JPWO2018061298A1 - 非水電解質二次電池用正極、及び非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

非水電解質二次電池用正極は、正極集電体と、正極活物質を含み、正極集電体上に配置された正極合材層と、を有し、正極合材層の空隙率は30%以下であり、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の30%以上70%以下の範囲である。正極合材層の空隙率は、正極合材層の断面積に対する正極合材層の空隙(二次粒子間の空隙及び二次粒子内の空隙)の面積の割合から求めた2次元値である。また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の断面における正極活物質の二次粒子の断面積に対する二次粒子内の空隙の面積の割合から求めた2次元値である。

Description

本開示は、非水電解質二次電池用正極、及び非水電解質二次電池に関する。
特許文献1には、平均粒径が1μm〜8μmの一次粒子が凝集して形成された平均粒径が5μm〜30μmの二次粒子を形成し、二次粒子の空隙率が30%以下となるリチウムニッケル複合酸化物(正極活物質)が開示されている。
特開2001−85006号公報
特許文献1では、正極活物質の二次粒子の空隙率を30%以下として、正極活物質の充填密度を上げているため、非水電解質二次電池の高容量化を図ることは可能であるが、その一方で電解液の浸透性が低下するため、高出力化を図ることが困難となる。
本開示は、上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、非水電解質二次電池の高容量化と高出力化を可能とする非水電解質二次電池用正極を提供することにある。
本開示の一態様である非水電解質二次電池用正極は、正極集電体と、正極活物質を含み、正極集電体上に配置された正極合材層と、を有し、正極合材層の空隙率は30%以下であり、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の30%以上70%以下の範囲である。
本開示の一態様である非水電解質二次電池は、上記非水電解質二次電池用正極と、負極と、非水電解質とを備える。
本開示の一態様によれば、非水電解質二次電池の高容量化と高出力化を図ることが可能となる。
図1は、実施形態の一例である非水電解質二次電池の斜視図である。 図2Aは、正極合材層の断面の一部を示す模式拡大図である。 図2Bは、図2Aの正極合材層の断面における正極活物質の二次粒子断面を示す模式拡大図である。 図3は、実施例1及び比較例1の正極合材層の細孔径分布を示す図である。
本発明者らが鋭意検討した結果、非水電解質二次電池用正極を構成する正極合材層の空隙率を適正化すると共に、正極合材層の空隙率に占める正極活物質の二次粒子の空隙率を適正化することで、非水電解質二次電池の高容量化と高出力化の両立を図ることが可能となることを見出した。そして、本開示の一態様である非水電解質二次電池用正極によれば、正極合材層の空隙率を30%以下とし、正極活物質の二次粒子の空隙率を、正極合材層の空隙率の30%以上70%以下の範囲とすることで、非水電解質二次電池の高容量化と高出力化の両立を図ることが可能となる。このメカニズムは十分に明らかでないが、正極合材層の空隙率を30%以下とすることで、正極活物質の充填密度を高く保つことができると考えられる。これだけでは、正極活物質の二次粒子内部への電解液の浸透性が不十分となるが、正極活物質の二次粒子の空隙率を、正極合材層の空隙率の30%以上70%以下の範囲とすることで、正極活物質の二次粒子間の空隙から二次粒子内へ浸透する電解液の経路が多く確保されるため、二次粒子への電解液の浸透性が向上すると考えられる。これらのことにより、非水電解質二次電池の高容量化と高出力化を両立させることが可能となると考えられる。
以下、図面を参照しながら、実施形態の一例について詳細に説明する。なお、本開示の非水電解質二次電池用正極、及び非水電解質二次電池は、以下で説明する実施形態に限定されない。また、実施形態の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものである。
以下で説明する実施形態では、複数の正極と複数の負極がセパレータを介して交互に積層されてなる積層構造の電極体が角形の外装缶に収容された角形電池を例示するが、電極体の構造は当該積層構造に限定されず、巻回構造であってもよい。また、電池ケースは角形の金属製ケース(外装缶)に限定されず、コイン形、円筒形等の金属製ケース、或いは樹脂フィルムによって構成される樹脂製ケースなどであってもよい。
図1は、実施形態の一例である非水電解質二次電池の外観を示す斜視図である。図1に例示するように、非水電解質二次電池10は、電極体及び非水電解質が収容された外装缶11と、外装缶11の開口部を塞ぐ封口板12とを備える。外装缶11は、例えば有底筒状の金属製容器である。電極体は、複数の正極、複数の負極、及び少なくとも1つのセパレータを含み、各正極と各負極がセパレータを介して交互に積層された構造を有し、外装缶11内に収容されている。
封口板12には、正極外部端子13、負極外部端子14、ガス排出弁15、及び注液部16が設けられている。正極外部端子13と負極外部端子14は、例えば絶縁性のガスケットを用いて封口板12と電気的に絶縁された状態で封口板12に取り付けられ、正極外部端子13は外装缶11内の正極に接続され、負極外部端子14は外装缶11内の負極に接続されている。なお、封口板12に外部端子として負極外部端子のみを設け、外装缶11を正極外部端子とする形態としてもよい。注液部16は、一般的に、電解液を注液するための注液孔と、注液孔を塞ぐ封止栓とで構成される。
以下、非水電解質二次電池10の各構成要素について詳説する。
[正極]
正極は、例えば金属箔等の正極集電体と、正極集電体上に形成された正極合材層とで構成される。正極集電体には、アルミニウムなどの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。
正極合材層は、正極活物質を含む。また、正極合材層は、正極活物質の他に、導電材及び結着剤を含むことが好適である。
正極は、例えば、正極活物質の二次粒子、導電材及びバインダーを含む正極合材スラリーを調製し、この正極合材スラリーを正極集電体上に塗布、乾燥して正極合材層を形成し、この正極合材層を加圧成形することにより作製できる。
図2Aは、正極合材層の断面の一部を示す模式拡大図であり、図2Bは、図2Aの正極合材層の断面における正極活物質の二次粒子断面を示す模式拡大図である。図2Aに示すように、正極合材層は、正極活物質の二次粒子30間に形成された空隙34(以下、二次粒子間の空隙34)を有する。また、図2Bに示すように、正極活物質の二次粒子30は、一次粒子31が集合して形成されたものであり、一次粒子31間に形成された空隙32(以下、二次粒子内の空隙32)を有する。
ここで、本明細書中において、正極合材層の空隙率とは、正極合材層の断面積に対する正極合材層の空隙の面積の割合から求めた2次元値である。正極合材層の空隙とは、前述の二次粒子間の空隙34及び二次粒子内の空隙32を含む。また、正極活物質の二次粒子の空隙率とは、正極合材層の断面における正極活物質の二次粒子30の断面積に対する二次粒子内の空隙32の面積の割合から求めた2次元値である。
正極合材層の空隙率、正極活物質の二次粒子の空隙率は、走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察されるSEM画像を解析することにより求めることができる。例えば、非水電解質二次電池用正極を樹脂中に埋め込み、クロスセクションポリッシャ(CP)加工などにより断面観察が可能な状態でSEM画像を撮影し、Image−Pro PLUS等の解析ソフトを用いて、空隙部(二次粒子間の空隙34及び二次粒子内の空隙32)を黒色部として検出し、その面積を求める。この黒色部の面積を正極合材層の空隙の面積として、SEM画像面積に対する正極合材層の空隙の面積の割合を算出することにより、正極合材層の空隙率を求めることができる。また、SEM画像中の正極活物質の各二次粒子30の表面に沿って外径線を描き、外径線に囲まれた部分の総面積を求め、これを正極活物質の二次粒子の断面積とし、また、上記外径線に囲まれた部分の黒色部の総面積を求め、これを二次粒子内の空隙32の面積として、二次粒子の断面積に対する二次粒子内の空隙32の面積の割合を算出することにより、正極活物質の二次粒子の空隙率を求めることができる。
正極合材層の空隙率は30%以下であれば特に制限されるものではないが、正極合材層内への電解液の浸透性等の点で、例えば10%以上30%以下の範囲が好ましく、15%以上30%以下の範囲がより好ましい。正極合材層の空隙率が30%を超えると、正極活物質の充填密度が低くなり、非水電解質二次電池の高容量化を図ることが困難となる。
正極合材層の空隙率は、例えば、正極合材層を加圧成形するときの圧力を変えることで調整することができる。加圧成形時の圧力は、正極合材層の厚み等にもよるが、例えば、100MPa以上1000MPa以下の範囲が望ましい。
正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の30%以上70%以下の範囲であれば特に制限されるものではない。なお、上記は、正極合材層の空隙率に占める正極活物質の二次粒子の空隙率が30%以上70%以下の範囲であると読み替えられる。正極活物質の二次粒子内への電解液の浸透性等の点では、正極活物質の二次粒子の空隙率は、例えば、正極合材層の空隙率の35%以上65%以下の範囲が好ましく、正極合材層の空隙率の40%以上60%以下の範囲がより好ましい。
正極活物質の二次粒子の空隙率が正極合材層の空隙率の30%未満であると、一次粒子間の隙間が減少し、二次粒子内に電解液が浸透し難くなり、また、正極活物質の二次粒子の空隙率が正極合材層の空隙率の70%超であると、二次粒子間の隙間が減少し、二次粒子内へ浸透する電解液の経路が狭く又は減少すると考えられ、いずれの場合も非水電解質二次電池の高出力化を図ることが困難となる。
正極活物質の二次粒子の空隙率を調整する方法としては、例えば、正極活物質を合成する際の焼成温度を変える方法、原料となる遷移金属酸化物のタップ密度を調整する方法、原料となるLi源や遷移金属酸化物の濃度を調整する方法、正極活物質の合成時に焼結阻害剤(例えば、タングステン、ニオブ、モリブデン、リン、硫黄等)を添加する方法、気相中に原料となる遷移金属を含むスラリーを噴霧乾燥し、多孔質な遷移金属酸化物を得る方法等がある。
正極活物質の二次粒子を構成する一次粒子の平均粒径は、例えば、2μm以下が好ましく、0.5μm以上2μm以下の範囲がより好ましい。平均粒径が当該範囲内であれば、二次粒子の空隙率を上げ易くなる。一次粒子は、例えば楕円体状、棒状等の粒子である。一次粒子の短径と長径の比(長径/短径)であるアスペクト比は、2倍以上であることが好ましい。或いは正極活物質の二次粒子を構成する一次粒子31のうち、例えば50%以上の一次粒子が2倍以上のアスペクト比を有することが好ましい。なお、一次粒子の平均粒径は長径に基づいて算出される。一次粒子の短径は、例えば0.2μm〜1μmである。
一次粒子の平均粒径は、SEMを用いて測定できる。具体的な測定法には、下記の通りである。
(1)正極活物質の粒子をSEM(2000倍)で観察して得られた粒子画像から、ランダムに10個の粒子を選択する。
(2)選択した10個の粒子について一次粒子の粒界を観察し、一次粒子をそれぞれ決定する。
(3)各一次粒子の長径(最長径)を求め、選択した10個の粒子についての平均値を一次粒子の平均粒径とする。
正極活物質の二次粒子の平均粒径は、例えば5μm〜30μmであり、好ましくは7μm〜20μmである。正極活物質の二次粒子の平均粒径とは、レーザ回折法によって測定されるメジアン径(体積基準)を意味し、例えば堀場製作所製のレーザ回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定できる。
図2Bに示すように、正極活物質の二次粒子内の空隙32には、二次粒子30の粒子表面から粒径Dの1/6に相当する長さを超えて粒子内部まで連通した長空隙33が含まれることが好ましい。長空隙33が形成されることにより、電解液が正極活物質の二次粒子30の内部まで素早く浸透させることが可能となる。ここで、粒径Dとは、図2Bに示すように、二次粒子30の断面における二次粒子30の外接円αの直径である。本明細書では、外接円α(粒子表面)から外接円αの中心Xに向かって粒径Dの1/6を超える長さを有する空隙を長空隙33と定義する。換言すると、粒子表面に開口(入口)を有さない閉じられた空隙、粒径Dの1/6に相当する長さ以下の空隙は長空隙33ではない。
長空隙33は、粒子表面から中心Xに向かって略真っ直ぐに延びていてもよく、蛇行していてもよい。また、長空隙33は、枝分かれしていてもよく、1つの連続した長空隙33において入口及び突き当りの少なくとも一方が複数存在してもよい。蛇行して形成される長空隙33は、粒径Dを超える長さを有していてもよい。
長空隙33の入口は、正極活物質の二次粒子30の粒子表面の全体に一様に形成されることが好ましい。長空隙33は、粒子表面から中心Xに向かって粒径Dの2/6(1/3)、又は3/6(1/2)に相当する長さを超えて粒子内部まで連通していてもよい。図2Bには、外接円αの同心円であって直径Dの5/6の直径を有する円βを図示している。正極活物質の二次粒子30の粒子断面が略真円形状である場合、各粒子表面から形成される長空隙33は、円βを超えて粒子内部まで連通することが好ましい。
二次粒子内の空隙32に占める長空隙33の割合(以下、「長空隙率」という場合がある)は、例えば20%以上が好ましく、又は30%以上がより好ましく、又は50%以上がさらにより好ましい。ここで、二次粒子内の空隙32に占める長空隙33の割合は、式:(長空隙33の面積/空隙32の面積)×100により算出される。平均粒径が7μm〜15μmの二次粒子30の長空隙率の平均値(N=100)は、例えば20%以上80%以下の範囲が好ましく、30%〜70%の範囲がより好ましく、30%〜60%の範囲がさらにより好ましい。
二次粒子内の空隙32には、正極合材層に含まれる導電材の一部が存在していてもよい。導電材の一部は、例えば正極合材スラリーを調製する際又は正極合材層を形成する際に、二次粒子30の粒子表面に開口した空隙32に入り込む。導電材の一部は、長空隙33内に存在し、粒径Dの1/6に相当する長さを超えて粒子内部まで入り込んでいてもよい。空隙内に導電材が存在することで、例えば正極合材層内に良好な導電パスが形成され、出力特性がより向上する場合がある。
正極合材層の細孔径分布は、単一ピークの分布曲線であることが好ましい。正極合材層の細孔径分布とは、水銀圧入法により測定された正極合材層の細孔径(空隙の径)を常用対数で示したときの細孔径分布のことであり、例えば、横軸を細孔径(常用対数)とし、縦軸をlog微分細孔容積とするグラフにより示すことができる。細孔径分布は、水銀ポロシメータ(例えば、島津製作所社製 商品名:ポロシメータ 型式9810)で測定することができる。正極合材層の細孔径分布を単一ピークとすることによって、図2Aに示す二次粒子間の空隙34の径と、図2Bに示す二次粒子内の空隙32の径とが同程度となり、二次粒子30の内部への電解液の浸透性を向上させることができる。一方、正極合材層の細孔径分布が2山以上のピークであると、二次粒子間の空隙34の径と二次粒子内の空隙32の径との差が大きくなり、単一ピークの分布曲線を示す正極合材層と比較して、出力特性が低下する場合がある。
本実施形態によれば、正極合材層の厚みを100μm以上とすることが可能である。集電体の両面に正極合材層が形成されている場合、それぞれの正極合材層の厚みを100μm以上とすることが可能である。通常、正極合材層の厚みを100μm以上とすると、電解液が正極合材層の内部まで浸透し難く、出力特性が著しく低下する場合があるが、正極合材層の空隙率、正極合材層の空隙率に占める二次粒子の空隙率を上記範囲とすることで、電解液が正極合材層の内部及び二次粒子の内部へ浸透し易くなり、出力特性の著しい低下を抑制することが可能となる。
正極活物質は、リチウム含有遷移金属酸化物を主成分として構成される。主成分とは、正極活物質を構成する材料のうち最も含有量が多いものを意味する。正極活物質におけるリチウム含有遷移金属酸化物の含有率は、例えば90質量%以上であることが好ましく、実質的に100質量%であってもよい。好適なリチウム含有遷移金属酸化物の一例は、少なくともニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びマンガン(Mn)を含有し、リチウム(Li)を除く金属元素の総モル数に対するNiの割合が30モル%以上の酸化物である。Ni、Co、Mnを含有する複合酸化物を用いることで、正極活物質の二次粒子の空隙率の調整が容易となり、またNi含有量を高めることで、正極の高容量化を図ることができる。
リチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、組成式LiNi(1―x)(0.95≦a≦1.2、0.3≦x<1.0、MはLi、Ni以外の金属元素)で表される酸化物である。Ni含有量は、0.5モル%以上であってもよく、0.5モル%〜0.8モル%であってもよい。リチウム含有遷移金属酸化物に含有されるLi、Ni以外の金属元素としては、上述のようにCo、Mnが好ましいが、他にも例えば、焼結阻害材を添加して作成する場合、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、リン(P)、硫黄(S)から選択される少なくとも一種が含まれる。さらに、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、鉛(Pb)、及びビスマス(Bi)から選択される少なくとも1種が含まれていてもよい。
正極活物質は、例えば、共沈法により合成した水酸化ニッケルコバルトマンガン等の遷移金属化合物と、リチウム原料となるリチウム化合物と、焼結阻害材とを混合して焼成することにより得られる。
焼成は、例えば900℃〜1000℃の温度で、酸素気流中で行われる。遷移金属化合物には、例えばパウダーテスタ(ホソカワミクロン製PT−X)により測定されるタップ密度(固め密度)が1.8g/cc以下の材料を用いることが好ましく、1g/cc以上1.8g/cc以下の材料を用いることがより好ましい。リチウム化合物としては、水酸化リチウム(LiOH)、炭酸リチウム(LiCO)などが例示できる。焼成阻害材には、例えばタングステン、ニオブ、モリブデン等を含有する酸化物、リン酸リチウム等のリン酸塩などを用いることができる。Li原料は、正極活物質の合成原料中のLiを除く金属に対するLiのモル比Lが、1.00<L<1.18の範囲となるように添加されることが好ましい。このような正極活物質の合成条件は、正極活物質の二次粒子の空隙率を目的とする範囲に調整する条件として好ましい範囲であるが、当該条件は一例であってこれに制限されるものではない。
導電材としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等の炭素材料が例示できる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
結着材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリオレフィン等が例示できる。また、これらの樹脂と、カルボキシメチルセルロース(CMC)又はその塩、ポリエチレンオキシド(PEO)等が併用されてもよい。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
[負極]
負極は、例えば金属箔等からなる負極集電体と、当該集電体上に形成された負極合材層とで構成される。負極集電体には、銅などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極合材層は、負極活物質、及び結着材を含む。負極は、例えば、負極活物質、結着材等を含む負極合材スラリーを調整し、この負極合材スラリーを負極集電体上に塗布、乾燥して負極合材層を形成し、この負極合材層を加圧成形することにより作製できる。
負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出できるものであれば特に限定されず、例えば天然黒鉛、人造黒鉛等の炭素材料、ケイ素(Si)、錫(Sn)等のリチウムと合金化する金属、又はSi、Sn等の金属元素を含む合金、複合酸化物などを用いることができる。負極活物質は、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
結着材としては、正極の場合と同様にフッ素樹脂、PAN、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリオレフィン等を用いることができる。水系溶媒を用いて合材スラリーを調製する場合は、CMC又はその塩、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸(PAA)又はその塩、ポリビニルアルコール(PVA)等を用いることが好ましい。
[セパレータ]
セパレータには、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シートが用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。セパレータは、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、セルロースなどで構成される。セパレータは、セルロース繊維層及びポリオレフィン等の熱可塑性樹脂繊維層を有する積層体であってもよい。また、セパレータは、ポリエチレン層及びポリプロピレン層を含む多層セパレータであってもよく、アラミド樹脂で構成される表面層又は無機物フィラーを含有する表面層を有していてもよい。
[非水電解質]
非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した溶質(電解質塩)とを含む。非水溶媒には、例えばエステル類、エーテル類、ニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート類及びこれらの2種以上の混合溶媒等を用いることができる。非水溶媒は、これら溶媒の水素の少なくとも一部をフッ素等のハロゲン原子で置換したハロゲン置換体を含有していてもよい。
上記エステル類の例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル(MP)、プロピオン酸エチル等の鎖状カルボン酸エステルなどが挙げられる。
上記エーテル類の例としては、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテル等の環状エーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル等の鎖状エーテル類などが挙げられる。
上記ニトリル類の例としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、n−ヘプタニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジボニトリル、ピメロニトリル、1,2,3−プロパントリカルボニトリル、1,3,5−ペンタントリカルボニトリル等が挙げられる。
上記ハロゲン置換体の例としては、フルオロエチレンカーボネート(FEC)等のフッ素化環状炭酸エステル、フッ素化鎖状炭酸エステル、フルオロプロピオン酸メチル(FMP)等のフッ素化鎖状カルボン酸エステルなどが挙げられる。
電解質塩の例としては、LiBF、LiClO、LiPF、LiAsF、LiSbF、LiAlCl、LiSCN、LiCFSO、LiCFCO、Li(P(C)F)、LiPF6−x(C2n+1(1<x<6,nは1又は2)、LiB10Cl10、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、Li、Li(B(C)F)等のホウ酸塩類、LiN(SOCF、LiN(C2l+1SO)(C2m+1SO){l,mは1以上の整数}等のイミド塩類などが挙げられる。電解質塩は、これらを1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。電解質塩の濃度は、例えば非水溶媒1L当り0.8〜1.8モルである。
以下、実施例により本開示をさらに説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[正極活物質の作製]
組成式Ni0.33Co0.33Mn0.33(OH)で表わされる、タップ密度が1.5g/ccの遷移金属水酸化物と、LiOHと、焼結阻害材とを混合し、935℃・50時間、酸素気流下で焼成してリチウム含有遷移金属酸化物を合成した。焼結阻害材には酸化タングステン(WO)を用い、その添加量を0.3mol%とした。当該酸化物を分級して、平均粒径が10μmの正極活物質を得た。正極活物質の平均粒径(メジアン径・体積基準)は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製の「LA950」)を用いて測定した。
正極活物質について、粉末X線回折法により粉末X線回折測定装置(ブルカーAXS製の「D8ADVANCE」、線源Cu−Kα)を用いて解析した結果、層状岩塩型の結晶構造と帰属された。また、ICP発光分光分析装置(Thermo Fisher Scientific製の「iCAP6300」)を用いて正極活物質の組成を解析した結果、Li1.05Ni0.33Co0.33Mn0.33であった。
[正極の作製]
正極活物質が95.8質量%、炭素粉末が3質量%、ポリフッ化ビニリデン粉末が1.2質量%となるよう混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量加えて、正極合材スラリーを調製した。このスラリーをアルミニウム箔からなる集電体の両面にドクターブレード法により塗布し、塗膜を乾燥した後、圧延ローラに500MPaの圧力で塗膜を圧延して、正極集電体の両面に正極合材層が形成された正極を作製した。集電体の長手方向中央部に合材層を形成しない部分を設け、当該部分に正極タブを取り付けた。正極合材層の厚みは、約100μm、集電体両面の合計で約200μmとした。
上記作製した正極の断面のSEM画像を撮影し、Image−Pro PLUSの解析ソフトを用いて、空隙率を求めた。その結果、正極合材層の空隙率は22%であった、また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の55%であった。
また、水銀ポロシメータ(島津製作所社製 商品名:ポロシメータ 型式9810)を用いて、上記作製した正極の正極合材層の細孔径分布を測定した結果を図3に示す。図3に示すように、実施例1の正極合材層の細孔径分布は、単一ピークの分布曲線であった。
[負極の作製]
黒鉛が98.2質量%と、スチレン−ブタジエンゴムが0.7質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムが1.1質量%となるよう混合し、これを水と混合してスラリーを調製した。このスラリーを銅箔からなる集電体の両面にドクターブレード法により塗布し、塗膜を乾燥した後、圧延ローラにより塗膜を圧延して、負極集電体の両面に負極合材層が形成された負極を作製した。集電体の長手方向両端部に合材層を形成しない部分を設け、当該部分に負極タブを取り付けた。負極合材層の厚みは、約100μm、集電体両面の合計で約200μmとした。
[非水電解液の作製]
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との等体積混合非水溶媒に、LiPFを1.6モル/Lの濃度で溶解させて非水電解液を得た。
[非水電解質二次電池の作製]
上記正極、上記負極、上記非水電解液、及びセパレータを用いて、以下の手順で電池A1を作製した。
(1)正極と負極とをセパレータを介して巻回し、巻回構造の電極体を作製した。
(2)電極体の上下にそれぞれ絶縁板を配置し、直径18mm、高さ65mmの円筒形状の電池外装缶に巻回電極体を収容した。
(3)負極の集電タブを電池外装缶の底部内面に溶接すると共に、正極の集電タブを封口体の底板に溶接した。
(4)電池外装缶の開口部から非水電解液を注入し、その後、封口体によって電池外装缶を密閉して、電池A1を得た。
<実施例2>
正極活物質の合成において、焼成温度を990℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、正極活物質を作製した。当該正極活物質を用いて、実施例1と同様にして正極を作製し、空隙率を測定した。その結果、正極合材層の空隙率は19%であった。また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の35%であった。また、上記作製した正極の正極合材層の細孔径分布を測定した結果、単一ピークの分布曲線を示した。
上記作製した正極を用いて、実施例1と同様に電池を作製した。これを実施例2の電池A2とした。
<実施例3>
正極活物質の合成において、焼成温度を870℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、正極活物質を作製した。当該正極活物質を用いて、実施例1と同様にして正極を作製し、空隙率を測定した。その結果、正極合材層の空隙率は28%であった。また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の69%であった。また、上記作製した正極の正極合材層の細孔径分布を測定した結果、単一ピークの分布曲線を示した。
上記作製した正極を用いて、実施例1と同様に電池を作製した。これを実施例3の電池A3とした。
<実施例4>
正極活物質の合成において、遷移金属水酸化物のタップ密度をタップ密度が1.8g/ccに変更したこと以外は実施例1と同様にして、正極活物質を作製した。当該正極活物質を用いて、実施例1と同様にして正極を作製し、空隙率を測定した。その結果、正極合材層の空隙率は22%であった。また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の31%であった。また、上記作製した正極の正極合材層の細孔径分布を測定した結果、2山のピークを有する分布曲線を示した。
上記作製した正極を用いて、実施例1と同様に電池を作製した。これを実施例4の電池A4とした。
<比較例1>
正極活物質の合成において、遷移金属水酸化物のタップ密度をタップ密度が2.5g/ccに変更したこと以外は実施例1と同様にして、正極活物質を作製した。当該正極活物質を用いて、実施例1と同様にして正極を作製し、空隙率を測定した。その結果、正極合材層の空隙率は22%であった、また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の28%であった。また、上記作製した正極の正極合材層の細孔径分布を測定した結果を図3に示す。図3に示すように、比較例1の正極合材層の細孔径分布は、2山のピークを有する分布曲線であった。
上記作製した正極を用いて、実施例1と同様に電池を作製した。これを比較例1の電池B1とした。
<比較例2>
正極の作製において、圧延ローラによる圧力を500MPaから50MPaに変更したこと以外は実施例1と同様にして、正極を作製し、空隙率を測定した。その結果、正極合材層の空隙率は35%であった、また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の50%であった。。上記作製した正極の正極合材層の細孔径分布を測定した結果、2山のピークの分布曲線を示した。
上記作製した正極を用いて、実施例1と同様に電池を作製した。これを比較例2の電池B2とした。
<比較例3>
正極活物質の合成において、遷移金属水酸化物のタップ密度をタップ密度が1.0g/ccに変更したこと以外は実施例1と同様にして、正極活物質を作製した。当該正極活物質を用いて、実施例1と同様にして正極を作製し、空隙率を測定した。その結果、正極合材層の空隙率は40%であった、また、正極活物質の二次粒子の空隙率は、正極合材層の空隙率の75%であった。上記作製した正極の正極合材層の細孔径分布を測定した結果、2山のピークの分布曲線を示した。
上記作製した正極を用いて、実施例1と同様に電池を作製した。これを比較例3の電池B3とした。
[充放電試験]
各電池を、25℃の環境下、0.1Cで4.2Vまで定電流充電した後、電流値が0.01C相当になるまで4.2Vで定電圧充電して充電を完了した。10分間休止後、1Cで2.5Vになるまで定電流放電した。このときの放電カーブから、電池の放電容量を求めた。また、各電池を、上記充電条件で充電した後、10分間休止後、2Cで2.5Vになるまで定電流放電した。このときの放電カーブから、電池の放電容量を求めた。
表1から、実施例1〜4の電池A1〜A4では、比較例1〜3の電池B1〜B3と比べて、放電レート1C、2Cの条件における放電容量が大幅に向上し、高容量化、高出力化が図られていることが分かる。実施例1〜4の中では、正極合材層の細孔径分布が単一ピークを示す正極を用いた実施例1〜3の電池A1〜A3の方が、2山のピークを示す正極を用いた実施例4の電池A4より、高い放電容量を示し、より高容量化、高出力化が図られている。
本発明は、非水電解質二次電池用正極、及び非水電解質二次電池に利用できる。
10 非水電解質二次電池
11 外装缶
12 封口板
13 正極外部端子
14 負極外部端子
15 ガス排出弁
16 注液部
30 二次粒子
31 一次粒子
32 二次粒子内の空隙
33 長空隙
34 二次粒子間の空隙

Claims (4)

  1. 正極集電体と、正極活物質を含み、前記正極集電体上に配置された正極合材層と、を有し、
    前記正極合材層の空隙率は30%以下であり、前記正極活物質の二次粒子の空隙率は、前記正極合材層の空隙率の30%以上70%以下の範囲である、非水電解質二次電池用正極。
  2. 前記正極合材層の細孔径分布は、単一ピークの分布曲線である、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極。
  3. 前記正極合材層の厚みは100μm以上である、請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用正極。
  4. 正極と、負極と、非水電解質と、を備え、
    前記正極は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用正極である、非水電解質二次電池。
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