JPWO2018143272A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
経時による物性変化を抑制し優れた氷上性能を維持するようにした空気入りタイヤを提供する。アンダートレッドが、ゴム成分100質量部に可塑剤成分からなる軟化剤UをWu質量部(Wcは0以上)配合してなるアンダートレッド用ゴム組成物からなり、キャップトレッドがポリブタジエンを30質量%以上含むジエン系ゴム100質量部にシリカを30質量部以上、軟化点が90℃〜150℃の樹脂成分5〜30質量部および可塑剤成分からなる軟化剤CをWc質量部(Wcは20以上70以下)配合してなり、軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率が0.1〜0.5、JIS K6253 タイプA、20℃のゴム硬度が60以下であるキャップトレッド用ゴム組成物からなり、軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の差(Wc−Wu)が20質量部以上60質量部以下である。
Description
本発明は、経時による物性変化を抑制し優れた氷上性能を維持する空気入りタイヤに関する。
冬用空気入りタイヤでは、そのトレッドゴムにオイル成分を多量に配合することにより氷上性能を改良することがある。また初期の氷上性能が優れることに加え、複数年に渡って氷上性能を持続することが求められる。しかし、使用時および春から秋にかけての保管時にトレッドゴムのオイル成分が外部に流出または隣接部材に移行すると氷上性能が低下することが懸念される。
このため、特許文献1は、アンダートレッド部の軟化剤濃度をキャップトレッド部の軟化剤濃度より高くすることにより、キャップトレッド部が初めに有するゴム硬度および氷上性能を維持することを提案する。しかしながら、アンダートレッド部の軟化剤濃度がキャップトレッド部の軟化剤濃度より高いと、操縦安定性が悪化するという問題がある。近年、さらに高性能な空気入りタイヤを開発することが求められ、経時による物性変化を抑制しながらより優れた氷上性能を実現することが求められている。
本発明の目的は、経時による物性変化を抑制し優れた氷上性能を維持するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、タイヤ径方向外側に配置されたキャップトレッドおよびその径方向内側に配置されたアンダートレッドからなるトレッド部を有する空気入りタイヤにおいて、前記アンダートレッドが、ゴム成分100質量部に可塑剤成分からなる軟化剤UをWu質量部(但し、Wuは0以上の実数を意味する。)配合してなるアンダートレッド用ゴム組成物からなり、前記キャップトレッドが、ポリブタジエンを30質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを30質量部以上、軟化点が90℃〜150℃である少なくとも1つの樹脂成分5〜30質量部および可塑剤成分からなる軟化剤CをWc質量部(但し、Wcは20以上70以下の実数を意味する。)配合してなり、前記軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率が0.1〜0.5であり、JIS K6253に基づくタイプA、20℃のゴム硬度が60以下であるキャップトレッド用ゴム組成物からなり、前記軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の差(Wc−Wu)が20質量部以上60質量部以下であることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤは、アンダートレッドが可塑剤成分からなる軟化剤UをWu質量部配合し、キャップトレッドが特定された樹脂成分および可塑剤成分からなる軟化剤CをWc質量部配合してなり、この軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の差(Wc−Wu)を20質量部以上60質量部以下にするとともに、軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率を0.1〜0.5、JIS K6253に基づくタイプA、20℃におけるキャップトレッド用ゴム組成物のゴム硬度を60以下にすることにより、キャップトレッドからアンダートレッドへの軟化剤のマイグレーションを可及的に少なくするようにしたので、経時によるゴム硬化を抑制し優れた氷上性能を従来レベル以上に維持することができる。
本発明の空気入りタイヤは、前記軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の比(Wc/Wu)を1.05以上4.0以下にすることができる。また前記樹脂成分はテルペン系樹脂であるとよく、更に芳香族変性テルペン樹脂であるとよい。
図1は、空気入りタイヤの実施形態の一例を示す断面図である。空気入りタイヤは、トレッド部1、サイドウォール部2、ビード部3からなる。
図1において、左右のビード部3間にタイヤ径方向に延在する補強コードをタイヤ周方向に所定の間隔で配列してゴム層に埋設した2層のカーカス層4が延設され、その両端部がビード部3に埋設したビードコア5の周りにビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。カーカス層4の内側にはインナーライナー層7が配置されている。トレッド部1のカーカス層4の外周側には、タイヤ周方向に傾斜して延在する補強コードをタイヤ軸方向に所定の間隔で配列してゴム層に埋設した2層のベルト層8が配設されている。この2層のベルト層8の補強コードは層間でタイヤ周方向に対する傾斜方向を互いに逆向きにして交差している。ベルト層8の外周側には、ベルトカバー層9が配置されている。このベルトカバー層9の外周側に、トレッド部1が配置され、トレッド部1は、キャップトレッド10aおよびアンダートレッド10bからなる
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部を有し、トレッド部は、タイヤ径方向外側に配置されたキャップトレッド10aと、キャップトレッド10aの径方向内側に配置されたアンダートレッド10bとからなる。またキャップトレッド10aはキャップトレッド用ゴム組成物からなり、アンダートレッド10bはアンダートレッド用ゴム組成物からなる。本発明の空気入りタイヤは、キャップトレッド用ゴム組成物およびアンダートレッド用ゴム組成物の性状を特定することにより、経時によるゴム硬化を抑制し、かつ優れた氷上性能を従来レベル以上に維持することができる。
キャップトレッド用ゴム組成物は、ポリブタジエンを30質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを30質量部以上、少なくとも1つの樹脂成分5〜30質量部および可塑剤成分からなる軟化剤Cを配合してなる。
キャップトレッド用ゴム組成物を組成するジエン系ゴムは、ポリブタジエンを必ず含有する。ポリブタジエンを含有することにより、低温下におけるゴム硬度を小さくし、氷上性能を向上することができる。ポリブタジエンは、ジエン系ゴム100質量%中30質量%以上含有される。ポリブタジエンの含有量が30質量%未満であると、低温下のゴム硬度を小さくし、氷上性能を優れたものにすることができない。ポリブタジエンの含有量は、好ましくは35質量%以上、より好ましくは40質量%を超え、更に好ましくは42質量%以上であるとよい。またポリブタジエンの含有量は、好ましくは75質量%以下、より好ましくは65質量%未満、更に好ましくは58質量%以下であるとよい。
キャップトレッド用ゴム組成物は、ポリブタジエン以外の他のジエン系ゴムを含有することができる。他のジエン系ゴムとして、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等を例示することができる。なかでも天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムがよい。これら他のジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。他のジエン系ゴムの含有量は、ジエン系ゴム100質量%中、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは60質量%未満、更により好ましくは58質量%以下であるとよい。また他のジエン系ゴムの含有量は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは35質量%を超え、更に好ましくは42質量%以上であるとよい。
キャップトレッド用ゴム組成物は、上述したジエン系ゴム100質量部に、シリカを30質量部以上、好ましくは35〜100質量部配合する。シリカを30質量部以上配合することにより、氷上性能およびウェットを改良することができる。
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、特に制限されるものではないが、好ましくは100〜300m2/g、より好ましくは120〜250m2/gであるとよい。シリカのN2SAが100m2/g未満であると、ウェット性能が向上しない虞がある。またシリカのN2SAが300m2/gを超えると、加工性が悪化する虞がある。本明細書において、シリカのN2SAは、JIS K6217−2に準拠して、測定するものとする。
本発明では、シリカと共にシランカップリング剤を配合するとよい。シランカップリング剤を配合することにより、ジエン系ゴムに対するシリカの分散性を向上し、氷上性能およびウェット性能を改良する作用を高めることができる。
シランカップリング剤の種類は、タイヤ用ゴム組成物に使用可能なものであれば特に制限されるものではないが、例えば、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラサルファイド、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン等の硫黄含有シランカップリング剤を例示することができる。
シランカップリング剤の配合量は、シリカの質量に対し、好ましくは3〜15質量%にすると良く、より好ましくは5〜10質量%にすると良い。シランカップリング剤の配合量がシリカ配合量の3質量%未満であるとシリカの分散を十分に改良することができない虞がある。シランカップリング剤の配合量がシリカ配合量の15質量%を超えるとシランカップリング剤同士が縮合し、ゴム組成物における所望の硬度や強度を得ることができない。
本発明では、シリカ以外の他の無機充填剤を配合することができる。他の無機充填剤として、例えばカーボンブラック、クレー、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等を挙げることができる。なかでもカーボンブラックが好ましく、ゴム強度、耐摩耗性等をより高くすることができる。
キャップトレッド用ゴム組成物は、軟化剤Cを配合する。軟化剤Cは、樹脂成分および可塑剤成分からなる。軟化剤Cの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、20質量部以上70質量部以下、好ましくは25〜50質量部である。本明細書において、この軟化剤Cの配合量をWc質量部とする。軟化剤Cの配合量Wcが20質量部未満であると、氷上性能が悪化する。また軟化剤Cの配合量Wcが70質量部を超えると、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量が多くなる。
樹脂成分は、軟化点が90℃〜150℃である熱可塑性樹脂である。樹脂成分の軟化点が90℃未満であると、軟化剤がキャップトレッドからアンダートレッドへ移行しやすくなる。また。樹脂成分の軟化点が150℃を超えると、加工性の悪化及び氷上性能の悪化になる。本明細書において、樹脂の軟化点は、JIS K6220−1(環球法)に基づき測定するものとする。
樹脂成分として、例えば、スチレン-α-メチルスチレン樹脂、インデン-イソプロペニルトルエン樹脂、クマロン―インデン樹脂などの芳香族炭化水素系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、主原料が1,3―ペンタジエン、ペンテン、メチルブテン等である石油樹脂などの炭化水素樹脂、アルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂などが挙げられる。好ましくは、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、オレフィン系樹脂などが挙げられる。樹脂成分は、これらのなかから単数または複数を組合わせて配合することができる。
テルペン系樹脂として、例えばテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂などが挙げられる。なかでも好ましくは芳香族変性テルペン樹脂がよい。芳香族変性テルペン樹脂として、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネンなどのテルペンとスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンのうち少なくとも一つの芳香族化合物とを重合させて得られる芳香族変性テルペン樹脂が好ましく挙げられる。
キャップトレッド用ゴム組成物において、樹脂成分は、ジエン系ゴム100質量部に対し、5〜30質量部、好ましくは7〜25質量部配合する。樹脂成分の配合量が5質量部未満であると、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が十分に得られない。また樹脂成分の配合量が30質量部を超えると、氷上性能が低下する。
軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率は0.1〜0.5、好ましくは0.15〜0.4である。ここで、軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率とは、樹脂成分の配合量および可塑剤成分の配合量の合計に対する樹脂成分の配合量の質量比率を意味する。樹脂成分の質量比率が0.1未満であると、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が十分に得られない。また樹脂成分の質量比率が0.5を超えると、氷上性能が低下する。
本発明のキャップトレッド用ゴム組成物は、可塑剤成分を含有する。可塑剤成分として例えばパラフィン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等のプロセスオイル、アロマオイル、植物系オイル、液状ゴム、石油系可塑剤、コールタール系可塑剤、脂肪油系可塑剤を挙げることができる。なおジエン系ゴムが油展ゴムであり、オイル成分を含むときは、その油展成分を可塑剤成分に含めるものとする。また、本明細書において、ワックスは、可塑剤成分に含まれないとする。
キャップトレッド用ゴム組成物における可塑剤成分の配合量は、軟化剤Cの配合量Wc質量部と樹脂成分の配合量の配合量の差から決めることができる。同時に可塑剤成分の配合量は、可塑剤成分の配合量および樹脂成分の配合量の合計に対する樹脂成分の配合量の質量比率が、上述した質量比率の範囲になるように決定される。
キャップトレッド用ゴム組成物は、JIS K6253に基づくタイプA、20℃のゴム硬度が60以下である。ゴム硬度が60を超えると、低温下におけるゴムのしなやかさが不足し氷上性能が低下する。キャップトレッド用ゴム組成物のゴム硬度は、好ましくは40〜58、より好ましくは45〜55である。本明細書において、ゴム組成物のゴム硬度は、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃で測定するゴムの硬さをいう。
本発明において、アンダートレッド用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に可塑剤成分からなる軟化剤UをWu質量部配合してなる。ここでWuは0以上の実数を意味する。アンダートレッド用ゴム組成物を組成するゴム成分は、好ましくは天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムからなり、好ましくは天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムからなる。可塑剤成分として、上述したキャップトレッド用ゴム組成物が含有する可塑剤成分と同じ群のなかから適宜選択することができる。また可塑剤成分は、ワックスを除外する成分とする。アンダートレッド用ゴム組成物の可塑剤成分は、キャップトレッド用ゴム組成物が含有する可塑剤成分と同じ種類でも異なる種類でもよく、また単独でも複数の種類を組合わせて配合してもよい。なお、アンダートレッド用ゴム組成物は、好ましくは樹脂成分を含有しないとよい。
アンダートレッド用ゴム組成物において、軟化剤Uの配合量(Wu質量部)は、0質量部以上である。なお、軟化剤Uの配合量は、キャップトレッド用ゴム組成物における軟化剤Cの配合量(Wc質量部)および軟化剤Uの配合量(Wu質量部)の差(Wc−Wu)が20質量部以上60質量部以下の範囲になるように決められる。配合量の差(Wc−Wu)が20質量部未満であると、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が十分に得られない。配合量の差(Wc−Wu)は、好ましくは22質量部以上、より好ましくは23質量部以上、さらに好ましくは23質量部以上であるとよい。また配合量の差(Wc−Wu)が60質量部を超えると、軟化剤がキャップトレッドからアンダートレッドへ移行しやすくなる。配合量の差(Wc−Wu)は、好ましくは58質量部以下、より好ましくは55質量部以下、更に好ましくは48質量部以下、更により好ましくは37質量部以下であるとよい。
本発明において、アンダートレッド用ゴム組成物における軟化剤Uの配合量(Wu質量部)に対するキャップトレッド用ゴム組成物における軟化剤Cの配合量(Wc質量部)の比(Wc/Wu)は特に制限されるものではないが、好ましくは2.0〜40.0、より好ましくは2.0〜10.0、更に好ましくは2.5〜7.0、更により好ましくは3.0〜5.0であるとよい。軟化剤の配合量の比(Wc/Wu)が2.0未満であると、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が十分に得られない虞がある。また配合量の比(Wc/Wu)が40.0を超えると、軟化剤がキャップトレッドからアンダートレッドへ移行しやすくなる虞がある。
アンダートレッド用ゴム組成物は、ゴム成分に可塑剤成分からなる軟化剤Uの他、カーボンブラック、シリカ等の無機充填材およびシランカップリング剤等を配合することができる。これらは、キャップトレッド用ゴム組成物に配合するものと同じ又は異なる種類を選ぶことができ、それぞれ適量を配合することができる。
アンダートレッド用ゴム組成物は、JIS K6253に基づくタイプA、20℃のゴム硬度は、特に制限されるものではないが、好ましくは45〜75、より好ましくは50〜70であるとよい。アンダートレッド用ゴム組成物のゴム硬度が45未満であると操縦安定性が悪化する虞がある。またアンダートレッド用ゴム組成物のゴム硬度が70を超えると氷上性能が悪化する虞がある。ゴム組成物のゴム硬度は、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃で測定するゴムの硬さをいう。
キャップトレッド用ゴム組成物およびアンダートレッド用ゴム組成物には、加硫剤/架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、素練促進剤などのタイヤ用空気入りタイヤに一般的に使用される各種添加剤を、本発明の構成を阻害しない範囲で配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して空気入りタイヤとし、加硫又は架橋するのに使用することができる。本発明の空気入りタイヤは、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明の空気入りタイヤは、キャップトレッドからアンダートレッドへの軟化剤のマイグレーションを可及的に少なくするようにしたので、経時によるゴム硬化を抑制し優れた氷上性能を従来レベル以上に維持することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表4に示す共通配合を有し、表1〜3に示す配合からなる21種類のキャップトレッド用ゴム組成物(実施例1〜14、標準例、比較例1〜6)でキャップトレッドを形成し、表5に示す3種類のアンダートレッド用ゴム組成物(UT組成1〜UT組成3)でアンダートレッドを形成した空気入りタイヤ(サイズ195/65R15)を製造する。各ゴム組成物を調製するに当たり、それぞれ硫黄及び加硫促進剤を除く成分を秤量し、1.7L密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、そのマスターバッチを放出し室温冷却した。このマスターバッチを1.7L密閉式バンバリーミキサーに供し、硫黄及び加硫促進剤を加え、混合し各ゴム組成物を得た。表4において、各配合剤は、表1〜3に記載したジエン系ゴム100質量部に対する配合量(質量部)を記載する。なお表1〜3において、「軟化剤C(Wc)」の欄の括弧内の記載は、キャップトレッド用ゴム組成物中の樹脂成分および可塑剤成分(オイル)の配合量の合計を表し、「樹脂成分/軟化剤C」の欄の記載は、軟化剤C(樹脂成分および可塑剤成分の合計)に占める樹脂成分の質量比率を表す。「アンダートレッド用ゴム組成物の種類」は、表5に記載のUT組成1〜UT組成3うち、いずれのアンダートレッド用ゴム組成物を使用したかを表し、「UTの軟化剤U(Wu)」の欄の括弧内の記載は、UT組成1〜UT組成3における軟化剤Uの配合量Wuを表す。また、「配合量の差(Wc−Wu)」の欄の括弧内の記載は、キャップトレッド用ゴム組成物における軟化剤Cの配合量Wcおよびアンダートレッド用ゴム組成物における軟化剤Uの配合量Wuの差(Wc−Wu)を表す。更に、「配合量の比(Wc/Wu)」の欄の括弧内の記載は、キャップトレッド用ゴム組成物における軟化剤Cの配合量Wcおよびアンダートレッド用ゴム組成物における軟化剤Uの配合量Wuの比(Wc/Wu)を表す。
キャップトレッド用ゴム組成物を、所定形状の金型中で、170℃、10分間加硫して試験片を作製し、下記に示す方法によりゴム硬度を測定した。また、上記で製造された空気入りタイヤを用いて、下記に示す方法によりキャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量および氷上性能を評価した。
ゴム硬度
得られた試験片のゴム硬度を、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃で測定した。得られた結果は、表1〜3の「ゴム硬度」の欄に示した。ゴム硬度が小さいほど、低温時のしなやかさが得られ、氷上性能に有利であることを意味する。
得られた試験片のゴム硬度を、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃で測定した。得られた結果は、表1〜3の「ゴム硬度」の欄に示した。ゴム硬度が小さいほど、低温時のしなやかさが得られ、氷上性能に有利であることを意味する。
キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量
得られた空気入りタイヤを使用し、加硫成型直後にアンダートレッドの小片を切り出しアセトン抽出測定により軟化剤の量を測定した。また、加硫成型直後の空気入りタイヤを70℃で4週間加熱処理した後、アンダートレッドの小片を切り出しアセトン抽出測定により軟化剤の量を測定した。この4週間後の抽出量の変化でキャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を測定した。得られた結果は、標準例の値を100とする指数にして、表1〜3の「軟化剤のUTへの移行量」の欄に記載した。軟化剤のUTへの移行量の指数が小さいほど、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量が少なく、経時による空気入りタイヤの特性の変化が小さいことを意味する。
得られた空気入りタイヤを使用し、加硫成型直後にアンダートレッドの小片を切り出しアセトン抽出測定により軟化剤の量を測定した。また、加硫成型直後の空気入りタイヤを70℃で4週間加熱処理した後、アンダートレッドの小片を切り出しアセトン抽出測定により軟化剤の量を測定した。この4週間後の抽出量の変化でキャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を測定した。得られた結果は、標準例の値を100とする指数にして、表1〜3の「軟化剤のUTへの移行量」の欄に記載した。軟化剤のUTへの移行量の指数が小さいほど、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量が少なく、経時による空気入りタイヤの特性の変化が小さいことを意味する。
氷上性能
得られた空気入りタイヤ(サイズ195/65R15)を標準リムに装着し、空気圧170kPaに調整した。これを国産試験車両に装着し、氷雪路(路面温度−4℃)のテストコースを40km/時の定速走行からの制動試験を行い、停車するまでの距離を10回ずつ測定した。得られた結果は、それぞれのタイヤの平均値の逆数を算出し、標準例の値を100とする指数にして、表1〜3の「氷上性能」の欄に記載した。氷上性能の指数が大きいほど、制動距離が短く氷上性能が優れることを意味する。
得られた空気入りタイヤ(サイズ195/65R15)を標準リムに装着し、空気圧170kPaに調整した。これを国産試験車両に装着し、氷雪路(路面温度−4℃)のテストコースを40km/時の定速走行からの制動試験を行い、停車するまでの距離を10回ずつ測定した。得られた結果は、それぞれのタイヤの平均値の逆数を算出し、標準例の値を100とする指数にして、表1〜3の「氷上性能」の欄に記載した。氷上性能の指数が大きいほど、制動距離が短く氷上性能が優れることを意味する。
表1〜3において使用した原材料の種類を下記に示す。
・NR:天然ゴム、TSR20
・BR:ポリブタジエン、NIPOL BR1220(未変性BR、日本ゼオン社製)
・カーボンブラック:ショウブラックN339、キャボットジャパン社製
・シリカ:ZEOSIL 1165MP、CTAB吸着比表面積:159m2/g、ローディア社製
・シランカップリング剤:Si69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニックデグッサ社製
・オイル:エキストラクト4号S、昭和シェル石油社製
・樹脂成分−1:芳香族変性テルペン樹脂、軟化点125℃、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO125
・樹脂成分−2:ロジンエステル、軟化点95℃、荒川化学工業社製スーパーエステルA100
・樹脂成分−3:芳香族変性テルペン樹脂、軟化点105℃、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO105
・樹脂成分−4:芳香族変性テルペン樹脂、軟化点85℃、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO85
・NR:天然ゴム、TSR20
・BR:ポリブタジエン、NIPOL BR1220(未変性BR、日本ゼオン社製)
・カーボンブラック:ショウブラックN339、キャボットジャパン社製
・シリカ:ZEOSIL 1165MP、CTAB吸着比表面積:159m2/g、ローディア社製
・シランカップリング剤:Si69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニックデグッサ社製
・オイル:エキストラクト4号S、昭和シェル石油社製
・樹脂成分−1:芳香族変性テルペン樹脂、軟化点125℃、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO125
・樹脂成分−2:ロジンエステル、軟化点95℃、荒川化学工業社製スーパーエステルA100
・樹脂成分−3:芳香族変性テルペン樹脂、軟化点105℃、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO105
・樹脂成分−4:芳香族変性テルペン樹脂、軟化点85℃、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO85
表4において使用した原材料の種類を下記に示す。
・老化防止剤:フレキシス社製サントフレックス 6PPD
・ワックス:サンノック、大内新興化学社製
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日油社製
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種、正同化学工業社製
・硫黄:ミュークロン OT−20(硫黄含有量が80質量%)、四国化成工業社製
・加硫促進剤−1:ノクセラーCZ−G、大内新興科学工業株式会社製
・加硫促進剤−2:ソクシノールD−G 、住友化学株式会社製
・老化防止剤:フレキシス社製サントフレックス 6PPD
・ワックス:サンノック、大内新興化学社製
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日油社製
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種、正同化学工業社製
・硫黄:ミュークロン OT−20(硫黄含有量が80質量%)、四国化成工業社製
・加硫促進剤−1:ノクセラーCZ−G、大内新興科学工業株式会社製
・加硫促進剤−2:ソクシノールD−G 、住友化学株式会社製
表5において使用した原材料の種類を下記に示す。
・NR:天然ゴム、TSR20
・BR:ブタジエンゴム、NIPOL BR1220、日本ゼオン社製
・SBR:スチレンブタジエンゴム、NIPOL 1502、日本ゼオン社製
・カーボンブラック:ショウブラックN339、キャボットジャパン社製
・オイル:エキストラクト4号S、昭和シェル石油社製
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日油社製
・老化防止剤:サントフレックス 6PPD、フレキシス社製
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種、正同化学工業社製
・硫黄:ミュークロン OT−20(硫黄含有量が80質量%)、四国化成工業社製
・加硫促進剤−3:SANTOCURE NS、MONSANT COMPANY製
・NR:天然ゴム、TSR20
・BR:ブタジエンゴム、NIPOL BR1220、日本ゼオン社製
・SBR:スチレンブタジエンゴム、NIPOL 1502、日本ゼオン社製
・カーボンブラック:ショウブラックN339、キャボットジャパン社製
・オイル:エキストラクト4号S、昭和シェル石油社製
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日油社製
・老化防止剤:サントフレックス 6PPD、フレキシス社製
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種、正同化学工業社製
・硫黄:ミュークロン OT−20(硫黄含有量が80質量%)、四国化成工業社製
・加硫促進剤−3:SANTOCURE NS、MONSANT COMPANY製
表1〜3から明らかなように実施例1〜14の空気入りタイヤは、ゴム硬度が60以下であり、キャップトレッドからアンダートレッドへの軟化剤のマイグレーションを可及的に少なくし経時によるゴム硬化の変化を抑制すると共に、優れた氷上性能を従来レベル以上に維持することができる。
比較例1の空気リタイヤは、標準例の空気入りタイヤのキャップトレッドに対し、可塑性成分(オイル)の量を削減したが、樹脂成分を配合しないので、ゴム硬度が60を超え、氷上性能が低下した。
比較例2の空気リタイヤは、樹脂成分の配合量が5質量部未満であり、軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率が0.1未満であるので、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が十分に得られない。
比較例3の空気リタイヤは、樹脂成分の配合量が30質量部を超え、軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率が0.5を超えるので、氷上性能が悪化する。
比較例4の空気リタイヤは、樹脂成分および可塑剤成分からなる軟化剤Cの配合量Wcが70を超え、軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の差(Wc−Wu)が60質量部を超えるので、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量が増大する。
比較例5の空気リタイヤは、ポリブタジエンの配合量が30質量%未満であるので、氷上性能が悪化する。
比較例6の空気リタイヤは、樹脂成分−4の軟化点が90℃未満であるので、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が得られない。
比較例2の空気リタイヤは、樹脂成分の配合量が5質量部未満であり、軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率が0.1未満であるので、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が十分に得られない。
比較例3の空気リタイヤは、樹脂成分の配合量が30質量部を超え、軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率が0.5を超えるので、氷上性能が悪化する。
比較例4の空気リタイヤは、樹脂成分および可塑剤成分からなる軟化剤Cの配合量Wcが70を超え、軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の差(Wc−Wu)が60質量部を超えるので、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量が増大する。
比較例5の空気リタイヤは、ポリブタジエンの配合量が30質量%未満であるので、氷上性能が悪化する。
比較例6の空気リタイヤは、樹脂成分−4の軟化点が90℃未満であるので、キャップトレッドからアンダートレッドへ移行する軟化剤の量を削減する作用が得られない。
1 トレッド部
10a キャップトレッド
10b アンダートレッド
10a キャップトレッド
10b アンダートレッド
Claims (4)
- タイヤ径方向外側に配置されたキャップトレッドおよびその径方向内側に配置されたアンダートレッドからなるトレッド部を有する空気入りタイヤにおいて、
前記アンダートレッドが、ゴム成分100質量部に可塑剤成分からなる軟化剤UをWu質量部(但し、Wuは0以上の実数を意味する。)配合してなるアンダートレッド用ゴム組成物からなり、
前記キャップトレッドが、ポリブタジエンを30質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを30質量部以上、軟化点が90℃〜150℃である少なくとも1つの樹脂成分5〜30質量部および可塑剤成分からなる軟化剤CをWc質量部(但し、Wcは20以上70以下の実数を意味する。)配合してなり、前記軟化剤Cに占める樹脂成分の質量比率が0.1〜0.5であり、JIS K6253に基づくタイプA、20℃のゴム硬度が60以下であるキャップトレッド用ゴム組成物からなり、
前記軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の差(Wc−Wu)が20質量部以上60質量部以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記軟化剤Cおよび軟化剤Uの配合量の比(Wc/Wu)が2.0以上10.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記樹脂成分がテルペン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記樹脂成分が芳香族変性テルペン樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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