JP2012007247A - 微細繊維状セルロースと無機化合物ナノ粒子のコンポジットシート - Google Patents

微細繊維状セルロースと無機化合物ナノ粒子のコンポジットシート Download PDF

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Abstract

【課題】微細繊維状セルロースをと無機化合物のナノ粒子がナノレベルでコンポジット化した微細繊維と無機化合物のコンポジットシートを提供する。
【解決手段】繊維径が2〜1000nmである微細繊維状セルロースと粒子径が2〜300nmである無機化合物のナノ粒子を含有する微細繊維と無機化合物のコンポジットシートである。また、微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子の混合比率が1/99〜99/1である。さらに、無機化合物のナノ粒子が酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン、金から選択される少なくとも1種である。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子とをナノレベルでコンポジット化したコンポジットシートに関するものであり、特にコンポジットシートを150℃以上に加熱した際の変色を効果的に抑制することができるものである。
る。
近年、物質をナノメートルサイズの大きさにすることによりバルクや分子レベルとは異なる物性を得ることを目的としたナノテクノロジーが注目されている。一方で、石油資源の代替および環境意識の高まりから再生産可能な天然繊維の応用にも注目が集まっている。
天然繊維の中でもセルロース繊維、とりわけ木材由来のセルロース繊維(パルプ)は主に紙製品として幅広く使用されている。紙に使用されるセルロース繊維の幅は10〜50μmのものがほとんどである。このようなセルロース繊維から得られる紙(シート)は不透明であり、不透明であるが故に印刷用紙として幅広く利用されている。一方、セルロース繊維をレファイナーやニーダー、サンドグラインダーなどで処理(叩解、粉砕)し、セルロース繊維を微細化(ミクロフィブリル化)すると透明紙(グラシン紙等)が得られる。しかし、この透明紙の透明性は半透明レベルであり、光の透過性は高分子フィルムに比べると低く、曇り度合い(ヘーズ値)も大きい。
また、セルロース繊維は弾性率が高く、熱膨張率の低いセルロース結晶の集合体であり、セルロース繊維を高分子とコンポジット化することによって耐熱寸法安定性が向上するため、積層板などに利用されている。ただし、通常のセルロース繊維は結晶の集合体であり、筒状の空隙を有する繊維であるため寸法安定性には限界がある。
セルロース繊維を機械的に粉砕し、その繊維幅を50nm以下とした微細繊維状セルロースの水分散液は透明である。他方、微細繊維状セルロースシートは空隙を含むため白く乱反射し、不透明性が高くなるが、微細繊維状セルロースシートに樹脂を含浸すると該空隙が埋まるため、透明なシートが得られる。さらに、微細繊維状セルロースシートの繊維はセルロース結晶の集合体で、非常に剛直であり、また、繊維幅が小さいため、通常のセルロースシート(紙)に比べると同質量において繊維の本数が飛躍的に多くなる。そのため、高分子とコンポジット化すると高分子中で細い繊維がより均一かつ緻密に分散し、耐熱寸法安定性が飛躍的に向上する。また、繊維が細いため透明性が高い。このような特性を有する微細繊維状セルロースのコンポジットは、有機ELや液晶ディスプレイ用のフレキシブル透明基板(曲げたり折ったりすることのできる透明基板)として非常に大きな期待が寄せられている。
微細繊維状セルロースに関する微細化技術については数多く開示されているが、微細繊維状セルロースと無機化合物とをコンポジットシートにする技術についてはほとんど開示されていないのが現状である。
具体的には特許文献1〜3に、セルロース繊維を微細繊維化する技術が開示されているが、無機化合物のナノ粒子とコンポジット化する技術については開示も示唆もない。
特許文献4〜10には、高分子樹脂に微細繊維状セルロースをコンポジット化させることによって力学強度等の物性を向上させる技術等が開示されているが、無機化合物のナノ粒子とコンポジット化する技術については開示されていない。
特開昭56−100801号公報 特開2008−169497号公報 特許第3036354号公報 特許第3641690号公報 特表平9−509694号公報 特開2006−316253号公報 特開平9−216952号公報 特開平11−209401号公報 特開2008−106152号公報 特開2005−060680号公報
本発明は、微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子とをナノレベルでコンポジット化した微細繊維状セルロースと無機化合物のコンポジットシートを提供するものであり、コンポジットシートを150℃以上に加熱した際の変色を効果的に抑制することができる。
本発明者らは、微細繊維状セルロースを含む水系懸濁液に無機化合物ナノ粒子のコロイドを混合し、この混合液を多孔性の基材上でろ過により脱水し、乾燥することで、微細繊維状セルロースと無機化合物をナノレベルでコンポジット化できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)繊維径が2〜1000nmである微細繊維状セルロースと粒子径が2〜300nmである無機化合物のナノ粒子を含有する微細繊維状セルロースと無機化合物のコンポジットシート。
(2)前記微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子の混合比率が1/99〜99/1である(1)に記載の微細繊維状セルロースと無機化合物のコンポジットシート。
(3)前記無機化合物のナノ粒子が酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン、金から選択される少なくとも1種である(1)または(2)に記載の微細繊維状セルロースと無機化合物のコンポジットシート。
ナノオーダーの微細繊維状セルロースとナノオーダーの無機化合物のナノ粒子をコンポジット化することにより、透明性や光透過性、光拡散性を維持したまま無機化合物の特性、例えば耐熱性、熱伝導性、抗菌性等を付与することができ、さらに微細繊維状セルロースの低い線膨張係数や高い弾性率、高い引張強度などの特性を付与することができる。特にコンポジットシートを150℃以上に加熱した際の変色を効果的に抑制することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における微細繊維状セルロースは通常製紙用途で用いるパルプ繊維よりもはるかに径の狭いセルロース繊維あるいは棒状粒子である。微細繊維状セルロースは結晶状態のセルロース分子の集合体であり、その結晶構造はI型(平行鎖)である。微細繊維状セルロースの繊維径は電子顕微鏡で観察して2nm〜1000nmが好ましく、より好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは4nm〜100nmである。繊維径が2nm未満であると、セルロース分子として水に溶解しているため、微細繊維としての物性(強度や剛性、寸法安定性)が発現しなくなる。1000nmを超えると微細繊維とは言えず、通常のパルプに含まれる繊維にすぎないため、微細繊維としての物性(強度や剛性、寸法安定性)が得られない。また、微細繊維状セルロースのコンポジットシートに透明性が求められる用途であると、微細繊維の径は50nm以下が好ましい。
ここで、微細繊維状セルロースがI型結晶構造をとっていることは、グラファイトで単色化したCuKα(λ=1.5418Å)を用いた広角X線回折写真より得られる回折プロファイルにおいて、2θ=14〜17°付近と2θ=22〜23°付近の2箇所の位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。また、微細繊維状セルロースの電子顕微鏡観察による繊維径の測定は以下のようにして行う。濃度0.05〜0.1質量%の微細繊維状セルロースの水系懸濁液を調製し、該懸濁液を親水化処理したカーボン膜被覆グリッド上にキャストしてTEM観察用試料とする。径の大きい繊維を含む場合には、ガラス上にキャストした表面のSEM像を観察してもよい。繊維径に応じて5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。この際、得られた画像内に縦横任意の画像幅の軸を想定した場合に少なくとも軸に対し、20本以上の繊維が軸と交差するような試料および観察条件(倍率等)とする。この条件を満足する観察画像に対し、1枚の画像当たり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交錯する繊維の繊維径を目視で読み取っていく。こうして最低3枚の重なっていない表面部分の画像を電子顕微鏡で観察し、各々2つの軸の交錯する繊維の繊維径の値を読み取る(最低20本×2×3=120本の繊維径)。
<微細繊維状セルロースの繊維長および軸比>
微細繊維状セルロースのサイズの範囲は広いので、一種類の顕微鏡で全てを観察することはできない。そこで、繊維(棒状粒子)の大きさに応じて光学顕微鏡、走査型顕微鏡(中分解能SEM、高分解能SEM)を適宜選択し、観察・測定する。
光学顕微鏡を使用する場合は、適当な濃度に調整したセルロース繊維(棒状粒子)の水系懸濁液をスライドガラスにのせ、さらにカバーグラスをのせて観察に供する。
また、中分解能SEM(JSM−6510LV、日本電子社製)を使用する場合は、濃度0.05〜0.1質量%の微細繊維状セルロースの水系懸濁液を試料台にのせ、風乾した後、Pt−Pdを約3nm蒸着して観察に供する。
高分解能SEM(S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)を使用する場合は、濃度0.05〜0.1質量%の微細繊維状セルロースの水系懸濁液を試料台にのせ、風乾した後、Pt−Pdを約1.5nm蒸着して観察に供する。
微細繊維状セルロースの繊維長、軸比(繊維長/繊維径)は撮影した写真から15本(個)以上を選択し、測定した。繊維はほぼまっすぐから、髪の毛のようにカーブしているものがあったが、糸くずのように丸まっていることはなかった。高分解能SEMは、繊維径が数nm〜200nm程度の繊維の観察時に使用したが、一本の繊維が長すぎて、一つの視野に収まらなかった。そのため、視野を移動しつつ写真撮影を繰り返し、その後写真を合成して解析した。本発明で言う繊維長は、繊維の30%以上を占める繊維長である。
本発明において微細繊維状セルロースの繊維長は1μm〜1000μmが好ましく、5μm〜800μmがさらに好ましく、10μm〜600μmが特に好ましい。繊維長が1μm未満になるとシートを形成し難くなる。1000μmを超えると微細繊維のスラリー粘度が非常に高くなり、扱いづらくなる。
該微細繊維の軸比は100〜10000が好ましい。軸比が100未満であるとシートを形成できなかったり、径が太くなり微細繊維の特徴が発現し難くなる。軸比が10000を超えるとスラリー粘度が高くなり、好ましくない。
微細繊維状セルロースの製造方法には特に制限はないが、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナーなどの機械的作用を利用する湿式粉砕でセルロース系繊維を細くする方法が好ましい。また、TEMPO酸化、オゾン処理、酵素処理などの化学処理を施してから微細化してもかまわない。微細化するセルロース系繊維としては、植物由来のセルロース、動物由来のセルロース、バクテリア由来のセルロースなどが挙げられる。より具体的には、針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材系製紙用パルプ、コットンリンターやコットンリントなどの綿系パルプ、麻や麦わら、バガスなどの非木材系パルプ、ホヤや海草などから単離されるセルロースなどが挙げられる。これらの中でも木材系製紙用パルプや非木材系パルプ、木粉、砕木パルプが安価で入手のし易さという点で好ましい。
上記木粉としては、針葉樹の木粉または広葉樹の木粉等が使用可能である。竹粉などの非木材繊維の活用も考えられるが、該繊維には大粒径のシリカなどが多く含有され、微細化工程でのトラブルや微細繊維状セルロースに大粒径のまま残留するおそれがあるので、木材由来の木粉が好ましい。
さらに、原料として砕木パルプ、例えば、SGW(Stone Ground Wood)あるいは亜硫酸ソーダなどで軽度に化学処理した後、砕木化するCGP(Chemical Groundwood Pulp)等も使用可能であり、木粉の場合と同様に針葉樹、広葉樹の砕木パルプが好ましく使用される。
本発明において用いられる無機化合物のナノ粒子としては、無機化合物が二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化鉄(Fe)、酸化イットリウム(Y)、酸化インジウム(InO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化セリウム(CeO)、四酸化三マンガン(Mn)、五酸化ニオブ(Nb)、炭化珪素(SiC)、炭化ホウ素(BC)、窒化アルミニウム(AlN)、ホウ化チタン(TiB)であるナノ粒子が挙げられる。
また、金属のナノ粒子も本発明の無機化合物のナノ粒子として使用可能である。具体例としては、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムなどが挙げられる。
無機化合物のナノ粒子としては、粒子径が2nm〜300nmであることが必要であり、より好ましくは4nm〜200nm、さらに好ましくは6nm〜100nmである。
ここで、上記ナノ粒子の粒子径は動的光散乱法による一次粒子の平均粒子径あるいは透過型電子顕微鏡観察による一次粒子の平均粒子径である。
微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子の混合比率は1/99〜99/1が好ましく、3/97〜97/3がさらに好ましく、5/95〜95/5が特に好ましい。
本発明において、無機化合物のナノ粒子は特開2006−76815号公報、特開2008−163443号公報等に記載のゾルタイプものが微細繊維状セルロースの水性懸濁液と混合し易くなるため好ましい。
本発明において、微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子とがナノレベルでコンポジット化していることを確認する方法としては、加熱によるシートの変色の程度を確認する方法がある。セルロースは150℃以上の加熱を長時間続けると徐々に黄色あるいは褐色に変色するが、セルロース表面に無機化合物のナノ粒子が吸着すると該変色を抑制することができる。これは無機化合物自身の耐熱性が高く変色しないため、たとえセルロースが変色しても変色度合いが小さくなる。また、無機粒子の熱伝導率が高いため、局所的な加熱が抑えられ、放熱されるため、セルロース自身の変色が抑制される。さらに、セルロース表面に無機化合物のナノ粒子がコーティングされると、熱分解挙動も変化する。TG−DTAで加熱による質量変化を調べると、ナノレベルでコンポジット化されたものは、熱分解がより高温側から始まる。
また、ナノレベルでコンポジット化すると、シートがあたかも無機化合物単体でできたかのような感触となる。具体的には剛性が強くなったり、シャリシャリ感が発現する。
本発明において、微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子との混合液にセルロース凝結剤を配合することが好ましい。該セルロース凝結剤としては、水溶性無機塩やカチオン性官能基を含む水溶性有機化合物が挙げられる。水溶性無機塩としては塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウムなどが挙げられる。
カチオン性官能基を含む水溶性有機化合物としてはポリアクリルアミド、ポリビニルアミン、尿素樹脂、メラミン樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、第四級アンモニウム塩を含有するモノマーを重合あるいは共重合したポリマーなどが挙げられる。
また、透明性が求められる用途にはカチオン性が弱い化合物をセルロース凝結剤として使用することが好ましい。カチオン性が弱い化合物として炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどの炭酸アンモニウム系化合物やギ酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、プロピオン酸アンモニウムなどの有機カルボン酸アンモニウム系化合物が挙げられる。これらの中でも加熱後、分解、気化してシート中から放出される炭酸アンモニウムや炭酸水素アンモニウムが好ましい。
また、コロイド滴定法により測定されるカチオン化度が1.0〜3.0meq/gである微カチオン樹脂、例えばポリアミド化合物、ポリアミドポリ尿素化合物、ポリアミンポリ尿素化合物、ポリアミドアミンポリ尿素化合物及びポリアミドアミン化合物などの有機高分子も使用できる。市販品としては、SPI−203(変性アミン系樹脂、田岡化学工業社製)、SPI−106N(変性ポリアミド系樹脂、田岡化学工業社製)、SPI−102A(変性ポリアミド系樹脂、田岡化学工業社製)等が挙げられる。
(コロイド滴定法)
カチオン化度の測定に使用されるコロイド滴定法は寺山宏・東京大学理学部教授により創案された高分子電解質の滴定法であり、その原理はポリカチオンとポリアニオンがイオン会合し、瞬時に複合体を形成することに基づくものである。また、滴定の終点検出には色素のメタクロマジー現象が利用されている。コロイド滴定法を用いたカチオン化度の測定には「コロイド滴定セット」(株式会社同仁化学研究所製)を使用することができる。
セルロース凝結剤の配合量は水系懸濁液がゲル化する量以上に添加するのが好ましい。具体的には、微細繊維状セルロース100質量部に対して、セルロース凝結剤を0.5〜10質量部添加するのが好ましい。因みに、セルロース凝結剤の添加量が0.5質量部未満であると、水系懸濁液のゲル化が不充分となり、濾水性向上効果が乏しくなるおそれがある。添加量が10質量部を超えると、ゲル化が進み過ぎ、水系懸濁液の取扱が困難となるおそれがある。より好ましくは1〜8質量部の範囲である。ここで、本発明によるゲル化とは水系懸濁液の粘度が急激かつ大幅に上昇し、流動性を失う状態変化である。
また、カチオン性が弱い化合物については、セルロース凝結剤の添加量は、微細繊維状セルロース100質量部に対して、セルロース凝結剤を10〜200質量部添加するのが好ましい。ただし、ここで得られるゲルはゼリー状であり、攪拌によって容易に破壊される。ゲル化の判断は急激に流動性を失う状態であるので目視で判断可能であるが、本発明のセルロース凝結剤を含む微細繊維状セルロースの水系懸濁液について濃度0.5質量%、温度25℃でのB型粘度(ロータNo.4、回転数60rpm)で判断する。該粘度が1000mPa・秒以上であることが好ましく、2000mPa・秒以上であることがより好ましく、3000mPa・秒以上であることが特に好ましい。因みに、B型粘度が1000mPa・秒未満であると水系分散液のゲル化が不充分となり、濾水性向上効果が乏しくなるおそれがある。
本発明においては、微細繊維状セルロース及び無機化合物のナノ粒子を含む水系懸濁液をシート化する方法としては、例えば特願2009−173136に記載の微細繊維を含む懸濁液を無端ベルトの上面に吐出し、吐出された前記懸濁液から分散媒を搾水してウェブを生成する搾水セクションと、前記ウェブを乾燥させて繊維シートを生成する乾燥セクションとを備え、前記搾水セクションから前記乾燥セクションにかけて前記無端ベルトが配設され、前記搾水セクションで生成された前記ウェブが前記無端ベルトに載置されたまま前記乾燥セクションに搬送される製造装置を用いる方法等が挙げられる。
本発明で使用できる脱水方法としては紙の製造で通常に使用している脱水方法が挙げられ、長網、円網、傾斜ワイヤーなどで脱水した後、ロールプレスで脱水する方法が好ましい。また、乾燥方法としては紙の製造で用いられている方法が挙げられ、例えば、シリンダードライヤー、ヤンキードライヤー、熱風ドライヤー、赤外線ヒーターなどを用いる方法が好ましい。
なお、脱水時のワイヤーとして使用できる多孔性の基材としては、一般の抄紙に使用するワイヤーが挙げられる。例えば、ステンレス、ブロンズなどの金属ワイヤーやポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデンなどのプラスチックワイヤーが好ましい。また、セルロースアセテート基材などのメンブレンフィルターをワイヤーとして使用してもかまわない。ワイヤーの目開きとしては0.2μm〜200μmが好ましく、0.4μm〜100μmがさらに好ましい。目開きが0.2μm未満であると、脱水速度が極端に遅くなり、好ましくない。200μmを超えて大きいと微細繊維状セルロースの歩留りが低下して、好ましくない。
この場合の懸濁液の濃度としては3質量%以下であることが好ましく、0.1〜1質量%であることがより好ましく、0.2〜0.8質量%であることが特に好ましい。懸濁液の濃度が3質量%を超えると粘度が高過ぎて取り扱いが困難となるおそれがある。該懸濁液の粘度は、B型粘度で100〜5000mPa・秒程度が好適である。
本発明で得られる微細繊維状セルロースと無機化合物ナノ粒子のコンポジットシートの坪量は0.1〜1000g/mが好ましく、1〜500g/mがさらに好ましく、5〜100g/mが特に好ましい。坪量が0.1g/m未満になるとシート強度が極端に弱くなり、連続生産が困難となる。1000g/mより超えると脱水に非常に時間がかかり、生産性が極端に低下して好ましくない。
本発明で得られる微細繊維状セルロースと無機化合物ナノ粒子のコンポジットシートの厚さは0.1〜1000μmが好ましく、1〜500μmがさらに好ましく、5〜100μmが特に好ましい。厚さが0.1μm未満になるとシート強度が極端に弱くなり、連続生産が困難となる。1000μmより超えると脱水速度に非常に時間がかかり、生産性が極端に低下して好ましくない。
本発明で得られる微細繊維状セルロースと無機化合物ナノ粒子のコンポジットシートは目的の物性を得るために後工程でのサイズプレスや塗工などによって処理されてもよい。
本発明によって作製されるコンポジットシートはセルロース由来の高弾性率、低線膨張係数を保持し、かつシワのない高密度シートであり、透明性、光透過性、光拡散性をも保持することができる。さらに、本来、無機化合物や金属粒子が有する耐熱性や高い熱伝導率、抗菌性なども保持でき、該コンポジットシートを150℃以上に加熱した際の変色を効果的に抑制することができる。
以下、本発明を更に詳しく説明するために実施例を挙げるが、いうまでもなく本発明はこれらに限定されるものではない。また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ質量部および質量%を示す。
<調整例1:微細繊維状セルロース水系懸濁液Aの作製方法>
LBKPパルプ(王子製紙社製:水分53.0%、フリーネス600mLcsf)をパルプ濃度が1%になるように水を加えてディスインテグレーター(熊谷理機工業社製)で解繊した。
得られたパルプ懸濁液に対して石臼型分散機(商品名:「スーパーマスコロイダー」、増幸産業社製)を用いて2回処理を行った。さらにこれを高圧衝突型分散機(商品名:「アルティマイザー」、スギノマシン社製)で10回処理し、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。最後に水系懸濁液のパルプ濃度を0.5%に調整した。この微細繊維状セルロースの平均繊維径は250nmであった。
<調整例2:微細繊維状セルロース水系懸濁液Bの作製方法>
LBKPパルプ(王子製紙社製:水分53.0%、フリーネス600mLcsf)をパルプ濃度が1%になるように水を加えてディスインテグレーター(熊谷理機工業社製)で解繊した。
得られたパルプ懸濁液に対して石臼型分散機(商品名:「スーパーマスコロイダー」、増幸産業社製)を用いて2回処理を行った。さらにこれを高圧衝突型分散機(商品名:「アルティマイザー」、スギノマシン社製)で20回処理し、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。最後に水系懸濁液のパルプ濃度を0.5%に調整した。この微細繊維状セルロースの平均繊維径は40nmであった。
<調整例3:微細繊維状セルロース水系懸濁液Cの作製方法>
LBKPパルプ(王子製紙社製:水分53.0%、フリーネス600mLcsf)をパルプ濃度が1%になるように水を加えてディスインテグレーター(熊谷理機工業社製)で解繊した。
得られたパルプ懸濁液に対して石臼型分散機(商品名:「スーパーマスコロイダー」、増幸産業社製)を用いて2回処理を行った。さらにこれを高圧衝突型分散機(商品名:「アルティマイザー」、スギノマシン社製)で50回処理し、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。最後に水系懸濁液のパルプ濃度を0.5%に調整し20kHz超音波処理を行った。この微細繊維状セルロースの平均繊維径は10nmであった。
<調整例4:金コロイドの作製方法>
塩化金酸(HAuCl、還元反応時濃度:0.1mol/L)を含む水溶液と、硫酸トリスコバルトフェナントロリン(Co(Phen)SO、還元反応時濃度:0.3mmol/L)を含む水溶液とを室温で混合し、金属イオンを還元して平均粒子径30nm(商品名:「ナノトラック150」、マイクロトラック社製)の金コロイドを得た。濃度は固形分で2%に調製した。得られた金コロイド溶液は赤紫色を呈し、透明であった。(詳細な製造方法は特開2008−163443号公報を参照)
<実施例1>
微細繊維状セルロース水系懸濁液A100質量部に、濃度0.5%に希釈したコロイダルアルミナ(日産化学社製、商品名:「アルミナゾル200」、酸化アルミナの水性コロイド液、繊維状の粒子、粒子径10〜100nm、濃度20%)5質量部を添加した。得られた混合液を508メッシュナイロンシート上で吸引脱水した後に、80℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら水分が85%になるまで乾燥した。得られたシートをイソプロピルアルコールに1時間浸漬した後、110℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら、微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例2>
コロイダルアルミナを10質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例3>
コロイダルアルミナを20質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例4>
コロイダルアルミナを30質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例5>
コロイダルアルミナを50質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例6>
コロイダルアルミナを75質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例7>
コロイダルアルミナの変わりにコロイダルシリカ(日産化学社製、商品名:「スノーテックス20」、球状、粒子径10〜20nm、濃度20%)を用いたこと以外は実施例4と同様にして微細繊維状セルロースとシリカナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例8>
コロイダルアルミナの変わりに酸化チタン(石原産業社製、商品名:「TKS202」、粒子径6nm)の5%水分散液を用いたこと以外は実施例4と同様にして微細繊維状セルロースと酸化チタンナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例9>
微細繊維状セルロース水系懸濁液Aの代わりに微細繊維状セルロース水系懸濁液Bを用いたこと以外は実施例4と同様にして微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例10>
微細繊維状セルロース水系懸濁液Aの代わりに微細繊維状セルロース水系懸濁液Cを用いたこと以外は実施例4と同様にして微細繊維状セルロースとアルミナナノ粒子のコンポジットシートを得た。
<実施例11>
微細繊維状セルロース水系懸濁液A100質量部に、調整例4で製造した金コロイド溶液2.5質量部を添加した。得られた混合液を508メッシュナイロンシート上で吸引脱水した後に、80℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら水分が85%になるまで乾燥した。得られたシートをイソプロピルアルコールに1時間浸漬した後、110℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら、微細繊維状セルロースと金ナノ粒子のコンポジットシートを得た。
このコンポジットシートの抗菌性を評価したところ、高い抗菌性を示し、抗菌性フィルターなどの用途に利用できることがわかった。
<比較例1>
微細繊維状セルロース水系懸濁液A100質量部を508メッシュナイロンシート上で吸引脱水した後に、80℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら水分が85%になるまで乾燥した。得られたシートをイソプロピルアルコールに1時間浸漬した後、110℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら、微細繊維状セルロースシートを得た。
<比較例2>
微細繊維状セルロース水系懸濁液B100質量部を508メッシュナイロンシート上で吸引脱水した後に、80℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら水分が85%になるまで乾燥した。得られたシートをイソプロピルアルコールに1時間浸漬した後、110℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら、微細繊維状セルロースシートを得た。
<比較例3>
微細繊維状セルロース水系懸濁液C100質量部を508メッシュナイロンシート上で吸引脱水した後に、80℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら水分が85%になるまで乾燥した。得られたシートをイソプロピルアルコールに1時間浸漬した後、110℃のシリンダードライヤーで0.2MPaに加圧しながら、微細繊維状セルロースシートを得た。
[評価方法]
1.耐熱性
コンポジットシートを真空条件で200℃4時間加熱し、加熱前後のYI値をスガ試験機製カラーコンピューターで測定した。
2.手触り感
得られたサンプルの手触り感を調べると無機化合物の配合量が多いほど剛性が強い無機シートのような感触になる。
Figure 2012007247
表1から明らかなように本発明により微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子とのコンポジットシートを容易に作製でき、耐熱性(耐黄変性)を向上させることができた。しかも手で触った感じで独特の剛性感がある。
本発明によれば、微細繊維状セルロースを無機化合物のナノ粒子をナノレベルで混合してコンポジットシート化することができる。得られたコンポジットシートも透明性や光透過性、光拡散性を維持したまま無機化合物の特性、例えば耐熱性、熱伝導性、抗菌性等を付与することができたり、微細繊維状セルロースの低い線膨張係数や高い弾性率、高い引張強度などの特性を付与することができる。さらに該コンポジットシートは150℃以上に加熱した際の変色を効果的に抑制することができるものである。

Claims (3)

  1. 繊維径が2〜1000nmである微細繊維状セルロースと粒子径が2〜300nmである無機化合物のナノ粒子を含有することを特徴とする微細繊維状セルロースと無機化合物のコンポジットシート。
  2. 前記微細繊維状セルロースと無機化合物のナノ粒子の混合比率が1/99〜99/1であることを特徴とする請求項1に記載の微細繊維状セルロースと無機化合物のコンポジットシート。
  3. 前記無機化合物のナノ粒子が酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン、金から選択される少なくとも1種である請求項1または請求項2に記載の微細繊維状セルロースと無機化合物のコンポジットシート。
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