JPWO2018012629A1 - セルロースナノファイバー含有セルロース繊維及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維及びその製造方法に関するものであり、セルロースナノファイバー含有セルロースが、動的光散乱測定による、1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2000nm以上且つ多分散指数が1.1以上であることにより、優れたガスバリア性を発現することができる。

Description

本発明は、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、優れたガスバリア性を発現可能なセルロースナノファイバー含有セルロース繊維及びその製造方法に関する。
セルロースナノファイバーは、高度バイオマス原料として、機能性添加剤、フィルム複合材料等として種々の用途に使用することが提案されている。特に、セルロースナノファイバーから成る膜やセルロースナノファイバーを含有する積層体等の材料は、セルロース繊維間の水素結合や架橋的な強い相互作用から、ガスの溶解、拡散を抑制できるため酸素バリア性等のガスバリア性に優れていることが知られており、セルロースナノファイバーを利用したバリア材料が提案されている。
例えば、下記特許文献1には、平均繊維径が200nm以下、アスペクト比が10〜10000の範囲にあるセルロース繊維を含有し、このセルロース繊維を構成するカルボキシル基含有量が0.4〜2mmol/gであるガスバリア用材料が提案されており、このガスバリア用材料は、高い光透過率を有することが記載されている。
また下記特許文献2には、結晶化度が70%以上、銅エチレンジアミン溶液を用いた粘度法による重合度が160以下、且つ繊維径が50nm以下であるセルロースナノファイバーを分散媒に分散して成る分散液を基材に塗布して成るバリア材料が提案されており、この分散液は紙に塗布することにより酸素バリア性と共に光沢性も付与できることが記載されている。
特開2009−57552号公報 特開2013−256546号公報
上記特許文献に記載されたセルロースナノファイバーは、繊維径の小さいセルロースナノファイバーが狭い分布範囲で存在しており、このセルロースナノファイバーを使用して成るバリア材は、透明性や光沢性を有するものではあるが、ガスバリア性の点では未だ十分満足するものではなく、セルロースナノファイバーを含有することにより得られるバリア性をより高度に発現し得るガスバリア性材料が望まれている。
従って本発明の目的は、優れたガスバリア性を発現可能なセルロースナノファイバー含有セルロース繊維及びその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、優れたガスバリア性を有するセルロースナノファイバー含有セルロース繊維から成るガスバリア材を提供することである。
本発明によれば、動的光散乱測定による、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2000nm以上且つ多分散指数が1.1以上であることを特徴とするセルロースナノファイバー含有セルロース繊維が提供される
本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維においては、
1.固形分1質量%の水分散にしたときの粘度が100〜40000mPa・sであること、
2.固形分1質量%の水分散にしたときのヘイズが0.1〜60であること、
3.カルボキシル基量が1.0〜2.0mmol/gであること、
が好適である。
本発明によればまた、セルロース原料に微細化処理を行うことにより微細化セルロースを作製し、該微細化セルロースに酸化処理を行った後、解繊処理を行うことを特徴とするセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の製造方法が提供される。
前記、微細化セルロースが、動的光散乱測定による、固形分1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2500nm以下且つ多分散指数が1.1以下であることが好適である。
本発明によればまた、セルロース原料に酸化処理を行った後に解繊処理したセルロースナノファイバーに、セルロース原料の酸加水分解処理から得られた平均繊維径が2〜50nmで平均繊維長が100〜500nmのセルロースナノクリスタルを添加して分散処理することを特徴とするセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の製造方法が提供される。
本発明によれば更に、上記セルロースナノファイバー含有セルロース繊維から成ることを特徴とするガスバリア材が提供される。
本発明によれば更にまた、ポリエチレンテレフタレートから成る厚さ12μm以上の基材上に、上記セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を固形分として1重量%含有する水分散から形成された厚み100〜400nmのガスバリア層を形成して成り、0%RH条件下における酸素透過量が0.5cm/m・day・atm以下であることを特徴とするガスバリア性積層体が提供される。
本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維は、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2000nm以上且つ多分散指数が1.1以上であり、ナノサイズのセルロースファイバーのみならず、原料セルロースが単離された状態のマイクロサイズまでのセルロースファイバーも含有しており、繊維径及び長さ等の形状にばらつきがあることから、セルロースナノファイバーが本来有する前述したバリア性に加えて、気体の透過経路に大きな障壁を作ることが可能になることから、従来公知のセルロースナノファイバーから成るガスバリア材料に比してガスバリア性を顕著に向上させることが可能になる。
すなわち、後述する実施例の結果から明らかなように、上記要件を満たす、本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維から成るガスバリア層を有する積層体(実施例1〜5)は、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を1質量%の水分散にしたときの多分散指数が1.1以下であるが平均粒径が2000nm未満であるセルロースナノファイバー含有セルロース繊維から成るガスバリア層を有する積層体(比較例1〜5)に比して、顕著に優れたガスバリア性を有している。
また本発明においては、上述した優れたガスバリア性を発現可能なセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を効率よく製造することができる。
更に、12μm厚のポリエチレンテレフタレートを基材とし、この基材上に本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を固形分として1質量%含有する水分散から、100〜400nm厚のガスバリア層を形成して成るガスバリア性積層体においては、0%RH条件下における酸素透過量が0.5cm/m・day・atm以下と優れたガスバリア性を有している。
(セルロースナノファイバー含有セルロース繊維)
本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維は、動的光散乱測定による、1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2000nm以上、特に2200〜4500nmの範囲にあり、且つ多分散指数が1.1以上、特に1.1〜2.2の範囲にあることが重要な特徴である。
本発明においては、形状や大きさにばらつきのあるセルロースファイバー(セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を構成するナノファイバーを含むセルロースファイバー)を粒子に近似させて、平均粒径が大きく且つ粒径分布が広いセルロース繊維とすることにより、ガスバリア性能を顕著に発現し得ることを見出した。
このようなセルロースファイバーの平均粒径及び多分散指数は、動的光散乱測定によって粒子運動の揺らぎから散乱光の減衰の自己相関関数(下記式(1))を求め、これを以下の通り解析することにより求めることができ、この平均粒径及び多分散指数が上記範囲にあるセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を使用することにより、ガスバリア性が顕著に向上される。
セルロースファイバーの平均粒径及び多分散指数の求め方は以下の通りである。
すなわち、動的光散乱測定によって、粒子サイズと分布に応じた散乱光の減衰の自己相関関数(下記式(1))が得られる。
(2)(T)=1+α┃g(1)(T)┃・・・(1)
式中、α:定数、T:相関時間(μsec)、g(1)(T):一次の自己相関関数であり、下記式(2)のように表される。
(1)(T)=exp(−Γt)・・・(2)
式中、Γ:減衰定数であり、自己相関関数の初期勾配から求められ、下記式(3)のように表される。
Γ=qD・・・(3)
q=4Πn/λsin(θ/2)・・・(4)
式中、θ:角度、λ:レーザ光の波長、n:溶媒の屈折率、D:拡散係数
上記式(3)から求められた拡散係数D(cm/sec)を用い、アインシュタイン−ストークスの式(5)から平均粒径(流体力学的径nm)を求める。
d=kT/(3ΠηD)・・・(5)
式中、d:流体力学径(nm)、η:溶媒の粘度(Pa・sec)、T:絶対温度(k)、k:ボルツマン定数
一方、粒径には分布があるので、上記式(2)は減衰定数Γの分布式として下記式(6)のように表される。
(1)=∫g(Γ)exp(−Γ(T))dΓ・・・(6)
上記式(6)は、キュムラント法解析(JIS Z8826/ISO 013321)を用いることにより、下記式(7)に近似できる。
Ln[g(1)(T)]=−ΓT+1/2・μ・・・(7)
式中、μ:キュムラント展開の二次の係数
μ/Γ:多分散指数
上記式(7)から、粒子径分布を示す多分散指数が求められる。
本発明においては、上記平均粒径及び多分散指数を有するセルロースナノファイバー含有セルロース繊維中のカルボキシル基量が1.0〜2.0mmol/gの範囲にあり、カルボキシル基量が上記範囲にあることにより、セルロース分子の結晶構造を保持し、結晶化度の高いセルロースナノファイバーが有効な量で存在していることがわかる。
(セルロースナノファイバー含有セルロース繊維の製造方法)
本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維は、上述した平均粒径及び多分散指数を有するものであり、このような特徴を有するセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を得るには、セルロース原料を、酸化処理に先立って微細化処理を行うことが重要である。
すなわち、一般的なセルロースナノファイバーの製造方法においては、セルロース原料を、酸化処理を行った後、機械解繊処理を行うことにより製造されているが、本発明においては、セルロース原料を酸化処理に賦する前に微細化処理して微細化セルロースを作製し、この微細化セルロースに酸化処理を行った後、解繊処理を行うことによって、従来の平均粒径が小さく且つ粒径分布が狭いセルロースナノファイバーとは異なる、平均粒径が大きく且つ粒径分布の広い、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を作製することが可能になる。
また上記の一般的なセルロースナノファイバーにセルロースナノクリスタルを添加して分散処理を行うことで、従来の平均粒径が小さく且つ粒径分布が狭いセルロースナノファイバーとは異なる、平均粒径が大きく且つ粒径分布の広い、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を作製することが可能になる。
[原料セルロース]
本発明において、上記平均粒径及び多分散指数を有するセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の原料となるセルロース系原料としては、従来よりセルロースナノファイバーの原料として使用されていたセルロース系原料を使用することができ、これに限定されないが、木材パルプ、非木材パルプ、コットン、バクテリアセルロース等の他、製紙等の栽ち落ちであってもよい。好適には木材パルプを使用することが望ましい。また木材パルプは漂白されたもの又は無漂白のものの何れであってもよい。
[微細化処理]
本発明においては、原料セルロースの酸化処理に先立って微細化処理することが特に重要であり、これにより、セルロースナノファイバーの形状や大きさの範囲を大きくすることが可能になり、この結果、得られるセルロース繊維は、セルロース原料が単離されただけの状態のものも含んでおり、セルロース繊維の粒径分布を大きくすることができると考えられる。また微細化セルロースは、表面積が大きいことから、次いで行う酸化処理において微細化セルロースの分解を促進し、酸化処理後の反応液を低粘度化することが可能である。これにより、酸化処理後に行う機械的な解繊処理における剪断力を低下させることが可能になって、セルロース繊維の平均粒径を大きくすることができると考えられる。
微細化処理は、従来公知の方法によって行うことができるが、本発明においては、微細化セルロースが、動的光散乱測定による、1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2500nm以下且つ多分散指数が1.1以下となるように微細化することが好適である。
具体的には、超高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、グラインダー、高速ブレンダ―、ビーズミル、ボールミル、ジェットミル、離解機、叩解機、二軸押出機等を使用して微細化することができる。
微細化処理は、乾式又は湿式の何れで行うこともできるが、次いで行う酸化処理は、微細化セルロースのスラリー状態で行うことが好ましいことから、水等を分散媒として超高圧ホモジナイザー等により微細化することが好適である。
[酸化処理]
微細化されたセルロースは、TEMPO触媒(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル)を介した水系、常温、常圧の条件下で、セルロースグルコースユニットの6位の水酸基をカルボキシル基に酸化する酸化反応を生じさせる。
触媒としては、4−アセトアミドーTEMPO、4−カルボキシーTEMPO、4−フォスフォノキシーTEMPO等のTEMPOの誘導体を用いることもできる。
TEMPO触媒の使用量は、微細化セルロース(乾燥基準)1gに対して0.01〜100mmol、好ましくは0.01〜5mmolの量である。
また酸化処理時には、TEMPO触媒と共に、酸化剤、臭化物又はヨウ化物等の共酸化剤を併用することが好適である。
酸化剤としては、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸又はそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物等公知の酸化剤を例示することができ、特に次亜塩素酸ナトリウムや次亜臭素酸ナトリウムを好適に使用できる。酸化剤は、微細化セルロース(乾燥基準)1gに対して0.5〜500mmol、好ましくは5〜50mmolの量である。
また共酸化剤としては、臭化ナトリウム等の臭化アルカリ金属、ヨウ化ナトリウム等のヨウ化物アルカリ金属を好適に使用できる。共酸化剤は、微細化セルロース(乾燥基準)1gに対して0.1〜100mmol、好ましくは0.5〜5mmolの量である。
また反応液は、水を反応媒体とすることが好ましい。
酸化処理の反応温度(スラリー温度)は1〜50℃、特に10〜50℃の範囲であり、室温であってもよい。また反応時間は1〜240分、特に60〜240分であることが好ましい。
反応の進行に伴い、セルロース中にカルボキシル基が生成するため、スラリーのpHの低下が認められるが、酸化反応を効率よく進行させるため、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を用いてpH9〜12の範囲に維持することが望ましい。
酸化処理後に、使用した触媒等を水洗などにより除去する。
[解繊処理]
本発明においては、酸化処理された微細化セルロースを解繊処理することにより、1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2000nm以上且つ多分散指数が1.1以上であるセルロースナノファイバー含有セルロース繊維にする。
解繊処理は、前述した微細化処理と同様の方法によって行うことができるが、本発明において、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維は、分散液の状態で使用することが好適であることから、水中に分散させて解繊処理を行うことが望ましいことから、前述した機械的微細化処理装置の中でも、超高圧ホモジナイザー、ミキサー、グラインダー等を好適に使用することができる。
[セルロースナノクリスタルの添加]
原料セルロースに濃硫酸や濃塩酸による酸加水分解処理を施すことによってロッド状のセルロース結晶繊維であるセルロースナノクリスタルを得る。このセルロースナノクリスタルは、平均繊維径が2〜50nmで平均繊維長が100nm〜500nm、好ましくは平均繊維径が2〜15nmで平均繊維長が100〜200nmである。また、比表面積は90〜900m/g程度で、200〜300m/g程度が好ましい。また結晶化度は70%以上であり、好ましくは80%以上である。
本発明においては、従来の酸化方法によって製造されたセルロースナノファイバーに対しセルロースナノクリスタルを、99.99:0.01〜50:50、好ましくは99.99:0.01〜90:10、更に好ましくは99.99:0.01〜95:5の範囲の重量比となるように添加し、分散処理することにより、1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2000nm以上且つ多分散指数が1.1以上であるセルロースナノファイバー含有セルロース繊維にすることができる。
[分散処理]
前述したセルロースナノファイバー含有セルロース繊維は、分散液の状態で使用することが好適であることから分散処理が用いられる。分散処理は超音波分散機、ホモジナイザー、ミキサー等の分散機を好適に使用することができ、また、攪拌棒、攪拌石等による攪拌方法を用いても良い。
上記酸化処理された微細化セルロースの解繊処理やセルロースナノファイバーへのセルロースナノクリスタルの添加を経て得られた平均粒径及び多分散指数が上記範囲にあるセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を含有する分散液は、固形分1質量%の水分散で、粘度が100〜40000mPa・s(レオメーター、温度30℃)の範囲にあることから、取扱い性、塗工性に優れており、容易に後述するガスバリア材を製造することができる。
また本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維は種々の形状及び大きさのセルロースファイバーを含有することから、光散乱するセルロースファイバーも存在するため、固形分1質量%の水分散は、ヘイズが1.0〜60の範囲にあり、従来の平均粒径の小さいセルロースナノファイバーに比してヘイズが高く、半透明〜不透明の膜を形成することが可能であり、隠蔽性に優れている。
(ガスバリア材)
セルロースナノファイバーは、セルロース繊維同士の荷電反発により自己組織化構造を形成し、この自己組織化構造が透過ガスの透過経路の障壁になることから、ガスバリア性を発揮できるが、本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維は、1質量%の水分散にしたときの2000nm以上の平均粒径と1.1以上の多分散指数を有し、前述したとおり、より効率よく気体透過経路の障壁になることから、従来のセルロースナノファイバーに比して優れたガスバリア性能を発揮することができる。
ガスバリア材としては、前述した酸化処理された微細化セルロースの解繊処理やセルロースナノファイバーへセルロースナノクリスタルを添加した分散液をコーティング剤として基材に塗布・乾燥してガスバリア性塗膜として使用することもできるし、分散液からキャストフィルムを形成し、ガスバリア性フィルムとして使用することもできる。また必要に応じて、分散液を乾燥処理して粉末状として樹脂や塗料等に配合させて、樹脂成形体や塗膜にガスバリア性を付与することもできる。
本発明においては、分散液をコーティング剤として使用することが特に好適であり、この場合にはセルロースナノファイバー含有セルロース繊維は、固形分基準で0.01〜10質量%、特に0.5〜2.0質量%の量で含有されていることが好ましく、上記範囲よりも少ない場合には、上記範囲にある場合に比してガスバリア性が劣るようになり、その一方上記範囲より多いと上記範囲にある場合に比して塗工性や製膜性に劣るようになる。
またコーティング剤の溶媒は、水だけでもよいが、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、2−ブタノン、アセトン等のケトン、トルエン等の芳香族系溶剤と水との混合溶媒であってもよい。
またコーティング剤には、必要に応じて、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、耐水化剤、粘土鉱物、架橋剤、金属塩、コロイダルシリカ、アルミナゾル、酸化チタン等、公知の添加剤を配合することができる。
分散液は塗布・乾燥することによりガスバリア性膜を形成することができ、固形分濃度にもよるが、塗布方法としては、これに限定されないが、例えばスプレー塗装、浸漬、或いはバーコーター、ロールコーター、グラビアコーター等により塗布することが可能であり、温度10〜200℃で0.01〜3600分間の条件で乾燥(加熱)することが好ましい。また乾燥(加熱)処理は、オーブン乾燥、赤外線加熱、高周波加熱等により行うことができるが、自然乾燥であってよい。
(ガスバリア性積層体)
本発明のガスバリア性積層体は、上述したセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を含有する水分散液を基材に塗布することにより、基材表面にガスバリア層を形成することにより形成される。
ガスバリア層を形成する基材としては、樹脂製成形体、紙、板紙、不織布、多孔質膜等を例示することができる。
樹脂成形体としては、熱可塑性樹脂から、押出成形、射出成形、ブロー成形、延伸ブロー成形或いはプレス成形等の手段で製造された、フィルム、シート、或いはボトル状、カップ状、トレイ状等の成形体を例示できる。
このような熱可塑性樹脂としては、低−、中−或いは高−密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−共重合体、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のオレフィン系共重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンナフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、メタキシリレンアジパミド等のポリアミド;ポリスチレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート・エチルアクリレート共重合体等のアクリル系共重合体;ポリカーボネート等を例示できるが、ポリエチレンテレフタレートを好適に用いることができる。
熱可塑性樹脂には、所望に応じて顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の添加剤の1種或いは2種類以上を配合することができる。
本発明のガスバリア性積層体において、基材として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該PETフィルム上に固形分1質量%の量で含有する水分散液(コーティング剤)を厚み100〜400nmのガスバリア層として形成した場合、このガスバリア性積層体は、0%RH条件下における酸素透過量が0.5cm/m・day・atm以下のガスバリア性能を有している。尚、PETフィルムの厚みが12μmの場合に上記のガスバリア性能を発現できることから、PETフィルムの厚みが12μm以上の場合には、上記ガスバリア性能を発現できることは言うまでもない。本発明のガスバリア性積層体としては、PETフィルムの厚みは12〜30μmの範囲にあることが好適である。
また本発明において、基材として紙や不織布を用いた場合には、本発明のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を含有する水分散液が、基材に含浸し、優れたガスバリア性能を発現できる。
本発明のガスバリア性積層体においては、上記基材及びガスバリア層以外に、必要により他の層を形成することもできる。
セルロースナノファイバーから成るガスバリア層は、高湿度条件下ではガスバリア性が低下することから、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂等の従来公知の耐湿性樹脂から成る層を更に形成することが好適である。
各項目の測定方法は、次の通りである。
<光透過度>
分光光度計(UV−3100PC、島津製作所)を用い、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を1質量%の水分散にしたときの660nmにおける光透過度(%T)を求めた。
<粘度>
レオメーター(ARES Rheometer、TA Instruments)を用い、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を1質量%の水分散にしたときの30℃、回転数1(Pa/s)における粘度(mPa・s)を測定した。
<カルボキシル基含有量>
セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を秤量し、イオン交換水を加えて0.5質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液150mlを調製した。0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5にし、0.05N水酸化ナトリウム水溶液をゆっくり滴下しながらpHと電気伝導度の値を測定した。滴定はpHが11になるまで行った。得られた伝導度曲線から弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム滴定量を求め、下記式を用いてカルボキシル基量(mmol/g)を算出した。
カルボキシル基量(mmol/g)=水酸化ナトリウム滴定量(ml)×0.05/セルロースナノファイバー含有セルロース繊維の質量(g)
<平均粒径と多分散指数>
粒径測定システム(ELSZ−2000、大塚電子)を用い、セルロースナノファイバー含有セルロース繊維を1質量%の水分散にしたときの動的光散乱法測定を行った。測定条件は25℃、ダストカット5%、積算回数25回、水溶媒の屈折率を1.3328に設定し、平均粒子径解析(キュムラント法解析)を行って平均粒径(nm)と多分散指数を求めた。
<酸素透過度>
酸素透過量測定装置(OX−TRAN2/21、モコン)を用いて、23℃、湿度0%RHの条件でガスバリア積層体の酸素透過度(ml/m・day・atm)を測定した。
以下に、本発明の実施例を説明する。なお、以下の実施例は本発明の一例であり、本発明はこれらの実施例には限定されない。
<実施例1>
<セルロースナノファイバー含有セルロース繊維>
パルプを含む分散流体について超高圧噴射処理によって調製した、1質量%の水分散において平均粒径1200nm、且つ、多分散指数0.7である微細化セルロース10g(固形量)に対しTEMPO触媒(Sigma Aldrich社)0.8mmolと臭化ナトリウム12.1mmolを添加し、イオン交換水を加えて1Lにメスアップし、均一に分散するまで攪拌した。反応系にセルロース1g当たり15mmolの次亜塩素酸ナトリウムを添加し、酸化反応を開始した。反応中は0.5N水酸化ナトリム水溶液でpH10.0から10.5に系内のpHを保持し、30℃で4時間酸化反応を行った。酸化したセルロースはイオン交換水を加えながら高速冷却遠心分離機(16500rpm,10分)を用いて中性になるまで十分洗浄を行った。洗浄したセルロースに水を加えて1質量%に調製し、ミキサー(7011JBB,大阪ケミカル株式会社)で解繊処理してセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を得た。
<ガスバリア性積層体>
基材フィルムとしてPETフィルム(ルミラー、東レ株式会社、厚み12μm)を用い、コロナ処理面に前記の方法で製造された1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液をバーコーター(♯5)で塗布したあと自然乾燥させ、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは100nmであった。
<実施例2>
反応系にセルロース1g当たり20mmolの次亜塩素酸ナトリウムを添加し、酸化反応を開始した変更以外は実施例1と同様にしてセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を得た。基材としてPETラミネート紙(PET 30μm/紙 坪量250g/m)を用い、PETにコロナ処理を施し、前記の方法で製造された1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液をバーコーター(♯30)で塗布したあと自然乾燥させ、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは400nmであった。
<実施例3>
1質量%の水分散において平均粒径2500nm、且つ、多分散指数1.1である微細化セルロースを用いた変更以外は実施例1と同様にセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を得た。1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液をバーコーター(♯30)で塗布した変更以外は実施例1と同様に行い、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは400nmであった。
<実施例4>
反応系にセルロース1g当たり10mmolの次亜塩素酸ナトリウムを添加し、酸化反応を2時間行った後、更にセルロース1g当たり10mmolの次亜塩素酸ナトリウムを添加して追酸化を2時間行った変更以外は実施例3と同様にしてセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を得た。1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を実施例1と同様に行い、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは100nmであった。
<実施例5>
反応系に針葉樹クラフトパルプ10g(固形量)を用いて酸化反応を行った以外は実施例1と同様に行いセルロースナノファイバーを得た。得られたセルロースナノファイバー95重量部に対して、平均繊維径が5〜15nmで繊維長が100〜200nmのセルロースナノクリスタルを5重量部添加して分散処理し、1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を得た。
得られた1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を実施例3と同様に行い、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは400nmであった。
<比較例1>
針葉樹クラフトパルプ10g(固形量)を用いて酸化反応を行った以外は実施例1と同様に行い、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは100nmであった。
<比較例2>
針葉樹クラフトパルプ10g(固形量)を用いて酸化反応を行った以外は実施例2と同様に行い、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは400nmであった。
<比較例3>
1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液をバーコーター(♯30)で塗布した変更以外は比較例1と同様に行いガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは400nmであった。
<比較例4>
針葉樹クラフトパルプ10g(固形量)を用いて酸化反応を行った以外は実施例4と同様に行い、ガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは100nmであった。
<比較例5>
比較例4と同様に酸化反応を行い、得られたセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の1%質量の分散液に市販のセルラーゼ(和光純薬、アスペルギルス属由来)をセルロース繊維(固形量)に対して2質量%添加し、攪拌しながら30℃で6時間の酵素反応を行った。セルラーゼ処理した分散液を煮沸してセルラーゼを失活させた後、ミキサーで解繊処理をしてセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を得た。1質量%のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の分散液を用いて比較例4と同様にしてガスバリア積層体を得た。乾燥後のガスバリア層の厚みは100nmであった。
上記で作製されたガスバリア積層体について、前述した方法で各種特性を測定し、その結果を、表1、2に示した。
本発明のセルロースナノファイバー含有セルロール繊維は、優れたガスバリア性を有すると共に、分散液としたとき適度な粘性を有し製膜性に優れていることから、ガスバリア性能を付与可能なコーティング剤として、或いはこの分散液を製膜して成るガスバリア材として、更にはポリエチレンテレフタレートや紙等の基材上にガスバリア層として形成してガスバリア性積層体として好適に使用される。

Claims (9)

  1. 動的光散乱測定による、1質量%の水分散にしたときの平均粒径が2000nm以上且つ多分散指数が1.1以上であることを特徴とするセルロースナノファイバー含有セルロース繊維。
  2. 固形分1質量%の水分散にしたときの粘度が100〜40000mPa・sである請求項1記載のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維。
  3. 固形分1質量%の水分散にしたときのヘイズが0.1〜60である請求項1又は2の何れかに記載のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維。
  4. カルボキシル基量が1.0〜2.0mmol/gである請求項1〜3の何れかに記載のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維。
  5. セルロース原料に微細化処理を行うことにより微細化セルロースを作製し、該微細化セルロースに酸化処理を行った後、解繊処理を行うことを特徴とするセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の製造方法。
  6. 前記微細化セルロースが、動的光散乱測定による、平均粒径が2500nm以下且つ多分散指数が1.1以下である請求項5記載のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の製造方法。
  7. セルロース原料に酸化処理を行った後に解繊処理したセルロースナノファイバーに、セルロース原料の酸加水分解処理から得られた平均繊維径が2〜50nmで平均繊維長が100〜500nmのセルロースナノクリスタルを添加して分散処理することを特徴とするセルロースナノファイバー含有セルロース繊維の製造方法。
  8. 請求項1〜4の何れかに記載のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維から成ることを特徴とするガスバリア材。
  9. ポリエチレンテレフタレートから成る厚さ12μm以上の基材上に、請求項1〜4の何れかに記載のセルロースナノファイバー含有セルロース繊維を固形分として1重量%含有する水分散から形成された厚み100〜400nmのガスバリア層を形成して成り、0%RH条件下における酸素透過量が0.5cm/m・day・atm以下であることを特徴とするガスバリア性積層体。
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