JPWO2018056463A1 - ポリアミド、ポリアミドフィルム及びフィルムコンデンサ - Google Patents

ポリアミド、ポリアミドフィルム及びフィルムコンデンサ Download PDF

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Abstract

ノルボルナン骨格を有するアミン化合物に基づく構造と、炭素数6以上のカルボン酸化合物に基づく構造と、を有するポリアミド。

Description

本発明は、ポリアミド、ポリアミドフィルム及びフィルムコンデンサに関する。
ポリアミド等の耐熱性樹脂は、エレクトロニクス分野で半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜等として幅広く使用されている。脂環族構造を有するポリマーは、紫外領域での透明性に優れるため、ポリアミド及びポリアミドイミドにノルボルナン骨格を導入することが検討されている。ノルボルナン骨格を有するポリアミド又はポリアミドイミドの製造方法としては、例えば、特定のノルボルナントリカルボン酸ハライド誘導体又は特定のノルボルナンジカルボン酸ハライド誘導体と、ジアミン化合物と、を反応させる方法が知られている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特開2013−79352号公報 特開2013−49780号公報
ところで、ノルボルナン骨格を有するポリアミド(ノルボルナン骨格含有ポリアミド)は、多種多様な用途に適用する観点から、フィルム成形性に優れることが好ましい。そこで、本発明は、フィルム成形性に優れるノルボルナン骨格含有ポリアミドを提供することを目的とする。本発明はまた、上記ポリアミドを含むポリアミドフィルム及び当該ポリアミドフィルムを備えるフィルムコンデンサを提供することを目的とする。
本発明は、ノルボルナン骨格を有するアミン化合物に基づく構造と、炭素数6以上のカルボン酸化合物に基づく構造と、を有するポリアミドに関する。
上記ポリアミドは、エーテル骨格を有する脂肪族アミン化合物に基づく構造及びシロキサン骨格を有するアミン化合物に基づく構造の少なくとも一方を更に有していてもよい。
上記ポリアミドは、ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物に基づく構造を更に有していてもよい。ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物は、2つ以上のヒドロキシ基を含有していてもよい。
ノルボルナン骨格を有するアミン化合物は、下記式(A)で表される構造を有していてもよい。
Figure 2018056463
式(A)中、R10はアルキレン基を示す。R10はメチレン基であってもよい。
炭素数6以上のカルボン酸化合物は、炭素数4以上のアルキレン基を有するジカルボン酸であってもよい。
上記ポリアミドの150℃でのメルトフローレート(MFR)は、3.0g/min〜8.0g/minであってもよい。
本発明はまた、上記ポリアミドを含む、ポリアミドフィルムに関する。本発明はまた、上記ポリアミドフィルムを備える、フィルムコンデンサに関する。
本発明によれば、フィルム成形性に優れるノルボルナン骨格含有ポリアミドを提供できる。本発明によればまた、上記ポリアミドを含むポリアミドフィルム及び当該ポリアミドフィルムを備えるフィルムコンデンサを提供できる。
本発明の実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。本明細書において「A又はB」とは、A及びBのいずれか一方を含んでいればよく、両方を含んでいてもよい。
本実施形態のポリアミドは、ノルボルナン骨格を有するアミン化合物に基づく構造と、炭素数6以上のカルボン酸化合物に基づく構造と、を有する。このようなポリアミドは、フィルム成形性に優れる。本実施形態のポリアミドによれば、例えば、溶剤塗工によりフィルムを形成する場合の、ホール及びクラックの形成を低減できる。なお、溶剤塗工は、例えば、樹脂を溶媒に溶解させて得た樹脂溶液を、塗工した後に乾燥させる方法である。また、一実施形態のポリアミドによれば、押出成形性を付与できると考えられる。また、本実施形態のポリアミドは、高い誘電率を発揮できると考えられる。本実施形態のポリアミドが、高い誘電率を発揮できる理由は定かではないが、その理由の1つを本発明者らは以下のように推測している。本実施形態のポリアミドにおいては、アミド構造とノルボルナン骨格とを有し得る。そして、このような構造を有するポリアミドは、分子の共役及び分極に起因して、高い誘電率を発揮できると考えられる。さらに、本実施形態のポリアミドは、製造し易いと考えられる。
ノルボルナン骨格を有するアミン化合物は、ポリアミドの誘電率が更に向上し易い観点から、下記式(A)で表される構造を有していてもよい。
Figure 2018056463
式(A)中、R10はアルキレン基を示す。
ノルボルナン骨格を有するアミン化合物が式(A)で表される構造を有すると、ポリアミド中に、下記式(B)で表される構造を含有させることができると考えられる。式(B)中のR10は、上記と同義である。
Figure 2018056463
式(A)で表される構造を有する上記アミン化合物としては、例えば、下記式(A1)で表される化合物及び下記式(A2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(A1)中のR10は、上記と同義である。また、式(A1)中の2つのR10は、異なっていてもよい。
Figure 2018056463
式(A2)中のR10は、上記と同義である。また、式(A2)中の2つのR10は、異なっていてもよい。
式(A)、(B)(A1)及び(A2)におけるR10は、ポリアミドの誘電率が更に向上し易い観点から、メチレン基であってもよい。
式(A1)で表される化合物としては、例えば、ビス(アミノメチル)ノルボルナンが挙げられる。
式(A2)で表される化合物としては、例えば、下記式(I−1a)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
炭素数6以上のカルボン酸化合物としては、例えば、下記式(IV)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(IV)中のRは、炭素数4以上の脂肪族基を表す。Rとしての脂肪族基としては、例えば、炭素数4以上のアルキレン基が挙げられる。当該アルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。アルキレン基は、ポリアミドの重量平均分子量を高め易い観点から、直鎖状であることが好ましい。アルキレン基の炭素数は、ポリアミドの重量平均分子量を高め易い観点から、例えば、6以上であってもよく、8以上であってもよい。上記アルキレン基の炭素数は、ポリアミドの5%重量減少温度及び誘電率を高め易い観点から、例えば、20以下であってもよく、15以下であってもよく、10以下であってもよい。
炭素数6以上のカルボン酸化合物は、フィルム成形性が更に向上する観点から、炭素数4以上のアルキレン基を有するジカルボン酸が好ましい。このようなジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸及びオクタデカン二酸が挙げられる。
本実施形態のポリアミドは、フィルム化した際のフィルムの屈曲性及び強靭性の観点から、ノルボルナン骨格を有するアミン化合物に基づく上記構造とは別に、エーテル骨格を有する脂肪族アミン化合物に基づく構造及びシロキサン骨格を有するアミン化合物に基づく構造の少なくとも一方を更に有していてもよい。
エーテル結合を有する脂肪族アミン化合物(脂肪族エーテルアミン化合物)としては、例えば、下記式(Ia)で表される化合物及び下記式(Ib)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(Ia)中、bは、1以上の数を表す。bは、例えば、1〜100であってもよい。bは、フィルム成形性の観点から、例えば、20以下であってもよく、10以下であってもよく、3以下であってもよく、1であってもよい。
Figure 2018056463
式(Ib)中、cは、1以上の数を表す。cは、例えば、1〜100であってもよい。cは、フィルム成形性の観点から、例えば、20以下であってもよく、10以下であってもよく、3以下であってもよく、1であってもよい。
式(Ia)で表される化合物としては、例えば、BAXXodur EC301(式(Ia)中、b=1の化合物)、ジェファーミンD−400(式(Ia)中、b=2の化合物)、ジェファーミンD−2000(式(Ia)中、b=10の化合物)及びジェファーミンD−4000(式(Ia)中、b=20の化合物)が入手可能である。
式(Ib)で表される化合物としては、例えば、ジェファーミンT403(式(Ib)中、c=1の化合物)が入手可能である。
脂肪族エーテルアミン化合物としては、例えば、ジェファーミンED−600(b=9.0、a+c=3.6)、ED−900(b=12.0、a+c=3.6)、ED−2003(b=38.7、a+c=6.0)等のジェファーミンEDシリーズを用いることもできる。
上記脂肪族エーテルアミン化合物におけるエーテル結合の数は、フィルム成形性の観点から、例えば、1〜20であってもよく、1〜10であってもよく、1〜3であってもよく、1であってもよい。エーテル結合の数が少ないと、他の構造単位及び溶剤塗工に用いる溶媒との相溶性に優れると考えられる。また、脂肪族エーテルアミン化合物は、耐熱性の観点から、分岐構造を有していてもよい。
シロキサン骨格を有するアミン化合物(シロキサンアミン化合物)としては、例えば、下記式(III)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(III)中、nは1〜150の数を表す。nは、例えば、70以下であってもよく、30以下であってもよく、20以下であってもよい。nは、他の構造単位及び溶剤塗工に用いる溶媒との相溶性の観点から、例えば、3以上であってもよく、5以上であってもよく、10以上であってもよい。
本実施形態のポリアミドは、ポリアミドの粘度及び張力が向上する観点、及びフィルムとして成形した場合に強靱なフィルムを得易い観点から、炭素数6以上のカルボン酸化合物に基づく上記構造とは別に、1つ以上のヒドロキシ基と1つ以上のカルボキシ基とを有する化合物(ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物)に基づく構造を更に有していてもよい。
ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物としては、例えば、下記式(VI)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(VI)中のRは、三価の有機基を表し、Xはヒドロキシ基又はカルボキシ基を示す。
としての三価の有機基としては、例えば、脂肪族基及び芳香族基が挙げられる。上記脂肪族基は、環状構造を有していてもよい。
ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物は、押出成形性を付与し易い観点から、2つ以上のヒドロキシ基を含有することが好ましい。ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物が2つ以上のヒドロキシ基を含有すると、2つ以上のヒドロキシ基と1つ以上のカルボキシ基の少なくとも3つ以上の官能基を起点に反応が進むと考えられることから、ポリアミド中に架橋構造を形成し易いと考えられる。そして、これに伴い、押出成形性に優れる重量平均分子量及びメルトフローレート(MFR)を有するポリアミドを得易いと考えられる。
2つ以上のヒドロキシ基を含有するヒドロキシ基含有カルボン酸としては、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシテレフタル酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、及び5,6−ジヒドロキシ−1H−インドール−2−カルボン酸が挙げられる。
上記ポリアミドは、例えば、後述のアミン化合物及びカルボン酸化合物に基づく構造を有することもできる。
アミン化合物としては、脂肪族アミン化合物及び芳香族アミン化合物が挙げられる。
脂肪族アミン化合物の具体例は、脂環式アミン化合物を含む。脂肪族アミン化合物としては、例えば、下記式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(I)中のRは、非芳香族系の二価以上の基を表し、aは、2以上の数を示す。非芳香族系の二価以上の基としては、例えば、脂肪族基が挙げられる。前記脂肪族基は、例えば、直鎖状であってもよく、環状構造を有していてもよい。aは、例えば、2〜10であってもよく、2〜5であってもよく、2又は3であってもよい。
芳香族アミン化合物としては、例えば、下記式(II)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(II)中のRは、芳香族基を含む二価の基を表す。
アミン化合物の具体例は、下記式(I−1)で表される化合物を含む。
Figure 2018056463
式(I−1)中のRは、二価の有機基を表す。Rとしては、例えば、非芳香族系の有機基及び芳香族系の有機基が挙げられる。
式(I−1)で表される化合物は、例えば、下記式(VII)で表される化合物(5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル)をアミド化することにより得ることができる。
Figure 2018056463
脂肪族アミン化合物としては、例えば、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノへキサン、1,7−ジアミノへプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、ジメチルアミノプロピルアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン及びテトラエチレンペンタミンが挙げられる。
脂環式アミン化合物としては、例えば、1,2−ジアミノシクロへキサン、1,3−ジアミノシクロへキサン、1,4−ジアミノシクロへキサン、4,4’−ジアミノジシクロへキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロへキシルメタン及び3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロへキシルメタンが挙げられる。
芳香族アミン化合物としては、例えば、1,2’−フェニレンジアミン、1,3’−フェニレンジアミン、1,4’−フェニレンジアミン、アミノベンジルアミン、1,3’−キシリレンジアミン、1,4’−キシリレンジアミン、α−(3−アミノフェニル)メチルアミン、α−(3−アミノフェニル)エチルアミン、α−(3−アミノフェニル)プロピルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミン、1,3’−ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕プロパン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕プロパン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕ブタン、2,2’−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕ブタン、2,2’−ビス〔3,5’−ジブロモ−4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕ブタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕プロパン、1,1’−ビス〔4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕シクロへキサン、1,1’−ビス〔4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕シクロペンタン、ビス〔4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェキシ)フェニル〕エーテル及び4,4’−ビス(4−アミノフェキシ)ビフェニルが挙げられる。
カルボン酸化合物としては、例えば、芳香族カルボン酸化合物及び脂環式カルボン酸化合物が挙げられる。
芳香族カルボン酸化合物としては、例えば、式(V)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018056463
式(V)中のRは芳香族基を含む二価の基を表す。
芳香族カルボン酸としては、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アセナフチレン−5,6−ジカルボン酸、ピリジン−2,3−ジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、1H−イミダゾール−4,5−ジカルボン酸、1H−ピロール−2,4−ジカルボン酸、フラン2,5−ジカルボン酸及びチオフェン−2,5−ジカルボン酸が挙げられる。
脂環式カルボン酸化合物としては、例えば、1,2−シクロへキサンジカルボン酸、1,3−シクロへキサンジカルボン酸、1,4−シクロへキサンジカルボン酸、デカヒドロ−1,4−ナフタレンジカルボン酸、(1a、2a、4a)−1,2,4−シクロへキサントリカルボン酸、1,2,4,5−シクロへキサンテトラカルボン酸、シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、カンファー酸及び1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸が挙げられる。
本実施形態のポリアミドは、例えば、下記式(VIII−1)で表される構造又は下記式(VIII−2)で表される構造を有することができる。
Figure 2018056463
Figure 2018056463
式(VIII−1)及び式(VIII−2)中、mは1以上の数を表し、R及びRは、それぞれ独立に二価の有機基を表し、Rは、水素原子又は一価の有機基を表す。なお、R、R及びRが複数存在する場合、複数のR、R及びRは、それぞれ異なっていてもよい。Rは、例えば、上述したアミン化合物に由来する構造である。Rは、例えば、上述したカルボン酸化合物に由来する構造である。
本実施形態のポリアミドを構成するアミン化合物において、脂肪族アミン化合物の含有量は、アミン化合物の総モル数を基準として、50mol%以上であることが好ましく、60mol%以上であることがより好ましく、70mol%以上であることが更に好ましい。
本実施形態のポリアミドを構成するアミン化合物において、ノルボルナン骨格を有するアミン化合物の含有量は、アミン化合物の総モル数を基準として、50mol%以上であることが好ましく、60mol%以上であることがより好ましく、70mol%以上であることが更に好ましい。
本実施形態のポリアミドを構成するアミン化合物において、芳香族アミン化合物の含有量は、アミン化合物の総モル量を基準として、50mol%以下であることが好ましく、40mol%以下であることがより好ましく、30mol%以下であることが更に好ましい。
本実施形態のポリアミドを構成するアミン化合物において、脂肪族エーテルアミン化合物の含有量は、アミン化合物の総モル量を基準として、50mol%以下であることが好ましく、40mol%以下であることがより好ましく、30mol%以下であることが更に好ましい。脂肪族エーテルアミン化合物の上記含有量が高いと、ポリアミドの重量平均分子量及び誘電率を高まる傾向がある。
本実施形態のポリアミドを構成するアミン化合物において、シロキサンアミン化合物の含有量は、アミン化合物の総モル量を基準として、50mol%以下であることが好ましく、40mol%以下であることがより好ましく、30mol%以下であることが更に好ましい。
本実施形態のポリアミドを構成するカルボン酸化合物において、脂肪族カルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸化合物の総モル量を基準として、40〜100mol%であることが好ましく、50〜90mol%であることがより好ましく、60〜80mol%であることが更に好ましい。
本実施形態のポリアミドを構成するカルボン酸化合物において、ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸化合物の総モル量を基準として、5〜60mol%であることが好ましく、7〜40mol%であることがより好ましく、10〜30mol%であることが更に好ましい。
上記アミン化合物及びカルボン酸化合物は、1種類を単独で又は2種類以上を併用してもよい。アミン化合物及びカルボン酸化合物の組み合わせは、例えば、得られるポリアミドの用途及び特性(加工性、塗工性、機械特性等)に応じて、適宜選択できる。上記ポリアミドは、フィルム成形性が更に向上する観点から、脂肪族のみで構成されることが好ましい。
本実施形態のポリアミドの重量平均分子量(Mw)は、例えば、1500以上であってもよく、20000以上であってもよい。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー分析(GPC)法によって以下の条件で測定し、標準ポリスチレン換算によって求められる値である。
分析機器:ジーエルサイエンス(株)製、GL−7480(商品名)
カラム:Shodex製 KD−806M(商品名)
溶離液:N−メチル−2−ピロリドン(添加剤:臭化リチウム一水和物3.146g/L、リン酸5.88g/L)
温度:(注入口)25℃、(カラム)25℃
本実施形態のポリアミドの5%重量減少温度(耐熱温度)は、例えば、200℃以上であってもよく、220℃以上であってもよく、250℃以上であってもよい。
5%重量減少温度は、例えば、測定対象の樹脂(例えば、フィルム状の樹脂)の温度を、任意の工程によって変化させ、樹脂の質量変化を温度の関数として分析することによって、測定できる。一般的に、物質が個々に持つ耐熱温度を超えると、物質の分子の一部が欠損し、分子中の電子及び粒子が物質から放出される。この際の、放出された電子及び粒子を装置が観測することで、物質の質量変化を観測することができる。5%重量減少温度は、測定方法によって大きく変化するものではないが、例えば、以下の条件により測定できる。測定対象の樹脂を、室温(例えば、20℃)から400℃まで、1分間に5〜15℃の条件で昇温させる。そして、樹脂の質量が5%減少した時点の温度を5%重量減少温度とする。
本実施形態のポリアミドのメルトフローレート(MFR)は、150℃以上200℃以下の温度領域において、例えば、3.0〜20.0g/minであってもよく、3.0〜10.0g/minであってもよく、3.0〜8.0g/minであってもよい。上記MFRは、例えば、150℃で、3.0〜8.0g/minの範囲であってもよい。上記ポリアミドのMFRがこのような範囲のものであると、押出塗工等の押出成形がし易く、フィルム等の製造が容易となると考えられる。押出塗工によりフィルムを成形する場合、押出対象の化合物の溶融粘度及び溶融張力が高く、重力方向に対して一定の粘度を発揮することが好ましいと考えられる。また、押出塗工は、溶剤を用いる塗工と比較して、コストを低減できると考えられる。
メルトフローレート(MFR、MFR粘度等)は、例えば、シリンダー内で溶融させた樹脂に、一定の重りをかけて、シリンダー先端から溶融樹脂を射出し、押し出される樹脂の射出量を測定することにより求められる。上記ポリアミドのMFR測定方法は、特に制限するものではないが、例えば、以下の方法が挙げられる。150℃に加熱したシリンダー内に、ペレット状態としたポリアミドを投入し、5分間加熱する。次いで、シリンダー上部に1kgの重りを配置し、負荷を与えることで、シリンダーの下部から溶融樹脂を射出させる。そして、1分間当たりの射出量をMFRとする。上記MFRは、樹脂が押出塗工に適しているか否かの判断指標とすることができる。一般的に、射出量(MFR)が3.0g/min以上であると、樹脂が流動し易く、押出塗工がし易い傾向にあり、射出量(MFR)が10g/min以下であると樹脂が流動しすぎることなく、押出塗工がし易い傾向にある。
本実施形態のポリアミドの誘電率(ε)は、例えば、3.5以上であってもよく、3.8以上であってもよい。
誘電率の測定方法としては、例えば、2枚の電極を備える測定磁具を用いる方法が挙げられる。以下、当該方法の具体例について説明する。まず、2枚の電極を備える測定磁具を準備する。また、測定対象の樹脂をフィルム化して樹脂フィルムを作製する。測定磁具の電極間に測定対象の樹脂フィルムを挟み、電流を流し、電場を与えることで誘電率を測定する。この際、測定磁具は、2枚の電極が縦に配置される向きで固定し、下側に位置する電極の上部にフィルムを置く。続いて、フィルムの膜厚の1.09倍から1.11倍の距離を保つよう、上側の電極の位置を調整する。その後、磁具に電場を与える。なお、測定条件に特に制限はないが、例えば、10KHz〜100MHzの領域で行うことができる。また、測定に用いる樹脂フィルムの膜厚は、例えば、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。上記膜厚は、例えば、10μm以上が好ましい。ゼロ点補正の際に、両電極の軸間距離をフィルム膜厚と同じ距離に設定するため、フィルム膜厚が10μm未満であると、電極間距離が近すぎて、正確にゼロ点補正をすることが難しくなる可能性がある。以上、測定対象の樹脂フィルムを測定磁具に接触させる方法について説明したが、接触させずに測定することもできる。
本実施形態のポリアミドは、例えば、ノルボルナン骨格を有するアミン化合物及び炭素数6以上のカルボン酸化合物並びに必要に応じその他の化合物を、酸触媒又は塩基触媒の存在下で反応させることにより製造できる。ノルボルナン骨格を有するアミン化合物及び炭素数6以上のカルボン酸化合物の好ましい形態は上記と同義である。このような方法は、例えば、カルボン酸ハライド誘導体を用いてポリアミドを製造する方法に比べて、酸ハライド由来のハロゲン化合物が副生成物として生成する等の問題を生じ難く、製造性にも優れると考えられる。本実施形態のポリアミドは、上記方法により製造し得ることから、製造性にも優れると考えられる。
(触媒)
上記酸触媒及び塩基触媒としては、アミド化の進行を促進し得るものが好ましく、アミド化の効率を更に高めることができるものがより好ましい。
酸触媒としては、特に制限は無いが、例えば、ジカルボン酸化合物に配位することで酸の求電子性を高め、ジアミン化合物の求核反応を促すことが可能な触媒であることが好ましい。酸触媒としては、例えば、鉄系触媒、亜鉛系触媒、コバルト系触媒、ボロン酸系触媒、チタン系触媒、アンチモン系触媒、スズ触媒、マンガン系触媒及びスルホン酸系触媒が挙げられる。
鉄系触媒としては、例えば、鉄粉、酢酸鉄、トリクロロ鉄(III)、フッ化鉄(III)及びトリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)が挙げられる。
亜鉛系触媒としては、例えば、酢酸亜鉛(酢酸亜鉛(II)等)、硝酸亜鉛(II)、炭酸亜鉛(II)、オキソ[ヘキサ(トリフルオロアセタト)]テトラ亜鉛トリフルオロ酢酸、及び亜鉛四核酸素クラスターが挙げられる。
ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物に基づく構造を有するポリアミドを製造する際、亜鉛系触媒を用いることで、ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物と、その他のモノマとの反応が進行し易くなり、高分子量化し易くなる傾向にある。進行し易くなる反応としては、例えば、ヒドロキシ基とカルボキシ基が反応する、エステル化であってもよい。また、このような触媒としては、酢酸亜鉛を用いることが好ましい。
コバルト系触媒としては、例えば、酢酸コバルト(酢酸コバルト(II)等)、水酸化コバルト(II)、硝酸コバルト(II)、硫酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、炭酸コバルト(II)及び酸化コバルトが挙げられる。
ボロン酸系触媒としては、例えば、ホウ酸、イソブチルボロン酸、フェニルボロン酸、1−ナフタレンボロン酸、チオフェン−3,4−ボロン酸、及び3−アクリルアミドフェニルボロン酸が挙げられる。
チタン系触媒としては、例えば、テトラ−i−プロポキシチタン及びテトラ−n−ブトキシチタンが挙げられる。
アンチモン系触媒としては、例えば、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリフェニルアンチモンジアセタート、トリフェニルアンチモンジクロリド及びトリフェニルアンチモンオキシドが挙げられる。
スズ触媒としては、例えば、ジブチルスズ、ジブチルスズビス(トリフルオロメタンスルホナート)、ジブチルスズジアセタート及びジブチルスズジクロリドが挙げられる。
マンガン系触媒としては、例えば、酢酸マンガン(II)及び二酸化マンガン(II)が挙げられる。
スルホン酸系触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸(パラトルエンスルホン酸)及びメタンスルホン酸が挙げられる。
酸触媒は、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。酸触媒は、例えば、鉄系触媒、亜鉛系触媒、コバルト系触媒、ボロン酸系触媒、チタン系触媒、アンチモン系触媒、スズ触媒、マンガン系触媒及びスルホン酸系触媒からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
塩基触媒としては、特に制限は無いが、例えば、ジアミン化合物のプロトンを引き抜き、ジアミン化合物の求核性を高めることが可能な触媒であることが好ましい。塩基触媒としては、例えば、アルカリ金属塩系触媒、及びボロン酸塩系触媒が挙げられる。
アルカリ金属塩系触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムが挙げられる。
ボロン酸塩系触媒としては、例えば、トリオールボレート塩、及びピリジンボン酸塩が挙げられる。
塩基触媒は、例えば、酸化カルシウム、ピリジン含有カーボン触媒等の固体塩基触媒であることもできる。塩基触媒は、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
触媒は、酸触媒であることが好ましい。
炭素数6以上のカルボン酸化合物が、式(IV)で表され、かつ、Rが炭素数4以上のアルキレン基である化合物である場合、ポリアミドの重量平均分子量を高め易い観点から、触媒は、鉄を含むことが好ましい。また、ポリアミドに、ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物に基づく構造を含有させる場合、ポリアミドの重量平均分子量を高め易い観点から、触媒は、鉄及び酢酸亜鉛を含むことが好ましい。
アミン化合物及びカルボン酸化合物の使用量は、得られるポリアミドの分子量を大きくし易い観点、未反応の原料、低分子量体等による機械特性、フィルム塗工性、耐熱性等の低下などを抑制し易い観点から、アミン化合物の合計モル量に対するカルボン酸化合物の合計モル量で、例えば、0.7〜2.0であってもよく、0.8〜2.0であってもよく、0.8〜1.7であってもよく、0.9〜1.5であってもよく、0.95〜1.3であってもよく、0.95〜1.2であってもよい。
上記反応において使用する触媒の合計モル量は、製造コストを低減する観点から、アミン化合物の総モル量に対して、例えば、0.5mol%以下であってもよく、1mol%以下であってもよい。上記触媒の合計モル量は、反応の速度を高め易い観点から、アミン化合物の総モル量に対して、例えば、0.001mol%以上であってもよく、0.01mol%以上であってもよく、0.05mol%以上であってもよい。これらの観点から、上記反応において使用する触媒の合計モル量は、アミン化合物の総モル量に対して、0.001〜1mol%の範囲が好ましく、0.01〜1mol%の範囲がより好ましく、0.05〜0.5mol%の範囲が更に好ましい。
本実施形態のポリアミドは、例えば、ペレットとして加工してもよく、溶媒と混合してワニスとしてもよい。
上記ペレットは、更に加工処理を施すこともできる。例えば、上記ペレットを射出成形することにより樹脂成形品を作製することもできる。上記ペレットは、例えば、押出塗工機を用いて押出塗工することにより、フィルム状に成形することもできる。押出塗工の条件は特に制限はないが、押出塗工温度は、均一なフィルムを得易い観点から、例えば、100〜200℃であってもよく、150〜200℃であってもよい。
本実施形態のポリアミドは、溶剤塗工によるフィルム成形性に優れることから、溶剤塗工によりフィルムを作製した場合、ホール及びクラックが低減されたフィルムを製造できる。また、本実施形態のポリアミドから形成されたフィルムは、屈曲性にも優れると考えられる。また、一実施形態のポリアミドは、耐熱性、機械特性、光学特性、透明性に優れると共に、誘電性及び粘度が高いと考えられる。したがって、このような物性を要求される分野へのフィルム(接着フィルム、保護フィルム等)としての展開が期待できる。本実施形態のポリアミドは、例えば、耐熱性及び高誘電率を発揮することが要求される電子材料(フィルムコンデンサ用フィルム、半導体用導電フィルム等)への展開が期待される。本実施形態のポリアミドは、耐熱性、光学特性及び透明性が要求される光学材料(光ファイバー、光学レンズ等)又はディスプレイ関連材料等への展開が期待できる。
一実施形態のポリアミドによれば、押出成形によってフィルムを作製することもできる。なお、押出成形は、例えば、不揮発分を含まない状態の樹脂組成物を、溶融押出することにより所望の形状に成形する方法である。押出成形法によれば、溶剤塗工法に比較して安価にフィルムを製造できると考えられる。ここで、5%重量減少温度が300℃以上(好ましくは310℃以上)であり、100℃以上200℃以下の温度領域でのMFRが、3.0g/min〜8.0g/minであるポリアミドは、押出成形性に優れる傾向がある。本実施形態のポリアミドのうち、2つ以上のヒドロキシ基を含有するカルボン酸に基づく構造を有するポリアミドは、このような条件を満たし易い傾向にある。この理由は、2つのヒドロキシ基及びカルボキシ基により、ポリアミド中に架橋構造が形成され、これにより上記条件を満たし易くなることにあると考えられる。一実施形態のポリアミドによれば、引張強度が35MPa以上である押出成形フィルムを形成し得ると考えられる。
以下、押出塗工機を用いて押出成形フィルムを製造する方法の一例について説明する。
押出塗工機は、例えば、ペレット状の樹脂を投入する「ペレット投入口」と、投入された樹脂を溶融混錬する「加熱シリンダー部」と、溶融混錬された樹脂をフィルムとして押し出す「押出口」と、押し出されたフィルムを延伸する「巻き取りローラー」とを備える。
まず、上記ポリアミドを含むペレットと必要に応じ添加剤とを、押出塗工機のペレット投入口に投入する。ペレットの体積は、例えば、0.5cm〜5cmであってもよい。上記ペレットは、例えば、ポリアミドを溶融した後、所定の網目サイズ(好ましくは、0.5cm〜5cmの網目サイズ)を有するろ過機でろ過しつつ固形化する方法又は固形化したポリアミドを固形粉砕機で粉砕する方法により形成できる。添加剤を用いる場合、添加剤は、ポリアミドの合成時又はポリアミドを含むペレットを形成する際に予め添加することにより、ペレット中に含有させることもできる。投入されたペレット等は、加熱シリンダー部において溶融混練される。押出口から押し出された樹脂は、例えば、押出口からフィルムとして押し出された後、巻き取りローラーで巻き取られる。樹脂は、例えば、溶融状態のまま押出口から押し出され、真下に落下しつつフィルム状に形成される。
添加剤は、耐熱温度、誘電率、膜厚、屈曲性、引張強度、MFR等のフィルム特性を損なわないものが好ましい。添加剤は、押出成形のし易さの観点から、本実施形態のポリアミドと共有結合を形成しない化合物が好ましい。添加剤を加える方法については特に制限されないが、例えば、合成によりポリアミドを製造した後に加えてもよく、押出成形する際に、ペレット投入口にポリアミドと一緒に加えてもよい。添加剤とポリアミドを充分に相溶、又は添加剤をポリアミドに充分含浸させることで、系内における添加剤の偏りを小さくすることができ、添加剤の効果を充分に発揮させることができる。このような観点から、加熱によるポリアミドの溶融より前又は溶剤によるポリアミドの溶解より前に加えてもよい。
添加剤としては、高耐熱性及び高誘電率のフィルムを形成し易い観点から、可塑剤を含むことが好ましい。可塑剤としては、例えば、アミド化合物又はエステル化合物が好ましい。このような添加剤としては、例えば、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、N−エチル−(o/p)−トルエンスルホンアミド、n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド、アルキル−p−トルエンスルホン酸エステル、N−メチル−N−ニトロソ−p−トルエンスルホンアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル及びパラオキシ安息香酸イソブチルが挙げられる。
添加剤として可塑剤を含むことで、フィルムが軟化し耐屈性が向上する傾向にあり、フィルムを折り曲げた場合のクラックが低減され易いと考えられる。
また、可塑剤以外の添加剤としては、離型剤を含むことが好ましい。離型剤としては、例えば、脂肪族鎖を含有する化合物であってもよい。離型剤の具体例は、グリセリン脂肪族アミド化合物、グリセリン脂肪族エステル化合物、ステアリン酸アミド、ステアリン酸エステル、ステアリルアルコール、ペンタステアレート化合物、ソルビタンアミド化合物、ソルビタンエステル化合物、ソルビトールを含む。添加剤は、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
添加剤として離型剤を含むことで、フィルムのタック性が低減されることにより、フィルムに適度な滑り性を付与できる傾向にある。したがって、巻き取り後の剥離が容易であると共に、フィルムの取り扱い性に優れると考えられる。
添加剤としては、可塑剤と離型剤の一方のみを加えてもよく、両方を加えてもよい。
添加剤としての可塑剤の使用量は、ポリアミドの総質量に対して、例えば、0.1質量%〜30質量%であってもよく、0.5質量%〜20質量%であってもよく、1質量%〜15質量%であってもよい。使用量が0.1質量%以上であると、フィルムの屈曲性が向上し易い傾向にある。使用量が30質量%以下であると、フィルムが液状化し難くなり、フィルム表面の粘性が低くなることにより、巻き取り後のフィルムの剥離がし易くなる傾向にある。
添加剤としての離型剤の使用量は、ポリアミドの総質量に対して、例えば、0.01質量%〜10質量%であってもよく、0.05質量%〜5質量%であってもよく、0.1質量%〜3質量%であってもよい。使用量が0.01質量%以上であると、フィルムに滑り性を付与し易い傾向にある。使用量が10質量%以下であると、フィルムの滑り性が高くなりすぎない傾向にあり、フィルムを他の材料に接着及びラミネートし易くなる傾向にある。したがって、得られたフィルムを、保護粘着フィルム、接着フィルム、フィルムコンデンサ用フィルム等の用途に使用し易くなると考えられる。
加熱シリンダー部での加熱条件に、特に制限はないが、ペレット投入口付近の温度を最も低く、押出口付近の温度を最も高く設定することが好ましい。加熱シリンダー部は、例えば、ペレット投入口から押出口に向けて、第一の加熱シリンダー部と、第二の加熱シリンダー部と、第三の加熱シリンダー部とを有していてもよい。第一、第二及び第三の加熱シリンダー部の温度は、それぞれ、60℃〜180℃、80℃〜180℃及び100℃〜200℃であってもよい。
本実施形態に係る押出成形フィルムは、誘電率高く、耐熱性及び屈曲性に優れると共に、強靭なものであり得ると考えられる。したがって、電子材料、光学機器、各種ディスプレイ等の材料として、好ましく使用できると考えられる。
押出成形フィルムの厚みは、例えば、3μmから50μmであってもよく、3μm〜10μmであってもよい。押出成形フィルムを、例えば、テレビ、スマートフォン等のディスプレイの一部に利用される屈折率調整フィルムとして用いる場合及びフィルムコンデンサ用誘電フィルム等の電子材料用途に用いる場合には、上記厚みは、3μm程度が好ましい。また、感光性フィルムとして用いる場合には、上記厚みは、10μm以下とすることが好ましい。押出成形フィルムにおける膜厚ムラ(最大厚みと最小厚みの差)は、1μm以下であることが好ましい。
以下、本実施形態のポリアミドフィルム及びフィルムコンデンサについて説明する。本実施形態のポリアミドフィルムは、本実施形態のポリアミドを含む。このようなポリアミドフィルムは、誘電率が高く、耐熱性、屈曲性及び強靭性に優れると考えられることから、フィルムコンデンサ用のフィルムとして、特に好適である。本実施形態のフィルムコンデンサは、例えば、誘電体として、本実施形態のポリアミドフィルムを備える。このようなフィルムコンデンサは、誘電率が高く、耐熱性、屈曲性及び強靭性に優れると考えられる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
合成例1〜3の手順に従い、アミン化合物(I−1a)を合成した。
(合成例1)シクロペンタジエンの合成
ジシクロペンタジエンを出発原料として、以下の手順によりシクロペンタジエンを合成した。
撹拌機、温度計並びに塔頂に分溜塔、温度計及び冷却管を備えたスニーダー型分溜管(7段)を備えた1Lフラスコに、ジシクロペンタジエンを700g仕込み、オイルバスで加熱した。フラスコ内の温度が158℃に達したところで、分溜塔頂からシクロペンタジエンが留出してきたので、受器を氷冷しながら約6時間かけて回収した。この際の留出温度は41〜48℃で、回収量は609gだった(回収率(質量基準):87%)。
得られたシクロペンタジエンをガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は100%であった。
(合成例2)式(VII)で表される化合物の合成
合成例1で得られたシクロペンタジエンと、アクリル酸メチルとを反応させることで、式(VII)で表される化合物を合成した。具体的な手順を以下に示す。
撹拌機、温度計、滴下ロート及び冷却管を備えた1Lフラスコに、アクリル酸メチル344g(4.0mol)を仕込んだ後、フラスコを水冷して撹拌しながら、合成例1で得られたシクロペンタジエン265g(4.0mol)を、フラスコ内の温度を30〜40℃に保ちつつ滴下した。滴下終了後、反応温度を維持しながら6時間反応させ、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、アクリル酸メチル及びシクロペンタジエンは完全に消失し、式(VII)で表される化合物の選択率(モル量基準)が99.6%の反応液を得た(ジシクロペンタジエンが0.4%生成)。
(合成例3)アミン化合物(I−1a)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、合成例2で得られた式(VII)に表される化合物を1molと、上記式(VII)で表される化合物に対して1.0当量のビス(アミノメチル)ノルボルナン(ジアミン化合物)と、式(VII)で表される化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。
セパラブルフラスコに撹拌機、温度計、分溜塔、冷却管を設置した反応装置を組み立て、セパラブルフラスコをマントルヒーターで加熱した。反応温度が170℃に達すると、分溜塔より留出する留出液が観測された。フラスコ内の温度を170℃に設定し、3時間加熱及び撹拌を継続し、アミン化合物(I−1a)を生成させた。
その後、反応装置を室温まで冷却した。得られた反応液を、高速液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーにより分析し、得られた化合物の重量平均分子量(Mw)を測定すると共に、原材料の消失を確認した。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析結果によれば、得られた化合物の分子量ピークは単一であった。また、Mwは、274であり、アミン化合物(I−1a)の分子量274と一致した。
アミン化合物(I−1a)の構造式を下記に示す。
Figure 2018056463
なお、高速液体クロマトグラフィー分析は、(株)日立ハイテクノロジーズ HITACHI Chromaster 5450を使用して下記条件で行った。
カラム:HITACHI L−2350
溶離液:テトラヒドロフラン
温度:(注入口)25℃、(カラム)25℃
ガスクロマトグラフィーによる分析結果によれば、反応液中には、原材料のピークは確認されなかった。したがって、反応における転化率は100%であったと推察した。
なお、ガスクロマトグラフィー分析は、ジーエルサイエンス(株)製GC−353B型GCを使用して下記条件で行った。
検出器:水素炎イオン検出器
カラム:ジーエルサイエンス(株)製 TC−1(60m)
キャリアガス:ヘリウム(300kPa)
温度:(注入口)200℃、(検出器)200℃、(カラム)40℃〜240℃
昇温速度:5℃/min
(比較例1A)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−1A)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。セパラブルフラスコに撹拌機、温度計、分溜塔、冷却管を設置して反応装置とした後、セパラブルフラスコをマントルヒーターで加熱した。フラスコ内の温度を200℃に設定し、3時間加熱及び撹拌した。その後、反応装置内を20kPaに減圧して8時間、その後さらに、10kPaに減圧して8時間、加熱及び撹拌した。その後、減圧を解除し、反応装置内を常圧、室温にし、フラスコ内にノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−1A)を得た。分溜塔と接続する受けフラスコには、留出液が観測された。
次いで、得られたPNBAD−1Aを、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により分析し、標準ポリスチレン換算によって、Mwを算出した。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による分析結果によれば、得られたPNBAD−1Aの分子量ピークは単一であり、Mwは9100であった。
なお、ゲル浸透クロマトグラフィー分析は、ジーエルサイエンス(株)製、GL−7480を使用して下記条件で行った。
カラム:Shodex製 KD−806M
溶離液:N−メチル−2−ピロリドン(添加剤:臭化リチウム一水和物3.146g/L、リン酸5.88g/L)
温度:(注入口)25℃、(カラム)25℃
次いで、得られたPNBAD−1Aの誘電率(ε)を測定したところ、εは10KHz〜100MHzの領域で4.1であった。得られたPNBAD−1Aは、Mwが9100であり、5%重量減少温度(Td5)が270℃であった。
(比較例1B)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−1B)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の酢酸亜鉛とを仕込んだ。その後、比較例1Aと同様の方法でPNBAD−1Bの合成及び分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。比較例1Aと同様に、Mw及びεを測定したところ、Mwは3100であり、εは4.1であった。
(比較例1C)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−1C)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の酢酸コバルト及び0.3mol%の酢酸マンガンとを仕込んだ。その後、比較例1Aと同様の方法でPNBAD−1Cの合成及び分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。比較例1Aと同様に、Mw及びεを測定したところ、Mwは1800であり、εは4.1であった。
(比較例1D)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−1D)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%のメタンスルホン酸とを仕込んだ。その後、比較例1Aと同様の方法でPNBAD−1Dの合成及び分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。比較例1Aと同様に、Mw及びεを測定したところ、Mwは4200であり、εは4.1であった。
(比較例1E)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−1E)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%のパラトルエンスルホン酸とを仕込んだ。その後、比較例1Aと同様の方法でPNBAD−1Eの合成及び分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
実施例における触媒及びMwのまとめを表1に示す。
Figure 2018056463
(比較例2)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−2)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.5molと、シロキサンアミン化合物(III−1:式(III)中、n=1の化合物)を0.5molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。セパラブルフラスコに撹拌機、温度計、分溜塔、冷却管を設置して反応装置とした後、セパラブルフラスコをマントルヒーターで加熱した。フラスコ内の温度を200℃に設定し、3時間加熱及び撹拌した。その後、反応装置内を20kPaに減圧して8時間、その後さらに、10kPaに減圧して8時間、加熱及び撹拌した。その後、減圧を解除し、反応装置内を常圧、室温にし、フラスコ内にノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−2)を得た。分溜塔と接続する受けフラスコには、留出液が観測された。得られた反応物を、ガスクロマトグラフィーにより分析し、反応により原材料が消失したことを確認した。ガスクロマトグラフィーの条件は上記と同様とした。PNBAD−2を評価した結果、Mwは2300、Td5は259℃であった。
(比較例3)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−3)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.97molと、シロキサンアミン化合物(III−2:式(III)中、n=10の化合物)を0.03molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−3を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(比較例4)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−4)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.95molと、シロキサンアミン化合物(III−3:式(III)中、n=17の化合物)を0.05molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−4を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−4を評価した結果、Mwは1900、Td5は258℃であった。
(比較例5)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−5)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.972molと、シロキサンアミン化合物(III−4:式(III)中、n=30の化合物)を0.028molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−5を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(比較例6)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−6)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.986molと、シロキサンアミン化合物(III−5:式(III)中、n=64の化合物)を0.014molと、コハク酸(IV−1)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−6を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(比較例7)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−7)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.9933molと、シロキサンアミン化合物(III−6:式(III)中、n=132の化合物)を0.0067molと、コハク酸(IV−1)を1mol、と、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−7を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例1)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−8)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.95molと、シロキサンアミン化合物(III−3:式(III)中、n=17の化合物)を0.05molと、アジピン酸(IV−2)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−8を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例2)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−9)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を0.95molと、シロキサンアミン化合物(III−3:式(III)中、n=17の化合物)を0.05molと、セバシン酸(IV−3)を1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−9を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例3)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−10)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1.0molと、アジピン酸(IV−2)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−10を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−10を評価した結果、Mwは10000、Td5は210℃、εは3.9であった。
(実施例4)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−11)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1.0molと、アジピン酸(IV−2)を0.5molと、セバシン酸(IV−3)を0.5molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−11を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例5)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−12)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、上記セパラブルフラスコ内に、合成例3で得られたアミン化合物(I−1a)を1.0molと、アジピン酸(IV−2)を0.25molと、セバシン酸(IV−3)を0.75molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−12を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(比較例8)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−13)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を1.0molと、コハク酸(IV−1)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−13を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−13を評価した結果、Mwは4000、Td5は264℃、εは4.0であった。
(実施例6)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−14)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を1.0molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−14を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−14を評価した結果、Mwは10000、Td5は254℃、εは3.5であった。
(実施例7)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−15)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.9molと、C36ダイマージアミン(CRODA製、商品名)(I−3)を0.1molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−15を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例8)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−16)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.9molと、ポリエーテルアミン化合物(三井化学ファイン株式会社製、BAXXodur EC301(式(Ia)中、b=1の化合物)(以下、「ポリエーテルアミン化合物(I−4)」という))を0.1molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−16を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−16を評価した結果、Mwは8500、Td5は273℃、εは3.5であった。
(実施例9)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−17)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.9molと、ポリエーテルアミン化合物(三井化学ファイン株式会社製、D400(式(Ia)中、b=2の化合物)(以下、「ポリエーテルアミン化合物(I−5)」という))を0.1molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−17を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−17を評価した結果、Mwは9000、Td5は224℃であった。
(実施例10)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−18)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.9molと、ポリエーテルアミン化合物(三井化学ファイン株式会社製、D2000(式(Ia)中、b=10の化合物)(以下、「ポリエーテルアミン化合物(I−6)」という))を0.1molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−18を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例11)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−19)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.9molと、ポリエーテルアミン化合物(三井化学ファイン株式会社製、T403(式(Ib)中、c=1の化合物)(以下、「ポリエーテルアミン化合物(I−7)」という))を0.1molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−19を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−19を評価した結果、Mwは13000、Td5は226℃であった。
(実施例12)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−20)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、上記ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−20を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−20を評価した結果、Mwは20000、Td5は273℃、εは3.8であった。
(実施例13)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−21)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.9molと、ポリエーテルアミン化合物(I−5)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−21を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例14)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−22)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.9molと、ポリエーテルアミン化合物(I−7)0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−22を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例15)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−23)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.7molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.3molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−23を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例16A)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−24A)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−24Aを得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−24Aを評価した結果、Mwは30000、Td5は267℃、εは4.0であった。
(実施例16B)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−24B)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉及び0.3mol%の酢酸亜鉛(II)とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−24Bを得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−24Bを評価した結果、Mwは46000、Td5は296℃、εは4.0であった。
(実施例16C)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−24C)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の酢酸亜鉛(II)を仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−24Cを得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例16D)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−24D)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉及び0.3mol%のテトラ−n−ブトキシチタンとを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−24Dを得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例16E)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−24E)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉及び0.3mol%の三酸化アンチモンとを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−24Eを得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例16F)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−24F)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.1molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉及び0.3mol%のジブチルスズとを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−24Fを得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
(実施例17)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−25)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.2molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉及び0.3mol%の酢酸亜鉛とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−25を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−25を評価した結果、Mwは67000、Td5は310℃、εは4.0であった。
(実施例18)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−26)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.3molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉及び0.3mol%の酢酸亜鉛とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−26を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。PNBAD−26を評価した結果、Mwは52000、Td5は309℃、εは4.0であった。
(実施例19)ノルボルナン系骨格含有ポリアミド(PNBAD−27)の合成
室温下で、内容量1000mLのセパラブルフラスコ内を窒素で置換した後、ビス(アミノメチル)ノルボルナン(I−2)を0.8molと、ポリエーテルアミン化合物(I−4)を0.2molと、セバシン酸(IV−3)を1.0molと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を0.4molと、アミン化合物の全モル量を基準として0.3mol%の鉄粉及び0.3mol%の酢酸亜鉛とを仕込んだ。その後、比較例2と同様の方法で合成を行い、フラスコ内にPNBAD−27を得た。また、比較例2と同様にして、GPC及びガスクロマトグラフィーによる分析を行った。その結果、反応により原材料が消失したことを確認した。
以上のとおり、いずれの実施例においても、ジカルボン酸ハライドを用いずに、ノルボルナン系骨格含有ポリアミドを製造できることができた。
[物性評価]
以下の条件で、5%重量減少温度(Td5:耐熱性)、誘電率(ε)、150℃でのメルトフローレート(MFR)及びフィルム成形性を評価した。
(5%重量減少温度)
得られたノルボルナン系骨格含有ポリアミド0.03g〜0.1gを、室温から400℃まで、1分間に15℃の条件で昇温させた。ノルボルナン系骨格含有ポリアミドの質量が5%減少した時点の温度を5%重量減少温度とした。5%重量減少温度は、示差走査熱量計(DSC、X―DSC Q2000)を用いて測定した。
(誘電率)
2枚の電極を備える測定磁具を準備した。また、測定対象の樹脂をフィルム化して樹脂フィルムを作製した。測定磁具の電極間に測定対象の樹脂フィルムを挟み、電流を流し、電場を与えることで誘電率を測定した。この際、測定磁具は、2枚の電極が縦に配置される向きで固定し、下側に位置する電極の上部にフィルムを置いた。続いて、フィルムの膜厚の1.09倍から1.11倍の距離を保つよう、上側の電極の位置を調整した。その後、磁具に電場を与えた。測定は、10KHz〜100MHzの領域で行った。実施例に係るノルボルナン系骨格含有ポリアミドの誘電率は、周波数の範囲によらず、同程度であった。なお、測定に用いた樹脂フィルムの膜厚は、10μm以上、50μm以下とした。
(150℃でのメルトフローレート)
150℃に加熱したシリンダー内に、ペレット状態としたノルボルナン系骨格含有ポリアミドを投入し、5分間加熱した。次いで、シリンダー上部に1kgの重りを配置し、負荷を与えることで、シリンダーの下部から溶融樹脂を射出させた。1分間当たりの射出量をMFRとした。
(フィルム成形性)
得られたノルボルナン系骨格含有ポリアミドを、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドンに、不揮発分濃度が40質量%となるように溶解して樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液を基板(PETフィルム又は銅箔)に塗工した後、溶媒の沸点以上の温度で乾燥させ溶媒を揮発させることでフィルムを形成した。
得られたフィルムの成形性を以下の基準で評価した。
A:クラック及びホールが生じず、かつ、<2Φの屈曲を達成できるもの
B:微細なクラック又はホールが生じたもののフィルム化できたもの
C:クラック又はホールが生じフィルム化できなかったもの
評価結果のまとめを表2及び表3に示す。
Figure 2018056463
表2中、括弧内の数値は、各原料のモル量を表す。また、上述のとおり、「III−1」及び「III−3」は、シロキサンアミン化合物であり、「I−4」、「I−5」及び「I−7」は、ポリエーテルアミン化合物である。「IV−1」はコハク酸を、「IV−2」はアジピン酸を、「IV−3」はセバシン酸を、「VI−1」は2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を、それぞれ示す。
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(VI−1)を使用した実施例における触媒の種類及び(VI−1)添加量並びに評価結果のまとめを表3に示す。なお、(VI−1)添加量(mol%)は、セバシン酸(IV−3)の全モル量に対する2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸の添加量を示す。
Figure 2018056463
以上のとおり、実施例のポリアミドは、溶剤塗工によるフィルム成形性に優れることを確認した。以下、実施例17及び18で得られたポリアミドついて、押出塗工性を更に評価した。
(実施例X1)
実施例17で得られたポリアミドを押出塗工機を用いてフィルム状に成形した。塗工機の加熱条件は、塗工機への加熱部位を3箇所用意し、ペレット投入口に最も近い部位を100℃〜140℃、押出口に最も近い部位を150℃〜180℃、ペレット投入口と押出口の間を140℃〜150℃に加熱した。塗工機内のシリンダーの長さを100cmとし、押出口の幅を60cm、厚みを0.5mmに調整した。また、押し出されたフィルムは、互い違いに計6個配置されたローラー(直径15cm)で巻き取った後、延伸した。ローラーの回転速度は、押出口に近い2つのローラーの速度を50回転/minに、押出口から遠い2つのローラーの速度を70回転/minに、中間の2つのローラーの速度を60回転/minに、それぞれ設定した。ローラーの温度は室温とした。なお、添加剤は用いなかった。
微少のクラックを観測するものの、フィルム状に成形できた。得られたフィルムのMFRは4g/minであった。また、得られたフィルムにおいて、膜厚は5μm、Td5は330℃、εは3.8、引張強度は35Mpaであった。また、フィルムは2Φに曲げてクラックが生じないレベルであり優れた屈曲性を有することが確認できた。
(実施例X2)
ポリアミドを実施例18で得られたポリアミドに変更したこと以外は、実施例X1と同様にして、押出塗工性を評価した。微少のクラックを観測するものの、フィルム状に成形できた。
(実施例X3)
添加剤としてグリセリン脂肪族エステル化合物を添加したこと以外は、実施例X1と同様にして、押出塗工性を評価した。平滑なフィルムを得ることができた。得られたフィルムにおいて、膜厚は3μm、Td5は330℃、εは3.8、引張強度は35Mpaであった。また、フィルムは2Φに曲げてクラックが生じないレベルであり優れた屈曲性を有することが確認できた。
(実施例X4)
添加剤としてステアリン酸エステルを添加したこと以外は、実施例X1と同様にして、押出塗工性を評価した。微少のホールを観測するものの、フィルム状に成形できた。得られたフィルムのMFRは15g/minであった。得られたフィルムにおいて、膜厚は7μm、Td5は300℃、εは3.8、引張強度は15Mpaであった。また、フィルムは2Φに曲げてクラックが生じないレベルであり優れた屈曲性を有することが確認できた。
ここで、フィルムの膜厚は、マイクロメーター((株)ミツトヨ製156−101)を用いて、フィルムとの接触面積を28cmとして測定した。
フィルムの強度としては、JIS−C−2152に従って作製したフィルム片を、フィルムを上下方向に引っ張った時に破断に耐える最大の強度を示す引張強度を測定した。なお、フィルム引張強度は、(株)島津製作所AGS‐Xのテンシロン引張強度測定機を使用して測定した。
以上のとおり、実施例のポリアミドは、フィルム成形性に優れることを確認した。また、実施例のポリアミド及びこれから形成されるフィルムは、誘電率が高く、耐熱性及び機械特性にも優れることを確認した。

Claims (10)

  1. ノルボルナン骨格を有するアミン化合物に基づく構造と、炭素数6以上のカルボン酸化合物に基づく構造と、を有するポリアミド。
  2. エーテル骨格を有する脂肪族アミン化合物に基づく構造及びシロキサン骨格を有するアミン化合物に基づく構造の少なくとも一方を更に有する、請求項1に記載のポリアミド。
  3. ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物に基づく構造を更に有する、請求項1又は2に記載のポリアミド。
  4. 前記ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物が、2つ以上のヒドロキシ基を含有する、請求項3に記載のポリアミド。
  5. 前記ノルボルナン骨格を有するアミン化合物が、下記式(A)で表される構造を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミド。
    Figure 2018056463
    [式(A)中、R10はアルキレン基を示す。]
  6. 10がメチレン基である、請求項5に記載のポリアミド。
  7. 前記炭素数6以上のカルボン酸化合物が、炭素数4以上のアルキレン基を有するジカルボン酸である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリアミド。
  8. 150℃でのメルトフローレートが、3.0g/min〜8.0g/minである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリアミド。
  9. 請求項1〜8に記載のいずれか一項に記載のポリアミドを含む、ポリアミドフィルム。
  10. 請求項9に記載のポリアミドフィルムを備える、フィルムコンデンサ。
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