JPWO2018011846A1 - 内視鏡処置具 - Google Patents

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Abstract

上記内視鏡処置具は、シースと、前記シースの基端に設けられた操作部と、前記操作部に基端が連結され、前記シースに挿通された操作ワイヤと、開閉可能な一対のアームを備え、前記操作ワイヤの先端に接続されて前記操作部の操作に応じて前記操作ワイヤの長手軸方向に進退可能なクリップ本体と、前記クリップ本体の基端部が進退可能に挿通された押さえ管と、前記操作ワイヤの位置を初期位置に保持する付勢部材と、を備え、前記初期位置では、前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転不能となり、前記付勢部材の付勢力に抗して前記操作ワイヤを所定量前進させると前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転自在となり前記一対のアームの開閉方向を調整可能となる。

Description

本発明は、体内に挿入して組織を結紮するために用いられる内視鏡処置具に関する。
従来、生体組織に生じた開口の閉鎖や止血処置等を行うために、内視鏡装置を用いて体内に挿入したクリップにより処置対象組織を結紮するクリップ装置が知られている。例えば、特許文献1には、クリップと、押さえ管と、連結材とを備えるクリップユニットが、シース内に進退可能に設けられた操作ワイヤと接続され、操作部材の進退操作によりクリップユニットの取付及び結紮操作が行えるクリップ装置が開示されている。特許文献1の内視鏡装置では、クリップの基端部が押さえ管内に引き込まれるとクリップの先端側の一対のアームが近付いて閉じられて結紮対象となる対象組織を挟む。その後、クリップユニットは内視鏡装置との接続が解除されてクリップユニットが処置対象組織に留置される。
上記従来の内視鏡処置具において、結紮対象となる対象組織をクリップで挟む向きを調節したい場合がある。特許文献2には、処置具の長手軸周りの向きを所望の位置に合わせるための回転制御機構を備え、処置具を長手軸周りに回転させる内視鏡用処置具が開示されている。
日本国特開2002−191609号公報 日本国特開2012−200415号公報
特許文献1のような従来の内視鏡装置では、所望の向きに合わせたクリップを結紮対象となる対象組織に押し付けると対象組織からの反力によりクリップが回転し、向きが変わる場合がある。このため、対象組織をクリップで挟む向きを調節するのが難しい。
特許文献2の内視鏡用処置具では、ノック式ボールペンと同様の回転制御機構を備え、操作部のスライダを進退操作することにより操作ワイヤを進退させて、処置具の長手軸周りの向きを順次変化させる構成を備える。そのため、クリップの向きを調整する場合、操作部のスライダの進退操作を繰り返す必要があり操作が煩雑となる。また、回転制御機構はノック機構であるため、スライダの進退操作に対する処置具の回転角度が固定される。そのため、処置具の長手軸周りの向きの微調整が難しい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、内視鏡の長手軸周りのクリップの向きを所望の向きに合わせる操作が容易に行え、且つ、結紮時にクリップが外力を受けて回転することを防ぐことができる内視鏡処置具を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に係る内視鏡処置具は、シースと、前記シースの基端に設けられた操作部と、前記操作部に基端が連結され、前記シースに挿通された操作ワイヤと、開閉可能な一対のアームを備え、前記操作ワイヤの先端に接続されて前記操作部の操作に応じて前記操作ワイヤの長手軸方向に進退可能なクリップ本体と、前記クリップ本体の基端部が進退可能に挿通された押さえ管と、前記操作ワイヤの位置を初期位置に保持する付勢部材と、を備え、前記初期位置では、前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転不能となり、前記付勢部材の付勢力に抗して前記操作ワイヤを所定量前進させると前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転自在となり前記アームの開閉方向を調整可能となる。
本発明の第二の態様によれば、第一の態様に係る内視鏡処置具において、前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転自在となるときに、前記押さえ管は、前記クリップ本体の回転に追従して回転するように前記クリップ本体に係止されていてもよい。
本発明の第三の態様によれば、第二の態様に係る内視鏡処置具において、前記付勢部材は前記シースの先端部に配置されていてもよい。
本発明の第四の態様によれば、第二または第三の態様に係る内視鏡処置具において、前記付勢部材の先端が接続され、前記操作ワイヤが挿通される筒状部材と、前記操作ワイヤの外周に突出して設けられた凸部と、をさらに備え、前記付勢部材の基端は前記シースの先端部に固定され、前記操作ワイヤの進退に伴い前記凸部と前記筒状部材とが当接して前記付勢部材の先端が進退してもよい。
本発明の第五の態様によれば、第一の態様に係る内視鏡処置具において、前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転自在となるときに、前記押さえ管は前記長手軸周りに回転不能に前記シースの先端部に係止されていてもよい。
本発明の第六の態様によれば、第五の態様に係る内視鏡処置具において、前記操作部は、操作本体と、前記操作本体に対して摺動可能であり、前記操作ワイヤが連結されたスライダと、を備えてもよく、前記付勢部材は、前記操作本体に設けられて、前記スライダを基端側に付勢することで前記操作ワイヤの位置を前記初期位置に保持してもよい。
上記内視鏡処置具によれば、内視鏡の長手軸周りのクリップ本体のアームが開閉する向きを所望の向きに合わせる操作が容易に行え、且つ、結紮時にクリップが外力を受けて回転することを防ぐことができる内視鏡処置具を提供できる。
本発明の第一実施形態に係る内視鏡処置具の断面図である。 本発明の第一実施形態に係る内視鏡処置具の断面図である。 本発明の第一実施形態に係る内視鏡処置具の先端部の断面図である。 図1のIII−III線における内視鏡処置具の断面図である。 図1の押さえ管及びシース先端部材の側面図である。 本発明の第一実施形態に係る内視鏡処置具の使用態様を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る内視鏡処置具の断面図である。 第二実施形態における押さえ管とシース先端部材との係合構造を示す側面図である。 第二実施形態における押さえ管の先端部を示す側面図である。 第二実施形態におけるアームと押さえ管との係止構造を示す模式図である。 押さえ管とシース先端部材との係合構造の変形例を示す斜視図である。 第一実施形態のアームと押さえ管との係止構造の変形例を示す側面図である。 図12に示す押さえ管とアームとの係止構造を示す部分断面図である。 第二実施形態の押さえ管の先端部の変形例を示す正面図である。 図14に示す押さえ管とアームとの係止構造を示す模式図である。 第二実施形態の変形例の内視鏡処置具の使用態様を示す断面図である。 第二実施形態の変形例の内視鏡処置具の使用態様を示す断面図である。 第二実施形態の変形例の内視鏡処置具の使用態様を示す断面図である。
(第一実施形態)
以下、図1から図6を参照しながら、本発明に係る内視鏡処置具の第一実施形態を説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る内視鏡処置具1の断面図である。図1および図2に示すように、内視鏡処置具1は、クリップ本体2と、押さえ管3と、コイルシース(シース)5と、操作ワイヤ6と、外套管7と、操作部8と、コイルバネ(付勢部材)9とを備える。クリップ本体2と押さえ管3とはクリップユニット100を構成し、コイルシース5、操作ワイヤ6、外套管7、操作部8、及びコイルバネ9は処置具本体200を構成する。内視鏡処置具1は、処置具本体200を用いてクリップユニット100を体内に留置する装置である。
以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の厚さや寸法の比率は適宜異ならせてある。また、以下の説明において、内視鏡処置具1が直線状に延びた状態における長手方向の中心線を長手軸C1と称する。内視鏡処置具1における操作部8側を基端側、長手軸C1方向における基端側の反対側であってクリップ本体2が設けられる側を先端側と称する。
処置具本体200の各部について説明する。外套管7は可撓性を有する筒状部材である。外套管7の材質としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)といったフッ素樹脂や、HDPE(高密度ポリエチレン)等の樹脂材料を利用できる。
コイルシース5は、可撓性を有する筒状部材であり、外套管7に挿通されている。コイルシース5は、例えば、SUS301などのステンレス鋼からなる素線を長手軸C1方向に密巻に巻回して形成されている。
コイルシース5は、シース先端部材50を備える。シース先端部材50は、略円筒状の部材であり、コイルシース5の先端にコイルシース5と同軸に配置されて接合されている。
シース先端部材50のルーメンの先端側は拡径されており、コイルバネ9を収容するためのコイル収容部52が形成されている。これにより、コイル収容部52の基端部に、長手軸C1に直交し、先端側を向く壁部53が形成されている。
操作ワイヤ6は、金属製の単線や撚り線で形成されており、コイルシース5内に挿通されている。操作ワイヤ6の基端はスライダ81に固定され、操作ワイヤ6の先端には連結部61が固定されている。
連結部61は、クリップ本体2と操作ワイヤ6とを連結する部材である。操作ワイヤ6の先端は連結部61を介してクリップ本体2と接続されている。操作ワイヤ6の先端と連結部61の基端部とは、例えば、溶接等により接合されている。連結部61の先端部にはフック部62が設けられている。連結部61の基端部60は棒状に形成され、連結部61には外周から周方向に突出する円環状の凸部64が固定されている。凸部64の外径は、筒部材92の外径より大きい。
筒部材92は、操作ワイヤ6の凸部64と、連結部61のフック部62との間に配置されている。筒部材92は、連結部61の長手軸C1周りの回転動作に対しては影響を与えないような内径を有する。連結部61の基端部60は、筒部材92及びコイルバネ9内に長手軸C1方向に挿通されている。連結部61の基端部60は、筒部材92に対して進退自在且つ回転自在である。そのため、筒部材92及びコイルバネ9は連結部61の進退及び回転を妨げない。
図1に示すように、コイルバネ9は、シース先端部材50のコイル収容部52に収容されている。コイルバネ9の基端はコイル収容部52の壁部53に接合されている。コイルバネ9の先端は筒部材92の外周面に接合されている。
操作部8は、外套管7及びコイルシース5の基端に設けられている。操作部8は、操作本体80と、スライダ81とを備えている。
操作本体80は、長手軸C1方向に延びる棒状に形成され、基端部に指掛け部82が設けられている。
スライダ81は、操作本体80に対して長手軸C1方向にスライド可能に取り付けられている。操作本体80には長手軸C1方向に延びるスライド溝83が設けられている。
外套管7の基端は、操作本体80に当接しており、操作部8に対して進退可能且つ回転自在に設けられている。コイルシース5の基端は操作本体80に対して進退不能且つ回転自在に接続されている。
次に、クリップユニット100の各部について説明する。
クリップ本体2は、一対のアーム20と、基端側の接続部21とを備える。図1に示すように、クリップ本体2は、押さえ管3の長手軸C1に対して線対称となるように形成されている。クリップ本体2は、例えば、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、チタン等の金属製の薄く細長い板の中間部に曲げ加工を施して接続部21が形成され、両端部が一対のアーム20となる。一対のアーム20は、接続部21より先端側で平行に延びる基部22と、基部22よりも先端側に位置し、自然状態で先端側へ向かうにしたがって互いに離間するように曲げ癖が付与されている拡開部23とからなる。以下の説明において、一対のアーム20において互いに対向する面を内面24と称し、内面24と反対側の面であって押さえ管3の内面と対向する面を外面25と称する。一対のアーム20の先端部(拡開部23の先端)は、内面24側に曲折されて爪部26が形成されている。
図3は内視鏡処置具1の先端部を一対のアーム20の開閉方向から見た断面図である。クリップ本体2は、クリップ本体2と一体に形成されたストッパ27を備える。ストッパ27は、クリップユニット100を留置する際に、押さえ管3にクリップ本体2を固定するために設けられている。図3に示すように、ストッパ27は、基部22の両側方から長手軸C1と交差する方向に延びるように突出して形成されている。ストッパ27は、クリップ本体2の外面25側から見たときに、長手軸C1に対して線対称となるように延出して形成されている。長手軸C1と直交する方向のストッパ27の長さは、後述する押さえ管3の基端環部の開口径よりも僅かに大きい。
図4は、図1のIII−III線における内視鏡処置具の断面図である。押さえ管3は、クリップ本体2の基端部を収容可能な筒状の部材である。ここで、クリップ本体2の基端部とは、接続部21と、アーム20の基部22及び拡開部23の基端側の一部を含む部分をいう。
図4に示すように、押さえ管3の先端部には、蓋部31が設けられている。蓋部31は、押さえ管3の先端開口の縁部から径方向内側に延びて押さえ管3の先端開口の略中央部を覆うように設けられている。一対のアーム20が挿通される領域は蓋部31に覆われていない。
クリップ本体2の基端部は、押さえ管3内に収容されている。蓋部31が押さえ管3の先端開口を覆っているため、クリップ本体2は押さえ管3に対して、長手軸C1周りに回転しない。その結果、押さえ管3は、クリップ本体2の長手軸C1周りの回転に追従して回転するように係止される。
図5は、押さえ管3及びシース先端部材50の側面図である。シース先端部材50の先端面51は、長手軸C1方向に凹凸する形状を有する。図5に示すように、押さえ管3の基端面32は、押さえ管3の長手軸C1方向に凹凸し、シース先端部材50の先端面51の凹凸形状に対応して噛合する凹凸形状を有する。
押さえ管3の基端面32よりも基端側には、シース先端部材50の先端開口に挿入される基端環部33が形成されている。図1に示すように、基端環部33は、シース先端部材50の開口に挿入可能な外径を有し、押さえ管3の先端側のルーメンよりも径が小さい内径を有する。
本実施形態では、シース先端部材50の先端開口に基端環部33が進入し、且つ、押さえ管3の基端面32がシース先端部材50の先端面51と噛合することにより、押さえ管3がコイルシース5に対して回転不能に係止される。
押さえ管3は、例えば、ステンレス鋼、チタン合金(Ti−6AL−4V等)、コバルトクロム合金などの金属材料や、ポリフタルアミド(PPA)、ポリアミド(PA)等の適度な弾性を持つ高剛性の樹脂材料を用いて作製される。
以上に説明したように、内視鏡処置具1では、外套管7及びコイルシース5内に操作ワイヤ6が挿通され、コイルバネ9及び筒部材92よりも先端側で、クリップ本体2の接続部21がフック部62に係止されている。操作ワイヤ6は、スライダ81の進退操作により外套管7、コイルシース5、及び押さえ管3内を長手軸C1方向に進退可能であり、クリップ本体2は、操作ワイヤ6の進退に伴って長手軸C1方向に進退するように構成されている。
内視鏡処置具1に外的負荷が掛からない自然状態では、コイルバネ9により操作ワイヤ6が初期位置に保持される。初期位置では、クリップ本体2が長手軸C1周りに回転不能となる回転不能状態(図1に示す状態)となる。本実施形態では、押さえ管3が回転不能にシース先端部材50に係止された状態が保持される状態が初期位置である。上記自然状態では、コイルバネ9は、初期位置が保たれるように、操作ワイヤ6を基端側に付勢している。具体的には、コイルバネ9の付勢力により筒部材92が基端側に牽引されて凸部64を基端側に押し、操作ワイヤ6が所定の位置で保持される。つまり、筒部材92と、凸部64と、コイルバネ9の長さ及び付勢力とにより、操作ワイヤ6が所定の位置に保持されるように構成されている。
一方、コイルバネ9の付勢力に抗して、スライダ81の操作により、操作ワイヤ6を所定量前進させると、クリップ本体2と押さえ管3とがシース先端部材50に対して前進する。クリップ本体2の前進に追従して押さえ管3が長手軸C2周りに回転自在となり、クリップ本体2の開閉方向を調整可能な回転可能状態となる(図2に示す状態)。具体的には、操作者によりスライダ81が操作されて操作ワイヤ6が前進して凸部64により筒部材92が先端側に押されると、コイルバネ9が先端側に延びるように構成されている。スライダ81の進退操作後に、操作者がスライダ81に負荷する力を緩めた場合等、スライダ81への力の負荷が解除されると、コイルバネ9の付勢力により、上記回転不能状態に戻る。
次に、内視鏡処置具1の動作について、内視鏡処置具1を用いてクリップユニット100を体内に留置する手技を例に説明する。
まず、操作者は、内視鏡挿入部を体内に挿入し、処置対象組織まで進入させる。その後、クリップユニット100を外套管7内に収容した初期状態の内視鏡処置具1を内視鏡のチャンネルの基端部から挿入して挿入部の先端から外套管7を突出させる。さらに、外套管7からクリップユニット100を突出させる。
初期状態の内視鏡処置具1とは、内視鏡処置具1に外的負荷が掛からない自然状態であり、操作ワイヤ6が初期位置に保持された状態である。内視鏡処置具1の初期状態は、クリップ本体2がコイルシース5及びシース先端部材50に対して相対回転不能な状態(長手軸C1周りに回転不能な状態)である。
次に、操作者はスライダ81を前進させて操作ワイヤ6を前進させる。操作ワイヤ6が前進すると、クリップ本体2が前進する。押さえ管3は、蓋部31によりクリップ本体2に係止されているため、クリップ本体2の前進に追従して押さえ管3が前進する。押さえ管3がシース先端部材50よりも先端側に前進して、クリップ本体2及び押さえ管3が長手軸C1周りに回転可能な状態となる。
次に、クリップ本体2の長手軸C1周りの位置を調整する。操作者は、コイルシース5の基端部を保持しつつ、操作部8を長手軸C1周りに回転させて、操作ワイヤ6を介して回転駆動力を伝達し、クリップ本体2をコイルシース5に対して相対回転させる。この操作により、クリップ本体2及び押さえ管3がコイルシース5に対して回転するので、操作者はアーム20を所望の位置に調整する。
次に、クリップ本体2を回転不能な状態にする。操作者がスライダ81に加える力を緩めると、コイルバネ9の復元力により筒部材92が基端側に移動して凸部64を基端側に押し、操作ワイヤ6が初期位置まで基端側に後退する。操作ワイヤ6が初期位置まで後退すると、押さえ管3の基端環部33がシース先端部材50の先端に進入し、押さえ管3の基端面32とシース先端部材50の先端面51とが噛合して、クリップ本体2及び押さえ管3は長手軸C1周りに回転不能となるため、処置対象組織から反力を受けても回転しない。
次に、クリップ本体2の爪部26を処置対象組織に押圧させた状態で、操作者は、操作本体80を保持しながらスライダ81を基端側に引く。すると、操作ワイヤ6が初期位置よりも基端側に牽引されて、クリップ本体2が押さえ管3に対して相対的に後退する。その結果、アーム20の拡開部23が押さえ管3内に進入して爪部26が互いに接近し、アーム20で組織を結紮できる。
処置対象組織の結紮後、操作者がスライダ81を更に基端側に牽引すると、ストッパ27が押さえ管3の基端環部33の内周面と当接して撓みながら基端側に後退する。ストッパ27が、基端環部33よりも基端側に到達したらストッパ27の撓みが解消されてストッパ27の先端面が基端環部33の基端面に当接してクリップ本体2が押さえ管3に係合する(図6参照)。このとき、アーム20間の距離が最も短くなる。
クリップ本体2が押さえ管3に係合した後も、更にスライダ81を基端側に引くと、操作ワイヤ6は後退するがクリップ本体2は後退しない。そのため、フック部62に引っ張り荷重が加わりフック部62が変形して、クリップ本体2の接続部21の係止が解除され、図6に示すように、連結部61とクリップ本体2との連結が解除される。このとき、コイルバネ9は基端側に圧縮された状態から、無負荷の状態に戻る。以上で、処置具本体200からクリップユニット100が分離し、クリップユニット100が体内に留置される。
次に、操作者はスライダ81を引いて、コイルシース5内に連結部61を収納する。さらに、内視鏡挿入部から処置具本体200を抜去後、患者の体内から内視鏡挿入部を抜去し、手技を終了する。
本実施形態に係る内視鏡処置具1では、スライダ81に負荷が掛からない自然状態ではクリップ本体2及び押さえ管3がコイルシース5に対して長手軸C1周りに回動不能となるように保持されている。したがって、長手軸C1周りのクリップ本体2の向きを所望の向きに合わせる操作が容易に行え、一対のアーム20の開閉向きの調節後にクリップ本体2が外力を受けて回転することを防ぐことができる。
また、本実施形態に係る内視鏡処置具1では、クリップ本体2の爪部が処置対象組織に接触した場合等、クリップ本体2の先端が外力を受けてクリップ本体2が回転することを防ぐことができる。一方、スライダ81を前進させると、クリップ本体2及び押さえ管3がコイルシース5から先端側に移動し、クリップ本体2が長手軸C1周りに回転自在な状態となる。そのため、本実施形態に係る内視鏡処置具1は、操作ワイヤ6の進退操作という簡単な操作でクリップ本体2が回転可能な状態と回転不能な状態とを切り替え可能であり、クリップ本体2の向きの調整も容易である。すなわち、操作性に優れる。
本実施形態に係る内視鏡処置具1では、コイルバネ9が、押さえ管3の基端とシース先端部材50の先端(シースの先端部)との間に配置されている。その結果、クリップ本体2及び押さえ管3の近傍でコイルバネ9による付勢力が伝達されるため、内視鏡処置具1の先端部のような小径な部分でも、十分かつ俊敏に付勢力が伝達される。したがって、小さいコイルバネ9でもクリップ本体2の上記回転不能な状態と回転可能な状態とを精度よく切り換えられる。
本実施形態に係る内視鏡処置具1では、コイルバネ9の基端がシース先端部材50に接合され、コイルバネ9の先端が操作ワイヤ6の前進に伴って前進可能となるように操作ワイヤ6に接続されているので、クリップ本体2を上記回転不能な状態から、クリップ本体2が回転可能な状態とに容易に切り替えることができる。また、クリップユニット100が処置具本体200から分離された後もコイルバネ9が脱落することがない。
本実施形態に係る内視鏡処置具1では、押さえ管3には蓋部31が設けられ、蓋部31とアーム20とが係止している。そのため、押さえ管3がクリップ本体2の回転に追従して回転するように構成され、アーム20の先端側への外力によりアーム20が意図せず閉じることが防止できる。したがって、アーム20が適切に開いた状態を保持しながらクリップ本体2を回転できるとともに、処置対象組織を挟みやすい。
本実施形態に係る内視鏡処置具1では、操作ワイヤ6の前進に伴い凸部64が筒部材92に当接してコイルバネ9の先端を前進させて押さえ管3のシース先端部材50への係止が解除されるので、操作ワイヤ6の進退操作のみで、押さえ管3とシース先端部材50との係合状態の切り替えが可能である。
(第二実施形態)
第二実施形態に係る内視鏡処置具1Aについて、図7から図9を参照して説明する。以下に説明する実施形態において、上述した第一実施形態に係る内視鏡処置具1の構成要素と機能あるいは構造の点において同様である構成要素には、上記実施形態と同一符号が付されており、上記実施形態と重複する説明は省略する。
本実施形態に係る内視鏡処置具1Aは、押さえ管、シース先端部材、コイルバネ及び連結部の構成が第一実施形態と相違する。図7は、本実施形態に係る内視鏡処置具1Aの断面図である。図8は、押さえ管3Aの基端部とシース基端部材50Aとを示す側面図である。図9は、本実施形態の押さえ管3Aの先端部を示す側面図である。図10は、本実施形態の押さえ管3Aとアーム20Aとの係止構造を示す模式図であり、押さえ管3Aを長手軸C1方向の先端側から見た図である。
押さえ管3Aの基端部は、図8に示すように、押さえ管3Aの基端から長手軸C1方向に延びるスリット37Aが押さえ管3Aの周方向に2箇所以上形成されている。シース先端部材50Aには、先端から長手軸C1方向に突出する突出部55Aが、スリット37Aと同じ数形成されている。突出部55Aがスリット37Aに挿入されて、押さえ管3Aがコイルシース5に対して回転不能となるように係止される。この結果、押さえ管3Aの進退により、押さえ管3Aをシース先端部材50Aに回転不能に係合させた状態と、押さえ管3Aのシース先端部材50Aに対する係合を解除して、クリップ本体2が回転自在な状態とに切り替えることができる。
図9に示すように、本実施形態の押さえ管3Aには、先端が長手軸C1方向に三角形状に突出する複数の凹凸部35Aが形成されている。図10に示すように、アーム20Aの外面25Aには、アーム20Aの厚さ方向Tに突出する係止突起28Aが形成されている。アーム20Aの係止突起28Aが凹凸部35Aの凹部の一つに係止されて、アーム20Aが押さえ管3Aに係止される。具体的には、クリップ本体2の押さえ管3Aに対する長手軸C1方向の位置が所定の位置にあるとき、アーム20Aの係止突起28Aが凹凸部35Aと係止した状態が保持される。この結果、押さえ管3Aは、クリップ本体2Aの長手軸C1周りの回転に追従して回転する。一方、結紮時には、クリップ本体2Aが基端側に牽引されると、アーム20Aは押さえ管3A内を後退しアーム20Aの係止突起28Aと凹凸部35Aとの係止が解除されて、アーム20Aが閉じる。
本実施形態では、コイルバネ9Aが操作部8に設けられている。コイルバネ9Aは、操作本体80のスライド溝83内のスライダ81よりも先端側に設けられている。コイルバネ9Aの基端はスライダ81の先端部に連結され、コイルバネ9Aの先端はスライド溝83内の先端部に連結されている。コイルバネ9Aは、スライダ81を基端側に付勢するように構成されている。
本実施形態では、コイルバネ9Aが操作部8に設けられているために、連結部61Aには、第一実施形態の凸部64及び筒状部92を備えていない。
本実施形態に係る内視鏡処置具1Aの作用を説明する。
外的負荷が掛からない自然状態で、コイルバネ9Aの付勢力によりスライダ81が基端側に付勢され、操作ワイヤ6の位置を初期位置に保持するように構成されている。その結果、自然状態では、操作ワイヤ6が初期位置となるように基端側に付勢されて、クリップ本体2のアーム20Aがスリット37Aに係止されて、クリップ本体2が回転不能状態に保持される。
一方、操作者がスライダ81を前進操作すると、コイルバネ9が圧縮されて操作ワイヤ6が前進する。操作ワイヤ6の前進に伴ってクリップ本体2が押さえ管3Aに対して前進し、アーム20がスリット37Aから外れて、クリップ本体2の押さえ管3Aへの係止が解除される。この結果、クリップ本体2が押さえ管3A及びコイルシース5に対して長手軸C1周りに回転自在な状態となり、アーム20の開閉方向の向きを所望の向きに調整できる。
操作者がスライダ81に加える力を緩める等して、スライダ81への力の負荷が解除されると、コイルバネ9の復元力によりスライダ81及び操作ワイヤ6が初期位置まで後退して上記回転不能状態に戻り、アーム20が所望の開閉方向の向きで保持される。
本実施形態では、アーム20Aが回転可能状態のときに、押さえ管3Aとシース先端部材50Aとの係合が保持される点で第一実施形態と相違する。この他の操作時の態様は第一実施形態に係る内視鏡処置具1と同様である。
本実施形態に係る内視鏡処置具1Aでは、第一実施形態に係る内視鏡処置具1と同様に、スライダ81に負荷が掛からない状態ではクリップ本体2がコイルシース5に対して長手軸C1周りに回動不能となるように保持されている。したがって、長手軸C1周りのクリップ本体2の向き(アームの開閉方向)を所望の向きに合わせる操作が容易に行える。
本実施形態に係る内視鏡処置具1Aでは、クリップ本体2の爪部26が処置対象組織に接触した場合等、クリップ本体2Aの先端が外力を受けて回転することを防ぐことができる。一方、スライダ81を前進させると、クリップ本体2Aがコイルシース5から先端側に移動し、クリップ本体2Aが長手軸C1周りに回転自在な状態となる。そのため、内視鏡処置具1Aは、簡単な操作でクリップ本体2Aが回転可能な状態と回転不能な状態とを切り替え可能であり、クリップ本体2Aの向きの調整が容易であり、且つ、操作性に優れる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。
例えば、第二実施形態の押さえ管3Aに代えて第一実施形態の押さえ管3を用いて、上記回転可能状態でクリップ本体及び押さえ管が回転する構成であってもよい。
第一実施形態では、押さえ管3の基端面32とシース先端部材50の先端面51との噛合により、押さえ管3がシース先端部材50に対して回転不能に係止される例を示したが、押さえ管3とシース先端部材50との係止構造はこれに限定されない。例えば、押さえ管とシース先端部材とが摩擦力により相対回転不能に係合する構成であってもよい。この他、図11に示す態様であってもよい。
図11は、押さえ管3Bとシース先端部材50Bとの係合構造の変形例を示す斜視図である。図11に示す変形例では、押さえ管3Bの外周に凹凸面が形成され、シース先端部材50Bのルーメンの内周面が押さえ管3Bの外周の凹凸面に対応するように形成されている例である。このような構成であっても、押さえ管3Bの進退により、押さえ管3Bをシース先端部材50Bに回転不能に係合させた状態と、押さえ管3Bのシース先端部材50Bに対する係合を解除して、クリップ本体2が回転自在な状態とに切り替えることができる。
第一実施形態では、押さえ管3の蓋部31によりアーム20が押さえ管3に係止されて、押さえ管3がクリップ本体2の回転動作に追従する例を示したが、押さえ管3とクリップ本体2のアーム20との係止構造はこれに限定されない。例えば、図12及び図13に示す態様であってもよい。
図12は、第一実施形態のアームと押さえ管との係止構造の変形例を示す側面図である。図13は、図12に示す押さえ管とアームとの係止構造を示す部分断面図である。本変形例では、蓋部31に代えて、筒状の押さえ管3Cの先端に長手軸C1方向に延びる先端スリット34Cが、長手軸C1を挟んで二つ設けられている。先端スリット34Cは、アーム20が挿入されて係止可能な寸法で形成されている。図12に示すように、アーム20が拡開状態であり、且つ、クリップ本体2の押さえ管3Cに対する長手軸C1方向の位置が所定の位置にあるとき、アーム20が先端スリット34C内にそれぞれ係止された状態が保持される。この結果、押さえ管3Cは、クリップ本体2の長手軸C1周りの回転に追従して回転する。一方、結紮時に、クリップ本体2が基端側に牽引されると、アーム20は先端スリット34C内を後退し、アーム20が閉じたときに、アーム20の先端スリット34Cへの係合が解除される。
第二実施形態では、押さえ管3Aの凹凸部35Aに、アーム20の突起28Aが係止されて、クリップ本体2が押さえ管3Aに対して回転不能に係止される例を示したが、押さえ管3とクリップ本体2のアーム20との係止構造はこれに限定されない。例えば、図14及び図15に示す態様であってもよい。
図14は、押さえ管3Dの先端部の変形例を示す正面図である。図15は、図14に示す押さえ管3Dとアーム20Dとの係止構造を示す模式図であり、押さえ管3Dを長手軸C1方向の先端側から見た図である。本変形例のアーム20Dは、図10に示す第二実施形態と同様に係止突起28Dが形成されている。図14及び図15に示すように、押さえ管3Dの先端におけるルーメンと先端面との境界には、三角錐形状の凹部35Dが周方向に複数形成されている。クリップ本体2の押さえ管3Dに対する長手軸C1方向の位置が所定の位置にあるとき、アーム20Dの係止突起28Dが凹部35Dに係止されて、アーム20Dが押さえ管3Dに係止された状態が保持される。この結果、クリップ本体2Dが中心軸C1周りに回転不能となる。一方、クリップ本体2Dが押さえ管3Dに対して前進すると、係止突起28Dの凹部35Dへの係止が解除されてクリップ本体2Dは中心軸C1周りに回転可能となる。また、結紮時には、クリップ本体2Dが基端側に牽引されると、アーム20Dは押さえ管3D内を後退し、アーム20Dが閉じたときに、アーム20Dの係止突起28Dと凹凸部35Dとの係止が解除される。
第二実施形態及び上記変形例では、アーム20A,20Dの外面25A、25Dに係止突起28A,28Dを設け、係止突起28A,28Dと凹凸部35A,35Dとが係止する構成としたが、係止突起28A,28Dに代えて、アーム20の外面に穴を形成して、穴が凹凸部35A,35Dの突起に係止する構成としてもよい。この場合、穴は、内周先端側にテーパ面を持つ形状(例えば、先細りの三角形)にすることにより、アームが基端側に牽引されると、テーパ面により凹凸部35A,35Dの突起との係止が解除される。
上記実施形態では、ストッパ27が一対のアーム20の基部22の両側方から突出して形成される例を示したが、ストッパは、基部22の外面25から長手軸C1と交差する方向に延びるように突出して形成されてもよい。
上記実施形態では、クリップユニットは、クリップ本体及び押さえ管からなる例を示したが、クリップユニットの構成はこれに限定されない。例えば、クリップユニットは、押さえ管内にコイルバネを設けて、クリップ本体による掴み直しの機能を備えてもよい。また、上記実施形態では、クリップ本体2と連結部61との係合解除時にフック部62が変形する例を示したが、連結部61とクリップ本体2との連結構造はこれに限定されない。図16から図18に示す第二実施形態の内視鏡処置具1Aの変形例を用いて、掴み直しの機能を備えたクリップユニット及び連結部の構造の変形例を説明する。
図16から図18は、第二実施形態の変形例の内視鏡処置具1Eの使用態様を示す断面図である。本実施形態では、ストッパが押さえ管のルーメン内に位置していれば、処置対象組織の掴み直しをすることができる。
図16から図18に示すように、押さえ管3E内にはコイルバネ10Eが挿入されている。コイルバネ10Eは押さえ管3Eと同軸に配置され、押さえ管3Eの内周面に近接している。コイルバネ10Eの内周側にはクリップ本体2E及び連結部61Eが挿通されている。
クリップ本体2Eは、ストッパ27Eよりも先端側にバネストッパ29Eが設けられている。バネストッパ29Eは、アーム20Eの側面から長手軸C1に直交する方向に突出している。
コイルバネ10Eは、押さえ管3Eの内腔の基端面と、バネストッパ29Eとの間に配置されている。コイルバネ10Eの基端部と押さえ管3Eの内腔の基端面とは、溶着などにより固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。なお、コイルバネ10Eは、先端部が他の部位よりも内径が小さくなるように構成された座巻き部11Eを有していてもよい。
連結部61Eは、フック部62Eと、円柱状の基端部65Eと、ループワイヤ66Eと、を備える。基端部65Eに操作ワイヤ6の先端が挿入されて接合されている。基端部65Eの先端には、ループワイヤ66Eの基端が挿入されて接合されている。フック部62Eの基端部には貫通孔63Eが形成されており、ループワイヤ66Eが挿通されている。そのため、フック部62Eはループワイヤ66Eに回転自在に連結されている。フック部62Eは、クリップ本体2Eの接続部21を係止されている。操作ワイヤ6及び連結部61Eに張力が掛かった状態では、フック部62Eとクリップ本体2Eの接続部21との係止状態が保持される。
処置対象組織の掴み直しをするために操作者がスライダ81を操作本体80に対して先端側へ移動させると、圧縮されていたコイルバネ10Eが伸びる。すなわち、スライダ81を操作本体80に対して先端側へ移動させると、コイルバネ10Eの作用によって、押さえ管3Eの先端側へとクリップ本体2Eが移動し、アーム20Eが拡開状態に戻る。
アーム20Eが拡開状態に戻った後は、内視鏡の湾曲部を湾曲操作することなどにより、他の処置対象組織にアーム20Eを対向させる。これ以降は前述の手順を行うことで、処置対象組織をクリップユニット100Eで掴み直すことができる。
クリップ本体2Eによる処置対象組織の結紮後は、第一実施形態の内視鏡処置具1と同様に、ストッパ27Eが押さえ管3Eの基端面に係止されるまでスライダ81を基端側に後退させると、クリップ本体2Eが押さえ管3Eに固定される(図17参照)。クリップ本体2Eが押さえ管3Eに固定された状態で、操作者が操作ワイヤ6を先端側へ進めると、連結部61Eに対してループワイヤ66Eが前進してフック部62Eが回動可能となり、フック部62Eと接続部21Eとの係止が解除される。この後の操作は第二実施形態と同様である。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各実施形態における構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
上記内視鏡処置具によれば、内視鏡の長手軸周りのクリップの向きを所望の向きに合わせる操作が容易に行え、且つ、結紮時にクリップが外力を受けて回転することを防ぐことができる内視鏡処置具を提供することができる。
1,1A,1E 内視鏡処置具
2,2A,2D,2E クリップ本体
3,3A,3B,3C,3D,3E 押さえ管
5 コイルシース(シース)
6 操作ワイヤ
8 操作部
9,9A コイルバネ(付勢部材)
50,50A,50B, シース先端部材
64 凸部
80 操作本体
81 スライダ
92 筒部材

Claims (6)

  1. シースと、
    前記シースの基端に設けられた操作部と、
    前記操作部に基端が連結され、前記シースに挿通された操作ワイヤと、
    開閉可能な一対のアームを備え、前記操作ワイヤの先端に接続されて前記操作部の操作に応じて前記操作ワイヤの長手軸方向に進退可能なクリップ本体と、
    前記クリップ本体の基端部が進退可能に挿通された押さえ管と、
    前記操作ワイヤの位置を初期位置に保持する付勢部材と、
    を備え、
    前記初期位置では、前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転不能となり、
    前記付勢部材の付勢力に抗して前記操作ワイヤを所定量前進させると前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転自在となり前記一対のアームの開閉方向を調整可能となる
    内視鏡処置具。
  2. 前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転自在となるときに、前記押さえ管は、前記クリップ本体の回転に追従して回転するように前記クリップ本体に係止されている
    請求項1に記載の内視鏡処置具。
  3. 前記付勢部材は前記シースの先端部に配置されている請求項2に記載の内視鏡処置具。
  4. 前記付勢部材の先端が接続され、前記操作ワイヤが挿通される筒状部材と、
    前記操作ワイヤの外周に突出して設けられた凸部と、をさらに備え、
    前記付勢部材の基端は前記シースの先端部に固定され、
    前記操作ワイヤの進退に伴い前記凸部と前記筒状部材とが当接して前記付勢部材の先端が進退する
    請求項2または請求項3に記載の内視鏡処置具。
  5. 前記クリップ本体が前記長手軸周りに回転自在となるときに、前記押さえ管は前記長手軸周りに回転不能に前記シースの先端部に係止されている
    請求項1に記載の内視鏡処置具。
  6. 前記操作部は、
    操作本体と、
    前記操作本体に対して摺動可能であり、前記操作ワイヤが連結されたスライダと、を備え、
    前記付勢部材は、前記操作本体に設けられて、前記スライダを基端側に付勢することで前記操作ワイヤの位置を前記初期位置に保持する
    請求項5に記載の内視鏡処置具。
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