JP2018007380A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一のシャフトに複数の回転体を圧入する場合であっても、各々の回転体を緩みなくシャフトに固定することが可能な回転電機を提供する。【解決手段】この回転電機100は、外周面33aを含むシャフト31と、シャフト31が一方方向に沿って圧入されている貫通孔44を含み、シャフト31とともに回転するロータコア41と、シャフト31が一方方向に沿って圧入されている貫通孔54を含み、ロータコア41に隣接配置された状態でシャフト31とともに回転するロータコア51とを備える。ロータコア41は、貫通孔44の内周面44aに設けられた凸部44bを介してシャフト31に固定されているとともに、ロータコア51は、シャフト31に対するロータコア41の固定位置とは異なる固定位置において、貫通孔54の内周面54aに設けられた凸部54bを介してシャフト31に固定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機に関し、特に、シャフトと、シャフトが圧入される複数の回転体とを備えた回転電機に関する。
従来、シャフトと、シャフトが圧入される複数の回転体とを備えた回転電機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、円柱状のシャフトと、ロータコア(回転体)と、ステータコアと、これらを収容するハウジングとを備えた回転電機が開示されている。この特許文献1に記載の回転電機では、プレス加工によりロータコアの断面形状を有するように個々の鋼板を打ち抜いたものを積層してロータコアが構成されている。また、ロータコアの回転中心には、断面が円形形状を有する貫通孔が形成されている。そして、ロータコアの貫通孔に対して円柱状のシャフトが圧入されていることにより、ハウジング内でロータコアがシャフトとともに回転されるように構成されている。なお、この回転電機は、1本のシャフトに対して単一のロータコアが圧入された一般的な電動モータである。
ここで、車両(自動車)に搭載されるパワーステアリング装置(かじ取り装置)の駆動源に電動モータ(回転電機)が適用される場合がある。この場合の回転電機の構成としては、電動モータのケーシング内に1本のシャフト(回転軸)に対して一対のロータコア(回転体)が隣接配置された構成が適用される。すなわち、片方のロータコアに故障(異常)が生じても、もう片方のロータコアが回転を持続して回転電機の機能(パワーステアリング装置における駆動源の機能)が維持されるように構成されている。
特開2012−50253号公報
上記特許文献1に記載された回転電機の構成を複数のロータコア(回転体)を有する回転電機に適用した場合、1本のシャフトに対して2つのロータコアを連続して圧入する製造プロセスが考えられる。しかしながら、1つ目のロータコアをシャフトに圧入した際にシャフトの外周面にロータコアの内周面の擦れによる傷(削れた部分)が生じる。この状態で、2つ目のロータコアをシャフトに圧入したとしても、シャフトの内径が傷(微細な窪み)の深さの分だけ小さくなるため、2つ目のロータコアが正常な当接力(固定力)を有して圧入されずに緩んでしまうという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、単一のシャフトに複数の回転体を圧入する場合であっても、各々の回転体を緩みなくシャフトに固定することが可能な回転電機を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における回転電機は、外周面を含むシャフトと、シャフトが一方方向に沿って圧入されている第1貫通孔を含み、シャフトとともに回転する第1回転体と、シャフトが一方方向に沿って圧入されている第2貫通孔を含み、第1回転体に隣接配置された状態でシャフトとともに回転する第2回転体と、を備え、第1回転体は、第1貫通孔の内周面またはシャフトの外周面のいずれか一方に設けられた第1凸部を介してシャフトに固定されているとともに、第2回転体は、シャフトに対する第1回転体の固定位置とは異なる固定位置において、第2貫通孔の内周面またはシャフトの外周面のいずれか一方に設けられた第2凸部を介してシャフトに固定されている。
この発明の一の局面による回転電機では、上記のように、第1回転体を第1貫通孔の内周面またはシャフトの外周面のいずれか一方に設けられた第1凸部を介してシャフトに固定するとともに、第2回転体をシャフトに対する第1回転体の固定位置とは異なる固定位置において、第2貫通孔の内周面またはシャフトの外周面のいずれか一方に設けられた第2凸部を介してシャフトに固定する。これにより、単一のシャフトに複数の回転体を一方方向に順次圧入して回転電機を製造する場合に、第1回転体をシャフトに圧入した際にシャフトの外周面および第1回転体の内周面に第1凸部の擦れによる傷(削れた部分)が生じたとしても、第2回転体のシャフトへの圧入時に、この傷(削れた部分)が生じていない部分において第2凸部を介して第2回転体をシャフトに適切に固定することができる。この結果、単一のシャフトに複数の回転体を圧入する場合であっても、各々の回転体を緩みなくシャフトに固定することができる。
上記一の局面による回転電機において、好ましくは、第1凸部は、第1回転体の第1貫通孔の内周面に設けられているとともに、第2凸部は、第2回転体の第2貫通孔の内周面に設けられており、第1回転体は、第1凸部がシャフトの外周面に当接することによりシャフトに固定されているとともに、第2回転体は、シャフトに対する第1回転体の固定位置とは異なる固定位置において、第2凸部がシャフトの外周面に当接することによりシャフトに固定されている。
このように構成すれば、第1回転体を一方方向に沿ってシャフトに圧入した際にシャフトの外周面に第1回転体の第1凸部の擦れによる筋状の傷(削れ溝)が生じてシャフトの外形形状が円形形状ではなく局所的に窪んだ(歪んだ)状態になったとしても、第2回転体のシャフトへの圧入時に、この傷(削れ溝)が生じていない(円弧形状の表面が保たれている)外周面の部分において第2回転体の第2凸部をシャフトの外周面に当接させて固定することができる。
上記第1凸部が第1貫通孔の内周面に設けられかつ第2凸部が第2貫通孔の内周面に設けられる構成において、好ましくは、第1凸部を有する第1回転体と第2凸部を有する第2回転体とは、互いに同一の構造を有しており、第2回転体が第1回転体に対してシャフトの回転軸線まわりにずらされて配置されていることによって、第1凸部のシャフトの外周面に対する当接位置と、第2凸部のシャフトの外周面に対する当接位置とは、シャフトの回転軸線まわりに互いに異なる位置に設定されている。
このように構成すれば、互いに同一の構造を有する第1回転体および第2回転体に対して単一のシャフトを一方方向に沿って圧入する場合に、シャフトに対する第1回転体の固定位置と第2回転体の固定位置とを回転軸線まわりに容易に異ならせることができる。すなわち、互いに同一の構造を有する第1回転体および第2回転体を用いて回転電機を製造する場合に、本発明の効果を有効に得ることができる。
上記第1凸部が第1貫通孔の内周面に設けられかつ第2凸部が第2貫通孔の内周面に設けられる構成において、好ましくは、第1回転体および第2回転体は、それぞれ、周方向に間隔を隔てて配列された複数の磁石を有する第1ロータコアおよび第2ロータコアを含み、第1ロータコアにおける第1貫通孔の第1凸部、および、第2ロータコアにおける第2貫通孔の第2凸部は、それぞれ、隣接する磁石の境界領域に沿った半径方向内側の第1貫通孔および第2貫通孔の各々の内周面の部分に配置されている。
このように構成すれば、圧入に伴うシャフトの外周面からの反力によって第1ロータコアの第1凸部(第2ロータコアの第2凸部)が半径方向外側に付勢される場合であっても、付勢力の作用線上に第1ロータコア(第2ロータコア)の磁石の存在しない中実部分が配置される分、第1ロータコアおよび第2ロータコアの機械的強度を維持することができる。これにより、第1ロータコアおよび第2ロータコアがシャフトの圧入に起因して変形するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、第1ロータコアは、第1貫通孔の半径方向外側において周方向に間隔を隔てて設けられた複数の第3貫通孔をさらに含むとともに、第2ロータコアは、第2貫通孔の半径方向外側において周方向に間隔を隔てて設けられた複数の第4貫通孔をさらに含み、第1凸部は、隣接する第3貫通孔の境界領域に沿った半径方向内側の第1貫通孔の内周面の部分に配置されているとともに、第2凸部は、隣接する第4貫通孔の境界領域に沿った半径方向内側の第2貫通孔の内周面の部分に配置されている。
このように構成すれば、圧入に伴うシャフトの外周面からの付勢力によって第1ロータコアの第1凸部(第2ロータコアの第2凸部)が半径方向外側に付勢される場合であっても、付勢力の作用線上に第3貫通孔(第4貫通孔)の存在しない中実部分が配置される分、第1ロータコアおよび第2ロータコアの機械的強度を維持することができる。これにより、複数の第3貫通孔および第4貫通孔を設けて第1ロータコアおよび第2ロータコアを軽量化する場合であっても、第1ロータコアおよび第2ロータコアがシャフトの圧入に起因して変形するのをより抑制することができる。
上記第1凸部が第1貫通孔の内周面に設けられかつ第2凸部が第2貫通孔の内周面に設けられる構成において、好ましくは、第1貫通孔の第1凸部および第2貫通孔の第2凸部は、それぞれ、シャフトの外周面に沿って周方向に円弧状に延びる当接面を有する。
このように構成すれば、第1凸部の円弧状に延びる当接面を介してシャフトの外周面に第1ロータコアを確実に面接触させることができるとともに、シャフトに対する第1ロータコアの固定位置とは異なる固定位置において、第2凸部の円弧状に延びる当接面を介してシャフトの外周面に第2ロータコアを確実に面接触させることができる。また、このような面接触による固定により、シャフトの外周面に第1ロータコアおよび第2ロータコアを安定して固定することができる。
なお、上記一の局面による回転電機において、以下の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記第1凸部が第1貫通孔の内周面に設けられかつ第2凸部が第2貫通孔の内周面に設けられる回転電機において、第1回転体および第2回転体は、それぞれ、シャフトの回転位置を検出する回転角センサを構成する第1レゾルバロータおよび第2レゾルバロータを含み、第2レゾルバロータが第1レゾルバロータに対してシャフトの回転軸線まわりにずらされて配置されていることによって、第1レゾルバロータの第1凸部のシャフトの外周面に対する当接位置と、第2レゾルバロータの第2凸部のシャフトの外周面に対する当接位置とは、シャフトの回転軸線まわりに互いに異なる位置に設定されている。
(付記項2)
また、上記第1凸部が第1貫通孔の内周面に設けられかつ第2凸部が第2貫通孔の内周面に設けられる回転電機において、第1凸部は、シャフトの回転軸線まわりに、第1貫通孔の内周面に等角度間隔で複数設けられるとともに、第2凸部は、シャフトの回転軸線まわりに、第2貫通孔の内周面に等角度間隔で複数設けられており、複数の第1凸部と、複数の第2凸部とは、シャフトの回転軸線まわりに互いに所定の回転角度だけずらされて配置されている。
(付記項3)
また、上記複数の第1凸部と複数の第2凸部がシャフトの回転軸線まわりに互いに所定の回転角度だけずらされて配置されている回転電機において、複数の第1凸部と、複数の第2凸部とは、シャフトの回転軸線まわりに互いに所定の回転角度だけずらされた状態で、第1凸部および第2凸部の各々の周方向の幅が、シャフトの延びる方向から見て互いに重ならない角度範囲内に設定されている。
(付記項4)
また、上記第1凸部が第1貫通孔の内周面に設けられかつ第2凸部が第2貫通孔の内周面に設けられる回転電機において、第1貫通孔の第1凸部および第2貫通孔の第2凸部は、それぞれ、シャフトの延びる方向に沿って延びている。
本発明の一実施形態による回転電機の構造を示した断面図である。 図1の150−150線に沿ったロータ部の断面図である。 図1の160−160線に沿ったロータ部の断面図である。 図1の170−170線に沿ったレゾルバロータの断面図である。 図1の180−180線に沿ったレゾルバロータの断面図である。 本発明の一実施形態による回転電機の製造プロセスを説明するための図である。 本発明の一実施形態による回転電機の製造プロセスを説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[実施形態]
まず、図1〜図7を参照して、本発明の一実施形態による回転電機100の構成について説明する。
(回転電機の全体構造)
回転電機100は、図1に示すように、蓋部材10aを含み、鉄系の金属材料からなるモータケース10と、ステータ部20と、ロータ部30と、回転角センサ部80とを備える。ステータ部20は、モータケース10の内側面に配置されている。また、ロータ部30は、ステータ部20に磁気的間隙を有して対向するように、円環状のステータ部20の内側に設けられている。すなわち、回転電機100は、ロータ部30内にマグネットを埋め込み、マグネットトルクとリラクタンストルクとによってロータ部30を回転させるIPM型のブラシレスモータである。また、回転電機100は、車両(自動車)用の電動パワーステアリング装置(図示せず)の駆動源として使用される。なお、本願明細書では、「周方向」とは、ロータ部30(ステータ部20)の周方向を意味し、「半径方向」とは、ロータ部30の半径方向を意味するものとして記載する。
ステータ部20は、ステータコア21と、ステータコア21のティース部21aに巻回された電機子巻線22と、ステータコア21に取り付けられ電機子巻線22と電気的に接続される端子ユニット(図示せず)とを含む。また、ステータコア21は、鋼製の板材(電磁鋼板)を積層して形成されている。また、本実施形態における回転電機100は、一対のステータ部20を備えている。
(ロータ部の構造)
ロータ部30は、鉄系の金属材料からなるシャフト31と、ロータコア41(第1回転体および第1ロータコアの一例)と、ロータコア51(第2回転体および第2ロータコアの一例)と、レゾルバロータ61(第1回転体の一例)と、レゾルバロータ71(第2回転体の一例)とを含む。また、ロータコア41および51は、同一の構造を有するとともに、レゾルバロータ61および71は、同一の構造を有している。
シャフト31は、X軸方向に延びている。また、シャフト31は、段付き加工が施されていることによって、X2側からX1側に向かって、各々の断面が円形状を有する大径部32、ロータ固定部33およびレゾルバロータ固定部34がこの順に配置されている。大径部32には、ベアリング11が嵌め込まれている。また、ロータ固定部33の外径は、大径部32の外径よりも小さい。また、レゾルバロータ固定部34の外径は、ロータ固定部33の外径よりも小さい。そして、レゾルバロータ固定部34には、ベアリング12が嵌め込まれている。シャフト31は、ベアリング11および12により、モータケース10内において回転可能に支持されている。なお、シャフト31の大径部32側(X2側)を端部31bとし、レゾルバロータ固定部34側(X1側)を端部31aとする。
そして、ロータ固定部33に、X2側からX1側に向かってロータコア41および51が所定の間隔を隔てて互いに隣接して配置されている。また、レゾルバロータ固定部34に、X2側からX1側に向かってレゾルバロータ61および71が所定の間隔を隔てて互いに隣接して配置されている。なお、シャフト31におけるロータ固定部33は、外周面33aを有するとともに、レゾルバロータ固定部34は、外周面34aを有している。
(ロータコアの構造)
ロータコア41は、図2に示すように、プレス加工によりロータコア41の断面形状を有するように個々の鋼板401を打ち抜いたものが積層されている。そして、鋼板401が積層された状態のコア部材には、外周面41aの若干内側に沿ってX軸方向に貫通する8個の貫通孔41bが設けられている。そして、各々の貫通孔41bに磁石42が挿入されて固定されている。すなわち、ロータコア41は、周方向に所定の間隔を隔てて配列された8個の磁石42を有する。なお、個々の磁石42は、互いに45度間隔で配置されている。また、ロータコア41は、磁石42が配置された部分よりも内側の領域において周方向に所定の間隔を隔てて配列された8個の貫通孔43(第3貫通孔の一例)を有する。なお、個々の貫通孔43は、互いに45度間隔で配置されている。また、個々の貫通孔43には、後述する治具91に設けられたピン91a(図6参照)が差し込まれる位置決め部43aが設けられている。そして、ロータコア41は、1つの貫通孔44(第1貫通孔の一例)が回転中心に設けられており、貫通孔44には、シャフト31のロータ固定部33が圧入されるように構成されている。
また、図3に示すように、鋼板501が積層されたロータコア51は、構造上、ロータコア41と同一である。ただし、ロータコア41と区別する意味で、ロータコア51は、互いに45度間隔で配置された8個の磁石52を有する。ロータコア51は、周方向に所定の間隔を隔てて配列された8個の貫通孔53(第4貫通孔の一例)と、回転中心に1つの貫通孔54(第2貫通孔の一例)とを有する。また、貫通孔53には後述する治具92に設けられたピン92a(図7参照)が差し込まれる位置決め部53aが設けられている。
ここで、本実施形態では、図2に示すように、ロータコア41の貫通孔44の内周面44aには、半径方向内側に突出する複数の凸部44b(第1凸部の一例)が設けられている。また、凸部44bは、シャフト31の回転軸線Aまわりに、貫通孔44の内周面44aに45度間隔で4箇所に設けられている。また、各々の凸部44bは、ロータ固定部33の外周面33aに沿って周方向に円弧状に延びる当接面44cを有している。なお、凸部44bは、貫通孔44内においてシャフト31の延びるX軸方向に沿って延びている。
同様に、図3に示すように、ロータコア51の貫通孔54の内周面54aには、半径方向内側に突出する複数の凸部54b(第2凸部の一例)が設けられている。また、凸部54bは、シャフト31の回転軸線Aまわりに、貫通孔54の内周面54aに45度間隔で4箇所に設けられている。また、各々の凸部54bは、ロータ固定部33の外周面33aに沿って周方向に円弧状に延びる当接面54cを有している。なお、凸部54bは、貫通孔54内においてシャフト31の延びるX軸方向に沿って延びている。
そして、ロータコア41は、4つの凸部44bを介してシャフト31のロータ固定部33の外周面33aに当接することによりシャフト31に固定されている。さらに、ロータコア51は、シャフト31に対するロータコア41の固定位置とは異なる固定位置において、4つの凸部54bを介して外周面33aに当接することによりシャフト31に固定されている。この場合、本実施形態では、X1側のロータコア51は、X2側のロータコア41に対してシャフト31の回転軸線Aまわりにずらされて配置されている。
具体的には、ロータコア41における4個の凸部44b(図2参照)と、ロータコア51における4個の凸部54b(図3参照)とは、シャフト31の回転軸線Aまわりに、互いに45度(所定の回転角度の一例)だけずらされて配置されている。これにより、4つの凸部44bのロータ固定部33の外周面33aに対する当接位置と、4つの凸部54bのロータ固定部33の外周面33aに対する当接位置とは、シャフト31の回転軸線Aまわりに、互いに異なる位置に設定されている。また、4つの凸部44bと、4つの凸部54bとは、シャフト31の回転軸線Aまわりに互いに45度だけずらされた状態で、凸部44bおよび凸部54bの各々の周方向の幅W(図2および図3参照)が、シャフト31の延びる方向から見て互いに重ならない角度範囲内に設定されている。
ロータコア41およびロータコア51が上記の配置関係を有してロータ固定部33に固定されることによって、ロータコア41をシャフト31に圧入した際にロータ固定部33の外周面33aに凸部44bの擦れによる削れた部分が生じても、ロータコア51のシャフト31への圧入時に、この削れた部分が生じていない部分において凸部54bを介してロータコア51がロータ固定部33に適切に固定されるように構成されている。したがって、ロータ固定部33に2つのロータコア41および51を圧入する場合であっても、ロータコア41および51の各々が緩みなくシャフト31のロータ固定部33に固定される。
また、本実施形態では、図2に示すように、ロータコア41における貫通孔44の凸部44bは、隣接する磁石42の境界領域R1に沿った半径方向内側の貫通孔44の内周面44aの部分に配置されている。また、凸部44bは、隣接する貫通孔43の境界領域R1に沿った半径方向内側の貫通孔44の内周面44aに配置されている。同様に、図3に示すように、ロータコア51における貫通孔54の凸部54bは、隣接する磁石52の境界領域R2に沿った半径方向内側の貫通孔54の内周面54aの部分に配置されている。また、凸部54bは、隣接する貫通孔53の境界領域R2に沿った半径方向内側の貫通孔54の内周面54aに配置されている。これにより、ロータ固定部33への圧入に伴う外周面33aからの反力によって凸部44b(凸部54b)が半径方向外側に付勢される場合であっても、付勢力の作用線上にロータコア41(ロータコア51)の磁石42(磁石52)の存在しない中実部分が配置される分、ロータコア41および51の機械的強度が維持可能に構成されている。さらには、付勢力の作用線上に貫通孔43(貫通孔53)の存在しない中実部分も配置されているので、ロータコア41および51の機械的強度が維持されている。
(レゾルバロータの構造)
また、図1に示すように、モータケース10の内側には、レゾルバロータ61に対向する位置に複数のステータ巻線62が配置されるとともに、レゾルバロータ71に対向する位置に複数のステータ巻線72が配置されている。複数のステータ巻線62は、輪状のステータ鉄心(図示せず)にロータ部30の回転軸線Aまわりに等角度間隔で周状に配置されるとともに、複数のステータ巻線72は、輪状のステータ鉄心(図示せず)にロータ部30の回転軸線Aまわりに等角度間隔で周状に配置されている。そして、ステータ巻線62の磁極部に対してレゾルバロータ61が所定の間隔を隔てて対向するとともに、ステータ巻線72の磁極部に対してレゾルバロータ71が所定の間隔を隔てて対向している。また、レゾルバロータ61と複数のステータ巻線62とによってロータ部30の回転位置を検出する1つの回転角センサ部80を構成している。同様に、レゾルバロータ71と複数のステータ巻線72とによって別な1つの回転角センサ部80を構成している。
また、レゾルバロータ61は、図4に示すように、1つの貫通孔64(第1貫通孔の一例)が回転中心に設けられており、貫通孔64の内周面64aには、半径方向内側に突出する複数(6つ)の凸部64b(第1凸部の一例)が設けられている。また、レゾルバロータ71は、図5に示すように、1つの貫通孔74(第2貫通孔の一例)が回転中心に設けられており、貫通孔74の内周面74aには、半径方向内側に突出する複数(6つ)の凸部74b(第2凸部の一例)が設けられている。
そして、本実施形態では、レゾルバロータ固定部34の外周面34aに固定されるレゾルバロータ61および71についても、上述したロータコア41および51(図1参照)と同様の固定構造が適用されている。
すなわち、図4および図5に示すように、レゾルバロータ71(図5参照)がレゾルバロータ61(図4参照)に対してシャフト31の回転軸線Aまわりにずらされて配置されていることによって、レゾルバロータ61の凸部64b(図4参照)のレゾルバロータ固定部34の外周面34aに対する当接位置と、レゾルバロータ71の凸部74b(図5参照)のレゾルバロータ固定部34の外周面34aに対する当接位置とは、シャフト31の回転軸線Aまわりに互いに異なる位置に設定されている。なお、レゾルバロータ71は、レゾルバロータ61に対して回転軸線Aまわりに30度(所定の回転角度の一例)だけずらされて配置されている。これにより、6つの凸部64bのレゾルバロータ固定部34の外周面34aに対する当接位置と、6つの凸部74bのレゾルバロータ固定部34の外周面34aに対する当接位置とは、シャフト31の回転軸線Aまわりに互いに異なる位置に設定されている。なお、レゾルバロータ61および71には、それぞれ、後述する製造時に治具のピン(図示せず)が挿入される位置決め部63aおよび73aが設けられている。
レゾルバロータ61およびレゾルバロータ71が上記の配置関係を有してレゾルバロータ固定部34に固定されることによって、レゾルバロータ61をシャフト31に圧入した際にレゾルバロータ固定部34の外周面34aに凸部64bの擦れによる削れた部分が生じても、レゾルバロータ71のシャフト31への圧入時に、この削れた部分が生じていない部分において凸部74bを介してレゾルバロータ71がレゾルバロータ固定部34に適切に固定されるように構成されている。したがって、レゾルバロータ固定部34に2つのレゾルバロータ61および71を圧入する場合であっても、レゾルバロータ61および71の各々が緩みなくシャフト31のレゾルバロータ固定部34に固定される。
(ロータ部の製造方法)
次に、図1、図2および図6および図7を参照して、ロータ部30の製造プロセスについて説明する。
まず、図2に示すように、プレス加工によりロータコア41の断面形状を有するように打ち抜いた個々の鋼板401を積層してロータコア41を形成する。また、図3に示すように、プレス加工によりロータコア51の断面形状を有するように打ち抜いた個々の鋼板501を積層してロータコア51を形成する。
そして、図6に示すように、ロータコア41を治具91にセットする。この際、ロータコア41の8個の貫通孔43の各々に設けられた位置決め部43aに対して治具91に設けられたピン91aが差し込まれる。その後、シャフト31を端部31aの側からロータコア41の貫通孔44に対して矢印X1方向に挿入する。この際、シャフト31の外周面33aは、貫通孔44の内周面44aの4つの凸部44bに擦られながらロータコア41に圧入される。したがって、シャフト31の外周面33aには、筋状の傷(削れ溝G:図7参照)が生じる。これにより、シャフト31の外周面33aの部分にロータコア41が圧入されたものが得られる。
その後、図7に示すように、ロータコア51を治具92にセットする。この際、ロータコア51の8個の貫通孔53の各々に設けられた位置決め部53aに対して治具92に設けられたピン92aが差し込まれる。この際、本実施形態では、治具91(図6参照)に対して治具92を反時計回りに45度だけ回転させておく。そして、この状態で、シャフト31を端部31aの側からロータコア51の貫通孔54に対して矢印X1方向に挿入する。これにより、シャフト31の外周面33aの部分にロータコア51が圧入されたものが得られる。なお、ロータコア51の4つの凸部54bは、ロータコア41の圧入による削れ溝Gから回転軸線Aまわりにずらされた位置の外周面33aの部分に当接する。したがって、ロータコア51は外周面33aに対して所定の強度を有して圧入(固定)される。
その後、同様の手順で、レゾルバロータ61および71をシャフト31のレゾルバロータ固定部34の部分に圧入する。すなわち、レゾルバロータ61(図4参照)を別な専用の治具にセットする。この際、2個の位置決め部63a(図4参照)に対して治具のピン(図示せず)が差し込まれる。その後、シャフト31を端部31aの側からレゾルバロータ61の貫通孔64に対して矢印X1方向に挿入する。この際、レゾルバロータ固定部34の外周面34aは、貫通孔64の内周面64aの6つの凸部64bに擦られながらレゾルバロータ61に圧入される。したがって、レゾルバロータ固定部34の外周面34aには、筋状の傷(図7に示した削れ溝Gに類似の傷)が生じる。これにより、シャフト31の外周面34aの部分にレゾルバロータ61が圧入されたものが得られる。
その後、レゾルバロータ71を専用の治具にセットする。この際、2個の位置決め部73a(図5参照)に対して治具のピン(図示せず)が差し込まれる。この際、本実施形態では、レゾルバロータ61(図4参照)に対してレゾルバロータ71が反時計回りに30度だけ回転させるように治具がセットされる。そして、この状態で、シャフト31を端部31aの側からレゾルバロータ71の貫通孔74に対して矢印X1方向に挿入する。これにより、シャフト31の外周面34aの部分にレゾルバロータ71が圧入されたものが得られる。なお、レゾルバロータ71の6つの凸部74bは、レゾルバロータ61の圧入による筋状の傷(図7に示した削れ溝Gに類似の傷)から回転軸線Aまわりにずらされた位置の外周面34aの部分に当接する。したがって、レゾルバロータ71は、外周面34aに対して所定の強度を有して圧入(固定)される。このようにしてロータ部30が製造される。最後に、ロータ部30をモータケース10(図1参照)に組み込んで蓋部材10a(図1参照)を閉じる。このようにして、回転電機100(図1参照)が製造される。
(実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、ロータコア41を貫通孔44の内周面44aに設けられた凸部44bを介してシャフト31に固定するとともに、ロータコア51をシャフト31に対するロータコア41の固定位置とは異なる固定位置において、貫通孔54の内周面54aに設けられた凸部54bを介してシャフト31に固定する。これにより、単一のシャフト31に2つのロータコア41および51を一方方向(矢印X1方向)に順次圧入して回転電機100(ロータ部30)を製造する場合に、ロータコア41をシャフト31に圧入した際にロータ固定部33の外周面33aに凸部44bの擦れによる傷(削れ溝G)が生じたとしても、ロータコア51のシャフト31への圧入時に、この傷(削れ溝G)が生じていない部分において凸部54bを介してロータコア51をロータ固定部33に適切に固定することができる。この結果、単一のシャフト31(ロータ固定部33)に2つのロータコア41および51を圧入する場合であっても、ロータコア41および51の各々を緩みなくシャフト31(ロータ固定部33)に固定することができる。
また、本実施形態では、凸部44bがロータ固定部33の外周面33aに当接することによりロータコア41をロータ固定部33に固定するとともに、シャフト31に対するロータコア41の固定位置とは異なる固定位置において、凸部54bがロータ固定部33の外周面33aに当接することによりロータコア51をロータ固定部33に固定する。これにより、ロータコア41を一方方向(矢印X1方向)に沿ってシャフト31に圧入した際にロータ固定部33の外周面33aにロータコア41の凸部44bの擦れによる筋状の傷(削れ溝G)が生じてロータ固定部33の外形形状が円形形状ではなく局所的に窪んだ(歪んだ)状態になったとしても、ロータコア51のシャフト31への圧入時に、この傷(削れ溝G)が生じていない(円弧形状の表面が保たれている)ロータ固定部33の外周面33aの部分においてロータコア51の凸部54bをロータ固定部33の外周面33aに当接させて固定することができる。
また、本実施形態では、凸部44bを有するロータコア41と、凸部54bを有するロータコア51とは、互いに同一の構造を有する。そして、ロータコア51がロータコア41に対してシャフト31の回転軸線Aまわりにずらされて配置されていることによって、凸部44bのロータ固定部33の外周面33aに対する当接位置と、凸部54bのロータ固定部33の外周面33aに対する当接位置とを、シャフト31の回転軸線Aまわりに互いに異なる位置に設定する。これにより、互いに同一の構造を有するロータコア41および51に対して単一のシャフト31を一方方向に沿って圧入する場合に、ロータ固定部33に対するロータコア41の固定位置とロータコア51の固定位置とを回転軸線Aまわりに容易に異ならせることができる。すなわち、互いに同一の構造を有するロータコア41および51を用いて回転電機100(ロータ部30)を製造する場合に、本実施形態の効果を有効に得ることができる。
また、本実施形態では、ロータコア41における貫通孔44の凸部44bを、隣接する磁石42の境界領域R1に沿った半径方向内側の貫通孔44の内周面44aの部分に配置する。同様に、ロータコア51における貫通孔54の凸部54bを、隣接する磁石52の境界領域R2に沿った半径方向内側の貫通孔54の内周面54aの部分に配置する。これにより、シャフト31への圧入に伴うロータ固定部33の外周面33aからの反力によってロータコア41の凸部44b(ロータコア51の凸部54b)が半径方向外側に付勢される場合であっても、付勢力の作用線上にロータコア41(ロータコア51)の磁石42(磁石52)の存在しない中実部分が配置される分、ロータコア41および51の機械的強度を維持することができる。これにより、ロータコア41および51がシャフト31(ロータ固定部33)の圧入に起因して変形するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、隣接する貫通孔43の境界領域Rに沿った半径方向内側の貫通孔44の内周面44aの部分に凸部44bを配置するとともに、隣接する貫通孔53の境界領域Rに沿った半径方向内側の貫通孔54の内周面54aの部分に凸部54bを配置する。これにより、圧入に伴うロータ固定部33の外周面33aからの付勢力によってロータコア41の凸部44b(ロータコア51の凸部54b)が半径方向外側に付勢される場合であっても、付勢力の作用線上に貫通孔43(貫通孔53)の存在しない中実部分が配置される分、ロータコア41および51の機械的強度を維持することができる。これにより、複数の貫通孔43および貫通孔53を設けてロータコア41および51を軽量化する場合であっても、ロータコア41および51がシャフト31(ロータ固定部33)の圧入に起因して変形するのをより抑制することができる。
また、本実施形態では、貫通孔44の凸部44bにロータ固定部33の外周面33aに沿って周方向に円弧状に延びる当接面44cを設けるとともに、貫通孔54の凸部54bにロータ固定部33の外周面33aに沿って周方向に円弧状に延びる当接面54cを設ける。これにより、凸部44bの円弧状に延びる当接面44cを介してロータ固定部33の外周面33aにロータコア41を確実に面接触させることができるとともに、シャフト31に対するロータコア41の固定位置とは異なる固定位置において、凸部54bの円弧状に延びる当接面54cを介してロータ固定部33の外周面33aにロータコア51を確実に面接触させることができる。また、このような面接触による固定により、ロータ固定部33の外周面33aにロータコア41および51を共に安定して固定することができる。
また、本実施形態では、シャフト31の回転軸線Aまわりに、貫通孔44の内周面44aに90度間隔で4つの凸部44bを設けるとともに、シャフト31の回転軸線Aまわりに、貫通孔54の内周面54aに90度間隔で4つの凸部54bを設ける。そして、4つの凸部44bと4つの凸部54bとを、シャフト31の回転軸線Aまわりに互いに45度だけずらして配置する。これにより、ロータコア41を一方方向に沿ってシャフト31に圧入した際にロータ固定部33の外周面33aにロータコア41の複数の凸部44bの擦れによる筋状の傷(削れ溝G)が生じてロータ固定部33の外形形状が局所的に窪んだ(歪んだ)状態になったとしても、ロータコア51のシャフト31への圧入時に、この傷(削れ溝G)が生じていないロータ固定部33の外周面33aの部分においてロータコア51の複数の凸部54bをロータ固定部33の外周面33aに当接させて固定することができる。
また、本実施形態では、複数の凸部44bと、複数の凸部54bとは、シャフト31の回転軸線Aまわりに互いに45度だけずらされた状態で、凸部44bおよび凸部54bの各々の周方向の幅W(円弧長さ)を、シャフト31の延びるX軸方向から見て互いに重ならない角度範囲内に設定している。これにより、ロータコア51のシャフト31(ロータ固定部33)への圧入時に、ロータコア51の複数の凸部54bが、ロータコア41の複数の凸部44bの擦れによる筋状の傷(削れ溝G)に嵌まり込むのを確実に防止することができる。
また、本実施形態では、貫通孔44の凸部44bおよび貫通孔54の凸部54bを、それぞれ、シャフト31の延びるX軸方向に沿って延びるように構成する。これにより、ロータコア41のシャフト31への圧入時にロータ固定部33の外周面33aに生じる筋状の傷(削れ溝G)の形成範囲を最小限にすることができる。そして、この状態で、ロータコア51をロータ固定部33に圧入することができるので、ロータコア51の凸部54bを凸部44bに起因する筋状の傷(削れ溝G)が生じていないロータ固定部33の外周面33aの部分に確実に固定することができる。
また、本実施形態では、レゾルバロータ61を貫通孔64の内周面64aに設けられた凸部64bを介してシャフト31に固定するとともに、レゾルバロータ71をシャフト31に対するレゾルバロータ61の固定位置とは異なる固定位置において、貫通孔74の内周面74aに設けられた凸部74bを介してシャフト31に固定する。これにより、単一のシャフト31に2つのレゾルバロータ61および71を一方方向(矢印X1方向)に順次圧入して回転電機100(ロータ部30)を製造する場合に、レゾルバロータ61をシャフト31に圧入した際にレゾルバロータ固定部34の外周面34aに凸部64bの擦れによる傷(削れた部分)が生じたとしても、レゾルバロータ71のシャフト31への圧入時に、この傷(削れ溝G)が生じていない部分において凸部74bを介してレゾルバロータ71をレゾルバロータ固定部34に適切に固定することができる。この結果、単一のシャフト31(レゾルバロータ固定部34)に2つのレゾルバロータ61および71を圧入する場合であっても、レゾルバロータ61および71の各々を緩みなくシャフト31(レゾルバロータ固定部34)に固定することができる。
また、本実施形態では、凸部64bが外周面34aに当接することによりレゾルバロータ61をレゾルバロータ固定部34に固定するとともに、シャフト31に対するレゾルバロータ71の固定位置とは異なる固定位置において、凸部74bが外周面34aに当接することによりレゾルバロータ71をレゾルバロータ固定部34に固定する。これにより、レゾルバロータ61を矢印X1方向に沿ってシャフト31に圧入した際に外周面34aにレゾルバロータ61の凸部64bの擦れによる削れ溝Gが生じてレゾルバロータ固定部34が窪んだ(歪んだ)状態になったとしても、レゾルバロータ71の圧入時に、この削れ溝Gが生じていない外周面34aの部分においてレゾルバロータ71の凸部74bを外周面34aに当接させて固定することができる。
また、本実施形態では、レゾルバロータ71をレゾルバロータ61に対してシャフト31の回転軸線Aまわりにずらして配置することにより、レゾルバロータ61の凸部44bのレゾルバロータ固定部34の外周面34aに対する当接位置と、レゾルバロータ71の凸部54bのレゾルバロータ固定部34の外周面34aに対する当接位置とを、シャフト31の回転軸線Aまわりに互いに異なる位置に設定する。これにより、レゾルバロータ61および71に対して単一のシャフト31を一方方向に沿って圧入する場合に、シャフト31に対するレゾルバロータ61の固定位置とレゾルバロータ71の固定位置とを容易に異ならせることができる。したがって、単一のシャフト31(レゾルバロータ固定部34)の外周面34aに対してレゾルバロータ61および71を緩みなく固定することができる。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、ロータコア41の貫通孔44の内周面44aおよびロータコア51の貫通孔54の内周面54aにそれぞれ凸部44bおよび凸部54bを設けたが、本発明はこれに限られない。たとえば、シャフト31におけるロータ固定部33の外周面33aに設けられた「第1凸部」を介してロータコア41の円形形状の内周面44aを固定(圧入)するとともに、ロータ固定部33の外周面33aに設けられた別な「第2凸部」を介してロータコア51の円形形状の内周面54aを固定(圧入)してもよい。この場合、第1凸部をロータコア41が圧入される領域(X軸方向)にのみ形成するとともに、第1凸部よりも突出高さの低い第2凸部をロータコア51が圧入される領域(X軸方向)にのみ形成することによって、第1凸部に起因して、後から圧入されるロータコア51の内周面54aに削れ溝が形成されるのが防止される。また、この場合、第2凸部を第1凸部よりも低くすることに対応して、ロータコア51の貫通孔54の内径をロータコア41の貫通孔44の内径よりも若干小さくしておく必要がある。この変形例のように構成しても、単一のシャフト31(ロータ固定部33)に2つのロータコア41および51を圧入する場合であっても、ロータコア41および51の各々を緩みなくシャフト31(ロータ固定部33)に固定することができる。
また、上記実施形態では、ロータコア41の内周面44aおよびロータコア51の内周面54aにそれぞれ凸部44bおよび凸部54bを設けたが、本発明はこれに限られない。たとえば、をシャフト31におけるロータ固定部33の外周面33aに設けられた「凸部」を介してロータコア41の内周面44aを固定するとともに、ロータコア51の貫通孔54の内周面54aに設けられた凸部54bを介してロータコア51をシャフト31(ロータ固定部33)に固定してもよい。
また、上記実施形態では、貫通孔44の内周面44aに90度間隔で4つの凸部44bを設けるとともに、貫通孔54の内周面54aに90度間隔で4つの凸部54bを設けたが、本発明はこれに限られない。たとえば、内周面44a(内周面54a)に60度間隔で6つの凸部44b(凸部54b)を設けてもよいし、45度間隔で8つの凸部44b(凸部54b)を設けてもよい。
また、上記実施形態では、貫通孔44の内周面44aに4つの凸部44bを設け、貫通孔54の内周面54aに4つの凸部54bを設けたが、本発明はこれに限られない。ロータコア41および51が回転軸線Aまわりに互いに異なる固定位置において外周面33aに固定可能ならば、凸部44bおよび凸部54bの個数は互いに異なっていてもよい。
また、上記実施形態では、単一のシャフト31に2つのロータコア41および51と、2つのレゾルバロータ61および71とを組み付けてロータ部30を構成したが、本発明はこれに限られない。すなわち、単一のシャフト31に対して3つ以上の「回転体」を組み付けて回転電機を構成する場合にも、本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、車両(自動車)用のパワーステアリング装置(かじ取り装置)の駆動源に回転電機100を適用したが、本発明はこれに限られない。単一のシャフトに複数の回転体(ロータコアなど)を圧入してロータ部を構成するのであれば、パワーステアリング装置以外の装置用の回転電機に対して、本発明を適用してもよい。
30 ロータ部
31 シャフト
33 ロータ固定部
33a、34a 外周面
34 レゾルバロータ固定部
41 ロータコア(第1回転体、第1ロータコア)
42、52 磁石
43 貫通孔(第3貫通孔)
44 貫通孔(第1貫通孔)
44a、54a、64a、74a 内周面
44b、64b 凸部(第1凸部)
51 ロータコア(第2回転体、第2ロータコア)
53 貫通孔(第4貫通孔)
54 貫通孔(第1貫通孔)
54b、74b 凸部(第2凸部)
61 レゾルバロータ(第1回転体、第1レゾルバロータ)
71 レゾルバロータ(第2回転体、第2レゾルバロータ)
100 回転電機
R1、R2 境界領域

Claims (6)

  1. 外周面を含むシャフトと、
    前記シャフトが一方方向に沿って圧入されている第1貫通孔を含み、前記シャフトとともに回転する第1回転体と、
    前記シャフトが前記一方方向に沿って圧入されている第2貫通孔を含み、前記第1回転体に隣接配置された状態で前記シャフトとともに回転する第2回転体と、を備え、
    前記第1回転体は、前記第1貫通孔の内周面または前記シャフトの外周面のいずれか一方に設けられた第1凸部を介して前記シャフトに固定されているとともに、前記第2回転体は、前記シャフトに対する前記第1回転体の固定位置とは異なる固定位置において、前記第2貫通孔の内周面または前記シャフトの外周面のいずれか一方に設けられた第2凸部を介して前記シャフトに固定されている、回転電機。
  2. 前記第1凸部は、前記第1回転体の前記第1貫通孔の内周面に設けられているとともに、前記第2凸部は、前記第2回転体の前記第2貫通孔の内周面に設けられており、
    前記第1回転体は、前記第1凸部が前記シャフトの外周面に当接することにより前記シャフトに固定されているとともに、前記第2回転体は、前記シャフトに対する前記第1回転体の固定位置とは異なる固定位置において、前記第2凸部が前記シャフトの外周面に当接することにより前記シャフトに固定されている、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記第1凸部を有する前記第1回転体と前記第2凸部を有する前記第2回転体とは、互いに同一の構造を有しており、
    前記第2回転体が前記第1回転体に対して前記シャフトの回転軸線まわりにずらされて配置されていることによって、前記第1凸部の前記シャフトの外周面に対する当接位置と、前記第2凸部の前記シャフトの外周面に対する当接位置とは、前記シャフトの回転軸線まわりに互いに異なる位置に設定されている、請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記第1回転体および前記第2回転体は、それぞれ、周方向に間隔を隔てて配列された複数の磁石を有する第1ロータコアおよび第2ロータコアを含み、
    前記第1ロータコアにおける前記第1貫通孔の前記第1凸部、および、前記第2ロータコアにおける前記第2貫通孔の前記第2凸部は、それぞれ、隣接する前記磁石の境界領域に沿った半径方向内側の前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の各々の内周面の部分に配置されている、請求項2または3に記載の回転電機。
  5. 前記第1ロータコアは、前記第1貫通孔の半径方向外側において周方向に間隔を隔てて設けられた複数の第3貫通孔をさらに含むとともに、前記第2ロータコアは、前記第2貫通孔の半径方向外側において周方向に間隔を隔てて設けられた複数の第4貫通孔をさらに含み、
    前記第1凸部は、隣接する前記第3貫通孔の境界領域に沿った半径方向内側の前記第1貫通孔の内周面の部分に配置されているとともに、前記第2凸部は、隣接する前記第4貫通孔の境界領域に沿った半径方向内側の前記第2貫通孔の内周面の部分に配置されている、請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記第1貫通孔の前記第1凸部および前記第2貫通孔の前記第2凸部は、それぞれ、前記シャフトの外周面に沿って周方向に円弧状に延びる当接面を有する、請求項2〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
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