JPWO2018168226A1 - 回転電機のロータおよび回転電機 - Google Patents

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雄貴 荒井
山崎 慎司
慎司 山崎
基男 北原
基男 北原
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Abstract

ロータにおいて、永久磁石300はロータ軸芯に垂直な断面形状が矩形である角柱部材であって、ロータ軸芯に沿って延在する2対の対向する側面310〜340を有し、対を成す側面310,320は、一方がロータ軸芯側に他方がロータ外周側にそれぞれ設けられる。磁石収納スロット200Aには、スロット内周面から突出するとともに2対の内の何れか1対の側面310,320のロータ軸芯側の側面310に当接する突起部210が設けられる。突起部210は、当接する側面310に沿ったロータ外周方向の分力F2と側面310に隣接する側面340に沿ったロータ外周方向の分力F1とがゼロでない付勢力Fを永久磁石300に与える。

Description

本発明は、回転電機のロータ、およびそのロータを備える回転電機に関する。
回転電機のロータの一つとして、永久磁石埋め込み型のロータがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の永久磁石埋め込み型のロータでは、ロータに形成された永久磁石埋め込み穴内に断面形状が長方形の永久磁石を配置し、長手方向に設けられて互いに対向する2つの磁石側面に永久磁石埋め込み穴に形成された弾性固定突子をそれぞれ押圧させることで、永久磁石の長手方向の位置決めおよび固定を行っている。
特開2011−259610号公報
しかしながら、ロータが回転すると、永久磁石に作用する遠心力により弾性固定突子が弾性変形し、永久磁石が長手方向に移動するおそれがある。なお、特許文献1に記載のロータの構成の場合、永久磁石形状および配置が、永久磁石の重心位置を通る動径に対して理想的に左右対称になっていれば遠心力の磁石長手方向の成分はゼロであるが、実際上は加工誤差等により厳密な左右対称とはなっておらず、遠心力の磁石長手方向の成分はゼロにならない。
そのため、永久磁石の長手方向の移動が生じ、それによる磁石-回転子コア間の磨耗が問題となる。特に、特許文献1に記載の磁石固定方法を永久磁石をV字形状に配置するロータに適用した場合には、V字形状配置では遠心力の磁石長手方向の成分はゼロにならないので、磨耗の問題が避けられない。
本発明の一態様によれば、回転電機のロータは、ロータコアの磁石収納用スロットに永久磁石が配置された回転電機のロータであって、前記永久磁石はロータ軸芯に垂直な断面形状が矩形である角柱部材であって、ロータ軸芯に沿って延在する2対の対向する側面を有し、対を成す前記側面は、一方がロータ軸芯側に他方がロータ外周側にそれぞれ設けられ、前記磁石収納用スロットには、スロット内周面から突出するとともに前記2対の内の何れか1対の側面のロータ軸芯側の側面に当接する第1の突起部が設けられ、前記第1の突起部は、当接する側面に沿ったロータ外周方向の第1分力と前記当接する側面に隣接する側面に沿ったロータ外周方向の第2分力とがゼロでない付勢力を前記永久磁石に与える。
本発明の他の一態様によれば、回転電機は、ステータと上述のロータとを備える。
本発明によれば、遠心力の影響による磁石−ロータコア間の摩耗の発生を防止することができる。
図1は、回転電機の一実施の形態を示す断面図である。 図2は、ロータの断面を示す図である。 図3は、図2の符号Bの拡大図である。 図4は、治具を用いた突起部の曲げ加工の一例を説明する図である。 図5は、第1の変形例を示す図である。 図6は、第2の変形例を示す図である。 図7は、突起部を変形させて永久磁石の側面に当接させる工程を説明する図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態を示す図である。 図9は、突起部変形後を示す図である。 図10は、磁石収納スロットの形状を詳細に示す斜視図である。 図11は、ロータコア鋼板の積層方法を説明する図である。 図12は、2つの突起部を有する磁石収納スロットをV字形状に配置したロータコアの一部を示す図である。 図13は、第3の変形例を示す図である。 図14は、磁極を構成する2つの永久磁石を一直線上に配置した場合を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は、回転電機の一実施の形態を示す断面図である。ハウジング10の内部には固定子20が支持されており、固定子20は固定子コア21と固定子巻線22とを備えている。固定子コア21の内周側には、ロータ100が空隙23を介して回転可能に支持されている。ロータ100は、シャフト120に固定されたロータコア110と、永久磁石300と、非磁性体のあて板130とを備えている。ハウジング10は軸受140が設けられた一対のエンドブラケット150を有しており、シャフト120はこれらの軸受140により回転自在に支持されている。シャフト120には、ロータ100の極の位置や回転速度を検出するレゾルバ160が設けられている。
図2は、ロータ100の断面(図1のA−A断面)を示す図である。ロータ100には磁石収納スロット200A,200Bが形成されており、1対の永久磁石300は磁石収納スロット200A,200BにV字形状に固定されている。これら一対の永久磁石300により1磁極が構成される。
図3は、図2の永久磁石300が配置された磁石収納スロット200Aの部分(符号Bで示す部分)を示す拡大図である。なお、磁石収納スロット200Bに関する各部の形状は、磁石収納スロット200A側と左右対称になっている。以下では、磁石収納スロット200Aについて説明する。磁石収納スロット200Aには、スロット内周面から突出するように突起部210が形成されている。永久磁石300は断面形状が略矩形であって、4つの側面310,320,330,340を有する角柱部材である。側面310,320,330,340は、図1のロータ軸芯Jに沿って形成されている。
突起部210は永久磁石300の側面310に当接しており、永久磁石300に対してロータ外周方向に付勢力Fで付勢している。突起部210と当接する側面310に対向して側面320が設けられている。また、側面310と側面320とを繋ぐように、一対の対向する側面330,340が設けられている。側面320は側面310よりもロータ外周側に配置され、側面330は側面340よりもロータ外周側に配置される。
なお、永久磁石300を磁石収納スロット200Aに収納する時点においては、突起部210は永久磁石300の側面310に接触しておらず隙間が形成されている。後述するように、永久磁石300を収納後、永久磁石300を固定するために突起部210を曲げ加工して側面310に当接させる。
突起部210から永久磁石300に作用する付勢力Fは、永久磁石300の長手方向の分力F1と短手方向(厚さ方向)の分力F2とに分解することができる。永久磁石300は分力F1によって長手方向のロータ外周側に付勢され、側面320が磁石収納スロット200Aに形成された位置決め部230に当接する。その結果、永久磁石300の長手方向の位置決めが行われる。また、永久磁石300は分力F2によってロータ外周側に付勢され、側面330が磁石収納スロット200のロータ外周側の壁面240に当接する。これによって、永久磁石300の短手方向の位置決めが行われる。すなわち、壁面240は、永久磁石300の短手方向に関する第2の位置決め部として機能する。
図4は、治具を用いた突起部210の曲げ加工の一例を説明する図である。先ず、図4(a)に示すように、磁石収納スロット200A内に永久磁石300を挿入する。この時点では突起部210は曲げられてはおらず、突起部210と永久磁石300の側面310との間には隙間が形成されている。
次いで、図4(b)のように、磁石収納スロット200の突起部210よりもロータ軸芯側の治具挿入空間400に、棒状の変形治具500を挿入する。その後、変形治具500を図4(a)の矢印で示すようにロータ外周側に移動させて、破線で示すように突起部210の根元付近を塑性変形させ、突起部210を永久磁石300の側面310の方向に曲げる。その際に、突起部210の先端が側面310に接触した後も、突起先端部の弾性変形による弾性力(図3に示す付勢力F)が永久磁石300に作用するように、根元付近をさらに塑性変形させる。その結果、永久磁石300の側面320が位置決め部230に当接し、側面330が壁面240に当接する。これにより、永久磁石300がロータコア110の磁石収納スロット200A内に固定される。
図3に示すように、突起部210から永久磁石300に作用する付勢力Fはロータ外周方向に向いているので、永久磁石300はロータ外周側の側面320,330が、それぞれ位置決め部230および壁面240に当接している。そのため、ロータ回転時に永久磁石300に遠心力が作用しても、永久磁石が長手方向および短手方向に移動することがないので、永久磁石300−ロータコア110間の摩耗を防止することができる。
なお、図4に示すように、突起部210の先端に治具挿入空間400の側に突出する突起210aを形成し、突起部210の空間領域400の側の面を円弧状とすることで、突起部210を曲げる際に変形治具500が突起210aにより確実に係止される。そのため、変形治具500による曲げ作業の作業性に優れている。
上述のように、本実施の形態では、図3に示すように、永久磁石300はロータ軸芯に垂直な断面形状が矩形である角柱部材であって、ロータ軸芯に沿って延在する2対の対向する側面310,320,330,340を有し、例えば、対を成す側面310,320の場合には、一方の側面310がロータ軸芯側に他方の側面320がロータ外周側にそれぞれ設けられている。磁石収納スロット200Aには、スロット内周面から突出するとともに前記2対の内の何れか1対の側面310,320のロータ軸芯側の側面310に当接する突起部210が設けられ、突起部210は、当接する側面310に沿ったロータ外周方向の分力F2と当接する側面310に隣接する側面340に沿ったロータ外周方向の分力F1とがゼロでない付勢力Fを永久磁石300に与える。
このように、本実施の形態では、突起部210が分力F1,F2に分解できる付勢力Fを永久磁石300に与え、永久磁石300はロータ外周側の位置決め部230および壁面240に当接して位置決めされている。そのため、ロータ回転による遠心力が永久磁石300に作用した場合でも、分力F1,F2が遠心力によって打ち消されることがなく、磁石収納スロット200A内での永久磁石300の位置ずれ(すなわち移動)を防止でき、磁石−ロータコア間の磨耗の発生を防止することができる。もちろん、突起部210の付勢力が常に作用しているので、ロータ停止状態であっても位置決め部230および壁面240と永久磁石300との間に隙間が生じて永久磁石300がずれるようなことはない。
また、図4に示すように、磁石収納スロット200Aには、突起部210よりもロータ軸芯側に突起部210を変形させるための治具挿入空間400が設けられているので、変形治具500を用いた突起部210の変形作業を容易に行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
(第1の変形例)
図5は上述した実施の形態の第1の変形例を示す図である。第1の変形例では、図3に示した突起部210の代わりに、図5に示すような突起部211を設けた。図3の突起部210の場合、永久磁石300の側面310が対向する磁石収納スロット200Aの壁面250との成す角度θ1が鋭角であるが、図5に示す場合には角度θ2は鈍角となっている。
このような形状の突起部211の場合も、永久磁石300の側面310に当接して、永久磁石300にロータ外周方向の付勢力Fが作用する。その結果、図3に示す突起部210を設けた場合と同様に、ロータ回転時に永久磁石300が長手方向および短手方向に移動することがなく、永久磁石300−ロータコア110間の摩耗を防止することができる。
(第2の変形例)
図6は上述した実施の形態の第2の変形例を示す図である。第2の変形例では、突起部212の形状が上述した図3,5に示した突起部210,211と異なっている。突起部212以外の構成は上述した実施の形態と同様である。突起部212は、突起部212の側面に形成された凹部212aと、凹部212aよりもスロット内周面側に形成された塑性変形部212bと、凹部212aよりも先端側に形成された当接部212cとを備える。なお、図6は、突起部212を変形させて永久磁石300の側面310に当接させる前の形状を示している。
図7は、突起部212を変形させて永久磁石300の側面310に当接させる工程を説明する図である。図7(a)に示すように、変形治具500を突起部212の塑性変形部212bに押し当てて、突起部212を矢印方向に押す。その結果、塑性変形部212bの根元部分(符号Cで示す部分)が塑性変形し、当接部212cが永久磁石300の側面340に当接する。
次いで、図7(b)に示すように、図7(a)の状態からさらに塑性変形部212bを押し曲げると、凹部212aの部分が弾性変形する。その結果、突起部212の弾性変形による付勢力Fが永久磁石300に作用する。図7(b)に示す例では、側面310と側面340とが交差する角部(符号Dの部分)に当接部212cが当接し、ロータ外周方向に付勢力Fが作用している。付勢力Fは分力F1,F2に分解することができ、分力F2によって、永久磁石300の側面330が磁石収納スロット200のロータ外周側の壁面240に当接する。また、分力F1によって、永久磁石300の側面320が、位置決め部230に当接する。その結果、永久磁石300が磁石収納スロット200A内に固定される。
上述のように、第2の変形例における突起部212は、図7に示すように、スロット内周面側と先端側との間に形成された凹部212aと、凹部212aよりもスロット内周面側の塑性変形部212bと、凹部212aよりも先端側の当接部212cとを備える。この構成の場合、凹部212aの部分の弾性変形によって生じる弾性力が付勢力Fとして永久磁石300に作用する。
このように突起部212に押部212aを設けたことにより、隙間のバラツキが大きくても凹部212aの屈曲量を調整することで、所望の付勢力で当接部212cを永久磁石300に当接させることができる。すなわち、凹部212aを設けることで、屈折量が大きくても弾性力を小さなままに維持することができ、隙間が大きくて屈曲量が大きい場合でも永久磁石300に作用する付勢力が過大となるのを防止できる。
−第2の実施の形態−
図8は、本発明の第2の実施の形態を示す図である。第2の実施の形態では、永久磁石300の磁石収納スロット200A,200Bへの固定を2つの突起部212,213により行うようにした。突起部212,213を除くその他の構成は、図6に示す構成と同様である。突起部213の形状は突起部212と同様であって、突起部213の側面に形成された凹部213aと、凹部213aよりもスロット内周面側に形成された塑性変形部213bと、凹部213aよりも先端側に形成された当接部213cとを備える。
図8は突起部212,213を変形させる前の状態を示したものであり、変形後は図9に示すような形状となる。図9において、突起部212は、図7(b)の場合と同様に、凹部212aが弾性変形して当接部212cが永久磁石313の側面340に当接する。一方、突起部213は、凹部213aが弾性変形して当接部213cが永久磁石300の側面310に当接する。突起部212,213から永久磁石300に作用する弾性力を合成した力Fが、ロータ外周方向の付勢力として永久磁石300に作用する。
この場合の付勢力Fは、突起部212による付勢力と突起部213による付勢力との合力である。そして、付勢力Fの分力F2によって、永久磁石300の側面330が磁石収納スロット200のロータ外周側の壁面240に当接し、分力F1によって、永久磁石300の側面320が位置決め部230に当接する。本実施形態の場合、突起部213をさらに設けたことにより、永久磁石300をロータ外周側の位置決め部230および壁面240に当接させる付勢力(分力F1,F2)を、図6に示す第2の変形例の場合よりも大きくすることができる。
図10は、磁石収納スロット200Aの部分のロータコア110の形状を詳細に示す斜視図である。ロータコア110は、図11に示すロータコア鋼板110aを複数枚積層して形成したものである。図11に示すように、ロータコア鋼板110aには、V字形状に永久磁石300を配置するための2種類のスロット開口対201,202が、ロータコア鋼板110aの周方向に磁極ピッチθで交互に形成されている。
なお、図11(b)は、図11(a)に示すロータコア鋼板110aを磁極ピッチθだけ位相をずらして(すなわち、磁極ピッチθだけ回転して)示したものである。以下では、図11(a)の配置を第1の配置と呼び、図11(b)に示す配置を第2の配置と呼ぶことにする。
スロット開口対201を構成する一対のスロット開口201a,201bは、磁極位置を通る動径J1に関して左右対称に形成されている。スロット開口201a,201bに形成されている突起部212に関しても、動径J1に関して対称な位置にそれぞれ形成されている。一方、スロット開口対202を構成する一対のスロット開口202a,202bは、磁極位置を通る動径J2に関して左右対称に形成されている。スロット開口202a,202bに形成されている突起部213に関しても、動径J2に関して対称な位置にそれぞれ形成されている。
図11(a)に示す第1の配置のロータコア鋼板110aと、図11(b)に示す第2の配置のロータコア鋼板110aとを交互に積層することにより、図12に示すようなロータコア110が形成される。第2の配置のロータコア鋼板110aに形成されたスロット開口202aは、第1の配置のロータコア鋼板110aに形成されたスロット開口201aと同一位置に配置され、互いに対向する。その結果、図12に示すような、突起部212,213を有する磁石収納スロット200Aが形成される。
一方、第2の配置のロータコア鋼板110aに形成されたスロット開口202bは、第1の配置のロータコア鋼板110aに形成されたスロット開口201bと同一位置に配置され、互いに対向する。その結果、図12に示すような、突起部212,213を有する磁石収納スロット200Bが形成される。
第2の実施の形態では、図9に示すように、磁石収納スロット200Aには、図6に示す突起部212に加えて、スロット内周面から突出するとともに他の一対の側面310,320のロータ軸芯側の側面310に当接する第2の突起部213が設けられ、突起部213は、当接する側面310に沿ったロータ外周方向の分力F2と、当接する側面310に隣接する側面340に沿ったロータ外周方向の分力F1とがゼロでない付勢力Fを永久磁石300に与える。
積層される各ロータコア鋼板110aには、図11に示すように、突起部212が形成されたスロット開口201aと、スロット開口201aに対して磁極ピッチθだけ位相をずらして設けられ、突起部213が形成されたスロット開口202aとが、周方向に交互に形成されている。そして、ロータコア110を構成する複数のロータコア鋼板110aは、スロット開口201aとスロット開口202aとが対向するように交互に積層されている。
このように、第2の実施の形態では、同一のロータコア鋼板110aに、突起部212が形成されたスロット開口201a,201bと突起部213が形成されたスロット開口202a,202bとを形成し、積層方向に隣接するロータコア鋼板110aを磁極ピッチθだけ位相をずらして積層するようにしたので、一種類のロータコア鋼板110aで2つの突起部212,213を有する磁石収納スロット200A,200Bを容易に形成することができる。
(第3の変形例)
図13は、第2の実施の形態の変形例である第3の変形例を示す図である。第3の変形例では、同一のロータコア鋼板に、突起部214と突起部215とを形成するようにした。図13に示す例では、突起部214の形状は図3に示した突起部210と類似の形状をしており、突起部214に対して変形治具500を矢印R1方向に移動させることで、突起部214の先端部分が永久磁石300の側面310に当接する。一方、突起部215は、突起部214と左右対称な形状をしており、突起部215に対して変形治具500を矢印R2方向に移動させることで、突起部215の先端部分が永久磁石300の側面340に当接する。
付勢力Fは、突起部214による付勢力と突起部215による付勢力とを合成したものである。付勢力Fの分力F1により永久磁石300の側面320が位置決め部230に当接し、分力F2により永久磁石300の側面330が磁石収納スロット200Aの壁面240に当接する。その結果、永久磁石300が磁石収納スロット200A内に固定される。このように、第3の変形例では、突起部214,215が同一のロータコア鋼板に形成されているので、図11に示す構成の場合のように、ロータコア鋼板を積層する際に位相を磁極ピッチθだけずらす必要がない。
なお、上述した実施の形態では、永久磁石300をV字形状に配置する場合を例に説明したが、図14に示すように、一対の永久磁石300を一直線上に配置する構成の場合にも同様に適用することができる。図14に示す例では、磁石収納スロット200A,200Bは、磁極位置を通る動径J1に関して左右対称に一直線上に配置されている。突起部212は永久磁石300の側面310と側面340との角部付近に当接し、永久磁石300に対してロータ外径方向の付勢力Fを与える。永久磁石300は分力F1により側面320が位置決め部230に当接し、分力F2により側面330が壁面340に当接する。
ロータ回転時に永久磁石300に加わる遠心力は破線矢印で示すように永久磁石の重心から動径方向に作用するので、永久磁石300は位置決め部230および壁面240に付勢されることになる。そのため、上述した実施の形態の場合と同様に、遠心力の影響による磁石−ロータコア間の摩耗を防止することができる。なお、図14に示す例では、磁石収納スロット200A,200Bに一つの突起部212を有する場合について説明したが、図9に示す場合と同様に2つの突起部211,213を設ける構成とすることもできる。さらに、図4,5,13に示すような突起部210,211,214,215を設けるようにしても良い。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
20…固定子、100…ロータ、110a…ロータコア鋼板、200A,200B…磁石収納スロット、201a,201b,202a,202b…スロット開口、210,211,212,213,214,215…突起部、212a,213a…凹部、212b,213b…塑性変形部、212c,213c…当接部、230…位置決め部、240…壁面、300…永久磁石、310,320,330,340…側面、400…治具挿入空間、500…変形治具

Claims (7)

  1. ロータコアの磁石収納用スロットに永久磁石が配置された回転電機のロータであって、
    前記永久磁石はロータ軸芯に垂直な断面形状が矩形である角柱部材であって、ロータ軸芯に沿って延在する2対の対向する側面を有し、
    対を成す前記側面は、一方がロータ軸芯側に他方がロータ外周側にそれぞれ設けられ、
    前記磁石収納用スロットには、スロット内周面から突出するとともに前記2対の内の何れか1対の側面のロータ軸芯側の側面に当接する第1の突起部が設けられ、
    前記第1の突起部は、当接する側面に沿ったロータ外周方向の第1分力と前記当接する側面に隣接する側面に沿ったロータ外周方向の第2分力とがゼロでない付勢力を前記永久磁石に与える、回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記磁石収納用スロットには、前記第1の突起部に加えて、前記スロット内周面から突出するとともに前記2対の内の他の1対の側面のロータ軸芯側の側面に当接する第2の突起部が設けられ、
    前記第2の突起部は、当接する側面に沿ったロータ外周方向の第3分力と前記当接する側面に隣接する側面に沿ったロータ外周方向の第4分力とがゼロでない付勢力を前記永久磁石に与える、回転電機のロータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記磁石収納用スロットには、前記突起部よりもロータ軸芯側に形成される突起部変形治具挿入空間が設けられている、回転電機のロータ。
  4. 請求項1または請求項2に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記突起部は、スロット内周面側と先端側との間に形成された凹部と、前記凹部よりもスロット内周面側の塑性変形部と、前記凹部よりも先端側の当接部とを備える、回転電機のロータ。
  5. 請求項2に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記ロータコアは、前記第1の突起部および前記第2の突起部が設けられたロータコア鋼板を複数積層して形成される、回転電機のロータ。
  6. 請求項5に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記ロータコア鋼板には、前記第1の突起部が形成された第1のスロット用開口と、前記第1のスロット用開口に対して磁極ピッチ分だけ位相をずらして設けられ、前記第2の突起部が形成された第2のスロット用開口とが、周方向に交互に形成され、
    前記ロータコアを構成する複数の前記ロータコア鋼板は、前記第1のスロット用開口と前記第2のスロット用開口とが対向するように交互に積層されている、回転電機のロータ。
  7. ステータと、
    請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の回転電機のロータと、を備える回転電機。
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