JP7209480B2 - 回転電機および回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機および回転電機の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、インナーローター型の回転電機およびその製造方法に関するものである。
インナーローター型の回転電機においては、ローターと対向して、回転電機の径方向外側にステーターが配置されている。ステーターには、いくつかの形態があるが、例えば、それぞれに巻線が巻回された複数の分割コアを、ステーターの軸方向から見て円環状に配列し、それらの分割コアを円筒形状の保持リングにより固定したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された回転電機のステーターでは、各分割コアにおけるステーターの径方向外側の部分に、スリット部がそれぞれ設けられている。このスリット部によって、複数の分割コアを保持リングで固定する場合に、各分割コアは、ステーターの径方向内側に弾性変形可能となっており、各分割コアにかかる応力を軽減することができる。
国際公開第2011/152197号
しかしながら、特許文献1に記載された回転電機では、スリット部は、各分割コアにおけるステーターの径方向外側の部分全体に設けられてはいない。すなわち、隣り合う分割コアが接する各分割コアの周方向の端部には、スリット部が設けられていない。したがって、各分割コアの周方向の端部では、各分割コアは、ステーターの径方向内側に弾性変形することができない。この弾性変形できない周方向端部において、各分割コアは、保持リングと接している。
各分割コアおよび保持リングには、その製造過程において、寸法のばらつきが生じる。このような寸法にばらつきのある各分割コアを、ステーターの軸方向から見て円環状に並べ、保持リングによって固定する場合、各分割コアにかかる力にばらつきが生じる。各分割コアにかかる力にばらつきが生じた場合、いずれかの分割コアが径方向内側に突出した状態で固定される、または、いずれかの分割コアが径方向に対して傾いた状態で固定される。
そのため、複数の分割コアの内径側の円弧面が形成する面は、円柱面となっていない。すなわち、ステーターの内径真円度が悪化している。このような内径真円度が悪化しているステーターの内側にローターを配置して駆動した場合、ステーターとローターとの間に生じる吸引力がローターの回転方向の位置に応じて変動する。このため、回転電機で発生する振動および音が増加するおそれがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、振動および音の発生を抑制することができる回転電機および回転電機の製造方法を提供することを目的とするものである。
この発明による回転電機では、ステーターと、ステーターと対向してステーターの径方向内側に設けられたローターとを備え、ステーターは、ステーターの円周方向に配列され、巻線がそれぞれ巻回されている複数の分割コアと、ステーターの径方向外側から複数の分割コアを保持する円環状の保持リングとを有し、分割コアは、ステーターの径方向内側に弾性変形可能な弾性変形部を複数有し、弾性変形部は、ステーターの径方向外側の外径側円弧面からステーターの径方向外側に突出し、分割コアは、複数の弾性変形部のそれぞれが保持リングと接触した状態において、保持リングに保持される。
また、この発明による回転電機の製造方法では、円柱形の真円度治具の径方向外側にある治具外周面に、ステーターを構成する複数の分割コアの内径側円弧面をそれぞれ押し当てながら、複数の分割コアを円環状に配列するコア配列工程と、複数の分割コアに対して、ステーターの径方向外側の位置に、複数の分割コアを保持する保持リングを配置するリング配置工程と、複数の分割コアのそれぞれは、ステーターの外径側円弧面から径方向外側に突出し、弾性変形可能な複数の弾性変形部を有し、保持リングが、複数の分割コアを、複数の分割コアの径方向外側から押圧することによって、複数の弾性変形部のそれぞれと接触するように、保持リングを複数の分割コアに装着する装着工程と、複数の分割コアを保持リングに固定する固定工程とを含む。
この発明による回転電機では、各分割コアは、複数の弾性変形部をそれぞれ有している。そのため、各分割コアおよび保持リングを製造する過程において、寸法のばらつきがあった場合でも、ステーターの内径真円度を悪化させることがない。その結果、振動および音の発生を抑制することができる回転電機および回転電機の製造方法を提供することができる。
この発明の実施の形態1による回転電機を示す断面図である。 図1のステーターを示す斜視図である。 ステーターの軸方向から見た図2の分割コアを示す平面図である。 図2のステーターの一部を示す拡大平面図である。 図3の分割コアを、別に準備した真円度治具の外側に配列した状態を示す平面図である。 図5の各分割コアに保持リングを配置した状態を示す拡大平面図である。 図6の保持リングを冷却した状態を示す平面図である。 各外径側円弧面が揃っていない状態におけるステーターの部分拡大図である。 図8の保持リングを冷却した状態を示す拡大平面図である。 別の各外径側円弧面が揃っていない状態におけるステーターの部分拡大図である。 図10の保持リングを冷却した状態を示す拡大平面図である。 図7の各分割コアが保持リングに固定された状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1の分割コアの変形例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1の分割コアの変形例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1の分割コアの変形例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1の分割コアの変形例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1の分割コアの変形例を示す平面図である。 この発明の実施の形態2による回転電機のステーターにおける分割コアを示す平面図である。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において、同一もしくは相当部分は、同一符号で示し、重複する説明は、省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による回転電機を示す断面図である。この実施の形態1による回転電機1は、ハウジング10と、円環形状のステーター11と、円筒形状のローター12と、円柱形状の回転シャフト13と、一対のベアリング14とを備えている。ステーター11は、ハウジング10に固定されている。
ローター12は、ステーター11に対向して、ステーター11の径方向内側に設けられている。ローター12は、ローターコア12aと、永久磁石12bとを有している。永久磁石12bは、ローターコア12aにおける、ステーター11の径方向外側の面に取り付けられている。ローター12は、回転シャフト13に固定されている。回転シャフト13は、ハウジング10に設けられた一対のベアリング14によって、回転自在に支持されている。
図2は、図1のステーター11を示す斜視図である。ステーター11は、保持リング21と、巻線23と、複数の分割コア40とを有している。複数の分割コア40は、ステーター11の円周方向に互いに接触して配列されている。各分割コア40は、バックヨーク部40aと、磁極ティース部40bとをそれぞれ有している。
バックヨーク部40aは、ステーター11の径方向外側に設けられている。磁極ティース部40bは、バックヨーク部40aからステーター11の径方向内側に突出して設けられている。磁極ティース部40bには、巻線23が巻回され、コイルを形成している。
図3は、ステーター11の軸方向から見た図2の分割コア40を示す平面図である。分割コア40は、ステーター11の径方向外側に、円弧面である外径側円弧面44を有し、ステーター11の径方向内側に、円弧面である内径側円弧面45を有している。外径側円弧面44において、ステーター11の円周方向の両方の端部46には、弾性変形部41がそれぞれ設けられている。
弾性変形部41は、突出部41aと切り欠き部41bとを有している。突出部41aは、外径側円弧面44からステーター11の径方向外側に突出している。切り欠き部41bは、突出部41aに対してステーター11の径方向内側に設けられた空間である。切り欠き部41bは、ステーター11の径方向外側から突出部41aに押圧力が加えられた場合に、突出部41aがステーター11の径方向内側に弾性変形するための空間である。これにより、弾性変形部41は、ステーター11の径方向内側に弾性変形可能である。外径側円弧面44の中央には、溝部である位置決め溝42が設けられている。
図4は、図2のステーター11の一部を示す拡大平面図である。各分割コア40は、各突出部41aにおいて、保持リング21と接触している。すなわち、各分割コア40は、複数の弾性変形部41のそれぞれが、保持リング21と接触した状態で、保持リング21により保持されている。
次に、ステーター11の製造方法について、図5~図12を用いて説明する。
(準備工程)
まず、準備工程において、保持リング21と、複数の分割コア40と、真円度治具50とを準備する。各分割コア40の磁極ティース部40bのそれぞれには、巻線23をそれぞれ巻回しておき、コイルをそれぞれ形成しておく。
(コア配列工程)
次に、コア配列工程において、複数の分割コア40を配列する。図5は、図3の分割コア40を、別に準備した真円度治具50の外側に配列した状態を示す平面図である。真円度治具50は、ステーター11の径方向外側の位置に、円周面である治具外周面51を有している。コア配列工程では、真円度治具50の治具外周面51に、複数の分割コア40の内径側円弧面45をそれぞれ押し当てながら、複数の分割コア40を円環状に配列する。真円度治具50の治具外周面51の径は、ステーター11の内径に設計されている。各分割コア40は、位置決め溝42を用いることによって、ステーター11の軸方向について、各分割コア40の円周方向の位置を合わせることができる。この位置合わせは、例えば、棒状の鉄材をそれぞれの位置決め溝42にはめ込むことによって、行うことができる。
(リング配置工程)
次に、円環状に配列された複数の分割コア40に対して、ステーター11の径方向外側の位置に保持リング21を配置する。図6は、図5の各分割コアに保持リングを配置した状態を示す拡大平面図である。このリング配置工程では、保持リング21を、各分割コア40の径方向外側に配置する。この例では、焼嵌めによって、保持リング21を配置している。まず、保持リング21を加熱する。これによって、保持リング21の径を広げることができ、各分割コア40の径方向外側に、保持リング21を配置することができる。冷却前の状態では、保持リング21から各分割コア40に、ステーター11の径方向内側への押圧力は与えられていない。そのため、弾性変形部41は、変形していない。
(装着工程)
次に、装着工程において、保持リング21を複数の分割コア40に装着する。図7は、図6の保持リング21を冷却した状態を示す平面図である。加熱した保持リング21を冷却することによって、保持リング21は収縮し、ステーター11の径方向外側から各分割コア40を押圧する。この場合、突出部41aは、切り欠き部41bに向かって押圧され、各分割コア40の複数の弾性変形部41は、ステーター11の径方向内側に弾性変形する。そのため、保持リング21は、各分割コア40の複数の弾性変形部41のそれぞれにおいて、各分割コア40とそれぞれ接触する。これにより、保持リング21は、各分割コア40を保持することができる。そのため、すべての分割コア40に、ステーター11の径方向内側に向かう押圧力を与えることができ、各分割コア40の各内径側円弧面45が形成する円柱面の断面の真円度を確保することができる。
なお、保持リング21のリング配置工程および装着方法は、焼嵌めに限らず、圧入でもよい。保持リング21を圧入で装着する場合には、保持リング21を挿入する側、または各分割コア40におけるステーター11の径方向外側の角部に、傾斜部分すなわち誘いを設けておく。
ステーター11を製造する場合、保持リング21および各分割コア40のそれぞれの部品に寸法のばらつきが存在する。このため、リング配置工程において、すべての分割コア40の内径側円弧面45を真円度治具50に押し当て、同一円柱面上に揃えようとした場合、各外径側円弧面44が揃わない場合がある。この場合、各内径側円弧面45が形成する円柱面の断面の真円度を維持することができない。以下に、リング配置工程において各外径側円弧面44が揃っていない場合のこの実施の形態1の作用について、図8~図11を用いて説明する。
図8は、各外径側円弧面44が揃っていない状態におけるステーター11の部分拡大図である。図8は、保持リング21を焼嵌めした後の冷却前の状態を示している。図8では、2つの正常分割コア400の間に、径方向のサイズが小さい異常分割コア401が挟まれている。この状態では、各正常分割コア400および異常分割コア401の外径側円弧面44は、保持リング21の内周側の面である同一円柱面上に揃っていない。
また、各正常分割コア400は保持リング21と接しているが、異常分割コア401は保持リング21と接していない。すなわち、異常分割コア401の突出部41aと、保持リング21との間には、隙間25が発生している。この状態では、ステーター11の径方向内側に向けて、各正常分割コア400および異常分割コア401に押圧力が与えられておらず、それぞれの弾性変形部41は、弾性変形していない。
図9は、図8の保持リング21を冷却した状態を示す拡大平面図である。保持リング21が冷却された状態では、保持リング21の径が小さくなる。この場合、各正常分割コア400では、冷却直後からステーター11の径方向内側に押圧力が与えられる。そのため、保持リング21に接している突出部41aは、切り欠き部41bの方向に押される。
異常分割コア401においては、冷却の途中から隙間25がなくなり、保持リング21が突出部41aと接触する。そのため、保持リング21が突出部41aと接触した後においては、異常分割コア401においても、保持リング21からステーター11の径方向内側に押圧力が与えられる。そのため、各正常分割コア400および異常分割コア401は、真円度治具50に押し当てられ、各内径側円弧面45が形成するステーター11の内径真円度を向上させることができる。
図10は、別の各外径側円弧面44が揃っていない状態におけるステーター11の部分拡大図である。図10は、保持リング21を焼嵌めした後の冷却前の状態を示している。図10では、2つの正常分割コア400の間に、異常分割コア402が挟まれている。正常分割コア400の2つの突出部41aは、保持リング21と接している。しかしながら、異常分割コア402の中心軸は、ステーター11の径方向から傾いて配置されている。そのため、一方の突出部41aは保持リング21と接しているが、他方の突出部41aと保持リング21との間に、隙間25が発生している。
図11は、図10の保持リング21を冷却した状態を示す拡大平面図である。保持リング21が冷却された状態では、保持リング21の径が小さくなる。この場合、各正常分割コア400では、ステーター11の径方向内側に押圧力が与えられる。そのため、保持リング21に接している突出部41aは、切り欠き部41bの方向に押される。
一方、異常分割コア402においては、一方の突出部41aは保持リング21と接しているため、異常分割コア402は、保持リング21から押圧力を受ける。しかしながら、他方の突出部41aは保持リング21と接していない。そのため、異常分割コア402に回転する力がかかり、異常分割コア402は回転し、隙間25はなくなる。そのため、異常分割コア402の両方の突出部41aは、保持リング21と接触する。したがって、異常分割コア402にも両方の突出部41aにおいて、保持リング21から押圧力が与えられるようになる。そのため、各正常分割コア400および異常分割コア402は、真円度治具50に押し当てられ、各内径側円弧面45が形成するステーター11の内径真円度を向上させることができる。
(固定工程)
次に、固定工程において、各分割コア40を保持リング21に固定する。図12は、図7の各分割コア40が保持リング21に固定された状態を示す斜視図である。各分割コア40を、それぞれ複数の溶接部26において保持リング21に溶接することによって、各分割コア40を、保持リング21に固定する。そのため、真円度治具50を取り外した場合でも、弾性変形部41が変形し、各分割コア40が、ステーター11の径方向内側に突出する、または、各分割コア40が回転することを抑制することができる。これにより、各分割コア40の各内径側円弧面45が形成するステーター11の内径真円度を維持することができる。なお、各分割コア40を保持リング21に固定する方法は、溶接に限らず、接着でもよい。
このようにステーター11の内径真円度を向上させることによって、ステーター11の内周に、ローター12を配置した場合、ステーター11とローター12との隙間を全周において均一にすることができる。これにより、ステーター11とローター12との吸引力が全周において均一なものとなり、回転電機1の振動および音を抑制することができる。
この実施の形態1の回転電機によれば、各分割コアは、複数の弾性変形部をそれぞれ有している。そのため、各分割コアおよび保持リングを製造する過程において、寸法のばらつきがあった場合でも、ステーターの内径真円度を悪化させることがない。その結果、振動および音の発生を抑制することができる回転電機を提供することができる。
この実施の形態1の回転電機によれば、各分割コアは、位置決め溝をそれぞれ有している。その結果、各分割コアを円環状に配列させることができる。なお、ここでは、各分割コアの全てに位置決め溝がある場合について説明してきたが、円環状に配列させる場合には、最後に配列する分割コアについては、自ずと位置が特定されるため、位置決め溝が必要とならない場合もありうる。
この実施の形態1の回転電機によれば、弾性変形部は、突出部と切り欠き部とを有している。その結果、隙間が発生していた箇所でも、保持リングを突出部と接触させることができる。
この実施の形態1の回転電機の製造方法によれば、各分割コアの寸法のばらつきによる各分割コアの内径側円弧面が形成するステーターの内径真円度の悪化を抑制することができる。
この実施の形態1の回転電機の製造方法によれば、各分割コアのそれぞれに保持リングから押圧力を与えることができる。その結果、各分割コアの内径側円弧面が形成するステーターの内径真円度を維持した状態で、各分割コアを保持リングに固定することができる。
この実施の形態1の回転電機の製造方法によれば、各分割コアを保持リングに固定している。その結果、各分割コアを保持リングに固定した後に、各分割コアがステーターの径方向内側に突出する、または各分割コアが回転することを抑制することができる。
(変形例)
上述した効果と同様の効果を得ることができる分割コアの変形例について、図13~図17を用いて説明する。
図13は、この発明の実施の形態1の分割コア40の変形例を示す平面図である。この変形例では、弾性変形部41は、分割コア40の位置決め溝42と端部46との間に設けられている。この分割コア40を用いた場合でも、ステーター11の内径真円度を向上させることができる。
図14は、この発明の実施の形態1の分割コア40の変形例を示す平面図である。この変形例では、弾性変形部41は、分割コア40の位置決め溝42と端部46との間にそれぞれ2つずつ設けられている。この分割コア40を用いた場合でも、ステーター11の内径真円度を向上させることができる。
図15は、この発明の実施の形態1の分割コア40の変形例を示す平面図である。この変形例では、弾性変形部41は、図3の分割コアの場合と逆方向を向いている。この分割コア40を用いた場合でも、ステーター11の内径真円度を向上させることができる。
図16は、この発明の実施の形態1の分割コア40の変形例を示す平面図である。この変形例では、弾性変形部41は、突出部41aを有し、突出部41aとバックヨーク部40aとの間にスリット41cが設けられている。この分割コア40を用いた場合でも、ステーター11の内径真円度を向上させることができる。なお、スリット41cが設けられている弾性変形部41は、1つの分割コアについて3つ以上設けられていてもよい。
図17は、この発明の実施の形態1の分割コア40の変形例を示す平面図である。この変形例では、バックヨーク部40aに位置決め穴43が設けられている。コア配列工程において、この位置決め穴43によって、各分割コアを円環状に配列させることができる。実施の形態1の回転電機の変形例によれば、各分割コアは、位置決め穴をそれぞれ有している。その結果、各分割コアを円環状に配列させることができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2による回転電機について図18を用いて説明する。実施の形態2では、実施の形態1における位置決め溝が、弾性変形部の切り欠き部と兼ねて設けられている。
図18は、この発明の実施の形態2による回転電機1のステーター11における分割コア40を示す平面図である。分割コア40の外径側円弧面44には、弾性変形部41が設けられている。弾性変形部41は、分割コア40の中心軸の左右に各1つの突出部41aを有している。ステーター11の径方向内側には、切り欠き部41bが設けられている。切り欠き部41bは、位置決め溝42の一部を構成している。
ステーター11を製造する場合、保持リング21、各分割コア40のそれぞれの部品に寸法のばらつきが存在する。このため、リング配置工程において、すべての分割コア40の内径側円弧面45を真円度治具50に押し当て、同一円柱面上に揃えた場合、各外径側円弧面44が揃わない場合がある。しかしながら、各外径側円弧面44が揃っていない状態で保持リング21を各分割コア40に取り付けた場合、保持リング21と突出部41aとの間に隙間25が発生する。
この発明の実施の形態2による分割コア40では、保持リング21に接している突出部41aが切り欠き部41bの方向に変形することができる。これにより、焼嵌めの冷却前に隙間および傾きが発生する異常分割コアにおいても、保持リング21が突出部41aと接触する。したがって、各外径側円弧面44が揃っていない場合でも、保持リング21は、すべての分割コア40と接し、すべての分割コア40に押圧力を与えることができる。この結果、各内径側円弧面45が形成するステーター11の内径真円度を向上させることができる。
また、この発明の実施の形態2では、切り欠き部41bが位置決め溝42の一部を構成している。これにより、外径側円弧面44が単純な形状となり、各分割コア40の製造のコストを抑制することが可能となる。したがって、ステーター11の製造コストを抑制することができる。
この発明の実施の形態2の回転電機によれば、各分割コアにおける弾性変形部の切り欠き部は、位置決め溝と共有されている。これにより、ステーターの製造のコストを抑制することができる。
この発明の実施の形態について説明したが、ここで開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内ですべての変更が含まれることが意図される。
1 回転電機、11 ステーター、12 ローター、21 保持リング、23 巻線、40 分割コア、41 弾性変形部、41a 突出部、41b 切り欠き部、42 位置決め溝、43 位置決め穴、44 外径側円弧面、45 内径側円弧面、50 真円度治具、51 治具外周面。

Claims (9)

  1. ステーターと、前記ステーターと対向して前記ステーターの径方向内側に設けられたローターとを備え、
    前記ステーターは、前記ステーターの円周方向に配列され、巻線がそれぞれ巻回されている複数の分割コアと、前記ステーターの径方向外側から前記複数の分割コアを保持する円環状の保持リングとを有し、
    前記分割コアは、前記ステーターの径方向内側に個別に弾性変形可能な弾性変形部を複数有し、
    前記弾性変形部は、前記ステーターの径方向外側の外径側円弧面から前記ステーターの径方向外側に突出し、
    前記分割コアは、複数の前記弾性変形部のそれぞれが前記保持リングと接触した状態において、前記保持リングに保持される
    回転電機。
  2. 前記分割コアには、各前記分割コアを円環状に位置決めするための溝である位置決め溝が設けられている
    請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記弾性変形部は、前記外径側円弧面から前記ステーターの径方向外側に突出する突出部と、前記突出部が前記ステーターの径方向内側に弾性変形するための空間である切り欠き部とを有している
    請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記切り欠き部は、前記位置決め溝の一部を構成している
    請求項3に記載の回転電機。
  5. ステーターと、前記ステーターと対向して前記ステーターの径方向内側に設けられたローターとを備え、
    前記ステーターは、前記ステーターの円周方向に配列され、巻線がそれぞれ巻回されている複数の分割コアと、前記ステーターの径方向外側から前記複数の分割コアを保持する円環状の保持リングとを有し、
    前記分割コアは、前記ステーターの径方向内側に弾性変形可能な弾性変形部を複数有し、
    前記弾性変形部は、前記ステーターの径方向外側の外径側円弧面から前記ステーターの径方向外側に突出し、
    前記分割コアは、複数の前記弾性変形部のそれぞれが前記保持リングと接触した状態において、前記保持リングに保持され、
    前記弾性変形部は、前記外径側円弧面から前記ステーターの径方向外側に突出する突出部と、前記突出部が前記ステーターの径方向内側に弾性変形するための空間である切り欠き部とを有しており、
    前記弾性変形部は、前記分割コアにおいて、前記ステーターの円周方向の両端部に配置され、
    前記切り欠き部は、前記ステーターの円周方向において前記分割コアの中央部から端部に向かう方向および前記ステーターの径方向外側に向かう方向に開口してい
    転電機。
  6. 前記分割コアには、前記分割コアを円環状に位置決めするための穴である位置決め穴が設けられている
    請求項1に記載の回転電機。
  7. ステーターと、前記ステーターと対向して前記ステーターの径方向内側に設けられたローターとを備える回転電機の製造方法であって、
    真円度治具は、前記ステーターの径方向外側の位置に、円周面である治具外周面を有し、前記真円度治具の前記治具外周面に、前記ステーターを構成する複数の分割コアの内径側円弧面をそれぞれ押し当てながら、前記複数の分割コアを円環状に配列するコア配列工程と、
    前記複数の分割コアに対して、前記ステーターの径方向外側の位置に、前記複数の分割コアを保持する保持リングを配置するリング配置工程と、
    前記複数の分割コアのそれぞれは、前記ステーターの外径側円弧面から径方向外側に突出し、個別に弾性変形可能な複数の弾性変形部を有し、前記保持リングが、前記複数の分割コアを、前記複数の分割コアの径方向外側から押圧することによって、前記複数の弾性変形部のそれぞれと接触するように、前記保持リングを前記複数の分割コアに装着する装着工程と、
    前記複数の分割コアを前記保持リングに固定する固定工程と、
    を含む回転電機の製造方法。
  8. 前記装着工程において、焼嵌めまたは圧入によって、前記保持リングを前記複数の分割コアに装着する
    請求項7に記載の回転電機の製造方法。
  9. 前記固定工程において、溶接または接着によって、前記複数の分割コアを前記保持リングに固定する
    請求項7または8に記載の回転電機の製造方法。
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