JP2981254B2 - キャッププライコード - Google Patents

キャッププライコード

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JP2981254B2
JP2981254B2 JP2100249A JP10024990A JP2981254B2 JP 2981254 B2 JP2981254 B2 JP 2981254B2 JP 2100249 A JP2100249 A JP 2100249A JP 10024990 A JP10024990 A JP 10024990A JP 2981254 B2 JP2981254 B2 JP 2981254B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、キャッププライコードに関する。さらに詳
しくは、タイヤ加硫時における形状追従性が良好でタイ
ヤ加硫後は高ヤング率を有するキャッププライコードに
関する。
〔従来の技術〕 最近、ラジアルタイヤの普及により、その特性を向上
するためベルト材にスチールを用いる場合が多くなって
きている。しかし、走行時にタイヤのスチール部が反り
返ったり、過激な走行では剥離を起こすなどの危険性を
持っている。そのためタイヤ作成時にキャッププライと
呼ばれるナイロン等の合成繊維糸条でスチールベルト上
をカバーし、上記の危険性が発生するのを防止するのが
普通である。
しかし、現在までのキャッププライコードは、タイヤ
加硫工程でタイヤに内圧を加え加硫釜と密着させて加硫
する際、キャッププライコードの剛性がタイヤ膨張の抵
抗となり、加硫釜との密着性が悪く、より精度の高い成
形ができないという問題がある。そのためタイヤ加硫時
には、形状追従性が良く、タイヤ加硫後は高ヤング率特
性を持つキャッププライコードが求められている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、従来技術での上記の問題を解決するため
に、加硫時のタイヤ変形に追従できるように低負荷時で
は伸びやすく、加硫後はベルト材を強く把持するために
高ヤング率を発揮するコードを提供することを課題とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、本発明にかかるキャップ
プライコードは二種類の糸条を撚り合わせて得る。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
初期ヤング率が700kg/mm2以上、強力が10kg以上であ
る糸条Aと、初期ヤング率が100kg/mm2以上500kg/mm2
下、切断伸度が20%以上である糸条Bとが下記糸長比で
撚り合わされたコードであって、該コードの1kg荷重時
での伸度が3〜5%であることを特徴とするキャッププ
ライコード。
0.9≦B/A<1 本発明に用いる糸条Aの素材としては初期ヤング率70
0kg/mm2以上を有し、強力が10kg以上の物性を満たす物
質であれば特に限定されない。例えば延伸されたポリア
ミド、ポリエステル、無機繊維等が挙げられる。また、
糸条Bの素材としては初期ヤング率が100〜500kg/mm2
切断伸度が20%以上の物性を満足していれば特に限定さ
れない。
本発明に係るキャッププライコードは糸条Aと糸条B
とが撚り合わされたコードで、低負荷時には糸条Bに力
が加わり、初期ヤング率が低いので容易に伸びる、更に
負荷が加わりコードの歪みが大きくなってくると糸条A
に負荷が加わるようになり、初期ヤング率が高い糸条A
の物性が効果を発揮するようになる。
本発明に使用する糸条Aの初期ヤング率は700kg/mm2
以上が必要であり、これより低い十分なベルト材把持が
できなくなる。また、糸条Bの初期ヤング率は100〜500
kg/mm2、特に200〜400kg/mm2が望ましく、これより低い
とコードの処理工程で延伸されてしまい、低負荷時の伸
びが得られなくなり、これより高くても低負荷時の伸び
は得にくい。糸条Bの切断伸度(以下伸度という)は20
%以上であることが必要でこれより低いと撚り合わされ
たコードがプライブレークを生じる。この両糸条を撚り
合わせてキャッププライコードを作成した際、単位長さ
当たりのコードを構成する両糸条の長さすなわち、糸長
比は常にA>Bとなっていることが必要で、B/Aは0.90
〜0.99であり、特に0.92〜0.95が望ましい。
本発明でいう糸長比とは製造されたコードを撚り戻し
て0.05g/dの緊張下で測長したときのB/Aの値をいう。
糸条Aに対する糸条Bのデニール比B/Aも0.1〜1であ
ることが好ましく、更に望ましくは0.2〜0.5である。こ
れらの値より低いと撚が不安定となり、高いと低負荷時
の伸びが得にくくなる。
以上の条件で撚り合わされたコードの物性は1kg荷重
時で伸度が3〜5%となり、1kg荷重伸度がこれより低
いと形状追従性が悪くなり、高いとベルト材把持力が低
くなる。コードの強力は10kg以上が望ましく、低いとキ
ャッププライコードとしての機能が問題となる。コード
の伸度5%以上での最大ヤング率は700kg/mm2以上が望
ましく、低いとベルト材把持力が低くなる。
このコードRFL(接着剤)処理張力は処理コードの1kg
荷重時伸度が3〜5%程度となるようにすれば特に限定
しない。
撚糸方法は、リング撚糸機、カバーリング機等給糸長
の調節ができるものであれば特に限定しない。したがっ
て、従速の設備を使用でき、また撚糸方法も特に限定し
ない為、広く実用可能な方法である。
〔実施例〕
以下に本発明のキャッププライコードを実施例を用い
て説明する。
尚、得られたコードの物性は下記の方法で評価した。
コードの安定性について残留トルクを観察して、最も
安定なものを◎、安定なものを○、不安定なものを×で
表わした。1kg荷重時伸度、切断強力とヤング率は定伸
引張試験機を用いて試長25cm、引張スピード30cm/分で
調定した。コード適性はこれらの物性を総合してキャッ
ププライとして最も適するものを◎、適するものを○、
適さないもの×とした。
実施例1 糸条Aは500m/分で紡糸し、5倍に延伸した強力11.09
kg、伸度15%、初期ヤング率500kg/mm2の1260デニー
ル、210フィラメントの66ナイロン繊維を用いた。この
繊維を熱処理機でさらに張力3.5kg/糸、温度227℃で1.0
5倍延伸して強力10.71kg、伸度12%、初期ヤング率728k
g/mm2とした。
糸条Bは糸条Aと同じ紡速及び延伸倍率で紡糸された
強力9.95kg、伸度20%、初期ヤング率477kg/mm2の210デ
ニール、35フィラメントの66ナイロン繊維を用いた。
両糸条をリング撚糸機を用い下撚を39T/cmでZ方向に
撚り、この下撚糸を引き揃えて上撚を39T/cmでS方向に
撚り合わせた。
この撚り合わせコードにRFL処理を施したた後、熱処
理機により張力350g/コード、温度160℃で96秒間処理を
行った。得られたコードの物性を評価し第1表に示す。
実施例2 糸条Aに強力34.29kg、伸度4.5%、初期ヤング率5726
kg/mm2で1580デニール、1000フィラメントの芳香族ポリ
アミド繊維を用い、糸条B、撚糸方法及び処理方法は実
施例1と同様とした。得られたコードの物性を第1表に
示す。
実施例3 糸条Aは実施例2で用いた糸条Aを用い、糸条Bには
500m/分で紡糸し、4倍に延伸された強力1.26kg、伸度2
4%、初期ヤング率218kg/mm2の210デニール、35フィラ
メントの66ナイロン繊維を用いた。撚糸方法及び処理方
法は実施例1と同様とした。得られたコードの物性を第
1表に示す。
実施例4 糸条Aは実施例2で用いた糸条Aを用い、糸条Bは50
0m/分で紡糸し、5倍に延伸した強力3.70kg、伸度20
%、初期ヤング率484kg/mm2の420デニール、70フィラメ
ントの66ナイロン繊維を用いた。紡糸方法及び処理方法
は実施例1と同様とした。得られたコードの物性を第1
表に示す。
実施例5 実施例4で用いた糸条A,Bを用い、カバーリング機で
芯糸を糸条B、カバー糸を糸条Aとしたカバーリングコ
ードを作成した。処理方法は実施例1と同様とした。得
られたコードの物性を第1表に示す。
比較例1 糸条Aは実施例1で用いた糸条Aの熱延伸前の糸条を
用い、糸条B及び撚糸方法、処理方法は実施例1と同様
とした。得られたコードの物性を第1表に示す。
比較例2 糸条Aに実施例1で用いた糸条Aを用い、糸条Bに50
00m/分で紡糸した強力0.84kg、伸度65%、初期ヤング率
54kg/mm2の210d、35フィラメントの66ナイロン未延伸糸
を用いた。紡糸方法及び処理方法は実施例1と同様とし
た。得られたコードの物性を第1表に示す。
比較例3 糸条Aは実施例2と用いた糸条Aと同じものを用い、
糸条Bに5000m/分で紡糸された強力2,000kg、伸度67
%、初期ヤング率54kg/mm2で500デニール、170フィラメ
ントの66ナイロン未延伸繊維を用いた。撚糸方法及び処
理方法は実施例1と同様とした。得られたコードの物性
を第1表に示す。
比較例4 糸条Aと糸条Bとに500m/分で紡糸された強力8.06k
g、伸度20%、初期ヤング率481kg/mm2の840デニール、1
40フィラメントの66ナイロン繊維を用いた。撚糸方法及
び処理方法は実施例1と同様とした。得られたコードの
物性を第1表に示す。
比較例5 糸条Aは実施例2で用いた糸条Aと同じものを用い、
糸条Bに強力0.52kg、伸度20%、初期ヤング率472kg/mm
2の70デニール12フィラメントの66ナイロン繊維を用い
た。撚糸方法及び処理方法は実施例1と同様とした。得
られたコードの物性を第1表に示す。
実施例1,2,3と比較例1,2,3でコードを構成する両糸条
の初期ヤング率について検討した。実施例4と比較例4,
5で両糸条の糸長比の検討をし、実施例5で撚り合わせ
の方法の検討を行った。
〔発明の効果〕 本発明のキャッププライコードをラジアルタイヤに用
いることにより加硫時の加硫釜との密着性が向上し、成
形精度の高いタイヤを得ることが可能となる。さらにス
チールベルト材の把持をよりいっそう高めることができ
るのでタイヤの安全性、操縦安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いた糸条A、糸条B及びコ
ードの荷重伸度曲線の概略図を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】初期ヤング率が700kg/mm2以上、強力が10k
    g以上である糸条Aと、初期ヤング率が100kg/mm2以上50
    0kg/mm2以下、切断伸度が20%以上である糸条Bとが下
    記糸長比で撚り合わされたコードであって、該コードの
    1kg荷重時での伸度が3〜5%であることを特徴とする
    キャッププライコード。 0.9≦B/A<1
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