JPWO2018181211A1 - 有機繊維からなる合撚糸コード - Google Patents

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Abstract

撚糸構造が均一で、軽量化が可能である有機繊維合撚糸コードの提供。有機繊維からなる合撚糸コードであって、総繊度が5000dtex以上15000dtex以下であり、下記式:撚り糸長差係数(%)=(解撚糸間の糸長差の最大値)/(解撚糸の糸長の平均値)×100により求められる、該合撚糸コードを構成する解撚糸間の撚り糸長差係数が1.5%以下であり、かつ、破断強度が7.0cN/dtex以上であることを特徴とする有機繊維合撚糸コード。

Description

本発明は、有機繊維からなる合撚糸コード(以下、「有機繊維合撚糸コード」、「有機繊維コード」、「合撚糸コード」又は単に「コード」ともいう。)、とりわけ太繊度の航空機ラジアルタイヤ用タイヤコード、及びその製造方法に関する。
有機繊維合撚糸コードは、タイヤを始めとする各種ゴム製品の補強用コード材料の中でも優れた強度、耐久性を有するため、従来から航空機用タイヤの補強材として使用されてきた。
とりわけ、航空機ラジアルタイヤは、タクシーイングと言われる陸走行時の高負荷に耐えうる大きいサイズのタイヤであり、補強材に使用される繊維コードには総繊度を増大させることが求められる。具体的にはコードの総繊度が5000dtex以上のコードとする必要がある。また、タイヤに対して、軽量化、低燃費化、省資源化の要求も強い。
従来、タイヤの軽量化の課題に対して、タイヤ内のプライの配置方法を検討し、高耐久性を維持しつつも、プライの使用量を減少させ、軽量化を達成する検討がなされてきたが、プライそのものの軽量化に関しては、検討例が少ない。
プライに使用されるコード製造時の撚糸工程において、繊維の引き揃えが悪く、コードの撚糸構造の均一性が低いと、トッピングシートを作製する加工工程において、トッピング装置へシート状の複数本のコードを供給する際、各コード間の引き揃えが均一でなく、トッピングシート内部のコード位置にバラつきが生じ、トッピングシートの平坦性が悪化するため、ゴム被覆時のゴム厚み(使用量)が薄くできず、タイヤの質量減とコスト減を達成できず、とりわけ太繊度コードでは引き揃えが困難であるという問題がある。
以下の特許文献1には、プライ軽量化の手段として、無撚りの第1フィラメントの周囲にn本の第2フィラメントをらせん状に巻きつける際、第1フィラメントに第2フィラメントのらせん状巻きつけと同じピッチでらせん状に型付し、コード径を減少させたスチールコードが開示されている。しかしながら、この技術は予め型付けすることができるスチール等の金属コードに適用されるものであり、有機繊維を用いたコードを使用したトッピングシートの軽量化には適さない。
また、以下の特許文献2には、撚り合わせの張力を高い値で制御することによって、均一な撚糸構造を持ったポリケトン繊維コードが開示されているが、総繊度が5000dtex以上で撚糸構造が均一である有機繊維コードの製造に関しては何も開示されていない。また、ポリケトン繊維コードは素材として高剛性ながら、耐久疲労の観点では、従来の有機繊維素材には劣ってしまう。特許文献2には、柔軟性に優れて高負荷の使用で耐疲労性に優れる、有機繊維合撚糸コードは開示されていない。
特開2012−219389号公報 特開2006−2263号公報
以上の従来技術の問題点に鑑み、本願発明が解決しようとする課題は、タイヤの軽量化に寄与する有機繊維合撚糸コード及びその製法並びに該コードを補強材に用いた繊維強化
複合材料を提供することである。
前記課題を解決すべく、本発明者らは、撚糸構造の均一化を達成するための手段として、撚糸時の繊維の引き揃えを良好なものにするため、総繊度が5000detx以上となる有機繊維コードの撚糸時の張力を高い値で制御する検討を行った。しかしながら、撚糸時の張力が高くなると、繊維の引き揃えが良好となる一方で、繊維に撚糸設備との擦過による損傷が発生し、高負荷使用時の耐久性が悪化するという問題が生じることが判明した。
そこで、本発明者らは、鋭意検討し実験を重ねた結果、太繊度の撚糸工程における給糸時張力を擦過損傷の少ない方法で制御することで、撚糸時の擦過損傷を抑えつつ、繊維の引き揃えを良好に行い、コードの撚糸構造の均一化を図り、高負荷用途での耐久性に優れ、タイヤの軽量化に寄与しうる有機繊維合撚糸コードを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]有機繊維からなる合撚糸コードであって、総繊度が5000dtex以上15000dtex以下であり、下記式:
撚り糸長差係数(%)=(解撚糸間の糸長差の最大値)/(解撚糸の糸長の平均値)×100
により求められる、該合撚糸コードを構成する解撚糸間の撚り糸長差係数が1.5%以下であり、かつ、破断強度が7.0cN/dtex以上であることを特徴とする有機繊維合撚糸コード。
[2]下記式:
破断強度変動係数(%)=(破断強度の標準偏差)/(破断強度の平均値)×100
で求められる、前記有機繊維合撚糸コードの破断強度変動係数(CV%)が2.0%以下である、前記[1]に記載の有機繊維合撚糸コード。
[3]下記式:
撚糸損傷度(%)=(破断前応力が最大となる点における解撚糸の伸長率)−(微分ヤング率曲線の最大点における解撚糸の伸長率)
で求められる、前記有機繊維合撚糸コードを構成する解撚糸の撚糸損傷度が3.2%以上である、前記[1]又は[2]に記載の有機繊維合撚糸コード。
[4]上記撚糸損傷度が3.7%以上である、前記[3]に記載の有機繊維合撚糸コード。
[5]下記式:
上撚りの撚り係数K=Y×D0.5
{式中、Yは、有機繊維合撚糸コード1mあたりの撚数(T/m)、そしてDは有機繊維合撚糸コードの総繊度(dtex)である。}
で求められる、上撚りの撚り係数Kが10000〜30000である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の有機繊維合撚糸コード。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の有機繊維合撚糸コードからなる繊維強化複合材料。
[7]有機繊維を撚糸して繊維コードを製造する際に、該有機繊維の給糸時張力を0.01cN/dtex〜0.3cN/dtexにすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
[8]有機繊維を下撚りして巻きとり後、該下撚り糸を2本以上合わせ、上撚りして繊維コードを製造する際に、該下撚り及び上撚りにおける有機繊維の給糸時張力を0.01cN/dtex〜0.3cN/dtexにすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
[9]複数の有機繊維を別々に撚糸し、得られた下撚り糸を巻き取ることなく互いに撚り合わせて繊維コードを製造する際に、該有機繊維の給糸時張力を0.01cN/dtex〜0.3cN/dtexにすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
[10]有機繊維を撚糸して繊維コードを製造する際に、リング撚糸機を用い、さらに下記式:
扁平度=1−(楕円の短半径/楕円の長半径)
で求められる、バルーンコントロールリングの断面の扁平度を0.50〜0.95とすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
[11]前記有機繊維が、伸長方向4.56cN/dtex荷重時の伸び率が8.0〜14.0%である、前記[7]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12]前記有機繊維の交絡度が4.0以上14.0以下である、前記[7]〜[11]のいずれかに記載の方法。
[13]前記有機繊維がポリヘキサメチレンアジパミド繊維である、前記[7]〜[12]のいずれかに記載の方法。
本発明に係る有機繊維合撚糸コードは、繊度が高い、撚り合わせコードでありながら、有機繊維が本来備えている優れた強度、耐久性に加え、撚糸構造の均一性が高いため、トッピングシート作製時のコード間の引き揃えが良好であり、ゴム使用量を低減させた薄いトッピングシートを提供し、タイヤ、とりわけ高負荷領域で使用される航空機用タイヤの軽量化に寄与する。
実施例5と比較例1の有機繊維コードの撚りを合撚する前の状態まで解いた状態(解撚糸)の、構成するフィラメントの応力−歪曲(強度−伸度)線である。 実施例5と比較例1の有機繊維コードの撚りを合撚する前の状態まで解いた状態(解撚糸)の、構成するフィラメントの微分ヤング率−歪曲(伸度)線である。 実施例3、及び5〜9で使用した扁平度が0.8のバルーンコントロールリングの断面模式図である。 実施例1〜9、比較例1〜4で使用したリング撚糸機の模式図である。 実施例1〜9、比較例2〜4で使用した給糸張力調整機構の正面模式図である。 実施例1〜9、比較例2〜4で使用した給糸張力調整機構を上から見た模式図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の合撚糸コードを構成する繊維は、有機繊維であり、例えば、ポリヘキサメチレンアジパミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、レーヨンなどである。中でも、ゴム接着性、耐熱性、耐久性の観点から、ポリヘキサメチレンアジパミド繊維が特に好ましい。
有機繊維合撚糸コードの総繊度は、5000dtex以上15000dtex以下である。15000dtex以下であれば、単体プライの剛性を抑えることができ、タイヤ製造に差し支えることがない。
また、該コードを構成する原糸間の撚り糸長差係数が1.5%以下であることを満足する必要があり、より好ましくは、1.4%以下、さらに好ましくは、1.3%以下、よりさらに好ましくは1.2%以下、最も好ましくは0.9%以下である。ここでいう、合撚糸コードとは、単一種類、あるいは複数種類の複数本の原糸を撚糸工程で撚り合わせて、一本のコードとしたものである。
撚糸コードを構成する解撚糸間の撚り糸長差係数とは、撚糸コードを解撚し、該コードを構成する解撚糸の状態として、その解撚糸間の糸長差と解撚糸長から、下記式(1):
撚り糸長差係数(%)=(解撚糸間の糸長差の最大値)/(解撚糸の糸長の平均値)×100
により求める。
撚り糸長差係数の値が1.5%以下で低い値であるほど撚糸構造の均一性がよく、トッピング装置へシート状の複数本のコード供給をする際、各コード間の引き揃えが均一で、トッピングシートの表面平坦性を満たすためにゴム被覆時のゴム厚み(使用量)を薄くすることが可能となり、タイヤの質量減とコスト減少を達成することができる。
撚り糸長差係数は、小さいほど均質な撚糸が達成され、該コードを並べ、ゴム層を重ねたトッピングシート(単体プライ)の薄肉化が可能になる。該値が0であれば完全に均一な撚糸となる。
下記式(3):
撚糸損傷度(%)=(破断前応力が最大となる点における解撚糸の伸長率)−(微分ヤング率曲線の最大点における解撚糸の伸長率)
で求められる、前記有機繊維合撚糸コードを構成する解撚糸の撚糸損傷度は、値が小さいほど、撚糸後のコードの損傷が大きいことを示す。ここでいう「破断前応力が最大となる点における解撚糸の伸長率」とは、図1の応力−歪曲線における1bが示す値であり、「微分ヤング率曲線の最大点における解撚糸の伸長率」とは、図2の微分ヤング率−歪曲線における2bが示す値である。
撚糸を行う際、糸は撚糸装置と高速で接触することとなる。この時、繊維表面に損傷が発生し、繊維の引張強度測定において破断が低い伸び率の時点で起こってしまうため、撚糸時の損傷が大きいと、撚糸損傷度の値は小さい値となる。
撚糸損傷度は3.2%以上が好ましく、より好ましくは3.7%以上である。該値が3.2%以上であると、撚糸時の損傷が小さく、コードの引張破断強度や耐疲労性が高い。微分ヤング率曲線の最大点では、繊維の伸長変形が最高潮となり、それ以降は高分子構造の不可逆変形が増加してゆく。ミクロな構造欠陥も増加してコードの破断に至るが、表面近傍の損傷がこの破断を増長してしまい、微分ヤング率曲線の最大点以降の伸びが少ない。他方、高分子構造の変形量が多過ぎないような高強度の有機繊維として撚糸損傷度は8%以下が好ましい。
有機繊維合撚糸コードの破断強度は、航空機用タイヤ資材としての性能発現の観点から、7.0cN/dtex以上が好ましく、より好ましくは7.3cN/dtex、さらに好ましくは7.5cN/dtex以上である。これは、コードを高強度とすることで、糸使用量を減少させ、タイヤの軽量化に寄与するからである。また、強度が15.0cN/dtex以下であれば、コードの剛性が適正であり、経済的にも入手しやすい有機繊維を用いて作成することができる。
下記式(2):
破断強度変動係数(%)=(破断強度の標準偏差)/(破断強度の平均値)×100
で求められる、有機繊維合撚糸コードの破断強度変動係数は、航空機用タイヤ資材としての性能発現の観点から2.0%以下であることが好ましく、より好ましくは1.8%以下である。これは、コードの破壊は強度の弱い部位から起こると考えられるため、破断強度変動係数を小さくすることで、コードの最小強度部位の強度を高くすることができ、高強度のコードを使用した際の、タイヤ軽量化への寄与がより一層大きいものとなるためである。
撚糸に用いる有機繊維の繊度は好ましくは400dtex〜3500dtexである。かかる有機繊維は、耐疲労性の観点から、伸長方向に4.56cN/dtex荷重時の伸び率が、8.0〜14.0%であることが好ましく、より好ましくは10.0%〜13.0%、さらに好ましくは11.0%〜12.0%である。伸長方向に4.56cN/dtex荷重時の伸び率が、8.0%以上の有機繊維であれば、変形量が大きい領域での使用における耐疲労性が良好であり、伸長方向に4.56cN/dtex荷重時の伸び率が、14.0%以下の有機繊維であれば、タイヤ使用時の変形量に対する適切な領域で使用ができる。
構成する糸間の糸長差が少ない均質な撚糸構造を達成し、良好な平坦性を保ったままトッピングシートの薄肉化を可能とし、ゴム使用量を減少させることによる軽量化を達成するためには撚糸張力制御のみならず、従来行われていない給糸時張力の制御が重要である。
撚糸工程における給糸時張力は0.01cN/dtex〜0.3cN/dtex、好ましくは0.03cN/dtex〜0.1cN/dtexとすることが好ましい。一方、撚糸工程における撚糸時張力は0.05cN/dtex〜0.4cN/dtexとすることが好ましく、より好ましくは0.06cN/dtex〜0.3cN/dtex、更に好ましくは0.07cN/dtex〜0.2cN/dtexである。
給糸時張力が0.01cN/dtex以上であれば構成する糸間の糸長差が少ない均質な撚糸構造を達成し、良好な平坦性を保ったままトッピングシートの薄肉化を可能とし、ゴム使用量を減少させることによる軽量化を達成することが可能である。また、給糸時張力が0.3cN/dtex以下であれば、給糸の段階での繊維への損傷を抑え、コード強度が低下せず、毛羽の発生も生じない。
給糸張力の調整には、繊維への擦過による損傷を抑制するため、図5、6に示すようなロールタイプのものを使用することが好ましい。これは、繊維に擦過の摩擦抵抗を付与して張力を加えるのではなく、繊維を巻きつけたロールの回転に抵抗を付与して張力を加えるもので、繊維への擦過による損傷を抑制することができる。更に、張力の調整はロールに抵抗を付与する際の分銅の重さによって調整できる。
撚糸方法は、リング撚糸機を用いて1本又は2本以上の有機繊維を一旦下撚りした後、巻き取り、得られた下撚り糸を2本以上合わせて上撚りする方法であっても、直撚糸機を用いて2本以上の有機繊維を別々に撚糸し、得られた下撚り糸を巻き取ることなく、その後互いに撚り合わせる方法であってもよい。
また、リング撚糸機を用いて撚糸を行う場合、断面の扁平度が0.50〜0.95であるバルーンコントロールリングを使用することが好ましく、より好ましくは0.70〜0.90である。図3に示すような断面が楕円形のリングを用い、撚糸の際にコードが長径側と触れることで、繊維とリングの接触面積を減少させ、擦過損傷を抑制することができ、偏平度を0.95以下とすることでリングの剛性を保つことができる。とりわけ、太繊度の撚糸ではコードの径が大きくなり、コードとリングとの接触面積が増大するため、かかるバルーンコントロールリングは特に有用である。
扁平度は下記式:
扁平度=1−(楕円の短半径/楕円の長半径)
で求められるものである。
また、本実施形態の有機繊維合撚糸コードの製造に使用する原糸である有機繊維の交絡度は4.0以上であり、かつ14.0以下であることが好ましく、より好ましくは5.0以上であり、かつ10.0以下である。原糸の交絡部と非交絡部では、糸の拘束状態が異なり、撚糸を行う際、撚糸機と糸の接触状態が異なるため、撚糸機と糸の間の摩擦抵抗が変動し、撚糸の均一性を阻害する要因となりうる。原糸の交絡度14.0以下であれば、交絡部による、撚糸時の撚糸機と糸の間の摩擦抵抗の変動が少ないことに加え、撚糸を行う際の張力で繊維内の交絡が解けやすく、交絡によるフィラメント間の拘束が少なくなり、作成する撚糸がより均一な構造を達成することができる。交絡度が4.0以上なら、加工時に糸を扱う際にフィラメントが、ばらけずに、取り扱い性が低下せず、撚糸を行う際に毛羽が発生しにくい。
本実施形態の有機繊維合撚糸コードの種類としては、例えば、片撚り糸、もろ撚り糸などが挙げられる。合撚する本数も特に制限はなく、1本撚り、2本撚り、3本撚り、4本撚り、5本撚りのいずれでもよく6本以上の合撚であってもよい。
また、コードを構成する有機繊維の種類に関しては、単一種類の有機繊維を合撚したものであっても、複数種類の有機繊維を合撚したものであってもよく、撚糸均一性の観点から、単一種類の繊維を合撚することが特に好ましい。
撚数についても単糸繊度や総繊度によって変化するため、タイヤの設計に応じて任意に撚数を選定すればよい。ポリヘキサメチレンアジパミドマルチフィラメントからなる撚糸コードの場合、K=Y×D0.5で表される上撚り時の撚り係数Kが10000〜30000、より好ましくは18000〜25000の範囲で撚糸されたものが、強度発現、耐疲労性の観点から好ましい。撚り係数Kが10000以上である場合、繊維の撚り合わせが十分であり、耐疲労性が低下しない。また、撚り係数Kが30000以下の場合、撚り合わせによる、コードの強度低下が小さい。ここでYは繊維コード1mあたりの撚数(T/m)、Dは繊維コードの総繊度(dtex)である。
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、例中の各測定値は以下の方法で測定した。
[撚り糸長差係数]
撚糸コードに、長さ1mの標線を印して、解撚機を用いて上撚り下撚りを含めた全ての撚りを解き、各解撚糸を取り出し、各解撚糸について標線間の糸長をJIS−L−1013 5.1に準じ、各解撚糸の繊度に応じた初荷重をかけた状態で測定し、各解撚糸長の平均値と、各解撚糸間の糸長差の最大値を求め、下記式(1):
撚り糸長差係数(%)=(解撚糸間の糸長差の最大値)/(解撚糸の糸長の平均値)×100...式(1)
により算出し、同様の操作を10回行い、その平均値を算出した。
[破断強度、破断伸度、繊度]
JIS−L−1017 8.3a及び8.5に準じて測定した。
[破断強度変動係数]
JIS−L−1017 8.5に準じて、破断強度を10回測定し、値の標準偏差と平均値を求め、下記式(2):
破断強度変動係数(%)=(破断強度の標準偏差)/(破断強度の平均値)×100...式(2)
により算出した。
[微分ヤング率]
JIS−L−1017 8.5に準じて測定し、得られた応力(cN/dtex)−歪(%)曲線の各点での応力を伸度で微分して求めた。
[撚糸損傷度]
撚糸コードを、解撚機を用いて上撚り下撚りを含めた全ての撚りを解き、解撚糸とした後、各解撚糸に対し、JIS−1017 8.5に準じて、破断強度、伸長率、微分ヤング率を測定し、下記式(3):
撚糸損傷度(%)=(破断前応力が最大となる点における解撚糸の伸長率)−(微分ヤング率曲線の最大点における解撚糸の伸長率)...式(3)
により算出し、同様の操作を10回行い、その平均値を算出した。
[交絡度]
JIS−L−1013 8.15に準じて測定した。
[給糸時張力]
繊維が撚糸機に給糸される部分の張力を株式会社テクノマック社製の張力計IT−NR型を用いて測定した。
[撚糸時張力]
繊維が実際に撚りを受ける部分の張力を株式会社テクノマック社製の張力計IT−NR型を用いて測定した。
[耐疲労性]
有機繊維コードを、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL)液で処理し、RFL処理コードとした。このコードを1400dtex/2は60本/5cm、2800dtex/2は30本/5cm、1400dtex/2/3と2100dtex/2/2は25本/5cmの打ち込み数で並べて、未加硫配合ゴムの0.4mmシートを両側から張り合わせ、5cm×60cm長さのゴムトッピングシートを作製した。得られたトッピングシート2枚の間に厚さ3mmの未加硫配合ゴムシートを挟み、さらにこの上下面にサンプル全体の厚さが15mmになるように未加硫配合ゴムシート張り合わせ、コード両端を固定して定長下で145℃×40分、20kg/cmの加圧下に加硫し、耐屈曲疲労性テスト用サンプルを作製した。次いで、このサンプルを直径60mmのプーリーに掛け、両端より200kgの荷重を掛けて、120℃の雰囲気温度化で毎時5000回の繰り返し屈曲を与えた。100万回屈曲後に取り外し、2層の有機繊維コードのうち、プーリーに接する側(繰り返し圧縮歪を受ける側)のコードを取り出し、その破断強度を測定し、その値の屈曲テスト前の新品の強度に対する保持率(%)を求めた。その保持率を、従来技術である1400dtex/2、撚り係数21000のヘキサメチレンアジパミド繊維コードの保持率を100として指数で表した。
[トッピングシート平坦性]
有機繊維コードを、RFL液で処理し、RFL処理コードとした。このコードを2800dtex/2は30本/5cm、1400dtex/2/3と2100dtex/2/2は20本/5cmの打ち込み本数として引き揃え、5cmの幅でビームに巻き上げた。次いで、3本ロールにて未加硫配合ゴムを用いてトッピングした後に、ライナーと一緒にコード/ゴムの積層シートを巻き上げ、トッピングシートを作製し、平坦性を目視にて確認した。得られたトッピングシート表面に凹凸が無いものを良好、小波状の凹凸が存在したものを不良とした。この際、トッピングシートの厚さを、従来技術で作製した同様の撚糸形態のコードでシートを作製した際、平坦性が良好で薄手のシートの厚みよりも、10%薄くなるようにした。同様に20%薄くなるようなシートも作製した。例えば、以下の実施例1であれば、従来技術で作製した2100dtex/2/2のコード(実施例1と撚数は同じ)を用いて、良好な平坦性を確保しつつも、最も厚みが薄いシートを作製した後に、そのシートより10%厚みが薄いシートと20%厚みが薄いシートを、実施例1で作製したコードを用いて作製し、平坦性を確認した。同様の試験を10回繰り返し、10回全て平坦性が良好だったものを○、7〜9回平坦性が良好だったものを△、平坦性が良好だったものが6回以下だったものを×として評価した。
[実施例1]
交絡度が16であるポリヘキサメチレンアジパミド繊維2100dtex2本を引き揃えて下撚りを加え、得られた下撚りコード2本を引き揃え、さらに上撚りを加えて、2100dtex/2/2のコードを作製した。下撚り、上撚りを行う際には、ロールタイプの給糸張力調整機構によって給糸時張力を0.03cN/dtexに調製し撚糸を行った。また、下撚りの際の撚糸時張力は、0.09cN/dtex、上撚り時の撚糸時張力は、0.13cN/dtexとなるようにし、撚糸にはバルーンコントロールリングの断面形状が、扁平度0.0であるリング撚糸機を使用した。次いで、このコードをRFL液で処理し、RFL処理コードとし、耐疲労性とトッピングシート平坦性を確認した。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[実施例2]
実施例1と同様に、撚糸コードを作製したが、下撚り、上撚りを行う際の給糸時張力を0.1cN/dtexとして撚糸を行った。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[実施例3]
実施例1と同様に、撚糸コードを作製したが、下撚り、上撚りを行う際の給糸時張力を0.05cN/dtexとして撚糸を行った。また、撚糸を行う際、バルーンコントロールリングの断面形状が扁平度0.8であるリング撚糸機を使用した。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[実施例4]
実施例1と同様に、撚糸コードを作製したが、下撚り、上撚りを行う際の給糸時張力を0.05cN/dtexとして撚糸を行った。また、コードを作製する際の原糸には、交絡度が8であるポリヘキサメチレンアジパミド繊維2100dtexを使用した。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[実施例5]
実施例1と同様に、撚糸コードを作製したが、コードを作製する際の原糸には、交絡度が8であるポリヘキサメチレンアジパミド繊維2100dtexを使用した。また、撚糸を行う際、バルーンコントロールリングの断面形状が扁平度0.8であるリング撚糸機を使用した。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[実施例6]
実施例2と同様に、撚糸コードを作製したが、コードを作製する際の原糸には、交絡度が8であるポリヘキサメチレンアジパミド繊維2100dtexを使用した。また、撚糸を行う際、バルーンコントロールリングの断面形状が扁平度0.8であるリング撚糸機を使用した。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[実施例7]
実施例3と同様に、撚糸コードを作製したが、コードを作製する際の原糸には、交絡度が8であるポリヘキサメチレンアジパミド繊維2100dtexを使用した。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[実施例8]
交絡度が8であるポリヘキサメチレンアジパミド繊維1400dtex2本を引き揃えて下撚りを加え、得られた下撚りコード3本を引き揃え、さらに上撚りを加えて、1400dtex/2/3のコードを作製した。下撚り、上撚りを行う際には、ロールタイプの給糸張力調整機構によって給糸時張力を0.05cN/dtexに調製し撚糸を行った。また、下撚りの際の撚糸時張力は、0.09cN/dtex、上撚り時の撚糸時張力は、0.13cN/dtexとなるようにし、撚糸にはバルーンコントロールリングの断面形状が、扁平度0.8であるリング撚糸機を使用した。次いで、このコードをRFL液で処理し、RFL処理コードとし、耐疲労性とトッピングシート平坦性を確認した。得られたコードの特性を以下の表1に示す。
[比較例1]
交絡度が16であるポリヘキサメチレンアジパミド繊維2100dtex2本を引き揃えて下撚りを加え、得られた下撚りコード2本を引き揃え、さらに上撚りを加えて、2100dtex/2/2のコードを作製した。下撚り、上撚りを行う際、給糸時張力制御は行わず、撚糸にはバルーンコントロールリングの断面形状が、扁平度0.0であるリング撚糸機を使用した。次いで、このコードをRFL液で処理し、RFL処理コードとし、耐疲労性とトッピングシート平坦性を確認した。得られたコードの特性を以下の表2に示す。
[比較例2]
実施例5と同様に、撚糸コードを作製したが、下撚り、上撚りを行う際の給糸時張力を0.008cN/dtexとして撚糸を行った。得られたコードの特性を以下の表2に示す。
[比較例3]
実施例5と同様に、撚糸コードを作製したが、下撚り、上撚りを行う際の給糸時張力を0.4cN/dtexとして撚糸を行った。得られたコードの特性を以下の表2に示す。
[比較例4]
実施例5と同様に撚糸コードの作製を試みた。撚糸を行う際に交絡度が3のポリヘキサメチレンアジパミド繊維を使用して撚糸を試みたが、糸ばらけ、毛羽が多発し、撚糸コードを得ることができなかった。
実施例1と2では、撚糸時の給糸時張力が適切に設定されているため、原糸の撚糸機への供給バランスが均一となり、得られたコードは均一な撚り構造を有し、トッピングシート平坦性と耐疲労性に優れていた。
実施例3では、撚糸時の給糸時張力に加え、リング撚糸機使用時のバルーンコントロールリングの扁平度を適切な値に設定することで、撚糸時の擦過損傷を抑制し、より一層の耐疲労性向上を実現した。
実施例4では、撚糸時の給糸時張力に加え、使用する原糸の交絡度を適切な値に設定したため、撚糸時の張力によって原糸交絡が解け、より一層均一な構造の撚糸コードの作製に成功し、トッピングシートの平坦性を確保したまま、更なる薄化が可能となった。
実施例5〜8では、撚糸時の給糸時張力、リング撚糸機使用時のバルーンコントロールリングの扁平度、使用する原糸の交絡度がいずれも適切に設定されているため、得られたコードはトッピングシートの平坦性と耐疲労性がより一層優れたものとなった。
他方、給糸時張力の調整を行わず、リング撚糸機使用時のバルーンコントロールリングの扁平度が0であり、原糸の交絡度が16である比較例1では、原糸の撚糸機への供給バランスが不均一となったため、撚り構造が不均一となり、撚り糸長差係数が高く、トッピングシートの平坦性と耐疲労性が悪化し、撚糸損傷度の値も小さく、耐疲労性も悪化した。
また、給糸時張力を小さくした比較例2でも、原糸の撚糸機への供給バランスが不均一となったため、撚り構造が不均一となり、撚り糸長差係数が高く、トッピングシートの平坦性と耐疲労性が悪化した。
比較例1と2で作製した10%、並びに20%薄化時のトッピングシート表面には小波状の凹凸や、シートからコードが突出した部分、所謂目むきが発生しており、タイヤ作成時のシートを貼り合わせる際に、接着力の斑を引きおこし得る品位であったため、不適であった。
また、給糸時張力を大きくした比較例3では、撚糸工程における繊維への擦過損傷が大きく、耐疲労性が悪化した。
また、交絡度が低いポリヘキサメチレンアジパミド原糸を使用して撚糸を試みた比較例4では、撚糸段階での「糸ばらけ」と毛羽が多発し、十分な撚糸コードを得ることができなかった。
本発明の有機繊維合撚糸コードは、撚糸構造の均一性が高く、トッピングシート製作工程において、薄く平坦なシートを作製することが可能であり、良好な耐疲労性も有するため、ゴムや樹脂等の繊維補強材、具体的には、タイヤ、ベルト、ホース等の繊維補強材の製造に好適に利用可能である。
1a 応力の最大点
1b 応力の最大点における繊維の伸長率
2a 微分ヤング率の最大点
2b 微分ヤング率の最大点における繊維の伸長率
3 バルーンコントロールリング
4 楕円の短半径
5 楕円の長半径
6 バルーンコントロールリングに接触している繊維
7 リング撚糸機
8 支持部
9 有機繊維
10 固定軸
11 給糸張力調整機構
12 ヤーンガイド
13 バルーンコントロールリング
14 ガイドリング
15 トラベラー
16 スピンドル
17 昇降部
18 回転ロール
19 固定用ボルト
20 回転抵抗付与用ベルト
21 回転抵抗調節用分銅
22 糸条
A 給糸時張力測定部
B 撚糸時張力測定部

Claims (13)

  1. 有機繊維からなる合撚糸コードであって、総繊度が5000dtex以上15000dtex以下であり、下記式:
    撚り糸長差係数(%)=(解撚糸間の糸長差の最大値)/(解撚糸の糸長の平均値)×100
    により求められる、該合撚糸コードを構成する解撚糸間の撚り糸長差係数が1.5%以下であり、かつ、破断強度が7.0cN/dtex以上であることを特徴とする有機繊維合撚糸コード。
  2. 下記式:
    破断強度変動係数(%)=(破断強度の標準偏差)/(破断強度の平均値)×100
    で求められる、前記有機繊維合撚糸コードの破断強度変動係数(CV%)が2.0%以下である、請求項1に記載の有機繊維合撚糸コード。
  3. 下記式:
    撚糸損傷度(%)=(破断前応力が最大となる点における解撚糸の伸長率)−(微分ヤング率曲線の最大点における解撚糸の伸長率)
    で求められる、前記有機繊維合撚糸コードを構成する解撚糸の撚糸損傷度が3.2%以上である、請求項1又は2に記載の有機繊維合撚糸コード。
  4. 前記撚糸損傷度が3.7%以上である、請求項3に記載の有機繊維合撚糸コード。
  5. 下記式:
    上撚りの撚り係数K=Y×D0.5
    {式中、Yは、有機繊維合撚糸コード1mあたりの撚数(T/m)、そしてDは有機繊維合撚糸コードの総繊度(dtex)である。}
    で求められる、上撚りの撚り係数Kが10000〜30000である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機繊維合撚糸コード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機繊維合撚糸コードからなる繊維強化複合材料。
  7. 有機繊維を撚糸して繊維コードを製造する際に、該有機繊維の給糸時張力を0.01cN/dtex〜0.3cN/dtexにすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
  8. 有機繊維を下撚りして巻きとり後、該下撚り糸を2本以上合わせ、上撚りして繊維コードを製造する際に、該下撚り及び上撚りにおける有機繊維の給糸時張力を0.01cN/dtex〜0.3cN/dtexにすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
  9. 複数の有機繊維を別々に撚糸し、得られた下撚り糸を巻き取ることなく互いに撚り合わせて繊維コードを製造する際に、該有機繊維の給糸時張力を0.01cN/dtex〜0.3cN/dtexにすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
  10. 有機繊維を撚糸して繊維コードを製造する際に、リング撚糸機を用い、さらに下記式:
    扁平度=1−(楕円の短半径/楕円の長半径)
    で求められる、バルーンコントロールリングの断面の扁平度を0.50〜0.95とすることを特徴とする有機繊維合撚糸コードの製造方法。
  11. 前記有機繊維が、伸長方向4.56cN/dtex荷重時の伸び率が8.0〜14.0%である、請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記有機繊維の交絡度が4.0以上14.0以下である、請求項7〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記有機繊維がポリヘキサメチレンアジパミド繊維である、請求項7〜12のいずれか1項に記載の方法。
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