、変性ブロック共重合体水素化物[E]を凝固させた。得られた凝固物を25℃で真空乾燥して、精製された変性ブロック共重合体水素化物[E]9.5部を得た。
変性ブロック共重合体水素化物[E]のFT−IRスペクトルでは、1090cm−1にSi−OCH基、825cm−1と739cm−1にSi−CH基に由来する新たな吸収帯が、ビニルトリメトキシシランのSi−OCH基、Si−CH基に由来する吸収帯(1075cm−1、808cm−1および766cm−1)と異なる位置に観察された。
また、変性ブロック共重合体水素化物[E]のH−NMRスペクトル(重クロロホルム中)を測定したところ、3.6ppmにメトキシ基のプロトンに基づくピークが観察された。ピーク面積比からブロック共重合体水素化物[D]の100部に対してビニルトリメトキシシラン1.7部が結合したことが確認された。
なお、変性ブロック共重合体水素化物[E]の重量平均分子量(Mw)は38500、分子量分布(Mw/Mn)は2.37であった。
<中間膜の作製>
上記で得られたブロック共重合体水素化物[E]のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて50℃で4時間加熱して、溶存空気を除去した。次いで、上記ペレット100部に対して、ヒンダードアミン系光安定剤としての、ホルムアルデヒド重縮合物と{2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン・[N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサン−1,6−ジイルジアミン]・モルフォリン重合物}とギ酸との反応生成物(日本サイテック・インダストリーズ社製「サイアソーブ(登録商標)3529」)0.05部、および、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としての2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(BASFジャパン社製「Tinuvin(登録商標)329」)0.05部を添加して、均一に混合して樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、直径40mmのスクリューを備えた二軸押出機(東芝機械社製「TEM37B」)を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機(Tダイ幅600mm)、エンボスロールとタッチロールとからなる1対のロール、および、シート引き取り装置を備えた押出しシート成形機を使用して、溶融樹脂温度200℃、Tダイ温度200℃、エンボスロール温度60℃の条件にて押出し成形し、片面のみにエンボス加工が施されたシート状の中間膜(厚み:0.76mm)を得た。得られたシート状の中間膜は、ロールに巻き取って回収した。
得られた中間膜を用いて、弾性率の測定を行ない、得られた値を旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値とした。結果を表1に示す。
<旋回窓用合わせガラスの作製>
直径40mm、厚み2mmの円形ガラス板(材質:ソーダガラス)を2枚準備した。当該2枚の円形ガラス板それぞれについて、主面中央部を切削して、直径10mmの円状の貫通孔を形成した。
また、上記で得られた中間膜を直径40mmの円形に切り抜き、更に、その主面中央部に直径10mmの貫通孔を打ち抜いた。
そして、主面中央部に貫通孔を設けた円形ガラス板2枚の間に、同じく主面中央部に貫通孔を設けた円形の中間膜を介在配置させてなる積層物を、真空バッグに入れた。ポンプにより当該真空バックの内部を−0.08MPaに減圧した状態で、オーブンで120℃にて30分間加熱を行ない、中間膜を溶融させ、中間膜とガラス板とを接着させることで、主面中央部に円形の貫通孔が形成された旋回窓用合わせガラスを作製した。
<旋回窓の作製>
上記で作製した、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に中間膜13が介在配置されてなる旋回窓用合わせガラス10を用いて、図4に示す旋回窓1を作製した。
ここで、図4は、実施例において作製した旋回窓の断面図であり、旋回窓1を、旋回窓用合わせガラス10の主面中央部を含み、且つ、旋回窓用合わせガラス10の厚み方向に沿う平面で切断した場合を示す。
まず、断面が直径10mmの円形である回転軸20を用意した。そして、旋回窓用合わせガラス10の主面中央部に形成された円形の貫通孔に、回転軸20の一方の端部を嵌め込んで、回転軸20を旋回窓用合わせガラス10に固定した。
次いで、回転軸20の他方の端部にモーター50を取り付けて固定した。
さらに、内径40mmである円柱状の筐体40(材質:PC/ABS(ポリカーボネートとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体とのポリマーアロイ))を用意した。なお、円柱状の筐体40は、側面42、および一方の底面41のみを有する。そして、上述のように回転軸20およびモーター50を接続させた旋回窓用合わせガラス10を、円柱状の筐体40の他方の底面となるように設置した。このとき、回転軸20およびモーター50は筐体40の内部に配置し、モーター50を一方の底面41に接着させて固定した。また、筐体40の内部には、表面に標識が表示された標識板80を一方の底面41上に設置した。なお、標識板80の表面上に表示される標識としては、任意の方向に切れ目が入ったランドルト環を用いた。
作製された旋回窓1を用いて、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例2)
中間膜として、下記の方法により作製した中間膜を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
<エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)を主成分として含む中間膜の作製>
エチレン・酢酸ビニル共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製「エバフレックス(登録商標) EV150」、酢酸ビニル含有量33%)のペレット95部に、架橋助剤としてのトリアリルイソシアヌレート5部、エチレン性不飽和シラン化合物としての3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM−503」)0.5部、有機過酸化物としてのジクミルパーオキサイド(商品名「パークミルD」、日油社製)1.0部、および、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としての2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(BASFジャパン社製「Tinuvin(登録商標)329」)0.4部を添加して、均一に混合して樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、直径40mmのスクリューを備えた二軸押出機(東芝機械社製「TEM37B」)を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機(Tダイ幅600mm)、エンボスロールとタッチロールとからなる1対のロール、および、シート引き取り装置を備えた押出しシート成形機を使用して、溶融樹脂温度90℃、Tダイ温度90℃、エンボスロール温度50℃の条件にて押出し成形し、片面のみにエンボス加工が施されたシート状の中間膜(厚み:0.76mm)を得た。得られたシート状の中間膜は、ロールに巻き取って回収した。
得られた中間膜を用いて、弾性率の測定を行ない、得られた値を旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値とした。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2の旋回窓用合わせガラスの作製において、中間膜とガラス板とを接着させて得られた旋回窓用合わせガラスの側面に、下記の方法によってハードコート層を更に形成したこと以外は、実施例2と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
<ハードコート層の形成>
ハンドディスペンサー(ノードソン社製「DispensGun」)を用いて、実施例2で作製した旋回窓用合わせガラスの側面全体に、ウレタンアクリレートオリゴマーおよび光重合開始剤を含む紫外線硬化性樹脂組成物(日本合成化学工業社製「UV−6630B」)を塗布した。
紫外線照射装置(東芝ライテック社製「TOSCURE 752」)を用い、紫外線を10秒間照射することで、上記で得られた塗膜を硬化させ、ウレタンアクリレート樹脂からなるハードコート層(厚み:0.2mm)を形成した。
なお、上記の紫外線硬化性樹脂組成物を用いて、弾性率の測定を行ない、得られた値を旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値とした。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例3のハードコート層の形成において、ウレタンアクリレートオリゴマーおよび光重合開始剤を含む紫外線硬化性樹脂組成物として、日本合成化学工業社製「UV−6630B」に代えて、日本化学合成工業社製「UV−2750B」を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
なお、上記の紫外線硬化性樹脂組成物を用いて、弾性率の測定を行ない、得られた値を旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値とした。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例2の旋回窓用合わせガラスの作製において、中間膜とガラス板とを接着させて得られた旋回窓用合わせガラスの側面に、下記の方法によって作製したスリーブを更に取り付けたこと以外は、実施例2と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
<スリーブの作製および取り付け>
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂(ビクトレックス社製「VICTREX(登録商標)PEEK450G」)を、直径40mmのスクリューを備えた二軸押出機(東芝機械社製「TEM37B」)を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機(Tダイ幅600mm)、エンボスロールとタッチロールとからなる1対のロール、および、シート引き取り装置を備えた押出しシート成形機を使用して、溶融樹脂温度400℃、Tダイ温度380℃、エンボスロール温度160℃の条件にて押出し成形し、厚み0.5mm、幅500mmのシートを得た。得られたシートを切り出して、厚み0.5mm、幅4.0mm、長さ125.6mmのPEEK樹脂製スリーブを作製した。
次いで、実施例2で作製した旋回窓用合わせガラスの側面に、エポキシ・シリコーン系接着剤(セメダイン社製「EP001N」)を適量塗布した。さらに当該接着剤を塗布した部分の上から、上記で作製したPEEK樹脂製スリーブを巻いて取り付けた。このとき、PEEK樹脂製スリーブは、旋回窓用合わせガラスの側面における中間膜の部分を全て被覆するように取り付けられた。
なお、上記PEEK樹脂スリーブを用いて、弾性率の測定を行ない、得られた値を旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値とした。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例5のスリーブの取り付けにおいて、スリーブとして、厚み0.5mm、幅4.0mm、長さ125.6mmのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製スリーブに代えて、厚み0.1mm、幅4.0mm、長さ125.6mmのアルミ製スリーブを用いたこと以外は、実施例5と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
なお、上記のアルミ製スリーブを用いて、弾性率の測定を行ない、得られた値を旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値とした。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例5のスリーブの取り付けにおいて、実施例2で作製したEVAを主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスに代えて、実施例1で作製した変性ブロック共重合体水素化物[E]を主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスの側面にPEEK樹脂製スリーブを取り付けたこと以外は、実施例5と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例6のスリーブの取り付けにおいて、実施例2で作製したEVAを主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスに代えて、実施例1で作製した変性ブロック共重合体水素化物[E]を主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスの側面にアルミ製スリーブを取り付けたこと以外は、実施例6と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例3のハードコート層の形成において、実施例2で作製したEVAを主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスに代えて、実施例1で作製した変性ブロック共重合体水素化物[E]を主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスの側面に紫外線硬化性樹脂組成物を塗布したこと以外は、実施例3と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例4のハードコート層の形成において、実施例2で作製したEVAを主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスに代えて、実施例1で作製した変性ブロック共重合体水素化物[E]を主成分として含む中間膜を備える旋回窓用合わせガラスの側面に紫外線硬化性樹脂組成物を塗布したこと以外は、実施例4と同様にして、旋回窓用合わせガラスおよび旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の旋回窓の作製において、旋回窓用合わせガラスに代えて、旋回窓用合わせガラスの作製時に使用した、主面中央部に直径10mmの貫通孔を形成した直径40mm、厚み2mmの円形ガラス板(材質:ソーダガラス)1枚を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、旋回窓を作製し、視認性の評価を行なった。結果を表1に示す。
なお、上記の円形ガラス板を用いて、弾性率の測定を行ない、得られた値を、旋回窓に用いた円形ガラス板の側面の弾性率の最小値とした。結果を表1に示す。
Figure 2020100518
表1より、旋回窓に使用する窓ガラスとして、所定の旋回窓用合わせガラスを用いた実施例1〜10では、結露の発生を良好に抑制できることがわかる。
一方、旋回窓に使用する窓ガラスとして、所定の旋回窓用合わせガラスではなく単なるガラス板を用いた比較例1では、結露の発生を良好に抑制できないことがわかる。
1,1’ 旋回窓
10,10’ 旋回窓用合わせガラス
11 第1のガラス板
12 第2のガラス板
13 中間膜
20 回転軸
21 接合部材
30 被覆材
40 筐体
41 底面
42 側面
43 壁材
50 モーター
60 カメラ
61 カメラ本体
62 レンズ部
63 配線
70 モニター
80 標識板

Claims (7)

  1. 第1のガラス板と、
    第2のガラス板と、
    前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に介在配置された中間膜と、
    を備える、旋回窓用合わせガラス。
  2. 前記旋回窓用合わせガラスの側面の弾性率の最小値が400MPa以上である、請求項1に記載の旋回窓用合わせガラス。
  3. 前記中間膜が、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]を含み、
    前記ブロック共重合体[C]中の全芳香族ビニル単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwAとし、前記ブロック共重合体[C]中の全鎖状共役ジエン単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwBとしたときの、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40である、請求項1または2に記載の旋回窓用合わせガラス。
  4. 前記ブロック共重合体水素化物[D]が、主鎖および側鎖における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化され、芳香環における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化されてなる、請求項3に記載の旋回窓用合わせガラス。
  5. 前記中間膜が、芳香族ビニル単量体単位を主成分とする少なくとも2つの重合体ブロック[A]と、鎖状共役ジエン単量体単位を主成分とする少なくとも1つの重合体ブロック[B]とからなるブロック共重合体[C]を水素化して得られるブロック共重合体水素化物[D]にアルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物[E]を含み、
    前記ブロック共重合体[C]中の全芳香族ビニル単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwAとし、前記ブロック共重合体[C]中の全鎖状共役ジエン単量体単位が前記ブロック共重合体[C]全体に占める質量分率をwBとしたときの、wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40である、請求項1〜4のいずれかに記載の旋回窓用合わせガラス。
  6. 前記ブロック共重合体水素化物[D]が、主鎖および側鎖における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化され、芳香環における炭素−炭素不飽和結合の90%以上が水素化されてなる、請求項5に記載の旋回窓用合わせガラス。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の旋回窓用合わせガラスと、
    前記旋回窓用合わせガラスに固定された回転軸と、
    を備える、旋回窓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20230082066A (ko) * 2021-12-01 2023-06-08 오범철 혼합형 선회창의 구조.
RU2808819C1 (ru) * 2023-03-03 2023-12-05 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Ордена Трудового Красного Знамени Институт нефтехимического синтеза им. А.В. Топчиева Российской академии наук (ИНХС РАН) Многослойное уф-поглощающее стекло и способ его получения

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